説明

抗癌剤としてのアジン−カルボキサミド

本発明は、B−Raf阻害活性を有し、したがって、その抗癌活性のために有用であり、よってヒトまたは動物の身体の処置方法において有用である、式(I):


の化学化合物、または医薬として許容なその塩に関する。本発明はまた、前記化学化合物の製造方法、それらを含む医薬組成物、およびヒトなどの温血動物での抗癌活性の創出において使用の医薬の製造におけるそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、B−Raf阻害活性を有し、抗癌活性のために、およびヒトまたは動物の生体の処置方法において有用である、化学化合物、または医薬として許容なその塩に関する。本発明はまた、前記化学化合物の製造方法、それらを含む医薬組成物、およびヒトなどの温血動物における抗癌効果の創出に使用する医薬の製造におけるそれらの使用に関する。
【0002】
古典的なRas、Raf、MAPプロテインキナーゼ/細胞外シグナル−制御キナーゼキナーゼ(MEK)、細胞外シグナル−制御キナーゼ(ERK)経路は、細胞増殖、分化、生存、不死化および血管新生を含む、細胞状況に依存する種々の細胞機能の制御において中心的役割を果たす(PeyssonnauxおよびEychene、Biology of the Cell、2001年、第93巻,第3〜62頁に総説されている)。この経路で、Rafファミリータンパク質は、グアノシントリホスフェート(GTP)結合Rasに結合して細胞膜に取り込まれ、Rafタンパク質のリン酸化および活性化が起こる。活性化されたRafは、その後、MEKをリン酸化および活性化し、それは次に、ERKをリン酸化および活性化する。活性化されて、ERKは細胞質から核へ転位し、その結果、Elk−1およびMycなどの転写因子のリン酸化および活性化の制御が起こる。
【0003】
Ras/Raf/MEK/ERK経路は、不死化、増殖因子非依存性増殖、増殖阻害シグナルに対する非感受性、浸潤および転移の能力、血管新生の促進およびアポトーシスの阻害を誘発することにより、腫瘍形成の表現形に寄与すると報告されている(Kolchら、Exp.Rev.Mol.Med.、2002年、第25巻、4月、http://www.expertreviews.org/02004386h.htmに総説されている)。実際、ERKリン酸化は、すべてのヒト腫瘍の約30%において増強している(Hoshinoら、Oncogene、1999年、第18巻、第813〜822頁)。これは、当該経路の鍵タンパク質の過剰発現および/または変異の結果である可能性がある。
【0004】
3つのRafセリン/トレオニンプロテインキナーゼイソフォームは、Raf−1/c−Raf、B−RafおよびA−Rafと報告されており(MercerおよびPritchard、Biochim.Biophys.Acta、2003年、第1653巻、第25〜40頁に総説されている)、それらの遺伝子は、遺伝子重複により生じたと考えられている。3つのRaf遺伝子のすべては、神経組織でのB−Rafおよび泌尿生殖組織でのA−Rafの高レベル発現を伴って、ほとんどの組織で発現している。高度に相同のRafファミリータンパク質は、重複するが、区別される生化学的活性および生物学的機能を有する(HagemannおよびRapp、Expt.Cell Res.1999年、第253巻、第34〜46頁)。3つのRaf遺伝子すべての発現が正常マウスの発達に要求されるが、c−RafおよびB−Rafは、妊娠の達成に要求される。B−Raf−/−マウスは、内皮細胞のアポトーシスの増加により起こる血管出血により、E12.5で死亡する(Wojnowskiら、Nature Genet.、1997年、第16巻、第293〜297頁)。B−Rafは、細胞増殖に関与する主たるイソフォームであり、発ガン性Rasの第一のターゲットであると報告されている。B−Rafについてのみ、悪性皮膚黒色腫において66%の頻度で起こり(Daviesら、Nature、2002年、第417巻、第949〜954頁)、限定はされないが甲状腺乳頭腫瘍(Cohenら、Natl.Cancer Inst.、2003年、第95巻、第625〜627頁)、胆管癌(Tannapfelら、Gut、2003年、第52巻、第706〜712頁)、大腸癌および子宮癌を含む広い範囲のヒトの癌においても存在する、体細胞ミスセンス変異の活性化が確認されていると報告されている。B−Rafにおける最も頻繁な変異(80%)は600位のグルタミン酸のバリンへの置換である。これらの変異はB−Rafの基本的キナーゼ活性を増大させ、Rasを含む上流の誘因要素およびERKの構造的活性化をもたらす増殖因子受容体活性化から、Raf/MEK/ERKシグナルを断絶させる考えられている。変異したB−Rafタンパク質はNIH3T3細胞(Daviesら、Nature、2002年、第417巻、第949〜954頁)およびメラニン細胞(Wellbrockら、Cancer Res.、2004年、第64巻、第2338〜2342頁)において形質転換し、メラノーマ細胞の生存能力および形質転換のために本質的であることが示されている(Hingoraniら、Cancer Res.、2003年、第63巻、第5198〜5202頁)。Raf/MEK/ERKシグナルカスケードの鍵となる推進要素として、B−Rafは、この経路に依存する腫瘍における介入の有望なポイントに相当する。
【0005】
アストラゼネカの出願WO00/18738およびWO00/07991は、TNF(特に、TNFα)、および種々のインターロイキン(特に、IL−1)などのサイトカインの生産の阻害剤である、特定のベンゼン−1,3−アミノカルボニル化合物を開示する。本発明者らは、驚くべきことに、その他の特定の新規ベンゼン−1,3−アミノカルボニル化合物が、強力なB−Raf阻害剤であり、そのため、腫瘍性疾患の処置において有用であると考えられることを見いだした。
【0006】
したがって、本発明は、式(I):
【0007】
【化1】

【0008】
[式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のR10により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR11から選択される基により置換されていてもよく;
はNであり、X、X、XおよびXは、独立に、CR12であり;または2つのX、X、X、XおよびXはNであり;他のX、X、X、XおよびXは、独立に、CR12であり;
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は同一であっても異なっていてもよく;
およびR10は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R13−またはヘテロシクリル−R14−から選択され;ここで、お互い独立なRおよびR10は、1以上のR15により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR16から選択される基により置換されていてもよく;
12は、独立に、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR24から選択される基により置換されていてもよく;
、R、R、R、R13、R14、R17、R18、R21およびR22は、独立に、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−から選択され;ここで、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立に、水素またはC1−6アルキルから選択され、およびsは0〜2であり;
、R、R11、R16、R20およびR24は、独立に、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
15およびR23は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩
(ただし、当該化合物は、4−アミノ−2−(メチルチオ)−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドではない)を提供する。
【0009】
本発明のさらなる側面によれば、既に記載した式(I):
[式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のR10により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR11から選択される基により置換されていてもよく;
1または2のX、X、X、XおよびXはNであり;その他のX、X、X、XおよびXは、独立に、CR12であり;
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよく;
およびR10は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R13−またはヘテロシクリル−R14−から選択され;ここで、お互い独立なRおよびR10は、1以上のR15により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR16から選択される基により置換されていてもよく;
12は、独立に、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR24から選択される基により置換されていてもよく;
、R、R、R、R13、R14、R17、R18、R21およびR22は、独立に、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−から選択され;ここで、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立に、水素またはC1−6アルキルから選択され、およびsは0〜2であり;
、R、R11、R16、R20およびR24は、独立に、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
15およびR23は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩の使用であって、ヒトなどの温血動物におけるB−Raf阻害の創出に使用するための医薬の製造における前記使用が提供される。
【0010】
本発明のさらなる側面によれば、既に記載した式(I):
[式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のR10により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR11から選択される基により置換されていてもよく;
1または2のX、X、X、XおよびXはNであり;その他のX、X、X、XおよびXはCR12であり;
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよく;
およびR10は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R13−またはヘテロシクリル−R14−から選択され;ここで、お互い独立なRおよびR10は、1以上のR15により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR16から選択される基により置換されていてもよく;
12は、独立に、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR24から選択される基により置換されていてもよく;
、R、R、R、R13、R14、R17、R18、R21およびR22は、独立に、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−から選択され;ここで、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立に、水素またはC1−6アルキルから選択され、およびsは0〜2であり;
、R、R11、R16、R20およびR24は、独立に、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
15およびR23は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
【0011】
本明細書において、用語「アルキル」は、直鎖または分枝鎖アルキル基の両方を含む。「プロピル」などの個別のアルキル基への言及は直鎖型のみを特定し、「イソプロピル」などの個別の分枝鎖アルキル基への言及は分枝鎖型のみを特定する。例えば、「C1−6アルキル」は、C1−4アルキル、C1−3アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルを含む。同様の解釈は、その他の基にも適用され、例えば「フェニルC1−6アルキル」は、フェニルC1−4アルキル、ベンジル、1−フェニルエチルおよび2−フェニルエチルを含む。用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
【0012】
任意の置換基が「1以上の」基から選択される場合、この定義は、すべての置換基が特定された基の一つから選ばれること、または置換基が特定された基の2以上から選ばれることを含むと理解されるべきである。
【0013】
「ヘテロシクリル」は、少なくとも1原子が窒素、硫黄または酸素から選択される4〜12原子を含む、飽和、部分飽和または不飽和の単環またはビシクロ環式環であり、特に指定のない場合には炭素または窒素で連結しており、ここで、−CH−基は場合によっては−C(O)−で置き換えられ得るものであり、環の硫黄原子は場合によっては酸化され、S−オキシド(2酸化物以上の酸化物も含む)を形成してもよい。用語「ヘテロシクリル」の例および好適な意義は、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3−ベンゾジオキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イソキサゾリル、N−メチルピロリル、4−ピリドン、1−イソキノロン、2−ピロリドン、4−チアゾリドン、ピリジン−N−オキシドおよびキノリン−N−オキシドである。用語「ヘテロ環基」のさらなる例および好適な意義は、ピペリジニル、1,4−オキサゼパニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、イミダゾリル、2−オキソピペラジニル、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピリジニル、3,6−ジヒドロピリジン(2H)−イルおよびモルホリノである。用語「ヘテロシクリル」の特定の例は、ピラゾリルである。本発明のさらなる面において、「ヘテロシクリル」は、少なくとも1原子が窒素、硫黄または酸素から選択される5または6原子を含む、飽和、部分飽和または不飽和の単環式環であり、特に指定のない場合には炭素または窒素で連結しており、ここで、−CH−基は場合によっては−C(O)−で置き換えられ得るものであり、環の硫黄原子は場合によっては酸化され、S−オキシド(2酸化物以上の酸化物も含む)を形成してもよい。
【0014】
「カルボシクリル」は、飽和、部分的に飽和または不飽和の、3〜12原子を含む単環またはビシクロ環式の炭素環を意味し;ここで、−CH−基は場合によっては−C(O)−により置き換えられ得る。特に、「カルボシクリル」は、5もしくは6原子を含む単環式環、または9もしくは10原子を含むビシクロ環式環である。「カルボシクリル」の好適な意義には、シクロプロピル、シクロブチル、1−オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニルまたは1−オキソインダニルが含まれる。「カルボシクリル」の特定の例は、フェニルである。
【0015】
「C1−6アルカノイルオキシ」の例は、アセトキシである。「C1−6アルコキシカルボニル」の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−およびt−ブトキシカルボニルが含まれる。「C1−6アルコキシ」の例には、メトキシ、エトキシおよびプロポキシが含まれる。「C1−6アルカノイルアミノ」の例には、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが含まれる。「C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)」の例には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシルおよびエチルスルホニルが含まれる。「C1−6アルカノイル」の例には、プロピオニルおよびアセチルが含まれる。「N−(C1−6アルキル)アミノ」の例には、メチルアミノおよびエチルアミノが含まれる。「N,N−(C1−6アルキル)アミノ」の例には、ジ−N−メチルアミノ、ジ−(N−エチル)アミノおよびN−エチル−N−メチルアミノが含まれる。「C2−6アルケニル」の例は、ビニル、アリルおよび1−プロペニルである。「C2−6アルキニル」の例は、エチニル、1−プロピニルおよび2−プロピニルである。「N−(C1−6アルキル)スルファモイル」の例は、N−(メチル)スルファモイルおよびN−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1−6アルキル)スルファモイル」の例は、N,N−(ジメチル)スルファモイルおよびN−(メチル)−N−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1−6アルキル)カルバモイル」の例は、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、メチルアミノカルボニルおよびエチルアミノカルボニルである。「N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル」の例は、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ジメチルアミノカルボニルおよびメチルエチルアミノカルボニルである。「C1−6アルキルスルホニル」の例は、メシル、エチルスルホニルおよびイソプロピルスルホニルである。「C1−6アルキルスルホニルアミノ」の例は、メシルアミノ、エチルスルホニルアミノおよびイソプロピルスルホニルアミノである。
【0016】
本発明の化合物の医薬として許容な好適な塩は、例えば、十分に塩基性の本発明の化合物の酸付加塩であり、例えば無機または有機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸など)との酸付加塩である。さらに、十分に酸性である本発明の化合物の医薬として許容な好適な塩は、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩)、アンモニウム塩または生理的に許容なカチオンを生じさせる有機塩基の塩(例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩)である。
【0017】
式(I)のいくつかの化合物は、不斉中心および/または幾何異性中心(E−およびZ−異性体)を有していてもよく、本発明は、B−Raf阻害活性を有するそのようなすべての光学異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体を包含すると理解されるべきである。本発明は、B−Raf阻害活性を有する式(I)の化合物のいかなるおよびすべての互変異性型に関する。
【0018】
式(I)の特定の化合物は、非溶媒和型と同様に、例えば水和型のような溶媒和型として存在しうるとも了解されるべきである。本発明は、B−Raf阻害活性を有するすべてのそのような溶媒和型を包含すると了解されるべきである。
【0019】
種々の基の特定の意義は以下の通りである。そのような意義は、本明細書で既に、または後に明示されるいかなる定義、請求項または態様においても、必要に応じて使用されうる。
【0020】
環Aは、カルボシクリルである。
環Aは、ヘテロシクリルであり;ここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよい。
【0021】
環Aは、フェニルである。
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルであり;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよい。
【0022】
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシから選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、ハロ、シアノまたはヘテロシクリル−R14−から選択され;およびR14は直接結合である。
【0023】
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルであり;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、ハロまたはシアノから選択される。
【0024】
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシから選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、フルオロ、シアノまたはモルホリノから選択される。
【0025】
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルであり;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、フルオロまたはシアノから選択される。
【0026】
は、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチルまたは1−シアノ−1−メチルエチルである。
は、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチル、1−シアノ−1−メチルエチルまたは2−(モルホリノ)エトキシである。
【0027】
は、炭素上の置換基であり、1−シアノ−1−メチルエチルである。
は、水素である。
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12である。
【0028】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12である。
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12である。
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
【0029】
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
【0030】
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
およびXはNであり;X、XおよびXはCR12である。
【0031】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23は、ヒドロキシである。
【0032】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシである。
【0033】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで、
12は独立に、水素、ハロ、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノまたはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;
18およびR22は、独立に、直接結合または−N(R25)−から選択され;ここで、R25は、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシカルボニルから選択される。
【0034】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチルカルバモイル、メチルチオ、シクロプロピル−R17−、ピペリジン−1−イル−R18−、ピペリジン−4−イル−R18−、1,4−オキサゼパン−4−イル−R18−、テトラヒドロピラン−4−イル−R18−、ピペラジン−4−イル−R18−、イミダゾール−4−イル−R18−、イミダゾール−5−イル−R18−、2−オキソピペラジン−4−イル−R18−、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル−R18−、ピラゾール−4−イル−R18−、ピロリジン−1−イル−R18−、ピリジン−3−イル−R18−、ピリジン−4−イル−R18−、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル−R18−またはモルホリノ−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、メトキシ、N,N−ジメチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、イミダゾール−2−イル−R22−またはピロリジン−1−イル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、メチルおよびt−ブトキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシである。
【0035】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチルカルバモイル、メチルチオ、シクロプロピル−R17−、ピペリジン−1−イル−R18−、ピペリジン−4−イル−R18−、1,4−オキサゼパン−4−イル−R18−、テトラヒドロピラン−4−イル−R18−、ピペラジン−4−イル−R18−、イミダゾール−4−イル−R18−、イミダゾール−5−イル−R18−、2−オキソピペラジン−4−イル−R18−、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル−R18−、ピラゾール−4−イル−R18−、ピロリジン−1−イル−R18−、ピリジン−3−イル−R18−、ピリジン−4−イル−R18−、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル−R18−またはモルホリノ−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、メトキシ、N,N−ジメチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、イミダゾール−2−イル−R22−またはピロリジン−1−イル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、メチルおよびt−ブトキシカルボニルから選択され;
23は、ヒドロキシである。
【0036】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで
12は独立に、水素、クロロ、メチル、エチル、メチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、3−オキソピペラジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、1,4−オキサゼパン−4−イルまたはテトラヒドロピラン−4−イルアミノから選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、任意のピペラジン−1−イルは、R20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、フルオロ、ヒドロキシ、メチル、メトキシまたはピロリジン−1−イルから選択され;
20は、メチルまたはt−ブトキシカルボニルから選択される。
【0037】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択される。
【0038】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択される。
【0039】
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;ここで、
12は独立に、水素、クロロ、トリフルオロメチル、メチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、メチルアミノ、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、3−オキソピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−t−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、1,4−オキサゼパン−4−イルまたはN−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノから選択される。
【0040】
nは、1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい。
nは1である。
【0041】
nは1であり;環Aはフェニルであり;Rは炭素上の置換基であり、トリフルオロメチルまたは1−シアノ−1−メチルエチルである。
nは1であり;環Aはフェニルであり;Rは炭素上の置換基であり、1−シアノ−1−メチルエチルである。
【0042】
nは1であり;環Aはフェニルであり;Rは、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチルまたは1−シアノ−1−メチルエチルであり、およびRは、式(I)の環Aに結合する−C(O)NH−基に対してメタである。
【0043】
nは1であり;環Aはフェニルであり;Rは炭素上の置換基であり、1−シアノ−1−メチルエチルであり、およびRは、式(I)の環Aに結合する−C(O)NH−基に対してメタである。
【0044】
nは2であり;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい。
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23は、ヒドロキシである。
【0045】
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチルカルバモイル、メチルチオ、シクロプロピル−R17−、ピペリジン−1−イル−R18−、ピペリジン−4−イル−R18−、1,4−オキサゼパン−4−イル−R18−、テトラヒドロピラン−4−イル−R18−、ピペラジン−4−イル−R18−、イミダゾール−4−イル−R18−、イミダゾール−5−イル−R18−、2−オキソピペラジン−4−イル−R18−、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル−R18−、ピラゾール−4−イル−R18−、ピロリジン−1−イル−R18−、ピリジン−3−イル−R18−、ピリジン−4−イル−R18−、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル−R18−またはモルホリノ−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、メトキシ、N,N−ジメチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、イミダゾール−2−イル−R22−またはピロリジン−1−イル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、メチルおよびt−ブトキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシである。
【0046】
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択される。
【0047】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aはカルボシクリルであり;
は炭素上の置換基であり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシから選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;
は、ハロ、シアノまたはヘテロシクリル−R14−から選択され;
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
14は直接結合であり;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシであり;
nは、1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい]
の化合物、または医薬として許容なその塩;
(ただし、前記化合物は、4−アミノ−2−(メチルチオ)−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドではない)
が提供される。
【0048】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aはカルボシクリルであり;
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシから選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;
は、ハロ、シアノまたはヘテロシクリル−R14−から選択され;
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
14は直接結合であり;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシであり;
nは1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい]
の化合物の使用であって、ヒトなどの温血動物におけるB−Raf阻害効果の創出に使用する医薬の製造における前記使用が提供される。
【0049】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aは、カルボシクリルであり;
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルであり;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、ハロまたはシアノから選択され;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;
12は独立に、水素、ハロ、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノまたはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;
18およびR22は、独立に、直接結合または−N(R25)−から選択され;ここで、R25は、水素から選択され;および
20は、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシカルボニルから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
【0050】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aは、カルボシクリルであり;
は、炭素上の置換基であり、C1−6アルキルであり;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、ハロまたはシアノから選択され;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよく;
12は独立に、水素、ハロ、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノまたはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;
18およびR22は、独立に、直接結合または−N(R25)−から選択され;ここで、R25は、水素から選択され;および
20は、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシカルボニルから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
【0051】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aはフェニルであり;
は炭素上の置換基であり、トリフルオロメチル、1−シアノ−1−メチルエチルまたは2−(モルホリノ)エトキシであり;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択され;
nは1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい]
の化合物、または医薬として許容なその塩:
(ただし、前記化合物は、4−アミノ−2−(メチルチオ)−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドではない)
が提供される。
【0052】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aはフェニルであり;
は、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチル、1−シアノ−1−メチルエチルまたは2−(モルホリノ)エトキシであり;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択され;
nは1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい]
の化合物、または医薬として許容なその塩の使用であって、ヒトなどの温血動物におけるB−Raf阻害効果の創出に使用するための医薬の製造における前記使用が提供される。
【0053】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[環Aはフェニルであり;
は炭素上の置換基であり、トリフルオロメチルまたは1−シアノ−1−メチルエチルであり;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;および
12は独立に、水素、クロロ、トリフルオロメチル、メチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、メチルアミノ、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、3−オキソピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−t−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、1,4−オキサゼパン−4−イルまたはN−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
【0054】
したがって、本発明のさらなる側面において、式(I)(既に記載した):
[式中、環Aはフェニルであり;
は、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチルまたは1−シアノ−1−メチルエチルであり;
は水素であり;
はNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり;その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり;X、XおよびXはCR12であり;および
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよく;
12は独立に、水素、クロロ、トリフルオロメチル、メチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、メチルアミノ、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、3−オキソピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−t−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、1,4−オキサゼパン−4−イルまたはN−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
【0055】
本発明の別の側面において、本発明の好ましい化合物は、実施例の任意の化合物、または医薬として許容なその塩である。
本発明の別の側面において、本発明の特定の化合物は、実施例7、11、30、31、35、36、47、59および73、または医薬として許容なその塩である。
【0056】
本発明の別の側面により、式(I)の化合物または医薬として許容なその塩の調製方法であって(特に特定がなければ、可変基および変数は式(I)について定義したとおりである)、
工程a)式(II):
【0057】
【化2】

【0058】
のアミンを、式(III):
【0059】
【化3】

【0060】
の酸、またはその活性化酸誘導体と反応させること;
工程b)式(VI):
【0061】
【化4】

【0062】
のアミンを、式(V):
【0063】
【化5】

【0064】
の酸、またはその活性化酸誘導体と反応させること;
およびその後に必要であれば:
i)式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換すること;
ii)任意の保護基を除去すること;
iii)医薬として許容なその塩を形成すること;
を含む、前記方法が提供される。
【0065】
上記反応の具体的な反応条件は以下の通りである。
工程a)および工程b) アミンおよび酸は、好適なカップリング試薬の存在下、一緒にカップリングすることができる。当該技術分野で知られている標準的なペプチドカップリング試薬(例えば、カルボニルジイミダゾールおよびジシクロヘキシルカルボジイミド)を好適なカップリング試薬として、場合によってはジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンの存在下、場合によっては塩基(例えば、トリメチルアミン、ピリジン、または2,6−ジアルキルピリジン(2,6−ルチジンまたは2,6−ジ−tert−ブチルピリジンなど)の存在下、使用することができる。好適な溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドが含まれる。当該カップリング反応は、簡便には、−40〜40℃の範囲の温度で行うことができる。
【0066】
好適な活性化酸誘導体には、酸ハライド(例えば、酸クロリド)、および活性化エステル(例えば、ペンタフルオロフェニルエステル)が含まれる。これらのタイプの化合物のアミンとの反応は、当該技術分野において周知であり、例えば、それらは、塩基(例えば、上述したもの)の存在下、好適な溶媒(例えば、上述したもの)中で反応させることができる。当該反応は、簡便には、−40〜40℃の範囲の温度で行うことができる。
【0067】
式(II)のアミンは、スキーム1に従って調製することができる:
【0068】
【化6】

【0069】
式(IV)のアミンは、スキーム2に従って調製することができる:
【0070】
【化7】

【0071】
式(III)、(V)、(IIa)および(IVa)の化合物は、購入により入手可能な化合物であるか、またはそれらは文献において既知であるか、またはそれらは、当該技術分野で既知の標準的方法により調製することができる。
【0072】
本発明の化合物において種々の環置換基の特定のものは、上述の製造方法の前または直後のいずれかに、標準的な芳香族置換反応により導入され、または慣用の官能基修飾により形成されうるものであり、それ自体が本発明の製造方法の側面に含まれることは了解されるであろう。当該反応および修飾には、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化および置換基の酸化が含まれる。当該手法のための試薬および反応条件は、化学の技術分野において周知である。芳香族置換反応の特定の例には、濃硝酸を使用するニトロ基の導入、例えばアシルハライドおよびルイス酸(例えば、三塩化アルミニウムなど)を使用してのフリーデルクラフツ条件下でのアシル基の導入;例えばアルキルハライドおよびルイス酸(例えば、三塩化アルミニウムなど)を使用してのフリーデルクラフツ条件下でのアルキル基の導入;およびハロゲノ基の導入が含まれる。修飾の特定の例には、例えば、ニッケル触媒による触媒的水素化、または塩酸存在下で加熱する鉄による処理、などによる、ニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオ基のアルキルスルフィニル基またはアルキルスルホニル基への酸化が含まれる。
【0073】
本明細書で言及される反応のいくつかにおいて、化合物の任意の感受性基を保護することが必要である/望ましい場合があることもまた了解されるであろう。保護が必要である、または望ましい場合の例および保護のための好適な方法は、当該技術分野の当業者に知られている。慣用の保護基は、標準的手法(例えば、T.W.Green、Protective Groups in Organic Synthesis、John WileyおよびSons、1991年を参照)に従って使用されうる。よって、反応剤が例えばアミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書において言及されるいくつかの反応においては当該基を保護することが望ましいであろう。
【0074】
アミノまたはアルキルアミノ基についての好適な保護基は、例えば、アシル基(例えば、アセチルなどのアルカノイル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基またはt−ブトキシカルボニル基)、アリールメトキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル基)、またはアロイル基(例えば、ベンゾイル基))などである。上記の保護基の脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。よって、例えば、アルカノイルまたはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなど)などの好適な塩基による加水分解により除去されうる。あるいは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸もしくはリン酸またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸による処理により除去されうるものであり、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素担持パラジウムなどの触媒による水素化により、または例えばボロントリス(トリフルオロアセテート)などのルイス酸による処理により除去されうる。1級アミノ基の好適な代替の保護基は、例えば、アルキルアミン(例えば、ジメチルアミノプロピルアミンなど)、またはヒドラジンなどによる処理により除去されうるフタロイル基である。
【0075】
ヒドロキシ基についての好適な保護基は、例えば、アシル基(例えば、アセチルなどのアルカノイル基、アロイル基(例えば、ベンゾイル基))またはアリールメチル基(例えば、ベンジル基)である。上記の保護基の脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。よって、例えば、アルカノイルまたはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなど)などの好適な塩基による加水分解により除去されうる。あるいは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、炭素担持パラジウムなどの触媒による水素化により除去されうる。
【0076】
カルボキシ基についての好適な保護基は、例えばメチルまたはエチル基(例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基による加水分解により除去されうる)または例えばt−ブチル基(例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸などの酸による処理により除去されうる)または例えばベンジル基(例えば、炭素担持パラジウムなどの触媒による水素化により除去されうる)などのエステル化基である。
【0077】
保護基は、化学の技術分野において周知の慣用の技術を使用して、合成における任意の便宜的な段階において除去されうる。
本明細書で述べたとおり、本発明において定義される化合物は、当該化合物のB−Raf阻害活性から生じると考えられる、抗癌活性を有する。この特性は、例えば以下のアッセイを使用して評価されうる。
【0078】
B−RafインビトロELISAアッセイ
ヒト組み替え、精製野生型His−B−Rafプロテインキナーゼの活性を、B−Rafの基質、ヒト組み替え、精製野生型His−由来(タグ除去(detagged))MEK1のリン酸化を測定する、酵素免疫測定吸着法(ELISA)のアッセイフォーマットを使用してインビトロで測定した。反応は、40mM N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸ヘミナトリウム塩(HEPES)、5mM 1,4−ジチオ−DL−トレイトール(DTT)、10mM MgCl、1mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)および0.2M NaCl(1xHEPESバッファー)中での、種々の濃度の化合物を伴う、または伴わない、384ウェルプレートで合計反応液量が25μLでの、2.5nM B−Raf、0.15μM MEK1および10μMアデノシントリホスフェート(ATP)を利用した。B−Rafおよび化合物を、25℃で1時間、1xHEPESバッファーにプレインキュベーションした。1xHEPES中のMEK1およびATPを加えて反応を開始し、25℃で50分間インキュベーションし、1xHEPESバッファー中の10μLの175mM EDTA(最終濃度50mM)を加えて反応を停止した。その後、5μLのアッセイ混合物を、50mM EDTAの1xHEPESバッファー溶液に、1:20に希釈し、384ウェル黒色高タンパク質結合プレートに移し、4℃で一晩インキュベーションした。プレートを0.1%Tween20(TBST)を含むトリス緩衝食塩水で洗浄し、50μLのSuperblock(Pierce)で1時間25℃でブロッキングし、TBSTで洗浄し、TBST中に1:1000に希釈した50μLのウサギポリクローナル抗−ホスホ−MEK抗体(Cell Signaling)を2時間25℃でインキュベーションし、TBSTで洗浄し、TBST中に1:2000に希釈した50μLのヤギ抗−ウサギホースラディッシュペルオキシダーゼ−結合抗体(Cell Signaling)を1時間25℃でインキュベーションし、TBSTで洗浄した。50μLの蛍光性ペルオキシダーゼ基質(Quantablu−Pierce)を加え、45〜60分インキュベーションし、50μLのQuantabluSTOP(Pierce)を加えた。青色蛍光生成物をTECAN Ultraプレートリーダーを使用して、励起325、放射420で検出した。データをグラフにし、IC50をExcel Fit(Microsoft)を使用して計算した。
【0079】
上記のインビトロアッセイで試験した場合、本発明の化合物は30μM未満の活性を示した。たとえば、以下の結果を得た:
【0080】
【表1】

【0081】
本発明のさらなる側面によれば、医薬として許容な希釈剤または担体と共に、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む医薬組成物が提供される。
【0082】
当該組成物は、経口投与(例えば、錠剤またはカプセル)、無菌溶液、懸濁液またはエマルジョンとしての非経口的注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含む)、軟膏またはクリームとしての局所投与、または座剤としての直腸内投与に適した形であってもよい。
【0083】
一般に、上記組成物は、慣用の賦形剤を使用しての慣用の方法により調製されうる。
式(I)の化合物は、通常、1〜1000mg/kgの範囲内の単位薬量で温血動物に投与されるであろう。また、これにより、通常、治療有効量が与えられる。好ましくは、10〜100mg/kgの範囲の日薬量が用いられる。しかし、日薬量は、処置する対象、具体的な投与経路、および処置する疾患の重篤度に依存して必然的に変動するであろう。したがって、最適な用量は、具体的な患者を処置している実務者により決定されうる。
【0084】
本発明のさらなる側面によれば、治療によるヒトまたは動物の身体の処置方法において使用するための、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
【0085】
我々は、本発明において定義される化合物または医薬として許容なその塩が効果的な抗癌剤であり、その特性がそれらのB−Raf阻害特性から生じると考えられることを見いだした。したがって、本発明の化合物は、B−Raf単独によりまたは部分的にB−Rafにより媒介される疾患または医学的状態の処置において有用であると考えられる。すなわち、当該化合物は、当該処置を必要とする温血動物においてB−Raf阻害効果を創出するために使用されうる。
【0086】
よって、本発明の化合物は、B−Rafの阻害により特徴づけられる癌の処置方法を提供する。すなわち、当該化合物は、B−Rafの阻害によって部分的に、またはそれ単独で媒介される抗癌効果を創出するために使用されうる。
【0087】
限定はされないが、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌および肺癌を含む多くのヒトの癌において、B−Rafにおける変異の活性化が観察されていることから、本発明の当該化合物は、広い範囲の抗癌特性を有するであろうと考えられる。よって、本発明の化合物はこれらの癌に対する抗癌活性を有するであろうと考えられる。さらに、本発明の化合物は、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓などの組織の、上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍などの一連の白血病、リンパ性悪性疾患および充実性腫瘍に対する活性を有するであろうと考えられる。特に、本発明の化合物は、例えば、皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の増殖を有益に遅延させると考えられる。さらに具体的に、本発明の化合物、または医薬として許容なその塩は、B−Rafと関連するそれらの原発性および再発性充実性腫瘍、とりわけ、それらの増殖および拡散のためにB−Rafに有意に依存するそれらの腫瘍(例えば、皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の特定の腫瘍を含む)の増殖を阻害すると考えられる。特に、本発明の化合物は、メラノーマの処置において有用である。
【0088】
ここで、「抗癌効果」の創出が言及される場合、この用語は癌の予防または治療の両方を含む。癌の予防および治療には、原発性腫瘍、二次性腫瘍および任意の転移の予防および治療が含まれる。
【0089】
よって、本発明のこの側面によれば、医薬として使用される、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、ヒトなどの温血動物でのB−Raf阻害効果の創出に使用するための医薬の製造における、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用が提供される。
【0090】
本発明のこの側面によれば、ヒトなどの温血動物での抗癌効果の創出に使用するための医薬の製造における、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用が提供される。
【0091】
本発明のさらなる特徴によれば、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置において使用するための医薬の製造における、本明細書で定義された式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用が提供される。
【0092】
本発明のさらなる側面によれば、ヒトなどの温血動物でのB−Raf阻害効果の創出のための、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用が提供される。
【0093】
本発明のこの側面によれば、ヒトなどの温血動物における抗癌効果の創出のための、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用が提供される。
【0094】
本発明のさらなる特徴によれば、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置のための、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用が提供される。
【0095】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、処置を必要とするヒトなどの温血動物におけるB−Raf阻害効果を創出するための方法であって、有効量の既に定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を前記動物に投与することを含む前記方法が提供される。
【0096】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、処置を必要とするヒトなどの温血動物における抗癌効果を創出するための方法であって、有効量の既に定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を前記動物に投与することを含む前記方法が提供される。
【0097】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、処置を必要とするヒトなどの温血動物における、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置方法であって、有効量の本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を前記動物に投与することを含む前記方法が提供される。
【0098】
本発明のさらなる側面において、ヒトなどの温血動物でのB−Raf阻害効果の創出に使用するための、医薬として許容される希釈剤または担体と共に、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む医薬組成物が提供される。
【0099】
本発明のさらなる側面において、ヒトなどの温血動物での抗癌効果の創出に使用するための、医薬として許容される希釈剤または担体と共に、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む医薬組成物が提供される。
【0100】
本発明のさらなる側面において、ヒトなどの温血動物での、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置において使用するための、医薬として許容される希釈剤または担体と共に、本明細書で定義した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む医薬組成物が提供される。
【0101】
疑義をさけるために、処置方法、医薬の製造、B−Raf阻害効果の創出、抗癌効果の創出またはある種の特定された癌の処置において、式(I)の化合物の使用に言及する場合、これは、本明細書で示される式(I)の化合物の任意の定義に言及するものと理解される。
【0102】
例えば、医薬として、処置方法において、医薬の製造において、医薬組成物において、B−Raf阻害効果の創出において、抗癌効果の創出またはある種の特定された癌の処置において、式(I)の化合物の使用に言及する場合の本発明のさらなる側面において、式(I)の化合物には、4−アミノ−2−(メチルチオ)−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドが含まれる。
【0103】
本明細書で定義されるB−Raf阻害処置は、単独療法として適用されてもよく、または本発明の化合物に加えて、慣用の手術または放射線療法または化学療法を含んでもよい。当該化学療法は、1以上の抗腫瘍剤の以下のカテゴリーを含んでもよい。
【0104】
(i)例えばアルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロランブシル、ブスルファンおよびニトロソウレアなど);代謝拮抗剤(例えば、フルオロピリミジン(5−フルオロウラシルおよびテガフールなど)、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシウレアなどの葉酸拮抗剤など);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシンなどのアントラサイクリン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンなど);抗分裂剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンなどのビンカアルカロイド、ならびにタキソールおよびタキソテールなどのタキソイドなど);およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドなどのエピポドフィロトキシン、アンサクリン、トポテカンおよびカンプトテシンなど)などの臨床腫瘍学において使用される抗増殖薬/抗腫瘍薬およびその組み合わせ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えば、フルベストラント)、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエグゼメスタン)およびフィナステリドなどの5α−レダクターゼの阻害剤などの、細胞増殖阻害剤;
(iii)癌細胞浸潤を阻害する薬剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテインナーゼ阻害剤およびウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能の阻害剤(当該阻害剤は、例えば、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体(例えば、抗−erbb2抗体トラスツズマブ[HerceptinTM]および抗−erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、MEK阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、上皮細胞増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)などのEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤)、例えば血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤および例えば、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤)などを含む);
(v)血管内皮細胞増殖因子の効果を阻害する薬剤(例えば、抗−血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ[AvastinTM]、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856およびWO98/13354に開示されているような化合物)およびその他の作用機序により働く化合物(例えば、リノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤およびアンギオスタチン)などの血管新生阻害剤;
(vi)コンブレタスチンA4および国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434およびWO02/08213に開示された化合物などの血管損傷剤;
(vii)例えば、上記のターゲットを目的とするものなど(例えば、ISIS2503、抗−rasアンチセンスなど)のアンチセンス療法;
(viii)例えば、異常p53または異常BRCA1またはBRCA2などの異常遺伝子を置換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌性ニトロレダクターゼ酵素を使用するものなどのGDEPT(遺伝子指向酵素プロドラッグ療法、gene−directed enzyme pro−drug therapy)アプローチ、および例えば多剤耐性遺伝子療法などの化学療法または放射線療法に対する患者の耐容性を増加させるアプローチなどを含む、遺伝子療法アプローチ;
(ix)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインのトランスフェクションなどの、患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させるための生体外および生体内アプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカイン−トランスフェクト樹状細胞などのトランスフェクト免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカイン−トランスフェクト腫瘍細胞系を使用するアプローチおよび抗−イディオタイプ抗体を使用するアプローチを含む、免疫療法アプローチ。
(x)例えば、CDK阻害剤(例えば、フラボピリドール)およびその他の細胞周期チェックポイント(例えば、チェックポイントキナーゼ)の阻害剤;オーロラキナーゼおよび有糸分裂および細胞質分裂制御に関与するその他のキナーゼ(例えば、有糸分裂キナーゼ)の阻害剤;およびヒストンデアセチラーゼ阻害剤を含む、細胞周期阻害剤。
(xi)エンドセリンAアンタゴニスト、エンドセリンBアンタゴニストおよびエンドセリンAおよびBアンタゴニスト(例えば、ZD4054およびZD1611(WO96/40681)、アトラセンタンおよびYM598)を含む、エンドセリンアンタゴニスト。
【0105】
当該組み合わせ処置は、処置の個々の要素の、同時の、連続のまたは別々の投薬により達成されうる。当該組み合わせ製剤には、本明細書に記載した薬量範囲内の本発明の化合物および他の医薬的に活性な薬剤がその認可された薬量範囲内で使用される。
【0106】
治療用医薬におけるそれらの使用のほかに、式(I)の化合物および医薬として許容なそれらの塩はまた、新たな治療剤の探索の一環として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物でのB−Rafの阻害効果の評価のための、インビトロおよびインビボ試験系の開発および標準化における薬理学的ツールとしても有用である。
【0107】
上記のほかの医薬組成物、製法、方法、使用および医薬製造の特徴において、本明細書に記載された本発明の化合物の代替のおよび好ましい態様もまた適用される。
【0108】
実施例
本発明は、ここで以下の非限定的実施例により説明される。そこで特に言及がなければ:
(i)温度はセルシウス温度(℃)により示され;操作は室温または周囲温度、すなわち18〜25℃の範囲で行われる。
(ii)有機溶液は無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。有機溶媒のエバポレーション(留去、濃縮)は減圧下(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)、60℃までのバス温でロータリーエバポレーターを使用して行った。
(iii)一般に、反応の経過は、TLCで追跡した。反応時間は例示としてのみ示す。
(iv)最終生成物はプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび/またはマススペクトルデータで確認された。
(v)収率は例示としてのみ示され、必ずしも、十分なプロセス開発により得ることができるものではない。さらに原料が必要な場合は調製を繰り返して行った。
(vi)示されている場合は、NMRデータは、主な特徴的プロトンについてのデルタ値の形式であり、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示され、特に言及がなければ溶媒としてパーデューテリオジメチルスルホキシド(DMSO−d)を使用して、400MHzで測定する。
(vii)化学記号はそれらの通常の意味を有する。SI単位および記号を使用する。
(viii)溶媒の比率は容積:容積(v/v)の表現で示す。
(ix)質量スペクトルは、直接曝露プローブを使用する化学イオン化(CI)モードにおいて70電子ボルトの電子エネルギーで実施した。示した場合は、イオン化を電子衝撃(EI)、高速原子衝突(FAB)、またはエレクトロスプレー(ESP)により行った。m/zの値を示す。一般に、親の質量を示すイオンのみを報告する;そして、他に述べなければ、引用する質量イオンは、(MH)である;
(x)合成が、先の実施例に記載されたものと同様であるとの記載されている場合は、使用量は、先の実施例で使用されたものとミリモル比が同等である。
(xi)以下の略称を使用した:
THF テトラヒドロフラン;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
EtOAc 酢酸エチル;
EDCI 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩;
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール;
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート;
DIEA ジイソプロピルエチルアミン;
mCPBA 3−クロロ過安息香酸;
SM 出発物質;
DCM ジクロロメタン;および
DMSO ジメチルスルホキシド。
(xii)「ISCO」は、ISCO、Inc(4700 Superior Street Lincoln、NE、USA)から得た製造者説明書にしたがって使用した、プレパックの12gおよび40gのシリカゲルカートリッジを用いる順相フラッシュカラムクロマトグラフィーを意味する。および
(xiii)「SmithSynthesizer」は、Personal Chemistry (現在のBiotage)により製造され、Biotage(1725 Discovery Drive、Charlottesville、Virginia 22911、USA)から得た製造者説明書にしたがって使用したマイクロウェーブオーブンを意味する。
【0109】
実施例1
−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(ピペリジン−1−イル)−4−メチルピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法59;0.100g、0.34mmol)、6−メチル−2−ピペリジン−1−イルピリミジン−4−カルボン酸(方法19;0.075g、0.34mmol)、HATU(0.14g、0.037mmol)およびDIEA(0.18mL、1.02mmol)を8mL無水DMF中で合わせ、反応混合物を15時間25℃で攪拌した。減圧下、反応混合物を濃縮し、逆相セミ分取クロマトグラフィーにより精製した。
【0110】
NMR(400MHz):10.30(s、1H)、10.09(s、1H)、8.17−8.22(m、1H)、7.99(s、1H)、7.89(d、1H)、7.68(d、1H)、7.49−7.58(m、2H)、7.20(d、1H)、7.03(s、1H)、3.73−3.85(m、4H)、2.34(s、3H)、2.21(s、3H)、1.69(s、6H)、1.54−1.63(m、2H)、1.43−1.55(m、4H)、m/z 499。
【0111】
実施例2〜47
以下の化合物は、適当なカルボン酸(特に示されていなければ、購入により入手可能)およびN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法59)またはN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)ベンズアミド(方法60)を出発物質として使用し、実施例1の手法により調製した。
【0112】
【表2−1】

【0113】
【表2−2】

【0114】
【表2−3】

【0115】
【表2−4】

【0116】
【表2−5】

【0117】
【表2−6】

【0118】
【表2−7】

【0119】
【表2−8】

【0120】
【表2−9】

【0121】
【表2−10】

【0122】
実施例48〜58
以下の化合物は、適当なカルボン酸(特に示されていなければ、購入により入手可能)およびN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(方法66)を出発物質として使用し、実施例1の手法により調製した。
【0123】
【表3−1】

【0124】
【表3−2】

【0125】
【表3−3】

【0126】
実施例59
−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(モルホリノ)ピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン
20mLの無水EtOAcおよび0.08mLのトリエチルアミン中のN−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(モルホリノ)−5−クロロピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン(実施例3;0.050g、0.096mmol)の溶液を攪拌しながら、活性炭担持パラジウム(10重量%、0.005g、0.005mmol)を加えた。反応混合物を25℃で6時間攪拌した。反抗混合物を珪藻土で濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相セミ分取クロマトグラフィーで生成した。
【0127】
NMR(400MHz):10.29(s、1H)、10.15(s、1H)、8.61(d、1H)、8.06−8.11(m、1H)、7.96−8.01(m、1H)、7.85−7.91(m、1H)、7.65−7.72(m、1H)、7.48−7.60(m、2H)、7.16−7.25(m、2H)、3.74−3.84(m、4H)、3.58−3.69(m、4H)、2.19(s、3H)、1.69(s、6H);m/z 485。
【0128】
実施例60
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−クロロ−4−(モルホリノ)ピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン(実施例10)を出発物質として使用して、表題化合物を実施例59の手法で調製した。
【0129】
NMR(400MHz):10.31(s、1H)、10.22(s、1H)、8.64(s、1H)、8.17(d、1H)、7.98(s、1H)、7.88(d、1H)、7.68(d、1H)、7.52(s、2H)、7.41(s、1H)、7.20(d、1H)、3.60−3.73(m、8H)、2.20(s、3H)、1.69(s、6H);m/z 485。
【0130】
実施例61
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−メチル−2−ピペラジン−1−イルピリミジン−4−カルボキサミド
4NのHClジオキサン溶液(10mL)中のN−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(4−t−ブトキシカルボニルピペリジン−1−イル)−4−メチルピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン(実施例15;0.150g、0.25mmol)を25℃で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、表題の化合物を得た。
【0131】
NMR(400MHz):10.39(s、1H)、10.24(s、1H)、8.13(d、1H)、8.03−8.08(m、1H)、7.96(d、1H)、7.76(d、1H)、7.54−7.66(m、2H)、7.21−7.35(m、2H)、3.98−4.19(m、4H)、3.13−3.29(m、4H)、2.46(s、3H)、2.26(s、3H)、1.76(s、6H);m/z 498。
【0132】
実施例62
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}ニコチンアミド
2mLの無水EtOH中の6−クロロ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ニコチンアミド(実施例24;50mg、0.115mmol)を攪拌しながら、EtN(0.1mL)およびN,N−ジメチルエチレンジアミン(0.1mL、0.911mmol)を続けて加えた。得られた溶液を70℃で16時間加熱した。揮発物のエバポレーションおよび逆相セミ分取クロマトグラフィー(5〜95%アセトニトリル/HO、15分)による精製により、表題化合物を得た(20mg)。
【0133】
NMR(300MHz):10.37(s、1H)、9.95(s、1H)、8.71(d、1H)、8.19(d、1H)、8.06(t、1H)、7.95(d、1H)、7.82(d、1H)、7.70−7.79(m、1H)、7.54−7.65(m、2H)、7.25(d、1H)、6.86(d、1H)、3.01−3.19(m、4H)、2.80(s、6H)、2.20(s、3H)、1.74(s、6H);m/z 485。
【0134】
実施例63〜66
適当なアミン(購入により入手可能)および6−クロロ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ニコチンアミド(実施例24)を出発物質として使用して、以下の化合物を実施例62の手法により調製した。
【0135】
【表4】

【0136】
実施例67
6−(アミノメチル)−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ニコチンアミド
2mLの無水THF中の6−シアノ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ニコチンアミド(実施例22;46.4mg、0.110mmol)の溶液に、LiAlH(0.5mL、1M、THF溶液)の溶液を0℃でゆっくりと加えた。ガスの発生が止まった後に、得られた混合物を25℃に昇温し、10時間撹拌した。反応を0℃まで冷却し、析出物が形成するまで、1Mの酒石酸溶液で注意深く処理した。固体を濾過し、得られた塊をEtOAcで十分に洗浄した。揮発物のエバポレーションにより黄色の油状物を得て、これを逆相セミ分取クロマトグラフィーで精製した。
【0137】
NMR(300MHz):10.29(s、1H)、10.15(s、1H)、9.11(d、1H)、8.20−8.44(m、3H)、7.98(t、1H)、7.79−7.93(m、2H)、7.69(d、1H)、7.44−7.62(m、3H)、7.22(d、1H)、4.21−4.29(m、2H)、2.16(s、3H)、1.69(s、6H);m/z 428。
【0138】
実施例68
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)ニコチンアミド
マイクロウェーブチューブ内の5mLのジオキサン/HO(4:1 v/v)中の6−クロロ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ニコチンアミド(実施例24;50mg、0.115mmol)の溶液に、CsCO(100mg、0.307mmol)、Pd(PPh(3mg、0.0033mmol)および4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(50mg、0.258mmol)を加えた。得られた溶液を、SmithSynthesizerで20分間150℃に加熱した。当該混合物をEtOAcおよびHOの間で分配した。有機層を、食塩水、HOで洗浄し、乾燥した(MgSO)。揮発物のエバポレーションにより褐色の油状物を得て、それを逆相セミ分取クロマトグラフィーで精製した。
【0139】
NMR(300MHz):10.27(s、1H)、9.99(s、1H)、9.02(d、1H)、8.19−8.29(m、3H)、7.96−8.01(m、1H)、7.88(d、1H)、7.75−7.84(m、2H)、7.63−7.71(m、1H)、7.44−7.61(m、2H)、7.21(d、1H)、2.18(s、3H)、1.69(s、6H);m/z 465。
【0140】
実施例69
適当なボロン酸またはボロン酸エステル(購入により入手可能)および5−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド(実施例81)を出発物質として使用して、以下の化合物を実施例68の手法により調製した。
【0141】
【表5】

【0142】
実施例70
5−{[(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}ニコチン酸
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法59;100mg、0.34mmol)、5−カルボキシニコチン酸(57mg、0.34mmol)、HATU(193mg、0.51mmol)およびDIEA(0.18mL、1.02mmol)を2mLの無水DMF中で合わせ、当該反応混合物を25℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相セミ分取クロマトグラフィーで精製した;m/z 443。
【0143】
実施例71
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−N’−メチルピリジン−3,5−ジカルボキサミド
5−{[(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}ニコチン酸(実施例70;50mg、0.11mmol)、メチルアミン塩酸塩(100mg、0.34mmol)、HATU(100mg、0.51mmol)およびDIEA(0.2mL、1.02mmol)を1mLの無水DMF中で合わせ、当該反応混合物を25℃で15時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相セミ分取クロマトグラフィーで精製した。
【0144】
NMR(300MHz):10.35(s、1H)、10.28(s、1H)、9.25(d、1H)、9.16(d、1H)、8.79−8.92(m、1H)、8.71(t、1H)、8.03−8.07(m、1H)、7.82−7.98(m、2H)、7.74(d、1H)、7.54−7.65(m、1H)、7.30(d、1H)、6.16(d、1H)、2.85(d、3H)、2.24(s、3H)、1.77(s、6H);m/z 456。
【0145】
実施例72
適当なアミンおよび5−{[(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)アミノ]−カルボニル}ニコチン酸(実施例70)を出発物質として使用して、以下の化合物を実施例71の手法により調製した。
【0146】
【表6】

【0147】
実施例73
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−モルホリン−4−イルピリジン−2−カルボキサミド
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法59;100mg、0.34mmol)、6−クロロピコリン酸(mg、0.34mmol)、HATU(193mg、0.51mmol)およびDIEA(0.18mL、1.02mmol)を5mLの無水DMF中で合わせ、当該反応混合物を25℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、さらなる精製なしで次の工程に使用した。マイクロウェーブチューブ内で、この化合物を5mLのNMPに溶解し、モルホリン(0.210mL、2.41mmol)を加えた。反応を、SmithTM Personal Chemistry Microwaveで160℃に2200秒間加熱した。逆相セミ分取クロマトグラフィー(5〜95%アセトニトリル/HO、15分)による精製により、表題の化合物を得た。
【0148】
NMR(300MHz):10.42(s、1H)、10.17(s、1H)、8.43(s、1H)、7.97−8.30(m、2H)、7.76−7.92(m、2H)、7.60−7.73(m、2H)、7.53(d、1H)、7.32(d、1H)、7.21(d、1H)、3.59−4.00(m、8H)、2.36(s、3H)、1.82(s、6H);m/z 484。
【0149】
実施例74
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−3−[(1H−イミダゾール−2−イルメチル)アミノ]ピラジン−2−カルボキサミド
0.5mLの無水THF中の3−アミノ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド(実施例25;40mg、0.097mmol)の溶液に、周囲温度で、イミダゾール−2−カルボキサルデヒド(28mg、0.291mmol)およびNaBH(OAc)(62mg、0.29mmol)を加え、得られた混合物を16時間撹拌した。混合物をEtOAcおよびHOの間で分配し、有機層をHO、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相セミ分取クロマトグラフィーにより精製した。
【0150】
NMR(300MHz):10.34(s、1H)、10.27(s、1H)、9.03(t、1H)、8.97(s、1H)、8.39(d、1H)、8.30(d、1H)、7.98−8.08(m、2H)、7.96(d、1H)、7.75(d、1H)、7.54−7.67(m、2H)、7.47(dd、1H)、7.27(d、1H)、4.76(d、1H)、2.20−2.33(m、3H)、1.76(s、6H);m/z 494。
【0151】
実施例75
tert−ブチル {2−[(3−{[(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−アミノ]カルボニル}ピラジン−2−イル)アミノ]エチル}カーバメート
0.5mLの無水THF中の3−アミノ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド(実施例25;40mg、0.097mmol)の溶液に、周囲温度で、tert−ブチル(2−オキソエチル)カーバメート(46mg、0.291mmol)およびNaBH(OAc)(62mg、0.29mmol)を加え、得られた混合物を16時間攪拌した。当該混合物をEtOAcおよびHOの間で分配し、有機層をHO、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。反応混合物を減圧下で濃縮し、更なる精製なしで次の工程に使用した;m/z 558。
【0152】
実施例76
3−[(2−アミノエチル)アミノ]−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド
tert−ブチル {2−[(3−{[(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−アミノ]カルボニル}ピラジン−2−イル)アミノ]エチル}カーバメート(実施例75;25mg、0.044mmol)を2mLの無水MeOHに溶解し、1mLのHClジオキサン溶液(4Mジオキサン溶液)で処理し、得られた混合物を25℃で1時間攪拌した。揮発物のエバポレーションにより表題の化合物を得た。
【0153】
NMR(300MHz):0.35(s、1H)、10.22(d、1H)、8.54−8.84(m、1H)、8.19−8.42(m、2H)、8.04−8.09(m、1H)、7.93−8.00(m、2H)、7.89(d、1H)、7.71−7.84(m、3H)、7.53−7.68(m、2H)、7.46(dd、1H)、7.27(dd、1H)、3.42−3.52(m、2H)、2.97−3.16(m、2H)、2.27(s、3H)、1.78(s、6H);m/z 458。
【0154】
実施例77
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−3−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ピラジン−2−カルボキサミド
3−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド(方法92;30mg、0.052mmol)を2mLの無水THFに溶解し、1mLのTBAF溶液(1M THF溶液)で処理し、得られた混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相セミ分取クロマトグラフィーにより精製した。
【0155】
NMR(300MHz):10.35(s、1H)、10.17(d、1H)、8.34(dd、1H)、8.22(dd、1H)、8.06(d、1H)、7.85−7.99(m、2H)、7.71−7.83(m、1H)、7.51−7.66(m、2H)、7.26(d、1H)、3.45−3.70(m、2H)、3.12−3.28(m、2H)、2.27(s、3H)、1.76(s、6H);m/z 459。
【0156】
実施例78
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−(3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−メチルピリミジン−4−カルボキサミド
アセトン/水(2mL、1:1 v/v)中のN−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−(3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル)−6−メチルピリミジン−4−カルボキサミド(実施例29;150mg、0.3mmol)の溶液に、NMMO(100mg)、その後OsO(0.100mL、5%w/v t−BuOH溶液)を加えた。得られた暗色の溶液を25℃で16時間攪拌し、その後すぐ10mLの1Nチオスルフェート溶液でクエンチした。混合物を25℃で2時間攪拌し、その後、水層をEtOAcで十分に洗浄した。合わせた有機抽出液を乾燥し(MgSO)、減圧下での揮発物のエバポレーションにより暗色の油状物を得た。逆相セミ分取クロマトグラフィーによる精製により表題の化合物を得た。
【0157】
NMR(300MHz):10.30(s、1H)、10.09(s、1H)、8.19(s、1H)、7.99(t、1H)、7.89(d、1H)、7.67(d、1H)、7.46−7.59(m、2H)、7.21(d、1H)、7.03(s、1H)、4.47−4.67(m、2H)、3.63−3.90(m、3H)、3.40−3.61(m、1H)、2.35(d、3H)、2.22(s、3H)、1.69(s、6H)、1.45−1.60(m、2H);m/z 551。
【0158】
実施例79
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−カルボキサミド
2Mジメチルアミンを含むTHF(6mL)およびMeOH(3mL)中の6−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキサミド(実施例83;0.080g、0.18mmol)を、密閉した容器内で15時間65℃に加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相セミ分取クロマトグラフィーにより精製した。
【0159】
NMR(300MHz):10.30(s、1H)、10.16(s、1H)、8.49(d、1H)、8.00(t、1H)、7.86−7.93(m、1H)、7.63−7.72(m、2H)、7.47−7.58(m、2H)、7.31(d、1H)、7.19(d、1H)、6.89(d、1H)、3.08(s、6H)、2.29(s、3H)、1.69(s、6H);m/z 442。
【0160】
実施例80
適当なアミン(特に表示がなければ購入により入手可能)および6−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキサミド(実施例83)を出発物質として使用して、以下の化合物を、実施例79の手法により調製した。
【0161】
【表7】

【0162】
実施例81
5−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド
5.8mLのDCM中の5−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例82;902mg、1.72mmol)の溶液に、0℃でmCPBA(77%、0.710mg、3.16mmol)を加え、濁った溶液を0℃で30分間攪拌した。その後、モルホリン(0.15mL、1.72mmol)を10分間かけて加え、得られた混合物を25℃まで昇温し、12時間攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水の間で分配し、有機層を、HO、飽和NaHCO水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。減圧下での溶媒のエバポレーションにより、更なる精製なしで次の工程に使用するのに十分な純度の表題化合物を得た。
【0163】
実施例82
5−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキサミド
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法59;0.423g、1.44mmol)、5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸(0.358g、1.44mmol)、HATU(0.823g、2.16mmol)およびDIEA(0.77mL、4.32mmol)を、8mLの無水DMF中で合わせ、反応混合物を25℃で15時間攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水の間で分配し、有機層を食塩水、水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。減圧下での揮発物のエバポレーションにより、目的の生成物を得た;m/z 525。
【0164】
実施例83
6−ブロモ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキサミド
6−ブロモピリジン−2−カルボニルクロリド(方法91;0.113g、0.51mmol)を、5mLの無水DCM中のN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法59;0.150g、0.51mmol)およびトリエチルアミン(0.213mL、1.53mmol)の攪拌中の溶液に加え、反応混合物を25℃で30分間攪拌した。反応混合物をDCMで希釈し、その後、水、食塩水で洗浄した。有機層をNaSO(s)で乾燥した。減圧下溶媒を除去し、表題の化合物を得て、それを更なる精製なしで使用した;m/z 478。
【0165】
出発物質の調製
方法1
エチル 6−メチル−2−ピペリジン−1−イルピリミジン−4−カボキシレート
メチル 2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−カボキシレート(1.45g、7.77mmol)、ピペリジン(0.768mL、7.77mmol)およびトリエチルアミン(3.25mL、13.32mmol)を無水エタノール(30mL)中で合わせ、反応混合物を20時間還流下で攪拌した。当該反応混合物を25℃まで冷却し、減圧下で濃縮した。その後、残渣をEtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄した。その後有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、EtOAcおよびヘキサンを使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製した;m/z 250。
【0166】
方法2〜18
適当なアミン(特に表示がなければ購入により入手可能)およびエステルを出発物質として使用して、以下の化合物を方法1の手法により調製した。
【0167】
【表8−1】

【0168】
【表8−2】

【0169】
方法19
6−メチル−2−ピペリジン−1−イルピリミジン−4−カルボン酸
6mLのTHF/MeOH/HO(3:2:1)中のエチル 6−メチル−2−ピペリジン−1−イルピリミジン−4−カボキシレート(方法1;0.100g、0.40mmol)の溶液にLiOH(0.034g、0.80mmol)を加え、反応混合物を25℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、表題の化合物を得て、それを更なる精製なしで使用した;m/z 222。
【0170】
方法20〜49
適当なアルキルエステルを出発物質として使用して、以下の化合物を方法19の手法により調製した。
【0171】
【表9−1】

【0172】
【表9−2】

【0173】
【表9−3】

【0174】
方法50
3−シアノメチル安息香酸 メチルエステル
DMF(25mL)および水(1mL)中のメチル 3−(ブロモメチル)ベンゾエート(13.5g、58.9mmol)およびシアン化ナトリウム(4.33g、88.4mmol)の懸濁液を75℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSO(s)で乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、7.2g(70%)の無色の油状物を得た。
【0175】
NMR(400MHz):7.90(s、1H)、7.86(d、1H)、7.60(d、1H)、7.50(m、1H)、4.10(s、2H)、3.80(s、3H);m/z 175。
【0176】
方法51
適当な出発物質およびシアン化ナトリウムを使用して、方法50の手法により以下の化合物を調製した。
【0177】
【表10】

【0178】
方法52
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸 メチルエステル
無水DMSO(80mL)中の3−シアノメチル安息香酸 メチルエステル(方法50;7.2g、41.1mmol)の溶液を水素化ナトリウム(60%、4.9g、123.3mmol、3eq)で処理した。その後、0℃でヨウ化メチルを滴下して加えた。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。その後、反応混合物を水(200mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSO(s)で乾燥し、減圧下濃縮した。粗生成物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、5.5g(66%)の無色の油状物を得た。
【0179】
NMR(400MHz):8.05(s、1H)、7.90(d、1H)、7.75(d、1H)、7.55(m、1H)、3.80(s、3H)、1.62(s、6H);m/z 203。
【0180】
方法53
適当な出発物質およびヨウ化メチルを使用して、以下の化合物を方法52の手法により調製した。
【0181】
【表11】

【0182】
方法54
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸
100mLのTHF/MeOH/HO(3:1:1)中の3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸 メチルエステル(方法52;5.5g、27.1mmol)の溶液を、20mLの水中の水酸化リチウム(1.95g)で処理した。混合物を25℃で12時間撹拌した。揮発性の溶媒を蒸留により除去し、得られた溶液を水で希釈し、その後、pH=1〜3まで10%HClで酸性化した。得られた白色の固体(4.83g、94%)を濾過し、水で洗浄し、乾燥した。
【0183】
NMR(400MHz):13.00(s、1H)、7.95(s、1H)、7.80(d、1H)、7.65(d、1H)、7.45(m、1H)、1.60(s、6H);m/z 189。
【0184】
方法55〜56
適当な出発物質および水酸化リチウムを使用して、方法54の手法により以下の化合物を調製した。
【0185】
【表12】

【0186】
方法57
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)ベンズアミド
DMF(30mL)中の4−メチル−3−ニトロアニリン(2.74g、18mmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(方法54;3.4g、18mmol)、EDCI(6.9g、36mmol)、HOBt(2.43g、18mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(3.48g、27mmol)の混合物を25℃で12時間攪拌した。反応混合物をDCMで希釈し、その後、水、食塩水で洗浄した。有機層をNaSO(s)で乾燥した。減圧下溶媒を除去し、得られた生成物をISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、4.4g(53%)を得た。
【0187】
NMR(400MHz):10.50(s、1H)、8.40(s、1H)、7.40−7.95(m、6H)、3.20(s、3H)、1.65(s、6H);m/z 323。
【0188】
方法58
適当な出発物質を使用して、以下の化合物を方法57の手法により調製した。
【0189】
【表13】

【0190】
方法59
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド
ヒドラジン水和物(100mL)およびエタノール(100mL)中の3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)ベンズアミド(方法57;4g、13.9mmol)および5%炭素担持パラジウムの懸濁液を3時間加熱還流し、その後、80℃で12時間攪拌した。パラジウム/炭素を濾過により除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、3.7g(91%)の橙色のゴム状物質を得た。
【0191】
25℃ NMR(400MHz):9.95(s、1H)、8.00(s、1H)、7.90(d、1H)、7.70(d、1H)、7.55(m、1H)、7.05(s、1H)、6.80−6.87(m、2H)、4.85(s、2H)、2.05(s、3H)、1.85(s、6H);m/z 293。
【0192】
方法60
適当な出発物質を使用して、以下の化合物を方法59の手法により調製した。
【0193】
【表14】

【0194】
方法61
メチル 5−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カボキシレート
60mLの無水DCM(60mL)中の5−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸(3.70g、18.08mmol)およびDMF(10滴)の攪拌中の溶液にオキサリルクロリド(7.90mL、90.40mmol)を加え、反応混合物を25℃で2時間攪拌した。反応を減圧下濃縮し、窒素雰囲気下0℃で無水メタノール(20mL)をゆっくりと加えた。その後、反応混合物を25℃まで昇温した。反応混合物を減圧下で濃縮し、表題の化合物を得て、それを更なる精製なしに使用した;m/z 219。
【0195】
方法62〜63
適当なカルボン酸を出発物質として使用して、方法61の手法により以下の化合物を調製した。
【0196】
【表15】

【0197】
方法64
メチル 5−クロロ−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カボキシレート
無水DCM(25mL)中のメチル 5−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カボキシレート(方法61;2.10g、9.60mmol)の攪拌中の溶液にmCPBA(3.65g、21.12mmol)を加え、反応混合物を25℃で15分間攪拌した。その後、反応を無水ジオキサン(25mL)で希釈し、モルホリンを加えた。その後、反応混合物をさらに3時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)で精製した;m/z 258。
【0198】
方法65
N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−3−トリフルオロメチルベンズアミド
DCM(100mL)中の4−メチル−3−ニトロ−フェニルアミン(3.64g、24mmol)および3−トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(5g、24mmol)の溶液をトリエチルアミン(4.85g、48mmol)で処理した。混合物を25℃で20分間攪拌した。その後、反応を水(50mL)によりクエンチし、15分間攪拌した。固体を減圧濾過により回収し、ヘキサンで洗浄した。濾液から固体の2次晶を回収し、合計収量7.78g(100%)の白っぽい明黄色の固体を得た。
【0199】
NMR(400MHz):7.35(m、1H)、7.66(m、1H)、7.87(m、2H)、8.15(m、2H)、8.40(s、1H)、10.62(s、1H);m/z 324。
【0200】
方法66
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−トリフルオロメチルベンズアミド
DMF(2mL)中のN−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−3−トリフルオロメチルベンズアミド(方法65;324mg、1mmol)および塩化スズ(II)(1.33g、7mmol)の懸濁液を25℃で12時間攪拌した。混合物を25%NaOH(10mL)で処理し、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた生成物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、270mg(92%)を白色固体として得た。
【0201】
NMR(400MHz):10.00(s、1H)、8.05(m、2H)、7.80(m、1H)、7.60(m、1H)、6.92(s、1H)、6.70(m、2H)、4.70(s、2H)、1.87(s、3H);m/z 294。
【0202】
方法67
メチル 2−(メチルアミノ)−6−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カボキシレート
8mLの2Nメチルアミン/メタノール溶液中のエチル 2−クロロ−6−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カボキシレート(方法11;0.340g、1.25mmol)を60℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、表題の化合物を得て、それを更なる精製なしに使用した。M/z 272。
【0203】
方法68
2−(メチルアミノ)−6−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボン酸
40mLの1N KOH水溶液中のメチル 2−(メチルアミノ)−6−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カボキシレート(方法67;0.315g、1.25mmol)110℃で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、表題の化合物を水から再結晶した。M/z 239。
【0204】
方法69
6−メチル−2−ピリジン−4−イルピリミジン−4−カルボン酸
20mLの無水MeOH中の4−ピリジニルアミジン塩酸塩(0.5g、6.34mmol)の溶液に、エチル 2,4−ジオキソペンタノエート(0.45mL、6.34mmol)、その後ナトリウムメトキシド(38mL、19.0mmol、0.5Mメタノール溶液)を加えた。得られた濁った溶液を24時間周囲温度で攪拌した。溶媒のエバポレーションにより、表題のカルボン酸を得た;m/z 216。
【0205】
方法70
適当なピリジニルアミジンを出発物質として使用して、以下の化合物を方法69の手法により調製した。
【0206】
【表16】

【0207】
方法71
エチル 4−(シクロプロピルアミノ)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−5−カボキシレート
10mLのDCM中のエチル 4−(シクロプロピルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カボキシレート(方法72;方法72の残渣)の0℃の溶液にmCPBA(60%、3.56g、12.39mmol)を加え、濁った溶液をこの温度で30分間攪拌した。モルホリン(0.75mL、8.62mmol)を10分間かけて加え、得られた混合物を室温まで昇温し、12時間攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水の間で分配し、有機層を、HO、飽和NaHCO水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。減圧下での溶媒のエバポレーションにより、表題の化合物を得て、更なる精製なしで次の工程に使用した。
【0208】
方法72
エチル 4−(シクロプロピルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カボキシレート
メチル 4−クロロ−2−メチルチオ−ピリミジン−5−カボキシレート(1.0g、4.3mmol)、シクロプロピルアミン(0.450mL、6.46mmol)およびトリエチルアミン(1.8mL、12.9mmol)を無水エタノール(5mL)中で合わせ、反応混合物を密封容器中で12時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、更なる精製なしで、次の工程に使用した。
【0209】
方法73
メチル 4−メチル−2−モルホリノ−ピリミジン−5−カボキシレート
5mLのDCM中のメチル 4−メチル−2−メチルチオ−ピリミジン−5−カボキシレート(100mg、0.47mmol)の溶液に、0℃で、mCPBA(60%、407mg、1.41mmol)を加え、濁った溶液をこの温度で30分間攪拌した。モルホリン(0.1mL、0.94mmol)を10分間かけて加え、得られた混合物を室温まで昇温し、12時間攪拌した。反応混合物をEtOAcおよび水の間で分配し、有機層を、HO、飽和NaHCO水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。減圧下での溶媒のエバポレーションにより、更なる精製なしで次の工程に使用するのに十分な純度の、メチル 4−メチル−2−モルホリノ−ピリミジン−5−カボキシレートを得た。
【0210】
方法74
メチル 2−モルホリン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−カボキシレート
メチル 2−クロロ−4−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−カボキシレート(1.0g、4.2mmol)、モルホリン(0.440mL、5.05mmol)およびトリエチルアミン(1.7mL、12.6mmol)を無水エタノール(10mL)で合わせ、反応混合物を12時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、更なる精製なしで次の工程に使用した。
【0211】
方法75
エチル 6−(シクロプロピルアミノ)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カボキシレート
メチル 2,4−ジクロロ−ピリミジン−6−カボキシレート(1.0g、4.8mmol)、シクロプロピルアミン(0.370mL、5.35mmol)を無水エタノール(19mL)中で合わせ、反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を再度無水EtOH(10mL)に溶解し、モルホリン(0.422mL、4.85mmol)およびトリエチルアミン(1.7mL、9.7mmol)を加えた。得られた混合物を16時間加熱還流した。揮発物を留去し、その後残渣をEtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄した。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。生成物を、EtOAcおよびヘキサンを使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製した;m/z 293。
【0212】
方法76〜83
メチル 2,4−ジクロロ−ピリミジン−6−カボキシレート、モルホリンおよび適当なアミン(特に表示がなければ、購入により入手可能)を出発物質として使用して、以下の化合物を方法75の手法により調製した。
【0213】
【表17】

【0214】
方法84
4−(シクロプロピルアミノ)−6−モルホリン−4−イルピリジン−2−カルボン酸
6.5mLの無水EtOH中のエチル 2,4−ジクロロ−ピリジン−6−カボキシレート(700mg、3.18mmol)の溶液にシクロプロピルアミン(0.22mL、3.18mmol)を加え、得られた淡黄色の溶液を室温で1時間攪拌した。揮発物のエバポレーションにより、目的の化合物を淡黄色の固体として得た。その後、この化合物(600mg)をマイクロウェーブチューブ内で10mLのNMPに溶解し、モルホリン(0.210mL、2.41mmol)を加えた。反応をSmithTM Personal Chemistry Microwaveに、おいて、2200秒間160℃に加熱した。逆相セミ分取クロマトグラフィー(5〜95%アセトニトリル/HO、15分)による精製により、表題の化合物を得た。当該エステル(350mg)を20mLの含水MeOHに溶解し、LiOH(100mg)を加えた。得られた混合物を室温で12時間攪拌した。析出物を濾過し、濾液を濃縮し、黄色の固体を得て、それを逆相セミ分取クロマトグラフィー(5〜20%アセトニトリル/HO、15分)により精製した;m/z 265。
【0215】
方法85
6−[(メチルアミノ)カルボニル]ニコチン酸
5mLの無水DMF中の5−(メトキシカルボニル)ピリジン−2−カルボン酸(500mg、2.76mmol)の攪拌中の溶液に、HATU(1.57g、4.14mmol)、DIEA(1.5mL、8.28mmol)、その後MeNH(2M THF溶液、5.5mL、11.0mmol)を連続して加えた。得られた黄色の溶液を25℃で8時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、有機層を、食塩水、HO、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥した(MgSO)。溶媒のエバポレーションにより黄色の残渣を得て、それをカラムクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)Horizons−SiOカラム 12M−溶出30%EtOAc−ヘキサン)により精製し、メチル 6−[(メチルアミノ)カルボニル]ニコチネートを黄色の固体(200mg)として得た。この物質を20mLのMeOHに溶解し、2mLのNaOH(50%w/w)を加えた。得られた濁った溶液を70℃で1時間加熱した。溶媒の除去およびpHの約2への調整の後に、6−[(メチルアミノ)カルボニル]ニコチン酸(110mg)を黄色の固体として単離した。
【0216】
方法86
3−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシメチル−安息香酸 メチルエステル
無水THF(30mL)中の3−(ベンジルオキシ)−5−(メトキシカルボニル)安息香酸(方法55;4.5g、15.7mmol)の溶液を、窒素雰囲気下0℃で、BH−ジメチルスルヒド(2.0M THF溶液、9.5mL、19mmol)を滴下して処理した。混合物を0℃で30分間攪拌し、その後60℃で6時間加熱した。反応をHO(5mL)でクエンチし、得られた混合物を減圧下濃縮した。その後、残渣を、ISCOシステム(EtOAc−ヘキサン)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、3.73g(87%)の無色の油状物を得た。
【0217】
NMR(400MHz):δ7.70(s、1H)、7.40−7.68(m、7H)、5.55(t、1H)、5.38(s、2H)、4.70(d、2H)、4.01(s、3H);m/z 273。
【0218】
方法87
5−ベンジルオキシ−イソフタル酸 ジメチルエステル
50mLの無水DMF中のジメチル 5−ヒドロキシイソフタレート(10.5g、50mmol)を、ベンジルブロミド(7.3mL、60mmol)を滴下して処理した。反応を窒素雰囲気下室温で12時間攪拌した。反応を砕いた氷でクエンチし、得られた固体を減圧濾過により回収した。固体を水で洗浄し、空気中で乾燥し、目的の生成物(14g、95%)を得た。
【0219】
NMR(400MHz):δ8.2(s、1H)、7.9(s、1H)、7.2−7.6(m、5H)、7.2(s、1H)、5.2(s、2H)、3.9(s、6H);m/z 301。
【0220】
方法88
3−ベンジルオキシ−5−メタンスルホニルオキシメチル−安息香酸 メチルエステル
無水DCM(20mL)中の3−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシメチル−安息香酸 メチルエステル(方法86;3.73g、14mmol)の溶液を0℃まで冷却した。この溶液に、トリエチルアミン(4.2g、42mmol、3eq)およびメタンスルホニルクロリド(3.19g、28mmol、2eq)を各々加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。生じた塩を濾別し、DCMおよびヘキサンで洗浄した。濾液を減圧下濃縮し、その後、ISCOシステム(酢酸エチル−ヘキサン)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的の生成物としての3.79の無色の油状物(77%)を得た。
【0221】
NMR(400MHz):δ7.12−7.40(m、8H)、5.05(s、2H)、4.91(s、2H)、3.60(s、3H)、3.00(s、3H);m/z 351。
【0222】
方法89
3−(シアノ−ジメチル−メチル)−5−ヒドロキシ−安息香酸 メチルエステル
MeOH(20mL)中の3−ベンジルオキシ−5−(シアノ−ジメチル−メチル)−安息香酸 メチルエステル(方法53;1.7g、5.5mmol)の懸濁液を10%炭素担持Pd(80mg)で処理した。その後、反応を、48psiで3時間、Parr水素化装置に付した。その後、反応混合物をセライトで濾過し、溶媒を減圧下濾過し、白色の固体1.2g(100%)を得た。
【0223】
NMR(400MHz):δ7.60(s、1H)、7.36(s、1H)、7.20(s、1H)、3.88(s、3H)、1.72(s、6H);m/z 220。
【0224】
方法90
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)安息香酸 メチルエステル
アセトン中の3−(シアノ−ジメチル−メチル)−5−ヒドロキシ−安息香酸 メチルエステル(方法89;500mg、2.283mmol)、モルホリノプロピルクロリド塩酸塩(594mg、2.97mol、1.3eq)、炭酸カリウム(3.15g、22.8mmol、10eq)およびヨウ化ナトリウム(35mg、0.23mmol、0.1eq)の懸濁液を5時間加熱還流した。塩を濾別し、濾液を濃縮して目的の生成物を得た。
【0225】
方法91
6−ブロモピリジン−2−カルボニルクロリド
オキサリルクロリド(2.46mL、30.3mmol)を、20mL無水DCM中の6−ブロモピリジン−2−カルボン酸(0.875g、4.33mmol)およびDMF(3滴)の溶液に加え、反応混合物を1.5時間25℃で攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、表題の化合物を得て、それを更なる精製なしで使用した。
【0226】
方法92
3−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド
0.5mLの無水THF中の3−アミノ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド(実施例25;40mg、0.097mmol)の溶液に、周囲温度で、TBSで保護された2−ヒドロキシアセトアルデヒド(50mg、0.291mmol)およびNaBH(OAc)(62mg、0.29mmol)を加え、反応混合物を16時間攪拌した。当該混合物をEtOAcおよびHOの間で分配し、有機層をHO、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO)。反応混合物を減圧下濃縮し、更なる精製なしで次の工程に使用した;m/z 573。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のR10により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR11から選択される基により置換されていてもよく;
はNであり、およびX、X、XおよびXは、独立にCR12であり;または2つのX、X、X、XおよびXはNであり、その他のX、X、X、XおよびXは、独立に、CR12であり;
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよく;
およびR10は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R13−またはヘテロシクリル−R14−から選択され;ここで、お互い独立なRおよびR10は、1以上のR15により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR16から選択される基により置換されていてもよく;
12は独立に、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR24から選択される基により置換されていてもよく;
、R、R、R、R13、R14、R17、R18、R21およびR22は、独立に、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−から選択され;ここで、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立に、水素またはC1−6アルキルから選択され、およびsは0〜2であり;
、R、R11、R16、R20およびR24は、独立に、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
15およびR23は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される]
の化合物(但し、前記化合物は、4−アミノ−2−(メチルチオ)−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドではない)、または医薬として許容なその塩。
【請求項2】
環Aがフェニルである、請求項1に記載の式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩。
【請求項3】
が炭素上の置換基であり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシから選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rは、ハロ、シアノまたはヘテロシクリル−R14−から選択され;およびR14は、直接結合である、請求項1または2のいずれかに記載の式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩。
【請求項4】
が水素である、請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩。
【請求項5】
はNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシである、請求項1〜4のいずれかに記載の式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩。
【請求項6】
nが1または2から選択され;ここで、Rの意義が同一であっても異なっていてもよい、請求項1〜5のいずれかに記載の式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩。
【請求項7】
式(I):
【化2】

[式中、環Aはフェニルであり;
は、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチル、1−シアノ−1−メチルエチルまたは2−(モルホリノ)エトキシであり;
は水素であり;
はNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択され;
nは1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい]
の化合物(但し、前記化合物は、4−アミノ−2−(メチルチオ)−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドではない)、または医薬として許容なその塩。
【請求項8】
式(I):
【化3】

の化合物であって、
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−(シクロプロピルアミノ)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−モルホリン−4−イルピリジン−2−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−[(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−(シクロプロピルアミノ)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−6−(メチルアミノ)−2−モルホリン−4−イルピリミジン−4−カルボキサミド;
−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(モルホリノ)ピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン;
−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(モルホリノ)−4−メチルピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン;および
−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]−N−[2−(3−オキソピペラジン−1−イル)−4−メチルピリミジン−6−イルカルボニル]−4−メチルベンゼン−1,3−ジアミン;
から選択される前記化合物、または医薬として許容なその塩。
【請求項9】
請求項1に記載した式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の製造方法であって、前記方法(特定がなければ可変基および変数は請求項1に定義したとおりである)が、
工程a)式(II):
【化4】

のアミンを、式(III):
【化5】

の酸またはその活性化酸誘導体と反応させること;
工程b) 式(VI):
【化6】

のアミンを、式(V):
【化7】

の酸またはその活性化酸誘導体と反応させること;
を含み、およびその後、必要であれば:
i)式(I)の化合物を他の式(I)の化合物に変換すること;
ii)任意の保護基を除去すること;
iii)医薬として許容な塩を形成すること
を含んでもよい、前記方法。
【請求項10】
医薬として許容な希釈剤または担体と共に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物または医薬として許容なその塩を含む、医薬組成物。
【請求項11】
医薬として使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物または医薬として許容なその塩。
【請求項12】
式(I):
【化8】

[式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はRから選択される基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−から選択され;ここで、Rは、1以上のR10により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR11から選択される基により置換されていてもよく;
1つ又は2つのX、X、X、XおよびXはNであり;その他のX、X、X、XおよびXは、独立に、CR12であり;
nは0〜4から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよく;
およびR10は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R13−またはヘテロシクリル−R14−から選択され;ここで、お互い独立なRおよびR10は、1以上のR15により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR16から選択される基により置換されていてもよく;
12は独立に、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR24から選択される基により置換されていてもよく;
、R、R、R、R13、R14、R17、R18、R21およびR22は、独立に、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−から選択され;ここで、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立に、水素またはC1−6アルキルから選択され、およびsは0〜2であり;
、R、R11、R16、R20およびR24は、独立に、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
15およびR23は、独立に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩の使用であって、ヒトなどの温血動物でのB−Raf阻害効果の創出において使用するために医薬の製造における前記使用。
【請求項13】
環Aがフェニルである、請求項12に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項14】
が炭素上の置換基であり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシから選択され;ここで、Rが1以上のRにより炭素上を置換されていてもよく;ここで、Rが、ハロ、シアノまたはヘテロシクリル−R14−から選択され;およびR14が直接結合である、請求項12または請求項13のいずれかに記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項15】
が水素である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項16】
はNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;ここで:
12は独立に、水素、ハロ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(ここで、aは0である)、カルボシクリル−R17−またはヘテロシクリル−R18−から選択され;ここで、お互い独立なR12は、1以上のR19により炭素上を置換されていてもよく;およびここで、前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基により置換されていてもよく;
19は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R19は、1以上のR23により炭素上を置換されていてもよく;
17、R18およびR22は、独立に、直接結合、−N(R25)−または−N(R26)C(O)−から選択され;ここで、R25およびR26は、独立に、水素から選択され;
20は、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択され;
23はヒドロキシである、請求項12〜15のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項17】
nは1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい、請求項12〜16のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項18】
式(I):
【化9】

[式中、環Aはフェニルであり;
は、炭素上の置換基であり、トリフルオロメチル、1−シアノ−1−メチルエチルまたは2−(モルホリノ)エトキシであり;
は水素であり;
はNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXはNであり、その他のX、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;またはXおよびXはNであり、X、XおよびXはCR12であり;
12は独立に、水素、クロロ、ブロモ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、N−メチルアミノ、イミダゾール−2−イルメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、シクロプロピルアミノ、2−(ヒドロキシメチル)シクロプロピルアミノ、N−(2−アミノエチル)アミノ、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ、N−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、メチルチオ、N−メチルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、モルホリノ、2,6−ジメチルモルホリノ、2−(ヒドロキシメチル)モルホリノ、ピペラジン−4−イル、1−メチルピペラジン−4−イル、1−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−4−イル、テトラヒドロピラン−4−イルアミノ、2−オキソピペラジン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシピペリジン−1−イル、3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−イル、ピペリジン−4−イルアミノ、4−シアノイミダゾール−5−イルアミノ、5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イルアミノ、ピラゾール−4−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル、イミダゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルから選択され;
nは1または2から選択され;ここで、Rの意義は、同一であっても異なっていてもよい]
の化合物、または医薬として許容なその塩の使用であって、ヒトなどの温血動物でのB−Raf阻害効果の創出のために使用する医薬の製造における前記使用。
【請求項19】
ヒトなどの温血動物での抗癌効果の創出において使用するための医薬の製造における、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項20】
メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置において使用するための医薬の製造における、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
【請求項21】
処置を必要とするヒトなどの温血動物におけるB−Raf阻害効果の創出方法であって、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の有効量を、前記動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項22】
処置を必要とするヒトなどの温血動物における抗癌効果の創出方法であって、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩の有効量を、前記動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項23】
処置を必要とするヒトなどの温血動物における、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置方法であって、請求項12〜18のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の有効量を、前記動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項24】
ヒトなどの温血動物におけるB−Raf阻害効果の創出に使用するための医薬組成物であって、医薬として許容な希釈剤または担体と共に、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む前記組成物。
【請求項25】
ヒトなどの温血動物における抗癌効果の創出に使用するための医薬組成物であって、医薬として許容な希釈剤または担体と共に、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む前記組成物。
【請求項26】
医薬として許容な希釈剤または担体と共に、請求項12〜18のいずれか1項に記載の、式(I)の化合物、または医薬として許容なその塩を含む医薬組成物であって、ヒトなどの温血動物における、メラノーマ、乳頭甲状腺腫瘍、胆管癌、大腸癌、子宮癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、胸部および膵臓の上皮悪性腫瘍および非上皮悪性腫瘍、および皮膚、大腸、甲状腺、肺および子宮の原発性および再発性充実性腫瘍の処置において使用される、前記組成物。

【公表番号】特表2008−505166(P2008−505166A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519860(P2007−519860)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002522
【国際公開番号】WO2006/003378
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】