説明

接合方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び接合システム

【課題】被処理基板と支持基板の間からはみ出る接着剤を抑制し、当該被処理基板と支持基板を適切に接合する。
【解決手段】被処理ウェハ上に接着剤を塗布する(工程A1)。その後、被処理ウェハの外周部の外側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する(工程A2)。その後、被処理ウェハの外周部の内側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する(工程A3)。その後、内側端部より外側の位置であって、接着剤が残存する位置の被処理ウェハの外周部に対して、接着剤の溶剤を供給する(工程A4)。その後、被処理ウェハを所定の温度に加熱して、被処理ウェハ上の接着剤を固化させる(工程A5)。その後、接着剤を介して、被処理ウェハと支持ウェハを所定の温度に加熱しながら、当該被処理ウェハと支持ウェハを押圧して接合する(工程A14)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理基板と支持基板を接合する接合方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体、及び前記接合方法を実施する接合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいて、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」とする)の大口径化が進んでいる。また、実装などの特定の工程において、ウェハの薄型化が求められている。例えば大口径で薄いウェハを、そのまま搬送したり、研磨処理すると、ウェハに反りや割れが生じる恐れがある。このため、例えばウェハを補強するために、例えば支持基板であるウェハやガラス基板にウェハを貼り付けることが行われている。
【0003】
かかるウェハと支持基板の貼り合わせは、例えば貼り合わせ装置を用いて、ウェハと支持基板との間に接着剤を介在させることにより行われている。貼り合わせ装置は、例えばウェハを保持する第一保持部材と、支持基板を保持する第二保持部材と、ウェハと支持基板との間に配置される接着剤を加熱する加熱機構と、少なくとも第一保持部材又は第二保持部材を上下方向に移動させる移動機構とを有している。そして、この貼り合わせ装置では、ウェハと支持基板との間に接着剤を供給して、当該接着剤を加熱した後、ウェハと支持基板を押圧して貼り合わせている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−182016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の貼り合わせ装置を用いた場合、ウェハと支持基板を押圧すると、当該ウェハと支持基板の間から接着剤がはみ出る。このようにはみ出た接着剤は、ウェハと支持基板の搬送工程や処理工程に悪影響を及ぼすおそれがある。例えば搬送工程において、ウェハと支持基板を搬送する搬送装置に接着剤が付着すると、当該接着剤が他のウェハや支持基板に付着してしまう。さらに処理工程においても、ウェハと支持基板に所定の処理を行う処理装置に接着剤が付着する場合がある。かかる場合、ウェハと支持基板を適切に接合することができない。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被処理基板と支持基板の間からはみ出る接着剤を抑制し、当該被処理基板と支持基板を適切に接合することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、本発明は、被処理基板と支持基板を接合する接合方法であって、被処理基板又は支持基板に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、その後、前記接着剤塗布工程において接着剤が塗布された被処理基板又は支持基板の外周部上に接着剤の溶剤を供給し、当該外周部上の接着剤を除去する接着剤除去工程と、その後、前記接着剤除去工程において外周部上の接着剤が除去された被処理基板と接着剤が塗布されてない支持基板とを押圧して接合する、又は前記接着剤除去工程において外周部上の接着剤が除去された支持基板と接着剤が塗布されてない被処理基板とを押圧して接合する接合工程と、を有し、前記接着剤除去工程は、被処理基板又は支持基板の前記外周部の外側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第1の工程と、その後、被処理基板又は支持基板の前記外周部の内側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第2の工程と、その後、前記内側端部より外側の位置であって、接着剤が残存する位置の被処理基板又は支持基板の外周部に対して、接着剤の溶剤を供給する第3の工程と、を有することを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、接着剤塗布工程において例えば被処理基板に接着剤を塗布した後、接着剤除去工程において被処理基板の外周部上の接着剤を除去している。かかる場合、後続の接合工程において、接着剤が塗布された被処理基板と接着剤が塗布されていない支持基板とを押圧して接合する際に、被処理基板と支持基板の間からはみ出る接着剤を抑制することができる。そうすると、被処理基板、支持基板及び重合基板を搬送する搬送装置や、これら基板に所定の処理を行う処理装置に側接着剤が付着することがない。したがって、被処理基板と支持基板を適切に接合することができる。
【0009】
また、接着剤除去工程の第1の工程において外周部における被処理基板の外側端部に接着剤の溶剤を供給した後、第2の工程において外周部における被処理基板の内側端部に接着剤の溶剤を供給すると、当該第2の工程で除去された内側端部の接着剤が外側に流れて、被処理基板の外周部上に残存する場合がある。かかる場合でも、第3の工程において、内側端部より外側の位置であって、接着剤が残存する位置の被処理基板の外周部に対して、接着剤の溶剤を供給するので、当該外周部に残存する接着剤を除去することができる。このように本発明によれば、被処理基板の外周部上の接着剤をより適切に除去することができるので、被処理基板と支持基板をより適切に接合することができる。
【0010】
なお、上記説明においては、被処理基板に接着剤を塗布して当該被処理基板の外周部上の接着剤を除去していたが、支持基板に接着剤を塗布して当該支持基板の外周部上の接着剤を除去してもよい。
【0011】
前記接着剤除去工程において、被処理基板又は支持基板を回転させながら、当該被処理基板又は支持基板の前記外周部上に接着剤の溶剤を供給してもよい。
【0012】
前記接合方法は、前記接着剤除去工程の後であって前記接合工程の前に、接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板又は支持基板を、所定の温度に加熱する熱処理工程を有していてもよい。
【0013】
前記接合方法は、前記接合工程の後、当該接合工程において被処理基板と支持基板の間の接着剤が当該被処理基板と支持基板を接合した重合基板の外側面からはみ出た外側接着剤に対して、接着剤の溶剤を供給し、前記外側接着剤の表面を除去する他の接着剤除去工程を有していてもよい。
【0014】
別な観点による本発明によれば、前記接合方法を接合システムによって実行させるために、当該接合システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
【0015】
また別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
【0016】
さらに別な観点による本発明は、被処理基板と支持基板を接合する接合システムであって、被処理基板又は支持基板に接着剤を供給して塗布する接着剤供給部と、前記接着剤供給部によって接着剤が塗布された被処理基板又は支持基板の外周部上に接着剤の溶剤を供給し、当該外周部上の接着剤を除去する溶剤供給部とを備えた塗布装置と、前記塗布装置において接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板と接着剤が塗布されてない支持基板とを押圧して接合する、又は前記塗布装置において接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された支持基板と接着剤が塗布されてない被処理基板とを押圧して接合する接合装置と、前記塗布装置において前記外周部上の接着剤を除去する際、被処理基板又は支持基板の前記外周部の外側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第1の工程と、その後、被処理基板又は支持基板の前記外周部の内側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第2の工程と、その後、前記内側端部より外側の位置であって、接着剤が残存する位置の被処理基板又は支持基板の前記外周部に対して、接着剤の溶剤を供給する第3の工程とを実行するように、前記溶剤供給部を制御する制御部と、を有することを特徴としている。
【0017】
前記塗布装置は、被処理基板又は支持基板を保持して回転させる回転保持部を有していてもよい。
【0018】
前記接合システムは、前記塗布装置において接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板又は支持基板を、所定の温度に加熱する熱処理装置を有していてもよい。
【0019】
前記接合システムは、前記接合装置において被処理基板と支持基板の間の接着剤が当該被処理基板と支持基板を接合した重合基板の外側面からはみ出た外側接着剤に対して、接着剤の溶剤を供給する他の溶剤供給部を備え、前記他の溶剤供給部から供給された接着剤の溶剤によって前記外側接着剤の表面を除去する接着剤除去装置を有していてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、被処理基板と支持基板の間からはみ出る接着剤を抑制し、当該被処理基板と支持基板を適切に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施の形態にかかる接合システムの構成の概略を示す平面図である。
【図2】本実施の形態にかかる接合システムの内部構成の概略を示す側面図である。
【図3】被処理ウェハと支持ウェハの側面図である。
【図4】接合装置の構成の概略を示す横断面図である。
【図5】受渡部の構成の概略を示す平面図である。
【図6】受渡アームの構成の概略を示す平面図である。
【図7】受渡アームの構成の概略を示す側面図である。
【図8】反転部の構成の概略を示す平面図である。
【図9】反転部の構成の概略を示す側面図である。
【図10】反転部の構成の概略を示す側面図である。
【図11】保持アームと保持部材の構成の概略を示す側面図である。
【図12】受渡部と反転部の位置関係を示す説明図である。
【図13】搬送部の構成の概略を示す側面図である。
【図14】搬送部が接合装置内に配置された様子を示す説明図である。
【図15】第1の搬送アームの構成の概略を示す平面図である。
【図16】第1の搬送アームの構成の概略を示す側面図である。
【図17】第2の搬送アームの構成の概略を示す平面図である。
【図18】第2の搬送アームの構成の概略を示す側面図である。
【図19】第2の保持部に切り欠きが形成された様子を示す説明図である。
【図20】接合部の構成の概略を示す縦断面図である。
【図21】接合部の構成の概略を示す縦断面図である。
【図22】塗布装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図23】塗布装置の構成の概略を示す横断面図である。
【図24】熱処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図25】熱処理装置の構成の概略を示す横断面図である。
【図26】接合処理の主な工程を示すフローチャートである。
【図27】第1の位置から被処理ウェハの外周部に接着剤の溶剤を供給する様子を示す説明図である。
【図28】第2の位置から被処理ウェハの外周部に接着剤の溶剤を供給する様子を示す説明図である。
【図29】第3の位置から被処理ウェハの外周部に接着剤の溶剤を供給する様子を示す説明図である。
【図30】被処理ウェハの外周部上の接着剤を除去した様子を示す説明図である。
【図31】被処理ウェハの外周部上の接着剤を除去した様子を示す説明図である。
【図32】第1の保持部を上昇させた様子を示す説明図である。
【図33】第2の保持部の中心部が撓んだ様子を示す説明図である。
【図34】支持ウェハの接合面全面が被処理ウェハの接合面全面に当接した様子を示す説明図である。
【図35】被処理ウェハと支持ウェハを接合した様子を示す説明図である。
【図36】重合ウェハの外側面から外側接着剤がはみ出した様子を示す説明図である。
【図37】接着剤除去装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図38】接着剤除去装置の構成の概略を示す横断面図である。
【図39】他の溶剤供給部の構成の概略を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
【0023】
接合システム1では、図3に示すように例えば接着剤Gを介して、被処理基板としての被処理ウェハWと支持基板としての支持ウェハSとを接合する。以下、被処理ウェハWにおいて、接着剤Gを介して支持ウェハSと接合される面を表面としての「接合面W」といい、当該接合面Wと反対側の面を裏面としての「非接合面W」という。同様に、支持ウェハSにおいて、接着剤Gを介して被処理ウェハWと接合される面を表面としての「接合面S」といい、接合面Sと反対側の面を裏面としての「非接合面S」という。そして、接合システム1では、被処理ウェハWと支持ウェハSを接合して、重合基板としての重合ウェハTを形成する。なお、被処理ウェハWは、製品となるウェハであって、例えば接合面Wに複数の電子回路が形成されており、非接合面Wが研磨処理される。また、支持ウェハSは、被処理ウェハWの径と同じ径を有し、当該被処理ウェハWを支持するウェハである。なお、本実施の形態では、支持基板としてウェハを用いた場合について説明するが、例えばガラス基板等の他の基板を用いてもよい。
【0024】
接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
【0025】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、X方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように搬入出ステーション2は、複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に決定することができる。また、カセットの1つを不具合ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で被処理ウェハWと支持ウェハSとの接合に不具合が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハTと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットCのうち、1つのカセットCを不具合ウェハの回収用として用い、他方のカセットCを正常な重合ウェハTの収容用として用いている。
【0026】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC、C、Cと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送できる。
【0027】
処理ステーション3には、各種処理装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1中のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1中のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1中のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
【0028】
例えば第1の処理ブロックG1には、接着剤Gを介して被処理ウェハWと支持ウェハSとを押圧して接合する接合装置30〜33が、搬入出ステーション2側からこの順でY方向に並べて配置されている。
【0029】
例えば第2の処理ブロックG2には、図2に示すように被処理ウェハWに接着剤Gを塗布し、さらに被処理ウェハWの外周部上の接着剤Gを除去する塗布装置40と、接着剤Gが塗布された被処理ウェハWを所定の温度に加熱する熱処理装置41〜43と、同様の熱処理装置44〜46とが、搬入出ステーション2側に向かう方向(図2中のY方向負方向)にこの順で並べて配置されている。熱処理装置41〜43と熱処理装置44〜46は、それぞれ下からこの順で3段に設けられている。なお、熱処理装置41〜46の装置数や鉛直方向及び水平方向の配置は任意に設定することができる。
【0030】
例えば第3の処理ブロックG3には、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTのトランジション装置50、51が下からこの順で2段に設けられている。
【0031】
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。なお、ウェハ搬送領域60内の圧力は大気圧以上であり、当該ウェハ搬送領域60において、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTのいわゆる大気系の搬送が行われる。
【0032】
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置に被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送できる。
【0033】
次に、上述した接合装置30〜33の構成について説明する。接合装置30は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの搬入出口101が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
【0034】
処理容器100の内部は、内壁102によって、前処理領域D1と接合領域D2に区画されている。上述した搬入出口101は、前処理領域D1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁102にも、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの搬入出口103が形成されている。
【0035】
前処理領域D1には、接合装置30の外部との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを受け渡すための受渡部110が設けられている。受渡部110は、搬入出口101に隣接して配置されている。また受渡部110は、後述するように鉛直方向に複数、例えば2段配置され、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTのいずれか2つを同時に受け渡すことができる。例えば一の受渡部110で接合前の被処理ウェハW又は支持ウェハSを受け渡し、他の受渡部110で接合後の重合ウェハTを受け渡してもよい。あるいは、一の受渡部110で接合前の被処理ウェハWを受け渡し、他の受渡部110で接合前の支持ウェハSを受け渡してもよい。
【0036】
前処理領域D1のY方向負方向側、すなわち搬入出口103側において、受渡部110の鉛直上方には、例えば支持ウェハSの表裏面を反転させる反転部111が設けられている。なお、反転部111は、後述するように支持ウェハSの水平方向の向きを調節することもでき、また被処理ウェハWの水平方向の水平方向の向きを調節することもできる。
【0037】
接合領域D2のY方向正方向側には、受渡部110、反転部111及び後述する接合部113に対して、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送する搬送部112が設けられている。搬送部112は、搬入出口103に取り付けられている。
【0038】
接合領域D2のY方向負方向側には、接着剤Gを介して被処理ウェハWと支持ウェハSとを押圧して接合する接合部113が設けられている。
【0039】
次に、上述した受渡部110の構成について説明する。受渡部110は、図5に示すように受渡アーム120とウェハ支持ピン121とを有している。受渡アーム120は、接合装置30の外部、すなわちウェハ搬送装置61とウェハ支持ピン121との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを受け渡すことができる。ウェハ支持ピン121は、複数、例えば3箇所に設けられ、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを支持することができる。
【0040】
受渡アーム120は、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを保持するアーム部130と、例えばモータなどを備えたアーム駆動部131とを有している。アーム部130は、略円板形状を有している。アーム駆動部131は、アーム部130をX方向(図5中の上下方向)に移動させることができる。またアーム駆動部131は、Y方向(図5中の左右方向)に延伸するレール132に取り付けられ、当該レール132上を移動可能に構成されている。かかる構成により、受渡アーム120は、水平方向(X方向及びY方向)に移動可能となっており、ウェハ搬送装置61及びウェハ支持ピン121との間で、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを円滑に受け渡すことができる。
【0041】
アーム部130上には、図6及び図7に示すように被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを支持するウェハ支持ピン140が複数、例えば4箇所に設けられている。またアーム部130上には、ウェハ支持ピン140に支持された被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの位置決めを行うガイド141が設けられている。ガイド141は、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの側面をガイドするように複数、例えば4箇所に設けられている。
【0042】
アーム部130の外周には、図5及び図6に示すように切り欠き142が例えば4箇所に形成されている。この切り欠き142により、ウェハ搬送装置61の搬送アームから受渡アーム120に被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを受け渡す際に、当該ウェハ搬送装置61の搬送アームがアーム部130と干渉するのを防止できる。
【0043】
アーム部130には、X方向に沿った2本のスリット143が形成されている。スリット143は、アーム部130のウェハ支持ピン121側の端面からアーム部130の中央部付近まで形成されている。このスリット143により、アーム部130がウェハ支持ピン121と干渉するのを防止できる。
【0044】
次に、上述した反転部111の構成について説明する。反転部111は、図8〜図10に示すように支持ウェハS、被処理ウェハWを保持する保持アーム150を有している。保持アーム150は、水平方向(図8及び図9中のX方向)に延伸している。また保持アーム150には、支持ウェハS、被処理ウェハWを保持する保持部材151が例えば4箇所に設けられている。保持部材151は、図11に示すように保持アーム150に対して水平方向に移動可能に構成されている。また保持部材151の側面には、支持ウェハS、被処理ウェハWの外周部を保持するための切り欠き152が形成されている。そして、これら保持部材151は、支持ウェハS、被処理ウェハWを挟み込んで保持することができる。
【0045】
保持アーム150は、図8〜図10に示すように例えばモータなどを備えた第1の駆動部153に支持されている。この第1の駆動部153によって、保持アーム150は水平軸周りに回動自在であり、且つ水平方向(図8及び図9中のX方向、図8及び図10のY方向)に移動できる。なお、第1の駆動部153は、保持アーム150を鉛直軸周りに回動させて、当該保持アーム150を水平方向に移動させてもよい。第1の駆動部153の下方には、例えばモータなどを備えた第2の駆動部154が設けられている。この第2の駆動部154によって、第1の駆動部153は鉛直方向に延伸する支持柱155に沿って鉛直方向に移動できる。このように第1の駆動部153と第2の駆動部154によって、保持部材151に保持された支持ウェハS、被処理ウェハWは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。
【0046】
支持柱155には、保持部材151に保持された支持ウェハS、被処理ウェハWの水平方向の向きを調節する位置調節機構160が支持板161を介して支持されている。位置調節機構160は、保持アーム150に隣接して設けられている。
【0047】
位置調節機構160は、基台162と、支持ウェハS、被処理ウェハWのノッチ部の位置を検出する検出部163とを有している。そして、位置調節機構160では、保持部材151に保持された支持ウェハS、被処理ウェハWを水平方向に移動させながら、検出部163で支持ウェハS、被処理ウェハWのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節して支持ウェハS、被処理ウェハWの水平方向の向きを調節している。
【0048】
なお、図12に示すように、以上のように構成された受渡部110は鉛直方向に2段に配置され、またこれら受渡部110の鉛直上方に反転部111が配置される。すなわち、受渡部110の受渡アーム120は、反転部111の保持アーム150と位置調節機構160の下方において水平方向に移動する。また、受渡部110のウェハ支持ピン121は、反転部111の保持アーム150の下方に配置されている。
【0049】
次に、上述した搬送部112の構成について説明する。搬送部112は、図13に示すように複数、例えば2本の搬送アーム170、171を有している。第1の搬送アーム170と第2の搬送アーム171は、鉛直方向に下からこの順で2段に配置されている。なお、第1の搬送アーム170と第2の搬送アーム171は、後述するように異なる形状を有している。
【0050】
搬送アーム170、171の基端部には、例えばモータなどを備えたアーム駆動部172が設けられている。このアーム駆動部172によって、各搬送アーム170、171は独立して水平方向に移動できる。これら搬送アーム170、171とアーム駆動部172は、基台173に支持されている。
【0051】
搬送部112は、図4及び図14に示すように処理容器100の内壁102に形成された搬入出口103に設けられている。そして、搬送部112は、例えばモータなどを備えた駆動部(図示せず)によって搬入出口103に沿って鉛直方向に移動できる。
【0052】
第1の搬送アーム170は、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの裏面(被処理ウェハW、支持ウェハSにおいては非接合面W、S)を保持して搬送する。第1の搬送アーム170は、図15に示すように先端が2本の先端部180a、180aに分岐したアーム部180と、このアーム部180と一体に形成され、且つアーム部180を支持する支持部181とを有している。
【0053】
アーム部180上には、図15及び図16に示すように樹脂製のOリング182が複数、例えば4箇所に設けられている。このOリング182が被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの裏面と接触し、当該Oリング182と被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの裏面との間の摩擦力によって、Oリング182は被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの裏面を保持する。そして、第1の搬送アーム170は、Oリング182上に被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを水平に保持することができる。
【0054】
またアーム部180上には、Oリング182に保持された被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの外側に設けられたガイド部材183、184が設けられている。第1のガイド部材183は、アーム部180の先端部180aの先端に設けられている。第2のガイド部材184は、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの外周に沿った円弧状に形成され、支持部181側に設けられている。これらガイド部材183、184によって、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTが第1の搬送アーム170から飛び出したり、滑落するのを防止することができる。なお、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTがOリング182に適切な位置で保持されている場合、当該被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTはガイド部材183、184と接触しない。
【0055】
第2の搬送アーム171は、例えば支持ウェハSの表面、すなわち接合面Sの外周部を保持して搬送する。すなわち、第2の搬送アーム171は、反転部111で表裏面が反転された支持ウェハSの接合面Sの外周部を保持して搬送する。第2の搬送アーム171は、図17に示すように先端が2本の先端部190a、190aに分岐したアーム部190と、このアーム部190と一体に形成され、且つアーム部190を支持する支持部191とを有している。
【0056】
アーム部190上には、図17及び図18に示すように第2の保持部材192が複数、例えば4箇所に設けられている。第2の保持部材192は、支持ウェハSの接合面Sの外周部を載置する載置部193と、当該載置部193から上方に延伸し、内側面が下側から上側に向かってテーパ状に拡大しているテーパ部194とを有している。載置部193は、支持ウェハSの周縁から例えば1mm以内の外周部を保持する。また、テーパ部194の内側面が下側から上側に向かってテーパ状に拡大しているため、例えば第2の保持部材192に受け渡される支持ウェハSが水平方向に所定の位置からずれていても、支持ウェハSはテーパ部194に円滑にガイドされて位置決めされ、載置部193に保持される。そして、第2の搬送アーム171は、第2の保持部材192上に支持ウェハSを水平に保持することができる。
【0057】
なお、図19に示すように、後述する接合部113の第2の保持部201には切り欠き201aが例えば4箇所に形成されている。この切り欠き201aにより、第2の搬送アーム171から第2の保持部201に支持ウェハSを受け渡す際に、第2の搬送アーム171の第2の保持部材192が第2の保持部201に干渉するのを防止することができる。
【0058】
次に、上述した接合部113の構成について説明する。接合部113は、図20に示すように被処理ウェハWを上面で載置して保持する第1の保持部200と、支持ウェハSを下面で吸着保持する第2の保持部201とを有している。第1の保持部200は、第2の保持部201の下方に設けられ、第2の保持部201と対向するように配置されている。すなわち、第1の保持部200に保持された被処理ウェハWと第2の保持部201に保持された支持ウェハSは対向して配置されている。
【0059】
第1の保持部200の内部には、被処理ウェハWを吸着保持するための吸引管210が設けられている。吸引管210は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。なお、第1の保持部200には、後述する加圧機構260により荷重がかけられても変形しない強度を有する材料、例えば炭化ケイ素セラミックや窒化アルミセラミックなどのセラミックが用いられる。
【0060】
また、第1の保持部200の内部には、被処理ウェハWを加熱する加熱機構211が設けられている。加熱機構211には、例えばヒータが用いられる。
【0061】
第1の保持部200の下方には、第1の保持部200及び被処理ウェハWを鉛直方向及び水平方向に移動させる移動機構220が設けられている。移動機構220は、第1の保持部200を例えば±1μmの精度で3次元移動させることができる。移動機構220は、第1の保持部200を鉛直方向に移動させる鉛直移動部221と、第1の保持部200を水平方向に移動させる水平移動部222とを有している。鉛直移動部221と水平移動部222は、例えばボールネジ(図示せず)と当該ボールネジを回動させるモータ(図示せず)とをそれぞれ有している。
【0062】
水平移動部222上には、鉛直方向に伸縮自在の支持部材223が設けられている。支持部材223は、第1の保持部200の外側に例えば3箇所に設けられている。そして、支持部材223は、図21に示すように第2の保持部201の外周下面から下方に突出して設けられた突出部230を支持することができる。
【0063】
以上の移動機構220では、第1の保持部200上の被処理ウェハWの水平方向の位置合わせを行うことができると共に、図21に示すように第1の保持部200を上昇させて、被処理ウェハWと支持ウェハSを接合するための接合空間Rを形成することができる。この接合空間Rは、第1の保持部200、第2の保持部201及び突出部230に囲まれた空間である。また、接合空間Rを形成する際、支持部材223の高さを調整することにより、接合空間Rにおける被処理ウェハWと支持ウェハS間の鉛直方向の距離を調整することができる。
【0064】
なお、第1の保持部200の下方には、被処理ウェハW又は重合ウェハTを下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられている。昇降ピンは第1の保持部200に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、第1の保持部200の上面から突出可能になっている。
【0065】
第2の保持部201には、弾性体である例えばアルミニウムが用いられる。そして、第2の保持部201は、後述するように第2の保持部201の全面に所定の圧力、例えば0.7気圧(=0.07MPa)がかかると、その一箇所、例えば中心部が撓むように構成されている。
【0066】
第2の保持部201の外周下面には、図20に示すように当該外周下面から下方に突出する上述の突出部230が形成されている。突出部230は、第2の保持部201の外周に沿って形成されている。なお、突出部230は、第2の保持部201と一体に形成されていてもよい。
【0067】
突出部230の下面には、接合空間Rの気密性を保持するためのシール材231が設けられている。シール材231は、突出部230の下面に形成された溝に環状に設けられ、例えばOリングが用いられる。また、シール材231は弾性を有している。なお、シール材231は、シール機能を有する部品であればよく、本実施の形態に限定されるものではない。
【0068】
第2の保持部201の内部には、支持ウェハSを吸着保持するための吸引管240が設けられている。吸引管240は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。
【0069】
また、第2の保持部201の内部には、接合空間Rの雰囲気を吸気するための吸気管241が設けられている。吸気管241の一端は、第2の保持部201の下面における支持ウェハSが保持されない場所において開口している。また、吸気管241の他端は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。
【0070】
さらに、第2の保持部201の内部には、支持ウェハSを加熱する加熱機構242を有している。加熱機構242には、例えばヒータが用いられる。
【0071】
第2の保持部201の上面には、当該第2の保持部201を支持する支持部材250と第2の保持部201を鉛直下方に押圧する加圧機構260が設けられている。加圧機構260は、被処理ウェハWと支持ウェハSを覆うように設けられた圧力容器261と、圧力容器261の内部に流体、例えば圧縮空気を供給する流体供給管262と、を有している。また、支持部材250は、鉛直方向に伸縮自在に構成され、圧力容器261の外側に例えば3箇所に設けられている。
【0072】
圧力容器261は、例えば鉛直方向に伸縮自在の例えばステンレス製のベローズにより構成されている。圧力容器261は、その下面が第2の保持部201の上面に当接すると共に、上面が第2の保持部201の上方に設けられた支持板263の下面に当接している。流体供給管262は、その一端が圧力容器261に接続され、他端が流体供給源(図示せず)に接続されている。そして、圧力容器261に流体供給管262から流体を供給することで、圧力容器261が伸長する。この際、圧力容器261の上面と支持板263の下面とが当接しているので、圧力容器261は下方向にのみ伸長し、圧力容器261の下面に設けられた第2の保持部201を下方に押圧することができる。またこの際、圧力容器261の内部は流体により加圧されているので、圧力容器261は第2の保持部201を面内均一に押圧することができる。第2の保持部201を押圧する際の荷重の調節は、圧力容器261に供給する圧縮空気の圧力を調整することで行われる。なお、支持板263は、加圧機構260により第2の保持部201にかかる荷重の反力を受けても変形しない強度を有する部材により構成されているのが好ましい。なお、本実施の形態の支持板263を省略し、圧力容器261の上面を処理容器100の天井面に当接させてもよい。
【0073】
なお、接合装置31〜33の構成は、上述した接合装置30の構成と同様であるので説明を省略する。
【0074】
次に、上述した塗布装置40の構成について説明する。塗布装置40は、図22に示すように内部を密閉可能な処理容器270を有している。処理容器270のウェハ搬送領域60側の側面には、被処理ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
【0075】
処理容器270内の中央部には、被処理ウェハWを保持して回転させる回転保持部としてのスピンチャック280が設けられている。スピンチャック280は、水平な上面を有し、当該上面には、例えば被処理ウェハWを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、被処理ウェハWをスピンチャック280上に吸着保持できる。
【0076】
スピンチャック280の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部281が設けられている。スピンチャック280は、チャック駆動部281により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部281には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック280は昇降自在になっている。
【0077】
スピンチャック280の周囲には、被処理ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ282が設けられている。カップ282の下面には、回収した液体を排出する排出管283と、カップ282内の雰囲気を真空引きして排気する排気管284が接続されている。
【0078】
図23に示すようにカップ282のX方向負方向(図23中の下方向)側には、Y方向(図23中の左右方向)に沿って延伸するレール290が形成されている。レール290は、例えばカップ282のY方向負方向(図23中の左方向)側の外方からY方向正方向(図23中の右方向)側の外方まで形成されている。レール290には、アーム291が取り付けられている。
【0079】
アーム291には、図22及び図23に示すように被処理ウェハWに液体状の接着剤Gを供給する接着剤供給部としての接着剤ノズル292が支持されている。アーム291は、図23に示すノズル駆動部293により、レール290上を移動自在である。これにより、接着剤ノズル292は、カップ282のY方向正方向側の外方に設置された待機部294からカップ282内の被処理ウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該被処理ウェハW上を被処理ウェハWの径方向に移動できる。また、アーム291は、ノズル駆動部293によって昇降自在であり、接着剤ノズル292の高さを調節できる。
【0080】
接着剤ノズル292には、図22に示すように当該接着剤ノズル292に接着剤Gを供給する供給管295が接続されている。供給管295は、内部に接着剤Gを貯留する接着剤供給源296に連通している。また、供給管295には、接着剤Gの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群297が設けられている。
【0081】
また、図23に示すようにカップ282とレール290の間には、Y方向(図23中の左右方向)に沿って延伸するレール300が形成されている。レール300は、例えばカップ282のY方向負方向(図23中の左方向)側の外方からカップ282の中央近傍まで形成されている。レール300には、アーム301が取り付けられている。
【0082】
アーム301には、図22及び図23に示すように被処理ウェハWに接着剤Gの溶剤を供給する溶剤供給部としての溶剤ノズル302が支持されている。アーム291は、図23に示すノズル駆動部303により、レール300上を移動自在である。これにより、溶剤ノズル302は、カップ282のY方向負方向側の外方に設置された待機部304からカップ282内の被処理ウェハWの外周部上方まで移動でき、さらに当該被処理ウェハW上を被処理ウェハWの径方向に移動できる。また、アーム301は、ノズル駆動部303によって昇降自在であり、溶剤ノズル302の高さを調節できる。
【0083】
溶剤ノズル302には、図22に示すように当該溶剤ノズル302に接着剤Gの溶剤を供給する供給管305が接続されている。供給管305は、内部に接着剤Gの溶剤を貯留する溶剤供給源306に連通している。また、供給管305には、接着剤Gの溶剤の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群307が設けられている。なお、接着剤Gの溶剤には、例えば有機系のシンナーが用いられ、本実施の形態ではトリメチルベンゼン(メシチレン)が用いられる。
【0084】
なお、スピンチャック280の下方には、被処理ウェハWの裏面、すなわち非接合面Wに向けて洗浄液を噴射するバックリンスノズル(図示せず)が設けられていてもよい。このバックリンスノズルから噴射される洗浄液によって、被処理ウェハWの非接合面Wと被処理ウェハWの外周部が洗浄される。
【0085】
次に、上述した熱処理装置41〜46の構成について説明する。熱処理装置41は、図24に示すように内部を閉鎖可能な処理容器310を有している。処理容器310のウェハ搬送領域60側の側面には、被処理ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
【0086】
処理容器310の天井面には、当該処理容器310の内部に例えば窒素ガスなどの不活性ガスを供給するガス供給口311が形成されている。ガス供給口311には、ガス供給源312に連通するガス供給管313が接続されている。ガス供給管313には、不活性ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群314が設けられている。
【0087】
処理容器310の底面には、当該処理容器310の内部の雰囲気を吸引する吸気口315が形成されている。吸気口315には、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置316に連通する吸気管317が接続されている。
【0088】
処理容器310の内部には、被処理ウェハWを加熱処理する加熱部320と、被処理ウェハWを温度調節する温度調節部321が設けられている。加熱部320と温度調節部321はY方向に並べて配置されている。
【0089】
加熱部320は、熱板330を収容して熱板330の外周部を保持する環状の保持部材331と、その保持部材331の外周を囲む略筒状のサポートリング332を備えている。熱板330は、厚みのある略円盤形状を有し、被処理ウェハWを載置して加熱することができる。また、熱板330には、例えばヒータ333が内蔵されている。熱板330の加熱温度は例えば制御部370により制御され、熱板330上に載置された被処理ウェハWが所定の温度に加熱される。
【0090】
熱板330の下方には、被処理ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン340が例えば3本設けられている。昇降ピン340は、昇降駆動部341により上下動できる。熱板330の中央部付近には、当該熱板330を厚み方向に貫通する貫通孔342が例えば3箇所に形成されている。そして、昇降ピン340は貫通孔342を挿通し、熱板330の上面から突出可能になっている。
【0091】
温度調節部321は、温度調節板350を有している。温度調節板350は、図25に示すように略方形の平板形状を有し、熱板330側の端面が円弧状に湾曲している。温度調節板350には、Y方向に沿った2本のスリット351が形成されている。スリット351は、温度調節板350の熱板330側の端面から温度調節板350の中央部付近まで形成されている。このスリット351により、温度調節板350が、加熱部320の昇降ピン340及び後述する温度調節部321の昇降ピン360と干渉するのを防止できる。また、温度調節板350には、例えばペルチェ素子などの温度調節部材(図示せず)が内蔵されている。温度調節板350の冷却温度は例えば制御部370により制御され、温度調節板350上に載置された被処理ウェハWが所定の温度に冷却される。
【0092】
温度調節板350は、図24に示すように支持アーム352に支持されている。支持アーム352には、駆動部353が取り付けられている。駆動部353は、Y方向に延伸するレール354に取り付けられている。レール354は、温度調節部321から加熱部320まで延伸している。この駆動部353により、温度調節板350は、レール354に沿って加熱部320と温度調節部321との間を移動可能になっている。
【0093】
温度調節板350の下方には、被処理ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン360が例えば3本設けられている。昇降ピン360は、昇降駆動部361により上下動できる。そして、昇降ピン360はスリット351を挿通し、温度調節板350の上面から突出可能になっている。
【0094】
なお、熱処理装置42〜46の構成は、上述した熱処理装置41の構成と同様であるので説明を省略する。
【0095】
また、熱処理装置41〜46では、重合ウェハTの温度調節もすることができる。さらに、重合ウェハTの温度調節をするために、温度調節装置(図示せず)を設けてもよい。温度調節装置は、上述した熱処理装置41と同様の構成を有し、熱板330に代えて、温度調節板が用いられる。温度調節板の内部には、例えばペルチェ素子などの冷却部材が設けられており、温度調節板を設定温度に調節できる。
【0096】
以上の接合システム1には、図1に示すように制御部370が設けられている。制御部370は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1における被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述の接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部370にインストールされたものであってもよい。
【0097】
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われる被処理ウェハWと支持ウェハSの接合処理方法について説明する。図26は、かかる接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
【0098】
先ず、複数枚の被処理ウェハWを収容したカセットC、複数枚の支持ウェハSを収容したカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の被処理ウェハWが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。このとき、被処理ウェハWは、その非接合面Wが下方を向いた状態で搬送される。
【0099】
次に被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって塗布装置40に搬送される。塗布装置40に搬入された被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61からスピンチャック280に受け渡され吸着保持される。このとき、被処理ウェハWの非接合面Wが吸着保持される。
【0100】
続いて、アーム291によって待機部294の接着剤ノズル292を被処理ウェハWの中心部の上方まで移動させる。その後、スピンチャック280によって被処理ウェハWを回転させながら、接着剤ノズル292から被処理ウェハWの接合面Wに接着剤Gを供給する。供給された接着剤Gは遠心力により被処理ウェハWの接合面Wの全面に拡散されて、当該被処理ウェハWの接合面Wに接着剤Gが塗布される(図26の工程A1)。
【0101】
その後、接着剤ノズル292を待機部294に移動させると共に、アーム301によって待機部304の溶剤ノズル302を被処理ウェハWの外周部上方まで移動させる。
【0102】
先ず、図27に示すように溶剤ノズル302を、被処理ウェハWの外周部Wの外側端部の上方、すなわち外側面Wの上方(第1の位置P1)まで移動させる。そして、スピンチャック280によって被処理ウェハWを回転させながら、溶剤ノズル302から被処理ウェハWの外周部Wの外側端部に接着剤Gの溶剤を供給する(図26の工程A2)。
【0103】
その後、被処理ウェハWの回転と溶剤ノズル302からの接着剤Gの溶剤の供給とを維持しながら、図28に示すように溶剤ノズル302を、被処理ウェハWの外周部Wの内側端部の上方(第2の位置P2)まで移動させる。このとき、溶剤ノズル302は、被処理ウェハWの外側面Wから所定の距離L、例えば5mm〜7.5mmの位置に配置される。この距離Lは、後述において説明するように、接合装置30において重合ウェハTの外側面からはみ出た外側接着剤の端部の位置と、接合システム1の外部において薄化された後の被処理ウェハWの端部の位置とが一致するように決定される。そして、被処理ウェハWを回転させながら、溶剤ノズル302から被処理ウェハWの外周部Wの内側端部に接着剤Gの溶剤を供給する(図26の工程A3)。
【0104】
工程A3において被処理ウェハWの外周部Wの内側端部に供給された接着剤Gの溶剤は、遠心力により被処理ウェハWの外周部W上を外側面Wに向かって流れる。そして、この接着剤Gによって外周部W上の接着剤Gが除去される。しかしながら、外周部Wの内側端部に供給される接着剤Gは遠心力によって外側に流れるため、当該内側端部Gの接着剤が外側に流れて、内側端部上の接着剤Gはその上方から下方に向けて広がって残存する。以下、この残存する接着剤Gを残存接着剤Gという。そして、この残存接着剤Gが被処理ウェハWの外側面Wまで流れてしまうと、例えばウェハ搬送装置61や、被処理ウェハW、支持ウェハS及び重合ウェハTに所定の処理を行う処理装置に残存接着剤Gが付着してしまう。
【0105】
そこで、工程A3の後、被処理ウェハWの回転と溶剤ノズル302からの接着剤Gの溶剤の供給とを維持しながら、図29に示すように溶剤ノズル302を、第2の位置P2より外側の位置であって、残存接着剤Gのある被処理ウェハWの外周部Wの上方(第3の位置P3)まで移動させる。そして、被処理ウェハWを回転させながら、溶剤ノズル302から被処理ウェハWの外周部W上に接着剤Gの溶剤を供給する(図26の工程A4)。そうすると、図30に示すようにこの接着剤Gの溶剤によって残存接着剤Gが除去され、図31に示すように被処理ウェハWの外周部W上の接着剤Gが適切に除去される。
【0106】
次に被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって熱処理装置41に搬送される。このとき熱処理装置41の内部は、不活性ガスの雰囲気に維持されている。熱処理装置41に被処理ウェハWが搬入されると、重合ウェハTはウェハ搬送装置61から予め上昇して待機していた昇降ピン360に受け渡される。続いて昇降ピン360を下降させ、被処理ウェハWを温度調節板350に載置する。
【0107】
その後、駆動部353により温度調節板350をレール354に沿って熱板330の上方まで移動させ、被処理ウェハWは予め上昇して待機していた昇降ピン340に受け渡される。その後、昇降ピン340が下降して、被処理ウェハWが熱板330上に載置される。そして、熱板330上の被処理ウェハWは、所定の温度、例えば100℃〜300℃に加熱される(図26の工程A5)。かかる熱板330による加熱を行うことで被処理ウェハW上の接着剤Gが加熱され、当該接着剤Gが硬化する。
【0108】
その後、昇降ピン340が上昇すると共に、温度調節板350が熱板330の上方に移動する。続いて被処理ウェハWが昇降ピン340から温度調節板350に受け渡され、温度調節板350がウェハ搬送領域60側に移動する。この温度調節板350の移動中に、被処理ウェハWは所定の温度に温度調節される。
【0109】
熱処理装置41で熱処理された被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置30に搬送される。接合装置30に搬送された被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61から受渡部110の受渡アーム120に受け渡された後、さらに受渡アーム120からウェハ支持ピン121に受け渡される。その後、被処理ウェハWは、搬送部112の第1の搬送アーム170によってウェハ支持ピン121から反転部111に搬送される。
【0110】
反転部111に搬送された被処理ウェハWは、保持部材151に保持され、位置調節機構160に移動される。そして、位置調節機構160において、被処理ウェハWのノッチ部の位置を調節して、当該被処理ウェハWの水平方向の向きが調節される(図26の工程A6)。
【0111】
その後、被処理ウェハWは、搬送部112の第1の搬送アーム170によって反転部111から接合部113に搬送される。接合部113に搬送された被処理ウェハWは、第1の保持部200に載置される(図26の工程A7)。第1の保持部200上では、被処理ウェハWの接合面Wが上方を向いた状態、すなわち接着剤Gが上方を向いた状態で被処理ウェハWが載置される。
【0112】
被処理ウェハWに上述した工程A1〜A7の処理が行われている間、当該被処理ウェハWに続いて支持ウェハSの処理が行われる。支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61によって接合装置30に搬送される。なお、支持ウェハSが接合装置30に搬送される工程については、上記実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0113】
接合装置30に搬送された支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61から受渡部110の受渡アーム120に受け渡された後、さらに受渡アーム120からウェハ支持ピン121に受け渡される。その後、支持ウェハSは、搬送部112の第1の搬送アーム170によってウェハ支持ピン121から反転部111に搬送される。
【0114】
反転部111に搬送された支持ウェハSは、保持部材151に保持され、位置調節機構160に移動される。そして、位置調節機構160において、支持ウェハSのノッチ部の位置を調節して、当該支持ウェハSの水平方向の向きが調節される(図26の工程A8)。水平方向の向きが調節された支持ウェハSは、位置調節機構160から水平方向に移動され、且つ鉛直方向上方に移動された後、その表裏面が反転される(図26の工程A9)。すなわち、支持ウェハSの接合面Sが下方に向けられる。
【0115】
その後、支持ウェハSは、鉛直方向下方に移動された後、搬送部112の第2の搬送アーム171によって反転部111から接合部113に搬送される。このとき、第2の搬送アーム171は、支持ウェハSの接合面Sの外周部のみを保持しているので、例えば第2の搬送アーム171に付着したパーティクル等によって接合面Sが汚れることはない。接合部113に搬送された支持ウェハSは、第2の保持部201に吸着保持される(図26の工程A10)。第2の保持部201では、支持ウェハSの接合面Sが下方を向いた状態で支持ウェハSが保持される。
【0116】
接合装置30において、被処理ウェハWと支持ウェハSがそれぞれ第1の保持部200と第2の保持部201に保持されると、被処理ウェハWが支持ウェハSに対向するように、移動機構220により第1の保持部200の水平方向の位置が調整される(図26の工程A11)。なお、このとき、第2の保持部201と支持ウェハSとの間の圧力は例えば0.1気圧(=0.01MPa)である。また、第2の保持部201の上面にかかる圧力は大気圧である1.0気圧(=0.1MPa)である。この第2の保持部201の上面にかかる大気圧を維持するため、加圧機構260の圧力容器261内の圧力を大気圧にしてもよいし、第2の保持部201の上面と圧力容器261との間に隙間を形成してもよい。
【0117】
次に、図32に示すように移動機構220によって第1の保持部200を上昇させると共に、支持部材223を伸長させて第2の保持部201が支持部材223に支持される。この際、支持部材223の高さを調整することにより、被処理ウェハWと支持ウェハSとの鉛直方向の距離が所定の距離になるように調整される(図26の工程A12)。なお、この所定の距離は、シール材231が第1の保持部200に接触し、且つ後述するように第2の保持部201及び支持ウェハSの中心部が撓んだ際に、支持ウェハSの中心部が被処理ウェハWに接触する高さである。このようにして、第1の保持部200と第2の保持部201との間に密閉された接合空間Rが形成される。
【0118】
その後、吸気管241から接合空間Rの雰囲気を吸気する。そして、接合空間R内の圧力が例えば0.3気圧(=0.03MPa)に減圧されると、第2の保持部201には、第2の保持部201の上面にかかる圧力と接合空間R内の圧力との圧力差、すなわち0.7気圧(=0.07MPa)がかかる。そうすると、図33に示すように第2の保持部201の中心部が撓み、第2の保持部201に保持された支持ウェハSの中心部も撓む。なお、このように接合空間R内の圧力を0.3気圧(=0.03MPa)まで減圧しても、第2の保持部201と支持ウェハSとの間の圧力は0.1気圧(=0.01MPa)であるため、支持ウェハSは第2の保持部201に保持された状態を保っている。
【0119】
その後、さらに接合空間Rの雰囲気を吸気し、接合空間R内を減圧する。そして、接合空間R内の圧力が0.1気圧(=0.01MPa)以下になると、第2の保持部201が支持ウェハSを保持することができず、図34に示すように支持ウェハSは下方に落下して、支持ウェハSの接合面S全面が被処理ウェハWの接合面W全面に当接する。この際、支持ウェハSは、被処理ウェハWに当接した中心部から径方向外側に向かって順次当接する。すなわち、例えば接合空間R内にボイドとなりうる空気が存在している場合でも、空気は支持ウェハSが被処理ウェハWと当接している箇所より常に外側に存在することになり、当該空気を被処理ウェハWと支持ウェハSとの間から逃がすことができる。こうしてボイドの発生を抑制しつつ、被処理ウェハWと支持ウェハSは接着剤Gにより接着される(図26の工程A13)。
【0120】
その後、図35に示すように、支持部材223の高さを調整し、第2の保持部201の下面を支持ウェハSの非接合面Sに接触させる。このとき、シール材231が弾性変形し、第1の保持部200と第2の保持部201が密着する。そして、加熱機構211、242により被処理ウェハWと支持ウェハSを所定の温度、例えば200℃で加熱しながら、加圧機構260により第2の保持部201を所定の圧力、例えば0.5MPaで下方に押圧する。そうすると、被処理ウェハWと支持ウェハSがより強固に接着され、接合される(図26の工程A14)。
【0121】
この工程A14において、被処理ウェハWと支持ウェハSを加熱しながら押圧すると、図36に示すように被処理ウェハWと支持ウェハSの間から接着剤Gがはみ出る。そして、重合ウェハTの外側面からはみ出した外側接着剤Gが形成される。なお、重合ウェハTの外側面からはみ出した接着剤Gには、説明の便宜上、外側接着剤Gという個別の呼称を付与しているが、接着剤Gと外側接着剤Gは同一のものである。
【0122】
ここで、接合システム1において接合処理を終了した後、被処理ウェハWは薄化される。被処理ウェハWが薄化される際、外側接着剤Gが薄化後の被処理ウェハWの端部(図36の一点鎖線)の位置より大き過ぎると、被処理ウェハWを薄化する装置に外側接着剤Gが付着してしまう。そうすると、被処理ウェハWを適切に薄化することができない。一方、外側接着剤Gが薄化後の被処理ウェハWの端部の位置より小さ過ぎると、被処理ウェハWの外周部が損傷を被る場合がある。すなわち、外側接着剤Gによって被処理ウェハWの外周部を保護する必要がある。したがって、上述した工程A14において重合ウェハTの外側面からはみ出た外側接着剤Gの大きさは、表面を除去後の外側接着剤Gの下端部の位置と、薄化後の被処理ウェハWの端部の位置が一致する大きさがよい。
【0123】
そこで、上述した工程A2〜A4において接着剤Gが除去される外周部Wの被処理ウェハWの外側面Wから所定の距離Lは、表面を除去後の外側接着剤Gの下端部の位置と、薄化後の被処理ウェハWの端部の位置が一致するように決定される。ここで、工程A2〜A4において外周部Wの接着剤Gが除去されない場合、工程A14において重合ウェハTの外側面からはみ出る外側接着剤は図36の点線に示すように形成され、本実施の形態の外側接着剤Gよりも大きくなる。この大きさの差を補填するように、工程A2〜A4において外周部Wの接着剤Gが除去されるのである。
【0124】
なお、工程A3における外周部Wの被処理ウェハWの外側面Wから所定の距離Lは、制御部370によって、少なくとも接着剤Gの種類、工程A1において被処理ウェハW上に塗布される接着剤Gの目標膜厚、工程A5又は工程A14における被処理ウェハWを加熱する熱処理温度、又は工程A14における被処理ウェハWと支持基板とを押圧する圧力に基づいて決定される。
【0125】
その後、被処理ウェハWと支持ウェハSが接合された重合ウェハTは、搬送部112の第1の搬送アーム170によって接合部110から受渡部110に搬送される。受渡部110に搬送された重合ウェハTは、ウェハ支持ピン121を介して受渡アーム120に受け渡され、さらに受渡アーム120からウェハ搬送装置61に受け渡される。
【0126】
次に重合ウェハTは、ウェハ搬送装置61によって熱処理装置42に搬送される。そして、熱処理装置42において、重合ウェハTは所定の温度、例えば常温(23℃)に温度調節される。その後、重合ウェハTは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットCに搬送される。こうして、一連の被処理ウェハWと支持ウェハSの接合処理が終了する。
【0127】
以上の実施の形態によれば、工程A1において被処理ウェハWに接着剤Gを塗布した後、工程A2〜A4において被処理ウェハWの外周部W上の接着剤Gを除去している。かかる場合、工程A14において、接着剤Gが塗布された被処理ウェハWと接着剤Gが塗布されていない支持ウェハSとを押圧して接合する際に、被処理ウェハWと支持ウェハSの間からはみ出る外側接着剤Gを抑制することができる。そうすると、例えばウェハ搬送装置61や、被処理ウェハW、支持ウェハS及び重合ウェハTに所定の処理を行う処理装置に外側接着剤Gが付着することがない。したがって、被処理ウェハWと支持ウェハSを適切に接合することができる。
【0128】
また、工程A2において外周部Wにおける被処理ウェハWの外側端部に接着剤Gの溶剤を供給した後、工程A3において外周部Wにおける被処理ウェハWの内側端部に接着剤Gの溶剤を供給すると、当該内側端部に残存接着剤Gが残る。かかる場合でも、工程A4において、内側端部より外側の位置であって、残存接着剤Gのある被処理ウェハWの外周部Wに対して、接着剤Gの溶剤を供給するので、当該残存接着剤Gを除去することができる。このように本実施の形態によれば、被処理ウェハWの外周部W上の接着剤Gをより適切に除去することができるので、被処理ウェハWと支持ウェハSをより適切に接合することができる。
【0129】
また、工程A14において外側接着剤Gの下端部の位置と薄化後の被処理ウェハWの端部の位置が一致する大きさに形成されるように、工程A2〜A4において被処理ウェハWの外周部W上の接着剤Gを除去される。このため、接合システム1の外部に設けられた被処理ウェハWの薄化装置に付着することがなく、また接合された被処理ウェハWの外周部が損傷を被ることもない。
【0130】
また、工程A2〜A4では、塗布装置40内で被処理ウェハW上への接着剤Gの塗布と外周部W上の接着剤Gの除去を行うので、塗布装置40の外部装置、例えばウェハ搬送装置61等に接着剤Gが付着するのをより確実に回避することができる。
【0131】
以上の実施の形態の接合システム1において、工程A14で接合装置30において、重合ウェハTの外側面からはみ出た外側接着剤Gに接着剤Gの溶剤を供給し、外側接着剤Gが所定の大きさに形成されるように当該外側接着剤Gの表面を除去する接着剤除去装置を設けてもよい。この接着剤除去装置は、例えば第2の処理ブロックG2において、塗布装置40上に設けられる。
【0132】
接着剤除去装置400は、図37及び図38に示すように内部を密閉可能な処理容器410を有している。処理容器410のウェハ搬送領域60側の側面には、重合ウェハTの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
【0133】
処理容器410内の中央部には、重合ウェハTを保持して回転させるスピンチャック420が設けられている。スピンチャック420は、水平な上面を有し、当該上面には、例えば重合ウェハTを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、重合ウェハTをスピンチャック420上に吸着保持できる。
【0134】
スピンチャック420の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部421が設けられている。スピンチャック420は、チャック駆動部421により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部421には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック420は昇降自在になっている。さらに、チャック駆動部421は、Y方向(図37中の左右方向)に沿って延伸するレール422に取り付けられている。スピンチャック420は、チャック駆動部421により、レール422に沿って移動自在になっている。
【0135】
スピンチャック420の側方には、接合装置30において重合ウェハTの外側面からはみ出した外側接着剤Gに対して、接着剤Gの溶剤を供給する他の溶剤供給部430が設けられている。この他の溶剤供給部430から供給される接着剤Gの溶剤によって、外側接着剤Gの表面が除去される。他の溶剤供給部430は、支持部材(図示せず)によって処理容器410に固定されている。
【0136】
他の溶剤供給部430は、図39に示すように重合ウェハTに対して上方に配置された上部ノズル431と、重合ウェハTに対して下方に配置された下部ノズル432とを有している。上部ノズル431は、天井部431aと側壁部431bを備え、重合ウェハTの外周部の上部を覆うように設けられている。また、下部ノズル432は、底部432aと側壁部432bを備え、重合ウェハTの外周部の下部を覆うように設けられている。そして、これら上部ノズル431と下部ノズル432により、図37及び図38に示すように他の溶剤供給部430は略直方体形状を有している。また、他の溶剤供給部430のスピンチャック420側の側面は開口し、当該開口部にスピンチャック420に保持された重合ウェハTの外周部が挿入されるようになっている。
【0137】
図39に示すように、上部ノズル431の天井部431aの下面には、重合ウェハTの上方から外側接着剤Gに対して、接着剤Gの溶剤を供給する供給口433が形成されている。また、下部ノズル432の底部432aの上面には、重合ウェハTの下方から外側接着剤Gに対して、接着剤Gの溶剤を供給する供給口434が形成されている。
【0138】
上部ノズル431と下部ノズル432には、当該上部ノズル431と下部ノズル432に接着剤Gの溶剤を供給する供給管435が接続されている。供給管435は、内部に接着剤Gの溶剤を貯留する溶剤供給源436に連通している。また、供給管436には、接着剤Gの溶剤の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群437が設けられている。なお、接着剤Gの溶剤には、例えば有機系のシンナーが用いられ、本実施の形態ではトリメチルベンゼン(メシチレン)が用いられる。
【0139】
上部ノズル431の側壁部431aと下部ノズル432側壁部432aとの間には、外側接着剤Gの表面を除去後の接着剤Gの溶剤を排出し、上部ノズル431と下部ノズル432で囲まれた領域の雰囲気を排気する排出管440が設けられている。排出管440は、エジェクタ441に接続されている。
【0140】
なお、接着剤除去装置400において、スピンチャック420の周囲であって、他の溶剤供給部430の外側には、重合ウェハTから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ(図示せず)が設けられていてもよい。このカップの構成は、塗布装置40におけるカップ282の構成と同様である。また、本実施の形態の接着剤除去装置400では、スピンチャック420をレール422に沿って移動させていたが、他の溶剤供給部430を水平方向(図37及び図38中のY方向)に移動させてもよい。
【0141】
かかる場合、工程A14で接合され、その後所定の温度に温度調節された重合ウェハTは、ウェハ搬送装置61によって接着剤除去装置400に搬送される。接着剤除去装置400に搬入された重合ウェハTは、ウェハ搬送装置61からスピンチャック420に受け渡され吸着保持される。このとき、被処理ウェハWの非接合面Wが吸着保持される。また、スピンチャック420は、重合ウェハTが他の溶剤供給部430と衝突しない位置に退避している。続いて、スピンチャック420を所定の位置まで下降させた後、さらにスピンチャック420を他の溶剤供給部430側に水平方向に移動させて、重合ウェハTの外周部を他の溶剤供給部430内の上部ノズル431と下部ノズル432の間に挿入する。このとき、重合ウェハTは、上部ノズル431と下部ノズル432の間の真中に位置している。
【0142】
その後、スピンチャック420によって重合ウェハTを回転させながら、上部ノズル431と下部ノズル432から重合ウェハTの外周部に接着剤Gの溶剤を供給する。供給された接着剤Gの溶剤は、ノズル431、432からの噴射圧力と重合ウェハTの回転で生じる遠心力によって、外側接着剤G上まで流れる。そして、この接着剤Gの溶剤によって外側接着剤Gの表面が除去され、当該外側接着剤Gが所定の大きさに形成される。なお、外側接着剤Gの表面を除去後の接着剤Gの溶剤や、他の溶剤供給部430内の雰囲気は、エジェクタ441によって排出管440から強制的に排出される。
【0143】
なお、本工程では、上部ノズル431と下部ノズル432からの接着剤Gの溶剤によって、外側接着剤Gの表面は上方と下方から均等に除去される。すなわち、表面を除去後の外側接着剤Gの上端部と支持ウェハSの下面との距離は、外側接着剤Gの下端部と被処理ウェハWとの距離と等しくなる。このように外側接着剤Gの表面を上下均等に除去することによって、後続の重合ウェハTの搬送や処理を適切に行うことができる。
【0144】
また、本工程では、制御部370がスピンチャック420を制御して重合ウェハTの回転数を制御することによって、外側接着剤Gの表面を除去する量を調整して当該外側接着剤Gを所定の大きさに形成する。また、外側接着剤Gの表面を除去量は、接着剤Gの供給量、供給時間、供給タイミング、或いはエジェクタ441による排出量等によっても制御される。
【0145】
本実施の形態によれば、工程A2〜A4において被処理ウェハWの外周部W上の接着剤Gを除去し、さらに工程A14において重合ウェハTからはみ出した外側接着剤Gの表面を除去する。このように重合ウェハTからはみ出す外側接着剤Gを2段階で調節するので、当該外側接着剤Gを所定の大きさにより適切に形成することができる。したがって、被処理ウェハWと支持ウェハSをより適切に接合することができる。
【0146】
以上の実施の形態では、被処理ウェハWを下側に配置し、且つ支持ウェハSを上側に配置した状態で、これら被処理ウェハWと支持ウェハSを接合していたが、被処理ウェハWと支持ウェハSの上下配置を反対にしてもよい。かかる場合、上述した工程A1〜A7を支持ウェハSに対して行い、当該支持ウェハSの接合面Sに接着剤Gを塗布する。また、上述した工程A8〜A10を被処理ウェハWに対して行い、当該被処理ウェハWの表裏面を反転させる。そして、上述した工程A11〜A14を行い、支持ウェハSと被処理ウェハWを接合する。但し、被処理ウェハW上の電子回路等を保護する観点から、被処理ウェハW上に接着剤Gを塗布するのが好ましい。
【0147】
また、以上の実施の形態では、塗布装置40において被処理ウェハWと支持ウェハSのいずれか一方に接着剤Gを塗布していたが、被処理ウェハWと支持ウェハSの両方に接着剤Gを塗布してもよい。
【0148】
以上の実施の形態では、工程A5において被処理ウェハWを所定の温度100℃〜300℃に加熱していたが、被処理ウェハWの熱処理を2段階で行ってもよい。例えば熱処理装置41において、第1の熱処理温度、例えば100℃〜150℃に加熱した後、熱処理装置44において第2の熱処理温度、例えば150℃〜300℃に加熱する。かかる場合、熱処理装置41と熱処理装置44における加熱機構自体の温度を一定にできる。したがって、当該加熱機構の温度調節をする必要がなく、被処理ウェハWと支持ウェハSの接合処理のスループットをさらに向上させることができる。
【0149】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
【符号の説明】
【0150】
1 接合システム
30〜33 接合装置
40 塗布装置
41〜46 熱処理装置
280 スピンチャック
292 接着剤ノズル
302 溶剤ノズル
370 制御部
400 接着剤除去装置
430 他の溶剤供給部
G 接着剤
外側接着剤
P1 第1の位置
P2 第2の位置
P3 第3の位置
S 支持ウェハ
T 重合ウェハ
W 被処理ウェハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板と支持基板を接合する接合方法であって、
被処理基板又は支持基板に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
その後、前記接着剤塗布工程において接着剤が塗布された被処理基板又は支持基板の外周部上に接着剤の溶剤を供給し、当該外周部上の接着剤を除去する接着剤除去工程と、
その後、前記接着剤除去工程において前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板と接着剤が塗布されてない支持基板とを押圧して接合する、又は前記接着剤除去工程において前記外周部上の接着剤が除去された支持基板と接着剤が塗布されてない被処理基板とを押圧して接合する接合工程と、を有し、
前記接着剤除去工程は、
被処理基板又は支持基板の前記外周部の外側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第1の工程と、
その後、被処理基板又は支持基板の前記外周部の内側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第2の工程と、
その後、前記内側端部より外側の位置であって、接着剤が残存する位置の被処理基板又は支持基板の前記外周部に対して、接着剤の溶剤を供給する第3の工程と、を有することを特徴とする、接合方法。
【請求項2】
前記接着剤除去工程において、被処理基板又は支持基板を回転させながら、当該被処理基板又は支持基板の前記外周部上に接着剤の溶剤を供給することを特徴とする、請求項1に記載の接合方法。
【請求項3】
前記接着剤除去工程の後であって前記接合工程の前に、接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板又は支持基板を、所定の温度に加熱する熱処理工程を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の接合方法。
【請求項4】
前記接合工程の後、当該接合工程において被処理基板と支持基板の間の接着剤が当該被処理基板と支持基板を接合した重合基板の外側面からはみ出た外側接着剤に対して、接着剤の溶剤を供給し、前記外側接着剤の表面を除去する他の接着剤除去工程を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の接合方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずかに記載の接合方法を接合システムによって実行させるために、当該接合システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
【請求項7】
被処理基板と支持基板を接合する接合システムであって、
被処理基板又は支持基板に接着剤を供給して塗布する接着剤供給部と、前記接着剤供給部によって接着剤が塗布された被処理基板又は支持基板の外周部上に接着剤の溶剤を供給し、当該外周部上の接着剤を除去する溶剤供給部とを備えた塗布装置と、
前記塗布装置において接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板と接着剤が塗布されてない支持基板とを押圧して接合する、又は前記塗布装置において接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された支持基板と接着剤が塗布されてない被処理基板とを押圧して接合する接合装置と、
前記塗布装置において前記外周部上の接着剤を除去する際、被処理基板又は支持基板の前記外周部の外側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第1の工程と、その後、被処理基板又は支持基板の前記外周部の内側端部に対して、接着剤の溶剤を供給する第2の工程と、その後、前記内側端部より外側の位置であって、接着剤が残存する位置の被処理基板又は支持基板の前記外周部に対して、接着剤の溶剤を供給する第3の工程とを実行するように、前記溶剤供給部を制御する制御部と、を有することを特徴とする、接合システム。
【請求項8】
前記塗布装置は、被処理基板又は支持基板を保持して回転させる回転保持部を有することを特徴とする、請求項7に記載の接合システム。
【請求項9】
前記塗布装置において接着剤が塗布されて前記外周部上の接着剤が除去された被処理基板又は支持基板を、所定の温度に加熱する熱処理装置を有することを特徴とする、請求項7又は8に記載の接合システム。
【請求項10】
前記接合装置において被処理基板と支持基板の間の接着剤が当該被処理基板と支持基板を接合した重合基板の外側面からはみ出た外側接着剤に対して、接着剤の溶剤を供給する他の溶剤供給部を備え、前記他の溶剤供給部から供給された接着剤の溶剤によって前記外側接着剤の表面を除去する接着剤除去装置を有することを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の接合システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2013−58569(P2013−58569A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195452(P2011−195452)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】