説明

搬送装置、当該搬送装置を備えた気相成長装置、および搬送方法

【課題】高い確率において基板トレイを吸着できる搬送装置を提供することにある。
【解決手段】搬送装置2は、吸着体22に基板トレイ32を吸着させて搬送することによって、載置台10への基板トレイ32の載置、および該載置台10からの基板トレイ32の載置解除の少なくとも何れかをおこなう搬送手段14と、吸着体22の吸着状態を検知する検知手段と、吸着体22が基板トレイ32に吸着していないことが上記検知手段によって検知された場合に、基板トレイ32に対する複数の吸着体22のうちの少なくとも1つの位置が変わるように載置台10を回転させて該載置台10上の基板トレイ32を回転させる回転機構12とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板トレイを搬送するための搬送装置、当該搬送装置を備えた気相成長装置、および搬送方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、基板に気相成長を施すための気相成長装置は、基板を搬送するための搬送装置を備えている。搬送装置は一般的に、搬送装置が備える吸着ハンドに基板を吸着することによって基板を搬送する。搬送装置を用いた基板の搬送においては、吸着ハンドが基板を吸着できなかった場合に、条件を変更して再吸着を試みる。この際に、吸着ハンドに基板をより確実に吸着させることが一般的な課題となっている。
【0003】
特許文献1には、吸着ハンドと、該吸着ハンドの吸着状態を検出するセンサと、該吸着ハンドを昇降させる昇降機構とを備えた自動搬送装置が開示されている。該自動搬送装置は、吸着ハンドがシリコンウエハーを吸着できなかった場合に、吸着できなかった距離に微小距離を加えた新たな下降距離を設定し再び吸着を試みる。これを複数回繰り返すことにより、シリコンウエハーを吸着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平3−32220号公報(公告日:1991年5月10日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては以下のような問題がある。すなわち、特許文献1に記載の技術においては、再吸着においても被搬送物であるシリコンウエハー上の同じ箇所に対して吸着を試みるため、シリコンウエハーが傾いている場合には、再吸着を何回試みたとしても吸着できない。また、シリコンウエハー上における吸着される箇所に何らかの問題がある場合にも、半永久的に同じ箇所に対して再吸着を試みるため、再吸着を何回試みたとしても吸着できない。上記何らかの問題としては、吸着される箇所に例えば水分やゴミが付着していることなどが考えられる。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被搬送物である基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、高い確率において基板トレイを吸着できる搬送装置、当該搬送装置を備えた気相成長装置、および搬送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る搬送装置は、表面に基板を配置した基板トレイを搬送するための搬送装置であって、上記基板トレイを載置する載置台と、複数の吸着体を上記基板トレイに吸着させた状態で該基板トレイを搬送することによって、該載置台への載置、および該載置台からの載置解除の少なくとも何れかを行なう搬送手段と、上記搬送手段が上記吸着体を用いて上記基板トレイへの吸着を試みた結果、上記複数の吸着体各々が上記基板トレイに吸着したか否かを検知する検知手段と、上記検知手段によって上記複数の吸着体のうちあらかじめ設定された数以上が吸着していないと検知された場合に、再度吸着を試みる前に上記複数の吸着体が吸着する位置のうちの少なくとも1つの位置が変わるように、上記基板トレイを載置した状態の上記載置台を回転させる回転機構とを備えている、ことを特徴としている。
【0008】
上記の構成によれば、本発明の搬送装置は、上記搬送手段が上記吸着体を用いて上記基板トレイへの吸着を試みた結果、上記複数の吸着体各々が上記基板トレイに吸着したか否かを検知する検知手段を備えている。また、上記回転機構が、上記検知手段によって上記複数の吸着体のうちあらかじめ設定された数以上が吸着していないと検知された場合に、再度吸着を試みる前に上記複数の吸着体が吸着する位置のうちの少なくとも1つの位置が変わるように、上記基板トレイを載置した状態の上記載置台を回転させる。上記載置台を回転させることによって、上記基板トレイを回転させる。これにより、該基板トレイに対する上記複数の吸着体のうちの少なくとも1つの位置を変える。
【0009】
したがって、基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、再吸着を試みることによって、高い確率において該基板トレイを吸着できる。また、上記基板トレイを回転させるため、上記基板トレイと上記吸着体との相対位置は変化しない。したがって、上述した従来技術のように、上記吸着体の昇降距離に微小距離を加えた新たな昇降距離を設定する必要がないという効果を奏する。
【0010】
本発明に係る搬送装置の上記回転機構は、上記載置台に設けられた軸部を回転軸として当該載置台を回転する載置台回転手段であることが好ましい。
【0011】
上記の構成によれば、上記回転機構は、上記載置台に設けられた軸部を回転軸として回転する載置台回転手段を回転させることによって、上記載置台に載置した上記基板トレイを回転させる。これにより、上記基板トレイにおける上記吸着体に吸着される位置のうち、少なくとも1つの位置を変えることができる。したがって、基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、再吸着を試みることによって、高い確率において該基板トレイを吸着できる。また、上記基板トレイを回転させるため、上記基板トレイと上記吸着体との相対位置は変化しない。したがって、上述した従来技術のように、上記吸着体の昇降距離に微小距離を加えた新たな昇降距離を設定する必要がない。また、その時に吸着対象となっている上記基板トレイを載置している載置台のみを回転させる。したがって、その時に吸着対象となっている載置台以外の載置台が位置を変えることがないという更なる効果を奏する。
【0012】
本発明に係る搬送装置は、上記載置台を保持する保持部を更に備えており、上記載置台の外周には、外歯車である載置台側歯車が形成されており、上記保持部には、上記載置台側歯車に噛合する内歯車である保持部側歯車が形成されており、上記回転機構は、上記保持部に設けられた軸部を回転軸として回転させる保持部回転手段を有しており、該保持部回転手段が回転することによって、上記載置台が回動するとともに、上記保持部側歯車が上記載置台側歯車との噛合を進めて上記載置台が回転するように構成されており、上記保持部回転手段によって上記載置台を一周回動させた時点で上記保持部側歯車と噛合している上記載置台側歯車の歯は、当該一周回動する直前において上記保持部側歯車と噛合していた上記載置台側歯車の歯とは異なる位置にある歯であるように構成されていることが好ましい。
【0013】
上記の構成によれば、上記搬送装置は、上記載置台を保持する保持部を更に備えており、上記載置台の外周には、外歯車である載置台側歯車が形成されており、上記保持部には、上記載置台側歯車に噛合する内歯車である保持部側歯車が形成されている。また、上記回転機構は、上記保持部に設けられた軸部を回転軸として回転させる保持部回転手段を有している。該保持部回転手段が回転することによって、上記載置台が回動するとともに、上記保持部側歯車が上記載置台側歯車との噛合を進めて上記載置台が回転する。また、上記保持部回転手段によって上記載置台を一周回動させた時点で上記保持部側歯車と噛合している上記載置台側歯車の歯は、当該一周回動する直前において上記保持部側歯車と噛合していた上記載置台側歯車の歯とは異なる位置にある歯であるように構成されている。
【0014】
このため、上記基板トレイにおける上記吸着体に吸着される位置のうち、少なくとも1つの位置を変更できる。したがって、基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、再吸着を試みることによって、高い確率において該基板トレイを吸着できる。また、上記基板トレイを回転させるため、上記基板トレイと上記吸着体との相対位置は変化しない。したがって、上述した従来技術のように、上記吸着体の昇降距離に微小距離を加えた新たな昇降距離を設定する必要がない。また、上記載置台に回転軸を軸部として回転する回転手段を設ける必要がない。上記載置台に回転手段を設ける必要がないため、低消費電力化を実現できる。さらに、上記載置台に回転手段を設ける必要がないため、装置を軽量化できるという更なる効果を奏する。
【0015】
本発明に係る搬送装置の上記基板トレイの上記表面は、上記基板の表面よりも大きく、上記吸着体は、上記基板トレイに上記基板を配置している状態において上記基板トレイの表面が露出している箇所を吸着するように構成されていることが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、上記基板トレイの上記表面は上記基板の表面よりも大きい。また、上記吸着体は、上記基板トレイに上記基板を配置している状態において上記基板トレイの表面が露出している箇所を吸着する。このため、上記吸着体は、上記基板トレイに載置されている上記基板に直接接触することはない。したがって、上記基板を傷つけたり、汚したりすることがないという更なる効果を奏する。
【0017】
本発明に係る搬送装置は、上記吸着体が上記基板トレイを所定回数吸着できなかった場合に、吸着動作を停止させるとともに、警告を発するように構成されていることが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、上記搬送装置は、上記吸着体が上記基板トレイを所定回数吸着できなかった場合に、吸着動作を停止させるとともに警告を発する。この警告は、例えば、警告音を鳴らすようにしてもよいし、警告灯を点灯させるようにしてもよい。また、通信媒体を経由してモニターに警告表示をするようにしてもよい。これにより、作業員は警告を検知でき、上記吸着体が上記基板トレイを吸着できない何らかの不都合があることを認識できる。したがって、即座に上記搬送装置に適切な処置をすることができるという更なる効果を奏する。
【0019】
また、上記搬送装置を備えた気相成長装置も本発明の範疇に含まれる。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明に係る搬送方法は、載置台に載置した、表面に基板を配置した基板トレイを複数の位置で吸着することによって、当該載置台から取り除く搬送工程を含む、当該基板を搬送するための搬送方法であって、上記搬送工程には、上記基板トレイを上記複数の位置各々で吸着できているか否かを検知する検知工程と、上記検知工程において上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていないと検知された場合に、上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていると検知されるまで、繰り返し上記複数の位置で吸着することを試みる試行工程とが含まれ、上記試行工程には、再度上記複数の位置で吸着することを試みる前に、上記載置台を回転させることによって上記基板トレイを吸着する位置の少なくとも1つの位置を変更する変更工程が含まれる、ことを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、本発明に係る搬送方法における上記搬送工程には、上記基板トレイを上記複数の位置各々で吸着できているか否かを検知する検知工程が含まれる。また、上記検知工程において上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていないと検知された場合に、上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていると検知されるまで、繰り返し上記複数の位置で吸着することを試みる試行工程が含まれる。上記試行工程には、再度上記複数の位置で吸着することを試みる前に、上記載置台を回転させることによって上記基板トレイを吸着する位置の少なくとも1つの位置を変更する変更工程が含まれる。上記変更工程において、上記複数の吸着体が吸着する位置のうちの少なくとも1つの位置を変える。
【0022】
したがって、基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、再吸着を試みることによって、高い確率において該基板トレイを吸着できる。また、上記基板トレイを回転させるため、上記基板トレイと上記吸着体との相対位置は変化しない。したがって、上述した従来技術のように、上記吸着体の昇降距離に微小距離を加えた新たな昇降距離を設定する必要がないという効果を奏する。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る搬送装置は、以上のように、基板トレイを載置する載置台と、複数の吸着体を上記基板トレイに吸着させた状態で該基板トレイを搬送することによって、該載置台への載置、および該載置台からの載置解除の少なくとも何れかを行なう搬送手段と、上記搬送手段が上記吸着体を用いて上記基板トレイへの吸着を試みた結果、上記複数の吸着体各々が上記基板トレイに吸着したか否かを検知する検知手段と、上記検知手段によって上記複数の吸着体のうちあらかじめ設定した数以上が吸着していないと検知された場合に、再度吸着を試みる前に上記複数の吸着体が吸着する位置のうちの少なくとも1つの位置が変わるように、上記基板トレイを載置した状態の上記載置台を回転させる回転機構とを備えている。したがって、基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、再吸着を試みることによって、高い確率において該基板トレイを吸着できる。
【0024】
また、本発明に係る気相成長方法は、以上のように、載置台に載置した、表面に基板を配置した基板トレイを複数の位置で吸着することによって、当該載置台から取り除く搬送工程を含む、当該基板を搬送するための搬送方法であって、上記搬送工程には、
上記基板トレイを上記複数の位置各々で吸着できているか否かを検知する検知工程と、上記検知工程において上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていないと検知された場合に、上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていると検知されるまで、繰り返し上記複数の位置で吸着することを試みる試行工程とが含まれ、上記試行工程には、再度上記複数の位置で吸着することを試みる前に、上記載置台を回転させることによって上記基板トレイを吸着する位置の少なくとも1つの位置を変更する変更工程が含まれる。したがって、基板トレイが傾いていたり、基板トレイにおける吸着される箇所に何らかの問題があったりしても、再吸着を試みることによって、高い確率において該基板トレイを吸着できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の実施形態を示すものであり、(a)は、気相成長装置の構成を示す断面図であり、(b)は(a)の上面図である、(c)は基板トレイを吸着した吸着部の断面図であり、(d)は(c)の上面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態を示すものであり、(a)は、気相成長装置の他の構成を示す断面図であり、(b)は、(a)の上面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態を示すものであり、歯車機構の構成を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明のいくつかの実施形態について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0027】
〔実施形態1〕
(気相成長装置1の構成)
まず、本実施形態に係る気相成長装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1(a)は、気相成長装置1の構成を示す断面図である。図1(b)は、図1(a)の上面図である。図1(c)は、気相成長装置1の吸着部16が基板トレイ32を吸着した状態における断面図である。図1(d)は、図1(c)の基板トレイ32表面における上面図である。
【0028】
図1(a)および図1(b)に示すように、気相成長装置1は概略的には、搬送装置2と、チャンバー34と、基板トレイ置き場38と、を備えている。搬送装置2はさらに、土台部4と、搬送部14と、吸着判定装置50とを備えている。
【0029】
土台部4は、サセプタ6、サセプタ回転手段8、複数のトレイ載置台10、およびトレイ回転手段12を備えている。サセプタ6は円盤状であり、その一方の面に複数のトレイ載置台10を、その周りを囲むように保持している。トレイ載置台10各々は、成膜対象である基板30を載置する基板トレイ32を1つずつ載置することができる。
【0030】
サセプタ6におけるトレイ載置台10を載置している面と反対側の面には、サセプタ6の軸部6’を回転軸として回転させるサセプタ回転手段8が設けられている。サセプタ回転手段8が回転することによって、トレイ載置台10をサセプタ6上において回動させることができる。(以後、公転とも称する)。また、サセプタ回転手段8が設けられている面の、1つのトレイ載置台10には、トレイ回転手段12が設けられている。トレイ回転手段12がトレイ載置台10の軸部10’を回転軸として回転することによって、1つのトレイ載置台10を回転させることができる。(以後、自転とも称する)。サセプタ回転手段8とトレイ回転手段12とは、各々が独立して回転する。
【0031】
また、サセプタ6およびトレイ載置台10は、通常状態においてはチャンバー34によって密閉されている。チャンバー34には開閉可能な開閉部36が形成されている。開閉部36を開くことによって、基板30を載置した基板トレイ32を開閉部36を介してチャンバー34内外に出し入れすることができる。
【0032】
搬送部14は、吸着部16、昇降移動部24、平面移動部26、および台座部28を備えている。
【0033】
吸着部16は、図1(c)に示すように、本体部18、4本の脚部20、および吸着パッド22を備えている。吸着パッド22は、基板トレイ32の上面を真空吸着するものであり、脚部20各々における先端に取り付けられている。吸着パッド22は、図1(d)に示すように、基板30が載置された基板トレイ32を吸着する際に、基板トレイ32の表面が露出している箇所を吸着する。このため、吸着パッド22は、基板トレイ32に載置されている基板30に直接接触することはない。したがって、基板30を傷つけたり、汚したりすることはない。なお、基板トレイ32は円盤状であり、基板30を載置するために、基板30より大きく構成されている。また、本実施形態においては吸着部16は4本の脚部20を備えているが、本発明はこれに限定されない。また、基板30は円盤状であるが、必ずしも円盤状でなくともよい。すなわち、基板30は、基板30を載置した基板トレイ32に吸着パッド22が接触できる形および大きさであればよい。
【0034】
吸着部16は昇降移動部24の先端に取り付けられている。昇降移動部24が移動することにより、トレイ載置台10の基板トレイ32載置面に対して、吸着部16を垂直に移動させることができる。なお、ここで「垂直」とは、完全な垂直を意味するほか、完全な垂直と同等の作用効果を奏する範囲内であれば実質的に垂直の意味も含まれる。以下における記載も同様である。また、昇降移動部24は、台座部28上に垂直に取り付けられている平面移動部26の側面に取り付けられている。平面移動部26が台座部28上において平面移動することにより、トレイ載置台10の基板トレイ32載置面に対して、吸着部16を平行に移動させることができる。この「平行」には実質的に平行の意味も含まれる。
【0035】
吸着判定装置50は、ベース部52、制御部54、制御パネル56、警告灯58、信号線60、流量センサ62、および管64を備えている。ベース部52には、制御部54、制御パネル56、および警告灯58が取り付けられている。また、制御部54には信号線60の一端が接続されており、信号線60の他端は流量センサ62に接続されている。流量センサ62は、4本の管64各々の一端に接続されており、4本の管64各々の他端は吸着パッド22各々に接続されている。なお、吸着判定装置50における吸着検査方法は後述する。
【0036】
また、チャンバー34の外には、基板トレイ32を置くための基板トレイ置き場38が設置されている。
【0037】
(気相成長装置1による吸着)
次に、気相成長装置1による基板トレイ32の吸着を含む処理について説明する。
【0038】
まず、チャンバー34の開閉部36を開口する。次に、平面移動部26が移動することによって、吸着部16を基板トレイ置き場38の真上に移動させる。この「真上」には実質的に真上の意味も含まれる。以下の記載も同様である。また、基板トレイ置き場38には、図示しない搬送装置によって搬送された成膜前の基板30を1つずつ載置した基板トレイ32が複数載置されている。
【0039】
次に、昇降移動部24が移動することによって、基板トレイ32の上面から吸着部16を接近させて、吸着パッド22に基板トレイ32を吸着する。この際に、4個の吸着パッド22は、図1(d)に示すように、基板トレイ32の表面が露出している箇所を吸着する。これにより、基板30が吸着パッド22の接触によって汚れたり傷ついたりすることはない。
【0040】
吸着パッド22が基板トレイ32を吸着すると、昇降移動部24が移動することによって、基板トレイ32を吸着した吸着部16を基板トレイ置き場38から取り除く。次に、平面移動部26が移動することによって、基板トレイ32を開閉部36からチャンバー34内におけるトレイ回転手段12が設けられているトレイ載置台10の真上に移動させる。次に、昇降移動部24が移動することによって、基板トレイ32をトレイ載置台10に接近させる。次に、吸着部16が吸着パッド22の吸着を解除することによって、基板トレイ32をトレイ載置台10に載置する。基板トレイ32をトレイ載置台10に載置後、昇降移動部24および平面移動部26が移動することによって、吸着部16をチャンバー34外の基板トレイ置き場38の真上に戻す。次に、搬送部14は、基板トレイ置き場38に載置されている次の基板トレイ32を、同様に、基板トレイ32が載置されていない他のトレイ載置台10に載置する。搬送部14は、サセプタ6上に載置する基板トレイ32の数だけこれを繰り返す。
【0041】
また、トレイ載置台10に基板トレイ32が1つ載置される度に、土台部4のサセプタ回転手段8が回転する。これにより、まだ基板トレイ32が載置されていないトレイ載置台10を、所定の載置位置に移動させる。したがって、搬送部14は、サセプタ6上における同じ位置において基板トレイ32をトレイ載置台10に載置することができる。
【0042】
サセプタ6に載置する全ての基板トレイ32をトレイ載置台10に載置後、開閉部36を閉口することによって、チャンバー34を密閉する。
【0043】
次に、気相成長装置1は基板30の表面を成膜する。具体的には、チャンバー34内を窒素置換した後、図示しない加熱機構によって基板30を800〜1400度まで加熱後、基板30の表面にプロセスガスを供給する。これにより、基板30表面近郊に気相反応を生じさせ基板30表面を成膜する。なお、この成膜中に、トレイ回転手段12が回転することによって、トレイ載置台10を回転させている。また、サセプタ回転手段8が回転することによって、サセプタ6を回転させている。
【0044】
基板30表面を成膜したら開閉部36を開口する。次に、平面移動部26が移動することによって、吸着部16を開閉部36からチャンバー34内における1つのトレイ載置台10の真上に移動させる。次に、昇降移動部24が移動することによって、成膜された基板30を載置している基板トレイ32の上面から吸着部16の吸着パッド22を接近させることによって、基板トレイ32を吸着する。
【0045】
次に、搬送工程において、搬送部14は、載置台10から基板トレイ32を取り除く。
【0046】
搬送工程には、基板トレイ32を複数の位置各々で吸着できているか否かを検知する検知工程が含まれる。検知工程において、吸着部16が基板トレイ32を吸着していると判定された場合には、昇降移動部24が移動することによって、基板トレイ32を吸着した吸着部16をトレイ載置台10から取り除く。次に、平面移動部26が移動することによって、基板トレイ32を吸着した吸着部16をチャンバー34の外の基板トレイ置き場38の真上に移動させる。次に、昇降移動部24が移動することによって、吸着部16を基板トレイ置き場38に接近させる。次に、吸着部16が吸着パッド22の吸着を解除することによって、基板トレイ32を基板トレイ置き場38に載置する。搬送部14は、サセプタ6上から基板トレイ置き場38に移動させる基板トレイ32の数だけこれを繰り返す。
【0047】
なお、吸着部16が基板トレイ32を吸着しているか否かは、吸着判定装置50が判定する。具体的には、吸着パッド22各々と管54各々を介して接続している流量センサ62の測定結果に基づいて吸着判定装置50の制御部54が判定する。
【0048】
流量センサ62は、吸着パッド22を所定の位置まで下降させたときに、吸着パッド22各々に接続された管64各々における流量の測定結果を、信号線60を介して制御部54に送る。制御部54は、管64の流量が一定値以下である場合に、当該管64に接続されている吸着パッド22が基板トレイ32を吸着していると検知する。一方、管64の流量が一定値以下とならない場合に、当該管64に接続されている吸着パッド22が基板トレイ32を吸着していないと検知する。
【0049】
制御部54は、基板トレイ32を吸着していると検知した吸着パッド22の数が3以上である場合に、吸着部16が全体として、基板トレイ32を吸着していると判定する。一方、基板トレイ32を吸着していると検知した吸着パッド22の数が2以下である場合に、制御部54は、吸着部16が全体として基板トレイ32を吸着していないと判定する。
【0050】
判定工程において、吸着部16が基板トレイ32を吸着していないと制御部54が判定した場合には、搬送部14は試行工程において再度吸着を試みる。
【0051】
具体的には、まず昇降移動部24が移動することによって、基板トレイ32を吸着していない吸着部16をトレイ載置台10から取り除く。次に、試行工程に含まれる変更工程において、トレイ載置台10に設けられた軸部10’を回転軸として回転するトレイ回転手段12が回転することによって、トレイ載置台10に載置されている基板トレイ32を回転させる。これにより、基板トレイ32における吸着パッド22に吸着される位置の4つの位置のうち少なくとも1つの位置を、前回吸着できなかった位置とは違う位置にする。次に、昇降移動部24を移動させ、吸着部16を基板トレイ32に接近させることによって、基板トレイ32の吸着を再度試みる。この試行工程は、3つ以上の吸着パッド22が基板トレイ32を吸着できていると検知されるまで、すなわち吸着部16が基板トレイ32を吸着していると制御部54が判定するまでか、設定された所定回数繰り返される。
【0052】
なお、本実施形態においては、4つの吸着パッド22のうち3つの吸着パッド22が吸着している場合に、制御部54は吸着部16が基板トレイ32を吸着していると判定している。しかしながら、吸着パッド22のいくつが基板トレイ32に吸着した場合に、吸着部16が基板トレイ32を吸着していると判定するかは任意に設定できる。例えば、2つの吸着パッド22が吸着している場合に、吸着部16が基板トレイ32を吸着していると判定するように設定してもよい。
【0053】
また、吸着部16が基板トレイ32を吸着しているか否かの判定は、上記の手段に限定されない。すなわち、吸着部16が基板トレイ32を吸着しているか否かを判定できればよい。
【0054】
再吸着において、基板トレイ32における吸着される位置は、前回吸着されなかった位置とは別の位置である。このため、基板トレイ32が傾いていたり、基板トレイ32における吸着される箇所に何らかの問題があり一度吸着できなかったとしても、再吸着を試みることによって、高い確率において基板トレイ32を吸着できる。なお、上述したように、基板トレイ32を基板トレイ置き場38からトレイ載置台10に移動させる際には基板トレイ32の吸着に成功している。このため、一度吸着に失敗した場合であっても、基板トレイ32における吸着される位置を変えることにより、基板トレイ32を再吸着において吸着できる可能性は高い。
【0055】
また、基板トレイ32を回転させるため、基板トレイ32と吸着部16との相対位置は変化しない。したがって、吸着部16の昇降距離を変える必要がない。また、その時に吸着対象となっているトレイ載置台10のみを回転させる。したがって、その時に吸着対象となっているトレイ載置台10以外のトレイ載置台10が位置を変えることがない。また、制御部54により吸着していると検知された吸着パッド22の数が2以下である場合には、搬送装置2自体が基板トレイ32を回転させる。したがって、作業員が搬送部14を操作する必要がない。
【0056】
このようにして、搬送部14は、基板トレイ32を吸着するまでか、または規定の所定回数再吸着を繰り返す。規定の所定回数は、作業員が制御パネル56に入力することによって設定する。所定回数再吸着を試みても基板トレイ32を吸着できなかった場合には、搬送部14は吸着動作を停止させるとともに、制御部54から警告音を発する。作業員はこの警告音を聞くことによって、基板トレイ32を吸着できない何らかの不都合があることを認識できる。したがって、即座に搬送装置2に適切な処置をすることができる。なお、作業員に認識させるための警告は、警告灯58の点灯により行なってもよいし、通信媒体を経由して制御パネル56等のモニターに警告表示するようにしてもよい。
【0057】
一方、所定回数内において基板トレイ32を吸着した場合には、上述したように、搬送部14は基板トレイ32を基板トレイ置き場38に載置する。基板トレイ置き場38に載置された基板トレイ32は、別の搬送装置(不図示)により所定の場所に移動される。
【0058】
〔実施形態2〕
(気相成長装置1の構成の変形例)
次に、第2の実施形態に係る気相成長装置1’の構成について、図2および図3を参照して説明する。図2(a)は、気相成長装置1’の構成を示す断面図である。図2(b)は、図2(a)の上面図である。図3は、歯車機構40の構成を示す上面図である。気相成長装置1’の構成においては、実施形態1の気相成長装置1との相違点についてのみ説明する。
【0059】
図2(a)および図2(b)に示す気相成長装置1’は、土台部4’が歯車機構40を備えている点、およびトレイ回転手段12を備えていない点において気相成長装置1と異なる。歯車機構40は、図3に示すように、自転用歯車42および公転用歯車44を備えている。自転用歯車42は外歯車であり、トレイ載置台10の周りに形成されている。公転用歯車44は内歯車であり、図2(b)に示すように、自転用歯車42に噛合するように、サセプタ6内の外周付近からサセプタ6の中心に歯車が向くように、サセプタ6に形成されている。
【0060】
(気相成長装置1’における吸着)
次に、気相成長装置1’による基板トレイ32の吸着を含む処理について説明する。
【0061】
実施形態1の気相成長装置1と同様に、吸着部16が基板トレイ32を吸着できなかったと制御部54によって判定された場合には、変更工程において、基板トレイ32における吸着される位置のうち少なくとも1つの位置を変えて再吸着を試みる。
【0062】
具体的にはまず、図3に示すように自転用歯車42と公転用歯車44とが噛合した状態において、サセプタ回転手段8を回転させる。サセプタ回転手段8が回転すると、トレイ載置台10は、回動するとともに、公転用歯車44が自転用歯車42との噛合を進めることによって回転する。公転用歯車44は、吸着対象となっているトレイ載置台10が回動する直前と同じ位置、すなわち吸着部16の真下に来るように丁度一周回転させる。この「真下」には実質的に真下の意味も含まれる。以下の記載も同様である。
【0063】
自転用歯車42と公転用歯車44とは回転の位相が異なっている。このため、トレイ載置台10を一周回動させた時点で公転用歯車44と噛合している自転用歯車42の歯は、当該一周回動する直前において公転用歯車44と噛合していた自転用歯車42の歯とは異なる位置にある歯となる。換言すれば、公転用歯車44を1回転させると、自転用歯車42は0より大きく、かつ自然数以外の数回転する。例えば、公転用歯車44を1回転させると、自転用歯車42は1.2回転する。
【0064】
したがって、基板トレイ32における吸着パッド22に吸着される4つの位置のうち少なくとも1つの位置が、前回吸着されなかった位置とは違う位置に変わる。
【0065】
次に、基板トレイ32における前回吸着されなかった位置とは違う位置に対して、吸着パッド22は再吸着を試みる。以降の気相成長装置1’における処理は、気相成長装置1と同様である。気相成長装置1’は、気相成長装置1のように基板トレイ32に回転軸を軸部として回転する回転手段を設ける必要がない。したがって装置を軽量化できる。
【0066】
なお、公転用歯車44の回転数は0以外の自然数であればよい。すなわち、例えば2回転または3回転というような、吸着対象となっているトレイ載置台10が回動する直前と同じ位置、すなわち吸着部16の真下に来るような回転数であればよい。また、気相成長装置1と同様に、気相成長装置1’は、基板30表面の成膜中にサセプタ回転手段8が回転することにより、サセプタ6およびトレイ載置台10を回転させている。
【0067】
(付記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0068】
本発明は、例えば、以下のように表現することもできる。
【0069】
1.回転可能な搬送物保持体と、前記搬送物保持体上で被搬送物を吸着する吸着装置と、前記搬送物保持体から、または/および、前記搬送物保持体へ、被搬送物を搬送する搬送装置とを備えた気相成長装置において、前記搬送物保持体上で、前記吸着装置が被搬送物を吸着できなければ、前記搬送物保持体を360°×n(ただし、nは自然数)以外の角度分を回転させた後、前記吸着装置が被搬送物の再吸着を試行することを特徴とする気相成長装置。
【0070】
2.回転可能な搬送物保持体と、前記搬送物保持体を載置している回転体と、前記搬送物保持体上で被搬送物を吸着する吸着装置と、前記搬送物保持体から、または/および、前記搬送物保持体へ、被搬送物を搬送する搬送装置とを備え、前記回転体が回転すると前記搬送物保持体は位相がずれて回転する気相成長装置において、前記搬送物保持体上で、前記吸着装置が被搬送物を吸着できなければ、前記回転体を1回転させて前記搬送物保持体も回転させた後、前記吸着装置が被搬送物の再吸着を試行することを特徴とする気相成長装置。
【0071】
3.前記吸着装置が前記被搬送物を吸着する位置は、ドーナツ状内にあることを特徴とする1または2に記載の気相成長装置。
【0072】
4.前記被搬送物の吸着が所定回数失敗すれば、装置を停止することを特徴とする1または2に記載の気相成長装置。
【0073】
5.被搬送物を保持する工程と、被搬送物を吸着機構で吸着する工程と、搬送物を保持する機構から、または/および、搬送物を保持する機構へ、被搬送物を搬送する工程とを備えていて、被搬送物を保持する機構上にて、吸着機構で被搬送物を吸着できなければ、被搬送物を360°×n(ただし、nは自然数)以外の角度分を回転させた後、吸着機構が被搬送物の再吸着を試行することを特徴とする気相成長方法。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の気相成長装置は、基板トレイの吸着をより確実にする気相成長装置一般において広く利用することができる。
【符号の説明】
【0075】
1 気相成長装置
2 搬送装置
4 土台部
6 サセプタ(保持部)
6’ 軸部(保持部に設けられた軸部)
8 サセプタ回転手段(保持部回転手段)
10 トレイ載置台(載置台)
10’ 軸部(載置台に設けられた軸部)
12 トレイ回転手段(載置台回転手段 回転機構)
14 搬送部
16 吸着部
22 吸着パッド(吸着体)
30 基板
32 基板トレイ
34 チャンバー
38 基板トレイ置き場
40 歯車機構(回転機構)
42 自転用歯車(載置台側歯車 回転機構)
44 公転用歯車(保持部側歯車 回転機構)
50 吸着判定装置
52 ベース部
54 制御部
56 制御パネル
58 警告灯
60 信号線
62 流量センサ
64 管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に基板を配置した基板トレイを搬送するための搬送装置であって、
上記基板トレイを載置する載置台と、
複数の吸着体を上記基板トレイに吸着させた状態で該基板トレイを搬送することによって、該載置台への載置、および該載置台からの載置解除の少なくとも何れかを行なう搬送手段と、
上記搬送手段が上記吸着体を用いて上記基板トレイへの吸着を試みた結果、上記複数の吸着体各々が上記基板トレイに吸着したか否かを検知する検知手段と、
上記検知手段によって上記複数の吸着体のうちあらかじめ設定した数以上が吸着していないと検知された場合に、上記複数の吸着体の再度吸着を試みる前に上記複数の吸着体が吸着する位置のうちの少なくとも1つの位置が変わるように、上記基板トレイを載置した状態の上記載置台を回転させる回転機構とを備えている、ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
上記回転機構は、上記載置台に設けられた軸部を回転軸として当該載置台を回転する載置台回転手段であることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
上記載置台を保持する保持部を更に備えており、
上記載置台の外周には、外歯車である載置台側歯車が形成されており、
上記保持部には、上記載置台側歯車に噛合する内歯車である保持部側歯車が形成されており、
上記回転機構は、上記保持部に設けられた軸部を回転軸として回転させる保持部回転手段を有しており、該保持部回転手段が回転することによって、上記載置台が回動するとともに、上記保持部側歯車が上記載置台側歯車との噛合を進めて上記載置台が回転するように構成されており、
上記保持部回転手段によって上記載置台を一周回動させた時点で上記保持部側歯車と噛合している上記載置台側歯車の歯は、当該一周回動する直前において上記保持部側歯車と噛合していた上記載置台側歯車の歯とは異なる位置にある歯であるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
上記基板トレイの上記表面は、上記基板の表面よりも大きく、
上記吸着体は、上記基板トレイに上記基板を配置している状態において上記基板トレイの表面が露出している箇所を吸着するように構成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の搬送装置。
【請求項5】
上記吸着体が上記基板トレイを所定回数吸着できなかった場合に、吸着動作を停止させるとともに、警告を発するように構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の搬送装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の搬送装置を備えた気相成長装置。
【請求項7】
載置台に載置した、表面に基板を配置した基板トレイを複数の位置で吸着することによって、当該載置台から取り除く搬送工程を含む、搬送方法であって、
上記搬送工程には、
上記基板トレイを上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できているか否かを検知する検知工程と、
上記検知工程において上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていないと検知された場合に、上記複数の位置のうちあらかじめ設定した数以上が吸着できていると検知されるまで、繰り返し上記複数の位置で吸着することを試みる試行工程とが含まれ、
上記試行工程には、
再度上記複数の位置で吸着することを試みる前に、上記載置台を回転させることによって上記基板トレイを吸着する位置の少なくとも1つの位置を変更する変更工程が含まれる、ことを特徴とする搬送方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2010−267668(P2010−267668A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115702(P2009−115702)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】