説明

携帯端末装置

【課題】電子メール生成時に、当該生成時の状況等に合わせて場所や時間の粒度を適切に埋め込んだテンプレートを提示することで、ユーザの負担を軽減する。
【解決手段】本発明は、位置情報を取得する位置情報取得部1aと、この位置情報と操作入力された目的地の情報に基づいて、当該目的地までの距離を探索する経路取得部1bと、上記目的地までの距離を所定単位で区分けし、各区分ごとに対応する地名のレベルを定義したテーブルを含むテンプレートDB7と、上記経路取得部1bにより探索された目的地までの距離の情報に基づいて、上記テンプレートDB7を参照し、当該距離に対応する地名のレベルを特定し、表示する地名の粒度を変更し、所定のメール文を含むテンプレートを生成するテンプレート生成部1cと、このテンプレートに基づいて電子メールを生成する電子メール生成部1dと、を具備することを特徴とする携帯端末装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール作成時にテンプレートを提示する携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポストペット(登録商標)の如く、電子メール作成時にメール文章を自動生成して送信する技術が一般に知られている。さらに、搭載されたカメラ機能で撮影した場所の位置情報を自動的に取得する技術や、画像を添付した状態で新規の電子メールの入力画面を自動的に重畳させて表示させる技術も知られており、一般的に実施されている。
【0003】
ここで、例えば特許文献1では、駅到着時刻検索を事前に行った上で、その電車に乗り遅れて再検索をした場合に、前回の検索結果との差分をとり、自動的にメール本文を作成する技術が開示されている。同技術によれば、ユーザは、アドレスを入力するだけで「〜分遅れます」の如き主旨の通知を作成し、送信することが可能となる。
【特許文献1】特開2006−23842号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、携帯端末装置で新規の電子メールに文字入力を行い送信する場合において、送信元の携帯端末装置の当該文字入力時の状況や送信先の携帯端末装置への通信頻度(履歴)に合わせて、送信元の携帯端末装置の所在や時間の粒度を適切に埋め込んだテンプレートを提案することは実現されていない。
【0005】
本発明の目的とするところは、電子メール生成時に、当該生成時の状況に合わせて場所や時間の粒度を適切に埋め込んだテンプレートを提示することで、ユーザの負担を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点によれば、所定の操作入力を受付ける操作入力部と、位置情報を取得する位置情報取得部と、上記位置情報取得部で取得された位置情報と上記操作入力部が受付けた目的地の情報に基づいて、当該目的地までの距離を探索する経路取得部と、上記目的地までの距離を所定単位で区分けし、各区分ごとに対応する地名のレベルを定義したテーブルを含むテンプレートデータベースと、上記経路取得部により探索された目的地までの距離の情報に基づいて、上記テンプレートデータベースを参照し、当該距離に対応する地名のレベルを特定し、表示する地名の粒度を変更し、所定のメール文を含むテンプレートを生成するテンプレート生成部と、上記テンプレートに基づいて電子メールを生成する電子メール生成部と、を具備することを特徴とする携帯端末装置が提供される。
【0007】
本発明の第2の観点によれば、所定の操作入力を受付ける操作入力部と、所定の撮影モードに基づいて被写体を撮影するカメラと、このカメラを駆動制御するためのカメラ制御部と、上記カメラ制御部の制御により上記カメラによる撮影が行われたタイミングで位置情報を取得する位置情報取得部と、上記撮影のフォーカス時の焦点距離を判定する距離判定部と、上記撮影モード、上記フォーカス時の焦点距離ごとに対応する地名のレベルを定義したテーブル、及び上記撮影モード、上記フォーカス時の焦点距離ごとに対応する文章を保持するテーブルを少なくとも含むテンプレートデータベースと、上記カメラの撮影モード、上記フォーカス時の焦点距離から、上記テンプレートデータベースを参照して、対象である地名の粒度を判定して、テンプレートを生成するテンプレート生成部と、上記テンプレートに基づいて電子メールを生成する電子メール生成部と、を具備することを特徴とする携帯端末装置が提供される。
【0008】
本発明の第3の観点によれば、所定の操作入力を受付ける操作入力部と、現在時刻を取得する現在時刻取得部と、発着信履歴の情報を保持する発着信履歴データベースと、上記発着信履歴の情報及び現在時刻の情報より定まる前回のやり取りに係る時間経過情報に対応する文章を保持するテーブルを少なくとも含むテンプレートデータベースと、上記操作入力部の操作により電子メール作成指示がなされたとき、上記現在時刻取得部が現在時刻の情報を取得し、上記発着信履歴データベースを参照し、当該現在時刻の情報を用いて前回の電子メールのやりとりに係る時間経過情報を把握し、上記テンプレートデータベースを参照して、当該時間経過情報に適切な粒度の単語を指定し、当該単語を埋め込んだテンプレートを生成するテンプレート生成部と、このテンプレートを用いた電子メールの生成を行う電子メール生成部と、を具備することを特徴とする携帯端末装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子メール生成時に、当該生成時の状況に合わせて場所や時間の粒度を適切に埋め込んだテンプレートを提示することで、ユーザの負担を軽減することができる携帯端末装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の第1乃至第3の実施の形態について説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1には本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示し説明する。
【0012】
この図1に示されるように、この実施の形態に係る携帯端末装置は、制御部1、通信制御部2、操作入力部3、表示制御部4、表示部5、記憶部6、テンプレートDB7を有している。そして、制御部1は、記憶部6に記憶されている制御プログラムを読み出し、実行することで、位置情報取得機能1a、経路取得機能1b、テンプレート生成機能1c、電子メール生成機能1dを実現する。
【0013】
なお、制御部1が、各機能1a乃至1dを実現する場合とは、制御部1が、位置情報取得部、経路取得部、テンプレート生成部、電子メール生成部として機能する場合をいう(以下、説明の便宜上、対応する各部に各機能と同様の符号を用いる)。
【0014】
このような構成において、制御部1は、携帯端末装置全体の制御を司るものである。通信制御部2は、通信網を介した他の携帯端末装置との通信を制御するものである。操作入力部3は、アルファベット、平仮名、カタカナなどを入力するための文字キーと、特定の機能を起動させるための機能キー等を含むものであり、ユーザによる操作入力を受付ける。表示制御部4は、表示部5による表示を制御するものである。記憶部6は、ROMやRAM等からなり、各種情報を記憶するものである。テンプレートDB7は、テンプレートを生成するためのテーブル(図3、図4)を格納するものである。
【0015】
位置情報取得機能1aとは、携帯端末装置の位置情報を取得する機能であり、例えば、GPS機能を備えている場合は、衛星から取得した情報を位置測定サーバに送信することで自己の位置(緯度、経度)を取得することができる。経路取得機能1bとは、この位置情報と操作入力部3の操作により入力された目的地の情報に基づいて経路計算サーバを活用し、経路情報を取得する機能である。テンプレート生成機能1cとは、この取得された経路情報等に基づいて、テンプレートDB7のテーブル(図3、図4)を参照して、テンプレートを生成する機能である。そして、電子メール生成機能1dとは、このテンプレートを活用した電子メールの生成を実現する機能である。これら各機能1a乃至1dと各部の関係は、図2に更に具現化して示している。
【0016】
以下、図2乃至図4の概念図、及び図5のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置による処理手順を詳細に説明する。
【0017】
この処理が開始され、位置情報取得部1aが位置情報を取得し(ステップS1)、操作入力部3の操作により目的地の情報が入力されると(ステップS2)、経路取得部1bは、通信制御部2を介して経路計算サーバ20と通信を行い、位置情報と目的地の情報に基づいて、目的地までの距離、目的地が同一市内(県内)であるか否かを示す相対情報、或いは所要時間(以下、纏めて距離情報と呼ぶ。)を探索し、取得する(ステップS3)。
【0018】
そして、テンプレート生成部1cが、この探索した経路での目的地までの距離情報によって表示する地名の粒度を変更し、テンプレートDB7を参照しつつメール文を含むテンプレートを生成する(ステップS4)。電子メール生成部1dは、このテンプレートに基づいた電子メールの生成を行い(ステップS5)、処理を終了する。
【0019】
例えば、位置情報取得部1aによって緯度、経度からなる位置情報が取得されると、この位置情報と目的地に基づいて経路計算サーバ20によって計算された目的地までの距離(或いは所要時間)が計算されるので、この距離とテーブルとからメール本文に盛り込むべき地名が検索される。図3は上記テーブルの一例を示すものであり、目的地までの距離に基づいて決定されるレベルと、レベル毎でメール本文に盛り込まれる表現との対応を定めている。そして、目的地までの距離に応じて定まるレベルは図4に示されるように規定されている。
【0020】
いま、距離情報が市外を示す場合、テンプレート生成部1cは、図4のテーブルを参照して、「違う市内」と対応付けられているレベルLV3の情報、つまり「青梅市」を図3のテーブルより抽出し、当該「青梅市」との情報を盛り込んだ「今、まだ青梅市にいます。あと〜分で着く予定です。」の如きメール文を盛り込んだテンプレートを自動的に生成し、提示する。その後、携帯端末装置の移動が進み、目的地までの距離が短縮され、例えば500m以内にと到達すると、テンプレート生成部1cは、図4のテーブルを参照して、この「500m以内」に対応付けられているレベルLV4,5の情報、つまり「末広町9丁目」を図3のテーブルより抽出し、「今、末広町9丁目です。もうすぐ着きます。」の如きメール文を盛り込んだテンプレートを自動的に生成し、提示する。こうしてこのテンプレートに基づいた電子メールが生成される。
【0021】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置によれば、携帯端末装置のユーザの状況(位置、目的地までの距離等)に基づいて、場所の粒度を自動変更することで、メール文を読み易く、更にユーザの操作負担を低減することができる。
【0022】
尚、自動生成されたメール文を含むテンプレートを提示するタイミングは、ユーザが経路探索をした時点、定期的な検索を行った都度、ユーザがメール文をテンプレートを使用して作成した場合等、種々の場合が考えられることは勿論である。
【0023】
また、目的地は、ユーザによる操作入力を想定しているが、相手からの同意が得られれば、相手の通信端末装置の位置情報を用いても良い。更に、固定されたパーソナルコンピュータ等のメールアドレスの場合には、アドレス帳等に登録されている送信先の自宅住所を目的地として自動選択するようにしても良い。また、移動ペースの履歴等でテンプレートを切り替えても良い。さらに、電車などで移動している場合であって、移動速度が早い場合には到達距離が5kmとなった時点で「もうすぐつく」の如きメール文を提示し、徒歩の場合等で移動速度が遅い場合は、5kmの距離でも「まだ、〜です。」の如きメール文を提示するようモード切替えを行うようにしてもよい。
【0024】
(第2の実施の形態)
図6には本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示し説明する。
【0025】
この図2に示されるように、この実施の形態に係る携帯端末装置は、図1の携帯端末装置の構成に加えて、カメラ制御部9、カメラ10を有している。
【0026】
なお、制御部1が、各機能1a、1c乃至1eを実現する場合とは、制御部1が、位置情報取得部、テンプレート生成部、電子メール生成部、距離判定部として機能する場合をいう(以下、説明の便宜上、対応する各部に各機能と同様の符号を用いる)。
【0027】
このような構成において、制御部1は、携帯端末装置全体の制御を司るものである。通信制御部2は、通信網を介した他の携帯端末装置との通信を制御するものである。操作入力部3は、操作キー等を含むものであり、ユーザによる操作入力を受付ける。表示制御部4は、表示部5による表示を制御するものである。記憶部6は、ROMやRAM等からなり、各種情報を記憶するものである。テンプレートDB7は、テンプレートを生成するためのテーブル(図8乃至図11)を格納するものである。位置情報取得機能1aとは、携帯端末装置の位置情報を取得する機能である。テンプレート生成機能1cとは、位置情報や距離情報(撮影モード、フォーカス時の焦点距離)に基づいて、テンプレートDB7を参照して、テンプレートを生成する機能である。電子メール生成機能1dとは、このテンプレートを活用した電子メールの生成を実現するための機能である。距離判定機能1eとは、カメラ制御部9の制御の下、カメラ10により撮像された画像を処理することで画像のコントラストに基づいて被写体までの距離を判定する機能である。なお、各機能1a、1c乃至1eと各部の関係は、図7に更に具現化して示している。
【0028】
以下、図7乃至図11の概念図、及び図12のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置による処理手順を詳細に説明する。
【0029】
この処理を開始すると、制御部1は、カメラ制御部9を駆動してカメラ10による撮影を行い(ステップS11)、その撮影のタイミングで位置情報取得部1aが位置情報を取得し(ステップS12)、距離判定部1eがフォーカス時の焦点距離より対象までの距離を判定する(ステップS13)。続いて、テンプレート生成部1eが、これら撮影モード、フォーカス時の焦点距離から、対象である地名の粒度を判定して、テンプレートDB7を参照しつつ、テンプレートを生成する(ステップS14)。
【0030】
より具体的には、位置情報より得られた地名を、図8に示されるようにLV1〜LV5にレベル分けする。そして、図9に示されるようなテーブルにより撮影モード(風景モード、対物モード、接写モード)に応じて対応するレベルを特定し、図10に示されるようなテーブルによりフォーカス時の焦点距離(広角、標準、中望遠)に応じて対応するレベルを特定している。テンプレート生成部1cは、これらテーブルを参照して、撮影モードやフォーカス時の焦点距離から、引用するレベルを特定した後、さらに図11に示されるテーブルより提案される文章例を読み出し、当該文章例に引用するレベルに応じた地名を入れ込み、テンプレートとして提示することになる。
【0031】
こうして、電子メール生成部1dが、当該テンプレートを用いた電子メールの生成を行い(ステップS15)、処理を終了する。
【0032】
このように、携帯端末装置は、写真撮影を行ったときにGPS機能等を利用して位置情報を取得する位置情報取得機能1a、撮影した画像を電子メールに添付して新規メールウィザードを起動する機能も含む電子メール生成機能1dに加えて、そのような画像からメールを作成する場合にメール本文もテンプレートとして提示するもので、その際にGPSで取得した位置情報から得た地名を、例えば「○月×日に、青梅市で撮影した写真を添付します。」の如きメール本文に盛り込み、テンプレートとして提示するものである。
【0033】
このとき、テンプレート生成機能1cは、位置情報取得機能1aにより取得された位置情報から「青梅市末広町9丁目」と判定された地名の粒度を、撮影された写真によって自動的に判定して変更するものである。
【0034】
より具体的には、以下の通りである。
【0035】
1.カメラの撮影モードによって粒度を変更する。
【0036】
例えば、撮影モードが「風景モード」ならば、遠隔地を撮影したものとして、粒度を上げる。接写モードで撮影されたならば、粒度を上げる。
【0037】
2.カメラのオートフォーカス機能を利用して、対象物との距離を測定して、その距離によって、地名の粒度を変更する。
【0038】
例えば、山などの風景を取得した写真では、フォーカスは遠くなるので、[青梅市から撮影した写真です。」等の地名の粒度を上げたテンプレートを提案する。
【0039】
例えば、対象物を取得した写真では、フォーカスは数十メートルになるので、「末広町9丁目から撮影した写真です。」等のテンプレートを提案する。
【0040】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置によれば、カメラの撮影モード、フォーカス時の焦点距離に基いて、場所の粒度を自動変更することで、メール文を読み易く、更にユーザの操作負担を低減することができる。
【0041】
尚、方角センサを更に設け、どちらの方向に向かって撮影を行ったのかという情報をテンプレートに組み込んでもよい。また、距離と方角から、どの辺りを撮影したかという検索ができるようにしてもよいことは勿論である。
【0042】
(第3の実施の形態)
図13には本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示し説明する。
【0043】
この図13に示されるように、本実施の形態に係る携帯端末装置は、図1の携帯端末装置の構成に加えて、発着信履歴DB11、単語辞書DB12を有している。
【0044】
なお、制御部1が、各機能1a乃至1eを実現する場合とは、制御部1が、現在時刻取得部、テンプレート生成部、電子メール生成部として機能する場合をいう(以下、説明の便宜上、対応する各部に各機能と同様の符号を用いる)。
【0045】
このような構成において、制御部1は、携帯端末装置全体の制御を司るものである。通信制御部2は、通信網を介した他の携帯端末装置との通信を制御するものである。操作入力部3は、操作キー等を含むものであり、ユーザによる操作入力を受付ける。表示制御部4は、表示部5による表示を制御するものである。記憶部6は、ROMやRAM等からなり、各種情報を記憶するものである。テンプレートDB7は、テンプレートを生成するためのテーブル(図15)を格納するものである。発着信履歴DB11は、電子メールの発着信の履歴を保持するものである。そして、単語辞書DB12は時間の粒度に合わせた単語を予め保持するものである。
【0046】
そして、現在時刻取得機能1fとは、現在時刻を取得する機能である。テンプレート生成機能1cとは、発着新履歴に基づいて、テンプレートDB7を参照して、テンプレートを生成する機能である。電子メール生成機能1dとは、このテンプレートを活用した電子メールの生成を実現するための機能である。尚、これら各機能1c,1d,1eと各部の関係は図14に更に具現化して示している。
【0047】
以下、図14及び図15の概念図、及び図16のフローチャートを参照して、本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末装置による処理手順を詳細に説明する。
【0048】
処理を開始し、電子メール作成指示がなされると(ステップS21)、現在時刻取得部1fが現在時刻を取得し(ステップS22)、発着信履歴DB11を参照して、前回の電子メールのやりとりに係る時間経過情報を把握する(ステップS23)。
【0049】
続いて、単語辞書DB12を参照して、時間経過情報に適切な粒度の単語を指定する(ステップS24)。こうして、テンプレートDB7を参照して、上記適切な粒度の単語を埋め込んだテンプレートを生成し(ステップS25)、当該テンプレートを用いた電子メールの生成を行い(ステップS26)、こうして一連の処理を終了する。
【0050】
例えば、図15に示されるように、送信先とのやり取りで、発着信履歴が数ヶ月以上なかった場合には、「お久しぶりです。12月以来ですね。お元気ですか?」等のメール文を盛り込んだテンプレートを提案する。つまり、「12月」の如く、発着信履歴の情報が盛り込まれる。そして、「お久しぶりです。」の部分は、単語辞書DB12を参照して、時間経過情報より適切な粒度の単語を指定した結果に相当する。
【0051】
このほか、撮影した画像を添付ファイルとして、当該画像と組み合わせて、「2月に、青梅市で撮った写真です。」の如きメール文を生成してもよい。あるいは、送信先とのやり取りが数日単位である場合には、同じ操作をしても、「こんにちは。(こんばんは)。」と切り替えてもよい。また、写真と組み合わせて「12月に、青梅市で撮った写真です。」等のメール文を盛り込んだテンプレートを提示してもよいことは勿論である。
【0052】
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末装置によれば、前回のやりとりに係る時間経過情報に基いて、適切な粒度の単語を特定し、当該単語を用いたテンプレートを生成し提示することで、ユーザの操作負担を低減することができる。
【0053】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示す図。
【図2】図1の制御部1の各機能と各部の関係を更に具現化して示した図。
【図3】地名とレベルの対応関係を示すテーブル。
【図4】目的地と距離とレベルとの対応関係を示すテーブル。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置による処理手順を詳細に説明するフローチャート。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示す図。
【図7】図6の制御部1の各機能と各部の関係を更に具現化して示した図。
【図8】地名とレベルの対応関係を示すテーブル。
【図9】撮影モードとレベルとの対応関係を示すテーブル。
【図10】フォーカス時の焦点距離とレベルとの対応関係を示すテーブル。
【図11】提案される文章例と撮影モード、フォーカス時の焦点距離との対応関係を示す図。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置による処理手順を詳細に説明するフローチャート。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示す図。
【図14】図13の制御部1の各機能と各部の関係を更に具現化して示した図。
【図15】テンプレートと前回のやりとり、最終履歴との関係を示す図。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る携帯端末装置による処理手順を詳細に説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0055】
1…制御部、2…通信制御部、3…操作入力部、4…表示制御部、5…表示部、6…記憶部、7…テンプレートDB、8…アドレス帳DB、9…カメラ制御部、10…カメラ、11…発着信履歴DB、12…単語辞書DB。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の操作入力を受付ける操作入力部と、
位置情報を取得する位置情報取得部と、
上記位置情報取得部で取得された位置情報と上記操作入力部が受付けた目的地の情報に基づいて、当該目的地までの距離を探索する経路取得部と、
上記目的地までの距離を所定単位で区分けし、各区分ごとに対応する地名のレベルを定義したテーブルを含むテンプレートデータベースと、
上記経路取得部により探索された目的地までの距離の情報に基づいて、上記テンプレートデータベースを参照し、当該距離に対応する地名のレベルを特定し、表示する地名の粒度を変更し、所定のメール文を含むテンプレートを生成するテンプレート生成部と、
上記テンプレートに基づいて電子メールを生成する電子メール生成部と、
を具備することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
所定の操作入力を受付ける操作入力部と、
所定の撮影モードに基づいて被写体を撮影するカメラと、
このカメラを駆動制御するためのカメラ制御部と、
上記カメラ制御部の制御により上記カメラによる撮影が行われたタイミングで位置情報を取得する位置情報取得部と、
上記撮影のフォーカス時の焦点距離を判定する距離判定部と、
上記撮影モード、上記フォーカス時の焦点距離ごとに対応する地名のレベルを定義したテーブル、及び上記撮影モード、上記フォーカス時の焦点距離ごとに対応する文章を保持するテーブルを少なくとも含むテンプレートデータベースと、
上記カメラの撮影モード、上記フォーカス時の焦点距離から、上記テンプレートデータベースを参照して、対象である地名の粒度を判定して、テンプレートを生成するテンプレート生成部と、
上記テンプレートに基づいて電子メールを生成する電子メール生成部と、
を具備することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
所定の操作入力を受付ける操作入力部と、
現在時刻を取得する現在時刻取得部と、
発着信履歴の情報を保持する発着信履歴データベースと、
上記発着信履歴の情報及び現在時刻の情報より定まる前回のやり取りに係る時間経過情報に対応する文章を保持するテーブルを少なくとも含むテンプレートデータベースと、
上記操作入力部の操作により電子メール作成指示がなされたとき、上記現在時刻取得部が現在時刻の情報を取得し、上記発着信履歴データベースを参照し、当該現在時刻の情報を用いて前回の電子メールのやりとりに係る時間経過情報を把握し、上記テンプレートデータベースを参照して、当該時間経過情報に適切な粒度の単語を指定し、当該単語を埋め込んだテンプレートを生成するテンプレート生成部と、
このテンプレートを用いた電子メールの生成を行う電子メール生成部と、
を具備することを特徴とする携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−46840(P2008−46840A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221482(P2006−221482)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】