説明

携帯端末

【課題】筐体の形態変化によらず常に良好なダイバーシチ効果が得られるようにする。
【解決手段】第1の筐体1と第2の筐体2とを接続機構3により三次元方向に回動可能に接続し、かつ第2の筐体2の上記接続機構3の近傍に第2のアンテナ23を内蔵すると共に、第1の筐体1の上記第2のアンテナ23から最も遠く離れた角部に第1のアンテナ13を内蔵した携帯端末において、上記第1及び第2の筐体1,2にそれぞれ収容された第1及び第2の回路基板12,22間を、第1の信号ケーブル41に加えてさらに第2の信号ケーブル42により接続する。その際、第2の回路基板22に対する第2の信号ケーブル42の接続位置を、上記第1の信号ケーブル41の接続位置より第2のアンテナ23の給電点24に近い位置で、かつ当該給電点24から無線信号のλ/5長以内となる位置に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末に係わり、特に2つの筐体を接続機構により三次元方向に回動可能に接続し、かつ上記2つの筐体にそれぞれアンテナを配設した携帯端末を関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信装置では、一般に筐体に複数のアンテナを設けてダイバーシチ受信を行っている。ダイバーシチ受信に使用されるアンテナ装置は、筐体から外に引き出されるロッドアンテナと筐体内に収容される逆Fアンテナ等との組み合わせが多く使用されている。
【0003】
一方、最近の携帯電話機やPDAに代表される携帯端末では内蔵アンテナが主流となっており、ダイバーシチに使用する2つのアンテナを共に内蔵アンテナにより構成した装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特許第3112464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、一般に携帯電話機等の携帯端末は筐体のサイズが小さいため、ダイバーシチのための2つのアンテナを共に内蔵アンテナとすると、アンテナ間距離を十分に確保することが難しい。また、最近携帯端末の中には2つの筐体をヒンジ機構等の接続機構により回動可能に接続して、使用シーンに応じて筐体の形態を変化させることができるようにした端末が増えている。この種の端末では、ある形態において良好なダイバーシチ性能が得られたとしても、筐体を他の形態に変化させると所要のダイバーシチ性能が得られなくなることがある。この問題は、特にWLAN(Wireless Local Area Network)やEVDOrev.A、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、MIMO(Multiple Input Multiple Output)等の高速無線インタフェースを使用して動画等のリッチコンテンツを伝送しようとする場合に、期待するデータ伝送速度が得られなくなり非常に好ましくない。
【0005】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、筐体の形態変化によらず常に良好なダイバーシチ効果を奏することが可能な携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためにこの発明の一観点は、第1の筐体と第2の筐体とを接続機構により三次元方向に回動可能に接続し、かつ上記第1及び第2の筐体にそれぞれ第1及び第2のアンテナを内蔵してこれらのアンテナを選択的に動作させることで無線信号のダイバーシチ受信を行うように構成した携帯端末において、上記第1及び第2の筐体にそれぞれ収容された第1及び第2の回路基板間を第1の信号ケーブルを介して電気的に接続すると共に、上記第1及び第2の回路基板間を第2の回路基板における上記第1の信号ケーブルの接続位置より上記第2のアンテナの給電点に近い位置で第2の信号ケーブルによりさらに接続するように構成したものである。
【発明の効果】
【0007】
したがって、第1の信号ケーブルを介して第1及び第2の回路基板間で流れる基板電流の一部が第2の信号ケーブルによりバイパスされる。このため、上記第1の信号ケーブルを介して第1の回路基板から第2の回路基板へ流れる基板電流値が減少し、同基板電流による第2のアンテナの放射特性に対する打ち消し作用が軽減される。この結果、第2のアンテナの放射パターンは改善され、これにより第1及び第2のアンテナによるダイバーシチ性能は向上される。
すなわち、筐体の形態変化によらず常に良好なダイバーシチ効果を奏することが可能な携帯端末を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1及び図2はこの発明の第1の実施形態に係わる携帯端末の外観を示す斜視図である。
この携帯端末は、長方形の板状体からなる第1の筐体1と第2の筐体2とを、接続機構3を介して接続したものとなっている。第1の筐体1の内面には例えば液晶からなる表示器11が配置され、また第2の筐体2の内面にはキー入力部21が配置されている。
【0009】
接続機構3は、図2及び図4に示すように固定部31と、この固定部31に対し図中矢印A−A方向に回動可能に接続された第1の回動部32と、この第1の回動部32の側面に図中矢印B−B方向に回動可能に接続された第2の回動部33とから構成される。そして、上記固定部31が上記第2の筐体2の側面部に固定され、上記第2の回動部33が上記第1の筐体31の側面部に固定されている。
【0010】
しかしてこの携帯端末は、待ち受け状態においては第1の筐体1と第2の筐体2の内面同士が対向する状態に折り畳まれた状態に設定される。そして、例えば音声通信や電子メールの送受信を行う場合には、接続機構3の第2の回動部33の回動動作によって第1の筐体1を図1に示すように縦方向に回動させて開く。この結果携帯端末は、表示器11が縦型に配置されたいわゆる縦画面の形態に設定され、これにより音声通信や電子メールの送受信を行う場合に好適な形態となる。
【0011】
一方、例えばテレビジョン放送を受信する場合やブラウジングを行う場合には、接続機構3の第1の回動部32の回動動作によって第1の筐体1を図3に示すように横方向に回動させて開く。この結果携帯端末は、表示器11が横型に配置されたいわゆる横画面の形態に設定され、これによりテレビジョン放送を視聴する場合やブラウジングを行う場合に好適な形態となる。
【0012】
ところで、上記第1及び第2の筐体1,2内には次のようなユニットが収容される。図5はその構成を示す斜視図である。すなわち、第1の筐体1内には第1の回路基板12が、また第2の筐体2内には第2の回路基板22がそれぞれ収容される。このうち第2の回路基板22の接続機構3と近接する角部には、第2のアンテナ23が第2の回路基板22の長辺に沿って配置されている。この第2のアンテナ23は、例えばその基端部が第2の回路基板に設けられた給電点24に接続されると共に先端部が開放された、λ/4長の逆Fアンテナにより構成される。
【0013】
一方、第1の回路基板12の上記第2のアンテナ23から最も遠い位置、つまり対角にある角部には、第1のアンテナ13が第1の回路基板12の短辺に沿って配置される。この第1のアンテナ13も、上記第2のアンテナ23と同様にその基端部が第1の回路基板に設けられた給電点14に接続されると共に先端部が開放された、λ/4長の逆Fアンテナにより構成される。
【0014】
上記第1及び第2のアンテナ13,23はそれぞれ上記給電点14,24を介して図示しない無線回路に接続される。無線回路はダイバーシチ受信機能を備え、上記第1及び第2のアンテナ13,23を選択的に使用することで空間ダイバーシチ又はパターンダイバーシチによる受信動作を行う。なお、無線回路は上記第1又は第2の回路基板12,22のいずれか一方に実装される。
【0015】
また、上記第1の回路基板12と第2の回路基板22との間は、第1の信号ケーブル41により電気的に接続される。この第1の信号ケーブル41は、複数の信号線パターンを印刷したフレキシブル配線基板からなる。そして、上記接続機構3の固定部31と第1及び第2の回動部内32,33内に設けられた空洞部を通されたのち第1及び第2の回路基板12,22のコネクタに接続され、これにより第1及び第2の回路基板12,22間で表示信号や送受信信号、制御信号等の各種信号を伝達する。
【0016】
さらに、上記第1の回路基板12と第2の回路基板22との間は、第2の信号ケーブル42により電気的に接続される。この第2の信号ケーブル42は例えば可撓性を有する同軸ケーブルからなり、上記第1の信号ケーブル41と同様に上記接続機構3の固定部31と第1及び第2の回動部内32,33内に設けられた空洞部を通されたのち、第1及び第2の回路基板12,22の接地パターンに接続される。このとき第2の回路基板22に対する第2の信号ケーブル42の接続位置は、第2の回路基板22に対する上記第1の信号ケーブル41の接続位置より第2のアンテナ23の給電点24に近い位置に設定される。具体的には、上記第1の信号ケーブル41の接続位置より第2のアンテナ23の給電点24に近く、かつ上記第2のアンテナ23の給電点24から無線信号のλ/5長以内となる位置に設定される。
【0017】
このような構成であるから、第1の筐体1を図3に示すように横画面の形態で使用する場合、第2のアンテナ23の動作時には第1の回路基板12の接地パターンから第2のアンテナ23に向かって基板電流が流れる。このとき、基板電流の流通経路には、図5に示すように第1の信号線パターン41及び第2の回路基板22を介して流れる経路I2,I3と、第2の信号ケーブル42を介して流れる経路I1とがある。しかし、先に述べたように第2の信号ケーブル42の接続位置は、第1の信号ケーブル41の接続位置より第2のアンテナ23の給電点24に近接しており、しかも当該給電点24から無線信号のλ/5長以内となる位置に設定されている。このため、経路I2,I3よりも経路I1の方がインピーダンスが低く、上記基板電流は図6に示すようにその大半が経路I1を経由して流れ、経路I2,I3に流れる電流値は小さくなる。
【0018】
したがって、経路I2,I3に流れる電流による第2のアンテナ23の放射パターンに対する打ち消しは低減され、第2のアンテナ23の放射パターンは改善される。すなわち、第2のアンテナ23はあたかもダイポールアンテナのように動作し、これにより放射パターンの垂直偏波成分はほぼ無指向性となる。
【0019】
図7は、第1の実施形態に係わる携帯端末における第1及び第2のアンテナ13,23の放射パターンを示すもので、(a)は第2のアンテナ23の放射パターンを、(b)は第1のアンテナ13の放射パターンをそれぞれ示している。ちなみに、図8(a),(b)は、第1及び第2の回路基板12,22間を第2の信号ケーブル42により接続していない従来の携帯端末における第1及び第2のアンテナの放射パターンを示している。
【0020】
図7(a)から明らかなように、第2のアンテナ23による放射パターンの垂直偏波成分V2はほぼ無指向性となり、しかも従来の場合(図8(a))に比べて十分な利得が得られる。また、水平偏波成分H2についても、従来の放射パターンに比べ指向性の谷の少ない放射パターンが得られる。したがって、このような第2のアンテナ23と第1のアンテナ13とを用いて空間又はパターンダイバーシチを行うことで、端末の姿勢によらず常に良好な受信感度特性を得ることが可能となる。
【0021】
一方、携帯端末を図1に示したように縦画面の形態で使用する場合においても、基板電流はその大半が第2の信号ケーブル42を介して流れ、第1の信号ケーブル41及び第2の回路基板22を介して流れる電流値は小さくなる。したがって、第2のアンテナ23の放射パターンは改善される。すなわち、縦画面の場合も第2のアンテナ23はダイポールアンテナのように動作し、これにより放射パターンの垂直偏波成分は無指向性に近いパターンとなる。
【0022】
図9(a),(b)は、第1の実施形態に係わる携帯端末における縦画面の場合の第1及び第2のアンテナ13,23の放射パターンを示したものである。ちなみに、図10(a),(b)は第2の信号ケーブル42を用いない従来の携帯端末における縦画面の場合の第1及び第2のアンテナ13,23の放射パターンを示したものである。図9(b)に示すように、第2のアンテナ23の垂直偏波成分の指向性は無指向性に近いものとなるため、当該第2のアンテナ23を使用してパターンダイバーシチを行うことで、第1のアンテナ13の放射パターン(図9(a))を効果的に補完して、形態端末の姿勢によらず良好な受信感度特性を得ることが可能となる。
【0023】
以上述べたように第1の実施形態では、第1の筐体1と第2の筐体2とを接続機構3により三次元方向に回動可能に接続し、かつ第2の筐体2の上記接続機構3の近傍に第2のアンテナ23を内蔵すると共に、第1の筐体1の上記第2のアンテナ23から最も遠く離れた角部に第1のアンテナ13を内蔵した携帯端末において、上記第1及び第2の筐体1,2にそれぞれ収容された第1及び第2の回路基板12,22間を、第1の信号ケーブル41に加えてさらに第2の信号ケーブル42により接続し、かつ第2の回路基板22に対する第2の信号ケーブル42の接続位置を上記第1の信号ケーブル41の接続位置より第2のアンテナ23の給電点24に近接し、しかも当該給電点24から無線信号のλ/5長以内となる位置に設定している。
【0024】
したがって、第2のアンテナ23の動作時に第1の回路基板12の接地パターンから第2のアンテナ23に向かって流れる基板電流の大半が上記第2の信号ケーブル42を介して流れ、第1の信号ケーブル41及び第2の回路基板22を介して流れる電流は小さな値に抑えられる。このため、第1の信号ケーブル41及び第2の回路基板22を介して流れる電流による第2のアンテナ23の放射パターンに対する打ち消し作用は低減され、これにより第2のアンテナ23による放射パターンの垂直偏波成分を十分に大きな利得でかつほぼ無指向性にすることができる。
【0025】
したがって、このような第2のアンテナ23と第1のアンテナ13とを用いて空間又はパターンダイバーシチを行うことで、横画面の形態で使用する場合にも常に良好な受信感度特性を得ることが可能となる。一般に、無線LANでは基地局が送信する無線信号は垂直偏波成分が主成分となる。このため、本実施形態に係わる携帯端末のようにアンテナ放射パターンの垂直偏波成分の受信感度特性を改善することは、無線LANを利用する場合に特に有用である。
【0026】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、第1及び第2の回路基板12,22の接地パターン間を第2の信号ケーブル42により常時接続するようにした。それに対し第2の実施形態は、端末の姿勢の変化をセンサ等により検出し、変化後の姿勢に応じて上記第2の信号ケーブル42の接続をオン/オフするように構成したものである。
【0027】
図11は、上記第2の信号ケーブル42の接続のオン/オフに使用する切替スイッチ5の一例を示すものである。この切替スイッチ5は、可動接点51と第1及び第2の固定接点52,53とから構成される。第1の固定接点52は第1の回路基板12の接地パターン15に設けられ、第2の固定接点53は絶縁基板上に設けられる。また、可動接点51には第2の信号ケーブル42が接続される。
【0028】
上記切替スイッチ5は、図示しない制御回路により切替制御される。この制御回路には、携帯端末の通信動作や表示動作、電話帳などのデータの管理動作を制御するために既に設けられているCPU(Central Processing Unit)が用いられる。制御回路は、端末の姿勢と切替スイッチの切り替え状態との対応関係を表すテーブルを備える。このテーブルには、携帯端末がとりうる複数種類の姿勢に対応付けて、当該各姿勢において受信感度が最良となる状態に対応する切替スイッチ5の切り替え状態が予め記憶される。制御回路は、例えば加速度センサにより検出される筐体の向きを表す情報を取り込み、この筐体の向きの検出情報をもとに上記テーブルから対応する切替スイッチ5の切り替え状態を表す情報を読み出す。そして、この読み出した切り替え状態を表す情報をもとに切替制御信号を出力して上記切替スイッチ5をオン/オフ制御する。
【0029】
このような構成であるから、例えば第1の筐体1が図3に示したように横画面の形態に設定されたことが検出されると、図示しない制御回路から切替制御信号が出力されて上記切替スイッチ5の可動接点51が第1の固定接点52に接続される。したがって、この場合には第1及び第2の回路基板12,22の接地パターン間が第2の信号ケーブル42により接続され、その結果第2のアンテナ23による放射パターンの垂直偏波成分の指向性が改善される。
【0030】
一方、筐体の形態が他の所定の形態に変化したことが検出されると、図示しない制御回路から切替制御信号が出力されて上記切替スイッチ5の可動接点51が第2の固定接点53に接続される。したがって、この場合第2の信号ケーブル42による第1及び第2の回路基板12,22間の接続は断たれ、この結果第2のアンテナ23の放射パターンに対し上記第2の信号ケーブル42の接続の影響が及ばないようにすることができる。
【0031】
(その他の実施形態)
前記第2の実施形態では、携帯端末の姿勢に応じて切替スイッチをオン/オフ制御するようにした。しかし、それに限定されるものではなく、端末の通信モードが音声通信モードであるのか、メールの送受信やWEBサーバからのデータのダウンロード等のデータ通信であるのかを判定し、その判定結果に応じて切替スイッチをオン/オフ制御するようにしてもよい。また、端末の筐体が開いた状態であるか閉じた状態であるかを判定し、その判定結果に応じて切替スイッチをオン/オフ制御するようにしてもよい。いずれの場合も、制御回路が制御テーブルに基づいて切替スイッチをオン/オフ制御することにより実現できる。
【0032】
また、切替スイッチ5としては機械的な切替スイッチ以外に半導体スイッチを用いてもよい。また切替スイッチとして可変インピーダンス素子を使用し、この可変インピーダンス素子のインピーダンス値を筐体の形態又は端末の姿勢の検出結果に応じて可変することにより、第1及び第2の回路基板12,22間の接続をオン/オフするようにしてもよい。
【0033】
その他、第2の信号ケーブルの種類や構成、第2の回路基板に対する接続位置、携帯端末の各筐体の形状や構成、第1及び第2のアンテナの種類や配置位置、筐体を三次元方向に回動させるための接続機構の構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0034】
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる携帯端末を縦画面で使用するときの外観を示す図である。
【図2】図1に示した携帯端末の形態における接続機構の構成と動作を示す斜視図である。
【図3】この発明の第1の実施形態に係わる携帯端末を横画面で使用するときの外観を示す図である。
【図4】図3に示した携帯端末の形態における接続機構の構成と動作を示す斜視図である。
【図5】この発明の第1の実施形態に係わる携帯端末を横画面で使用するときの内部ユニットの構成を示す斜視図である。
【図6】図5に示した携帯端末の内部ユニットの縦断面図である。
【図7】この発明の第1の実施形態に係わる携帯端末を横画面で使用するときの第1及び第2のアンテナの放射パターンを示す図である。
【図8】従来の携帯端末を横画面で使用するときの第1及び第2のアンテナの放射パターンを示す図である。
【図9】この発明の第1の実施形態に係わる携帯端末を縦画面で使用するときの第1及び第2のアンテナの放射パターンを示す図である。
【図10】従来の携帯端末を縦画面で使用するときの第1及び第2のアンテナの放射パターンを示す図である。
【図11】この発明の第2の実施形態に係わる携帯端末の要部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1…第1の筐体(上部筐体)、2…第2の筐体(下部筐体)、3…接続機構、5…切替スイッチ、11…表示器、12…第1の回路基板(上部基板)、13…第1のアンテナ、14…第1のアンテナの給電点、15…接地パターン、21…キー入力部、22…第2の回路基板(下部基板)、23…第2のアンテナ、24…第2のアンテナの給電点、31…固定部、32…第1の回動部、33…第2の回動部、41…信号ケーブル、42…バイパス用接続ケーブル、51…可動接点、52,53…固定接点。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筐体と第2の筐体とを接続機構により三次元方向に回動可能に接続し、かつ上記第1及び第2の筐体にそれぞれ第1及び第2のアンテナを内蔵してこれらのアンテナを選択的に動作させることで無線信号のダイバーシチ受信を行うように構成した携帯端末であって、
前記第1及び第2の筐体にそれぞれ収容された第1及び第2の回路基板間を電気的に接続して信号の授受を行う第1の信号ケーブルと、
前記第1及び第2の回路基板の接地パターン間を、第2の回路基板における前記第1の信号ケーブルの接続位置より前記第2のアンテナの給電点に近い位置でさらに接続して、前記回路基板間を流れる基板電流をバイパスする第2の信号ケーブルと
を具備することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記第2の信号ケーブルは、前記第1及び第2の回路基板を、第2の回路基板における前記第2のアンテナの給電点から前記無線信号の波長の1/5以内の位置で接続することを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
第1の回路基板が収容された第1の板状筐体と、
第2の回路基板が収容された第2の板状筐体と、
前記第1の板状筐体と第2の板状筐体の角部同士を接続し、当該第1の板状筐体と第2の板状筐体を相対的に3次元方向に回動可能な状態に保持する接続機構と、
前記第1の板状筐体の前記接続機能が接続された角部に対し対角に位置する角部を給電点として第1の方向に配置された第1の線状アンテナと、
前記第2の板状筐体の前記接続機構が接続された角部を給電点として前記第1の方向に対し直交する第2の方向に配置された第2の線状アンテナと、
前記第1及び第2の回路基板間を電気的に接続して信号の授受を行う第1の信号ケーブルと、
前記第1及び第2の回路基板の接地パターン間を、第2の回路基板における前記第1の信号ケーブルの接続位置より前記第2のアンテナへの給電点に近い位置で接続して、前記第1及び第2の回路基板間を流れる基板電流をバイパスする第2の信号ケーブルと
を具備し、
前記接続機構は、
前記第1の板状筐体の角部に固定された固定部と、
前記固定部に対し第1の方向に回動可能に接続された第1の回動部と、
一端部が前記第1の回動部の側面部に接続されると共に、他端部が前記第1の板状筐体の角部に接続され、前記第1の板状筐体を前記第1の回動部に対し当該第1の回動部の回動部と直交する軸を中心として第2の方向に回動可能に支持する第2の回動部と
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
前記第2の信号ケーブルによる前記第1及び第2の回路基板の接地パターン間の接続をオン/オフするスイッチ回路と、
前記携帯端末の通信モードの種類及び前記第1及び第2の筐体の姿勢のうちの少なくとも一方を検出し、その検出結果に応じて前記スイッチ回路をオン/オフ制御する回路と
を、さらに具備することを特徴とする請求項1又は3記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−71513(P2009−71513A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−236857(P2007−236857)
【出願日】平成19年9月12日(2007.9.12)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】