説明

携帯表示装置

【課題】装置筐体とは別個の操作部を必ずしも必要としない携帯表示装置について、加速度の検出だけでは筐体移動による表示制御が正確にできない状況であっても、筐体移動により表示内容の操作を正確に行うことができ、かつ、インタフェースを意識させることのない自然な操作感で表示内容の操作ができるようにする。
【解決手段】移動量演算部3が、加速度計測部1による計測結果と、外側用カメラ部21による撮影画像とを互いに補正するように用い、装置筐体の3次元的変位量を算出することにより、装置筐体の3次元的変位量をより的確に算出する。こうして装置筐体の3次元的変位量から、移動量演算部3が表示部5に表示される地図の表示位置の移動量および移動方向を算出し、表示制御部4は、その移動量および移動方向に応じて、表示部5に表示される地図の表示位置をスクロールして移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば地図などの各種情報を表示手段に表示することができる携帯表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばサイズの大きい地図など、携帯表示装置の表示画面で一度に全体を表示しきれない仮想的なイメージについて、そのイメージの一部を携帯表示装置で表示する場合、表示されるイメージにおける表示部分を変更するためには、上下左右などに対応したボタンを押したり、ポインティングデバイスを使用してスクロールさせたり、といった操作入力手段による操作が必要であった。
【0003】
しかし、一般に携帯表示装置では表示画面や操作入力手段が小さく、机の上でマウスを操作するといった場所もとれない場合が多く考えられるため、小さい操作入力手段でスクロールなどの操作を行うのは面倒になってしまう虞があった。
【0004】
ここで、静的加速度を検出する加速度センサを本体の筐体中に備え、この加速度センサの出力値に応じて表示画面上のカーソルを移動させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、映像表示制御装置本体に接続された操作部内に、三次元の各座標軸を中心にした操作部の回転量を検出する回転量検出手段と、二次元方向の移動量を検出する移動量検出手段とを備え、三次元映像の表示を制御するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、操作者の視点位置を検出し、視線移動速度が所定の速度を越えた時に、画面の移動処理を行うように視線対応表示を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2000−56897号公報
【特許文献2】特開平4−330512号公報
【特許文献3】特開平8−22385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1のように、加速度センサを用いて筐体の移動による加速度を検出し、表示内容を制御するのみでは、例えば操作者が電車や自動車に乗った状態で操作する場合など筐体移動以外の加速度発生要因がある場合、操作がスムーズに実施できなかったり、操作者が意図しない動作になったりする虞があった。
【0008】
また、上述した特許文献2のものは、表示画面に画像を表示させるよう制御する映像表示制御装置本体に接続された操作部を操作者が操作することで表示内容を制御するものであり、操作手段を本体や表示画面と別に備えることが筐体サイズからして好ましくない携帯表示装置に適用することについてまで考慮されたものではなかった。
また、操作部を操作者が操作することで表示内容が制御されるため、操作者はその操作部をインタフェースとして意識する必要があり、インタフェースを意識させることのない自然な操作感を追求することについてまで考慮されたものではなかった。
【0009】
また、上述した特許文献3のものは、眼球の動きと停止によりカーソルを移動させるヒューマンインタフェースを提供するものであり、操作者に眼球の動きをインタフェースとして意識させてしまうものであった。すなわち、インタフェースを意識させることのない自然な操作感を追求することについてまで考慮されたものではなかった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、装置筐体とは別個の操作部を必ずしも必要としない携帯表示装置について、加速度の検出だけでは筐体移動による表示制御が正確にできない状況であっても、筐体移動により表示内容の操作を正確に行うことができ、かつ、インタフェースを意識させることのない自然な操作感で表示内容の操作が可能な携帯表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために、本発明に係る携帯表示装置は、装置筐体の移動における加速度および移動方向を計測する加速度計測手段と、装置外部の存在物の移動状態を認識する外部情報認識手段と、加速度計測手段による計測結果および外部情報認識手段による認識結果に基づいて装置筐体の3次元的変位量を算出する移動量演算手段と、移動量演算手段により算出された3次元的変位量に基づいて表示手段への表示内容を制御する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
上記した表示制御手段は、表示手段により一度に表示可能な表示範囲を超える情報を含む表示用情報を、該表示手段による表示用情報として用い、当該表示用情報の一部分を該表示手段に表示させ、移動量演算手段により算出された装置筐体の3次元的変位量に基づいて該表示手段による表示部分を移動させることが好ましい。
【0013】
上記した外部情報認識手段は、予め定められた方向における存在物との距離を測定する距離測定手段であって、上記した移動量演算手段は、加速度計測手段による計測結果と、距離測定手段による測定結果とに基づいて装置筐体の3次元的変位量を算出することが好ましい。
【0014】
上記した外部情報認識手段は、画像を撮影する撮像手段であって、上記した移動量演算手段は、加速度計測手段による計測結果と、撮像手段による撮影画像とに基づいて装置筐体の3次元的変位量を算出することであってもよい。
【0015】
上記した外部情報認識手段は、予め定められた方向における存在物との距離を測定する距離測定手段、および画像を撮影する撮像手段であって、上記した移動量演算手段は、加速度計測手段による計測結果と、距離測定手段による測定結果と、撮像手段による撮影画像とに基づいて装置筐体の3次元的変位量を算出することであってもよい。
【0016】
上記した撮像手段は、表示手段による略表示面方向を撮影する表示面方向撮像部と、該表示面方向以外の所定の方向を撮影する外側方向撮影部とを備え、上記した移動量演算手段は、加速度計測手段による計測結果と、表示面方向撮像部による撮影画像と、外側方向撮影部による撮影画像とに基づいて装置筐体の3次元的変位量を算出することが好ましい。
【0017】
上記した表示面方向撮像部による撮影画像に基づいて人の眼球を認識して視線方向を演算する視線方向認識手段を備え、上記した表示制御手段は、視線方向認識手段により視線が表示手段の方を向いていると認識されている場合のみ、表示用情報における表示手段での表示部分を移動させる制御を行うことが好ましい。
【0018】
上記した撮像手段は、表示手段による略表示面方向を撮影する表示面方向撮像部を少なくとも含み、上記した表示面方向撮像部による撮影画像に基づいて人の顔を認識する顔認識手段と、上記した顔認識手段により認識された顔までの装置筐体からの距離を測定する対人距離測定手段とを備え、上記した表示制御手段は、対人距離測定手段により測定される距離に応じて、距離が近くなる毎に表示倍率を拡大し、距離が遠くなる毎に表示倍率を縮小することであってもよい。
【0019】
表示用情報における表示手段での表示部分を移動させる制御を一時的に停止させる停止命令入力手段を備え、上記した停止命令入力手段からの入力が行われていることが検知されている間、表示制御手段は、表示用情報における表示手段での表示部分を移動させる制御を一時的に停止することが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明によれば、装置筐体とは別個の操作部を必ずしも必要としない携帯表示装置について、加速度の検出だけでは筐体移動による表示制御が正確にできない状況であっても、筐体移動により表示内容の操作を正確に行うことができ、かつ、インタフェースを意識させることのない自然な操作感で表示内容の操作ができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明に係る携帯表示装置を適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本発明の各実施形態に共通する特徴について説明する。
【0022】
本発明の各実施形態としての携帯表示装置は、仮想的なイメージの一部を切り出して表示している本装置の装置筐体を、操作者が移動させることにより、装置の表示部が切り出しているイメージをその移動内容に応じて変更する機能を有するものである。
このことにより、自然界の動きと近い動作により操作者が全体イメージを自由に閲覧することができるようになっている。
【0023】
上述した機能を実現するため、本発明の各実施形態では、加速度センサによる移動加速度情報に加えて、カメラによる撮影画像情報もしくは超音波センサによる位置情報といった追加の補正情報を得る構成とすることで、装置筐体の移動内容(移動量および移動方向)をより正確に把握できるようにし、適切な表示制御を行うことができるようにしている。
【0024】
〔第1の実施形態〕
次に、本発明の第1の実施形態としての携帯表示装置について説明する。
本実施形態としての携帯表示装置は、図1に示すように、装置筐体の移動における加速度および移動方向を3次元的変位として計測する加速度計測部1と、表示部5の表示面方向以外の方向(例えばその反対方向など)の画像を撮影する外側用カメラ部(外側方向撮影部)21と、移動量演算部3と、表示制御部4と、表示部5とを備える。
【0025】
加速度計測部1は、加速度センサを備え、その加速度センサにより加速度の大きさや移動の3次元的方向、回転角速度、回転方向などを計測する。
移動量演算部3は、本携帯表示装置に何らかの移動が行われた場合に、加速度計測部1による計測結果と外側用カメラ部21による撮影画像とに基づいて、移動方向、移動距離、回転方向、回転角度といった装置筐体の3次元的変位量を算出する。
表示制御部4は、こうして算出された3次元的変位量に基づいて、表示部5により表示する表示内容を制御する。
【0026】
本実施形態の携帯表示装置は、上述した構成を装置筐体内部に備えることにより、装置筐体の移動によって表示内容の操作を行うことができるため、「装置筐体とは別個の操作部を必ずしも必要としない携帯表示装置」となっている。
なお、ここでの「装置筐体内部に備える」とは、本実施形態に係る携帯表示装置が、例えばヒンジ部を介して2つの筐体が回動可能に連結された構成など、複数の装置筐体が接続されてなる構成である場合、その何れかの筐体内部に設けられる場合を含むものとする。
【0027】
次に、本実施形態の携帯表示装置の動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。
ここでは、操作者が本携帯表示装置により地図を見ようとしていると仮定して説明する。
【0028】
例えば東京駅周辺が表示部5に表示されているとして、これを御茶ノ水方面にしたい場合に、操作者は左側(地図の西側)に装置筐体ごと移動させる。こうして装置筐体が移動させられると、この移動の加速度および3次元的方向を加速度計測部1が検知する(ステップS1)。
【0029】
ここで、地図表示状態では外側用カメラ部21が装置周囲の環境情報を撮影画像により取得しており、移動量演算部3は、加速度計測部1による計測結果と、外側用カメラ部21による撮影画像とに基づいて、移動方向、移動距離、回転方向、回転角度といった装置筐体の3次元的変位量を算出する(ステップS2)。
【0030】
このステップS2の動作をより詳述すると、上述した外側用カメラ部21に映る画像は、表示部5に表示するためのものではなく、加速度センサを用いた3次元的変位量の演算を補正する目的で内部処理として取得する画像である。
ここで外側用カメラ部21は、表示部5を見ている操作者と反対方向を向いているため、本携帯表示装置を操作する操作者をとりまく環境を撮影している。
移動量演算部3は、この撮影画像の中で予め定められた数のサンプル点(例えば、角の4点と中心の1点の合計5点)をとり、これらサンプル点が画像の中でどの方向に移動したかを演算することで、外側用カメラ部21自身と周囲の環境の相対位置の変化量、すなわち装置筐体の3次元的変位量を算出する補助情報としてその演算結果を用いる。
【0031】
さらに、外側用カメラ部21にオートフォーカス機能を設け、そのオートフォーカス機能によりサンプル点までの距離を計測することで、各サンプル点に対して外側用カメラ部21がどのように移動しているのかをより的確に演算することができる。
【0032】
こうした外側用カメラ部21による撮影画像を用いた3次元的変位量演算により、例えばサンプル点が全て同じ挙動をした(画像上同じ方向に移動した)場合、環境が移動した(例えば、目の前をバスが走りぬけ、サンプル点が全てバスの側面上にあった場合など)のか、カメラが静止系の中で移動したのかといった判別をより高精度に行うことができる。
【0033】
こうして移動量演算部3が、加速度計測部1による計測結果と、外側用カメラ部21による撮影画像とを互いに補正するように用い、装置筐体の3次元的変位量を算出することにより、装置筐体の3次元的変位量がより的確に算出されることとなる。
こうして装置筐体の3次元的変位量から、移動量演算部3が表示部5に表示される地図の表示位置の移動量および移動方向を算出し、表示制御部4は、その移動量および移動方向に応じて、表示部5に表示される地図の表示位置をスクロールして移動させる(ステップS3)。
【0034】
以上のように、本発明の第1の実施形態によれば、操作者が装置筐体を移動させることで、その移動量および移動方向に応じて、表示部5の表示内容をスクロールさせることができる。
このため、インタフェースを意識させることなく、例えば地図を表示させる場合であれば、あたかも穴の開いた紙を地図の上で滑らせているような自然な操作感で表示内容の操作ができるようになる。
【0035】
このように、携帯性のために比較的小さな表示部しか有さない携帯表示装置であっても、装置筐体そのものを移動させることで表示内容を操作できるため、操作者が自然界で行う動作との対称性がある動作により直感的に操作を行うことができる。
【0036】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態で、加速度計測部1と外側用カメラ部21との情報に基づいて3次元的変位量を算出しているのに替えて、加速度計測部1と、超音波の発信・受信による距離測定情報とに基づいて算出するようにしたものである。
上述した第1の実施形態と同様のものについては同符号とし、説明を省略する。
【0037】
第2の実施形態としての携帯表示装置は、図3に示すように、加速度計測部1と、移動量演算部3と、表示制御部4と、表示部5と、測距用の超音波を予め定められた方向に発信する超音波発信部61と、発信された超音波を受信する超音波受信部62とを備える。
【0038】
超音波発信部61および超音波受信部62は、例えば装置筐体から左右の壁との間の距離など、表示部5による表示面方向以外の予め定められた方向における存在物との距離を測定する距離測定手段として機能する。この超音波を用いた距離測定方法は公知のものであってよい。また、予め定められた方向との距離測定であれば、各種の方向、各種の距離分析アルゴリズムを用いてよい。
【0039】
次に、第2の実施形態としての携帯表示装置による動作について説明する。
この第2の実施形態による動作は、上述した第1の実施形態での動作におけるステップS2が、外側用カメラ部21による撮影画像を用いて演算するのに替えて、超音波発信部61および超音波受信部62により測定された距離情報を用いて演算する動作となる。
【0040】
すなわち、例えば地図などを表示している状態では、超音波発信部61および超音波受信部62が装置周囲の存在物との距離を周辺環境情報として取得しており、移動量演算部3は、加速度計測部1による計測結果と、超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果とに基づいて、移動方向、移動距離、回転方向、回転角度といった装置筐体の3次元的変位量を算出する。
【0041】
この超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果を用いた3次元的変位演算は、特に、無人バスのように、観察者の周りの環境は変化しない(人が立ったり座ったりしない、また、人が近くを歩いて通ったりしない)状況で、加速度系にある状態で、最も効果的に機能させることができる。
すなわち、加速度計測部1により計測される加速度や方向の情報に加えて、左右の壁面との位置関係の変化を加えることにより、移動する車両の中であっても、車両の移動による加速度で誤動作を起こすことなく、操作者の操作意図に応じた表示内容の制御を行うことができる。
【0042】
以上のように、本発明の第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様に、操作者が装置筐体を移動させることで、その移動量および移動方向に応じて、インタフェースを意識させることなく表示部5の表示内容をスクロールさせることができる。
【0043】
さらに、超音波発信部61および超音波受信部62により超音波を用いた距離測定を行うため、装置筐体から周辺存在物までの距離を暗所においても認識可能であり、装置周辺の明暗にかかわらず、加速度計測部1による計測結果に加えて装置外部の存在物の移動状態を認識することができ、より高精度な3次元的変位量の算出ができる。
【0044】
なお、上述した第2の実施形態は、上述した第1の実施形態における外側用カメラ部21に替えて超音波発信部61および超音波受信部62を備える構成として説明したが、例えば図4に示すように、超音波発信部61および超音波受信部62に加えて上述した外側用カメラ部21をさらに備え、その撮影画像をさらに加えて3次元的変位の算出を行う構成であってもよい。
この構成によれば、加速度計測部1による計測結果に加え、外側用カメラ部21による撮影画像と、超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果とを用いて装置筐体の3次元的変位量を演算することができるため、装置筐体の移動に応じた表示内容のスクロールをさらに正確に行うことができるようになる。
【0045】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、上述した第1、第2の実施形態の構成に加えて、内側用カメラ部22をさらに備えることで、装置筐体の移動に応じた表示内容スクロールをより正確に、誤動作なく行うことができるようにしたものである。
上述した第1、第2の実施形態と同様のものについては同符号とし、説明を省略する。
【0046】
第3の実施形態としての携帯表示装置は、図5に示すように、加速度計測部1と、外側用カメラ部21と、表示部5による略表示面方向を撮影する内側用カメラ部(表示面方向撮像部)22と、移動量演算部3と、表示制御部4と、表示部5と、内側用カメラ部22による撮影画像中の顔を認識する顔認識部7とを備える。
内側用カメラ部22は、上述のように略表示面方向を向いていることで、操作者の方向を撮影する操作者方向撮影手段として機能する。
撮影画像からの顔認識の方法は公知の方法を用いてよい。
【0047】
次に、第3の実施形態としての携帯表示装置による動作について説明する。
表示部5による画面表示がONである時には内側用カメラ部22が常時、表示部5による表示面方向を撮影し、顔認識部7がその撮影画像中の顔を認識する。
そして、加速度センサが移動を検知した場合、加速度計測部1による計測結果に加え、外側用カメラ部21による撮影画像と、内側用カメラ部22による撮影画像とを用いて装置筐体の3次元的変位量を演算し、筐体移動に応じた表示内容スクロールを行う。
【0048】
ここで、外側用カメラ部21のみでは、周囲が静止系でないとカメラの移動を正確に認識しにくくなる場合が考えられるが、内側用カメラ部22による撮影画像では、操作者を写しているため、顔認識部7により認識される顔や、その下方にある操作者の服がどのように画像上を移動するかを捉えることができ、本携帯表示装置と操作者との相対位置の変化をより正確に認識することができる。
【0049】
すなわち、この筐体移動に応じた表示内容スクロールを正確に行うためには、本携帯表示装置が操作者に対してどのような相対位置関係にあるかを正確に認識することが課題となる。
例えば操作者がバスに乗った状態で本携帯表示装置を操作しようとしており、そのバスが発車した場合、加速度計測部1は本携帯表示装置が移動したことを加速度として計測することとなる。しかし、内側用カメラ部22は操作者の画像を撮影しているため、その撮影画像から本携帯表示装置と操作者との間の相対位置が変化していないと移動量演算部3が認識すれば、移動量演算部3の制御により、表示部5の表示内容はスクロールされないこととなる。
【0050】
以上のように、本発明の第3の実施形態によれば、撮像手段として、周辺撮影用(外側用カメラ部21)と、操作者撮影用(内側用カメラ部22)との少なくとも2つを備え、加速度計測部1による計測結果に加え、外側用カメラ部21による撮影画像と、内側用カメラ部22による撮影画像とを用いて装置筐体の3次元的変位量を演算するため、装置筐体の移動に応じた表示内容スクロールをより正確に行うことができる。
【0051】
なお、上述した第3の実施形態では、図5に示すように、撮像手段として外側用カメラ部21と内側用カメラ部22とを備える構成として説明したが、外側用カメラ部21に替えて、第2の実施形態で上述した超音波発信部61および超音波受信部62を備える構成であってもよい。この場合、移動量演算部3は、加速度計測部1による計測結果に加え、内側用カメラ部22による撮影画像と、超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果とを用いて装置筐体の3次元的変位量を演算することとなる。
また、撮像手段として外側用カメラ部21と内側用カメラ部22とを備えると共に、超音波発信部61および超音波受信部62を備える構成であってもよい。この場合、移動量演算部3は、加速度計測部1による計測結果に加え、外側用カメラ部21による撮影画像と、内側用カメラ部22による撮影画像と、超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果とを用いて装置筐体の3次元的変位量を演算することとなる。
この構成によれば、さらに的確な3次元的変位量を算出し、装置筐体の移動に応じた表示内容のスクロールをさらに正確に行うことができるようになる。
【0052】
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、上述した第3の実施形態の構成に加えて、内側用カメラ部22により撮影される操作者の視線が表示部5の方を向いていると認識されている場合のみ、上述した第3の実施形態による表示内容スクロールを行うようにしたものである。
上述した第1から第3の実施形態と同様のものについては同符号とし、説明を省略する。
【0053】
第4の実施形態としての携帯表示装置は、図6に示すように、加速度計測部1と、外側用カメラ部21と、表示部5による略表示面方向を撮影する内側用カメラ部22と、移動量演算部3と、表示制御部4と、表示部5と、内側用カメラ部22による撮影画像中の顔を認識する顔認識部7と、顔認識部7により認識された顔の中の眼球の視線方向を認識する視線方向認識部8とを備える。
撮影画像からの顔認識や眼球認識の方法は公知の方法を用いてよい。
【0054】
次に、第4の実施形態としての携帯表示装置による動作について説明する。
表示部5による画面表示がONである時には内側用カメラ部22が常時、表示部5による表示面方向を撮影し、顔認識部7がその撮影画像中の顔を認識する。この顔認識情報に基づいて、操作者の顔の中の眼球の動きを視線方向認識部8が認識し、内側用カメラ部22と表示部5との位置関係から眼球が表示装置を見ていると視線方向認識部8が認識した場合にのみ、上述した第1、第2の実施形態と同様に装置筐体の移動に応じた表示内容スクロールを行う。
【0055】
以上のように、本発明の第4の実施形態によれば、撮像手段として、周辺撮影用(外側用カメラ部21)と、操作者撮影用(内側用カメラ部22)との少なくとも2つを備え、その内側用カメラ部22の撮影画像に基づいて眼球の動きを認識することで、本携帯表示装置と操作者との相対位置の変化を認識し、操作者の視線が表示部5の方を向いていると認識されている場合のみ、上述した第3の実施形態による表示内容スクロールを行うようにすることができる。
【0056】
なお、上述した第4の実施形態では、図6に示すように、操作者の視線が表示部5の方を向いていると認識されている場合に、加速度計測部1による計測結果に加え、外側用カメラ部21による撮影画像を用いて装置筐体の3次元的変位量を演算する構成として説明したが、上述した第2の実施形態のように、加速度計測部1による計測結果に加え、超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果を用いて装置筐体の3次元的変位量を演算する構成であってもよい。
また、外側用カメラ部21と、超音波発信部61および超音波受信部62とを両方備え、加速度計測部1による計測結果に加え、外側用カメラ部21による撮影画像と、超音波発信部61および超音波受信部62による距離測定結果とを用いて装置筐体の3次元的変位量を演算する構成であってもよい。
この構成によれば、さらに的確な3次元的変位量を算出し、装置筐体の移動に応じた表示内容のスクロールをさらに正確に行うことができるようになる。
【0057】
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
この第5の実施形態は、上述した第1から第4の実施形態の機能に加え、操作者が本携帯表示装置に対して顔を近づけたり離したりすることで、画面表示を拡大/縮小できるようにしたものである。
上述した第1から第4の実施形態と共通するものについては同符号とし、説明を省略する。
【0058】
第5の実施形態としての携帯表示装置は、図7に示すように、加速度計測部1と、外側用カメラ部21と、内側用カメラ部22と、移動量演算部3と、表示制御部4と、表示部5と、内側用カメラ部22による撮影画像中の顔を認識する顔認識部7と、内側用カメラ部22による撮影結果に基づいて画面表示の拡大/縮小処理を行わせる拡大/縮小ボタン(拡大/縮小命令入力手段)91とを備える。
【0059】
次に、第5の実施形態としての携帯表示装置による動作について説明する。
表示部5による画面表示がONである状態で、操作者により拡大/縮小ボタン91が押下されると、内側用カメラ部22による表示面方向の撮影画像から、顔認識部7が顔を認識し、その顔に内側用カメラ部22のフォーカスを合わせることにより、内側用カメラ部22から操作者の顔までの距離を移動量演算部3が認識する(対人距離測定手段)。
【0060】
こうして、拡大/縮小ボタン91が押下されている間、内側用カメラ部22から操作者の顔までの距離情報が取得され、その内側用カメラ部22から操作者の顔までの距離が近くなったと認識されると、距離の減少量に応じて表示制御部4は画面表示を拡大する。すなわち、画面の表示倍率を大きくするよう制御する。
また、内側用カメラ部22から操作者の顔までの距離が遠くなったと認識されると、距離の増加量に応じて表示制御部4は画面表示を縮小する。すなわち、画面の表示倍率を小さくするよう制御する。
【0061】
ここで操作者が拡大/縮小ボタン91の押下を止めると、上述した表示内容の拡大/縮小制御は停止され、拡大/縮小ボタン91が押下されなくなった時点での画面表示倍率で画面表示が続けられることとなる。
換言すれば、上述した表示内容の拡大/縮小制御は、拡大/縮小ボタン91が押下されている間のみ行われる。
【0062】
以上のように、本発明の第5の実施形態によれば、操作者が拡大/縮小ボタン91を押下した状態で本携帯表示装置を顔に近づけた場合、その近づけた距離に応じて画面表示の表示倍率が拡大され、操作者が拡大/縮小ボタン91を押下した状態で本携帯表示装置を顔から遠ざけた場合、その遠ざけた距離に応じて画面表示の表示倍率が縮小されるように表示制御することができる。
【0063】
なお、上述した第5の実施形態では、本携帯表示装置と操作者の顔との間の距離を、内側用カメラ部22のピント合わせにより測定することとして説明したが、顔認識部7により認識された顔との間の距離を測定することができれば測定方法はこのものに限定されず、例えば超音波発振器および受信機の組み合わせによって測定する方法などであってもよい。
【0064】
〔第6の実施形態〕
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
この第6の実施形態は、上述した第1の実施形態の機能に加え、表示移動ボタン92を備え、画面表示内容を大きく移動させやすくする機能を備えたものである。
上述した第1から第5の実施形態と共通するものについては同符号とし、説明を省略する。
【0065】
第6の実施形態としての携帯表示装置は、図8に示すように、加速度計測部1と、外側用カメラ部21と、移動量演算部3と、表示制御部4と、表示部5と、押下されている間だけ画面スクロール機能をOFFにさせる表示移動ボタン(停止命令入力手段)92とを備える。
【0066】
次に、第6の実施形態としての携帯表示装置による動作について説明する。
上述した第1の実施形態と同様の機能により、表示部5での画面表示がONである状態で操作者が装置筐体を移動させると、その移動量および移動方向に応じて、表示部5の表示内容がスクロールされる。
ここで、操作者が表示移動ボタン92を押下すると、その押下されている間のみ、表示制御部4は表示部5での表示内容スクロールを停止する。
【0067】
次に、本実施形態の動作について、具体例を用いて説明する。
例えば操作者が本携帯表示装置で東京駅周辺の地図を表示させているとすると、東京駅から次に八王子駅を見るためには、かなり装置を左に移動させる必要がある。この場合、操作者が表示移動ボタン92を押下して本携帯表示装置を右に移動させると、装置の位置は右にずれるが、表示内容、すなわち表示される位置(ここでは東京駅周辺)はそのままとなる。その後、表示移動ボタン92の押下を止めて、本携帯表示装置を左に移動させると、かなり地図上の西側に表示位置を移動させることができる。
【0068】
このことにより、操作者の手の長さの範囲という限られた操作範囲の中で、その範囲を超える、またはその範囲の大部分を使用してしまう移動先に対しても、簡単に表示位置を移動させることができる。
また、本携帯表示装置を移動させることで表示位置を移動させ、そのことにより本携帯表示装置が操作者の正面から離れたところに行ってしまう場合であっても、その表示位置で操作者が表示移動ボタン92を押下し、表示内容を固定させて(スクロール機能を停止させて)本携帯表示装置を移動させることで、所望の表示内容となった本携帯表示装置を操作者の正面に持ってくることができる。
【0069】
以上のように、本発明の第6の実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様の機能により表示内容をスクロールさせることができると共に、操作者が表示移動ボタン92を押下することで、ちょうど、地図を握って移動させるような操作感で本携帯表示装置を移動させることができる。
このため、例えば、現在表示されている内容を中心にして見たいと思った場合、その部分をつかんで目の前に持ってくるイメージで、表示移動ボタン92を押下し、表示内容をスクロールさせずに、操作者の正面に持ってくることができる。
【0070】
このように、上述した第1の実施形態での表示内容スクロールと、表示移動ボタン92による一時的なスクロール停止機能とを併せ持つことで、表示部5に表示される仮想的なイメージを手で触れて操作するような感覚とすることができ、操作者はより直感的に操作することができるようになる。
【0071】
なお、上述した第6の実施形態では、上述した第1の実施形態に表示移動ボタン92を加えた構成として説明したが、この構成に限定されず、第1から第5の何れの実施形態に対しても同様に、表示移動ボタン92を加えた構成として実現することができる。
例えば上述した第4の実施形態に表示移動ボタン92を加えた場合、表示移動ボタン92が押下されている間は操作者の眼球の動きや視線方向に関わらず、スクロール機能を停止させることとなる。
【0072】
〔各実施形態について〕
また、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した各実施形態では、表示部5に地図などを表示させることとして説明したが、表示部5により一度に表示可能な表示範囲を超える情報を含む表示用情報を表示対象として用い、その表示用情報の一部分を表示部5に表示させるのであれば本発明は同様に適用することができ、例えば表示内容がWebページ、表計算の表、原寸大の絵画、グラビアなどであってもよい。
このため、こうした各種の2次元情報を、インタフェースを意識させることのない自然な操作感でスクロールさせて表示することができ、例えば原寸大の絵画やグラビアなどを表示させる場合では小さく全体を表示するのではなく、各パーツを詳細に見るといった用途にも用いることができる。
【0073】
また、表示対象とする表示用情報は2次元情報に限定されず、例えば3D−CG(3 Dimensional Computer Graphics)などの3次元画像を表示するものであってもよい。
例えば、壺の3Dデータを表示する場合であれば、壺が仮想的に存在する場所を中心に、操作者が本携帯表示装置の表示内容を見ながら周囲をまわると、上述した各実施形態のようにして携帯表示装置が3次元的変位量を算出して表示内容を制御し、壺が仮想的に存在する場所に対して本携帯表示装置が存在する角度からの壺の映像が表示部に表示されることとなる。
このように、立体の彫像などを3D映像で表示する構成によれば、本携帯表示装置の移動に追随して表示される映像が制御され、あたかもそこに対象物があるように扱うことができるようになる。
【0074】
また、上述した各実施形態としての携帯表示装置は、例えば携帯電話、ナビゲーション機能を備えた情報装置、携帯ゲーム機、携帯情報端末(PDA;Personal Digital Assistant)など、各種の情報装置に適用して実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施形態としての携帯表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】該携帯表示装置の動作例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態としての携帯表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態としての携帯表示装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施形態としての携帯表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施形態としての携帯表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第5の実施形態としての携帯表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第6の実施形態としての携帯表示装置の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0076】
1 加速度計測部
21 外側用カメラ部
22 内側用カメラ部
3 移動量演算部
4 表示制御部
5 表示部
61 超音波発信部
62 超音波受信部
7 顔認識部
8 視線方向認識部
91 拡大/縮小ボタン(拡大/縮小命令入力手段の一例)
92 表示移動ボタン(停止命令入力手段の一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置筐体の移動における加速度および移動方向を計測する加速度計測手段と、
装置外部の存在物の移動状態を認識する外部情報認識手段と、
前記加速度計測手段による計測結果および前記外部情報認識手段による認識結果に基づいて前記装置筐体の3次元的変位量を算出する移動量演算手段と、
前記移動量演算手段により算出された3次元的変位量に基づいて表示手段への表示内容を制御する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、表示手段により一度に表示可能な表示範囲を超える情報を含む表示用情報を、該表示手段による表示用情報として用い、当該表示用情報の一部分を該表示手段に表示させ、前記移動量演算手段により算出された前記装置筐体の3次元的変位量に基づいて該表示手段による表示部分を移動させることを特徴とする請求項1記載の携帯表示装置。
【請求項3】
前記外部情報認識手段は、予め定められた方向における存在物との距離を測定する距離測定手段であって、
前記移動量演算手段は、前記加速度計測手段による計測結果と、前記距離測定手段による測定結果とに基づいて前記装置筐体の3次元的変位量を算出することを特徴とする請求項1または2記載の携帯表示装置。
【請求項4】
前記外部情報認識手段は、画像を撮影する撮像手段であって、
前記移動量演算手段は、前記加速度計測手段による計測結果と、前記撮像手段による撮影画像とに基づいて前記装置筐体の3次元的変位量を算出することを特徴とする請求項1または2記載の携帯表示装置。
【請求項5】
前記外部情報認識手段は、予め定められた方向における存在物との距離を測定する距離測定手段、および画像を撮影する撮像手段であって、
前記移動量演算手段は、前記加速度計測手段による計測結果と、前記距離測定手段による測定結果と、前記撮像手段による撮影画像とに基づいて前記装置筐体の3次元的変位量を算出することを特徴とする請求項1または2記載の携帯表示装置。
【請求項6】
前記撮像手段は、表示手段による略表示面方向を撮影する表示面方向撮像部と、該表示面方向以外の所定の方向を撮影する外側方向撮影部とを備え、
前記移動量演算手段は、前記加速度計測手段による計測結果と、前記表示面方向撮像部による撮影画像と、前記外側方向撮影部による撮影画像とに基づいて前記装置筐体の3次元的変位量を算出することを特徴とする請求項4または5記載の携帯表示装置。
【請求項7】
前記表示面方向撮像部による撮影画像に基づいて人の眼球を認識して視線方向を演算する視線方向認識手段を備え、
前記表示制御手段は、前記視線方向認識手段により視線が表示手段の方を向いていると認識されている場合のみ、表示用情報における表示手段での表示部分を移動させる制御を行うことを特徴とする請求項6記載の携帯表示装置。
【請求項8】
前記撮像手段は、表示手段による略表示面方向を撮影する表示面方向撮像部を少なくとも含み、
前記表示面方向撮像部による撮影画像に基づいて人の顔を認識する顔認識手段と、
前記顔認識手段により認識された顔までの前記装置筐体からの距離を測定する対人距離測定手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記対人距離測定手段により測定される距離に応じて、距離が近くなる毎に表示倍率を拡大し、距離が遠くなる毎に表示倍率を縮小することを特徴とする請求項4または5記載の携帯表示装置。
【請求項9】
表示用情報における表示手段での表示部分を移動させる制御を一時的に停止させる停止命令入力手段を備え、
前記停止命令入力手段からの入力が行われていることが検知されている間、前記表示制御手段は、表示用情報における表示手段での表示部分を移動させる制御を一時的に停止することを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の携帯表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−121489(P2007−121489A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310973(P2005−310973)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】