説明

摩擦溶接方法及びニッケル合金製の中間接合部分を用いた鋼及び金属アルミナイド製の構成要素

本発明は金属アルミナイド又は難溶解性チタン合金製の第一構成要素(1、3)を鋼、金属アルミナイド又は難溶解性チタン合金製の、特に鋼製の軸の第二構成要素(2)に、摩擦溶接により接合する方法に関する。前記方法によれば、ニッケル合金製の中間接合部分(4)が第一構成要素(1、3)と第二構成要素(2)との間に挿入され、そして摩擦溶接が実施される。結合層(4’)が中間接合部分(4)から生成され、両端において第一構成要素(1、3)及び第二構成要素(2)に堅固に接合される。本発明はまた前記方法により生産される、内燃機関用のターボチャージャ・ロータ及びバルブに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は金属アルミナイド又は難溶解性チタン合金製の第一構成要素(1、3)を、鋼又は金属アルミナイド製の、特に鋼製の軸(2)の第二構成要素に、請求項1の主題によるニッケル合金製の中間接合部分(4)を用いて、摩擦溶接により接合する方法に関する。
【0002】
本発明は更にタービンホイール(1)を有するターボチャージャのロータ、鋼製の軸(鋼製のシャフト)(2)、及びコンプレッサホイール(3)に関し、該タービンホイール(1)及び/又はコンプレッサホイール(3)は金属アルミナイドで形成され、両側に拡散層を有するニッケル合金製の結合層(4’)を介して請求項13による鋼製の軸に接合され、同様に内燃機関のバルブは請求項15の特徴による結合層(4’)を介して鋼製の心棒(6)に接合された、金属アルミナイド製のバルブディスク(5)を有する。その種の定義に従う構成要素は自動車のエンジン及び自動車エンジンのターボチャージャに使用される。
【背景技術】
【0003】
自動車産業界には、鋼製のバルブ又はターボチャージャを軽合金で置き換えるニーズがある。従来の鋼製の一体バルブ又は一体のターボチャージャ・ロータは、一般的に金属アルミナイドから適切な品質の全体部品を製造することが不可能であるため、できる限り高い比率の難溶解性の軽金属を有する、複数部品の構造により置き換えられている。強度上の理由で、鋼製の軸方向心棒又は軸方向シャフトを維持し、対応するバルブディスク、ロータ、又はコンプレッサホイールを軽金属又は金属アルミナイドから製造することは実際的であることが証明されている。
【0004】
ロータ及びタービンホイールを含むターボチャージャは、γ−チタンアルミナイド(γ−TiAl)製のタービンホイールが鋼製の軸に接合されている、特許文献1より知られる。ニッケル基合金の中間接合部分がタービンホイールと鋼製の軸との間に備えられ、該中間接合部分の片側はタービンホイールに摩擦溶接で接合されている。形成された摩擦溶接の接合部は、時々十分な強度を有さないことがある。
【0005】
TiAlのバルブディスクが摩擦溶接によりα−β−チタン合金の心棒に接合される方法が特許文献2から知られる。接合される二つの部分は互いに突合せ溶接により、又は鋼製の心棒において存在する接合領域を押し拡げることにより接合される。該方法はチタン合金とチタンアルミナイドとの近い化学的関係によって適切であるが、しかしながら、それは異なる材料である鋼製の心棒とTiAlのバルブディスクに対して殆ど転用できない。
【0006】
鋼製の軸をγ−TiAlのタービンホイールに接合する方法は特許文献3から知られる。鋼製の軸とタービンホイールは、該鋼製の軸に堅固に接合されているニッケル基合金を摩擦溶接することにより接合される。鋼製の軸と接合片は望ましくは追加の事前摩擦溶接作業により接合される。この手順は二つの摩擦溶接作業が実施されねばならないという欠点を有する。そうする場合には、最初の溶接層が第二の溶接作業によって損なわれないように、特に再溶融しないよう予防措置が取られなければならない。
【0007】
【特許文献1】特開平2−78734号公報
【特許文献2】欧州特許出願公開第1 213 087 A2号明細書
【特許文献3】欧州特許第0 590 197 B1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、難溶解性の軽金属合金製の第一構成要素を、第二の難溶解性の構成要素、特に鋼の構成要素に経済的かつ堅固に接合するため、及び同様に軽金属のタービンホイール及び/又はコンプレッサホイールを有するターボチャージャのロータと、鋼製の心棒及び軽金属のバルブディスクを有する鋼製の軸又はバルブとを製造するために適切な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、上記目的は金属アルミナイド又は難溶解性チタン合金製の第一構成要素(1、3)を、請求項1の特徴を有する、請求項1の主題によるニッケル合金の中間接合部分(4)を用いて、摩擦溶接により鋼又は金属アルミナイド製の、特に鋼製の軸(2)の第二構成要素に接合する方法、及び同様に請求項13の特徴を有するターボチャージャのロータ、並びに請求項15の特徴を有する内燃機関用のバルブにより達成される。
【0010】
本発明は概略図を参照してより詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ここで、本発明によれば、結合層(4’)が中間接合部分(4)により形成されるように、ニッケル合金製の中間接合部分(4)を第二要素、特に鋼製部品(2)と構成要素(1、3)との間の接続領域に導くようにされる。結合層の両側は第二要素(2)及び第一構成要素(1、3)に堅固に接合され、双方の構成要素の機械的結合を確実にする。既知の方法とは対照的に、本接合部は単一の摩擦溶接作業において生み出される。
【0012】
本手順には一つの摩擦溶接作業のみ実施されねばならないという利点がある。接合部の近傍で以前に導入された接続点又は接合点において該摩擦溶接作業が熱荷重又は機械的荷重を生じ得ないように、摩擦溶接作業の前には接合片は鋼製部品と構成要素のいずれにも堅固に接合されない。対照的に、中間要素を最初に鋼製部品に接合し、次にチタンアルミナイドの構成要素に接合するための二つの摩擦溶接作業の組合せは、最初の摩擦溶接中間層又は結合層の損傷を生じる。
【0013】
本発明の方法には、従って二つの工作物の接合に対して比較的薄い中間層が選択され得るという利点がある。原則として、結合層は要素及び締り嵌め継手を形成するために丁度十分な厚さに選択されなければならない。しかしながら、該結合層はそれが熱的障壁すなわち熱伝導に対する障壁として作用するように、幾分厚く設計されることが望ましい。これは特に第二構成要素が、第一構成要素の金属アルミナイド合金よりも低い溶融点を有する鋼又はチタン合金から作製される場合に重要である。
【0014】
中間接合部分(4)は望ましくは1mm〜10mmの範囲の厚さを有する。摩擦溶接の間に、中間接合部分の厚さは余分な材料が接合領域外に横方向に押し出されるため、大幅に減少する。
【0015】
典型的には、中間接合部分(4)は摩擦溶接の間に3μm〜2000μmの範囲の厚さを有する中間層(4’)に減少する。摩擦溶接の後、中間層は鋼と金属アルミナイドの接合に対して望ましくは50μmより大きく、望ましくは200μm〜2000μmの範囲の厚さを有する。中間層は実質的に中間接合部分の組成に相当する組成によって特徴付けられる。拡散領域が中間層の両側に形成される。これはそこで中間層の材料と、鋼製部品又は構成要素の材料とが、より強く又は比較的弱く相互に浸透する混合領域である。これらの拡散領域又は混合領域は効果的な材料の接合部を表わす。
【0016】
結合層の厚さ及び摩擦溶接のプロセス条件に応じて、該結合層は三つの合金が関与する相互浸透構造を持ち得る。
【0017】
一段階の摩擦溶接作業は、より高い溶融点の金属アルミナイドの摩擦溶接温度に対応する温度で実施されなければならない。該高温は中間接合部分の非常に効果的な相互の溶接をもたらす。
【0018】
適切な金属アルミナイドはチタンアルミナイド、ニッケルアルミナイド、又は鉄アルミナイドを含む。
【0019】
ニッケル合金、特にニッケル基合金が中間接合部分として選択される。インコネル合金も又ここで含まれなければならない。とりわけ、好適なニッケル合金は2%〜10%のモリブデン及び/又は2%〜10%のニオブを含有する。
【0020】
中間接合部分の他の有利な実施形態において、ニッケル合金はニッケル基合金及び介在するセラミック粒子により形成される。好適なセラミック粒子はSiC、TiC、及び/又はWCである。セラミック粒子は摩擦溶接作業に好ましい影響を与える摩擦粒子として作用する。結合層において、セラミック粒子は特に熱的条件、すなわち熱伝達を有利に減少させる。
【0021】
また、接合される双方の構成要素が同じ金属アルミナイドである場合、本発明に従って形成される接合部が脆性破壊に対して低い感受性を有するため、異種の中間接合部分を用いる摩擦溶接継手は、中間接合部分のない摩擦溶接に比較して利点を提供する。
【0022】
中間接合部分は摩擦溶接前の接合領域の間に導入されるか、又は二つの本体のうちの一つに緩く固定される薄層、膜、又は覆いとして設計され得る。又このように設計された中間接合部分を、例えば圧入又は焼嵌めにより機械的又は締り嵌めで、二つの本体の中の一つに接合することが可能である。そのようにして、接合される二つの構成要素の、より適切な形状によってガイドされることは好都合である。
【0023】
好適な実施形態において、二つの本体の中の一つに対して接合領域に窪みが設けられ、その中に中間接合部分が特に次のようになっている。
【0024】
本方法の別の好適な実施形態は図4に概略的に描かれ、送り機構(9)、特にバンド(7)内に固定された中間接合部分が、二つの構成要素の接合領域内へと連続的に送られるようにされる。中間接合部分(4)は例えば鋼製バンド(7)に埋め込まれ、特に押し込まれ、板ガイド(9)の助けにより二つの構成要素(1、2)の接合領域に送られる。チタンアルミナイドのロッドは、例えば構成要素(1、2)として両側に備えられ得る。構成要素(1、2)は可動の固定具により保持され、摩擦溶接のために中間接合部分(4)に向かって進められる。摩擦溶接の後、鋼製バンド(7)は溶接された構成要素の前面で切断され、該構成要素を摩擦溶接機から取り外すことを可能にする。次の摩擦溶接作業のため、鋼製バンドは送り機構(9)を用いて接合領域へ進められ、新たに固定された構成要素(1、3)と共に位置に付けられる。
【0025】
摩擦溶接方法は連続的に供給可能で固定された中間接合部分を用いて、実質的により効率的に設計され得る。摩擦溶接機のための段取り時間は大幅に短縮される。
【0026】
この説明の別の実施形態において、中間接合部分の両側において変化する溶接温度もしくは溶接圧力を発生させるため、摩擦溶接の間に変化する回転速度及び圧力が二つの構成要素(1)又は(2)により提供され得る。この目的で、バンドの両側において変化する圧力を設定可能にするため、バンド(7)及び介在する中間接合部分(4)を含む送り機構用の非常に安定した構造を備えることは好都合である。
【0027】
本発明の別の実施形態において、中間接合部分は接合領域に緩く導入されるのではなく、代わりに締り嵌め結合により、最初に構成要素の中の一つに接合される。鋼製の部品が備えられる場合、それは一般に中間接合部分を固定するために好適な構成要素である。接合部自体は単に摩擦溶接作業に対する中間接合部分の固定を確実にすべきものであるため、特別な強度を必要としない。そういう訳で、全く異なる方法が中間接合部分の固定のために用いられ得る。特にそれは中間接合部分を溶接又は摩擦溶接によって固定する必要がない。
【0028】
特に中間接合部分はニッケル合金のコーティングからなることが望ましい。例えばニッケル、ニッケル合金、又はSiCの粒子を含むニッケル合金が電着されてもよい。鋼製部品はコーティング、特に電気めっきされることが望ましい。別の実施形態において、コーティングは特にセラミックの粒子及び/又は追加的な金属粒子、とりわけクロム、ニオブ、又はモリブデンの粒子を含むニッケル合金の加圧された粉末層からなる。
【0029】
典型的には、二つの構成要素の中の少なくとも一つである、鋼製部品又は金属アルミナイドの構成要素は回転対称となるように設計される。
【0030】
望ましくは、第一構成要素は第二構成要素に接合される鋼製ロッド又は鋼製シリンダである。その結果として摩擦溶接は、望ましくはその長手方向軸を鋼製部品内に有する回転対称の本体を形成する。本発明の摩擦溶接は、複数の構成要素を第一構成要素に固定するために、また複数回適用され得ることは明らかである。例えば、ロッド形の鋼製部品の両端は、引き続いてチタンアルミナイド構成要素(1、3)に接合され得る。好適な実施形態において、鋼製部品の両端は構成要素(1、3)に同時に接合される。これは個々の作業回数を減少させる。更に、接合される構成要素全体にわたって伸びる、非常に良好な軸方向の位置合わせ及び心出しを生み出すことが可能である。
【0031】
構成要素は摩擦溶接の間、しっかりと固定されるため、結合層内で如何なる変形又は偏心、或いは曲がりも生じ得ない。これは本発明に従って製造される全ての構成要素にとって、特にそれらが高速回転する部品として使用される場合に、大きな利点である。
【0032】
シリンダ又は中空の部品が鋼製部品として使用される場合、溶接される端部を閉じることが好都合である。特に厚い中間接合部分が用いられる場合、摩擦溶接まで端部を閉じないことも又可能である。
【0033】
本発明の別の態様はタービンホイール(1)、鋼製の軸(鋼製のシャフト)(2)、及びコンプレッサホイール(3)を有するターボチャージャのロータに関し、タービンホイール(1)及び/又はコンプレッサホイール(3)は金属アルミナイドから形成され、摩擦溶接作業を用いて結合層(4’)を介して鋼製の軸に接合され、該結合層(4’)は両側に拡散層を有するニッケル合金により形成され、3μm〜2mmの範囲の厚さを有する。
【0034】
結合層ができる限り薄く設計されることは根本的に重要である。一方で、該層は鋼又は金属アルミナイドの材料に関して如何なる機械的弱さも生ずるべきでない。しかしながら、他方でそれはまた鋼への熱伝達の低減において、できる限り効果的な熱的障壁を形成すべきである。作業において、金属アルミナイド部分は実質的に鋼製の軸よりも高温であり、従って熱伝達は相応にできる限り低減されなければならない。100μm〜1000μmの範囲の結合層又は溶接継目の厚さが特に望ましい。
【0035】
本発明の別の実施形態において、溶接継目又は結合層(4’)は部分的に鋼及び/又は金属アルミナイドにより貫通される。従って結合層は関与する三つの金属合金の貫通構造を有する。
【0036】
本発明の摩擦溶接方法は、薄い溶接継目又は結合層を有する、これらターボチャージャのロータを確実に製造するための費用効率が高いプロセスを表わす。
【0037】
好適な実施形態において、鋼製の軸(2)は特定の結合層(4’)を介して、一方ではタービンホイール(1)に接合され、他方ではコンプレッサホイール(3)に接合される。望ましくは、鋼製の軸は本発明の摩擦溶接プロセスを通じて、対応する構成要素に接合される。
【0038】
本発明の別の態様は、結合層(4’)を介して鋼製の心棒(6)に接合される金属アルミナイドのバルブディスク(5)を有する、内燃機関用のバルブに関する。このバルブが本発明の摩擦溶接プロセスを用いて生産され、結合層(4’)が両側に拡散層を有するニッケル合金により形成されることが特に望ましい。該結合層の厚さは3μm〜2mmの範囲にある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】タービンホイールとして具体化される金属アルミナイドの構成要素(1)、鋼製の軸として具体化される鋼製部品(2)、コンプレッサホイールとして具体化される構成要素(3)、及び同様に中間層(4’)を有するターボチャージャのロータを示す図である。
【図2】バルブディスクとして具体化される金属アルミナイドの構成要素(1)、中間接合部分(4)、及びバルブの心棒として具体化される鋼製部品(2)を有する、摩擦溶接される以前のバルブを示す図である。
【図3】タービンホイールとして具体化される金属アルミナイドの第一構成要素(1)、鋼製の軸として具体化される第二構成要素(2)、コンプレッサホイールとして具体化される構成要素(3)、及び同様に中間接合部分(4)を含み、第二構成要素(2)が中間接合部分(4)を固定するための窪み(6)を有し、そして中間接合部分(4)がそれを鋼製部品(2)の所に設置するための窪み(5)を有する、ターボチャージャのロータを示す図である。
【図4】バンド(7)に固定された中間接合部分(4)用の送り機構(9)を有する固定具(8)を介して可動に保持されている、構成要素(1、2)を含む摩擦溶接の方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属アルミナイド又は難溶解性チタン合金製の第一構成要素(1、3)を、摩擦溶接により鋼、金属アルミナイド、又は難溶解性チタン合金製の、特に鋼製の軸の第二構成要素(2)に接合する方法であって、
ニッケル合金製の中間接合部分(4)が、第一構成要素(1、3)と第二構成要素(2)との間の接合領域に導入され、摩擦溶接作業が実施され、その間に結合層(4’)が中間接合部分(4)から形成され、前記結合層の両側が前記第一構成要素(1、3)及び第二構成要素(2)に堅固に接合される方法。
【請求項2】
前記中間接合部分(4)が1mm〜10mmの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記中間接合部分(4)が摩擦溶接の間に、3μm〜2000μmの範囲の厚さを有する中間層(4’)に減少することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の方法。
【請求項4】
摩擦溶接の間に拡散層が前記中間層(4’)の両側に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記金属アルミナイドとしてチタンアルミナイドが選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記中間接合部分が前記接合領域に導入される前に、前記構成要素の中の一つに締り嵌めで接合されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記中間接合部分が薄層、膜、覆い、又はコーティングの形態から選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
中間接合部分(4)が送り機構(9)を介して取り付けられ、両方の構成要素(1、2、3)の接合領域へと連続的に送られることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記中間接合部分(4)の両側において変化する溶接温度もしくは溶接圧力を発生させるため、摩擦溶接の間に変化する回転速度及び圧力が二つの構成要素(1)又は(2)に対して与えられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第二構成要素の両端が相次いで構成要素(1、3)に接合されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第二構成要素(2)の両端が構成要素(1、3)に同時に接合されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第一構成要素(1、3)がバルブディスク、コンプレッサホイール、又はタービンホイールにより形成され、前記第二構成要素(2)が鋼製の心棒又は鋼製の軸により形成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
中空の鋼製部品が前記第二構成要素(2)として使用されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも接合部の片側において閉じられた中空の鋼製部品が使用されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
タービンホイール(1)、鋼製の軸(2)、及びコンプレッサホイール(3)を備えるターボチャージャのロータであって、
前記タービンホイール(1)及び/又はコンプレッサホイール(3)が金属アルミナイドから形成され、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法によって得られる結合層(4’)を介して前記鋼製の軸に接合され、前記結合層(4’)が両側に拡散層を有すると共に3μm〜2mmの範囲の厚さを有するニッケル合金により形成されるターボチャージャのロータ。
【請求項16】
前記鋼製の軸(2)が前記結合層(4’)を介して一方で前記タービンホイール(1)に接合され、他方で前記コンプレッサホイール(3)に接合されることを特徴とする請求項15に記載のターボチャージャのロータ。
【請求項17】
内燃機関用のバルブであって、
請求項1〜12のいずれか一項によって得られる結合層(4’)を介して鋼製の心棒(6)に接合される、金属アルミナイド製のバルブディスク(5)を備え、前記結合層(4’)が、両側に拡散層を有すると共に3μm〜2mmの範囲の厚さを有するニッケル合金により形成されるバルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−534288(P2008−534288A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504663(P2008−504663)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2006/002786
【国際公開番号】WO2006/105891
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】