操作情報入力装置
【課題】中断された操作情報の入力を再開する場合に、その再開を支援して操作情報の入力を円滑にすることができる操作情報入力装置を提供する。
【解決手段】操作画像および基準画像の画像信号を生成する画像生成部13と、画像の切り替え判断情報が入力される入力部11と、操作画像から基準画像に切り替える際に、直近の基準画像から直前の操作画像までの画像に係る情報が記憶される画像記憶部14と、画像記憶部14に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像の表示を制御する制御部12と、が設けられている。これにより、操作情報の入力を中断した後、操作情報の入力を再開する状況になると、基準画像から直前の操作画像に切り替える情報が入力され、画像記憶部14に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から操作が中断する直前の操作画像に至るまでの画像が表示部4に表示される。
【解決手段】操作画像および基準画像の画像信号を生成する画像生成部13と、画像の切り替え判断情報が入力される入力部11と、操作画像から基準画像に切り替える際に、直近の基準画像から直前の操作画像までの画像に係る情報が記憶される画像記憶部14と、画像記憶部14に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像の表示を制御する制御部12と、が設けられている。これにより、操作情報の入力を中断した後、操作情報の入力を再開する状況になると、基準画像から直前の操作画像に切り替える情報が入力され、画像記憶部14に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から操作が中断する直前の操作画像に至るまでの画像が表示部4に表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作情報入力装置に関し、特に、操作情報の入力を途中で中断した後に、入力の再開を支援する操作情報入力装置に関にする。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械(特にコンピュータなどの演算処理部を備えたもの)には、操作者との間で入力情報や出力情報のやり取りを行うインターフェースが備えられている。このようなインターフェースは、HMI(Human Machine Interface)機器とも呼ばれている。車両におけるHMI機器は、家庭内で使用されるHMI機器と比較して、その操作情報の入力が一時的に中断されやすいという特有の事情がある。
【0003】
例えば、HMI機器に操作情報を入力(以下、「操作」と表記する。)している最中に、車両の右折ポイントが接近したり、前方を走行している車両(以下、「先行車両」と表記する。)が減速したりする事情(突発的なイベント)が発生すると、HMI機器の操作をしていた乗員は、操作を中断して運転に集中しなければならない。その後、これらの変化への対応が終了し、車両の運転に余裕ができると、乗員は、中断していたHMI機器の操作に戻っていた。
【0004】
このような場合に対応するために、例えば、車両が走行している場合や、乗員による操作が一定時間ない場合に、HMI機器の操作画像を自動的に退避させて、車両の現在位置の周辺地図を表示する画面を再表示するとともに、車両が停止した場合や、HMI機器の操作を再開する指示が入力された(例えば、ボタンが押された)場合に、退避していたHMI機器の操作画像を自動的に再表示する仕組みが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−159468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のように、操作の中断を挟んでHMI機器の操作を行う場合、一般的に、以下の問題が発生すると考えられている。
つまり、中断していたHMI機器の操作を再開する際、乗員が中断するまでに行った操作の内容を忘れると、HMI機器の操作を最初から繰り返し行う必要があり、HMI機器の操作が面倒になるという問題があった。
【0007】
このような面倒な操作を避けるために、上述の突発的なイベントが発生しても、乗員がHMI機器の操作を優先させて、操作を終了させた後に車両の運転に集中することも考えられる。しかしながら、これでは突発的なイベントへの対応が遅れてしまうという問題があった。
【0008】
あるいは、上述の突発的なイベントに対応するために、乗員がHMI機器の操作を中断して車両の運転を行う場合であっても、円滑なHMI機器の操作復帰を行うため、言い換えると、それまで行ってきたHMI機器の操作内容を忘れないようにするため、車両の運転に集中できない(意識の脇見が生じる)という問題があった。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、中断された操作情報の入力を再開する場合に、その再開を支援して操作情報の入力を円滑にすることができる操作情報入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の操作情報入力装置は上述のHMI機器であり、被操作機器に対して操作情報の入力に用いられるともに、操作情報が、内蔵された表示部または外部の表示部の画面に表示されるものである。操作情報入力装置には、被操作機器に対する操作情報を表示する操作画像、および、被操作機器の操作情報以外の画像を表示する基準画像を表示部に表示させる画像信号を生成する画像生成部と、表示部において表示される画像の切り替え判断に用いられる情報などが入力される入力部と、が設けられている。画像の切り替えの指示には、操作画像から基準画像に切り替える情報と、基準画像に切り替えられた後に、再び切り替えられる直前の操作画像(以下、「直前の操作画像」と表記する。)に切り替える情報とがある。
【0011】
さらに、操作情報入力装置には、操作画像から基準画像に切り替える際に、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像に係る情報が記憶される画像記憶部と、操作画像から基準画像への切り替え、切り替えられた基準画像から直前の操作画像への切り替えを制御すると共に、画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像の表示を制御する制御部と、が設けられている。
【0012】
そのため、操作者が被操作機器に対して操作情報を入力し、表示部に操作画像が表示されている際に、操作情報の入力を中断する必要がある状況が発生した場合には、操作者から入力部に操作画像から基準画像に切り替える情報が入力される。すると、制御部は、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像に係る情報を画像記憶部に書き込む(または記憶させる)制御信号を出力すると共に、基準画像を表示部に表示させる制御信号を出力する。その結果、表示部には基準画像が表示される。
【0013】
その後、操作情報の入力を再開する状況になると、操作者から入力部に、基準画像から直前の操作画像に切り替える情報が入力される。すると、制御部は、画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から操作が中断される直前の操作画像に至るまでの画像を表示部に表示する制御信号を出力する。その結果、表示部には直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像が表示され、最終的に直前の操作画像が表示される。操作者は、操作の中断前に行った入力の内容を思い出すことができ、操作情報の入力を円滑に継続して行うことができる。
【0014】
画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像を表示部に表示する際に、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの全ての画像を表示することが望ましい。このように全ての画像を表示することで、操作者は直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでに行った操作内容を、容易に思い出すことができる。
【0015】
あるいは、画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像を表示部に表示する際に、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像の一部を表示することが望ましい。このように画像の一部を表示することで、全ての画像を表示する方法と比較して、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像を表示するのに要する時間を短縮することができる。
【0016】
外部の測定部から出力された測定信号が、操作画像から基準画像に切り替える情報や、操作画像から基準画像に切り替えられた後に、直前の操作画像に切り替える情報として制御部に入力され、制御部は、予め記憶された対応に基づいて、操作画像から基準画像に切り替える制御信号や、基準画像に切り替えられた後に直前の操作画像に切り替える制御信号を出力することが望ましい。
【0017】
このようにすることで、操作者が入力部に対して画面の切り替えの指示を入力しなくても、測定部から出力された測定信号に基づいて、自動的に、表示部に表示される画像を、操作画像から基準画像に切り替えたり、基準画像に切り替えられた後に、直前の操作画像に切替えられたりすることができる。
【0018】
あるいは、操作画像から基準画像に切り替える情報、および、基準画像に切り替えられた後に再び操作画像に切り替える情報が、操作者から入力される操作指示、および、外部の状況を測定する測定部から出力された測定信号であり、制御部は、操作画像から基準画像への切替えに対応する測定信号が入力され、かつ、表示部に操作画像が表示されている場合には、操作者に対して操作画像から基準画像への切り替えを促す画像を表示部に表示させる制御信号を出力することが望ましい。
【0019】
このようにすることで、操作画像から基準画像への切り替えが必要な状況が発生した場合に、操作者に対して操作画像から基準画像への切替えを促すことができる。そのため、画像の切り替えの促しがない場合と比較して、操作者が、画像の切り替えの必要な状況の発生に気がつかないことを防止できる。また、画像の切り替えを促すことなく自動的に切り替わる場合と比較して、操作者が意図しない強制的な画像の切り替わりが発生しないため、操作者がストレスを感じることを防止できる。
【0020】
画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの表示された画像を新たに生成して、生成された画像を表示部に表示することが望ましい。このようにすることで、例えば、基準画像や操作画像を画面キャプチャした画像データ、または、これら画像を構成する画素における輝度や色彩を制御する信号の集合である画像信号(いわゆる生画面に係る情報)を画像記憶部に書き込み、書き込まれた画像データや画像信号を用いてこれらの画像を表示する方法と比較して、画像生成部に対する情報の書込みや読み出しに要する時間を短縮することができる。さらに、画像記憶部に必要とされる記憶領域の増大を抑制することができる。つまり、制御部から画像生成部に入力される制御信号などの、画像を新たに生成するのに必要な情報は、上述の画像データや画像信号よりもデータ量が小さい。そのため、画像生成部に対する情報の書込みや読み出しを素早く行うことができ、必要とされる記憶領域を少なくすることができる。
【0021】
基準画像として表示される画像の内容は、予め登録されたものであって、登録の内容は変更可能であることが望ましい。このようにすることで、基準画像として表示される画像を、操作者が任意に決定することができる。さらに、画像記憶部に書き込まれる画像に係る情報は、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像に係る情報であるため、基準画像を選択可能とすることで、画像記憶部に書き込まれる画像に係る情報も、間接的に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る操作情報入力装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】カーナビにおける動作の流れを説明する図である。
【図3】図1の操作情報入力装置における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。
【図4】図1の操作情報入力装置における操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。
【図5】図1の操作情報入力装置における操作支援の制御を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るカーナビおよび操作情報入力装置の構成を説明するブロック図である。
【図7】図6の操作情報入力装置における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。
【図8】図6の操作情報入力装置における操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る操作入力中断必要度の区分けを説明する図である。
【図10】基準画像である地図画像から、操作者が電話番号による目的地入力の途中まで行った状態を説明する図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図12】基準画像である地図画像から、操作者がオーディオ部のサウンド設定を行う状態を説明する図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図14】本発明の第5の実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図15】本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図16】基準画像である地図画像から、操作者が50音による目的地入力を最後まで行った状態を説明する図である。
【図17】本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図18】本発明の第6の実施形態に係るカーナビおよび操作情報入力装置の構成を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る操作情報入力装置1について図1から図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る操作情報入力装置1の構成を説明するブロック図である。
【0024】
本実施形態では、本発明の操作情報入力装置1が、車両に搭載されるカーナビゲーション(以下、「カーナビ」と表記する。)CNにおける操作情報の入力に用いられるHMI機器である場合に適用して説明する。カーナビCNには、図1に示すように、操作情報入力装置1と、被操作機器であるナビゲーション部2およびオーディオ部3と、表示部4と、が主に設けられている。
【0025】
操作情報入力装置1は、カーナビCNへの操作情報の入力に用いられるインターフェースであり、かつ、表示部4の画面に表示される画像の切り替え指示(切り替え情報)の入力にも用いられるものである。
【0026】
操作情報入力装置1には、図1に示すように、操作者が操作情報を入力する入力部11と、入力された操作情報に基づいて制御信号を出力する制御部12と、表示部4に表示される画像の画像信号(画像に係る情報)を生成する画像生成部13と、画像信号が書き込まれる画像記憶部14と、が主に設けられている。
【0027】
入力部11は、操作者が各種の操作情報を入力するインターフェースである。入力部11には、ナビゲーション部2や、オーディオ部3などに対する操作情報の入力に用いられるコンテンツ操作入力ボタン11Aと、表示部4に表示される画像を切り替える操作情報(指示)の入力に用いられる画像切替指示ボタン11Bが設けられている。
【0028】
コンテンツ操作入力ボタン11Aとしては、後述する目的地設定ボタン、数字ボタン、50音ボタン、サウンド設定の位置ボタンや音質ボタンなどを例示することができる。
画像切替指示ボタン11Bは、ナビゲーション部2や、オーディオ部3などに対する操作情報を入力する操作の中断や、当該操作への復帰や、記憶支援の開始を指示するボタンである。画像切替指示ボタン11Bは、1つのボタンであってもよいし、上述のそれぞれの指示に対応した複数のボタンの組であってもよいし、十字キー形式のものであってもよい。本実施形態では、画像切替指示ボタン11Bが1つのボタンである例に適用して説明する。
【0029】
なお、コンテンツ操作入力ボタン11Aや画像切替指示ボタン11Bとしては、上述のようにボタン(ボタン状のスイッチ)であってもよいし、その他にも、表示部4に表示されるタッチパネルスイッチや、車両のステアリングに配置されたスイッチであってもよいし、音声認識により操作情報を入力するもの、操作者の動作などのジェスチャにより操作情報を入力するものであってもよく、特に限定するものではない。
【0030】
制御部12は、内蔵された記憶装置に書き込まれた各種のプログラムを読み込み、実行することにより各種の情報の演算処理を行う演算処理装置である。本実施形態では制御部12は、操作者から入力された操作情報に基づいて、画像生成部13における画像信号の生成を制御する制御信号や、画像記憶部14への画像信号の書込みや、画像記憶部14からの画像信号の読出しなどの動作を制御する制御信号の出力を行うものである。さらに、制御部12は、操作者からナビゲーション部2や、オーディオ部3などに対して入力された操作情報を、それぞれに対応する形式の制御信号に変換して出力するものである。なお、制御部12による制御の詳細は後述する。
【0031】
画像生成部13は、表示部4の画面に表示される画像の画像信号を生成するものである。画像生成部13が生成する画像信号には、ナビゲーション部2や、オーディオ部3などへの操作情報の入力に用いられる操作画像を表示する画像信号、および、それ以外の画像である基準画像が含まれる。
【0032】
基準画像としては、情報が含まれない単なる黒色の画像や、ナビゲーション部2による地図などを用いた誘導情報を示す画像や、オーディオ部3により音楽が演奏されている際に表示される画像や、車両内の温度や湿度などを示す画像を表示する画像や、車両の走行時の燃費を示す画像(エコメータ)や、ハイブリッド車両におけるエンジンやモータの動作状況を示す画像などを例示することができる。操作者は、基準画像として表示される画像を、上述の例示した画像や同等の画像の中から任意に選択することができる。
【0033】
画像記憶部14は、表示部4に表示された画像信号が書き込まれるものであり、画像記憶部14に書き込まれた画像信号は、表示部4に表示するために読み出される。本実施形態では、画像記憶部14として情報記憶媒体であるRAM(Random Access Memory)を用いた例に適用して説明するが、ハードディスクなど、その他の情報記憶媒体を用いることができ、特に限定するものではない。
【0034】
ナビゲーション部2は、少なくとも、方位センサや距離センサなどの各種センサにより検出されたデータを基にして、車両の位置や方位や走行軌跡を演算により算出するものであり、さらに、GPS(Global Positioing System)受信機により取得されたデータに基づいて車両の現在位置の補正を行うものである。また、ナビゲーション部2は、補正された車両の現在位置に対応する地図データを記憶媒体から読出し、表示部4の画像に、読み出した地図データを画像として表示させると共に、地図画像上に車両の現在位置が表示されるように処理された画像信号を画像生成部13に出力するものである。
【0035】
オーディオ部3は、操作者から入力される操作情報に基づいてAMラジオ放送やFMラジオ放送の選局を行うと共に、選局された放送局の番組内容を音として出力するものである。さらに、オーディオ部3は、CD(Compact Disc)などの記憶媒体に記憶された音楽を読み出し、音として出力するものでもある。また、オーディオ部3は、放送局の番組内容を音として出力する際、あるいは、音楽を出力する際に表示部4の画面に表示される画像の信号(画像信号)を画像生成部13に出力するものである。
【0036】
表示部4は、画像生成部13により生成された画像信号に基づいて、画面に画像を表示するものである。本実施形態では、表示部4として液晶ディスプレイが用いられている例に適用して説明するが、有機ELディスプレイなど、その他の画像表示機器を用いることができ、特に限定するものではない。
【0037】
次に、上記の構成からなるカーナビCNや操作情報入力装置1における動作について説明する。図2は、カーナビCNにおける動作の流れを説明する図であり、図2における左半分は、表示部4の画面に表示される画像の移り変わりを説明し、右半分は、動作内容を説明するものである。図3は、図1の操作情報入力装置1における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。図4は、操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。図5は、操作支援の制御を説明するフローチャートである。
【0038】
例えば、カーナビCNにおける表示部4の画面に、ナビゲーション部2による地図画像が表示されている際に、車両の乗員である操作者がオーディオ部3の設定を変更する操作情報を入力する場合に適用して説明する。
【0039】
まず、図2に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている(D1)。その後、操作者から入力された操作情報により、表示部4の画面に表示される画像が地図の画像から、操作画像であるオーディオ設定画像に遷移する(D2)。このとき、操作者はオーディオ部3の音響設定を変更することを意図して、コンテンツ操作入力ボタン11Aに地図画像からオーディオ設定画像に表示を切り替える指示である操作情報を入力している。
【0040】
さらに、操作者から入力された操作情報により、表示部4の画面に表示される画像が、操作画像のオーディオ設定画像から、同じく操作画像であるイコライザ設定画像に遷移し(D3)、操作画像であるイコライザ設定画像からDSP(Digital Sound Processor)選択画像に遷移する(D4)。
【0041】
その後、オーディオ部3の設定を変更する操作を中断する事情が発生したことにより、操作者は、図2および図3に示すように、当該操作の入力を中断する指示(操作情報)を画像切替指示ボタン11Bに入力する(S11)。操作の中断指示の入力は、例えば、画像切替指示ボタン11Bのボタンを一回押下(シングルクリック)することにより行われる。
【0042】
画像切替指示ボタン11Bのボタンをシングルクリックすることにより発生した信号は制御部12に入力される。制御部12は、直近の基準画像である地図画像から、現在表示されている画像であって、表示が切り換えられる直前の操作画像であるDSP選択画像に至るまでの画像信号を、画像記憶部14に書き込む制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号を画像記憶部14に出力して、画像記憶部14に記憶させる(S12)。
【0043】
さらに、制御部12は、画像生成部13に対して基準画像である地図画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて、ナビゲーション部2から現在の地図画像に関する情報を取得し、この地図画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて地図画像を表示する(S13)。
【0044】
ここで、画像記憶部14に書き込まれる直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号とは、地図画像、オーディオ設定画像、イコライザ設定画像、および、DSP選択画像に係る画像信号である。
【0045】
これにより表示部4の画面には基準画像であるナビゲーション部2から出力される地図画像が表示される(D5)。そして、表示された地図画像に対して操作者が所望の操作を行う操作情報を入力すると、制御部12は、操作情報をナビゲーション部2に出力する。ナビゲーション部2は入力された操作情報に対応する処理を行い、処理結果を画像生成部13に出力する。画像生成部13は入力された処理結果に基づいて画像信号を生成し、表示部4に出力する。表示部4には、入力された操作情報に対応する所望の画像が表示される(S14、D6)。
【0046】
例えば、表示された地図画像に対して操作者が地図をスクロールさせたり、拡大や縮小させたりする操作情報の入力し、表示部4には、スクロールされたり、拡大や縮小されたりした地図の画像が表示される。ただし、ここでの所望の操作情報は基準画像に対する操作情報を意味し、これ以外の操作情報、例えば、基準画像から違う画面に移行する操作情報は含まれない。違う画面に移行すると、それまで画像記憶部14で保持された画面情報はリセットされる。
【0047】
その後、上述の操作を中断する事情が解消することにより、操作者が、中断した操作の続きを行う場合には、図4に示すように、当該操作の入力に復帰する指示(操作情報)を画像切替指示ボタン11Bに入力する(S21)。操作の復帰指示の入力は、例えば、画像切替指示ボタン11Bのボタンを短い間隔で二回押下(ダブルクリック)することにより行われる。
【0048】
画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックすることにより発生した信号は制御部12に入力される。制御部12は、画像記憶部14に書き込まれた画像信号が存在するか否かを確認する(S22)。書き込まれた画像信号が存在する場合(YESの場合)には、制御部12は、当該画像信号を読み出す制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて画像記憶部14に書き込まれた画像信号の読み出しを行う。画像生成部13は、読み出された画像信号に基づいて、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する(S23、D7)。なお、S22において、画像記憶部14に書き込まれた画像信号が存在しない場合(NOの場合)には、操作の入力に復帰する制御は行われず、基準画像の表示が継続される。
【0049】
ここで、操作者は、表示部4に直前の操作画像であるDSP選択画像が表示されていても、どのような操作情報を既に入力したか、直ぐに思い出せない場合がある。その場合に、操作者はそれまでに入力した操作情報などを思い出すために、図5に示すように、記憶支援を行う指示(操作情報)を画像切替指示ボタン11Bに入力する(S31)。記憶支援指示の入力は、例えば、画像切替指示ボタン11Bのボタンを数秒間、押下し続ける(長押しする)ことにより行われる。
【0050】
画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすることにより発生した信号は制御部12に入力される。制御部12は、画像記憶部14に書き込まれた画像信号のうち、直近の基準画像に画像ポインタを設定する信号を出力し、画像記憶部14に書き込まれた直近の基準画像に画像ポインタが設定される(S32)。その後、画像切替指示ボタン11Bのボタンがシングルクリックされることにより、制御部12に、遷移画像を操作する指示が入力される(S33)。指示が入力された制御部12は、画像ポインタが設定された画像信号(最初のシングルクリックの場合には、直近の基準画像の画像信号)を表示部4に表示する制御信号を出力する。当該制御信号に基づいて画像生成部13は、画像記憶部14から画像ポインタが設定された画像信号を読み出し、表示部4に画像信号を出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて画像を表示する(S34、D8)。
【0051】
その後、制御部12は、画像ポインタが設定された画像信号が、直前の操作画像か否かの確認を行う(S35)。画像ポインタが設定された画像信号が、直前の操作画像の場合(YESの場合)には、記憶支援の表示が終了され、操作の入力が継続される(D9)。
【0052】
画像ポインタが設定された画像信号が、直前の操作画像でない場合(NOの場合)には、制御部12は、画像ポインタを、それまで設定されていた画像信号から次に表示される操作画像の画像信号に変更する(画像ポインタをインクリメントする)信号を画像記憶部14に出力する(S36)。その後、S33に戻り、制御が継続される。操作者は、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像である遷移画像を見ることにより、操作情報の入力が中断されるまでに入力した内容を思い出すことができ、その後に続く入力作業を円滑に続けることができる。
【0053】
上述のように操作者は、操作情報の入力を中断しても、容易に操作情報の入力作業を円滑に続けることができる。言い換えると、円滑に入力作業に復帰することができることから、操作者は操作情報の入力の中断を容易に決断することができ、車両の運転などに集中することができる。
【0054】
さらに、記憶支援指示を入力した後に表示される遷移画像は、操作者が画像切替指示ボタン11Bをシングルクリックすることで、表示される画像を進めることができるため、操作者の好みの早さで表示する(それまでの操作情報の入力作業を追体験する)ことができる。
【0055】
記憶支援指示の入力は、操作情報を入力する操作を中断する指示が入力されるボタンでもあり、復帰の指示が入力されるボタンでもある、画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しするだけでよいため、他のボタンを押す場合と比較して、操作者にかかる負担を軽減することができる。
【0056】
なお、上述の実施形態では、操作情報入力装置1がカーナビCNに内蔵されている例に適用して説明したが、操作情報入力装置1と、カーナビCNとが別々に構成され、両者の間で情報や制御信号の通信が可能に接続された構成であってもよく、特に限定するものではない。
【0057】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図6を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、操作情報入力装置に入力される信号の種類が異なっている。よって、本実施形態においては、図6を用いて操作情報入力装置についてのみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。図6は、本実施形態のカーナビおよび操作情報入力装置の構成を説明するブロック図である。
【0058】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第1の実施形態の操作情報入力装置1と比較して、制御部112に、入力部11以外からも信号が入力され、当該信号に基づいて、操作画像から基準画像への切替えなどが制御される点が異なっている。操作情報入力装置101の制御部112には、図6に示すように、車間距離測定部(測定部)111からも信号(測定信号)が入力されている。
【0059】
車間距離測定部111は、前方を走行する車両(先行車両)との距離を測定するものである。車間距離測定部111によって測定された先行車両との間の距離に係る情報の信号は、制御部112に出力されている。
【0060】
次に、上記の構成からなるカーナビCNや操作情報入力装置101における動作について説明する。図7は、図6の操作情報入力装置101における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。図8は、操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。
【0061】
なお、本実施形態の操作情報入力装置101における基本動作は、第1の実施形態の操作情報入力装置1と同様であるが、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報にも基づいて動作する点が異なっている。以下では、図2、図7、図8を参照しながら、この部分を中心に説明する。
【0062】
操作者の操作により、表示部4の画面にDSP選択画像が表示されている際に、先行車両との間の距離が狭くなると、制御部112は、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報の変化に基づいて、先行車両との間の距離が狭くなったか否かを判定する(S111)。先行車両との間の距離が狭くなったことが検出されると(YES)、制御部112は、オーディオ部3の設定を変更する操作を中断する事情が発生したと判定する(YES)。この判定は、例えば、先行車両との間の距離と、予め定められた所定の距離との大小を比較すること等によって行われる。
【0063】
すると、制御部112は、操作者による操作情報の入力を中断する指示の入力を待たずに、言い換えると自動的に、直近の基準画像である地図画像から、直前の操作画像であるDSP選択画像に至るまでの画像信号を、画像記憶部14に書き込む制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号を画像記憶部14に出力して、画像記憶部14に記憶させる(S12)。
【0064】
さらに、制御部112は、画像生成部13に対して基準画像である地図画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて、ナビゲーション部2から現在の地図画像に関する情報を取得し、この地図画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて地図画像を表示する(S13)。
【0065】
その後、図8に示すように、制御部112は、先行車両との間の距離が広くなったか否かについて判定を行う(S121)。制御部112は、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報の変化に基づいて、先行車両との間の距離が広くなったことを検出すると、オーディオ部3の設定を行う操作に復帰する事情が発生したと判定する(YES)。
【0066】
すると、制御部112は、操作者による操作情報の入力に復帰する指示の入力を待たずに、言い換えると自動的に、画像記憶部14に書き込まれた画像信号が存在するか否かを確認する(S22)。書き込まれた画像信号が存在する場合(YESの場合)には、制御部112は、当該画像信号を読み出す制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて画像記憶部14に書き込まれた画像信号の読み出しを行う。画像生成部13は、読み出された画像信号に基づいて、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する(S23、D7)。
【0067】
上記の構成によれば、操作者による操作入力を中断する指示がされなくても、操作入力を中断する事情が発生すると、自動的に、表示部4の画面に表示される画像が、操作画像から基準画像に切り替えられる。これにより、操作者は操作情報の入力作業中であっても、操作入力を中断する事情の発生を知ることができる。
【0068】
また、操作者による操作入力に復帰する指示がされなくても、操作入力を中断する事情が解消されると、自動的に、表示部4の画面に表示される画像が、基準画像から直前の操作画像に切り替えられる。これにより、操作者は自ら復帰指示を入力しなくても、操作入力に復帰することができ、操作者への負担を軽減することができる。
【0069】
なお、上述の実施形態のように車間距離測定部111から先行車両との間の距離に係る信号が、制御部112に入力されてもよいし、LIDAR(Light Detection And Ranging)や、レーザーレーダや、ミリ波電波を利用したレーダなどの機器により測定された先行車両との間の距離に係る信号が制御部112に入力されてもよく、特に限定するものではない。
【0070】
さらに、制御部112に入力される信号が、先行車両との間の距離に係る信号であってもよいし、車両の走行速度に係る信号であってもよいし、画像認識装置による車両が車線を逸脱したか否かの判定結果に係る信号であってもよく、特に限定するものではない。
【0071】
車両の走行速度に係る信号が入力される場合には、車両が走行している時(走行速度が0以外の値の時)、制御部112は、画像信号を画像記憶部14に書き込む制御信号を出力するとともに(S12)、基準画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する(S13)。車両が停止している時(走行速度が0の時)、制御部112は、画像記憶部14から画像信号を読み出す制御信号を出力するとともに、操作画像を表示部4に表示させる(S23)。
【0072】
画像認識装置による判定結果が入力される場合、車両が車線を逸脱したと判断されたとき、制御部112は、画像信号を画像記憶部14に書き込む制御信号を出力するとともに(S12)、基準画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する(S13)。車両が車線に復帰したと判断されたとき、制御部112は、画像記憶部14から画像に係る情報を読み出す制御信号を出力するとともに(S23)、操作画像を表示部4に表示させる。
【0073】
なお、上述の制御部112による自動的な操作画像から基準画像への切り替え(操作の中断)や、基準画像から操作画像への切り替え(操作の復帰)が行われる場合には、音声による告知や、インストルメントパネルへの表示による告知が行われてよいし、行われなくてもよく、特に限定するものではない。
【0074】
また、制御部112による自動的な操作画像から基準画像への切り替え(操作の中断)や、基準画像から操作画像への切り替え(操作の復帰)を制御するオンオフスイッチが設けられていてもよいし、設けられていなくてもよく、特に限定するものではない。
【0075】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図9を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、操作入力を中断する事情が発生した際の動作が異なっている。よって、本実施形態においては、図9を用いて、操作入力を中断する事情が発生した際の動作を説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
【0076】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第2の実施形態と比較して、操作入力を中断する事情が発生した際に、比較的、操作入力を中断する必要性が低い場合には、操作者が自ら操作入力を中断するように促し、操作入力を中断する必要性が高い場合には、自動的に(強制的に)操作入力を中断する点が異なっている。
【0077】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について図2、図6および図9を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における動作と同様の動作については、その説明を省略する。図9は、本実施形態の操作情報入力装置における操作入力を中断する必要度の区分けを説明する図である。
【0078】
操作者の操作により、表示部4の画面にDSP選択画像が表示されている際に、先行車両との間の距離が狭くなると、制御部112は、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報の変化に基づいて、先行車両との間の距離が狭くなったか否かを判定する。先行車両との間の距離が狭くなったことが検出されると(YES)、制御部112は、オーディオ部3の設定を変更する操作を中断する事情が発生したと判定する(YES)。
【0079】
この判定は、例えば、先行車両との間の距離と、予め定められた第1の所定距離および第2の所定距離との大小を比較すること等によって行われる。本実施形態では、図9に示すように、操作の入力を中断する必要がない状態を必要度0とし、中断しなければならない状態を必要度1とし、第1の所定距離が必要度0.5に対応し、第2の所定距離が必要度0.8に対応する例に適用して説明する。
【0080】
さらに本実施形態では、図9に示すように、必要度が0から0.5までの領域は第1領域、0.5から0.8までの領域は第2領域、0.8から1までの領域は第3領域と区分けしている。第1領域は、操作の入力を中断する必要がない領域であり、第2領域は、操作の入力を中断する必要はあるが緊急性が低いため、操作者に操作入力の中断を促す領域であり、第3領域は、緊急性が高いため、自動的に操作入力を中断する領域である。つまり、第2領域が設けられている点が、第2の実施形態と異なっている。
【0081】
制御部112において、操作の入力を中断する必要度が、第2領域に含まれると判定されると、制御部112は、操作者に対して操作入力の中断を促す画像を表示する制御信号を画像生成部13に出力する。
【0082】
制御信号が入力された画像生成部13は、操作入力中断の必要度に応じて、言い換えると、先行車両との間の距離に応じて、表示部4に表示される操作画像の色調を変化させる。具体的には、中断の必要度が低い側(0.5)から、高い側(0.8)に増加するに伴い、表示される操作画像の色調を赤みがかった色調に変化させる。
【0083】
このような操作画像の色調の変化により、操作者は、操作入力を中断する必要度が高くなったことを知ることができる。言い換えると、操作者は、操作入力の中断を促される。ここで図3を参照しながら説明すると、操作者が、操作の入力を中断する指示を画像切替指示ボタン11Bに入力すると(S11)、制御部112は、直近の基準画像である地図画像から、現在表示されている画像であって、表示が切り換えられる直前の操作画像であるDSP選択画像に至るまでの画像信号を、画像記憶部14に書き込む制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号を画像記憶部14に出力して、画像記憶部14に記憶させる(S12)。
【0084】
さらに、制御部112は、画像生成部13に対して基準画像である地図画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて、ナビゲーション部2から現在の地図画像に関する情報を取得し、この地図画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて地図画像を表示する(S13)。
【0085】
なお、操作入力の中断の必要度が第1領域に含まれる場合には、操作画像は色調が変更されることなく、そのまま表示部4に表示される。必要度が第3領域に含まれる場合には、自動的に表示部4に表示される画像が操作画像から基準画像に切替えられ、操作者による操作入力は強制的に中断される。
【0086】
このようにすることで、操作画像から基準画像への切り替えが必要な状況が発生した場合に、操作者に対して操作画像から基準画像への切替えを促すことができる。そのため、画像の切り替えの促しがない場合と比較して、画像の切り替えの必要な状況の発生を操作者が見落とすことが防止される。また、画像の切り替えを促すことなく自動的に切り替わる場合と比較して、操作者の意図しない画像の切り替わりが発生しないため、操作者がストレスを感じることを防止できる。
【0087】
なお、上述の実施形態のように、操作画像の色調を変化させて操作者に操作入力の中断を促し、画像の切り替えを促してもよいし、(1)操作画像が透けて見える基準画像(例えば地図画像)を重畳して表示し、中断の必要度が高くなるに伴い基準画像の透過度を下げる、言い換えると操作画像の代わりに基準画像が見えるようしてもよいし、(2)操作画像が画面上で左右に揺れ、中断の必要度が高くなるに伴い、揺れ幅が大きくなったり、揺れの速度が速くなったりしてもよいし、(3)操作画像の色調が揺らぎ、中断の必要度が高くなるに伴い、色調の揺らぎが速くなっても(点滅するようになっても)よく、特に限定するものではない。
【0088】
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図10から図13を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、中断した操作情報の入力に復帰する方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図10から図13を用いて、操作入力に復帰する方法を説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
【0089】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第2の実施形態と比較して、記憶支援である遷移画像の表示を行っている途中で、操作者が操作情報の入力を再開できる点が異なっている。つまり、第2の実施形態では、操作情報の入力が中断された直前の操作画像が表示部4に表示された後に、操作者が操作情報の入力を再開するのに対して、直前の操作画像が表示される前に、操作情報の入力を再開できる点が異なる。
【0090】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について図6、図10から図13を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における動作と同様の動作については、その説明を省略する。図10は、基準画像である地図画像から、操作者が電話番号による目的地入力の途中まで行った状態を説明する図であり、図10(a)は基準画像である地図画像であり、図10(b)は目的地設定画像であり、図10(c)は電話番号入力画像であり、図10(d)は途中まで電話番号を入力した状態を示す画像である。
【0091】
最初に、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う場合について説明する。
図10(a)に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている。その後、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う。操作者は、まず、目的地設定ボタンを押下することにより、表示部4の画面に、図10(b)に示すような、操作画像である目的地設定画像を表示させる。そして、電話番号ボタンを押下することにより、図10(c)に示すような、操作画像である電話番号入力画像を表示させる。その後、操作者は、数字ボタンを押下することにより、目的地の電話番号の入力を開始する。
【0092】
図11は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図11(a)は基準画像である地図画像であり、図11(b)は目的地設定画像であり、図11(c)は電話番号入力画像であり、図11(d)は途中まで電話番号を入力した状態を示す図である。
【0093】
電話番号の入力が途中まで行われたときに、例えば、それまで停車していた車両が発進すると、制御部112によって、上述の操作情報の入力が中断される。その後、車両が停車して操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、図11に示すように、地図画像から目的地の電話番号が入力された画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0094】
まず、図11(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図11(b)に示すように、操作画像である目的地設定画像が表示される。表示された目的地設定画像において選択されていたボタン(ここでは、電話番号ボタン)がハイライト表示されている。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して目的地設定の方法を新たに選択することもできる。
【0095】
そして、図11(c)に示すように、電話番号入力画像が表示される。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して、最初から目的地の電話番号を入力することもできる。さらに、図11(d)に示すように、操作入力の作業が中断した時点の電話番号入力画像が表示される。操作者は、電話番号の続きを継続して入力することができる。
【0096】
さらに、操作者は、記憶支援で表示される画像の順序を任意に変更することができる。例えば、上述のように図11(a)から図11(d)に向かって、順に表示させることも、図11(d)から図11(a)に向かって逆順に表示させることも、途中から図11(a)や、図11(d)に表示をジャンプさせることもできる。
【0097】
例えば、画像切替指示ボタン11Bが十字キーである場合には、十字キーの右ボタンで1画像ずつの順送りが行われ、左ボタンで1画像ずつの逆送りが行われ、上ボタンで直前の操作画像へのジャンプが行われ、下ボタンで直近の基準画像へのジャンプが行われる。
【0098】
次に、操作者がオーディオ部3のサウンドを設定する場合について、図12および図13を参照しながら説明する。図12は、基準画像である地図画像から、操作者がオーディオ部3のサウンド設定を行う状態を説明する図であり、図12(a)は基準画像である地図画像であり、図12(b)はラジオ局選局画像であり、図12(c)はサウンド設定画像であり、図12(d)および(e)はサウンドの設定を行っている状態を示す画像である。
【0099】
図12(a)に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている。その後、操作者がオーディオ部3に、サウンド設定の入力を行う。操作者は、まず、ラジオボタンを押下することにより、表示部4の画面に、図12(b)に示すような、操作画像であるラジオ局選局画像を表示させる。そして、SOUNDボタンを押下することにより、図12(c)に示すような、操作画像であるサウンド設定画像を表示させる。
【0100】
サウンド設定画像において、操作者は、図12(d)に示すように、位置ボタン(図12(d)における右側の十字状のボタン)を操作して、音の前(Front)後(Rear)左(L)右(R)のバランスを設定し、さらに、図12(e)に示すように、音質ボタン(図12(e)における左側に3つのボタン)を操作して、高音や低音など大きさのバランスを設定する。
【0101】
音質ボタンによるバランスの設定まで行われたときに、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンをシングルクリックして操作入力の中断を指示すると、上述の操作情報の入力が中断される。上述のようなサウンド設定を行う操作は、車両が走行していても、停車していても可能であるため、制御部112が自動的に、操作情報の入力を遮断することは起きない。
【0102】
図13は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図13(a)は基準画像である地図画像であり、図13(b)はラジオ局選局画像であり、図13(c)はサウンド設定画像であり、図13(d)および(e)はサウンドの設定を行っている状態を示す画像である。
【0103】
その後、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックすると共に、当該ボタンを長押しすると、図13に示すように、地図画像からサウンド設定画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0104】
まず、図13(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図13(b)に示すように、操作画像であるラジオ局選局画像が表示される。表示されたラジオ局選局画像において選択されていたボタン(ここでは、SOUNDボタン)がハイライト表示されている。ここで、操作者は、記憶支援の表示を中止してラジオ局の選局を行うこともできる。
【0105】
そして、図13(c)に示すように、サウンド設定画像が表示される。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して、最初からサウンド設定の入力をすることもできる。さらに、図11(d)に示すように、位置ボタンの操作による音の前後左右のバランスを設定した画像が表示される。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して、途中からサウンド設定の入力を行うこともできる。その次に、図11(e)に示すように、音質ボタンの操作による音質のバランスを設定した画像が表示される。操作者は、音質のバランスの設定の続きを継続して入力することができる。
【0106】
このようにすることで、操作者は、操作入力の中断がされる前に行った作業を思い出した時点で、速やかに操作情報の入力を再開させることができる。言い換えると、記憶支援の表示を全て見ることなく、操作情報の入力を再開させることができ、操作者は記憶支援の表示が終了するのを待つ必要がない。
【0107】
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について図14から図17を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、中断した操作情報の入力に復帰する方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図14から図17を用いて、操作入力に復帰する方法を説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
【0108】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第2の実施形態と比較して、記憶支援である遷移画像を表示する際に、全ての画像を表示するのではなく、一部の画像のみを表示する点が異なっている。
【0109】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について図6、図10、図12、図14から図17を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における動作と同様の動作については、その説明を省略する。
【0110】
最初に、電話番号を利用して目的地の入力を中断した後に、記憶支援である遷移画像を表示する場合について説明する。操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う方法、および、表示される画像については、第4の実施形態(図10参照。)と同様であるため、その説明を省略する。
【0111】
図14は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図14(a)は基準画像である地図画像であり、図14(b)は目的地設定画像であり、図14(c)は、電話番号入力画像であって途中まで電話番号を入力した状態を示す図である。
【0112】
電話番号の入力が途中まで行われた状態で入力が中断され、その後、操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、図14に示すように、地図画像から目的地の電話番号が入力された画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0113】
まず、図14(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図14(b)に示すように、操作画像である目的地設定画像が表示される。表示された目的地設定画像において選択されていたボタン(ここでは、電話番号ボタン)がハイライト表示されている。
【0114】
そして、図14(c)に示すように、操作入力の作業が中断した時点の電話番号入力画像が表示される。つまり、電話番号入力時の初期画像、言い換えると、電話番号が入力される前の電話番号入力画像の表示が省略され、電話番号が途中まで入力された状態の画像が表示される。操作者は、表示された画像を確認しながら、電話番号の続きを継続して入力することができる。
【0115】
次に、操作者がオーディオ部3のサウンドの設定を最後まで行って中断した後に、記憶支援である遷移画像を表示する場合について説明する。操作者がナビゲーション部2に、オーディオ部3のサウンドの設定を行う方法、および、表示される画像については、第4の実施形態(図12参照。)と同様であるため、その説明を省略する。
【0116】
図15は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図15(a)は基準画像である地図画像であり、図15(b)はラジオ局選局画像であり、図15(c)はサウンドの設定を最後まで行った状態を示す画像である。
【0117】
オーディオ部3のサウンドの設定を最後まで行った状態で入力作業が中断され、その後、操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、図15に示すように、地図画像からオーディオ部3のサウンドの設定画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0118】
まず、図15(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図15(b)に示すように、操作画像であるラジオ局選局画像が表示される。表示されたラジオ局選局画像において選択されていたボタン(ここでは、SOUNDボタン)がハイライト表示されている。
【0119】
そして、図15(c)に示すように、位置ボタンによる操作、および、音質ボタンによる操作がされた状態のサウンド設定画像が表示される。つまり、サウンド設定の初期画像、言い換えると、位置ボタンによる操作、および、音質ボタンによる操作がされていない画像と、位置ボタンによる操作が行われた画像と、の表示が省略され、位置ボタンによる操作、および、音質ボタンによる操作が終了した状態の画像が表示される。操作者は、表示された画像を確認しながら、電話番号の続きを継続して入力することができる。
【0120】
さらに、50音による目的地の入力を最後まで行って中断した後に、記憶支援である遷移画像を表示する場合について説明する。図16は、基準画像である地図画像から、操作者が50音による目的地入力を最後まで行った状態を説明する図であり、図16(a)は基準画像である地図画像であり、図16(b)は目的地設定画像であり、図16(c)は50音入力画像であって途中まで目的地名を入力した状態を示す画像であり、図16(d)は50音入力画像であって最後まで目的地名を入力した状態を示す画像である。
【0121】
最初に、操作者がナビゲーション部2に、50音を利用して目的地の入力を行う場合について説明する。
図16(a)に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている。その後、操作者がナビゲーション部2に、50音を利用して目的地の入力を行う。操作者は、まず、目的地設定ボタンを押下することにより、表示部4の画面に、図16(b)に示すような、操作画像である目的地設定画像を表示させる。そして、50音ボタンを押下することにより50音入力画像を表示させ、ひらがなボタンを押下して目的地名の入力を開始する。ここでは目的地名の途中まで入力した状態が示されている。その後、操作者は、目的地名の入力を継続して、目的地名を最後まで入力する。図16(d)は目的地名が最後まで入力された状態の画像を示している。
【0122】
図17は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図17(a)は基準画像である地図画像であり、図17(b)は50音入力画像であって途中まで目的地名を入力した状態を示す画像であり、図17(c)は50音入力画像であって最後まで目的地名を入力した状態を示す画像である。
【0123】
上述のように、目的地名の入力が最後まで行われた状態で、当該入力が中断され、その後に操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックすると共に、当該ボタンを長押しすると、図17に示すように、地図画像から50音入力画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0124】
まず、図17(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図17(b)に示すように、操作画像である目的地設定画像が表示される。そして、図17(c)に示すように、目的地名が最後まで入力された状態の画像が表示される。つまり、50音入力画像であって目的地名が途中まで入力された画像の表示が省略され、目的地名が最後まで入力された状態の画像が表示される。操作者は、表示された画像を確認しながら、50音の続きを継続して入力することができる。
【0125】
このように記憶支援で表示される操作画像を、直近の基準画像である地図画像から、直前の操作画像である50音入力画像に至るまでの一部の操作画像とすることで、全ての操作画像を表示する方法と比較して、記憶支援の表示に要する時間を短縮することができる。
【0126】
〔第6の実施形態〕
次に、本発明の第6の実施形態について図18を参照して説明する。図18は、本実施形態に係るカーナビCNおよび操作情報入力装置201の構成を説明する模式図である。
【0127】
本実施形態のカーナビCNの操作情報入力装置201の基本構成は、図18に示すように、第1の実施形態と比較して、被操作機器であるオーディオ部203に操作情報入力装置の制御信号が入力されない点が異なっている。言い換えると、オーディオ部203が操作情報入力装置201によって制御されていない点が異なっている。
【0128】
オーディオ部203は、操作者は操作情報入力装置201を介することなく、直接操作情報を入力するものである。例えば、オーディオ部203としては、携帯型音楽プレーヤであって、カーナビCNに接続されて表示部4に携帯型音楽プレーヤの画像を表示できるものを挙げることができる。
【0129】
次に、本実施形態の特徴部分である記憶支援である遷移画像の表示方法について説明する。
操作者は、オーディオ部203に対して直接、操作情報を入力し、操作情報の入力結果は表示部4に表示される。表示部4に表示された操作情報の入力結果は、スクリーンコピーされ、選別された上で、画像記憶部14に書き込まれる。
【0130】
ここで、スクリーンコピーの選別方法について説明する。
時刻的に隣接する2枚のスクリーンコピーは、対比されて両者の変化の度合いXが、下記の式(1)を用いた演算により求められる。演算により求められた変化の度合いXは、予め定められた所定の閾値と対比される。変化の度合いXが、所定の閾値よりも大きい場合には、時刻的に早い側のスクリーンコピーが画像記憶部14に書き込まれる。その一方で、変化の度合いXが、所定の閾値よりも小さい場合には、時刻的に早い側のスクリーンコピーは画像記憶部14に書き込まれない。
【0131】
【数1】
【0132】
その後、操作情報の入力作業中に、入力を中断する事情が発生すると、操作者は画像切替指示ボタン11Bのボタンをシングルクリックして操作を中断する。
制御部12は操作の中断指示が入力されると、表示部4に基準画像である地図画像を表示させる。その後、操作を中断する事情が解消して、操作者が中断した作業の続きを行う場合には、画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックして、操作の復帰指示を入力する。さらに、記憶支援の表示を行う場合には、操作者は、画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しして、記憶支援の表示指示を入力する。
【0133】
記憶支援の表示指示が入力されると、制御部12は、画像記憶部14に書き込まれたスクリーンコピーのデータを読み出すとともに、表示部4に表示させる制御信号を画像生成部13に出力する。表示部4には、画像記憶部14に書き込まれたスクリーンコピーの画像が、記憶支援の表示として表示される。このとき、表示部4に表示される画像はスクリーンコピーの画像であるため、操作者は記憶支援として表示された画像(スクリーンコピーの画像)に対して操作の入力を行うことはできない。
【0134】
記憶支援の表示として、最後のスクリーンコピーの画像(操作の中断の直前画像)まで表示されると、画像記憶部14は、表示部4に表示される画像を、スクリーンコピーの画像から操作情報の入力が可能な画像に切替える制御信号を出力する。
【0135】
このようにすることで、操作情報入力装置201から制御信号が入力されないオーディオ部203に対する操作画像であっても、記憶支援の表示を行うことができ、操作者に対する負担を軽減することができる。
【0136】
〔第7の実施形態〕
次に、本発明の第7の実施形態について図10および図14を参照して説明する。
本実施形態のカーナビCNの操作情報入力装置101の基本構成は、第2の実施形態と同じであり、画像記憶部14に記憶される画像に係る情報が、操作情報に係る制御信号である点が異なっている。
【0137】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について説明する。最初に、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う場合について説明する。
【0138】
第4の実施形態の場合と同様に、まず、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている(図10(a)参照。)。その後、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う。操作者は、まず、目的地設定ボタンを押下することにより、表示部4の画面に操作画像である目的地設定画像を表示させる(図10(b)参照。)。そして、電話番号ボタンを押下することにより、操作画像である電話番号入力画像を表示させる(図10(c)参照。)。その後、操作者は、数字ボタンを押下することにより、目的地の電話番号の入力を開始する。
【0139】
このとき、画像記憶部14には、制御部112から上述の目的地設定ボタンの押下により出力された制御信号と、電話番号ボタンの押下により出力された制御信号と、数字ボタンの押下により出力された制御信号が書き込まれる。
【0140】
そして、電話番号の入力が途中まで行われたときに、上述の操作情報の入力が中断され、その後に操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、記憶支援の表示が開始される。
【0141】
このとき、制御部112は、画像記憶部14に目的地設定ボタンの押下により出力された制御信号と、電話番号ボタンの押下により出力された制御信号と、数字ボタンの押下により出力された制御信号が書き込まれているか確認し、確認できた場合には、これらの制御信号を読み出す制御信号を出力する。さらに、制御部112は、画像生成部13から読み出した制御信号に基づいて、表示部4に操作画像を表示する画像信号を生成する制御信号を出力する。表示部4は、画像生成部13から出力された画像信号に基づいて、記憶支援の表示である操作画像の表示を行う。
【0142】
このようにすることで、目的地設定ボタンの押下により出力された制御信号や、電話番号ボタンの押下により出力された制御信号や、数字ボタンの押下により出力された制御信号など、画像を新たに生成するのに必要な情報のみを画像記憶部14に記憶させればよい。そのため、画像記憶部14に対するデータの書込みや読み出しに要する時間を短縮することができる。さらに、画像記憶部14に必要とされる記憶領域の増大を抑制することができる。
【符号の説明】
【0143】
1,101,201…操作情報入力装置、2…ナビゲーション部(被操作機器)、3,203…オーディオ部(被操作機器)、4…表示部、11…入力部、12,112…制御部、13…画像生成部、14…画像記憶部、111…車間距離測定部(測定部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作情報入力装置に関し、特に、操作情報の入力を途中で中断した後に、入力の再開を支援する操作情報入力装置に関にする。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械(特にコンピュータなどの演算処理部を備えたもの)には、操作者との間で入力情報や出力情報のやり取りを行うインターフェースが備えられている。このようなインターフェースは、HMI(Human Machine Interface)機器とも呼ばれている。車両におけるHMI機器は、家庭内で使用されるHMI機器と比較して、その操作情報の入力が一時的に中断されやすいという特有の事情がある。
【0003】
例えば、HMI機器に操作情報を入力(以下、「操作」と表記する。)している最中に、車両の右折ポイントが接近したり、前方を走行している車両(以下、「先行車両」と表記する。)が減速したりする事情(突発的なイベント)が発生すると、HMI機器の操作をしていた乗員は、操作を中断して運転に集中しなければならない。その後、これらの変化への対応が終了し、車両の運転に余裕ができると、乗員は、中断していたHMI機器の操作に戻っていた。
【0004】
このような場合に対応するために、例えば、車両が走行している場合や、乗員による操作が一定時間ない場合に、HMI機器の操作画像を自動的に退避させて、車両の現在位置の周辺地図を表示する画面を再表示するとともに、車両が停止した場合や、HMI機器の操作を再開する指示が入力された(例えば、ボタンが押された)場合に、退避していたHMI機器の操作画像を自動的に再表示する仕組みが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−159468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のように、操作の中断を挟んでHMI機器の操作を行う場合、一般的に、以下の問題が発生すると考えられている。
つまり、中断していたHMI機器の操作を再開する際、乗員が中断するまでに行った操作の内容を忘れると、HMI機器の操作を最初から繰り返し行う必要があり、HMI機器の操作が面倒になるという問題があった。
【0007】
このような面倒な操作を避けるために、上述の突発的なイベントが発生しても、乗員がHMI機器の操作を優先させて、操作を終了させた後に車両の運転に集中することも考えられる。しかしながら、これでは突発的なイベントへの対応が遅れてしまうという問題があった。
【0008】
あるいは、上述の突発的なイベントに対応するために、乗員がHMI機器の操作を中断して車両の運転を行う場合であっても、円滑なHMI機器の操作復帰を行うため、言い換えると、それまで行ってきたHMI機器の操作内容を忘れないようにするため、車両の運転に集中できない(意識の脇見が生じる)という問題があった。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、中断された操作情報の入力を再開する場合に、その再開を支援して操作情報の入力を円滑にすることができる操作情報入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の操作情報入力装置は上述のHMI機器であり、被操作機器に対して操作情報の入力に用いられるともに、操作情報が、内蔵された表示部または外部の表示部の画面に表示されるものである。操作情報入力装置には、被操作機器に対する操作情報を表示する操作画像、および、被操作機器の操作情報以外の画像を表示する基準画像を表示部に表示させる画像信号を生成する画像生成部と、表示部において表示される画像の切り替え判断に用いられる情報などが入力される入力部と、が設けられている。画像の切り替えの指示には、操作画像から基準画像に切り替える情報と、基準画像に切り替えられた後に、再び切り替えられる直前の操作画像(以下、「直前の操作画像」と表記する。)に切り替える情報とがある。
【0011】
さらに、操作情報入力装置には、操作画像から基準画像に切り替える際に、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像に係る情報が記憶される画像記憶部と、操作画像から基準画像への切り替え、切り替えられた基準画像から直前の操作画像への切り替えを制御すると共に、画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像の表示を制御する制御部と、が設けられている。
【0012】
そのため、操作者が被操作機器に対して操作情報を入力し、表示部に操作画像が表示されている際に、操作情報の入力を中断する必要がある状況が発生した場合には、操作者から入力部に操作画像から基準画像に切り替える情報が入力される。すると、制御部は、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像に係る情報を画像記憶部に書き込む(または記憶させる)制御信号を出力すると共に、基準画像を表示部に表示させる制御信号を出力する。その結果、表示部には基準画像が表示される。
【0013】
その後、操作情報の入力を再開する状況になると、操作者から入力部に、基準画像から直前の操作画像に切り替える情報が入力される。すると、制御部は、画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から操作が中断される直前の操作画像に至るまでの画像を表示部に表示する制御信号を出力する。その結果、表示部には直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像が表示され、最終的に直前の操作画像が表示される。操作者は、操作の中断前に行った入力の内容を思い出すことができ、操作情報の入力を円滑に継続して行うことができる。
【0014】
画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像を表示部に表示する際に、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの全ての画像を表示することが望ましい。このように全ての画像を表示することで、操作者は直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでに行った操作内容を、容易に思い出すことができる。
【0015】
あるいは、画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像を表示部に表示する際に、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像の一部を表示することが望ましい。このように画像の一部を表示することで、全ての画像を表示する方法と比較して、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像を表示するのに要する時間を短縮することができる。
【0016】
外部の測定部から出力された測定信号が、操作画像から基準画像に切り替える情報や、操作画像から基準画像に切り替えられた後に、直前の操作画像に切り替える情報として制御部に入力され、制御部は、予め記憶された対応に基づいて、操作画像から基準画像に切り替える制御信号や、基準画像に切り替えられた後に直前の操作画像に切り替える制御信号を出力することが望ましい。
【0017】
このようにすることで、操作者が入力部に対して画面の切り替えの指示を入力しなくても、測定部から出力された測定信号に基づいて、自動的に、表示部に表示される画像を、操作画像から基準画像に切り替えたり、基準画像に切り替えられた後に、直前の操作画像に切替えられたりすることができる。
【0018】
あるいは、操作画像から基準画像に切り替える情報、および、基準画像に切り替えられた後に再び操作画像に切り替える情報が、操作者から入力される操作指示、および、外部の状況を測定する測定部から出力された測定信号であり、制御部は、操作画像から基準画像への切替えに対応する測定信号が入力され、かつ、表示部に操作画像が表示されている場合には、操作者に対して操作画像から基準画像への切り替えを促す画像を表示部に表示させる制御信号を出力することが望ましい。
【0019】
このようにすることで、操作画像から基準画像への切り替えが必要な状況が発生した場合に、操作者に対して操作画像から基準画像への切替えを促すことができる。そのため、画像の切り替えの促しがない場合と比較して、操作者が、画像の切り替えの必要な状況の発生に気がつかないことを防止できる。また、画像の切り替えを促すことなく自動的に切り替わる場合と比較して、操作者が意図しない強制的な画像の切り替わりが発生しないため、操作者がストレスを感じることを防止できる。
【0020】
画像記憶部に書き込まれた画像に係る情報に基づいて、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの表示された画像を新たに生成して、生成された画像を表示部に表示することが望ましい。このようにすることで、例えば、基準画像や操作画像を画面キャプチャした画像データ、または、これら画像を構成する画素における輝度や色彩を制御する信号の集合である画像信号(いわゆる生画面に係る情報)を画像記憶部に書き込み、書き込まれた画像データや画像信号を用いてこれらの画像を表示する方法と比較して、画像生成部に対する情報の書込みや読み出しに要する時間を短縮することができる。さらに、画像記憶部に必要とされる記憶領域の増大を抑制することができる。つまり、制御部から画像生成部に入力される制御信号などの、画像を新たに生成するのに必要な情報は、上述の画像データや画像信号よりもデータ量が小さい。そのため、画像生成部に対する情報の書込みや読み出しを素早く行うことができ、必要とされる記憶領域を少なくすることができる。
【0021】
基準画像として表示される画像の内容は、予め登録されたものであって、登録の内容は変更可能であることが望ましい。このようにすることで、基準画像として表示される画像を、操作者が任意に決定することができる。さらに、画像記憶部に書き込まれる画像に係る情報は、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像に係る情報であるため、基準画像を選択可能とすることで、画像記憶部に書き込まれる画像に係る情報も、間接的に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る操作情報入力装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】カーナビにおける動作の流れを説明する図である。
【図3】図1の操作情報入力装置における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。
【図4】図1の操作情報入力装置における操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。
【図5】図1の操作情報入力装置における操作支援の制御を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るカーナビおよび操作情報入力装置の構成を説明するブロック図である。
【図7】図6の操作情報入力装置における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。
【図8】図6の操作情報入力装置における操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る操作入力中断必要度の区分けを説明する図である。
【図10】基準画像である地図画像から、操作者が電話番号による目的地入力の途中まで行った状態を説明する図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図12】基準画像である地図画像から、操作者がオーディオ部のサウンド設定を行う状態を説明する図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図14】本発明の第5の実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図15】本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図16】基準画像である地図画像から、操作者が50音による目的地入力を最後まで行った状態を説明する図である。
【図17】本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図である。
【図18】本発明の第6の実施形態に係るカーナビおよび操作情報入力装置の構成を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る操作情報入力装置1について図1から図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る操作情報入力装置1の構成を説明するブロック図である。
【0024】
本実施形態では、本発明の操作情報入力装置1が、車両に搭載されるカーナビゲーション(以下、「カーナビ」と表記する。)CNにおける操作情報の入力に用いられるHMI機器である場合に適用して説明する。カーナビCNには、図1に示すように、操作情報入力装置1と、被操作機器であるナビゲーション部2およびオーディオ部3と、表示部4と、が主に設けられている。
【0025】
操作情報入力装置1は、カーナビCNへの操作情報の入力に用いられるインターフェースであり、かつ、表示部4の画面に表示される画像の切り替え指示(切り替え情報)の入力にも用いられるものである。
【0026】
操作情報入力装置1には、図1に示すように、操作者が操作情報を入力する入力部11と、入力された操作情報に基づいて制御信号を出力する制御部12と、表示部4に表示される画像の画像信号(画像に係る情報)を生成する画像生成部13と、画像信号が書き込まれる画像記憶部14と、が主に設けられている。
【0027】
入力部11は、操作者が各種の操作情報を入力するインターフェースである。入力部11には、ナビゲーション部2や、オーディオ部3などに対する操作情報の入力に用いられるコンテンツ操作入力ボタン11Aと、表示部4に表示される画像を切り替える操作情報(指示)の入力に用いられる画像切替指示ボタン11Bが設けられている。
【0028】
コンテンツ操作入力ボタン11Aとしては、後述する目的地設定ボタン、数字ボタン、50音ボタン、サウンド設定の位置ボタンや音質ボタンなどを例示することができる。
画像切替指示ボタン11Bは、ナビゲーション部2や、オーディオ部3などに対する操作情報を入力する操作の中断や、当該操作への復帰や、記憶支援の開始を指示するボタンである。画像切替指示ボタン11Bは、1つのボタンであってもよいし、上述のそれぞれの指示に対応した複数のボタンの組であってもよいし、十字キー形式のものであってもよい。本実施形態では、画像切替指示ボタン11Bが1つのボタンである例に適用して説明する。
【0029】
なお、コンテンツ操作入力ボタン11Aや画像切替指示ボタン11Bとしては、上述のようにボタン(ボタン状のスイッチ)であってもよいし、その他にも、表示部4に表示されるタッチパネルスイッチや、車両のステアリングに配置されたスイッチであってもよいし、音声認識により操作情報を入力するもの、操作者の動作などのジェスチャにより操作情報を入力するものであってもよく、特に限定するものではない。
【0030】
制御部12は、内蔵された記憶装置に書き込まれた各種のプログラムを読み込み、実行することにより各種の情報の演算処理を行う演算処理装置である。本実施形態では制御部12は、操作者から入力された操作情報に基づいて、画像生成部13における画像信号の生成を制御する制御信号や、画像記憶部14への画像信号の書込みや、画像記憶部14からの画像信号の読出しなどの動作を制御する制御信号の出力を行うものである。さらに、制御部12は、操作者からナビゲーション部2や、オーディオ部3などに対して入力された操作情報を、それぞれに対応する形式の制御信号に変換して出力するものである。なお、制御部12による制御の詳細は後述する。
【0031】
画像生成部13は、表示部4の画面に表示される画像の画像信号を生成するものである。画像生成部13が生成する画像信号には、ナビゲーション部2や、オーディオ部3などへの操作情報の入力に用いられる操作画像を表示する画像信号、および、それ以外の画像である基準画像が含まれる。
【0032】
基準画像としては、情報が含まれない単なる黒色の画像や、ナビゲーション部2による地図などを用いた誘導情報を示す画像や、オーディオ部3により音楽が演奏されている際に表示される画像や、車両内の温度や湿度などを示す画像を表示する画像や、車両の走行時の燃費を示す画像(エコメータ)や、ハイブリッド車両におけるエンジンやモータの動作状況を示す画像などを例示することができる。操作者は、基準画像として表示される画像を、上述の例示した画像や同等の画像の中から任意に選択することができる。
【0033】
画像記憶部14は、表示部4に表示された画像信号が書き込まれるものであり、画像記憶部14に書き込まれた画像信号は、表示部4に表示するために読み出される。本実施形態では、画像記憶部14として情報記憶媒体であるRAM(Random Access Memory)を用いた例に適用して説明するが、ハードディスクなど、その他の情報記憶媒体を用いることができ、特に限定するものではない。
【0034】
ナビゲーション部2は、少なくとも、方位センサや距離センサなどの各種センサにより検出されたデータを基にして、車両の位置や方位や走行軌跡を演算により算出するものであり、さらに、GPS(Global Positioing System)受信機により取得されたデータに基づいて車両の現在位置の補正を行うものである。また、ナビゲーション部2は、補正された車両の現在位置に対応する地図データを記憶媒体から読出し、表示部4の画像に、読み出した地図データを画像として表示させると共に、地図画像上に車両の現在位置が表示されるように処理された画像信号を画像生成部13に出力するものである。
【0035】
オーディオ部3は、操作者から入力される操作情報に基づいてAMラジオ放送やFMラジオ放送の選局を行うと共に、選局された放送局の番組内容を音として出力するものである。さらに、オーディオ部3は、CD(Compact Disc)などの記憶媒体に記憶された音楽を読み出し、音として出力するものでもある。また、オーディオ部3は、放送局の番組内容を音として出力する際、あるいは、音楽を出力する際に表示部4の画面に表示される画像の信号(画像信号)を画像生成部13に出力するものである。
【0036】
表示部4は、画像生成部13により生成された画像信号に基づいて、画面に画像を表示するものである。本実施形態では、表示部4として液晶ディスプレイが用いられている例に適用して説明するが、有機ELディスプレイなど、その他の画像表示機器を用いることができ、特に限定するものではない。
【0037】
次に、上記の構成からなるカーナビCNや操作情報入力装置1における動作について説明する。図2は、カーナビCNにおける動作の流れを説明する図であり、図2における左半分は、表示部4の画面に表示される画像の移り変わりを説明し、右半分は、動作内容を説明するものである。図3は、図1の操作情報入力装置1における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。図4は、操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。図5は、操作支援の制御を説明するフローチャートである。
【0038】
例えば、カーナビCNにおける表示部4の画面に、ナビゲーション部2による地図画像が表示されている際に、車両の乗員である操作者がオーディオ部3の設定を変更する操作情報を入力する場合に適用して説明する。
【0039】
まず、図2に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている(D1)。その後、操作者から入力された操作情報により、表示部4の画面に表示される画像が地図の画像から、操作画像であるオーディオ設定画像に遷移する(D2)。このとき、操作者はオーディオ部3の音響設定を変更することを意図して、コンテンツ操作入力ボタン11Aに地図画像からオーディオ設定画像に表示を切り替える指示である操作情報を入力している。
【0040】
さらに、操作者から入力された操作情報により、表示部4の画面に表示される画像が、操作画像のオーディオ設定画像から、同じく操作画像であるイコライザ設定画像に遷移し(D3)、操作画像であるイコライザ設定画像からDSP(Digital Sound Processor)選択画像に遷移する(D4)。
【0041】
その後、オーディオ部3の設定を変更する操作を中断する事情が発生したことにより、操作者は、図2および図3に示すように、当該操作の入力を中断する指示(操作情報)を画像切替指示ボタン11Bに入力する(S11)。操作の中断指示の入力は、例えば、画像切替指示ボタン11Bのボタンを一回押下(シングルクリック)することにより行われる。
【0042】
画像切替指示ボタン11Bのボタンをシングルクリックすることにより発生した信号は制御部12に入力される。制御部12は、直近の基準画像である地図画像から、現在表示されている画像であって、表示が切り換えられる直前の操作画像であるDSP選択画像に至るまでの画像信号を、画像記憶部14に書き込む制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号を画像記憶部14に出力して、画像記憶部14に記憶させる(S12)。
【0043】
さらに、制御部12は、画像生成部13に対して基準画像である地図画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて、ナビゲーション部2から現在の地図画像に関する情報を取得し、この地図画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて地図画像を表示する(S13)。
【0044】
ここで、画像記憶部14に書き込まれる直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号とは、地図画像、オーディオ設定画像、イコライザ設定画像、および、DSP選択画像に係る画像信号である。
【0045】
これにより表示部4の画面には基準画像であるナビゲーション部2から出力される地図画像が表示される(D5)。そして、表示された地図画像に対して操作者が所望の操作を行う操作情報を入力すると、制御部12は、操作情報をナビゲーション部2に出力する。ナビゲーション部2は入力された操作情報に対応する処理を行い、処理結果を画像生成部13に出力する。画像生成部13は入力された処理結果に基づいて画像信号を生成し、表示部4に出力する。表示部4には、入力された操作情報に対応する所望の画像が表示される(S14、D6)。
【0046】
例えば、表示された地図画像に対して操作者が地図をスクロールさせたり、拡大や縮小させたりする操作情報の入力し、表示部4には、スクロールされたり、拡大や縮小されたりした地図の画像が表示される。ただし、ここでの所望の操作情報は基準画像に対する操作情報を意味し、これ以外の操作情報、例えば、基準画像から違う画面に移行する操作情報は含まれない。違う画面に移行すると、それまで画像記憶部14で保持された画面情報はリセットされる。
【0047】
その後、上述の操作を中断する事情が解消することにより、操作者が、中断した操作の続きを行う場合には、図4に示すように、当該操作の入力に復帰する指示(操作情報)を画像切替指示ボタン11Bに入力する(S21)。操作の復帰指示の入力は、例えば、画像切替指示ボタン11Bのボタンを短い間隔で二回押下(ダブルクリック)することにより行われる。
【0048】
画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックすることにより発生した信号は制御部12に入力される。制御部12は、画像記憶部14に書き込まれた画像信号が存在するか否かを確認する(S22)。書き込まれた画像信号が存在する場合(YESの場合)には、制御部12は、当該画像信号を読み出す制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて画像記憶部14に書き込まれた画像信号の読み出しを行う。画像生成部13は、読み出された画像信号に基づいて、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する(S23、D7)。なお、S22において、画像記憶部14に書き込まれた画像信号が存在しない場合(NOの場合)には、操作の入力に復帰する制御は行われず、基準画像の表示が継続される。
【0049】
ここで、操作者は、表示部4に直前の操作画像であるDSP選択画像が表示されていても、どのような操作情報を既に入力したか、直ぐに思い出せない場合がある。その場合に、操作者はそれまでに入力した操作情報などを思い出すために、図5に示すように、記憶支援を行う指示(操作情報)を画像切替指示ボタン11Bに入力する(S31)。記憶支援指示の入力は、例えば、画像切替指示ボタン11Bのボタンを数秒間、押下し続ける(長押しする)ことにより行われる。
【0050】
画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすることにより発生した信号は制御部12に入力される。制御部12は、画像記憶部14に書き込まれた画像信号のうち、直近の基準画像に画像ポインタを設定する信号を出力し、画像記憶部14に書き込まれた直近の基準画像に画像ポインタが設定される(S32)。その後、画像切替指示ボタン11Bのボタンがシングルクリックされることにより、制御部12に、遷移画像を操作する指示が入力される(S33)。指示が入力された制御部12は、画像ポインタが設定された画像信号(最初のシングルクリックの場合には、直近の基準画像の画像信号)を表示部4に表示する制御信号を出力する。当該制御信号に基づいて画像生成部13は、画像記憶部14から画像ポインタが設定された画像信号を読み出し、表示部4に画像信号を出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて画像を表示する(S34、D8)。
【0051】
その後、制御部12は、画像ポインタが設定された画像信号が、直前の操作画像か否かの確認を行う(S35)。画像ポインタが設定された画像信号が、直前の操作画像の場合(YESの場合)には、記憶支援の表示が終了され、操作の入力が継続される(D9)。
【0052】
画像ポインタが設定された画像信号が、直前の操作画像でない場合(NOの場合)には、制御部12は、画像ポインタを、それまで設定されていた画像信号から次に表示される操作画像の画像信号に変更する(画像ポインタをインクリメントする)信号を画像記憶部14に出力する(S36)。その後、S33に戻り、制御が継続される。操作者は、直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像である遷移画像を見ることにより、操作情報の入力が中断されるまでに入力した内容を思い出すことができ、その後に続く入力作業を円滑に続けることができる。
【0053】
上述のように操作者は、操作情報の入力を中断しても、容易に操作情報の入力作業を円滑に続けることができる。言い換えると、円滑に入力作業に復帰することができることから、操作者は操作情報の入力の中断を容易に決断することができ、車両の運転などに集中することができる。
【0054】
さらに、記憶支援指示を入力した後に表示される遷移画像は、操作者が画像切替指示ボタン11Bをシングルクリックすることで、表示される画像を進めることができるため、操作者の好みの早さで表示する(それまでの操作情報の入力作業を追体験する)ことができる。
【0055】
記憶支援指示の入力は、操作情報を入力する操作を中断する指示が入力されるボタンでもあり、復帰の指示が入力されるボタンでもある、画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しするだけでよいため、他のボタンを押す場合と比較して、操作者にかかる負担を軽減することができる。
【0056】
なお、上述の実施形態では、操作情報入力装置1がカーナビCNに内蔵されている例に適用して説明したが、操作情報入力装置1と、カーナビCNとが別々に構成され、両者の間で情報や制御信号の通信が可能に接続された構成であってもよく、特に限定するものではない。
【0057】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図6を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、操作情報入力装置に入力される信号の種類が異なっている。よって、本実施形態においては、図6を用いて操作情報入力装置についてのみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。図6は、本実施形態のカーナビおよび操作情報入力装置の構成を説明するブロック図である。
【0058】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第1の実施形態の操作情報入力装置1と比較して、制御部112に、入力部11以外からも信号が入力され、当該信号に基づいて、操作画像から基準画像への切替えなどが制御される点が異なっている。操作情報入力装置101の制御部112には、図6に示すように、車間距離測定部(測定部)111からも信号(測定信号)が入力されている。
【0059】
車間距離測定部111は、前方を走行する車両(先行車両)との距離を測定するものである。車間距離測定部111によって測定された先行車両との間の距離に係る情報の信号は、制御部112に出力されている。
【0060】
次に、上記の構成からなるカーナビCNや操作情報入力装置101における動作について説明する。図7は、図6の操作情報入力装置101における操作入力を中断する制御を説明するフローチャートである。図8は、操作入力に復帰する制御を説明するフローチャートである。
【0061】
なお、本実施形態の操作情報入力装置101における基本動作は、第1の実施形態の操作情報入力装置1と同様であるが、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報にも基づいて動作する点が異なっている。以下では、図2、図7、図8を参照しながら、この部分を中心に説明する。
【0062】
操作者の操作により、表示部4の画面にDSP選択画像が表示されている際に、先行車両との間の距離が狭くなると、制御部112は、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報の変化に基づいて、先行車両との間の距離が狭くなったか否かを判定する(S111)。先行車両との間の距離が狭くなったことが検出されると(YES)、制御部112は、オーディオ部3の設定を変更する操作を中断する事情が発生したと判定する(YES)。この判定は、例えば、先行車両との間の距離と、予め定められた所定の距離との大小を比較すること等によって行われる。
【0063】
すると、制御部112は、操作者による操作情報の入力を中断する指示の入力を待たずに、言い換えると自動的に、直近の基準画像である地図画像から、直前の操作画像であるDSP選択画像に至るまでの画像信号を、画像記憶部14に書き込む制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号を画像記憶部14に出力して、画像記憶部14に記憶させる(S12)。
【0064】
さらに、制御部112は、画像生成部13に対して基準画像である地図画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて、ナビゲーション部2から現在の地図画像に関する情報を取得し、この地図画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて地図画像を表示する(S13)。
【0065】
その後、図8に示すように、制御部112は、先行車両との間の距離が広くなったか否かについて判定を行う(S121)。制御部112は、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報の変化に基づいて、先行車両との間の距離が広くなったことを検出すると、オーディオ部3の設定を行う操作に復帰する事情が発生したと判定する(YES)。
【0066】
すると、制御部112は、操作者による操作情報の入力に復帰する指示の入力を待たずに、言い換えると自動的に、画像記憶部14に書き込まれた画像信号が存在するか否かを確認する(S22)。書き込まれた画像信号が存在する場合(YESの場合)には、制御部112は、当該画像信号を読み出す制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて画像記憶部14に書き込まれた画像信号の読み出しを行う。画像生成部13は、読み出された画像信号に基づいて、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は、直前の操作画像であるDSP選択画像を表示する(S23、D7)。
【0067】
上記の構成によれば、操作者による操作入力を中断する指示がされなくても、操作入力を中断する事情が発生すると、自動的に、表示部4の画面に表示される画像が、操作画像から基準画像に切り替えられる。これにより、操作者は操作情報の入力作業中であっても、操作入力を中断する事情の発生を知ることができる。
【0068】
また、操作者による操作入力に復帰する指示がされなくても、操作入力を中断する事情が解消されると、自動的に、表示部4の画面に表示される画像が、基準画像から直前の操作画像に切り替えられる。これにより、操作者は自ら復帰指示を入力しなくても、操作入力に復帰することができ、操作者への負担を軽減することができる。
【0069】
なお、上述の実施形態のように車間距離測定部111から先行車両との間の距離に係る信号が、制御部112に入力されてもよいし、LIDAR(Light Detection And Ranging)や、レーザーレーダや、ミリ波電波を利用したレーダなどの機器により測定された先行車両との間の距離に係る信号が制御部112に入力されてもよく、特に限定するものではない。
【0070】
さらに、制御部112に入力される信号が、先行車両との間の距離に係る信号であってもよいし、車両の走行速度に係る信号であってもよいし、画像認識装置による車両が車線を逸脱したか否かの判定結果に係る信号であってもよく、特に限定するものではない。
【0071】
車両の走行速度に係る信号が入力される場合には、車両が走行している時(走行速度が0以外の値の時)、制御部112は、画像信号を画像記憶部14に書き込む制御信号を出力するとともに(S12)、基準画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する(S13)。車両が停止している時(走行速度が0の時)、制御部112は、画像記憶部14から画像信号を読み出す制御信号を出力するとともに、操作画像を表示部4に表示させる(S23)。
【0072】
画像認識装置による判定結果が入力される場合、車両が車線を逸脱したと判断されたとき、制御部112は、画像信号を画像記憶部14に書き込む制御信号を出力するとともに(S12)、基準画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する(S13)。車両が車線に復帰したと判断されたとき、制御部112は、画像記憶部14から画像に係る情報を読み出す制御信号を出力するとともに(S23)、操作画像を表示部4に表示させる。
【0073】
なお、上述の制御部112による自動的な操作画像から基準画像への切り替え(操作の中断)や、基準画像から操作画像への切り替え(操作の復帰)が行われる場合には、音声による告知や、インストルメントパネルへの表示による告知が行われてよいし、行われなくてもよく、特に限定するものではない。
【0074】
また、制御部112による自動的な操作画像から基準画像への切り替え(操作の中断)や、基準画像から操作画像への切り替え(操作の復帰)を制御するオンオフスイッチが設けられていてもよいし、設けられていなくてもよく、特に限定するものではない。
【0075】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図9を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、操作入力を中断する事情が発生した際の動作が異なっている。よって、本実施形態においては、図9を用いて、操作入力を中断する事情が発生した際の動作を説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
【0076】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第2の実施形態と比較して、操作入力を中断する事情が発生した際に、比較的、操作入力を中断する必要性が低い場合には、操作者が自ら操作入力を中断するように促し、操作入力を中断する必要性が高い場合には、自動的に(強制的に)操作入力を中断する点が異なっている。
【0077】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について図2、図6および図9を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における動作と同様の動作については、その説明を省略する。図9は、本実施形態の操作情報入力装置における操作入力を中断する必要度の区分けを説明する図である。
【0078】
操作者の操作により、表示部4の画面にDSP選択画像が表示されている際に、先行車両との間の距離が狭くなると、制御部112は、車間距離測定部111から入力される先行車両との間の距離に係る情報の変化に基づいて、先行車両との間の距離が狭くなったか否かを判定する。先行車両との間の距離が狭くなったことが検出されると(YES)、制御部112は、オーディオ部3の設定を変更する操作を中断する事情が発生したと判定する(YES)。
【0079】
この判定は、例えば、先行車両との間の距離と、予め定められた第1の所定距離および第2の所定距離との大小を比較すること等によって行われる。本実施形態では、図9に示すように、操作の入力を中断する必要がない状態を必要度0とし、中断しなければならない状態を必要度1とし、第1の所定距離が必要度0.5に対応し、第2の所定距離が必要度0.8に対応する例に適用して説明する。
【0080】
さらに本実施形態では、図9に示すように、必要度が0から0.5までの領域は第1領域、0.5から0.8までの領域は第2領域、0.8から1までの領域は第3領域と区分けしている。第1領域は、操作の入力を中断する必要がない領域であり、第2領域は、操作の入力を中断する必要はあるが緊急性が低いため、操作者に操作入力の中断を促す領域であり、第3領域は、緊急性が高いため、自動的に操作入力を中断する領域である。つまり、第2領域が設けられている点が、第2の実施形態と異なっている。
【0081】
制御部112において、操作の入力を中断する必要度が、第2領域に含まれると判定されると、制御部112は、操作者に対して操作入力の中断を促す画像を表示する制御信号を画像生成部13に出力する。
【0082】
制御信号が入力された画像生成部13は、操作入力中断の必要度に応じて、言い換えると、先行車両との間の距離に応じて、表示部4に表示される操作画像の色調を変化させる。具体的には、中断の必要度が低い側(0.5)から、高い側(0.8)に増加するに伴い、表示される操作画像の色調を赤みがかった色調に変化させる。
【0083】
このような操作画像の色調の変化により、操作者は、操作入力を中断する必要度が高くなったことを知ることができる。言い換えると、操作者は、操作入力の中断を促される。ここで図3を参照しながら説明すると、操作者が、操作の入力を中断する指示を画像切替指示ボタン11Bに入力すると(S11)、制御部112は、直近の基準画像である地図画像から、現在表示されている画像であって、表示が切り換えられる直前の操作画像であるDSP選択画像に至るまでの画像信号を、画像記憶部14に書き込む制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて直近の基準画像から直前の操作画像に至るまでの画像信号を画像記憶部14に出力して、画像記憶部14に記憶させる(S12)。
【0084】
さらに、制御部112は、画像生成部13に対して基準画像である地図画像を表示部4の画面に表示する制御信号を出力する。画像生成部13は、当該制御信号に基づいて、ナビゲーション部2から現在の地図画像に関する情報を取得し、この地図画像を表示する画像信号を表示部4に出力する。表示部4は入力された画像信号に基づいて地図画像を表示する(S13)。
【0085】
なお、操作入力の中断の必要度が第1領域に含まれる場合には、操作画像は色調が変更されることなく、そのまま表示部4に表示される。必要度が第3領域に含まれる場合には、自動的に表示部4に表示される画像が操作画像から基準画像に切替えられ、操作者による操作入力は強制的に中断される。
【0086】
このようにすることで、操作画像から基準画像への切り替えが必要な状況が発生した場合に、操作者に対して操作画像から基準画像への切替えを促すことができる。そのため、画像の切り替えの促しがない場合と比較して、画像の切り替えの必要な状況の発生を操作者が見落とすことが防止される。また、画像の切り替えを促すことなく自動的に切り替わる場合と比較して、操作者の意図しない画像の切り替わりが発生しないため、操作者がストレスを感じることを防止できる。
【0087】
なお、上述の実施形態のように、操作画像の色調を変化させて操作者に操作入力の中断を促し、画像の切り替えを促してもよいし、(1)操作画像が透けて見える基準画像(例えば地図画像)を重畳して表示し、中断の必要度が高くなるに伴い基準画像の透過度を下げる、言い換えると操作画像の代わりに基準画像が見えるようしてもよいし、(2)操作画像が画面上で左右に揺れ、中断の必要度が高くなるに伴い、揺れ幅が大きくなったり、揺れの速度が速くなったりしてもよいし、(3)操作画像の色調が揺らぎ、中断の必要度が高くなるに伴い、色調の揺らぎが速くなっても(点滅するようになっても)よく、特に限定するものではない。
【0088】
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図10から図13を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、中断した操作情報の入力に復帰する方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図10から図13を用いて、操作入力に復帰する方法を説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
【0089】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第2の実施形態と比較して、記憶支援である遷移画像の表示を行っている途中で、操作者が操作情報の入力を再開できる点が異なっている。つまり、第2の実施形態では、操作情報の入力が中断された直前の操作画像が表示部4に表示された後に、操作者が操作情報の入力を再開するのに対して、直前の操作画像が表示される前に、操作情報の入力を再開できる点が異なる。
【0090】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について図6、図10から図13を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における動作と同様の動作については、その説明を省略する。図10は、基準画像である地図画像から、操作者が電話番号による目的地入力の途中まで行った状態を説明する図であり、図10(a)は基準画像である地図画像であり、図10(b)は目的地設定画像であり、図10(c)は電話番号入力画像であり、図10(d)は途中まで電話番号を入力した状態を示す画像である。
【0091】
最初に、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う場合について説明する。
図10(a)に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている。その後、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う。操作者は、まず、目的地設定ボタンを押下することにより、表示部4の画面に、図10(b)に示すような、操作画像である目的地設定画像を表示させる。そして、電話番号ボタンを押下することにより、図10(c)に示すような、操作画像である電話番号入力画像を表示させる。その後、操作者は、数字ボタンを押下することにより、目的地の電話番号の入力を開始する。
【0092】
図11は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図11(a)は基準画像である地図画像であり、図11(b)は目的地設定画像であり、図11(c)は電話番号入力画像であり、図11(d)は途中まで電話番号を入力した状態を示す図である。
【0093】
電話番号の入力が途中まで行われたときに、例えば、それまで停車していた車両が発進すると、制御部112によって、上述の操作情報の入力が中断される。その後、車両が停車して操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、図11に示すように、地図画像から目的地の電話番号が入力された画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0094】
まず、図11(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図11(b)に示すように、操作画像である目的地設定画像が表示される。表示された目的地設定画像において選択されていたボタン(ここでは、電話番号ボタン)がハイライト表示されている。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して目的地設定の方法を新たに選択することもできる。
【0095】
そして、図11(c)に示すように、電話番号入力画像が表示される。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して、最初から目的地の電話番号を入力することもできる。さらに、図11(d)に示すように、操作入力の作業が中断した時点の電話番号入力画像が表示される。操作者は、電話番号の続きを継続して入力することができる。
【0096】
さらに、操作者は、記憶支援で表示される画像の順序を任意に変更することができる。例えば、上述のように図11(a)から図11(d)に向かって、順に表示させることも、図11(d)から図11(a)に向かって逆順に表示させることも、途中から図11(a)や、図11(d)に表示をジャンプさせることもできる。
【0097】
例えば、画像切替指示ボタン11Bが十字キーである場合には、十字キーの右ボタンで1画像ずつの順送りが行われ、左ボタンで1画像ずつの逆送りが行われ、上ボタンで直前の操作画像へのジャンプが行われ、下ボタンで直近の基準画像へのジャンプが行われる。
【0098】
次に、操作者がオーディオ部3のサウンドを設定する場合について、図12および図13を参照しながら説明する。図12は、基準画像である地図画像から、操作者がオーディオ部3のサウンド設定を行う状態を説明する図であり、図12(a)は基準画像である地図画像であり、図12(b)はラジオ局選局画像であり、図12(c)はサウンド設定画像であり、図12(d)および(e)はサウンドの設定を行っている状態を示す画像である。
【0099】
図12(a)に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている。その後、操作者がオーディオ部3に、サウンド設定の入力を行う。操作者は、まず、ラジオボタンを押下することにより、表示部4の画面に、図12(b)に示すような、操作画像であるラジオ局選局画像を表示させる。そして、SOUNDボタンを押下することにより、図12(c)に示すような、操作画像であるサウンド設定画像を表示させる。
【0100】
サウンド設定画像において、操作者は、図12(d)に示すように、位置ボタン(図12(d)における右側の十字状のボタン)を操作して、音の前(Front)後(Rear)左(L)右(R)のバランスを設定し、さらに、図12(e)に示すように、音質ボタン(図12(e)における左側に3つのボタン)を操作して、高音や低音など大きさのバランスを設定する。
【0101】
音質ボタンによるバランスの設定まで行われたときに、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンをシングルクリックして操作入力の中断を指示すると、上述の操作情報の入力が中断される。上述のようなサウンド設定を行う操作は、車両が走行していても、停車していても可能であるため、制御部112が自動的に、操作情報の入力を遮断することは起きない。
【0102】
図13は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図13(a)は基準画像である地図画像であり、図13(b)はラジオ局選局画像であり、図13(c)はサウンド設定画像であり、図13(d)および(e)はサウンドの設定を行っている状態を示す画像である。
【0103】
その後、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックすると共に、当該ボタンを長押しすると、図13に示すように、地図画像からサウンド設定画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0104】
まず、図13(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図13(b)に示すように、操作画像であるラジオ局選局画像が表示される。表示されたラジオ局選局画像において選択されていたボタン(ここでは、SOUNDボタン)がハイライト表示されている。ここで、操作者は、記憶支援の表示を中止してラジオ局の選局を行うこともできる。
【0105】
そして、図13(c)に示すように、サウンド設定画像が表示される。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して、最初からサウンド設定の入力をすることもできる。さらに、図11(d)に示すように、位置ボタンの操作による音の前後左右のバランスを設定した画像が表示される。操作者は、ここで記憶支援の表示を中止して、途中からサウンド設定の入力を行うこともできる。その次に、図11(e)に示すように、音質ボタンの操作による音質のバランスを設定した画像が表示される。操作者は、音質のバランスの設定の続きを継続して入力することができる。
【0106】
このようにすることで、操作者は、操作入力の中断がされる前に行った作業を思い出した時点で、速やかに操作情報の入力を再開させることができる。言い換えると、記憶支援の表示を全て見ることなく、操作情報の入力を再開させることができ、操作者は記憶支援の表示が終了するのを待つ必要がない。
【0107】
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について図14から図17を参照して説明する。
本実施形態のカーナビの操作情報入力装置の基本構成は、第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態とは、中断した操作情報の入力に復帰する方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図14から図17を用いて、操作入力に復帰する方法を説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
【0108】
本実施形態の操作情報入力装置101は、第2の実施形態と比較して、記憶支援である遷移画像を表示する際に、全ての画像を表示するのではなく、一部の画像のみを表示する点が異なっている。
【0109】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について図6、図10、図12、図14から図17を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態における動作と同様の動作については、その説明を省略する。
【0110】
最初に、電話番号を利用して目的地の入力を中断した後に、記憶支援である遷移画像を表示する場合について説明する。操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う方法、および、表示される画像については、第4の実施形態(図10参照。)と同様であるため、その説明を省略する。
【0111】
図14は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図14(a)は基準画像である地図画像であり、図14(b)は目的地設定画像であり、図14(c)は、電話番号入力画像であって途中まで電話番号を入力した状態を示す図である。
【0112】
電話番号の入力が途中まで行われた状態で入力が中断され、その後、操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、図14に示すように、地図画像から目的地の電話番号が入力された画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0113】
まず、図14(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図14(b)に示すように、操作画像である目的地設定画像が表示される。表示された目的地設定画像において選択されていたボタン(ここでは、電話番号ボタン)がハイライト表示されている。
【0114】
そして、図14(c)に示すように、操作入力の作業が中断した時点の電話番号入力画像が表示される。つまり、電話番号入力時の初期画像、言い換えると、電話番号が入力される前の電話番号入力画像の表示が省略され、電話番号が途中まで入力された状態の画像が表示される。操作者は、表示された画像を確認しながら、電話番号の続きを継続して入力することができる。
【0115】
次に、操作者がオーディオ部3のサウンドの設定を最後まで行って中断した後に、記憶支援である遷移画像を表示する場合について説明する。操作者がナビゲーション部2に、オーディオ部3のサウンドの設定を行う方法、および、表示される画像については、第4の実施形態(図12参照。)と同様であるため、その説明を省略する。
【0116】
図15は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図15(a)は基準画像である地図画像であり、図15(b)はラジオ局選局画像であり、図15(c)はサウンドの設定を最後まで行った状態を示す画像である。
【0117】
オーディオ部3のサウンドの設定を最後まで行った状態で入力作業が中断され、その後、操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、図15に示すように、地図画像からオーディオ部3のサウンドの設定画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0118】
まず、図15(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図15(b)に示すように、操作画像であるラジオ局選局画像が表示される。表示されたラジオ局選局画像において選択されていたボタン(ここでは、SOUNDボタン)がハイライト表示されている。
【0119】
そして、図15(c)に示すように、位置ボタンによる操作、および、音質ボタンによる操作がされた状態のサウンド設定画像が表示される。つまり、サウンド設定の初期画像、言い換えると、位置ボタンによる操作、および、音質ボタンによる操作がされていない画像と、位置ボタンによる操作が行われた画像と、の表示が省略され、位置ボタンによる操作、および、音質ボタンによる操作が終了した状態の画像が表示される。操作者は、表示された画像を確認しながら、電話番号の続きを継続して入力することができる。
【0120】
さらに、50音による目的地の入力を最後まで行って中断した後に、記憶支援である遷移画像を表示する場合について説明する。図16は、基準画像である地図画像から、操作者が50音による目的地入力を最後まで行った状態を説明する図であり、図16(a)は基準画像である地図画像であり、図16(b)は目的地設定画像であり、図16(c)は50音入力画像であって途中まで目的地名を入力した状態を示す画像であり、図16(d)は50音入力画像であって最後まで目的地名を入力した状態を示す画像である。
【0121】
最初に、操作者がナビゲーション部2に、50音を利用して目的地の入力を行う場合について説明する。
図16(a)に示すように、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている。その後、操作者がナビゲーション部2に、50音を利用して目的地の入力を行う。操作者は、まず、目的地設定ボタンを押下することにより、表示部4の画面に、図16(b)に示すような、操作画像である目的地設定画像を表示させる。そして、50音ボタンを押下することにより50音入力画像を表示させ、ひらがなボタンを押下して目的地名の入力を開始する。ここでは目的地名の途中まで入力した状態が示されている。その後、操作者は、目的地名の入力を継続して、目的地名を最後まで入力する。図16(d)は目的地名が最後まで入力された状態の画像を示している。
【0122】
図17は、本実施形態に係る記憶支援による遷移画像の表示状態を説明する図であり、図17(a)は基準画像である地図画像であり、図17(b)は50音入力画像であって途中まで目的地名を入力した状態を示す画像であり、図17(c)は50音入力画像であって最後まで目的地名を入力した状態を示す画像である。
【0123】
上述のように、目的地名の入力が最後まで行われた状態で、当該入力が中断され、その後に操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックすると共に、当該ボタンを長押しすると、図17に示すように、地図画像から50音入力画像までの表示(記憶支援の表示)が開始される。
【0124】
まず、図17(a)に示すように、基準画像である地図画像が表示され、その後に図17(b)に示すように、操作画像である目的地設定画像が表示される。そして、図17(c)に示すように、目的地名が最後まで入力された状態の画像が表示される。つまり、50音入力画像であって目的地名が途中まで入力された画像の表示が省略され、目的地名が最後まで入力された状態の画像が表示される。操作者は、表示された画像を確認しながら、50音の続きを継続して入力することができる。
【0125】
このように記憶支援で表示される操作画像を、直近の基準画像である地図画像から、直前の操作画像である50音入力画像に至るまでの一部の操作画像とすることで、全ての操作画像を表示する方法と比較して、記憶支援の表示に要する時間を短縮することができる。
【0126】
〔第6の実施形態〕
次に、本発明の第6の実施形態について図18を参照して説明する。図18は、本実施形態に係るカーナビCNおよび操作情報入力装置201の構成を説明する模式図である。
【0127】
本実施形態のカーナビCNの操作情報入力装置201の基本構成は、図18に示すように、第1の実施形態と比較して、被操作機器であるオーディオ部203に操作情報入力装置の制御信号が入力されない点が異なっている。言い換えると、オーディオ部203が操作情報入力装置201によって制御されていない点が異なっている。
【0128】
オーディオ部203は、操作者は操作情報入力装置201を介することなく、直接操作情報を入力するものである。例えば、オーディオ部203としては、携帯型音楽プレーヤであって、カーナビCNに接続されて表示部4に携帯型音楽プレーヤの画像を表示できるものを挙げることができる。
【0129】
次に、本実施形態の特徴部分である記憶支援である遷移画像の表示方法について説明する。
操作者は、オーディオ部203に対して直接、操作情報を入力し、操作情報の入力結果は表示部4に表示される。表示部4に表示された操作情報の入力結果は、スクリーンコピーされ、選別された上で、画像記憶部14に書き込まれる。
【0130】
ここで、スクリーンコピーの選別方法について説明する。
時刻的に隣接する2枚のスクリーンコピーは、対比されて両者の変化の度合いXが、下記の式(1)を用いた演算により求められる。演算により求められた変化の度合いXは、予め定められた所定の閾値と対比される。変化の度合いXが、所定の閾値よりも大きい場合には、時刻的に早い側のスクリーンコピーが画像記憶部14に書き込まれる。その一方で、変化の度合いXが、所定の閾値よりも小さい場合には、時刻的に早い側のスクリーンコピーは画像記憶部14に書き込まれない。
【0131】
【数1】
【0132】
その後、操作情報の入力作業中に、入力を中断する事情が発生すると、操作者は画像切替指示ボタン11Bのボタンをシングルクリックして操作を中断する。
制御部12は操作の中断指示が入力されると、表示部4に基準画像である地図画像を表示させる。その後、操作を中断する事情が解消して、操作者が中断した作業の続きを行う場合には、画像切替指示ボタン11Bのボタンをダブルクリックして、操作の復帰指示を入力する。さらに、記憶支援の表示を行う場合には、操作者は、画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しして、記憶支援の表示指示を入力する。
【0133】
記憶支援の表示指示が入力されると、制御部12は、画像記憶部14に書き込まれたスクリーンコピーのデータを読み出すとともに、表示部4に表示させる制御信号を画像生成部13に出力する。表示部4には、画像記憶部14に書き込まれたスクリーンコピーの画像が、記憶支援の表示として表示される。このとき、表示部4に表示される画像はスクリーンコピーの画像であるため、操作者は記憶支援として表示された画像(スクリーンコピーの画像)に対して操作の入力を行うことはできない。
【0134】
記憶支援の表示として、最後のスクリーンコピーの画像(操作の中断の直前画像)まで表示されると、画像記憶部14は、表示部4に表示される画像を、スクリーンコピーの画像から操作情報の入力が可能な画像に切替える制御信号を出力する。
【0135】
このようにすることで、操作情報入力装置201から制御信号が入力されないオーディオ部203に対する操作画像であっても、記憶支援の表示を行うことができ、操作者に対する負担を軽減することができる。
【0136】
〔第7の実施形態〕
次に、本発明の第7の実施形態について図10および図14を参照して説明する。
本実施形態のカーナビCNの操作情報入力装置101の基本構成は、第2の実施形態と同じであり、画像記憶部14に記憶される画像に係る情報が、操作情報に係る制御信号である点が異なっている。
【0137】
以下に、本実施形態の操作情報入力装置101における動作の特徴部分について説明する。最初に、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う場合について説明する。
【0138】
第4の実施形態の場合と同様に、まず、表示部4の画面には、ナビゲーション部2によって基準画像である地図画像が表示されている(図10(a)参照。)。その後、操作者がナビゲーション部2に、電話番号を利用して目的地の入力を行う。操作者は、まず、目的地設定ボタンを押下することにより、表示部4の画面に操作画像である目的地設定画像を表示させる(図10(b)参照。)。そして、電話番号ボタンを押下することにより、操作画像である電話番号入力画像を表示させる(図10(c)参照。)。その後、操作者は、数字ボタンを押下することにより、目的地の電話番号の入力を開始する。
【0139】
このとき、画像記憶部14には、制御部112から上述の目的地設定ボタンの押下により出力された制御信号と、電話番号ボタンの押下により出力された制御信号と、数字ボタンの押下により出力された制御信号が書き込まれる。
【0140】
そして、電話番号の入力が途中まで行われたときに、上述の操作情報の入力が中断され、その後に操作情報の入力の復帰が可能になると共に、操作者が画像切替指示ボタン11Bのボタンを長押しすると、記憶支援の表示が開始される。
【0141】
このとき、制御部112は、画像記憶部14に目的地設定ボタンの押下により出力された制御信号と、電話番号ボタンの押下により出力された制御信号と、数字ボタンの押下により出力された制御信号が書き込まれているか確認し、確認できた場合には、これらの制御信号を読み出す制御信号を出力する。さらに、制御部112は、画像生成部13から読み出した制御信号に基づいて、表示部4に操作画像を表示する画像信号を生成する制御信号を出力する。表示部4は、画像生成部13から出力された画像信号に基づいて、記憶支援の表示である操作画像の表示を行う。
【0142】
このようにすることで、目的地設定ボタンの押下により出力された制御信号や、電話番号ボタンの押下により出力された制御信号や、数字ボタンの押下により出力された制御信号など、画像を新たに生成するのに必要な情報のみを画像記憶部14に記憶させればよい。そのため、画像記憶部14に対するデータの書込みや読み出しに要する時間を短縮することができる。さらに、画像記憶部14に必要とされる記憶領域の増大を抑制することができる。
【符号の説明】
【0143】
1,101,201…操作情報入力装置、2…ナビゲーション部(被操作機器)、3,203…オーディオ部(被操作機器)、4…表示部、11…入力部、12,112…制御部、13…画像生成部、14…画像記憶部、111…車間距離測定部(測定部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被操作機器に対する操作情報が表示部の画面に表示される操作情報入力装置であって、
前記被操作機器に対する操作情報を表示する操作画像、および、前記被操作機器の操作情報以外の画像を表示する基準画像を前記表示部の画面に表示させる画像生成部と、
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える指示、および、前記基準画像に切り替えられた後に、再び前記操作画像に切り替える指示が入力される入力部と、
前記表示部において前記操作画像が表示されている場合に、直近の前記基準画像から表示されている前記操作画像に至るまでに表示された画像に係る情報が書き込まれる画像記憶部と、
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える指示が前記入力部に入力されると、直近の前記基準画像から切り替えられる直前の前記操作画像に至るまでに表示された画像に係る情報を記憶させる制御信号を前記画像記憶部に出力するとともに、前記画像生成部に前記基準画像を表示させる制御信号を前記表示部に出力し、
前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える指示が前記入力部に入力されると、前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、直近の前記基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された画像を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力する制御部と、
が設けられていることを特徴とする操作情報入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える情報が前記入力部に入力された際に、前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、前記直近の基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された全ての画像を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力することを特徴とする請求項1記載の操作情報入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える情報が前記入力部に入力された際に、前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、前記直近の基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された画像の一部を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力することを特徴とする請求項1記載の操作情報入力装置。
【請求項4】
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える情報、および、前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える情報が、外部の状況を測定する測定部からの測定信号であり、
前記測定信号と、前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像への切替えとの対応、および、前記測定信号と、前記基準画像に切り替えられた後に、再び行われる前記操作画像への切り替えとの対応が予め記憶され、
前記制御部は、予め記憶された対応に基づいて、制御信号を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項5】
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える情報、および、前記基準画像に切り替えられた後に、再び前記操作画像に切り替える情報が、操作者から入力される指示、および、外部の状況を測定する測定部からの測定信号であり、
前記測定信号と、前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像への切替えとの対応が予め記憶され、
前記制御部は、前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像への切り替えに対応する前記測定信号が入力され、かつ、前記表示部に前記操作画像が表示されている場合には、
前記操作者に、前記操作画像から前記基準画像への切替えを促す画像を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項6】
前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、前記直近の基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された画像が新たに生成され、該生成された画像が前記表示部に表示されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項7】
前記基準画像として表示される画像の内容は予め登録され、かつ、当該登録された画像の内容は、変更可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項1】
被操作機器に対する操作情報が表示部の画面に表示される操作情報入力装置であって、
前記被操作機器に対する操作情報を表示する操作画像、および、前記被操作機器の操作情報以外の画像を表示する基準画像を前記表示部の画面に表示させる画像生成部と、
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える指示、および、前記基準画像に切り替えられた後に、再び前記操作画像に切り替える指示が入力される入力部と、
前記表示部において前記操作画像が表示されている場合に、直近の前記基準画像から表示されている前記操作画像に至るまでに表示された画像に係る情報が書き込まれる画像記憶部と、
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える指示が前記入力部に入力されると、直近の前記基準画像から切り替えられる直前の前記操作画像に至るまでに表示された画像に係る情報を記憶させる制御信号を前記画像記憶部に出力するとともに、前記画像生成部に前記基準画像を表示させる制御信号を前記表示部に出力し、
前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える指示が前記入力部に入力されると、前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、直近の前記基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された画像を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力する制御部と、
が設けられていることを特徴とする操作情報入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える情報が前記入力部に入力された際に、前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、前記直近の基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された全ての画像を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力することを特徴とする請求項1記載の操作情報入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える情報が前記入力部に入力された際に、前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、前記直近の基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された画像の一部を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力することを特徴とする請求項1記載の操作情報入力装置。
【請求項4】
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える情報、および、前記基準画像に切り替えられた後に、前記直前の操作画像に切り替える情報が、外部の状況を測定する測定部からの測定信号であり、
前記測定信号と、前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像への切替えとの対応、および、前記測定信号と、前記基準画像に切り替えられた後に、再び行われる前記操作画像への切り替えとの対応が予め記憶され、
前記制御部は、予め記憶された対応に基づいて、制御信号を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項5】
前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像に切り替える情報、および、前記基準画像に切り替えられた後に、再び前記操作画像に切り替える情報が、操作者から入力される指示、および、外部の状況を測定する測定部からの測定信号であり、
前記測定信号と、前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像への切替えとの対応が予め記憶され、
前記制御部は、前記表示部において表示されている内容を前記操作画像から前記基準画像への切り替えに対応する前記測定信号が入力され、かつ、前記表示部に前記操作画像が表示されている場合には、
前記操作者に、前記操作画像から前記基準画像への切替えを促す画像を前記表示部に表示させる制御信号を前記画像生成部に出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項6】
前記画像記憶部に書き込まれた前記画像に係る情報に基づいて、前記直近の基準画像から前記直前の操作画像に至るまでに表示された画像が新たに生成され、該生成された画像が前記表示部に表示されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【請求項7】
前記基準画像として表示される画像の内容は予め登録され、かつ、当該登録された画像の内容は、変更可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の操作情報入力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図18】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図18】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−123658(P2012−123658A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274513(P2010−274513)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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