施設利用情報および地理情報提供システム、障害者向け経路検索システム
【課題】 経路検索のみならず、利用者が利用したいと欲する施設の検索も行なうことができ、また、経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できるようにする。
【解決手段】 障害区分に適した施設の検索と経路検索とを行い、障害対応の程度に応じた表示色でもって色分けされた道路標示と経路案内表示とを共に表示する。
【解決手段】 障害区分に適した施設の検索と経路検索とを行い、障害対応の程度に応じた表示色でもって色分けされた道路標示と経路案内表示とを共に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、障害者や高齢者向けに施設や道路に関する情報を提供するにあたって、その情報が厳選されることでより効率的にシステム内にその情報が蓄積記録されるようにすると共に、障害者や高齢者がその情報を利用することでより安心して施設や道路に出かけられるようにするための施設利用情報および地理情報提供システムや障害者向け経路検索システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像変換装置に関する技術として特許公開公報に記載されたものがあり、例えば、特開2003−121191号公報(特許文献1)、特開2001−280992号公報(特許文献2)に記載のものがある。
これら特許文献1、特許文献2においては、ある地点からある地点までの経路検索の技術について記載されているが、障害者や高齢者に適した施設の検索を含んだものとはなっていないし、経路検索結果としての道順については示されているが、その経路における障害物や危険物等の状況を表すものとはなっていない。
【特許文献1】特開2003−121191号公報
【特許文献2】特開2001−280992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術では、経路検索の実現手段を開示しているが、障害者や高齢者などの利用者が目的とする施設の検索までを含んだような情報の提供を行うまでには至っておらず、また、利用者が具体的に要求する施設や道路の状況についてよりうまく把握できるようにしたものとはていない。
本発明の目的は、経路検索のみならず、利用者が利用したいと欲する施設の検索も行なうことができ、また、経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上述の課題を解決するために、
利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する施設を利用するための情報である施設利用情報とその地理範囲を含む地図領域範囲の道路情報などを含む地理情報とを記録する記録装置と、施設の施設属性または施設情報(以下、施設情報等とも称す)または利用者の障害区分を識別する識別装置と、施設利用情報および地理情報を入力する入力装置と、施設利用情報および地理情報、例えば、道路ネットワークを表示したり印刷したりするための表示装置または印刷装置と、情報検索装置とを有するものであって、入力装置から地図領域範囲の道路ネットワークを構成する道路部分であって交差点あるいは道路上の1点(以下ノードとも称す)で区切られた道路部分(以下アークとも称す)に関する道路情報や道路に相対して存する施設の施設情報等を、障害区分ごとに入力装置から入力して記録装置に記録し、利用者の希望に関わる地理上の位置や障害区分に適した施設利用情報が記録された施設を検索すると共に、その検索された施設に至る経路のうち識別された障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を情報検索装置によって検索し、道路ネットワーク表示における道路部分の表示(アーク表示)ごとにその道路部分の障害対応の程度に応じた表示色でもって色分けされたアーク表示を表示し、そのアーク表示に沿うように検索された経路に関わる経路案内表示を表示することで、利用者の利用ごとに識別装置で識別された施設情報等や障害区分に応じた施設利用情報および地理情報を表示する、あるいはそれら表示内容を印刷装置から印刷したりして、所望の情報を提供するものである。
また、本発明は、上述の手段が実現するもののうち経路検索としては、施設情報を用いない検索をおこなうことで、道路ネットワーク上の位置にかかわる経路検索と上述のアーク表示に沿うように検索された経路に関わる経路案内表示を表示するとしたものでもある。
【発明の効果】
【0005】
本発明の施設利用情報および地理情報提供システムや障害者向け経路検索システムによれば、利用者が目的とする施設の検索を効率的に行うことができ、利用者が目的とする施設の検索とその施設への経路の検索とについて一元的に情報の提供を行なうことができる。また、利用者が具体的に要求する施設や道路の状況についてよりうまく把握できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明による施設利用情報および地理情報提供システムの実施の形態について説明する。
図1は施設利用情報および地理情報提供システムのシステム構成を示す図である。本システムについては、本システムによって施設利用情報および地理情報の提供をしてもらい施設検索や経路検索の結果を得ることで、希望する施設や到達することを希望する地理上の位置により快適に至ることができる者やその者に代わって情報の提供を受ける者(被提供者)を利用者としている。そのため利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する施設の施設利用情報、およびその地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報は、記録装置1に記録される。
さらに本システムが提供する施設利用情報および地理情報を利用者がより快適に利用するためには、それら提供されるデータが最新のものであることが望ましく、そのための追加データや更新データを入力装置5から本システムに入力し、記録装置1ではその入力されたデータに応じて情報が書き換わる。
さらにその最新とされるデータを利用者へより適切に提供するために、記録装置1から、所定の表示を行うための施設利用情報および地理情報などを、利用者が確認することの可能な表示装置6へ出力する。
【0007】
ここで表示装置1は、地理情報のうち道路に関する道路情報を基に、地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、その道路ネットワークにおけるアーク表示の表示属性である表示色を、障害区分に応じたアークごとの道路情報があらわしている障害への対応の程度に応じて異なった表示色の前記アーク表示でもって道路ネットワークを表示する。例えば、障害の程度が「バリアフリー」のアークは緑色で表示し、「複数の区分で要注意」のアークは黄色で表示し、「視覚障害者要注意」のアークは青色で表示し、「車いす利用者要注意」のアークは明灰色で表示し、「歩行困難者要注意」のアークは水色で表示し、「歩行できない道路」のアークは赤色で表示し、「未調査」のアークは暗灰色で表示する。こうすることで、個々の道路部分だけでなく、横断的に地域の道路状況を一目で簡便に確認することができる。
図2と図3は地図表示の例を示した図である。この図の道路項目201にはアークごとの道路の表示色の例を示している。
なお、表示装置の代わりとして印刷装置を備えて印刷結果によって提供できるものとしてもよい。
【0008】
利用者は、本システムから施設利用情報および地理情報を提供してもらう場合は、利用者が希望する障害区分あるいは利用者の属性としての障害区分の項目であって、本実施の形態の例としては「視覚障害者」、「車椅子利用者」、「歩行困難者」の少なくともいずれかを選択することができ、また、それら3項目のそれぞれに限らない場合は「区分なし」も選択することができて、その選択された項目がいずれであるかを識別装置3によって識別する。なお、識別装置3は利用者の選択動作そのものによらずに、利用者の所持する識別手段などに応じて障害区分を識別するものであってもよい。
歩行困難者とは、視覚障害者や車椅子利用者には相当しない者であって、歩行困難を生じる負荷がかかっている者を想定したものであり、例えば、ベビーカーを押す者・子供をつれた者・下肢障害者・重量物運搬者・加齢または怪我などにより下肢機能が一時的に低下している者が相当すると考えられる。
また利用者は、利用者が希望する施設情報等の項目であって、本実施の形態の例としては「単独施設」、複数施設が集合する「集合施設」のうち少なくとも一つを前記施設属性の項目として選択するとしてもよく、「名前または名称」、「住所」、「カテゴリ」、「視覚障害者対応の可否」、「車椅子使用者対応の可否」、「歩行困難者対応の可否」、「点字メニューの有無」、「手話・簡易筆談対応の可否」、「バリアフリー駐車場の有無」のうち少なくとも一つを前記施設情報の項目として選択するとしてもよく、選択された項目があるか否か、その選択された項目がいずれであるか、選択された項目のうち具体的な内容が指定されているか否かを識別装置2によって識別する。
また利用者は、利用者が希望する地理上の位置を指定してもよく、その指定された位置に関わる位置情報を位置情報取得装置4で取得する。なお位置情報取得装置4は指定動作そのものによらずに、利用者の存在する地理上の位置を観測する手段などを用いて位置情報を取得するものであってもよい。
【0009】
識別装置2で識別された施設情報等および識別装置3で識別された障害区分および位置情報取得装置4で取得された位置情報は、記録装置1に入力されると共に、施設情報検索装置7にも入力される。
記録装置1は、それら入力された情報に応じて所定の表示を行うための施設利用情報および地理情報などを表示装置6へ出力する。表示装置6は利用者の希望に基づいて識別された施設情報等および識別された障害区分および取得された位置情報などに応じた表示を表示装置6によって閲覧することができ、それによりさらに適切な項目を選択することなどが可能となる。
施設情報検索装置7は、取得された位置情報、道路の位置形状情報、施設情報のうち施設の位置に関わる情報、および施設利用情報のうち識別された障害区分に応じて、障害区分に適した施設利用情報が記録された施設を検索すると共に、その検索された施設に至る経路のうち障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を検索し、その検索結果情報を記録装置1へ出力する。そうすることで、障害者や高齢者などの利用者が目的とする施設の検索と共に経路検索までを含んだ検査結果情報を提供することができる。その検索を開始するための検索画面の表示例を図4に、検索の結果表示画面の表示例を図5に示す。
ここで位置形状情報についてさらに詳しく述べると、上述の地理領域範囲内における地理上の位置であって道路部分であるアークの存する地理上の位置とその形状をあらわす情報であってその位置形状に応じてアークの左側右側や進行方向等を識別するための方向情報を含むものを位置形状情報としている。
記録装置1は、検索結果情報を入力し、その検索結果情報に応じて検索結果表示を行うための施設利用情報および地理情報提供などを表示装置6へ出力し、それら情報を入力した表示装置6は、検索された経路のアーク表示に沿うように、検索された経路の経路案内表示を表示する。そうすることで、経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できる。
【0010】
次に図1を用いて、本システムを実現するための別の構成方法について説明する。まず記録装置1における構成の例を詳述する。図に示すように、記録装置1は第1の記録装置8と第2の記録装置9とに大まかに分けられる。このように記録装置1を構成することで、入力装置5から入力された第1の施設利用情報および地理情報を第1の記録装置8で記録し、第1の記録装置8から出力された施設利用情報および地理情報を第2の記録装置9で記録するようにし、第2の記録装置9から出力された第2の施設利用情報および地理情報を表示装置6に入力することができる。そのため、例えば、図に示すフィルタリング装置10を用いて、入力装置5から出力された第1の施設利用情報および地理情報と表示装置6に入力された第2の施設利用情報および地理情報とを異ならせた情報とすることができる。
ここで、図1にあるように第1の記録装置8および入力装置5を有する第1の装置100と、第2の記録装置9および施設情報検索装置7を有する第2の装置101と、識別装置2、識別装置3、位置情報取得装置4、および表示装置6を有する第3の装置102とにより本システムを実現できる。こうすることで、第1の装置100と第2の装置101と、第3の装置102とは、それぞれ別個の運営形態や所有者などに属するとすることができる。そのため、例えば第1の装置100でもって行われる入力作業により第1の記録装置8に記録された情報が、第2の装置101にそのまま記録されるかあるいは第2の装置101からそのまま出力されることが望ましくない場合に、上述のフィルタリング装置10を備えることなどで第2の装置101を運営する者に適した情報に変換することが可能となる。なお、図1ではフィルタリング装置10は、記録装置1の中の第1の記録装置8と第2の記録装置9の間に備えることとしてあるが、第2の記録装置9と表示装置6の間に備えることとしてもよく、また、記録装置1の外であってもよい。
また、第1の装置100をパーソナルコンピュータ、第2の装置101をサーバ、第3の装置102を携帯端末あるいはパーソナルコンピュータとしてもよく、パーソナルコンピュータ100とサーバ101間およびサーバ101と携帯端末あるいはパーソナルコンピュータ102間は、通信回線や通信ネットワークで接続されているとしてもよい。
【0011】
なお、図2で示している地図表示部分に関連して、入力装置5はその図に示す地図表示部分のような所定面積である地図領域範囲ごとに施設利用情報および道路情報を入力するとしてもよく、また、記録装置1、第1の記録装置8および第2の記録装置9のうち少なくとも第1の記録装置8は、その入力された施設利用情報および道路情報を所定面積の地図領域範囲に関連付けて記録するとしてもよい。その所定面積については障害者や歩行困難者が一時に移動することが可能な範囲を含む程度とし、例えば、縦3kmで横4km程度のものとしてもよく、そうすることで、障害者や歩行困難者がその移動時に収集した施設利用情報および道路情報を一つの地図領域範囲に対応付けて入力できて、入力作業の効率をより向上することができる。
【0012】
以下、本発明による障害者向け経路検索システムの実施の形態について説明する。上述したシステムとほぼ同様に、地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報を記録する記録装置と、地理情報のうちの道路に関する道路の位置情報を識別する識別装置と、利用者の属性である障害区分を識別する識別装置と、地理領域範囲内における地理上の位置であって、利用者の存する地理上の位置または利用者の指定する位置に関わる位置情報を取得する位置情報取得装置と、地理情報を表示するための表示装置と、取得された位置情報と識別された道路の位置情報に関わる経路を検索する経路検索装置とを有し、表示装置は、地理情報のうち道路に関する道路情報を基に、地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、その道路ネットワークにおけるアークごとのアーク表示の表示属性である表示色について、障害区分に応じた道路情報のあらわす障害への対応の程度に応じて異なった表示色のアーク表示でもって道路ネットワークを表示し、経路検索装置は、取得された位置情報と道路情報のうち道路の位置形状情報と識別された障害区分とに応じて、障害区分に適した道路情報が記録されたアークを検索すると共に、その検索されたアークからなる経路のうち障害区分により適した道路情報が記録されたアークからなる経路を検索し、表示装置は、さらに、検索された経路に関わる前記アーク表示に沿うように、検索された経路に関わる経路案内表示を表示するものであって、こうすることで経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できる。
【0013】
次に、上述のようなシステムにおいて記録装置に記録されている情報のデータ構造について、以下施設利用情報および地理情報提供システムにおける記録装置1の場合を例にして説明する。
記録装置1は、「単独施設」、複数施設が集合する「集合施設」のうち少なくとも一つの項目について記施設属性として記録するためのデータ構造を備えている。また、記録装置1は、視覚障害者対応の程度、車椅子使用者対応の程度、歩行困難者対応の程度、点字メニューの有無、手話・簡易筆談対応の程度、バリアフリー駐車場の有無または駐車台数、昇降手段の種類、トイレの種類のうち少なくとも一つの項目について施設利用情報として記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面の表示例を、図6と図7に示す。
【0014】
記録装置1は、少なくとも、地図領域範囲に存する施設に相対して存する道路の道路情報を地理情報として記録するためのデータ構造を備え、さらに、少なくとも、障害区分に応じた道路情報を道路情報として記録するデータ構造を備えている。
より詳述すると、記録装置1は、視覚障害者用の視覚障害者用道路情報、車椅子利用者用の車椅子利用者用道路情報、歩行困難者用の歩行困難者用道路情報のうち少なくとも一つを障害区分に応じた道路情報として記録するためのデータ構造と共に、道路の基本的な情報である基本道路情報を道路情報として記録するデータ構造とを備えている。
記録装置1は、アークごとに道路情報を記録するためのデータ構造をよびノードごとに道路情報を記録するためのデータ構造のうち少なくともアークごとに道路情報を記録するためのデータ構造を有している。
記録装置1は、上述の基本道路情報として、地理領域範囲内における地理上の位置であってアークの存する地理上の位置とその形状をあらわす情報であって、該位置形状に応じてアークの左側右側や進行方向等を識別するための方向情報を含む位置形状情報と、アークの車線数や歩行者専用・使用不能など、アークの車両進行が可能な進行方向をあらわす車両進行方向、アークの左側右側ごとの歩道の有無、アークの左側右側ごとの誘導ブロックの有無や形状認識の程度・配色認識の程度・JIS規格との差異の程度のうち少なくとも一つと、を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面の表示例を、図8に示す。なお、図9は図8に示すアークと同じアークの地図表示の場合の例を示す。
【0015】
記録装置1は、上述の視覚障害者用道路情報として、道路の傾きに関わる道路傾き情報、道路に存する障害物に関わる障害物情報、道路に存する危険物に関わる危険物情報、道路に存し利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報、道路における利用者の伝い歩きに関わる伝い歩き情報のうち少なくとも一つを記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
記録装置1は、上述の車椅子利用者用道路情報として、道路の傾きに関わる道路傾き情報、道路に存する障害物に関わる障害物情報、道路に存する危険物に関わる危険物情報、道路に存し利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報のうち少なくとも一つを記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
記録装置1は、上述の歩行困難者用道路情報として、道路の傾きに関わる道路傾き情報、道路に存する障害物に関わる障害物情報、道路に存する危険物に関わる危険物情報、道路に存し利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報のうち少なくとも一つを記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0016】
記録装置1は、上述の道路の道路傾き情報として、傾きなしか傾きが1/12以下であって穏やかだとする傾きであること、傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであること、傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであること、傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであること、および未調査であることのうち少なくとも一つであるとする情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであることあるいは傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであることにつき、道路がスロープのついた階段でること、道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、および道路にエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであることにつき、道路がスロープのついた階段でること、道路が手すりのない階段であること、道路が手すりのある階段であること、道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、およびエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0017】
記録装置1は、上述の障害物情報として道路上について、障害物がないこと、障害物があること、および未調査であることのうち少なくとも一つであるとする情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、障害物があることにつき、歩道中央であること、歩道中央でかつ深刻であること、車両出入り口であること、看板であること、駐車が多いこと、舗装の問題であること、ふたのない溝であること、荒いグレーチングであること、電柱やステーであること、車椅子の車輪が落ちる大きな穴であることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0018】
記録装置1は、道路の危険物について、危険物があること、危険物がないこと、および未調査であることのうち少なくとも一つであるとする情報を危険物情報として記録するためのデータ構造を備え、さらに、危険物があることにつき、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m以上ありであること、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m未満であること、
民地への迷い込みのおそれのあるエリアであること、
歩道中の障害物(植樹を含む)であること、
形状により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
配色により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
迂回することができない段差であること、
警告ブロックがないフラットな横断歩道入り口ありであること、
歩道がないが車道で通行可能であること、
道路の片方のみで通行可能であること、
歩道中に乗り越えられない2cm以上の段差であってかつ迂回不可能であること、
介護者があれば対応できる5cm程度までの段差であること、
車道に回り込む必要がある場所ありであること、
未舗装、滑りやすいなど、通行注意であること、および
車輪が落ち込む溝またはくぼみありであること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0019】
記録装置1は、道路の歩道について、利用に耐える歩道、利用できない歩道、および車道の迂回が発生する歩道であることのうち少なくとも一つをあらわす情報を利用する歩道情報として記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0020】
記録装置1は、道路における伝い歩きについて、視覚障害者誘導用ブロックで伝い歩き可であること、官民境界にある縁石や柵で伝い歩き可であること、車道側の路肩や縁石や柵で伝い歩き可であること、側溝をガイドとした伝い歩き可であること、連続した植樹帯で伝い歩き可であること、ガードレールで伝い歩き可であること、およびガイド情報なしであることのうち少なくとも一つをあらわす情報を伝い歩き情報として記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10に示す。
上述したデータ構造のうち少なくとも一つのデータ構造を有するとしてもよいし、それらデータ構造をより適切に組み合わせたものとしてもよく、上述のデータ構造をすべて有することを規格化したものに基づいたシステムを実現することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 施設利用情報および地理情報提供システムのシステム構成を示す図である。
【図2】 地図表示の例を示した図である。
【図3】 地図表示の例を示した図である。
【図4】 検索を開始するための検索画面の表示例を示した図である。
【図5】 検索結果の画面の表示例を示した図である。
【図6】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図7】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図8】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図9】 地図表示の場合のアークの表示例を示した図である。
【図10】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図11】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図12】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【符号の説明】
【0022】
1:記録装置、2:識別装置、3:識別装置、4:位置情報取得装置、5:入力装置、6:表示装置、7:施設情報検索装置、8:第1の記録装置、9:第2の記録装置、10:フィルタリング装置、100:パーソナルコンピュータ、101:サーバ、102:携帯端末あるいはパーソナルコンピュータ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、障害者や高齢者向けに施設や道路に関する情報を提供するにあたって、その情報が厳選されることでより効率的にシステム内にその情報が蓄積記録されるようにすると共に、障害者や高齢者がその情報を利用することでより安心して施設や道路に出かけられるようにするための施設利用情報および地理情報提供システムや障害者向け経路検索システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像変換装置に関する技術として特許公開公報に記載されたものがあり、例えば、特開2003−121191号公報(特許文献1)、特開2001−280992号公報(特許文献2)に記載のものがある。
これら特許文献1、特許文献2においては、ある地点からある地点までの経路検索の技術について記載されているが、障害者や高齢者に適した施設の検索を含んだものとはなっていないし、経路検索結果としての道順については示されているが、その経路における障害物や危険物等の状況を表すものとはなっていない。
【特許文献1】特開2003−121191号公報
【特許文献2】特開2001−280992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術では、経路検索の実現手段を開示しているが、障害者や高齢者などの利用者が目的とする施設の検索までを含んだような情報の提供を行うまでには至っておらず、また、利用者が具体的に要求する施設や道路の状況についてよりうまく把握できるようにしたものとはていない。
本発明の目的は、経路検索のみならず、利用者が利用したいと欲する施設の検索も行なうことができ、また、経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上述の課題を解決するために、
利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する施設を利用するための情報である施設利用情報とその地理範囲を含む地図領域範囲の道路情報などを含む地理情報とを記録する記録装置と、施設の施設属性または施設情報(以下、施設情報等とも称す)または利用者の障害区分を識別する識別装置と、施設利用情報および地理情報を入力する入力装置と、施設利用情報および地理情報、例えば、道路ネットワークを表示したり印刷したりするための表示装置または印刷装置と、情報検索装置とを有するものであって、入力装置から地図領域範囲の道路ネットワークを構成する道路部分であって交差点あるいは道路上の1点(以下ノードとも称す)で区切られた道路部分(以下アークとも称す)に関する道路情報や道路に相対して存する施設の施設情報等を、障害区分ごとに入力装置から入力して記録装置に記録し、利用者の希望に関わる地理上の位置や障害区分に適した施設利用情報が記録された施設を検索すると共に、その検索された施設に至る経路のうち識別された障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を情報検索装置によって検索し、道路ネットワーク表示における道路部分の表示(アーク表示)ごとにその道路部分の障害対応の程度に応じた表示色でもって色分けされたアーク表示を表示し、そのアーク表示に沿うように検索された経路に関わる経路案内表示を表示することで、利用者の利用ごとに識別装置で識別された施設情報等や障害区分に応じた施設利用情報および地理情報を表示する、あるいはそれら表示内容を印刷装置から印刷したりして、所望の情報を提供するものである。
また、本発明は、上述の手段が実現するもののうち経路検索としては、施設情報を用いない検索をおこなうことで、道路ネットワーク上の位置にかかわる経路検索と上述のアーク表示に沿うように検索された経路に関わる経路案内表示を表示するとしたものでもある。
【発明の効果】
【0005】
本発明の施設利用情報および地理情報提供システムや障害者向け経路検索システムによれば、利用者が目的とする施設の検索を効率的に行うことができ、利用者が目的とする施設の検索とその施設への経路の検索とについて一元的に情報の提供を行なうことができる。また、利用者が具体的に要求する施設や道路の状況についてよりうまく把握できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明による施設利用情報および地理情報提供システムの実施の形態について説明する。
図1は施設利用情報および地理情報提供システムのシステム構成を示す図である。本システムについては、本システムによって施設利用情報および地理情報の提供をしてもらい施設検索や経路検索の結果を得ることで、希望する施設や到達することを希望する地理上の位置により快適に至ることができる者やその者に代わって情報の提供を受ける者(被提供者)を利用者としている。そのため利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する施設の施設利用情報、およびその地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報は、記録装置1に記録される。
さらに本システムが提供する施設利用情報および地理情報を利用者がより快適に利用するためには、それら提供されるデータが最新のものであることが望ましく、そのための追加データや更新データを入力装置5から本システムに入力し、記録装置1ではその入力されたデータに応じて情報が書き換わる。
さらにその最新とされるデータを利用者へより適切に提供するために、記録装置1から、所定の表示を行うための施設利用情報および地理情報などを、利用者が確認することの可能な表示装置6へ出力する。
【0007】
ここで表示装置1は、地理情報のうち道路に関する道路情報を基に、地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、その道路ネットワークにおけるアーク表示の表示属性である表示色を、障害区分に応じたアークごとの道路情報があらわしている障害への対応の程度に応じて異なった表示色の前記アーク表示でもって道路ネットワークを表示する。例えば、障害の程度が「バリアフリー」のアークは緑色で表示し、「複数の区分で要注意」のアークは黄色で表示し、「視覚障害者要注意」のアークは青色で表示し、「車いす利用者要注意」のアークは明灰色で表示し、「歩行困難者要注意」のアークは水色で表示し、「歩行できない道路」のアークは赤色で表示し、「未調査」のアークは暗灰色で表示する。こうすることで、個々の道路部分だけでなく、横断的に地域の道路状況を一目で簡便に確認することができる。
図2と図3は地図表示の例を示した図である。この図の道路項目201にはアークごとの道路の表示色の例を示している。
なお、表示装置の代わりとして印刷装置を備えて印刷結果によって提供できるものとしてもよい。
【0008】
利用者は、本システムから施設利用情報および地理情報を提供してもらう場合は、利用者が希望する障害区分あるいは利用者の属性としての障害区分の項目であって、本実施の形態の例としては「視覚障害者」、「車椅子利用者」、「歩行困難者」の少なくともいずれかを選択することができ、また、それら3項目のそれぞれに限らない場合は「区分なし」も選択することができて、その選択された項目がいずれであるかを識別装置3によって識別する。なお、識別装置3は利用者の選択動作そのものによらずに、利用者の所持する識別手段などに応じて障害区分を識別するものであってもよい。
歩行困難者とは、視覚障害者や車椅子利用者には相当しない者であって、歩行困難を生じる負荷がかかっている者を想定したものであり、例えば、ベビーカーを押す者・子供をつれた者・下肢障害者・重量物運搬者・加齢または怪我などにより下肢機能が一時的に低下している者が相当すると考えられる。
また利用者は、利用者が希望する施設情報等の項目であって、本実施の形態の例としては「単独施設」、複数施設が集合する「集合施設」のうち少なくとも一つを前記施設属性の項目として選択するとしてもよく、「名前または名称」、「住所」、「カテゴリ」、「視覚障害者対応の可否」、「車椅子使用者対応の可否」、「歩行困難者対応の可否」、「点字メニューの有無」、「手話・簡易筆談対応の可否」、「バリアフリー駐車場の有無」のうち少なくとも一つを前記施設情報の項目として選択するとしてもよく、選択された項目があるか否か、その選択された項目がいずれであるか、選択された項目のうち具体的な内容が指定されているか否かを識別装置2によって識別する。
また利用者は、利用者が希望する地理上の位置を指定してもよく、その指定された位置に関わる位置情報を位置情報取得装置4で取得する。なお位置情報取得装置4は指定動作そのものによらずに、利用者の存在する地理上の位置を観測する手段などを用いて位置情報を取得するものであってもよい。
【0009】
識別装置2で識別された施設情報等および識別装置3で識別された障害区分および位置情報取得装置4で取得された位置情報は、記録装置1に入力されると共に、施設情報検索装置7にも入力される。
記録装置1は、それら入力された情報に応じて所定の表示を行うための施設利用情報および地理情報などを表示装置6へ出力する。表示装置6は利用者の希望に基づいて識別された施設情報等および識別された障害区分および取得された位置情報などに応じた表示を表示装置6によって閲覧することができ、それによりさらに適切な項目を選択することなどが可能となる。
施設情報検索装置7は、取得された位置情報、道路の位置形状情報、施設情報のうち施設の位置に関わる情報、および施設利用情報のうち識別された障害区分に応じて、障害区分に適した施設利用情報が記録された施設を検索すると共に、その検索された施設に至る経路のうち障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を検索し、その検索結果情報を記録装置1へ出力する。そうすることで、障害者や高齢者などの利用者が目的とする施設の検索と共に経路検索までを含んだ検査結果情報を提供することができる。その検索を開始するための検索画面の表示例を図4に、検索の結果表示画面の表示例を図5に示す。
ここで位置形状情報についてさらに詳しく述べると、上述の地理領域範囲内における地理上の位置であって道路部分であるアークの存する地理上の位置とその形状をあらわす情報であってその位置形状に応じてアークの左側右側や進行方向等を識別するための方向情報を含むものを位置形状情報としている。
記録装置1は、検索結果情報を入力し、その検索結果情報に応じて検索結果表示を行うための施設利用情報および地理情報提供などを表示装置6へ出力し、それら情報を入力した表示装置6は、検索された経路のアーク表示に沿うように、検索された経路の経路案内表示を表示する。そうすることで、経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できる。
【0010】
次に図1を用いて、本システムを実現するための別の構成方法について説明する。まず記録装置1における構成の例を詳述する。図に示すように、記録装置1は第1の記録装置8と第2の記録装置9とに大まかに分けられる。このように記録装置1を構成することで、入力装置5から入力された第1の施設利用情報および地理情報を第1の記録装置8で記録し、第1の記録装置8から出力された施設利用情報および地理情報を第2の記録装置9で記録するようにし、第2の記録装置9から出力された第2の施設利用情報および地理情報を表示装置6に入力することができる。そのため、例えば、図に示すフィルタリング装置10を用いて、入力装置5から出力された第1の施設利用情報および地理情報と表示装置6に入力された第2の施設利用情報および地理情報とを異ならせた情報とすることができる。
ここで、図1にあるように第1の記録装置8および入力装置5を有する第1の装置100と、第2の記録装置9および施設情報検索装置7を有する第2の装置101と、識別装置2、識別装置3、位置情報取得装置4、および表示装置6を有する第3の装置102とにより本システムを実現できる。こうすることで、第1の装置100と第2の装置101と、第3の装置102とは、それぞれ別個の運営形態や所有者などに属するとすることができる。そのため、例えば第1の装置100でもって行われる入力作業により第1の記録装置8に記録された情報が、第2の装置101にそのまま記録されるかあるいは第2の装置101からそのまま出力されることが望ましくない場合に、上述のフィルタリング装置10を備えることなどで第2の装置101を運営する者に適した情報に変換することが可能となる。なお、図1ではフィルタリング装置10は、記録装置1の中の第1の記録装置8と第2の記録装置9の間に備えることとしてあるが、第2の記録装置9と表示装置6の間に備えることとしてもよく、また、記録装置1の外であってもよい。
また、第1の装置100をパーソナルコンピュータ、第2の装置101をサーバ、第3の装置102を携帯端末あるいはパーソナルコンピュータとしてもよく、パーソナルコンピュータ100とサーバ101間およびサーバ101と携帯端末あるいはパーソナルコンピュータ102間は、通信回線や通信ネットワークで接続されているとしてもよい。
【0011】
なお、図2で示している地図表示部分に関連して、入力装置5はその図に示す地図表示部分のような所定面積である地図領域範囲ごとに施設利用情報および道路情報を入力するとしてもよく、また、記録装置1、第1の記録装置8および第2の記録装置9のうち少なくとも第1の記録装置8は、その入力された施設利用情報および道路情報を所定面積の地図領域範囲に関連付けて記録するとしてもよい。その所定面積については障害者や歩行困難者が一時に移動することが可能な範囲を含む程度とし、例えば、縦3kmで横4km程度のものとしてもよく、そうすることで、障害者や歩行困難者がその移動時に収集した施設利用情報および道路情報を一つの地図領域範囲に対応付けて入力できて、入力作業の効率をより向上することができる。
【0012】
以下、本発明による障害者向け経路検索システムの実施の形態について説明する。上述したシステムとほぼ同様に、地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報を記録する記録装置と、地理情報のうちの道路に関する道路の位置情報を識別する識別装置と、利用者の属性である障害区分を識別する識別装置と、地理領域範囲内における地理上の位置であって、利用者の存する地理上の位置または利用者の指定する位置に関わる位置情報を取得する位置情報取得装置と、地理情報を表示するための表示装置と、取得された位置情報と識別された道路の位置情報に関わる経路を検索する経路検索装置とを有し、表示装置は、地理情報のうち道路に関する道路情報を基に、地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、その道路ネットワークにおけるアークごとのアーク表示の表示属性である表示色について、障害区分に応じた道路情報のあらわす障害への対応の程度に応じて異なった表示色のアーク表示でもって道路ネットワークを表示し、経路検索装置は、取得された位置情報と道路情報のうち道路の位置形状情報と識別された障害区分とに応じて、障害区分に適した道路情報が記録されたアークを検索すると共に、その検索されたアークからなる経路のうち障害区分により適した道路情報が記録されたアークからなる経路を検索し、表示装置は、さらに、検索された経路に関わる前記アーク表示に沿うように、検索された経路に関わる経路案内表示を表示するものであって、こうすることで経路検索結果と共に道路の状況を容易に確認できる。
【0013】
次に、上述のようなシステムにおいて記録装置に記録されている情報のデータ構造について、以下施設利用情報および地理情報提供システムにおける記録装置1の場合を例にして説明する。
記録装置1は、「単独施設」、複数施設が集合する「集合施設」のうち少なくとも一つの項目について記施設属性として記録するためのデータ構造を備えている。また、記録装置1は、視覚障害者対応の程度、車椅子使用者対応の程度、歩行困難者対応の程度、点字メニューの有無、手話・簡易筆談対応の程度、バリアフリー駐車場の有無または駐車台数、昇降手段の種類、トイレの種類のうち少なくとも一つの項目について施設利用情報として記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面の表示例を、図6と図7に示す。
【0014】
記録装置1は、少なくとも、地図領域範囲に存する施設に相対して存する道路の道路情報を地理情報として記録するためのデータ構造を備え、さらに、少なくとも、障害区分に応じた道路情報を道路情報として記録するデータ構造を備えている。
より詳述すると、記録装置1は、視覚障害者用の視覚障害者用道路情報、車椅子利用者用の車椅子利用者用道路情報、歩行困難者用の歩行困難者用道路情報のうち少なくとも一つを障害区分に応じた道路情報として記録するためのデータ構造と共に、道路の基本的な情報である基本道路情報を道路情報として記録するデータ構造とを備えている。
記録装置1は、アークごとに道路情報を記録するためのデータ構造をよびノードごとに道路情報を記録するためのデータ構造のうち少なくともアークごとに道路情報を記録するためのデータ構造を有している。
記録装置1は、上述の基本道路情報として、地理領域範囲内における地理上の位置であってアークの存する地理上の位置とその形状をあらわす情報であって、該位置形状に応じてアークの左側右側や進行方向等を識別するための方向情報を含む位置形状情報と、アークの車線数や歩行者専用・使用不能など、アークの車両進行が可能な進行方向をあらわす車両進行方向、アークの左側右側ごとの歩道の有無、アークの左側右側ごとの誘導ブロックの有無や形状認識の程度・配色認識の程度・JIS規格との差異の程度のうち少なくとも一つと、を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面の表示例を、図8に示す。なお、図9は図8に示すアークと同じアークの地図表示の場合の例を示す。
【0015】
記録装置1は、上述の視覚障害者用道路情報として、道路の傾きに関わる道路傾き情報、道路に存する障害物に関わる障害物情報、道路に存する危険物に関わる危険物情報、道路に存し利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報、道路における利用者の伝い歩きに関わる伝い歩き情報のうち少なくとも一つを記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
記録装置1は、上述の車椅子利用者用道路情報として、道路の傾きに関わる道路傾き情報、道路に存する障害物に関わる障害物情報、道路に存する危険物に関わる危険物情報、道路に存し利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報のうち少なくとも一つを記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
記録装置1は、上述の歩行困難者用道路情報として、道路の傾きに関わる道路傾き情報、道路に存する障害物に関わる障害物情報、道路に存する危険物に関わる危険物情報、道路に存し利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報のうち少なくとも一つを記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0016】
記録装置1は、上述の道路の道路傾き情報として、傾きなしか傾きが1/12以下であって穏やかだとする傾きであること、傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであること、傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであること、傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであること、および未調査であることのうち少なくとも一つであるとする情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであることあるいは傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであることにつき、道路がスロープのついた階段でること、道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、および道路にエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであることにつき、道路がスロープのついた階段でること、道路が手すりのない階段であること、道路が手すりのある階段であること、道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、およびエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0017】
記録装置1は、上述の障害物情報として道路上について、障害物がないこと、障害物があること、および未調査であることのうち少なくとも一つであるとする情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、障害物があることにつき、歩道中央であること、歩道中央でかつ深刻であること、車両出入り口であること、看板であること、駐車が多いこと、舗装の問題であること、ふたのない溝であること、荒いグレーチングであること、電柱やステーであること、車椅子の車輪が落ちる大きな穴であることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0018】
記録装置1は、道路の危険物について、危険物があること、危険物がないこと、および未調査であることのうち少なくとも一つであるとする情報を危険物情報として記録するためのデータ構造を備え、さらに、危険物があることにつき、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m以上ありであること、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m未満であること、
民地への迷い込みのおそれのあるエリアであること、
歩道中の障害物(植樹を含む)であること、
形状により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
配色により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
迂回することができない段差であること、
警告ブロックがないフラットな横断歩道入り口ありであること、
歩道がないが車道で通行可能であること、
道路の片方のみで通行可能であること、
歩道中に乗り越えられない2cm以上の段差であってかつ迂回不可能であること、
介護者があれば対応できる5cm程度までの段差であること、
車道に回り込む必要がある場所ありであること、
未舗装、滑りやすいなど、通行注意であること、および
車輪が落ち込む溝またはくぼみありであること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0019】
記録装置1は、道路の歩道について、利用に耐える歩道、利用できない歩道、および車道の迂回が発生する歩道であることのうち少なくとも一つをあらわす情報を利用する歩道情報として記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10と図11と図12に示す。
【0020】
記録装置1は、道路における伝い歩きについて、視覚障害者誘導用ブロックで伝い歩き可であること、官民境界にある縁石や柵で伝い歩き可であること、車道側の路肩や縁石や柵で伝い歩き可であること、側溝をガイドとした伝い歩き可であること、連続した植樹帯で伝い歩き可であること、ガードレールで伝い歩き可であること、およびガイド情報なしであることのうち少なくとも一つをあらわす情報を伝い歩き情報として記録するためのデータ構造を備えている。そのためのデータ入力画面例を、図10に示す。
上述したデータ構造のうち少なくとも一つのデータ構造を有するとしてもよいし、それらデータ構造をより適切に組み合わせたものとしてもよく、上述のデータ構造をすべて有することを規格化したものに基づいたシステムを実現することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 施設利用情報および地理情報提供システムのシステム構成を示す図である。
【図2】 地図表示の例を示した図である。
【図3】 地図表示の例を示した図である。
【図4】 検索を開始するための検索画面の表示例を示した図である。
【図5】 検索結果の画面の表示例を示した図である。
【図6】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図7】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図8】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図9】 地図表示の場合のアークの表示例を示した図である。
【図10】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図11】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【図12】 データ入力画面の表示例を示した図である。
【符号の説明】
【0022】
1:記録装置、2:識別装置、3:識別装置、4:位置情報取得装置、5:入力装置、6:表示装置、7:施設情報検索装置、8:第1の記録装置、9:第2の記録装置、10:フィルタリング装置、100:パーソナルコンピュータ、101:サーバ、102:携帯端末あるいはパーソナルコンピュータ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する施設を利用するための情報である施設利用情報と、前記地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報とを記録する記録装置と、
前記施設の施設属性または施設情報を識別する識別装置とを有し、
前記識別された施設属性または施設情報に応じた施設利用情報および地理情報を提供することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
さらに前記利用者の属性である障害区分を識別する識別装置を有し、前記識別された施設属性または施設情報と障害区分とに応じた施設利用情報および地理情報を提供することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
さらに前記地理領域範囲内における地理上の位置であって、前記利用者の存する地理上の位置または前記利用者の指定する位置に関わる位置情報を取得する位置情報取得装置を有し、前記取得された位置情報と前記識別された施設属性または施設情報と障害区分とに応じた施設利用情報および地理情報を提供することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記識別装置は、視覚障害者、車椅子利用者、歩行困難者のうち少なくとも一つを前記障害区分の項目として識別することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記識別装置は、単独施設、複数施設が集合する集合施設のうち少なくとも一つを前記施設属性の項目として識別することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項6】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記識別装置は、名前または名称、住所、カテゴリ、視覚障害者対応の可否、車椅子使用者対応の可否、歩行困難者対応の可否、点字メニューの有無、手話・簡易筆談対応の可否、バリアフリー駐車場の有無のうち少なくとも一つを前記施設情報として識別することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項7】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、視覚障害者対応の程度、車椅子使用者対応の程度、歩行困難者対応の程度、点字メニューの有無、手話・簡易筆談対応の程度、バリアフリー駐車場の有無または駐車台数のうち少なくとも一つを前記施設利用情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項8】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6または請求項7に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、少なくとも、前記地図領域範囲に存する施設に相対して存する道路の道路情報を前記地理情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項9】
請求項8に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、少なくとも、前記障害区分に応じた道路情報を前記道路情報として記録するデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項10】
請求項9に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記視覚障害者用の視覚障害者用道路情報、前記車椅子利用者用の車椅子利用者用道路情報、前記歩行困難者用の歩行困難者用道路情報のうち少なくとも一つを前記障害区分に応じた道路情報として記録するためのデータ構造と共に、前記道路の基本的な情報である基本道路情報を前記道路情報として記録するデータ構造とを備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項11】
請求項8または請求項9または請求項10に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路が交差する交差点あるいは道路上の1点であるノードで前記道路を区分して得られた道路部分であるアークごとに前記道路情報を記録するためのデータ構造および前記ノードごとに前記道路情報を記録するためのデータ構造のうち少なくとも前記アークごとに前記道路情報を記録するためのデータ構造を有することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記地理領域範囲内における地理上の位置であって前記アークの存する地理上の位置とその形状をあらわす情報であって該位置形状に応じて前記アークの左側右側や進行方向等を識別するための方向情報を含む位置形状情報と共に、前記アークの車線数、前記アークの車両進行が可能な進行方向をあらわす車両進行方向、前記アークの左側右側ごとの歩道の有無、前記アークの左側右側ごとの誘導ブロックの有無のうち少なくとも一つを前記基本道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項13】
請求項10または請求項11または請求項12に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きに関わる道路傾き情報、前記道路に存する障害物に関わる障害物情報、前記道路に存する危険物に関わる危険物情報、前記道路に存し前記利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報、前記道路における前記利用者の伝い歩きに関わる伝い歩き情報
のうち少なくとも一つを視覚障害者用道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項14】
請求項10または請求項11または請求項12または請求項13に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きに関わる道路傾き情報、前記道路に存する障害物に関わる障害物情報、前記道路に存する危険物に関わる危険物情報、前記道路に存し前記利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報
のうち少なくとも一つを車椅子利用者用道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項15】
請求項10または請求項11または請求項12または請求項13または請求項14に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きに関わる道路傾き情報、前記道路に存する障害物に関わる障害物情報、前記道路に存する危険物に関わる危険物情報、前記道路に存し前記利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報
のうち少なくとも一つを歩行困難者用道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項16】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きについて、傾きなしか傾きが1/12以下であって穏やかだとする傾きであること、傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであること、傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであること、傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであること、および未調査であること
のうち少なくとも一つであるとする情報を前記道路傾き情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項17】
請求項16に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置はさらに、
前記傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであることあるいは前記傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであることについて、前記道路がスロープのついた階段でること、前記道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、および前記道路にエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、
傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであることについて、前記道路がスロープのついた階段でること、前記道路が手すりのない階段であること、前記道路が手すりのある階段であること、前記道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、およびエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項18】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の障害物について、障害物がないこと、障害物があること、および未調査であること
のうち少なくとも一つであるとする情報を前記障害物情報
として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項19】
請求項18に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置はさらに、
前記障害物があることについて、歩道中央であること、歩道中央でかつ深刻であること、車両出入り口であること、看板であること、駐車が多いこと、舗装の問題であること、ふたのない溝であること、荒いグレーチングであること、電柱やステーであること、車椅子の車輪が落ちる大きな穴であること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項20】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の危険物について、危険物があること、危険物がないこと、および未調査であること
のうち少なくとも一つであるとする情報を前記危険物情報
として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項21】
請求項20に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置はさらに、
前記危険物があることについて、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m以上ありであること、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m未満であること、
民地への迷い込みのおそれのあるエリアであること、
歩道中の障害物(植樹を含む)であること、
形状により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
配色により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
迂回することができない段差であること、
警告ブロックがないフラットな横断歩道入り口ありであること、
歩道がないが車道で通行可能であること、
道路の片方のみで通行可能であること、
歩道中に乗り越えられない2cm以上の段差であってかつ迂回不可能であること、
介護者があれば対応できる5cm程度までの段差であること、
車道に回り込む必要がある場所ありであること、
未舗装、滑りやすいなど、通行注意であること、および
車輪が落ち込む溝またはくぼみありであること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項22】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の歩道について、利用に耐える歩道、利用できない歩道、および車道の迂回が発生する歩道であること
のうち少なくとも一つをあらわす情報を前記利用する歩道情報
として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項23】
請求項13に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路における伝い歩きについて、視覚障害者誘導用ブロックで伝い歩き可であること、官民境界にある縁石や柵で伝い歩き可であること、車道側の路肩や縁石や柵で伝い歩き可であること、側溝をガイドとした伝い歩き可であること、連続した植樹帯で伝い歩き可であること、ガードレールで伝い歩き可であること、およびガイド情報なしであること
のうち少なくとも一つをあらわす情報を前記伝い歩き情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項24】
請求項1または請求項8に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、さらに、
前記施設利用情報および地理情報を入力する入力装置と、
前記施設利用情報および地理情報を表示するための表示装置と、
を有することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項25】
請求項24に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記入力装置から入力された第1の施設利用情報および地理情報を記録する第1の記録装置と、前記第1の記録装置から出力された施設利用情報および地理情報を記録する第2の記録装置とを備え、
前記表示装置は、前記第2の記録装置から出力される情報であって、前記第1の施設利用情報および地理情報から情報量が低減されるように所定のフィルタリングがなされた情報である第2の施設利用情報および地理情報を入力し、該入力された第2の施設利用情報および地理情報に基づいて前記施設利用情報および地理情報を表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項26】
請求項24または請求項25に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記表示装置は、前記取得された位置情報または前記識別された施設属性または施設情報または障害区分のうち少なくとも一つに応じた表示色などの表示属性でもって前記施設利用情報または地理情報を表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項27】
請求項26に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記表示装置は、前記地理情報のうち前記道路に関する道路情報を基に、前記地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、該道路ネットワークにおける前記アークごとのアーク表示の表示属性である表示色について、前記障害区分に応じた道路情報のあらわす障害への対応の程度に応じて異なった表示色の前記アーク表示でもって道路ネットワークを表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項28】
請求項24に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記入力装置は、所定面積である前記地図領域範囲ごとに前記施設利用情報および道路情報を入力することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項29】
請求項28に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置と、第1の記録装置および前記第2の記録装置のうち少なくとも前記第1の記録装置とは、前記入力された施設利用情報および道路情報を前記所定面積の地図領域範囲に関連付けて記録することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項30】
請求項8または請求項24に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
さらに、施設情報検索装置を有し、
該施設情報検索装置は、前記取得された位置情報と前記道路の位置形状情報と前記施設情報のうち前記施設の位置に関わる情報と前記施設利用情報のうち前記識別された障害区分と、に応じて、前記障害区分に適した施設利用情報が記録された施設を検索すると共に、該検索された施設に至る経路のうち前記障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を検索し、
前記表示装置は、さらに、前記検索された経路に関わる前記アーク表示に沿うように、前記検索された経路に関わる経路案内表示を表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項31】
障害者である利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する道路からなる経路を検索する経路検索システムであって、
前記地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報を記録する記録装置と、
前記地理情報のうちの前記道路に関する道路の位置情報を識別する識別装置と、
前記利用者の属性である障害区分を識別する識別装置と、
前記地理領域範囲内における地理上の位置であって、前記利用者の存する地理上の位置または前記利用者の指定する位置に関わる位置情報を取得する位置情報取得装置と、
前記地理情報を表示するための表示装置と、
前記取得された位置情報と前記識別された道路の位置情報に関わる経路を検索する前記経路検索装置と、
を有し、
前記表示装置は、前記地理情報のうち前記道路に関する道路情報を基に、前記地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、該道路ネットワークにおける前記道路が交差する交差点あるいは道路上の1点であるノードで前記道路を区分して得られた道路部分であるアークごとのアーク表示の表示属性である表示色について、前記障害区分に応じた道路情報のあらわす障害への対応の程度に応じて異なった表示色の前記アーク表示でもって道路ネットワークを表示し、
前記経路検索装置は、前記取得された位置情報と前記道路情報のうち前記道路の位置形状情報と前記識別された障害区分と、に応じて、前記障害区分に適した道路情報が記録されたアークを検索すると共に、該検索されたアークからなる経路のうち前記障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を検索し、
前記表示装置は、さらに、前記検索された経路に関わる前記アーク表示に沿うように、前記検索された経路に関わる経路案内表示を表示することを特徴とする障害者向け経路検索システム。
【請求項1】
利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する施設を利用するための情報である施設利用情報と、前記地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報とを記録する記録装置と、
前記施設の施設属性または施設情報を識別する識別装置とを有し、
前記識別された施設属性または施設情報に応じた施設利用情報および地理情報を提供することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
さらに前記利用者の属性である障害区分を識別する識別装置を有し、前記識別された施設属性または施設情報と障害区分とに応じた施設利用情報および地理情報を提供することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
さらに前記地理領域範囲内における地理上の位置であって、前記利用者の存する地理上の位置または前記利用者の指定する位置に関わる位置情報を取得する位置情報取得装置を有し、前記取得された位置情報と前記識別された施設属性または施設情報と障害区分とに応じた施設利用情報および地理情報を提供することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記識別装置は、視覚障害者、車椅子利用者、歩行困難者のうち少なくとも一つを前記障害区分の項目として識別することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記識別装置は、単独施設、複数施設が集合する集合施設のうち少なくとも一つを前記施設属性の項目として識別することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項6】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記識別装置は、名前または名称、住所、カテゴリ、視覚障害者対応の可否、車椅子使用者対応の可否、歩行困難者対応の可否、点字メニューの有無、手話・簡易筆談対応の可否、バリアフリー駐車場の有無のうち少なくとも一つを前記施設情報として識別することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項7】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、視覚障害者対応の程度、車椅子使用者対応の程度、歩行困難者対応の程度、点字メニューの有無、手話・簡易筆談対応の程度、バリアフリー駐車場の有無または駐車台数のうち少なくとも一つを前記施設利用情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項8】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6または請求項7に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、少なくとも、前記地図領域範囲に存する施設に相対して存する道路の道路情報を前記地理情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項9】
請求項8に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、少なくとも、前記障害区分に応じた道路情報を前記道路情報として記録するデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項10】
請求項9に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記視覚障害者用の視覚障害者用道路情報、前記車椅子利用者用の車椅子利用者用道路情報、前記歩行困難者用の歩行困難者用道路情報のうち少なくとも一つを前記障害区分に応じた道路情報として記録するためのデータ構造と共に、前記道路の基本的な情報である基本道路情報を前記道路情報として記録するデータ構造とを備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項11】
請求項8または請求項9または請求項10に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路が交差する交差点あるいは道路上の1点であるノードで前記道路を区分して得られた道路部分であるアークごとに前記道路情報を記録するためのデータ構造および前記ノードごとに前記道路情報を記録するためのデータ構造のうち少なくとも前記アークごとに前記道路情報を記録するためのデータ構造を有することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記地理領域範囲内における地理上の位置であって前記アークの存する地理上の位置とその形状をあらわす情報であって該位置形状に応じて前記アークの左側右側や進行方向等を識別するための方向情報を含む位置形状情報と共に、前記アークの車線数、前記アークの車両進行が可能な進行方向をあらわす車両進行方向、前記アークの左側右側ごとの歩道の有無、前記アークの左側右側ごとの誘導ブロックの有無のうち少なくとも一つを前記基本道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項13】
請求項10または請求項11または請求項12に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きに関わる道路傾き情報、前記道路に存する障害物に関わる障害物情報、前記道路に存する危険物に関わる危険物情報、前記道路に存し前記利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報、前記道路における前記利用者の伝い歩きに関わる伝い歩き情報
のうち少なくとも一つを視覚障害者用道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項14】
請求項10または請求項11または請求項12または請求項13に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きに関わる道路傾き情報、前記道路に存する障害物に関わる障害物情報、前記道路に存する危険物に関わる危険物情報、前記道路に存し前記利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報
のうち少なくとも一つを車椅子利用者用道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項15】
請求項10または請求項11または請求項12または請求項13または請求項14に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きに関わる道路傾き情報、前記道路に存する障害物に関わる障害物情報、前記道路に存する危険物に関わる危険物情報、前記道路に存し前記利用者が利用する歩道に関わる利用する歩道情報
のうち少なくとも一つを歩行困難者用道路情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項16】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の傾きについて、傾きなしか傾きが1/12以下であって穏やかだとする傾きであること、傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであること、傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであること、傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであること、および未調査であること
のうち少なくとも一つであるとする情報を前記道路傾き情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項17】
請求項16に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置はさらに、
前記傾きが1/12以下であって通常使える程度とする傾きであることあるいは前記傾きが1/12を超え1/8以下であって介護者がいれば利用可能とする傾きであることについて、前記道路がスロープのついた階段でること、前記道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、および前記道路にエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があることのうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備え、さらに、
傾きが1/8を超えバリアとなるとする傾きであることについて、前記道路がスロープのついた階段でること、前記道路が手すりのない階段であること、前記道路が手すりのある階段であること、前記道路が5m以上の長い傾斜にもかかわらず途中に平坦がないこと、およびエレベータやエスカレータなど傾きのバリアを回避する施設があること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項18】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の障害物について、障害物がないこと、障害物があること、および未調査であること
のうち少なくとも一つであるとする情報を前記障害物情報
として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項19】
請求項18に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置はさらに、
前記障害物があることについて、歩道中央であること、歩道中央でかつ深刻であること、車両出入り口であること、看板であること、駐車が多いこと、舗装の問題であること、ふたのない溝であること、荒いグレーチングであること、電柱やステーであること、車椅子の車輪が落ちる大きな穴であること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項20】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の危険物について、危険物があること、危険物がないこと、および未調査であること
のうち少なくとも一つであるとする情報を前記危険物情報
として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項21】
請求項20に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置はさらに、
前記危険物があることについて、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m以上ありであること、
バス停などによる有効幅員減少でもって残存有効幅員が1.5m未満であること、
民地への迷い込みのおそれのあるエリアであること、
歩道中の障害物(植樹を含む)であること、
形状により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
配色により認識しにくい視覚障害者誘導用ブロックであること、
迂回することができない段差であること、
警告ブロックがないフラットな横断歩道入り口ありであること、
歩道がないが車道で通行可能であること、
道路の片方のみで通行可能であること、
歩道中に乗り越えられない2cm以上の段差であってかつ迂回不可能であること、
介護者があれば対応できる5cm程度までの段差であること、
車道に回り込む必要がある場所ありであること、
未舗装、滑りやすいなど、通行注意であること、および
車輪が落ち込む溝またはくぼみありであること
のうち少なくとも一つをあらわす属性情報を記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項22】
請求項13または請求項14または請求項15に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路の歩道について、利用に耐える歩道、利用できない歩道、および車道の迂回が発生する歩道であること
のうち少なくとも一つをあらわす情報を前記利用する歩道情報
として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項23】
請求項13に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記道路における伝い歩きについて、視覚障害者誘導用ブロックで伝い歩き可であること、官民境界にある縁石や柵で伝い歩き可であること、車道側の路肩や縁石や柵で伝い歩き可であること、側溝をガイドとした伝い歩き可であること、連続した植樹帯で伝い歩き可であること、ガードレールで伝い歩き可であること、およびガイド情報なしであること
のうち少なくとも一つをあらわす情報を前記伝い歩き情報として記録するためのデータ構造を備えることを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項24】
請求項1または請求項8に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、さらに、
前記施設利用情報および地理情報を入力する入力装置と、
前記施設利用情報および地理情報を表示するための表示装置と、
を有することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項25】
請求項24に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置は、前記入力装置から入力された第1の施設利用情報および地理情報を記録する第1の記録装置と、前記第1の記録装置から出力された施設利用情報および地理情報を記録する第2の記録装置とを備え、
前記表示装置は、前記第2の記録装置から出力される情報であって、前記第1の施設利用情報および地理情報から情報量が低減されるように所定のフィルタリングがなされた情報である第2の施設利用情報および地理情報を入力し、該入力された第2の施設利用情報および地理情報に基づいて前記施設利用情報および地理情報を表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項26】
請求項24または請求項25に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記表示装置は、前記取得された位置情報または前記識別された施設属性または施設情報または障害区分のうち少なくとも一つに応じた表示色などの表示属性でもって前記施設利用情報または地理情報を表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項27】
請求項26に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記表示装置は、前記地理情報のうち前記道路に関する道路情報を基に、前記地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、該道路ネットワークにおける前記アークごとのアーク表示の表示属性である表示色について、前記障害区分に応じた道路情報のあらわす障害への対応の程度に応じて異なった表示色の前記アーク表示でもって道路ネットワークを表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項28】
請求項24に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記入力装置は、所定面積である前記地図領域範囲ごとに前記施設利用情報および道路情報を入力することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項29】
請求項28に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
前記記録装置と、第1の記録装置および前記第2の記録装置のうち少なくとも前記第1の記録装置とは、前記入力された施設利用情報および道路情報を前記所定面積の地図領域範囲に関連付けて記録することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項30】
請求項8または請求項24に記載の施設利用情報および地理情報提供システムにおいて、
さらに、施設情報検索装置を有し、
該施設情報検索装置は、前記取得された位置情報と前記道路の位置形状情報と前記施設情報のうち前記施設の位置に関わる情報と前記施設利用情報のうち前記識別された障害区分と、に応じて、前記障害区分に適した施設利用情報が記録された施設を検索すると共に、該検索された施設に至る経路のうち前記障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を検索し、
前記表示装置は、さらに、前記検索された経路に関わる前記アーク表示に沿うように、前記検索された経路に関わる経路案内表示を表示することを特徴とする施設利用情報および地理情報提供システム。
【請求項31】
障害者である利用者の利用希望に関わる所定の地理範囲に存する道路からなる経路を検索する経路検索システムであって、
前記地理範囲を含む地図領域範囲の地理情報を記録する記録装置と、
前記地理情報のうちの前記道路に関する道路の位置情報を識別する識別装置と、
前記利用者の属性である障害区分を識別する識別装置と、
前記地理領域範囲内における地理上の位置であって、前記利用者の存する地理上の位置または前記利用者の指定する位置に関わる位置情報を取得する位置情報取得装置と、
前記地理情報を表示するための表示装置と、
前記取得された位置情報と前記識別された道路の位置情報に関わる経路を検索する前記経路検索装置と、
を有し、
前記表示装置は、前記地理情報のうち前記道路に関する道路情報を基に、前記地理領域範囲内における地理上の道路ネットワークを表示すると共に、該道路ネットワークにおける前記道路が交差する交差点あるいは道路上の1点であるノードで前記道路を区分して得られた道路部分であるアークごとのアーク表示の表示属性である表示色について、前記障害区分に応じた道路情報のあらわす障害への対応の程度に応じて異なった表示色の前記アーク表示でもって道路ネットワークを表示し、
前記経路検索装置は、前記取得された位置情報と前記道路情報のうち前記道路の位置形状情報と前記識別された障害区分と、に応じて、前記障害区分に適した道路情報が記録されたアークを検索すると共に、該検索されたアークからなる経路のうち前記障害区分により適した道路情報が記録された前記アークからなる経路を検索し、
前記表示装置は、さらに、前記検索された経路に関わる前記アーク表示に沿うように、前記検索された経路に関わる経路案内表示を表示することを特徴とする障害者向け経路検索システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−331363(P2006−331363A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−178514(P2005−178514)
【出願日】平成17年5月22日(2005.5.22)
【出願人】(504080227)株式会社インフォメーションヒーローズ (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月22日(2005.5.22)
【出願人】(504080227)株式会社インフォメーションヒーローズ (2)
【Fターム(参考)】
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