説明

有益剤含有デリバリー粒子

本発明は、有益剤含有デリバリー粒子、前記粒子を含む組成物、及び前記粒子及び組成物の製造及び使用方法に関する。組成物、例えば、パーソナルケア組成物、洗浄組成物又は布地ケア組成物に前記粒子を用いると、このような粒子は、有益剤デリバリー効率を高め、その結果、用いられる有益剤の量を低減することができる。有益剤の量を低減できることに加えて、このような粒子は、広範な有益剤の使用を可能にする。この粒子は、有益剤組成物と、前記有益剤組成物を少なくとも部分的に囲む壁材料とを含み、前記有益剤組成物は、少なくとも2のCLogPと280℃未満の沸点とを有する第一の材料を少なくとも30%含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、有益剤含有デリバリー粒子、このような粒子を含む組成物、並びにこのような粒子及び組成物の製造並びに使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
香料、防虫剤、鬱血除去剤、及びフェロモンなどの有益剤は高価であるが、一般に、パーソナルケア組成物、洗浄組成物及び布地ケア組成物の中に高濃度で使用される場合、あまり効果がない。結果として、これらの効果を最大化したいという要望が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような目的を達成する一つの方法は、これらの送達効率を改善することである。残念ながら、それらの物理的又は化学的特性を背景とする損失の可能性のため(do to)、このような剤の送達効率を改善することは困難である。これらの送達効率を改善するために、当業者は、典型的にはメラミンホルムアルデヒド系及び/又は尿素系のシェルの中に、1つ以上の有益剤を封入する封入技術を開発してきている。残念ながら、このような剤はこのようなシェルを通しても依然として望ましくない割合でしか移動しない可能性がある。それ故、必要であるものは、このような欠点を有さない1つ以上の有益組成物である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、コア材料と、コア材料を少なくとも部分的に囲む壁材料を有する有益剤含有デリバリー粒子に関する。本発明は、また、前記粒子を含む組成物、並びにかかる粒子及び組成物の製造及び使用方法にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
定義
本明細書で用いる「消費者製品」は、販売される形態での使用又は消費を意図し、後続する商業的製造又は変性を意図しない物品、ベビーケア、ビューティケア、衣類及びホームケア、ファミリーケア、フェミニンケア、ヘルスケア、スナック、並びに/又は飲料製品若しくは装置を意味する。こうした製品としては、おむつ、よだれかけ、拭き取り用品;脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングなどの毛髪(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)の処理に関連する製品及び/又は方法;防臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;化粧品;消費者使用のためのクリーム、ローション、及び他の局所適用製品の適用などのスキンケア;並びにシェービング製品、空気ケア、車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化など)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ添加剤及び/又はケア、硬質表面洗浄及び/又は処置、並びに消費者用又は業務用の他の洗浄などの、布地、硬質表面、並びに布地及びホームケア領域内の任意の他の表面処理に関する製品及び/又は方法;トイレットペーパー、フェイシャルティッシュ、紙ハンカチーフ、及び/又は紙タオルに関連する製品及び/又は方法;タンポン、女性用ナプキン;練り歯磨き、歯用ジェル、歯用リンス、義歯接着剤、歯ホワイトニングなどの口腔ケアに関連する製品及び/又は方法;咳及び風邪治療薬、鎮痛剤、処方薬、ペットヘルスと栄養、及び水精製などの店頭販売のヘルスケア;主として慣習的な食事間用又は食事随伴物としての消費が意図される加工食品(非限定的な実施例としては、ポテトチップス、トルティーヤチップス、ポップコーン、プレッツェル、コーンチップス、シリアルバー、野菜チップス又はクリスプ、スナックミックス、パーティミックス、マルチグレインチップス、スナッククラッカー、チーズスナック、ポークラインズ、コーンスナック、ペレットスナック、押出成形スナック及びベーグルチップが挙げられる);並びにコーヒー、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0006】
本明細書で用いる用語「洗浄組成物」は、特に断りのない限り、顆粒又は粉末状の多目的すなわち「強力」洗浄剤、特にクリーニング洗剤;液体、ゲル又はペースト状の多目的洗浄剤、特にいわゆる強力液体型;液体高級衣類用洗剤;手洗い用食器洗い洗剤又は軽質食器洗い用洗剤、特に泡立ちのよいもの;家庭用又は業務用の各種錠剤、顆粒、液体、及びリンスエイド型等の食器洗い機用洗剤;抗菌手洗い用洗剤、手洗い石鹸、マウスウォッシュ、入れ歯洗浄剤、歯磨剤、自動車又はカーペット用シャンプー、トイレクリーナー等の液状の洗浄殺菌剤;ヘアシャンプー、及びヘアリンス;シャワー用ジェル、及び発泡入浴剤、及び金属洗浄剤;並びに、漂白添加剤、及び「ステインスティック」等のクリーニング補助剤、又はドライヤー付与シート、乾燥、及び湿潤型拭取り布、及びパッドなどの前処理型基材付与製品、不織基材、及びスポンジ;並びにスプレー剤、及びミスト剤を含む。
【0007】
本明細書で使用するとき、用語「布地ケア組成物」は、他に指示がない限り、布地柔軟化組成物、布地向上組成物、布地フレッシュニング組成物及びこれらの組合せを含む。
【0008】
本明細書で使用するとき、用語「有益剤含有デリバリー粒子」は、香料マイクロカプセルなどのマイクロカプセルを包含する。
【0009】
本明細書で使用するとき、用語「粒子」は、用語「有益剤含有デリバリー粒子」と同義である。
【0010】
本明細書で使用するとき、請求項で使用されるときの冠詞「a」及び「an」は、請求又は記載されていることの1つ以上を意味すると理解される。
【0011】
本明細書で使用するとき、「包含する(include)」、「包含する(includes)」及び「等の、包含している(including)」という言葉は、限定することを意図しない。
【0012】
本願の試験方法の項で開示する試験方法を用いて、本出願人らの発明のパラメータの各値を求めなければならない。
【0013】
特に記載のない限り、構成成分又は組成物の濃度は全て、当該構成成分又は組成物の活性部分に関するものであり、及びかかる構成成分又は組成物の市販の供給源に存在する場合のある不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0014】
百分率及び比率は全て、特に指示がない限り、重量で計算されている。百分率及び比率は全て、特に指示がない限り、組成物全体を基準にして計算されている。
【0015】
本明細書を通じて与えられるあらゆる最大数の限定は、あらゆる低い数値の限定を、あたかもそのような低い数値の限定がここにはっきりと表現されているかのように含むと理解されなければならない。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0016】
有益剤含有デリバリー粒子
本出願人らは、効果的で効率の良い有益剤送達を達成するという課題は、有益剤組成物を含む有益剤含有デリバリー粒子が物理的特性と化学的特性との特定の組合せを有する場合に、経済的な方式で解決できることを発見した。このような物理的及び化学的特性は次のパラメータ、即ちClogPと沸点から定義でき、特定の態様においては、臭気検出閾値からも定義できる。
【0017】
一つの態様では、有益剤組成物と、少なくとも部分的に前記有益剤組成物を囲む壁材料とを含む粒子が開示され、前記有益剤組成物は、少なくとも2、約2〜約12、約2.5〜約8、又はさらには約2.5〜約6のClogPと、約280℃未満、約50℃〜約280℃未満、約50℃〜265℃未満、又はさらには約80℃〜約250℃未満の沸点とを有する第一の材料を含み、及び所望により、2.5未満、又はさらには2未満〜約0.1のClogPと、約100ppb未満、約0.00001ppb〜約100ppb未満、約0.00001ppb〜約50ppb未満、又はさらには約0.00001ppb〜約20ppb未満のODTとを有する第二の材料を含む。
【0018】
一つの態様では、前記第二の材料は約80℃〜約350℃、約80℃〜約310℃、約80℃〜約230℃、又はさらには約80℃〜約150℃の沸点を有してもよい。
【0019】
一つの態様では、前記有益剤組成物は、総有益剤組成物重量に基づいて、約30%からの、50%からの、70%からの、80%からの、90%からの、又はさらには100%の、前記第一の材料を含んでもよい。
【0020】
一つの態様では、前記有益剤組成物の残部が前記第二の材料を含んでもよい。一つの態様では、前記有益剤組成物は、総残部重量に基づいて、約10%からの、20%からの、30%からの、40%からの、50%からの、60%からの、70%からの、80%からの、90%からの、又はさらには100%の、前記第二の材料を含んでもよい。
【0021】
一つの態様では、前記有益剤組成物は、総有益剤組成物重量に基づいて、約30%からの、50%からの、70%からの、80%からの、90%からの、又はさらには100%の、前記第一の材料を含んでもよい。
【0022】
一つの態様では、前記第一の材料は、表1の材料を1つ以上含んでもよく、前記第二の材料は表2の材料を1つ以上含んでもよい。
【0023】
一つの態様では、前記第一の材料は、2、3、9、10、11、12、13、15、16、22〜30、32、33、41、42、44、45、55〜59及び65と番号付けされた表1の材料並びにこれらの組合せからなる群から選択される香料を含んでもよく、前記第二の材料は、2、3、4、6、7、9〜14、19と番号付けされた表2の材料並びにこれらの組合せからなる群から選択される香料を含んでもよい。
【0024】
一つの態様では、本出願人らの粒子は、次のパラメータ、即ち粒径変動係数、破壊強度、有益剤保持率及び平均粒径、により定義される物理的及び化学的特性を有してもよい。このようなパラメータは、少なくとも約0.05、少なくとも約7、少なくとも約70、又はさらには約500〜約2200の、送達指数を有してもよい。
【0025】
一つの態様では、本出願人らの粒子はコア材料と、このコア材料を少なくとも部分的に囲む壁材料とを含んでもよく、前記粒子は、
a.)約1.5〜約6.0、約2.0〜約3.5、又はさらには約2.5〜約3.2の粒径変動係数、
b.)約0.69kPa(0.1psia)〜約758.4kPa(110psia)、約6.9kPa(1psia)〜約344.7kPa(50psia)、又はさらには約27.6kPa(4psia)〜約110.3kPa(16psia)の破壊強度、
c.)約2〜約110、約30〜約90、又はさらには約40〜約70の有益剤保持率、及び
d.)約1ミクロン〜約100ミクロン、約5ミクロン〜約80ミクロン、又はさらには約15ミクロン〜約50ミクロンの平均粒径、を有する。
【0026】
本出願人らの発明の一つの態様では、前記粒子は、本明細書に記載されたパラメータのあらゆる組合せを有しても及び/又は含んでもよい。
【0027】
有用な壁材料としては、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリオレフィン、多糖、エポキシ樹脂、ビニルポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられる。一つの態様では、有用な壁材料は、送達効果を得られるように、コア材料に対して、及び有益剤含有デリバリー粒子が採用される環境中の物質に対して十分に不透過性である材料を含む。好適な不透過性壁材料としては、1つ以上のアミンと1つ以上のアルデヒドとの反応生成物、例えば、ホルムアルデヒド又はグルテルアルデヒド(gluteraldehyde)と架橋した尿素、ホルムアルデヒドと架橋したメラミン、任意にグルテルアルデヒド(gluteraldehyde)と架橋したゼラチン−ポリリン酸塩コアセルベート、ゼラチン−アラビアゴムコアセルベート、架橋シリコーン流体、ポリイソシアネートと反応したポリアミン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられる。一つの態様では、壁材料は、ホルムアルデヒドで架橋されたメラミンを含んでもよい。
【0028】
有用な有益剤組成物としては、香料、防虫剤、鬱血除去剤、及びフェロモンが挙げられる。有用な香料としては、次に記載される香料が挙げられる。
【表1−1】

【表1−2】

【表2】

W.デヴォ(Devos)、F.パッテ(Patte)、J.ルオー(Rouault)、P.ラフォート(Laffort)(フランス)及びL.J.ヴァン・ゲマート(Van Gemert)TNO栄養及び食品研究所(L.J. Van Gemert TNO-CIVO Food Analysisi Institute){オランダ、AJツァイスト(AJ Zeist)、私書箱360}「標準化ヒト嗅覚閾値(Standardized Human Olfactory Thresholds)」{IRL出版(IRL Press)1990年}による。
【0029】
香料の未加工原料及びアコード(accord)は、次の企業、フィルメニッヒ(Firmenich){スイス、ジュネーヴ(Geneva)}、ジボダン(Givaudan){フランス、アルジャントゥイユ(Argenteuil)}、IFF{ニュージャージー州ヘーズレット(Hazlet)}、クエスト(Quest){ニュージャージー州マウントオリーヴ(Mount Olive)}、ベドーキアン(Bedoukian){コネチカット州ダンベリー(Danbury)}、シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich){ミズーリ州セントルイス(St.Louis)}、ミレニアム・スペシャリティ・ケミカルズ(Millennium Specialty Chemicals){イリノイ州オリンピアフィールド(Olympia Fields)}、ポラロン・インターナショナル(Polarone International){ニュージャージー州ジャージーシティ(Jersey City)}、フレグランス・リソーシズ(Fragrance Resources){ニュージャージー州キーポート(Keyport)}、及びアロマ&フレーバー・スペシャルティーズ(Aroma & Flavor Specialties){コネチカット州ダンベリー(Danbury)}から入手してもよい。
【0030】
有益剤含有デリバリー粒子の製造方法
本願に開示される粒子は、米国特許第6,592,990号、同第5,188,753号、同第6,951,836号及び同第5,441,660号並びにこれらに開示された実施例の教示により製造され得る。
【0031】
アニオン性乳化剤は典型的にはカプセル製造プロセス中にマイクロカプセル形成に先立って有益剤を乳化するために使用される。理論に束縛されるものではないが、アニオン性物質は、布地ケア組成物などの組成物中に見出されることが多いカチオン性界面活性剤とは逆に作用して、このことにより、前記組成物中に採用された物質の審美的に不快な凝集を生じると考えられている。受容不可能な審美性に加え、このような凝集は結果的にバルク相からの粒子の急速な相分離を生じる可能性がある。本出願人らはこのような凝集が、塩、ポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質などの特定の凝集阻害物質を加えることにより、防止できることを発見した。有用な凝集阻害剤としては、マグネシウム塩(例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ホウ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム七水和物)、カルシウム塩(例えば、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム(calcium calcium acetate)、臭化カルシウム)などの二価の塩、アルミニウム塩(例えば、硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムn−水和物)などの三価の塩、及び汚れ懸濁ポリマーなどの、アニオン性粒子を懸濁する能力を有するポリマー(例えば、ポリエチレンイミン、アルコキシル化ポリエチレンイミン、ポリクアテルニウム−6及びポリクアテルニウム−7)が挙げられる。
【0032】
本発明の一つの態様では、粒子は米国特許第6,592,990号に記載される手順に従って製造され、引き続いて、粒子が例えば界面活性剤、ポリマー及び溶媒を含有するバルク環境に曝露されるときに、粒子から有益剤が漏れる率を削減する材料によりコーティングされる。バリア材料としての機能を果たすことができるコーティング材料の非限定的な例としては、ポリビニルピロリドンホモポリマー並びにスチレン、酢酸ビニル、イミダゾール、1級及び2級アミン含有モノマー、メチルアクリレート、ポリビニルアセタール、無水マレイン酸とポリビニルピロリドンホモポリマーとの種々のコポリマー;ポリビニルアルコールホモポリマー並びに酢酸ビニル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート、1級及び2級アミン含有モノマー、イミダゾール、メチルアクリレートとポリビニルアルコールホモポリマーとの種々のコポリマー;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸;マイクロクリスタリンろう;パラフィンろう;変性多糖(例えば、ろう状のトウモロコシ又はデントコーンデンプン、オクテニルコハク酸塩デンプン、ヒドロキシエチル化若しくはヒドロキシプロピル化デンプンのような誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム);変性セルロース(例えば、加水分解した酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースなど);変性タンパク質(例えば、ゼラチン);水素化及び非水素化ポリアルケン;脂肪酸;硬化殻{例えば、ホルムアルデヒドと架橋した尿素、ゼラチン−ポリリン酸塩、メラミン−ホルムアルデヒド、四ホウ酸ナトリウム若しくはグルテルアルデヒド(gluteraldehyde)と架橋したポリビニルアルコール};スチレン−ブタジエン、エチルセルロースのラテックス;ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸塩、ケイ酸ナトリウムなどを含める粘土のような無機物質;並びにこれらの混合物からなる群より選択される材料が挙げられる。このような材料は、CPケルコ社(CP Kelco Corp.){米国カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)}、デグッサ社(Degussa AG){ドイツ、デュッセルドルフ(Dusseldorf)}、BASF社(BASF AG){ドイツ、ルートヴィッヒスハーフェン(Ludwigshafen)}、ローディア社(Rho
dia Corp.){米国ニュージャージー州クランバリー(Cranbury)}、ベイカー・ヒューズ社(Baker Hughes Corp.){米国テキサス州ヒューストン(Houston)}、ハーキュレス社(Hercules Corp.){米国デラウェア州ウィルミントン(Wilmington)}、アグリウム社(Agrium Inc.){カナダ、アルバータ州カルガリー(Calgary)}、ISP社(米国ニュージャージー州)から入手可能である。本粒子が布地コンディショニング組成物に採用される一つの態様では、コーティング材料はケイ酸ナトリウムを含んでもよい。理論に束縛されるものではないが、ケイ酸ナトリウムが高pHでは溶解するが低pHではあまり溶解しない特性を有することにより、7より低いpHで処方されるがpHが7以上である環境で使用される組成物中で使用され得る粒子においての使用に、ケイ酸ナトリウムは理想的な材料であると考えられている。
【0033】
本明細書で開示されるプロセス中での使用に好適な設備としては、連続攪拌槽型反応器、ホモジナイザー、タービン攪拌器、再循環ポンプ、パドルミキサー、プラウせん断(ploughshear)ミキサー、リボンブレンダー、垂直軸造粒機及びドラムミキサー(両方ともバッチ式であり、利用可能な場合は連続プロセスの形状のもの、スプレー乾燥機、及び押出成形機)が挙げられる。そのような設備は、ロッジ社(Lodige GmbH){ドイツ、パーデルボルン(Paderborn)}、リトルフォード・デイ社(Littleford Day, Inc.){米国ケンタッキー州フローレンス(Florence)}、フォーベルグ社(Forberg AS){ノルウェー、ラルヴィク(Larvik)}、グラット・エンジニア・テクニック社(Glatt Ingenieurtechnik GmbH){ドイツ、ワイマール(Weimar)}、ニロ社(Niro){デンマークのセーボルク(Soeborg)}、ホソカワ・Bepex社(Hosokawa Bepex Corp.){米国ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)}、アーデ・バリンコ社(Arde Barinco)(米国ニュージャージー州)から入手可能である。
【0034】
有益剤含有デリバリー粒子を含む組成物
本出願人らの組成物は本明細書に開示される粒子の実施形態を含んでもよい。一つの態様では、前記組成物は消費者製品である。採用される粒子の正確な濃度は組成物の型及び最終用途に依存するが、組成物は組成物総重量に基づいて、約0.01〜約10重量%、約0.1〜約10重量%、又はさらには約0.2〜約5重量%の、前記粒子を含んでもよい。一つの態様では、洗浄組成物は組成物総重量に基づいて、約0.1〜約1重量%のこのような粒子を含んでもよい。一つの態様では、布地トリートメント組成物は布地組成物総重量に基づいて、約0.01〜約10重量%のこのような粒子を含んでもよい。
【0035】
本発明の態様としては、洗濯洗剤組成物{例えば、タイド(TIDE)(商標)}、硬質表面洗浄剤{例えば、ミスター・クリーン(MR CLEAN)(商標)}、自動食器洗浄用液体{例えば、カスケード(Cascade)(商標)}、食器洗浄用液体{例えば、ドウン(DAWN)(商標)}、及び床洗浄剤{例えば、スウィファ(SWIFFER)(商標)}中での本発明の粒子の使用が挙げられる。洗浄組成物の非限定的な実施例としては、米国特許第4,515,705号、同第4,537,706号、同第4,537,707号、同第4,550,862号、同第4,561,998号、同第4,597,898号、同第4,968,451号、同第5,565,145号、同第5,929,022号、同第6,294,514号、及び同第6,376,445号に記載されるようなものを挙げてよい。本明細書に開示される洗浄組成物は、通常、水性洗浄操作での使用中に、洗浄水のpHが約6.5〜約12、又は約7.5〜10.5となるように処方される。液体食器洗浄製品の処方は、典型的には約6.8〜約9.0のpHを有する。洗浄製品は典型的に、約7〜約12のpHを有するように処方される。推奨使用濃度でのpHを制御する技術には、緩衝剤、アルカリ、酸などの使用が挙げられ、当業者には周知である。
【0036】
本明細書に開示される布地トリートメント組成物は、布地柔軟化活性物質(「FSA」)を含んでもよい。好適な布地柔軟化活性物質としては、第四級アンモニウム化合物、アミン、脂肪酸エステル、スクロースエステル、シリコーン、分散性ポリオレフィン、粘土、多糖類、脂肪油、ポリマーラテックス及びこれらの混合物からなる群から選択される物質が挙げられるが、これらに限定されない。好適なFSAは、米国特許公開第2004/0204337 A1号、同第2004/0229769 A1号、同第2004/0204337 A1号、同第2002/0077265 A1号、同第2004/0142841 A1号、同第2003/0216274 A1号、同第2004/0038851 A1号、同第2004/0065208 A1号及び同第2005/0020476 A1号、並びに、米国特許第3,862,058号、同第3,948,790号、同第3,954,632号、同第4,062,647号、同第5,759,990号及び同第6,494,920号、並びに出版物、PCT国際公開特許WO 02/18451号、同WO 06/007911 A1号及び同WO 06/007899 A1号に記載されている。別の部類の任意の布地ケア活性物質は、柔軟化油であるが、それらとしては、植物油(大豆、ヒマワリ、キャノーラなど)、炭化水素系油類(天然及び合成石油潤滑剤、ポリオレフィン、イソパラフィン及び環状パラフィン)、トリオレイン、脂肪エステル、脂肪アルコール、脂肪アミン、脂肪アミド、及び脂肪エステルアミンが挙げられるが、これらに限定されない。油は、脂肪酸柔軟化剤、粘土、及びシリコーンと組み合わされることも可能である。
【0037】
補助剤物質
本発明の目的には必須でないが、以下に例示される補助剤の非限定的なリストは、本組成物において使用するのに適しており、例えば、性能を補助若しくは向上させるために、洗浄される基材の処理のために、又は香料、着色剤、染料などを用いる場合と同様に組成物の審美性を変化させるために、望ましくは本発明の特定の実施形態に組み込まれてもよい。こうした補助剤は、本出願人らのデリバリー粒子及びFSAを介して供給される構成成分に追加されると理解される。このような追加的構成成分の明確な性質、及びそれを組み込む濃度は、組成物の物理的形態及び使用されるべき作業の性質によって決まる。好適な補助剤物質としては、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染抑制剤、分散剤、酵素、及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、ポリマー系分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、光沢剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、及び/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。下記の開示に加え、このようなその他の補助剤の適切な例及び使用濃度は、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812 B1号、及び同第6,326,348 B1号に記載されており、これらは参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0038】
上述のように、補助剤成分は、本出願人らの洗浄及び布地ケア組成物には必須ではない。従って、本出願人らの組成物の特定の実施形態は、以下の補助物質の1つ以上を含有しない:漂白活性化剤、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒金属錯体、ポリマー分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、光沢剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、及び/又は顔料。しかし、1つ以上の補助剤が存在する場合、このような1つ以上の補助剤は、以下に詳細に記載されるように存在してもよい。
【0039】
界面活性剤−本発明による組成物は、界面活性剤又は界面活性剤系を含むことができ、その際、界面活性剤は、非イオン性及び/若しくはアニオン性及び/若しくはカチオン性界面活性剤並びに/又は両性及び/若しくは双極性及び/若しくは半極性非イオン性界面活性剤から選択できる。界面活性剤は、典型的には洗浄組成物の約0.1重量%から、約1重量%から、又はさらには約5重量%から、洗浄組成物の約99.9重量%まで、約80重量%まで、約35重量%まで、又はさらには約30重量%までの濃度で存在する。
【0040】
ビルダー−本発明の組成物は、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含んでよい。存在する場合、組成物は、少なくとも約1重量%のビルダー、又は約5重量%又は10重量%から約80重量%まで、50重量%まで、又はさらには30重量%までの前記ビルダーを含んでもよい。ビルダーとしては、ポリホスフェートのアルカリ金属、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩、アルミノシリケートビルダー、ポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、種々のアルカリ金属、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸のアンモニウム及び置換アンモニウム塩、並びにメリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びそれらの可溶性塩のようなポリカルボキシ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
キレート化剤−本明細書の組成物はまた、任意で1つ以上の銅、鉄、及び/又はマンガンキレート化剤を含有してもよい。使用される場合、キレート化剤は、本明細書の組成物の約0.1重量%〜約15重量%、又はさらには本明細書の組成物の約3.0重量%〜約15重量%を構成してもよい。
【0042】
移染防止剤−本発明の組成物はまた、1つ以上の移染防止剤を包含してもよい。適切なポリマー移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。本明細書の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、洗浄組成物の約0.0001重量%から、約0.01重量%から、約0.05重量%から、洗浄組成物の約10重量%まで、約2重量%まで、又はさらには約1重量%までの濃度で存在する。
【0043】
分散剤−本発明の組成物は分散剤も含むことができる。好適な水溶性有機物質は、ホモポリマー又はコポリマーの酸又はそれらの塩であり、それらのうちのポリカルボン酸は、互いに2個を超えない炭素原子によって離間されている少なくとも2個のカルボキシル基を含んでいてよい。
【0044】
酵素−組成物は、洗浄性能効果、及び/又は布地ケア効果を提供する1つ以上の洗浄性酵素を含んでもよい。好適な酵素の例としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組合せは、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をアミラーゼと組み合わせた混液である。
【0045】
酵素安定剤−組成物、例えば洗剤において使用するための酵素類は、種々の技術によって安定化されることができる。本発明で用いる酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する最終組成物中のそれらイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。
【0046】
触媒金属錯体−本出願人らの組成物は、触媒金属錯体を包含してもよい。金属含有漂白触媒の1つの種類は、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンのカチオンのような、限定された漂白触媒活性の遷移金属カチオン、亜鉛又はアルミニウムのカチオンのような、漂白触媒活性をほとんど又は全くもたない補助金属カチオン、並びに触媒金属及び補助金属のカチオンに対して規定された安定度定数を有する金属イオン封鎖剤、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びそれらの水溶性の塩類を含む触媒系である。このような触媒は、米国特許第4,430,243号に開示される。
【0047】
所望する場合、本明細書の組成物はマンガン化合物を用いて触媒作用され得る。このような化合物及び使用濃度は当該技術分野で周知であり、及び例えば、米国特許第5,576,282号に開示されるマンガン系触媒が挙げられる。
【0048】
本明細書において有用なコバルト漂白触媒は既知であり、及び例えば、米国特許第5,597,936号及び同第5,595,967号に記載されている。このようなコバルト触媒は、既知の手順、例えば、米国特許第5,597,936号、及び同第5,595,967号において教示されているような手順によって容易に調製される。
【0049】
本明細書の組成物はまた、大多環状の剛性配位子(「MRL」と省略される)の遷移金属錯体を適切に含んでもよい。実用的な事柄として、限定するためではないが、本明細書の組成物及び洗浄方法は、水性洗浄媒体において少なくとも1億分の1のオーダーの有益剤MRL種を提供するように調整することができ、そして前記MRLを洗浄溶液中に約0.005ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10ppm、又はさらには約0.1ppm〜約5ppmに設定できる。
【0050】
当該遷移金属漂白剤触媒中の好ましい遷移金属としては、マンガン、鉄、及びクロムが挙げられる。本明細書における好ましいMRLは、架橋した特定の種類の超剛性配位子、例えば、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンである。
【0051】
好適な遷移金属MRLは、既知の手順、例えば、PCT国際公開特許WO 00/32601号及び米国特許第6,225,464号で教示されているような手順によって容易に製造される。
【0052】
洗浄組成物の製造及び使用方法
本発明の組成物は、任意の好適な形態に処方されることができ、配合者によって選択される任意の方法によって調製されることができ、その非限定的な実施例は、全て本明細書に参考として組み込まれる米国特許第5,879,584号、同第5,691,297号、同第5,574,005号、同第5,569,645号、同第5,565,422号、同第5,516,448号、同第5,489,392号、及び同第5,486,303号に記載されている。
【0053】
使用方法
本明細書に開示される有益剤デリバリー粒子及び本明細書に開示される有益剤デリバリー粒子を含有する組成物は、ある部位、とりわけ表面又は布地を洗浄又は処理するのに使用することができる。典型的には、その部位の少なくとも一部を、希釈されない形態の又は液体中に希釈された、例えば洗浄液中で、本出願人らの実施形態の粒子及び/又はその組成物と接触させ、そしてその後、任意に、その部位を洗浄及び/又はすすいでもよい。一つの態様では、ある部位を任意に洗浄及び/又はすすぎ、本発明による粒子に又は前記粒子を含む組成物に接触させ、次に任意で洗浄する及び/又はすすぐ。本発明の目的上、洗浄は、擦ること及び機械的攪拌を含むが、これらに限定されない。布地には、通常の消費者の使用条件で洗濯又は処理することが可能なほとんどあらゆる布地が含まれていてもよい。開示される組成物を含み得る液体のpHは、約3〜約11.5であってよい。こうした組成物は、典型的に、溶液中で約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水である場合、水の温度は、通常約5℃〜約90℃であり、前記部位が布地を含む場合、水と布地との割合は、通常約1:1〜約30:1である。
【0054】
試験方法
本出願の「試験方法」の項で開示される試験方法は、本出願人らの発明が本明細書に記載され及び特許請求されているように本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるために使用されるものと理解される。
【0055】
(1)粒径分布
a.)蒸留脱イオン化(DI)水の中に粒子1グラムを入れる。
b.)脱イオン化水中に粒子を10分間にわたって保持させておき、次に濾過により粒子を回収する。
c.)チャン,Z.(Zhang, Z.)及びサン,G(Sun, G)「メラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの機械的特性」{「ジャーナル・オブ・マイクロエンカプスレーション(J. Microencapsulation)」18巻、第5号、593〜602ページ、2001年}の実験装置及び方法を使用して50個の各粒子の粒径を測定することにより、粒子試料の粒径分布を求める。
d.)平均粒径を得るために50個の各粒径測定値の平均をとる。
e.)50個の測定値を使用し、次の式を用いて粒径の標準偏差を計算する。
【数1】

(式中、
μは標準偏差であり、
sは平均粒径であり、
dは各粒径であり、
nは直径が測定された粒子の総数である。
【0056】
(2)有益剤保持率
a.)粒子を用いる組成物99グラムに対して、粒子1グラムを加える。
b.)2週間にわたって40℃で密封されたガラス瓶の中に上記a.)の粒子含有組成物をエージングする。
c.)上記b.)から濾過により粒子を回収する。
d.)粒子から有益剤を全て抽出する溶媒で、上記c.)の粒子を処理する。
e.)上記d.)からガスクロマトグラフに有益剤含有溶媒を注入し、ピーク面積を積分して、粒子試料から抽出された有益剤の総量を求める。
f.)この量は次に、マイクロカプセルから何も漏出していなければ存在しているはずの量(例えば、マイクロカプセルを介して組成物に投与されたコア材料の総量)で除算する。次いで、この値に平均粒径と平均粒子厚さとの比を乗算して有益剤保持率を得る。
【0057】
有益剤保持率を測定する詳細な分析手順は以下の通りである。
【0058】
内部標準液
1.ドデカン25mgを検量して計量ボートに入れる。
2.エタノールを使用してこのドデカンを1000mLメスフラスコにすすぎ入れる。
3.エタノールを標線まで加える。
4.混合するまで溶液を攪拌する。この溶液は2ヶ月間にわたって安定である。
【0059】
較正標準
1.コア材料75mgを検量して100mLメスフラスコに入れる。
2.内部標準液で上記の容量まで希釈する。この標準液は2ヶ月間にわたって安定である。
3.よく混合する。
4.ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器により分析する。
【0060】
基本的な試料前処理
(試料を3通り作製する)
1.粒子を含有するエージングした組成物の試料1,000グラムを計量し、100mL三口ビーカー(tri-pour beaker)に入れる。重量を記録する。
2.この三口ビーカーに2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを4滴(およそ0.1グラム)加える。
3.脱イオン水50mLをビーカーに加える。1分間にわたって攪拌する。
4.60ccシリンジを使用して、ミリポールニトロセルロースフィルター膜(Millipore Nitrocellulose Filter Membrane)(1.2ミクロン、25mm直径)で濾過する。
5.ヘキサン10mLでフィルターをすすぐ。
6.フィルター膜を注意深く取り外し、20mLシンチレーションバイアルに移す(ピンセットを使用する)。
7.フィルターを含有するシンチレーションバイアルに内部標準液(上記で調整したような)10mLを加える。
8.ふたをきつく閉め、混合し、バイアルを60℃に加熱し30分間保つ。
9.室温に冷却する。
10.1mlを取り、0.45ミクロンPTFEシリンジフィルターで濾過してガスクロマトグラフ用バイアルに入れる。1mL分取試料を濾過するのに複数のPTFEフィルターが必要とされる。
11.ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器により分析する。
【0061】
ガスクロマトグラフ(GG)/水素炎イオン化検出器分析方法:
カラム−30m×内径0.25mm、1−μmDB−1相
ガスクロマトグラフ−EPC制御及び一定流量機能付き6890型ガスクロマトグラフ
方法−50℃で1分間にわたって保持し、温度勾配4℃/分で300℃にし、10分間にわたって保持する。
注射器−240℃で、1μLスプリットレス注入
【0062】
ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器分析方法−マイクロボアカラム法:
カラム−20m×内径0.1mm、0.1μmDB−5
ガスクロマトグラフ−EPC制御及び一定流量機能付き6890型ガスクロマトグラフ(一定流量0.4mL/分)
方法−50℃、保持しないまま温度勾配16℃/分で275℃にし、3分間にわたって保持する。
注射器−250℃で1μLスプリット注入(80:1スプリット)
【0063】
計算:
【数2】

(式中、
内部標準=コア材料較正標準中の内部標準の面積
粒子−標準=較正試料中のコア材料の重量
粒子−試料=粒子試料を含有する組成物中のコア材料のピークの面積
粒子−標準=較正試料中のコア材料のピークの面積
内部標準−試料=粒子試料を含有する組成物中の内部標準の面積
試料=粒子試料を含有する組成物の重量)
【数3】

(式中、
μは、試験方法1からの平均粒径である。
Tは、試験方法3から計算される平均粒子厚さである。
【0064】
(3)破壊強度
a.)蒸留脱イオン化(DI)水中に粒子1グラムを入れる。
b.)脱イオン化水中に粒子を10分間にわたって保持させておき、次に濾過により粒子を回収する。
c.)50個の粒子の破裂力を平均することにより、粒子の平均破裂力を求める。チャン,Z.(Zhang, Z.)及びサン,G(Sun, G)「メラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの機械的特性」(「ジャーナル・オブ・マイクロエンカプスレーション(J. Microencapsulation)」18巻、第5号、593〜602ページ、2001年)に与えられた手順を用いて、粒子の破裂力を求める。次に、平均破裂力(ニュートン)を球体粒子の(上記試験方法1により求められる)平均断面積(πr、rは圧縮前の粒子の半径)で除算することにより、平均破壊圧力を計算する。
d.)次の式を用いて平均破壊強度を計算する。
【数4】

(式中、
Pは平均破壊圧力であり、各ミクロカプセル強度測定値の平均をとることで計算される(各独立の測定値から破壊強度が得られる)。この強度はマイクロカプセルの断面積で除算される。
dは粒子の平均直径(上記試験方法1により求められるような)である。
Tは粒子シェルの平均シェル厚であり、次式により求められる。
【数5】

(式中、
cは粒子中の平均香料容量である。
rは平均粒子半径である。
ρは、ASTM法B923−02「ヘリウム又は窒素比重びん法による金属粉末見かけ密度のための標準試験方法(Standard Test Method for Metal Powder Skeletal Density by Helium or Nitrogen Pycnometry)」{ASTMインターナショナル(ASTM International)}により求められるシェルの平均密度である。
ρ香料は、ASTM法D1480−93(1997)「ビンガムピクノメータによる、粘稠な物質の密度及び相対密度(比重)のための標準試験方法{Standard Test Method for Density and Relative Density (Specific Gravity) of Viscous Materials by Bingham Pycnometer}」(ASTMインターナショナル)により求められる粒子の平均密度である。)
【0065】
(4)ClogP
「logPの計算値」(ClogP)は、ハンシュ(Hansch)及びレオ(Leo)のフラグメント手法により求められる(A.レオ、「総括医薬品化学(Comprehensive Medicinal Chemistry)」、第4巻、C.ハンシュ(C.Hansch)、P.G.サメンス(P.G.Sammens)、J.B.テイラー(J.B.Taylor)及びC.A.ラムスデン(Ramsden)編、295ページ、ペルガモン・プレス(Pergamon Press)、1990年参照、参照として本明細書に組み込まれる)。ClogP値は、デイライト・ケミカル・インフォメーション・システムズ社(Daylight Chemical Information Systems Inc.){米国カリフォルニア州アーバイン(Irvine)}から入手可能な「CLOGP」プログラムを用いることにより計算されてもよい。
【0066】
(5)沸点
沸点は、ASTM法D2887−04a「ガスクロマトグラフィーによる、石油留分の沸点範囲分布のための標準試験方法(Standard Test Method for Boiling Range Distribution of Petroleum Fractions by Gas Chromatography)」(ASTMインターナショナル)により測定する。
【0067】
(6)送達指数計算
粒子の送達指数は次式を用いて計算する。
【数6】

(式中、
μは平均粒径である。
σは平均粒径の標準偏差である。
はマイクロカプセルを破壊するのに必要とされる、使用中最小破壊強度である。
fは測定された破壊強度である。
(L/L)/(t/μ)は有益剤保持率である。
tは粒子のシェル厚である。)
【0068】
(7)臭気検出閾値(ODT)
臭気検出閾値は、米国特許第6,869,923 B1号の第3欄第39行〜第4欄第15行にある手順を用いて求められる。
【実施例】
【0069】
本発明の特別な実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【表3】

【0070】
(実施例4):尿素系ポリ尿素カプセル
尿素{シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee)}2グラムを脱イオン水20gに溶解する。レゾルシノール{シグマ・アルドリッチ(ウィスコンシン州ミルウォーキー}1グラムを均質な尿素溶液に加える。この溶液にホルムアルデヒド37重量%溶液{シグマ・アルドリッチ(ウィスコンシン州ミルウォーキー}20gを加え、1M水酸化ナトリウム溶液{シグマ・アルドリッチ(ウィスコンシン州ミルウォーキー}を使用してスラリーのpHを8.0に調整する。反応物質を35℃で2時間にわたって放置する。別個のビーカーに、実施例1の芳香剤油80グラムをこの尿素−ホルムアルデヒド溶液にゆっくりと加える。この混合を、傾斜3−ブレード攪拌器を用いるヤンケ・アンド・クンケルレイバーテクニックミキサー(Janke & Kunkel Laboretechnik mixer)を使用して攪拌し、平均油滴直径分布50ミクロンを得る。1M塩酸を使用してスラリーのpHを3.0に調整し、縮合反応を開始させる。溶液を65℃まで加熱し、混合の内容物をゆっくりと攪拌しながら、恒温水槽中で反応させる。内容物は65℃で4時間にわたって反応させる。
【0071】
(実施例5):メラミン系ポリ尿素カプセル(85%コア/15%壁)
第一の混合を、水208グラムとアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー[ポリサイエンス社(Polysciences, Inc.){米国ペンシルバニア州ウォリントン(Warrington)}]5グラムを組み合わせることにより調製する。この第一の混合を酢酸を使用してpH5.0に調整する。
【0072】
実施例1の芳香剤油を含むカプセルコア材料178グラムを第一の混合物に45℃の温度で加え、エマルションを作る。カプセル壁材料を形成する成分を、次のようにして調製する:相当するカプセル壁材料コポリマープレポリマー(ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー)9グラムと水90グラムを組み合わせ、pH5.0に調整する。この混合物に部分メチル化メチロールメラミン樹脂溶液{「サイメル(Cymel)385」80%固体、サイテック(Cytec)}28グラムを加える。この混合物を上記芳香剤油−水エマルションに45℃の温度で攪拌しながら加える。高速ブレンドを使用して体積平均粒径15ミクロン及び標準偏差2ミクロンを得る。この混合の温度を65℃まで徐々に上げていき、連続的に攪拌しながらこの温度で8時間にわたって維持してカプセル封入を開始及び完了させる。
【0073】
アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマーカプセル壁を形成するために、アルキル基はエチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、又は1〜約16個の炭素を有する、好ましくは1〜8個の炭素を有する他のアルキル基から選択できる。
【0074】
(実施例6):メラミン系ポリ尿素カプセル(90%コア/10%壁)
実施例1のカプセルコア材料280グラムを第一の混合物に加えることを除いて、実施例5の方法により香料カプセルを製造する。生じるマイクロカプセルの水性スラリーは体積平均粒径14ミクロン及び標準偏差2.6ミクロンを有する。
【0075】
(実施例7):メラミン系ポリ尿素カプセル(95%コア/5%壁)
実施例1のカプセルコア材料280グラムを第一の混合物に加えることを除いて、実施例5の方法により香料カプセルを製造する。生じるマイクロカプセルの水性スラリーは体積平均粒径11ミクロン及び標準偏差3.2ミクロンを有する。
【0076】
(実施例8):メラミン系ポリ尿素カプセル
実施例2の芳香剤組成物を使用して、実施例5の方法により、香料カプセルを製造する。
【0077】
(実施例9):メラミン系ポリ尿素カプセル
実施例3の芳香剤組成物を使用して、実施例5の方法により、香料カプセルを製造する。
【0078】
(実施例10):メラミン系ポリ尿素カプセル(85%コア/15%壁)
第一の混合物を、水208グラムとアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー[ポリサイエンス社(Polysciences, Inc.){米国ペンシルバニア州ウォリントン(Warrington)}]5グラムを混合することにより調製する。この第一の混合を水酸化ナトリウムを使用してpH5.0に調整する。
【0079】
実施例1の芳香剤油を含むカプセルコア材料178グラムを第一の混合物に65℃の温度で加え、エマルションを作る。高速ブレンドを使用して体積平均粒径15ミクロンを得る。カプセル壁材料を形成する成分を、次のようにして調製する:相当するカプセル壁材料コポリマープレポリマー(ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー)9グラムと水90グラムを混合し、pH5.0に調整する。この混合に部分メチル化メチロールメラミン樹脂溶液{「サイメル(Cymel)385」80%固体、サイテック(Cytec)}28グラムを加える。この混合物を上記芳香剤油−水エマルションに65℃の温度で攪拌しながら加える。連続的に攪拌しながらこの混合物の温度をこの温度で8時間にわたって維持してカプセル封入を開始及び完了させる。
【0080】
アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマーカプセル壁を形成するために、アルキル基はエチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、又は1〜約16個の炭素を有する、好ましくは1〜8個の炭素を有する他のアルキル基から選択できる。
【0081】
(実施例11):メラミン系ポリ尿素カプセル(90%コア/10%壁)
実施例1のカプセルコア材料280グラムを第一の混合物に加えることを除いて、実施例10の方法により香料カプセルを製造する。生じるマイクロカプセルの水性スラリーは体積平均粒径14ミクロン及び標準偏差2.6ミクロンを有する。
【0082】
(実施例12):メラミン系ポリ尿素カプセル(95%コア/5%壁)
実施例1のカプセルコア材料280グラムを第一の混合物に加えることを除いて、実施例10の方法により香料カプセルを製造する。生じるマイクロカプセルの水性スラリーは体積平均粒径11ミクロン及び標準偏差3.2ミクロンを有する。
【0083】
(実施例13):マイクロカプセルへのケイ酸ナトリウムのコーティングの適用
実施例5のマイクロカプセル粒子47重量%を含むマイクロカプセルの分散液171グラムに対して、ケイ酸ナトリウム3.2R溶液{44重量%活性、アルドリッチ社(Aldrich)(米国53201ウィスコンシン州ミルウォーキー私書箱2060)から入手可能}45グラムを加える。脱イオン水154グラムをスラリーに加え、次に、蠕動ポンプを通して25,000RPMで回転し、並流乾燥チャンバー{ニロ(Niro)社、直径0.91m(3フィート)}にされた遠心性回転軸ノズルにポンプ注入する。霧化されたマイクロカプセルの水性分散液を次の操作条件で噴霧乾燥する:吸気温200℃、排気温95℃、空気の圧力低下は水圧42ミリメートル(空気流78kg/時間に相当)であり、噴霧乾燥は正味負圧の水圧−150ミリメートルの下で操作され、遠心分離アトマイザーに供給される空気の圧力は5.0バール(ゲージ圧)である。乾燥粒子を噴霧乾燥機の底部にある回収容器及びサイクロンから回収し、混合して均質な粉末試料を作る。粒子が平均粒径50マイクロメーターを有することが分かる。布地ケア組成物にこの粉末を加え、40℃で4週間を経ると、10%未満の香料喪失がマイクロカプセル粒子から観察される。
【0084】
(実施例14):布地コンディショニング組成物
以下は本発明の布地コンディショニング組成物の非限定例である。
【表4】

N,N−ジ(タロウオイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド。
商品名CATO(登録商標)でナショナル・スターチ(National Starch)社から市販されるカチオン性高アミローストウモロコシデンプン。
米国特許第5,574,179号、第15欄、1〜5行目に記載の式を有する、エチレン酸化物とテレフタレートとのコポリマーであって、式中、各Xはメチルであり、各nは40であり、uは4であり、各R1は基本的に1,4−フェニレン部分であり、各R2は、基本的にエチレン、1,2−プロピレン部分、又はこれらの混合物である。
ジエチレントリアミン五酢酸。
ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co.)から入手可能なカトン(KATHON)(登録商標)CG。「PPM」は、「百万分の一」。
DC2310の商標名でダウ・コーニング社(Dow Corning Corp.)から入手可能なシリコーン消泡剤。
ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co.)から商品名アクラン(Aculan)44で市販される、疎水変性エトキシル化ウレタン。
【0085】
(実施例15):布地コンディションニング剤組成物
マイクロカプセルを含む製品処方の非限定例を次の表に要約する。
【表5】

N,N−ジ(タロウオイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド。
メチル−ビス(タロウアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート。
脂肪酸とメチルジエタノールアミンとのモル比1.5:1での反応生成物を、塩化メチルで四級化して得られるN,N−ビス(ステアロイルオキシエチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロライドとN−(ステアロイルオキシエチル)N−ヒドロキシエチルN,Nジメチルアンモニウムクロライドとの1:1モル比混合物。
ナショナル・スターチ(National Starch)から商標名カトー(CATO)(登録商標)で入手可能なカチオン性高アミローストウモロコシデンプン。
ホルムアルデヒドスカベンジャーは、アルドリッチ(Aldrich)から入手可能なアセトアセトアミドである。
米国特許第5,574,179号、第15欄、1〜5行目の式を有する、エチレンオキシドとテレフタレートとのコポリマーであって、式中、各Xはメチルであり、各nは40であり、uは4であり、各R1は基本的に1,4−フェニレン部分であり、各R2は、基本的にエチレン、1,2−プロピレン部分、又はこれらの混合物である。
ワッカー(Wacker)からのSE39
ジエチレントリアミン五酢酸。
ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co.)から入手可能なカトン(KATHON)(登録商標)CG。「PPM」は、「百万分の一」。
グルタルアルデヒド(Gluteraldehyde)
DC2310の商標名でダウ・コーニング社(Dow Corning Corp.)から入手可能なシリコーン消泡剤。
ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co.)からアキュラン(Aculan)44の商標名にて入手可能な、疎水変性エトキシル化ウレタン。
【0086】
洗剤組成物において成分名の略称は以下の意味を有する。
【表6−1】

【表6−2】

【表7】

【0087】
(実施例16):
以下の高密度粒状洗濯洗剤組成物A〜Fは、本発明に従って調製される。
【表8】

【0088】
(実施例17):重質液体洗剤組成物
以下の液体洗剤処方は本発明に従って調製される(濃度は重量部で与えられる)。
【表9】

【0089】
(実施例18):基材系組成物
以下の柔軟剤及び乾燥剤添加布地コンディションニング剤組成物は、本発明に従って調製される:
【表10】

【0090】
(実施例19):硬質表面用洗浄組成物
以下の液体硬質表面用洗浄組成物は本発明に従って調製される:
【表11】

エチレンジアミン二酢酸4Na(Na4 ethylenediamine diacetic acid)
**ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル
【0091】
(実施例20):
以下の硬質表面の洗浄用及び家庭の白カビ除去用スプレー組成物は本発明に従って調製される。
【表12】

【0092】
(実施例21)
以下の便器洗浄組成物は本発明に従って調製される。
【表13】

【0093】
(実施例22)
本発明のシャンプー及びコンディショナーは、米国特許第2003/0108501 A1号の教示に従って製造される。
【0094】
例えば、本発明のシャンプーは19〜20ページの製造指示に従って製造されてもよい。例えば、米国特許第2003/0108501 A1号の実施例9は、粒子「エクスパンセル(Expancel)、1%」が、本シャンプー中で0.8%の香料を与える濃度で本発明の香料マイクロカプセルに置き換えられることを除いて、使用されてもよい。
【0095】
(実施例23):リンスオフコンディショナー
【表14】

【0096】
コンディショナー製造手順:
水を約85℃に加熱する。
成分2〜11を加え、約85℃で3分間混合する。
成分12及び13を加え、約85℃でさらに5分間混合する。
55℃に冷却する。
成分14〜16を混合する。
室温に冷却する。
【0097】
(実施例24):スプレー毛髪ゲル
【表15】

【0098】
プレミックスが、キトサン、乳酸、及び、バッチの水の15%から作られる。
【0099】
第二のプレミックスが成分6、7、8、及び10から40℃で作られる。
【0100】
水と、ポリソルベート(Polysorbate)80と、DMDMヒダントイン(Hydantoin)と、PVPとの、主要ミックスが調製され、続いてこれにキトサンプレミックス及び香料マイクロカプセルプレミックスが加えられる。
【0101】
(実施例25):マイクロカプセル処方
pH5.0に調整された、水149.5グラムとアクリル酸−アルキルアクリレートコポリマー3.5グラムとの混合物153グラムの中に、表2の目的のカプセル中核(nucleus)材料溶液180グラムが乳化させる。対応するアクリル酸−アルキルアクリレートコポリマー6.5グラムと水65グラムとの第二の混合物を調製し、pH5.0に調整し、部分メチル化メチロールメラミン樹脂溶液[「レジメン(Resimene)714」、モンサント社(Monsanto Company){ミズーリ州セントルイス(St. Louis)}80%固体]20グラムを加え、今度はこの混合を攪拌しながら上記エマルションに加える。生じる混合は、室温水槽内に据え付けた容器中に入れる。連続的な攪拌を与え、水槽を55℃に加熱し、この温度で維持し、連続的な攪拌とともに、一晩かけてカプセル封入を開始及び完了させる。生じるカプセルは本明細書の組成物のいずれかに採用される。
【0102】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙した値と、その値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図したものである。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0103】
本発明の「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0104】
本発明の特別な実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有益剤組成物と、前記有益剤組成物を少なくとも部分的に囲む壁材料とを含む粒子であって、前記有益剤組成物が,
a.)30%からの、50%からの、70%からの、80%からの、90%からの、又はさらには100%の第一の材料であって、前記第一の材料が、
(i)少なくとも2、2〜12、2.5〜8、又はさらには2.5〜6のClogPと、
(ii)280℃未満、50℃〜280℃未満、50℃〜265℃未満、又はさらには80℃〜250℃未満の沸点と、を有し、好ましくは前記第一の材料が1つ以上の表1の材料を含み、より好ましくは2、3、9、10、11、12、13、15、16、22〜30、32、33、41、42、44、45、及び55〜59と番号付けされた表1の材料からなる群から選択される1つ以上の材料を含む、第一の材料と、
b.)所望により第二の材料であって、前記第二の材料が、
(i)2.5未満、又はさらには2未満〜0.1のClogPと、
(ii)100ppb未満、0.00001ppb〜100ppb未満、0.00001ppb〜50ppb未満、又はさらには0.00001ppb〜20ppb未満のODTと、を有し、好ましくは前記第二の材料が1つ以上の表2の材料を含み、より好ましくは2、3、4、6、7、9〜14、及び19と番号付けされた表2の材料からなる群から選択される1つ以上の材料を含む、第二の材料と、
を含む、粒子。
【請求項2】
前記第二の材料が80℃〜350℃、80℃〜310℃、80℃〜230℃、又はさらには80℃〜150℃の沸点を有する、請求項1に記載の粒子。
【請求項3】
前記有益剤組成物が、総有益剤組成物重量に基づいて30%からの、50%からの、70%からの、80%からの、90%からの、又はさらには100%の前記第一の材料を含む、請求項1又は2に記載の粒子。
【請求項4】
前記有益剤組成物のいずれかの残部が前記第二の材料を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粒子。
【請求項5】
前記有益剤組成物の前記残部が、総残部重量に基づいて10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又はさらには100%の前記第二の材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粒子。
【請求項6】
前記粒子が、少なくとも0.05、少なくとも7、少なくとも70、又はさらには500〜2200の送達指数を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の粒子。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の粒子及び添加剤材料及び/又は布地柔軟剤活性物質を含む、製品及び/又は組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の粒子を含む組成物であって、前記組成物が消費者製品である、組成物。
【請求項9】
部位を処理及び/又は洗浄する方法であって、前記方法が、
a.)前記部位を所望により洗浄及び/又はすすぐ工程と、
b.)前記部位を請求項1〜8のいずれか一項に記載の粒子及び/又は組成物と接触させる工程と、
c.)前記部位を所望により洗浄及び/又はすすぐ工程と、
を含む、方法。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の粒子及び/又は組成物で処理される部位。

【公表番号】特表2009−544812(P2009−544812A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521862(P2009−521862)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/017268
【国際公開番号】WO2008/016684
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】