説明

有益剤含有送達粒子

本発明は、有益剤含有送達粒子、当該粒子を含む組成物、並びに前述の粒子及び組成物の製造及び使用方法に関する。組成物、例えば洗浄組成物又は布地ケア組成物に採用されると、かかる粒子は、有益剤送達効率を高め、それにより、用いられる有益剤の量を低減することができる。有益剤の量を低減できることに加えて、かかる粒子は、広範な有益剤の使用を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、有益剤含有送達粒子、このような粒子を含む組成物、並びにこのような粒子及び組成物の製造及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
香料、シリコーン、ワックス、香味料、ビタミン、及び布地柔軟化剤などの有益剤は、例えば、パーソナルケア組成物、洗浄組成物、及び布地ケア組成物といった消費者製品において高濃度で採用される場合、高価であり、及び/又は一般に効果が弱い。結果として、かかる有益剤の効率を最大限にすることが望ましい。このような目的を達成する1つの方法は、かかる有益剤の送達効率を高めることである。残念なことに、かかる剤はその物理的又は化学的特性のために損ない得るか、あるいはかかる剤が他の組成成分又は処理すべき部位と不適合であり得ることから、有益剤の送達効率を高めるのは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、改善された有益剤の送達効率をもたらす有益剤含有送達粒子が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、コア材料と、コア材料を少なくとも部分的に囲む壁材料を含む有益剤含有送達粒子とに関する。本発明はまた、粒子を含む組成物、並びにかかる粒子及び組成物の製造及び使用方法にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
定義
本明細書で用いる「消費者製品」は、販売される形態での使用又は消費を意図し、後続する商業的製造又は変性を意図しない、ベビーケア、ビューティケア、衣類及びホームケア、ファミリーケア、フェミニンケア、ヘルスケア、スナック、並びに/又は飲料製品あるいは装置を意味する。このような製品には、おむつ、よだれかけ、拭き取り用品;脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングを含む毛髪(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)の処理に関連する製品及び/又は方法;防臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;化粧品;消費者使用のためのクリーム、ローション、及び他の局所適用製品の適用を含むスキンケア;並びにシェービング製品、空気ケア、車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化など)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ補助剤及び/又はケア、硬質表面洗浄及び/又は処理、並びに消費者用又は業務用の他の洗浄などの、布地、硬質表面、並びに布地及びホームケア領域内の任意の他の表面処理に関する製品及び/又は方法;トイレットペーパー、フェイシャルティッシュ、紙ハンカチ、並びに/又は紙タオルに関連する製品及び/若しくは方法;タンポン、女性用ナプキン;練り歯磨き、歯用ジェル、歯用リンス、義歯接着剤、歯ホワイトニングなどの口腔ケアに関連する製品及び/又は方法;咳及び風邪治療薬、鎮痛剤、処方薬、ペットヘルスと栄養、並びに水精製などの店頭販売のヘルスケア;主として慣習的な食事間用又は食事随伴物としての消費が意図される加工食品(非限定的な実施例としては、ポテトチップス、トルティーヤチップス、ポップコーン、プレッツェル、コーンチップス、シリアルバー、野菜チップス又はクリスプ、スナックミックス、パーティミックス、マルチグレインチップス、スナッククラッカー、チーズスナック、ポークラインズ、コーンスナック、ペレットスナック、押出成形スナック及びベーグルチップが挙げられる);並びにコーヒーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0006】
本明細書で用いる用語「洗浄組成物」は、特に指示がない限り、顆粒又は粉末状の多目的すなわち「強力」洗浄剤、特にクリーニング洗剤;液体、ゲル又はペースト状の多目的洗浄剤、特にいわゆる強力液体型;液体高級衣類用洗剤;手洗い用食器洗い洗剤又は軽質食器洗い用洗剤、特に泡立ちのよいもの;家庭用又は業務用の各種錠剤、顆粒、液体、及びリンスエイド型などの食器洗い機用洗剤;抗菌手洗い用洗剤、手洗い石鹸、マウスウォッシュ、入れ歯洗浄剤、歯磨剤、自動車又はカーペット用シャンプー、トイレクリーナーなどの液状の洗浄殺菌剤;ヘアシャンプー、及びヘアリンス;シャワー用ジェル、発泡入浴剤、及び金属洗浄剤;並びに漂白添加剤、及び「ステインスティック」などのクリーニング補助剤、又はドライヤー付与シート、乾燥及び湿潤型拭取り布、パッドなどの前処理型基材付与製品、不織基材、及びスポンジ;並びにスプレー剤及びミスト剤を含む。
【0007】
本明細書で使用するとき、用語「布地ケア組成物」は、特に指示がない限り、布地柔軟化組成物、布地向上組成物、布地フレッシュニング組成物及びこれらの組み合わせを含む。
【0008】
本明細書で使用するとき、用語「有益剤含有送達粒子」は、香料マイクロカプセルなどのマイクロカプセルを包含する。
【0009】
本明細書で使用するとき、「粒子」、「有益剤含有送達粒子」、「カプセル」及び「マイクロカプセル」という用語は同義である。
【0010】
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲で使用されるときには、請求又は記載されるものの1つ以上を意味するものと理解される。
【0011】
本明細書で使用するとき、「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含んでいる(including)」という言葉は、限定することを意図しない。
【0012】
本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるには、本出願の試験方法の項で開示する試験方法を用いるべきである。
【0013】
特に記載のない限り、構成成分又は組成物の濃度は全て、当該構成成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる構成成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0014】
百分率及び比率は全て、特に指示がない限り、重量で計算されている。百分率及び比率は全て、特に指示がない限り、組成物全体を基準にして計算されている。
【0015】
本明細書を通じて、所与のあらゆる最大数値限定は、より小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、そのようなより小さい全ての数値限定を含むと理解されるべきである。本明細書全体を通じて記載されているあらゆる最小数値限定には、より大きいあらゆる数値限定が、あたかもこうしたそれよりも大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含まれる。本明細書全体を通じて記載されているあらゆる数値範囲には、こうしたより広い数値範囲内に入る、それよりも狭いあらゆる数値範囲が、あたかもこうしたそれよりも狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含まれる。
【0016】
有益剤送達粒子
本出願人らは、効果的及び効率的な有益剤送達を達成するという問題が、コア材料と、このコア材料を少なくとも部分的に囲む壁材料とを含み、物理的及び化学的特性の特定の組み合わせを有する有益剤含有送達粒子が採用される場合に、経済的な方式で解決できることを発見した。このような物理的及び化学的特性は、破壊強度、粒径、粒子壁厚及び有益剤漏出率である。
【0017】
第1の態様では、コア材料とシェルとを含み、前記シェルが前記コア材料を少なくとも部分的に囲む、有益剤送達粒子が開示される。本出願人らの試験方法に従って試験すると、この有益剤送達粒子の少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約0.2MPa〜約10MPa、約0.4MPa〜約5MPa、約0.6MPa〜約3.5MPa、又は更には約0.7MPa〜約3MPaの破壊強度、及び0%〜約30%、0%〜約20%、又は更には0%〜約5%の有益剤漏出率を有する。
【0018】
1つの態様では、この有益剤送達粒子の少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約1マイクロメートル〜約80マイクロメートル、約5マイクロメートル〜60マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、又は更には約15マイクロメートル〜約40マイクロメートルの粒径を有してもよい。
【0019】
1つの態様では、この有益剤送達粒子の少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約30nm〜約250nm、約80nm〜約180nm、又は更には約100nm〜約160nmの粒子壁厚を有してもよい。
【0020】
1つの態様では、この有益剤送達粒子のコア材料は、香料原料、並びに/又は所望によりヒマシ油(caster oil)、ココナッツ油、綿実油、ブドウ油、菜種、大豆油、コーン油、パーム油、亜麻仁油、ベニバナ油、オリーブ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、パーム核油、ヒマシ油(castor oil)、レモン油及びこれらの混合物などの、純粋又はブレンドされた植物油などの、植物油;植物油のエステル、ジブチルアジパート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルアジパート、ベンジルオクチルアジパート、トリクレシルホスフェート、トリオクチルホスフェート及びこれらの混合物などのエステル;約80℃を超える沸点を有する直鎖若しくは分枝鎖炭化水素などの、直鎖若しくは分枝鎖炭化水素;部分水素化テルフェニル、ジアルキルフタレート、モノイソプロピルビフェニルなどのアルキルビフェニル、ジプロピルナフタレンなどのアルキル化ナフタレン、ケロシンなどの石油スピリット、鉱油及びこれらの混合物;ベンゼン、トルエン及びこれらの混合物などの芳香族溶剤;シリコーン油;並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料からなる群から選択される材料を含んでもよい。
【0021】
1つの態様では、この有益剤送達粒子の壁材料は、アルデヒドとアミンとの反応生成物などの好適な樹脂を含んでもよく、好適なアルデヒドにはホルムアルデヒドが挙げられる。好適なアミンには、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なメラミンには、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン及びこれらの混合物が挙げられる。好適な尿素には、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、及びこれらの混合物が挙げられる。製造に好適な材料は、以下の企業のうちの1つ以上から入手することができる:ソルーシア社(Solutia Inc.)(米国ミズーリ州セントルイス(St Louis))、サイテック・インダストリーズ(Cytec Industries)(米国ニュージャージー州ウェストパターソン(West Paterson))、シグマ・アルドリッチ(sigma-Aldrich)(米国ミズーリ州セントルイス(St. Louis))。
【0022】
1つの態様では、この有益剤送達粒子のコア材料は、
a.)4.5未満、4.25未満、4.0未満、又は更には3.75未満のClogPを有する香料組成物、
b.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満のClogPを有する香料材料を60%、又は更には70%含む香料組成物、
c.)香料組成物の総重量に基づいて、3.5未満のClogPを有する香料材料を35%、又は50%、又は更には60%含む香料組成物、
d.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満、又は更には3.5未満のClogPを有する香料材料を40%、及び2.0未満のClogPを有する香料材料を少なくとも1%含む香料組成物、
e.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満、又は更には3.5未満のClogPを有する香料材料を40%、及び3.0未満のClogPを有する香料材料を少なくとも15%含む香料組成物、
f.)香料組成物の総重量に基づいて、ブタノエートエステルを少なくとも1%、又は更には2%、及びペンタノエートエステルを少なくとも1%含む香料組成物、
g.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも2%、又は更には3%、及びエステル部分を含む他の香料を少なくとも10%、25%、又は更には30%含む香料組成物、
h.)香料組成物の総重量に基づいて、アルキル鎖部分を含むアルデヒドを少なくとも1%、又は更には5%含む香料組成物、
i.)香料組成物の総重量に基づいて、ブタノエートエステルを少なくとも2%含む香料組成物、
j.)香料組成物の総重量に基づいて、ペンタノエートエステルを少なくとも1%含む香料組成物、
k.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも3%及びアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物、
l.)香料組成物の総重量に基づいて、エステル部分を含む香料を少なくとも25%、及びアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物、
m.)香料組成物の総重量に基づいて、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン及び3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−、のようなイオノン、並びにこれらの混合物から選択される材料を少なくとも2%、又は更には10%含む香料組成物、
n.)香料組成物の総重量に基づいて、トリデカ−2−エノニトリル、マンダリル、及びこれらの混合物を少なくとも0.1%、又は更には1%含む香料組成物、
o.)香料組成物の総重量に基づいて、3,7ジメチル−6−オクテンニトリル、2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリル及びこれらの混合物から選択される材料を少なくとも2%、又は更には5%含む香料組成物、
p.)香料組成物の総重量に基づいて、エステル、アルデヒド、イオノン、ニトリル、ケトン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含む1つ以上の香料を少なくとも80%含む香料組成物、
q.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも3%含む香料組成物;香料組成物の総重量に基づいて、1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニルアセテート;p−メンタ−1−エン−8−イルアセテート;4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン;2−プロペニルシクロヘキサンプロピオネート;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸、3−(1−メチルエチル)−エチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オル、1,7,7−トリメチル−、アセテート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;ヘキシル2−メチルプロパノエート;エチル−2−メチルブタノエート;4−ウンデカノン;5−ヘプチルジヒドロ−2(3h)−フラノン;1,6−ノナジエン−3−オル、3,7ジメチル−;3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;トリデカ−2−エノニトリル;パチョリ油;エチルトリサイクル[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシレート;2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール;ヘキシルエタノエート;7−アセチル、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン;アリル−シクロヘキシルオキシアセテート;メチルノニルアセトアルデヒド;1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテネン−1−オン;7−オクテン−2−オル、2−メチル−6−メチレン−、ジヒドロ;シクロヘキサノール、2−(1,1−ジメチルエチル)−、アセテート;ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネートヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)イルプロピオネート;2−メトキシナフタレン;1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;3,7−ジメチルオクタン−3−オル;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;(z)−ノン−6−エン−1−アル;1−デシルアルデヒド;1−オクタナール;4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド;α−ヘキシルシンナムアルデヒド;エチル−2,4−ヘキサジエノエート;2−プロペニル3−シクロヘキサンプロパノエート;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも20%、30%、又は更には50%含む香料組成物、
r.)香料組成物の総重量に基づいて、1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;p−メンタ−1−エン−8−イルアセテート;4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン;2−プロペニルシクロヘキサンプロピオネート;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸、3−(1−メチルエチル)−エチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オル、1,7,7−トリメチル−、アセテート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;ヘキシル2−メチルプロパノエート;エチル−2−メチルブタノエート、4−ウンデカノリド;5−ヘプチルジヒドロ−2(3h)−フラノン;5−ヒドロキシドデカン酸;デカラクトン;ウンデカラクトン;1,6−ノナジエン−3−オル、3,7ジメチル−;3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;トリデカ−2−エノニトリル;パチョリ油;エチルトリサイクル[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシレート;2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール;アリル−シクロヘキシルオキシアセテート;メチルノニルアセトアルデヒド;1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン;7−オクテン−2−オル、2−メチル−6−メチレン−、ジヒドロ、シクロヘキサノール、2−(1,1−ジメチルエチル)−、アセテート;ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネートヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネート;2−メトキシナフタレン;1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;3,7−ジメチルオクタン−3−オル;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;(z)−ノン−6−エン−1−アル;1−デシルアルデヒド;1−オクタナール;4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド;エチル−2,4−ヘキサジエノエート;2−プロペニル3−シクロヘキサンプロパノエート;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも20%、30%、又は更には50%含む香料組成物、
s.)香料組成物の総重量に基づいて、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;パチョリ油;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;1−オクタナール;1−デシルアルデヒド;(z)−ノン−6−エン−1−アル;メチルノニルアセトアルデヒド;エチル−2−メチルブタノエート;1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド;4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド;3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン;3−ヒドロキシ−2−エチル−4−ピロン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも5%含む香料組成物、
t.)香料組成物の総重量に基づいて、5.0を超えるClogPを有する香料材料を10%未満、又は更には5%含む香料組成物、
u.)ゲラニルパルミテートを含む香料組成物、あるいは
v.)第1及び任意の第2の材料を含む香料組成物であって、前記第1の材料が、
(i)少なくとも2、約2〜約12、約2.5〜約8、又は更には約2.5〜約6のClogP、
(ii)約280℃未満、約50℃〜約280℃未満、約50℃〜約265℃未満、又は更には約80℃〜約250℃未満の沸点、を有し、
任意の第2の材料が、存在する場合、
(i)2.5未満、又は更には2未満〜約0.1のClogP、及び
(ii)約100ppb未満、約0.00001ppb〜約100ppb未満、約0.00001ppb〜約50ppb未満、又は更には約0.00001ppb〜約20ppb未満のODT、を有する、香料組成物、
からなる群から選択される材料を含んでもよい。
【0023】
1つの態様では、この有益剤送達粒子は、有益剤送達粒子の総重量に基づいて、少なくとも1重量%、約20〜約95重量%、約50〜約90重量%、又は更には約80〜約85重量%の有益剤を含んでもよい。
【0024】
1つの態様では、この有益剤送達粒子のコア材料は、コア材料の総重量に基づいて、少なくとも約20、約50〜70、又は更には約60〜約100重量%の有益剤を含んでもよい。
【0025】
1つの態様では、この有益剤送達粒子は、粒子の総重量に基づいて、約20重量%〜約95重量%、約50重量%〜約90重量%、約70重量%〜約85重量%、又は更には約80重量%〜約85重量%の香料組成物を含んでもよい。
【0026】
1つの態様では、この有益剤送達粒子は、噴霧乾燥された有益剤送達粒子であってもよい。
【0027】
1つの態様では、この有益剤送達粒子は、前述した態様において列挙されているような前述したパラメータの任意の組み合わせを有することができる。
【0028】
製造に好適な材料は、以下の会社:フィルメニッヒ(Firmenich)(スイス、ジュネーブ(Geneva))、ジボダン(Givaudan)(フランス、アルジャントゥイユ(Argenteuil))、IFF(米国、ニュージャージー州ハズレット(Hazlet))、クエスト(Quest)(米国、ニュージャージー州マウントオリーブ(Mount Olive))、ベドウキアン(Bedoukian)(米国、コネチカット州ダンベリー(Danbury))、シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)(米国、ミズーリ州セントルイス(St. Louis))、ミレニアム・スペシャリティ・ケミカルズ(Millennium Specialty Chemicals)(米国、イリノイ州オリンピアフィールズ(Olympia Fields))、ポーラロン・インターナショナル(Polarone International)(米国、ニュージャージー州ジャージーシティ(Jersey City))、フレグランス・リソーシス(Fragrance Resources)(米国、ニュージャージー州キーポート(Keyport))及びアロマ&フレーバー・スペシャルティズ(Aroma & Flavor Specialties)(米国、コネチカット州ダンベリー(Danbury))のうちの1つ以上から供給されてよく、あるいは、米国特許第5,625,205号の実施例Iの教示に従ってコハク酸をパルミチン酸で置き換えるか、又は米国特許第5,652,205号の実施例IIの教示に従ってラウロイルクロライドをパルミトイルクロライドで置き換えることによって製造してもよい。
【0029】
有益剤含有送達粒子の製造方法
1つの態様では、
a.)溶液の総重量に基づいて、約20%〜約90%、約40%〜約80%、又は更には約60%〜約80%の水、第1の乳化剤及び第1の樹脂を含む第1の溶液を調製する工程であって、前記第1の乳化剤と前記第1の樹脂との比が約0.1:0〜約10:0、約0.1:1〜約10:1、約0.5:1〜約3:1、又は更には0.8:1〜約1.1:1である、工程、
b.)溶液の総重量に基づいて、約20%〜約95%の水、第2の乳化剤及び第2の樹脂を含む第2の溶液を調製する工程であって、前記第2の乳化剤と前記第2の樹脂との比が約0:1〜約3:1、約0.04:1〜約0.2:1、又は更には約0.05:1〜約0.15:1である、工程、
c.)コア材料と前記第1の溶液とを組み合わせて、第1の組成物を形成する工程、
d.)前記第1の組成物を乳化する工程、
e.)前記第1の組成物と前記第2の溶液とを組み合わせて、第2の組成物を形成し、所望により任意の加工助剤と前記第2の組成物とを組み合わせる工程−前記第1の組成物及び前記第2の溶液は任意の順序で組み合わせてもよいが、1つの態様では前記第2の溶液が前記第1の組成物に加えられるか、又は前記第2の溶液及び前記第1の組成物が同時に組み合わされる工程、
f.)前記第2の組成物を、少なくとも15分間、少なくとも1時間、又は更には約4時間〜約100時間にわたって、約25℃〜約100℃、約45℃〜約90℃、又は更には約50℃〜約80℃の熱さの温度で混合し、所望により任意の加工助剤を前記第2の組成物に組み合わせる工程、
g.)所望により、工程f.)の間又はその後に、任意のスカベンジャー材料、構造化剤、及び/又は抗凝集剤を前記第2の組成物と組み合わせる工程−このような材料は任意の順序で組み合わせてもよいが、1つの態様ではスカベンジャー材料が1番目に組み合わされ、任意の構造化剤が2番目であり、その後抗凝集剤が組み合わされる工程、並びに、
h.)所望により、前記第2の組成物を噴霧乾燥する工程
を含むプロセスが開示される。
【0030】
前述のプロセスの1つの態様では、前記コア材料は香料原料を含む。
【0031】
1つの態様では、この有益剤送達粒子のコア材料は、
a.)4.5未満、4.25未満、4.0未満、又は更には3.75未満のClogPを有する香料組成物、
b.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満のClogPを有する香料材料を60%、又は更には70%含む香料組成物、
c.)香料組成物の総重量に基づいて、3.5未満のClogPを有する香料材料を35%又は50%、又は更には60%含む香料組成物、
d.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満、又は更には3.5未満のClogPを有する香料材料を40%、及び2.0未満のClogPを有する香料材料を少なくとも1%含む香料組成物、
e.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満、又は更には3.5未満のClogPを有する香料材料を40%、及び3.0未満のClogPを有する香料材料を少なくとも15%含む香料組成物、
f.)香料組成物の総重量に基づいて、ブタノエートエステルを少なくとも1%、又は更には2%、及びペンタノエートエステルを少なくとも1%含む香料組成物、
g.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも2%、又は更には3%、及びエステル部分を含む他の香料を少なくとも10%、25%、又は更には30%含む香料組成物、
h.)香料組成物の総重量に基づいて、アルキル鎖部分を含むアルデヒドを少なくとも1%、又は更には5%含む香料組成物、
i.)香料組成物の総重量に基づいて、ブタノエートエステルを少なくとも2%含む香料組成物、
j.)香料組成物の総重量に基づいて、ペンタノエートエステルを少なくとも1%含む香料組成物、
k.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも3%及びアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物、
l.)香料組成物の総重量に基づいて、エステル部分を含む香料を少なくとも25%、及びアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物、
m.)香料組成物の総重量に基づいて、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン及び3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−、のようなイオノン、並びにこれらの混合物から選択される材料を少なくとも2%、又は更には10%含む香料組成物、
n.)香料組成物の総重量に基づいて、トリデカ−2−エノニトリル、マンダリル、及びこれらの混合物を少なくとも0.1%、又は更には1%含む香料組成物、
o.)香料組成物の総重量に基づいて、3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリル及びこれらの混合物から選択される材料を少なくとも2%、又は更には5%含む香料組成物、
p.)香料組成物の総重量に基づいて、エステル、アルデヒド、イオノン、ニトリル、ケトン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含む1つ以上の香料を少なくとも80%含む香料組成物、
q.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも3%含む香料組成物;香料組成物の総重量に基づいて、1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニルアセテート;p−メンタ−1−エン−8−イルアセテート;4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン;2−プロペニルシクロヘキサンプロピオネート;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸、3−(1−メチルエチル)−エチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オル、1,7,7−トリメチル−、アセテート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;ヘキシル2−メチルプロパノエート;エチル−2−メチルブタノエート;4−ウンデカノン;5−ヘプチルジヒドロ−2(3h)−フラノン;1,6−ノナジエン−3−オル、3,7ジメチル−;3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;トリデカ−2−エノニトリル;パチョリ油;エチルトリサイクル[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシレート;2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール;ヘキシルエタノエート;7−アセチル、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン;アリル−シクロヘキシルオキシアセテート;メチルノニルアセトアルデヒド;1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテネン−1−オン;7−オクテン−2−オル、2−メチル−6−メチレン−、ジヒドロ;シクロヘキサノール、2−(1,1−ジメチルエチル)−、アセテート;ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネートヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)イルプロピオネート;2−メトキシナフタレン;1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;3,7−ジメチルオクタン−3−オル;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;(z)−ノン−6−エン−1−アル;1−デシルアルデヒド;1−オクタナール;4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド;α−ヘキシルシンナムアルデヒド;エチル−2,4−ヘキサジエノエート;2−プロペニル3−シクロヘキサンプロパノエート;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも20%、30%、又は更には50%含む香料組成物、
r.)香料組成物の総重量に基づいて、1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;p−メンタ−1−エン−8−イルアセテート;4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン;2−プロペニルシクロヘキサンプロピオネート;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸、3−(1−メチルエチル)−エチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オル、1,7,7−トリメチル−、アセテート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;ヘキシル2−メチルプロパノエート;エチル−2−メチルブタノエート、4−ウンデカノリド;5−ヘプチルジヒドロ−2(3h)−フラノン;5−ヒドロキシドデカン酸;デカラクトン;ウンデカラクトン;1,6−ノナジエン−3−オル、3,7ジメチル−;3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;トリデカ−2−エノニトリル;パチョリ油;エチルトリサイクル[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシレート;2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール;アリル−シクロヘキシルオキシアセテート;メチルノニルアセトアルデヒド;1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン;7−オクテン−2−オル、2−メチル−6−メチレン−、ジヒドロ、シクロヘキサノール、2−(1,1−ジメチルエチル)−、アセテート;ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネートヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネート;2−メトキシナフタレン;1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;3,7−ジメチルオクタン−3−オル;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;(z)−ノン−6−エン−1−アル;1−デシルアルデヒド;1−オクタナール;4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド;エチル−2,4−ヘキサジエノエート;2−プロペニル3−シクロヘキサンプロパノエート;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも20%、30%、又は更には50%含む香料組成物、
s.)香料組成物の総重量に基づいて、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;パチョリ油;ヘキサン酸,2−プロペニルエステル;1−オクタナール;1−デシルアルデヒド;(z)−ノン−6−エン−1−アル;メチルノニルアセトアルデヒド;エチル−2−メチルブタノエート;1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド;4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド;3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン;3−ヒドロキシ−2−エチル−4−ピロン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも5%含む香料組成物、
t.)香料組成物の総重量に基づいて、5.0を超えるClogPを有する香料材料を10%未満、又は更には5%含む香料組成物、
u.)ゲラニルパルミテートを含む香料組成物、あるいは
v.)第1及び任意の第2の材料を含む香料組成物であって、前記第1の材料が、
(i)少なくとも2、約2〜約12、約2.5〜約8、又は更には約2.5〜約6のClogP、
(ii)約280℃未満、約50℃〜約280℃未満、約50℃〜約265℃未満、又は更には約80℃〜約250℃未満の沸点、を有し、
任意の第2の材料が、存在する場合、
(i)2.5未満、又は更には2未満〜約0.1のClogP、及び
(ii)約100ppb未満、約0.00001ppb〜約100ppb未満、約0.00001ppb〜約50ppb未満、又は更には約0.00001ppb〜約20ppb未満のODT、を有する、香料組成物、
からなる群から選択される材料を含んでもよい。
【0032】
このプロセスの1つ以上の態様では、前記第1及び第2の樹脂は、アルデヒドとアミンとの反応生成物を含んでよく、好適なアルデヒドにはホルムアルデヒドが挙げられる。好適なアミンには、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なメラミンには、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン及びこれらの混合物が挙げられる。好適な尿素には、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0033】
本プロセスの1つ以上の態様では、前記第1及び第2の乳化剤は、カルボキシ、ヒドロキシル、チオール、アミン、アミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含んでもよい。1つの態様では、この乳化剤は5未満、好ましくは0を超えるが5未満のpKaを有してもよい。乳化剤には、アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリアルキレンコ−カルボキシ無水物、ポリアルキレンコ−無水マレイン酸、ポリ(メチルビニルエーテル−コ−無水マレイン酸)、ポリ(プロピレン−コ−無水マレイン酸)、ポリ(ブタジエン)コ−無水マレイン酸)、及びポリ(酢酸ビニル−コ−無水マレイン酸)、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0034】
このプロセスの1つの態様では、このコア材料は、香料原料を含んでもよく、並びに/又は、ヒマシ油(caster oil)、ココナッツ油、綿実油、ブドウ油、菜種、大豆油、コーン油、パーム油、亜麻仁油、ベニバナ油、オリーブ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、パーム核油、ヒマシ油(castor oil)、レモン油及びこれらの混合物などの、純粋又はブレンドされた植物油などの、植物油;ジブチルアジパート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルアジパート、ベンジルオクチルアジパート、トリクレシルホスフェート、トリオクチルホスフェート及びこれらの混合物などの、植物油のエステル、エステル;約80℃を超える沸点を有する直鎖若しくは分枝鎖炭化水素などの、直鎖若しくは分枝鎖炭化水素;部分水素化テルフェニル、ジアルキルフタレート、モノイソプロピルビフェニルなどのアルキルビフェニル、ジプロピルナフタレンなどのアルキル化ナフタレン、ケロシンなどの石油スピリット、天然油及びこれらの混合物;ベンゼン、トルエン及びこれらの混合物などの芳香族溶剤;シリコーン油;並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料を所望により含んでもよい。
【0035】
このプロセスの1つ以上の態様では、第1及び第2の溶液のpHは、この第1及び第2の溶液のpHが約3.0〜7.0であるように制御してもよい。
【0036】
このプロセスの1つ以上の態様では、工程f.)の間に、第2の組成物の総重量に基づいて、約0%〜約10%、約1%〜約5%、又は更には約2%〜約4%の、アニオンとカチオンとを含む塩をこの第2の組成物と組み合わせてもよく、このアニオンは塩化物、硫酸、リン酸、硝酸、ポリリン酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、及びこれらの混合物からなる群から選択され、このカチオンは周期表のIA族元素、周期表のIIA族元素、アンモニウムカチオン及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは硫酸ナトリウムである。
【0037】
このプロセスの1つ以上の態様では、前述の加工パラメータのいずれかを組み合わせてもよい。
【0038】
送達粒子を含有する有益剤を適切に懸濁するために添加してもよい有用な構造化剤材料には、多糖類、例えば、ジェランガム、ろう状のトウモロコシ又はデントコーンデンプン、オクテニルコハク酸塩デンプン、ヒドロキシエチル化若しくはヒドロキシプロピル化デンプンなどの誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、及びこれらの混合物;加水分解酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及びこれらの混合物などの変性セルロース;ゼラチンなどの変性タンパク質;水素化及び非水素化ポリアルケン及びこれらの混合物;無機塩、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、ラポナイト粘土、ベントナイト粘土及びこれらの混合物;無機塩と組み合わせた多糖;四級化ポリマー材料、例えば、ポリエーテルアミン、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジエステルジタロウアンモニウムクロライド;イミダゾール;6.0未満のpKaを有する非イオン性ポリマー、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンエトキシレート;ポリウレタンが挙げられる。このような材料は、CPケルコ社(CP Kelco Corp.)(米国カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego))、デグッサ社(Degussa AG)(ドイツ、デュッセルドルフ(Dusseldorf))、BASF社(BASF AG)(ドイツ、ルートヴィッヒスハーフェン(Ludwigshafen))、ローディア社(Rhodia Corp.)(米国ニュージャージー州クランバリー(Cranbury))、ベイカー・ヒューズ社(Baker Hughes Corp.)(米国テキサス州ヒューストン(Houston))、ハーキュレス社(Hercules Corp.)(米国デラウェア州ウィルミントン(Wilmington))、アグリウム社(Agrium Inc.)(カナダ、アルバータ州カルガリー(Calgary))、ISP社(米国ニュージャージー州)から入手可能である。
【0039】
有用な凝集阻害剤には、マグネシウム塩(例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ホウ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム七水和物)、カルシウム塩(例えば、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、臭化カルシウム)などの二価の塩;アルミニウム塩(例えば、硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウム水和物)などの三価の塩;及び懸濁ポリマーなどの、アニオン性粒子を懸濁する能力を有するポリマー(例えば、ポリエチレンイミン、アルコキシル化ポリエチレンイミン、ポリクアテルニウム−6及びポリクアテルニウム−7)が挙げられる。
【0040】
本発明の1つの態様では、有益剤含有送達粒子は、製造されるのに引き続いて、粒子が例えば界面活性剤、ポリマー及び溶媒を含有するバルク環境に曝露されるときに、粒子からの有益剤の漏洩率を削減する材料によりコーティングされる。バリア材料としての機能を果たすことができるコーティング材料の非限定的な例には、ポリビニルピロリドンホモポリマー、並びにスチレン、酢酸ビニル、イミダゾール、第一級及び第二級アミン含有モノマー、エトキシル化ポリエチレンイミンといったポリエチレンイミン、メチルアクリレート、ポリビニルアセタールとの種々のコポリマーなどのポリビニルピロリドン;無水マレイン酸;ポリビニルアルコールホモポリマー、並びに酢酸ビニル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート、第一級及び第二級アミン含有モノマー、メチルアクリレートとの種々のコポリマー;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸;ポリエチレンイミン、エトキシル化ポリエチレンイミン;マイクロクリスタリンろう;パラフィンろう;ろう状のトウモロコシ又はデントコーンデンプン、オクテニルコハク酸化デンプンのような変性多糖類、ヒドロキシエチル化若しくはヒドロキシプロピル化デンプンのような誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム;加水分解酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及び同種のもののような変性セルロース;ゼラチンのような変性タンパク質;水素化及び非水素化ポリアルケン;脂肪酸;ホルムアルデヒドと架橋した尿素、ゼラチン−ポリリン酸塩、メラミン−ホルムアルデヒド、四ホウ酸ナトリウム若しくはグルテルアルデヒド(gluteraldehyde)と架橋したポリビニルアルコールのような硬化シェル;スチレン−ブタジエン、エチルセルロースのラテックス、ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸塩といった粘土のような無機材料;ケイ酸ナトリウム及び同種のもの;並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられる。このような材料は、CPケルコ社(CP Kelco Corp.)(米国カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego))、デグッサ社(Degussa AG)(ドイツ、デュッセルドルフ(Dusseldorf))、BASF社(BASF AG)(ドイツ、ルートヴィッヒスハーフェン(Ludwigshafen))、ローディア社(Rhodia Corp.)(米国ニュージャージー州クランバリー(Cranbury))、ベイカー・ヒューズ社(Baker Hughes Corp.)(米国テキサス州ヒューストン(Houston))、ハーキュレス社(Hercules Corp.)(米国デラウェア州ウィルミントン(Wilmington))、アグリウム社(Agrium Inc.)(カナダ、アルバータ州カルガリー(Calgary))、ISP社(米国ニュージャージー州)から入手可能である。例えば、本粒子が布地コンディショニング組成物に採用される1つの態様では、コーティング材料はケイ酸ナトリウムを含む。理論に束縛されるものではないが、ケイ酸ナトリウムが高pHでは溶解するが低pHではあまり溶解しない特性を有することにより、7より低いpHで処方されるがpHが7以上である環境で使用される組成物中で使用できる粒子用に、ケイ酸ナトリウムは理想的な材料であると考えられている。しかしながら、あらゆる有益剤含有送達粒子が本明細書に開示されるコーティング及びコーティングプロセスから利益を得る可能性があるので、本発明のコーティング態様は、本発明の有益剤含有送達粒子に限定されない。
【0041】
1つの態様では、有益剤含有送達粒子はホルムアルデヒドスカベンジャーと混合されてもよい。1つの態様では、かかる有益剤含有送達粒子は、本発明の有益剤含有送達粒子を含んでもよい。好適なホルムアルデヒドスカベンジャーには、亜硫酸水素ナトリウム、尿素、エチレン尿素、システイン、システアミン、リシン、グリシン、セリン、カルノシン、ヒスチジン、グルタチオン、3,4−ジアミノ安息香酸、アラントイン、グリコウリル、アントラニル酸、アントラニル酸メチル、メチル4−アミノベンゾエート、エチルアセトアセテート、アセトアセトアミド、マロンアミド、アスコルビン酸、1,3−ジヒドロキシアセトン二量体、ビウレット、オキサミド、ベンゾグアナミン、ピログルタミン酸、ピロガロール、メチルガラート、エチルガラート、プロピルガラート、トリエタノールアミン、スクシンアミド、チアベンダゾール、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、インドリン、スルファニル酸、オキサミド、ソルビトール、グルコース、セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルホルムアミド)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(L−リシン)、キトサン、ヘキサンジオール、エチレンジアミン−N,N’−ビスアセトアセトアミド、N−(2−エチルヘキシル)アセトアセトアミド、2−ベンゾイルアセトアセトアミド、N−(3−フェニルプロピル)アセトアセトアミド、リリアール、ヘリオナール、メロナール、トリプラール、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、2−ペンタノン、ジブチルアミン、トリエチレンテトラミン、水酸化アンモニウム、ベンジルアミン、ヒドロキシシトロネロール、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ペンタンジオン、デヒドロ酢酸、又はこれらの混合物からなる群から選択される物質が挙げられる。これらのホルムアルデヒドスカベンジャーは、シグマ/アルドリッチ/フルカ(Sigma/Aldrich/Fluka)(米国ミズーリ州セントルイス(St. Louis))又はポリサイエンス社(PolySciences, Inc.)(米国ペンシルバニア州ウォリントン(Warrington))から入手することができる。
【0042】
かかるホルムアルデヒドスカベンジャーは、典型的には、スラリーの総重量に基づいて、約2重量%〜約18重量%、約3.5重量%〜約14重量%、又は更には約5重量%〜約13重量%で、この有益剤含有送達粒子を含有するスラリーと混合される。
【0043】
1つの態様では、かかるホルムアルデヒドスカベンジャーは、有益剤含有送達粒子を含有する製品と混合されてもよく、このスカベンジャーは、製品の総重量に基づいて、製品処方の約0.005%〜約0.8%、あるいは約0.03%〜約0.5%、あるいは約0.065%〜約0.25%の濃度でこの製品と混合される。
【0044】
別の態様では、かかるホルムアルデヒドスカベンジャーは、スラリーの総重量に基づいて、約2重量%〜約14重量%、約3.5重量%〜約14重量%、又は更には約5重量%〜約14重量%の濃度で、この有益剤含有送達粒子を含有するスラリーと組み合わされてもよく、このスラリーは、製品マトリックスに添加されてもよく、この添加には同一又は異なるスカベンジャーが、製品の総重量に基づいて、製品処方の約0.005%〜約0.5%、あるいは約0.01%〜約0.25%、あるいは約0.05%〜約0.15%の濃度で添加されてもよい。
【0045】
1つの態様では、1つ以上の前述したホルムアルデヒドスカベンジャーが、有益剤含有送達粒子を含有する液体布地向上製品と、液体布地向上製品の総重量に基づいて、製品処方の約0.005%〜約0.8%、あるいは約0.03%〜約0.4%、あるいは約0.06%〜約0.25%の濃度で組み合わされてもよい。
【0046】
1つの態様では、かかるホルムアルデヒドスカベンジャーは、例えば、有益剤含有送達粒子を含有する液体洗濯洗剤製品といった消費者製品と組み合わされてもよく、このスカベンジャーは、亜硫酸水素ナトリウム、メラミン、尿素、エチレン尿素、システイン、システアミン、リシン、グリシン、セリン、カルノシン、ヒスチジン、グルタチオン、3,4−ジアミノ安息香酸、アラントイン、グリコウリル、アントラニル酸、アントラニル酸メチル、メチル4−アミノベンゾエート、エチルアセトアセテート、アセトアセトアミド、マロンアミド、アスコルビン酸、1,3−ジヒドロキシアセトン二量体、ビウレット、オキサミド、ベンゾグアナミン、ピログルタミン酸、ピロガロール、メチルガレート、エチルガレート、プロピルガレート、トリエタノールアミン、スクシンアミド、チアベンダゾール、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、インドリン、スルファニル酸、オキサミド、ソルビトール、グルコース、セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルホルムアミド)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(L−リシン)、キトサン、ヘキサンジオール、エチレンジアミン−N,N’−ビスアセトアセトアミド、N−(2−エチルヘキシル)アセトアセトアミド、2−ベンゾイルアセトアセトアミド、N−(3−フェニルプロピル)アセトアセトアミド、リリアール、ヘリオナール、メロナール、トリプラール、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、2−ペンタノン、ジブチルアミン、トリエチレンテトラミン、水酸化アンモニウム、ベンジルアミン、ヒドロキシシトロネロール、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ペンタンジオン、デヒドロ酢酸、及びこれらの混合物からなる群から選択され、液体洗濯洗剤製品の総重量に基づいて、約0.003重量%〜約0.20重量%、約0.03重量%〜約0.20重量%、又は更には約0.06重量%〜約0.14重量%の濃度で、この液体洗濯洗剤製品と組み合わされる。
【0047】
1つの態様では、かかるホルムアルデヒドスカベンジャーは、毛髪コンディショニング製品の総重量に基づいて、約0.003重量%〜約0.30重量%、約0.03重量%〜約0.20重量%、又は更には約0.06重量%〜約0.14重量%の濃度で、有益剤含有送達粒子を含有する毛髪コンディショニング製品と組み合わされてもよく、スカベンジャーの選択は液体洗濯洗剤製品に関する前段落におけるスカベンジャーのリストと同一である。
【0048】
本明細書で開示されるプロセスで使用するのに好適な設備としては、連続攪拌槽型反応器、ホモジナイザー、タービン攪拌器、再循環ポンプ、パドルミキサー、プローせん断ミキサー、リボンブレンダー、垂直軸造粒機及びドラムミキサー(両方ともバッチ式であり、利用可能な場合は連続プロセスの構成のもの)、スプレー乾燥機、並びに押出成形機が挙げられる。そのような設備は、ロディゲ社(Lodige GmbH)(ドイツ、パーデルボルン(Paderborn))、リトルフォード・デイ社(Littleford Day, Inc.)(米国ケンタッキー州フローレンス(Florence))、フォーベルグ社(Forberg AS)(ノルウェー、ラルヴィク(Larvik))、グラット・エンジニア・テクニック社(Glatt Ingenieurtechnik GmbH)(ドイツ、ワイマール(Weimar))、ニロ社(Niro)(デンマークのセーボルグ(Soeborg))、ホソカワ・Bepex社(Hosokawa Bepex Corp.)(米国ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis))、アーデ・バリンコ社(Arde Barinco)(米国ニュージャージー州)から入手可能である。
【0049】
有益剤含有送達粒子を含む組成物
本出願人らの組成物は、本出願に開示されている粒子のいかなる実施形態をも含む−これは本明細書に詳述されている有益剤送達製造プロセスにより製造されるいかなる実施形態をも含む。1つの態様では、この組成物は消費者製品である。採用される粒子の正確な濃度は組成物のタイプ及び最終用途に依存するが、組成物はこの粒子を組成物の総重量に基づいて、約0.01〜約10重量%、約0.1〜約10重量%、又は更には約0.2〜約5重量%含んでもよい。1つの態様では、消費者製品の総質量重量に基づいて、約0.001%〜約25%、約0.001%〜約10%、又は約0.01%〜約3%の前述した有益剤送達粒子を含む消費者製品が開示される。
【0050】
1つの態様では、洗浄組成物の総質量重量に基づいて、約0.005%〜約10%、約0.01%〜約3%、又は約0.1%〜約1%の前述した有益剤送達粒子を含む洗浄組成物が開示される。
【0051】
1つの態様では、布地ケアの総質量重量に基づいて、約0.005%〜約10%、約0.01%〜約3%、又は約0.1%〜約1%の前述した有益剤送達粒子組成物を含む布地ケア組成物が開示される。
【0052】
1つの態様では、前述した粒子組成物が例えば液体消費者製品といった消費者製品に採用されるとき、粒子組成物は、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は更には100%の付着を有してもよい。
【0053】
1つの態様では、前述した粒子組成物が例えば液体消費者製品といった消費者製品に採用されるとき、粒子組成物は、粒子組成物のマイクロカプセルからこの消費者製品への、カプセル化有益剤の、50%未満、40%、30%、20%、10%、又は更には0%の漏出率を有してもよい。
【0054】
1つの態様では、洗浄組成物は洗浄組成物の総重量に基づいて、このような粒子を約0.1〜約1重量%含んでもよい。1つの態様では、布地トリートメント組成物は、布地トリートメント組成物の総重量に基づいて、このような粒子を約0.01〜約10重量%含んでもよい。
【0055】
本発明の態様には、洗濯洗剤組成物(例えば、タイド(TIDE)(商標))、硬質表面洗浄剤(例えば、ミスター・クリーン(MR CLEAN)(商標))、自動食器洗浄用液体(例えば、カスケード(Cascade)(商標))、食器洗浄用液体(例えば、ドーン(DAWN)(商標))、及び床洗浄剤(例えば、スウィファ(SWIFFER)(商標))中での本発明の粒子の使用が挙げられる。洗浄組成物の非限定的な具体例としては、米国特許第4,515,705号、同第4,537,706号、同第4,537,707号、同第4,550,862号、同第4,561,998号、同第4,597,898号書、同第4,968,451号、同第5,565,145号、同第5,929,022号、同第6,294,514号、及び同第6,376,445号に記載されるようなものを挙げることができる。本明細書に開示される洗浄組成物は、通常、水性洗浄操作での使用中に、洗浄水のpHが約6.5〜約12、又は約7.5〜10.5となるように処方される。液体食器洗浄製品の処方は、典型的には、約6.8〜約9.0のpHを有する。洗浄製品は、典型的には、約7〜約12のpHを有するように処方される。推奨使用濃度でpHを制御する技術には、緩衝剤、アルカリ、酸などの使用が挙げられ、当業者には周知である。
【0056】
本明細書に開示されている布地トリートメント組成物は、典型的には、布地柔軟化活性物質(「FSA」)のような消費者補助材料を含む。好適な布地柔軟化活性物質には、第四級アンモニウム化合物、アミン、脂肪酸エステル、ショ糖エステル、シリコーン、分散性ポリオレフィン、粘土、多糖類、脂肪油、ポリマーラテックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
消費者製品補助材料
本発明の目的は必須ではないが、以下に例示される補助剤の非限定的な一覧は、本組成物において使用するのに適しており、例えば、性能を補助若しくは向上させるために、洗浄化される基材の処理のために、又は香料、着色剤、染料などを用いる場合のように組成物の審美性を変化させるために、望ましくは本発明の特定の実施形態に組み込むことができる。このような補助剤は、本出願人らの送達粒子及びFSAを介して供給される成分に追加されると理解される。これらの追加的構成成分の明確な性質、及びそれを組み込む濃度は、組成物の物理的形態及び使用されるべき作業の性質によって決まる。好適な補助材料には、ポリマー、例えばカチオン性ポリマー、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒作用性物質、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟仕上げ剤、キャリア、向水性物質、加工助剤、並びに/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。下記の開示に加え、このような他の補助剤の好適な例及び使用濃度は、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812(B1)号、及び同第6,326,348(B1)号に記載されており、これらは参照により組み込まれる。
【0058】
上述のように、補助剤成分は、本出願人らの洗浄化及び布地ケア組成物にとって必須ではない。したがって、本出願人らの組成物の特定の実施形態は、以下の補助材料:漂白活性化剤、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒金属錯体、ポリマー系分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、光沢剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟剤、キャリア、向水性物質、加工助剤、並びに/又は顔料の1種以上を含有しない。しかしながら、1種以上の補助剤が存在するとき、1種以上の補助剤は、以下に詳細に記載されるように存在してもよい。
【0059】
界面活性剤−本発明による組成物は、界面活性剤又は界面活性剤系を含むことができ、界面活性剤は、非イオン性及び/若しくはアニオン性及び/若しくはカチオン性界面活性剤並びに/又は両性及び/若しくは双極性及び/若しくは半極性非イオン性界面活性剤から選択できる。界面活性剤は、典型的には、洗浄組成物の約0.1重量%から、約1重量%から、又は更には約5重量%から、洗浄組成物の約99.9重量%まで、約80重量%まで、約35重量%まで、又は更には約30重量%までの濃度で存在する。
【0060】
ビルダー−本発明の組成物は、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含むことができる。存在する場合、組成物は、典型的に、少なくとも約1重量%のビルダー、又は約5重量%若しくは10重量%から、約80重量%まで、50重量%まで、又は更には30重量%までのこのビルダーを含む。ビルダーには、ポリホスフェートの、アルカリ金属、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩、アルミノシリケートビルダー、ポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の種々のアルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウム塩、並びにメリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びこれらの可溶性塩のようなポリカルボン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
キレート化剤−本明細書の組成物はまた、任意で1つ以上の銅、鉄及び/又はマンガンのキレート化剤を含有してもよい。使用される場合、キレート化剤は、一般に本明細書の組成物の約0.1重量%〜約15重量%、又は更には本明細書の組成物の約3.0重量%〜約15重量%を構成する。
【0062】
移染防止剤−本発明の組成物はまた、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。好適なポリマー移染防止剤には、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、洗浄組成物の約0.0001重量%から、約0.01重量%から、約0.05重量%から、洗浄組成物の約10重量%まで、約2重量%まで、又は更には約1重量%までの濃度で存在する。
【0063】
分散剤−本発明の組成物は分散剤も含むことができる。好適な水溶性有機物質は、ホモポリマー若しくはコポリマーの酸又はこれらの塩であり、それらのうちのポリカルボン酸は、互いに2個を超えない炭素原子によって離間されている少なくとも2個のカルボキシル基を含んでもよい。
【0064】
酵素−組成物は、洗浄性能効果、及び/又は布地ケア効果を提供する1つ以上の洗浄性酵素を含むことができる。好適な酵素の例には、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組み合わせは、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をアミラーゼと組み合わせた混液である。
【0065】
酵素安定剤−組成物、例えば洗剤において使用するための酵素は、さまざまな技術によって安定化することができる。本明細書で採用される酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する、最終組成物中のカルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。
【0066】
触媒金属錯体−本出願人らの組成物は、触媒金属錯体を含んでもよい。金属含有漂白触媒の1つの種類は、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンのカチオンのような、限定された漂白触媒活性の遷移金属カチオン、亜鉛又はアルミニウムのカチオンのような、漂白触媒活性をほとんど又は全く有さない補助金属カチオン、並びに触媒金属及び補助金属のカチオンに対して規定された安定度定数を有する金属イオン封鎖剤(sequestrate)、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びこれらの水溶性塩を含む触媒系である。このような触媒は、米国特許第4,430,243号に開示される。
【0067】
必要に応じて、本明細書の組成物は、マンガン化合物を用いて触媒され得る。このような化合物及び使用濃度は当該技術分野で周知であり、例えば、米国特許第5,576,282号に開示されるマンガン系触媒が挙げられる。
【0068】
本明細書において有用なコバルト漂白触媒は既知であり、例えば、米国特許第5,597,936号及び同第5,595,967号に記載されている。このようなコバルト触媒は、既知の手順、例えば、米国特許第5,597,936号、及び同第5,595,967号において教示されているような手順によって容易に調製される。
【0069】
また本明細書の組成物は、マクロ多環式の剛性配位子(「MRL」と省略される)の遷移金属錯体を適切に含んでもよい。実用的な事柄として、限定するためではないが、本明細書の組成物及び洗浄方法は、水性洗浄媒体において少なくとも約1億分の1の有益剤MRL種を提供するように調整することができ、洗浄溶液中に約0.005ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10ppm、又は更には約0.1ppm〜約5ppmのMRLを提供できる。
【0070】
当該遷移金属漂白剤触媒中の好ましい遷移金属としては、マンガン、鉄、及びクロムが挙げられる。本明細書における好ましいMRLは、架橋した特定の種類の超剛性配位子、例えば、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンである。
【0071】
好適な遷移金属MRLは、既知の手順、例えば、PCT国際公開特許第00/32601号及び米国特許第6,225,464号で教示されているような手順によって容易に製造される。
【0072】
組成物を生成する方法
本発明の組成物は、任意の好適な形態に処方されることができ、配合者によって選択される任意の方法によって調製することができるが、その非限定的な具体例は、米国特許第5,879,584号、同第5,691,297号、同第5,574,005号、同第5,569,645号、同第5,565,422号、同第5,516,448号、同第5,489,392号、同第5,486,303号に記載されており、その全てが本明細書に参照により組み込まれる。
【0073】
使用方法
本明細書に開示される有益剤送達粒子を含有する組成物は、ある部位、とりわけ表面又は布地を洗浄又は処理するのに使用することができる。通常、この場所の少なくとも一部は、希釈されない形態の又は液体に希釈された、本出願人らの組成物の実施形態、例えば洗浄液と接触され、そしてその後、任意に、その場所が洗浄及び/又はすすがれてもよい。1つの態様では、ある部位が任意で洗浄及び/又はすすがれ、本発明による粒子に又はこの粒子を含む組成物に接触され、次に任意で洗浄及び/又はすすがれる。本発明の目的上、洗浄には、擦ること及び機械的攪拌が挙げられるが、これらに限定されない。布地は、標準的な消費者の使用条件で洗濯又は処理することが可能なほとんどの任意の布地を含み得る。開示される組成物を含み得る液体は、約3〜約11.5のpHを含んでよい。かかる組成物は典型的には、約500ppm〜約15,000ppmの濃度で溶液中に採用される。洗浄溶液が水である場合には水温は典型的には約5℃〜約90℃の範囲であり、その場所が布地を含む場合には、水対布地の比は、典型的には、約1:1〜約30:1である。
【0074】
試験方法
本出願の「試験方法」の項で開示される試験方法は、本出願人らの発明が本明細書に記載され及び特許請求されているように、本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるために使用されるべきであると理解される。
【0075】
(1)破壊強度
a.)蒸留脱イオン化(DI)水1リットルの中に粒子1グラムを入れる。
b.)粒子をDI水の中に10分間にわたって留まらせておき、その後、60mL注射器フィルター、1.2マイクロメートルニトロセルロースフィルター(ミリポア(Millipore)、25mm直径)を使用して濾過により粒子を回収する。
c.)50個の粒子の破裂力を求める。Z・チャン(Zhang, Z.)及びG・サン(Sun, G)「メラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの機械的特性(Mechanical Properties of Melamine-Formaldehyde microcapsules)」(「ジャーナル・オブ・マイクロエンカプスレーション(J. Microencapsulation)」18巻、第5号、593〜602ページ、2001年)に定められた手順を用いて、粒子の破裂力を求める。次に、破裂力(ニュートン)をそれぞれの球状粒子の断面積(πr、式中、rは圧縮前の粒子の半径である)で除算することにより各粒子の破壊強度を計算するが、この断面積は、Z・チャン(Zhang, Z.)及びG・サン(Sun, G)「メラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの機械的特性(Mechanical Properties of Melamine-Formaldehyde microcapsules)」(「ジャーナル・オブ・マイクロエンカプスレーション(J. Microencapsulation)」18巻、第5号、593〜602ページ、2001年)の実験装置及び方法を使用して各々の粒子の粒径を測定することにより求められる。
d.)上記c.)からの50個の独立した測定値を使用して、要求される範囲の破壊強度範囲内の破壊強度を有する粒子の百分率を計算する。
【0076】
(2)ClogP
「logPの計算値(calculated logP)」(ClogP)は、ハンシュ(Hansch)及びレオ(Leo)のフラグメント手法により求められる(参考、A.レオ、「総括医薬品化学(Comprehensive Medicinal Chemistry)」、第4巻、C.ハンシュ(C.Hansch)、P.G.サメンス(P.G.Sammens)、J.B.テイラー(J.B.Taylor)及びC.A.ラムスデン(Ramsden)編、295ページ、ペルガモン・プレス(Pergamon Press)、1990年、参照により本明細書に組み込まれる)。ClogP値は、デイライト・ケミカル・インフォメーション・システムズ社(Daylight Chemical Information Systems Inc.)(米国カリフォルニア州アーバイン(Irvine))から入手可能な「CLOGP」プログラムを用いることにより計算することができる。
【0077】
(3)沸点
沸点は、ASTM法D2887−04a「ガスクロマトグラフィーによる、石油留分の沸点範囲分布のための標準試験方法(Standard Test Method for Boiling Range Distribution of Petroleum Fractions by Gas Chromatography)」(ASTMインターナショナル)により測定される。
【0078】
(4)臭気検出閾値(ODT)
臭気検出閾値は、米国特許第6,869,923(B1)号の第3欄第39行〜第4欄第15行にある手順を用いて求められる。
【0079】
(5)粒径
a.)蒸留脱イオン化(DI)水1リットルの中に粒子1グラムを入れる。
b.)粒子をDI水の中に10分間にわたって留まらせておき、その後、60mL注射器フィルター、1.2マイクロメートルニトロセルロースフィルター(ミリポア(Millipore)、25mm直径)を使用して濾過により粒子を回収する。
c.)Z・チャン(Zhang, Z.)及びG・サン(Sun, G)「メラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの機械的特性(Mechanical Properties of Melamine-Formaldehyde microcapsules)」(「ジャーナル・オブ・マイクロエンカプスレーション(J. Microencapsulation)」18巻、第5号、593〜602ページ、2001年)の実験装置及び方法を使用して、50個の粒子の粒径を求める。
d.)上記c.)からの50個の独立した測定値を使用して、要求される範囲内の粒径を有する粒子の百分率を計算する。
【0080】
(6)粒子壁厚
ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)への参照は全て、以下に所在する企業本部を有する会社を指す:
ライカ・マイクロシステムズ社(Leica Microsystems GmbH)
35578ウェッツラー市エルンスト−ライツ−シュトラーゼ17−37(Ernst-Leitz-Strasse 17-37, 35578 Wetzlar)
ドラモンド(Drummond)への参照は全て、以下に所在する会社を指す:
ドラモンド・サイエンティフィック社(Drummond Scientific Company)
ペンシルバニア州、ブルームオール、ボックス700、パークウェイ500(500 Parkway, Box 700, Broomall, PA)19008
日立(Hitachi)への参照は全て、以下に所在する企業本部を有する会社を指す:
日立ハイテクノロジーズ(Hitachi High Technologies)
日本、東京都港区西新橋1−24−14(24-14,Nishi-Shimbashi 1-chome,Minato-ku, Tokyo 105-8717,Japan)105−8717
ガタン(Gatan)への参照は全て、以下に所在する企業本部を有する会社を指す:
ガタン社(Gatan, Inc.)
カリフォルニア州、プレザントン、コロラドレーン5933(5933 Coronado Lane, Pleasanton, CA)94588
クオーツ(Quartz)への参照は全て、以下に所在する会社を指す:
クオーツ・イメージング社(Quartz Imaging Corporation)
カナダ、ブリティッシュコロンビア州、バンクーバー、アグロノミーロード6190、406号室、テクノロジー・エンタープライズ・ファシリティIII(Technology Enterprise Facility III, 6190 Agronomy Rd, Suite 406, Vancouver, B.C. Canada)V6T 1Z3
材料:
メチルシクロヘキサン−アルファエイサー(Alfa Aesar)カタログ番号A16057又は同等物
毛管ピペット(Capillary Pipette)−ドラモンド(Drummond)カタログ番号5−000−1005又は同等物
平面試験片キャリア(Flat Specimen Carrier)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号(P/N)706897又は同等物
銅ワッシャ(Copper Washers)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706867又は同等物
平面試験片ポッド(Flat Specimen Pod)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706839又は同等物
平面試験片ホルダー用載荷装置(Loading Device for Flat Specimen Holder)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706832又は同等物
トルクレンチ(Torque Wrench)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号870071又は同等物
アレンビット(Allen Bit)、2mm−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号870072又は同等物
ピンセット(Forceps)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号840105又は同等物
ガタン・プランシェット・コレット(Gatan Planchette Collet)−ガタン(Gatan)製品番号PEP5099
ガタン・プランシェット試料片ホルダー(Gatan Planchette Specimen Holder)−ガタン(Gatan)製品番号PEP1395
器具:
走査型電子顕微鏡−日立(Hitachi)モデルS−5200SEM/STEM又は同等物
高圧凍結機(High Pressure Freezer)−ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)モデル706802EMパクト(Pact)又は同等物
クライオトランスファー装置(Cryotransfer Device)−ガタン(Gatan)モデルCT3500又は同等物
クライオトランスファーシステム(Cryotransfer Device)−ガタン(Gatan)モデルCT2500又は同等物
ガタンITC温度制御機(Gatan ITC Temperature Controller)−ガタン(Gatan)モデルITC502又は同等物
画像解析ソフトウェア−クオーツ(Quartz)PCIバージョン5又は同等物
試料:上記1の表題「破壊強度」の手順により、マイクロカプセルの試料を入手する。50個の試料を必要とする。
【0081】
試験手順
1)ライカ・マイクロシステムズ高圧凍結機(Leica Microsystems High Pressure Freezer)(ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)モデル番号706802)の電源を入れる。
2)高圧凍結機上のメチルシクロヘキサン用容器をメチルシクロヘキサン(アルファエイサー(Alfa Aesar)カタログ番号A16057又は同等物で充填する。
3)高圧凍結機上の液体窒素デュワーを充填する。
4)高圧凍結機上の液体窒素槽を充填する。
5)高圧凍結機上のディスプレイは、器具が使用可能になるとフロントパネル上に搭載試料を表示する。
6)日立(Hitachi)モデルS−5200SEM/STEMを始動し、加速電圧を3.0KVに、放出電流を20μAに設定する。
7)日立(Hitachi)モデルS−5200SEM/STEM顕微鏡カラムの下方右側に配置されたアンチコンタミネーターデュワー(Anti-contaminator Dewar)を液体窒素で充填する。
8)ガタン・アルト2500クライオトランスファーシステム(Gatan Alto 2500 Cryotransfer System)(ガタン(Gatan)モデルCT2500)上の液体窒素デュワーを充填する。デュワーが満杯になるまで液体窒素を補給する。装置は、プレップチャンバー温度(prepchamber temperature)が−190℃より下の読み取り値になると使用可能になる。
9)ワッシャの穴が平面試験片キャリアのウェルと整列するように、平面試験片キャリアの頂部の上に銅ワッシャ(ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706867)を配置する。
10)ガラス毛管ピペット(ドラモンド(Drummond)製品番号5−000−1005又は同等物)を取り、用意されたワイヤ・プランジャーをピペットの一端に挿入する。
11)ピペットをマイクロカプセル分散液中に挿入して、プランジャーを途中まで引き出して、ピペット中に数マイクロリットルの分散液を引き上げる。
12)ピペットの先端を平面試験片キャリアのウェルの中に配置し、プランジャーをピペットの中に押して、少量の液体をウェルがほんのわずかに過剰になるまで分与する。
13)2mmアレン・キー・ビット(Allen key bit)(ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号870072)をトルクレンチ(ライカ・マイクロシステムズ製品番号870071)の中に挿入する。
14)ビットを有するトルクレンチを使用して、平面試料片ポッド(ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706839)のダイヤモンドロッキングねじ(Diamond Locking Screw)をゆるめる。
15)平面試験片ホルダー及び銅ワッシャを平面試料片ポッドの中に配置する。
16)2mmアレン・キー・ビットを有するトルクレンチを使用して、平面試料片ポッドのダイヤモンドロッキングねじを、トルクレンチが2回カチッと音を立てるまで、試料に向けて締める。
17)平面試験片ホルダー用載荷装置(Loading Device for Flat Specimen Holder)(ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706832)を、ダイヤモンドロッキングねじの露出したねじ山に向かってねじ締めすることによって、平面試験片ポッドに取り付ける。
18)平面試験片ポッドを有する平面試験片ホルダー用載荷装置をEMパクト高圧凍結機(EM Pact High Pressure Freezer)(ライカ・マイクロシステムズ(Leica Microsystems)製品番号706802)上に配置し、これを高圧凍結機に挿入する。
19)高圧凍結機を使用して試験片を凍結させる。
20)平面試験片ポッドを除荷ステーション(Unloading Station)に移動し、平面試験片キャリア用載荷装置をねじって外し、注意深く液体窒素槽の中に浸しておく。
21)トルクレンチを使用して、ダイヤモンドロッキングねじをゆるめる。
22)液体窒素が沸騰を停止するまで液体窒素中で先端を冷却されたピンセットを使用して、平面試験片ポッドから平面試験片キャリアを取り外し、それを液体窒素槽内の小さな容器の中に配置する。
23)ガタンCT3500クライオトランスファー装置(Gatan CT3500 Cryotransfer Device)(ガタン(Gatan)モデル番号CT3500)をガタン試験片ワークステーション(Gatan Specimen Workstation)の中に配置する。
24)液体窒素の急速沸騰が停止するまで必要に応じて液体窒素を補給しながら、ガタン(Gatan)CT3500クライオトランスファー装置上の液体窒素デュワーを充填し、ガタン試験片ワークステーション上のデュワーを充填する。
25)液体窒素の容器内に置いたまま、平面試験片ホルダーをガタン(Gatan)試験片ワークステーションに移動する。
26)液体窒素が沸騰を停止するまで液体窒素中で冷却されたピンセットを使用して、平面試験片ホルダーをガタン・プランシェット・コレット(Gatan Planchette Collet)(ガタン(Gatan)製品番号PEP5099)の中に配置し、しっかりと下方に押圧する。
27)工程26からの組立品をガタン・プランシェット・試験片ホルダー(ガタン(Gatan)製品番号PEP1395)の中に配置し、しっかりと下方に押圧する。
28)ガタン(Gatan)クライオトランスファー装置をガタン試験片ワークステーションの中に押し戻す。
29)ガタン(Gatan)から供給される5mm摩擦器具(Friction Tool)を使用して、ガタン・プランシェット・試験片ホルダーをガタンクライオトランスファー装置の中にねじ入れる。
30)ガタン(Gatan)試験片ワークステーションからガタンクライオトランスファー装置を取り出し、それをガタン・アルト2500クライオトランスファーシステム(Gatan Alto 2500 Cryotransfer System)の中に挿入する。
31)温度測定リード(Temperature Measurement Lead)をガタン(Gatan)ITC制御機からガタンクライオトランスファー装置の頂部上のコネクタに取り付けることによって、ガタンITC温度制御機(ガタンモデル番号ITC502)をガタンクライオトランスファー装置に取り付ける。
32)ガタン(Gatan)ITC制御機を使用して、試験片の温度を−120℃に上げる。
33)割断ナイフ(fracturing knife)を使用して、銅ワッシャを取り外して試験片を破砕する。
34)試験片の温度を−160℃よりも下げる。
35)電圧を6KVに設定し、ガス流を、10mAスパッタ電流を供給するように設定し、スパッタボタンを押し、電流が10mAを表示したら、コーティング機を60〜90秒間にわたって運転して、金/パラジウムで試験片をコーティングする。
36)ガタン(Gatan)CT3500クライオトランスファー装置の霜除けを閉じ、試験片を日立(Hitachi)S−5200SEM/STEMに移動する。
37)ガタン(Gatan)CT3500クライオトランスファー装置の温度が安定化するのを待つが、これは典型的には−170℃〜−172℃である。
38)霜除け制御ノブを反時計回りに回転させることによって、ガタン(Gatan)CT3500クライオトランスファー装置の霜除けを開く。
39)ステージ制御トラックボール(stage control trackball)を使用して試料を動かし、破砕されたマイクロカプセルを位置決めし、倍率を50,000〜150,000Xに調整する。
40)焦点及び非点補正(stigmation)制御を調整して最良の画像を得る。
41)カプセル壁の断面の画像を得る。
【0082】
計算
1)クオーツ(Quartz)PCIソフトウェアの定規ツール(ruler tool)を選択する。
2)カーソルをマイクロカプセル壁の一端に動かす。
3)左マウスボタンをクリックしたまま保持しながら、カプセル壁の反対側にマウスカーソルをドラッグし、描線をカプセル壁の面に垂直にしておいて、壁厚を測定する。
4)50個の独立した測定値(各カプセルに1つの測定値)を使用して要求される範囲の壁厚を有する粒子の百分率を計算する。
【0083】
(7)有益剤漏出率
a.)有益剤粒子組成物の1グラム試料を2つ得る。
b.)粒子組成物1グラム(試料1)を粒子が採用される製品マトリックス99グラムに添加し、第2の試料は以下の手順dに直ちに進む。
c.)上記a.)の粒子含有製品マトリックス(試料1)を、封止されたガラス瓶の中において35℃で2週間にわたって熟成させる。
d.)粒子組成物の粒子を、c.)の製品マトリックス(製品マトリックスの試料1)から、及び上記粒子組成物(試料2)から濾過により回収する。
e.)上記d.)からの各粒子試料を、各試料の粒子から全ての有益剤を抽出する溶媒で処理する。
f.)上記e.)からの各試料からガスクロマトグラフに有益剤含有溶媒を注入し、ピーク面積を積分して、各試料から抽出された有益剤の総量を求める。
g.)有益剤漏出率は以下のように定義される:
試料2についての上記f.)からの数値−試料1についての上記f.)からの数値。
【実施例】
【0084】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の種々の変更及び修正が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0085】
実施例1:84重量%コア/16重量%壁のメラミンホルムアルデヒド(MF)カプセル
ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ・ケミカルズ社(Kemira Chemicals, Inc.)(米国ジョージア州ケネソー(Kennesaw)))25グラムを脱イオン水200グラムに溶解及び混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液でpH4.0に調整する。部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック・インダストリーズ(Cytec Industries)(米国ニュージャージー州ウェストパターソン(West Paterson)))8グラムを乳化剤溶液に添加する。前述の混合物に機械的攪拌の下で香油200グラムを添加し、温度を50℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまで高速で混合した後に、第2の溶液及び4グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションに添加する。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))10グラム、蒸留水120グラム、pHを4.8に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック社(Cytec))25グラムを含有する。この混合物を70℃まで加熱し、連続的に攪拌しながら1晩にわたって維持して、カプセル封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(シグマ・アルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(米国ミズーリ州セントルイス(Saint Louis))23グラムをこの懸濁液に添加する。モデル780アキュサイザー(Accusizer)により分析したときに30μmの平均カプセルサイズを得る。
【0086】
実施例2:80重量%コア/20重量%壁のメラミンホルムアルデヒドカプセル
ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))50%とポリアクリル酸(35%固形分、pKa1.5〜2.5、アルドリッチ社(Aldrich))50%とのブレンド18グラムを脱イオン水200グラムに溶解及び混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム水溶液でpH3.5に調整する。この乳化剤溶液に部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック社(Cytec))6.5グラムを添加する。前述の混合物に機械的攪拌の下で香油200グラムを添加し、温度を60℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまで高速で混合した後に、第2の溶液及び3.5グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションの中に注ぐ。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))10グラム、蒸留水120グラム、pHを4.6に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%、サイテック社(Cytec))30グラムを含有する。この混合物を75℃まで加熱し、連続的に攪拌しながら6時間にわたって維持して、カプセル封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(シグマ・アルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(米国ミズーリ州セントルイス(Saint Louis))23グラムをこの懸濁液に添加する。
【0087】
実施例3:80重量%コア/20重量%メラミンホルムアルデヒド壁のカプセル
ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))36グラムを脱イオン水200グラムに溶解及び混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液でpH5.0に調整する。この乳化剤溶液に部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック社(Cytec))12グラムを添加する。前述の混合物に機械的攪拌の下で香油200グラムを添加し、温度を65℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまで高速で混合した後に、第2の溶液及び5グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションに添加する。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))12グラム、蒸留水120グラム、pHを5に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック社(Cytec))33グラムを含有する。この混合物を65℃まで加熱し、連続的に攪拌しながら1晩にわたって維持して、カプセル封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(シグマ・アルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(米国ミズーリ州セントルイス(Saint Louis))23グラムをこの懸濁液に添加する。
【0088】
実施例4:80重量%コア/20重量%壁のメラミンホルムアルデヒドカプセル
ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイドC351(Colloid C351)、25%固形分、pKa4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))20グラムを脱イオン水200グラムに溶解及び混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム水溶液でpH5.5に調整する。この乳化剤溶液に部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック社(Cytec))6グラムを添加する。前述の混合物に機械的攪拌の下で香油200グラムを添加し、温度を55℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまで高速で混合した後に、第2の溶液及び9グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションに添加する。この第2の溶液は、ポリアクリル酸(35%固形分、pKa1.5〜2.5、アルドリッチ社(Aldrich))8グラム、蒸留水120グラム、pHを4.4に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel)385、80%固形分、サイテック社(Cytec))35グラムを含有する。この混合物を80℃まで加熱し、連続的に攪拌しながら4時間にわたって維持して、カプセル封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(シグマ・アルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(米国ミズーリ州セントルイス(Saint Louis))23グラムをこの懸濁液に添加する。
【0089】
実施例5:メラミンホルムアルデヒドカプセル
このカプセルの組成物及び調製手順は、このメラミンホルムアルデヒド樹脂が、部分メチル化メチロールメラミン樹脂80%と完全メチル化メラミン樹脂20%との混合物であることを除いて、実施例4と同一の組成物である。
【0090】
実施例6:メラミンホルムアルデヒドカプセル
このカプセルの調製手順は、香料乳化液(第1の溶液)についての組成変更を除いて実施例4と同一である。
【表1】

【0091】
このカプセルの調製手順は、第2の溶液についての以下の組成変更を除いて実施例4と同一である。
【表2】

【0092】
これに続いて、バッチの重量の5重量%の濃度でアセトアセトアミドの添加を行う。
【0093】
実施例7:メラミンホルムアルデヒドカプセル
このカプセルの組成物及び調製手順は、0.7%の水酸化アンモニウムをアセトアセトアミドの代わりに懸濁液に添加することを除いて、実施例4と同一の組成物である。
【0094】
実施例8:噴霧乾燥マイクロカプセルの製造
本明細書に開示されている1つ以上の変異型のマイクロカプセルを含有する香料マイクロカプセルスラリー1200gを、R1382取り付け具を有するIKAユーロスター(Eurostar)ミキサーを180rpmの速度で10分間にわたって使用して水700gと一緒に混合する。次に、この混合物を供給容器に移して、1.2m直径ニロ・プロダクション・マイナー(Niro Production Minor)の中で噴霧乾燥する。ワトソン−マーロー(Watson-Marlow)504U蠕動ポンプを使用してスラリーをタワーの中に供給し、100mm直径回転噴霧器を18000rpmの運転で乾燥のための並流空気流と共に使用して霧状にする。200℃の入口温度及び95℃の出口温度を使用してスラリーを乾燥させて微細粉末を形成する。噴霧乾燥プロセスで使用される機器は以下の供給元から入手することができる:IKAヴェルケ社(IKA Werke GmbH & Co. KG)(ドイツ、D79219、シュタウフェン、ヤンケ・ウント・クンケル−Str.10(Janke and Kunkel - Str. 10, D79219 Staufen, Germany));ニロA/S(Niro A/S)(デンマーク、2860セーボー、Gladsaxevej305、私書箱45(Gladsaxevej 305, P.O. Box 45, 2860 Soeborg, Denmark))及びワトソン−マーロー・ブレデル・パンプス有限会社(Watson-Marlow Bredel Pumps Limited)(英国、TR11 4RU、コーンウォール、ファルマス(Falmouth, Cornwall, TR11 4RU, England))。
【0095】
実施例9
マイクロカプセルを含有する製品処方の非限定例を次の表に要約する。
【表3】

N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド。
メチル−ビス(タローアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート。
脂肪酸とメチルジエタノールアミンとのモル比1.5:1での反応生成物を、塩化メチルで四級化し、得られるN,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロライドとN−(ステアロイル−オキシ−エチル)N−ヒドロキシエチルN,Nジメチルアンモニウムクロライドとの1:1モル比混合物。
ナショナル・スターチ(National Starch)から商標名カトー(CATO)(登録商標)で入手可能なカチオン性高アミローストウモロコシデンプン。
ホルムアルデヒドスカベンジャーは、アルドリッチ(Aldrich)から入手可能なアセトアセトアミドである。
米国特許第5,574,179号、第15欄、1〜5行目に記載の式を有する、エチレンオキシドとテレフタレートとのコポリマーであって、式中、各Xはメチルであり、各nは40であり、uは4であり、各R1は本質的に1,4−フェニレン部分であり、各R2は本質的にエチレン、1,2−プロピレン部分、又はこれらの混合物である。
ワッカー(Wacker)からのSE39。
ジエチレントリアミン五酢酸。
ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co.)から入手可能なカトン(KATHON)(登録商標)CG。「PPM」は、「百万分の一」。
グルテルアルデヒド(Gluteraldehyde)
DC2310の商標名でダウ・コーニング社(Dow Corning Corp.)から入手可能なシリコーン消泡剤。
ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co.)からアキュラン(Aculan)44の商標名にて入手可能な、疎水変性エトキシル化ウレタン。
実施例1〜8に提供されたマイクロカプセルの好適な組み合わせ。(パーセント活性はマイクロカプセルのコア容量に関する。)
+残部
【0096】
実施例10:ドライ洗濯処方におけるマイクロカプセル
【表4】

35%活性スラリーとして添加されるマイクロカプセル。コア/壁の比は80/20から90/10までの範囲であることができ、平均粒子直径は5μm〜50μmの範囲であることができる。
【0097】
実施例11:液体洗濯処方(HDL)
【表5】

本明細書の教示に従う香料マイクロカプセルスラリー。
【0098】
実施例12:尿素ホルムアルデヒドカプセル
水89.5グラム、尿素5グラム、レゾルシノール0.5グラム及びアルキルアクリレート−アクリル酸コポリマー5グラムの、pH4.0に調整された、混合物の中に、香油90グラムを乳化した。これらの混合物を乳化し、得られた混合物を、室温水槽内に実装されている容器の中に配置し、連続攪拌を行い、37%ホルムアルデヒド溶液13.5グラムを添加し、槽を55℃に加熱し、その温度で1晩にわたって維持して、カプセル封入を開始し完了させる。
【0099】
実施例13
実施例1〜7の香料マイクロカプセルを本発明の試験方法に従って試験すると、約0.2MPa〜約10MPa、約0.4MPa〜約5MPa、約0.6MPa〜約3.5MPa、及び更には約0.7MPa〜約3MPaの破壊強度、0%〜約30%、0%〜約20%、及び更には0%〜約5%の有益剤漏出率、約1マイクロメートル〜約80マイクロメートル、約5マイクロメートル〜60マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、及び更には約15マイクロメートル〜約40マイクロメートルの粒径、並びに、約60nm〜約250nm、約80nm〜約180nm、又は更には約100nm〜約160nmの粒子壁厚を有することが分かる。
【0100】
実施例12
【表6】

雲母−TiO2(エッカート(Eckart)からのプレステージ・シルク・シルバー・スター(Prestige Silk Silver Star))又はBiOCl(バイロン・シルバーCO(Biron Silver CO)−メルク(Merck))又は事前に結晶化されたEGDS(デグッサ(Degussa)からのテゴパール(Tegopearl)N 100、純EGDSとして表記)
【表7】

【表8】

【表9】

**ポリビニルアルコールのユニドース(unidose)/サッシェの中の低水分液体洗剤
【0101】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0102】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0103】
以上、本発明の特定の実施形態を例証、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことが可能である点は当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.)コア材料とシェルとを含む有益剤送達粒子であって、好ましくは前記コア材料が香料原料、並びに/又は植物油、植物油のエステル、エステル、直鎖若しくは分枝鎖炭化水素、部分水素化テルフェニル、ジアルキルフタレート、アルキルビフェニル、アルキル化ナフタレン、石油スピリット、芳香族溶媒、シリコーン油及びこれらの混合物からなる群から選択される材料からなる群から選択される材料を含み、前記シェルが前記コア材料を少なくとも部分的に囲み、好ましくは前記シェルがアルデヒド、好ましくはホルムアルデヒドと、アミンとの反応生成物からなる群から選択される樹脂を含み、好ましくは前記アミンがメラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
i.前記有益剤送達粒子の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%が、0.2MPa〜10Mpa、好ましくは0.4MPa〜5MPa、より好ましくは0.6MPa〜3.5MPa、最も好ましくは0.7MPa〜3MPaの破壊強度を有し、
ii.前記粒子が0%〜30%、好ましくは0%〜20%、より好ましくは0%〜5%の有益剤漏出率を有する、有益剤送達粒子、並びに
b.)消費者製品補助材料であって、好ましくは前記補助材料が構造化剤を含み、前記構造化剤が、多糖、変性セルロース、変性タンパク質、無機塩、四級化ポリマー材料、イミダゾール、6.0未満のpKaを有する非イオン性ポリマー、ポリウレタン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、消費者製品補助材料、並びに
c.)好ましくはホルムアルデヒドスカベンジャー、
を含む、消費者製品。
【請求項2】
前記有益剤送達粒子の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%が、1マイクロメートル〜80マイクロメートル、好ましくは5マイクロメートル〜60マイクロメートル、より好ましくは10マイクロメートル〜50マイクロメートル、最も好ましくは15マイクロメートル〜40マイクロメートルの粒径を有する、請求項1に記載の消費者製品。
【請求項3】
前記有益剤送達粒子の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%が、60nm〜250nm、好ましくは80nm〜180nm、最も好ましくは100nm〜160nmの粒子壁厚を有する、請求項1又は2に記載の消費者製品。
【請求項4】
前記有益剤送達粒子が、有益剤送達粒子の総重量に基づいて、少なくとも1重量%、20〜95重量%、50〜90重量%、又は更には80〜85重量%の有益剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項5】
前記有益剤送達粒子のコア材料が、コア材料の総重量に基づいて、少なくとも20重量%、50〜70重量%、又は更には60〜100重量%の有益剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項6】
前記有益剤が香料組成物を含み、前記粒子が、粒子の総重量に基づいて、20重量%〜95重量%、50重量%〜90重量%、70重量%〜85重量%、又は更には80重量%〜85重量%の前記香料組成物を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項7】
前記有益剤送達粒子のコア材料が、
a.)4.5未満、4.25未満、4.0未満、又は更には3.75未満のClogPを有する香料組成物、
b.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満のClogPを有する香料材料を60%、又は更には70%含む香料組成物、
c.)香料組成物の総重量に基づいて、3.5未満のClogPを有する香料材料を35%、又は50%、又は更には60%含む香料組成物、
d.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満、又は更には3.5未満のClogPを有する香料材料を40%、及び2.0未満のClogPを有する香料材料を少なくとも1%含む香料組成物、
e.)香料組成物の総重量に基づいて、4.0未満、又は更には3.5未満のClogPを有する香料材料を40%、及び3.0未満のClogPを有する香料材料を少なくとも15%含む香料組成物、
f.)香料組成物の総重量に基づいて、ブタノエートエステルを少なくとも1%、又は更には2%、及びペンタノエートエステルを少なくとも1%含む香料組成物、
g.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも2%、又は更には3%、及びエステル部分を含む他の香料を少なくとも10%、25%、又は更には30%含む香料組成物、
h.)香料組成物の総重量に基づいて、アルキル鎖部分を含むアルデヒドを少なくとも1%、又は更には5%含む香料組成物、
i.)香料組成物の総重量に基づいて、ブタノエートエステルを少なくとも2%含む香料組成物、
j.)香料組成物の総重量に基づいて、ペンタノエートエステルを少なくとも1%含む香料組成物、
k.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも3%及びアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物、
l.)香料組成物の総重量に基づいて、エステル部分を含む香料を少なくとも25%、及びアルキル鎖部分を含むアルデヒドを1%含む香料組成物、
m.)香料組成物の総重量に基づいて、イオノン、好ましくは4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン及び3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−、並びにこれらの混合物から選択される材料を少なくとも2%、又は更には10%含む香料組成物、
n.)香料組成物の総重量に基づいて、トリデカ−2−エノニトリル、及びマンダリル、並びにこれらの混合物を少なくとも0.1%、又は更には1%含む香料組成物、
o.)香料組成物の総重量に基づいて、3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル、及び2−シクロヘキシリデン−2−フェニルアセトニトリル、並びにこれらの混合物から選択される材料を少なくとも2%、又は更には5%含む香料組成物、
p.)香料組成物の総重量に基づいて、エステル、アルデヒド、イオノン、ニトリル、ケトン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含む1つ以上の香料を少なくとも80%含む香料組成物、
q.)香料組成物の総重量に基づいて、アリル部分を含むエステルを少なくとも3%含む香料組成物;香料組成物の総重量に基づいて、1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキシル−4−エニルアセテート;p−メンタ−1−エン−8−イルアセテート;4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン;2−プロペニルシクロヘキサンプロピオネート;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸、3−(1−メチルエチル)−エチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オル、1,7,7−トリメチル−、アセテート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;ヘキシル2−メチルプロパノエート;エチル−2−メチルブタノエート;4−ウンデカノン;5−ヘプチルジヒドロ−2(3h)−フラノン;1,6−ノナジエン−3−オル、3,7ジメチル−;3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル(3,7-dimethylocta-1,6-dien-3-o);3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;トリデカ−2−エノニトリル;パチョリ;エチルトリサイクル[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシレート;2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール;ヘキシルエタノエート、7−アセチル、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン;アリル−シクロヘキシルオキシアセテート;メチルノニルアセトアルデヒド;1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテネン−1−オン;7−オクテン−2−オル、2−メチル−6−メチレン−、ジヒドロ;シクロヘキサノール、2−(1,1−ジメチルエチル)−、アセテート;ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネートヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)イルプロピオネート;2−メトキシナフタレン;1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;3,7−ジメチルオクタン−3−オル;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;(z)−ノン−6−エン−1−アル;1−デシルアルデヒド;1−オクタナール;4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド;α−ヘキシルシンナムアルデヒド;エチル−2,4−ヘキサジエノエート;2−プロペニル3−シクロヘキサンプロパノエート;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも20%、30%、又は更には50%含む香料組成物、
r.)香料組成物の総重量に基づいて、1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;p−メンタ−1−エン−8−イルアセテート;4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;4−アセトキシ−3−メトキシ−1−プロペニルベンゼン;2−プロペニルシクロヘキサンプロピオネート;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸、3−(1−メチルエチル)−エチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オル、1,7,7−トリメチル−、アセテート;1,5−ジメチル−1−エテニルヘキサ−4−エニルアセテート;ヘキシル2−メチルプロパノエート;エチル−2−メチルブタノエート、4−ウンデカノリド;5−ヘプチルジヒドロ−2(3h)−フラノン;5−ヒドロキシドデカン酸;デカラクトン;ウンデカラクトン、1,6−ノナジエン−3−オル、3,7ジメチル−;3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリル;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン;トリデカ−2−エノニトリル;パチョリ;エチルトリサイクル[5.2.1.0]デカン−2−カルボキシレート;2,2−ジメチル−シクロヘキサンプロパノール;アリル−シクロヘキシルオキシアセテート;メチルノニルアセトアルデヒド;1−スピロ[4,5]デカ−7−エン−7−イル−4−ペンテン−1−オン;7−オクテン−2−オル、2−メチル−6−メチレン−、ジヒドロ、シクロヘキサノール、2−(1,1−ジメチルエチル)−、アセテート;ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネートヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5(6)−イルプロピオネート;2−メトキシナフタレン;1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−2−ブテン−1−オン;3,7−ジメチルオクタン−3−オル;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;ヘキサン酸、2−プロペニルエステル;(z)−ノン−6−エン−1−アル;1−デシルアルデヒド;1−オクタナール;4−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド;エチル−2,4−ヘキサジエノエート;2−プロペニル3−シクロヘキサンプロパノエート;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも20%、30%、又は更には50%含む香料組成物、
s.)香料組成物の総重量に基づいて、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−;3−ブテン−2−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−2−イル)−;パチョリ;ヘキサン酸,2−プロペニルエステル;1−オクタナール;1−デシルアルデヒド;(z)−ノン−6−エン−1−アル;メチルノニルアセトアルデヒド;エチル−2−メチルブタノエート;1−メチルエチル−2−メチルブタノエート;エチル−2−メチルペンタノエート;4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド;4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド;3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン;3−ヒドロキシ−2−エチル−4−ピロン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を少なくとも5%含む香料組成物、
t.)香料組成物の総重量に基づいて、5.0を超えるClogPを有する香料を10%未満、又は更には5%含む香料組成物、
u.)ゲラニルパルミテートを含む香料組成物、あるいは
v.)第1及び任意の第2の材料を含む香料組成物であって、前記第1の材料が、
(i)少なくとも2、2〜12、2.5〜8、又は更には2.5〜6のClogP、
(ii)280℃未満、50℃〜280℃未満、50℃〜265℃未満、又は更には80℃〜250℃未満の沸点、を有し、
任意の第2の材料が、存在する場合、
(i)2.5未満、又は更には2未満〜0.1のClogP、及び
(ii)100ppb未満、0.00001ppb〜100ppb未満、0.00001ppb〜50ppb未満、又は更には約0.00001ppb〜20ppb未満のODT、を有する、香料組成物、
を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記組成物が、ホルムアルデヒドスカベンジャー、構造化剤、抗凝集剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記組成物が、消費者製品の総質量重量に基づいて、0.001%〜25%、0.001%〜10%、又は0.01%〜3%の前記有益剤送達粒子を含む消費者製品である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項10】
部位を処理及び/又は洗浄する方法であって、
a.前記部位を所望により洗浄及び/又はすすぐ工程と、
b.請求項1〜9のいずれか一項に記載の消費者製品に前記部位を接触させる工程と、
c.前記部位を所望により洗浄及び/又はすすぐ工程と、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の消費者製品で処理された部位。
【請求項12】
消費者補助材料と、
a.)溶液の総重量に基づいて、20%〜90%、40%〜80%、又は更には60%〜80%の水、第1の乳化剤及び第1の樹脂を含む第1の溶液を調製する工程であって、前記第1の乳化剤と前記第1の樹脂との比が0.1:1〜10:1、0.5:1〜3:1、又は更には0.8:1〜1.1:1である、工程、
b.)溶液の総重量に基づいて、20%〜95%の水、第2の乳化剤及び第2の樹脂を含む第2の溶液を調製する工程であって、前記第2の乳化剤と前記第2の樹脂との比が0:1〜3:1、0.04:1〜0.2:1、又は更には0.05:1〜0.15:1である、工程、
c.)コア材料と前記第1の溶液とを組み合わせて、第1の組成物を形成する工程、
d.)前記第1の組成物を乳化する工程、
e.)前記第1の組成物と前記第2の溶液とを組み合わせて、第2の組成物を形成し、所望により任意の加工助剤と前記第2の組成物とを組み合わせる工程、
f.)前記第2の組成物を、少なくとも15分間、少なくとも1時間、又は更には4時間〜100時間にわたって、25℃〜100℃、45℃〜90℃、又は更には50℃〜80℃の熱さの温度で混合し、所望により任意の加工助剤を前記第2の組成物に組み合わせる工程、
g.)所望により、工程f.)の間又はその後に、任意のスカベンジャー材料、構造化剤、及び/又は抗凝集剤を前記第2の組成物と組み合わせる工程、
h.)所望により、前記第2の組成物を噴霧乾燥する工程、
のプロセスにより生成される有益剤送達粒子とを組み合わせることを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の消費者製品の製造方法。
【請求項13】
前記乳化剤がカルボキシ、ヒドロキシル、チオール、アミン、アミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含み、前記乳化剤が5未満、好ましくは0を超えるが5未満のpKaを有する、請求項12に記載の消費者製品。
【請求項14】
前記プロセス工程のいずれかにおいて、第1及び第2の溶液のpHが3.0〜7.0になるように、前記第1及び第2の溶液のpHが制御される、請求項12又は13に記載の消費者製品。
【請求項15】
工程f.)において、第2の組成物の総重量に基づいて、0%〜10%、1%〜5%、又は更には2%〜4%の、アニオンとカチオンとを含む塩が前記第2の組成物と組み合わされ、前記アニオンが塩化物、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、ポリリン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択され、前記カチオンは周期表のIA族元素、周期表のIIA族元素、アンモニウムカチオン及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは硫酸ナトリウムである、請求項12〜14に記載の消費者製品。

【公表番号】特表2010−529250(P2010−529250A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510942(P2010−510942)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【国際出願番号】PCT/IB2008/052191
【国際公開番号】WO2008/152543
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】