説明

未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法及びその製造装置、並びに未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法及びその製造装置

【課題】巻取りライナーのスペーサ部材の製造及びスペーサ付き巻取りライナーを効率良く、しかも連続的に製造することが出来る未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法及びその製造装置、並びに未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法及びその製造装置を提供する。
【解決手段】帯状のスペーサー部材12aまたは12bを単独に製造する方法としては、図3〜図5に示すように支持台15上に回転駆動可能に架設された材料巻出しロール16から板状の帯状材料Rwを巻出し、この巻出した帯状材料Rwをガイドロール17a,17b、ガイド部材18を介して図6に示す型付け装置19に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材12aまたは12bの片面に接着剤塗布手段20を介して接着部材14を貼付けて製造するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法及びその製造装置、並びに未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法及びその製造装置に係わり、更に詳しくは例えば、成形時まで一定の押出し形状を保持する必要があるタイヤトレッドやサイドゴム部材等の未加硫帯状ゴム部材を変形させることなくコイル状に巻取って保持,保管することが出来る未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法及びその製造装置、並びに未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法及びその製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、タイヤ成形工程等では、図12に示すように、押出機1により押出し成形されて型付けされたタイヤトレッドやサイドゴム部材等のタイヤ構成部材から成る未加硫帯状ゴム部材Wを切断装置2により所定の長さに定尺切断した後、その定尺切断した未加硫帯状ゴム部材Waをタイヤ成形時まで形状保持等を目的としてケリートラック等の台車3上に多段状に載置されて保管する方法が行われている。
【0003】
しかし、定尺切断された未加硫状態のタイヤトレッドやサイドゴム部材等の未加硫帯状ゴム部材Waは、その後のタイヤ成形時に使用されるまでの放置されている間に、冷却等によって形状寸法の収縮が起こり、タイヤ成形時に材料の寸法精度が不安定になって、タイヤ成形後におけるタイヤユニフォミティーを悪化させる原因となっていた。
【0004】
そこで、近年では図13に示すように、押出機1により押出し成形されて型付けされた未加硫帯状ゴム部材Wを予め定尺切断せずに、巻取りライナーRを介在させながら長尺状態でロール状に巻取り、成形使用時直前に巻戻して定尺切断することで、材料の形状寸法の収縮を押え、寸法精度を保証することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかし、従来の巻取りライナーは、未加硫帯状ゴム部材の少なくとも幅以上の横幅を有する樹脂製の非伸縮性の帯状の載置材と、この載置材表面の幅方向両側縁部に、未加硫帯状ゴム部材の少なくとも厚さ以上の高さを有する凹凸状にゴム材で形成された中実のスペーサー部とから構成され、この中実のスペーサー部の間に未加硫帯状ゴム部材を介在させながらロール状に巻取って保管するのであるが、巻取りライナーの自重及び未加硫帯状ゴム部材の自重により垂れ下がると言う問題があり、未加硫帯状ゴム部材の型付けされた形態が潰れたり、崩れると言う問題があった。
【0006】
更に、ゴム材から成る中実のスペーサー部を載置材表面の幅方向両側縁部に固定するため、長手方向に対して伸縮性が少ない上に重量が大きくなり、しかもロール状に曲げて使用する場合に、スペーサー部の曲げ抵抗が大きく、桟の形状が変形したり、損傷して再利用することが出来ない等の問題があった。また、中実のスペーサー部を使用するので、型付けされた未加硫帯状ゴム部材の形状は保持されるにしても、スペーサー部間の空気の流通が悪く、保管時の加温・冷却効率が極めて悪いと言う問題があった。
【0007】
そこで、本願発明者等は、巻取りライナーの重量を軽量化することが出来ると共に、スペーサー部材の損傷を起こすことなく繰返し使用することが出来、未加硫帯状ゴム部材の形状を保持して、保管時の加温・冷却効率を高めることが出来る未加硫帯状ゴム部材の巻取りライナー及びその巻取りライナーの製造方法を出願している(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
しかし、上記の出願では、未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造及びスペーサ付き巻取りライナーの製造を連続的に効率良く製造する方法やその装置は提案されていなかった。
【特許文献1】特開平5−301300号公報(第2〜第3頁、図1)
【特許文献2】国際公開番号 WO 2005/053941号 A1のパンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明はかかる従来の問題点に着目し、巻取りライナーのスペーサ部材の製造及びスペーサ付き巻取りライナーを効率良く、しかも連続的に製造することが出来る未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法及びその製造装置、並びに未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法及びその製造装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は上記目的を達成するため、この発明の未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法は、材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を型付け装置に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付けることを要旨とするものである。
【0011】
また、この発明の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法は、材料の巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を型付け装置に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付け、このように構成したスペーサ部材の接着面を板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って貼付けることを要旨とするものである。
【0012】
また、この発明の他の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法は、材料の巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を型付け装置に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付け、このスペーサ部材の接着面を巻出し装置から巻出した板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って連続的に貼付けることを要旨とするものである。
【0013】
ここで、前記スペーサ部材を板状のベース部材に貼付ける工程で、所定長さのスペーサ部材の端末部を締結部材により固定するものである。
【0014】
また、この発明の未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造装置は、材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を所定のピッチで凹凸状に連続的に成形する型付け装置と、この型付け装置で型付けされた帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付ける接着剤貼付け装置とで構成したことを要旨とするものである。
【0015】
ここで、前記型付け装置が、所定ピッチの凹凸刃を有する回転駆動可能な一対の型付け歯車であり、また前記接着部材が両面接着テープである。
【0016】
また、この発明の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置は、材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を所定のピッチで凹凸状に連続的に成形する型付け装置と、この型付け装置で型付けされた帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付ける接着剤貼付け装置と、この接着部材を貼付けたスペーサ部材の接着面を板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って貼付けるベース部材の巻出し装置と、ベース部材にスペーサ部材を貼付けた巻取りライナーの巻取り装置とで構成したことを要旨とするものである。
【0017】
また、この発明の他の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置は、材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を所定のピッチで凹凸状に連続的に成形する型付け装置と、この型付け装置で型付けされた帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付ける接着剤貼付け装置と、この接着部材を貼付けたスペーサ部材の接着面を、巻出しロールから巻出した板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って連続的に貼付けるベース部材の巻出し装置と、ベース部材にスペーサ部材を貼付けた巻取りライナーの巻取り装置とで構成したことを要旨とするものである。
【0018】
ここで、前記ベース部材の巻出し装置と巻取りライナーの巻取り装置との間にベース部材に対して帯状のスペーサ部材の端末部を固定する締結手段を配設し、また前記材料巻出しロール,巻出しロール及び巻取り装置に、材料の蛇行及び荷崩れ防止用のガイドローラを設け、更に前記巻取り装置の巻取り軸にブレーキ装置を設けるものである。
【0019】
このように巻取りライナーのスペーサ部材及びスペーサ付き巻取りライナーを製造することにより、連続的にしかも効率良く、安価に製造でき、また巻取りライナーのスペーサ部材を個別に製造することで、種々のタイヤ構成部材にも対応させることが可能である。
【発明の効果】
【0020】
この発明は上記のように構成したので、以下のような優れた効果を奏するものである。(a).巻取りライナーのスペーサ部材を単独に製造し、用途に応じてベース部材に貼付けて使用することにより、大きさ,厚さ等、種々のタイヤ構成部材に対応して使用することが出来る。
(b).巻取りライナーのスペーサ部材を連続的に、効率良く製造出来る。
(c) 簡単な装置により製造出来る。
(d).巻取りライナーのスペーサ部材を連続的に製造し、この巻取りライナーのスペーサ部材を接着剤を介してベース部材に貼付けて製造出来るので、スペーサ付き巻取りライナーを効率良く製造することが出来る。
(e).巻取りライナーのスペーサ部材を連続的に製造し、この巻取りライナーのスペーサ部材に接着剤を貼付けると共に巻出し装置から巻出したベース部材に貼付けて連続的に製造出来るので、スペーサ付き巻取りライナーを効率良く製造することが出来る。
(f).スペーサ付き巻取りライナーを効率良く製造し、このスペーサ付き巻取りライナーを巻取り装置に蛇行することなく整列した状態で巻取り, 巻出しを行うことが出来る。
(g).製造装置全体がシンプルで安価に製造出来る。
(h).板状の材料により凹凸部を備えたスペーサー部材を使用するので、軽量化を図ることが出来、しかもスペーサー部材間の空気の流通が良く、未加硫帯状ゴム部材の形状を保持して、保管時の加温・冷却効率を高めることが可能であり、品質の保証を保持することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明において従来例と同一構成要素は同一符号を付して説明は省略する。
【0022】
図1は、この発明を実施した芯材10に未加硫帯状ゴム部材Wを巻取りライナーRにより巻取っている状態を示す斜視図を示し、この発明にかかる巻取りライナーRは、アルミ合金(A3000系,A5000系,A6000系の合金等) から成る板材により形成した帯状のベース部材11と、このベース部材11の表面の幅方向両側縁部に取付けた凹凸状に形成された帯状のスペーサー部材12a,12bとで構成されている。
【0023】
具体的には、前記帯状のベース部材11は、厚さ0.6mm〜1.0mmのアルミ合金(A5052P)から成る板材の表面をアルマイト加工し、このベース部材11は、巻取り保管する未加硫帯状ゴム部材Wの少なくとも幅h以上の横幅Hを有している。
【0024】
また、前記凹凸状に形成された帯状のスペーサー部材12a,12bは、図2に示すように厚さ0.5mm〜0.8mmのアルミ合金(A5052P)から成る細巾の板材により形成し、長手方向に対して伸縮性を持たせるために断面略台形状に形成した凹凸部13を長手方向に沿って所定ピッチPで形成し、前記ベース部材11表面の幅方向両側縁部に長手方向に沿って接着部材14(この実施形態では両面テープを使用しているが、両面テープに限定されず通常の接着剤を使用することも可能である)を介して平行に取付けられている。
【0025】
即ち、断面略台形状の凹凸部13は、未加硫帯状ゴム部材Wの少なくとも厚さt以上の高さTを有し、凹凸部13の幅、高さT及びピッチPは、保管する未加硫帯状ゴム部材Wの断面形状等の大きさにより任意に設定するものである。
【0026】
上記のような巻取りライナーRの製造方法としては、帯状のベース部材11と凹凸状に形成された帯状のスペーサー部材12a,12bとを個別に製造して接着部材14を介して組付けて製造する方法と、帯状のスペーサー部材12a,12bを連続的に製造すると共に、このスペーサー部材12a,12bを接着部材14を介して帯状のベース部材11に貼付けながら連続的に製造する方法とがある。
【0027】
前記帯状のスペーサー部材12aまたは12bを単独に製造する方法としては、図3〜図5に示すように支持台15上に回転駆動可能に架設された材料巻出しロール16から板状の帯状材料Rwを巻出し、この巻出した帯状材料Rwをガイドロール17a,17b、ガイド部材18を介して図6に示す型付け装置19に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材12aまたは12bの片面に接着剤塗布手段20を介して接着部材14を貼付けて製造するものである。
【0028】
なお、上記の説明では、材料巻出しロール16から巻取した一枚の板状の帯状材料Rwを型付け装置19に通して凹凸状に連続的に成形する方法について説明したが、型付け装置19を複数台並列に設置し、複数枚の板状の帯状材料Rwを同時に凹凸状に型付けすることも可能である。
【0029】
前記支持台15上に回転駆動可能に架設された材料巻出しロール16は、図4及び図5に示すように、支持台15上に設置された軸受け部材21a,21bを介してロール軸22が回転自在に支持され、このロール軸22の一端側には、バンドブレーキ23と手動式ハンドル24とが設けられ、また他端側には軸受け部材21bを介してロール軸22を軸の長手方向に移動させる移動用ハンドル25が設けられている。
【0030】
また材料巻出しロール16の側面には、板状の帯状材料Rwを巻出す際に蛇行するのを防止させるための蛇行防止用のガイドローラ26が径方向に向かって配設されている。
【0031】
次に、図6に示す型付け装置19は、所定ピッチの凹凸刃を有する回転駆動可能な一対の型付け歯車19a,19bにより構成され、この型付け歯車19aは、駆動モータ27にチェーンまたはベルト等の駆動伝達手段28を介して所定の速度で回転駆動されるように構成されている。
【0032】
前記接着剤塗布手段20は、図7及び図8に示すようにスペーサ部材12aまたは12bの片面に接着部材14を転写させる転写ロール29と、この転写ロール29の表面に接着部材14を貼付ける貼付け装置30とで構成され、この貼付け装置30は、両面テープ巻出しロール31から巻出した両面テープ32の接着剤塗布面を圧着ロール33を介して圧着させると共に、接着部材14を転写ロール29の外周面に転写させ、両面テープ32の離型紙34は紙巻取りロール35により巻取るように構成されている。
【0033】
前記接着部材14が塗布されたスペーサ部材12aまたは12bは、ガイド歯車44a,44bを介してライナー巻取り装置36等の次工程へ搬送される。また前記転写ロール29のロール軸38は、図8に示すように支持台39上に軸受け部材40a,40bを介して回転駆動可能に架設され、材料巻出しロール30一端側には、バンドブレーキ41と手動式ハンドル42とが設けられ、また他端側には軸受け部材40bを介してロール軸38を軸の長手方向に移動させる移動用ハンドル43が設けられている。
【0034】
このように、予め所定長さで、所定の大きさのスペーサー部材12a,12bを製造しておき、巻取りライナーRを製造する場合、スペーサー部材12a,12bを接着部材14を介してベース部材11の表面の幅方向両側縁部に貼付けて製造する。また所定の長さのスペーサー部材12a,12bは、端末部をリベット等の締結部材を介して連結しながらベース部材11の表面に貼付けるものである。
【0035】
次に、スペーサー部材12a,12bを接着部材14を介して帯状のベース部材11に貼付けながら連続的に製造する方法は、図9〜図11に示すように、支持台15上に回転駆動可能に架設された材料巻出しロール16から板状の帯状材料Rwを巻出し、この巻出した帯状材料Rwをガイドロール17a,17b、ガイド部材18を介して型付け装置19に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材12aまたは12bの片面に接着剤塗布手段20を介して接着部材14を貼付けて製造する。
【0036】
この際、接着部材14が貼付けられた帯状のスペーサ部材12aまたは12bの片面(接着面)を巻出し装置45から巻出した板状のベース部材11の長手方向の側縁部に沿って連続的に貼付けるものである。そして、スペーサー部材12a,12bを貼付けたベース部材11は、ガイド歯車44a,44bを介してライナー巻取り装置36に搬送され、その途中において所定の長さのスペーサー部材12a,12bの端末部をリベット等の締結手段46を介してベース部材11に連結固定しながらライナー巻取り装置36により巻取るものである。
【0037】
なお、ライナー巻取り装置36は、図10及び図11に示すように、また巻取りロール47のロール軸48を支持台49上に設けた軸受け部材50a,50bを介して回転駆動可能に架設し、このロール軸48の一端側には、ラチェット51,スプロケット52aが設けてあり、チェーン52bを介して図示しない駆動モータに接続され、また他端側には軸受け部材50bを介してロール軸48を軸の長手方向に移動させる移動用ハンドル53が設けられている。
【0038】
この実施形態では、所定の大きさのスペーサー部材12a,12bを連続的に製造すると共に、スペーサー部材12a,12bを製造後に接着部材14を介してベース部材11の表面の幅方向両側縁部に貼付けることで、人手を介することなく巻取りライナーRを連続的に製造でき、また製造した所定長さの巻取りライナーRは、ライナー巻取り装置36の巻取りロール47にロール状に巻取って保管するものである。
【0039】
なお、その他の構成及び作用は上記実施形態と同様なので同一符号を付して説明は省略する。以上のように、帯状のベース部材11と凹凸部13を備えたスペーサー部12a,12bとをアルミ合金から成る板材により形成して組合せて製作するので、製作も容易で安価であり、また巻取りライナーR全体の重量を軽量化することが出来る。またスペーサー部12a,12bは、板材を凹凸状に加工して長手方向に対して両面テープ等の接着部材14及びリベット等の締結手段46を介して連結固定し、伸縮可能に取付けることが出来るので、巻取りライナーRを巻き付ける場合にも抵抗が少なく、容易に曲げることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明を実施した芯材に未加硫帯状ゴム部材を巻取りライナーにより巻取っている状態を示す斜視図である。
【図2】図1のX−X矢視拡大断面図である。
【図3】凹凸部を備えたスペーサ部材の製造工程の概略説明図である。
【図4】図3のA部の拡大正面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図3のB部の拡大正面図である。
【図7】図3のC部の拡大正面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】スペーサ部材を連続的に製造すると共に、このスペーサ部材をベース部材に貼付けて巻取りライナーを連続的に製造する工程の説明図である。
【図10】図9のD部の拡大正面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】従来の未加硫帯状ゴム部材を台車上に保管する方法の説明図である。
【図13】従来の未加硫帯状ゴム部材をライナーを介してロール状に巻取って保管する方法の説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 押出機 2 切断装置
3 台車 W,Wa 未加硫帯状ゴム部材
R 巻取りライナー
t 未加硫帯状ゴム部材の厚さ T スペーサー部の高さ
P ピッチ α 傾斜角度
10 芯材 11 ベース部材
12a,12b スペーサー部材 13 凹凸部
14 接着部材 15 支持台
16 材料巻出しロール
17a,17b ガイドロール Rw 帯状材料
18 ガイド部材 19 型付け装置
19a,19b 型付け歯車 20 接着剤塗布手段
21a,21b 軸受け部材 22 ロール軸
23 バンドブレーキ 24 手動式ハンドル
25 移動用ハンドル 26 ガイドローラ
27 駆動モータ 28 駆動伝達手段
29 転写ロール 30 貼付け装置
31 両面テープ巻出しロール 32 両面テープ
33 圧着ロール 34 離型紙
35 紙巻取りロール 36 ライナー巻取り装置
38 ロール軸 39 支持台
40a,40b 軸受け部材
41 バンドブレーキ 42 手動式ハンドル
43 移動用ハンドル
44a,44b ガイド歯車 45 巻出し装置
46 締結手段 47 巻取りロール
48 ロール軸 49 支持台
50a,50b 軸受け部材
51 ラチェット 52a スプロケット
52b チェーン 53 移動用ハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を型付け装置に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付けることを特徴とする未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造方法。
【請求項2】
材料の巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を型付け装置に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付け、このように構成したスペーサ部材の接着面を板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って貼付けることを特徴とする未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法。
【請求項3】
材料の巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を型付け装置に通して凹凸状に連続的に成形し、この凹凸状に成形された帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付け、このスペーサ部材の接着面を巻出し装置から巻出した板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って連続的に貼付けることを特徴とする未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法。
【請求項4】
前記スペーサ部材を板状のベース部材に貼付ける工程で、所定長さのスペーサ部材の端末部を締結部材により固定する請求項2または3に記載の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造方法。
【請求項5】
材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を所定のピッチで凹凸状に連続的に成形する型付け装置と、この型付け装置で型付けされたスペーサ部材の片面に接着部材を貼付ける接着剤貼付け装置とで構成して成る未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造装置。
【請求項6】
前記型付け装置が、所定ピッチの凹凸刃を有する回転駆動可能な一対の型付け歯車である請求項4に記載の未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造装置。
【請求項7】
前記接着部材が両面接着テープである請求項4,5または6に記載の未加硫帯状ゴム部材巻取りライナーのスペーサ部材の製造装置。
【請求項8】
材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を所定のピッチで凹凸状に連続的に成形する型付け装置と、この型付け装置で型付けされた帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付ける接着剤貼付け装置と、この接着部材を貼付けたスペーサ部材の接着面を板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って貼付けるベース部材の巻出し装置と、ベース部材にスペーサ部材を貼付けた巻取りライナーの巻取り装置とで構成して成る未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置。
【請求項9】
材料巻出しロールから巻出した板状の帯状材料を所定のピッチで凹凸状に連続的に成形する型付け装置と、この型付け装置で型付けされた帯状のスペーサ部材の片面に接着部材を貼付ける接着剤貼付け装置と、この接着部材を貼付けたスペーサ部材の接着面を、巻出しロールから巻出した板状のベース部材の長手方向の側縁部に沿って連続的に貼付けるベース部材の巻出し装置と、ベース部材にスペーサ部材を貼付けた巻取りライナーの巻取り装置とで構成して成る未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置。
【請求項10】
前記ベース部材の巻出し装置と巻取りライナーの巻取り装置との間にベース部材に対して帯状のスペーサ部材の端末部を固定する締結手段を配設した請求項8または9に記載の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置。
【請求項11】
前記材料巻出しロール,巻出しロール及び巻取り装置に、材料の蛇行及び荷崩れ防止用のガイドローラを設けた請求項8,9または10に記載の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置。
【請求項12】
前記巻取り装置の巻取り軸にブレーキ装置を設けた請求項8,9,10または11に記載の未加硫帯状ゴム部材のスペーサ付き巻取りライナーの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−216454(P2007−216454A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−37763(P2006−37763)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】