説明

水素充填方法および水素充填場

特に水素ガスを燃料補給車両タンクに補給するための水素充填場であって、液化した水素(LH2)を含むことを目的とする供給源タンク(1)、前記供給源タンク(1)から少なくとも1つの利用者の場所(30)にまで液化水素を送るための管(3)、前記送給管(3)内に位置する電気低温ポンプ(6)、および前記低温ポンプ(6)に電力を供給するための前記低温ポンプ(6)に接続された電力供給(19、17)を備えているところ、前記電力供給は少なくとも1つの燃料電池(17)を備えていることを特徴とする水素充填場。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、水素充填場および水素充填方法に関する。
【0002】
本発明は、特に水素ガスを車両タンクに補給するための水素充填場により特に関し、液化した水素を含むことを目的とする供給源タンク、供給源タンクから少なくとも1つの利用者の場所にまで液化水素を送るための送給管、送給管内に位置する電気低温ポンプ、上記低温ポンプに電力を供給するための上記低温ポンプに接続された電力源を備えている。
【0003】
液化水素の貯蔵は多くの利点、特に液化水素を圧縮するという比較的な容易さを示す。実際に、圧縮液体水素は、圧縮の点からみて、圧縮水素ガスよりも費用がかからない。ガスの体積を圧縮することよりも、液体の体積を圧縮することはエネルギーの消費に関してより費用がかからないため、このことは顕著である。
【0004】
液体水素のためにポンプを用いて高圧を発生させることは、ガス圧縮器を用いる同等の系と比較して、燃料補給系のエネルギー消費を約5倍低下させる。
【0005】
ポンプが最適に用いられない場合には、低温ポンプ内での液体水素の蒸発損失はかなりのものであろう。この液体水素はポンプで送り込む前に圧縮チャンバから除かれ、従って、ポンプシリンダ中へと取り込まれる流体は二相性の混合物でなく、これは、液体のみをポンプで送り込むように設計されたポンプの効率を低下させ得る。従って、蒸発水素ガスは、比較的低圧(吸気圧)において除去される必要がある。
【0006】
これらの蒸発損失を排除することは不可能であるため、低温ポンプは、ポンプハウジング内での低温液体の蒸発に相当する脱気放出を常に生じうる。
【0007】
水素ガスのこのパージは、大部分は大気へと放出されるか、ガス圧縮器を用いて再圧縮されるが、このようにすることは、エネルギーバランスシートの点から満足のいくものでなく、また、プラントをより複雑にする。
【0008】
従来技術の上記した不利点の全てまたはいくつかを解決することが、本発明の目的である。
【0009】
このために、他の点では上記に示したものの一般的な定義の通りであるが、本発明による水素充填場は、電力源が少なくとも1つの燃料電池を備えることを本質的に特徴とする。
【0010】
さらに、本発明のいくつかの実施形態は、以下の特徴:
場は、ポンプ内で蒸発した少なくともある程度の水素ガスを回収するための、脱気ラインを介して低温ポンプに流体的に接続された脱気タンクを備え、
脱気タンクは、供給管を介して燃料電池の燃料供給入口に接続されているガス送給出口を備え、
供給管は、脱気タンクからのガスを加熱するための熱交換器、および燃料電池の燃料供給入口に通じているガスを制御するための制御弁を備え、
供給管は、供給管内での定められた過度の圧力下では、大気にガスを排出する放出弁を備え、
供給源タンクから液体水素を送給するための送給管は、ポンプの下流に位置し、送給された水素を加熱するための熱交換器、および調節弁を備え、
場は、ポンプに送られる電気供給力を切り替えるおよび調節するための切り替えおよび調節部材を備え、この部材は一方で、燃料電池の電力出力に接続され、他方では、ポンプの電気供給入力に接続しており、上記電力源は、切り替えおよび調節部材に接続されている配電ネットワークを備え、上記切り替えおよび調節部材は、ネットワークおよび/または燃料電池、または燃料電池により供給される電力により電気により動力が供給されるポンプをネットワークに移動させることを可能にするように選択的に設計されており、
場は、供給源タンク内の圧力を測定および制御するための測定および制御部材を備え、このタンク内の圧力を上昇または下降させることを可能にし、
場は、脱気タンク内の液体のレベルを測定するためのデバイスを備え、このデバイスは、供給源タンク内の圧力を測定し、および制御する部材に接続されており、供給源タンク内の圧力を測定し、および制御する上記部材もまた、燃料電池に通じているガスを制御するバルブに接続されており、脱気タンク中の液体の測定レベルに従ってこのバルブの開閉を制御し、
供給タンクは地表面下に配置され、たとえば埋められており、ポンプは供給タンクの高さまたはこれよりも上に配置されており、
燃料電池はDC流を生じ、ポンプに供給される電気供給力を切り替えおよび調節する切り替えおよび調節部材は、直流を交流に変換することができるインバータを備え、
充填場は、また、供給源タンクからの液化水素を補給するための場を備え、従って、水素ガスおよび/または液化水素の供給物を同時に補給するか、または別の方法で行うことができる
の1つ以上を備えることができる。
【0011】
本発明は、液化水素(LH2)を含むための供給源タンク、供給源タンクから少なくとも1つの使用者の場所に液化水素を送給するための送給管、送給管内に位置する電気低温ポンプを備える充填場を用いて、特に車両タンクに水素ガスを補給するための水素補給方法に関し、低温ポンプに燃料電池により電気的に動力を供給する工程を備えることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明のいくつかの実施形態は、以下の特徴:
この方法は、ポンプにより気化した水素ガスを、燃料電池に燃料を供給するために再循環させる工程を含み、
ポンプにより気化した水素ガスは通過し、ポンプと燃料電池の間に位置する緩衝脱気タンク中に貯蔵されるところ、この方法は、
脱気タンク内の液体のレベルを測定する工程、
脱気タンク内で測定された液体のレベルに従って、燃料電池に供給することができるガスの量を制御する工程
を含み、
脱気タンク内で測定される液体レベルが、第1の基準レベルよりも上である場合には、燃料電池に供給することができるガスの量は減少し、脱気タンク内で測定される液体レベルが第2の基準レベル以下である場合には、燃料電池に供給できるガスの量は増加し、
本方法は、脱気タンク内の液体レベルを測定する工程と、低温ポンプの吸気圧を制御する工程とを備えて、脱気タンク内の液体の定めたレベルを維持し、
この方法は、脱気タンク内で測定される液体レベルが第1の定めた基準レベル以下である場合には、ポンプの吸気圧を高める工程、および脱気タンク内で測定される液体レベルが、第1の基準レベルとは異なるか等しい第2の基準レベル以下である場合には、ポンプの吸気圧を低下させる工程とを備え、
ポンプにより供給される過剰の電力を、ネットワーク、および/または照明のような補助的な電気システムに戻し、
燃料電池に供給できるガスの量が第1の定めた高い基準レベルを超える場合には、供給源タンク内の圧力は、燃料電池に供給できるガスの量が第1の高い基準レベルよりも低い第2の高い基準レベル以下に下がらない限り、徐々に上昇し、
燃料電池に供給できるガスの量が定められた第1の低い基準レベル以下である場合には、供給源タンク内の圧力は、燃料電池に供給できるガスの量が上記第1の低い基準レベルよりも高い第2の低い基準レベルを超えない限り、徐々に低下する
の1つ以上を備えることができる。
【0013】
本発明による水素充填場の一例の構造および操作を概略的に示す単一の図面に関連して示される、本明細書の記載を読むことにより、他の特徴および利点は明らかになるであろう。
【0014】
充填場は、液化水素(LH2)の供給源タンク1からの供給を受ける水素ガス使用者場30を備える。水素ガスは供給源タンク1から使用者場30にまで、液体水素を送給するための送給管3(真空下の断熱ライン)を介して送られる。液体水素送給管3は、上流から下流へと(すなわち、供給源タンク1から使用者場30に向かって)、隔離弁(isolating valve)2(任意)、温度センサ4および圧力センサ5(任意)、高圧低温ポンプ6、ポンプ6の送達ライン上に位置する圧力センサ7、液体水素をガスに気化させるための交換器8(高圧気化器)、および高圧調節弁9を備える。
【0015】
ポンプ6は、脱気ライン110および隔離弁10(任意)を介して脱気タンク11に接続されており、この脱気タンクは、ポンプ6により生じる液体水素と水素ガスの二相性混合物を収集することを目的とする。低温ポンプ6は供給源タンク1からの液体水素を圧縮する。特にポンプ6内での摩擦のため、ある程度の液体は低圧で、二相性液体の形態で、ライン110を介して脱気タンク11へと送られる。
【0016】
脱気タンク11からの1つのガス排出口112は燃料電池17の供給注入口170に、供給管111を介して接続されている。
【0017】
供給管111は、上流から下流へと、熱交換器13(低圧気化器)、第1の圧力センサ15、脱気制御弁14、第2の圧力センサ23、および過剰圧力安全放出弁として機能するバルブ16により制御される大気流用(divert-to-atmosphere)ATMを備える。
【0018】
燃料電池17の電力を制御するための比例積分微分(PID)レギュレータ22は、入力において、
第2の圧力センサ23により測定された水素ガス圧測定値22a、および
燃料電池17の電力を制御するためのデータCP
を受け取る。
【0019】
出力22cにおけるレギュレータ22は、燃料電池17の瞬間電力を制御するための制御信号(たとえば、0〜100%の範囲で変動する電池の定格電力(nominal power)のパーセント%Pとしての)を送る。
【0020】
脱気タンク11内の液体レベルを感知するレベルセンサ12は、この脱気タンク11内の上記レベルを制御する比例積分微分(PID)レギュレータに接続されている。レベルを制御する比例積分微分レギュレータ21は、入力21aにおいて、測定した液体レベルと、脱気ランク11内の液体レベルを制御するためのデータCを受け取る。
【0021】
燃料電池17の電力出力17aは、ポンプ6の電気供給入力18aに、17a電力切り替えおよび調節部材18を介して接続されている。電力切り替えおよび調節部材18もライン18bにより電気ネットワーク19に接続されて、ポンプ6の取り込み電力のデータ%POを入力18cにおいて受け取る。
【0022】
供給源タンク1内の圧力を測定し制御するためのデバイス20(加圧または減圧ライン20a)は、脱気タンク11内のレベルを制御する比例積分微分レギュレータ21に接続されている。
【0023】
より特には、脱気タンク11内のレベルを制御するレギュレータ21からの出力信号21cは、供給源タンク1内の圧力を測定し制御するデバイス20に送信される。
【0024】
供給源タンク1内の圧力を測定し制御するデバイス20は、また、基準開度信号(datum opening signal)20bを送信することにより脱気制御弁14を制御することもできる。
【0025】
名目上の場合において、レギュレータ21からの出力信号21cは、たとえば、脱気制御バルブ14の開度のパーセント(%)である。
【0026】
操作の1例を本明細書中に記載する:
設定した圧力、および対応する飽和温度よりも低い温度において貯蔵されている液化水素は、供給源タンク1から、隔離弁2を備える断熱真空ライン3を介して供給される。高圧液体水素をポンプ6により取り出す。
【0027】
液体水素の圧力をセンサ7により測定した後、液体水素を交換器8により加熱する。高圧水素ガスを、上流の調節弁9を介して送る。たとえば700barのオーダーの圧力における水素ガスの使用が、この弁9の下流において可能である。
【0028】
ポンプ6により用いられるある程度の流体を低圧で、二相性(ガス−液体)液体の形態で、脱気ライン110および弁10を介して、脱気タンク11に移動させる。
【0029】
ポンプ6の吸気圧を、脱気タンク11内に常に液体が存在するように制御する。脱気タンク11は、ポンプ6の対面に位置する。すなわち、ポンプ6の取り込み浴は常に、液体水素の雰囲気下(本質的にいかなるガスも伴わずに)にある。このことは、ポンプ6内でのキャビテーションのいかなる危険をも回避する。
【0030】
脱気タンク11の下流の交換器13を、ポンプ6内の液体の蒸発から生じるガスを加熱するために用いることができる。
【0031】
脱気制御弁14は、水素ガスが、燃料電池17へと再循環することを可能にする(これは、たとえば、PEMタイプのものである)。
【0032】
しがたって、電池17は直流17aを生じ、これは、電気調節および切り替え部材8により変換される。ポンプ6を制御するための信号18cにより与えられるポンプ%PO用の電力データに依存して、変換器18は場合により、電池17により供給される電力を、電気ネットワーク19により供給されるさらなる電力18bで補うことができる。同様に、ポンプ%POの電力データに依存して、変換器18は場合により、電気ネットワークに、燃料電池(17)により生じるさらなる電力18bを供給することができる。
【0033】
燃料電池が稼動していない場合には(たとえば故障または中断しているために)、または過剰の水素ガスが存在する場合に、安全放出弁として機能する弁16は、過剰な水素ガスを大気ATMへと導く。
【0034】
供給源タンク1内の圧力を測定し制御するためのデバイス20は、以下の通りに稼動することができる:測定および制御デバイス20は、脱気タンク11内の液体レベルを制御することを主とするPIDレギュレータ21からの情報を受け取る。液体レベルが、基準レベルCよりも高い場合には、レギュレータ21からの出力信号は減少する。液体レベルが基準レベルCよりも低い場合には、レギュレータ21からの出力信号21cは増加する。通常の操作下では、ガス制御弁14を開くための基準信号21bは、単に、レギュレータ21からの出力信号21cのコピーであり得る。
【0035】
レギュレータ21からの出力信号21cが100%(非常に低い液体レベルがガス制御弁14を十分に開くことを要求する)場合に、供給源タンク1内の圧力を制御するための基準レベル(20a)を、たとえば、レギュレータ21による制御信号21c出力がより低い値にまで落ちるまで(たとえば90%)、30秒間隔で100mbarだけの増加において上昇させる。
【0036】
レギュレータ21による信号21c出力が0%である場合には(最大液体レベルであり、ガス制御弁14は閉じている)、供給源タンク1内の圧力を制御するための基準レベル20aは、たとえば、レギュレータ21による信号21c出力が予め決められた値(たとえば10%)以上に上昇するまで、30秒間隔で100mbarの増加において低下させる。
【0037】
制御弁14により排出されたガスを、その後、燃料電池17のために収集する。このことは、ポンプ6に、電力信号17a、18aを介して電力が供給されることを可能にする。このようにして、寄与18b、および電気ネットワーク19への場の依存を低減するか、または省くことも可能である。
【0038】
過剰の電力の場合には、電池17により生じる電力を、ネットワーク19および/または場の補助システム、たとえば販売路(sales outlet)、照明に戻すことができる。このことは、その電気エネルギー必要量に関して、充填場を十分に独立させることができる。
【0039】
電力供給運営は、以下の通りに設計することができる:燃料電池17は、初期設定により、脱気タンク11から脱気された全ての水素を受け取り、また、この再循環される水素を用いて電力を生ずる。脱気された水素の量が、燃料電池の定格電力Pと比較して余りにも多い場合には、第2のセンサ23により測定される圧力は上昇し、通気弁16が開かれる。同様に、電池17が活動を停止している場合には、弁16は、タンク11から脱気された全ての水素を大気へと排出してもよい。
【0040】
燃料電池17により生じる電力は必要に応じて切り替えおよび調節部材18の変換器へと送られる。受け取った電流17a、ポンプ動力%PO基準レベル18c、および基準レベル%POに従ってポンプ6を操作するのに必要とされる電流18aに依存して、切り替えおよび調節部材18は、電流を、電気ネットワーク19に分配するか、またはここから電流を引き出す。
【0041】
供給源タンク1を地表面以下に置くことができる(埋められている)。ポンプ6は、供給源タンク1内の圧力を測定し制御するためのデバイス20(これは、動的調節(dynamic regulating)ブロックとして機能する)のために、タンクの上部に位置させてもよい。
【0042】
従って、単純で安価な構造であると同時に、本発明は、従来技術に対して多くの利点を示す。つまり、本発明は、有利には、圧縮を必要とすることなく、低温ポンプ内で気化される水素から最大の利点を導きだすことを可能にする。
【0043】
摩擦等の結果としてのポンプ6から流体への動力の移動は、一般的に、ポンプの総合動力の8〜21%の範囲に亘る。
【0044】
単純な熱力学的計算は、95%としてモーター、変換器および連結の効率(ユニットにつき)を考えると、蒸発した後、燃料電池中で電力へと、0.6Nm3/kWhのオーダーの出力で変換されるガスにより提供されるエネルギーは、ポンプ6の電力の約287%〜589%にあることを示す。
【0045】
従って、燃料電池17は、一方では、ポンプ6に電力を提供して動力を与えるが、得られるいかなる過剰な電力は、また、電気ネットワーク19または他の利用者に動力を与えることもできる。
【0046】
このようにして、水素はエネルギー担体のその機能を十分に果たし、また、電気エネルギー要求に関しては完全に独立した完全な充填場を構成することができる。従って、充填場は、特に、電力の供給停止に影響されないとすることができる。
【0047】
したがって本発明は、燃料電池内での蒸発ガス損失の巧みな十分な利用を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による水素充填場の一例の構造および操作を概略的に示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に水素ガスを燃料補給車両タンクに補給するための水素充填場であって、液化した水素(LH2)を含むことを目的とする供給源タンク(1)、前記供給源タンク(1)から少なくとも1つの利用者の場所(30)にまで液化水素を送るための送給管(3)、前記送給管(3)内に位置する電気低温ポンプ(6)、前記低温ポンプ(6)に電力を供給するための前記低温ポンプ(6)に接続された電力源(19,17)を備えているところ、前記電力源は少なくとも1つの燃料電池(17)を備え、および前記場は、前記ポンプ(6)内で蒸発した少なくともある程度の水素ガスを回収するために、脱気ライン(110)を介して前記低温ポンプ(6)に流体的に(fluidically)接続されている脱気タンク(11)を備えていることを特徴とする水素充填場。
【請求項2】
前記脱気タンク(11)が、供給管(111)を介して前記燃料電池(17)の燃料供給入口(170)に接続されているガス送給出口(112)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の充填場。
【請求項3】
前記供給管(111)は、前記脱気タンク(11)からのガスを加熱するための熱交換器(13)、および前記燃料電池(17)の前記燃料供給入口(170)に通じているガスを制御するための制御弁(14)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の充填場。
【請求項4】
前記供給管(111)は、供給管(111)内での定められた過度の圧力下では、大気にガスを排出する放出弁(16)を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の充填場。
【請求項5】
前記供給源タンク(1)から液体水素を送給するための前記送給管(3)は、前記ポンプ(6)の下流に位置し、送給された水素を加熱するための熱交換器(8)、および調節弁(9)を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の充填場。
【請求項6】
前記ポンプ(6)に送られる電気供給力を切り替えるおよび調節するための切り替えおよび調節部材(18)を備え、この部材は一方で、前記燃料電池(17)の電力出力(17a)に接続され、他方では、前記ポンプ(6)の電気供給入力に接続しており、前記電力源(19,17)は、前記切り替えおよび調節部材(18)に接続されている配電ネットワーク(19)を備え、前記切り替えおよび調節部材(18)は、前記ネットワーク(19)および/または前記燃料電池(17)、または前記燃料電池(17)により供給される電力によって、電気により動力が供給される前記ポンプ(6)を前記ネットワーク(19)に移動させることが可能となるように選択的に設計されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の充填場。
【請求項7】
前記供給源タンク(1)内の圧力を測定および制御するための測定および制御部材(20)を備え、前記タンク内の圧力を上昇または下降させることを可能にすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の充填場。
【請求項8】
前記脱気タンク(11)内の液体のレベルを測定するためのデバイス(12)を備え、前記デバイスは、前記供給源タンク(1)内の圧力を測定し、制御する前記部材(20)に接続されており、前記供給源タンク(1)内の圧力を測定し、制御する前記部材(20)もまた、前記燃料電池に通じているガスを制御するバルブ(14)に接続されており、前記脱気タンク(11)中の液体の測定レベルに従って前記バルブの開閉を制御することを特徴とする請求項7に記載の充填場。
【請求項9】
液化水素(LH2)を含むための供給源タンク(1)、前記供給源タンク(1)から少なくとも1つの利用者の場所(30)に液化水素を送給するための送給管(3)、前期送給管(3)内に位置する電気低温ポンプ(6)を備える充填場を用いて、特に燃料補給車両タンクに水素ガスを補給するための水素補給方法であって、前記低温ポンプ(6)に前記燃料電池(17)により電気的に動力を供給する工程と、前記ポンプ(6)により気化した水素ガスを、前記燃料電池(17)に燃料を供給するために再循環させる工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記ポンプ(6)により気化した水素ガスは通過し、前記ポンプ(6)と前記燃料電池(17)の間に位置する緩衝脱気タンク(11)中に貯蔵されるところ、該方法は、
前記脱気タンク(11)内の液体のレベルを測定する工程、
前記脱気タンク(11)内で測定された液体のレベルに従って、前記燃料電池(17)に供給することができるガスの量を制御する工程
を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記脱気タンク(11)内で測定される前記液体レベルが、第1の基準レベル(threshold level)よりも上である場合には、前記燃料電池(17)に供給することができるガスの量は減少し、前記脱気タンク(11)内で測定される前記液体レベルが第2の基準レベル以下である場合には、前記燃料電池(17)に供給できるガスの量は増加することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記脱気タンク(11)内の前記液体レベルを測定する工程と、前記低温ポンプ(6)の吸気圧を制御する工程とを備え、前記脱気タンク(11)内の液体の定めたレベルを維持することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記脱気タンク(11)内で測定される前記液体レベルが第1の定めた基準(datum)レベル以下である場合には、前記ポンプ(6)の吸気圧を高める工程、および前記脱気タンク(11)内で測定される前記液体レベルが、前記第1の基準レベルとは異なるか等しい第2の基準レベル以下である場合には、前記ポンプ(6)の吸気圧を低下させる工程とを備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2010−510463(P2010−510463A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537680(P2009−537680)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【国際出願番号】PCT/FR2007/052116
【国際公開番号】WO2008/062117
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【Fターム(参考)】