説明

汚水攪拌バルブ及びこれを用いたポンプユニット

【課題】 オイルによる環境汚染を防止する。
【解決手段】 この汚水攪拌バルブには、汚水が流入する流入口と、汚水が排出される排出口と、流入口から排出口まで汚水を案内する流路とが設けられている。そして、汚水攪拌バルブには、流入口に対向する位置に配置される第1弾性体膜と、第1弾性体膜に対して流入口の反対側に配置された中空部と、第1弾性体膜よりも下流側で、かつ中空部よりも上方に配置され、流路内に進退自在な球体弁とが設けられている。中空部の内部には、第1弾性体膜に接触するように配置されて、第1弾性体膜の変形に対応して伸縮するダンパと、ダンパの上方に配置され、ダンパの伸縮に連動して上下動するリンク機構と、リンク機構の上方で流路及び中空部を遮断するように配置されて、リンク機構の上下動に連動して変移する第2弾性体膜とが設けられている。そして、第2弾性体膜を介して球体弁が昇降する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚水攪拌バルブ及びこれを用いたポンプユニットに係り、特に汚水槽内に設置される汚水攪拌バルブ及びこれを用いたポンプユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マンホール等の汚水槽には、槽内に溜まった汚水を排出するためのポンプユニットが設置されているものがある。ポンプユニットは汚水が所定量溜まった際に稼動して汚水を排出するが、汚水は腐食したり、異臭やスカムを発生させたりするので、ポンプユニットに汚水攪拌バルブを設け、汚水を攪拌することで、汚水の腐食や、異臭、スカムの発生を防止するようになっている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の汚水攪拌バルブ(ミキシングバルブ)では、球状の可動バルブ要素(バルブボール)によって開閉動作を実現している。ここで、バルブボールが栓をする箇所の上流側及び下流側のそれぞれの下方には、互いに連通されたダイヤフラムが設けられていて、バルブボールは上流側のダイヤフラム上に配置されている。各ダイヤフラムとバルブとからなる空間内には、オイルなどの流体が充填されている。汚水が排出されていなければ上流側のダイヤフラムはバルブボールによって押下され、下流側のダイヤフラム内をオイルが満たすことになる。その後、汚水が排出されると、この流れによる圧力差によって下流側のダイヤフラムは凹まされて、オイルは上流側のダイヤフラムへと移動する。これにより上流側のダイヤフラムは膨らみバルブボールは上昇される。その後バルブボールは汚水の流れにのってバルブを閉とすることになる。
【特許文献1】特許登録第2607839号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した汚水攪拌バルブのようにオイルを直接バルブ内に充填させて、当該オイルによってバルブの開閉動作を行うものであると、バルブが破損してしまった場合にオイルが外部循環に流出し、結果的に環境汚染を誘発するおそれがあった。
【0004】
本発明の課題は、バルブ内にオイルを充填させなくともバルブの開閉動作を可能とすることで、オイルによる環境汚染を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明における汚水攪拌バルブは、
汚水が流入する流入口と、
汚水が排出される排出口と、
前記流入口から前記排出口まで汚水を案内する流路と、
前記流入口に対向する位置に配置されて前記流路を形成する第1弾性体膜と、
前記第1弾性体膜に対して前記流入口の反対側で、かつ前記流路の下方に配置された中空部と、
前記第1弾性体膜よりも下流側で、かつ前記中空部よりも上方に配置され、前記流路内に進退自在な球体弁とを備え、
前記中空部の内部には、
前記第1弾性体膜に接触するように配置されて、前記第1弾性体膜の変形に対応して伸縮するダンパと、
前記ダンパの上方に配置され、前記ダンパの伸縮に連動して上下動するリンク機構と、
前記リンク機構の上方で前記流路及び前記中空部を遮断するように配置されて、前記リンク機構の上下動に連動して変移する第2弾性体膜とが設けられていて、
前記第2弾性体膜を介して前記球体弁が昇降することを特徴としている。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、流入口に対向する位置に第1弾性体膜が配置されているので、外部のポンプによって汚水が供給されると、第1弾性体膜は流入口から流入した汚水により押圧されることになる。この押圧時の圧力によって第1弾性体膜は中空部の内側に向けて凹む。ここで、中空部の内部には、第1弾性体膜に接触するようにダンパが配置されているので、第1弾性体膜が凹むとその変形に対応してダンパは徐々に収縮する。ダンパが収縮すると、ダンパ上方のリンク機構が上昇するため、このリンク機構と連動して変移する第2弾性体膜は押し上げられる。この第2弾性体膜の変移によって球体弁は上昇する。この上昇により球体弁が汚水の流れに誘導されることになり、最終的に球体弁は流路内に完全に進入して、流路を閉状態とする。閉状態となるまでは、流入口から流入した汚水は流路を介して排出口から排出されて、バルブ外の汚水を攪拌しているが、閉状態になると汚水の流れが止まって排出口から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
【0007】
その後、外部のポンプが停止し、流入口からの汚水の流入が停止されると、第1弾性体膜も汚水に押圧されなくなるので、第1弾性体膜を流入口に向けて押し戻しながらダンパが伸長する。ダンパが伸長すると、ダンパ上方のリンク機構が下降して、第2弾性体膜をも下降することになる。球体弁は汚水の流入が停止されると、自重で第2弾性体膜の上に落下し、さらに第2弾性体膜の下降とともに下降して、流路から退避することになり、流路が開状態となる。
このように、ダンパの伸縮によって汚水攪拌バルブの開閉動作を行っているので、当該バルブ内にオイルを充填させる必要もなくなる。
【0008】
請求項2記載の発明における汚水攪拌バルブは、
汚水が流入する流入口と、
汚水が排出される排出口と、
前記流入口から前記排出口まで汚水を案内する流路と、
前記流路を開閉する流路弁と、
外部の汚水量に対応して浮沈することで、前記流路弁を開閉するフロート部とが設けられていることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、フロート部が浮沈することで流路弁が開閉されるので、
汚水攪拌バルブが設置された汚水槽内に汚水が溜まってフロート部が浮上すると、それに伴って流路弁が開状態となる。その後、外部のポンプによって汚水が流入口に供給されると、汚水は流路を介して排出口から排出されて汚水攪拌バルブ外の汚水を攪拌する。
【0010】
ここで、外部のポンプは汚水攪拌バルブに汚水を供給しながらも、汚水槽内の汚水も槽外に排出している。これにより、槽内の汚水量が減少しフロート部が沈むと流路弁も閉状態となる。閉状態になると汚水の流れが止まって排出口から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
このように、フロート部の浮沈によって汚水攪拌バルブの開閉動作を行っているので、当該バルブ内にオイルを充填させる必要もなくなる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記流路に連続するように前記流路から上方に向けて延出する補助空間と、
前記補助空間に連続するように設けられて、前記流路及び前記補助空間内の空気を抜くための空気抜き弁と、
前記流路及び前記補助空間内を移動自在な中空球体状の前記流路弁に接触し保持するため、前記補助空間内に配置された球体弁保持部と、
外部の汚水量に対応して浮沈することで、前記球体弁保持部を昇降させて前記流路弁を移動させるフロート部とが設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、流路弁が流路及び補助空間内を移動自在であるので、汚水攪拌バルブ内に汚水が溜まっていくと中空球体弁も浮上して流路から補助空間へと移動する。この際、流路弁は球体弁保持部に接触して保持されることになる。これで流路が開状態となり汚水攪拌バルブ内に汚水を流すことができる。さらに、汚水攪拌バルブが設置された汚水槽内に汚水が溜まってフロート部を浮上させると、それに伴って球体弁保持部も上昇し、流路弁も上昇する。その後、外部のポンプによって汚水が流入口に供給されると、汚水は流路を介して排出口から排出されて汚水攪拌バルブ外の汚水を攪拌する。
【0013】
ここで、外部のポンプは汚水攪拌バルブに汚水を供給しながらも、汚水槽内の汚水も槽外に排出している。これにより、槽内の汚水量が減少しフロート部が沈むと球体弁保持部も下降する。この下降に連動して流路弁も下降すると、流路弁は汚水の流れに誘導されて流路内に完全に進入し、流路を閉状態とする。閉状態になると汚水の流れが止まって排出口から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
このように、フロート部の浮沈によって汚水攪拌バルブの開閉動作を行っているので、当該バルブ内にオイルを充填させる必要もなくなる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記流路弁とフロート部とが連結されていることを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、流路弁とフロート部が連結されているので、フロート部の浮沈動作を直接流路弁に伝達させることができる。このため、フロート部の浮沈動作による流路弁の開閉を確実に行うことができる。
【0016】
請求項5記載の発明におけるポンプユニットは、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の汚水攪拌バルブと、
前記汚水攪拌バルブが取り付けられる圧送管と、
前記圧送管及び前記汚水攪拌バルブに汚水を供給するためのポンプとが設けられていることを特徴としている。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明と同等の作用、効果を得ることができる。
【0018】
請求項6記載の発明における汚水攪拌バルブは、
汚水が流入する流入口と、
汚水が排出される排出口と、
前記流入口から前記排出口まで汚水を案内する流路と、
前記流路に連続するように前記流路から上方に向けて延出する補助空間と、
前記流路及び前記補助空間内で浮沈することで当該流路を開閉する球体弁と、
前記補助空間内で、浮上した前記球体弁を保持する球体弁保持部と、
前記球体弁保持部よりも上位に配置されて、前記補助空間内の空気を排出可能な逆止弁とを備え、
前記補助空間には、前記球体弁保持部から前記流路までを離間させ、前記逆止弁により前記補助空間内の汚水が排出されない状態で前記球体弁が開状態である場合に前記流体弁保持部から前記流路までに下降旋回流を生じさせるための離間領域が設けられ、
前記球体弁は、前記下降旋回流により沈降して前記流路を閉状態とすることを特徴としている。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、球体弁が流路及び補助空間内で浮沈することで、流路が開閉される。具体的には、汚水攪拌バルブが設置された汚水槽内に汚水が溜まって球体弁が流路及び補助空間内で浮上すると流路は開状態となる。その後、外部のポンプによって汚水が流入口に供給されると、汚水は流路を介して排出口から排出されて汚水攪拌バルブ外の汚水を攪拌する。
【0020】
ここで、外部のポンプより汚水攪拌バルブに汚水が供給される際に、球体保持部の球体弁保持位置よりも上位に槽内の汚水水位があるのであれば、補助空間内の汚水水位も球体弁保持位置よりも上位となるために球体弁は汚水中に存在することになる。球体弁が開状態の汚水攪拌バルブ内に外部のポンプから汚水が供給されると、汚水の一部は排出口から排出されるものの他の一部は補助空間内に流入する。このとき、補助空間内に空気があった場合には逆止弁により補助空間内の水位上昇とともに排出される。そして、補助空間が汚水により満たされたとしても、逆止弁からは排出されない。その後、外部のポンプから汚水が供給されると、汚水は補助空間を形成する壁面に沿って上昇旋回流を形成して上昇する。このとき逆止弁からは排出されないので汚水は補助空間中心部で下降する微小の下降旋回流となって流路内に還流することになる。球体弁保持部により保持されていた球体弁は、下降旋回流により徐々に下降し、その後流路内の汚水の流れに誘導されて、流路を閉状態とする。閉状態になると汚水の流れが止まって排出口から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
このように、球体弁の浮沈によって汚水攪拌バルブの開閉動作を行っているので、当該バルブ内にオイルを充填させる必要もなくなる。
【0021】
ところで、上記したフロート部により流路弁を開閉する汚水攪拌バルブであると、槽内の汚水水位が直接フロート部の開閉に影響するために、攪拌時間を十分に確保することが困難であった。しかしながら、請求項6記載の発明であると、球体弁が上昇旋回流の影響を受けながら下降旋回流により徐々に下降するようになっているために、流路が閉状態になるまで相当の時間が確保できる。これにより、攪拌時間を十分に確保することが可能となる。
さらに球体弁及び逆止弁以外に可動部がないために、故障頻度を抑制することも可能である。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記球体弁保持部は棒状に形成され、当該球体弁保持部の上端部が前記補助空間を形成する筒体の天井部に対して上下方向に少なくとも2点で位置調整自在に固定されて、前記球体弁保持部の下端部で前記球体弁を保持することを特徴としている。
【0023】
請求項7記載の発明によれば、球体弁保持部が棒状に形成されているので、球体弁保持部自体の凹凸を削減することができる。これにより、し渣等が球体弁保持部に絡みつくことが防止される。また、棒状の球体弁保持部の上端部が少なくとも2点で固定されているので、球体弁保持部を一点で固定した場合と比較して当該球体弁保持部の揺れを防止することができる。
【0024】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記球体弁保持部の表面には、前記少なくとも2点の間から視認可能な目盛りが付されていることを特徴としている。
【0025】
請求項8記載の発明によれば、球体弁保持部の表面には、少なくとも2点の固定点の間から視認可能な目盛りが付されているので、外部から容易に球体弁保持部による球体弁保持位置を認識することができる。
【0026】
請求項9記載の発明は、請求項6記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記球体弁保持部は、前記補助空間を形成する筒体の天井部であることを特徴としている。
【0027】
請求項9記載の発明によれば、球体弁保持部が筒体の天井部であるので、球体弁保持部専用の部材を取り付けなくとも球体弁を保持することができる。このように、球体弁保持部専用の部材が省略できると、当該部材に異物等が絡みつくことを防止できる。
【0028】
請求項10記載の発明によれば、請求項6〜9の何れか一項に記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記排出口には、前記汚水の吐出流により自在に回転する排出管が連結されていることを特徴としている。
【0029】
請求項10記載の発明によれば、汚水の吐出流により自在に回転する排出管が排出口に連結されているので、この回転により広範囲を攪拌することが可能となり、噴射流による攪拌効果を高めることができる。このように広範囲を攪拌できれば、清掃効果も高められることになる。
【0030】
請求項11記載の発明におけるポンプユニットは、
請求項6〜10の何れか一項に記載の汚水攪拌バルブと、
前記汚水攪拌バルブが取り付けられる圧送管と、
前記圧送管及び前記汚水攪拌バルブに汚水を供給するためのポンプとが設けられ、
前記汚水攪拌バルブの前記逆止弁と前記圧送菅とが連通し、前記圧送管に流入した汚水により前記逆止弁を閉状態にすることを特徴としている。
【0031】
請求項11記載の発明によれば、請求項6〜10の何れか一項に記載の発明と同等の作用効果を奏することができる。特に、逆止弁と圧送菅とが連通しているので、流路や圧送菅に汚水が流入された際であっても逆止弁を確実に閉状態にすることができ、下降旋回流を確保することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、汚水攪拌バルブ内にオイルを充填させなくともバルブの開閉動作が可能となるため、オイルによる環境汚染を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
[第1の実施の形態]
以下、本発明に係る汚水攪拌バルブ及びこれを用いたポンプユニットについて図を参照にして説明する。図1は、ポンプユニットの概略構成を表す断面図である。この図1に示すように、ポンプユニット1は、汚水が溜まる汚水槽2内に設置されて、当該汚水槽2に溜まった汚水を排出するようになっている。ポンプユニット1には、汚水槽2内に溜まった汚水を排出するために上下方向に延在する一対の圧送管3と、各圧送管3の上端部を水平方向に繋いで、各圧送管3からの汚水をまとめて汚水槽2外へ排出する合流管4と、各圧送管3の下部に連結されて当該圧送管3内に汚水を供給するための一対のポンプ5と、各圧送管3の略中央に取り付けられて、汚水槽2内の汚水を攪拌する一対の汚水攪拌バルブ100とが設けられている。
【0034】
図2は汚水攪拌バルブ100の概略構成を表す断面図である。図2に示すように汚水攪拌バルブ100には、汚水が流入する流入口101と、汚水が排出される排出口102と、流入口101から排出口102まで汚水を案内する流路103とが形成されている。また、流入口101に対向する位置には弾性体からなる第1弾性体膜104が配置されており、この第1弾性体膜104により流路103の一部が形成されている。また、第1弾性体膜104に対して流入口101の反対側であり、なおかつ流路103の下方には中空部105が配置されている。
【0035】
中空部105の内部には、第1弾性体膜104の変形に対応して伸縮するダンパ106が設置されている。ダンパ106には外圧に対応して伸縮するシャフト107と、当該シャフト107を支持する本体部108とが設けられているが、シャフト107の伸縮方向と、第1弾性体膜104の膨縮方向とがほぼ平行で、かつシャフト107の先端面が第1弾性体膜104に接触するように、ダンパ106は配置されている。これにより、第1弾性体膜104が中空部105の内側に向けて凹むと、第1弾性体膜104によってシャフト107が押圧されることになり、ダンパ106のシャフト107が収縮することになる。また、第1弾性体膜104が元の状態に戻ると、ダンパ106の付勢力によってシャフト107も伸長することになる。
【0036】
また、中空部105の内部には、ダンパ106の上方に配置され、ダンパ106の伸縮に連動して上下動するリンク機構109が設けられている。リンク機構109は、先端部がシャフト107の先端部上面に回動自在に接続された第1リンク部材110と、先端部が第1リンク部材110の基端部に回動自在に接続され、基端部がダンパ106の本体部108の略中央部上面に回動自在に接続された第2リンク部材111とより構成されている。これによって、第1リンク部材110及び第2リンク部材111は、ダンパ106のシャフト107の伸縮動作に連動して伸縮するが、第1リンク部材110及び第2リンク部材111の収縮時にはこれらの連結部分112が上昇し、伸長時には連結部分112が下降するようになっている。
【0037】
リンク機構109の上方には、流路103と中空部105とを遮断するように第2弾性体膜113が配置されている。この第2弾性体膜113はカップ状に形成されていて、流路103を開閉する球体弁114を支持している。つまり、球体弁114は第1弾性体膜104の下流側で、かつ中空部105の上方に配置されている。また、第2弾性体膜113は、その下面が第1リンク部材110と第2リンク部材111との連結部分112に接触するように配置されている。これにより、リンク機構109の連結部分112が上昇し第2弾性体膜113を押圧すると、第2弾性体膜113は変移するために球体弁114は上昇するようになっている。その後、リンク機構109の連結部分112が下降し第2弾性体膜113に対する押圧を解除すると、第2弾性体膜113は復元することになるため、当該復元と自重とによって球体弁114が下降するようになっている。球体弁114は第2弾性体膜113を介して流路103内に進退自在となっている。
【0038】
次に、本実施形態の作用について説明する。
ポンプ5は汚水槽2内に汚水が溜まって満水となる直前に稼動し、槽内の汚水を吸入する。これにより、ポンプ5から吸引された汚水は、圧送管3及び汚水攪拌バルブ100に供給される。汚水が圧送管3に供給されると、当該汚水はそのまま合流管4を介して槽外に排出される。
【0039】
一方、汚水攪拌バルブ100に汚水が供給されると、図3に示すように流入口101から汚水が流入し、流路103を流れて排出口102から排出されることになる(図中矢印A参照)。このとき、流入口101から流入した汚水により第1弾性体膜104が押圧されるが、ダンパ106には付勢力が作用しているためにシャフト107は急激に収縮せず、第1弾性体膜104も急激には凹まない。その後、図4に示すように、汚水の流れに伴って徐々に第1弾性体膜104が中空部105に向けて凹みだすと、その変形に対応してダンパ106のシャフト107は徐々に収縮する。シャフト107が収縮すると、リンク機構109の連結部分112が上昇し、第2弾性体膜113の底部は押し上げられて、球体弁114を上昇させる。この上昇により球体弁114は汚水の流れに誘導されることになり、図5に示すように最終的に球体弁114は流路103内に完全に進入して、流路103を閉状態とする。閉状態となるまでは、図4の矢印Bのように流入口101から流入した汚水は流路103を介して排出口102から排出されて、汚水攪拌バルブ100外の汚水を攪拌しているが、閉状態になると図5の矢印Cのように汚水の流れが止まって排出口102から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
【0040】
その後、外部のポンプ5が停止し、流入口101からの汚水の流入が停止されると、第1弾性体膜104も汚水に押圧されなくなるので、第1弾性体膜104を流入口101に向けて押し戻しながらダンパ106のシャフト107が伸長する。シャフト107が伸長すると、リンク機構109の連結部分112が下降して、第2弾性体膜113の底部も下降することになる。また、汚水の流入が停止されると、球体弁114は自重で第2弾性体膜113の上に落下し、さらに第2弾性体膜113の下降とともに下降して、流路103から退避することになり、流路103が開状態となる。
【0041】
以上のように第1の実施の形態によれば、ダンパ106の伸縮によって汚水攪拌バルブ100の開閉動作を行っているので、当該汚水攪拌バルブ100内にオイルを充填させる必要もなくなる。したがって、オイルによる環境汚染を防止することができる。
【0042】
なお、ダンパ106として例えばオイルダンパを用いる場合には、汚水攪拌バルブ100内にオイルが存在することになるが、オイルはダンパ106に充填されているために汚水攪拌バルブ100に直接充填した場合と比較しても漏れ難くなっている。環境汚染をより確実に防止するためには、ダンパ106としてオイルを使用しないダンパ、例えば鋼製ダンパ、粘弾性ダンパ、摩擦ダンパ、エアダンパなどを用いることが好ましい。
【0043】
また、本実施形態では、本発明に係るリンク機構として、ダンパ106の伸縮に連動して伸縮することにより上下動するリンク機構109を例示して説明しているが、リンク機構としてはダンパ106の伸縮に連動して上下動するものならば如何なるものでもよい。例えば図6に示すリンク機構は、略く字状に形成されたアーム116から構成されていて、その基端部が、シャフト107の先端部に設けられた上下方向に延在する長孔117を介して回動自在に接続されるとともに、先端部が第2弾性体膜113の裏面に接触されている。これにより、アーム116はシャフト107の伸縮動作に連動して回動し、第2弾性体膜113を昇降させるようになっている(図6は、第2弾性体膜113の下降状態を表していて、図7は第2弾性体膜113の上昇状態を表している。)
【0044】
ここで、アーム116の基端側直線部116aの長さaと、先端側直線部116bの長さbとの関係を「a>b」に設定していると、第1弾性体膜114にかかる圧力が小さくとも第2弾性体膜113を変移させて球体弁114を昇降させることができる。さらに、ダンパ106の推力を弱く調整していれば、微小な流体圧力であっても球体弁114を昇降させることも可能となる。
一方、基端側直線部116aの長さaと、先端側直線部116bの長さbとの関係を「a<b」に設定していると、第1弾性体膜114にかかる圧力が「a>b」と設定した場合よりも少なくとも大きくなければ、第2弾性体膜113を変移させることができない。また、圧力変動に対しても鈍感とすることができる。
このように、基端側直線部116aの長さaと、先端側直線部116bの長さbとの関係を調整したり、ダンパ106の推力を調整したりすることで、多様な目的に応じた弁を製作することが可能となる。
【0045】
また、本実施形態では、汚水攪拌バルブ100が圧送管3の略中央に配置された場合を例示したが、より高い攪拌性を確保するためには例えば図8に示すように圧送管3の下部に配置してもよい。この場合、汚水攪拌バルブ100の排出口102には、汚水攪拌バルブ100の設置箇所よりも低い位置から汚水を排出するための排出管115が連結することも可能であり、こうすれば、より下の位置からの攪拌を実現することができる。
【0046】
[第2の実施の形態]
以下、第2の実施の形態について説明する。ここで、第1の実施の形態ではダンパ106の伸縮を用いることによって汚水攪拌バルブ100を開閉させる構成を例示して説明したが、この第2の実施の形態では汚水槽2の汚水によって浮沈するフロート部を用いることで汚水攪拌バルブを開閉させる構成を例示して説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0047】
図9は、第2の実施の形態のポンプユニットの概略構成を表す側面図である。この図9に示すように、ポンプユニット1Aは、汚水槽2内に設置されて、当該汚水槽2に溜まった汚水を排出するようになっている。ポンプユニット1Aには、圧送管3と、合流管4(図9では省略)と、ポンプ5と、汚水攪拌バルブ200とが設けられている。
【0048】
図10は汚水攪拌バルブ200の概略構成を表す断面図である。図10に示すように汚水攪拌バルブ200には、汚水が流入する流入口201と、汚水が排出される排出口202と、流入口201から排出口202まで汚水を案内する流路203とが形成されている。流路203の途中には、当該流路203に連続するように流路203から上方に向けて延出する補助空間204が形成されている。
【0049】
また、汚水攪拌バルブ200の内部には、流路203を開閉する中空球体弁(流路弁)205が流路203及び補助空間204内を移動自在となるように設けられている。そして、汚水攪拌バルブ200の上部には、補助空間204に連続して、流路203及び補助空間204内の空気を抜くための略S字状の空気抜き弁206が接続されている。また、補助空間204内部には、補助空間204内に進入した中空球体弁205に接触し保持する球体弁保持部210が配置されている。
【0050】
球体弁保持部210には、中空球体弁205を保持するために中空球体弁205の上面に重なる昇降自在な球面部207が設けられている。
【0051】
また、汚水攪拌バルブ200の上部には、球面部207を昇降させるフロート部209が設けられている。このフロート部209には、汚水槽2内の汚水量によって浮沈する球状浮き210と、当該球状浮き210及び球体弁保持部210の球面部207とを連結する連結部211とが設けられている。つまり、球状浮き210が浮いた状態である場合には、球面部207及び当該球面部207に保持された中空球体弁205は最も上位置に配置されているが、球状浮き210が沈みだすと球面部207及び中空球体弁205も下降するようになっている。
そして、連結部211の周囲には、球状浮き210の浮沈動作に連動して伸縮する第1ベローズ208と第2ベローズ部212とが設けられている。
【0052】
次に、本実施形態の作用について説明する。
汚水攪拌バルブ200内に汚水が進入していない状態であると、中空球体弁205は流路203内に配置されていて、流路203を閉じている(図10の実線部L1参照)。その後、汚水槽2内に汚水が溜まって、汚水攪拌バルブ200内にも汚水が溜まっていくと中空球体弁205も浮上して流路203から補助空間204へと移動する(図10の2点鎖線部L2参照)。この際、中空球体弁205は球体弁保持部210の球面部207に接触して保持されることになる。これで流路203が開状態となり汚水攪拌バルブ200内に汚水を流すことができる。さらに、汚水槽2内に汚水が溜まってフロート部209の球状浮き210を浮上させると、それに伴って球面部207も上昇し、中空球体弁205も上昇する(図10の2点鎖線部L3参照)。ここで、流路203及び補助空間204の空気は、汚水の増加に伴って空気抜き弁206から排出されるために、各上昇動作がスムーズに行われることになる。
【0053】
そして、ポンプ5は汚水槽2内に汚水が溜まって満水となる直前に稼動し、槽内の汚水を吸入する。これにより、ポンプ5から吸引された汚水は、圧送管3及び汚水攪拌バルブ200に供給される。汚水が圧送管3に供給されると、当該汚水はそのまま合流管4を介して槽外に排出される。
【0054】
一方、汚水が流入口201に供給されると、汚水は流路203及び排出口202を介して排出管115から排出されて汚水槽2内の汚水を攪拌する。ここで、ポンプ5は汚水攪拌バルブ200に汚水を供給しながらも、汚水槽2内の汚水も槽外に排出している。これにより、汚水槽2内の汚水量が減少しフロート部209の球状浮き210が沈むと球体弁保持部210の球面部207も下降する。この下降に連動して中空球体弁205も下降すると、中空球体弁205は汚水の流れに誘導されることになって流路203内に完全に進入し、流路203を閉状態とする(図10の実線部L1参照)。閉状態になると汚水の流れが止まって排出口202から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
【0055】
以上のように第2の実施の形態によれば、フロート部209の球状浮き210の浮沈によって汚水攪拌バルブ200の開閉動作を行っているので、当該汚水攪拌バルブ200内にオイルを充填させる必要もなくなる。したがって、オイルによる環境汚染を防止することができる。
【0056】
[第3の実施の形態]
以下、第3の実施の形態について説明する。ここで、第2の実施の形態ではフロート部209が間接的に中空球体弁205を昇降させることで汚水攪拌バルブ200を開閉させる構成を例示して説明したが、この第3の実施の形態では、フロート部が直接流路弁を開閉させる構成を例示して説明する。なお、以下の説明において、第2の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0057】
第3の実施の形態の汚水攪拌バルブ300は、第2の実施の形態の汚水攪拌バルブ200と同様に図3に示すポンプユニット1Aに設置されている。図11は、第3の実施の形態の汚水攪拌バルブ300の概略構成を示す断面図である。図11に示すように、汚水攪拌バルブ300には、汚水が流入する流入口301と、汚水が排出される排出口302と、流入口301から排出口302まで汚水を案内する流路303とが形成されている。流路303は、全体として水平方向に沿うように形成されているが、中央部分のみ上下方向に沿うように形成されている。この中央部304には、流路303を閉状態とするための台座305が設けられている。
【0058】
また、汚水攪拌バルブ300の内部における台座305の上方には、台座305とともに流路303を閉状態とするための流路開閉部306が設けられている。流路開閉部306には、台座305に栓をすることで流路303を閉状態にし、台座305から離間することで流路303を開状態にする昇降自在な流路弁307が設けられている。
【0059】
また、汚水攪拌バルブ300の上部には、流路弁307を昇降させるフロート部309が設けられている。このフロート部309には、汚水槽2内の汚水量によって浮沈する球状浮き310と、当該球状浮き310及び流路弁307とを連結する連結部311とが設けられている。また、連結部311の周りには、と、流路弁307の昇降動作に連動して伸縮する第1ベローズ部308と、第2ベローズ部312とが設けられている。
球状浮き310が浮いた状態である場合には流路弁307は台座305から離間し、球状浮き310が沈みだすと流路弁307は下降して、台座305に密着するようになっている。つまり、フロート部309は、流路弁307に連結されて外部の汚水量に対応して浮沈することで、流路弁307を開閉するようになっている。
【0060】
次に、本実施形態の作用について説明する。
フロート部309の球状浮き310が沈んだ状態であると、流路弁307は台座305に密着して流路303を閉じている(図11の2点鎖線部L4参照)。その後、汚水槽2内に汚水が溜まって、汚水攪拌バルブ300内にも汚水が溜まっていくと、球状浮き310が浮上するため、流路弁307も上昇して台座305から離れて流路303を開状態とする(図11の実線部L5参照)。これにより、汚水攪拌バルブ300内に汚水を流すことができる。汚水攪拌バルブ300を通過した汚水は排出管115から排出されて汚水槽2内の汚水を攪拌する。
【0061】
ポンプ5は汚水攪拌バルブ300に汚水を供給しながらも、汚水槽2内の汚水も汚水槽2外に排出している。これにより、汚水槽2内の汚水量が減少しフロート部309の球状浮き310が沈むと、流路弁307は台座305に密着して流路303を閉じる(図11の2点鎖線部L4参照)。閉状態になると汚水の流れが止まって排出口302から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
【0062】
以上のように、第3の実施の形態によれば、フロート部309の浮沈によって汚水攪拌バルブ300の開閉動作を行っているので、当該汚水攪拌バルブ300内にオイルを充填させる必要もなくなる。したがって、オイルによる環境汚染を防止することができる。
【0063】
[第4の実施の形態]
以下、第4の実施の形態について説明する。ここで第3の実施の形態では、流路弁307を昇降させることで流路303を開閉する構成を例示して説明したが、この第4の実施の形態では、流路弁307を回動させることで流路303を開閉する構成を例示して説明する。なお、以下の説明において、第2の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0064】
第4の実施の形態の汚水攪拌バルブ400は、第2の実施の形態の汚水攪拌バルブ200と同様に図3に示すポンプユニット1Aに設置されている。図12は、第4の実施の形態の汚水攪拌バルブ400の概略構成を示す断面図である。図12に示すように、汚水攪拌バルブ400には、汚水が流入する流入口401と、汚水が排出される排出口402と、流入口401から排出口402まで汚水を案内する流路403とが形成されている。流路403は、全体として水平方向に沿うように形成されている。この流路403の中央部には、流路403を閉状態とするための台座405が設けられている。
【0065】
また、汚水攪拌バルブ400の内部における台座405の上方には、台座405とともに流路403を閉状態とするための流路弁406が設けられている。流路弁406は、下流側を軸支されていて、この軸407を中心にして上下方向に回動するようになっている。
【0066】
また、汚水攪拌バルブ400の上部には、流路弁406を昇降させるフロート部409が設けられている。このフロート部409には、汚水槽2内の汚水量によって浮沈する球状浮き410と、当該球状浮き410及び流路弁406とを連結する連結部411とが設けられている。連結部411の周りには、球状浮き410の浮沈動作に連動して伸縮する第1ベローズ408と、第2ベローズ部412とが設けられている。
球状浮き410が浮いた状態である場合には流路弁406は台座405から離間し、球状浮き410が沈みだすと流路弁406は回動して、台座405に密着するようになっている。つまり、フロート部409は、流路弁406に連結されて外部の汚水量に対応して浮沈することで、流路弁406を開閉するようになっている。ここで、流路弁406は回動するために、連結部411と流路弁406との連結位置の軌道が円弧状となってしまう。つまり、連結部411は流路弁406の回動に伴って僅かに振動することになる(図12では左右方向に揺れる)。このような振動があっても連結部411がスムーズに上下動するように、連結部411が貫通する孔部413は振幅に応じた長孔となっている。
【0067】
次に、本実施形態の作用について説明する。
フロート部409の球状浮き410が沈んだ状態であると、流路弁406は台座405に密着して流路403を閉じている(図12の2点鎖線部L6参照)。その後、汚水槽2内に汚水が溜まって、汚水攪拌バルブ400内にも汚水が溜まっていくと、球状浮き410が浮上するため、流路弁406も上方へ回動して台座405から離れて流路403を開状態とする(図12の実線部L7参照)。これにより、汚水攪拌バルブ400内に汚水を流すことができる。汚水攪拌バルブ400を通過した汚水は排出管115から排出されて汚水槽2内の汚水を攪拌する。
【0068】
ポンプ5は汚水攪拌バルブ400に汚水を供給しながらも、汚水槽2内の汚水も汚水槽2外に排出している。これにより、汚水槽2内の汚水量が減少しフロート部409の球状浮き410が沈むと、流路弁406は下方に回動して台座405に密着し流路403を閉じる(図12の2点鎖線部L6参照)。閉状態になると汚水の流れが止まって排出口402から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。
【0069】
以上のように、第4の実施の形態によれば、フロート部409の浮沈によって汚水攪拌バルブ400の開閉動作を行っているので、当該汚水攪拌バルブ400内にオイルを充填させる必要もなくなる。したがって、オイルによる環境汚染を防止することができる。
【0070】
ここで、内部を流れる流体の力を直接的に利用して可動バルブ要素を作用させる汚水攪拌バルブであれば、流体の力が異なる場合にはその力に合わせて各構造部分を設計及びセッティングする必要がある。つまり、ポンプ5の出力や全揚程などの各種条件を考慮して、それらの条件に適するような設計やセッティングを行わなければならない。しかしならば、第2〜第4の実施の形態のようにフロート部209,309,409の浮沈動作を用いて汚水攪拌バルブ200,300,400の開閉動作を行っていると、内部を流れる汚水の力を直接的に利用することもないので、各種条件が異なったとしても設計やセッティングを変更しなくともすむ。したがって、設計時や設置時の効率を高めることが可能となる。
【0071】
[第5の実施の形態]
以下、第5の実施の形態について説明する。ここで、第2〜4の実施の形態ではフロート部209,309,409の浮沈に伴って汚水攪拌バルブ200,300,400を開閉する構成を例示して説明したが、この第5の実施の形態では汚水攪拌バルブ内の球体弁を浮沈させることで汚水攪拌バルブを開閉させる構成を例示して説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0072】
図13は、第5の実施の形態のポンプユニットの概略構成を表す側面図である。この図13に示すように、ポンプユニット1Bは、汚水槽2内に設置されて、当該汚水槽2に溜まった汚水を排出するようになっている。ポンプユニット1Bには、圧送管3と、合流管4(図13では省略)と、ポンプ5と、汚水攪拌バルブ500とが設けられている。
【0073】
圧送菅3と合流菅4との間には、圧送菅用ボール逆止め弁6及び仕切ボール弁7が設けられている。圧送菅用ボール逆止め弁6の内部には、中空球状のボール弁が浮沈自在に設けられている。通常、ボール弁が圧送管用ボール逆止め弁6の内部に着座して閉状態となっているが、圧送菅3から汚水が流入するとボール弁が浮上して開状態となる。開状態となると、圧送菅3からの汚水は合流菅4に流出することになる。圧送管用ボール逆止め弁6の下方には、当該圧送管用ボール逆止め弁6と連通するように、空気抜き菅8が配設されている。
【0074】
図14は汚水攪拌バルブ500の概略構成を表す断面図である。図14に示すように汚水攪拌バルブ500には、汚水が流入する流入口501と、汚水が排出される排出口502と、流入口501から排出口502まで汚水を案内する流路503とが形成されている。流路503の途中には、当該流路503に連続するように流路503から上方に向けて延出する補助空間504が形成されている。
【0075】
また、汚水攪拌バルブ500の内部には、流路503及び補助空間504内で浮沈することで流路503を開閉する中空の球体弁505が配置されている。また、補助空間504内には、浮上した球体弁505を保持する球体弁保持部506が設けられている。球体弁保持部506は、断面視逆T字状に形成されていて、その上端部は汚水攪拌バルブ500の天井部507にネジ止めされている。なお、ネジ508を緩めることで、球体保持部506を昇降させて球体保持位置を調整することが可能である。
【0076】
また、汚水攪拌バルブ500の上部には、補助空間504に連通する逆止弁509が圧送菅3に連通するように設けられている。逆止弁509の内部には、中空の第2球体弁510が設けられている。第2球体弁510は、補助空間504内に汚水が浸入する際には逆止弁509の流入口511から離間して開状態となるので、補助空間504内の空気や汚水を排出させる。また、圧送菅3から水圧を受けると第2球体弁510は流入口511に密着して閉状態となるので、補助空間504内の汚水は排出されない。
【0077】
また、補助空間504には、球体弁保持部504から流路503までを離間させ、逆止弁509により補助空間504内の汚水が排出されない状態で球体弁505が開状態である場合に流体弁保持部506から流路503までに下降旋回流を生じさせるための離間領域512が設けられている。具体的には、補助空間504の下端部から球体弁保持部506の球体弁保持位置までの領域が離間領域Bである。離間領域Bが設けられているので補助空間504内に下降旋回流が発生することになり、この下降旋回流により球体弁505を徐々に沈降させることが実現されるのである。なお下降旋回流の発生メカニズムは後述する。
【0078】
次に、本実施形態の作用について説明する。
汚水攪拌バルブ500内に汚水が進入していない状態であると、球体弁505は流路503内に配置されていて、流路503を閉じている(図14の実線部L8参照)。このとき逆止弁509の第2球体弁510は流入口511から離間して開状態となっている(図14の実線部L9)。
【0079】
その後、汚水槽2内に汚水が溜まって、汚水攪拌バルブ500内にも汚水が溜まっていくと球体弁505も浮上して流路503から補助空間504へと移動し、球体弁保持部506により保持され、それ以上の上昇を規制される(図14の2点鎖線部L10参照)。これで流路503が開状態となり汚水攪拌バルブ500内に汚水を流すことができる。このとき、補助空間504内の空気は逆止弁509を介して圧送菅3内に排出されて、圧送菅用ボール逆止め弁6及び空気抜き菅8を介して汚水槽2内に排出される。
【0080】
そして、ポンプ5は汚水槽2内に汚水が溜まって満水となる直前に稼動し、槽内の汚水を吸入する。これにより、ポンプ5から吸引された汚水は、圧送管3及び汚水攪拌バルブ500に供給される。汚水が圧送管3に供給されると、当該汚水はそのまま合流管4、圧送菅用ボール6及び仕切ボール弁7を介して槽外に排出される。このとき圧送菅3内の水圧によって逆止弁509の第2球体弁510は流入口511に密着し閉状態となっている(図14の実線部L11参照)。これにより、圧送菅3から汚水攪拌バルブ500内に汚水が逆流することが防止される。
【0081】
一方、汚水が汚水攪拌バルブ500の流入口501に供給される際においては、球体弁505が球体弁保持位置にあって汚水攪拌バルブ500が開状態となっている。このため、汚水は流路503及び排出口502を介して排出管115から排出されて汚水槽2内の汚水を攪拌する。この際、汚水の一部は補助空間504内に侵入する。この進入時において、汚水は補助空間504の壁面に沿って上昇旋回流αを形成しながら補助空間504内に侵入する。汚水の上昇旋回流αは、逆止弁509の第2球体弁510が閉状態となっているために、補助空間504の中心付近で微小な下降旋回流βを形成しながら下降し、流路503内に還流する。
【0082】
球体弁保持部506により保持されていた球体弁505は、下降旋回流βにより上下動を繰り返しながら流路503側に引き寄せられる。その後、球体弁505が補助空間504の下端部に位置すると、流路503内の汚水の流れに誘導されることになって流路503内に完全に進入し、流路503を閉状態とする(図14の実線部L8参照)。閉状態になると汚水攪拌バルブ500内の汚水の流れが止まって排出口502から汚水が排出されなくなり、攪拌も停止する。これにより、汚水は圧送菅3のみを流れることになり、槽外へ排出されることになる。
【0083】
以上のように第5の実施の形態によれば、球体弁505の浮沈によって汚水攪拌バルブ500の開閉動作を行っているので、当該バルブ内にオイルを充填させる必要もなくなる。
そして、球体弁505が上昇旋回流αの影響を受けながら下降旋回流βにより徐々に下降するようになっているために、流路502が閉状態になるまで相当の時間が確保できる。これにより、攪拌時間を十分に確保することが可能となる。
さらに球体弁505及び逆止弁509以外に可動部がないために、故障頻度を抑制することも可能である。また、球体弁保持部506の位置を変えることにより、ポンプの出力変化に対応させることが可能である。
【0084】
ところで、第5の実施の形態では、汚水槽2が満水となった場合にポンプ5が可動する場合を例示して説明したが、ポンプ5の可動タイミングは、少なくとも補助空間504内の水位が球体弁保持部506の球体弁保持位置よりも上位にあるときでなければならない。図15は、汚水の水位が球体弁保持位置よりも下位にある場合を表す説明図である。この図15に示すように、汚水の水位が球体弁保持位置よりも下位にある状態でポンプ5が稼動すると、汚水が圧送管3に供給されて逆止弁509が閉状態となるとともに、補助空間504内にも汚水が流入して上昇旋回流α及び下降旋回流βが形成される。このとき、球体弁504は水面にあるために、当該球体弁504には表面張力Fが付与される。表面張力Fは、下降旋回流βより球体弁504に作用する力よりも上回っているので、球体弁504は下降旋回流βにより下降することがなく、ポンプ5による汚水供給が停止するまで汚水攪拌バルブ500は閉状態とならない。このようなことを防止すべく、少なくとも補助空間504内の水位が球体弁保持部506の球体弁保持位置よりも上位にあるときをポンプ5の可動タイミングとしなければならないのである。
【0085】
なお、下降旋回流βはポンプ5の出力によりその水勢が異なるため、設置されるポンプ5の種類に応じて球体弁保持部506による球体弁保持位置を調整することで、球体弁504が流路503に到達する時間を確保するようになっている。
【0086】
また、第5の実施の形態では、逆止弁509が圧送菅3に連通された場合を例示して説明したが、逆止弁は球体弁保持部506よりも上位に配置されて、補助空間504内の空気を排出するが補助空間504内の汚水を排出させないのであれば、如何なるものであってもよい。例えば図16に示すように補助空間504を形成する筒体513を満水位置よりも上位まで延在させて、その端部に逆止弁514を取り付けることなどが挙げられる。この実施形態における逆止弁514は、ポンプ稼動時の補助空間504内の圧力によって閉状態とすることで当該補助空間504内の汚水を排出されない状態とすることができ、上述のように圧送管3の水圧を利用して閉状態とする必要がない。
【0087】
また、第5の実施の形態では、球体弁保持部506が断面視逆T字状に形成されている場合を例示して説明したが、球体弁保持部の形状はこれに限定されない。例えば図17に示すように球体弁保持部515が棒状に形成されていてもよい。棒状であると球体弁保持部515自体の凹凸を削減することができ、し渣等が球体弁保持部515に絡みつくことが防止される。
【0088】
図17に示すように、球体弁保持部515の上端部は、補助空間504を形成する筒体516の天井部517に対して上下方向に少なくとも2点で位置調整自在に固定されている。具体的には、天井部517には球体弁保持部515が貫通する貫通孔518が設けられている。また、天井部517の上部には、貫通孔518を貫通した球体弁保持部515を上下方向に2点で固定する固定部519が設けられている。このように、球体弁保持部515の上端部が2点で固定されていれば、球体弁保持部515を一点で固定した場合と比較して当該球体弁保持部515の揺れを防止することができる。
【0089】
球体弁保持部515はネジ520により固定部519に固定されているが、ネジ520を緩めることで上下方向に位置調整が可能となっている。ここで、球体弁保持部515の表面には、固定部519による2点の固定点の間から視認可能な目盛りMが付されており、外部から容易に球体弁保持部515による球体弁保持位置を認識することができるようになっている。
【0090】
また、図18に示すように補助空間504を形成する筒体521の天井部522を球体弁保持部としてもよい。こうした場合、球体弁保持部専用の部材を取り付けなくとも球体弁505を保持することができる。このように、球体弁保持部専用の部材が省略できると、当該部材に異物等が絡みつくことを防止できる。なお、補助空間504の高さはポンプ5の流量に応じて決定するため、ポンプ5や汚水攪拌バルブ500の設置時にポンプ5の流量に応じた筒体521を選択する必要がある。例えば、流量が所定量よりも大きいポンプ5の場合は、補助空間504の高さが高くなる筒体521aを選択し、流量が所定量よりも小さいポンプ5の場合は補助空間504の高さが低くなる筒体521bを選択することになる。
【0091】
また、排出口502には、図19に示すように汚水の吐出流により自在に回転する排出管523を連結することが好ましい。この排出管523には、回転式フランジ524と、当該回転式フランジ524の下流側で回転式フランジ524の軸中心からずれた位置を噴出口525とする噴出管526が設けられている(図19(b)参照)。排出管523内に汚水が流れると、その吐出流及び回転式フランジ524によって噴出管525は回転しながら汚水を噴出することになる。この回転により広範囲を攪拌することが可能となり、噴射流による攪拌効果を高めることができる。このように広範囲を攪拌できれば、清掃効果も高められることになる。
なお、本発明は上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】第1の実施の形態に係るポンプユニットの概略構成を表す側面図である。
【図2】図1のポンプユニットに備わる汚水攪拌バルブの概略構成を表す断面図である。
【図3】図2の汚水攪拌バルブ内に汚水が流れた状態を表す説明図である。
【図4】図3の汚水攪拌バルブ内に汚水が流れた状態を表す説明図である。
【図5】図4の汚水攪拌バルブ内に汚水が流れた状態を表す説明図である。
【図6】図2の汚水攪拌バルブに備わるリンク機構の変形例を表し、第2弾性体膜113の下降状態を表す説明図である。
【図7】図6のリンク機構における第2弾性体膜113の上昇状態を表す説明図である。
【図8】図1のポンプユニットの変形例を表す側面図である。
【図9】第2の実施の形態に係るポンプユニットの概略構成を表す側面図である。
【図10】図9のポンプユニットに備わる汚水攪拌バルブの概略構成を表す断面図である。
【図11】第3の実施の形態に係る汚水攪拌バルブの概略構成を表す断面図である。
【図12】第4の実施の形態に係る汚水攪拌バルブの概略構成を表す断面図である。
【図13】第5の実施の形態に係るポンプユニットの概略構成を表す側面図である。
【図14】図13のポンプユニットに備わる汚水攪拌バルブの概略構成を表す断面図である。
【図15】図13のポンプユニットに備わる汚水攪拌バルブの概略構成を表す断面図である。
【図16】図13のポンプユニットの変形例を表す側面図である。
【図17】図14の汚水攪拌バルブの変形例を表す説明図である。
【図18】図14の汚水攪拌バルブの変形例を表す説明図である。
【図19】図14の汚水攪拌バルブの変形例を表す説明図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。
【符号の説明】
【0093】
1,1A,1B ポンプユニット
2 汚水槽
3 圧送管
4 合流管
5 ポンプ
100,200,300,400,500 汚水攪拌バルブ
101,201,301,401,501 流入口
102,202,302,402,502 排出口
103,203,303,403,503 流路
104 第1弾性体膜
105 中空部
106 ダンパ
107 シャフト
108 本体部
109 リンク機構
110 第1リンク部材
111 第2リンク部材
112 連結部分
113 第2弾性体膜
114 球体弁
115 排出管
204 補助空間
205 中空球体弁(流路弁)
206 空気抜き弁
207 球面部
208,308,408 第1ベローズ部
209,309,409 フロート部
210 球体弁保持部
211,311,411 連結部
212,312,412 第2ベローズ部
304 中央部
305,405 台座
306 流路開閉部
307 流路弁
406 流路弁
407 軸
413 孔部
504 補助空間
505 球体弁
506,515 球体弁保持部
509 逆止弁
513,516,522 筒体
B 離間領域
M 目盛り
α 上昇旋回流
β 下降旋回流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚水が流入する流入口と、
汚水が排出される排出口と、
前記流入口から前記排出口まで汚水を案内する流路と、
前記流入口に対向する位置に配置されて前記流路を形成する第1弾性体膜と、
前記第1弾性体膜に対して前記流入口の反対側で、かつ前記流路の下方に配置された中空部と、
前記第1弾性体膜よりも下流側で、かつ前記中空部よりも上方に配置され、前記流路内に進退自在な球体弁とを備え、
前記中空部の内部には、
前記第1弾性体膜に接触するように配置されて、前記第1弾性体膜の変形に対応して伸縮するダンパと、
前記ダンパの上方に配置され、前記ダンパの伸縮に連動して上下動するリンク機構と、
前記リンク機構の上方で前記流路及び前記中空部を遮断するように配置されて、前記リンク機構の上下動に連動して変移する第2弾性体膜とが設けられていて、
前記第2弾性体膜を介して前記球体弁が昇降することを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項2】
汚水が流入する流入口と、
汚水が排出される排出口と、
前記流入口から前記排出口まで汚水を案内する流路と、
前記流路を開閉する流路弁と、
外部の汚水量に対応して浮沈することで、前記流路弁を開閉するフロート部とが設けられていることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項3】
請求項2記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記流路に連続するように前記流路から上方に向けて延出する補助空間と、
前記補助空間に連続するように設けられて、前記流路及び前記補助空間内の空気を抜くための空気抜き弁と、
前記流路及び前記補助空間内を移動自在な中空球体状の前記流路弁に接触し保持するため、前記補助空間内に配置された球体弁保持部と、
外部の汚水量に対応して浮沈することで、前記球体弁保持部を昇降させて前記流路弁を移動させるフロート部とが設けられていることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項4】
請求項2記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記流路弁とフロート部とが連結されていることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の汚水攪拌バルブと、
前記汚水攪拌バルブが取り付けられる圧送管と、
前記圧送管及び前記汚水攪拌バルブに汚水を供給するためのポンプとが設けられていることを特徴とするポンプユニット。
【請求項6】
汚水が流入する流入口と、
汚水が排出される排出口と、
前記流入口から前記排出口まで汚水を案内する流路と、
前記流路に連続するように前記流路から上方に向けて延出する補助空間と、
前記流路及び前記補助空間内で浮沈することで当該流路を開閉する球体弁と、
前記補助空間内で、浮上した前記球体弁を保持する球体弁保持部と、
前記球体弁保持部よりも上位に配置されて、前記補助空間内の空気を排出可能な逆止弁とを備え、
前記補助空間には、前記球体弁保持部から前記流路までを離間させ、前記逆止弁により前記補助空間内の汚水が排出されない状態で前記球体弁が開状態である場合に前記流体弁保持部から前記流路までに下降旋回流を生じさせるための離間領域が設けられ、
前記球体弁は、前記下降旋回流により沈降して前記流路を閉状態とすることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項7】
請求項6記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記球体弁保持部は棒状に形成され、当該球体弁保持部の上端部が前記補助空間を形成する筒体の天井部に対して上下方向に少なくとも2点で位置調整自在に固定されて、前記球体弁保持部の下端部で前記球体弁を保持することを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項8】
請求項7記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記球体弁保持部の表面には、前記少なくとも2点の間から視認可能な目盛りが付されていることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項9】
請求項6記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記球体弁保持部は、前記補助空間を形成する筒体の天井部であることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項10】
請求項6〜9の何れか一項に記載の汚水攪拌バルブにおいて、
前記排出口には、前記汚水の吐出流により自在に回転する排出管が連結されていることを特徴とする汚水攪拌バルブ。
【請求項11】
請求項6〜10の何れか一項に記載の汚水攪拌バルブと、
前記汚水攪拌バルブが取り付けられる圧送管と、
前記圧送管及び前記汚水攪拌バルブに汚水を供給するためのポンプとが設けられ、
前記汚水攪拌バルブの前記逆止弁と前記圧送菅とが連通し、前記圧送管に流入した汚水により前記逆止弁を閉状態にすることを特徴とするポンプユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−51542(P2007−51542A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−199567(P2006−199567)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【出願人】(000150844)株式会社鶴見製作所 (56)
【出願人】(390002381)株式会社キッツ (223)
【Fターム(参考)】