説明

洗浄装置および基板の洗浄方法

【課題】基板の汚染を防ぎつつ、安定的に基板を洗浄することができる洗浄装置および基板の洗浄方法を提供する。
【解決手段】本発明は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置100であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射ユニット10と、上記紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄ユニット20とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置、および当該基板の洗浄方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、デジタルAV機器およびICカード等の高機能化にともない、搭載される半導体シリコンチップ(以下、チップ)の小型化および薄型化によって、パッケージ内にシリコンを高集積化する要求が高まっている。例えば、CSP(chip size package)またはMCP(multi-chip package)に代表されるような複数のチップをワンパッケージ化する集積回路において、薄型化が求められている。パッケージ内のチップの高集積化を実現するためには、チップの厚さを25〜150μmの範囲にまで薄くする必要がある。
【0003】
しかし、チップのベースになる半導体ウエハ(以下、ウエハ)は、研削することにより肉薄になるため、その強度が低下して、ウエハにクラックまたは反りが生じ易くなる。また、薄板化によって強度が低下したウエハを自動搬送することが困難なため、人手によって搬送しなければならず、その取り扱いが煩雑であった。
【0004】
そのため、サポートプレートと呼ばれるガラスまたは硬質プラスチック、Si等からなるプレートを、研削するウエハに貼り合わせてウエハの強度を補い、クラックの発生およびウエハの反りを防止するウエハハンドリングシステムが開発されている。ウエハハンドリングシステムによってウエハの強度が補われるので、薄板化したウエハの搬送を自動化することができる。
【0005】
ウエハハンドリングシステムにおいて、ウエハとサポートプレートとは種々の熱可塑性樹脂または接着剤等を用いて貼り合わせられる。そして、サポートプレートが貼り付けられたウエハを薄化した後、サポートプレートをウエハから剥離する。このとき、薄化されたウエハを支持するために、サポートプレートが接着されている側とは反対側のウエハの面を一時的にダイシングテープに仮止めし、洗浄液等によって接着剤を溶解してサポートプレートを剥離する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−177033号公報(2009年8月6日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述の方法では、洗浄液によって溶解した接着剤の残渣がダイシングテープに付着し、洗浄後に別のウエハを貼り付けたときにウエハを汚染する。また、典型的に、ダイシングテープは基材フィルムと粘着剤とからなるが、基材フィルムに洗浄液が浸透するとダイシングテープに撓みが生じるなどしてダイシングテープの耐久性の低下につながる。特許文献1の方法では、紫外線照射によってダイシングテープのウエハとの接着面の接着力を低下させるため、ウエハを十分に保持しておくことができない。
【0008】
このように、従来のウエハ洗浄技術は十分ではなく、ウエハの汚染を防ぎつつ、安定してウエハを洗浄することができる技術の開発が求められている。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基板の汚染を防ぎつつ、安定的に基板を洗浄することができる洗浄装置および基板の洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る洗浄装置は、上記の課題を解決するために、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射手段と、上記紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄手段とを備える。
【0011】
本発明に係る洗浄方法は、上記の課題を解決するために、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄方法であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線照射工程において紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄工程とを包含している。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る洗浄装置および基板の洗浄方法によれば、基板の汚染を防ぎつつ、安定的に基板を洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る洗浄装置の構成例を示す模式図である。
【図2】実施例1の洗浄方法の処理を示す図である。
【図3】実施例2の洗浄方法の処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について以下に説明する。
【0015】
〔洗浄方法〕
本発明に係る洗浄方法は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄方法であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線照射工程において紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄工程とを包含している。
【0016】
本発明は、支持膜が接着されている基板を洗浄する場合に適用される。本実施形態では、ウエハハンドリングシステムにおいて、サポートプレート(支持板)を一時的に貼り合わせた半導体ウエハ(基板)を、ダイシングテープ(支持膜)に仮止めして洗浄する場合を例に挙げて説明する。
【0017】
支持膜は、少なくとも一方の面が粘着性を有し、当該面に基板を接着させることにより支持するようになっている。支持膜としては、粘着性を有する面が紫外線照射を受けてその粘着性が低下する構成であればよく、従来公知の一般的なUV硬化型のダイシングテープを用いることができる。上記構成の支持膜において、粘着性の低下は、支持膜に含まれる樹脂が硬化することによってもたらされる。
【0018】
典型的に、支持膜の外径は基板の外径よりも大きいため、基板を支持膜に貼り付けると、支持膜の外周の一部は基板からはみ出した状態になる。すなわち、支持膜における基板が接着されている側の面には、基板が接着されていない露出面が生じる。また、支持膜の外縁には、支持膜の撓みを防止するための止め具(ダイシングフレーム)が設けられ得る。
【0019】
紫外線照射工程は、上記露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する工程である。つまり、紫外線は基板が貼り付けられている側から照射されるため、基板の下に位置する支持膜は基板によって紫外線照射が遮られる。紫外線照射の対象となる領域は、少なくとも上記露出面を含んでいればよく、基板が貼り付けられている領域も含まれ得る。
【0020】
紫外線照射工程では、支持膜の種類によって所望の波長を有する紫外光を照射すればよく、特に365nmの波長の紫外光であれば、上記洗浄工程において基板を洗浄するときに支持膜の表面を好適に保護することができるため、より好ましい。上記範囲の光を照射可能な照射手段としては、例えば、低圧水銀UVランプ(185nm〜254nm)、高圧水銀UVランプ(250nm〜320nm、365nm)、超高圧水銀UVランプ(365nm、405nm、436nm)、メタルハライドランプ(200nm〜450nm)、キセノンランプ(185nm〜2000nm)、g線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)などが挙げられる。
【0021】
紫外線の照射時間は、支持膜および照射手段の種類によって適宜選択すればよい。
【0022】
このように、支持膜の露出面は紫外線が照射され、基板が貼り付けられている領域(被覆面)は基板によって紫外線照射が遮られる。そのため、露出面の粘着性は低下するものの、被覆面の粘着性は低下しない。よって、基板との接着力は保ちつつ、露出面を保護することができる。
【0023】
また、紫外線照射工程では、不活性ガス雰囲気下で紫外線を支持膜の露出面に照射することが好ましい。つまり、酸素濃度を低下させた環境で紫外線を照射することが好ましい。このような環境であれば、紫外線照射を受けた上記露出面において、樹脂の硬化反応を進行させることができる。不活性ガスとしては、当業者に公知の一般的な不活性ガスを適用することが可能であり、例えば窒素またはアルゴンなどが挙げられる。
【0024】
上記環境において、酸素濃度は支持膜および照射手段の種類によって適宜選択すればよいが、例えば300ppm以下が好ましく、100ppm以下がさらに好ましい。上記範囲にすることにより、支持膜の表面を硬化させることができる。
【0025】
また、紫外線を照射するとき、基板は支持板と接着されていてもよいし、支持板が剥離されていてもよい。すなわち、上述のように、基板の片面には接着剤を介して支持板が接着されており、支持膜が接着されている状態の基板から支持板を剥離する工程(剥離工程)を含むが、当該工程は紫外線が照射される前後のいずれであってもよい。ただし、支持板の剥離は洗浄工程の前に行なう。
【0026】
支持板の剥離は、例えば、溶剤によって接着剤を溶解する、またはレーザによって接着剤を溶解するなどして基板と支持板との接着力を低下させた後、支持板を持ち上げて剥離する方法が適用され得る。上述のように、上記被覆面に対する紫外線の照射は基板に対して行なわれるが、支持板の剥離が紫外線照射の後に行なわれる場合、被覆面に対する紫外線の照射は支持板に対してなされる。
【0027】
洗浄工程は、上記紫外線照射工程において紫外線が照射された支持膜に接着されている基板を洗浄する工程である。つまり、剥離工程において支持板が剥離された基板には、接着剤の残渣が付着している。そのため、洗浄工程では、基板上に残存している付着物を除去する。
【0028】
基板の洗浄方法は、基板上から付着物を除去することができればよく、洗浄液を塗布して付着物を洗い流す方法、スピン法、スプレー法などが適用され得る。
【0029】
上述のように、本発明の洗浄方法では、支持膜に紫外線を照射することによって上記露出面の粘着性を低下させている。そのため、洗浄によって基板上から除去された付着物が支持膜の露出面に達しても、接着剤の残渣は露出面に付着し難い。このように、露出面への残渣の付着を防ぐことができる。よって、例えば基板を洗浄した後に取り外し、さらに別の基板を洗浄するために支持膜へ貼りつけたとき、残渣による基板の汚染を避けることができる。
【0030】
また、典型的に、支持膜は基材フィルムと粘着剤とからなるが、洗浄に洗浄液を用いる場合には、基材フィルムに洗浄液が浸透すると支持膜に撓みが生じるなどして支持膜の耐久性の低下につながる。しかし、本発明では、露出面の表面を硬化させているため、支持膜内部への洗浄液の浸透を抑えることができる。したがって、基板の汚染を防ぎつつ、安定的に基板を洗浄することができる。
【0031】
〔洗浄装置〕
本発明は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置を提供する。本発明に係る洗浄装置は、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射手段と、上記紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄手段とを備える構成である。
【0032】
紫外線照射手段は、少なくとも支持膜の露出面に対して、基板が接着されている側から紫外線を照射するようになっている。上述のように、支持膜は紫外線照射を受けて粘着性が低下する。よって、紫外線照射手段が露出面に対して紫外線を照射することにより、当該露出面の粘着性は低下する。紫外線照射手段としては、上述のようなUVランプを用いてもよいし、当業者に公知のレーザ、露光機等を用いてもよい。
【0033】
洗浄手段は、紫外線が照射された支持膜に接着されている基板を洗浄するようになっている。すなわち、洗浄対象となる基板は支持膜に接着されており、支持膜の露出面は紫外線照射を受けて粘着性が低下している。そのため、基板上に残存している付着物を除去したときに露出面への当該付着物の付着を防ぐことができる。
【0034】
また、洗浄手段は、支持板が剥離された状態にある基板を、洗浄液で洗浄するようにすればよい。そのような構成であれば、支持板を剥離した後、支持板との接着に用いる接着剤等の残渣が基板上に残存していたとしても、洗浄液で洗い流した残渣が露出面に付着することを防ぐことができる。洗浄手段としては、例えば、洗浄液を吐出するノズルなどを用いることができる。
【0035】
また、本発明に係る洗浄装置は、剥離手段および不活性ガス供給手段を備える構成であってもよい。
【0036】
剥離手段は、基板から支持板を剥離するようになっている。剥離手段としては、例えば、上述のように溶剤によって接着剤を溶解する、またはレーザによって接着剤を溶解するなどして基板と支持板との接着力を低下させた後、支持板を持ち上げるような構成になっていればよい。
【0037】
不活性ガス供給手段は、不活性ガスを供給するようになっている。すなわち、不活性ガス供給手段によって不活性ガスを供給して、紫外線が照射される基板の周囲を不活性ガス雰囲気にする。供給される不活性ガスとしては、上述のように、窒素またはアルゴンなどの当業者に公知の一般的な不活性ガスを適用することが可能である。
【0038】
本発明に係る洗浄装置は、上述のように、紫外線照射手段が支持膜の露出面に紫外線を照射することによって当該露出面の粘着性は低下する。よって、洗浄手段が基板を洗浄する際に露出面への残渣の付着を防ぐことができるため、別の基板を洗浄するために支持膜に貼りつけたとき、当該残渣による基板の汚染を避けることができる。また、洗浄に用いる洗浄液の露出面への浸透を防ぎ、支持膜の信頼性を保つことができる。
【0039】
なお、本発明に係る洗浄装置は、例えば図1に示すような構成にしてもよい。図1は本発明に係る洗浄装置の構成例を示す模式図である。
【0040】
図1に示す洗浄装置100は、主に紫外線照射ユニット10(紫外線照射手段)、洗浄ユニット20(洗浄手段)、搬送ユニット30、基板収納ユニット40、および位置合わせユニット50を備えるようになっている。
【0041】
上記構成の洗浄装置100では、まず、基板収納ユニット40のカセットに収納されている基板と支持膜との積層体を搬送ユニット30が位置合わせユニット50に搬送し、位置合わせユニット50は搬送された積層体を位置調整する。続いて、位置調整された積層体を搬送ユニット30が紫外線照射ユニット10へ搬送し、紫外線照射ユニット10は積層体の基板が接着されている側から支持膜に対して紫外線を照射する。紫外線照射後、搬送ユニット30が積層体を洗浄ユニット20へ搬送し、洗浄ユニット20はウエハを洗浄する。その後再び搬送ユニット30が積層体を搬送し、基板収納ユニット40へ戻す。
【0042】
洗浄装置100においてこのように洗浄処理を行なうことにより、基板の汚染を防ぎつつ、安定的に基板を洗浄することができる。
【実施例】
【0043】
以下に、本発明に係る洗浄方法の実施例を示す。なお、以下に示す実施例は、本発明の理解を助ける例示であって、何ら本発明を限定するものではない。
【0044】
〔基板の洗浄処理〕
実施例1では、図2に示す手順により基板を洗浄した。図2は、実施例1の洗浄方法の処理を示す図である。
【0045】
まず、支持膜(UV硬化型ダイシングテープ)4の上に、厚さ50μmの接着層を介して支持板(ガラス)3が接着されている基板(8インチウエハ)1を設置して貼りつけた(図2の(a))。つぎに、流速30ml/minで窒素を流入して窒素雰囲気(酸素濃度100ppm以下)にしつつ、基板1を貼り付けている側から図2の(b)に矢印Aで示すようにUVランプ(オーク製造所製、GHI露光機 HMD−532D)によって紫外線を照射した。
【0046】
その後、支持板3を剥離し(図2の(c))、基板1上に付着している接着剤の残渣2を洗浄液(p−メンタン)Bによって洗浄した(図2の(d))。
【0047】
実施例2では、図3に示す手順により基板を洗浄した。図3は、実施例2の洗浄方法の処理を示す図である。なお、実施例2は支持膜を剥離するタイミングが実施例1と異なるのみであり、その他の条件は実施例1と同様であるため、詳細な条件等についてはその説明を省略する。
【0048】
まず、支持膜4の上に、支持板3が接着されている基板1を設置して貼りつけ(図3の(a))、支持板3を剥離した(図3の(b))。つぎに、窒素雰囲気にしつつ、基板1を貼り付けている側から図3の(c)に矢印Aで示すように紫外線を照射した。その後、基板1上に付着している接着剤の残渣2を洗浄液Bによって洗浄した(図3の(d))。
【0049】
また、上記実施例1,2にそれぞれ対応する比較例では、支持膜に対する紫外線の照射を行なわなかった以外は、実施例1,2と同様の方法で基板の洗浄を実施した。
【0050】
〔汚染および損傷の評価〕
実施例1,2および比較例において基板を洗浄した後の支持膜の状態を評価した。評価は支持膜を目視で観察することにより行ない、膨潤の程度および露出面における付着物の存在を確認した。
【0051】
その結果、実施例1に示す洗浄方法を用いた場合、支持膜に膨潤は生じておらず、露出面に付着物は存在していなかった。一方、実施例1における紫外線照射のみを行なわなかった比較例では、支持膜に膨潤が生じ、露出面には付着物が存在していた。このように、実施例1では支持膜の露出面に紫外線を照射することによって、支持膜の汚染および損傷を好適に防ぐことができた。
【0052】
また、実施例2に示す洗浄方法を用いた場合、支持膜に膨潤は生じておらず、露出面に付着物は存在していなかった。一方、実施例2における紫外線照射のみを行なわなかった比較例では、支持膜に膨潤が生じ、露出面には付着物が存在していた。このように、実施例2においても支持膜の露出面に紫外線を照射することによって、支持膜の汚染および損傷を好適に防ぐことができた。これらの結果から、紫外線を照射するタイミングが支持板を剥離する前であっても後であっても、支持膜の露出面を好適に保護することができることがわかった。
【0053】
以上のように、実施例1,2の洗浄方法では、洗浄前に支持膜の露出面に紫外線を照射している。したがって、露出面は紫外線を照射されることによりその粘着性が低下し、表面が保護されているため、基板の汚染を防ぎつつ、安定的に基板を洗浄することができた。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、様々な製品の製造時に使用される基板の洗浄方法に適用することができる。特に、半導体ウエハをダイシングテープに仮止めして洗浄する工程に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 基板
3 支持板
10 紫外線照射ユニット(紫外線照射手段)、
20 洗浄ユニット(洗浄手段)
30 搬送ユニット
40 基板収納ユニット
50 位置合わせユニット
100 洗浄装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置であって、
上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射手段と、
上記紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄手段とを備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
上記支持膜が接着されている側の面とは反対側の面に接着剤を介して支持板が接着された上記基板から、支持板を剥離する剥離手段をさらに備え、
上記洗浄手段は、上記剥離手段によって支持板が剥離された上記基板上に残存している付着物を除去するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
上記紫外線照射手段によって紫外線が照射される基板の周囲が不活性ガス雰囲気になるように不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
上記洗浄手段は、上記基板を洗浄液で洗浄するようになっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項5】
支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄方法であって、
上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、基板が接着されていない露出面に、当該露出面側から紫外線を照射する紫外線照射工程と、
上記紫外線照射工程において紫外線が照射された支持膜に接着されている上記基板を洗浄する洗浄工程とを包含していることを特徴とする洗浄方法。
【請求項6】
上記紫外線照射工程の前に、上記支持膜が接着されている側の面とは反対側の面に接着剤を介して支持板が接着された上記基板から、支持板を剥離する剥離工程をさらに含み、
上記洗浄工程では、上記剥離工程後に上記基板上に残存している付着物を除去することを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
【請求項7】
上記紫外線照射工程の後に、上記支持膜が接着されている側の面とは反対側の面に接着剤を介して支持板が接着された上記基板から、支持板を剥離する剥離工程をさらに含み、
上記洗浄工程では、上記剥離工程後に上記基板上に残存している付着物を除去することを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
【請求項8】
上記紫外線照射工程では、不活性ガス雰囲気下で紫外線を照射することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−119608(P2012−119608A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270179(P2010−270179)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(000220239)東京応化工業株式会社 (1,407)
【Fターム(参考)】