炎症、喘息及びCOPDの処置のためのCCR2受容体アンタゴニストとしての環状ピリミジン−4−カルボキサミド
本発明は、CCR2(CCケモカイン受容体2)に対する新規アンタゴニスト及び症状及び疾患、特に、喘息及びCOPDのような肺疾患を処置するための医薬を提供するためのその使用に関する。式(I):[式中、Aは単結合、−CH−、−CH2−、−O−、−S−及び−NH−から選択され、nは1、2又は3であり、ZはC又はNであり、他の可変基は請求の範囲で定義されているとおりである]並びにその薬学的に許容し得る酸との酸付加塩の形態。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化138】
[式中、
R1は、−L1−R7であり、
L1は、結合又は−C1−C2−アルキレン及び−C1−C2−アルケニレンから選択される基から選択される連結基であり、場合により−O−、−C(O)−及び−NH−から選択される一以上の基を鎖内に含み、場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、O−C1−C6−アルキル及び−CNから選択される基で置換されており、
R7は、−C3−C8−シクロアルキル、−C3−C8−ヘテロシクリル、−C5−C10−アリール及び−C5−C10−ヘテロアリールから選択される環であり、
環R7は、場合により−CF3、−O−CF3、−CN及び−ハロゲンから選択される一以上の基で置換されており、又は
環R7は、場合により−C1−C6−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、−C3−C8−シクロアルキル、−C3−C8−ヘテロシクリル、−C1−C6−アルケニル及び−C1−C6−アルキニルから選択される一以上の基で置換されており(場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−CN、−CF3、−OCF3、ハロゲン及び=Oから選択される一以上の基で置換されている)、又は
環R7は、−C1−C6−アルキレン、−C2−C6−アルケニレン及び−C4−C6−アルキニレンから選択される一以上の基により縮環が形成されるように、場合により2個の隣接環原子上でさらに二価置換されており、これらの基では、その1又は2個の炭素中心が場合によりN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子で置換されていてもよく、二価の基は、場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−CN、−CF3、−OCF3、ハロゲン及び=Oから選択される一以上の基で置換されており、
R2は、−H、−ハロゲン、−CN、−O−C1−C4−アルキル、−C1−C4−アルキル、−CH=CH2、−C≡CH、−CF3、−OCF3、−OCF2H及び−OCFH2から選択され、
R3は、−H、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−シクロプロピル、−OCH3及び−CNから選択され、
R4及びR5は、独立して電子対、−H、ならびに−C1−C6−アルキル、−NH2、−C3−C8−シクロアルキル、−C3−C8−ヘテロシクリル、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、及び−C(O)-N(R8,R8’)から選択される基から選択され、R8及びR8’は、独立して−H及び−C1-C6-アルキルから選択され、
R4及びR5が電子対又は−Hでない場合、場合により独立して−ハロゲン、−OH、−CF3、−CN、−C1−C6−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−O−C3−C8−シクロアルキル、−O−C3−C8−ヘテロシクリル、−O−C5−C10−アリール、−O−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C6−アルキレン−CN、−C0−C4−アルキレン−O−C1−C4−アルキル、−C0−C4−アルキレン-O−C3−C8−シクロアルキル、−C0−C4−アルキレン−O−C3−C8−ヘテロシクリル、−C0−C4−アルキレン−O−C5−C10−アリール、−C0−C4−アルキレン−O−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C4−アルキレン−Q−C0−C4−アルキル−N(R9,R9’)、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C1−C4−アルキル、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C3−C8−シクロアルキル、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C3−C8−ヘテロシクリル、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C5−C10−アリール、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C4−アルキレン−Q−N(R11,R11’)、−C0−C4−アルキレン-N(R12)−Q−N(R13,R13’)、−C0−C4−アルキレン−R14、−C0−C4−アルキレン−Q−C1−C6−アルキル、−C0−C4−アルキレン−Q−C3−C8−シクロアルキル、−C0−C4−アルキレン−Q−C3−C8−ヘテロシクリル、−C0−C4−アルキレン−Q−C5−C10−アリール、−C0−C4−アルキレン−Q−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C4−アルキレン−O−Q−N(R15,R15’)及び−C0−C4−アルキレン−N(R16)−Q−O−(R17)から選択される一以上の基で置換されており、
Qは、−C(O)−及び−SO2−から選択され、
R12、R16は、独立して−H、−C1−C6−アルキル及び−C3−C6−シクロアルキルから選択され、
R9、R9’、R10、R11、R11’、R13、R13’、R15、R15’は、独立して−H、−C1−C6−アルキル及び−C3−C6−シクロアルキルから選択されるか、又は
R9及びR9’、R11及びR11’、R13及びR13’、R15及びR15’は、一緒になって−C2−C6−アルキレン基を形成し、
R14及びR17は、独立して−H、−C1−C6−アルキル、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、−C3−C8−シクロアルキル及び−C3−C8−ヘテロシクリルから選択され(前記−C3−C8−ヘテロシクリルは、場合により窒素及び/又は−SO2−を環内に含んでいる)、R14及びR17は、場合により−OH、−OCH3、−CF3、−OCF3、−CN、−ハロゲン、−C1−C4−アルキル、=O及び−SO2−C1−C4−アルキルから選択される一以上の基で置換されており、又は
R4及び/又はR5は、独立して構造−L2−R18の基であり、
L2は、−NH−及び−N(C1−C4−アルキル)−から選択され、
R18は、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、−C3−C8−シクロアルキル及び−C3−C8−ヘテロシクリルから選択され、
R18は、場合によりハロゲン、−CF3、−OCF3、−CN、−OH、−O−C1−C4−アルキル、−C1−C6−アルキル、−NH−C(O)−C1−C6−アルキル、−N(C1-C4-アルキル)−C(O)−C1−C6−アルキル、−C(O)−C1−C6−アルキル、−S(O)2−C1−C6−アルキル、−NH−S(O)2−C1−C6−アルキル、−N(C1−C4−アルキル)−S(O)2−C1−C6−アルキル及び−C(O)−O−C1−C6−アルキルから選択される一以上の基で置換されており、
R4、R5及びR18は、R4、R5及び/又はR18と一緒になってスピロ環が形成されるように、場合によりスピロ−C3−C8−シクロアルキル又はスピロ−C3−C8−ヘテロシクリルでさらに置換され(前記スピロ−C3−C8−ヘテロシクリルは、場合により窒素、−C(O)−、−SO2−及び−N(SO2−C1−C4−アルキル)−から選択される一以上の基を環内に含んでいる)、又は
R4、R5及びR18は、場合により−C1−C6−アルキレン、−C2−C6−アルケニレン及び−C4−C6−アルキニレンから選択される一以上のスピロ環又は縮環形成基でさらに二価置換されており、これらの基では、その1又は2個の炭素中心が場合によりN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子で置換されていてもよく、そして場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−CN、−CF3、−OCF3及びハロゲンから選択される一以上の基で1個の環原子又は2個の隣接環原子上が置換されていてもよく、
R6は、−H、−C1−C4−アルキル、−OH、−O−C1−C4−アルキル、−ハロゲン、−CN、−CF3及び−OCF3から選択され、
Aは、単結合、=CH−、−CH2−、−O−、−S−及び−NH−から選択され、
nは、1、2又は3であり、
Zは、C又はNである]
に記載の化合物並びにその薬理学的に許容し得る酸との酸付加塩の形態である化合物。
【請求項2】
R1が、−L1−R7であり、
L1が、結合又はメチレン、エチレン、メテニレン及びエテニレンから選択される基であり、
R7が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、フェニル、ピリジル及びフラニルから選択される環であり、
L1が、結合でない場合、場合によりメチル及びエチルから選択される一以上の基で置換されており、
L1が、結合でない場合、場合により一以上の−O−原子を含んでおり、
環R7が、場合により−F、−Cl、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−シクロプロピル、−t−ブチル、−CF3、−O−CF3、−CN、−O−メチル、フラニル及びフェニルから選択される一以上の基で置換されている(前記フラニル及び前記フェニルは、場合により独立して−C1−C3−アルキル、ハロゲン、−OCH3、−CF3及び−OCF3から選択される一以上の基で置換されている)か、又は
環R7が、縮環が形成されるように、
【化139】
から選択される一以上の基により2個の隣接環原子上で二価置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1が、
【化140】
から選択される、請求項1〜2のいずれかに記載の化合物。
【請求項4】
R2が、−H、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−シクロプロピル、−ブチル、−i−ブチル、−t−ブチル、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH=CH2、−C≡CH及び−OCH3から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
R2が、−H、−メチル、−エチル、−Br及び−OCH3から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
R3が、−H及び−メチルから選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
R4及びR5が、独立して電子対、−H及び−i−プロピル、−アミノ、−ピロリジニル、−ピペリジニル、−モルホリニル、−アゼパニル、−オキサゼパニル、−ピペラジニル、−アゼチジニル、−テトラヒドロピラニル、−シクロペンチル、−シクロヘキシル及び−C(O)−N(R8,R8’)から選択される基から選択され、R8及びR8’が、独立して−H及び−C1−C6−アルキルから選択され、
R4及びR5が、電子対及び−Hでない場合、場合により独立して−フルオロ、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−ブチル、−i−ブチル、−t−ブチル、−ヒドロキシ、−CF3、−OCF3、-CN、−O−CH3、−O−C2H5、−O−C3H7、−CH2−CN、−CH2−O−CH3、−(CH2)2−O−CH3、−C(O)−CH3、−C(O)−C2H5、−C(O)−C3H7、−COOH、−C(O)−NH2、−C(O)−NH−CH3、−C(O)−N(CH3)2、−NH−C(O)−CH3、−N(CH3)C(O)−CH3、-NH−C(O)−C2H5、−N(CH3)−C(O)−C2H5、−NH−C(O)−C3H7、−N(CH3)−C(O)−C3H7、−NH−SO2−CH3、−N(CH3)−SO2−CH3、−N(C2H5)−SO2−CH3、−N(C3H7)−SO2−CH3、−NH−SO2−C2H5、−N(CH3)−SO2−C2H5、−N(C2H5)−SO2−C2H5、−N(C3H7)−SO2−C2H5、−NH−SO2−C3H7、−N(CH3)−SO2−C3H7、−N(C2H5)−SO2−C3H7、−N(C3H7)−SO2−C3H7、−NH−SO2−C3H5、−N(CH3)−SO2−C3H5、−N(C2H5)−SO2−C3H5、−N(C3H7)−SO2−C2H5、−CH2−NH−SO2−CH3、−CH2−N(CH3)−SO2−CH3、−CH2−NH−SO2−C2H5、−CH2−N(CH3)−SO2−C2H5、−CH2−NH−SO2−C3H7、−CH2−N(CH3)−SO2−C3H7、−CH2−NH−SO2−C3H5、−CH2−N(CH3)−SO2−C3H5、−NH−C(O)−NH2、−N(CH3)−C(O)−NH2、−NH−C(O)−NH−CH3、−N(CH3)−C(O)−NH−CH3、−NH−C(O)−N(CH3)2、−N(CH3)−C(O)−N(CH3)2、−SO2−NH2、−SO2−NH(CH3)、−SO2−N(CH3)2、−C(O)−NH−C2H5、−C(O)−N(CH3)−C2H5、−C(O)−N(CH3)−C3H7、−C(O)−N(CH3)−C4H9、−C(O)−NH−CH(CH3)−C2H5、−C(O)−N(CH3)−CH(CH3)−C2H5、−CH2−C(O)−NH2、−CH2−C(O)−NH−CH3、−CH2−C(O)−N(CH3)2、−N(CH3)−SO2−N(CH3)2、−フェニル、−ピリジン−4−イル、−CH2−3−メチル−オキセタン−3−イル、−O−1,2−ジフルオロ−フェン−5−イル、−O−ピリジン−2−イル、−ピロリジン−2−オン−1−イル、−3,5−ジメチル−[1,2,4]トリアゾール−4−イル、3−メチル-[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル、
【化141】
から選択される一以上の基で置換されており、又は
R4及びR5が、独立して構造−L2−R18の基であり、
L2が、−NH−、−N(CH3)−及び−N(C2H5)−から選択され、
R18が、−テトラヒドロピラニル、−シクロプロピル、−シクロブチル、−シクロペンチル、−シクロヘキシル、−シクロヘプチル、−シクロオクチル、−ピロリジニル、−ピペリジニル、−ピペラジニル、−モルホリニル、−クロマニル、−オクタヒドロ−ピラノ−ピロリル、−オクタヒドロ−ピラノ−ピリジニル、−オクタヒドロ−ピラノ−オキサジニル、−オキサスピロデカニル及び−テトラヒドロ−ナフチリジニルから選択され、
R18が、場合により−F、−CF3、−OCF3、−CN、−OH、−O−CH3、−CH3、−NH−C(O)−CH3、−N(CH3)−C(O)−CH3、−C(O)−CH3、−S(O)2−CH3、−NH−S(O)2−CH3、−N(CH3)−S(O)2−CH3及び−C(O)−O−C2H5から選択される一以上の基で置換されており、
R4、R5及びR18が、場合により
【化142】
から選択される一以上の基によりスピロ環又は縮環が形成されるように、1個の環原子又は2個の隣接環原子上でさらに二価置換されている、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
R4が、
【化143】
から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
R5が、電子対、−H及び−C(O)−NH2から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
R6が、−H、−CH3、−C2H5、−O−CH3、−O−C2H5、−F、−CF3及び−OCF3から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
R6が、H又は−O−CH3である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
Aが、単結合、=CH−、−CH2、−O−又は−NH−から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
Aが、−O−及び−NH−から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
Aが、−NH−である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項15】
Zが、C又はNである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
医薬としての、前記請求項のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項17】
炎症性疾患の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項18】
炎症性疾患が、呼吸器の炎症性疾患から選択される、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
疾患が、慢性閉塞性肺疾患、喘息及び嚢胞性線維症から選択される、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
神経疾患の処置、好ましくは疼痛性疾患の処置、特に神経因性疼痛疾患の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項21】
免疫関連疾患の処置、好ましくは糖尿病の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項22】
心血管疾患の処置、好ましくは末梢アテローム性動脈硬化症の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項23】
糖尿病性腎症の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項1】
式(I):
【化138】
[式中、
R1は、−L1−R7であり、
L1は、結合又は−C1−C2−アルキレン及び−C1−C2−アルケニレンから選択される基から選択される連結基であり、場合により−O−、−C(O)−及び−NH−から選択される一以上の基を鎖内に含み、場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、O−C1−C6−アルキル及び−CNから選択される基で置換されており、
R7は、−C3−C8−シクロアルキル、−C3−C8−ヘテロシクリル、−C5−C10−アリール及び−C5−C10−ヘテロアリールから選択される環であり、
環R7は、場合により−CF3、−O−CF3、−CN及び−ハロゲンから選択される一以上の基で置換されており、又は
環R7は、場合により−C1−C6−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、−C3−C8−シクロアルキル、−C3−C8−ヘテロシクリル、−C1−C6−アルケニル及び−C1−C6−アルキニルから選択される一以上の基で置換されており(場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−CN、−CF3、−OCF3、ハロゲン及び=Oから選択される一以上の基で置換されている)、又は
環R7は、−C1−C6−アルキレン、−C2−C6−アルケニレン及び−C4−C6−アルキニレンから選択される一以上の基により縮環が形成されるように、場合により2個の隣接環原子上でさらに二価置換されており、これらの基では、その1又は2個の炭素中心が場合によりN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子で置換されていてもよく、二価の基は、場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−CN、−CF3、−OCF3、ハロゲン及び=Oから選択される一以上の基で置換されており、
R2は、−H、−ハロゲン、−CN、−O−C1−C4−アルキル、−C1−C4−アルキル、−CH=CH2、−C≡CH、−CF3、−OCF3、−OCF2H及び−OCFH2から選択され、
R3は、−H、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−シクロプロピル、−OCH3及び−CNから選択され、
R4及びR5は、独立して電子対、−H、ならびに−C1−C6−アルキル、−NH2、−C3−C8−シクロアルキル、−C3−C8−ヘテロシクリル、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、及び−C(O)-N(R8,R8’)から選択される基から選択され、R8及びR8’は、独立して−H及び−C1-C6-アルキルから選択され、
R4及びR5が電子対又は−Hでない場合、場合により独立して−ハロゲン、−OH、−CF3、−CN、−C1−C6−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−O−C3−C8−シクロアルキル、−O−C3−C8−ヘテロシクリル、−O−C5−C10−アリール、−O−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C6−アルキレン−CN、−C0−C4−アルキレン−O−C1−C4−アルキル、−C0−C4−アルキレン-O−C3−C8−シクロアルキル、−C0−C4−アルキレン−O−C3−C8−ヘテロシクリル、−C0−C4−アルキレン−O−C5−C10−アリール、−C0−C4−アルキレン−O−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C4−アルキレン−Q−C0−C4−アルキル−N(R9,R9’)、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C1−C4−アルキル、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C3−C8−シクロアルキル、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C3−C8−ヘテロシクリル、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C5−C10−アリール、−C0−C4−アルキレン−N(R10)−Q−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C4−アルキレン−Q−N(R11,R11’)、−C0−C4−アルキレン-N(R12)−Q−N(R13,R13’)、−C0−C4−アルキレン−R14、−C0−C4−アルキレン−Q−C1−C6−アルキル、−C0−C4−アルキレン−Q−C3−C8−シクロアルキル、−C0−C4−アルキレン−Q−C3−C8−ヘテロシクリル、−C0−C4−アルキレン−Q−C5−C10−アリール、−C0−C4−アルキレン−Q−C5−C10−ヘテロアリール、−C0−C4−アルキレン−O−Q−N(R15,R15’)及び−C0−C4−アルキレン−N(R16)−Q−O−(R17)から選択される一以上の基で置換されており、
Qは、−C(O)−及び−SO2−から選択され、
R12、R16は、独立して−H、−C1−C6−アルキル及び−C3−C6−シクロアルキルから選択され、
R9、R9’、R10、R11、R11’、R13、R13’、R15、R15’は、独立して−H、−C1−C6−アルキル及び−C3−C6−シクロアルキルから選択されるか、又は
R9及びR9’、R11及びR11’、R13及びR13’、R15及びR15’は、一緒になって−C2−C6−アルキレン基を形成し、
R14及びR17は、独立して−H、−C1−C6−アルキル、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、−C3−C8−シクロアルキル及び−C3−C8−ヘテロシクリルから選択され(前記−C3−C8−ヘテロシクリルは、場合により窒素及び/又は−SO2−を環内に含んでいる)、R14及びR17は、場合により−OH、−OCH3、−CF3、−OCF3、−CN、−ハロゲン、−C1−C4−アルキル、=O及び−SO2−C1−C4−アルキルから選択される一以上の基で置換されており、又は
R4及び/又はR5は、独立して構造−L2−R18の基であり、
L2は、−NH−及び−N(C1−C4−アルキル)−から選択され、
R18は、−C5−C10−アリール、−C5−C10−ヘテロアリール、−C3−C8−シクロアルキル及び−C3−C8−ヘテロシクリルから選択され、
R18は、場合によりハロゲン、−CF3、−OCF3、−CN、−OH、−O−C1−C4−アルキル、−C1−C6−アルキル、−NH−C(O)−C1−C6−アルキル、−N(C1-C4-アルキル)−C(O)−C1−C6−アルキル、−C(O)−C1−C6−アルキル、−S(O)2−C1−C6−アルキル、−NH−S(O)2−C1−C6−アルキル、−N(C1−C4−アルキル)−S(O)2−C1−C6−アルキル及び−C(O)−O−C1−C6−アルキルから選択される一以上の基で置換されており、
R4、R5及びR18は、R4、R5及び/又はR18と一緒になってスピロ環が形成されるように、場合によりスピロ−C3−C8−シクロアルキル又はスピロ−C3−C8−ヘテロシクリルでさらに置換され(前記スピロ−C3−C8−ヘテロシクリルは、場合により窒素、−C(O)−、−SO2−及び−N(SO2−C1−C4−アルキル)−から選択される一以上の基を環内に含んでいる)、又は
R4、R5及びR18は、場合により−C1−C6−アルキレン、−C2−C6−アルケニレン及び−C4−C6−アルキニレンから選択される一以上のスピロ環又は縮環形成基でさらに二価置換されており、これらの基では、その1又は2個の炭素中心が場合によりN、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子で置換されていてもよく、そして場合により−OH、−NH2、−C1−C3−アルキル、−O−C1−C6−アルキル、−CN、−CF3、−OCF3及びハロゲンから選択される一以上の基で1個の環原子又は2個の隣接環原子上が置換されていてもよく、
R6は、−H、−C1−C4−アルキル、−OH、−O−C1−C4−アルキル、−ハロゲン、−CN、−CF3及び−OCF3から選択され、
Aは、単結合、=CH−、−CH2−、−O−、−S−及び−NH−から選択され、
nは、1、2又は3であり、
Zは、C又はNである]
に記載の化合物並びにその薬理学的に許容し得る酸との酸付加塩の形態である化合物。
【請求項2】
R1が、−L1−R7であり、
L1が、結合又はメチレン、エチレン、メテニレン及びエテニレンから選択される基であり、
R7が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、フェニル、ピリジル及びフラニルから選択される環であり、
L1が、結合でない場合、場合によりメチル及びエチルから選択される一以上の基で置換されており、
L1が、結合でない場合、場合により一以上の−O−原子を含んでおり、
環R7が、場合により−F、−Cl、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−シクロプロピル、−t−ブチル、−CF3、−O−CF3、−CN、−O−メチル、フラニル及びフェニルから選択される一以上の基で置換されている(前記フラニル及び前記フェニルは、場合により独立して−C1−C3−アルキル、ハロゲン、−OCH3、−CF3及び−OCF3から選択される一以上の基で置換されている)か、又は
環R7が、縮環が形成されるように、
【化139】
から選択される一以上の基により2個の隣接環原子上で二価置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1が、
【化140】
から選択される、請求項1〜2のいずれかに記載の化合物。
【請求項4】
R2が、−H、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−シクロプロピル、−ブチル、−i−ブチル、−t−ブチル、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH=CH2、−C≡CH及び−OCH3から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
R2が、−H、−メチル、−エチル、−Br及び−OCH3から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
R3が、−H及び−メチルから選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
R4及びR5が、独立して電子対、−H及び−i−プロピル、−アミノ、−ピロリジニル、−ピペリジニル、−モルホリニル、−アゼパニル、−オキサゼパニル、−ピペラジニル、−アゼチジニル、−テトラヒドロピラニル、−シクロペンチル、−シクロヘキシル及び−C(O)−N(R8,R8’)から選択される基から選択され、R8及びR8’が、独立して−H及び−C1−C6−アルキルから選択され、
R4及びR5が、電子対及び−Hでない場合、場合により独立して−フルオロ、−メチル、−エチル、−プロピル、−i−プロピル、−ブチル、−i−ブチル、−t−ブチル、−ヒドロキシ、−CF3、−OCF3、-CN、−O−CH3、−O−C2H5、−O−C3H7、−CH2−CN、−CH2−O−CH3、−(CH2)2−O−CH3、−C(O)−CH3、−C(O)−C2H5、−C(O)−C3H7、−COOH、−C(O)−NH2、−C(O)−NH−CH3、−C(O)−N(CH3)2、−NH−C(O)−CH3、−N(CH3)C(O)−CH3、-NH−C(O)−C2H5、−N(CH3)−C(O)−C2H5、−NH−C(O)−C3H7、−N(CH3)−C(O)−C3H7、−NH−SO2−CH3、−N(CH3)−SO2−CH3、−N(C2H5)−SO2−CH3、−N(C3H7)−SO2−CH3、−NH−SO2−C2H5、−N(CH3)−SO2−C2H5、−N(C2H5)−SO2−C2H5、−N(C3H7)−SO2−C2H5、−NH−SO2−C3H7、−N(CH3)−SO2−C3H7、−N(C2H5)−SO2−C3H7、−N(C3H7)−SO2−C3H7、−NH−SO2−C3H5、−N(CH3)−SO2−C3H5、−N(C2H5)−SO2−C3H5、−N(C3H7)−SO2−C2H5、−CH2−NH−SO2−CH3、−CH2−N(CH3)−SO2−CH3、−CH2−NH−SO2−C2H5、−CH2−N(CH3)−SO2−C2H5、−CH2−NH−SO2−C3H7、−CH2−N(CH3)−SO2−C3H7、−CH2−NH−SO2−C3H5、−CH2−N(CH3)−SO2−C3H5、−NH−C(O)−NH2、−N(CH3)−C(O)−NH2、−NH−C(O)−NH−CH3、−N(CH3)−C(O)−NH−CH3、−NH−C(O)−N(CH3)2、−N(CH3)−C(O)−N(CH3)2、−SO2−NH2、−SO2−NH(CH3)、−SO2−N(CH3)2、−C(O)−NH−C2H5、−C(O)−N(CH3)−C2H5、−C(O)−N(CH3)−C3H7、−C(O)−N(CH3)−C4H9、−C(O)−NH−CH(CH3)−C2H5、−C(O)−N(CH3)−CH(CH3)−C2H5、−CH2−C(O)−NH2、−CH2−C(O)−NH−CH3、−CH2−C(O)−N(CH3)2、−N(CH3)−SO2−N(CH3)2、−フェニル、−ピリジン−4−イル、−CH2−3−メチル−オキセタン−3−イル、−O−1,2−ジフルオロ−フェン−5−イル、−O−ピリジン−2−イル、−ピロリジン−2−オン−1−イル、−3,5−ジメチル−[1,2,4]トリアゾール−4−イル、3−メチル-[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル、
【化141】
から選択される一以上の基で置換されており、又は
R4及びR5が、独立して構造−L2−R18の基であり、
L2が、−NH−、−N(CH3)−及び−N(C2H5)−から選択され、
R18が、−テトラヒドロピラニル、−シクロプロピル、−シクロブチル、−シクロペンチル、−シクロヘキシル、−シクロヘプチル、−シクロオクチル、−ピロリジニル、−ピペリジニル、−ピペラジニル、−モルホリニル、−クロマニル、−オクタヒドロ−ピラノ−ピロリル、−オクタヒドロ−ピラノ−ピリジニル、−オクタヒドロ−ピラノ−オキサジニル、−オキサスピロデカニル及び−テトラヒドロ−ナフチリジニルから選択され、
R18が、場合により−F、−CF3、−OCF3、−CN、−OH、−O−CH3、−CH3、−NH−C(O)−CH3、−N(CH3)−C(O)−CH3、−C(O)−CH3、−S(O)2−CH3、−NH−S(O)2−CH3、−N(CH3)−S(O)2−CH3及び−C(O)−O−C2H5から選択される一以上の基で置換されており、
R4、R5及びR18が、場合により
【化142】
から選択される一以上の基によりスピロ環又は縮環が形成されるように、1個の環原子又は2個の隣接環原子上でさらに二価置換されている、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
R4が、
【化143】
から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
R5が、電子対、−H及び−C(O)−NH2から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
R6が、−H、−CH3、−C2H5、−O−CH3、−O−C2H5、−F、−CF3及び−OCF3から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
R6が、H又は−O−CH3である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
Aが、単結合、=CH−、−CH2、−O−又は−NH−から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
Aが、−O−及び−NH−から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
Aが、−NH−である、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項15】
Zが、C又はNである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
医薬としての、前記請求項のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項17】
炎症性疾患の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項18】
炎症性疾患が、呼吸器の炎症性疾患から選択される、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
疾患が、慢性閉塞性肺疾患、喘息及び嚢胞性線維症から選択される、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
神経疾患の処置、好ましくは疼痛性疾患の処置、特に神経因性疼痛疾患の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項21】
免疫関連疾患の処置、好ましくは糖尿病の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項22】
心血管疾患の処置、好ましくは末梢アテローム性動脈硬化症の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項23】
糖尿病性腎症の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【公表番号】特表2012−512834(P2012−512834A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541435(P2011−541435)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067378
【国際公開番号】WO2010/070032
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067378
【国際公開番号】WO2010/070032
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】
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