説明

炎症性疼痛の治療または予防の方法

本発明は、脊椎動物、特にヒト被験体における、痛覚過敏、温熱性または機械性異痛を含む炎症性疼痛の治療、予防、拮抗および/または症状緩和のための、アンギオテンシンII受容体2(AT2受容体)アンタゴニストの使用を開示する。AT2受容体アンタゴニストは、単独または炎症性状態の制御において有用なものなどの他の化合物との組み合わせで提供してもよい。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体にAT2受容体アンタゴニストの有効量を投与する段階を含む、被験体の炎症性疼痛の治療または予防のための方法。
【請求項2】
AT2受容体アンタゴニストが小分子、核酸、ペプチド、ポリペプチド、およびペプチド模倣薬から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
AT2受容体アンタゴニストが式(I)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項1記載の方法:

式中、
R1およびR2が、R1およびR2の両方が水素であることはないとの条件で、H、ベンジル、置換ベンジル、フェニル、置換フェニル、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、置換C3-6シクロアルキル、およびヘテロアリールから独立に選択され、
R4が、カルボキシレート、カルボン酸、サルフェート、ホスフェート、スルホンアミド、ホスホンアミド、またはアミドから選択され、
Xが、R4が硫黄または酸素であるとき、R1またはR2の一方は存在しないとの条件で、CH、窒素、硫黄、または酸素から選択され、
Yが、硫黄、酸素、またはN-RNから選択され、ここでRNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2から選択され、
Gが、下記の環系から選択される、5または6員の、ホモ芳香族または不飽和、置換または無置換の、複素環であり、

ここで記号「*」は縮合環「A」と「G」との間で共有される結合を示し、
R5がH、C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、または置換C1-6アルコキシから選択され、
R6およびR8が、R6またはR8の一方が水素ではないとの条件で、H、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、置換C1-6アルコキシ、フェニル、フェニルオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルオキシ、置換ビフェニルオキシ、ナプチル(napthyl)、置換ナプチルから独立に選択され、かつ
R7がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナプチル、置換ナプチル、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択される。
【請求項4】
AT2受容体アンタゴニストが式(II)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項1記載の方法:

式中、
R1およびR2が、R1またはR2の一方が水素ではないとの条件で、H、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、置換C3-6シクロアルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリール、置換ビフェニルメチレン、ならびに飽和および不飽和置換ビフェニルメチレンから独立に選択され、
R4がカルボキシレート、カルボン酸、サルフェート、ホスフェート、スルホンアミド、ホスホンアミド、またはアミドから選択され、
Xが、R4が硫黄もしくは酸素であるとき、R1またはR2の一方は存在しないとの条件で、CH、窒素、硫黄、または酸素から選択され、かつ
Yが硫黄、酸素またはN-RNから選択され、ここでRNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2から選択される。
【請求項5】
AT2受容体アンタゴニストが式(III)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項1記載の方法:

式中、
R1、R2、およびR3が、R1またはR2の少なくとも一つが水素ではないとの条件で、H、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、C1-6アルキル、置換C1-6アルキルから独立に選択され、
Xが、R4が硫黄もしくは酸素であるとき、R1もしくはR2の一方は存在しないとの条件で、CH、窒素、硫黄もしくは酸素から選択されるか、またはR1とR2の両方が存在しないとの条件で、アリールもしくはヘテロアリールであり、
VがCHまたは窒素原子から選択され、
Yが硫黄、酸素またはN-RNから選択され、ここでRNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2から選択され、
R4がカルボキシレート、カルボン酸、サルフェート、ホスフェート、スルホンアミド、ホスホンアミド、またはアミドから選択され、
Gが、下記の環系から選択される、5または6員の、ホモ芳香族または不飽和、置換または無置換の、複素環であり、

ここで、記号「*」が縮合環「A」と「G」との間で共有される結合を示し、
R5がH、C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、またはC1-6アルコキシから選択され、
R6およびR8が、R6またはR8の一方が水素ではないとの条件で、H、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、置換C1-6アルコキシ、フェニル、フェニルオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルオキシ、置換ビフェニルオキシ、ナプチル、置換ナプチルから独立に選択され、かつ
R7がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナプチル、置換ナプチル、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択される。
【請求項6】
AT2受容体アンタゴニストが式(IV)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項1記載の方法:

式中、
R10がH、ハロゲン、C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、またはC1-6アルコキシから選択され、
R9が-NR13R14から選択され、ここでR13およびR14がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2;以下から選択される、5または6員の、飽和または不飽和、置換または無置換の、炭素環または複素環:

から独立に選択され、
VがCHまたは窒素原子から選択され、
Yが硫黄、酸素、またはN-RNから選択され、ここでRNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2から選択され、
Gが、下記の環系から選択される、5または6員の、ホモ芳香族または複素環式、不飽和、置換環であり:

ここで記号「*」が縮合環「A」と「G」との間で共有される結合を示し、
R5がC1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、またはC1-6アルコキシから選択され、
R6およびR8が、R6またはR8の一方が水素ではないとの条件で、H、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、置換C1-6アルコキシ、フェニル、フェニルオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルオキシ、置換ビフェニルオキシ、ナプチル、置換ナプチルから独立に選択され、かつ、
R7がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナプチル、置換ナプチル、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択される。
【請求項7】
AT2受容体アンタゴニストが式(V)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項1記載の方法:

式中、
MがHまたはハロゲン(フルオロ、ブロモ、ヨード、クロロ)であり、
R5がC1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、またはC1-6アルコキシから選択され、
R16がC1-6アルキルアミノ、C1-6ジアルキルアミノ、置換C1-6アルキルアミノ、置換ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、置換アリールアミノ、置換ジアリールアミノ、アルキルアリールアミノ、ジアルキルアリールアミノ、置換アルキルアリールアミノ、置換ジアルキルアリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、ジシクロアルキルアミノ、ジヘテロアリールアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アルキルアリールカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノから選択され、かつ
R17がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールから選択される。
【請求項8】
AT2受容体アンタゴニストが式(VIII)で表されるペプチド化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項1記載の方法:
R1-R2-R3-R4-R5-R6-Pro-R7 (VIII)
式中、
R1が存在しないか、または水素、スクシニル、L-アスパルチル、サルコシル、L-セリル、スクシナミル、L-プロピル、グリシル、L-チロシル、Nα-ニコチノイル-チロシル、またはD-もしくはL-アスパラギルから選択され;
R2がアルギニルまたはN-ベンゾイルカルボニルアルギニルから選択され;
R3が存在しないか、またはバリルであり;
R4が存在しないか、またはL-フェニルアラニルもしくはL-チロシルから選択され;
R5がバリル、L-イソロイシル、L-アラニルまたはL-リシルから選択され;
R6がL-ヒスチジル、L-イソロイシル、L-チロシル、またはp-アミノフェニルアラニルから選択され;かつ
R7がL-アラニン、L-チロシン、L-もしくはD-ロイシン、グリシン、L-イソロイシン、またはβ-アラニン残基から選択される。
【請求項9】
AT2受容体アンタゴニストが式(IX)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項3記載の方法:

式中、
XがCHまたは窒素から選択され、
R1およびR2が、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、置換C3-6シクロアルキル、およびヘテロアリールから独立に選択され、
R5が水素、C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、および置換C1-6アルコキシから選択され、かつ
R7がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナプチル、置換ナプチル、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択される。
【請求項10】
AT2受容体アンタゴニストが式(X)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項3記載の方法:

式中、
XがCHまたは窒素から選択され、
R1およびR2が、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、置換C3-6シクロアルキル、およびヘテロアリールから独立に選択され、かつ
R6およびR8が、R6またはR8の一方が水素ではないとの条件で、H、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、置換C1-6アルコキシ、フェニル、フェニルオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルオキシ、置換ビフェニルオキシ、ナプチル、置換ナプチルから独立に選択される。
【請求項11】
AT2受容体アンタゴニストが、R1およびR2がフェニルもしくは置換フェニル、C1-6アルキル、置換ビフェニルメチレンから独立に選択され、XがCHもしくは窒素から選択され、かつR4がカルボン酸である、式(II)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項4記載の方法。
【請求項12】
AT2受容体アンタゴニストが式(XI)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項6記載の方法:

式中、
VがCHまたは窒素原子から選択され、
YおよびWが硫黄、酸素またはN-RNから独立に選択され、ここでRNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2から選択され、
R5がC1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、またはC1-6アルコキシから選択され、
R7がフェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナプチル、置換ナプチル、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択され、かつ
R9が-NR13R14から選択され、ここでR13およびR14がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、またはNH2;下記を含むが、それらに限定されるわけではない、5または6員の、飽和または不飽和、置換または無置換の、炭素環または複素環:

から独立に選択され、かつ
R10がH、ハロゲン、C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、またはC1-6アルコキシから選択される。
【請求項13】
AT2受容体アンタゴニストが、R1およびR2がフェニルであり、XがCHであり、R5が水素もしくはC1-4アルキルであり、かつR7が置換ベンジルから選択される、式(IX)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項3または9のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
AT2受容体アンタゴニストが、R5が水素であり、かつR7が4-(N,N-ジメチルアミノ)-3-メチルベンジル、4-メトキシ-3-メチルベンジル、4-アミノ-3-メチルベンジルから選択される、式(IX)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項3、9、または13のいずれか一項記載の方法。
【請求項15】
AT2受容体アンタゴニストが、R1およびR2がフェニルもしくは置換フェニルから独立に選択され、XがCHであり、R4がカルボン酸であり、R6がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、置換C1-6アルコキシ、フェニル、フェニルオキシから選択され、かつR8がH、フェニル、フェニルオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、ビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルオキシ、置換ビフェニルオキシ、ナプチル、および置換ナプチルから選択される、式(X)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項10記載の方法。
【請求項16】
AT2受容体アンタゴニストが、VがCHであり、YおよびWが酸素であり、R5がC1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、もしくはC1-6アルコキシから選択され、R7がビフェニル、置換ビフェニル、ビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナプチル、置換ナプチル、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択され、RNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、もしくはNH2から選択され、R9が-NR13R14から選択され、ここでR13およびR14がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール、OH、もしくはNH2;下記を含むが、それらに限定されるわけではない、5もしくは6員の、飽和もしくは不飽和、置換もしくは無置換の、炭素環もしくは複素環:

から独立に選択され、かつR10がH、ハロゲン、C1-6アルキル、フェニル、置換フェニル、置換C1-6アルキル、もしくはC1-6アルコキシから選択される、式(XI)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項12記載の方法。
【請求項17】
AT2受容体アンタゴニストが、VがCHであり、YおよびWが酸素であり、R5がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、もしくはC1-6アルコキシから選択され、R7がビフェニルメチレン、置換ビフェニルメチレン、ナフチルメチレン、および置換ナフチルメチレンから選択され、RNがH、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリールから選択され、R9が-NR13R14から選択され、ここでR13およびR14がC1-6アルキル、置換C1-6アルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、置換ベンジル、C1-4アルキルアリール、置換C1-4アルキルアリール;下記を含むが、それらに限定されるわけではない、5もしくは6員の、飽和もしくは不飽和、置換もしくは無置換の、炭素環もしくは複素環:

から独立に選択され、かつR10がHである、式(XI)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項12または16のいずれか一項記載の方法。
【請求項18】
AT2受容体アンタゴニストが、R7が式(XII)で表される置換ビフェニルメチレン基から選択される、式(XI)で表される化合物、またはその薬学的に適合性の塩から選択される、請求項12、16、または17のいずれか一項記載の方法:

式中、
RHが水素、-OH、-SH、-HN2、ニトリル、CF3、ハロ(F、Cl、Br、I)、-NO2、C1-C4アルキルアミノ、C1-C4ジアルキルアミノから選択され、かつ
RAがC1-C10アルキル、C3-C10アルケニル、C3-C10アルキニル、アリール、-(C1-C4アルキル)アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C3-C7-シクロアルキル、C1-C4-過フルオロアルキル、-OH、-SH、-HN2、ニトリル、C1-C10-アルコキシ、ハロC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、C1-C10-アルキルチオ、-CF3、ハロ(F、Cl、Br、I)、-NO2、-CO2R23、-NH2、C1-C4アルキルアミノ、C1-C4ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アリールC1-4アルキルアミノ、アリールC1-4ジアルキルアミノ、アリールオキシ、アリールC1-4アルキルオキシ、ホルミル、C1-10アルキルカルボニルおよびC1-10アルコキシカルボニル、-PO3H2、-CO2H、-CONHSO2R21、-CONHSO2NHR20、-NHCONHSO2R21、-NHSO2R21、-NHSO2NHCOR21、-SO2NHR20、-SO2NHCOR21、-SO2NHCONHR20、-SO2NHCO2R21、テトラゾリル、-CHO、-CONH2、-NHCHO、-CO-(C1-C6過フルオロアルキル)、-S(O)r-(C1-C6過フルオロアルキル)から選択され、ここでR20がH、C1-C5-アルキル、アリール、-(C1-C4-アルキル)-アリール、ヘテロアリールであり;R21がアリール、ヘテロアリール、-OH、-SH、C1-C4-アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキルチオ、-CF3、ハロ、-NO2、-CO2R23、-NH2、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、-PO3H2、またはヘテロアリールからなる群より選択される置換基で任意で置換されていてもよいアリール、C3-C7-シクロアルキル、C1-C4-過フルオロアルキル、C1-C4アルキルであり;かつR22がC1-C6-アルキル、C3-C6-シクロアルキル、アリール、-(C1-C5-アルキル)-アリール、またはヘテロアリールから選択される。
【請求項19】
AT2受容体アンタゴニストがAT2受容体ポリペプチドと免疫相互作用性である抗原結合分子である、請求項1記載の方法。
【請求項20】
AT2受容体アンタゴニストがAT2遺伝子の発現産物のレベルまたは機能活性を阻害または他の様式で低下させる核酸分子である、請求項1記載の方法。
【請求項21】
AT2受容体アンタゴニストがアンチセンス分子である、請求項20記載の方法。
【請求項22】
AT2受容体アンタゴニストがリボザイムである、請求項20記載の方法。
【請求項23】
AT2受容体アンタゴニストがRNAi分子である、請求項20記載の方法。
【請求項24】
AT2受容体アンタゴニストが、薬学的に許容される担体または希釈剤を含む組成物の形で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項25】
前記組成物を注射、局所適用、または経口経路から選択される経路により、炎症性疼痛を治療または予防するのに有効である期間および量で投与する、請求項24記載の方法。
【請求項26】
炎症性疼痛が感染に起因する、請求項1記載の方法。
【請求項27】
感染が、ウイルス感染、細菌感染、または真菌感染から選択される、請求項26記載の方法。
【請求項28】
炎症性疼痛が組織の熱傷に起因する、請求項1記載の方法。
【請求項29】
組織の熱傷が、皮膚組織の熱傷または日焼けから選択される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
炎症性疼痛が自己免疫疾患に起因する、請求項1記載の方法。
【請求項31】
自己免疫疾患が、関節リウマチ、炎症性関節炎、乾癬、強直性脊椎炎、骨関節症、大腸炎、および過敏性腸疾患から選択される、請求項30記載の方法。
【請求項32】
炎症性疼痛が、皮膚、筋肉、および関節から選択される組織または器官の炎症状態に起因する、請求項1記載の方法。
【請求項33】
炎症性疼痛が癌に起因する、請求項1記載の方法。
【請求項34】
炎症性疼痛が外傷または手術に起因する、請求項1記載の方法。
【請求項35】
被験体の炎症性疼痛の予防または緩和のための方法であって、任意で薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む組成物の形である、AT2受容体アンタゴニストの有効量を被験体に投与する段階を含む方法。
【請求項36】
炎症性疼痛を有するか、または炎症性疼痛を発症するリスクが高い被験体において鎮痛をもたらす方法であって、任意で薬学的に許容される担体および/または希釈剤を含む組成物の形である、AT2受容体アンタゴニストの有効量を被験体に投与する段階を含む方法。
【請求項37】
炎症性疼痛を有する、または炎症性疼痛を発症するリスクが高い被験体において鎮痛をもたらす医用製剤の製造における、AT2受容体アンタゴニストの使用。
【請求項38】
炎症性疼痛の治療のために、AT2受容体に拮抗する薬剤を同定する方法であって、下記の段階を含む方法:
調製物を試験薬剤と接触させる段階であって、該調製物が(i)AT2受容体ポリペプチドの少なくとも生物活性断片、またはその変異体もしくは誘導体に対応するアミノ酸配列を含むポリペプチド;または(ii)AT2受容体ポリペプチドをコードする遺伝子の発現を調節する遺伝子配列の少なくとも一部を含むポリヌクレオチドであって、レポーター遺伝子に機能的に連結されているポリヌクレオチドを含む、段階、および
AT2受容体ポリペプチドまたはレポーター遺伝子の発現産物のレベルまたは機能活性における低下を、試験薬剤非存在下での通常または基準のレベルまたは機能活性と比べて検出する段階であって、該低下により、薬剤がAT2受容体アンタゴニストであり、炎症性疼痛の治療に有用であることが示される段階。
【請求項39】
AT2受容体を発現する細胞の第一試料をAT2受容体リガンドと接触させて、マーカーを測定する段階、AT2受容体を発現する細胞の第二試料を薬剤およびリガンドと接触させて、マーカーを測定する段階、ならびに細胞の第一試料のマーカーを細胞の第二試料のマーカーと比較する段階を含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
AT2受容体の活性化または細胞の増殖もしくは分化に関連する一つもしくは複数のマーカー、またはマーカーの組み合わせのレベルを測定する段階を含む、請求項38記載の方法。
【請求項41】
一つまたは複数のマーカーがZfhep発現、酸化窒素レベル、または酸化窒素シンターゼレベルから選択される、請求項36記載の方法。
【請求項42】
一つまたは複数のマーカーがZfhep発現、酸化窒素レベル、または酸化窒素シンターゼレベルから選択され、薬剤が、Zfhep発現または酸化窒素レベルまたは酸化窒素シンターゼのレベルもしくは機能活性または細胞の分化のいずれか一つまたは複数を阻害または他の様式で低下させる場合に、陽性と評価される、請求項36記載の方法。
【請求項43】
炎症性疼痛を有する、または炎症性疼痛を発症するリスクが高い被験体において鎮痛をもたらすための薬剤を製造する方法であって、請求項38記載のAT2受容体に拮抗すると予想される薬剤を試験する段階、および拮抗作用について陽性と評価されることに基づいて薬剤を合成する段階を含む方法。
【請求項44】
炎症性疼痛を治療または予防するための薬剤の効果を改善するために、薬剤を誘導体化する段階、および誘導体化した薬剤を薬学的に許容される担体または希釈剤と共に任意に製剤化する段階をさらに含む、請求項43記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2009−530315(P2009−530315A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500663(P2009−500663)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000339
【国際公開番号】WO2007/106938
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(500020760)ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド (20)
【Fターム(参考)】