現像装置及びプロセスカートリッジ
【課題】現像装置において現像ローラへの現像バイアスの給電が良好に実現でき、更に長期に亘って良好な画像を形成するための現像装置及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】像担持体に現像剤を供給するための現像ローラ13bと、現像ローラ13bに電圧供給する電圧供給部である電気接点部材23と、現像ローラ13bの端部に固定された導電性樹脂フランジ部材132fと、現像ローラ13bを回転可能に支持する支持部材18bと、を備え、導電性樹脂フランジ部材132fの支持部材18bとの接触部分に固定された介在部材20を有し、介在部材20は、支持部材18bとの接触部分において、支持部材18bに対する耐磨耗性が、導電性樹脂フランジ部材132fより優れている。
【解決手段】像担持体に現像剤を供給するための現像ローラ13bと、現像ローラ13bに電圧供給する電圧供給部である電気接点部材23と、現像ローラ13bの端部に固定された導電性樹脂フランジ部材132fと、現像ローラ13bを回転可能に支持する支持部材18bと、を備え、導電性樹脂フランジ部材132fの支持部材18bとの接触部分に固定された介在部材20を有し、介在部材20は、支持部材18bとの接触部分において、支持部材18bに対する耐磨耗性が、導電性樹脂フランジ部材132fより優れている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真感光体に形成した静電潜像を現像するための現像装置、及び前記現像装置を有するプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所謂電子写真画像形成プロセス(工程)を用いて画像形成動作を行う電子写真画像形成装置が広く使用されている。この電子写真画像形成プロセスにおいては、一様に帯電された(帯電工程)、電子写真感光体に画信号に応じた光照射を行う。これによって電子写真感光体に静電潜像を形成する(露光工程)。そして、この電子写真感光体に対して現像ローラを回転させて現像剤(以下、「トナー」と称す。)を供給し、トナーによって潜像を現像して可視像化する(現像工程)。そして、トナー画像を記録媒体に転写して(転写工程)、それを熱や圧力により定着する(定着工程)。このようにして、記録媒体に画像記録を行う。
【0003】
このような電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0004】
このプロセスカートリッジ方式によれば、装置本体のメンテナンスをサービスマンによらず、ユーザー自身で行うことが出来るので、格段に操作性を向上させることができる。そのため、このプロセスカートリッジ方式は広く採用されている。
【0005】
ここで、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジとは、電子写真感光体と少なくとも前記プロセス手段としての現像装置が一体化されたものである。
【0006】
ここで、現像装置では、現像ローラが使用されている。そして前記現像ローラの長手方向両端部には、フランジ部材が固定されている。そして、前記現像ローラは、フランジ部材によって支持部材に回転可能に支持されている。これによって、現像ローラは、現像装置本体に回転可能に支持されている。
【0007】
そして、現像動作時に現像ローラには、画像形成装置本体に設けれれた電源から現像バイアスが印加される。この現像バイアスにより、現像ローラに担持されている現像剤は、露光工程時に感光体に形成された静電潜像に移動する。そして静電潜像の可視像化(現像)がなされる。
【0008】
ここで、上記フランジ部材が導電性樹脂にて構成されるものであれば、現像ローラへの給電は、画像形成装置本体の接点から支持部材に固定された電極板、導電性樹脂フランジ部材を介して行われる(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
しかしながら、画像形成装置の高速化が進むと、特に連続画像形成においては、現像ローラが回転し続ける。この際に、支持部材とフランジ部材とが摺動することによって回転動作が行われる。ところで、フランジ部材が現像バイアスの給電機能を兼ねている場合には、支持部材の摩耗が進むことことがある。これは、フランジ部材の材料を選択するにあたって、磨耗性よりも導電性を重視して材料の選択を行うからである。よって、現像バイアスを印加するための電気接点の接触が不良となるおそれがある。
【特許文献1】特開平9−15967号公報(第26項、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、現像ローラへの現像バイアスの給電が良好に実現できる現像装置、及び、プロセスカートリッジを提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、耐久性に優れた現像装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、長期に亘って良好な画像を得ることができる現像装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、現像ローラを回転可能に支持する支持部材がフランジ部材によって磨耗されにくい現像装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、本発明に係る現像装置及びプロセスカートリッジにて達成される。要約すれば、代表的な本発明によれば、電子写真画像形成装置に用いられる、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を用いて、前記感光体に形成された静電潜像を現像するための導電性現像ローラと、
前記電子写真画像形成装置本体から、前記現像ローラに供給する現像バイアスを受ける接点部材と、
前記接点部材が受けた現像バイアスを前記現像ローラに供給する導電性樹脂フランジ部材であって、前記現像ローラのの端部に固定された導電性樹脂フランジ部材と、
前記現像ローラを回転可能に支持する支持部材と、
前記導電性樹脂フランジ部材と前記支持部材との間に介在する、前記フランジ部材に固定された介在部材であって、前記導電性樹脂フランジ部材よりも前記支持部材を磨耗しにくい介在部材と、
を有することを特徴とする現像装置が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の現像装置及びプロセスカートリッジは、長期に亘って良好な画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例に係る現像装置及びプロセスカートリッジを図面に則して説明する。
【0017】
実施例1
以下に本発明に関する一実施例を図面を用いて説明する。ここでは、説明の順序として先ず、本発明が適用される、画像形成装置本体Aの実施例及び画像形成装置本体Aに着脱可能なプロセスカートリッジBの実施例について説明し、次いで本発明の特徴部分である現像装置13の実施例について説明する。
【0018】
先ず、画像形成装置本体Aの全体構成について説明する。
【0019】
本実施例では、図1に示される構成の電子写真画像形成装置本体Aを採用する。ドラム形状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」と称する。)2が回転し、その回転過程において周囲に配置された画像形成手段により画像形成が行われる。
【0020】
先ず、帯電手段11により感光体ドラム2周面が一様帯電される。そして、光学系1から画像情報に基づいた情報光を感光体ドラム2へ照射する。そして、感光体ドラム2周面に静電潜像を形成する。現像装置13により、この潜像を現像して現像剤像(トナー像)を形成する。そして、このトナー像の形成と同期して、記録媒体3をカセット4からローラ5及びこれに圧接した圧接部材6で1枚ずつ分離給送する。記録媒体3を搬送ガイド71fに沿って感光体ドラム2に搬送する。そして、感光体ドラム2に形成したトナー像を転写手段9に電圧印加することによって記録媒体3に転写し、その記録媒体3を搬送ガイド72fに沿って定着手段10へと搬送する。
【0021】
この定着手段10は、駆動ローラ10aと、ヒータを内蔵した定着ローラ10bとを備え、通過する記録媒体3に熱及び圧力を印加する。これによって、転写されたトナー像を記録媒体3上に定着する。そして、この記録媒体3を排出ローラ対8で搬送し、排出部19へと排出する。
【0022】
そして、本実施例では、上記の画像形成手段のいくつかが、画像形成装置Aに着脱自在にプロセスカートリッジBとして一体化されている。次に、プロセスカートリッジBの構成について説明する。
【0023】
本実施例のプロセスカートリッジBでは、図2に詳しく示すように、プロセス手段として、感光体ドラム2を帯電させる帯電手段11、感光体ドラム2に形成された潜像を現像する現像手段13、感光体ドラム2表面に残留する現像剤(トナー)を除去(クリーニング)するためのクリーニング手段14が備えられている。
【0024】
ここで、このプロセスカートリッジBにおける画像形成動作を詳しく説明すると、感光体ドラム2を回転し、帯電工程にて帯電手段である帯電ローラ11へ電圧印加して感光体ドラム2の表面を一様に帯電する。そして、露光工程にて、この帯電した感光体ドラム2に対して、光学系1からの光像(情報光)を開口部12を介して露光して静電潜像を形成する。前記潜像を現像工程にて現像装置13で現像する。
【0025】
ここで、現像装置13について説明する。現像装置13は、カートリッジBの筐体の一部ともなっているトナー収納部としての現像枠体13d内のトナーを、送り手段である回転可能な搬送手段13aで現像ローラ13bの設けられている方向へ送り出する。尚、現像ローラ13bは固定磁石を内蔵している.そして、現像ローラ13bを回転させると共に、現像ブレード13cによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ13bの表面に形成する。そして、現像バイアスを印加してトナーを潜像に応じて感光体ドラム2へ転移させる。これによって、感光体ドラム2にトナー像を形成する。
【0026】
そして、画像形成装置本体Aに設けられた転写手段9にトナー像と逆極性の電圧を印加して、感光体ドラム2に形成されたトナー像を記録媒体3に転写する(転写工程)。その後は、クリーニング手段としてのクリーニングブレード14によって感光体ドラム2に残留したトナーを掻き落とす。そして、除去したトナーをスクイシート15によってすくい取り、除去トナー収納部16へ集める。このように、クリーニング手段によって感光体ドラム2上の残留トナーを除去する。
【0027】
尚、カートリッジBは、現像枠体13dと蓋部材13eを溶着して一体化したトナー現像枠体と、クリーニング枠体17とを結合して構成したカートリッジ枠体に前記各部材を収納してカートリッジ化され、画像形成装置本体Aに設けたカートリッジ装着手段(不図示)によって取り外し可能に装着される。
【0028】
次に、図3と図4を用いて現像ローラ13bの構成について説明する。ここで、図3は、現像ローラ13b長手方向の断面図、図4は、現像ローラ13b端部で非駆動側の導電性樹脂フランジ部材周辺の接点構成を示す図である。
【0029】
上記したように、現像装置13は、現像ローラ13bを回転させると共に、現像ブレード13cによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ13bの表面に形成する。そして、現像ローラ13bに現像バイアスを印加してトナーを静電潜像に応じて感光体ドラム2へ転移させる。これによって現像動作を行う。そして、本実施例の現像ローラ13bは、アルミニウム、ステンレス鋼等の導電性、非磁性の円筒状部材で構成されている。そして、現像ローラ13bの内部には磁界発生手段であるマグネットローラ132bが配されている。そして、下記に説明するそのフランジ部分を通して、装置本体から受けた現像バイアスが現像ローラ13bに給電される。
【0030】
図3に示すように、現像ローラ13b長手方向両端には、嵌合固定されたフランジ部材131f(駆動側)、132f(非駆動側)が設けられている。
【0031】
ここで、左側(駆動)側のフランジ部材131fは、現像ローラ13bの左端部に圧入、接着、カシメ等の方法によって固定されている。また、フランジ部材131fの軸部を、トナー現像枠体13dに固定された支持部材18aによって回転自在に支持されている。又、フランジ部材131fには、感光体ドラム2の端部に設けられたドラムギア(不図示)からの駆動力を受けるスリーブギア19が設けられている。従って、現像ローラ13bは、感光体ドラム2から駆動力を受けて所定の周速で回転する。
【0032】
一方、図4に示すように、現像ローラ13bの右端(非駆動)側には、末端の、現像装置側に設けられた支持部材18bとの摩擦を受ける部分に介在部材20が固定さている。即ち、介在部材20が、前記フランジ部材132fと前記支持部材18bとの間に介在している。そして、フランジ部材132fは、現像ローラ13bと同軸線上に位置する略円筒状又はリング状部分を有し、そして、前記介在部材20は、前記フランジ部材132fの前記略円筒状又はリング状部分の外周部に嵌合され、接着又は圧入等にて固定されている。
【0033】
ここで、前記介在部材20は、前記フランジ部材132fの材質よりも前記支持部材18bを磨耗しにくい材質で形成されている。そして、本実施例では、現像ローラ13bの一端に、導電性の樹脂で形成されたフランジ部材132fが圧入、或いは、カシメ等の機械的方法によって固定されている。そして、このフランジ部材132fの円筒状又はリング状部分の外周部に導電性の樹脂で形成された介在部材20が固定されている。これによって、現像ローラ13bは、介在部材20を介して支持部材18bに回転自在に支持されている。そして、現像ローラ13bは支持部材18bを介して現像枠体13dに取り付けられている。
【0034】
本実施例では、前述した通り、現像ローラ13bの非駆動端において、現像バイアス給電部からの給電経路における摺擦部分において、介在部材20が設けられている。従って、フランジ部材132fと支持部材18bとの間に介在部材20が介在している。そして、介在部材20が支持部材18bと摺動する。これによって、フランジ部材132fが支持部材18bと摺擦してフランジ部材132fが支持部材18bを摩耗することを低減できる。従って、良好な現像バイアスの印加が実現され、良好な画像形成を長期にわたって実施することができ、良好な画像を得ることができる。
【0035】
ここで、前述した通り、現像ローラ131の回転時に、この介在部材20は、フランジ部材13が支持部材18bを磨耗するのと比較して、支持部材18bを磨耗する量が少ない。即ち、前記介在部材20は、前記フランジ部材13よりも前記支持部材18bを磨耗しにくい。
【0036】
ここで、この図4と、図5及び図6を用いて、右(非駆動)側の導電性樹脂フランジ部材132f周辺の接点構成について説明する。
【0037】
本実施例では、導電性樹脂フランジ部材132fの外周に、略円筒状或いはリング状の介在部材20を固定している。固定方法として、図5(a)に示すように、介在部材20を導電性樹脂フランジ部材132f外周に嵌合させ、介在部材20の導電性樹脂フランジ端面131gと対向する断面部分に対向面20aを設ける。そして、図5(b)に示すように、フランジ部材132fの端部外側から端部内側へと押しつける方向である矢印の向きから、超音波溶接による溶接方法において、溶着ホーン(不図示)を当接させ、介在部材20をフランジ部材132fに固定している。そして、図5(c)に示すように、フランジ部材132f内周に導電性の圧縮コイルバネ21を圧入等によって挿入して、フランジ部材132fの準備は完了する。
【0038】
次に、図5(c)に示す組み立て作業を完了したフランジ部材132fを現像ローラ13bに対し圧入する。ここで、圧縮コイルバネ21のバネの巻き方向は、現像ローラ13b長手方向外側から内側に向かって現像ローラ13bの回転方向と逆方向にする。これにより、現像ローラ13bの回転によって生じるフランジ部材132fとの摩擦力が圧縮コイルバネ21の外径を広げる方向に作用する。そのため、現像ローラ13bが回転すると、圧縮コイルバネ21はフランジ132fに対し、締まった状態で確実に固定される。
【0039】
次に、図6に示すように、現像ローラ13bの端部には感光体ドラム2との距離を一定に保つための間隔保持部材22がその一端に嵌められている。一方、支持部材18bの現像ローラ13b端部に対して外側には電気接点部材23が嵌められている。そして、支持部材18bと介在部材20とが嵌合している。これによって、現像ローラ13bは介在部材20、フランジ部材132fを介して、トナー現像枠体13dに回転可能に支持されている。そして現像ローラ13bに駆動力がかかると圧縮コイルバネ21は電気接点部材23に対して摺動する。
【0040】
又、電気接点部材23にはカートリッジBの外部に露出する露出部(カートリッジ電気接点)23aが設けられている。そしてカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着すると、露出部(カートリッジ電気接点)23aが装置本体の電源と接続された装置電気接点(不図示)と接触する。
【0041】
前述した通り、本実施例を適用した現像装置13を備えたカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着すると、画像形成装置本体に設けられた装置電気接点から前記電気接点部材23、前記導電性圧縮コイルバネ21、及び、前記導電性樹脂フランジ部材132fを介して、画像形成装置本体から現像ローラ13bに現像バイアスが印加される。
【0042】
ここで、図7(a)、(b)、(c)を用いて、フランジ132fに介在部材20を固定する動作について説明する。
【0043】
図に示すように、フランジ端面131gに突起部131eを設ける。そして、又介在部材20の端面に穴部20bを設ける。そして、前記フランジ突起部131eで前記穴部20bを係止する。尚、突起部131eを熱カシメや超音波カシメ等によってつぶして固定しても良い。
【0044】
又、上述のように、介在部材20をフランジ部材132fに圧入しても良いし、又、接着して固定しても良い(不図示)。
【0045】
更に、フランジ部材132fと介在部材20を別部品で構成しなくとも、図8に示すように、導電性樹脂フランジ部材132fと介在部材20を、2種類の材料133fと20xで2色成型によって一体に成型しても良い。尚、図8において、斜線で示す部分が樹脂20xによって成形された介在部材20である。介在部材20はフランジ部材132fと2色成型されている。
【0046】
ここで、導電性樹脂133fは、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカーボネード(PC)を含む樹脂に導電性を備えさせるための導電性物質(カーボンブッラクやカーボンファイバー)を充填した樹脂によって形成されている。
【0047】
又、支持部材18b、及び、前記介在部材20の材質は、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネイト(PC)、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)のいずれかであり、両部材18b、20xはこれらの材質で形成されている。
【0048】
ここで、i)介在部材20を導電性樹脂フランジ部材132fに固定し、介在部材20と支持部材18bとを摺動させた場合、ii)介在部材20を取り付けずに、導電性樹脂フランジ132fと支持部材18bとを直に摺動させた場合のそれぞれについて、画像形成装置本体Aで画像形成を行った(耐久枚数:3,000枚)。その結果を、良好な画像が得られた場合には○、軽微な周期ムラが発生している画像には△、周期ムラの目立つ画像には×を付して、表1に示した。これによって、効果確認を行った。
【0049】
本検討においては、導電性樹脂フランジ部材132fは、ポリアセタール(POM)にカーボンファイバーを含ませたもの、軸支持部材18bはポリスチレン(PS)、介在部材20にはポリアセタール(POM)を用いた。
【0050】
【表1】
【0051】
表1の結果から明らかな如く、介在部材20を用いることで、支持部材18bの磨耗が軽減され、耐久を通じて良好な画像が得られることが分かる。
【0052】
介在部材20を設けない場合には、フランジ部材132fによって、支持部材18bを磨耗させてしまい、耐久に従って、精度が悪化し、周期ムラ画像が発生したと考えられる。ここで、フランジ部材132fには、先述したように、導電性を向上させるために、カーボンファイバーやカーボンブラックが含まれている。従って、前記フランジ部材132fは、前記支持部材18bを磨耗させてしまったと考えられる。
【0053】
一方、フランジ部材132fよりも支持部材18bを磨耗させる量が少ない介在部材20をフランジ部材132fに固定し、介在部材20と支持部材18bを摺動させると、磨耗が抑えられる。その結果、トルク変動、現像ローラ13bの回転変動を抑えることができ良好な画像を耐久を通じて得ることができた。
【0054】
又、支持部材18bにポリアセタール(POM)を用いた場合でもほぼ同等な結果が得られた(介在部材、導電性樹脂フランジ部材の材質は前記と同じ)。
【0055】
更に、支持部材18b、及び、介在部材20の材質に、上述した組み合わせ以外にも、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネイト(PC)、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)のいずれかを用いた場合でも同様な効果が得られる。
【0056】
上述したように、本実施例の現像装置及びプロセスカートリッジによれば、長期に亘って良好な画像を得ることができる。
【0057】
実施例2
本実施例では、フランジ部材132fに介在部材20を固定した現像装置13において、実施例1に説明した、介在部材20がフランジ部材132fの外周に固定され、支持部材18bで回転可能に支持する構成に対し、介在部材20をフランジ部材132fの略円筒状又はリング状部分の内周に固定する構成について説明する。尚、現像装置を備えたカートリッジB、カートリッジBを着脱可能な画像形成装置Aは実施例1と同一であるため同一符号を付して説明を省略する。
【0058】
図9において、現像ローラ13bの長手方向を示す。本実施例でも、現像ローラ13b長手方向両端には、嵌合固定させたフランジ部材131f(駆動側)、132f(非駆動側)が固定されている。ここでは、左(駆動)側のフランジ部材131fの構成や、又は、現像ローラ13b構成は実施例1と同様である。従って、ここでは導電性樹脂フランジ部材132fの周辺の接点構成について説明する。
【0059】
現像ローラ13bの非駆動側の端部を拡大して示した図10に示すように、末端の、現像装置側に設けられた支持部材18bとの摩擦を受ける部分に介在部材20が固定された、導電性樹脂から構成されるフランジ部材132fが圧入し、カシメ等の機械的方法によって現像ローラ13bに固定され、現像ローラ13bを回転自在に支持する支持部材18bを介して現像枠体13dに取り付けられている。そして、本実施例では、支持部材18bが、現像ローラ13b端部から軸方向に内側に突入し、この突入部分181bの外周部分に、フランジ部材132fに固定された介在部材20が接触している。
【0060】
そして、図11(a)、(b)、(c)に示すように、導電性樹脂で構成されたフランジ部材132fの略円筒状又はリング状とされる内周には、介在部材20が嵌合され且つ固定されている。
【0061】
ここで、固定方法としては、実施例1でも説明した方法を用いる。つまり、介在部材20に導電性樹脂フランジ端面131gに対向する対向面20aを設け超音波溶着によって固定する方法をとっても、又、図12(a)、(b)、(c)に示すように、導電性樹脂フランジ端面131gに突起131eを設け、突起部131eに係止するような穴部20bを介在部材20に設け、突起部131eを熱カシメ又は超音波カシメ等でつぶして固定しても良い。
【0062】
上記手段のいずれかによって、介在部材20が固定された導電性樹脂フランジ部材132fの外周部には、図13に示すように導電性の圧縮コイルバネ21が圧入等によって固定される。実施例1においては、圧縮コイルバネ21がフランジ部材132fの内周部に設けられたのに対し、本実施例では、外周部に設けられる。
【0063】
ここで、圧縮コイルバネ21のバネの巻き方向は、現像ローラ13b長手方向外側から内側に向かって現像ローラ13bの回転方向と同方向にした。これによって、現像ローラ13bの回転によって生じるフランジ部材132fとの摩擦力が圧縮コイルバネ21の内径を締める方向に作用する。そのため現像ローラ13bが回転すると、圧縮コイルバネ21は該導電性樹脂フランジ部材132fに対し、締まった状態で確実に固定される。
【0064】
又、介在部材20と嵌合し、現像ローラ13bを現像枠体13dに回転可能に支持する支持部材18bの一端には電気接点部材23が設けられている。そして、現像ローラ13bに駆動力がかかると、圧縮コイルバネ21は電気接点部材23に対し摺動する。
【0065】
又、電気接点部材23は、カートリッジB外部に露出する露出部(カートリッジ電気接点)23aが設けられている。そして、画像形成装置本体Aに装着すると、露出部23aが装置本体の電源と接続された装置接点(不図示)と接触する。
【0066】
つまり、本実施例の現像装置13を備えたプロセスカートリッジBを画像形成装置本体Aに挿入した場合、画像形成装置接点から電気接点部材23、圧縮コイルバネ21、及び、フランジ部材132fを介して、現像ローラ13bに現像バイアスが印加される。
【0067】
実施例1と同様に、フランジ部材132fが支持部材18bを磨耗するのと比較して、支持部材18bを磨耗する量が少ない介在部材20をフランジ部材132fに固定している。尚、前記介在部材20は、前記フランジ部材132fよりも前記支持部材18bを磨耗しにくい。そのため、現像ローラ13bが回転することで、フランジ部材とは摺動せずに、介在部材20と支持部材18bとが摺動する。その結果支持部材18bの磨耗を防げ、耐久を通じて良好な画像を得ることが可能である。
【0068】
ここで、導電性樹脂フランジの材質、介在部材、支持部材の材質は実施例1に示したいずれであっても良い。
【0069】
又、本実施例では、導電性樹脂フランジ部材132fと電気接点部材23との間に圧縮コイルバネ21を用いたが、例えば、図14に示すような、支持部材18に設けられた接点部材24であっても良い。即ち、電気接点部材24の一部にバネ性形状24bを追加し、フランジ部材132fに、アルミニウム、ステンレス鋼等の導電性、非磁性から構成される導電部材25を固定する。そして、前記電気接点部材のバネ性形状24bを導電部材25に当接させるよう構成しても良い。
【0070】
従って、現像ローラ13bへの給電は、装置電気接点から露出部(カートリッジ電気接点)24a、接点部材24のバネ性形状24bから導電部材25、導電部材25の抜け止め形状25aから導電性樹脂フランジ部材132fを介して行われる。
【0071】
尚、実施例1、2については、現像ローラのフランジ部材の非駆動側の端部において、現像バイアスが給電され、その部分で支持部材の摺動部分において本発明を適用した。しかしながら、駆動側に現像バイアスが給電されるための電気接点部材が設けられるなら、駆動側の端部において本発明は適用可能である。
【0072】
更に、実施例1、2に説明した現像ローラを有する現像装置を有するものであれば、画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成は、図1、図2に示したものに限定されない。例えば、画像形成装置においては、感光体ドラム、プロセスカートリッジを複数個有するカラー画像形成装置や、中間転写体を有する画像形成装置においても、本発明は適用できる。また、プロセスカートリッジは、クリーニング手段や帯電手段のどちらかを有するものや、これらを有さないものにおいても、本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る現像ローラの一例を示す長手方向断面図である。
【図4】本発明に係る現像ローラの一例を示す長手端部拡大断面図である。
【図5】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の一例を示す説明図である。
【図6】本発明に係る現像ローラの一例を示す長手端部分解図である。
【図7】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の他の例を示す説明図である。
【図8】本発明に係る現像ローラの他の例を示す端部拡大断面図である。
【図9】本発明に係る現像ローラの他の例を示す長手方向断面図である。
【図10】本発明に係る現像ローラの他の例を示す長手端部拡大断面図である。
【図11】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の他の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の他の例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る現像ローラの他の例を示す長手端部分解図である。
【図14】本発明に係る現像ローラの他の例を示す端部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0074】
2 感光体ドラム(像担持体)
13 現像装置
13b 現像ローラ
18b 支持部材
20 介在部材
20a 対向面
20b 穴部
20x 耐摩耗性樹脂
21 圧縮コイルバネ
23、24 接点部材
131e 突起部
132b マグネットローラ
132f 導電性樹脂フランジ部材
A 画像形成装置
B プロセスカートリッジ
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真感光体に形成した静電潜像を現像するための現像装置、及び前記現像装置を有するプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所謂電子写真画像形成プロセス(工程)を用いて画像形成動作を行う電子写真画像形成装置が広く使用されている。この電子写真画像形成プロセスにおいては、一様に帯電された(帯電工程)、電子写真感光体に画信号に応じた光照射を行う。これによって電子写真感光体に静電潜像を形成する(露光工程)。そして、この電子写真感光体に対して現像ローラを回転させて現像剤(以下、「トナー」と称す。)を供給し、トナーによって潜像を現像して可視像化する(現像工程)。そして、トナー画像を記録媒体に転写して(転写工程)、それを熱や圧力により定着する(定着工程)。このようにして、記録媒体に画像記録を行う。
【0003】
このような電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0004】
このプロセスカートリッジ方式によれば、装置本体のメンテナンスをサービスマンによらず、ユーザー自身で行うことが出来るので、格段に操作性を向上させることができる。そのため、このプロセスカートリッジ方式は広く採用されている。
【0005】
ここで、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジとは、電子写真感光体と少なくとも前記プロセス手段としての現像装置が一体化されたものである。
【0006】
ここで、現像装置では、現像ローラが使用されている。そして前記現像ローラの長手方向両端部には、フランジ部材が固定されている。そして、前記現像ローラは、フランジ部材によって支持部材に回転可能に支持されている。これによって、現像ローラは、現像装置本体に回転可能に支持されている。
【0007】
そして、現像動作時に現像ローラには、画像形成装置本体に設けれれた電源から現像バイアスが印加される。この現像バイアスにより、現像ローラに担持されている現像剤は、露光工程時に感光体に形成された静電潜像に移動する。そして静電潜像の可視像化(現像)がなされる。
【0008】
ここで、上記フランジ部材が導電性樹脂にて構成されるものであれば、現像ローラへの給電は、画像形成装置本体の接点から支持部材に固定された電極板、導電性樹脂フランジ部材を介して行われる(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
しかしながら、画像形成装置の高速化が進むと、特に連続画像形成においては、現像ローラが回転し続ける。この際に、支持部材とフランジ部材とが摺動することによって回転動作が行われる。ところで、フランジ部材が現像バイアスの給電機能を兼ねている場合には、支持部材の摩耗が進むことことがある。これは、フランジ部材の材料を選択するにあたって、磨耗性よりも導電性を重視して材料の選択を行うからである。よって、現像バイアスを印加するための電気接点の接触が不良となるおそれがある。
【特許文献1】特開平9−15967号公報(第26項、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、現像ローラへの現像バイアスの給電が良好に実現できる現像装置、及び、プロセスカートリッジを提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、耐久性に優れた現像装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、長期に亘って良好な画像を得ることができる現像装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、現像ローラを回転可能に支持する支持部材がフランジ部材によって磨耗されにくい現像装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、本発明に係る現像装置及びプロセスカートリッジにて達成される。要約すれば、代表的な本発明によれば、電子写真画像形成装置に用いられる、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を用いて、前記感光体に形成された静電潜像を現像するための導電性現像ローラと、
前記電子写真画像形成装置本体から、前記現像ローラに供給する現像バイアスを受ける接点部材と、
前記接点部材が受けた現像バイアスを前記現像ローラに供給する導電性樹脂フランジ部材であって、前記現像ローラのの端部に固定された導電性樹脂フランジ部材と、
前記現像ローラを回転可能に支持する支持部材と、
前記導電性樹脂フランジ部材と前記支持部材との間に介在する、前記フランジ部材に固定された介在部材であって、前記導電性樹脂フランジ部材よりも前記支持部材を磨耗しにくい介在部材と、
を有することを特徴とする現像装置が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の現像装置及びプロセスカートリッジは、長期に亘って良好な画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例に係る現像装置及びプロセスカートリッジを図面に則して説明する。
【0017】
実施例1
以下に本発明に関する一実施例を図面を用いて説明する。ここでは、説明の順序として先ず、本発明が適用される、画像形成装置本体Aの実施例及び画像形成装置本体Aに着脱可能なプロセスカートリッジBの実施例について説明し、次いで本発明の特徴部分である現像装置13の実施例について説明する。
【0018】
先ず、画像形成装置本体Aの全体構成について説明する。
【0019】
本実施例では、図1に示される構成の電子写真画像形成装置本体Aを採用する。ドラム形状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」と称する。)2が回転し、その回転過程において周囲に配置された画像形成手段により画像形成が行われる。
【0020】
先ず、帯電手段11により感光体ドラム2周面が一様帯電される。そして、光学系1から画像情報に基づいた情報光を感光体ドラム2へ照射する。そして、感光体ドラム2周面に静電潜像を形成する。現像装置13により、この潜像を現像して現像剤像(トナー像)を形成する。そして、このトナー像の形成と同期して、記録媒体3をカセット4からローラ5及びこれに圧接した圧接部材6で1枚ずつ分離給送する。記録媒体3を搬送ガイド71fに沿って感光体ドラム2に搬送する。そして、感光体ドラム2に形成したトナー像を転写手段9に電圧印加することによって記録媒体3に転写し、その記録媒体3を搬送ガイド72fに沿って定着手段10へと搬送する。
【0021】
この定着手段10は、駆動ローラ10aと、ヒータを内蔵した定着ローラ10bとを備え、通過する記録媒体3に熱及び圧力を印加する。これによって、転写されたトナー像を記録媒体3上に定着する。そして、この記録媒体3を排出ローラ対8で搬送し、排出部19へと排出する。
【0022】
そして、本実施例では、上記の画像形成手段のいくつかが、画像形成装置Aに着脱自在にプロセスカートリッジBとして一体化されている。次に、プロセスカートリッジBの構成について説明する。
【0023】
本実施例のプロセスカートリッジBでは、図2に詳しく示すように、プロセス手段として、感光体ドラム2を帯電させる帯電手段11、感光体ドラム2に形成された潜像を現像する現像手段13、感光体ドラム2表面に残留する現像剤(トナー)を除去(クリーニング)するためのクリーニング手段14が備えられている。
【0024】
ここで、このプロセスカートリッジBにおける画像形成動作を詳しく説明すると、感光体ドラム2を回転し、帯電工程にて帯電手段である帯電ローラ11へ電圧印加して感光体ドラム2の表面を一様に帯電する。そして、露光工程にて、この帯電した感光体ドラム2に対して、光学系1からの光像(情報光)を開口部12を介して露光して静電潜像を形成する。前記潜像を現像工程にて現像装置13で現像する。
【0025】
ここで、現像装置13について説明する。現像装置13は、カートリッジBの筐体の一部ともなっているトナー収納部としての現像枠体13d内のトナーを、送り手段である回転可能な搬送手段13aで現像ローラ13bの設けられている方向へ送り出する。尚、現像ローラ13bは固定磁石を内蔵している.そして、現像ローラ13bを回転させると共に、現像ブレード13cによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ13bの表面に形成する。そして、現像バイアスを印加してトナーを潜像に応じて感光体ドラム2へ転移させる。これによって、感光体ドラム2にトナー像を形成する。
【0026】
そして、画像形成装置本体Aに設けられた転写手段9にトナー像と逆極性の電圧を印加して、感光体ドラム2に形成されたトナー像を記録媒体3に転写する(転写工程)。その後は、クリーニング手段としてのクリーニングブレード14によって感光体ドラム2に残留したトナーを掻き落とす。そして、除去したトナーをスクイシート15によってすくい取り、除去トナー収納部16へ集める。このように、クリーニング手段によって感光体ドラム2上の残留トナーを除去する。
【0027】
尚、カートリッジBは、現像枠体13dと蓋部材13eを溶着して一体化したトナー現像枠体と、クリーニング枠体17とを結合して構成したカートリッジ枠体に前記各部材を収納してカートリッジ化され、画像形成装置本体Aに設けたカートリッジ装着手段(不図示)によって取り外し可能に装着される。
【0028】
次に、図3と図4を用いて現像ローラ13bの構成について説明する。ここで、図3は、現像ローラ13b長手方向の断面図、図4は、現像ローラ13b端部で非駆動側の導電性樹脂フランジ部材周辺の接点構成を示す図である。
【0029】
上記したように、現像装置13は、現像ローラ13bを回転させると共に、現像ブレード13cによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ13bの表面に形成する。そして、現像ローラ13bに現像バイアスを印加してトナーを静電潜像に応じて感光体ドラム2へ転移させる。これによって現像動作を行う。そして、本実施例の現像ローラ13bは、アルミニウム、ステンレス鋼等の導電性、非磁性の円筒状部材で構成されている。そして、現像ローラ13bの内部には磁界発生手段であるマグネットローラ132bが配されている。そして、下記に説明するそのフランジ部分を通して、装置本体から受けた現像バイアスが現像ローラ13bに給電される。
【0030】
図3に示すように、現像ローラ13b長手方向両端には、嵌合固定されたフランジ部材131f(駆動側)、132f(非駆動側)が設けられている。
【0031】
ここで、左側(駆動)側のフランジ部材131fは、現像ローラ13bの左端部に圧入、接着、カシメ等の方法によって固定されている。また、フランジ部材131fの軸部を、トナー現像枠体13dに固定された支持部材18aによって回転自在に支持されている。又、フランジ部材131fには、感光体ドラム2の端部に設けられたドラムギア(不図示)からの駆動力を受けるスリーブギア19が設けられている。従って、現像ローラ13bは、感光体ドラム2から駆動力を受けて所定の周速で回転する。
【0032】
一方、図4に示すように、現像ローラ13bの右端(非駆動)側には、末端の、現像装置側に設けられた支持部材18bとの摩擦を受ける部分に介在部材20が固定さている。即ち、介在部材20が、前記フランジ部材132fと前記支持部材18bとの間に介在している。そして、フランジ部材132fは、現像ローラ13bと同軸線上に位置する略円筒状又はリング状部分を有し、そして、前記介在部材20は、前記フランジ部材132fの前記略円筒状又はリング状部分の外周部に嵌合され、接着又は圧入等にて固定されている。
【0033】
ここで、前記介在部材20は、前記フランジ部材132fの材質よりも前記支持部材18bを磨耗しにくい材質で形成されている。そして、本実施例では、現像ローラ13bの一端に、導電性の樹脂で形成されたフランジ部材132fが圧入、或いは、カシメ等の機械的方法によって固定されている。そして、このフランジ部材132fの円筒状又はリング状部分の外周部に導電性の樹脂で形成された介在部材20が固定されている。これによって、現像ローラ13bは、介在部材20を介して支持部材18bに回転自在に支持されている。そして、現像ローラ13bは支持部材18bを介して現像枠体13dに取り付けられている。
【0034】
本実施例では、前述した通り、現像ローラ13bの非駆動端において、現像バイアス給電部からの給電経路における摺擦部分において、介在部材20が設けられている。従って、フランジ部材132fと支持部材18bとの間に介在部材20が介在している。そして、介在部材20が支持部材18bと摺動する。これによって、フランジ部材132fが支持部材18bと摺擦してフランジ部材132fが支持部材18bを摩耗することを低減できる。従って、良好な現像バイアスの印加が実現され、良好な画像形成を長期にわたって実施することができ、良好な画像を得ることができる。
【0035】
ここで、前述した通り、現像ローラ131の回転時に、この介在部材20は、フランジ部材13が支持部材18bを磨耗するのと比較して、支持部材18bを磨耗する量が少ない。即ち、前記介在部材20は、前記フランジ部材13よりも前記支持部材18bを磨耗しにくい。
【0036】
ここで、この図4と、図5及び図6を用いて、右(非駆動)側の導電性樹脂フランジ部材132f周辺の接点構成について説明する。
【0037】
本実施例では、導電性樹脂フランジ部材132fの外周に、略円筒状或いはリング状の介在部材20を固定している。固定方法として、図5(a)に示すように、介在部材20を導電性樹脂フランジ部材132f外周に嵌合させ、介在部材20の導電性樹脂フランジ端面131gと対向する断面部分に対向面20aを設ける。そして、図5(b)に示すように、フランジ部材132fの端部外側から端部内側へと押しつける方向である矢印の向きから、超音波溶接による溶接方法において、溶着ホーン(不図示)を当接させ、介在部材20をフランジ部材132fに固定している。そして、図5(c)に示すように、フランジ部材132f内周に導電性の圧縮コイルバネ21を圧入等によって挿入して、フランジ部材132fの準備は完了する。
【0038】
次に、図5(c)に示す組み立て作業を完了したフランジ部材132fを現像ローラ13bに対し圧入する。ここで、圧縮コイルバネ21のバネの巻き方向は、現像ローラ13b長手方向外側から内側に向かって現像ローラ13bの回転方向と逆方向にする。これにより、現像ローラ13bの回転によって生じるフランジ部材132fとの摩擦力が圧縮コイルバネ21の外径を広げる方向に作用する。そのため、現像ローラ13bが回転すると、圧縮コイルバネ21はフランジ132fに対し、締まった状態で確実に固定される。
【0039】
次に、図6に示すように、現像ローラ13bの端部には感光体ドラム2との距離を一定に保つための間隔保持部材22がその一端に嵌められている。一方、支持部材18bの現像ローラ13b端部に対して外側には電気接点部材23が嵌められている。そして、支持部材18bと介在部材20とが嵌合している。これによって、現像ローラ13bは介在部材20、フランジ部材132fを介して、トナー現像枠体13dに回転可能に支持されている。そして現像ローラ13bに駆動力がかかると圧縮コイルバネ21は電気接点部材23に対して摺動する。
【0040】
又、電気接点部材23にはカートリッジBの外部に露出する露出部(カートリッジ電気接点)23aが設けられている。そしてカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着すると、露出部(カートリッジ電気接点)23aが装置本体の電源と接続された装置電気接点(不図示)と接触する。
【0041】
前述した通り、本実施例を適用した現像装置13を備えたカートリッジBを画像形成装置本体Aに装着すると、画像形成装置本体に設けられた装置電気接点から前記電気接点部材23、前記導電性圧縮コイルバネ21、及び、前記導電性樹脂フランジ部材132fを介して、画像形成装置本体から現像ローラ13bに現像バイアスが印加される。
【0042】
ここで、図7(a)、(b)、(c)を用いて、フランジ132fに介在部材20を固定する動作について説明する。
【0043】
図に示すように、フランジ端面131gに突起部131eを設ける。そして、又介在部材20の端面に穴部20bを設ける。そして、前記フランジ突起部131eで前記穴部20bを係止する。尚、突起部131eを熱カシメや超音波カシメ等によってつぶして固定しても良い。
【0044】
又、上述のように、介在部材20をフランジ部材132fに圧入しても良いし、又、接着して固定しても良い(不図示)。
【0045】
更に、フランジ部材132fと介在部材20を別部品で構成しなくとも、図8に示すように、導電性樹脂フランジ部材132fと介在部材20を、2種類の材料133fと20xで2色成型によって一体に成型しても良い。尚、図8において、斜線で示す部分が樹脂20xによって成形された介在部材20である。介在部材20はフランジ部材132fと2色成型されている。
【0046】
ここで、導電性樹脂133fは、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカーボネード(PC)を含む樹脂に導電性を備えさせるための導電性物質(カーボンブッラクやカーボンファイバー)を充填した樹脂によって形成されている。
【0047】
又、支持部材18b、及び、前記介在部材20の材質は、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネイト(PC)、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)のいずれかであり、両部材18b、20xはこれらの材質で形成されている。
【0048】
ここで、i)介在部材20を導電性樹脂フランジ部材132fに固定し、介在部材20と支持部材18bとを摺動させた場合、ii)介在部材20を取り付けずに、導電性樹脂フランジ132fと支持部材18bとを直に摺動させた場合のそれぞれについて、画像形成装置本体Aで画像形成を行った(耐久枚数:3,000枚)。その結果を、良好な画像が得られた場合には○、軽微な周期ムラが発生している画像には△、周期ムラの目立つ画像には×を付して、表1に示した。これによって、効果確認を行った。
【0049】
本検討においては、導電性樹脂フランジ部材132fは、ポリアセタール(POM)にカーボンファイバーを含ませたもの、軸支持部材18bはポリスチレン(PS)、介在部材20にはポリアセタール(POM)を用いた。
【0050】
【表1】
【0051】
表1の結果から明らかな如く、介在部材20を用いることで、支持部材18bの磨耗が軽減され、耐久を通じて良好な画像が得られることが分かる。
【0052】
介在部材20を設けない場合には、フランジ部材132fによって、支持部材18bを磨耗させてしまい、耐久に従って、精度が悪化し、周期ムラ画像が発生したと考えられる。ここで、フランジ部材132fには、先述したように、導電性を向上させるために、カーボンファイバーやカーボンブラックが含まれている。従って、前記フランジ部材132fは、前記支持部材18bを磨耗させてしまったと考えられる。
【0053】
一方、フランジ部材132fよりも支持部材18bを磨耗させる量が少ない介在部材20をフランジ部材132fに固定し、介在部材20と支持部材18bを摺動させると、磨耗が抑えられる。その結果、トルク変動、現像ローラ13bの回転変動を抑えることができ良好な画像を耐久を通じて得ることができた。
【0054】
又、支持部材18bにポリアセタール(POM)を用いた場合でもほぼ同等な結果が得られた(介在部材、導電性樹脂フランジ部材の材質は前記と同じ)。
【0055】
更に、支持部材18b、及び、介在部材20の材質に、上述した組み合わせ以外にも、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネイト(PC)、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)のいずれかを用いた場合でも同様な効果が得られる。
【0056】
上述したように、本実施例の現像装置及びプロセスカートリッジによれば、長期に亘って良好な画像を得ることができる。
【0057】
実施例2
本実施例では、フランジ部材132fに介在部材20を固定した現像装置13において、実施例1に説明した、介在部材20がフランジ部材132fの外周に固定され、支持部材18bで回転可能に支持する構成に対し、介在部材20をフランジ部材132fの略円筒状又はリング状部分の内周に固定する構成について説明する。尚、現像装置を備えたカートリッジB、カートリッジBを着脱可能な画像形成装置Aは実施例1と同一であるため同一符号を付して説明を省略する。
【0058】
図9において、現像ローラ13bの長手方向を示す。本実施例でも、現像ローラ13b長手方向両端には、嵌合固定させたフランジ部材131f(駆動側)、132f(非駆動側)が固定されている。ここでは、左(駆動)側のフランジ部材131fの構成や、又は、現像ローラ13b構成は実施例1と同様である。従って、ここでは導電性樹脂フランジ部材132fの周辺の接点構成について説明する。
【0059】
現像ローラ13bの非駆動側の端部を拡大して示した図10に示すように、末端の、現像装置側に設けられた支持部材18bとの摩擦を受ける部分に介在部材20が固定された、導電性樹脂から構成されるフランジ部材132fが圧入し、カシメ等の機械的方法によって現像ローラ13bに固定され、現像ローラ13bを回転自在に支持する支持部材18bを介して現像枠体13dに取り付けられている。そして、本実施例では、支持部材18bが、現像ローラ13b端部から軸方向に内側に突入し、この突入部分181bの外周部分に、フランジ部材132fに固定された介在部材20が接触している。
【0060】
そして、図11(a)、(b)、(c)に示すように、導電性樹脂で構成されたフランジ部材132fの略円筒状又はリング状とされる内周には、介在部材20が嵌合され且つ固定されている。
【0061】
ここで、固定方法としては、実施例1でも説明した方法を用いる。つまり、介在部材20に導電性樹脂フランジ端面131gに対向する対向面20aを設け超音波溶着によって固定する方法をとっても、又、図12(a)、(b)、(c)に示すように、導電性樹脂フランジ端面131gに突起131eを設け、突起部131eに係止するような穴部20bを介在部材20に設け、突起部131eを熱カシメ又は超音波カシメ等でつぶして固定しても良い。
【0062】
上記手段のいずれかによって、介在部材20が固定された導電性樹脂フランジ部材132fの外周部には、図13に示すように導電性の圧縮コイルバネ21が圧入等によって固定される。実施例1においては、圧縮コイルバネ21がフランジ部材132fの内周部に設けられたのに対し、本実施例では、外周部に設けられる。
【0063】
ここで、圧縮コイルバネ21のバネの巻き方向は、現像ローラ13b長手方向外側から内側に向かって現像ローラ13bの回転方向と同方向にした。これによって、現像ローラ13bの回転によって生じるフランジ部材132fとの摩擦力が圧縮コイルバネ21の内径を締める方向に作用する。そのため現像ローラ13bが回転すると、圧縮コイルバネ21は該導電性樹脂フランジ部材132fに対し、締まった状態で確実に固定される。
【0064】
又、介在部材20と嵌合し、現像ローラ13bを現像枠体13dに回転可能に支持する支持部材18bの一端には電気接点部材23が設けられている。そして、現像ローラ13bに駆動力がかかると、圧縮コイルバネ21は電気接点部材23に対し摺動する。
【0065】
又、電気接点部材23は、カートリッジB外部に露出する露出部(カートリッジ電気接点)23aが設けられている。そして、画像形成装置本体Aに装着すると、露出部23aが装置本体の電源と接続された装置接点(不図示)と接触する。
【0066】
つまり、本実施例の現像装置13を備えたプロセスカートリッジBを画像形成装置本体Aに挿入した場合、画像形成装置接点から電気接点部材23、圧縮コイルバネ21、及び、フランジ部材132fを介して、現像ローラ13bに現像バイアスが印加される。
【0067】
実施例1と同様に、フランジ部材132fが支持部材18bを磨耗するのと比較して、支持部材18bを磨耗する量が少ない介在部材20をフランジ部材132fに固定している。尚、前記介在部材20は、前記フランジ部材132fよりも前記支持部材18bを磨耗しにくい。そのため、現像ローラ13bが回転することで、フランジ部材とは摺動せずに、介在部材20と支持部材18bとが摺動する。その結果支持部材18bの磨耗を防げ、耐久を通じて良好な画像を得ることが可能である。
【0068】
ここで、導電性樹脂フランジの材質、介在部材、支持部材の材質は実施例1に示したいずれであっても良い。
【0069】
又、本実施例では、導電性樹脂フランジ部材132fと電気接点部材23との間に圧縮コイルバネ21を用いたが、例えば、図14に示すような、支持部材18に設けられた接点部材24であっても良い。即ち、電気接点部材24の一部にバネ性形状24bを追加し、フランジ部材132fに、アルミニウム、ステンレス鋼等の導電性、非磁性から構成される導電部材25を固定する。そして、前記電気接点部材のバネ性形状24bを導電部材25に当接させるよう構成しても良い。
【0070】
従って、現像ローラ13bへの給電は、装置電気接点から露出部(カートリッジ電気接点)24a、接点部材24のバネ性形状24bから導電部材25、導電部材25の抜け止め形状25aから導電性樹脂フランジ部材132fを介して行われる。
【0071】
尚、実施例1、2については、現像ローラのフランジ部材の非駆動側の端部において、現像バイアスが給電され、その部分で支持部材の摺動部分において本発明を適用した。しかしながら、駆動側に現像バイアスが給電されるための電気接点部材が設けられるなら、駆動側の端部において本発明は適用可能である。
【0072】
更に、実施例1、2に説明した現像ローラを有する現像装置を有するものであれば、画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成は、図1、図2に示したものに限定されない。例えば、画像形成装置においては、感光体ドラム、プロセスカートリッジを複数個有するカラー画像形成装置や、中間転写体を有する画像形成装置においても、本発明は適用できる。また、プロセスカートリッジは、クリーニング手段や帯電手段のどちらかを有するものや、これらを有さないものにおいても、本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る現像ローラの一例を示す長手方向断面図である。
【図4】本発明に係る現像ローラの一例を示す長手端部拡大断面図である。
【図5】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の一例を示す説明図である。
【図6】本発明に係る現像ローラの一例を示す長手端部分解図である。
【図7】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の他の例を示す説明図である。
【図8】本発明に係る現像ローラの他の例を示す端部拡大断面図である。
【図9】本発明に係る現像ローラの他の例を示す長手方向断面図である。
【図10】本発明に係る現像ローラの他の例を示す長手端部拡大断面図である。
【図11】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の他の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る現像ローラの組み立て方法の他の例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る現像ローラの他の例を示す長手端部分解図である。
【図14】本発明に係る現像ローラの他の例を示す端部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0074】
2 感光体ドラム(像担持体)
13 現像装置
13b 現像ローラ
18b 支持部材
20 介在部材
20a 対向面
20b 穴部
20x 耐摩耗性樹脂
21 圧縮コイルバネ
23、24 接点部材
131e 突起部
132b マグネットローラ
132f 導電性樹脂フランジ部材
A 画像形成装置
B プロセスカートリッジ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真画像形成装置に用いられる、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を用いて、前記感光体に形成された静電潜像を現像するための導電性現像ローラと、
前記電子写真画像形成装置本体から、前記現像ローラに供給する現像バイアスを受ける接点部材と、
前記接点部材が受けた現像バイアスを前記現像ローラに供給する導電性樹脂フランジ部材であって、前記現像ローラのの端部に固定された導電性樹脂フランジ部材と、
前記現像ローラを回転可能に支持する支持部材と、
前記導電性樹脂フランジ部材と前記支持部材との間に介在する、前記フランジ部材に固定された介在部材であって、前記導電性樹脂フランジ部材よりも前記支持部材を磨耗しにくい介在部材と、
を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記導電性樹脂フランジ部材は前記現像ローラと同軸線上に位置する略円筒状又はリング状部分を有する、そして、前記介在部材は、前記略円筒状又はリング状部分の外周部に嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記導電性樹脂フランジ部材は前記現像ローラと同軸線上に位置する略円筒状又はリング状部分を有する、そして、前記介在部材は、前記略円筒状又はリング状部分の内周部に嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項4】
前記介在部材には、前記導電性樹脂フランジ部材の一面と対向する対向面を有し、該対向面にて、前記導電性樹脂フランジ部材と前記介在部材とが超音波溶着によって固定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記導電性樹脂フランジ部材は突起部を有し、前記介在部材は、前記導電性樹脂フランジ部材に対向し、前記導電性樹脂フランジ部材の突起部に係合する穴部が設けられた対向面を有し、該対向面にて、前記導電性樹脂フランジ部材の突起部と前記介在部材の穴部とが係合することによって、前記介在部材を前記導電性樹脂フランジ部材に固定することを特徴とする請求項2又は3に記載の現像装置。
【請求項6】
前記介在部材は、該導電性樹脂フランジ部材に接着又は圧入によって固定されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項7】
電子写真画像形成装置に用いられる、、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を用いて、前記感光体に形成された静電潜像を現像するための導電性現像ローラと、
前記電子写真画像形成装置本体から、前記現像ローラに供給する現像バイアスを受ける接点部材と、
前記接点部材が受けた現像バイアスを前記現像ローラに供給するフランジ部材であって、前記現像ローラのの端部に固定されたフランジ部材と、
前記フランジ部材外周と嵌合し、前記現像ローラを回転可能に支持する支持部材と、を備え、
前記フランジ部材は、導電性樹脂と耐磨耗性樹脂の2種の材料を含んで、一体に成型され、前記フランジ部材外周部の前記支持部材と嵌合部する被支持部は、前記支持部材に対して前記導電性樹脂より耐磨耗性に優れた前記耐摩耗性樹脂で構成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項8】
前記導電性樹脂フランジ部材又は前記導電性樹脂は、カーボンファイバーやカーボンブラックを含む、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネイト(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)のいずれかによって構成され、前記介在部材又は前記耐磨耗性樹脂と、前記支持部材は、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネイト(PC)、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)のいずれかによって構成されることを特徴とする請求項1又は請求項7に記載の現像装置。
【請求項9】
電子写真感光体と、請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置と、を有し、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ。
【請求項1】
電子写真画像形成装置に用いられる、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を用いて、前記感光体に形成された静電潜像を現像するための導電性現像ローラと、
前記電子写真画像形成装置本体から、前記現像ローラに供給する現像バイアスを受ける接点部材と、
前記接点部材が受けた現像バイアスを前記現像ローラに供給する導電性樹脂フランジ部材であって、前記現像ローラのの端部に固定された導電性樹脂フランジ部材と、
前記現像ローラを回転可能に支持する支持部材と、
前記導電性樹脂フランジ部材と前記支持部材との間に介在する、前記フランジ部材に固定された介在部材であって、前記導電性樹脂フランジ部材よりも前記支持部材を磨耗しにくい介在部材と、
を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記導電性樹脂フランジ部材は前記現像ローラと同軸線上に位置する略円筒状又はリング状部分を有する、そして、前記介在部材は、前記略円筒状又はリング状部分の外周部に嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記導電性樹脂フランジ部材は前記現像ローラと同軸線上に位置する略円筒状又はリング状部分を有する、そして、前記介在部材は、前記略円筒状又はリング状部分の内周部に嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項4】
前記介在部材には、前記導電性樹脂フランジ部材の一面と対向する対向面を有し、該対向面にて、前記導電性樹脂フランジ部材と前記介在部材とが超音波溶着によって固定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記導電性樹脂フランジ部材は突起部を有し、前記介在部材は、前記導電性樹脂フランジ部材に対向し、前記導電性樹脂フランジ部材の突起部に係合する穴部が設けられた対向面を有し、該対向面にて、前記導電性樹脂フランジ部材の突起部と前記介在部材の穴部とが係合することによって、前記介在部材を前記導電性樹脂フランジ部材に固定することを特徴とする請求項2又は3に記載の現像装置。
【請求項6】
前記介在部材は、該導電性樹脂フランジ部材に接着又は圧入によって固定されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項7】
電子写真画像形成装置に用いられる、、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
現像剤を用いて、前記感光体に形成された静電潜像を現像するための導電性現像ローラと、
前記電子写真画像形成装置本体から、前記現像ローラに供給する現像バイアスを受ける接点部材と、
前記接点部材が受けた現像バイアスを前記現像ローラに供給するフランジ部材であって、前記現像ローラのの端部に固定されたフランジ部材と、
前記フランジ部材外周と嵌合し、前記現像ローラを回転可能に支持する支持部材と、を備え、
前記フランジ部材は、導電性樹脂と耐磨耗性樹脂の2種の材料を含んで、一体に成型され、前記フランジ部材外周部の前記支持部材と嵌合部する被支持部は、前記支持部材に対して前記導電性樹脂より耐磨耗性に優れた前記耐摩耗性樹脂で構成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項8】
前記導電性樹脂フランジ部材又は前記導電性樹脂は、カーボンファイバーやカーボンブラックを含む、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネイト(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)のいずれかによって構成され、前記介在部材又は前記耐磨耗性樹脂と、前記支持部材は、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネイト(PC)、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)のいずれかによって構成されることを特徴とする請求項1又は請求項7に記載の現像装置。
【請求項9】
電子写真感光体と、請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置と、を有し、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−106636(P2006−106636A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−296897(P2004−296897)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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