説明

画像処理装置および方法、並びにプログラム

【課題】顔画像による照合精度を向上させる。
【解決手段】顔画像抽出部202は、入口カメラ40により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する。方向制御部241、ズーム制御部242、および露光制御部243は、撮像される画像を変化させるように入口カメラ40を制御する。適正顔画像判定部203は、照合対象者の顔画像が、照合に適しているか否かを判定する。適正顔画像判定部203により照合に適していないと判定された場合、顔画像に基づいて、調整部43は、入口カメラ40を調整するように方向制御部241、ズーム制御部242、および露光制御部243により入口カメラ40を制御させる。本発明は、監視システムに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、人物の顔画像に基づいて、人物を監視する際、監視に使用される顔画像を最適な状態で撮像できるようにした画像処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラにて取得した画像データから人物の顔画像を取得した後に予め登録された人物の顔画像と取得した顔画像との各々の特徴量を抽出して照合する顔画像を用いた人物照合技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−227957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の提案においては固定されたカメラにて取得した顔画像のトラッキング画像(同一の顔画像を追跡して連続的に得られる顔画像)を取得し、取得した顔画像の中から照合に適した顔画像を抽出して照合処理が実行されている。
【0005】
しかしながら、通常は撮像対象の人物がカメラに近づいてくるようにカメラを設置するが、カメラの設置条件によっては、撮像対象の人物が固定カメラの撮像範囲のうち最も距離の離れた位置にて撮像範囲内を通過してしまう場合がある。このような場合、取得される顔画像は撮像した画像に対して小さな画像となってしまい、取得された顔画像全体の画素数も少なくなってしまう為、取得された顔画像に基づいて抽出される特徴量も画素数に比例して少なくなってしまう。
【0006】
このため、特徴量が少なくなることにより、照合情報が少なくなり、結果として、照合精度を低下させてしまう恐れがあった。
【0007】
また、デジタル画像処理において、取得される顔画像の大きさを拡大しても、取得時の画素数自体を増やすことができないため、単純な拡大処理では、不鮮明な顔画像となってしまい、結果として、照合に不適切な顔画像となり、照合精度を低下させてしまう恐れがあった。
【0008】
さらに、画像処理により顔画像をシャープにした場合(先鋭化した場合)、オリジナルの顔画像と異なる特徴量により顔画像が照合されてしまう恐れがあり、やはり顔画像による照合精度を低下させてしまう恐れがあった。
【0009】
また、取得された画像の輝度が低く、例えば、均一の場合、特徴量が十分に得られず、やはり、顔画像による照合精度を低下させてしまう恐れがあった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、顔画像による照合に最適な顔画像が撮像できるようにすることで、顔画像による照合精度を向上させるものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面の画像処理装置は、画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出手段と、撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御手段と、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により調整させる調整手段とを含む。
【0012】
前記調整手段には、前記撮像手段の撮像方向を調整する撮像方向調整手段と、前記撮像手段のズーム倍率を調整するズーム調整手段と、前記撮像手段の露光量を調整する露光手段とを含ませるようにすることができる。
【0013】
前記判定手段には、前記照合対象者の顔画像の解像度が所定の画素数より大きいか否か、または、前記照合対象者の顔画像の輝度が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定させるようにすることができる。
【0014】
前記蓄積者の顔画像を蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、前記照合対象者の顔画像を取得し、取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算して、照合し、照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定し、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する照合手段とをさらに含む
【0015】
本発明の一側面の画像処理方法は、画像を撮像する撮像手段を含む画像処理装置の画像処理方法であって、前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出ステップと、撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御ステップと、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により調整させる調整ステップとを含む。
【0016】
本発明の一側面のプログラムは、画像を撮像する撮像手段を含む画像処理装置を制御するコンピュータに、前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出ステップと、撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御ステップと、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により調整させる調整ステップとを含む処理を画像処理装置を制御するコンピュータに実行させる。
【0017】
本発明の一側面の画像処理装置および方法、並びにプログラムにおいては、画像が撮像され、撮像された画像より、照合対象者の顔画像が抽出され、撮像される画像が変化されるように制御され、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かが判定され、照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、撮像される顔画像が、撮像される顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適するように、制御されるように調整される。
【0018】
本発明の一側面の画像処理装置における、画像を撮像する撮像手段は、例えば、入口カメラであり、前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出手段とは、例えば、顔画像抽出部であり、撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御手段とは、例えば、方向制御部、ズーム制御部、および露光制御部であり、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定手段とは、適正顔画像判定部であり、前記判定手段により照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により制御させる調整手段とは、例えば、調整部である。
【0019】
すなわち、入口カメラにより撮像された照合対象者の顔画像が、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適していないと判定された場合、調整部により入口カメラの方向制御部、ズーム制御部、および露光制御部が調整されて、入口カメラの撮像方向、ズーム倍率、および露光が制御されることにより、入口カメラにより撮像される顔画像が調整されて、照合対象者の顔画像が、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適した顔画像とされるので、顔画像による照合精度を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、撮像される顔画像が照合に適した顔画像とすることが可能となり、顔画像による照合精度を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0022】
すなわち、本発明の一側面の画像処理装置は、画像を撮像する撮像手段(例えば、図2の入口カメラ40)と、前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出手段(例えば、図3の顔画像抽出部202)と、撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御手段(例えば、図3の方向制御部241、ズーム制御部242、および露光制御部243)と、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定手段(例えば、図3の適正顔画像判定部203)と、前記判定手段により照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により制御させる調整手段(例えば、図3の調整部43)とを含む。
【0023】
前記調整手段(例えば、図3の調整部43)には、前記撮像手段の撮像方向を調整する撮像方向調整手段(例えば、図3の方向移動部221)と、前記撮像手段のズーム倍率を調整するズーム調整手段(例えば、図3のズーム調整部222)と、前記撮像手段の露光量を調整する露光手段(例えば、図3の露光調整部223)とを含ませるようにすることができる。
【0024】
前記判定手段(例えば、図3の適正顔画像判定部203)には、前記照合対象者の顔画像の解像度が所定の画素数より大きいか否か、または、前記照合対象者の顔画像の輝度が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定させるようにすることができる。
【0025】
前記蓄積者の顔画像を蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段(例えば、図1の生体情報データベース22)と、前記照合対象者の顔画像を取得し、取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算して、照合し、照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定し、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する照合手段(例えば、図1の生体情報認識装置21)とをさらに含む
【0026】
本発明の一側面の画像処理方法は、画像を撮像する撮像手段を含む画像処理装置の画像処理方法であって、前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出ステップ(例えば、図4のステップS3)と、撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御ステップ(例えば、図4のステップS34)と、前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定ステップ(例えば、図4のステップS6,S9)と、前記判定ステップにより照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により制御させる調整ステップ(例えば、図4のステップS33,S36,S39)とを含む。
【0027】
図1は、本発明に係る遊技店の監視システムの一実施の形態の構成を示す図である。
【0028】
遊技店1−1乃至1−nは、いわゆるパチンコ店、パチスロ店、または、カジノ店である。また、これらの遊技店1−1乃至1−nは、系列店舗または生体情報管理センタや第3者遊技店管理センタの加盟店であって、複数の店舗を統括的に管理する必要のある店舗である。各遊技店1−1乃至1−nは、生体情報管理バス6および第3者遊技店管理バス7により接続されており、それらのバスおよびインターネット等に代表される公衆通信回線網8,9を介して、相互にそれぞれ生体情報、および第3者遊技店管理情報を授受している。尚、以降において、遊技店1−1乃至1−nのそれぞれについて、特に区別する必要がない場合、単に、遊技店1と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。
【0029】
生体情報管理バス6は、主に各遊技店1の生体情報認識装置21により管理される生体情報を流通させるための伝送路として機能する。また、第3者遊技店管理バス7は、主に各遊技店1の媒体貸出管理装置27により管理される媒体貸出管理情報を流通させるための伝送路として機能する。
【0030】
生体情報管理センタ2は、生体情報管理センタを管理運営する事業者により使用されるサーバであり、生体情報管理データベース(以降、DBとも称するものとする)3で管理されている登録遊技者DBを各遊技店1により生成される未登録遊技者DBに基づいて更新すると供に、更新した最新の登録遊技者DBを各遊技店1の生体情報認識装置21に対して配信する。
【0031】
第3者遊技店管理センタ4は、第3者遊技店管理センタを管理運営する事業者により使用されるサーバであり、第3者遊技店管理データベース(DB)5で管理されている媒体貸出管理情報からなるDBを各遊技店1より供給されてくる情報に基づいて更新すると供に、更新した最新の媒体貸出管理情報を各遊技店1の媒体貸出管理装置27に対して配信する。
【0032】
生体情報認識装置21は、カメラ38−1乃至38−m、入口カメラ40−1乃至40−p、および店内カメラ41−1乃至41−qにより撮像された画像より画像処理ユニット39−1乃至39−m、および42−1乃至42−(p+q)により抽出されて、生体情報バス31を介して供給されてくる顔画像の情報に基づいて、生体情報データベース22に予め登録されている顔画像と照合し、一致する場合、登録遊技者の来店を携帯端末20に通知したり、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などからなる表示部23に表示する。また、生体情報データベース22に予め登録されている顔画像と照合し、一致しない場合、生体情報認識装置21は、生体情報管理データベース3にアクセスし、未登録者として未登録遊技者DBに登録する。
【0033】
画像処理ユニット39と画像処理ユニット42とは、基本的に同様の機能を備えるが、画像処理ユニット42−1乃至42−(p+q)は、さらに、それぞれ調整部43−1乃至43−(p+q)と共に連携して、入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qの撮像方向、ズーム、および露光を調整する。
【0034】
遊技店管理装置24は、いわゆるホールコンピュータと呼ばれるものであり、遊技店管理情報バス30を介して遊技台36−1乃至36−mの動作を監視している。遊技店管理装置24は、遊技台36の出玉もしくはメダルの払い出しの情報、各遊技台36−1乃至36−mの遊技者の呼び出し情報、またはエラーの発生などの監視状況に応じて、所定の処理を実行し、実行結果をCRTやLCDなどからなる表示部25に表示する。遊技店管理装置24は、計数機35、遊技台36−1乃至36−m、および遊技台周辺端末37−1乃至37−mのそれぞれより供給されてくる情報を、それぞれを識別する識別情報(例えば、遊技台番号)とを対応付けて遊技台管理データベース26により管理する。
【0035】
媒体貸出管理装置27は、精算販売機33、および貸出機34からの情報に基づいて、貸し出される遊技媒体の媒体貸出管理情報を媒体貸出管理データベース29を用いて管理すると供に、媒体貸出管理データベース29に登録されている媒体貸出管理情報を更新する際、その更新情報を、第3者遊技店管理バス7および公衆通信回線網9を介して第3者遊技店管理センタ4に送る。さらに、媒体貸出管理装置27は、第3者遊技店管理バス7および公衆通信回線網9を介して第3者遊技店管理センタ4により供給されてくる媒体貸出管理情報を取得し、媒体貸出管理データベース29に蓄積させる。
【0036】
貸出機34は、遊技者が遊技台36で遊技する際、現金やプリペイドカードなどにより所定の金額を受け付けると、金額に応じた個数の遊技媒体を貸し出す。この際、貸出機34は、受け付けた現金やプリペイドカードの残数などの情報と供に、貸し出した遊技媒体の個数の情報を媒体貸出管理装置27に供給する。これにより、媒体貸出管理装置27は、受け付けた現金やプリペイドカードの残数などの情報と供に、貸し出した遊技媒体の個数の情報を媒体貸出管理情報データベース29に登録する。
【0037】
精算販売機33は、貸球を借りるための度数をつけてプリペイドカードを販売する。このとき、精算販売機33は、販売したプリペイドカードの度数と払いうけた金額とを媒体貸出管理装置27に供給する。また、精算販売機33は、プリペイドカードなどの度数として貸し出した遊技媒体の残数に基づいて現金を精算して払い出す。このとき、精算販売機33は、プリペイドカードの残数と払い戻した現金の金額を媒体貸出管理装置27に供給する。
【0038】
計数機35は、遊技者が遊技台36により遊技することにより獲得した遊技媒体の数を、計数し、計数結果を磁気カードやレシートなどとして出力する。
【0039】
遊技台36−1乃至36−mは、遊技者により所定の操作がなされることにより、遊技を実行し、いわゆる小当たりや大当たりに応じて、遊技球、または、メダルを払い出す。
【0040】
遊技台周辺端末37−1乃至37−mは、各遊技台36−1乃至36−mに対応して設けられている、いわゆる台間機であり、台間球貸機(原理的には、貸出機34と同様のもの)などが設けられている。また、遊技台周辺端末37は、遊技台36を遊技する遊技者の顔画像などの生体情報を取得し、遊技台識別情報(遊技台番号)と共に生体情報認識装置21に送信する。尚、図1においては、生体情報を取得する機能として、遊技者の顔画像を取得するカメラ38−1乃至38−mが設けられている例が示されている。
【0041】
入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qは、遊技店1の店内における出入口および所定の場所に設置され、撮像した画像をそれぞれ画像処理ユニット42−1乃至42−(p+q)に供給する。
【0042】
入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qは、例えば、図2で示されるように設定される。図2は、遊技店1内の入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qの設置例を示している。
【0043】
すなわち、図2においては、出入口112−1乃至112−3が設けられており、入口カメラ40−1乃至40−3は、それぞれの出入口112より入店してくる遊技者を撮像する。また、店内カメラ41−1乃至41−10は、島設備111−1乃至111−5のそれぞれ両面をそれぞれ一列に渡って撮像できる位置に設定されている。島設備111は、両面に遊技台36が設置されており、すなわち、図中の島設備111を上下方向に挟むように設置されている。入口カメラ40および店内カメラ41は、いずれにおいてもパンチルトズーム機能を備えているため、図2で示されるように、店内カメラ41−1乃至41−10が配置されることにより、遊技台36で遊技する全遊技者が、店内カメラ41−1乃至41−10のいずれかで撮像できる。
【0044】
さらに、店内カメラ41−aは、貸出機34の前に設けられており、店内カメラ41−bは、精算販売機33の前に設けられており、店内カメラ41−cは、計数機35の前に設けられており、それぞれ、貸出機34、精算販売機33、および計数機35を利用する遊技者を撮像することができる。
【0045】
すなわち、図2で示されるように、遊技店1においては、来店する遊技者、遊技台36で遊技する遊技者、並びに、貸出機34、精算販売機33、および計数機35を利用する遊技者といった、遊技店1において遊技者が取るであろうことが想定される行動のほぼ全てを監視できるように、入口カメラ40、および店内カメラ41が設置されている。
【0046】
次に、図3を参照して、入口カメラ40(または店内カメラ41)、画像処理ユニット42、および調整部43の構成例について説明する。
【0047】
入口カメラ40(または店内カメラ41)は、方向制御部241、ズーム制御部242、および露光制御部243を備えており、方向制御部241により制御された方向に対して、ズーム制御部242に対して設定されたズーム倍率、すなわち拡大縮小倍率で、かつ、露光制御部243により制御された絞り(露光量)で、図2で設置された状態で撮像可能な範囲を撮像し、撮像した画像を画像処理ユニット42に供給する。方向制御部241は、調整部43より供給されてくる調整量に基づいて、入口カメラ40(または店内カメラ41)の撮像方向(パン・チルト)を制御する。ズーム制御部242は、調整部43より供給されてくる調整量に基づいて、入口カメラ40(または店内カメラ41)のズーム倍率を制御する。露光制御部242は、調整部43より供給されてくる調整量に基づいて、入口カメラ40(または店内カメラ41)の絞り(露光量)を制御する。
【0048】
画像処理ユニット42の画像取得部201は、入口カメラ40(または店内カメラ41)により撮像された画像を取得し、顔画像抽出部202に供給する。顔画像抽出部202は、画像取得部201より供給されてきた画像内に、顔を構成する部位の配置などのパターンにより顔画像からなる矩形画像を抽出して、適正顔画像判定部203に供給する。
【0049】
適正顔画像判定部203は、サイズ判定部203aおよび輝度判定部203bを備えており、顔画像抽出部202より供給されてくる顔画像を追従すると共に、サイズ判定部203aを制御して、顔画像のサイズが照合に適正であるか否か、および、輝度判定部203bを制御して、顔画像の輝度情報から顔画像が照合に適正であるか否かを判定する。そして、適正顔画像判定部203は、顔画像が照合に適正であると判定した場合、顔画像を送信部205に供給し、顔画像が照合に適正ではないと判定した場合、顔画像を調整データ生成部204に供給する。
【0050】
調整データ生成部204は、エリア計算部204aおよび露光調整レベル計算部204bを備えており、照合に適していない顔画像に基づいて、顔画像のサイズが照合に適正でない場合、エリア計算部204aを制御して、顔画像を取得する上で必要とされる、入口カメラ40(または店内カメラ41)で撮像される画像内のエリアを計算し、調整データとして調整部43に供給すると共に、この調整データに基づいた入口カメラ40(または店内カメラ41)の調整を指示する。また、調整データ生成部204は、照合に適していない顔画像に基づいて、顔画像の輝度が照合に適正でない場合、露光調整レベル計算部204bを制御して、顔画像の輝度が照合に対して適正になるように、入口カメラ40(または店内カメラ41)の撮影で必要とされる露光量を計算し、調整データとして調整部43に供給すると共に、この調整データに基づいた入口カメラ40(または店内カメラ41)の調整を指示する。
【0051】
送信部205は、照合に適していると判定された顔画像を生体情報認識装置21に送信する。これにより生体情報認識装置21は、照合対象者の顔画像を取得し、取得された照合対象者の顔画像と、生体情報データベース22に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算して、照合し、照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が蓄積者の顔画像であるか否かを判定し、照合対象者の顔画像が蓄積者の顔画像であると判定された場合、照合対象者が蓄積者であることを通知する。
【0052】
調整部43は、方向移動部221、ズーム調整部222、および露光調整部223を備えており、画像処理ユニット42より供給されてくる調整データに基づいて、入口カメラ40(または、店内カメラ41)の調整量を計算し、入口カメラ40(または、店内カメラ41)に供給する。より詳細には、調整部43は、画像処理ユニット42より供給されてくる調整データとして、撮像される画像内のエリアの情報が供給された場合、方向移動部221を制御して、指定されたエリアに正対するように入口カメラ40(または店内カメラ41)の撮像方向を移動させるための移動調整量を、移動量計算部221aを利用して計算させ、計算結果となる移動調整量を入口カメラ40(または店内カメラ41)に供給する。
【0053】
また、調整部43は、画像処理ユニット42より供給されてくる調整データとして、撮像される画像内のエリアの情報が供給された場合、ズーム調整部222を制御して、入口カメラ40(または店内カメラ41)のズーム倍率を調整する調整量を、ズーム調整量計算部222aを利用して計算させ、計算結果となるズーム調整量を入口カメラ40(または店内カメラ41)に供給する。
【0054】
さらに、調整部43は、画像処理ユニット42より供給されてくる調整データとして、露光量の情報が供給された場合、露光調整部223を制御して、今現在の絞りから必要とされる露光量を受光できるレベルの絞りにするまでの絞りの調整量を計算させて、入口カメラ40(または店内カメラ41)に供給させる。
【0055】
次に、図4のフローチャートを参照して、登録遊技者来店監視処理について説明する。
【0056】
ステップS1において、入口カメラ40は、撮像している画像の情報、または、出入口の扉からの信号に基づいて、出入口の扉が開いたか否かを判定する。ステップS1において、扉が開いていないと判定された場合、処理は、ステップS5に進む。
【0057】
一方、ステップS1において、扉が開いたと判定された場合、ステップS2において、入口カメラ40は、設置されている範囲の画像を撮像し、撮像した画像を画像処理ユニット42に供給する。画像処理ユニット42の画像取得部201は、供給された画像を取得し、顔画像抽出部202に供給する。
【0058】
ステップS3において、顔画像抽出部202は、供給された画像より遊技者の顔画像を抽出し、適正顔画像判定部203に供給する。より具体的には、顔画像抽出部202は、例えば、撮像された画像の色などから肌が露出した部分であって、目や鼻といった特徴的な部位の配置などから顔画像を抽出して、画像内の顔画像を抽出した位置を特定する特定位置情報を付して適正顔画像判定部203に供給する。ここで、特定位置情報とは、顔画像を抽出した画像内の位置を特定する座標情報であり、例えば、抽出した顔画像の中心位置における、撮像された画像内の座標などである。以降、抽出された全ての顔画像には、顔画像の中心位置における、撮像された画像内の座標を表す特定位置情報が含まれていることを前提として説明を進める。
【0059】
ステップS4において、適正顔画像判定部203は、顔画像抽出部202より顔画像が供給されてきたか否かを判定する。例えば、顔画像が供給されてきていない場合、ステップS5において、適正画像判定部203は、調整データ生成部204に対して、入口カメラ40(または店内カメラ41)の撮像方向、ズーム倍率、および露光量を初期値に設定するように指示する信号を調整データ生成部204に供給する。そして、調整データ生成部204は、入口カメラ40(または店内カメラ41)の撮像方向、ズーム倍率、および露光量を初期値に設定するように指示する指示を調整部43に供給すると共に、処理は、ステップS1に戻る。
【0060】
一方、ステップS4において、顔画像が供給されてきた場合、ステップS6において、適正顔画像判定部203は、サイズ判定部203aを制御して、供給されてきた顔画像のサイズが、照合に適したサイズであるか否か、すなわち、所定のサイズ以上であるか否かを判定させる。ステップS6において、例えば、顔画像のサイズが照合に適正なサイズではないと判定された場合、ステップS7において、適正顔画像判定部203は、適正なサイズではないという判定結果と共に、供給されてきた顔画像を調整データ生成部204に供給する。調整データ生成部204は、エリア計算部204aを制御して、入口カメラ40により撮像された画像のうち顔画像が抽出されたエリアを特定する、例えば、画像上の座標などの情報を計算させる。
【0061】
ステップS8において、調整データ生成部204は、エリア計算部204aにより計算された、入口カメラ40により撮像される画像内のうち、撮像対象とすべき顔画像の存在するエリアを特定する情報を調整データとして調整部43に供給し、撮像エリアの変更を指示して、処理は、ステップS1に戻る。
【0062】
より詳細には、顔画像は、入口カメラ40により撮像される画像Pが、例えば、図5で示されるような場合、画像P内で照合者の顔画像は、移動することにより、顔画像F1乃至F7の順序で、例えば、動くことにより顔画像の位置がずれる。そこで、エリア計算部204aは、顔画像抽出部202により供給されてくる顔画像に含まれる特定位置情報に基づいて、順次顔画像の位置を追跡しながら記憶し(トラッキングし)、照合に適さない顔画像として顔画像F6が供給されてきた場合、次のタイミングで顔画像が移動しうる位置を、例えば、図5中の顔画像F7として予測し、顔画像F7の存在する画像上のエリアを特定する情報、すなわち、特定位置情報が顔画像の中心位置の画像上の座標の情報であれば、顔画像F7の特定位置情報に基づく座標を中心とした顔画像のサイズにより特定されるエリアの情報を調整データとして計算する。
【0063】
尚、当然のことながら、エリア計算部204aにより計算されるエリアの情報は、必ずしも上述したトラッキングにより予測される位置の顔画像のエリアである必要はなく、例えば、単に、抽出された顔画像の特定位置情報とサイズに基づいて、特定されるエリアの情報であってもよいものである。
【0064】
また、ステップS6において、顔画像のサイズが、照合に適したサイズであると判定された場合、ステップS9において、適正顔画像判定部203は、輝度判定部203bを制御して、供給されてきた顔画像が照合に適した輝度であるか否か、すなわち、所定の範囲内の輝度の画像であるか否かを判定させる。ステップS9において、例えば、顔画像の輝度が照合に適正な輝度ではないと判定された場合、ステップS10において、適正顔画像判定部203は、適正な輝度ではないという判定結果と共に、供給されてきた顔画像を調整データ生成部204に供給する。調整データ生成部204は、露光調整レベル計算部204bを制御して、入口カメラ40により撮像された画像の輝度に基づいて、必要とされる露光量を計算させる。
【0065】
ステップS11において、調整データ生成部204は、エリア計算部204aにより計算された、入口カメラ40で必要とされる露光量の情報を調整データとして調整部43に供給し、露光量の調整を指示して、処理は、ステップS1に戻る。
【0066】
さらに、ステップS9において、供給されてきた顔画像が照合に適した輝度であると判定された場合、すなわち、供給されてきた顔画像が照合に適した顔画像であると判定された場合ステップS12において、適正顔画像判定部203は、顔画像抽出部202より供給されてきた顔画像を送信部205に供給する。そして、送信部205は、適正顔画像判定部203より供給されてきた顔画像を生体情報認識装置21に送信する。この際、送信部205は、入口カメラ40、または店内カメラ41のそれぞれを識別するカメラIDや、送信時刻の情報などの情報を顔画像に付加して生体情報認識装置21に送信する。
【0067】
ステップS31において、調整部43は、画像処理ユニット42より初期値に設定する指示が供給されてたか否かを判定する。ステップS31において、例えば、上述した、ステップS5の処理により、撮像方向、ズーム調整量、および露光量の調整量を初期値に設定するように指示されてきた場合、ステップS32において、調整部43は、今現在が初期値で設定されているか、すなわち、今現在の撮像方向、ズーム調整量、および露光量の各調整量が0であるか否かを判定する。
【0068】
ステップS32において、例えば、初期値が設定されていた場合、処理は、ステップS31に戻る。
【0069】
一方、ステップS32において、例えば、初期値が設定されていなかった場合、ステップS33において、調整部43は、方向移動部221、ズーム調整部222、および露光調整部223を制御して、それぞれの調整量を0に設定して、入口カメラ40に供給する。
【0070】
ステップS34において、入口カメラ40は、供給されてきた調整量に基づいて、方向制御部241、ズーム制御部242、および露光制御部243を制御して、撮像方向、ズーム倍率、および露光量を制御させる。すなわち、今の場合、調整量が0の初期値の状態であるので、入口カメラ40は、供給されてきた調整量に基づいて、方向制御部241、ズーム制御部242、および露光制御部243を制御して、撮像方向、ズーム倍率、および露光量のいずれも初期値となるように制御させる。
【0071】
一方、ステップS31において、初期値に設定する指示ではないと判定された場合、ステップS35において、調整部43は、撮像エリアの変更指示が供給されてきたか否かを判定する。ステップS35において、例えば、上述したステップS8の処理により、入口カメラ40により撮像される画像上の撮像エリアの情報が調整データとして供給されてきて、撮像エリアの変更が指示された場合、ステップS36において、調整部43は、方向移動部221およびズーム調整部222に対して調整データである撮像エリアの情報を供給する。これに応じて、方向移動部221は、移動量計算部221aを制御し、今現在の入口カメラ40の調整量に対して、撮像エリアを撮像するために必要とされる撮像方向の移動量を、調整量として計算させる。また、ズーム調整部222は、ズーム調整量計算部222aを制御し、今現在の入口カメラ40の調整量に対して、撮像エリアを撮像するために必要とされるズーム倍率の変化量を、調整量として計算させる。
【0072】
ステップS37において、調整部43は、方向移動部221により計算された調整量、および、ズーム調整部222により計算された調整量がそれぞれ調整可能な範囲であるか否かを判定し、調整可能な範囲であると判定された場合、処理は、ステップS34に進む。すなわち、この場合、ステップS34において、入口カメラ40は、供給されてきた調整量に基づいて、方向制御部241、およびズーム制御部242を制御して、撮像方向を調整量に応じて移動させるように制御させ、ズーム倍率を調整量に応じて変更させるように制御させる。
【0073】
また、ステップS37において、いずれも調整可能な範囲ではないと判定された場合、すなわち、既に調整済みで、パン・チルトの可動範囲を越えていたり、既に、最大ズームになっており、それ以上の調整が不能であるような場合、処理は、ステップS31に戻る。すなわち、これ以上の調整は不能であるので、調整を行うことなく、処理は、ステップS31に戻ることになる。
【0074】
一方、ステップS35において、撮像エリアを指示する情報ではない場合、ステップS38において、調整部43は、露光量を調整する指示が供給されてきたか否かを判定する。ステップS35において、例えば、露光量を調整する指示ではない場合、処理は、ステップS31に戻る。また、ステップS35において、例えば、上述したステップS11の処理により、露光量の調整が指示された場合、ステップS39において、調整部43は、露光調整部223を制御して、今現在の露光量に対する絞りの変化量を調整量として計算する。
【0075】
ステップS40において、調整部43は、計算された露光量に対する絞りの調整量が調整可能なものであるか否かを判定する。すなわち、例えば、今現在の絞りが全開の状態となっており、これ以上の露光量を調整することができないような場合に、さらなる露光量を増やすような調整量であるか否かが判定される。ステップS40において、調整が可能なレベルとであると判定された場合、処理は、ステップS34に進む。すなわち、この場合、入口カメラ40は、供給されてきた調整量に基づいて、露光制御部243を制御して、露光量の調整量に応じて絞りの開度を制御させる。
【0076】
また、ステップS40において、調整が不能であると判定された場合、処理は、ステップS31に戻る。
【0077】
尚、以上においては、入口カメラ40により撮像される画像に基づいた処理について説明してきたが、当然のことながら店内カメラ41であっても同様の処理が可能である。ただし、店内カメラ41の場合、扉の開放を検出することがないため、ステップS1の処理は、所定時間が経過するとき、処理は、ステップS2に進み、それ以外のとき、ステップS5の処理に進むことになる。
【0078】
以上の処理により、店舗の扉は開いているが顔画像が抽出できない状態の場合、ステップS5の処理により、画像処理ユニット42から調整部43に対して初期値となるように入口カメラ40を調整する指示が供給される。これに応じて、ステップS33において、調整部43は、初期値に戻すような調整量を計算し、ステップS34において、計算された調整量で、入口カメラ40が、撮像方向、ズーム倍率、および露光量を制御する。
【0079】
また、店舗の扉が開いて顔画像が撮像された場合、ステップS6において、照合処理に適した顔画像のサイズであるか否かが判定されて、適していないサイズであるとき、ステップS7,S8の処理により、入口カメラ40により撮像される画像内における顔画像が存在する撮像エリアが計算されて、画像処理ユニット42から調整部43に対して撮像エリアの変更が指示される。これに応じて、ステップS36において、顔画像が存在する撮像エリアの情報に基づいて、調整部43が、供給されてきた撮像エリアを撮像するのに最適な撮像方向のパン・チルトの移動量、および、ズーム倍率の変化量をそれぞれ調整量として計算し、ステップS34において、計算された調整量で、入口カメラ40が、撮像方向、およびズーム倍率を制御する。
【0080】
さらに、ステップS9において、照合処理に適した顔画像の輝度であるか否かが判定されて、適していない輝度であるとき、ステップS10,S11の処理により、照合に適した顔画像に必要な露光量が計算されて、画像処理ユニット42から調整部43に対して必要な露光量の調整が指示される。これに応じて、ステップS39において、顔画像の最適な露光量の情報に基づいて、調整部43が、供給されてきた露光量に最適な絞りの開度の変化量を調整量として計算し、ステップS34において、計算された調整量で、入口カメラ40が、絞りの開度を制御して露光量を制御する。
【0081】
そして、ステップS9において、照合に適した輝度であると判定された場合、ステップS12の処理により、撮像された顔画像が生体情報認識装置21に供給されて、顔画像による照合が行われる。
【0082】
結果として、生体情報認識装置21には、顔画像のうち、画像サイズ、および輝度において、照合に適した顔画像のみが画像処理ユニット42より供給されることになるので、顔画像より特徴量を正確に抽出することが可能となり、顔画像による照合精度を向上させることが可能となる。
【0083】
ところで、上述した一連の監視処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0084】
図6は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
【0085】
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
【0086】
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0087】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0088】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明を適用した監視システムの一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1の入口カメラおよび店内カメラの設置例を示す図である。
【図3】図1の入口カメラ、店内カメラ、画像処理ユニット、および調整部の構成例を説明する図である。
【図4】登録遊技者来店監視処理を説明するフローチャートである。
【図5】撮像エリアの調整データの生成方法を説明する図である。
【図6】パーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
【符号の説明】
【0090】
1,1−1乃至1−n 遊技店
2 生体情報管理センタ
3 生体情報管理データベース
4 第3者遊技店管理センタ
5 第3者遊技店管理データベース
6 生体情報管理バス
7 第3者遊技店管理バス
8,9 公衆通信回線網
21 生体情報認識装置
22 生体情報データベース
24 遊技店管理装置
26 遊技台管理データベース
27 媒体貸出管理装置
29 媒体貸出管理データベース
30 遊技店管理情報バス
31 生体情報バス
33 精算販売機
34 貸出機
35 計数機
36,36−1乃至36−m 遊技台
37,37−1乃至37−m 遊技台周辺端末
38,38−1乃至38−m カメラ
39,39−1乃至39−m 画像処理ユニット
40,40−1乃至40−p 入口カメラ
41,41−1乃至41−p 店内カメラ
42,42−1乃至42−q 画像処理ユニット
43,43−1乃至43−(p+q) 調整部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出手段と、
撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御手段と、
前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により調整させる調整手段と
を含む画像処理装置。
【請求項2】
前記調整手段は、
前記撮像手段の撮像方向を調整する撮像方向調整手段と、
前記撮像手段のズーム倍率を調整するズーム調整手段と、
前記撮像手段の露光量を調整する露光手段とを含む
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記照合対象者の顔画像の解像度が所定の画素数より大きいか否か、または、前記照合対象者の顔画像の輝度が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記蓄積者の顔画像を蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、
前記照合対象者の顔画像を取得し、取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算して、照合し、照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定し、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する照合手段とをさらに含む
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
画像を撮像する撮像手段を含む画像処理装置の画像処理方法において、
前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出ステップと、
撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御ステップと、
前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段を調整させる調整ステップと
を含む画像処理方法。
【請求項6】
画像を撮像する撮像手段を含む画像処理装置を制御するコンピュータに、
前記撮像手段により撮像された画像より、照合対象者の顔画像を抽出する顔画像抽出ステップと、
撮像される画像を変化させるように前記撮像手段を制御する制御ステップと、
前記照合対象者の顔画像が、前記照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との照合に適しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより照合に適していないと判定された場合、前記顔画像に基づいて、前記撮像手段を調整するように前記制御手段により調整させる調整ステップと
を含む処理を実行させるプログラム。
【請求項7】
請求項1に記載の画像処理装置を含む監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−86932(P2009−86932A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−254750(P2007−254750)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】