説明

画像形成システム

【課題】用紙に形成された画像の被写体に関する関連情報を容易に把握できるようにする。
【解決手段】複数の被写体を含む画像の画像データと、複数の被写体に関する関連情報とを記憶するRAM53と、画像中の被写体の位置を検出する検出部50bと、被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出部50cと、画像データに基づいて用紙Pに画像を形成する印刷機構部57と、検出された関連情報と被写体の位置とが対応するように、用紙Pに付加されたRFタグTに関連情報を書き込むリーダ・ライタ部66とを有するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を含む画像の画像データに基づいて、紙等の画像形成媒体に画像を形成する画像形成システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、デジタルカメラによって被写体を撮像することによって、被写体を含む画像の画像データを取り込むことが行われている。このような、画像データを取り込むデジタルカメラには、例えば、画像データに、画像のタイトルを対応付けて記録しておくことのできるものもあるし、被写体を含む画像データに、画像処理に利用するための各種情報を関連付けて記録するものもある(例えば、特許文献1参照。)。
また、PC(Personal Computer)等の処理装置においては、画像データを受け取って、編集、加工、修正等の処理をして、対応する画像をディスプレイに表示させている。また、プリンタにおいては、画像データを受け取って、紙、OHPシート等の画像形成媒体に画像を形成することが行われている。
【特許文献1】特開2003−204459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したデジタルカメラにおいては、画像データとともに画像のタイトルを対応付けて記録しておくことができる。
しかしながら、画像のタイトルは、デジタルカメラの利用者が自身で入力する必要があり手間がかかるという問題がある。また、このようなタイトルのみでは、画像データの示す画像の被写体は、一体何(誰)であるのか等ということを明確にするのが困難である。例えば、被写体として複数の人が含まれている場合にあっては、各人が誰であるのかということを詳細に記憶させておくことは困難であるし、手間がかかるという問題がある。
【0004】
撮影者であれば、画像データの画像を表示或いは印刷することにより、被写体が何であるかを自己の記憶等により把握することも可能であるかもしれない。
しかしながら、画像データは、撮影者と異なる人に渡されることもあり、撮影者と異なる人にとっては、画像データに基づいて表示或いは印刷して画像を見ただけでは、被写体が一体何であるのかということを把握することが困難である場合が考えられる。
また、撮影者であっても、時間の経過とともに記憶が薄れてしまって、表示又は印刷された画像の被写体が一体何(誰)であるのかを把握することが困難である場合も考えられる。
【0005】
また、画像データを利用して画像を画像形成媒体に印刷した場合においては、画像中の被写体が何(誰)であるか等ということを把握できるようにするためには、例えば、紙等に画像の被写体についての名称(名前)等の説明を記載しておくことが必要となってくる。
このように、被写体についての説明を記載しておくためには、被写体についての情報を収集し、更に説明を記載する必要があるため、手間がかかるという問題がある。
また、被写体についての説明を記載した紙自体を紛失してしまうという虞もある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、画像形成媒体に形成された画像の被写体に関する関連情報を容易に把握できるようにすることのできる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的達成のため、本発明の一実施形態に係る画像形成システムは、複数の被写体を含む画像の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、複数の被写体に関する関連情報を記憶する被写体情報記憶手段と、画像中の被写体の位置を検出する検出手段と、被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出手段と、画像データに基づいて画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段と、検出された関連情報と被写体の位置とが対応するように、画像形成媒体に付加する又は付加されたRFタグに関連情報を書き込む書込手段と、を有する。
かかる構成によると、被写体に関する関連情報を、被写体の画像形成媒体中の位置と対応するようにRFタグに書き込むことができる。したがって、RFタグから画像形成媒体中の所定の位置にある被写体に関する関連情報を取得することができる。
【0007】
また、上記画像形成システムにおいて、被写体情報記憶手段は、関連情報と、当該関連情報が関連する被写体の画像中の位置情報とを対応付けて記憶し、検出手段は、被写体の位置を位置情報に基づいて検出するようにしてもよい。
かかる構成によると、被写体の画像中の位置を位置情報に基づいて適切に検出することができる。
【0008】
また、上記画像形成システムにおいて、被写体情報記憶手段は、関連情報と、当該関連情報が関連する被写体の外観の特徴を示す外観特徴情報とを対応付けて記憶し、検出手段は、画像中の被写体の位置を外観特徴情報に基づいて検出するようにしてもよい。
かかる構成によると、被写体の画像中の位置を外観特徴情報に基づいて適切に検出することができる。
【0009】
また、上記画像形成システムにおいて、書込手段は、関連情報と被写体の位置情報とを対応付けてRFタグに書き込むようにしてもよい。
かかる構成によると、RFタグに書き込まれた位置情報によって被写体の画像中の位置を把握することができる。
また、上記画像形成システムにおいて、RFタグを画像形成媒体に付加するRFタグ付加手段を更に有するようにしてもよい。
かかる構成によると、画像形成媒体に適切にRFタグを付加することができる。
【0010】
また、上記画像形成システムにおいて、RFタグ付加手段は、被写体の位置に対応する画像形成媒体の位置にRFタグを付加し、書込手段は、被写体の位置に対応する位置に付加される又は付加されたRFタグに、被写体に関連する関連情報を書き込むようにしてもよい。
かかる構成によると、画像形成媒体の被写体の位置に、RFタグを付加して、当該RFタグに当該被写体の関連情報を書き込むことができ、被写体の位置のRFタグから関連情報を読み込むことにより、当該被写体の関連情報を把握することができる。
【0011】
また、上記画像形成システムにおいて、被写体は、人物であり、外観特徴情報は、人物の顔に関する外観の特徴情報であってもよい。かかる構成によると、画像中の被写体である人物の位置を適切に検出することができる。
また、上記画像形成システムにおいて、関連情報は、前記被写体の名前又は名称を含んでもよい。かかる構成によると、画像中の被写体についての名前又は名称を把握することができる。
【0012】
また、本発明の一実施形態に係る画像形成方法は、被写体を含む画像を画像形成媒体に形成する画像形成システムによる画像形成方法であって、画像形成システムは、複数の被写体を含む画像の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、複数の被写体に関する関連情報を記憶する被写体情報記憶手段とを有しており、検出手段により画像中の被写体の位置を検出する検出ステップと、関連情報検出手段により被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出ステップと、画像形成手段により画像データに基づいて画像形成媒体に画像を形成する画像形成ステップと、書込手段により検出された関連情報と被写体の位置とが対応するように、画像形成媒体に付加する又は付加されたRFタグに関連情報を書き込む書込ステップとを有する。
かかる方法によると、被写体に関する関連情報を、被写体の画像形成媒体中の位置と対応するようにRFタグに書き込むことができる。したがって、RFタグから画像形成媒体中の所定の位置にある被写体に関する関連情報を取得することができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係る表示処理装置は、画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示する表示処理装置であって、画像形成媒体には、被写体に関連する関連情報と、当該被写体を画像中で特定可能な特定可能情報とが記憶されたRFタグが付加されており、RFタグから関連情報と特定可能情報とを受信するリーダ手段と、関連情報を表示させる被写体を特定可能な表示対象情報を受け付ける対象情報受付手段と、表示対象情報と特定可能情報とに基づいて、表示対象情報により特定される被写体に関連する関連情報を検出する表示検出手段と、検出された関連情報を表示画面に表示させる表示制御手段とを有する。
かかる構成によると、画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示させることができる。
【0014】
また、上記表示処理装置において、RFタグには、関連情報に対して、関連情報中の開示可能な内容を規定する開示規定情報が対応付けられて記憶されており、表示制御手段は、関連情報に対応付けられている開示規定情報により開示可能であると規定されている内容を表示画面に表示させるようにしてもよい。
かかる構成によると、開示規定情報に基づいて、関連情報中の開示可能な内容のみを表示画面に表示させることができる。
【0015】
また、本発明の一実施形態に係る表示処理方法は、画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示する表示処理装置による表示処理方法であって、画像形成媒体には、被写体に関連する関連情報と、当該被写体を画像中で特定可能な特定可能情報とが記憶されたRFタグが付加されており、リーダ手段によりRFタグから関連情報と特定可能情報とを受信する受信ステップと、対象情報受付手段により関連情報を表示させる被写体を特定可能な表示対象情報を受け付ける対象情報受付ステップと、表示検出手段により、表示対象情報と特定可能情報とに基づいて、表示対象情報により特定される被写体に関連する関連情報を検出する表示検出ステップと、表示制御手段により検出された関連情報を表示画面に表示させる表示制御ステップとを有する。
かかる方法によると、画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示させることができる。
【0016】
また、本発明の一実施形態に係る被写体情報表示システムは、被写体を含む画像を画像形成媒体に形成する画像形成システムと、画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示する表示処理装置とを有する被写体情報表示システムであって、画像形成システムは、複数の被写体を含む画像の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、複数の被写体に関する関連情報を記憶する被写体情報記憶手段と、画像中の被写体の位置を検出する検出手段と、被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出手段と、画像データに基づいて画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段と、検出された関連情報と、被写体を特定可能な特定可能情報とを画像形成媒体に付加する又は付加されたRFタグに書き込む書込手段とを有し、表示処理装置は、RFタグから関連情報及び特定可能情報とを受信するリーダ手段と、関連情報を表示させる被写体を特定する表示対象情報を受け付ける対象情報受付手段と、表示対象情報と特定可能情報とに基づいて、表示対象情報により特定される被写体に関連する関連情報を検出する表示検出手段と、検出された関連情報を表示画面に表示させる表示制御手段とを有する。
かかる構成によると、被写体に関する関連情報を、被写体の画像形成媒体中の位置と対応するようにRFタグに書き込むことができ、画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
本発明の第1実施形態に係る被写体情報取得表示システム1の構成について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る被写体情報取得表示システムの構成図である。
被写体情報取得表示システム1は、撮像装置の一例としてのデジタルカメラ2と、被写体情報表示システム3とを有する。
デジタルカメラ2は、被写体Sを撮像して画像データを撮像するとともに、被写体Sの関連情報を記憶している被写体用のRFタグSTから被写体Sに関する関連情報を受信する後述する撮像処理を行う。ここで、RFタグSTは、例えば、被写体Sの内部に埋め込んだり、被写体Sに付着させたり、または、被写体Sに所持させるようにしてもよい。
【0019】
被写体情報表示システム3は、画像形成システムの一例としてのプリンタ4と、表示処理装置の一例としての携帯電話機5とを有する。
プリンタ4は、デジタルカメラ2と、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル4によって接続可能となっており、デジタルカメラ2から画像データ及び関連情報を含む統合画像データを受信する。また、プリンタ4は、紙、OHP用紙等の画像形成媒体(用紙Pという。)に画像データに基づいて画像を形成するとともに、用紙Pに用紙付加用のRFタグTを付加するとともに、RFタグTに関連情報を書き込む後述する画像形成処理を行う。
携帯電話機5は、用紙Pに付加されたRFタグTから関連情報を受信して表示する後述する表示処理を行う。
【0020】
図2は、本発明の第1実施形態に係るRFタグの構成図である。
図2(1)は、被写体用のRFタグSTを示し、図2(2)は、用紙Pに付加するための用紙用のRFタグTを示している。
被写体用のRFタグSTは、図2(1)に示すように、例えば、カード形状をしており、ICチップ6と、無線波によりデータを送受信するためのアンテナ7とを有する。ICチップ6は、データを記憶する記憶部と、アンテナ7を介して外部へデータを送信する送信部と、アンテナ7を介して外部からデータを受信する受信部とを有する。
本実施形態においては、RFタグSTは、例えば、通信周波数は2.45GHzであり、10m程度の距離の通信を行うことができるようになっている。
【0021】
用紙用のRFタグTは、図2(2)に示すように、ICチップ8と、無線波によりデータを送受信するためのアンテナ9とを有する。本実施形態のRFタグTにおいては、ICチップ8上にアンテナ9が形成されており、ICチップ8とアンテナ9とは、端子10a及び10bによって接続されている。ICチップ8は、データを記憶する記憶部と、アンテナ9を介して外部へデータを送信する送信部と、アンテナ9を介して外部からデータを受信する受信部とを有する。
本実施形態のRFタグTは、例えば、0.5mm×0.5mmの大きさとなっており、いる。また、RFタグTの紙面手前側の面には、用紙Pに付着するための図示しない粘着剤が塗布されており、当該面を向けて用紙Pに付着できるようになっている。
【0022】
図3は、本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラの機能構成図である。
デジタルカメラ2において、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)24と、入力インターフェース部(入力I/F部)25と、表示処理部26と、リーダ部27と、撮像処理部28と、記憶媒体インターフェース部(記憶媒体I/F部)29と、USBインターフェース部(USBI/F部)30とがバス31を介して接続されている。
【0023】
ROM22は、ブートプログラム等のプログラムや、後述する撮像処理のプログラムを記憶する。
RAM23は、プログラムやデータを記憶する領域として、或いは、CPU21による処理に使用しているデータを格納する作業領域として利用される。
EEPROM24は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、デジタルカメラ2の電源が入っていない場合でも記憶しておく必要がある各種情報を記憶する。
【0024】
入力I/F部25は、シャッターボタン、各種指示ボタン等が備えられた入力装置32と接続されている。入力I/F部25は、入力装置32からの信号をデータとして、CPU21に出力する。
表示処理部26は、例えば、VRAM(Video Random Access Memory)を有し、CPU21の制御により、液晶表示装置(LCD)33に各種情報を表示出力する。
【0025】
リーダ部27は、被写体SのRFタグSTから内部に記憶されている情報を受信する。
本実施形態においては、リーダ部27は、デジタルカメラ2における撮影範囲内に対して指向性をもつ図示しないアンテナを有しており、その範囲内に存在する被写体SのRFタグSTから各種情報を受信する。
ここで、リーダ部27によるRFタグSTからの情報の受信について説明する。
図4(1)は、デジタルカメラ2と被写体の一例である人物との位置関係の一例を示している。同図に示すように、デジタルカメラ2の撮影範囲内において、人物である被写体Sa、Sb、Scが存在し、各被写体Sa、Sb、Scは、それぞれRFタグSTを有している状態を示している。本実施形態では、リーダ部27は、図4(1)に示す状態においては、デジタルカメラ2の撮影範囲内に存在する被写体Sa、Sb、ScのそれぞれのRFタグSTから各種情報を受信する。
【0026】
図5は、本発明の第1実施形態に係る被写体用のRFタグの記憶内容を示す図である。
図5は、被写体が人物である場合におけるRFタグSTの記憶内容を示している。RFタグSTは、外部特徴情報11と、関連情報12と、開示規定情報13とを記憶している。
外部特徴情報11は、被写体について外部から認識可能な特徴の情報(外観特徴情報)である。本実施形態では、人物の顔に関する外観特徴情報としている。本実施形態では、人物の顔に関する外観特徴情報として、顔の画像データ(顔データ)を用いている。なお、外部特徴情報は、例えば、顔の輪郭情報、顔の画像、顔の色、目の色、目の形状、顔の特徴点(例えば、目、鼻等)等のいずれか1つ、又はこれらの2つ以上の組合せであってもよい。また、例えば、輪郭情報、顔の画像等の観察する方向によって変化する可能性のある情報については、複数の方向から観察される情報を用意するようにしてもよい。このようにすると、画像中における被写体の向きによる影響を受けることなく、適切に被写体を検出することができる。
【0027】
関連情報12は、被写体に関する情報である。本実施形態では、関連情報12として、被写体Sの名前12a、住所12b、電話番号12c、メールアドレス12dを用いている。
開示規定情報13は、関連情報12の中の開示可能な内容を規定する情報である。本実施形態では、レベル数を用いて開示可能な内容を規定するようにしている。具体的には、レベル1であれば、関連情報12中の全内容を開示可能であることを示し、レベル2であれば、一部の内容、例えば、名前のみを開示可能であることを示し、レベル3であれば、すべての情報を開示しないことを示している。なお、このレベル数については、被写体Sが、所定の装置を利用して、任意に設定することができるようになっている。
【0028】
図3に戻り、撮像処理部28には、CCD(Charge Coupled Device)35が接続されている。CCD35の受光面上には、レンズ、絞り機構等からなる光学系34を介して被写体Sを含む外界の像が形成され、CCD35は、受光面上に形成された像に応じた信号を撮像処理部28に出力する。撮像処理部28は、CCD35から出力された信号を画像データとしてCPU21に出力する。ここで、図4(1)に示す状態である場合には、図4(2)に示すような画像Gに対応する画像データを出力する。なお、撮像手段は、光学系34、CCD35及び撮像処理部28によって構成される。
【0029】
記憶媒体I/F部29は、フラッシュメモリ等の記憶手段の一例としての記憶媒体36と接続可能であり、記憶媒体36へのデータ書込み及び記憶媒体36からのデータ読込みの仲介を行う。
USBI/F部30は、図示しないUSBケーブルを介して、プリンタ4と接続可能であり、プリンタ4との間のデータ交換の仲介を行う。
【0030】
CPU21は、各部22〜30の動作を制御する。また、CPU21は、ROM22に格納されているプログラムをRAM23に読み出して実行することにより、撮像制御部21a、読込制御部21b、記憶制御手段の一例としての記憶制御部21c、表示制御部21d、及び通信制御部21eを構成して各種処理を実行する。
撮像制御部21aは、入力装置32のシャッターボタンがデジタルカメラ2の利用者により押下された場合に、撮像処理部28により画像データを生成させる。
読込制御部21bは、入力装置32のシャッターボタンがデジタルカメラ2の利用者により押下された場合に、リーダ部27によりRFタグSTからの情報を受信させる。
【0031】
記憶制御部21cは、撮像処理部28により生成された画像データと、リーダ部27により受信されたRFタグSTからの情報とを対応付けた統合画像データ37(図6(1)参照)を記憶媒体I/F部29を介して記憶媒体36に記憶させる。
【0032】
図6は、本発明の実施形態に係る統合画像データを示す図である。
図6(1)は、第1実施形態における統合画像データを示している。
統合画像データ37は、画像データ38を有するとともに、各被写体のRFタグSTから得られた外観特徴情報39a、39b、・・・、関連情報40a、40b・・・、及び開示規定情報41a、41b、・・・を有する。
【0033】
図3に戻り、表示制御部21dは、表示処理部26を介して各種情報をLCD33に表示させる。例えば、表示制御部21dは、記憶媒体36に記憶された画像データ、又は撮像処理部28により生成された画像データをLCD33に表示させる。
通信制御部21eは、記憶媒体36に記憶されている統合画像データ37をUSBI/F部30を介して、外部の装置、例えばプリンタ4に出力する。
【0034】
図7は、本発明の第1実施形態に係るプリンタの機能構成図である。
プリンタ4において、CPU50と、通信インターフェース部(通信I/F部)51と、ROM52と、画像データ記憶手段及び被写体情報記憶手段の一例としてのRAM53と、EEPROM54と、機構制御部55とがバス56を介して接続されている。
【0035】
通信I/F部51は、例えば、USBケーブルを介してデジタルカメラ2との間のデータ交換の仲介を行う。
ROM52は、ブートプログラム等のプログラムや、後述する画像形成処理等のプログラムを記憶する。
RAM53は、プログラムやデータを記憶する領域として、或いは、CPU50による処理に使用しているデータを格納する作業領域として利用される。また、RAM53は、統合画像データ37を記憶する。
EEPROM54は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、プリンタ4の電源が入っていない場合でも記憶しておく必要がある各種情報を記憶する。
【0036】
機構制御部55には、画像形成手段の一例としての印刷機構部57及びRFタグ機構部58が接続される。機構制御部55は、印刷機構部57の動作を制御することにより、用紙Pに画像を形成させる。また、機構制御部55は、RFタグ機構部58により、RFタグTにデータを書き込ませる処理と、用紙PにRFタグTを付加させる処理を実行させる。
【0037】
印刷機構部57は、トナー像を形成させるための感光体ドラム59Y、59M、59K、59C(図9参照。)を有する感光体ユニット59と、感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに静電潜像を形成するためのレーザ光を照射する露光ユニット60と、感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに形成された静電潜像をトナーによって現像することによってトナー像を形成する現像ユニット61と、感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写ユニット62と、用紙Pに転写されたトナー像を定着させる定着ユニット63と、用紙Pの給排紙を行う給排紙ユニット64とを有する。
【0038】
RFタグ機構部58は、RFタグTを用紙Pに付加するRFタグ付加手段の一例としてのRFタグ付加部65と、RFタグTにデータを書き込む書込手段の一例としてのリーダ・ライタ部66とを有する。RFタグ付加部65は、本実施形態では、用紙Pの所定の位置に、用紙Pの画像が形成される面の裏側からRFタグTを付加する。
【0039】
CPU50は、各部51〜55の動作を制御する。また、CPU50は、ROM52に格納されているプログラムをRAM53に読み出して実行することにより、通信制御部50aと、検出手段の一例としての検出部50bと、関連情報検出手段の一例としての関連情報検出部50cと、印刷制御部50dとを構成して各種処理を実行する。
通信制御部50aは、通信I/F部51を介してデジタルカメラ2から受信した統合画像データ37をRAM53に格納する。
【0040】
検出部50bは、RAM53に格納された統合画像データ37中の画像データが示す画像中における被写体の位置を外観特徴情報に基づいて検出する。本実施形態では、検出部50bは、顔データと、画像データとのマッチングにより被写体の位置を検出する。すなわち、検出部50bは、顔データと、画像データの各領域との相関度を検出し、相関度が所定以上の位置を被写体の位置と検出する。なお、画像データ中における顔の大きさは、画像データによって異なることがあるので、顔データと比較するための画像データの領域の大きさを複数通りに異ならせて、それぞれの大きさの領域を用いて、相関度を検出するようにしてもよい。
関連情報検出部50cは、画像中において存在すると検出された被写体についての関連情報をRAM53の統合画像データ37から検出する。
【0041】
印刷制御部50dは、RAM53に格納された統合画像データ37の画像データをCMYKラスタイメージデータに変換し、当該イメージデータに基づいて、機構制御部55を制御することにより、印刷機構部57に用紙Pへ画像を形成させる。また、印刷制御部50dは、機構制御部55を制御することにより、RFタグ機構部58に、検出部50bにより検出された被写体の位置に対応する用紙P上の位置にRFタグTを付加させる。
また、印刷制御部50dは、機構制御部55を制御することにより、RFタグ機構部58のリーダ・ライタ部66にRFタグTへ所定のデータを書き込ませる。
【0042】
図8は、本発明の実施形態に係る用紙用のRFタグの記憶内容を示す図である。
図8(1)は、第1実施形態において、リーダ・ライタ部66によりRFタグTに書き込まれる被写体データを示している。RFタグTには、図8(1)に示すように、当該RFタグTが付加される領域の被写体に関する関連情報68と、当該関連情報68に対応する開示規定情報69とを有する被写体データ67が書き込まれる。
【0043】
図9は、本発明の一実施形態に係るプリンタのハードウエア構成を説明する図である。
プリンタ4の感光体ユニット59は、イエローのトナー像を形成するための感光体ドラム59Yと、マゼンタのトナー像を形成するための感光体ドラム59Mと、ブラックのトナー像を形成するための感光体ドラム59Kと、シアンのトナー像を形成するための感光体ドラム59Cとを有する。各感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cは、時計回り方向に回転するようになっている。
【0044】
感光体ユニット59において、各感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに接触するように、各感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cを帯電させる帯電ローラ73Y、73M、73K、73Cと、一次中間転写ドラム62A、62Bに転写されずに各感光体ドラム59Y、59M、59K、59C上に残留したトナーを回収するクリーニングローラ74Y、74M、74K、74Cとを有する。なお、図9においては、帯電ローラ73M、73K、73C、及びクリーニングローラ74M、74K、74Cについては、図面スペースの関係上符号を記載していないが、これらは、各感光体ドラム59M、59K、59Cとの位置関係が、感光体ドラム59Yと帯電ローラ73Y及びクリーニングローラ74Yとの位置関係と同様となっている。
【0045】
また、プリンタ4には、各感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに、静電潜像を形成するためのレーザ光を照射する露光ユニット60が設けられている。
露光ユニット60は、イエロー用のトナー像を形成させるための静電潜像を形成するためのイエロー用のレーザ光LYを感光体ドラム59Yに照射し、マゼンタ用のトナー像を形成させるための静電潜像を形成するためのマゼンタ用のレーザ光LMを感光体ドラム59Mに照射し、ブラック用のトナー像を形成させるための静電潜像を形成するためのブラック用のレーザ光LKを感光体ドラム59Kに照射し、シアン用のトナー像を形成させるための静電潜像を形成するためのシアン用のレーザ光LCを感光体ドラム59Cに照射する。各色用のレーザ光LY、LM、LK、LCは、機構制御部55の制御に従って露光ユニット60から所定のタイミングでそれぞれ照射される。
【0046】
また、プリンタ4には、感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに形成された静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成するための現像ユニット61が設けられている。現像ユニット61は、イエローのトナーを収容し、イエローのトナー像を形成するための現像器61Yと、マゼンタのトナーを収容し、マゼンタのトナー像を形成するための現像器61Mと、ブラックのトナーを収容し、ブラックのトナー像を形成するための現像器61Kと、シアンのトナーを収容し、シアンのトナー像を形成するための現像器61Cとを有する。
各現像器61Y、61M、61K、61Cは、各感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cのレーザ光LY、LM、LK、LCが照射される走査領域より回転方向の下流側の位置において、当該感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cと接触するように配置されている。
【0047】
現像器61Yは、イエローのトナーを収容しているトナーカートリッジ71Yと、トナー給送管72Yを介して接続されている。トナー給送管72Yは、内部に図示しないトナー搬送用のスクリューフィーダを備えており、図示しないモータによる駆動力により当該スクリューフィーダが回転されて、トナーカートリッジ71Yに収容されているトナーが現像器61Yへ供給される。
同様に、現像器61M、61K、61Cも、それぞれマゼンタ、ブラック、シアンが収容されているトナーカートリッジ71M、71K、71Cと、トナー給送管72M、72K、72Cと接続されている。なお、トナー給送管72M、72K、72Cもトナー給送管72Yと同様な構成となっている。
【0048】
また、プリンタ4には、感光体ドラム59Y、59M、59K、59Cに形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写ユニット62が設けられている。
転写ユニット62は、感光体ドラム59Y、59Mに形成されたイエローのトナー像と、マゼンタのトナー像とが転写される一次中間転写ドラム62Aと、感光体ドラム59K、59Cに形成されたブラックのトナー像と、シアンのトナー像とが転写される一次中間転写ドラム62Bと、一次中間転写ドラム62A、62Bに転写された、イエローのトナー像と、マゼンタのトナー像と、ブラックのトナー像と、シアンのトナー像とが転写される二次中間転写ドラム62Cと、二次中間転写ドラム62Cに形成されたトナー像を給排紙ユニット64により給紙された用紙Pに転写するための転写ローラ62Dとを有する。
【0049】
一次中間転写ドラム62Aは、反時計回り方向に回転するようになっており、感光体ドラム59Y、59Mとは、現像器61Y、61Mによるトナー像の形成が行われる領域よりも、感光体ドラム59Y、59Mの回転方向下流側において接触するようになっている。
一次中間転写ドラム62Bは、反時計回り方向に回転するようになっており、感光体ドラム59K、59Cとは、現像器61K、61Cによるトナー像の形成が行われる領域よりも、感光体ドラム59K、59Cの回転方向下流側において接触するようになっている。
二次中間転写ドラム62Cは、時計回り方向に回転するようになっており、一次中間転写ドラム62A、62Bと接触するようになっている。
【0050】
カラー印刷時においては、一次中間転写ドラム62Aには、感光体ドラム59Mに形成されたマゼンタのトナー像の転写が開始され、その後、当該マゼンタのトナー像よりも外側に、画像における位置が一致するタイミングで、感光体ドラム59Yに形成されたイエローのトナー像の転写が開始される。
一方、一次中間転写ドラム62Bには、感光体ドラム59Cに形成されたシアンのトナー像の転写が開始され、その後、当該シアンのトナー像よりも外側に、画像における位置が一致するタイミングで、感光体ドラム59Kに形成されたブラックのトナー像の転写が開始される。
そして、二次中間転写ドラム62Cには、一次中間転写ドラム62Aに転写されたマゼンタのトナー像と、イエローのトナー像との転写が開始される。これによって、二次中間転写ドラム62Cには、ドラム内部側から、イエロー、マゼンタの順にトナー像が重ねあわされる。
【0051】
次いで、二次中間転写ドラム62Cには、イエロー、マゼンタの順に重ねあわされたトナー像の外側に、画像における位置が一致するタイミングで一次中間転写ドラム62Bに転写されたシアンのトナー像と、ブラックのトナー像との転写が開始される。これによって、二次中間転写ドラム62Cには、イエロー、マゼンタの順に重ねあわされたトナー像の外側に、ブラック、シアンのトナー像が重ねあわされて転写される。
【0052】
給排紙ユニット64は、用紙Pを収容する用紙カセット75、用紙カセット75に収容された用紙Pを画像形成を行う側に給紙する給紙ローラ部76、印刷後の用紙Pが排紙される排紙トレイ80、排紙トレイ80へ用紙Pを排紙する排紙ローラ部79、用紙Pを搬送する複数のローラ部77、78等を有し、用紙カセット75に収容された用紙Pを、図中破線で示す搬送経路Rに沿って排紙トレイ80へ搬送する。なお、図面奥行き方向を主走査方向といい、用紙が搬送される方向を副走査方向ということとする。
【0053】
給排紙ユニット64により、用紙カセット75に収容された用紙Pは、給紙ローラ部76、ローラ部77によって、転写ローラ62Dまで搬送され、転写ローラ62Dにより第2中間転写ドラム62C上に形成されているイエロー、マゼンタ、ブラック、シアンのトナー像が用紙Pに転写される。
【0054】
トナー像の転写が行われた用紙Pは、給排紙ユニット64により、さらに後段の定着ユニット63まで搬送される。定着ユニット63は、例えば、熱と圧力とをトナー像が転写された用紙Pに与えて、トナー像を用紙Pに定着させる。
次いで、トナー像が定着された用紙Pは、RFタグ機構部58まで搬送される。RFタグ機構部58においては、図示しないセンサによって用紙Pを検出し、用紙Pの送り量に基づいて、用紙Pにおける副走査方向の座標を検出するようにしている。
【0055】
RFタグ機構部58においては、機構制御部55による制御により、RFタグ付加部65が、検出部50bによって検出された被写体の位置にRFタグTを用紙Pの画像が形成された面の裏側に付加する。本実施形態では、RFタグ付加部65は、RFタグTの粘着剤側の面を用紙Pに向けた状態で、RFタグTを押下して用紙Pに付加する。なお、RFタグ付加部65は、付加するRFタグTを用紙Pの主走査方向に対して移動可能になっており、主走査方向のいずれの位置に対してもRFタグTを付加することができるようになっている。また、機構制御部55による制御により、リーダ・ライタ部66がRFタグTの付加された位置の被写体の関連情報等を当該RFタグTに書き込む。
これによって、被写体の位置にRFタグTを付加するとともに、RFタグTに当該被写体の関連情報を書き込むことができる。
【0056】
図4(3)は、図4(1)に示すような状態にある被写体について、上記のように画像が形成され、RFタグTが付加された用紙Pを示している。
同図に示すように、用紙Pには、被写体Sa、Sb、Scの画像が形成され、これら被写体Sa、Sb、Scの位置(本実施形態では、被写体の顔部分)に対応してRFタグTが付加されている。そして、各被写体Sa、Sb、Scの位置に付加されたRFタグTには、それぞれの被写体Sa、Sb、Scの関連情報等が書き込まれている。
このように、被写体の位置にRFタグTを付加するとともに、RFタグTに当該被写体の関連情報を書き込むことができるので、被写体の位置のRFタグTから当該被写体の関連情報を容易かつ適切に読み取ることができるようになる。
このように、RFタグTが付加された用紙Pは、給排紙ユニット64の排紙ローラ部79により排紙トレイ80へ排紙される。
【0057】
図10は、本発明の第1実施形態に係る携帯電話機の機能構成図である。
携帯電話機5において、CPU81と、ROM82と、RAM83と、EEPROM84と、入力I/F部85と、表示処理部86と、リーダ部87と、撮像処理部88と、通話機能部89と、通信機能部90とがバス91を介して接続されている。
【0058】
ROM82は、ブートプログラム等のプログラムや、後述する表示処理のプログラムを記憶する。
RAM83は、プログラムやデータを記憶する領域として、或いは、CPU81による処理に使用しているデータを格納する作業領域として利用される。
EEPROM84は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、携帯電話機5の電源が入っていない場合でも記憶しておく必要がある各種情報を記憶する。
【0059】
入力I/F部85は、各種キーが備えられた入力装置92と接続されている。入力I/F部85は、入力装置92からの信号をデータとして、CPU81に出力する。
表示処理部86は、例えば、VRAMを有し、CPU81の制御により、LCD93に各種情報を表示出力する。
【0060】
リーダ部87は、用紙Pに付加されているRFタグTから内部に記憶されている情報を受信する。本実施形態においては、リーダ部87は、携帯電話機5を用紙Pの画像の被写体にかざすことにより、当該被写体の位置に付加されているRFタグTから内部に記憶されている情報を受信するようになっている。なお、本実施形態では、LCD93に被写体を表示させている場合において、当該被写体の位置にあるRFタグTから内部の情報を受信可能なようになっている。
【0061】
撮像処理部88には、CCD95が接続されている。CCD95の受光面上には、レンズ、絞り機構等からなる光学系94を介して外界の像が形成され、CCD95は、受光面上に形成された像に応じた信号を撮像処理部88に出力する。撮像処理部88は、CCD95から出力された信号を画像データとしてCPU81に出力する。
【0062】
通話機能部89は、通話回線網を介しての通話を可能にする。
通信機能部90は、データネットワークを介してデータ通信を行う。
【0063】
CPU81は、各部82〜90の動作を制御する。また、CPU81は、ROM82に格納されているプログラムをRAM83に読み出して実行することにより、撮像制御部81a、受信制御部81b、表示制御部81c、通信制御部81dを構成して各種処理を実行する。
撮像制御部81aは、入力装置92の所定のキーが利用者により押下された場合に、撮像処理部88により画像データを生成させる。
受信制御部81bは、入力装置92の所定のキーが利用者により押下された場合に、リーダ部87によりRFタグTからの情報を受信させる。
【0064】
表示制御部81cは、撮像処理部88により生成された画像データを、表示処理部86を介してLCD93に表示させる。また、表示制御部81cは、リーダ部87により受信されたRFタグTからの情報を、表示処理部86を介してLCD93に表示させる。
通信制御部81dは、通信機能部90によるデータネットワークを介しての通信を制御する。
【0065】
次に、本発明の第1実施形態に係る被写体情報取得表示システム1の処理動作について説明する。
図11は、本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラの撮像処理を説明するフローチャートである。
デジタルカメラ2において、撮像制御部21aは、入力装置32のシャッターボタンがデジタルカメラ2の利用者により押下された場合に、撮像処理部28により、光学系34及びCCD35によって生成された信号から被写体を含む外界についての画像データを生成させ(ステップS1)、読込制御部21bは、リーダ部27により被写体SのRFタグSTから記憶している情報、すなわち、外観特徴情報、関連情報、及び開示規定情報を受信させる(ステップS2)。この際には、読込制御部21bは、複数の被写体SのRFタグSTがある場合には、これら各RFタグSTからの情報を受信させる。
次いで、記憶制御部21cは、撮像処理部28により生成された画像データと、リーダ部27により受信されたRFタグSTからの外観特徴情報、関連情報、及び開示規定情報とを対応付けた統合画像データ37を記憶媒体I/F部29を介して記憶媒体36に記憶させる(ステップS3)。この際には、記憶制御部21bは、複数の被写体SのRFタグSTから情報を受信している場合には、これらすべての情報を含む統合画像データ37を記憶媒体36に記憶させる。
このようにして、デジタルカメラ2には、被写体を含む画像データと、各被写体に関する関連情報、外観特徴情報及び開示規定情報とを容易かつ適切に収集して記憶することができる。
【0066】
図12は、本発明の第1実施形態に係るプリンタの画像形成処理を説明するフローチャートである。なお、画像形成処理を開始する前に、プリンタ4は、通信I/F部51を介して、統合画像データ37を記憶しているデジタルカメラ2と通信可能に接続されているものとする。
まず、プリンタ4において、通信制御部50aが、通信I/F部51を介して、接続されているデジタルカメラ2に統合画像データ37の要求を行い、デジタルカメラ2の記憶媒体36に記憶されている統合画像データ37を通信I/F部51を介して受信し、この統合画像データ37をRAM53に記憶させる(ステップS10)。
【0067】
次いで、検出部50bがRAM53に記憶されている統合画像データ37から未処理の被写体についての外観特徴情報を取得し(ステップS11)、当該外観特徴情報に基づいて統合画像データ37の画像データが示す画像中における被写体の位置を検出する被写体検出処理を行う(ステップS12)。
そして、検出部50bは、画像中の被写体の位置を検出したか否かを判定し(ステップS13)、その結果、被写体があることを検出した場合には、当該被写体の画像中の位置をRAM53に記憶する(ステップS14)。次いで、関連情報検出部50cが検出した被写体の関連情報を統合画像データ37から検出して、位置と対応付けてRAM53に記憶する(ステップS15)。なお、被写体の位置が検出できない場合には、当該被写体が画像中に存在していないことを意味しているので、何もせずに次のステップS16に進む。
【0068】
次いで、検出部50bは、統合画像データ37に未処理の被写体についての外観特徴情報があるか否かを判定し(ステップS16)、未処理の被写体についての外観特徴情報がある場合には、上記同様の処理(ステップS11〜S15)を実行する。
一方、すべての被写体の外観特徴情報について処理を行った場合には、印刷制御部50dが、RAM53に格納された統合画像データ37の画像データをCMYKラスタイメージデータに変換し、当該データに基づいて、機構制御部55を制御することにより、印刷機構部57に用紙Pへ画像を形成させる(ステップS17)。
【0069】
次いで、印刷制御部50dは、機構制御部55を制御することにより、RFタグ機構部58のRFタグ付加部65に、検出部50bにより検出されてRAM53に格納されている被写体の位置の1つに対応する用紙P上の位置にRFタグTを付加させる(ステップS18)とともに、RFタグ機構部58のリーダ・ライタ部66に被写体の位置と対応付けられて記憶されている当該被写体に関する関連情報をRFタグTへ書き込ませる(ステップS19)。
印刷制御部50dは、画像中に検出された被写体のすべての位置へのRFタグTの付加を終了したか否かを判定し(ステップS20)、終了していないと判定した場合には、上記処理ステップS18〜S19の処理を繰り返し行って、検出したすべての被写体の位置にRFタグTを付加するとともに、被写体の関連情報を書き込ませる一方、終了していると判定した場合には、そのまま処理を終了する。
このようにして、画像形成処理において、用紙Pに形成された画像の被写体の位置にRFタグTを付加することができ、当該RFタグTにその位置の被写体の関連情報を適切に書き込むことができる。
【0070】
図13は、本発明の第1実施形態に係る携帯電話機の表示処理を説明するフローチャートである。
携帯電話機5において、用紙Pに形成された画像の被写体についての関連情報を表示させる指示を開始するための入力装置92のキーが利用者により押下されると、撮像制御部81aは、撮像処理部88により画像データを生成させ、当該画像データの画像を表示処理部86を介してLCD93に表示させる(ステップS21)。なお、この際には、利用者は、関連情報を表示させたい被写体の画像がLCD93に表示されるように携帯電話機5の位置を調整する必要がある。
そして、LCD93に表示させている被写体についての関連情報を表示させる指示のための入力装置92のキーが利用者により押下されると、当該表示させている被写体についての関連情報を表示させる指定として受付け(ステップS22)、受信制御部81bは、リーダ部87により当該被写体の位置に付加されているRFタグTから図8(1)に示す被写体データ67を受信させる(ステップS23)。
【0071】
次いで、表示制御部81cは、入力装置92による利用者の操作により、パスワード入力を受け付け(ステップS24)、当該パスワードによる認証処理、すなわち、入力されたパスワードが所定のパスワードであるか否かを判定する(ステップS25)。この結果、パスワードが所定のパスワードである、すなわち、認証OKであると判定した場合には、関連情報のすべての内容を開示してもよいことを意味するので、表示制御部81cは、RFタグTから受信した関連情報のすべての内容をLCD93に表示させる(ステップS26)。これにより、LCD93には、利用者が指定した被写体に関する関連情報が表示される。このため、利用者は、被写体の氏名、住所、電話番号等を容易に把握することができる。
【0072】
一方、認証OKでない場合には(ステップS25のNO)、RFタグTから取得した開示規定情報の開示レベルが何であるかを検出する(ステップS27)。
この結果、レベル1である場合には、関連情報のすべての内容を表示してもよいことを意味しているので、表示制御部81cは、RFタグTから受信した関連情報のすべての内容をLCD93に表示させ(ステップS28)、レベル2である場合には、関連情報の一部の内容、本実施形態では、名前のみを開示可能であることを示しているので、表示制御部81cは、RFタグTから受信した関連情報の中の名前のみをLCD93に表示させる(ステップS29)。これによって、利用者は被写体の一部の情報を把握することができる。また、被写体に関する関連情報のうちの、被写体の人物が開示したくない情報については、適切に開示されないようにすることができる。
なお、レベル3にある場合には、何も表示せずに処理を終了する。このため、被写体の人物が関連情報を全く開示したくない場合には、適切に開示されないようにすることができる。
【0073】
次に、本発明の第2実施形態に係る被写体情報取得表示システムについて説明する。ここでは、第1実施形態に係る被写体情報取得表示システムとの相違する点を中心に説明する。なお、第2実施形態においては、第1実施形態と対応する部分については、同一の符号を用いて説明する。
第2実施形態に係る被写体情報取得表示システム1は、プリンタ4において、被写体の画像中の位置を検出せずに、用紙Pに1つのRFタグTを付加させて、当該RFタグTに複数の被写体のデータを書き込むようにし、携帯電話機5において、RFタグTのデータを用いて被写体を特定して、被写体の関連情報を表示するようにしたものである。
第2実施形態に係るプリンタ4は、図7に示す第1実施形態のプリンタ4の印刷制御部50dにおいて、機構制御部55を制御することにより、RFタグ機構部58のリーダ・ライタ部66にRFタグTへ図8(2)に示す被写体データ96を書き込ませる機能を有するようにしたものである。なお、書き込ませるデータは、RAM53に格納された統合画像データ37から取得される。
図8(2)に示すように、用紙Pに付加されるRFタグTには、画像中の各被写体についての特定可能情報の一例としての外観特徴情報97a、97b・・・と、関連情報98a、98b・・・と、開示規定情報99a、99b・・・とを含む被写体データ96が書き込まれる。
【0074】
図14は、本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の機能構成図である。
第2実施形態に係る携帯電話機5は、第1実施形態に係る携帯電話機5のCPU81において、新たに、対象情報受付手段の一例としての受付部81eと、受信制御部81fと、表示検出手段の一例としての検出部81gとを構成するようにしたものである。
受付部81eは、携帯電話機5の利用者から関連情報を表示させる対象となる被写体を特定可能な表示対象情報を受け付ける。本実施形態では、受付部81eは、入力装置92の所定のキーが利用者により押下された場合に、撮像処理部88により生成された画像データをRAM83に記憶させ、この画像データを表示対象情報として受け付ける。
【0075】
受信制御部81fは、入力装置92の所定のキーが利用者により押下された場合に、リーダ部87によりRFタグTから被写体データ96を受信させてRAM83に記憶させる。
検出部81gは、受付部81eによりRAM83に記憶された画像データと、RAM83に記憶された各被写体の外観特徴情報とに基づいて、画像データがどの被写体であるかを検出し、検出した被写体についての関連情報及び開示規定情報を検出する。本実施形態では、検出部81gは、画像データと外観特徴情報の顔データとのマッチングにより被写体を検出する。すなわち、検出部81gは、画像データと各顔データとの相関度を検出し、相関度が最も高い被写体を検出する。
【0076】
図15は、本発明の第2実施形態に係るプリンタの画像形成処理を説明するフローチャートである。なお、同図においては、図12に示す第1実施形態に係る画像形成処理と同一部分については同一符号を付すこととし、説明を省略する。
プリンタ4において、印刷制御部50dは、機構制御部55を制御することにより、RFタグ機構部58のRFタグ付加部65に、用紙P上の位置に1つのRFタグTを付加させる(ステップS31)とともに、RFタグ機構部58のリーダ・ライタ部66に被写体データ96をRFタグTへ書き込ませる(ステップS32)。
この処理によって、用紙Pには、図4(4)に示すように、用紙Pに1つのRFタグTを付加して、当該RFタグTに被写体データ96を書き込むことができる。
【0077】
図16は、本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の表示処理を説明するフローチャートである。なお、同図においては、図13に示す第1実施形態に係る表示処理と同一部分については同一符号を付すこととし、説明を省略する。
携帯電話機5において、用紙Pに形成された画像の被写体についての関連情報を表示させる指示を開始するための入力装置92のキーが利用者により押下されると、受付部81eは、撮像処理部88により画像データを生成させ、表示処理部86を介して当該画像データの画像をLCD93に表示させる(ステップS41)。
ここで、この際には、利用者はLCD93に関連情報を表示させたい被写体の画像が表示されるように携帯電話機5の位置を調整する必要がある。
【0078】
そして、LCD93に表示させている被写体についての関連情報を表示させるための入力装置92のキーが利用者により押下されると、受付部81eは、当該表示させている被写体についての関連情報を表示させるものとして把握し、撮像処理部88により生成された画像データをRAM83に記憶させる(ステップS42)。
次いで、受信制御部81fは、リーダ部87によりRFタグTからの被写体データ96を受信させてRAM83に記憶させる(ステップS43)。
そして、検出部81gは、受付部81eによりRAM83に記憶された画像データと、RAM83に記憶された被写体データ96中の各被写体の外観特徴情報とに基づいて、画像データがどの被写体であるかを検出し、検出した被写体についての関連情報及び開示規定情報を検出する(ステップS44)。
この表示処理によると、携帯電話機5において、利用者が指定した被写体を特定して、当該被写体に関する関連情報を適切に表示させることができる。
【0079】
次に、本発明の第3実施形態に係る被写体情報取得表示システムについて説明する。ここでは、第1実施形態及び第2実施形態に係る被写体情報取得表示システムとの相違する点を中心に説明する。なお、第3実施形態においては、第1実施形態と対応する部分については、同一の符号を用いて説明する。
第3実施形態に係る被写体情報取得表示システムは、プリンタ4において、被写体の画像中の位置を検出して、用紙Pに1つのRFタグTを付加させて、当該RFタグTに複数の被写体の位置情報を含む被写体データを書き込むようにし、携帯電話機5において、RFタグTの位置情報を用いて被写体を特定して、被写体の関連情報を表示するようにしたものである。
【0080】
第3実施形態のプリンタ4は、図7に示す第1実施形態のプリンタ4の検出部50bを、RAM53に格納された統合画像データ37中の画像データが示す画像中における被写体の位置を外観特徴情報に基づいて検出し、当該位置の情報(位置情報)と、統合画像データ37の関連情報及び開示規定情報を対応付けた、図8(3)に示す被写体データ100を生成してRAM53に記憶するようにしたものである。ここで、位置情報としては、例えば、画像中の所定の点を基準とした座標であってもよい。なお、書き込ませるデータの一部は、RAM53に格納された統合画像データ37から取得される。
図8(3)に示すように、被写体データ100は、画像中の各被写体についての特定可能情報の一例としての位置情報101a、101b・・・と、関連情報102a、102b・・・と、開示規定情報103a、103b・・・とを含む。
【0081】
また、第3実施形態に係るプリンタ4は、図7に示す第1実施形態のプリンタ4の印刷制御部50dにおいて、機構制御部55を制御することにより、RFタグ機構部58のリーダ・ライタ部66にRFタグTへ図8(3)に示す被写体データ100を書き込ませる機能を有するようにしたものである。
【0082】
図17は、本発明の第3実施形態に係るプリンタの画像形成処理を説明するフローチャートである。なお、同図においては、図12及び図15における表示処理と同一部分については同一符号を付すこととし、説明を省略する。
プリンタ4において、検出部50bは、画像中の被写体の位置を検出したか否かを判定し(ステップS13)、その結果、被写体があることを検出した場合には、当該被写体の画像中の位置情報と、統合画像データ37の関連情報及び開示規定情報とを対応付けた、図8(3)に示す被写体データ100を生成してRAM53に記憶する(ステップS51)。
この処理により、用紙Pには、図4(4)に示すように、用紙Pに1つのRFタグTを付加して、当該RFタグTに当該被写体の画像中の位置情報と、関連情報と、開示規定情報とを書き込むことができる。
【0083】
次に、第3実施形態に係る携帯電話機5を説明する。
携帯電話機5は、図14に示す第2実施形態に係る携帯電話機5のCPU81により構成される受付部81e、受信制御部81f、検出部81gを以下のようにしたものである。
すなわち、受付部81eは、入力装置92のキー操作によって利用者から対象の被写体を特定する表示対象情報の入力を受け付ける。第3実施形態においては、表示対象情報として、画像中の複数の被写体の関係を示す位置、例えば、右から何番目の被写体であるかを示す順番を受け付けている。
【0084】
また、受信制御部81fは、入力装置92の所定のキーが利用者により押下された場合に、リーダ部87によりRFタグTから被写体データ100を受信させてRAM83に記憶させる。
検出部81gは、受付部81eにより受け付けられた順番と、RAM83に記憶された各被写体の位置情報とに基づいて、順番に対応する被写体を検出し、検出した被写体についての関連情報及び開示規定情報を検出する。なお、位置情報が座標であれば、複数の被写体の各座標値により、各被写体の順番について容易に把握できる。
【0085】
次に、第3実施形態に係る携帯電話機の表示処理を説明する。なお、図16に示す第2実施形態に係る表示処理を参照して異なる処理のみについて説明する。
第3実施形態に係る携帯電話機5では、ステップS42において、受付部81eが、入力装置92のキー操作によって利用者から対象の被写体の右からの順番の入力を受け付ける。
また、ステップS44において、検出部81gが、受付部81eにより受け付けられた順番と、RAM83に記憶された被写体データ100中の各被写体の位置情報とに基づいて、順番に対応する被写体がどの被写体であるかを特定し、特定した被写体についての関連情報及び開示規定情報を検出する。
この表示処理によると、携帯電話機5において、利用者が指定した被写体を特定して、当該被写体に関する関連情報を適切に表示させることができる。
【0086】
次に、本発明の第4実施形態に係る被写体情報取得表示システムについて説明する。ここでは、第1実施形態に係る被写体情報取得表示システムとの相違する点を中心に説明する。なお、第4実施形態においては、第1実施形態と対応する部分については、同一の符号を用いて説明する。
第4実施形態に係る被写体情報取得表示システム1は、デジタルカメラ2において、被写体の画像中の位置を検出し、当該位置を含む統合画像データをプリンタ4に送信させるようにしたものである。
【0087】
図18は、本発明の第4実施形態に係るデジタルカメラの機能構成図である。
第4実施形態に係るデジタルカメラ2は、図3に示す第1実施形態に係るデジタルカメラ2のCPU21において、新たに、被写体検出部21fと、記憶制御部21gとを構成するようにしたものである。
被写体検出部21fは、撮像処理部28により生成された画像データと、リーダ部27によりRFタグSTから受信された被写体の外観特徴情報に基づいて、画像中における各被写体の位置を検出する。本実施形態では、検出部21fは、顔データと、画像データとのマッチングにより被写体の位置を検出する。すなわち、検出部21fは、顔データと、画像データの各領域との相関度を検出し、相関度が所定以上の位置を被写体の位置と検出する。
【0088】
記憶制御部21gは、撮像処理部28により生成された画像データと、検出部21fにより検出された被写体の位置情報と、リーダ部27により受信されたRFタグSTからの関連情報及び開示規定情報とを対応付けた図6(2)に示す統合画像データ104を記憶媒体I/F部29を介して記憶媒体36に記憶させる。
統合画像データ104は、図6(2)に示すように、画像データ38を有するとともに、被写体検出部21fにより検出された各被写体の位置情報105a、105b、・・・、関連情報40a、40b・・・、及び開示規定情報41a、41b、・・・を有する。
【0089】
図19は、本発明の第4実施形態に係るデジタルカメラの撮像処理を説明するフローチャートである。
デジタルカメラ2において、撮像制御部21aは、入力装置32のシャッターボタンがデジタルカメラ2の利用者により押下された場合に、撮像処理部28により、光学系34及びCCD35によって生成された信号から被写体を含む外界についての画像データを生成させてRAM23に記憶させ(ステップS61)、読込制御部21bは、リーダ部27により被写体SのRFタグSTから外観特徴情報、関連情報、開示規定情報を受信させて、RAM23に記憶させる(ステップS62)。
【0090】
次いで、被写体検出部21fがRAM23に記憶されている未処理の被写体についての外観特徴情報を取得し(ステップS63)、当該外観特徴情報に基づいてRAM23の画像データが示す画像中における被写体の位置を検出する被写体検出処理を行う(ステップS64)。
そして、被写体検出部21fは、画像中の被写体の位置を検出したか否かを判定し(ステップS65)、その結果、被写体があることを検出した場合には、記憶制御部21gは、当該被写体の画像中の位置と、当該被写体の関連情報及び開示規定情報とを対応付けてRAM23に格納する(ステップS66)。なお、被写体の位置が検出できない場合には、当該被写体が画像中に存在していないことを意味しているので、何もせずに次のステップS67に進む。
【0091】
次いで、被写体検出部21fは、RAM23に未処理の被写体についての外観特徴情報があるか否かを判定し(ステップS67)、未処理の被写体についての外観特徴情報がある場合には、上記同様の処理(ステップS63〜S66)を実行する。
一方、すべての被写体の外観特徴情報について処理を行った場合には、記憶制御部21gは、撮像処理部28により生成された画像データと、RAM23に記憶されている被写体の位置情報、関連情報及び開示規定情報とを、統合画像データ104として記憶媒体I/F部29を介して記憶媒体36に記憶させる(ステップS68)。
上記した処理によって、デジタルカメラ2において、画像データと、画像中の被写体の位置と、当該被写体の関連情報とを対応付けたデータを容易に作成することができる。
【0092】
以上、本発明を複数の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られず、他の様々な態様に適用可能である。
【0093】
例えば、上記した実施形態においては、被写体として人物の例を示していたが、被写体は、これに限られず、風景の構成物であってもよい。
風景の構成物を被写体としてデジタルカメラ2で撮影する場合について以下に説明する。
図20は、本発明の変形例における位置関係、表示状態及び印刷状態を説明する図である。図20(1)は、デジタルカメラ2と被写体の一例である風景の位置関係の一例を示している。
同図に示すように、風景である被写体Sd、被写体Se、被写体Sfが存在している。ここで、被写体Sdは、山であり、被写体Seは、橋であり、被写体Sfは、川である。また、各被写体Sd、Se、Sf等の風景についての関連情報を格納したRFタグSTが設置されている。そして、RFタグSTの通信可能範囲PAは、風景を撮影する際のお勧め範囲を含むようになっている。
【0094】
したがって、一般的には、デジタルカメラ2により風景を撮影する際には、お勧め範囲で撮影されるので、同図に示すように、通信可能範囲PA内にデジタルカメラ2が位置することとなる。図20(1)には、お勧め範囲内でデジタルカメラ2により撮影した画像データによる画像を示す。
【0095】
ここで、デジタルカメラ2によりRFタグSTから関連情報等を受信することにより、上記した各実施形態で示したように、例えば、図20(3)に示すように、各被写体の位置に対応するようにRFタグTを付加し、当該RFタグTに各被写体Sd、Se、Sfの関連情報等を格納するようにすることもでき、また、図20(4)に示すように、用紙Pに付加された1つのRFタグTに複数の被写体Sd、Se、Sfの関連情報等を格納するようにすることもできる。
【0096】
図21は、本発明の変形例に係る被写体用のRFタグの記憶内容を示す図である。
図21は、被写体が風景である場合におけるRFタグSTの記憶内容を示しており、各被写体毎の外観特徴情報110d、110e、110f・・・と、関連情報111d、111e、111f・・・とを記憶している。
外部特徴情報110d、110e、110f・・・は、被写体について外部から認識可能な特徴の情報(外観特徴情報)である。本実施形態では、被写体である山、橋、川等の画像データを用いている。なお、外部特徴情報は、例えば、被写体の輪郭情報であってもよい。また、例えば、画像データ、輪郭情報等の観察する方向によって変化する可能性のある情報については、複数の方向から観察される情報を用意するようにしてもよい。また、画像データ、輪郭情報等の中で時期によって変化する可能性のある情報については、複数の時期における情報を用意するようにしてもよい。このようにすると、画像中における被写体の向きや、撮影した時期に係らず、適切に被写体を検出することができる。
【0097】
関連情報111d、111e、111f・・・は、被写体に関する情報である。本実施形態では、関連情報111d、111e、111f・・・等として、被写体の名称112d等、説明113d等を用いている。例えば、被写体Sdであれば、名称として”XX山”、説明として、”標高 XXXXメートル”等が格納される。
【0098】
また、上記実施形態では、各色毎に感光体を備えるようにした、いわゆるタンデム方式のレーザープリンタを用いて説明をしていたが、例えば、1つの感光体を各色で共用するようにしたタンデム方式以外のレーザープリンタであってもよい。
また、上記実施形態では、感光体から中間転写体を介して用紙にトナー像を転写するレーザープリンタを用いて説明したが、本発明はこれに限られず、感光体から直接用紙にトナー像を転写するレーザープリンタに適用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、画像形成システムの一例として、レーザープリンタを用いていたが、本発明はこれに限られず、例えば、LEDから発生する光を利用した電子写真方式のプリンタ、インクジェットプリンタ、熱転写プリンタ等の他のプリンタであってもよい。
また、上記実施形態では、画像形成システム3は、プリンタ4のみの装置として構成されていたが、例えば、プリンタと、PC等とによって構成し、少なくとも一部の機能について、PCによって実行するようにしてもよく、例えば、PCに検出部50b及び関連情報検出部50cを備えるようし、その結果に基づいてプリンタでRFタグTの付加及びRFタグTへの情報の書込みを行うようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、用紙PにRFタグTを付加した後に、RFタグTへのデータの書込みをするようにしていたが、本発明はこれに限られず、RFタグTへのデータの書込みを行った後にRFタグTを用紙Pに付加するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、用紙Pにトナーを定着させた後にRFタグTを付加するようにしていたが、トナー定着前にRFタグTを付加するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、用紙PにRFタグTを付加するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、RFタグTが予め付加された用紙Pを用いるようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、RFタグST内の関連情報として、例えば、名前等の被写体に関する直接的に把握可能な内容(直接内容)をそのまま記憶するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、被写体の直接内容が格納されているURL(Uniform Resource Locator)等の間接内容を格納するようにしてもよい。この場合には、用紙用のRFタグTには、当該間接内容を格納するようにしてもよく、また、間接内容に基づいて直接内容を取得して格納するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の第1実施形態に係る被写体情報取得表示システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るRFタグの構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラの機能構成図である。
【図4】本発明の実施形態における位置関係、表示状態及び印刷状態の一例を説明する図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る被写体用のRFタグの記憶内容を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る複合画像データを示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るプリンタの機能構成図である。
【図8】本発明の実施形態に係る用紙用のRFタグの記憶内容を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るプリンタのハードウエア構成を説明する図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る携帯電話機の機能構成図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラの撮像処理を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の第1実施形態に係るプリンタの画像形成処理を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の第1実施形態に係る携帯電話機の表示処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の機能構成図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るプリンタの画像形成処理を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の表示処理を説明するフローチャートである。
【図17】本発明の第3実施形態に係るプリンタの画像形成処理を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の第4実施形態に係るデジタルカメラの機能構成図である。
【図19】本発明の第4実施形態に係るデジタルカメラの撮像処理を説明するフローチャートである。
【図20】本発明の変形例に係る位置関係、表示状態及び印刷状態を説明する図である。
【図21】本発明の変形例に係る被写体用のRFタグの記憶内容を示す図である。
【符号の説明】
【0102】
1 被写体情報取得表示システム、2 デジタルカメラ、3 被写体情報表示システム、4 プリンタ、5 携帯電話機、50 CPU、50a 通信制御部、50b 検出部、50c 関連情報検出部、50d 印刷制御部、51 通信I/F部、52 ROM、53 RAM、54 EEPROM、55 機構制御部、56 バス、57 印刷機構部、58 RFタグ機構部、65 RFタグ付加部、66 リーダ・ライタ部、81 CPU、81a 撮像制御部、81b 受信制御、81c 表示制御部、81d 通信制御部、82 ROM、83 RAM、84 EEPROM、85 入力I/F部、86 表示処理部、87 リーダ部、88 撮像処理部、89 通話機能部、90 通信機能部、91 バス、92 入力装置、93 LCD、94 光学系、95 CCD、P 用紙、S 被写体、ST、T RFタグ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被写体を含む画像の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
複数の前記被写体に関する関連情報を記憶する被写体情報記憶手段と、
前記画像中の被写体の位置を検出する検出手段と、
前記被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出手段と、
前記画像データに基づいて画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記検出された関連情報と前記被写体の位置とが対応するように、前記画像形成媒体に付加する又は付加されたRFタグに前記関連情報を書き込む書込手段と、
を有する画像形成システム。
【請求項2】
前記被写体情報記憶手段は、前記関連情報と、当該関連情報が関連する前記被写体の画像中の位置情報とを対応付けて記憶し、
前記検出手段は、前記被写体の位置を前記位置情報に基づいて検出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記被写体情報記憶手段は、前記関連情報と、当該関連情報が関連する前記被写体の外観の特徴を示す外観特徴情報とを対応付けて記憶し、
前記検出手段は、前記画像中の被写体の位置を前記外観特徴情報に基づいて検出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記書込手段は、前記関連情報と前記被写体の位置情報とを対応付けて前記RFタグに書き込むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記RFタグを前記画像形成媒体に付加するRFタグ付加手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記RFタグ付加手段は、前記被写体の位置に対応する前記画像形成媒体の位置に前記RFタグを付加し、
前記書込手段は、前記被写体の位置に対応する位置に付加される又は付加された前記RFタグに、前記被写体に関連する関連情報を書き込むことを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記被写体は、人物であり、
前記外観特徴情報は、前記人物の顔に関する外観の特徴情報であることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記関連情報は、前記被写体の名前又は名称を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項9】
被写体を含む画像を画像形成媒体に形成する画像形成システムによる画像形成方法であって、
前記画像形成システムは、複数の被写体を含む画像の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
複数の前記被写体に関する関連情報を記憶する被写体情報記憶手段とを有しており、
検出手段により前記画像中の被写体の位置を検出する検出ステップと、
関連情報検出手段により前記被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出ステップと、
画像形成手段により前記画像データに基づいて画像形成媒体に画像を形成する画像形成ステップと、
書込手段により前記検出された関連情報と前記被写体の位置とが対応するように、前記画像形成媒体に付加する又は付加されたRFタグに前記関連情報を書き込む書込ステップとを有する画像形成方法。
【請求項10】
画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示する表示処理装置であって、
前記画像形成媒体には、前記被写体に関連する関連情報と、当該被写体を前記画像中で特定可能な特定可能情報とが記憶されたRFタグが付加されており、
前記RFタグから前記関連情報と前記特定可能情報とを受信するリーダ手段と、
前記関連情報を表示させる被写体を特定可能な表示対象情報を受け付ける対象情報受付手段と、
前記表示対象情報と前記特定可能情報とに基づいて、前記表示対象情報により特定される前記被写体に関連する前記関連情報を検出する表示検出手段と、
前記検出された前記関連情報を前記表示画面に表示させる表示制御手段と
を有する表示処理装置。
【請求項11】
前記RFタグには、前記関連情報に対して、前記関連情報中の開示可能な内容を規定する開示規定情報が対応付けられて記憶されており、
前記表示制御手段は、前記関連情報に対応付けられている前記開示規定情報により開示可能であると規定されている内容を前記表示画面に表示させる
ことを特徴とする請求項10に記載の表示処理装置。
【請求項12】
画像形成媒体に形成された画像中の被写体に関連する関連情報を表示画面に表示する表示処理装置による表示処理方法であって、
前記画像形成媒体には、前記被写体に関連する関連情報と、当該被写体を前記画像中で特定可能な特定可能情報とが記憶されたRFタグが付加されており、
リーダ手段により前記RFタグから前記関連情報と前記特定可能情報とを受信する受信ステップと、
対象情報受付手段により前記関連情報を表示させる被写体を特定可能な表示対象情報を受け付ける対象情報受付ステップと、
表示検出手段により、前記表示対象情報と前記特定可能情報とに基づいて、前記表示対象情報により特定される前記被写体に関連する前記関連情報を検出する表示検出ステップと、
表示制御手段により前記検出された前記関連情報を前記表示画面に表示させる表示制御ステップと
を有する表示処理方法。
【請求項13】
被写体を含む画像を画像形成媒体に形成する画像形成システムと、前記画像形成媒体に形成された画像中の前記被写体に関連する関連情報を表示画面に表示する表示処理装置とを有する被写体情報表示システムであって、
前記画像形成システムは、
複数の被写体を含む画像の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
複数の前記被写体に関する関連情報を記憶する被写体情報記憶手段と、
前記画像中の被写体の位置を検出する検出手段と、
前記被写体に関する関連情報を検出する関連情報検出手段と、
前記画像データに基づいて画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記検出された関連情報と、前記被写体を特定可能な特定可能情報とを前記画像形成媒体に付加する又は付加されたRFタグに書き込む書込手段とを有し、
前記表示処理装置は、
前記RFタグから前記関連情報及び前記特定可能情報とを受信するリーダ手段と、
前記関連情報を表示させる被写体を特定する表示対象情報を受け付ける対象情報受付手段と、
前記表示対象情報と前記特定可能情報とに基づいて、前記表示対象情報により特定される前記被写体に関連する前記関連情報を検出する表示検出手段と、
前記検出された前記関連情報を前記表示画面に表示させる表示制御手段と
を有することを特徴とする被写体情報表示システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2007−144947(P2007−144947A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−345932(P2005−345932)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】