画像形成装置及び画像処理方法
【課題】画像データに設定付加された付加情報をプレビュー表示の際に確実に認識できるようにするとともに、プレビュー表示を行うための処理負荷を軽減することによって高速なプレビュー表示が可能な画像形成装置及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】記録紙の上部左にスタンプ、上部右に日付、下部中央にページ数などの付加情報を付加して画像データを画像形成する場合、画像形成を行う前のプレビュー画面120において、画像データのプレビュー画像106を表示するとともに、この画像データのプレビュー画像106の記録紙領域外の近傍位置にそれぞれスタンプ121a、日付121b、ページ数121cなどの付加情報を表示する。付加情報の表示は記号、文字、またはアイコンであってもよい。
【解決手段】記録紙の上部左にスタンプ、上部右に日付、下部中央にページ数などの付加情報を付加して画像データを画像形成する場合、画像形成を行う前のプレビュー画面120において、画像データのプレビュー画像106を表示するとともに、この画像データのプレビュー画像106の記録紙領域外の近傍位置にそれぞれスタンプ121a、日付121b、ページ数121cなどの付加情報を表示する。付加情報の表示は記号、文字、またはアイコンであってもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像処理方法に関し、より具体的には、画像データを画像形成する前にプレビュー表示する機能を備えた画像形成装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機等の画像形成装置において、画像形成を行う画像データを画像形成前にプレビュー表示する機能が備わっているものがある。
例えば、スキャナによって読み取った原稿の画像データや、外部機器から送信された画像データを画像形成(印刷)させる際に、画像形成しようとする画像データをプレビュー表示させ、その表示をユーザが確認してから画像形成を行うことができるようにしたものがある。
【0003】
また、画像形成装置で画像データを画像形成させる際に、ユーザの設定に応じて様々な処理を行うことができるようにしたものがある。例えば、画像形成を行う用紙(記録紙)にステープルを施したり、パンチ穴を開けたりする処理がある。また、記録紙に対して、日付、ページ番号、種々のスタンプなどの付加情報を設定した上で印刷するようにしたものがある。
【0004】
このような処理が施されていることを確認するために、画像形成を行う前に仕上がり状態を示すプレビュー表示を行わせるようにする手法が提案されている。
例えば、特許文献1には、画像形成する用紙に後処理を施したときの状態を示す仕上がり画像を表示する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、画像形成後の用紙に対して後処理を行う後処理手段と、その後処理の種類を選択する後処理選択手段と、画像データに蓄積された画像データを縮小サイズの画像データに変換する画像データ縮小手段と、縮小前の画像データに基づいて画像形成する用紙に前記後処理選択手段によって選択された後処理を施した場合の状態を示す仕上がり画像を前記縮小サイズの画像データを加工して表示する仕上がり画像表示手段を備えている。
【0005】
また、特許文献2に開示されたプレビュー表示装置では、複数枚の印刷を行う場合に、印刷済みの用紙1枚1枚を示す複数のプレビュー画像を表示している。そして、各用紙になされるステープル、パンチおよびスタンプなどの後処理の位置を、プレビュー画像内に表示してユーザに示し、ユーザの操作などに応じて後処理の位置を、後処理が印刷済みの画像に影響を与えないように調節することを可能にしている。
【特許文献1】特開2003−87560号公報
【特許文献2】特開2003−5471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、表示手段に画像データをサムネイル表示し最終の仕上がり状態を確認する場合、頁毎の縮小画像により画像データを表示させることになる。しかしながら、表示されるプレビュー画像は、実際に印刷される用紙より小さくなることから、縮小された頁毎の画像に例えば、ステープルやパンチあるいはスタンプ情報等の仕上がり状態を表示すると、ステープルやパンチあるいはスタンプ情報の画像が非常に小さなものとなってしまい、例えば、スタンプ情報などの付加情報はその内容が認識できないことがあり、ユーザが確認することが困難となってしまうという問題があった。
【0007】
このため、ステープルやパンチあるいはスタンプ情報等の仕上がり状態を実際のものより誇張ないし拡大された表示としてプレビュー画面に表示することも行われているが、そのため、例えば、スタンプ情報の位置が設定が正しい場合であっても、表示された画像情報とスタンプ情報などの付加情報に関する表示とが重なってしまい、スタンプ情報などの付加情報の設定に誤りがあるようなプレビュー表示となり、利用者に混乱を与えるおそれがあった。
さらにプレビュー表示する画像内にスタンプ情報などの付加情報の表示を行う場合は、プレビュー画像と縮小したスタンプ情報とを合成する必要があるため、その処理に時間がかかるといった問題もあった。
【0008】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、画像データに設定付加された付加情報をプレビュー表示の際に確実に認識できるようにすることで、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成処理を防止できるようにするとともに、プレビュー画面作成のための処理負荷を軽減することによって、高速にプレビュー表示を行うことが可能な画像形成装置及び画像処理方法を提供することを、その目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、第1の技術手段は、表示部と、画像データに付加情報を付加して画像形成を行う画像形成部と、前記画像データに付加情報を付加するための操作入力部と、前記画像データのプレビュー画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えた画像形成装置において、前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴としたものである。
【0010】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記付加情報は日付、ページ番号、文字情報、又は、予め定められた画像情報の少なくとも一つであることを特徴としたものである。
【0011】
第3の技術手段は、第1または2の技術手段において、前記付加情報は、記号、文字、または アイコンで識別可能に表示されることを特徴としたものである。
【0012】
第4の技術手段は、第1から3のいずれかの技術手段において、前記付加情報は強調表示されることを特徴としたものである。
【0013】
第5の技術手段は、第1から4のいずれかの技術手段において、前記付加情報が表示される位置は、前記記録紙に対して設けられる位置の近傍であることを特徴としたものである。
【0014】
第6の技術手段は、第1から5のいずれかの技術手段において、前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像は縮小表示または拡大表示が可能であることを特徴としたものである。
【0015】
第7の技術手段は、第1から6のいずれかの技術手段において、前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像が所定の倍率以上で表示される際には、前記プレビュー画像の記録紙領域内に前記付加情報を表示することを特徴としたものである。
【0016】
第8の技術手段は、第1から7のいずれかの技術手段において、前記画像データを入力するための入力手段を有することを特徴としたものである。
【0017】
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記入力手段は、スキャナ装置、前記画像形成装置内部の記憶装置、着脱可能な記憶装置、又は通信回線であることを特徴としたものである。
【0018】
第10の技術手段は、画像形成の対象となる画像データを取得する画像データ取得ステップ、操作入力部からの操作に応じて前記画像データに対して付加情報を設定する付加情報設定ステップ、前記画像データの画像形成前に、表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示するためのプレビュー画像生成ステップを有する画像形成方法であって、前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、仕上げの情報としてのスタンプ情報をプレビュー画像の記録紙領域外に表示しているため、仕上げの状態をプレビュー画面にて確実に認識でき、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成処理を防止できる。また、プレビュー画像とスタンプ情報とを合成して表示させる必要がないため、プレビュー画像の作成負荷が軽減され、プレビュー表示時間の短縮が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法を、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ送受信機能等を有するデジタル複合機に適用した形態について、その実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0021】
<装置構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのデジタル複合機を用いて構築される画像処理システムの構成例を示す模式図である。図1において、1はデジタル複合機、2、3は外部コンピュータ、4はインターネットファクシミリ装置(インターネットFAX装置)、5はファクシミリ装置である。
【0022】
デジタル複合機1は、プリント機能、コピー機能の他に、画像データをファックスで送受信する機能(ファクシミリ機能)及び/又は画像データをインターネットFAXで送受信する機能(インターネットFAX機能)を有する。このデジタル複合機1には、通信網を介して各種の外部機器が接続されている。例えば、ローカルな通信網として敷設されている通信ネットワークLNには、パーソナルコンピュータ(PC)等の外部コンピュータ2が接続されおり、図に示していないゲートウェイ等を介して接続されているインターネット網INには外部コンピュータ3及びインターネットFAX装置4が接続されている。また、公衆電話回線網PNを介して外部のファクシミリ装置5が接続されている。なお、上述したように、本発明に係る画像形成装置をデジタル複合機1に適用した場合についてのみ説明するが、本発明に係る画像形成装置としては、インターネットFAX装置4やファクシミリ装置5にも適用できる。
【0023】
以下、このデジタル複合機1の構成及び動作について説明する。図2は、図1のデジタル複合機の構成例を示す概略ブロック図で、図3は、図2のデジタル複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。
【0024】
図2で例示するデジタル複合機1は、タッチパネル10、パネル制御部11、記録部12、読取部13、フォーマット変換部14、画像記憶部15、プレビュー画像生成部16aを有する画像処理部16、符号化/復号部17、メイン制御部18、制御用メモリ19、キー操作部20、LAN(Local Area Network)制御部21、制御用バッファ22、網制御部(NCU:Network Control Unit)23、モデム24、及びUSB(Universal Serial Bus)インターフェース(I/F)25を備えている。
【0025】
メイン制御部18はCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)などで構成される。制御用メモリ19は、ROM(Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性メモリなどで構成される。制御用メモリ19内にはメイン制御部18から読み出し可能なように、プログラム(ファームウェア)と各種設定データとが格納されている。このうち少なくとも各種設定データは書き換え可能なメモリに格納されている。また、これらのプログラムや各種設定データは、後述する画像記憶部15の構成例としてのハードディスクに記憶してもよい。また、制御用バッファ22はRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリで構成される。
【0026】
上述のプログラムは、本発明に係る後述のプレビュー画像や存在画像の生成や表示に係る命令をはじめ、ファクシミリ画像や電子メール等の生成・送信・受信等に係る命令、原稿の読み取りに係る命令、印刷に係る命令、原稿の読み取り及び印刷(つまりコピー)に係る命令などを、メイン制御部18が他の部位に対して行うためのものである。このプログラムは、メイン制御部18により、制御用バッファ22上に展開され、制御用バッファ22を一時保存(作業)用のデータ領域として、後述の各種設定データを適宜参照しながら実行される。
【0027】
読取部13は、CCD(Charge Coupled Device)を利用したスキャナで、原稿を所定の解像度のRGB(R:赤、G:緑、B:青)のビットマップ画像として読み取り、読み取ったRGBの画像データ(ドットイメージデータ)を画像処理部16に出力する。画像処理部16は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成され、対象となる画像データに対して様々な画像処理を施す。画像処理の例については後述する。上述のASICには符号化/復号部17等の他の部位も組み込んでよい。
【0028】
画像記憶部15は、ハードディスク等で構成され、読取部13で読み取り画像処理部16を経た画像データや、LAN制御部21やNCU23等を介して外部から受信した画像データなどを記憶する。画像記憶部15に画像データを記憶する際には、符号化/復号部17で符号化したデータを記憶することもできる。また、画像記憶部15は、画像処理部16での画像処理中に発生する中間データの一時的な保存も行ってもよい。
【0029】
符号化/復号部17は、画像データを符号化により圧縮すると共に、符号化画像データを元の画像データに復号(伸張)する。例えば、符号化/復号部17は原稿を読み取った画像データの符号化、その符号化データの復号、外部から受信した符号化画像データの復号などを行う。符号化/復号部17では、ファイリングで一般的に使用されているJPEG(Joint Photographic Experts Group)や、ファクシミリ通信で一般に使用されているMH(Modified Huffman)、MR(Modified READ)、及びMMR(Modified Modified READ)など、用途に応じた符号化方式を用いることができる。また、符号化方式として、IPファクシミリ通信ではMHを採用することができ、インターネットファクシミリ通信ではMH、MR、MMRの他にJPEGやJBIG(Joint Bi-level Image Experts Group)を採用することができる。
【0030】
フォーマット変換部14は、読み取られた画像データや外部から受信した画像データを、PDF(Portable Document Format)、GIF(Graphics Interchange Format)、TIFF(Tag Image File Format)等の所定のファイルフォーマットに変換する。
【0031】
記録部12は、電子写真方式やインクジェット方式などの印刷方式を採用したプリンタ装置を備え、画像記憶部15に記憶された画像データなどを、記録紙に記録(つまり印刷)する。また、USB I/F25は、USBメモリ等のUSB機器に接続するためのI/Fであり、画像記憶部15に記憶された原稿読み取り後の画像データ等をUSB機器に出力したり、USB機器からファイルを読み込んだりする。
【0032】
モデム24は、ファクシミリ通信が可能なファクシミリモデムから構成されており、電話回線と接続され、またNCU23と直接的に接続されている。NCU23は、電話回線と接続され、回線の制御を行う。すなわち、NCU23は、アナログの公衆電話回線網(PSTN)との回線の閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム24を公衆電話回線網と接続する。このような構成により、画像記憶部15に記憶された画像データを外部へファクシミリ送信することや、電話回線からファクシミリ画像データを受信して、画像記憶部15に記憶したり記録部12で直接印刷したりすることが可能となる。
【0033】
LAN制御部21は、LANと接続され、インターネット経由による電子メールデータの通信及びインターネットFAXの通信を行う。インターネットFAXは、LANインターフェース等を用いてLAN等のコンピュータネットワークを介して、電子メールを送受信するものである。
【0034】
タッチパネル10又はキー操作部20は、後で詳述するが、原稿の読み取り処理、画像データ送信、印刷等の処理の中から所望の処理を選択するための操作、その処理を開始するための操作、各処理を実行する際に必要となる設定を行うための操作(選択操作又は入力操作)などを受け付ける。
【0035】
キー操作部20は、操作するために必要なキー群を備えている。タッチパネル10は、表示部とタッチセンサ等の操作入力部とを有する。タッチパネル10は、パネル制御部11によってその表示制御及び操作受け付けの制御がなされる。つまり、パネル制御部11は、タッチパネル10における表示部の表示制御や操作入力部の操作入力制御を行う。
【0036】
タッチパネル10の表示部には、現在の動作状態や設定情報(例えば送信先等)などが表示される。この表示は、GUI(Graphical User Interface)画像を表示させるように、パネル制御部11が制御することで実現される。GUIにより、ユーザ操作に応じてその表示及び操作入力位置を変更することができる。各GUI及びその画像は、パネル制御部11の内部メモリ又は制御用メモリ19に、読み出し可能に格納しておけばよい。また、表示部としては、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなど、様々な表示形式の表示装置を採用することができる。
【0037】
タッチパネル10上で受けたユーザ操作はパネル制御部11で解釈され、操作信号としてメイン制御部18に伝送される。キー操作部20で受けたユーザ操作は、キー操作部20自身で解釈され、操作信号としてメイン制御部18に伝送される。メイン制御部18は、このようにして得た操作信号に応じた命令を他の部位に発することで、ユーザ操作に応じた処理を他の部位に実行させる。なお、表示装置及び操作部が一体となったタッチパネル10を挙げて説明したが、タッチパネル10の代わりに単に表示装置のみを設けても良く、その場合、キー操作部20のみでユーザ操作を受け付けることになる。
【0038】
タッチパネル10及びキー操作部20は、図3で例示するような操作パネル30として構成してもよく、操作パネル30は、各種ハードウェアキーを備えるキー操作部31(キー操作部20に相当する)と、液晶ディスプレイ及びタッチセンサにより構成されるタッチパネル32(タッチパネル10に相当)とにより構成される。以下、図1の構成においてタッチパネル10及びキー操作部20の代わりにタッチパネル32及びキー操作部31を当てはめて、本発明の詳細について説明する。
【0039】
キー操作部31は、ハードウェアキーとして、数値入力のためのテンキー31a、入力した設定値をクリアするためのクリアキー31b、入力した各種設定を全解除するための全解除キー31c、コピー開始、送信開始等の指示を受付けるスタートキー31dの他、プリント機能、送信機能、及びコピー機能を切替える機能切替キー31e,31f,31g、並びに、ユーザによる設定を受付けるユーザ設定キー31hを備えている。
【0040】
上述した構成例のデジタル複合機1における動作例について説明する。
<原稿読み取り動作>
原稿読み取り動作は、読み取った原稿の画像データを画像記憶部15に記憶(ファイリング)する場合、読み取った原稿の画像データを外部に送信する場合、読み取った原稿の画像データを印刷する場合(つまりコピーする場合)などに行われる。
【0041】
原稿読み取り動作を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、読取部13、画像記憶部15、画像処理部16、及び符号化/復号部17などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。
【0042】
読取部13は、原稿台又は自動原稿送り装置に載置された原稿の画像を光学的に読み取り、読み取った結果であるRGB画像データ(RGBのビットマップデータ)を画像処理部16に渡す。画像処理部16は、そのRGB画像データに対して、A/D変換、シェーディング補正、γ補正などの各種画像処理(以下、原稿画像処理という)を実行する。ここで、シェーディング処理は、読取部13の照明系・結像系・撮像系で生じる各種歪みを取り除く処理である。
【0043】
原稿画像処理としては、A/D変換、シェーディング補正、γ補正に続き、原稿判別処理、領域分離処理を実行するとよい。原稿判別処理は、入力された画像データ(ここではγ補正後の画像データ)から、原稿の種別を判別する処理と原稿がカラー原稿であるのか白黒原稿であるのかを判別する処理とを含む。原稿の種別としては、例えば文字原稿、印刷写真原稿、それらが混在した文字印刷写真原稿などが挙げられる。画像処理部16は、これらの原稿判別処理及び白黒/カラー原稿判別処理の結果として、判別信号(以下、原稿判定データという)を出力する。
【0044】
領域分離処理とは、入力された画像データ(ここではγ補正後の画像データ)の各画素がどのような種類の領域に属するのかを判定する処理であり、例えば、各画素が黒文字の領域、色文字の領域、網点の領域などのいずれの領域に属する画素であるのかを判定する処理である。画像処理部16は、この判定結果として領域分離データを出力する。なお、この領域分離処理は、上述の原稿判別処理及び白黒/カラー判別処理の結果に基づき実行してもよい。
【0045】
原稿判定データ及び領域分離データは、対応する画像データ(原稿画像処理後の画像データ)に関連付けられて、画像記憶部15に記憶される。このとき、符号化/復号部17で原稿判定データ及び領域分離データを符号化した後、各符号化データを対応する画像データと関連付けて画像記憶部15に記憶する。なお、画像記憶部15へ記憶する際の符号化は必須ではないが、以下の説明では符号化した状態で画像データが記憶されるものとして説明する。原稿読み取り動作以外の動作についても同様とする。
【0046】
<印刷動作>
上述した原稿読み取り動作により、読み取った原稿の画像データのファイリングまでは完了する。次に、読み取った原稿の画像データを印刷する場合(つまり原稿をコピーする場合)の印刷動作について説明する。
印刷を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、記録部12、画像記憶部15、画像処理部16、及び符号化/復号部17などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えばコピー操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。
【0047】
また、デジタル複合機1は、印刷時に、スタンプ、日付(又は日時)、ページ番号などの付加情報を、原稿に対して付加して出力することが可能になっており、このような付加情報が原稿の画像データに設定されている場合には、メイン制御部18が画像処理部16を制御する。付加情報は制御用メモリ19に記憶され、必要に応じて読み出される。勿論、元々付加情報を付加画像のデータとして格納しておいてもよい。また、付加情報を複数、制御用メモリ19に格納しておくと共に、付加設定情報を制御用メモリ19に格納しておくとよい。この付加設定情報としては、画像データに対して付加する位置(以下、付加位置という)を示す情報を少なくとも含み、複数の付加情報が格納されている場合にはそのいずれを選ぶかの情報も含むものとする。なお、付加情報の設定については後述する。
【0048】
符号化/復号部17は、画像記憶部15から印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、印刷用画像処理という)を実行する。印刷用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、二色化処理、色補正処理、黒生成/下色除去処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。黒生成/下色除去処理、空間フィルタ処理、及び中間調生成処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理となる。
【0049】
画質調整処理としては、復号後の画像データから下地の検出を行って下地除去を行う。また、画質調整処理としては、操作パネル30によりユーザ設定された設定情報に基づいて、下地除去後の画像データについてRGBの調整(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさの調整、及び鮮やかさの調整も行う。このとき、原稿判定データが示す原稿種別に応じた調整を行ってもよい。
【0050】
色補正処理としては、画質調整処理後のRGBデータから、RGBの補色であるCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)を構成要素とするCMYデータを生成し、色再現性を高める処理を行う。黒生成/下色除去処理としては、色補正後のCMYデータから黒(K)データを生成する黒生成処理と、元のCMYデータから黒生成で得たKデータを差し引いて新たなCMYデータを生成する下色除去処理とを行う。
【0051】
空間フィルタ処理としては、これら4色のデータであるCMYKデータに対して強調処理や平滑化処理を行う。画像データを二色(例えば赤と黒)で出力する二色カラーモードが選択された場合には、二色化処理が実行される。二色化処理としては、RGBデータから指定の二色(この場合、赤色と黒色)を表現するCMYデータに変換する処理を行う。二色カラーモードの場合、黒生成/下色除去処理は二色化処理後のCMYデータに対して実行され、空間フィルタ処理も実行されるが、色補正処理は実行されない。
【0052】
変倍処理としては、空間フィルタ処理後のCMYKデータに対し、操作パネル30でユーザ操作により設定された印刷倍率に基づいて画像拡大処理又は画像縮小処理を行う。印刷倍率とは、読み取られ記憶された画像データが示す画像に対する印刷後の画像の倍率である。勿論、印刷倍率はユーザ操作により得られた倍率に限らず、印刷倍率に対する操作がなかった場合にはデフォルト設定の倍率となる。
【0053】
出力階調補正処理としては、CMYKデータに対し、記録紙等の記録媒体に出力するための出力γ補正処理を行う。中間調生成処理としては、出力階調補正処理後のCMYKデータに対して、誤差拡散処理やディザ処理により、画像を出力するための階調再現処理を行う。出力階調補正処理や中間調生成処理では、例えば文字領域とそれ以外で処理内容を異ならせるなど、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。中間調生成処理後のCMYKデータは記録部12に渡される。
【0054】
次に、付加情報を付加する場合について説明する。
付加情報についても印刷データの変倍率に応じて変倍処理を施す方法と、付加情報は印刷データの変倍率に関係なく変倍処理を施さない方法とがある。
まず、付加情報も変倍処理する場合には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が必要に応じて画像データに変換し、変倍処理の前にこの付加情報の画像データを画像処理部16に渡す。なお、この変換は元々付加画像データが格納されている場合には必要ない。続いて、画像処理部16が、付加情報の画像データを、変倍処理前の画像データである付加先の画像データに対し上記付加位置に合成すればよい。
【0055】
付加情報を変倍処理しない場合には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が必要に応じて画像データに変換する。この例では変換によりCMYKデータとなる。なお、この変換は元々付加画像データが格納されている場合には必要ない。続いて、画像処理部16が、付加情報の画像データを、変倍処理後の画像データである付加先の画像データ(出力階調補正処理又は中間調生成処理の対象となる上述のCMYKデータ)に対し上記付加位置に合成すればよい。
いずれの場合にも、画像処理部16が付加情報を付加した状態の中間調生成処理後のCMYKデータを出力することができる。
【0056】
記録部12は、このようにして画像処理部16で印刷用画像処理が施された画像データ(この例ではCMYKの画像データ)を受け取り、電子写真方式やインクジェット方式などによりハードコピー(プリントアウト)する。そして、必要に応じて印刷された用紙に対して、後処理装置がパンチやステープル処理を実行する。なお、ここで説明した印刷動作の対象データは、読取部13で読み取られた画像データに限ったものではなく、例えば、外部記録媒体やネットワーク接続されたPCなどから事前に転送され画像記憶部15に記憶された画像データ(画像ファイル)についても、同様に適用できる。
【0057】
<印刷する画像データのプレビュー表示動作>
次に、原稿読み取りの結果として画像記憶部15に記憶された画像データを、印刷前にタッチパネル32でプレビュー表示する動作(プレビュー表示動作)について説明する。
このプレビュー表示動作は、プレビュー表示を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたときに行われる。例えば、原稿読み取り後の画像データに対して印刷実行前にまずプレビュー表示を行う設定になっているときなどにも、プレビュー表示動作がなされる。
【0058】
本発明に係る実施形態では、印刷対象となる画像データをプレビュー表示した際に、さらに画像形成する用紙(記録紙)の仕上がり状態を表示させるための操作入力を受け付け可能としている。すなわち、画像データをプレビュー表示している画面にて、仕上がり状態を表示させる操作入力が行われたときに、画像データに設定されている仕上がり条件に従って、画像データのプレビュー画像とは別に、仕上がり状態を示す情報をタッチパネル32に表示させている。
そして、画像データに付加情報が設定されている場合には、画像データをプレビュー表示している際に、さらに仕上がり状態を表示させると、画像データをプレビュー表示させたプレビュー画像の記録紙領域外に、付加情報が表示される。
【0059】
メイン制御部18は、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、及びパネル制御部11などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えば原稿をコピーする操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。
【0060】
符号化/復号部17は、画像記憶部15からプレビュー対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、プレビュー用画像処理という)を実行する。プレビュー用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、二色化処理、色補正処理、空間フィルタ処理、変倍処理、及び出力階調補正処理などが挙げられる。空間フィルタ処理及び出力階調補正処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理となる。
【0061】
ここでの画質調整処理は、印刷用画像処理での画質調整処理と同様である。色補正処理としては、タッチパネル32の表示特性に基づいて、画質調整処理後の画像データ(RGBデータ)をR′G′B′データに変換する処理を行う。空間フィルタ処理としては、このR′G′B′データに対して強調処理や平滑化処理を行う。
【0062】
変倍処理としては、空間フィルタ処理後のR′G′B′データに対し、印刷倍率に応じた画像拡大処理/画像縮小処理を施し、さらにそのR′G′B′データの画素数をタッチパネル32の画素数(表示解像度)に変換する処理を行うと共に、操作パネル30でユーザ操作により設定されたプレビュー表示倍率に基づいて画像拡大処理や画像縮小処理を行う。プレビュー表示倍率とは、例えば2倍、4倍等の固定倍率であって、プレビュー表示時の画像の倍率である。勿論、プレビュー表示倍率はユーザ操作により得られた倍率に限らず、プレビュー表示倍率に対する操作がなかった場合にはデフォルト設定の倍率となる。
【0063】
画像処理部16に設けたプレビュー画像生成部16aは、主にこのようなプレビュー表示用の変倍処理によりプレビュー表示用の画像(プレビュー画像)を生成する。
【0064】
画像データをプレビュー表示し、仕上がり情報として付加情報を表示する場合は、次のような処理を行えばよい。メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が画像データに変換し、画像処理部16が、変換後の画像データ(付加情報の画像データ)を、変倍処理後のプレビュー画像に対し、上記付加位置の記録紙領域外の近傍位置に表示すればよい。この場合、プレビュー画像と付加情報の画像データとの合成処理が不要となるため、処理速度が速くなる。このようにして、画像データのプレビュー表示時に、画像形成する用紙の仕上がり状態を表示させることができる。
【0065】
また、所定の倍率で画像データをプレビュー表示する場合は、仕上がり情報の画像データを変倍処理後のプレビュー画像と合成して表示することで、プレビュー画像に対して実寸比で付加情報を確認できるようにしてもよい。
なお、デジタル複合機1では、付加情報の画像データを付加する位置は、タッチパネル32に表示を行いながら操作パネル30によりユーザ設定可能である。
【0066】
出力階調補正処理としては、プレビュー画像のR′G′B′データ又はプレビュー画像及び後処理の画像のR′G′B′データに対し、タッチパネル32で画像データを表示するための出力γ補正処理を行う。出力階調補正処理では、例えば文字領域とそれ以外で処理内容を異ならせるなど、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。
【0067】
二色化処理は、画像データを例えば赤と黒の二色で出力する二色カラーモードが選択された場合のみに実行される。二色化処理としては、画質調整処理後のRGBデータから指定の二色(この場合、赤色と黒色)を表現するCMYデータに変換する処理を行う。生成されたCMYKデータは、後段の色補正処理において、タッチパネル32の表示特性に基づいてR′G′B′データに変換される。
【0068】
プレビュー画像生成部16aで生成され出力階調補正処理されたR′G′B′データは、タッチパネル32に渡される。パネル制御部11は、このR′G′B′データに対応する画像をGUI画像に組み込んで表示させる制御を、タッチパネル32に対して行い、タッチパネル32でこのGUI画像を表示する。
ユーザは、付加情報の存在を示す存在画像を含むプレビュー表示された画像を確認して、このまま印刷を実行するか中止するか、或いは付加情報を削除するか、付加位置の変更(又は付加情報の変更)などを実行するかなどを判断して、それに応じた操作を行うことができる。
【0069】
なお、ここで説明したプレビュー表示動作の対象データは、読取部13で読み取られた画像データに限ったものではなく、例えば、外部記録媒体やネットワーク接続されたPCなどから事前に転送され画像記憶部15に記憶された画像データ(画像ファイル)についても、同様に適用できる。
【0070】
<原稿読み取り・プレビュー表示・印刷についての補足>
プレビュー表示動作について印刷動作と別個に説明したが、まず印刷動作として出力階調補正処理を施した後の画像データ(CMYKデータ)を、タッチパネル32の表示特性に基づいてR′G′B′データに変換し、タッチパネル32の画素数(表示解像度)に合わせた変換処理及びプレビュー表示時の縮小/拡大率に応じた変倍処理を行って、タッチパネル32に表示してもよい。印刷動作がある程度完了しておりプレビュー表示後の印刷動作が素早く完了できるため、例えばコピー操作がなされたときに事前にプレビュー表示を行うような設定となっている場合などに有用である。
【0071】
また、原稿読み取り動作として、符号化した画像データと原稿種別データと領域分離データとを対応付けて画像記憶部15に格納する例を挙げ、この例に基づき印刷動作時やプレビュー表示動作についても説明した。この代替方法として、読取部13で読み込んだ画像データのみを対象として符号化して、一旦、画像記憶部15に格納しておいてもよい。この場合、印刷動作時やプレビュー表示動作時に、画像記憶部15から読み出し符号化/復号部17で復号した画像データに対して、画像処理部16が原稿種別判別処理や領域分離処理を施すように構成すればよい。また、このような代替方法は、後述するファクシミリ送信やインターネットFAX送信等の画像データ送信時にも適用することができる。
【0072】
<ファクシミリ送信動作>
次に、読み取った原稿の画像データをファクシミリ送信する場合の送信動作について説明する。ファクシミリ画像データは、タッチパネル32又はキー操作部31でのユーザ操作により設定された相手先(送信先)情報に対して送信される。相手先情報(この例では電話番号)は制御用メモリ19に記憶され、必要に応じて読み出される。通常、相手先情報は、アドレス帳データとして複数の相手先の情報が閲覧可能に且つ選択可能に格納されているか、或いは送信前に直接入力される。
【0073】
ファクシミリ送信を実行するためのユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、NCU23、及びモデム24などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えば原稿をファクシミリ送信する操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。なお、画像記憶部15に記憶された画像データについてプレビュー表示を実行しながら、送信対象の画像データを選択し、その画像データについてファクシミリ送信を開始することも可能である。
【0074】
符号化/復号部17は、印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを画像記憶部15から読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、ファクシミリ送信用画像処理という)を実行する。ファクシミリ送信用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。空間フィルタ処理及び中間調生成処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理とすればよいが、領域分離データを用いなくてもよい。さらに、ファクシミリ送信に伴う原稿読み取り動作では、読み取った画像データに対する領域分離処理やその領域分離データの符号化及び記憶を実行しなくてもよい。
【0075】
画質調整処理としては、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてKデータに変換する。このとき、原稿判定データが示す原稿種別に応じたマトリクス係数を用いてもよい。空間フィルタ処理としては、このKデータに対して強調処理や平滑化処理を行う。変倍処理としては、空間フィルタ処理後のKデータに対し、操作パネル30で設定された送信解像度又はデフォルト設定の送信解像度に応じて画像拡大処理や画像縮小処理を行う。
出力階調補正処理としては、変倍処理後のKデータに対し、例えば送信先における記録紙等の記録媒体に出力することを目的とした出力γ補正処理を行う。実際には、送信先の機器を考慮した出力γ補正でなく一般的な機器に対する出力γ補正を行えばよい。中間調生成処理としては、出力階調補正処理後のKデータに対して、例えば誤差拡散処理により二値化を行う。出力階調補正処理や中間調生成処理では、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。
【0076】
モノクロ画像でのファクシミリ送信について説明したが、カラー画像でのファクシミリ送信の際には、画像処理部16が上述のファクシミリ送信用画像処理において、画質調整処理として、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてカラー伝送用のL*a*b*データに変換する処理を行い、その後の処理をこのL*a*b*データについて行うなどすればよい。
【0077】
中間調生成処理後の画像データは、必要に応じて回転処理が施され、符号化/復号部17でファクシミリ送信時の圧縮形式で圧縮符号化されて、画像記憶部15に一時的に保存される。モデム24は、NCU23を介して設定された送信先との送信手続きを行い、送信先との通信を確立した段階(送信可能な状態にした段階)で、この一時的に保存されている符号化されたKデータを読み出し、圧縮形式の変更などの必要な処理の後に公衆回線網を介して送信先に順次送信する。
【0078】
そして、本発明に係るデジタル複合機1は、送信対象の画像データにも、付加情報を付加して送信することが可能となっている。この例のように画像データを外部へ送信する際には、付加情報として、スタンプ、日付(日時)、ページ番号の他に、送信元情報(発信元情報)も付加情報とすることが可能となっている。ここで、画像データ送信時に付加する送信元情報には、送信者の名称の情報、送信元の電話番号の情報、送信元の電子メールアドレスの情報のいずれか1又は複数を含むとよい。さらに、付加情報としては、画像データ送信時には送信先の情報(相手先の情報)なども付加してもよい。
【0079】
付加情報を付加してファクシミリ送信する場合には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が画像データに変換し、画像処理部16が、変換後の画像データ(付加情報の画像データ)を、変倍処理後の画像データである付加先の画像データに対し上記付加位置に合成すればよい。
デジタル複合機1では、付加情報の画像データを付加する位置は、後述するようにプレビュー表示を行いながら操作パネル30によりユーザ設定が可能である。また、この合成後の画像データは、上述した出力階調補正処理や回転処理や圧縮処理などが施された後に、送信先に送信されることになる。
【0080】
<ファクシミリ送信する画像データのプレビュー表示動作>
デジタル複合機1は、ファクシミリ送信等で送信対象となった画像データについてプレビュー表示が可能である。このプレビュー表示動作は、送信前の画像データを事前に確認してから送信を実行するような事前設定やユーザ操作があったときなどに行われる。ファクシミリ送信対象となる画像データのプレビュー表示動作について、以下に説明する。なお、プレビュー表示動作においてはメイン制御部18はパネル制御部11への指示も行う。
【0081】
このプレビュー表示動作では、画像処理部16が、画質調整処理、及び空間フィルタ処理(及び変倍処理)まではファクシミリ送信時と同じ処理を行い、プレビュー画像生成部16aによるプレビュー画像生成処理を実行し、出力階調補正処理として画像データを表示するための出力γ補正処理を行うとよい。このプレビュー画像生成処理として、プレビュー画像生成部16aは、送信解像度に応じた画像拡大処理/画像縮小処理を施した画像データに対して、タッチパネル32の画素数(表示解像度)に合わせた変換処理及びプレビュー表示時の縮小/拡大率に応じた変倍処理を行うことでプレビュー画像のデータを生成する。なお、このプレビュー表示動作では、空間フィルタ処理は実行されなくてもよく、また中間調生成処理は実行されない。
【0082】
プレビュー画像生成部16aで生成され出力階調補正処理されたR′G′B′データは、タッチパネル32に渡される。パネル制御部11は、このR′G′B′データに対応する画像をGUI画像に組み込んで表示させる制御を、タッチパネル32に対して行い、タッチパネル32でこのGUI画像を表示する。
【0083】
付加情報を付加して送信する場合のプレビュー画像の場合、付加情報は、送信解像度に応じた変倍処理を行った後の画像データとともに表示する。より具体的には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して画像処理部16に渡す。続いて、プレビュー画像生成部16aがこの付加情報の画像のR′G′B′データを生成し、送信解像度に応じた画像拡大処理/画像縮小処理後のR′G′B′データに対し、上記付加位置の記録紙領域外の近傍に表示すればよい。
【0084】
ユーザは、この付加情報を含むプレビュー表示された画像を確認して、このままファクシミリ送信を実行するか中止するか、或いは付加情報を削除するか、付加位置の変更(又は付加情報の変更)などを実行するかなどを判断して、それに応じた操作を行うことができる。
【0085】
<インターネット経由による画像データの送信動作>
次に、読み取った原稿の画像データを、インターネット経由による電子メール又はインターネットFAXで送信する場合の送信動作について説明する。このようなインターネット経由での送信で対象となる画像データについても、タッチパネル32又はキー操作部31でのユーザ操作により設定されて制御用メモリ19に格納された送信先情報(この例では電子メールアドレス)に対して送信される。
【0086】
インターネット経由による送信に係るユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、フォーマット変換部14、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、及びLAN制御部21などに指示を行い、次に説明するようなインターネット経由による送信処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えば原稿をインターネット経由で送信する操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。
【0087】
符号化/復号部17は、印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを画像記憶部15から読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、インターネット送信用画像処理という)を実行する。インターネット送信用画像処理としては、ファクシミリ送信用画像処理において説明した、画質調整処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。
【0088】
また、カラー画像での送信の際の画像処理もファクシミリ送信用画像処理と同様であり、画像処理部16がインターネット送信用画像処理において、画質調整処理として、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてカラー伝送用のL*a*b*データに変換する処理を行い、その後の処理をこのL*a*b*データについて行うなどすればよい。
【0089】
符号化/復号部17は、インターネット送信用画像処理後の画像データを符号化(圧縮)して、圧縮ファイルを得る。この圧縮は、原稿1ページ単位で行われる。次いで、フォーマット変換部14が、これらの圧縮ファイルを1つのファイルに変換し、このファイルを、例えばMIME(Multipurpose Internet Mail Extension)に従ってマルチパートメールに添付する。ここまでの処理により、読み取られた画像データは電子メールのフォーマットに変換される。この電子メールは、LAN制御部21によりLANインターフェースを介してSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等のメール転送プロトコルを用いて、インターネット経由で送信先に送信される。
【0090】
ここで、インターネットファクシミリ送信の場合、符号化/復号部17が例えばMHのようなファクシミリ専用の圧縮形式で圧縮し、フォーマット変換部14が得られたページ単位の圧縮ファイルを例えば1つのTIFFファイルに変換すればよい。また、電子メールに添付ファイルとして添付するだけの送信の場合(所謂scan to e-mailによる送信の場合)、符号化/復号部17が例えばJPEGのような圧縮形式で圧縮し、フォーマット変換部14が得られたページ単位の圧縮ファイルを例えば1つのPDFファイルに変換すればよい。
【0091】
また、デジタル複合機1は、送信対象の画像データがインターネット経由で送信する画像データであっても、ファクシミリ送信画像データの場合と同様に、付加情報を付加して送信することが可能である。付加情報の付加処理としては、ファクシミリ送信時について説明した合成処理を実行すればよく、上述した出力階調補正処理、圧縮処理、フォーマット変換処理などが施された後に、電子メールとして送信先のアドレスに送信されることになる。
【0092】
<インターネット経由で送信する画像データのプレビュー表示動作>
ファクシミリ送信時のプレビュー表示の場合と同様に、本発明に係るデジタル複合機1は、インターネット経由で送信する対象となった画像データについても、タッチパネル32でプレビュー表示可能に構成することができる。
【0093】
このプレビュー表示動作では、ファクシミリ送信時のプレビュー表示の場合と同様に、画像処理部16が、画質調整処理、及び空間フィルタ処理(及び変倍処理)まではインターネット送信用画像処理と同じ処理を行い、プレビュー画像生成部16aによるプレビュー画像生成処理を実行し、出力階調補正処理として画像データを表示するための出力γ補正処理を行うとよい。プレビュー画像生成部16aで生成され出力階調補正処理されたR′G′B′データは、タッチパネル32に渡され、パネル制御部11によりGUI画像に組み込まれてタッチパネル32に表示されることになる。
【0094】
<本発明に係るプレビュー表示の説明>
本発明に係るデジタル複合機1は、画像形成を行う画像データを画像記憶部15から読み出して、そのプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成部16aを有している。プレビュー画像生成部16aで生成されたプレビュー画像は、メイン制御部18の制御によりタッチパネル32に送られ、パネル制御部11によりGUI画像に組み込んで表示する制御がなされ、タッチパネル32の表示部に表示される。ここではタッチパネル32は、画像形成対象の画像データをプレビュー表示する表示部の一例である。
【0095】
ここで、出力対象の画像データは、読取部13で例示したスキャナ装置、USB I/F25に接続されるUSBメモリで例示した着脱可能な記憶装置、LAN又は回線で例示した通信回線のいずれかから入力された画像データであってよい。若しくは、出力対象の画像データは、デジタル複合機1内に設けられた画像記憶部15で例示した記憶装置から読み出された画像データであってもよい。
【0096】
さらに、上述したように本発明のデジタル複合機1では、メイン制御部18の制御に基づきパネル制御部11が、プレビュー表示された画像データに対して、仕上がり状態を示す情報としての付加情報をタッチパネル32に表示させる制御を行う。ここでは、付加情報を設定済みの画像データのプレビュー画像については、頁毎の縮小画像あるいは拡大画像により表示し、そのプレビュー画像とは別に、あるいは拡大時にはそのプレビュー画像に合成して、付加情報を示す情報を表示させる。
プレビュー画像生成部16aは、付加情報を示す情報と画像形成対象の画像データとからプレビュー画像を生成する。プレビュー画像生成部16a及びパネル制御部11は、プレビュー表示時に仕上がり状態を示す情報としての付加情報を表示させる制御を行う表示制御部の一例である。
【0097】
ここで、付加情報としては、日付、ページ番号、文字情報、予め定められた画像情報であるスタンプなどがある。
ユーザはプレビュー表示画面において、そのような付加情報と画像データとの位置関係を容易に確認することができ、そのまま画像形成を実行するか否か、或いは仕上がり設定の変更などを実行するかなどを判断し、それに応じた操作を行うことができる。
【0098】
<プレビュー表示の具体例>
以下、画像データのプレビュー画像とともに表示する付加情報の設定の仕方、および、そのプレビュー表示の流れについて、その具体例を挙げながら説明する。以下の画面表示例は、本発明の一実施形態である上記のデジタル複合機1におけるタッチパネル32における表示例を示している。また、以下の例では主にコピー時の印刷を例に挙げるが、ファクシミリ受信時の印刷、USBメモリ等から読み取った画像データの印刷、ファクシミリ送信時の印刷、インターネットFAX送信時の印刷等でも同様である。
【0099】
図4は、デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。標準画面40は、デジタル複合機1の電源をONにしたときやリセットしたときに、デジタル複合機1のタッチパネル32に表示されるものである。この標準画面40では、上部のコピーキー41が選択され、コピーを行うための各種の条件設定が可能となっている。
また、この標準画面40では、コピー以外に、イメージ送信キー42あるいはドキュメントファイリングキー43を選択することにより、FAXなどのイメージ送信を行うためのイメージ送信モード、あるいはデータの保存や確認を行うためのドキュメントファイリングモードに移行することができる。その際、各モードではそのモードに応じた各種設定が可能なGUI画像が表示される。
【0100】
コピーモードでは、コピーを行うための各種の条件設定が可能となっている。例えば、片面・両面コピーの設定を行うための両面コピーキー、パンチやステープルの後処理の設定を行うための仕上げキー、その他コピー時の詳細設定を行うための特別機能キー44、スキャナによって読み取られた画像や外部機器から入力された画像を確認するためのプレビュー確認キー45等を備えている。ユーザは、タッチパネル32を使用してプレビュー確認キー45を操作することによって、画像データのプレビューを表示させることが可能になっている。
【0101】
図5は、図4の標準画面40において、コピー時の詳細設定を行う特別機能キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の一例を示す図で、図6は、図5の特別機能選択画面において、矢印キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の他の例を示す図である。
なお、本実施形態では、特別機能選択画面は、複数の画面からなるがタッチパネル32の画面が大きい場合は、一つの画面で表示してもよいことは言うまでもない。また、図5及び図6を含む後述の図では、OKキーやキャンセルキーが表示されており、OKキーの押下後はその設定を保存するなどして前の画面に戻り、キャンセルキー押下後はその設定を破棄して前の画面に戻るようになっている。
【0102】
図5で示す特別機能選択画面46では、とじしろ、中とじなどの各種設定項目が選択可能に表示されているとともに、設定項目が多く存在するため、矢印キー47が表示されている。この矢印キー47の選択により、図6で示す特別機能選択画面48のように他の設定項目が選択可能に表示される。特別機能選択画面48には、他の設定項目として印字メニューキー50等が選択可能に表示されていると共に、特別機能選択画面46へ戻るための矢印キー49も表示されている。
【0103】
図7は、図6の特別機能選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の一例を示す図で、図8は、図7の印字メニュー設定画面において、矢印キーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図である。図7で示す印字メニュー設定画面51は、図6の印字メニューキー50が選択されることにより表示され、これにより印刷時に付加する付加情報の設定が可能となる。
【0104】
図7で示す印字メニュー設定画面51では、日付キー52、スタンプキー53、ページ数キー54、文字キー55が選択可能に表示されている。日付キー52は日付を入力設定するためのキー、スタンプキー53は“重要”、“極秘”等の予め定められた画像情報である定型スタンプを設定するためのキー、ページ数キー54は記録紙に印刷するページ番号を設定するためのキー、文字キー55はユーザが付加情報として所望する文字を入力するためのキーである。
【0105】
また、これら4つの付加情報設定用のキー52〜55の右側には、「日付」、「スタンプ」、「ページ数」、「文字」の各付加情報を記録紙のどの位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)に設定するか、又は設定されているかを確認する付加情報確認画像56が表示されている。なお、図7における付加情報確認画像56では、どの位置にも付加情報が設定されていない状態を示している。印字メニュー設定画面51では、付加情報が1つも設定されていない状態であるため、後述する印字レイアウトキー57も選択不可の状態で表示されている。付加情報設定後の画像については、図9等を参照しながら後述する。
【0106】
図7で示す印字メニュー設定画面51では、付加情報に関する設定項目が多く存在するため、矢印キー58も表示されている。この矢印キー58の選択により、図8の印字メニュ設定画面59のように他の設定項目が表示される。印字メニュー設定画面59には、他の設定項目として原稿セット方向(縦置き/横置き)、両面原稿種類(横開きの両面原稿/縦開きの両面原稿)、表紙や合い紙へのスタンプ印刷の有無などが設定可能に表示されていると共に、印字メニュー設定画面51へ戻るための矢印キー60も表示されている。
【0107】
図9は、図6の特別機能選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図で、付加情報が設定されている場合の印字メニュー設定画面の例を示す図である。図9に示す印字メニュー設定画面70では、図7の印字メニュー設定画面51と異なり、付加情報確認画像56が、付加情報が設定されている状態を示す画像となっている。より具体的には、付加情報確認画像56では、記録紙に対応する画像(記録紙画像)71pに対する付加情報の付加位置として、上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右のそれぞれを示すとともに、各付加位置に関連付けられた付加情報の設定状態を示すための状態提示画像71a〜71fを表示している。
図9では、この状態提示画像71a〜71fの画像71aで示す上部左側に付加情報が設定されている状態を示している。また、印字メニュー設定画面70では、印字レイアウトキー57aも選択可能な状態で表示されている。
【0108】
ここで、図9で例示した、状態提示画像71a〜71fにおける設定状態の区別の方法について説明する。付加情報が未設定且つ未選択の印字位置については、状態提示画像71b、71d、71e、71fのように未反転で表示される。現在選択中の印字位置については、状態提示画像71cのように全反転で表示される。既に他の印字メニューが設定済みの印字位置については、状態提示画像71aのようにキー内部のみを反転させて表示される。印字内容が設定されていない位置を選択すると、選択された位置が全反転表示になり、その前に選択されていたキーは、印字設定がなされていない場合には未反転表示となり、印字設定がなされている場合には内部反転表示となる。
【0109】
次に、付加情報の付加位置の設定手順等について説明する。以下、図9のGUI画像70の状態提示画像71a〜71fのいずれかを選択するものとして説明するが、図7のGUI画像51において付加情報確認画像56のいずれかの状態提示画像を選択する場合も同様である。
【0110】
まず、状態提示画像71cのように全反転で表示した状態で、付加情報設定用のキー52〜55のいずれかを選択して付加情報を設定することで、その位置に各付加情報を割り当てることができる。また、状態提示画像71cのように全反転で表示された状態でキャンセルキーを選択することで、その位置に付加情報が設定されている場合は削除することができる。
【0111】
また、状態提示画像71a〜71fで示す6つの付加位置のいずれに付加されるかに関係なく、日付、ページ数や、同じ定型スタンプや同じ部類の定型スタンプや相反する部類の定型スタンプを、2つ以上同時に付加することを禁止することが好ましい。同じ部類の定型スタンプとしては例えば「仮発行」と「仮」などが挙げられる。ただし、英語のスタンプとそれを訳した日本語のスタンプとでは同じ部類であっても同時に付加することを許可しておいてもよい。また、相反する部類の定型スタンプとしては例えば「極秘」と「回覧」などが挙げられる。さらに、相反する部類に限らず、同時に印字することを制限したい定型スタンプの組み合わせであれば、このような禁止は可能である。
【0112】
このような付加制限について例を挙げて説明する。例えば、ページ番号の付加情報は同じページ内に複数設けることは通常行われない。従って、例えばページ真ん中下(下部中央)にページ番号の付加情報を付与した後、さらにページ左上に同じページ番号の付加情報を付加しようとする操作を受け付けた際には、例えば、「既にページ番号が別の位置に付加設定されている」旨のメッセージをポップアップ画像などで表示し、その設定を受け付けずにその旨のメッセージも併せて表示するか、上記別の位置のページ番号を自動的に削除してその旨のメッセージを併せて表示してもよい。また、「既にページ番号が別の位置に付加設定されている」旨のメッセージと併せて、ユーザにこの付加情報を移動させる意思があるのか否かを問い合わせるメッセージを表示し、ユーザからの操作を待つことも可能である。そして、ユーザから移動させる旨の操作(例えば同時に表示したOKキーの選択)があったときには、選択した付加位置に印字内容を移動し、移動させない旨の操作(例えば同時に表示したキャンセルキーの選択)があったときに、メッセージが示されたポップアップ画像を閉じるとよい。
【0113】
以上のような処理は、ページ番号だけではなく、例えば日付、マル秘等の定型スタンプなどにも同様に適用できる。なお、逆に、印刷後の用紙で目立たせるために重要な定型スタンプ(例えば「至急」等)に限っては複数同時付加を許可したい場面も想定できるため、禁止する組み合わせはユーザ設定可能にしておくことが好ましい。
【0114】
また、状態提示画像71a〜71fで示す6つの付加位置について、同じ付加位置に限って、同じ定型スタンプ等の付加を禁止してもよい。例えば、状態提示画像71a〜71fのいずれかを選択した状態で付加情報設定用のキー52〜55のいずれかを選択したとき、選択されたキーに対応する付加情報が選択された状態提示画像に対応する付加位置に既に設定されていた場合には、この位置には既に印字内容が設定されている旨のメッセージをポップアップ画像により表示すればよい。そして、その設定を受け付けずにその旨のメッセージを併せて表示させてもよいし、既に設定されていた位置の付加情報を自動的に削除して移動しその旨のメッセージを併せて表示してもよい。また、既に印字内容が設定されている旨のメッセージと併せて、この付加情報を移動させる意思があるのか否かを問い合わせるメッセージを表示させ、付加位置に関係のない付加制限時の処理と同様に、ユーザ操作を待ってもよい。
【0115】
また、ページ番号の付加位置は下部中央(下部中央のうちの最下部、中央、最上部のいずれか)がデフォルト位置として設定されていてもよく、この場合、状態提示画像71a〜71fを選択しない状態でページ数キー54を選択することで、自動的に付加位置が中央下に設定される。また、日付の付加位置は上部右(上部右のうちの最上部、中央、最下部のいずれか)がデフォルト位置として設定されていてもよく、この場合、状態提示画像71a〜71fを選択しない状態で日付キー52を選択するだけで、自動的に付加位置が右上に設定される。同様に、定型スタンプや文字の付加位置は上部左(上部左のうちの最下部、中央、最上部のいずれかであって、定型スタンプと文字とについて異なる位置)にデフォルト設定しておくなどすればよい。このように、付加情報の種類によって一番使われやすい位置をデフォルト位置として設定しておくことで、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0116】
なお、状態提示画像71a〜71fを選択しない状態で付加情報設定用のキー52〜55のいずれかを選択したときであっても、選択されたキーに対応する付加情報が既に設定されていた場合や、その付加情報と組み合わせが制限されている付加情報が、既にその付加位置に設定されている場合が想定できる。このような場合にも、この位置には既に印字内容が設定されている旨のメッセージをポップアップ画像により表示すればよい。
【0117】
図10は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、日付キーを選択した際に表示される日付設定画面の一例を示す図である。また、図11は、図10の日付設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図で、図12は、図10の日付設定画面において、日付変更キーを選択した際に表示される日付変更画面の一例を示す図である。
【0118】
図10に示す日付設定画面72は、図9に示す印字メニュー設定画面70から日付キー52を選択した場合に表示される。この場合、付加情報としての日付の記録紙に対する付加位置は、図9の印字メニュー設定画面70で選択中として全反転表示されていた状態提示画像71cの位置に相当する上部右となる。なお、付加情報が何も設定されていない図7の印字メニュー設定画面51から図10の日付設定画面に移行するためには、所定の付加位置に関連づけられた状態提示画像71a〜71fの一つを選択し、さらに、日付キー52を選択するか、あるいは、日付の設定位置がデフォルトとして選定されている場合は、単に日付キー52を選択すればよい。なお、この点は、後述するように、他の付加情報の設定ためのキーである、スタンプキー53、ページ数キー54、文字キー54を選択した場合も同様である。
日付設定画面72では、表示する日付の形式が4種類の形式73から選択可能に表示されており、日付の区切り記号74も選択可能に表示されている。日付設定画面72には、さらに、印刷する色を選択するための印字カラーキー75、任意の日付を入力して日付の変更を行うための日付変更キー76、及び、日付を先頭ページ又は全ページのいずれに付与するかを設定するための付与ページ選択キー77が、選択可能に表示されている。印字カラーキー75の選択により図11の印字カラー設定画面78に移行し色の設定が可能となっている。また、日付変更キー76の選択により図12の日付変更画面78に移行し日付の設定が可能となっている。
【0119】
図13は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、スタンプキーを選択した際に表示されるスタンプ設定画面の一例を示す図で、図14は、図13のスタンプ設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図である。
【0120】
図13に示すスタンプ設定画面80は、図7の印字メニュー設定画面51又は図9の印字メニュー設定画面70から、スタンプキー53を選択した場合に表示され、る。スタンプ設定画面80では、定型のスタンプとして、「極秘」、「回覧」、「至急」、「回収」、「仮発行」、「URGENT」、「重要」、「コピー厳禁」、「仮」、「発行」、「CONFIDENTIAL」、「DRAFT」のそれぞれに対応する各キー81が選択可能に表示されている。各キー81のいずれかを選択することで、設定する定型スタンプ文字が設定できる。例えば、CONFIDENTIALキー81aを選択することで、「CONFIDENTIAL」といったスタンプ文字が設定できる。また、スタンプ設定画面80では、印刷する色と印字濃度を選択するための印字カラーキー82、印字サイズを選択するためのサイズキー83、その定型スタンプを先頭ページのみ又は全ページのいずれに付与するかを設定するための付与ページ選択キー84が、選択可能に表示されている。例えば、印字カラーキー82の選択により図14の印字カラー設定画面85に移行し、色の設定及び濃度の設定が可能となる。
【0121】
図15は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、ページ数キーを選択した際に表示されるページ数設定画面の一例を示す図で、図16は、図15のページ数設定画面において、ページ番号キーを選択した際に表示されるページ番号設定画面の一例を示す図である。
【0122】
図15で示すページ数設定画面86は、図7の印字メニュー設定画面51又は図9の印字メニュー設定画面70から、ページ数キー54を選択した場合に表示される。ページ数設定画面86では、印刷するページの形式が6種類の形式87から選択可能に表示されている。また、ページ数設定画面86では、ページ番号を印刷する色を選択するための印字カラーキー88、ページ番号を印刷するページ数を設定するための総ページ数キー89、及び、印刷するページ番号を任意に設定するためのページ番号キー90が、選択可能に表示されている。
【0123】
図15で示すページ数設定画面86において、印字カラーキー88の選択により図11の印字カラー設定画面78に移行し、ページ番号の印刷色の設定が可能となる。また、総ページ数キー89の自動キーを選択することで、読み取った原稿枚数と一致したページ番号が付加され、手動キーを選択することで、テンキーから1〜999の総ページ数を手動で入力することができる。
ページ番号キー90の選択により、図16のページ番号設定画面91へ移行し、付与するページ番号が任意に設定可能になる。ページ番号設定画面91において、自動キーを選択することでページ番号を自動的に付与することができ、手動キーを選択することで、ページ番号の開始番号、印字開始ページが設定可能になる。また、ページ番号設定画面91では、ページ番号を付与する際、表紙や合紙にページ番号を付与するか否かを設定する表紙/合紙カウントキーも、選択可能に表示している。この表紙/合紙カウントキーを選択することにより、図示しないGUI画面に移行し、「表紙」、「合紙」、「裏表紙」のそれぞれに対してページ番号を印刷するかを設定することが可能になる。これにより、「表紙」、「合紙」、「裏表紙」のいずれか1又は複数にページ番号を印字するか、いずれにも印字しないかなどが設定できる。
【0124】
図17は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、文字キーを選択した際に表示される文字設定画面の一例を示す図である。また、図18は、図17の文字設定画面において、定型文キーのうちの呼出キーを選択した際に表示される定型文設定画面の一例を示す図で、図19は、図17の文字設定画面において、直接入力キーを選択した際に表示される直接入力画面の一例を示す図である。
【0125】
図17で示す文字設定画面92は、図7の印字メニュー設定画面51又は図9の印字メニュー設定画面70から、文字キー55を選択した場合に表示される。文字設定画面92では、定型文の呼出キーと登録/消去キーとを含む定型文キー93が、選択可能に表示されている。この定型文キー93のうち、呼出キーによりユーザによって予め登録された定型文を読み出し、図18の定型文設定画面97のように一覧表示することが可能となっている。また、定型文キー93のうち登録/消去キーにより、ユーザによって予め登録された定型文を同様に読み出してGUI画像で一覧表示させ、対象を選択させて編集や削除を実行させることが可能となっている。また、登録/消去キーでは、同じく一覧表示させた後、新たな定型文を図19の直接入力画面98を表示させて直接入力させて、登録することが可能となっている。
【0126】
また、図17に示す文字設定画面92では、文字を印刷する色を選択するための印字カラーキー94、文字を直接入力するための直接入力キー95、及び、その文字を先頭ページのみ又は全ページのいずれに付与するかを設定するための付与ページ選択キー96が、選択可能に表示されている。印字カラーキー94の選択により図11の印字カラー設定画面78に移行し、色の設定が可能となっている。また、直接入力キー95を選択することで、図19の直接入力画面98に移行し、表示させたキーボード画像99により、日本語、英語等のユーザが所望する文字を任意に入力することが可能になっている。
【0127】
図20は、図9の印字メニュー設定画面において、印字レイアウトキーを選択した際に表示される印字レイアウト画面の一例を示す図である。図20で示す印字レイアウト画面100は、図9の印字メニュー設定画面70から印字レイアウトキー57aを選択した場合に表示される。なお、この印字レイアウトキー57aは、上述したように、図7の印字メニュー設定画面51のような初期画面ではグレーアウトし選択不可能となっており、「日付」、「スタンプ」、「ページ数」、「文字」のいずれかの付加情報が記録紙のいずれかの位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)に設定されることで選択可能となる。ここでは、少なくとも1つの付加情報の内容が設定されていることを条件にレイアウト変更可能であるものとして説明しているが、付加情報の内容が1つも設定されていなくても、図7の印字メニュー設定画面51において、印字レイアウトキー57を選択可能に表示しておき、それを選択することで同様の印字レイアウト画面100へ移行させ、まず付加情報を付加する位置を最初に設定するようにしてもよい。
【0128】
図20に示す印字レイアウト画面100では、記録紙に対応する画像(記録紙画像)101を付加位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)のそれぞれを示すように表示すると共に、各付加位置に付加する付加情報を分かり易く表示させるための位置別付加情報表示領域102を表示している。そして、位置別付加情報表示領域102には、各位置に設定されている付加情報の内容が表示されている。印字レイアウト画面100の例では、上部左側の領域に「CONFIDENTIAL」の定型スタンプ103aが印字されるように設定され、さらに上部右側の領域に日付スタンプ103bが印字されるように設定された状態を示している。
【0129】
そして、この状態において、上部左側の定型スタンプ103a又は上部右側の日付スタンプ103bが選択されると、図示されていないGUI画像に移行し、選択されたスタンプの削除や位置移動が可能となっている。位置の移動に関し、上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右の各付加位置においても、定型スタンプ103aで図示すように最下部に付加する設定や、日付スタンプ103bで図示するように中間部に付加する設定や、最上部に付加する設定なども、選択可能となっている。また、各付加位置の詳細設定(最下部、中間部、最上部の選択)は、図7や図9の印字メニュー設定画面において状態提示画像71a〜71fを選択することでも実行可能にしておくとよい。例えば、状態提示画像71a〜71fが選択されたときに、3つの中からの選択を可能にするポップアップ画像を表示させることができる。
【0130】
また、スタンプ103aやスタンプ103bが選択された場合、例えば図9の印字メニュー設定画面70又は図17のGUI画像92に戻るようにしてもよい。これにより、スタンプ103a、103bの選択時に、各付加情報の内容を編集又は削除するユーザ操作や、新たな付加情報を追加するユーザ操作を受け付けることができる。そして、受け付けたユーザ操作に基づき付加情報を変更することができる。
【0131】
次に、図4〜図20のようなユーザインターフェース画像により付加情報が設定された後のプレビュー画面の表示例について説明する。
図21は、図4の標準画面においてプレビュー確認キーを操作したときの表示画面の一例を示す図である。ユーザが図4の標準画面40においてプレビュー確認キー41を操作すると、図21に示すようなプレビュー画面105が表示される。
プレビュー画面105には、印刷対象となっている画像データのプレビュー画像106が表示される。このプレビュー画像106は、プレビュー画像生成部16aが印刷対象の画像データから上述のごとく生成し、パネル制御部11によりタッチパネル32に表示したものであり、縮小した画像データをページ毎に示すものである。
【0132】
そのため、プレビュー画面105には、プレビュー表示している画像データのページを変更するために、現ページを示すページ表示108と共に、ページ切換キー107が表示されている。ページ切換キー107には、最初のページを表示するためのトップページ移動キー、現ページの前のページを表示するための前ページ移動キー、現ページの次のページを表示するための次ページ移動キー、及び、最後のページを表示するためのラストページ移動キーが含まれる。プレビュー画像106は、このようにページ毎に表示され、ユーザはページ切換キー107を適宜操作することによって、任意のページのプレビュー画像を表示させることができる。
【0133】
プレビュー画面105では、さらに、設定確認キー111、拡大/縮小キー112、表示の回転キー113などが選択可能に表示されていて、ユーザはこれらを適宜操作することによって、プレビュー画像106の設定を確認したり、プレビュー画像106を拡大/縮小、或いは回転させて確認することができる。また、プレビュー画面105では再設定キー109が選択可能に表示されている。プレビュー画像106を確認することで印刷条件を再設定する必要が生じた場合など、ユーザは再設定キー109を操作することにより、印刷条件を再設定するための図示しない画面を表示させることができる。そして再設定画面を使用して印刷条件を再設定し、再設定した印刷条件に基づくプレビュー画像106を表示させることができる。また、プレビュー画面105には、コピー開始キー114が選択可能に表示されていて、ユーザがこのコピー開始キー114を操作することによって、プレビュー表示された画像データを画像形成(印刷)する処理が開始される。
なお、このプレビュー画像の表示は、コピーモードのみならず、先述したイメージ送信モードやドキュメントファイリングモードにおいても可能となっている。
【0134】
次に、図21で示すプレビュー画面105には、本発明に係る実施形態の特徴部分である仕上がり状態の表示を行わせるための仕上がり表示キー110も表示される。
ユーザは、プレビュー画面105により画像データのプレビュー画像106が表示されている状態で、仕上がり表示キー110を操作することによって、印刷後の仕上がり状態をプレビューとして確認することができる。
【0135】
ここで、デジタル複合機1は、プレビュー画面105において、画像データのコピージョブ(画像形成のジョブ)に対して所定の仕上がり処理が設定されているときのみ、仕上がり表示キー110を選択可能(アクティブ)な状態にして表示する。所定の仕上がり処理として、先述したような、付加情報を設定しておくことができる。すなわち、「日付」、「スタンプ」、「ページ数」、「文字」の情報を記録紙の何れかの位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)に設定しておくことで仕上がり表示キー110がアクティブとなる。
このように、アクティブな状態であれば、ユーザによる選択操作が可能であり、非アクティブのときには、その表示をグレーアウトしたり消去したりすることで、アクティブな状態であることを識別できるようにすることができる。
また、アクティブな状態の仕上がり表示キー110をユーザが操作することで、仕上がり状態を示す情報を表示させた後、再度、仕上がり表示キー110を操作することにより、図21に示すような元のプレビュー画面105に戻すこともできる。
【0136】
図22は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の一例を示す図である。
ユーザは、図4に示す標準画面40において、印刷条件を設定してプレビュー確認キー45を操作することで、例えば図21に示したようなプレビュー画面105を表示させることができ、さらに、このプレビュー画面105において、仕上がり表示キー110を操作することにより、図22に示すような仕上がり状態を示す情報として付加情報を表示したプレビュー画面120を表示させることができる。
【0137】
ここで、プレビュー画面120は、記録紙の上部左にスタンプを、上部右に日付を、下部中央にページ数を付加して出力する際のプレビュー画像と各付加情報の内容を示すものであるが、「極秘」スタンプ121a、日付121b、ページ数121cの表示は、それぞれ印刷対象となっている画像データのプレビュー画像106の記録紙領域外の近傍位置に、プレビュー画像106とは別の情報として表示される。
また、プレビュー画面120には、修正キー115が表示されており、この修正キー115を操作することによって、図9に示す印字メニュー設定画面70に移行して、付加情報の設定を変更することが可能となっている。
【0138】
このように、付加情報をプレビュー画像の記録紙領域外に表示しているため、付加情報をプレビュー画像の記録紙領域内に表示する場合に比べて、付加情報を大きく表示でき、付加情報の視認性が高まる。また、付加情報をプレビュー画像内で大きく表示を行った場合には、あたかも付加情報によって画像が一部見えなくなるようなプレビュー表示が行われることがあるが、そのようなおそれもない。
さらに、付加情報をプレビュー画像内に表示する場合に必要な、プレビュー画像106と付加情報との画像合成処理の必要がなくなるため、プレビュー画像の作成が容易となり処理時間の短縮、すなわち表示に要する時間の短縮が可能となる。
【0139】
そして、付加情報をプレビュー画像106の記録紙領域外に表示しているため、プレビュー画面120において、設定確認キー111を操作することによって、図示しない画像データの設定確認画面に移行して画像データに係る設定を変更した場合や、修正キー115を操作して、付加情報の設定を変更した場合であっても、プレビュー画像106あるいは付加情報の表示121a〜121cのそれぞれの画像を個別に変更するだけで済むため、再度、付加情報付きのプレビュー表示を行う場合も表示処理速度が低下することがない。
【0140】
なお、この付加情報を表示したプレビュー画面120においても、図21のプレビュー画面105と同様に、ページ毎に表示され、ユーザは、ページ切換キー107を適宜操作することによって、任意のページのプレビュー画像を表示させることができる。また、現在表示されている画像データのページはページ表示108によっても確認することができる。さらに、拡大/縮小キー112や表示の回転キー113などを適宜操作することによって、プレビュー画像120を拡大もしくは縮小、あるいは回転させて確認することができる。
また、このプレビュー画面120からコピー開始キー114を操作することでコピーを行うことが可能となっている。
【0141】
図23は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の他の例を示す図である。
図21のプレビュー画面125では、記録紙の上部左、上部右、及び、下部中央に付加情報がそれぞれ設定されていることを示すボックス126a〜126cが、記録紙領域外のそれぞれ上部左、上部右、及び、下部中央の近傍に表示されている。
そして、各ボックス126a〜126cは強調表示されているため、ユーザは付加情報の設定の有無を容易に認識することができる。また、記録紙領域外の付加情報の存在を示すボックス126a〜126cを操作(タッチ)することにより、図20の印字レイアウト画面100に移行することができるようになっている。
なお、付加情報の存在を示すものとして、図21のプレビュー画面125では、四角形のボックス126a〜126cを用いたが、より認識のしやすい表示とするために、その他の形状であってもよく、また模様や色を設定できるようにしていてもよい。
【0142】
図24は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
図24のプレビュー画面130では、記録紙の上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右の各位置に対応して、記録紙領域外にそれぞれの位置を示す数字[1]〜[6](131a〜131f)が表示されており、付加情報が設定されている位置の数字を反転表示させて強調表示することにより、プレビュー画像106に対してどの位置に付加情報が設定されているかを確認しやすくしている。
【0143】
ここで、プレビュー画面130では、[1]、[3]、及び [5]の数字が反転表示されており、記録紙の上部左、上部右、及び下部中央に付加情報が設定されていることが分かる。また、付加情報の種類については、プレビュー画面130内に、反転させた数字に対応する数字と付加情報の内容あるいは種類である、「極秘」スタンプ132a、日付132b、ページ番号132cを表示しており、ユーザはプレビュー画像106に対してどの位置にどのような内容や種類の付加情報が設定されているのかを確認することができる。
また、記録紙領域外のそれぞれ位置を示す数字[1]〜[6](131a〜131f)あるいは付加情報の内容あるいは種類の表示部分132a〜132cを操作(タッチ)することにより、図20の印字レイアウト画面100に移行することもできる。
なお、記録紙の位置を示す数字は、文字や記号あるいは他のアイコンであってもよい。
【0144】
図25は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
図25のプレビュー画面135では、記録紙の上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右の各位置に対応して、それぞれの位置を示す数字[1]〜[6]を付与した場合に、付加情報が設定されている位置の数字のみを記録紙領域外の近傍に表示しており、ここでは、記録紙の上部左、上部右、及び、下部中央に付加情報がそれぞれ設定されていることを示す数字[1]、[3]、及び[5](136a〜136c)が、記録紙領域外のそれぞれ上部左、上部右、及び下部中央の近傍に表示されている。
また、付加情報の種類については、プレビュー画面135内に、それぞれの数字とともに付加情報の内容あるいは種類である「極秘」スタンプ137a、日付137b、ページ番号137cを表示しており、ユーザはプレビュー画像106に対してどの位置にどのような種類の付加情報が設定されているのかを確認することができる。
【0145】
図26は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
図26のプレビュー画面140は、記録紙のどの位置に付加情報が設定されているかを示す数字の表示に関しては、図25で示すプレビュー表示画面135と同様である。
そして、プレビュー画面140内に、それぞれの数字とともに付加情報の実際の記録紙に対する表示内容142a〜142cを表示している。したがって、日付142bは記録紙に付加される実際の日付となっており、また、ページ数142cは表示されているプレビュー画像106のページ数を示している。
このように、プレビュー画面106では、ユーザはプレビュー画像106に対してどの位置にどのような内容の付加情報が設定されているのかを確認することができる。
【0146】
図27は、図22〜図26に示したプレビュー画面を拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
例えば、図22で示したプレビュー画面120において、拡大/縮小キー112を操作することにより、図27で示すプレビュー画面145で示すように、拡大表示したプレビュー画像106を表示することができる。
ここで、図22のプレビュー画面120においては、プレビュー画像106は画像データ全体を表示するために縮小表示し、付加情報を記録紙領域外に表示していたが、図27のプレビュー画面145のように、所定の倍率以上でプレビュー画像106を表示する場合は、プレビュー画像145の記録紙領域内の設定位置に付加情報を表示するようにしている。
【0147】
図27のプレビュー画面145では、記録紙の上部左に「極秘」スタンプ146aが、上部右に日付146bが付加情報として設定されていることを示す。そして、これらの「極秘」スタンプ146a、日付146bの表示の大きさは、実際の記録紙に対する実寸比で表示している。
なお、拡大/縮小キー112は、4段階の拡大/縮小が選択可能となっており、最も縮小した際には、先述したようにコピー原稿の全体が表示されるようになっている。また、拡大されたプレビュー画像106は、原稿の一部のみが表示されているが、スクロールバー147を操作することによって、他の部分を表示することが可能である。
【0148】
図28は、図27に示したプレビュー画面をさらに拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
図28に示すプレビュー画面150では、付加情報として、プレビュー画像106の記録紙領域内の上部左に「極秘」スタンプ151aが実寸比で表示されている。
このように、所定の倍率以上でプレビュー画像を表示する際に、付加情報がプレビュー画像の記録紙範囲内の設定位置に実寸比で表示されるため、ユーザはスタンプの配置、大きさの確認を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのデジタル複合機を用いて構築される画像処理システムの構成例を示す模式図である。
【図2】図1のデジタル複合機の構成例を示す概略ブロック図である。
【図3】図2のデジタル複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。
【図4】デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。
【図5】図4の標準画面において、コピー時の詳細設定を行う特別機能キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の一例を示す図である。
【図6】図5の特別機能選択画面において、矢印キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の他の例を示す図である。
【図7】図6の特別選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の一例を示す図である。
【図8】図7の印字メニュー設定画面において、矢印キーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図である。
【図9】図6の特別機能選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図で、付加情報が設定されている場合の印字メニュー設定画面の例を示す図である。
【図10】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、日付キーを選択した際に表示される日付設定画面の一例を示す図である。
【図11】図10の日付設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図である。
【図12】図10の日付設定画面において、日付変更キーを選択した際に表示される日付変更画面の一例を示す図である。
【図13】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、スタンプキーを選択した際に表示されるスタンプ設定画面の一例を示す図である。
【図14】図13のスタンプ設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図である。
【図15】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、ページ数キーを選択した際に表示されるページ数設定画面の一例を示す図である。
【図16】図15のページ数設定画面において、ページ番号キーを選択した際に表示されるページ番号設定画面の一例を示す図である。
【図17】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、文字キーを選択した際に表示される文字設定画面の一例を示す図である。
【図18】図17の文字設定画面において、定型文キーのうちの呼出キーを選択した際に表示される定型文設定画面の一例を示す図である。
【図19】図17の文字設定画面において、直接入力キーを選択した際に表示される直接入力画面の一例を示す図である。
【図20】図9の印字メニュー設定画面において、印字レイアウトキーを選択した際に表示される印字レイアウト画面の一例を示す図である。
【図21】図4の標準画面においてプレビュー確認キーを操作したときの表示画面の一例を示す図である。
【図22】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の一例を示す図である。
【図23】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の他の例を示す図である。
【図24】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
【図25】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
【図26】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
【図27】図22〜図26に示したプレビュー画面を拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
【図28】図27に示したプレビュー画面をさらに拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
【符号の説明】
【0150】
1…デジタル複合機、2,3…外部コンピュータ、4…インターネットFAX装置、10,32…タッチパネル、11…パネル制御部、12…記録部、13…読取部、14…フォーマット変換部、15…画像記憶部、16a…プレビュー画像生成部、17…符号化/復号部、18…メイン制御部、19…制御用メモリ、20,31…キー操作部、21…LAN制御部、22…制御用バッファ、23…NCU、24…モデム、25…USB I/F、30…操作パネル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像処理方法に関し、より具体的には、画像データを画像形成する前にプレビュー表示する機能を備えた画像形成装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機等の画像形成装置において、画像形成を行う画像データを画像形成前にプレビュー表示する機能が備わっているものがある。
例えば、スキャナによって読み取った原稿の画像データや、外部機器から送信された画像データを画像形成(印刷)させる際に、画像形成しようとする画像データをプレビュー表示させ、その表示をユーザが確認してから画像形成を行うことができるようにしたものがある。
【0003】
また、画像形成装置で画像データを画像形成させる際に、ユーザの設定に応じて様々な処理を行うことができるようにしたものがある。例えば、画像形成を行う用紙(記録紙)にステープルを施したり、パンチ穴を開けたりする処理がある。また、記録紙に対して、日付、ページ番号、種々のスタンプなどの付加情報を設定した上で印刷するようにしたものがある。
【0004】
このような処理が施されていることを確認するために、画像形成を行う前に仕上がり状態を示すプレビュー表示を行わせるようにする手法が提案されている。
例えば、特許文献1には、画像形成する用紙に後処理を施したときの状態を示す仕上がり画像を表示する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、画像形成後の用紙に対して後処理を行う後処理手段と、その後処理の種類を選択する後処理選択手段と、画像データに蓄積された画像データを縮小サイズの画像データに変換する画像データ縮小手段と、縮小前の画像データに基づいて画像形成する用紙に前記後処理選択手段によって選択された後処理を施した場合の状態を示す仕上がり画像を前記縮小サイズの画像データを加工して表示する仕上がり画像表示手段を備えている。
【0005】
また、特許文献2に開示されたプレビュー表示装置では、複数枚の印刷を行う場合に、印刷済みの用紙1枚1枚を示す複数のプレビュー画像を表示している。そして、各用紙になされるステープル、パンチおよびスタンプなどの後処理の位置を、プレビュー画像内に表示してユーザに示し、ユーザの操作などに応じて後処理の位置を、後処理が印刷済みの画像に影響を与えないように調節することを可能にしている。
【特許文献1】特開2003−87560号公報
【特許文献2】特開2003−5471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、表示手段に画像データをサムネイル表示し最終の仕上がり状態を確認する場合、頁毎の縮小画像により画像データを表示させることになる。しかしながら、表示されるプレビュー画像は、実際に印刷される用紙より小さくなることから、縮小された頁毎の画像に例えば、ステープルやパンチあるいはスタンプ情報等の仕上がり状態を表示すると、ステープルやパンチあるいはスタンプ情報の画像が非常に小さなものとなってしまい、例えば、スタンプ情報などの付加情報はその内容が認識できないことがあり、ユーザが確認することが困難となってしまうという問題があった。
【0007】
このため、ステープルやパンチあるいはスタンプ情報等の仕上がり状態を実際のものより誇張ないし拡大された表示としてプレビュー画面に表示することも行われているが、そのため、例えば、スタンプ情報の位置が設定が正しい場合であっても、表示された画像情報とスタンプ情報などの付加情報に関する表示とが重なってしまい、スタンプ情報などの付加情報の設定に誤りがあるようなプレビュー表示となり、利用者に混乱を与えるおそれがあった。
さらにプレビュー表示する画像内にスタンプ情報などの付加情報の表示を行う場合は、プレビュー画像と縮小したスタンプ情報とを合成する必要があるため、その処理に時間がかかるといった問題もあった。
【0008】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、画像データに設定付加された付加情報をプレビュー表示の際に確実に認識できるようにすることで、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成処理を防止できるようにするとともに、プレビュー画面作成のための処理負荷を軽減することによって、高速にプレビュー表示を行うことが可能な画像形成装置及び画像処理方法を提供することを、その目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、第1の技術手段は、表示部と、画像データに付加情報を付加して画像形成を行う画像形成部と、前記画像データに付加情報を付加するための操作入力部と、前記画像データのプレビュー画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えた画像形成装置において、前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴としたものである。
【0010】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記付加情報は日付、ページ番号、文字情報、又は、予め定められた画像情報の少なくとも一つであることを特徴としたものである。
【0011】
第3の技術手段は、第1または2の技術手段において、前記付加情報は、記号、文字、または アイコンで識別可能に表示されることを特徴としたものである。
【0012】
第4の技術手段は、第1から3のいずれかの技術手段において、前記付加情報は強調表示されることを特徴としたものである。
【0013】
第5の技術手段は、第1から4のいずれかの技術手段において、前記付加情報が表示される位置は、前記記録紙に対して設けられる位置の近傍であることを特徴としたものである。
【0014】
第6の技術手段は、第1から5のいずれかの技術手段において、前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像は縮小表示または拡大表示が可能であることを特徴としたものである。
【0015】
第7の技術手段は、第1から6のいずれかの技術手段において、前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像が所定の倍率以上で表示される際には、前記プレビュー画像の記録紙領域内に前記付加情報を表示することを特徴としたものである。
【0016】
第8の技術手段は、第1から7のいずれかの技術手段において、前記画像データを入力するための入力手段を有することを特徴としたものである。
【0017】
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記入力手段は、スキャナ装置、前記画像形成装置内部の記憶装置、着脱可能な記憶装置、又は通信回線であることを特徴としたものである。
【0018】
第10の技術手段は、画像形成の対象となる画像データを取得する画像データ取得ステップ、操作入力部からの操作に応じて前記画像データに対して付加情報を設定する付加情報設定ステップ、前記画像データの画像形成前に、表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示するためのプレビュー画像生成ステップを有する画像形成方法であって、前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、仕上げの情報としてのスタンプ情報をプレビュー画像の記録紙領域外に表示しているため、仕上げの状態をプレビュー画面にて確実に認識でき、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成処理を防止できる。また、プレビュー画像とスタンプ情報とを合成して表示させる必要がないため、プレビュー画像の作成負荷が軽減され、プレビュー表示時間の短縮が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法を、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ送受信機能等を有するデジタル複合機に適用した形態について、その実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0021】
<装置構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのデジタル複合機を用いて構築される画像処理システムの構成例を示す模式図である。図1において、1はデジタル複合機、2、3は外部コンピュータ、4はインターネットファクシミリ装置(インターネットFAX装置)、5はファクシミリ装置である。
【0022】
デジタル複合機1は、プリント機能、コピー機能の他に、画像データをファックスで送受信する機能(ファクシミリ機能)及び/又は画像データをインターネットFAXで送受信する機能(インターネットFAX機能)を有する。このデジタル複合機1には、通信網を介して各種の外部機器が接続されている。例えば、ローカルな通信網として敷設されている通信ネットワークLNには、パーソナルコンピュータ(PC)等の外部コンピュータ2が接続されおり、図に示していないゲートウェイ等を介して接続されているインターネット網INには外部コンピュータ3及びインターネットFAX装置4が接続されている。また、公衆電話回線網PNを介して外部のファクシミリ装置5が接続されている。なお、上述したように、本発明に係る画像形成装置をデジタル複合機1に適用した場合についてのみ説明するが、本発明に係る画像形成装置としては、インターネットFAX装置4やファクシミリ装置5にも適用できる。
【0023】
以下、このデジタル複合機1の構成及び動作について説明する。図2は、図1のデジタル複合機の構成例を示す概略ブロック図で、図3は、図2のデジタル複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。
【0024】
図2で例示するデジタル複合機1は、タッチパネル10、パネル制御部11、記録部12、読取部13、フォーマット変換部14、画像記憶部15、プレビュー画像生成部16aを有する画像処理部16、符号化/復号部17、メイン制御部18、制御用メモリ19、キー操作部20、LAN(Local Area Network)制御部21、制御用バッファ22、網制御部(NCU:Network Control Unit)23、モデム24、及びUSB(Universal Serial Bus)インターフェース(I/F)25を備えている。
【0025】
メイン制御部18はCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)などで構成される。制御用メモリ19は、ROM(Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性メモリなどで構成される。制御用メモリ19内にはメイン制御部18から読み出し可能なように、プログラム(ファームウェア)と各種設定データとが格納されている。このうち少なくとも各種設定データは書き換え可能なメモリに格納されている。また、これらのプログラムや各種設定データは、後述する画像記憶部15の構成例としてのハードディスクに記憶してもよい。また、制御用バッファ22はRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリで構成される。
【0026】
上述のプログラムは、本発明に係る後述のプレビュー画像や存在画像の生成や表示に係る命令をはじめ、ファクシミリ画像や電子メール等の生成・送信・受信等に係る命令、原稿の読み取りに係る命令、印刷に係る命令、原稿の読み取り及び印刷(つまりコピー)に係る命令などを、メイン制御部18が他の部位に対して行うためのものである。このプログラムは、メイン制御部18により、制御用バッファ22上に展開され、制御用バッファ22を一時保存(作業)用のデータ領域として、後述の各種設定データを適宜参照しながら実行される。
【0027】
読取部13は、CCD(Charge Coupled Device)を利用したスキャナで、原稿を所定の解像度のRGB(R:赤、G:緑、B:青)のビットマップ画像として読み取り、読み取ったRGBの画像データ(ドットイメージデータ)を画像処理部16に出力する。画像処理部16は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成され、対象となる画像データに対して様々な画像処理を施す。画像処理の例については後述する。上述のASICには符号化/復号部17等の他の部位も組み込んでよい。
【0028】
画像記憶部15は、ハードディスク等で構成され、読取部13で読み取り画像処理部16を経た画像データや、LAN制御部21やNCU23等を介して外部から受信した画像データなどを記憶する。画像記憶部15に画像データを記憶する際には、符号化/復号部17で符号化したデータを記憶することもできる。また、画像記憶部15は、画像処理部16での画像処理中に発生する中間データの一時的な保存も行ってもよい。
【0029】
符号化/復号部17は、画像データを符号化により圧縮すると共に、符号化画像データを元の画像データに復号(伸張)する。例えば、符号化/復号部17は原稿を読み取った画像データの符号化、その符号化データの復号、外部から受信した符号化画像データの復号などを行う。符号化/復号部17では、ファイリングで一般的に使用されているJPEG(Joint Photographic Experts Group)や、ファクシミリ通信で一般に使用されているMH(Modified Huffman)、MR(Modified READ)、及びMMR(Modified Modified READ)など、用途に応じた符号化方式を用いることができる。また、符号化方式として、IPファクシミリ通信ではMHを採用することができ、インターネットファクシミリ通信ではMH、MR、MMRの他にJPEGやJBIG(Joint Bi-level Image Experts Group)を採用することができる。
【0030】
フォーマット変換部14は、読み取られた画像データや外部から受信した画像データを、PDF(Portable Document Format)、GIF(Graphics Interchange Format)、TIFF(Tag Image File Format)等の所定のファイルフォーマットに変換する。
【0031】
記録部12は、電子写真方式やインクジェット方式などの印刷方式を採用したプリンタ装置を備え、画像記憶部15に記憶された画像データなどを、記録紙に記録(つまり印刷)する。また、USB I/F25は、USBメモリ等のUSB機器に接続するためのI/Fであり、画像記憶部15に記憶された原稿読み取り後の画像データ等をUSB機器に出力したり、USB機器からファイルを読み込んだりする。
【0032】
モデム24は、ファクシミリ通信が可能なファクシミリモデムから構成されており、電話回線と接続され、またNCU23と直接的に接続されている。NCU23は、電話回線と接続され、回線の制御を行う。すなわち、NCU23は、アナログの公衆電話回線網(PSTN)との回線の閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム24を公衆電話回線網と接続する。このような構成により、画像記憶部15に記憶された画像データを外部へファクシミリ送信することや、電話回線からファクシミリ画像データを受信して、画像記憶部15に記憶したり記録部12で直接印刷したりすることが可能となる。
【0033】
LAN制御部21は、LANと接続され、インターネット経由による電子メールデータの通信及びインターネットFAXの通信を行う。インターネットFAXは、LANインターフェース等を用いてLAN等のコンピュータネットワークを介して、電子メールを送受信するものである。
【0034】
タッチパネル10又はキー操作部20は、後で詳述するが、原稿の読み取り処理、画像データ送信、印刷等の処理の中から所望の処理を選択するための操作、その処理を開始するための操作、各処理を実行する際に必要となる設定を行うための操作(選択操作又は入力操作)などを受け付ける。
【0035】
キー操作部20は、操作するために必要なキー群を備えている。タッチパネル10は、表示部とタッチセンサ等の操作入力部とを有する。タッチパネル10は、パネル制御部11によってその表示制御及び操作受け付けの制御がなされる。つまり、パネル制御部11は、タッチパネル10における表示部の表示制御や操作入力部の操作入力制御を行う。
【0036】
タッチパネル10の表示部には、現在の動作状態や設定情報(例えば送信先等)などが表示される。この表示は、GUI(Graphical User Interface)画像を表示させるように、パネル制御部11が制御することで実現される。GUIにより、ユーザ操作に応じてその表示及び操作入力位置を変更することができる。各GUI及びその画像は、パネル制御部11の内部メモリ又は制御用メモリ19に、読み出し可能に格納しておけばよい。また、表示部としては、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなど、様々な表示形式の表示装置を採用することができる。
【0037】
タッチパネル10上で受けたユーザ操作はパネル制御部11で解釈され、操作信号としてメイン制御部18に伝送される。キー操作部20で受けたユーザ操作は、キー操作部20自身で解釈され、操作信号としてメイン制御部18に伝送される。メイン制御部18は、このようにして得た操作信号に応じた命令を他の部位に発することで、ユーザ操作に応じた処理を他の部位に実行させる。なお、表示装置及び操作部が一体となったタッチパネル10を挙げて説明したが、タッチパネル10の代わりに単に表示装置のみを設けても良く、その場合、キー操作部20のみでユーザ操作を受け付けることになる。
【0038】
タッチパネル10及びキー操作部20は、図3で例示するような操作パネル30として構成してもよく、操作パネル30は、各種ハードウェアキーを備えるキー操作部31(キー操作部20に相当する)と、液晶ディスプレイ及びタッチセンサにより構成されるタッチパネル32(タッチパネル10に相当)とにより構成される。以下、図1の構成においてタッチパネル10及びキー操作部20の代わりにタッチパネル32及びキー操作部31を当てはめて、本発明の詳細について説明する。
【0039】
キー操作部31は、ハードウェアキーとして、数値入力のためのテンキー31a、入力した設定値をクリアするためのクリアキー31b、入力した各種設定を全解除するための全解除キー31c、コピー開始、送信開始等の指示を受付けるスタートキー31dの他、プリント機能、送信機能、及びコピー機能を切替える機能切替キー31e,31f,31g、並びに、ユーザによる設定を受付けるユーザ設定キー31hを備えている。
【0040】
上述した構成例のデジタル複合機1における動作例について説明する。
<原稿読み取り動作>
原稿読み取り動作は、読み取った原稿の画像データを画像記憶部15に記憶(ファイリング)する場合、読み取った原稿の画像データを外部に送信する場合、読み取った原稿の画像データを印刷する場合(つまりコピーする場合)などに行われる。
【0041】
原稿読み取り動作を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、読取部13、画像記憶部15、画像処理部16、及び符号化/復号部17などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。
【0042】
読取部13は、原稿台又は自動原稿送り装置に載置された原稿の画像を光学的に読み取り、読み取った結果であるRGB画像データ(RGBのビットマップデータ)を画像処理部16に渡す。画像処理部16は、そのRGB画像データに対して、A/D変換、シェーディング補正、γ補正などの各種画像処理(以下、原稿画像処理という)を実行する。ここで、シェーディング処理は、読取部13の照明系・結像系・撮像系で生じる各種歪みを取り除く処理である。
【0043】
原稿画像処理としては、A/D変換、シェーディング補正、γ補正に続き、原稿判別処理、領域分離処理を実行するとよい。原稿判別処理は、入力された画像データ(ここではγ補正後の画像データ)から、原稿の種別を判別する処理と原稿がカラー原稿であるのか白黒原稿であるのかを判別する処理とを含む。原稿の種別としては、例えば文字原稿、印刷写真原稿、それらが混在した文字印刷写真原稿などが挙げられる。画像処理部16は、これらの原稿判別処理及び白黒/カラー原稿判別処理の結果として、判別信号(以下、原稿判定データという)を出力する。
【0044】
領域分離処理とは、入力された画像データ(ここではγ補正後の画像データ)の各画素がどのような種類の領域に属するのかを判定する処理であり、例えば、各画素が黒文字の領域、色文字の領域、網点の領域などのいずれの領域に属する画素であるのかを判定する処理である。画像処理部16は、この判定結果として領域分離データを出力する。なお、この領域分離処理は、上述の原稿判別処理及び白黒/カラー判別処理の結果に基づき実行してもよい。
【0045】
原稿判定データ及び領域分離データは、対応する画像データ(原稿画像処理後の画像データ)に関連付けられて、画像記憶部15に記憶される。このとき、符号化/復号部17で原稿判定データ及び領域分離データを符号化した後、各符号化データを対応する画像データと関連付けて画像記憶部15に記憶する。なお、画像記憶部15へ記憶する際の符号化は必須ではないが、以下の説明では符号化した状態で画像データが記憶されるものとして説明する。原稿読み取り動作以外の動作についても同様とする。
【0046】
<印刷動作>
上述した原稿読み取り動作により、読み取った原稿の画像データのファイリングまでは完了する。次に、読み取った原稿の画像データを印刷する場合(つまり原稿をコピーする場合)の印刷動作について説明する。
印刷を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、記録部12、画像記憶部15、画像処理部16、及び符号化/復号部17などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えばコピー操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。
【0047】
また、デジタル複合機1は、印刷時に、スタンプ、日付(又は日時)、ページ番号などの付加情報を、原稿に対して付加して出力することが可能になっており、このような付加情報が原稿の画像データに設定されている場合には、メイン制御部18が画像処理部16を制御する。付加情報は制御用メモリ19に記憶され、必要に応じて読み出される。勿論、元々付加情報を付加画像のデータとして格納しておいてもよい。また、付加情報を複数、制御用メモリ19に格納しておくと共に、付加設定情報を制御用メモリ19に格納しておくとよい。この付加設定情報としては、画像データに対して付加する位置(以下、付加位置という)を示す情報を少なくとも含み、複数の付加情報が格納されている場合にはそのいずれを選ぶかの情報も含むものとする。なお、付加情報の設定については後述する。
【0048】
符号化/復号部17は、画像記憶部15から印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、印刷用画像処理という)を実行する。印刷用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、二色化処理、色補正処理、黒生成/下色除去処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。黒生成/下色除去処理、空間フィルタ処理、及び中間調生成処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理となる。
【0049】
画質調整処理としては、復号後の画像データから下地の検出を行って下地除去を行う。また、画質調整処理としては、操作パネル30によりユーザ設定された設定情報に基づいて、下地除去後の画像データについてRGBの調整(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさの調整、及び鮮やかさの調整も行う。このとき、原稿判定データが示す原稿種別に応じた調整を行ってもよい。
【0050】
色補正処理としては、画質調整処理後のRGBデータから、RGBの補色であるCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)を構成要素とするCMYデータを生成し、色再現性を高める処理を行う。黒生成/下色除去処理としては、色補正後のCMYデータから黒(K)データを生成する黒生成処理と、元のCMYデータから黒生成で得たKデータを差し引いて新たなCMYデータを生成する下色除去処理とを行う。
【0051】
空間フィルタ処理としては、これら4色のデータであるCMYKデータに対して強調処理や平滑化処理を行う。画像データを二色(例えば赤と黒)で出力する二色カラーモードが選択された場合には、二色化処理が実行される。二色化処理としては、RGBデータから指定の二色(この場合、赤色と黒色)を表現するCMYデータに変換する処理を行う。二色カラーモードの場合、黒生成/下色除去処理は二色化処理後のCMYデータに対して実行され、空間フィルタ処理も実行されるが、色補正処理は実行されない。
【0052】
変倍処理としては、空間フィルタ処理後のCMYKデータに対し、操作パネル30でユーザ操作により設定された印刷倍率に基づいて画像拡大処理又は画像縮小処理を行う。印刷倍率とは、読み取られ記憶された画像データが示す画像に対する印刷後の画像の倍率である。勿論、印刷倍率はユーザ操作により得られた倍率に限らず、印刷倍率に対する操作がなかった場合にはデフォルト設定の倍率となる。
【0053】
出力階調補正処理としては、CMYKデータに対し、記録紙等の記録媒体に出力するための出力γ補正処理を行う。中間調生成処理としては、出力階調補正処理後のCMYKデータに対して、誤差拡散処理やディザ処理により、画像を出力するための階調再現処理を行う。出力階調補正処理や中間調生成処理では、例えば文字領域とそれ以外で処理内容を異ならせるなど、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。中間調生成処理後のCMYKデータは記録部12に渡される。
【0054】
次に、付加情報を付加する場合について説明する。
付加情報についても印刷データの変倍率に応じて変倍処理を施す方法と、付加情報は印刷データの変倍率に関係なく変倍処理を施さない方法とがある。
まず、付加情報も変倍処理する場合には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が必要に応じて画像データに変換し、変倍処理の前にこの付加情報の画像データを画像処理部16に渡す。なお、この変換は元々付加画像データが格納されている場合には必要ない。続いて、画像処理部16が、付加情報の画像データを、変倍処理前の画像データである付加先の画像データに対し上記付加位置に合成すればよい。
【0055】
付加情報を変倍処理しない場合には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が必要に応じて画像データに変換する。この例では変換によりCMYKデータとなる。なお、この変換は元々付加画像データが格納されている場合には必要ない。続いて、画像処理部16が、付加情報の画像データを、変倍処理後の画像データである付加先の画像データ(出力階調補正処理又は中間調生成処理の対象となる上述のCMYKデータ)に対し上記付加位置に合成すればよい。
いずれの場合にも、画像処理部16が付加情報を付加した状態の中間調生成処理後のCMYKデータを出力することができる。
【0056】
記録部12は、このようにして画像処理部16で印刷用画像処理が施された画像データ(この例ではCMYKの画像データ)を受け取り、電子写真方式やインクジェット方式などによりハードコピー(プリントアウト)する。そして、必要に応じて印刷された用紙に対して、後処理装置がパンチやステープル処理を実行する。なお、ここで説明した印刷動作の対象データは、読取部13で読み取られた画像データに限ったものではなく、例えば、外部記録媒体やネットワーク接続されたPCなどから事前に転送され画像記憶部15に記憶された画像データ(画像ファイル)についても、同様に適用できる。
【0057】
<印刷する画像データのプレビュー表示動作>
次に、原稿読み取りの結果として画像記憶部15に記憶された画像データを、印刷前にタッチパネル32でプレビュー表示する動作(プレビュー表示動作)について説明する。
このプレビュー表示動作は、プレビュー表示を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたときに行われる。例えば、原稿読み取り後の画像データに対して印刷実行前にまずプレビュー表示を行う設定になっているときなどにも、プレビュー表示動作がなされる。
【0058】
本発明に係る実施形態では、印刷対象となる画像データをプレビュー表示した際に、さらに画像形成する用紙(記録紙)の仕上がり状態を表示させるための操作入力を受け付け可能としている。すなわち、画像データをプレビュー表示している画面にて、仕上がり状態を表示させる操作入力が行われたときに、画像データに設定されている仕上がり条件に従って、画像データのプレビュー画像とは別に、仕上がり状態を示す情報をタッチパネル32に表示させている。
そして、画像データに付加情報が設定されている場合には、画像データをプレビュー表示している際に、さらに仕上がり状態を表示させると、画像データをプレビュー表示させたプレビュー画像の記録紙領域外に、付加情報が表示される。
【0059】
メイン制御部18は、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、及びパネル制御部11などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えば原稿をコピーする操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。
【0060】
符号化/復号部17は、画像記憶部15からプレビュー対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、プレビュー用画像処理という)を実行する。プレビュー用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、二色化処理、色補正処理、空間フィルタ処理、変倍処理、及び出力階調補正処理などが挙げられる。空間フィルタ処理及び出力階調補正処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理となる。
【0061】
ここでの画質調整処理は、印刷用画像処理での画質調整処理と同様である。色補正処理としては、タッチパネル32の表示特性に基づいて、画質調整処理後の画像データ(RGBデータ)をR′G′B′データに変換する処理を行う。空間フィルタ処理としては、このR′G′B′データに対して強調処理や平滑化処理を行う。
【0062】
変倍処理としては、空間フィルタ処理後のR′G′B′データに対し、印刷倍率に応じた画像拡大処理/画像縮小処理を施し、さらにそのR′G′B′データの画素数をタッチパネル32の画素数(表示解像度)に変換する処理を行うと共に、操作パネル30でユーザ操作により設定されたプレビュー表示倍率に基づいて画像拡大処理や画像縮小処理を行う。プレビュー表示倍率とは、例えば2倍、4倍等の固定倍率であって、プレビュー表示時の画像の倍率である。勿論、プレビュー表示倍率はユーザ操作により得られた倍率に限らず、プレビュー表示倍率に対する操作がなかった場合にはデフォルト設定の倍率となる。
【0063】
画像処理部16に設けたプレビュー画像生成部16aは、主にこのようなプレビュー表示用の変倍処理によりプレビュー表示用の画像(プレビュー画像)を生成する。
【0064】
画像データをプレビュー表示し、仕上がり情報として付加情報を表示する場合は、次のような処理を行えばよい。メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が画像データに変換し、画像処理部16が、変換後の画像データ(付加情報の画像データ)を、変倍処理後のプレビュー画像に対し、上記付加位置の記録紙領域外の近傍位置に表示すればよい。この場合、プレビュー画像と付加情報の画像データとの合成処理が不要となるため、処理速度が速くなる。このようにして、画像データのプレビュー表示時に、画像形成する用紙の仕上がり状態を表示させることができる。
【0065】
また、所定の倍率で画像データをプレビュー表示する場合は、仕上がり情報の画像データを変倍処理後のプレビュー画像と合成して表示することで、プレビュー画像に対して実寸比で付加情報を確認できるようにしてもよい。
なお、デジタル複合機1では、付加情報の画像データを付加する位置は、タッチパネル32に表示を行いながら操作パネル30によりユーザ設定可能である。
【0066】
出力階調補正処理としては、プレビュー画像のR′G′B′データ又はプレビュー画像及び後処理の画像のR′G′B′データに対し、タッチパネル32で画像データを表示するための出力γ補正処理を行う。出力階調補正処理では、例えば文字領域とそれ以外で処理内容を異ならせるなど、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。
【0067】
二色化処理は、画像データを例えば赤と黒の二色で出力する二色カラーモードが選択された場合のみに実行される。二色化処理としては、画質調整処理後のRGBデータから指定の二色(この場合、赤色と黒色)を表現するCMYデータに変換する処理を行う。生成されたCMYKデータは、後段の色補正処理において、タッチパネル32の表示特性に基づいてR′G′B′データに変換される。
【0068】
プレビュー画像生成部16aで生成され出力階調補正処理されたR′G′B′データは、タッチパネル32に渡される。パネル制御部11は、このR′G′B′データに対応する画像をGUI画像に組み込んで表示させる制御を、タッチパネル32に対して行い、タッチパネル32でこのGUI画像を表示する。
ユーザは、付加情報の存在を示す存在画像を含むプレビュー表示された画像を確認して、このまま印刷を実行するか中止するか、或いは付加情報を削除するか、付加位置の変更(又は付加情報の変更)などを実行するかなどを判断して、それに応じた操作を行うことができる。
【0069】
なお、ここで説明したプレビュー表示動作の対象データは、読取部13で読み取られた画像データに限ったものではなく、例えば、外部記録媒体やネットワーク接続されたPCなどから事前に転送され画像記憶部15に記憶された画像データ(画像ファイル)についても、同様に適用できる。
【0070】
<原稿読み取り・プレビュー表示・印刷についての補足>
プレビュー表示動作について印刷動作と別個に説明したが、まず印刷動作として出力階調補正処理を施した後の画像データ(CMYKデータ)を、タッチパネル32の表示特性に基づいてR′G′B′データに変換し、タッチパネル32の画素数(表示解像度)に合わせた変換処理及びプレビュー表示時の縮小/拡大率に応じた変倍処理を行って、タッチパネル32に表示してもよい。印刷動作がある程度完了しておりプレビュー表示後の印刷動作が素早く完了できるため、例えばコピー操作がなされたときに事前にプレビュー表示を行うような設定となっている場合などに有用である。
【0071】
また、原稿読み取り動作として、符号化した画像データと原稿種別データと領域分離データとを対応付けて画像記憶部15に格納する例を挙げ、この例に基づき印刷動作時やプレビュー表示動作についても説明した。この代替方法として、読取部13で読み込んだ画像データのみを対象として符号化して、一旦、画像記憶部15に格納しておいてもよい。この場合、印刷動作時やプレビュー表示動作時に、画像記憶部15から読み出し符号化/復号部17で復号した画像データに対して、画像処理部16が原稿種別判別処理や領域分離処理を施すように構成すればよい。また、このような代替方法は、後述するファクシミリ送信やインターネットFAX送信等の画像データ送信時にも適用することができる。
【0072】
<ファクシミリ送信動作>
次に、読み取った原稿の画像データをファクシミリ送信する場合の送信動作について説明する。ファクシミリ画像データは、タッチパネル32又はキー操作部31でのユーザ操作により設定された相手先(送信先)情報に対して送信される。相手先情報(この例では電話番号)は制御用メモリ19に記憶され、必要に応じて読み出される。通常、相手先情報は、アドレス帳データとして複数の相手先の情報が閲覧可能に且つ選択可能に格納されているか、或いは送信前に直接入力される。
【0073】
ファクシミリ送信を実行するためのユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、NCU23、及びモデム24などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えば原稿をファクシミリ送信する操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。なお、画像記憶部15に記憶された画像データについてプレビュー表示を実行しながら、送信対象の画像データを選択し、その画像データについてファクシミリ送信を開始することも可能である。
【0074】
符号化/復号部17は、印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを画像記憶部15から読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、ファクシミリ送信用画像処理という)を実行する。ファクシミリ送信用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。空間フィルタ処理及び中間調生成処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理とすればよいが、領域分離データを用いなくてもよい。さらに、ファクシミリ送信に伴う原稿読み取り動作では、読み取った画像データに対する領域分離処理やその領域分離データの符号化及び記憶を実行しなくてもよい。
【0075】
画質調整処理としては、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてKデータに変換する。このとき、原稿判定データが示す原稿種別に応じたマトリクス係数を用いてもよい。空間フィルタ処理としては、このKデータに対して強調処理や平滑化処理を行う。変倍処理としては、空間フィルタ処理後のKデータに対し、操作パネル30で設定された送信解像度又はデフォルト設定の送信解像度に応じて画像拡大処理や画像縮小処理を行う。
出力階調補正処理としては、変倍処理後のKデータに対し、例えば送信先における記録紙等の記録媒体に出力することを目的とした出力γ補正処理を行う。実際には、送信先の機器を考慮した出力γ補正でなく一般的な機器に対する出力γ補正を行えばよい。中間調生成処理としては、出力階調補正処理後のKデータに対して、例えば誤差拡散処理により二値化を行う。出力階調補正処理や中間調生成処理では、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。
【0076】
モノクロ画像でのファクシミリ送信について説明したが、カラー画像でのファクシミリ送信の際には、画像処理部16が上述のファクシミリ送信用画像処理において、画質調整処理として、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてカラー伝送用のL*a*b*データに変換する処理を行い、その後の処理をこのL*a*b*データについて行うなどすればよい。
【0077】
中間調生成処理後の画像データは、必要に応じて回転処理が施され、符号化/復号部17でファクシミリ送信時の圧縮形式で圧縮符号化されて、画像記憶部15に一時的に保存される。モデム24は、NCU23を介して設定された送信先との送信手続きを行い、送信先との通信を確立した段階(送信可能な状態にした段階)で、この一時的に保存されている符号化されたKデータを読み出し、圧縮形式の変更などの必要な処理の後に公衆回線網を介して送信先に順次送信する。
【0078】
そして、本発明に係るデジタル複合機1は、送信対象の画像データにも、付加情報を付加して送信することが可能となっている。この例のように画像データを外部へ送信する際には、付加情報として、スタンプ、日付(日時)、ページ番号の他に、送信元情報(発信元情報)も付加情報とすることが可能となっている。ここで、画像データ送信時に付加する送信元情報には、送信者の名称の情報、送信元の電話番号の情報、送信元の電子メールアドレスの情報のいずれか1又は複数を含むとよい。さらに、付加情報としては、画像データ送信時には送信先の情報(相手先の情報)なども付加してもよい。
【0079】
付加情報を付加してファクシミリ送信する場合には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部18又は画像処理部16が画像データに変換し、画像処理部16が、変換後の画像データ(付加情報の画像データ)を、変倍処理後の画像データである付加先の画像データに対し上記付加位置に合成すればよい。
デジタル複合機1では、付加情報の画像データを付加する位置は、後述するようにプレビュー表示を行いながら操作パネル30によりユーザ設定が可能である。また、この合成後の画像データは、上述した出力階調補正処理や回転処理や圧縮処理などが施された後に、送信先に送信されることになる。
【0080】
<ファクシミリ送信する画像データのプレビュー表示動作>
デジタル複合機1は、ファクシミリ送信等で送信対象となった画像データについてプレビュー表示が可能である。このプレビュー表示動作は、送信前の画像データを事前に確認してから送信を実行するような事前設定やユーザ操作があったときなどに行われる。ファクシミリ送信対象となる画像データのプレビュー表示動作について、以下に説明する。なお、プレビュー表示動作においてはメイン制御部18はパネル制御部11への指示も行う。
【0081】
このプレビュー表示動作では、画像処理部16が、画質調整処理、及び空間フィルタ処理(及び変倍処理)まではファクシミリ送信時と同じ処理を行い、プレビュー画像生成部16aによるプレビュー画像生成処理を実行し、出力階調補正処理として画像データを表示するための出力γ補正処理を行うとよい。このプレビュー画像生成処理として、プレビュー画像生成部16aは、送信解像度に応じた画像拡大処理/画像縮小処理を施した画像データに対して、タッチパネル32の画素数(表示解像度)に合わせた変換処理及びプレビュー表示時の縮小/拡大率に応じた変倍処理を行うことでプレビュー画像のデータを生成する。なお、このプレビュー表示動作では、空間フィルタ処理は実行されなくてもよく、また中間調生成処理は実行されない。
【0082】
プレビュー画像生成部16aで生成され出力階調補正処理されたR′G′B′データは、タッチパネル32に渡される。パネル制御部11は、このR′G′B′データに対応する画像をGUI画像に組み込んで表示させる制御を、タッチパネル32に対して行い、タッチパネル32でこのGUI画像を表示する。
【0083】
付加情報を付加して送信する場合のプレビュー画像の場合、付加情報は、送信解像度に応じた変倍処理を行った後の画像データとともに表示する。より具体的には、メイン制御部18が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して画像処理部16に渡す。続いて、プレビュー画像生成部16aがこの付加情報の画像のR′G′B′データを生成し、送信解像度に応じた画像拡大処理/画像縮小処理後のR′G′B′データに対し、上記付加位置の記録紙領域外の近傍に表示すればよい。
【0084】
ユーザは、この付加情報を含むプレビュー表示された画像を確認して、このままファクシミリ送信を実行するか中止するか、或いは付加情報を削除するか、付加位置の変更(又は付加情報の変更)などを実行するかなどを判断して、それに応じた操作を行うことができる。
【0085】
<インターネット経由による画像データの送信動作>
次に、読み取った原稿の画像データを、インターネット経由による電子メール又はインターネットFAXで送信する場合の送信動作について説明する。このようなインターネット経由での送信で対象となる画像データについても、タッチパネル32又はキー操作部31でのユーザ操作により設定されて制御用メモリ19に格納された送信先情報(この例では電子メールアドレス)に対して送信される。
【0086】
インターネット経由による送信に係るユーザ操作が操作パネル30で受け付けられたとき、メイン制御部18は、フォーマット変換部14、画像記憶部15、画像処理部16、符号化/復号部17、及びLAN制御部21などに指示を行い、次に説明するようなインターネット経由による送信処理を実行させる。なお、メイン制御部18は、例えば原稿をインターネット経由で送信する操作がなされたときには読取部13への指示(原稿読み取り指示)も行うことになる。
【0087】
符号化/復号部17は、印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを画像記憶部15から読み出して復号し、画像処理部16に渡す。画像処理部16は、復号後の画像データ(RGB画像データ)に対して各種画像処理(以下、インターネット送信用画像処理という)を実行する。インターネット送信用画像処理としては、ファクシミリ送信用画像処理において説明した、画質調整処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。
【0088】
また、カラー画像での送信の際の画像処理もファクシミリ送信用画像処理と同様であり、画像処理部16がインターネット送信用画像処理において、画質調整処理として、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてカラー伝送用のL*a*b*データに変換する処理を行い、その後の処理をこのL*a*b*データについて行うなどすればよい。
【0089】
符号化/復号部17は、インターネット送信用画像処理後の画像データを符号化(圧縮)して、圧縮ファイルを得る。この圧縮は、原稿1ページ単位で行われる。次いで、フォーマット変換部14が、これらの圧縮ファイルを1つのファイルに変換し、このファイルを、例えばMIME(Multipurpose Internet Mail Extension)に従ってマルチパートメールに添付する。ここまでの処理により、読み取られた画像データは電子メールのフォーマットに変換される。この電子メールは、LAN制御部21によりLANインターフェースを介してSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等のメール転送プロトコルを用いて、インターネット経由で送信先に送信される。
【0090】
ここで、インターネットファクシミリ送信の場合、符号化/復号部17が例えばMHのようなファクシミリ専用の圧縮形式で圧縮し、フォーマット変換部14が得られたページ単位の圧縮ファイルを例えば1つのTIFFファイルに変換すればよい。また、電子メールに添付ファイルとして添付するだけの送信の場合(所謂scan to e-mailによる送信の場合)、符号化/復号部17が例えばJPEGのような圧縮形式で圧縮し、フォーマット変換部14が得られたページ単位の圧縮ファイルを例えば1つのPDFファイルに変換すればよい。
【0091】
また、デジタル複合機1は、送信対象の画像データがインターネット経由で送信する画像データであっても、ファクシミリ送信画像データの場合と同様に、付加情報を付加して送信することが可能である。付加情報の付加処理としては、ファクシミリ送信時について説明した合成処理を実行すればよく、上述した出力階調補正処理、圧縮処理、フォーマット変換処理などが施された後に、電子メールとして送信先のアドレスに送信されることになる。
【0092】
<インターネット経由で送信する画像データのプレビュー表示動作>
ファクシミリ送信時のプレビュー表示の場合と同様に、本発明に係るデジタル複合機1は、インターネット経由で送信する対象となった画像データについても、タッチパネル32でプレビュー表示可能に構成することができる。
【0093】
このプレビュー表示動作では、ファクシミリ送信時のプレビュー表示の場合と同様に、画像処理部16が、画質調整処理、及び空間フィルタ処理(及び変倍処理)まではインターネット送信用画像処理と同じ処理を行い、プレビュー画像生成部16aによるプレビュー画像生成処理を実行し、出力階調補正処理として画像データを表示するための出力γ補正処理を行うとよい。プレビュー画像生成部16aで生成され出力階調補正処理されたR′G′B′データは、タッチパネル32に渡され、パネル制御部11によりGUI画像に組み込まれてタッチパネル32に表示されることになる。
【0094】
<本発明に係るプレビュー表示の説明>
本発明に係るデジタル複合機1は、画像形成を行う画像データを画像記憶部15から読み出して、そのプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成部16aを有している。プレビュー画像生成部16aで生成されたプレビュー画像は、メイン制御部18の制御によりタッチパネル32に送られ、パネル制御部11によりGUI画像に組み込んで表示する制御がなされ、タッチパネル32の表示部に表示される。ここではタッチパネル32は、画像形成対象の画像データをプレビュー表示する表示部の一例である。
【0095】
ここで、出力対象の画像データは、読取部13で例示したスキャナ装置、USB I/F25に接続されるUSBメモリで例示した着脱可能な記憶装置、LAN又は回線で例示した通信回線のいずれかから入力された画像データであってよい。若しくは、出力対象の画像データは、デジタル複合機1内に設けられた画像記憶部15で例示した記憶装置から読み出された画像データであってもよい。
【0096】
さらに、上述したように本発明のデジタル複合機1では、メイン制御部18の制御に基づきパネル制御部11が、プレビュー表示された画像データに対して、仕上がり状態を示す情報としての付加情報をタッチパネル32に表示させる制御を行う。ここでは、付加情報を設定済みの画像データのプレビュー画像については、頁毎の縮小画像あるいは拡大画像により表示し、そのプレビュー画像とは別に、あるいは拡大時にはそのプレビュー画像に合成して、付加情報を示す情報を表示させる。
プレビュー画像生成部16aは、付加情報を示す情報と画像形成対象の画像データとからプレビュー画像を生成する。プレビュー画像生成部16a及びパネル制御部11は、プレビュー表示時に仕上がり状態を示す情報としての付加情報を表示させる制御を行う表示制御部の一例である。
【0097】
ここで、付加情報としては、日付、ページ番号、文字情報、予め定められた画像情報であるスタンプなどがある。
ユーザはプレビュー表示画面において、そのような付加情報と画像データとの位置関係を容易に確認することができ、そのまま画像形成を実行するか否か、或いは仕上がり設定の変更などを実行するかなどを判断し、それに応じた操作を行うことができる。
【0098】
<プレビュー表示の具体例>
以下、画像データのプレビュー画像とともに表示する付加情報の設定の仕方、および、そのプレビュー表示の流れについて、その具体例を挙げながら説明する。以下の画面表示例は、本発明の一実施形態である上記のデジタル複合機1におけるタッチパネル32における表示例を示している。また、以下の例では主にコピー時の印刷を例に挙げるが、ファクシミリ受信時の印刷、USBメモリ等から読み取った画像データの印刷、ファクシミリ送信時の印刷、インターネットFAX送信時の印刷等でも同様である。
【0099】
図4は、デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。標準画面40は、デジタル複合機1の電源をONにしたときやリセットしたときに、デジタル複合機1のタッチパネル32に表示されるものである。この標準画面40では、上部のコピーキー41が選択され、コピーを行うための各種の条件設定が可能となっている。
また、この標準画面40では、コピー以外に、イメージ送信キー42あるいはドキュメントファイリングキー43を選択することにより、FAXなどのイメージ送信を行うためのイメージ送信モード、あるいはデータの保存や確認を行うためのドキュメントファイリングモードに移行することができる。その際、各モードではそのモードに応じた各種設定が可能なGUI画像が表示される。
【0100】
コピーモードでは、コピーを行うための各種の条件設定が可能となっている。例えば、片面・両面コピーの設定を行うための両面コピーキー、パンチやステープルの後処理の設定を行うための仕上げキー、その他コピー時の詳細設定を行うための特別機能キー44、スキャナによって読み取られた画像や外部機器から入力された画像を確認するためのプレビュー確認キー45等を備えている。ユーザは、タッチパネル32を使用してプレビュー確認キー45を操作することによって、画像データのプレビューを表示させることが可能になっている。
【0101】
図5は、図4の標準画面40において、コピー時の詳細設定を行う特別機能キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の一例を示す図で、図6は、図5の特別機能選択画面において、矢印キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の他の例を示す図である。
なお、本実施形態では、特別機能選択画面は、複数の画面からなるがタッチパネル32の画面が大きい場合は、一つの画面で表示してもよいことは言うまでもない。また、図5及び図6を含む後述の図では、OKキーやキャンセルキーが表示されており、OKキーの押下後はその設定を保存するなどして前の画面に戻り、キャンセルキー押下後はその設定を破棄して前の画面に戻るようになっている。
【0102】
図5で示す特別機能選択画面46では、とじしろ、中とじなどの各種設定項目が選択可能に表示されているとともに、設定項目が多く存在するため、矢印キー47が表示されている。この矢印キー47の選択により、図6で示す特別機能選択画面48のように他の設定項目が選択可能に表示される。特別機能選択画面48には、他の設定項目として印字メニューキー50等が選択可能に表示されていると共に、特別機能選択画面46へ戻るための矢印キー49も表示されている。
【0103】
図7は、図6の特別機能選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の一例を示す図で、図8は、図7の印字メニュー設定画面において、矢印キーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図である。図7で示す印字メニュー設定画面51は、図6の印字メニューキー50が選択されることにより表示され、これにより印刷時に付加する付加情報の設定が可能となる。
【0104】
図7で示す印字メニュー設定画面51では、日付キー52、スタンプキー53、ページ数キー54、文字キー55が選択可能に表示されている。日付キー52は日付を入力設定するためのキー、スタンプキー53は“重要”、“極秘”等の予め定められた画像情報である定型スタンプを設定するためのキー、ページ数キー54は記録紙に印刷するページ番号を設定するためのキー、文字キー55はユーザが付加情報として所望する文字を入力するためのキーである。
【0105】
また、これら4つの付加情報設定用のキー52〜55の右側には、「日付」、「スタンプ」、「ページ数」、「文字」の各付加情報を記録紙のどの位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)に設定するか、又は設定されているかを確認する付加情報確認画像56が表示されている。なお、図7における付加情報確認画像56では、どの位置にも付加情報が設定されていない状態を示している。印字メニュー設定画面51では、付加情報が1つも設定されていない状態であるため、後述する印字レイアウトキー57も選択不可の状態で表示されている。付加情報設定後の画像については、図9等を参照しながら後述する。
【0106】
図7で示す印字メニュー設定画面51では、付加情報に関する設定項目が多く存在するため、矢印キー58も表示されている。この矢印キー58の選択により、図8の印字メニュ設定画面59のように他の設定項目が表示される。印字メニュー設定画面59には、他の設定項目として原稿セット方向(縦置き/横置き)、両面原稿種類(横開きの両面原稿/縦開きの両面原稿)、表紙や合い紙へのスタンプ印刷の有無などが設定可能に表示されていると共に、印字メニュー設定画面51へ戻るための矢印キー60も表示されている。
【0107】
図9は、図6の特別機能選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図で、付加情報が設定されている場合の印字メニュー設定画面の例を示す図である。図9に示す印字メニュー設定画面70では、図7の印字メニュー設定画面51と異なり、付加情報確認画像56が、付加情報が設定されている状態を示す画像となっている。より具体的には、付加情報確認画像56では、記録紙に対応する画像(記録紙画像)71pに対する付加情報の付加位置として、上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右のそれぞれを示すとともに、各付加位置に関連付けられた付加情報の設定状態を示すための状態提示画像71a〜71fを表示している。
図9では、この状態提示画像71a〜71fの画像71aで示す上部左側に付加情報が設定されている状態を示している。また、印字メニュー設定画面70では、印字レイアウトキー57aも選択可能な状態で表示されている。
【0108】
ここで、図9で例示した、状態提示画像71a〜71fにおける設定状態の区別の方法について説明する。付加情報が未設定且つ未選択の印字位置については、状態提示画像71b、71d、71e、71fのように未反転で表示される。現在選択中の印字位置については、状態提示画像71cのように全反転で表示される。既に他の印字メニューが設定済みの印字位置については、状態提示画像71aのようにキー内部のみを反転させて表示される。印字内容が設定されていない位置を選択すると、選択された位置が全反転表示になり、その前に選択されていたキーは、印字設定がなされていない場合には未反転表示となり、印字設定がなされている場合には内部反転表示となる。
【0109】
次に、付加情報の付加位置の設定手順等について説明する。以下、図9のGUI画像70の状態提示画像71a〜71fのいずれかを選択するものとして説明するが、図7のGUI画像51において付加情報確認画像56のいずれかの状態提示画像を選択する場合も同様である。
【0110】
まず、状態提示画像71cのように全反転で表示した状態で、付加情報設定用のキー52〜55のいずれかを選択して付加情報を設定することで、その位置に各付加情報を割り当てることができる。また、状態提示画像71cのように全反転で表示された状態でキャンセルキーを選択することで、その位置に付加情報が設定されている場合は削除することができる。
【0111】
また、状態提示画像71a〜71fで示す6つの付加位置のいずれに付加されるかに関係なく、日付、ページ数や、同じ定型スタンプや同じ部類の定型スタンプや相反する部類の定型スタンプを、2つ以上同時に付加することを禁止することが好ましい。同じ部類の定型スタンプとしては例えば「仮発行」と「仮」などが挙げられる。ただし、英語のスタンプとそれを訳した日本語のスタンプとでは同じ部類であっても同時に付加することを許可しておいてもよい。また、相反する部類の定型スタンプとしては例えば「極秘」と「回覧」などが挙げられる。さらに、相反する部類に限らず、同時に印字することを制限したい定型スタンプの組み合わせであれば、このような禁止は可能である。
【0112】
このような付加制限について例を挙げて説明する。例えば、ページ番号の付加情報は同じページ内に複数設けることは通常行われない。従って、例えばページ真ん中下(下部中央)にページ番号の付加情報を付与した後、さらにページ左上に同じページ番号の付加情報を付加しようとする操作を受け付けた際には、例えば、「既にページ番号が別の位置に付加設定されている」旨のメッセージをポップアップ画像などで表示し、その設定を受け付けずにその旨のメッセージも併せて表示するか、上記別の位置のページ番号を自動的に削除してその旨のメッセージを併せて表示してもよい。また、「既にページ番号が別の位置に付加設定されている」旨のメッセージと併せて、ユーザにこの付加情報を移動させる意思があるのか否かを問い合わせるメッセージを表示し、ユーザからの操作を待つことも可能である。そして、ユーザから移動させる旨の操作(例えば同時に表示したOKキーの選択)があったときには、選択した付加位置に印字内容を移動し、移動させない旨の操作(例えば同時に表示したキャンセルキーの選択)があったときに、メッセージが示されたポップアップ画像を閉じるとよい。
【0113】
以上のような処理は、ページ番号だけではなく、例えば日付、マル秘等の定型スタンプなどにも同様に適用できる。なお、逆に、印刷後の用紙で目立たせるために重要な定型スタンプ(例えば「至急」等)に限っては複数同時付加を許可したい場面も想定できるため、禁止する組み合わせはユーザ設定可能にしておくことが好ましい。
【0114】
また、状態提示画像71a〜71fで示す6つの付加位置について、同じ付加位置に限って、同じ定型スタンプ等の付加を禁止してもよい。例えば、状態提示画像71a〜71fのいずれかを選択した状態で付加情報設定用のキー52〜55のいずれかを選択したとき、選択されたキーに対応する付加情報が選択された状態提示画像に対応する付加位置に既に設定されていた場合には、この位置には既に印字内容が設定されている旨のメッセージをポップアップ画像により表示すればよい。そして、その設定を受け付けずにその旨のメッセージを併せて表示させてもよいし、既に設定されていた位置の付加情報を自動的に削除して移動しその旨のメッセージを併せて表示してもよい。また、既に印字内容が設定されている旨のメッセージと併せて、この付加情報を移動させる意思があるのか否かを問い合わせるメッセージを表示させ、付加位置に関係のない付加制限時の処理と同様に、ユーザ操作を待ってもよい。
【0115】
また、ページ番号の付加位置は下部中央(下部中央のうちの最下部、中央、最上部のいずれか)がデフォルト位置として設定されていてもよく、この場合、状態提示画像71a〜71fを選択しない状態でページ数キー54を選択することで、自動的に付加位置が中央下に設定される。また、日付の付加位置は上部右(上部右のうちの最上部、中央、最下部のいずれか)がデフォルト位置として設定されていてもよく、この場合、状態提示画像71a〜71fを選択しない状態で日付キー52を選択するだけで、自動的に付加位置が右上に設定される。同様に、定型スタンプや文字の付加位置は上部左(上部左のうちの最下部、中央、最上部のいずれかであって、定型スタンプと文字とについて異なる位置)にデフォルト設定しておくなどすればよい。このように、付加情報の種類によって一番使われやすい位置をデフォルト位置として設定しておくことで、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0116】
なお、状態提示画像71a〜71fを選択しない状態で付加情報設定用のキー52〜55のいずれかを選択したときであっても、選択されたキーに対応する付加情報が既に設定されていた場合や、その付加情報と組み合わせが制限されている付加情報が、既にその付加位置に設定されている場合が想定できる。このような場合にも、この位置には既に印字内容が設定されている旨のメッセージをポップアップ画像により表示すればよい。
【0117】
図10は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、日付キーを選択した際に表示される日付設定画面の一例を示す図である。また、図11は、図10の日付設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図で、図12は、図10の日付設定画面において、日付変更キーを選択した際に表示される日付変更画面の一例を示す図である。
【0118】
図10に示す日付設定画面72は、図9に示す印字メニュー設定画面70から日付キー52を選択した場合に表示される。この場合、付加情報としての日付の記録紙に対する付加位置は、図9の印字メニュー設定画面70で選択中として全反転表示されていた状態提示画像71cの位置に相当する上部右となる。なお、付加情報が何も設定されていない図7の印字メニュー設定画面51から図10の日付設定画面に移行するためには、所定の付加位置に関連づけられた状態提示画像71a〜71fの一つを選択し、さらに、日付キー52を選択するか、あるいは、日付の設定位置がデフォルトとして選定されている場合は、単に日付キー52を選択すればよい。なお、この点は、後述するように、他の付加情報の設定ためのキーである、スタンプキー53、ページ数キー54、文字キー54を選択した場合も同様である。
日付設定画面72では、表示する日付の形式が4種類の形式73から選択可能に表示されており、日付の区切り記号74も選択可能に表示されている。日付設定画面72には、さらに、印刷する色を選択するための印字カラーキー75、任意の日付を入力して日付の変更を行うための日付変更キー76、及び、日付を先頭ページ又は全ページのいずれに付与するかを設定するための付与ページ選択キー77が、選択可能に表示されている。印字カラーキー75の選択により図11の印字カラー設定画面78に移行し色の設定が可能となっている。また、日付変更キー76の選択により図12の日付変更画面78に移行し日付の設定が可能となっている。
【0119】
図13は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、スタンプキーを選択した際に表示されるスタンプ設定画面の一例を示す図で、図14は、図13のスタンプ設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図である。
【0120】
図13に示すスタンプ設定画面80は、図7の印字メニュー設定画面51又は図9の印字メニュー設定画面70から、スタンプキー53を選択した場合に表示され、る。スタンプ設定画面80では、定型のスタンプとして、「極秘」、「回覧」、「至急」、「回収」、「仮発行」、「URGENT」、「重要」、「コピー厳禁」、「仮」、「発行」、「CONFIDENTIAL」、「DRAFT」のそれぞれに対応する各キー81が選択可能に表示されている。各キー81のいずれかを選択することで、設定する定型スタンプ文字が設定できる。例えば、CONFIDENTIALキー81aを選択することで、「CONFIDENTIAL」といったスタンプ文字が設定できる。また、スタンプ設定画面80では、印刷する色と印字濃度を選択するための印字カラーキー82、印字サイズを選択するためのサイズキー83、その定型スタンプを先頭ページのみ又は全ページのいずれに付与するかを設定するための付与ページ選択キー84が、選択可能に表示されている。例えば、印字カラーキー82の選択により図14の印字カラー設定画面85に移行し、色の設定及び濃度の設定が可能となる。
【0121】
図15は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、ページ数キーを選択した際に表示されるページ数設定画面の一例を示す図で、図16は、図15のページ数設定画面において、ページ番号キーを選択した際に表示されるページ番号設定画面の一例を示す図である。
【0122】
図15で示すページ数設定画面86は、図7の印字メニュー設定画面51又は図9の印字メニュー設定画面70から、ページ数キー54を選択した場合に表示される。ページ数設定画面86では、印刷するページの形式が6種類の形式87から選択可能に表示されている。また、ページ数設定画面86では、ページ番号を印刷する色を選択するための印字カラーキー88、ページ番号を印刷するページ数を設定するための総ページ数キー89、及び、印刷するページ番号を任意に設定するためのページ番号キー90が、選択可能に表示されている。
【0123】
図15で示すページ数設定画面86において、印字カラーキー88の選択により図11の印字カラー設定画面78に移行し、ページ番号の印刷色の設定が可能となる。また、総ページ数キー89の自動キーを選択することで、読み取った原稿枚数と一致したページ番号が付加され、手動キーを選択することで、テンキーから1〜999の総ページ数を手動で入力することができる。
ページ番号キー90の選択により、図16のページ番号設定画面91へ移行し、付与するページ番号が任意に設定可能になる。ページ番号設定画面91において、自動キーを選択することでページ番号を自動的に付与することができ、手動キーを選択することで、ページ番号の開始番号、印字開始ページが設定可能になる。また、ページ番号設定画面91では、ページ番号を付与する際、表紙や合紙にページ番号を付与するか否かを設定する表紙/合紙カウントキーも、選択可能に表示している。この表紙/合紙カウントキーを選択することにより、図示しないGUI画面に移行し、「表紙」、「合紙」、「裏表紙」のそれぞれに対してページ番号を印刷するかを設定することが可能になる。これにより、「表紙」、「合紙」、「裏表紙」のいずれか1又は複数にページ番号を印字するか、いずれにも印字しないかなどが設定できる。
【0124】
図17は、図7又は図9の印字メニュー設定画面において、文字キーを選択した際に表示される文字設定画面の一例を示す図である。また、図18は、図17の文字設定画面において、定型文キーのうちの呼出キーを選択した際に表示される定型文設定画面の一例を示す図で、図19は、図17の文字設定画面において、直接入力キーを選択した際に表示される直接入力画面の一例を示す図である。
【0125】
図17で示す文字設定画面92は、図7の印字メニュー設定画面51又は図9の印字メニュー設定画面70から、文字キー55を選択した場合に表示される。文字設定画面92では、定型文の呼出キーと登録/消去キーとを含む定型文キー93が、選択可能に表示されている。この定型文キー93のうち、呼出キーによりユーザによって予め登録された定型文を読み出し、図18の定型文設定画面97のように一覧表示することが可能となっている。また、定型文キー93のうち登録/消去キーにより、ユーザによって予め登録された定型文を同様に読み出してGUI画像で一覧表示させ、対象を選択させて編集や削除を実行させることが可能となっている。また、登録/消去キーでは、同じく一覧表示させた後、新たな定型文を図19の直接入力画面98を表示させて直接入力させて、登録することが可能となっている。
【0126】
また、図17に示す文字設定画面92では、文字を印刷する色を選択するための印字カラーキー94、文字を直接入力するための直接入力キー95、及び、その文字を先頭ページのみ又は全ページのいずれに付与するかを設定するための付与ページ選択キー96が、選択可能に表示されている。印字カラーキー94の選択により図11の印字カラー設定画面78に移行し、色の設定が可能となっている。また、直接入力キー95を選択することで、図19の直接入力画面98に移行し、表示させたキーボード画像99により、日本語、英語等のユーザが所望する文字を任意に入力することが可能になっている。
【0127】
図20は、図9の印字メニュー設定画面において、印字レイアウトキーを選択した際に表示される印字レイアウト画面の一例を示す図である。図20で示す印字レイアウト画面100は、図9の印字メニュー設定画面70から印字レイアウトキー57aを選択した場合に表示される。なお、この印字レイアウトキー57aは、上述したように、図7の印字メニュー設定画面51のような初期画面ではグレーアウトし選択不可能となっており、「日付」、「スタンプ」、「ページ数」、「文字」のいずれかの付加情報が記録紙のいずれかの位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)に設定されることで選択可能となる。ここでは、少なくとも1つの付加情報の内容が設定されていることを条件にレイアウト変更可能であるものとして説明しているが、付加情報の内容が1つも設定されていなくても、図7の印字メニュー設定画面51において、印字レイアウトキー57を選択可能に表示しておき、それを選択することで同様の印字レイアウト画面100へ移行させ、まず付加情報を付加する位置を最初に設定するようにしてもよい。
【0128】
図20に示す印字レイアウト画面100では、記録紙に対応する画像(記録紙画像)101を付加位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)のそれぞれを示すように表示すると共に、各付加位置に付加する付加情報を分かり易く表示させるための位置別付加情報表示領域102を表示している。そして、位置別付加情報表示領域102には、各位置に設定されている付加情報の内容が表示されている。印字レイアウト画面100の例では、上部左側の領域に「CONFIDENTIAL」の定型スタンプ103aが印字されるように設定され、さらに上部右側の領域に日付スタンプ103bが印字されるように設定された状態を示している。
【0129】
そして、この状態において、上部左側の定型スタンプ103a又は上部右側の日付スタンプ103bが選択されると、図示されていないGUI画像に移行し、選択されたスタンプの削除や位置移動が可能となっている。位置の移動に関し、上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右の各付加位置においても、定型スタンプ103aで図示すように最下部に付加する設定や、日付スタンプ103bで図示するように中間部に付加する設定や、最上部に付加する設定なども、選択可能となっている。また、各付加位置の詳細設定(最下部、中間部、最上部の選択)は、図7や図9の印字メニュー設定画面において状態提示画像71a〜71fを選択することでも実行可能にしておくとよい。例えば、状態提示画像71a〜71fが選択されたときに、3つの中からの選択を可能にするポップアップ画像を表示させることができる。
【0130】
また、スタンプ103aやスタンプ103bが選択された場合、例えば図9の印字メニュー設定画面70又は図17のGUI画像92に戻るようにしてもよい。これにより、スタンプ103a、103bの選択時に、各付加情報の内容を編集又は削除するユーザ操作や、新たな付加情報を追加するユーザ操作を受け付けることができる。そして、受け付けたユーザ操作に基づき付加情報を変更することができる。
【0131】
次に、図4〜図20のようなユーザインターフェース画像により付加情報が設定された後のプレビュー画面の表示例について説明する。
図21は、図4の標準画面においてプレビュー確認キーを操作したときの表示画面の一例を示す図である。ユーザが図4の標準画面40においてプレビュー確認キー41を操作すると、図21に示すようなプレビュー画面105が表示される。
プレビュー画面105には、印刷対象となっている画像データのプレビュー画像106が表示される。このプレビュー画像106は、プレビュー画像生成部16aが印刷対象の画像データから上述のごとく生成し、パネル制御部11によりタッチパネル32に表示したものであり、縮小した画像データをページ毎に示すものである。
【0132】
そのため、プレビュー画面105には、プレビュー表示している画像データのページを変更するために、現ページを示すページ表示108と共に、ページ切換キー107が表示されている。ページ切換キー107には、最初のページを表示するためのトップページ移動キー、現ページの前のページを表示するための前ページ移動キー、現ページの次のページを表示するための次ページ移動キー、及び、最後のページを表示するためのラストページ移動キーが含まれる。プレビュー画像106は、このようにページ毎に表示され、ユーザはページ切換キー107を適宜操作することによって、任意のページのプレビュー画像を表示させることができる。
【0133】
プレビュー画面105では、さらに、設定確認キー111、拡大/縮小キー112、表示の回転キー113などが選択可能に表示されていて、ユーザはこれらを適宜操作することによって、プレビュー画像106の設定を確認したり、プレビュー画像106を拡大/縮小、或いは回転させて確認することができる。また、プレビュー画面105では再設定キー109が選択可能に表示されている。プレビュー画像106を確認することで印刷条件を再設定する必要が生じた場合など、ユーザは再設定キー109を操作することにより、印刷条件を再設定するための図示しない画面を表示させることができる。そして再設定画面を使用して印刷条件を再設定し、再設定した印刷条件に基づくプレビュー画像106を表示させることができる。また、プレビュー画面105には、コピー開始キー114が選択可能に表示されていて、ユーザがこのコピー開始キー114を操作することによって、プレビュー表示された画像データを画像形成(印刷)する処理が開始される。
なお、このプレビュー画像の表示は、コピーモードのみならず、先述したイメージ送信モードやドキュメントファイリングモードにおいても可能となっている。
【0134】
次に、図21で示すプレビュー画面105には、本発明に係る実施形態の特徴部分である仕上がり状態の表示を行わせるための仕上がり表示キー110も表示される。
ユーザは、プレビュー画面105により画像データのプレビュー画像106が表示されている状態で、仕上がり表示キー110を操作することによって、印刷後の仕上がり状態をプレビューとして確認することができる。
【0135】
ここで、デジタル複合機1は、プレビュー画面105において、画像データのコピージョブ(画像形成のジョブ)に対して所定の仕上がり処理が設定されているときのみ、仕上がり表示キー110を選択可能(アクティブ)な状態にして表示する。所定の仕上がり処理として、先述したような、付加情報を設定しておくことができる。すなわち、「日付」、「スタンプ」、「ページ数」、「文字」の情報を記録紙の何れかの位置(上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右)に設定しておくことで仕上がり表示キー110がアクティブとなる。
このように、アクティブな状態であれば、ユーザによる選択操作が可能であり、非アクティブのときには、その表示をグレーアウトしたり消去したりすることで、アクティブな状態であることを識別できるようにすることができる。
また、アクティブな状態の仕上がり表示キー110をユーザが操作することで、仕上がり状態を示す情報を表示させた後、再度、仕上がり表示キー110を操作することにより、図21に示すような元のプレビュー画面105に戻すこともできる。
【0136】
図22は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の一例を示す図である。
ユーザは、図4に示す標準画面40において、印刷条件を設定してプレビュー確認キー45を操作することで、例えば図21に示したようなプレビュー画面105を表示させることができ、さらに、このプレビュー画面105において、仕上がり表示キー110を操作することにより、図22に示すような仕上がり状態を示す情報として付加情報を表示したプレビュー画面120を表示させることができる。
【0137】
ここで、プレビュー画面120は、記録紙の上部左にスタンプを、上部右に日付を、下部中央にページ数を付加して出力する際のプレビュー画像と各付加情報の内容を示すものであるが、「極秘」スタンプ121a、日付121b、ページ数121cの表示は、それぞれ印刷対象となっている画像データのプレビュー画像106の記録紙領域外の近傍位置に、プレビュー画像106とは別の情報として表示される。
また、プレビュー画面120には、修正キー115が表示されており、この修正キー115を操作することによって、図9に示す印字メニュー設定画面70に移行して、付加情報の設定を変更することが可能となっている。
【0138】
このように、付加情報をプレビュー画像の記録紙領域外に表示しているため、付加情報をプレビュー画像の記録紙領域内に表示する場合に比べて、付加情報を大きく表示でき、付加情報の視認性が高まる。また、付加情報をプレビュー画像内で大きく表示を行った場合には、あたかも付加情報によって画像が一部見えなくなるようなプレビュー表示が行われることがあるが、そのようなおそれもない。
さらに、付加情報をプレビュー画像内に表示する場合に必要な、プレビュー画像106と付加情報との画像合成処理の必要がなくなるため、プレビュー画像の作成が容易となり処理時間の短縮、すなわち表示に要する時間の短縮が可能となる。
【0139】
そして、付加情報をプレビュー画像106の記録紙領域外に表示しているため、プレビュー画面120において、設定確認キー111を操作することによって、図示しない画像データの設定確認画面に移行して画像データに係る設定を変更した場合や、修正キー115を操作して、付加情報の設定を変更した場合であっても、プレビュー画像106あるいは付加情報の表示121a〜121cのそれぞれの画像を個別に変更するだけで済むため、再度、付加情報付きのプレビュー表示を行う場合も表示処理速度が低下することがない。
【0140】
なお、この付加情報を表示したプレビュー画面120においても、図21のプレビュー画面105と同様に、ページ毎に表示され、ユーザは、ページ切換キー107を適宜操作することによって、任意のページのプレビュー画像を表示させることができる。また、現在表示されている画像データのページはページ表示108によっても確認することができる。さらに、拡大/縮小キー112や表示の回転キー113などを適宜操作することによって、プレビュー画像120を拡大もしくは縮小、あるいは回転させて確認することができる。
また、このプレビュー画面120からコピー開始キー114を操作することでコピーを行うことが可能となっている。
【0141】
図23は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の他の例を示す図である。
図21のプレビュー画面125では、記録紙の上部左、上部右、及び、下部中央に付加情報がそれぞれ設定されていることを示すボックス126a〜126cが、記録紙領域外のそれぞれ上部左、上部右、及び、下部中央の近傍に表示されている。
そして、各ボックス126a〜126cは強調表示されているため、ユーザは付加情報の設定の有無を容易に認識することができる。また、記録紙領域外の付加情報の存在を示すボックス126a〜126cを操作(タッチ)することにより、図20の印字レイアウト画面100に移行することができるようになっている。
なお、付加情報の存在を示すものとして、図21のプレビュー画面125では、四角形のボックス126a〜126cを用いたが、より認識のしやすい表示とするために、その他の形状であってもよく、また模様や色を設定できるようにしていてもよい。
【0142】
図24は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
図24のプレビュー画面130では、記録紙の上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右の各位置に対応して、記録紙領域外にそれぞれの位置を示す数字[1]〜[6](131a〜131f)が表示されており、付加情報が設定されている位置の数字を反転表示させて強調表示することにより、プレビュー画像106に対してどの位置に付加情報が設定されているかを確認しやすくしている。
【0143】
ここで、プレビュー画面130では、[1]、[3]、及び [5]の数字が反転表示されており、記録紙の上部左、上部右、及び下部中央に付加情報が設定されていることが分かる。また、付加情報の種類については、プレビュー画面130内に、反転させた数字に対応する数字と付加情報の内容あるいは種類である、「極秘」スタンプ132a、日付132b、ページ番号132cを表示しており、ユーザはプレビュー画像106に対してどの位置にどのような内容や種類の付加情報が設定されているのかを確認することができる。
また、記録紙領域外のそれぞれ位置を示す数字[1]〜[6](131a〜131f)あるいは付加情報の内容あるいは種類の表示部分132a〜132cを操作(タッチ)することにより、図20の印字レイアウト画面100に移行することもできる。
なお、記録紙の位置を示す数字は、文字や記号あるいは他のアイコンであってもよい。
【0144】
図25は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
図25のプレビュー画面135では、記録紙の上部左、上部中央、上部右、下部左、下部中央、下部右の各位置に対応して、それぞれの位置を示す数字[1]〜[6]を付与した場合に、付加情報が設定されている位置の数字のみを記録紙領域外の近傍に表示しており、ここでは、記録紙の上部左、上部右、及び、下部中央に付加情報がそれぞれ設定されていることを示す数字[1]、[3]、及び[5](136a〜136c)が、記録紙領域外のそれぞれ上部左、上部右、及び下部中央の近傍に表示されている。
また、付加情報の種類については、プレビュー画面135内に、それぞれの数字とともに付加情報の内容あるいは種類である「極秘」スタンプ137a、日付137b、ページ番号137cを表示しており、ユーザはプレビュー画像106に対してどの位置にどのような種類の付加情報が設定されているのかを確認することができる。
【0145】
図26は、付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
図26のプレビュー画面140は、記録紙のどの位置に付加情報が設定されているかを示す数字の表示に関しては、図25で示すプレビュー表示画面135と同様である。
そして、プレビュー画面140内に、それぞれの数字とともに付加情報の実際の記録紙に対する表示内容142a〜142cを表示している。したがって、日付142bは記録紙に付加される実際の日付となっており、また、ページ数142cは表示されているプレビュー画像106のページ数を示している。
このように、プレビュー画面106では、ユーザはプレビュー画像106に対してどの位置にどのような内容の付加情報が設定されているのかを確認することができる。
【0146】
図27は、図22〜図26に示したプレビュー画面を拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
例えば、図22で示したプレビュー画面120において、拡大/縮小キー112を操作することにより、図27で示すプレビュー画面145で示すように、拡大表示したプレビュー画像106を表示することができる。
ここで、図22のプレビュー画面120においては、プレビュー画像106は画像データ全体を表示するために縮小表示し、付加情報を記録紙領域外に表示していたが、図27のプレビュー画面145のように、所定の倍率以上でプレビュー画像106を表示する場合は、プレビュー画像145の記録紙領域内の設定位置に付加情報を表示するようにしている。
【0147】
図27のプレビュー画面145では、記録紙の上部左に「極秘」スタンプ146aが、上部右に日付146bが付加情報として設定されていることを示す。そして、これらの「極秘」スタンプ146a、日付146bの表示の大きさは、実際の記録紙に対する実寸比で表示している。
なお、拡大/縮小キー112は、4段階の拡大/縮小が選択可能となっており、最も縮小した際には、先述したようにコピー原稿の全体が表示されるようになっている。また、拡大されたプレビュー画像106は、原稿の一部のみが表示されているが、スクロールバー147を操作することによって、他の部分を表示することが可能である。
【0148】
図28は、図27に示したプレビュー画面をさらに拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
図28に示すプレビュー画面150では、付加情報として、プレビュー画像106の記録紙領域内の上部左に「極秘」スタンプ151aが実寸比で表示されている。
このように、所定の倍率以上でプレビュー画像を表示する際に、付加情報がプレビュー画像の記録紙範囲内の設定位置に実寸比で表示されるため、ユーザはスタンプの配置、大きさの確認を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのデジタル複合機を用いて構築される画像処理システムの構成例を示す模式図である。
【図2】図1のデジタル複合機の構成例を示す概略ブロック図である。
【図3】図2のデジタル複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。
【図4】デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。
【図5】図4の標準画面において、コピー時の詳細設定を行う特別機能キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の一例を示す図である。
【図6】図5の特別機能選択画面において、矢印キーを選択した際に表示される特別機能選択画面の他の例を示す図である。
【図7】図6の特別選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の一例を示す図である。
【図8】図7の印字メニュー設定画面において、矢印キーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図である。
【図9】図6の特別機能選択画面において、印字メニューキーを選択した際に表示される印字メニュー設定画面の他の例を示す図で、付加情報が設定されている場合の印字メニュー設定画面の例を示す図である。
【図10】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、日付キーを選択した際に表示される日付設定画面の一例を示す図である。
【図11】図10の日付設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図である。
【図12】図10の日付設定画面において、日付変更キーを選択した際に表示される日付変更画面の一例を示す図である。
【図13】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、スタンプキーを選択した際に表示されるスタンプ設定画面の一例を示す図である。
【図14】図13のスタンプ設定画面において、印字カラーキーを選択した際に表示される印字カラー設定画面の一例を示す図である。
【図15】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、ページ数キーを選択した際に表示されるページ数設定画面の一例を示す図である。
【図16】図15のページ数設定画面において、ページ番号キーを選択した際に表示されるページ番号設定画面の一例を示す図である。
【図17】図7又は図9の印字メニュー設定画面において、文字キーを選択した際に表示される文字設定画面の一例を示す図である。
【図18】図17の文字設定画面において、定型文キーのうちの呼出キーを選択した際に表示される定型文設定画面の一例を示す図である。
【図19】図17の文字設定画面において、直接入力キーを選択した際に表示される直接入力画面の一例を示す図である。
【図20】図9の印字メニュー設定画面において、印字レイアウトキーを選択した際に表示される印字レイアウト画面の一例を示す図である。
【図21】図4の標準画面においてプレビュー確認キーを操作したときの表示画面の一例を示す図である。
【図22】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の一例を示す図である。
【図23】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面の他の例を示す図である。
【図24】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
【図25】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
【図26】付加情報が設定されている場合に、図21のプレビュー画面において仕上がり表示キーを選択した際のプレビュー画面のさらに他の例を示す図である。
【図27】図22〜図26に示したプレビュー画面を拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
【図28】図27に示したプレビュー画面をさらに拡大表示した際のプレビュー画面を示す図である。
【符号の説明】
【0150】
1…デジタル複合機、2,3…外部コンピュータ、4…インターネットFAX装置、10,32…タッチパネル、11…パネル制御部、12…記録部、13…読取部、14…フォーマット変換部、15…画像記憶部、16a…プレビュー画像生成部、17…符号化/復号部、18…メイン制御部、19…制御用メモリ、20,31…キー操作部、21…LAN制御部、22…制御用バッファ、23…NCU、24…モデム、25…USB I/F、30…操作パネル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、画像データに付加情報を付加して画像形成を行う画像形成部と、前記画像データに付加情報を付加するための操作入力部と、前記画像データのプレビュー画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えた画像形成装置において、
前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記付加情報は日付、ページ番号、文字情報、又は、予め定められた画像情報の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記付加情報は、記号、文字、または アイコンで識別可能に表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記付加情報は強調表示されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記付加情報が表示される位置は、前記記録紙に対して設けられる位置の近傍であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像は縮小表示または拡大表示が可能であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像が所定の倍率以上で表示される際には、前記プレビュー画像の記録紙領域内に前記付加情報を表示することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像データを入力するための入力手段を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記入力手段は、スキャナ装置、前記画像形成装置内部の記憶装置、着脱可能な記憶装置、又は通信回線であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成の対象となる画像データを取得する画像データ取得ステップ、
操作入力部からの操作に応じて前記画像データに対して付加情報を設定する付加情報設定ステップ、
前記画像データの画像形成前に、表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示するためのプレビュー画像生成ステップを有する画像形成方法であって、
前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴とする画像処理方法。
【請求項1】
表示部と、画像データに付加情報を付加して画像形成を行う画像形成部と、前記画像データに付加情報を付加するための操作入力部と、前記画像データのプレビュー画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えた画像形成装置において、
前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記付加情報は日付、ページ番号、文字情報、又は、予め定められた画像情報の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記付加情報は、記号、文字、または アイコンで識別可能に表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記付加情報は強調表示されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記付加情報が表示される位置は、前記記録紙に対して設けられる位置の近傍であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像は縮小表示または拡大表示が可能であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記表示部に表示される画像データのプレビュー画像が所定の倍率以上で表示される際には、前記プレビュー画像の記録紙領域内に前記付加情報を表示することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像データを入力するための入力手段を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記入力手段は、スキャナ装置、前記画像形成装置内部の記憶装置、着脱可能な記憶装置、又は通信回線であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成の対象となる画像データを取得する画像データ取得ステップ、
操作入力部からの操作に応じて前記画像データに対して付加情報を設定する付加情報設定ステップ、
前記画像データの画像形成前に、表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示するためのプレビュー画像生成ステップを有する画像形成方法であって、
前記表示部に前記画像データのプレビュー画像を表示する際に、前記プレビュー画像の記録紙領域外に前記付加情報を表示することを特徴とする画像処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2010−41562(P2010−41562A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204144(P2008−204144)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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