説明

画像形成装置

【課題】画像損傷や画質低下を長期に防ぐために露光部と帯電部に対する清掃機能を有すると共に、濃度制御と合わせて効率良く清掃を実行し得て、色味変動への不具合を抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】HDD60に記憶された時系列前段の検知結果をA、HDD60に記憶された時系列後段の検知結果をB、としたときに(A−B)/B>0.1を閾値として帯電清掃部65と露光清掃部40とを独立又は同時に駆動制御すると共に、(A−B)/B≦0.1である場合に、HDD60に記憶された転写紙搬送方向左右の一方の検知結果をBx、HDD60に記憶された転写紙搬送方向左右の他方の検知結果をByとしたときに(Bx−By)/By>0.1を、他の閾値として帯電清掃部65と露光清掃部40とを独立又は同時に駆動制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ・複写機・ファクシミリ或いはこれらを機能的に備えた複合機といった画像形成装置に設置の画像形成処理部としては、帯電部によって感光体ドラム等の像担持体を帯電し、露光部によって帯電後の像担持体を露光して静電潜像を形成し、現像部によって露光後の静電潜像をトナー像に可視化し、転写部によってトナー像を転写紙等の転写媒体に転写すると共に、除電部によって転写後の像担持体を次の画像形成処理のために除電する工程を繰り返すものが周知である。
【0003】
また、転写紙に転写するトナー像のトナー濃度は、常に安定していることが好ましいことから、像担持体(中間転写体を含む)上でのトナー像のトナー濃度をトナー濃度検知センサで検知し、その検知結果に応じて現像バイアス等を制御するキャリブレーションを行うものも周知である。
【0004】
この際、トナー濃度検知センサによってトナー濃度低下と検知する原因が、現像に関連したものであれば、現像性を上げる等のキャリブレーションを行えばよい。
【0005】
しかしながら、トナー濃度検知センサによってトナー濃度低下と検知する原因が、現像に関するものではなく、例えば、装置本体内、特に、画像形成処理部周辺での飛散トナー等の汚染による露光部や帯電部における光量低下や帯電低下といった他の原因であった場合、現像に関するキャリブレーションは特に必要がないのに現像バイアス値を変更してしまうことで、逆に現像バランスを崩してしまい、トナー濃度を高く上げる過剰なキャリブレーションでさらなる画像濃度の変動やトナー飛散等を起こす虞があった。
【特許文献1】特開平 2−179659号公報
【特許文献2】特開平11−212315号公報
【特許文献3】特開平11−327385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記の如く構成された画像形成装置にあっては、トナー濃度検知センサの現在検知値が単に所定の基準値を下回った場合に露光部や帯電部への清掃を実行するため、トナー濃度が低い場合にのみしか対応ができず、現在のトナー濃度が低くなくても、その前後でトナー濃度差が発生している場合の色味変動への不具合に対応することができないという問題が生じていた。
【0007】
また、転写紙搬送方向左右に検知センサを配置した場合には、片方の検知センサが単に所定の基準値を下回った場合に露光部や帯電部への清掃を実行していたため、左右の色味変動への不具合に対応することができないという問題が生じていた。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、画像損傷や画質低下を長期に防ぐために露光部と帯電部に対する清掃機能を有すると共に、濃度制御と合わせて効率良く清掃を実行し得て、色味変動への不具合を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像形成装置は、帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成処理部と、前記像担持体のトナー濃度を所定のタイミングで検知する複数のトナー濃度検知部と、前記帯電部を清掃する帯電清掃部と、前記露光部を清掃する露光清掃部と、前記複数のトナー濃度検知部の各検知結果を転写紙搬送方向左右且つ時系列前後の検知毎に独立して記憶するトナー濃度記憶部と、該トナー濃度記憶部に記憶された時系列前段の検知結果をAとし且つ時系列後段の検知結果をBとしたときに(A−B)/B>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、前記制御部は、前記トナー濃度検知部が転写紙搬送方向左右の少なくとも2箇所に配置されている場合には、(A−B)/B≦0.1である場合に、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向左右の一方の検知結果をAx又はBx、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向左右の他方の検知結果をAy又はByとしたときに閾値(Ax−Ay)/Ay>0.1又は(Bx−By)/By>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像形成装置は、帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成処理部と、前記像担持体のトナー濃度を所定のタイミングで検知する複数のトナー濃度検知部と、前記帯電部を清掃する帯電清掃部と、前記露光部を清掃する露光清掃部と、前記複数のトナー濃度検知部の各検知結果を転写紙搬送方向左右且つ時系列前後の検知毎に独立して記憶するトナー濃度記憶部と、該トナー濃度記憶部に記憶された時系列前段の検知結果をAとし且つ時系列後段の検知結果をBとしたときに(A−B)/B>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、前記制御部は、前記トナー濃度検知部が転写紙搬送方向前後左右の少なくとも2箇所に配置され且つ該各トナー濃度検知部を清掃するトナー濃度検知清掃部が設置されている場合には、(A−B)/B≦0.1である場合に、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向前後左右の何れかの最大値をAmax又はBmax、最小値をAmin又はBminとしたときに閾値(Amax−Amin)/Amin>0.1又は(Bmax−Bmin)/Bmin>0.1となったときに前記各清掃部を駆動制御することを特徴とする。
【0011】
この際、複数の像担持体が配置されている際には、該複数の像担持体毎に対応して前記帯電清掃部と前記露光制御部とが複数配置されると共に、前記複数の像担持体毎に前記複数のトナー濃度検知部で検知されたトナー濃度が前記複数の像担持体毎に対応して前記トナー濃度記憶部に記憶され、前記制御部は、前記トナー濃度記憶部に記憶された前記複数のトナー濃度検知部毎の各検知結果に対して、検知判断の閾値を超えた前記複数の帯電清掃部と前記複数の露光清掃部についてのみ独立又は同時に駆動するのが好ましい。
【0012】
さらに、本発明の画像形成装置は、帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成処理部と、前記像担持体のトナー濃度を所定のタイミングで検知する複数のトナー濃度検知部と、前記帯電部を清掃する帯電清掃部と、前記露光部を清掃する露光清掃部と、前記複数のトナー濃度検知部の各検知結果を転写紙搬送方向左右且つ時系列前後の検知毎に独立して記憶するトナー濃度記憶部と、該トナー濃度記憶部に記憶された時系列前段の検知結果をAとし且つ時系列後段の検知結果をBとしたときに(A−B)/B>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、前記制御部は、前記トナー濃度検知部が転写紙搬送方向左右の少なくとも2箇所に配置され且つ該各トナー濃度検知部を清掃するトナー濃度検知清掃部が設置されている場合には、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向左右一方の検知結果をAx又はBxとし且つ転写紙搬送方向左右他方の検知結果をAy又はByとしたときに(Ax−Ay)/Ay>0.1又は(Bx−By)/By>0.1であるときに転写紙搬送方向左右一方の前記トナー濃度検知清掃部のみを駆動制御することを特徴とする。
【0013】
この際、前記制御部は、前記画像形成処理部に対するキャリブレーションの実行直前に前記各清掃部を駆動するのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の画像形成装置は、画像損傷や画質低下を長期に防ぐために露光部と帯電部に対する清掃機能を有すると共に、濃度制御と合わせて効率良く清掃を実行し得て、色味変動への不具合を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの説明図、図2は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる露光器の説明図、図3は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる露光器の平面図、図4は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる露光器の正面図、図5は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられるトナー濃度センサの説明図、図6は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられるドラムユニットの平面図、図7は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられるドラムユニットの側面図、図8は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる帯電器の底面方向の斜視図、図9は本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる帯電器の平面方向の斜視図、図10は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御ルーチンのフロー図、図11は本発明の一実施形態に係る画像形成装置のキャリブレーション制御タイミングと清掃タイミングとの説明図である。
【0017】
(カラープリンタ11の全体構成)
図1において、本発明の一実施形態に係るカラープリンタ11は、プリンタ本体12の内部に、転写紙(図示せず)を収納する給紙カセット13と、給紙カセット13から転写紙を取り出す給紙部14と、給紙カセット13又は図示を略する手差トレイから供給された転写紙に画像形成処理を行う画像形成処理部15と、給紙カセット13又は手差トレイから供給された転写紙を転写紙搬送経路16で案内しつつ画像形成処理部15で画像形成処理したトナー像を転写する転写部17と、転写後のトナー像を転写紙に定着する定着部18とを備えている。
【0018】
尚、転写部17でトナー像を転写した転写紙は転写紙搬送経路16を通って定着部18で定着された後、転写紙搬送経路16の終端部へと案内されてプリンタ本体12の上面として兼用する排紙トレイ12aに向けて排出される。
【0019】
(画像形成処理部15の構成)
画像形成処理部15は、例えば、上流側からマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を用いて画像形成処理を行うタンデム方式が採用されており、これら各色(M,C,Y,K)毎に対応した補給用トナーを収納した複数のトナーコンテナ19と、各色(M,C,Y,K)のトナーを図示を略するパーソナルコンピュータから送信された印刷データに含まれる画像データに基づいてトナー像を形成するドラム状の感光体(像担持体)20と、感光体20に各色(M,C,Y,K)のトナーを供給する現像デバイス21と、感光体20に形成されたトナー像が転写される無端状の中間転写ベルト22と、ユニット状の露光デバイス23と、転写部17の近傍で中間転写ベルト22に転写されたトナー濃度を検出するトナー濃度検知センサ24と、トナー濃度検知センサ24とは略反対側に配置されて中間転写ベルト22の表面に付着した残トナー等を除去するベルトクリーニングデバイス25と、を備えている。
【0020】
(感光体20の構成)
各感光体20は、その表面に露光デバイス23から出射されたレーザビームLに基づいて各色(M,C,Y,K)のトナー像を担持して中間転写ベルト22にトナー像を転写するためのものであり、現像デバイス21と共に中間転写ベルト22の下方に配置されている。また、各感光体20の周囲には、帯電デバイス26・露光デバイス23・現像デバイス21・一時転写ローラ27・クリーニングデバイス28・除電デバイス29が、この順(現像プロセス順)に配置されている。
【0021】
(現像デバイス21の構成)
各現像デバイス21は、基本的に同一構成のものが中間転写ベルト22の下方に回動移動方向に沿って隣接配置されている。
【0022】
(中間転写ベルト22の構成)
中間転写ベルト22は、プリンタ本体12内で水平方向に延びて配置された無端ベルトであり、画像形成動作に伴って循環駆動される。また、中間転写ベルト22の内側には、各色(M,C,Y,K)毎の感光体20と中間転写ベルト22を挟んで一次転写ローラ27が対向配置されている。
【0023】
これら感光体20と一次転写ローラ27との協働により中間転写ベルト22上に転写されたトナー像は、給紙カセット13又は手差トレイから転写紙搬送経路16を通って搬送されてきた転写紙に対し転写部17で転写する。さらに、中間転写ベルト22は、一次転写部27と二次転写部17との間に配置されたトナー濃度検知センサ24によってトナー濃度が検知される。
【0024】
(露光デバイス23の構成)
露光デバイス23は、各感光体20(M,C,Y,K)に対応した複数の光源30(M,C,Y,K)から放射された各ビーム光束を、図2に示すように、2つに分割されたユニット、即ち、光源30(M),30(C)及び光源30(Y),30(K)を対としてそれぞれ共用するポリゴンミラー等の偏光器31(MC),31(YK)で偏光走査しつつ複数の斜設ミラー32を反射して感光体20(M,C,Y,K)にビーム光束L(感光体20(K)用のみ図示)を結像する。尚、これら2つに分割されたユニットは、隣接配置された一対の筐体33,34内に収納されている。また、露光デバイス23は、これらの各種光学系を内蔵したユニット構成の筐体33,34表面の一部をカバーガラス35で覆っており、このカバーガラス35から上述したレーザ光Lが出射される。また、露光デバイス23は、図3及び図4に示すように、カバーガラス35の延在方向に沿って延びるガイドスクリュー36と、ガイドスクリュー36に案内されてカバーガラス35の延在方向に沿って進退動することでカバーガラス35の表面を清掃するパッド状の一対の清掃部材37を備えたホルダ部材38と、ガイドスクリュー36を回転させる駆動ギヤ39と、を有する露光清掃部40を備えている。尚、駆動ギヤ39は、筐体33,34で互いに連携状態にあって、同期してガイドスクリュー36を回転させる。
【0025】
(トナー濃度検知センサ24の構成)
トナー濃度検知センサ24は、中間転写ベルト22のトナー像の反射濃度を測定し、その検出値に基づいて各現像デバイス21のトナー補給や現像デバイス21に印加するバイアス電圧等の現像条件、帯電デバイス26の帯電条件、露光デバイス23のレーザパワー等の露光条件、除電デバイス29のイレース光量、等のキャリブレーションを実行するために用いている。
【0026】
尚、トナー濃度検知センサ24は、中間転写ベルト22の回動移動方向とこの回動移動方向と直交する幅方向(図1の紙面に直行する方向)に複数設けることができる。
【0027】
この際、トナー濃度検知センサ24は、中間転写ベルト22の幅方向片側だけのトナー濃度を検知したのでは片焼けの場合に対応できないため、両幅付近に配置するのが好ましい。
【0028】
また、トナー濃度検知センサ24は、図5に示すように、筐体41と、筐体41の検出用光出入窓を閉成する保護カバー42と、筐体41の内部に配置されて中間転写ベルト22に向けて検出用光を出射する発光ダイオード等の発光素子43と、発光素子43の前面に配置された出射側偏光分離素子44と、フォトトランジスタ等の補正光受光素子45と、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分(P波)と拡散反射成分(S波)とに分離する受光側偏光分離素子46と、フォトダイオード等の第1,第2の受光素子47,48と、常時は保護カバー42から退避されて保護カバー42の正面に付着した飛散トナー等を除去するトナー濃度検知清掃部としてのブラシ状等の清掃部材49と、を備えている。
【0029】
発光素子43には、LEDレーザビーム光源等が用いられ、所定の制御電圧が差動増幅回路(増幅回路)50から出力されると、その制御電圧の発光閾値電流が駆動回路51から発光素子43に供給される。
【0030】
出射側偏光分離素子44には、偏光ビームスプリッタ、偏光プリズム、ハーフミラー等が用いられており、発光素子43から検出用光を中間転写ベルト22に向けて出射し、また発光素子43から出射された検出用光の一部を補正光受光素子45によって検知する。尚、出射側偏光分離素子44に偏光ビームスプリッタを用いた場合、発光素子43から出射された検出用光の一部はP波に偏光が揃えられた状態で透過する。
【0031】
補正光受光素子45は、出射側偏光分離素子44で反射(屈折)された検出用光の一部を受光し、その光量をモニタ光検出回路(モニタ回路)52で検出した後、インピーダンス変換回路(変換回路)53でインピーダンス変換された光電流を光量検出電圧として差動増幅回路(増幅回路)50にフィードバックする。
【0032】
受光側偏光分離素子46は、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分(P波)と拡散反射成分(S波)とに分離する。
【0033】
各受光素子47,48の検知結果は、I−V変換回路(変換回路)54,55で電圧変換した後、ゲイン調整回路(調整回路)56,57でゲイン調整したうえで、受光素子48で受光したS波検出電圧値と受光素子47で受光したP波検出電圧値とが制御回路58へと出力される。
【0034】
(制御回路58の機能)
制御回路58は、ROM59に記憶された制御プログラムに基づいて、上述した各現像デバイス21のトナー補給や現像デバイス21に印加するバイアス電圧等の現像条件、帯電デバイス26の帯電条件、露光デバイス23のレーザパワー等の露光条件、除電デバイス29のイレース光量、等のキャリブレーションを制御する。また、ROM59には、本発明の清掃部駆動タイミング制御に関する制御プログラムも記憶されている。尚、画像形成処理を実行する際の画像データ等は、このROM59とは別のRAM(図示せず)やHDD60等の記憶媒体に一時的に記憶される。
【0035】
(帯電デバイス26の構成)
帯電デバイス26は、例えば、線径0.08mm〜0.1mmのタングステンワイヤに金メッキを施したチャージワイヤ(詳細図示せず)と、感光体20の表面に対向配置されてチャージワイヤへの電圧印加に伴って発生するコロナ放電の電子量をコントロールするグリット61(図8参照)と、を備えたスコロトロン方式の非接触のものが採用されている。また、帯電デバイス26は、例えば、図6及び図7に示すように、除電デバイス29及びクリーニングデバイス28と共に感光体20にユニット構成とされ、図8及び図9に示すように、転写紙幅方向に沿って延びるガイドスクリュー62と、ガイドスクリュー62によって進退動することで上述したチャージワイヤ並びにグリッドを清掃する清掃部材63と、ガイドスクリュー62を回転させる駆動ギヤ64と、を備えた帯電清掃部65を備えている。
【0036】
(制御回路58の駆動制御例)
上記の構成において、本発明の制御回路58は、受光素子47,48で受光したS波,P波から、中間転写ベルト22の劣化度を判定し、その劣化度に応じた発光光量となるように、発光素子43を制御する。
【0037】
また、制御回路58は、トナー濃度検知センサ24の検知結果に基づいて、トナー濃度検知センサ清掃部としてのブラシ状等の清掃部材49を進退動させるソレノイド(駆動モータ等でも良い)66と、露光清掃部40の駆動ギヤ39を連携状態で駆動させるモータ67と、帯電清掃部65の駆動ギヤ64を駆動させるモータ68と、を駆動制御する。
【0038】
(発光素子43の光量制御)
具体的には、発光素子43から出射された検出用光は、出射側偏光分離素子44並びに保護カバー42を透過して中間転写ベルト22で反射される。
【0039】
その反射光は、保護カバー42を透過した後に、一部は受光側偏光分離素子46を透過して第1の受光素子47に受光され、他の一部は受光側偏光分離素子46に反射されて第2の受光素子48に受光される。
【0040】
この際、受光側偏光分離素子46は、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分(P波)と拡散反射成分(S波)とに分離するが、本実施の形態では、受光側偏光分離素子46への入射光の一部は受光側偏光分離素子46を透過した正反射成分(P波)の検出用光として偏光が揃えられた状態で第1の受光素子47で受光し、他の一部は受光側偏光分離素子46で反射した拡散反射成分(S波)の検出用光として第2の受光素子48で受光する。
【0041】
各受光素子47,48は、その受光した反射光に基づくS波検出電圧値とP波検出電圧値とを制御回路58へと出力する。
【0042】
制御回路58は、出力された各電圧値から、ROM59に記憶されたトナー濃度補正制御プログラムに従ってトナー濃度補正制御(発光素子43の光量補正)を実行する。
【0043】
(保護カバー42の清掃制御)
制御回路58は、例えば、所定枚数の連続画像形成処理が実行された場合や所定時間継続して画像形成処理が実行された場合(或いは、ユーザー操作等が行われた場合)に、トナー濃度検知センサ24の汚染状態、即ち、保護カバー42の汚染状態を確認し、保護カバー42が所定値以上に汚染されている場合には保護カバー清掃を実行する。
【0044】
トナー濃度検知センサ24の汚染状態は、例えば、常時はトナー濃度検知センサ24の表面となる保護カバー42の正面から退避され且つ中間転写ベルト22の反射率等を考慮して反射率設定された校正部材(図示せず)を保護カバー42の正面に配置し、発光素子43から出射された検出光をこの校正部材で反射させ、その反射光を受光素子47,48に受光させることによって検出値を求め、その検出値とROM59に記憶された閾値とを制御回路58で比較することによって確認する。
【0045】
そして、制御回路58は、検出値が閾値以上であった場合に保護カバー42が汚れていると判定し、常時は保護カバー42の表面から退避されたブラシ等の清掃部材49をソレノイド66の駆動によって変位させて保護カバー42の表面に付着した飛散トナー等を払拭する。
【0046】
(実施例1)
次に、本発明の制御回路58における清掃制御例の実施例1を、図10のフロー図を参照しつつ説明する。
【0047】
(ステップS1)
ステップS1では、制御回路58は、中間転写ベルト22の転写紙搬送方向左右2箇所に配置された各トナー濃度センサ24からの検知信号を所定のタイミングで受信し、その各検知信号を転写紙搬送方向左右別且つ時系列別に識別できるようにテーブル分けした状態でHDD60等の記憶媒体に記憶してステップS2へと移行する。
【0048】
(ステップS2)
ステップS2では、制御回路58は、ステップS1でHDD60等の記憶媒体に記憶した直近の検知結果とは別に、時系列前段で既にHDD60等の記憶媒体に記憶してある検知信号が存在するか否かを確認し、時系列前後で検知信号を記憶している場合にはステップS3へと移行し、時系列前後に検知信号を記憶していない場合にはステップS1へとループする。
【0049】
(ステップS3)
ステップS3では、制御回路58は、時系列前段でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Aと時系列後段でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Bとを比較し、その時系列前後の電圧値A,Bを比較した結果、閾値としての(A−B)/B>0.1となった場合にはステップS5へと移行し、(A−B)/B≦0.1となった場合にはステップS4へと移行する。
【0050】
尚、このステップS3における電圧値Aと電圧値Bとの比較は、転写紙搬送方向左右2箇所にトナー濃度検知センサ24が配置されている際には、その何れか一つのトナー濃度検知センサ24からの検知信号を利用して行う。
【0051】
(ステップS4)
ステップS4では、制御回路58は、ステップS3で(A−B)/B≦0.1である場合に、例えば、トナー濃度検知センサ24を、中間転写ベルト22の転写紙搬送方向左右に配置した際には、HDD60等の記憶媒体に記憶した各検知信号のうち、例えば、直近である時系列後段Bのうちの左右一方の検知結果をBx、他方の検知結果をByとしたときに、(Bx−By)/By>0.1となった場合にはステップS5へと移行し、(Bx−By)/By>0.1でない場合にはステップS1へとループする。
【0052】
ところで、このステップS4では、最新(直近)のトナー濃度検知センサ24からの検知信号である時系列後段の電圧値Bを利用するのが好ましいが、時系列前段の電圧値Aを利用しても良いし、これら電圧値A,Bを併用しても良い。
【0053】
(ステップS5)
ステップS5では、制御回路58は、モータ67,68を駆動させ、露光デバイス23と帯電デバイス26とを清掃すると共に、ソレノイド66を駆動させてトナー濃度センサ24に付着したトナー等の付着物を除去する。
【0054】
この際、制御回路58は、各清掃部材37,63がガイドスクリュー36,62を往動又は復動、或いは1往復動するまで駆動を継続することでカバーガラス35並びにチャージワイヤとグリッドとに付着したトナー等の付着物を除去する。
【0055】
尚、図11に示すように、帯電デバイス26及び露光デバイス23の清掃の実行は、キャリブレーションの実行直前に行う制御としても良い。
【0056】
これにより、キャリブレーションの実行直前にキャリブレーションのための濃度パッチ領域を清掃することで、キャリブレーション終了までに清掃を終了することができる。
【0057】
また、本実施の形態のように、複数の像担持体としての感光体20(M,C,Y,K)を配置したカラープリンタ11においては、上述したステップ1の検知制御ステップを各色別(各感光体20別)に行い、閾値を超えた清掃が必要な色に対応した露光デバイス23と帯電デバイス26のみを駆動させることにより、清掃時間の短縮による生産性の向上を実現し得て、しかも、色味変動を抑制することができる。
【0058】
(実施例2)
次に、本発明の制御回路58における清掃制御例の実施例2を、図12のフロー図を参照しつつ説明する。
【0059】
(ステップS1)
ステップS1では、制御回路58は、中間転写ベルト22の転写紙搬送方向前後左右の少なくとも何れか2箇所に配置された各トナー濃度センサ24からの検知信号を所定のタイミングで受信し、その各検知信号を転写紙搬送方向前後左右別且つ時系列別に識別できるようにテーブル分けした状態でHDD60等の記憶媒体に記憶してステップS2へと移行する。
【0060】
(ステップS2)
ステップS2では、制御回路58は、ステップS1でHDD60等の記憶媒体に記憶した直近の検知結果とは別に、時系列前段で既にHDD60等の記憶媒体に記憶してある検知信号が存在するか否かを確認し、時系列前後で検知信号を記憶している場合にはステップS3へと移行し、時系列前後に検知信号を記憶していない場合にはステップS1へとループする。
【0061】
(ステップS3)
ステップS3では、制御回路58は、時系列前段でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Aと時系列後段でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Bとを比較し、その時系列前後の電圧値A,Bを比較した結果、閾値としての(A−B)/B>0.1となった場合にはステップS5へと移行し、(A−B)/B≦0.1となった場合にはステップS4−2へと移行する。
【0062】
尚、このステップS3における電圧値Aと電圧値Bとの比較は、転写紙搬送方向前後左右の少なくとも何れか2箇所にトナー濃度検知センサ24が配置されている際には、その何れか一つのトナー濃度検知センサ24からの検知信号を利用して行う。
【0063】
(ステップS4−2)
ステップS4−2では、制御回路58は、ステップS3で(A−B)/B≦0.1である場合に、例えば、トナー濃度検知センサ24を、中間転写ベルト22の転写紙搬送方向前後左右の少なくとも2箇所に配置した際には、HDD60等の記憶媒体に記憶した各検知信号のうち、その最大電圧値をBmax、最小電圧値Bminとしたとき、その検知信号の最大電圧値Bmaxと最小電圧値Bminとを比較し、その比較結果、他の閾値としてBmax−Bmin/Bmin>0.1となった場合にはステップS5へと移行し、Bmax−Bmin/Bmin≦0.1となった場合にはステップS1へとループする。
【0064】
ところで、このステップS4−2では、最新のトナー濃度検知センサ24からの検知信号である時系列後段の電圧値Bを利用するのが好ましいが、時系列前段の電圧値Aを利用しても良いし、これら電圧値A,Bを併用しても良い。
【0065】
(ステップS5)
ステップS5では、制御回路58は、ステップS3から移行してきた場合には、モータ67,68を駆動させ、露光デバイス23と帯電デバイス26とを清掃すると共に、ソレノイド66を駆動させてトナー濃度センサ24に付着したトナー等の付着物を除去する。
【0066】
この際、制御回路58は、各清掃部材37,63がガイドスクリュー36,62を往動又は復動、或いは1往復動するまで駆動を継続することでカバーガラス35並びにチャージワイヤとグリッドとに付着したトナー等の付着物を除去する。
【0067】
尚、この実施例2において、トナー濃度検知センサ24を中間転写ベルト22の転写紙搬送方向左右2箇所にのみ配置した場合には、そのルーチンは実質的に実施例1と同一のルーチンとなる。
【0068】
また、本実施の形態のように、複数の像担持体としての感光体20(M,C,Y,K)を配置したカラープリンタ11においては、ステップS1の検知ステップを各色別(各感光体20別)に行い、閾値を超えた清掃が必要な色に対応した露光デバイス23と帯電デバイス26のみを駆動させることにより、清掃時間の短縮による生産性の向上を実現し得て、しかも、色味変動を抑制することができる。
【0069】
(実施例3)
次に、本発明の制御回路58における清掃制御例の実施例3を、図13のフロー図を参照しつつ説明する。
【0070】
(ステップS1)
ステップS1では、制御回路58は、中間転写ベルト22の転写紙搬送方向左右2箇所に配置された各トナー濃度センサ24からの検知信号を所定のタイミングで受信し、その各検知信号を転写紙搬送方向左右別且つ時系列別に識別できるようにテーブル分けした状態でHDD60等の記憶媒体に記憶してステップS2へと移行する。
【0071】
(ステップS2)
ステップS2では、制御回路58は、ステップS1でHDD60等の記憶媒体に記憶した直近の検知結果とは別に、時系列前段で既にHDD60等の記憶媒体に記憶してある検知信号が存在するか否かを確認し、時系列前後で検知信号を記憶している場合にはステップS3へと移行し、時系列前後に検知信号を記憶していない場合にはステップS1へとループする。
【0072】
(ステップS3)
ステップS3では、制御回路58は、時系列前段でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Aと時系列後段でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Bとを比較し、その時系列前後の電圧値A,Bを比較した結果、閾値としての(A−B)/B>0.1となった場合にはステップS1へとループし、(A−B)/B≦0.1となった場合にはステップS4−3へと移行する。
【0073】
尚、このステップS3における電圧値Aと電圧値Bとの比較は、転写紙搬送方向左右2箇所にトナー濃度検知センサ24が配置されている際には、その何れか一つのトナー濃度検知センサ24からの検知信号を利用して行う。
【0074】
(ステップS4−3)
ステップS4−3では、制御回路58は、ステップS3で(A−B)/B>0.1である場合に、トナー濃度検知センサ24を中間転写ベルト22の転写紙搬送方向左右に配置してHDD60等の記憶媒体に記憶した各検知信号のうち、例えば、直近である時系列後段Bのうちの左右一方の検知結果をBx、他方の検知結果をByとしたときに、(Bx−By)/By>0.1でない場合にはステップS5へと移行し、(Bx−By)/By>0.1となった場合にはステップS6へと移行する。
【0075】
ところで、このステップS4−3では、最新(直近)のトナー濃度検知センサ24からの検知信号である時系列後段の電圧値Bを利用するのが好ましいが、時系列前段の電圧値Aを利用しても良いし、これら電圧値A,Bを併用しても良い。
【0076】
(ステップS5)
ステップS5では、制御回路58は、モータ67,68を駆動させ、露光デバイス23と帯電デバイス26とを清掃してトナー等の付着物を除去する。
【0077】
この際、制御回路58は、各清掃部材37,63がガイドスクリュー36,62を往動又は復動、或いは1往復動するまで駆動を継続することでカバーガラス35並びにチャージワイヤとグリッドとに付着したトナー等の付着物を除去する。
【0078】
(ステップS6)
ステップS6では、制御回路58は、中間転写ベルト22の転写紙搬送方向左右2箇所の各トナー濃度検知センサ24からの検知信号のうち、閾値を超えた一方側のソレノイド66のみを駆動して保護カバー42の表面に付着した飛散トナー等を払拭する。
【0079】
この際、制御回路58は、モータ67,68を駆動させ、露光デバイス23と帯電デバイス26とを清掃しても良いし、一旦、このステップS6によってトナー濃度センサ24に付着したトナー等の付着物を除去したうえで、直近で(時系列後段の)でHDD60等の記憶媒体に記憶した検知信号としての電圧値Bを消去した後、ステップS1へとループして再び直近(時系列後段)の検知値を取得することによって、保護カバー42を清掃した後の状態での時系列前後のトナー飛散状態を確認し、それでもなお(Bx−By)/By>0.1となった場合にステップS5へと移行して露光デバイス23と帯電デバイス26との清掃を実行しても良い。
【0080】
ところで、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置をカラープリンタ11に適用して説明したが、例えば、複写機やファクシミリ、或いは複合機等のように、画像形成装置全般に適用することができることは勿論である。
【0081】
このように、本発明の画像形成装置としてのカラープリンタ11にあっては、トナー濃度検知センサ24からの検知結果を前後と左右で比較して制御回路58で清掃の有無を決定することから、汚れによる露光量ダウンと表面電位上昇とを抑制し、画像ムラ等の画像品質の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる露光器の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる露光器の平面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる露光器の正面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられるトナー濃度センサの説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられるドラムユニットの平面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられるドラムユニットの側面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる帯電器の底面方向の斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置に用いられる帯電器の平面方向の斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る実施例1の画像形成装置の制御ルーチンのフロー図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のキャリブレーション制御タイミングと清掃タイミングとの説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る実施例2の画像形成装置の制御ルーチンのフロー図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る実施例3の画像形成装置の制御ルーチンのフロー図である。
【符号の説明】
【0083】
11…カラープリンタ(画像形成装置)
15…画像形成処理部
20…感光体(像担持体)
22…中間転写ベルト
23…露光デバイス(露光部)
24…トナー濃度検知センサ(トナー濃度検知部)
26…帯電デバイス(帯電部)
65…帯電清掃部
40…露光清掃部
49…清掃部材(トナー濃度検知清掃部)
58…制御回路(比較部・制御部)
60…HDD(トナー濃度記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成処理部と、前記像担持体のトナー濃度を所定のタイミングで検知する複数のトナー濃度検知部と、前記帯電部を清掃する帯電清掃部と、前記露光部を清掃する露光清掃部と、前記複数のトナー濃度検知部の各検知結果を転写紙搬送方向左右且つ時系列前後の検知毎に独立して記憶するトナー濃度記憶部と、該トナー濃度記憶部に記憶された時系列前段の検知結果をAとし且つ時系列後段の検知結果をBとしたときに(A−B)/B>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記制御部は、前記トナー濃度検知部が転写紙搬送方向左右の少なくとも2箇所に配置されている場合には、(A−B)/B≦0.1である場合に、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向左右の一方の検知結果をAx又はBx、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向左右の他方の検知結果をAy又はByとしたときに閾値(Ax−Ay)/Ay>0.1又は(Bx−By)/By>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成処理部と、前記像担持体のトナー濃度を所定のタイミングで検知する複数のトナー濃度検知部と、前記帯電部を清掃する帯電清掃部と、前記露光部を清掃する露光清掃部と、前記複数のトナー濃度検知部の各検知結果を転写紙搬送方向左右且つ時系列前後の検知毎に独立して記憶するトナー濃度記憶部と、該トナー濃度記憶部に記憶された時系列前段の検知結果をAとし且つ時系列後段の検知結果をBとしたときに(A−B)/B>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記制御部は、前記トナー濃度検知部が転写紙搬送方向前後左右の少なくとも2箇所に配置され且つ該各トナー濃度検知部を清掃するトナー濃度検知清掃部が設置されている場合には、(A−B)/B≦0.1である場合に、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向前後左右の何れかの最大値をAmax又はBmax、最小値をAmin又はBminとしたときに閾値(Amax−Amin)/Amin>0.1又は(Bmax−Bmin)/Bmin>0.1となったときに前記各清掃部を駆動制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
複数の像担持体が配置されている際には、該複数の像担持体毎に対応して前記帯電清掃部と前記露光制御部とが複数配置されると共に、前記複数の像担持体毎に前記複数のトナー濃度検知部で検知されたトナー濃度が前記複数の像担持体毎に対応して前記トナー濃度記憶部に記憶され、
前記制御部は、前記トナー濃度記憶部に記憶された前記複数のトナー濃度検知部毎の各検知結果に対して、検知判断の閾値を超えた前記複数の帯電清掃部と前記複数の露光清掃部についてのみ独立又は同時に駆動することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
帯電部によって帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光部を備えた画像形成処理部と、前記像担持体のトナー濃度を所定のタイミングで検知する複数のトナー濃度検知部と、前記帯電部を清掃する帯電清掃部と、前記露光部を清掃する露光清掃部と、前記複数のトナー濃度検知部の各検知結果を転写紙搬送方向左右且つ時系列前後の検知毎に独立して記憶するトナー濃度記憶部と、該トナー濃度記憶部に記憶された時系列前段の検知結果をAとし且つ時系列後段の検知結果をBとしたときに(A−B)/B>0.1となったときに前記帯電清掃部と前記露光清掃部とを独立又は同時に駆動制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記制御部は、前記トナー濃度検知部が転写紙搬送方向左右の少なくとも2箇所に配置され且つ該各トナー濃度検知部を清掃するトナー濃度検知清掃部が設置されている場合には、前記トナー濃度記憶部に記憶された転写紙搬送方向左右一方の検知結果をAx又はBxとし且つ転写紙搬送方向左右他方の検知結果をAy又はByとしたときに(Ax−Ay)/Ay>0.1又は(Bx−By)/By>0.1であるときに転写紙搬送方向左右一方の前記トナー濃度検知清掃部のみを駆動制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記画像形成処理部に対するキャリブレーションの実行直前に前記各清掃部を駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−128031(P2010−128031A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300346(P2008−300346)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】