画像形成装置
【課題】高品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 光走査装置の走査制御装置は、所定のタイミング毎に、各ステーションで、濃度検出器の出力信号及び対応する感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号に基づいて、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための第1基準パターン、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための第2基準パターンを求める。そして、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、第1基準パターン及び第2基準パターンを用いて、第1光量補正信号及び第2光量補正信号を生成し、各発光部の駆動信号を補正する。
【解決手段】 光走査装置の走査制御装置は、所定のタイミング毎に、各ステーションで、濃度検出器の出力信号及び対応する感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号に基づいて、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための第1基準パターン、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための第2基準パターンを求める。そして、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、第1基準パターン及び第2基準パターンを用いて、第1光量補正信号及び第2光量補正信号を生成し、各発光部の駆動信号を補正する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に係り、更に詳しくは、レーザ光を用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置では、一般的に、光束を被走査面に照射するとともに、該光束で被走査面を走査することによって、該被走査面上に潜像を形成している。
【0003】
このような画像形成装置は、表面が感光性を有する被走査面としての感光体ドラム、レーザ光を射出する光源、該光源からのレーザ光を偏向するポリゴンミラー、該ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光を感光体ドラムの表面に導く走査光学系などを備えている。
【0004】
感光体ドラム表面の光スポットは、ポリゴンミラーの回転に伴って感光体ドラムの軸方向に移動し、1ライン分の走査が行われる。そして、1ライン分の走査が終了すると感光体ドラムは回転され、次の走査が開始される。なお、感光体ドラムの軸方向は「主走査方向」、感光体ドラムの回転方向は「副走査方向」と呼ばれている。また、主走査方向に関する感光体ドラム表面での光スポット位置は「像高」と呼ばれている。
【0005】
ところで、走査光学系は、レンズ、ガラス板、ミラーなどの光学素子で構成され、光の入射角によって光利用効率(反射率あるいは透過率)が異なる。また、レンズでは、光の入射位置によって厚さが異なる。
【0006】
上記ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光は、ポリゴンミラーでの偏向角に応じた入射角で走査光学系に入射するとともに、像高によって入射位置が異なるため、感光体ドラム表面でのレーザ光強度は像高に応じて強弱が生じる。
【0007】
このような像高に応じたレーザ光強度の強弱は、「シェーディング特性」と呼ばれており、出力画像に濃度変動を生じさせ画像品質を低下させる要因の一つである。そこで、シェーディング特性を補正する方法が種々提案された(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0008】
また、感光体の感度のばらつきに応じて露光量を制御する画像形成装置が特許文献3に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、感光体ドラムが偏心していたり、断面が真円でないと、感光体ドラムが回転したときに、感光体ドラムと現像ローラとの間の間隙が変動する。この間隙の変動は現像の変動となり、画像形成装置から出力される画像(「出力画像」ともいう)において、不要な濃度変動を招く。
【0010】
近年、画像品質に対する要求が高くなり、従来の方法では、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する出力画像の濃度変動を要求レベルまで抑制するのは困難であった。
【0011】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その目的は、高品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、第1の観点からすると、画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、感光体ドラムと、光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、前記潜像を現像する現像装置と、前記感光体ドラムの回転周期を検出するドラム周期検出センサと、前記現像装置で現像された画像における前記主走査方向に直交する副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置である。
【0013】
これによれば、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動が抑制され、高品質の画像を形成することができる。
【0014】
本発明は、第2の観点からすると、画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、感光体ドラムと、光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、前記感光体ドラムに現像剤を塗布する現像ローラを含み、前記潜像を現像する現像装置と、前記現像装置で現像された画像の先頭部分における副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、前記現像装置で現像された画像が転写される媒体の先端を、該転写前に検知する先端検知センサと、前記先端検知センサの出力信号と前記濃度センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置である。
【0015】
これによれば、現像ローラの汚れに起因する濃度変動が抑制され、高品質の画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す図である。
【図2】図1における濃度検出器の配置位置を説明するための図である。
【図3】濃度検出器の構成を説明するための図である。
【図4】図1における光走査装置を説明するための図(その1)である。
【図5】図1における光走査装置を説明するための図(その2)である。
【図6】図1における光走査装置を説明するための図(その3)である。
【図7】図1における光走査装置を説明するための図(その4)である。
【図8】走査制御装置を説明するためのブロック図である。
【図9】感光体ドラムの偏心を説明するための図である。
【図10】感光体ドラム及び現像ローラの形状誤差を説明するための図である。
【図11】光量補正情報取得処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】濃度チャートパターンを説明するための図である。
【図13】濃度チャートパターンと濃度検出器との位置関係を説明するための図である。
【図14】光量補正情報取得処理において、濃度検出器から射出された検出用光の軌跡を説明するための図である。
【図15】図15(A)は、検出用光の照明対象物が転写ベルトのときの正反射光及び拡散反射光を説明するための図であり、図15(B)は、検出用光の照明対象物がトナーパターンのときの正反射光及び拡散反射光を説明するための図である。
【図16】発光パワーとセンサ出力レベルとの関係を説明するための図である。
【図17】濃度変動測定用パターンを説明するための図である。
【図18】濃度変動測定用パターンに対する濃度検出器から射出された検出用光の軌跡を説明するための図である。
【図19】濃度変動測定用パターンに対する濃度検出器のセンサ出力レベルを説明するためのタイミングチャートである。
【図20】第1周期パターン及び第2周期パターンを説明するためのタイミングチャートである。
【図21】第1基準パターンを説明するためのタイミングチャートである。
【図22】第2基準パターンを説明するためのタイミングチャートである。
【図23】第1光量補正信号及び第2光量補正信号を説明するためのタイミングチャートである。
【図24】光量補正の効果を説明するためのタイミングチャートである。
【図25】第1周期パターンの変形例1を説明するためのタイミングチャートである。
【図26】三角波と正弦波の差を説明するための図(その1)である。
【図27】三角波と正弦波の差を説明するための図(その2)である。
【図28】第1周期パターンの変形例2を説明するためのタイミングチャートである。
【図29】変形例2の台形波を説明するための図である。
【図30】台形波の利点を説明するための図である。
【図31】台形波と正弦波の差を説明するための図(その1)である。
【図32】台形波と正弦波の差を説明するための図(その2)である。
【図33】現像ローラのホームポジションセンサを説明するための図である。
【図34】感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号と現像ローラのホームポジションセンサの出力信号との関係を説明するための図である。
【図35】感光体ドラムに起因する濃度変動の補正と、現像ローラに起因する濃度変動の補正とを説明するための図である。
【図36】第2補正信号として、予め用意されている補正信号の例を説明するための図である。
【図37】感光体ドラムにのみ形状誤差がある場合を説明するための図である。
【図38】本発明の第2の実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す図である。
【図39】走査制御装置を説明するためのブロック図である。
【図40】先端濃い情報取得処理を説明するためのフローチャートである。
【図41】先端濃い補正係数及び補正時間t4を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図24に基づいて説明する。図1には、第1の実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
【0018】
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着ローラ2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、濃度検出器2245、4つのホームポジションセンサ(2246a、2246b、2246c、2246d)及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
【0019】
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
【0020】
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
【0021】
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
【0022】
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
【0023】
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
【0024】
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
【0025】
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
【0026】
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向に沿った方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をX軸方向として説明する。
【0027】
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
【0028】
光走査装置2010は、上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。なお、この光走査装置2010の構成については後述する。
【0029】
ところで、各感光体ドラムにおいて、画像情報が書き込まれる領域は、「有効走査領域」、「画像形成領域」、「有効画像領域」などと呼ばれている。
【0030】
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033dに供給される。
【0031】
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
【0032】
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。なお、転写ベルト2040上のトナー画像の移動方向は「副方向」、該副方向に直交する方向は「主方向」と呼ばれている。
【0033】
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。該レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着ローラ2050に送られる。
【0034】
定着ローラ2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
【0035】
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
【0036】
濃度検出器2245は、転写ベルト2040の−X側であって、X軸方向に関して転写ベルト2040の中心部に対向する位置に配置されている(図2参照)。ここでは、主方向(Y軸方向)に関して、濃度検出器2245の中心位置をY0とする。
【0037】
濃度検出器2245は、一例として図3に示されるように、転写ベルト2040に向けて光(以下、「検出用光」ともいう)を射出するLED11、転写ベルト2040あるいは転写ベルト2040上のトナーパッドからの正反射光を受光する正反射光受光素子12、転写ベルト2040あるいは転写ベルト2040上のトナーパッドからの拡散反射光を受光する拡散反射光受光素子13を有している。そして、受光素子は、いずれも受光量に応じた信号(光電変換信号)を出力する。
【0038】
ホームポジションセンサ2246aは、感光体ドラム2030aにおける回転のホームポジションを検出する。
【0039】
ホームポジションセンサ2246bは、感光体ドラム2030bにおける回転のホームポジションを検出する。
【0040】
ホームポジションセンサ2246cは、感光体ドラム2030cにおける回転のホームポジションを検出する。
【0041】
ホームポジションセンサ2246dは、感光体ドラム2030dにおける回転のホームポジションを検出する。
【0042】
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
【0043】
光走査装置2010は、一例として図4〜図7に示されるように、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つのカップリングレンズ(2201a、2201b、2201c、2201d)、4つの開口板(2202a、2202b、2202c、2202d)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、ポリゴンミラー2104、4つの走査レンズ(2105a、2105b、2105c、2105d)、6枚の折り返しミラー(2106a、2106b、2106c、2106d、2108b、2108c)、及び走査制御装置3022(図4〜図7では図示省略、図8参照)などを備えている。そして、これらは、光学ハウジング(図示省略)の所定位置に組み付けられている。
【0044】
各光源は、複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザアレイを含んでいる。該面発光レーザアレイの複数の発光部は、すべての発光部を副走査対応方向に伸びる仮想線上に正射影したときに、発光部間隔が等間隔となるように配置されている。なお、本明細書では、「発光部間隔」とは2つの発光部の中心間距離をいう。
【0045】
カップリングレンズ2201aは、光源2200aから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0046】
カップリングレンズ2201bは、光源2200bから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0047】
カップリングレンズ2201cは、光源2200cから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0048】
カップリングレンズ2201dは、光源2200dから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0049】
開口板2202aは、開口部を有し、カップリングレンズ2201aを介した光束を整形する。
【0050】
開口板2202bは、開口部を有し、カップリングレンズ2201bを介した光束を整形する。
【0051】
開口板2202cは、開口部を有し、カップリングレンズ2201cを介した光束を整形する。
【0052】
開口板2202dは、開口部を有し、カップリングレンズ2201dを介した光束を整形する。
【0053】
シリンドリカルレンズ2204aは、開口板2202aの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0054】
シリンドリカルレンズ2204bは、開口板2202bの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0055】
シリンドリカルレンズ2204cは、開口板2202cの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0056】
シリンドリカルレンズ2204dは、開口板2202dの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0057】
カップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aとからなる光学系は、Kステーションの偏向器前光学系である。
【0058】
カップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bとからなる光学系は、Cステーションの偏向器前光学系である。
【0059】
カップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cとからなる光学系は、Mステーションの偏向器前光学系である。
【0060】
カップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dとからなる光学系は、Yステーションの偏向器前光学系である。
【0061】
ポリゴンミラー2104は、Z軸に平行な軸まわりに回転する2段構造の4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。そして、1段目(下段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204bからの光束及びシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏向され、2段目(上段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204aからの光束及びシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏向されるように配置されている。
【0062】
また、シリンドリカルレンズ2204a及びシリンドリカルレンズ2204bからの各光束はポリゴンミラー2104Aの−X側に偏向され、シリンドリカルレンズ2204c及びシリンドリカルレンズ2204dからの各光束はポリゴンミラー2104の+X側に偏向される。
【0063】
各走査レンズはそれぞれ、光束を対応する感光体ドラム近傍に集光する光学的パワー、及びポリゴンミラー2104の回転に伴って、対応する感光体ドラム面上で光スポットが主走査方向に等速で移動するような光学的パワーを有している。
【0064】
走査レンズ2105a及び走査レンズ2105bは、ポリゴンミラー2104の−X側に配置され、走査レンズ2105c及び走査レンズ2105dは、ポリゴンミラー2104の+X側に配置されている。
【0065】
そして、走査レンズ2105aと走査レンズ2105bはZ軸方向に積層され、走査レンズ2105bは1段目の4面鏡に対向し、走査レンズ2105aは2段目の4面鏡に対向している。また、走査レンズ2105cと走査レンズ2105dはZ軸方向に積層され、走査レンズ2105cは1段目の4面鏡に対向し、走査レンズ2105dは2段目の4面鏡に対向している。
【0066】
ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、走査レンズ2105a、折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030a上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030aでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030aの回転方向が、感光体ドラム2030aでの「副走査方向」である。
【0067】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、走査レンズ2105b、折り返しミラー2106b及び折り返しミラー2108bを介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030b上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030bでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030bの回転方向が、感光体ドラム2030bでの「副走査方向」である。
【0068】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、走査レンズ2105c、折り返しミラー2106c及び折り返しミラー2108cを介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030c上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030cでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030cの回転方向が、感光体ドラム2030cでの「副走査方向」である。
【0069】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、走査レンズ2105d、折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030d上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030dでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030dの回転方向が、感光体ドラム2030dでの「副走査方向」である。
【0070】
なお、各折り返しミラーは、ポリゴンミラー2104から各感光体ドラムに至る各光路長が互いに一致するとともに、各感光体ドラムにおける光束の入射位置及び入射角がいずれも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
【0071】
ポリゴンミラー2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aとからKステーションの走査光学系が構成されている。また、走査レンズ2105bと2枚の折り返しミラー(2106b、2108b)とからCステーションの走査光学系が構成されている。そして、走査レンズ2105cと2枚の折り返しミラー(2106c、2108c)とからMステーションの走査光学系が構成されている。さらに、走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dとからYステーションの走査光学系が構成されている。なお、各走査光学系において、走査レンズが複数のレンズから構成されていても良い。
【0072】
走査制御装置3022は、一例として図8に示されるように、CPU3210、フラッシュメモリ3211、RAM3212、IF(インターフェース)3214、画素クロック生成回路3215、画像処理回路3216、書込制御回路3219、光源駆動回路3221などを有している。なお、図8における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0073】
IF(インターフェース)3214は、プリンタ制御装置2090との双方向の通信を制御する通信インターフェースである。上位装置からの画像データは、IF(インターフェース)3214を介して供給される。
【0074】
画素クロック生成回路3215は、画素クロック信号を生成する。なお、画素クロック信号は、1/8クロックの分解能で位相変調が可能である。
【0075】
画像処理回路3216は、CPU3210によって色毎にラスター展開された画像データに所定の中間調処理などを行った後、各光源の発光部毎のドットデータを作成する。
【0076】
書込制御回路3219は、画像形成ステーション毎に、不図示の同期検知センサの出力信号に基づいて書込開始のタイミングを求める。そして、書込開始のタイミングに合わせて、各発光部のドットデータを画素クロック生成回路3215からの画素クロック信号に重畳させるとともに、発光部毎にそれぞれ独立した変調データを生成する。
【0077】
光源駆動回路3221は、書込制御回路3219からの各変調データに応じて、各光源に各発光部の駆動信号を出力する。
【0078】
フラッシュメモリ3211には、CPU3210にて解読可能なコードで記述された各種プログラム、及びプログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
【0079】
RAM3212は、作業用のメモリである。
【0080】
CPU3210は、フラッシュメモリ3211に格納されているプログラムに従って動作し、光走査装置2010の全体を制御する。
【0081】
ところで、前述したように、感光体ドラムに偏心や形状誤差があると、出力画像において、不要な副走査方向の濃度変動が生じる。また、現像ローラについても、偏心や形状誤差があると、出力画像において、不要な副走査方向の濃度変動が生じる(図9及び図10参照)。
【0082】
そこで、CPU3210は、所定のタイミングで、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための光量補正情報を取得する。以下では、この光量補正情報を取得する処理を「光量補正情報取得処理」と略述する。
【0083】
なお、上記所定のタイミングとして、電源投入時には、(1)感光体ドラムの停止時間が6時間以上のとき、(2)装置内の温度が10℃以上変化しているとき、(3)装置内の相対湿度が50%以上変化しているとき、印刷時には、(4)プリント枚数が所定の枚数に達したとき、(5)現像ローラの回転回数が所定の回数に達したとき、(6)転写ベルトの走行距離が所定の距離に達したときなどに、光量補正情報取得処理が行われる。
【0084】
ここで、光量補正情報取得処理について、図11を用いて説明する。図11のフローチャートは、光量補正情報取得処理の際に、CPU3210によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。なお、光量補正情報取得処理は、ステーション毎に行われるが、各ステーションで同様にして行われるので、ここでは、代表として、Kステーションでの光量補正情報取得処理について説明する。
【0085】
最初のステップS401では、一例として図12に示されるように、ブラックに関して、互いにトナー濃度が異なる複数の領域を有する濃度チャートパターンを、一例として図13に示されるように、Y軸方向に関して中心位置がY0となるように形成する。
【0086】
ここでは、一例として、濃度チャートパターンは、10種類の濃度(n1〜n10)領域を有している。そして、濃度n1が最も低濃度であり、濃度n10が最も高濃度である。なお、濃度チャートパターンを形成する際には、発光部の点灯時間は濃度に関係なく一定とし、発光パワーのみを濃度に応じて異ならしている。ここでは、濃度n1に対応する発光パワーをp1、濃度n2に対応する発光パワーをp2、・・・・、濃度n10に対応する発光パワーをp10とする。
【0087】
次のステップS403では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの光(「検出用光」という)は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度チャートパターンにおける濃度n1の領域から濃度n10の領域までを順次照射する(図14参照)。
【0088】
そして、正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力信号を取得する。
【0089】
ところで、転写ベルト2040にトナーが付着していない場合には、転写ベルト2040で反射された検出用光は、正反射光成分が拡散反射光成分に比べて多い。そこで、正反射光受光素子12には多くの光が入射するが、拡散反射光受光素子13にはほとんど光が入射しない(図15(A)参照)。
【0090】
一方、転写ベルト2040にトナーが付着していると、トナーが付着していない場合と比較して、正反射光成分は減少し、拡散反射光成分は増加する。そこで、正反射光受光素子12に入射する光は減少し、拡散反射光受光素子13に入射する光は増加する(図15(B)参照)。
【0091】
すなわち、正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力レベルによって、転写ベルト2040に付着しているトナーの濃度を検出することが可能である。
【0092】
次のステップS405では、濃度チャートパターンにおける濃度毎に、次の(1)式を用いて拡散反射光受光素子13の出力レベルを規格化する。なお、該規格化された拡散反射光受光素子13の出力レベルを、以下では、便宜上「センサ出力レベル」ともいう。
【0093】
L=(拡散反射光受光素子13の出力レベル)÷{(正反射光受光素子12の出力レベル)+(拡散反射光受光素子13の出力レベル)} ……(1)
【0094】
そして、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を求める(図16参照)。ここでは、該相関関係を多項式で近似し、該多項式をフラッシュメモリ3211に格納する。
【0095】
次のステップS407では、濃度変動測定用パターンを作成する。ここでは、濃度変動測定用パターンとして、ブラックのベタパターンをA3縦サイズで形成する(図17参照)。
【0096】
次のステップS409では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの検出用光は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度変動測定用パターンを副走査対応方向に沿って照明する(図18参照)。
【0097】
そして、所定の時間間隔で正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力信号を取得し、上記(1)式を用いてセンサ出力レベルを算出する(図19参照)。なお、図19には、ホームポジションセンサ2246aの出力信号も示されている。
【0098】
図19に示されるように、センサ出力レベルは一定ではない。なお、以下では、センサ出力レベルの時間変化を「センサ出力レベル波形」ともいう。
【0099】
次のステップS411では、ホームポジションセンサ2246aの出力信号に基づいて、センサ出力レベル波形から感光体ドラム2030aの回転周期と同じ周期の正弦波を第1周期パターンとして抽出する(図20参照)。
【0100】
次のステップS413では、感光体ドラム2030aの直径、現像ローラ2033aの直径、及びホームポジションセンサ2246aの出力信号に基づいて、現像ローラ2033aの回転周期を求め、センサ出力レベル波形から現像ローラ2033aの回転周期と同じ周期の正弦波を第2周期パターンとして抽出する(図20参照)。
【0101】
次のステップS415では、図21に示されるように、上記第1周期パターンの位相を1/2波長だけシフトさせた第1濃度補正パターンを求め、その1周期分に関して、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を参照して、縦軸をセンサ出力レベルから発光パワーに変換し、第1基準パターンとする。
【0102】
次のステップS417では、図22に示されるように、上記第2周期パターンの位相を1/2波長だけシフトさせた第2濃度補正パターンを求め、その1周期分に関して、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を参照して、縦軸をセンサ出力レベルから発光パワーに変換し、第2基準パターンとする。
【0103】
次のステップS419では、第1基準パターン及び第2基準パターンをフラッシュメモリ3211に格納し、光量補正情報取得処理を終了する。
【0104】
CPU3210は、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、ホームポジションセンサの出力信号と不図示の同期検知センサの出力信号から得られる書込開始のタイミングとに基づいて、ホームポジションと書込開始の時間差を求め、該時間差に応じて第1基準パターン及び第2基準パターンの位相をそれぞれシフトさせて、第1光量補正信号及び第2光量補正信号を生成する(図23参照)。ここでは、各光量補正信号の縦軸は、平均値を1.0とする係数に変換されている。そして、画像情報に対応する各発光部の駆動信号に該係数を掛けることによって、駆動信号を補正する。図24には、補正前後の濃度検出器2245のセンサ出力レベルが示されている。このように、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制することができた。
【0105】
なお、各光量補正信号の横軸(時間)は、形成される画像の副走査方向の長さに対応している。そこで、各光量補正信号は、形成される画像の副走査方向の長さに対応する時間が感光体ドラムの回転周期よりも短い場合には、第1光量補正信号は、第1基準パターンの一部から生成される。一方、形成される画像の副走査方向の長さに対応する時間が感光体ドラムの回転周期よりも長い場合には、第1光量補正信号は、第1基準パターンの複数周期から生成される。
【0106】
また、画像形成が行われているときにのみ信号レベルが「ハイレベル」となる画像領域イネーブル信号が生成される場合には、該画像領域イネーブル信号を、各光量補正信号のマスク信号として用いることができる(図23参照)。
【0107】
以上説明したように、第1の実施形態に係るカラープリンタ2000によると、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、濃度検出器2245、4つのホームポジションセンサ(2246a、2246b、2246c、2246d)などを備えている。
【0108】
光走査装置2010は、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つの偏向器前光学系、ポリゴンミラー2104、4つの走査光学系、及び走査制御装置3022などを備えている。
【0109】
走査制御装置3022は、所定のタイミング毎に、各ステーションで、濃度検出器2245の出力信号及び対応するホームポジションセンサの出力信号に基づいて、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を示す第1周期パターン、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を示す第2周期パターンを求める。そして、第1周期パターン及び第2周期パターンの位相を1/2周期シフトさせた各パターンの1周期分のデータを第1基準パターン及び第2基準パターンとしてメモリに保存する。そして、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、第1基準パターン及び第2基準パターンを用いて、第1光量補正信号及び第2光量補正信号を生成し、各発光部の駆動信号を補正する。
【0110】
この場合は、出力画像における副走査方向の濃度ムラを従来よりも低減することができる。その結果、高品質の画像を形成することが可能となる。
【0111】
なお、上記第1の実施形態では、第1周期パターンとして正弦波を抽出する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0112】
例えば、図25に示されるように、第1周期パターンとして、上記正弦波に近づけた三角波を抽出しても良い。この場合は、第1光量補正信号も三角波となる。この第1光量補正信号は、ドラム周期に対する位相シフト時間と補正範囲量とが分かっていれば生成が可能であり、データ量を少なくすることができる。そこで、低コスト化を図ることができる。
【0113】
図26には、正弦波と該正弦波に近づけた三角波とが示されている。なお、図26では、正弦波の振幅を1としている。
【0114】
図27には、正弦波と該正弦波に近づけた三角波との値の差分が示されている。この図27からわかるように、三角波の頂点部分では正弦波との差分が急峻な変動を示している。また、三角波を正弦波に近づけても、正弦波との光量の差分は約15%近くある。
【0115】
また、一例として図28に示されるように、第1周期パターンとして、上記正弦波に近づけた台形波を抽出しても良い。この場合は、第1光量補正信号も台形波となる。この第1光量補正信号は、一例として図29に示されるように、インクリメント時間T1と、ピーク時間T2と、デクリメント時間T3と、補正範囲量と、ドラム周期に対する位相シフト時間(T4とする。図30参照)とが分かっていれば生成が可能であり、正弦波よりもデータ量を少なくすることができる。
【0116】
インクリメント時間T1は、センサ出力レベル波形から求められる。ピーク時間T2は、センサ出力レベル波形から求めても良いが、T1/2から求めても良い。デクリメント時間T3は、基本的にT1と等しい値である。位相シフト時間T4は、感光体ドラムの周期と書込開始のタイミングとの位相の調整に用いられる。なお、感光体ドラムの回転が1回転目のときは、予め設定されているデフォルト値の周期で規定される。
【0117】
台形波は、三角波と異なり、ピーク位置での濃度変動が小さいという特徴がある。また、台形波は、ドラム周期が変動しても、つなぎ目がないため補正が可能であるという特徴がある(図30参照)。
【0118】
図31には、正弦波と該正弦波に近づけた台形波が示されている。また、図32には、正弦波と該正弦波に近づけた台形波との値の差分が示されている。
【0119】
台形波の場合、台形の角部分では正弦波との差分にやや急峻な変動が見られるが、三角波の場合よりも小さい変動である。また、全体として正弦波との差分は約7%以下となり、三角波の場合よりも高い精度で正弦波を模擬できる。
【0120】
また、上記第1の実施形態では、現像ローラの回転周期を、感光体ドラムの直径、現像ローラの直径、及び感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号に基づいて求める場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0121】
一例として図33に示されるように、各現像ローラにもホームポジションセンサ(2247a〜2247d)を設け、ホームポジションセンサ(2247a〜2247d)の出力信号に基づいて各現像ローラの回転周期を求めても良い。
【0122】
感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号と現像ローラのホームポジションセンサの出力信号との関係が、一例として図34に示されている。
【0123】
また、一例として図35に示されるように、第1光量補正信号で各発光部の駆動信号を補正した後、濃度検出器2245で濃度変動の残渣を求め、該濃度変動の残渣と現像ローラのホームポジションセンサの出力信号とに基づいて、第2光量補正信号で各発光部の駆動信号を補正しても良い。
【0124】
ところで、現像ローラに起因する濃度変動は、感光体ドラムに起因する濃度変動に比べて、周期がかなり短い。そして、濃度変動をあまり高い周波数で細かく補正しようとすると、補正の残渣成分でバンディングが発生する可能性がある。
【0125】
そこで、現像ローラに起因する濃度変動の補正では、現像ローラの1周期分若しくは2周期分ぐらいを信号周期とする単純な三角波信号、正弦波信号、及び台形波信号で補正するのが好ましい。図35には、三角波信号の例が示されている。あるいは、濃度検出器2245のサンプリングデータについて線形近似を行い、それに応じた補正信号(第2光量補正信号)で各発光部の駆動信号を補正しても良い。
【0126】
また、第2光量補正信号として、予め互いに位相の異なる複数の補正信号を用意しておき(図36参照)、濃度検出器2245で検出される濃度変動が最小になる位相の補正信号を選択しても良い。なお、図36では、位相が120度ずつ異なる3つの補正信号(補正信号A、補正信号B、補正信号C)が示されているが、これに限定されるものではない。
【0127】
また、感光体ドラムと現像ローラをギアを用いて機械的に接続し、該ギア比と感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号とに基づいて現像ローラの回転周期を求めても良い。
【0128】
ところで、現像の際に現像ローラを滑らせる場合がある。この場合には、滑らせる比率を考慮して、現像ローラの回転周期を求めることとなる。
【0129】
また、上記第1の実施形態において、現像ローラの偏心や形状誤差が小さい場合には、前記第2基準パターンは求めなくても良い(図37参照)。
【0130】
《第2の実施形態》
以下、本発明の第2の実施形態を図38〜図41に基づいて説明する。この第2の実施形態に係るカラープリンタ2000Aは、図38に示されるように、紙先端検知センサ2247を備えている点に特徴を有する。その他の構成は、前述した第1の実施形態と同様である。従って、以下においては、第1の実施形態との相違点を中心に説明するとともに、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
【0131】
ところで、副走査方向における濃度変動の一つに、画像パターンが切り替わる箇所において、パターンが切り替わった直後の画像の先端に、現像ローラ一周分の長さに対応した濃度偏差帯が発生してしまうという現象(以下、「先端濃い」ともいう)がある。特に、地肌領域から続けて画像出力する場合、用紙先端の画像濃度が一様に増加することが問題となっている。この原因を以下に説明する。
【0132】
二成分現像方式で、地肌領域において現像ローラ上にトナー付着が発生し、地肌領域後の現像ローラ一周分の実効的な現像ポテンシャルが増加してしまう。その後、画像領域で現像ローラに付着したトナーがキャリア側に戻り、トナーが戻ることによって現像ローラが綺麗になって現像ポテンシャルが元に戻る。この現像ポテンシャルの差で、紙の先端の現像ローラ1回転分だけ濃度が濃くなると考えられる。
【0133】
図39には、走査制御装置3022の構成が示されている。なお、図39における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0134】
CPU3210は、所定のタイミングで、「先端濃い」情報を取得する。以下では、この「先端濃い」情報を取得する処理を「先端濃い情報取得処理」と略述する。
【0135】
ここで、先端濃い情報取得処理について、図40を用いて説明する。図40のフローチャートは、先端濃い情報取得処理の際に、CPU3210によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。なお、先端濃い情報取得処理は、ステーション毎に行われるが、各ステーションで同様にして行われるので、ここでは、代表として、Kステーションでの先端濃い情報取得処理について説明する。
【0136】
最初のステップS501では、ブラックに関して、前述した第1の実施形態と同様な濃度チャートパターンを、Y軸方向に関して中心位置がY0となるように形成する。
【0137】
次のステップS503では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの光(「検出用光」)は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度チャートパターンにおける濃度n1の領域から濃度n10の領域までを順次照射する。
【0138】
そして、正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力信号を取得する。
【0139】
次のステップS505では、濃度チャートパターンにおける濃度毎に、上記(1)式を用いて拡散反射光受光素子13の出力レベルを規格化する。そして、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を求める。ここでは、該相関関係を多項式で近似し、該多項式をフラッシュメモリ3211に格納する。
【0140】
次のステップS507では、濃度変動測定用パターンを作成する。ここでは、濃度変動測定用パターンとして、ブラックのベタパターンをA3縦サイズで形成する。
【0141】
次のステップS509では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの検出用光は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度変動測定用パターンを副走査対応方向に沿って照明する。
【0142】
そして、紙先端検知センサ2247の出力信号の立ち下がりタイミングから時間t1が経過したときのセンサ出力レベル(V1とする)を求める(図41参照)。
【0143】
次のステップS511では、紙先端検知センサ2247の出力信号の立ち下がりタイミングから時間t2(t2>t1)が経過したときのセンサ出力レベル(V2とする)を求める(図41参照)。
【0144】
次のステップS513では、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を参照し、V1−V2に対応する発光パワーを求め、補正係数(「先端濃い補正係数」という)に変換する。ここでは、補正が不要なときの値を1.0としている。
【0145】
次のステップS515では、現像ローラの外周の大きさと印字速度とに基づいて、補正時間t4を求める(図41参照)。
【0146】
次のステップS517では、先端濃い補正係数及び補正時間t4をフラッシュメモリ3211に格納し、先端濃い情報取得処理を終了する。
【0147】
CPU3210は、画像形成が行われる際に、紙先端検知センサ2247の出力信号の立ち下がりを検知すると、不図示の同期検知センサの出力信号から得られる書込開始のタイミングに合わせて、補正時間t4の間、画像情報に対応する各発光部の駆動信号に先端濃い補正係数を掛けて該駆動信号を補正する。なお、図41には、補正前後のセンサ出力レベルが示されている。このように、現像ローラの汚れに起因する副走査方向の濃度変動を抑制することができた。
【0148】
以上説明したように、第2の実施形態に係るカラープリンタ2000Aによると、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、濃度検出器2245、紙先端検知センサ2247などを備えている。
【0149】
光走査装置2010は、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つの偏向器前光学系、ポリゴンミラー2104、4つの走査光学系、及び走査制御装置3022などを備えている。
【0150】
走査制御装置3022は、所定のタイミング毎に、各ステーションで、濃度検出器2245の出力信号及び対紙先端検知センサ2247の出力信号に基づいて、現像ローラの汚れに起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための先端濃い補正係数を求める。そして、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、書込開始のタイミングに合わせて、現像ローラの外周の大きさと印字速度とから算出される補正時間t4の間、画像情報に対応する各発光部の駆動信号に先端濃い補正係数を掛けて該駆動信号を補正する。
【0151】
この場合は、出力画像における先端が濃くなる濃度変動を従来よりも低減することができる。その結果、高品質の画像を形成することが可能となる。
【0152】
なお、上記各実施形態では、濃度検出器2245が1つの場合について説明したが、これに限定されるものではない。濃度検出器2245が、Y軸方向に沿って複数個配置されても良い。
【0153】
また、上記各実施形態において、走査制御装置3022での処理の少なくとも一部を、プリンタ制御装置2090が行っても良い。また、プリンタ制御装置2090での処理の少なくとも一部を、走査制御装置3022が行っても良い。
【0154】
また、上記各実施形態では、濃度検出器2245が、転写ベルト2040上のトナーパターンを検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、感光体ドラム表面のトナーパターンを検出しても良い。なお、感光体ドラムの表面は、転写ベルト2040と同様に正反射体に近い。
【0155】
また、上記各実施形態において、トナーパターンを記録紙に転写し、該記録紙上のトナーパターンを、濃度検出器2245で検出しても良い。
【0156】
また、上記各実施形態では、光走査装置が一体的に構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成ステーション毎に光走査装置が設けられても良いし、2つの画像形成ステーション毎に光走査装置が設けられても良い。
【0157】
また、上記各実施形態では、感光体ドラムが4つある場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムを5つあるいは6つ備えていても良い。
【0158】
また、上記各実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0159】
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
【0160】
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
【0161】
また、画像形成装置として、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、複写機、ファクシミリ、又は、これらが集約された複合機であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0162】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、高品質の画像を形成するのに適している。
【符号の説明】
【0163】
2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2000A…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、2030a〜2030d…感光体ドラム、2033a〜2033d…現像ローラ、2040…転写ベルト、2090…プリンタ制御装置(処理装置の一部)、2200a〜2200d…光源、2245…濃度検出器(濃度センサ)、2246a〜2246d…感光体ドラムのホームポジションセンサ(回転周期検出センサ)、2247a〜2247d…現像ローラのホームポジションセンサ(ローラ周期検出センサ)、2247…紙先端検知センサ(先端検知センサ)、3022…走査制御装置(処理装置の一部)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0164】
【特許文献1】特開2007−135100号公報
【特許文献2】特開2009−262344号公報
【特許文献3】特開2008−065270号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に係り、更に詳しくは、レーザ光を用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置では、一般的に、光束を被走査面に照射するとともに、該光束で被走査面を走査することによって、該被走査面上に潜像を形成している。
【0003】
このような画像形成装置は、表面が感光性を有する被走査面としての感光体ドラム、レーザ光を射出する光源、該光源からのレーザ光を偏向するポリゴンミラー、該ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光を感光体ドラムの表面に導く走査光学系などを備えている。
【0004】
感光体ドラム表面の光スポットは、ポリゴンミラーの回転に伴って感光体ドラムの軸方向に移動し、1ライン分の走査が行われる。そして、1ライン分の走査が終了すると感光体ドラムは回転され、次の走査が開始される。なお、感光体ドラムの軸方向は「主走査方向」、感光体ドラムの回転方向は「副走査方向」と呼ばれている。また、主走査方向に関する感光体ドラム表面での光スポット位置は「像高」と呼ばれている。
【0005】
ところで、走査光学系は、レンズ、ガラス板、ミラーなどの光学素子で構成され、光の入射角によって光利用効率(反射率あるいは透過率)が異なる。また、レンズでは、光の入射位置によって厚さが異なる。
【0006】
上記ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光は、ポリゴンミラーでの偏向角に応じた入射角で走査光学系に入射するとともに、像高によって入射位置が異なるため、感光体ドラム表面でのレーザ光強度は像高に応じて強弱が生じる。
【0007】
このような像高に応じたレーザ光強度の強弱は、「シェーディング特性」と呼ばれており、出力画像に濃度変動を生じさせ画像品質を低下させる要因の一つである。そこで、シェーディング特性を補正する方法が種々提案された(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0008】
また、感光体の感度のばらつきに応じて露光量を制御する画像形成装置が特許文献3に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、感光体ドラムが偏心していたり、断面が真円でないと、感光体ドラムが回転したときに、感光体ドラムと現像ローラとの間の間隙が変動する。この間隙の変動は現像の変動となり、画像形成装置から出力される画像(「出力画像」ともいう)において、不要な濃度変動を招く。
【0010】
近年、画像品質に対する要求が高くなり、従来の方法では、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する出力画像の濃度変動を要求レベルまで抑制するのは困難であった。
【0011】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その目的は、高品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、第1の観点からすると、画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、感光体ドラムと、光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、前記潜像を現像する現像装置と、前記感光体ドラムの回転周期を検出するドラム周期検出センサと、前記現像装置で現像された画像における前記主走査方向に直交する副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置である。
【0013】
これによれば、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動が抑制され、高品質の画像を形成することができる。
【0014】
本発明は、第2の観点からすると、画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、感光体ドラムと、光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、前記感光体ドラムに現像剤を塗布する現像ローラを含み、前記潜像を現像する現像装置と、前記現像装置で現像された画像の先頭部分における副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、前記現像装置で現像された画像が転写される媒体の先端を、該転写前に検知する先端検知センサと、前記先端検知センサの出力信号と前記濃度センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置である。
【0015】
これによれば、現像ローラの汚れに起因する濃度変動が抑制され、高品質の画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す図である。
【図2】図1における濃度検出器の配置位置を説明するための図である。
【図3】濃度検出器の構成を説明するための図である。
【図4】図1における光走査装置を説明するための図(その1)である。
【図5】図1における光走査装置を説明するための図(その2)である。
【図6】図1における光走査装置を説明するための図(その3)である。
【図7】図1における光走査装置を説明するための図(その4)である。
【図8】走査制御装置を説明するためのブロック図である。
【図9】感光体ドラムの偏心を説明するための図である。
【図10】感光体ドラム及び現像ローラの形状誤差を説明するための図である。
【図11】光量補正情報取得処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】濃度チャートパターンを説明するための図である。
【図13】濃度チャートパターンと濃度検出器との位置関係を説明するための図である。
【図14】光量補正情報取得処理において、濃度検出器から射出された検出用光の軌跡を説明するための図である。
【図15】図15(A)は、検出用光の照明対象物が転写ベルトのときの正反射光及び拡散反射光を説明するための図であり、図15(B)は、検出用光の照明対象物がトナーパターンのときの正反射光及び拡散反射光を説明するための図である。
【図16】発光パワーとセンサ出力レベルとの関係を説明するための図である。
【図17】濃度変動測定用パターンを説明するための図である。
【図18】濃度変動測定用パターンに対する濃度検出器から射出された検出用光の軌跡を説明するための図である。
【図19】濃度変動測定用パターンに対する濃度検出器のセンサ出力レベルを説明するためのタイミングチャートである。
【図20】第1周期パターン及び第2周期パターンを説明するためのタイミングチャートである。
【図21】第1基準パターンを説明するためのタイミングチャートである。
【図22】第2基準パターンを説明するためのタイミングチャートである。
【図23】第1光量補正信号及び第2光量補正信号を説明するためのタイミングチャートである。
【図24】光量補正の効果を説明するためのタイミングチャートである。
【図25】第1周期パターンの変形例1を説明するためのタイミングチャートである。
【図26】三角波と正弦波の差を説明するための図(その1)である。
【図27】三角波と正弦波の差を説明するための図(その2)である。
【図28】第1周期パターンの変形例2を説明するためのタイミングチャートである。
【図29】変形例2の台形波を説明するための図である。
【図30】台形波の利点を説明するための図である。
【図31】台形波と正弦波の差を説明するための図(その1)である。
【図32】台形波と正弦波の差を説明するための図(その2)である。
【図33】現像ローラのホームポジションセンサを説明するための図である。
【図34】感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号と現像ローラのホームポジションセンサの出力信号との関係を説明するための図である。
【図35】感光体ドラムに起因する濃度変動の補正と、現像ローラに起因する濃度変動の補正とを説明するための図である。
【図36】第2補正信号として、予め用意されている補正信号の例を説明するための図である。
【図37】感光体ドラムにのみ形状誤差がある場合を説明するための図である。
【図38】本発明の第2の実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す図である。
【図39】走査制御装置を説明するためのブロック図である。
【図40】先端濃い情報取得処理を説明するためのフローチャートである。
【図41】先端濃い補正係数及び補正時間t4を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図24に基づいて説明する。図1には、第1の実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
【0018】
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着ローラ2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、濃度検出器2245、4つのホームポジションセンサ(2246a、2246b、2246c、2246d)及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
【0019】
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
【0020】
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
【0021】
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
【0022】
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
【0023】
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
【0024】
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
【0025】
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
【0026】
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向に沿った方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をX軸方向として説明する。
【0027】
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
【0028】
光走査装置2010は、上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。なお、この光走査装置2010の構成については後述する。
【0029】
ところで、各感光体ドラムにおいて、画像情報が書き込まれる領域は、「有効走査領域」、「画像形成領域」、「有効画像領域」などと呼ばれている。
【0030】
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033dに供給される。
【0031】
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
【0032】
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。なお、転写ベルト2040上のトナー画像の移動方向は「副方向」、該副方向に直交する方向は「主方向」と呼ばれている。
【0033】
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。該レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着ローラ2050に送られる。
【0034】
定着ローラ2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
【0035】
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
【0036】
濃度検出器2245は、転写ベルト2040の−X側であって、X軸方向に関して転写ベルト2040の中心部に対向する位置に配置されている(図2参照)。ここでは、主方向(Y軸方向)に関して、濃度検出器2245の中心位置をY0とする。
【0037】
濃度検出器2245は、一例として図3に示されるように、転写ベルト2040に向けて光(以下、「検出用光」ともいう)を射出するLED11、転写ベルト2040あるいは転写ベルト2040上のトナーパッドからの正反射光を受光する正反射光受光素子12、転写ベルト2040あるいは転写ベルト2040上のトナーパッドからの拡散反射光を受光する拡散反射光受光素子13を有している。そして、受光素子は、いずれも受光量に応じた信号(光電変換信号)を出力する。
【0038】
ホームポジションセンサ2246aは、感光体ドラム2030aにおける回転のホームポジションを検出する。
【0039】
ホームポジションセンサ2246bは、感光体ドラム2030bにおける回転のホームポジションを検出する。
【0040】
ホームポジションセンサ2246cは、感光体ドラム2030cにおける回転のホームポジションを検出する。
【0041】
ホームポジションセンサ2246dは、感光体ドラム2030dにおける回転のホームポジションを検出する。
【0042】
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
【0043】
光走査装置2010は、一例として図4〜図7に示されるように、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つのカップリングレンズ(2201a、2201b、2201c、2201d)、4つの開口板(2202a、2202b、2202c、2202d)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、ポリゴンミラー2104、4つの走査レンズ(2105a、2105b、2105c、2105d)、6枚の折り返しミラー(2106a、2106b、2106c、2106d、2108b、2108c)、及び走査制御装置3022(図4〜図7では図示省略、図8参照)などを備えている。そして、これらは、光学ハウジング(図示省略)の所定位置に組み付けられている。
【0044】
各光源は、複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザアレイを含んでいる。該面発光レーザアレイの複数の発光部は、すべての発光部を副走査対応方向に伸びる仮想線上に正射影したときに、発光部間隔が等間隔となるように配置されている。なお、本明細書では、「発光部間隔」とは2つの発光部の中心間距離をいう。
【0045】
カップリングレンズ2201aは、光源2200aから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0046】
カップリングレンズ2201bは、光源2200bから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0047】
カップリングレンズ2201cは、光源2200cから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0048】
カップリングレンズ2201dは、光源2200dから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
【0049】
開口板2202aは、開口部を有し、カップリングレンズ2201aを介した光束を整形する。
【0050】
開口板2202bは、開口部を有し、カップリングレンズ2201bを介した光束を整形する。
【0051】
開口板2202cは、開口部を有し、カップリングレンズ2201cを介した光束を整形する。
【0052】
開口板2202dは、開口部を有し、カップリングレンズ2201dを介した光束を整形する。
【0053】
シリンドリカルレンズ2204aは、開口板2202aの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0054】
シリンドリカルレンズ2204bは、開口板2202bの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0055】
シリンドリカルレンズ2204cは、開口板2202cの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0056】
シリンドリカルレンズ2204dは、開口板2202dの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
【0057】
カップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aとからなる光学系は、Kステーションの偏向器前光学系である。
【0058】
カップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bとからなる光学系は、Cステーションの偏向器前光学系である。
【0059】
カップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cとからなる光学系は、Mステーションの偏向器前光学系である。
【0060】
カップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dとからなる光学系は、Yステーションの偏向器前光学系である。
【0061】
ポリゴンミラー2104は、Z軸に平行な軸まわりに回転する2段構造の4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。そして、1段目(下段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204bからの光束及びシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏向され、2段目(上段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204aからの光束及びシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏向されるように配置されている。
【0062】
また、シリンドリカルレンズ2204a及びシリンドリカルレンズ2204bからの各光束はポリゴンミラー2104Aの−X側に偏向され、シリンドリカルレンズ2204c及びシリンドリカルレンズ2204dからの各光束はポリゴンミラー2104の+X側に偏向される。
【0063】
各走査レンズはそれぞれ、光束を対応する感光体ドラム近傍に集光する光学的パワー、及びポリゴンミラー2104の回転に伴って、対応する感光体ドラム面上で光スポットが主走査方向に等速で移動するような光学的パワーを有している。
【0064】
走査レンズ2105a及び走査レンズ2105bは、ポリゴンミラー2104の−X側に配置され、走査レンズ2105c及び走査レンズ2105dは、ポリゴンミラー2104の+X側に配置されている。
【0065】
そして、走査レンズ2105aと走査レンズ2105bはZ軸方向に積層され、走査レンズ2105bは1段目の4面鏡に対向し、走査レンズ2105aは2段目の4面鏡に対向している。また、走査レンズ2105cと走査レンズ2105dはZ軸方向に積層され、走査レンズ2105cは1段目の4面鏡に対向し、走査レンズ2105dは2段目の4面鏡に対向している。
【0066】
ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、走査レンズ2105a、折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030a上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030aでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030aの回転方向が、感光体ドラム2030aでの「副走査方向」である。
【0067】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、走査レンズ2105b、折り返しミラー2106b及び折り返しミラー2108bを介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030b上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030bでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030bの回転方向が、感光体ドラム2030bでの「副走査方向」である。
【0068】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、走査レンズ2105c、折り返しミラー2106c及び折り返しミラー2108cを介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030c上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030cでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030cの回転方向が、感光体ドラム2030cでの「副走査方向」である。
【0069】
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、走査レンズ2105d、折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム2030d上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030dでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030dの回転方向が、感光体ドラム2030dでの「副走査方向」である。
【0070】
なお、各折り返しミラーは、ポリゴンミラー2104から各感光体ドラムに至る各光路長が互いに一致するとともに、各感光体ドラムにおける光束の入射位置及び入射角がいずれも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
【0071】
ポリゴンミラー2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aとからKステーションの走査光学系が構成されている。また、走査レンズ2105bと2枚の折り返しミラー(2106b、2108b)とからCステーションの走査光学系が構成されている。そして、走査レンズ2105cと2枚の折り返しミラー(2106c、2108c)とからMステーションの走査光学系が構成されている。さらに、走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dとからYステーションの走査光学系が構成されている。なお、各走査光学系において、走査レンズが複数のレンズから構成されていても良い。
【0072】
走査制御装置3022は、一例として図8に示されるように、CPU3210、フラッシュメモリ3211、RAM3212、IF(インターフェース)3214、画素クロック生成回路3215、画像処理回路3216、書込制御回路3219、光源駆動回路3221などを有している。なお、図8における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0073】
IF(インターフェース)3214は、プリンタ制御装置2090との双方向の通信を制御する通信インターフェースである。上位装置からの画像データは、IF(インターフェース)3214を介して供給される。
【0074】
画素クロック生成回路3215は、画素クロック信号を生成する。なお、画素クロック信号は、1/8クロックの分解能で位相変調が可能である。
【0075】
画像処理回路3216は、CPU3210によって色毎にラスター展開された画像データに所定の中間調処理などを行った後、各光源の発光部毎のドットデータを作成する。
【0076】
書込制御回路3219は、画像形成ステーション毎に、不図示の同期検知センサの出力信号に基づいて書込開始のタイミングを求める。そして、書込開始のタイミングに合わせて、各発光部のドットデータを画素クロック生成回路3215からの画素クロック信号に重畳させるとともに、発光部毎にそれぞれ独立した変調データを生成する。
【0077】
光源駆動回路3221は、書込制御回路3219からの各変調データに応じて、各光源に各発光部の駆動信号を出力する。
【0078】
フラッシュメモリ3211には、CPU3210にて解読可能なコードで記述された各種プログラム、及びプログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
【0079】
RAM3212は、作業用のメモリである。
【0080】
CPU3210は、フラッシュメモリ3211に格納されているプログラムに従って動作し、光走査装置2010の全体を制御する。
【0081】
ところで、前述したように、感光体ドラムに偏心や形状誤差があると、出力画像において、不要な副走査方向の濃度変動が生じる。また、現像ローラについても、偏心や形状誤差があると、出力画像において、不要な副走査方向の濃度変動が生じる(図9及び図10参照)。
【0082】
そこで、CPU3210は、所定のタイミングで、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための光量補正情報を取得する。以下では、この光量補正情報を取得する処理を「光量補正情報取得処理」と略述する。
【0083】
なお、上記所定のタイミングとして、電源投入時には、(1)感光体ドラムの停止時間が6時間以上のとき、(2)装置内の温度が10℃以上変化しているとき、(3)装置内の相対湿度が50%以上変化しているとき、印刷時には、(4)プリント枚数が所定の枚数に達したとき、(5)現像ローラの回転回数が所定の回数に達したとき、(6)転写ベルトの走行距離が所定の距離に達したときなどに、光量補正情報取得処理が行われる。
【0084】
ここで、光量補正情報取得処理について、図11を用いて説明する。図11のフローチャートは、光量補正情報取得処理の際に、CPU3210によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。なお、光量補正情報取得処理は、ステーション毎に行われるが、各ステーションで同様にして行われるので、ここでは、代表として、Kステーションでの光量補正情報取得処理について説明する。
【0085】
最初のステップS401では、一例として図12に示されるように、ブラックに関して、互いにトナー濃度が異なる複数の領域を有する濃度チャートパターンを、一例として図13に示されるように、Y軸方向に関して中心位置がY0となるように形成する。
【0086】
ここでは、一例として、濃度チャートパターンは、10種類の濃度(n1〜n10)領域を有している。そして、濃度n1が最も低濃度であり、濃度n10が最も高濃度である。なお、濃度チャートパターンを形成する際には、発光部の点灯時間は濃度に関係なく一定とし、発光パワーのみを濃度に応じて異ならしている。ここでは、濃度n1に対応する発光パワーをp1、濃度n2に対応する発光パワーをp2、・・・・、濃度n10に対応する発光パワーをp10とする。
【0087】
次のステップS403では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの光(「検出用光」という)は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度チャートパターンにおける濃度n1の領域から濃度n10の領域までを順次照射する(図14参照)。
【0088】
そして、正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力信号を取得する。
【0089】
ところで、転写ベルト2040にトナーが付着していない場合には、転写ベルト2040で反射された検出用光は、正反射光成分が拡散反射光成分に比べて多い。そこで、正反射光受光素子12には多くの光が入射するが、拡散反射光受光素子13にはほとんど光が入射しない(図15(A)参照)。
【0090】
一方、転写ベルト2040にトナーが付着していると、トナーが付着していない場合と比較して、正反射光成分は減少し、拡散反射光成分は増加する。そこで、正反射光受光素子12に入射する光は減少し、拡散反射光受光素子13に入射する光は増加する(図15(B)参照)。
【0091】
すなわち、正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力レベルによって、転写ベルト2040に付着しているトナーの濃度を検出することが可能である。
【0092】
次のステップS405では、濃度チャートパターンにおける濃度毎に、次の(1)式を用いて拡散反射光受光素子13の出力レベルを規格化する。なお、該規格化された拡散反射光受光素子13の出力レベルを、以下では、便宜上「センサ出力レベル」ともいう。
【0093】
L=(拡散反射光受光素子13の出力レベル)÷{(正反射光受光素子12の出力レベル)+(拡散反射光受光素子13の出力レベル)} ……(1)
【0094】
そして、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を求める(図16参照)。ここでは、該相関関係を多項式で近似し、該多項式をフラッシュメモリ3211に格納する。
【0095】
次のステップS407では、濃度変動測定用パターンを作成する。ここでは、濃度変動測定用パターンとして、ブラックのベタパターンをA3縦サイズで形成する(図17参照)。
【0096】
次のステップS409では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの検出用光は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度変動測定用パターンを副走査対応方向に沿って照明する(図18参照)。
【0097】
そして、所定の時間間隔で正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力信号を取得し、上記(1)式を用いてセンサ出力レベルを算出する(図19参照)。なお、図19には、ホームポジションセンサ2246aの出力信号も示されている。
【0098】
図19に示されるように、センサ出力レベルは一定ではない。なお、以下では、センサ出力レベルの時間変化を「センサ出力レベル波形」ともいう。
【0099】
次のステップS411では、ホームポジションセンサ2246aの出力信号に基づいて、センサ出力レベル波形から感光体ドラム2030aの回転周期と同じ周期の正弦波を第1周期パターンとして抽出する(図20参照)。
【0100】
次のステップS413では、感光体ドラム2030aの直径、現像ローラ2033aの直径、及びホームポジションセンサ2246aの出力信号に基づいて、現像ローラ2033aの回転周期を求め、センサ出力レベル波形から現像ローラ2033aの回転周期と同じ周期の正弦波を第2周期パターンとして抽出する(図20参照)。
【0101】
次のステップS415では、図21に示されるように、上記第1周期パターンの位相を1/2波長だけシフトさせた第1濃度補正パターンを求め、その1周期分に関して、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を参照して、縦軸をセンサ出力レベルから発光パワーに変換し、第1基準パターンとする。
【0102】
次のステップS417では、図22に示されるように、上記第2周期パターンの位相を1/2波長だけシフトさせた第2濃度補正パターンを求め、その1周期分に関して、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を参照して、縦軸をセンサ出力レベルから発光パワーに変換し、第2基準パターンとする。
【0103】
次のステップS419では、第1基準パターン及び第2基準パターンをフラッシュメモリ3211に格納し、光量補正情報取得処理を終了する。
【0104】
CPU3210は、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、ホームポジションセンサの出力信号と不図示の同期検知センサの出力信号から得られる書込開始のタイミングとに基づいて、ホームポジションと書込開始の時間差を求め、該時間差に応じて第1基準パターン及び第2基準パターンの位相をそれぞれシフトさせて、第1光量補正信号及び第2光量補正信号を生成する(図23参照)。ここでは、各光量補正信号の縦軸は、平均値を1.0とする係数に変換されている。そして、画像情報に対応する各発光部の駆動信号に該係数を掛けることによって、駆動信号を補正する。図24には、補正前後の濃度検出器2245のセンサ出力レベルが示されている。このように、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を抑制することができた。
【0105】
なお、各光量補正信号の横軸(時間)は、形成される画像の副走査方向の長さに対応している。そこで、各光量補正信号は、形成される画像の副走査方向の長さに対応する時間が感光体ドラムの回転周期よりも短い場合には、第1光量補正信号は、第1基準パターンの一部から生成される。一方、形成される画像の副走査方向の長さに対応する時間が感光体ドラムの回転周期よりも長い場合には、第1光量補正信号は、第1基準パターンの複数周期から生成される。
【0106】
また、画像形成が行われているときにのみ信号レベルが「ハイレベル」となる画像領域イネーブル信号が生成される場合には、該画像領域イネーブル信号を、各光量補正信号のマスク信号として用いることができる(図23参照)。
【0107】
以上説明したように、第1の実施形態に係るカラープリンタ2000によると、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、濃度検出器2245、4つのホームポジションセンサ(2246a、2246b、2246c、2246d)などを備えている。
【0108】
光走査装置2010は、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つの偏向器前光学系、ポリゴンミラー2104、4つの走査光学系、及び走査制御装置3022などを備えている。
【0109】
走査制御装置3022は、所定のタイミング毎に、各ステーションで、濃度検出器2245の出力信号及び対応するホームポジションセンサの出力信号に基づいて、感光体ドラムの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を示す第1周期パターン、及び現像ローラの偏心や形状誤差に起因する副走査方向の濃度変動を示す第2周期パターンを求める。そして、第1周期パターン及び第2周期パターンの位相を1/2周期シフトさせた各パターンの1周期分のデータを第1基準パターン及び第2基準パターンとしてメモリに保存する。そして、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、第1基準パターン及び第2基準パターンを用いて、第1光量補正信号及び第2光量補正信号を生成し、各発光部の駆動信号を補正する。
【0110】
この場合は、出力画像における副走査方向の濃度ムラを従来よりも低減することができる。その結果、高品質の画像を形成することが可能となる。
【0111】
なお、上記第1の実施形態では、第1周期パターンとして正弦波を抽出する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0112】
例えば、図25に示されるように、第1周期パターンとして、上記正弦波に近づけた三角波を抽出しても良い。この場合は、第1光量補正信号も三角波となる。この第1光量補正信号は、ドラム周期に対する位相シフト時間と補正範囲量とが分かっていれば生成が可能であり、データ量を少なくすることができる。そこで、低コスト化を図ることができる。
【0113】
図26には、正弦波と該正弦波に近づけた三角波とが示されている。なお、図26では、正弦波の振幅を1としている。
【0114】
図27には、正弦波と該正弦波に近づけた三角波との値の差分が示されている。この図27からわかるように、三角波の頂点部分では正弦波との差分が急峻な変動を示している。また、三角波を正弦波に近づけても、正弦波との光量の差分は約15%近くある。
【0115】
また、一例として図28に示されるように、第1周期パターンとして、上記正弦波に近づけた台形波を抽出しても良い。この場合は、第1光量補正信号も台形波となる。この第1光量補正信号は、一例として図29に示されるように、インクリメント時間T1と、ピーク時間T2と、デクリメント時間T3と、補正範囲量と、ドラム周期に対する位相シフト時間(T4とする。図30参照)とが分かっていれば生成が可能であり、正弦波よりもデータ量を少なくすることができる。
【0116】
インクリメント時間T1は、センサ出力レベル波形から求められる。ピーク時間T2は、センサ出力レベル波形から求めても良いが、T1/2から求めても良い。デクリメント時間T3は、基本的にT1と等しい値である。位相シフト時間T4は、感光体ドラムの周期と書込開始のタイミングとの位相の調整に用いられる。なお、感光体ドラムの回転が1回転目のときは、予め設定されているデフォルト値の周期で規定される。
【0117】
台形波は、三角波と異なり、ピーク位置での濃度変動が小さいという特徴がある。また、台形波は、ドラム周期が変動しても、つなぎ目がないため補正が可能であるという特徴がある(図30参照)。
【0118】
図31には、正弦波と該正弦波に近づけた台形波が示されている。また、図32には、正弦波と該正弦波に近づけた台形波との値の差分が示されている。
【0119】
台形波の場合、台形の角部分では正弦波との差分にやや急峻な変動が見られるが、三角波の場合よりも小さい変動である。また、全体として正弦波との差分は約7%以下となり、三角波の場合よりも高い精度で正弦波を模擬できる。
【0120】
また、上記第1の実施形態では、現像ローラの回転周期を、感光体ドラムの直径、現像ローラの直径、及び感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号に基づいて求める場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0121】
一例として図33に示されるように、各現像ローラにもホームポジションセンサ(2247a〜2247d)を設け、ホームポジションセンサ(2247a〜2247d)の出力信号に基づいて各現像ローラの回転周期を求めても良い。
【0122】
感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号と現像ローラのホームポジションセンサの出力信号との関係が、一例として図34に示されている。
【0123】
また、一例として図35に示されるように、第1光量補正信号で各発光部の駆動信号を補正した後、濃度検出器2245で濃度変動の残渣を求め、該濃度変動の残渣と現像ローラのホームポジションセンサの出力信号とに基づいて、第2光量補正信号で各発光部の駆動信号を補正しても良い。
【0124】
ところで、現像ローラに起因する濃度変動は、感光体ドラムに起因する濃度変動に比べて、周期がかなり短い。そして、濃度変動をあまり高い周波数で細かく補正しようとすると、補正の残渣成分でバンディングが発生する可能性がある。
【0125】
そこで、現像ローラに起因する濃度変動の補正では、現像ローラの1周期分若しくは2周期分ぐらいを信号周期とする単純な三角波信号、正弦波信号、及び台形波信号で補正するのが好ましい。図35には、三角波信号の例が示されている。あるいは、濃度検出器2245のサンプリングデータについて線形近似を行い、それに応じた補正信号(第2光量補正信号)で各発光部の駆動信号を補正しても良い。
【0126】
また、第2光量補正信号として、予め互いに位相の異なる複数の補正信号を用意しておき(図36参照)、濃度検出器2245で検出される濃度変動が最小になる位相の補正信号を選択しても良い。なお、図36では、位相が120度ずつ異なる3つの補正信号(補正信号A、補正信号B、補正信号C)が示されているが、これに限定されるものではない。
【0127】
また、感光体ドラムと現像ローラをギアを用いて機械的に接続し、該ギア比と感光体ドラムのホームポジションセンサの出力信号とに基づいて現像ローラの回転周期を求めても良い。
【0128】
ところで、現像の際に現像ローラを滑らせる場合がある。この場合には、滑らせる比率を考慮して、現像ローラの回転周期を求めることとなる。
【0129】
また、上記第1の実施形態において、現像ローラの偏心や形状誤差が小さい場合には、前記第2基準パターンは求めなくても良い(図37参照)。
【0130】
《第2の実施形態》
以下、本発明の第2の実施形態を図38〜図41に基づいて説明する。この第2の実施形態に係るカラープリンタ2000Aは、図38に示されるように、紙先端検知センサ2247を備えている点に特徴を有する。その他の構成は、前述した第1の実施形態と同様である。従って、以下においては、第1の実施形態との相違点を中心に説明するとともに、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
【0131】
ところで、副走査方向における濃度変動の一つに、画像パターンが切り替わる箇所において、パターンが切り替わった直後の画像の先端に、現像ローラ一周分の長さに対応した濃度偏差帯が発生してしまうという現象(以下、「先端濃い」ともいう)がある。特に、地肌領域から続けて画像出力する場合、用紙先端の画像濃度が一様に増加することが問題となっている。この原因を以下に説明する。
【0132】
二成分現像方式で、地肌領域において現像ローラ上にトナー付着が発生し、地肌領域後の現像ローラ一周分の実効的な現像ポテンシャルが増加してしまう。その後、画像領域で現像ローラに付着したトナーがキャリア側に戻り、トナーが戻ることによって現像ローラが綺麗になって現像ポテンシャルが元に戻る。この現像ポテンシャルの差で、紙の先端の現像ローラ1回転分だけ濃度が濃くなると考えられる。
【0133】
図39には、走査制御装置3022の構成が示されている。なお、図39における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0134】
CPU3210は、所定のタイミングで、「先端濃い」情報を取得する。以下では、この「先端濃い」情報を取得する処理を「先端濃い情報取得処理」と略述する。
【0135】
ここで、先端濃い情報取得処理について、図40を用いて説明する。図40のフローチャートは、先端濃い情報取得処理の際に、CPU3210によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。なお、先端濃い情報取得処理は、ステーション毎に行われるが、各ステーションで同様にして行われるので、ここでは、代表として、Kステーションでの先端濃い情報取得処理について説明する。
【0136】
最初のステップS501では、ブラックに関して、前述した第1の実施形態と同様な濃度チャートパターンを、Y軸方向に関して中心位置がY0となるように形成する。
【0137】
次のステップS503では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの光(「検出用光」)は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度チャートパターンにおける濃度n1の領域から濃度n10の領域までを順次照射する。
【0138】
そして、正反射光受光素子12及び拡散反射光受光素子13の出力信号を取得する。
【0139】
次のステップS505では、濃度チャートパターンにおける濃度毎に、上記(1)式を用いて拡散反射光受光素子13の出力レベルを規格化する。そして、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を求める。ここでは、該相関関係を多項式で近似し、該多項式をフラッシュメモリ3211に格納する。
【0140】
次のステップS507では、濃度変動測定用パターンを作成する。ここでは、濃度変動測定用パターンとして、ブラックのベタパターンをA3縦サイズで形成する。
【0141】
次のステップS509では、濃度検出器2245のLED11を点灯させる。LED11からの検出用光は、転写ベルト2040が回転するにつれて、すなわち、時間が経過するとともに、濃度変動測定用パターンを副走査対応方向に沿って照明する。
【0142】
そして、紙先端検知センサ2247の出力信号の立ち下がりタイミングから時間t1が経過したときのセンサ出力レベル(V1とする)を求める(図41参照)。
【0143】
次のステップS511では、紙先端検知センサ2247の出力信号の立ち下がりタイミングから時間t2(t2>t1)が経過したときのセンサ出力レベル(V2とする)を求める(図41参照)。
【0144】
次のステップS513では、センサ出力レベルと発光パワーとの相関関係を参照し、V1−V2に対応する発光パワーを求め、補正係数(「先端濃い補正係数」という)に変換する。ここでは、補正が不要なときの値を1.0としている。
【0145】
次のステップS515では、現像ローラの外周の大きさと印字速度とに基づいて、補正時間t4を求める(図41参照)。
【0146】
次のステップS517では、先端濃い補正係数及び補正時間t4をフラッシュメモリ3211に格納し、先端濃い情報取得処理を終了する。
【0147】
CPU3210は、画像形成が行われる際に、紙先端検知センサ2247の出力信号の立ち下がりを検知すると、不図示の同期検知センサの出力信号から得られる書込開始のタイミングに合わせて、補正時間t4の間、画像情報に対応する各発光部の駆動信号に先端濃い補正係数を掛けて該駆動信号を補正する。なお、図41には、補正前後のセンサ出力レベルが示されている。このように、現像ローラの汚れに起因する副走査方向の濃度変動を抑制することができた。
【0148】
以上説明したように、第2の実施形態に係るカラープリンタ2000Aによると、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、濃度検出器2245、紙先端検知センサ2247などを備えている。
【0149】
光走査装置2010は、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つの偏向器前光学系、ポリゴンミラー2104、4つの走査光学系、及び走査制御装置3022などを備えている。
【0150】
走査制御装置3022は、所定のタイミング毎に、各ステーションで、濃度検出器2245の出力信号及び対紙先端検知センサ2247の出力信号に基づいて、現像ローラの汚れに起因する副走査方向の濃度変動を抑制するための先端濃い補正係数を求める。そして、画像形成が行われる際に、ステーション毎に、書込開始のタイミングに合わせて、現像ローラの外周の大きさと印字速度とから算出される補正時間t4の間、画像情報に対応する各発光部の駆動信号に先端濃い補正係数を掛けて該駆動信号を補正する。
【0151】
この場合は、出力画像における先端が濃くなる濃度変動を従来よりも低減することができる。その結果、高品質の画像を形成することが可能となる。
【0152】
なお、上記各実施形態では、濃度検出器2245が1つの場合について説明したが、これに限定されるものではない。濃度検出器2245が、Y軸方向に沿って複数個配置されても良い。
【0153】
また、上記各実施形態において、走査制御装置3022での処理の少なくとも一部を、プリンタ制御装置2090が行っても良い。また、プリンタ制御装置2090での処理の少なくとも一部を、走査制御装置3022が行っても良い。
【0154】
また、上記各実施形態では、濃度検出器2245が、転写ベルト2040上のトナーパターンを検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、感光体ドラム表面のトナーパターンを検出しても良い。なお、感光体ドラムの表面は、転写ベルト2040と同様に正反射体に近い。
【0155】
また、上記各実施形態において、トナーパターンを記録紙に転写し、該記録紙上のトナーパターンを、濃度検出器2245で検出しても良い。
【0156】
また、上記各実施形態では、光走査装置が一体的に構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成ステーション毎に光走査装置が設けられても良いし、2つの画像形成ステーション毎に光走査装置が設けられても良い。
【0157】
また、上記各実施形態では、感光体ドラムが4つある場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムを5つあるいは6つ備えていても良い。
【0158】
また、上記各実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0159】
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
【0160】
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
【0161】
また、画像形成装置として、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、複写機、ファクシミリ、又は、これらが集約された複合機であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0162】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、高品質の画像を形成するのに適している。
【符号の説明】
【0163】
2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2000A…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、2030a〜2030d…感光体ドラム、2033a〜2033d…現像ローラ、2040…転写ベルト、2090…プリンタ制御装置(処理装置の一部)、2200a〜2200d…光源、2245…濃度検出器(濃度センサ)、2246a〜2246d…感光体ドラムのホームポジションセンサ(回転周期検出センサ)、2247a〜2247d…現像ローラのホームポジションセンサ(ローラ周期検出センサ)、2247…紙先端検知センサ(先端検知センサ)、3022…走査制御装置(処理装置の一部)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0164】
【特許文献1】特開2007−135100号公報
【特許文献2】特開2009−262344号公報
【特許文献3】特開2008−065270号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
感光体ドラムと、
光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、
前記潜像を現像する現像装置と、
前記感光体ドラムの回転周期を検出するドラム周期検出センサと、
前記現像装置で現像された画像における前記主走査方向に直交する副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、
前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動を示す正弦波の周期パターンを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動を示す三角波の周期パターンを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動を示す台形波の周期パターンを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記周期パターンの周期は、前記感光体ドラムの回転周期と同じであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記処理装置は、前記周期パターンの位相を1/2周期シフトさせたパターンの1周期分のデータを基準パターンとしてメモリに保存することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記処理装置は、前記画像情報の書込開始のタイミングに基づいて、前記基準パターンの位相を調整することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記処理装置は、前記位相が調整された基準パターンを用いて、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記副走査方向の濃度変動は、前記感光体ドラムの偏心及び形状誤差の少なくとも一方に起因する濃度変動を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記現像装置は、前記感光体ドラムに対向する現像ローラを有し、
前記副走査方向の濃度変動は、前記現像ローラの偏心及び形状誤差の少なくとも一方に起因する濃度変動を含むことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記処理装置は、更に、前記濃度センサの出力信号と前記現像ローラの回転周期とに基づいて、前記現像ローラに起因する濃度変動を示す周期パターンを求め、前記光源の駆動信号を補正することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する信号は、正弦波信号であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する信号は、三角波信号であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する信号は、台形波信号であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記現像装置は、前記現像ローラの回転周期を検出するローラ周期検出センサを有し、
前記処理装置は、前記ローラ周期検出センサの出力信号に基づいて前記現像ローラの回転周期を求めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正した後に、前記濃度センサの出力信号から得られる濃度変動の残渣と前記ローラ周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記光源の駆動信号を補正することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号に基づいて、濃度変動の残渣を線形近似することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記感光体ドラムと前記現像ローラは、それぞれの回転周期の間に一定の関係が維持されるように設定され、
前記処理装置は、前記ドラム周期検出センサの出力信号と前記一定の関係とに基づいて、前記現像ローラの回転周期を求めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記感光体ドラムと前記現像ローラは、ギアを介して連結されていることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記処理装置は、前記感光体ドラムの直径と前記現像ローラの直径とに基づいて、前記現像ローラの回転周期を求めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記処理装置は、前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する補正信号として、予め互いに位相の異なる複数の補正信号を用意しておき、濃度変動が最小になる位相の補正信号を選択することを特徴とする請求項11〜16、18〜20のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項22】
画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
感光体ドラムと、
光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、
前記感光体ドラムに現像剤を塗布する現像ローラを含み、前記潜像を現像する現像装置と、
前記現像装置で現像された画像の先頭部分における副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、
前記現像装置で現像された画像が転写される媒体の先端を、該転写前に検知する先端検知センサと、
前記先端検知センサの出力信号と前記濃度センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置。
【請求項23】
前記処理装置は、前記光源の駆動信号を補正する時間の長さを、前記現像ローラの大きさと印字速度に基づいて決定することを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記光源は、垂直共振器型の面発光レーザであることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
感光体ドラムと、
光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、
前記潜像を現像する現像装置と、
前記感光体ドラムの回転周期を検出するドラム周期検出センサと、
前記現像装置で現像された画像における前記主走査方向に直交する副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、
前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動を示す正弦波の周期パターンを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動を示す三角波の周期パターンを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動を示す台形波の周期パターンを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記周期パターンの周期は、前記感光体ドラムの回転周期と同じであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記処理装置は、前記周期パターンの位相を1/2周期シフトさせたパターンの1周期分のデータを基準パターンとしてメモリに保存することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記処理装置は、前記画像情報の書込開始のタイミングに基づいて、前記基準パターンの位相を調整することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記処理装置は、前記位相が調整された基準パターンを用いて、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記副走査方向の濃度変動は、前記感光体ドラムの偏心及び形状誤差の少なくとも一方に起因する濃度変動を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記現像装置は、前記感光体ドラムに対向する現像ローラを有し、
前記副走査方向の濃度変動は、前記現像ローラの偏心及び形状誤差の少なくとも一方に起因する濃度変動を含むことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記処理装置は、更に、前記濃度センサの出力信号と前記現像ローラの回転周期とに基づいて、前記現像ローラに起因する濃度変動を示す周期パターンを求め、前記光源の駆動信号を補正することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する信号は、正弦波信号であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する信号は、三角波信号であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する信号は、台形波信号であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記現像装置は、前記現像ローラの回転周期を検出するローラ周期検出センサを有し、
前記処理装置は、前記ローラ周期検出センサの出力信号に基づいて前記現像ローラの回転周期を求めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号と前記ドラム周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正した後に、前記濃度センサの出力信号から得られる濃度変動の残渣と前記ローラ周期検出センサの出力信号とに基づいて、前記光源の駆動信号を補正することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記処理装置は、前記濃度センサの出力信号に基づいて、濃度変動の残渣を線形近似することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記感光体ドラムと前記現像ローラは、それぞれの回転周期の間に一定の関係が維持されるように設定され、
前記処理装置は、前記ドラム周期検出センサの出力信号と前記一定の関係とに基づいて、前記現像ローラの回転周期を求めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記感光体ドラムと前記現像ローラは、ギアを介して連結されていることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記処理装置は、前記感光体ドラムの直径と前記現像ローラの直径とに基づいて、前記現像ローラの回転周期を求めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記処理装置は、前記現像ローラに起因する濃度変動を補正するために、前記光源の駆動信号を補正する補正信号として、予め互いに位相の異なる複数の補正信号を用意しておき、濃度変動が最小になる位相の補正信号を選択することを特徴とする請求項11〜16、18〜20のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項22】
画像情報に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
感光体ドラムと、
光源を含み、該光源からの光によって前記感光体ドラム表面を主走査方向に走査し、前記感光体ドラム表面に潜像を形成する光走査装置と、
前記感光体ドラムに現像剤を塗布する現像ローラを含み、前記潜像を現像する現像装置と、
前記現像装置で現像された画像の先頭部分における副走査方向の濃度変動を検出する濃度センサと、
前記現像装置で現像された画像が転写される媒体の先端を、該転写前に検知する先端検知センサと、
前記先端検知センサの出力信号と前記濃度センサの出力信号とに基づいて、前記副走査方向の濃度変動が抑制されるように、前記画像情報に応じた前記光源の駆動信号を補正する処理装置と、を備える画像形成装置。
【請求項23】
前記処理装置は、前記光源の駆動信号を補正する時間の長さを、前記現像ローラの大きさと印字速度に基づいて決定することを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記光源は、垂直共振器型の面発光レーザであることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図15】
【図16】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図12】
【図13】
【図14】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図15】
【図16】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図12】
【図13】
【図14】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−108454(P2012−108454A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−47171(P2011−47171)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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