画像形成装置
【課題】 装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行う。
【解決手段】 画像形成ユニットの上方に設けられたベルトを備えた開閉ユニットが水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉する。
【解決手段】 画像形成ユニットの上方に設けられたベルトを備えた開閉ユニットが水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に装置本体に対して開閉ユニットを開放し、画像形成ユニットを着脱する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー画像形成装置の小型化が進み、デスク上に設置されるケースが増えており、ユーザの操作は、製品正面方向からの形態(フロントアクセス)が望ましいと考えられるようになってきている。
【0003】
特に、デスク上への設置を想定すると、ユーザアクセスが最も多い排紙部へのアクセスのし易さが重要であり、その高さや排紙方向が重要視されるようになってきている。
【0004】
また、前述した様にデスク上で設置されるケースが増えており、画像形成ユニットの着脱に加えて、ジャム処理等の操作を製品正面側から行えるよう構成された製品も考えられている。
【0005】
図27はその一例であり、本体正面側のドア241及び本体上面部のドア242を開放し、画像形成ユニット243にアクセスする構成であり、クラムシェル構成と呼ばれている(特許文献1参照)。
【0006】
更には、近年、カラー画像形成装置の小型化、低価格化が進み、新たな製品形態が生まれてきた。それは、カラー画像形成装置の上部に画像読み取り部を配置し、デスク上で手軽にカラーコピーを可能としたマルチファンクションカラープリンタであり、近年そのニーズが高まってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−29211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述したクラムシェル構成を採用したカラー画像形成装置では、装置の上方に広いスペースが無いとドアを開けることができず、画像形成ユニットの着脱が困難になる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため本発明は、画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットによって形成された画像を記録材に転写するためのベルトと、前記ベルトを備え装置本体に対して開閉可能な開閉ユニットと、を有し、前記ベルトは前記画像形成ユニットの上方に設けられ、前記開閉ユニットの開放時、前記画像形成ユニットが装置本体に対して着脱可能である画像形成装置において、前記開閉ユニットは水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例である画像形成装置を示す図。
【図2】画像形成装置の斜視図。
【図3】ベルトユニットを示す図。
【図4】ベルトユニットを示す図。
【図5】開閉ユニットの開状態を示す図。
【図6】開閉ユニットを示す図。
【図7】画像形成部側を示す図。
【図8】ベルトユニットの係合部を示す図。
【図9】開閉ユニットの開状態を示す図。
【図10】開閉ユニットの開状態を示す斜視図。
【図11】ベルトユニットの係合部を示す図。
【図12】開閉ユニットの開状態を示す図。
【図13】本発明の他の実施例である画像形成装置を示す図。
【図14】画像形成装置を示す図。
【図15】画像形成装置のフレームを示す図。
【図16】ベルトユニットの斜視図。
【図17】ベルトユニットを示す図。
【図18】ベルトユニットを示す図。
【図19】開閉ユニット及び定着ユニットの開状態を示す図。
【図20】定着ユニットを示す斜視図。
【図21】定着ユニットの端部を示す図。
【図22】ベルトユニットの端部を示す図。
【図23】定着ユニットの端部を示す図。
【図24】定着ユニットの端部を示す図。
【図25】開閉ユニット及び定着ユニットの開状態を示す図。
【図26】定着ユニットの端部を示す図。
【図27】従来の画像形成装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について詳しく説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は本発明を適用可能な画像形成装置の概略断面図である。まず図1に基づき画像形成装置の全体構成について説明する。尚、図1は画像形成装置の一態様であるマルチファンクションカラーレーザープリンタ100である。
【0014】
図1に示すマルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、装置本体に対して着脱可能な画像形成ユニットであるプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dを備えている。これら4個のプロセスカートリッジ7a〜7dは、同一構造であるが、異なる色、即ちイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)のトナーにより画像を形成する点で相違している。プロセスカートリッジ7a〜7dは、第1ユニット4a,4b,4c,4dと、第2ユニット5a,5b,5c,5dによって構成されている。
【0015】
第1ユニット4a〜4dは、それぞれ、現像ローラ24a,24b,24c,24dと、現像剤塗布ローラ25a,25b,25c,25d、及びトナー容器を有している。
【0016】
第2ユニット4a〜4dは、像担持体である感光ドラム1a,1b,1c,1dと、帯電ローラ2a,2b,2c,2dと、クリーニングブレード8a,8b,8c,8dと、廃トナー容器とを有している。
【0017】
プロセスカートリッジ7a〜7dの鉛直下方にはスキャナユニット3が配置され、画像信号に基づく露光を感光ドラム1a〜1dに対して行う。
【0018】
感光ドラム1a〜1dは、それぞれ、帯電ローラ2a〜2dによって所定の負極性の電位に帯電された後、スキャナユニット3によって静電潜像が形成される。この静電潜像は第1ユニット4a〜4dによって反転現像されて負極性のトナーが付着され、それぞれY、M、C、Bkのトナー像が形成される。
【0019】
ベルトユニット12は、中間転写ベルト12eと、駆動ローラ12fと、テンションローラ12gと、各感光ドラム1a〜1dに対向し中間転写ベルト12eの内側に設けられた一次転写ローラ12a,12b,12c,12dを有する。
【0020】
中間転写ベルト12eは駆動ローラ12f、テンションローラ12gに張架されており、テンションローラ12gが矢印E方向に張力をかけている。また一次転写ローラ12a〜12dは、不図示のバイアス印加手段により転写バイアスが印加される構成となっている。中間転写ベルト12eはプロセスカートリッジ7a〜7dの上方に設けられている。
【0021】
各感光ドラムは矢印方向に回転し、中間転写ベルト12eは矢印F方向に回転し、更に一次転写ローラ12a〜12dに正極性のバイアスが印加される。このことにより、感光ドラム1aから感光ドラム1dまで順次、感光ドラム上のトナー像が中間転写ベルト12e上に一次転写され、4色のトナー像が重なった状態で二次転写部15まで搬送される。
【0022】
給送装置13は、記録材であるシートSを収納する給紙カセット11内からシートSを給紙する給紙ローラ9と、給紙されたシートSを搬送する搬送ローラ対10とを有している。
【0023】
給紙カセット11は図1中矢印G方向へ引き抜くことができるよう構成されており、ユーザーは給紙カセット11を引き抜き、装置本体から取り外した後、給紙カセット11はシートSがセットされ、装置本体へ挿入されることでシート補給が完了する。
【0024】
給紙カセット11に収納されたシートSは、給紙ローラ9に圧接され、分離パッド23によって一枚ずつ分離され(摩擦片分離方式)搬送される。
【0025】
そして、給送装置13から搬送されたシートSはレジストローラ対17によって二次転写部15に搬送される。
【0026】
二次転写部15において、二次転写ローラ16に正極性のバイアスを印加することにより、中間転写ベルト12e上の4色のトナー像が搬送されたシートSに二次転写される。
【0027】
トナー像転写後のシートSは、定着装置14に搬送され、定着ローラ14aと加圧ローラ14bとによって加熱、加圧されてその表面にトナー像が定着される。定着されたシートSは排紙ローラ対20によって排出部である排紙トレイ21に排出される。
【0028】
一方、トナー像転写後に、感光ドラム1a〜1d表面に残ったトナーは、クリーニングブレード8a〜8dによって除去される。また、シートSへの二次転写後に中間転写ベルト12e上に残ったトナーは、ベルトクリーニング装置22によって除去され、除去されたトナーは、廃トナー搬送路(不図示)を通過し、装置奥面部に配置された廃トナー回収容器(不図示)へと回収される。
【0029】
図1、図2に示す様に、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、画像読取部であるイメージリーダ部26が最上部に配置されている。つまり画像形成部であるプリント部の上方にイメージリーダ部26が設けられており、イメージリーダ部26は後述する開閉ユニット43の上方に配置されている。イメージリーダ部26は、その上面に原稿をセットするための原稿台27と、原稿を押さえつける原稿押さえ28と、原稿の画像情報を読み取る読み取り手段29とで構成されている。
【0030】
読み取り手段29には、原稿表面に光を照射する光源と、原稿表面から反射した光を偏光するミラーと、ミラーからの光を集束させるレンズと、レンズにより集束された光を受光して原稿画像に対応する画像データ信号を生成するCCDセンサ等が備えられている。
【0031】
原稿押さえ28は原稿台27の上部に配置されており、原稿台の端部に設けられた回転支点30を中心に回転自在に取り付けられている。
【0032】
ユーザーは、原稿押さえ28を図2の位置まで開け、原稿台27上に原稿をセットし、原稿押さえ28を閉じることで原稿のセットが完了する。
【0033】
マルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、前述した読み取り手段29により画像情報を読み取りデータ化し、その画像データを元にトナー像を生成しシートに転写することでカラー画像の複写ができるようになっている。
【0034】
また、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、図1において左側面側を装置の正面側として設定しており、原稿のセット、及び給紙カセット11へのシートの補給は、装置正面側から操作可能な構成としている。
【0035】
次に本発明で特徴的であるベルトユニット12の中間転写ベルト12e、一次転写ローラ12a〜12d、駆動ローラ12f、テンションローラ12g等の位置決め構成、及び画像形成時の動作について図3、4を用いて説明する。図3は、装置本体内での中間転写ベルト12eの状態を示している。
【0036】
中間転写ベルト12eを張架している駆動ローラ12f、テンションローラ12gはその両端部に軸受12h、12iがそれぞれのローラに対して回転自在に取り付けられている。摺動抵抗を低減することを目的に軸受12h、12iはボールベアリングが採用されている。軸受12h、12iの外周面は、装置本体に形成された位置決め面41a、41b、42に押圧され当接することで位置決めがなされる。装置本体側には、軸受12h外周面に当接可能な位置に押圧レバー61が配置されている。押圧レバー61は、回転支軸62を中心に回転自在に支持されており、その上部に配置された圧縮バネ63の圧力によって軸受12hを図中矢印方向に押圧する機構になっている。これにより、駆動ローラ12fは上下方向、左右方向の位置決めがされる。
【0037】
また、装置本体には、軸受12iに当接可能な位置に押圧レバー64が配置されている。押圧レバー64も押圧レバー61同様に回転支軸65を中心に回転自在に支持されており、その上部に配置された引張バネ66により、図中時計周り方向の回転力を発生し、軸受12iを図中下方向に押圧する機構になっている。これにより、テンションローラ12gは、上下方向に位置決めがされる。
【0038】
以上のように、駆動ローラ12f、テンションローラ12gの姿勢が決定され、それらに張架された中間転写ベルト12eの位置決めがなされている。
【0039】
また、画像形成時以外には、一次転写ローラ12a〜12dは、図3のように中間転写ベルト12eに対して離間した状態で位置している。
【0040】
一次転写ローラ12a〜12dは、ベルトユニット12のベースとなるベース部材によって回転自在に支持されている。同時に付勢手段(不図示)により、常時中間転写ベルト12eの位置する方向(図2中下方向)に付勢されている。図3の状態は、前述した付勢手段に抗して、一次転写ローラ12a〜12dを退避させる離間部材(不図示)が働いている状態である。
【0041】
以上の構成によって、ベルトユニット12は装置本体に対して精度良く位置決めされるとともに、中間転写ベルト12eと感光ドラム1a〜1dとは、離間した状態で装置本体内に支持されていることになる。
【0042】
次に、画像形成時のベルトユニット12の状態について図4を用いて説明する。ベルトユニット12は、画像形成モードに入ると、前述した離間部材(不図示)が解除され、一次転写ローラ12a〜12dは、前述した付勢手段(不図示)により、中間転写ベルト12eを挟持した状態で感光ドラム1a〜1dに当接する。この状態で、一次転写ローラ12a〜12dに高電圧の印加が行われ、感光ドラム1a〜1d上のトナー像が中間転写ベルト12eへ転写できるようになる。
【0043】
中間転写ベルト12eは、常時テンション力Eが働いているテンションローラ12gが図中左右方向に移動することで、その張架状態が維持される。
【0044】
次に本発明で最も特徴的である開閉ユニット43の退避構成、及びプロセスカートリッジ7a〜7dの交換方法について図5を用いて説明する。
【0045】
図5は、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100の断面図であり、プロセスカートリッジ7aを着脱する様子を示している。図5に示す様に、開閉ユニット43は、図中左方向(製品正面方向)にスライド移動している。つまりベルトユニット12を備えた開閉ユニット43は水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉可能な構成となっている。
【0046】
開閉ユニット43は、主に前述したベルトユニット12、把手部44、及び排紙トレイ21を備えたカバー等で構成されている。
【0047】
図6に示す様に、開閉ユニット43は、装置本体に対してスムーズにスライド移動できる様にレール部材45がその両端部に配置されている。引き出し部の詳細な構成については後述することにする。
【0048】
前述したように画像形成時以外は、感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト12eは離間しており、引き出しの際に感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト12e表面が傷つく懸念はない。
【0049】
開閉ユニット43は、図5中左側、つまりプリント紙を装置外に排出する方向と同方向にスライド移動可能に構成されている。
【0050】
これにより、製品上部にイメージリーダ部26が配置された状態においても、排出部の視認性、アクセスのしやすさが良好な構成になっている。同時にシート経路が配置されている側の反対側にスライドする構成であるため、シート搬送に関わる部品を固定状態で配置することができ、シート搬送における信頼性が維持される。
【0051】
次に、実際のユーザー操作について説明をする。ユーザーは、プロセスカートリッジ7a〜7dにアクセスするために、まず把手部44をつかみ、製品正面方向に開閉ユニット43を引き出す。その際、前述したベルトユニット12を押圧位置決めしている付勢力(圧縮バネ63のバネ力)に抗する形で引き出しが行われる。若干の負荷が感じられるものの、押圧レバー61を摺動性の良い材料に設定することや、摺擦面を斜面に設定するような形状工夫により、その負荷は低減されており、実使用上問題ないレベルになっている。
【0052】
その後、プロセスカートリッジ7a〜7dは露出し、ユーザーは、ベルトユニット12が製品正面側に移動することで開放された空間からカートリッジ7a〜7dを取り出すことができるようになる。
【0053】
プロセスカートリッジ7a〜7dは、その断面形状が平行四辺形の形をしており、製品正面側から着脱をし易くなるよう工夫がされている。着脱方向は、装置本体に形成されたガイド部材(不図示)により案内されスムーズな着脱を可能にしている。
【0054】
この様な構成にすることで、製品の最上部に位置するイメージリーダ部26を退避移動させることなく、プロセスカートリッジ7a〜7dの交換が可能であり、ユーザーの煩わしい操作を廃止できる。また、イメージリーダ部26の退避に伴うコストアップ、重量アップを無くすことができる。
【0055】
また、複数の感光ドラム1a〜1dを水平方向に配置することで、製品の高さを低減することができ、その結果、排出部の高さも低くなるので排出部へのアクセスを良好にしている。同時に、デスク上に設置した際にも原稿面高さを許容値以下に設定することができ課題とされていた原稿面高さの問題をクリアすることができる。
【0056】
更に、排紙トレイ21を有する開閉ユニット43をスライド移動可能に構成することで、排出されたシートをトレイ上に残したまま、プロセスカートリッジ7の交換を行うことができる。つまり従来の様なクラムシェル構成では、トレイ上のシートを一時的に取り除いていたが、その必要はなくなり、ユーザビリティが向上した。
【0057】
次に開閉ユニット43のスライド機構、及びクリック機構について、図6、7を用いて説明する。図6は、開閉ユニット43の斜視図であり、図7は装置本体の部分断面図を示している。開閉ユニット43内に内蔵されたベルトユニット12の両端部には、レール部材45が取り付けられている。レール部材45は、摺動性の良い樹脂で成形されており、スライド方向に細長い形状をしている。レール部材45の先端部には、凹面部46が設けられている。
【0058】
一方、図7に示す様に、装置本体側には、前述したレール部材45と係合する位置に溝形状部47が設けられている。溝形状部47は、装置本体両側面部の内面に形成されており、レール部材45と溝形状部47の係合によって、開閉ユニット43は、図7中左右方向にスムーズにスライド移動することが可能になっている。
【0059】
前述した様に、ベルトユニット12は、駆動ローラ12f、テンションローラ12gにて位置決めがなされている。つまり、装置本体に開閉ユニット43がセットされた状態において、レール部材45と溝形状部47とは、接触しないよう隙間が設けられている。
【0060】
次に、クリック機構について図8を用いて説明する。図8は、レール部材45の先端部の拡大図である。凹面部46には、円筒形状部48がレール部材45に一体的に形成されている。この円筒形状部48に嵌り込むようにレバー部材49が配置されており、レバー部材49は円筒形状部48を中心に回転自在に取り付けられている。また、レバー部材49は摺動性の良いポリアセタール樹脂で形成されており、その上部には三角凸形状51が形成されている。
【0061】
また、レバー部材49の下部には、図中矢印方向に付勢されるよう圧縮バネ50が配置され、レバー部材49を押圧している。つまり、レバー部材49は、円筒形状部48を中心に反時計周り方向に付勢されていることになる。
【0062】
一方、装置本体側の溝形状部47の溝内面には、所定の位置に三角凹形状52a、52b、52c、52dが設けられている。
【0063】
ユーザーは、把手部44をつかみ開閉ユニット43を引き出していくと、三角凸形状51が三角凹形状52dに嵌り、クリック感を得ることができる。その状態は、図9に示す様な状態となり、最も奥側のプロセスカートリッジ7dが完全に露出した状態となっている。
【0064】
つまり、三角凹形状52a、52b、52c、52dの配置はそれぞれのプロセスカートリッジ7a、7b、7c、7dの位置に対応するよう設定されている。つまり最も奥側のプロセスカートリッジ7dを交換しようとした場合、開閉ユニットを全部引き出して開状態にしなくても、開閉ユニット43を図9、図10に示す位置まで引くことで、交換することができる。これは、上部にイメージリーダ部26が配置されている状態でもプロセスカートリッジ7dの交換が可能な位置関係になっている。
【0065】
また、図9、図10の状態は、手前側にあるプロセスカートリッジ7a、7b、7cは全て、開閉ユニット43で覆われている。これにより、万が一、取り外したプロセスカートリッジ7dを落下させた場合にも、感光ドラム1a、1b、1cの保護がなされる。つまり、ユーザーの操作ミスにより感光ドラム1a、1b、1cを傷つけることを未然に防止できる。
【0066】
図9の状態から、把手部44をつかみ、更に開閉ユニット43を引き出すと、図11に示す様に、レバー部材49は、圧縮バネ50の力に抗しながら時計周り方向に回転し、三角凸形状51が三角凹形状52dから外れ、スムーズにスライド移動が可能になる。次は、三角凸形状51が三角凹形状52cに嵌り、クリック感を得ることができる。この状態では、奥から二番目のプロセスカートリッジ7cが露出した状態になり取り外しが可能になる。
【0067】
このように、プロセスカートリッジの位置に応じて、開閉ユニット43の退避位置を設けることで、前述した様な感光ドラムの保護が可能になる。更には、ユーザーから交換したいプロセスカートリッジまでの距離を一定に保つことができ、奥側のプロセスカートリッジであっても、その交換作業性を損なわず作業できる。
【0068】
次にマルチファンクションカラーレーザープリンタ100のジャム処理手順について、図12を用いて説明する。図12は、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100の縦断面図であり、前述した三角凸形状51が三角凹形状52dに嵌った状態である。
【0069】
ユーザーは、プロセスカートリッジ7dを取り外す。それにより、シート搬送部が完全に露出されるようになる。ユーザーは、搬送ローラ対10、レジストローラ対17、二次転写ローラ16を図12の矢印方向から、のぞき見ることができ、ジャムしたシートがどこにあるかをすぐに把握し、処理することができる。
【0070】
この様に、本実施例では、開閉ユニットは水平方向にスライドして装置本体に対して開閉するので、装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行うことができる。
【0071】
特に本実施例の様に、原稿を読み取る原稿読取部が開閉ユニットの上方に配置されている装置において、開閉ユニットが水平方向にスライドすることは、開閉ユニットと原稿読取部の干渉を避けることができ有効である。
【0072】
また本実施例では、開閉ユニットは、装置本体から排出される記録材を載置する排出部を有するが、開閉ユニットは水平方向にスライドするので、開閉ユニットの開放に先立って排出部上のシートを退ける必要がなく、操作性を向上することができる。
【0073】
また画像形成ユニットは複数であり、複数の画像形成ユニットは開閉ユニットのスライド方向に配設されているので、画像形成ユニットの着脱に必要な分だけ開閉ユニットを移動すればよく、更に操作性を向上することができる。
【0074】
また本実施例では、給紙カセットへのシート補給、原稿のセット、プロセスカートリッジの交換、ジャム処理の全てを製品正面側から行うことができ、ユーザー操作を向上することができる。
【0075】
また本実施例は、感光ドラムを水平方向に配置することで、製品の高さを低減でき、デスク上の設置を考えても原稿台高さを許容値以下に押さえることができる。
【0076】
本実施例は、給紙カセットの着脱方向を製品正面側の構成とし、ベルトユニットの移動方向を給紙カセットの着脱方向と同方向としている。しかし、ベルトユニットをシート搬送方向と直交する方向へ、つまり装置本体の側面方向へ水平にスライド移動する構成であってもよい。この構成であっても、イメージリーダ部を退避することなく、プロセスカートリッジの交換が可能になる。更に、移動したベルトユニットがユーザーとプロセスカートリッジの間に位置しないため、ユーザーからプロセスカートリッジまでの距離が短く設定でき、プロセスカートリッジの交換作業性が良好になるという利点もある。
【0077】
また、別の構成として、給紙カセットの着脱方向をシート搬送方向と直交する方向に給紙カセットを着脱する構成とし、ベルトユニットの移動方向を給紙カセットの着脱方向と直交する方向、つまり装置本体の正面方向としてもよい。重要なことは、プロセスカートリッジを着脱のために、ベルトユニットを水平方向に移動することであり、これによりイメージリーダ部を退避する必要のないマルチファンクションプリンタを構成することができる。
【0078】
以上、本実施例によれば、その装置上部に配置されたイメージリーダ部を退避させることなく、画像形成ユニットの交換が可能となった。これにより、重量物であるイメージリーダ部を可動式にする必要がなくなり、イメージリーダ部の開閉といったユーザーの煩わしい操作を無くすことができた。同時に精度が要求されるイメージリーダ部を固定して支持することで、シンプル、且つ信頼性の高い製品構造にすることができた。
【0079】
また、従来イメージリーダ部を回転可動式に構成することで必要とされていた回転支点部近傍の強度アップ用の部品や、イメージリーダ部が開いた状態で製品重量バランスを維持するための部品が不要になり、コストアップや重量アップを抑制することができた。
【0080】
次に本発明の他の実施例について説明する。図13は本発明を適用した画像形成装置の一態様であるカラーレーザービームプリンタ101の全体構成を示す縦断面図である。前述した実施例に対して原稿読取部を備えていない点を除き、基本的な構成は同一であり異なる部分について主として説明する。
【0081】
図13に示す様に、本実施例の画像形成装置は、前述した実施例の画像形成装置に比べ、Bkのプロセスカートリッジ7dが水平方向において定着装置14側にずれており、正面から見た装置の奥行きを小さくしている。
【0082】
この構成において図14に示す様に、開閉ユニット43が排紙トレイ21と共に、本体に備えられる不図示のスライド機構によって本体正面側である図中左側にスライド移動するものである。また、Bkのカートリッジ7dの上部に配置される定着装置14は、カバーと共にユニット化され定着ユニット72として、装置本体に備えられる回転支点71を中心に上方向かつ図中右側の本体背面方向に回転移動し、二次転写部15を露出させる。定着ユニット72の回転移動量は、Bkのカートリッジ7d交換に必要な空間、及びジャム処理行うのに必要な空間を確保する移動量となっている。つまり定着ユニット72は装置本体に対して開閉可能である。また定着ユニットは、鉛直方向に見て、少なくとも画像形成ユニットの一部と重なっている。
【0083】
給紙カセット11の着脱方向は矢印G方向であり、ユーザはカートリッジ交換及び矢印Hで示す方向からジャム時のアクセスをすることで、全ての操作を装置本体正面側である図中左側から行うことができる。
【0084】
また、画像形成装置は、その上部にイメージリーダ部を配置したマルチファンクションプリンタとしたことで、デスク上に設置できるようなサイズで、カラープリンタと同じ操作方法で使用でき、手軽で使い易いカラー複写機を提供することができるようになった。
【0085】
次に、画像形成装置101のフレーム構成について図15を用いて説明する。画像形成装置101は、底板31の上に左側板32、右側板33を配置し、左右側板32、33を橋渡しするように、前ステー34、下ステー35、中ステー36、後ろステー37を配置し構成されている。
【0086】
下ステー35は給紙カセット11とスキャナユニット3とを仕切るよう配置され、中ステー36は、スキャナユニット3とプロセスカートリッジ7a〜7dとの間に配置されている。
【0087】
左側板32にはベルトユニットの位置決め面である凸形状部32a、32b、32c、が形成され、右側板33も同様に凸形状部33a、33b、33cが形成されている。また、後述する加圧部材32d、33dはそれぞれ左右側板32,33に不図示のビスで固定されている。
【0088】
前述したフレーム構成部品は、その接合面において不図示のビスで締結されており、4つのステーと左右側板で箱形状を形成することで全体のフレーム剛性を高めている。
【0089】
ベルトユニット12の装置本体への位置決め構成を図16を用いて説明する。
図16に示す様に、ベルトユニット12は、駆動ローラ12fの軸受け12hが左側板32の凸形状部32a、32bに、また軸受け12iが右側板33の凸形状部33a、33bに加圧部材32d、33d(図15参照)からの加圧力で突き当てられる。尚、駆動ローラ12fは二次転写対向ローラも兼ね、加圧部材32d、33dはそれぞれ左右側板32、33に固定されている。更に、テンションローラ12gの軸受け12jが左側板32の凸形状部32cに、軸受け12kが右側板33の凸形状部33cにそれぞれ不図示の加圧部材により突き当てられることで、ベルトユニット12は装置本体に位置決めされる。
【0090】
駆動ローラ12f、テンションローラ12gを橋渡しするようにケーシング12l、ケーシング12mが配置され、その先端にはリブ形状部12n、12oが形成されている。
【0091】
図17に示す様に、印字動作中はベルトユニット12に備えられる一次転写ローラ12a〜12dは不図示の加圧バネにより、中間転写ベルト12eを感光ドラム1a〜1dへ当接させ、感光ドラム1a〜1d上のトナー像を順次、中間転写ベルト12e上に転写する。
【0092】
図18に示すように、印字動作の終了時や、ジャムが発生した、一次転写ローラ12a〜12dはベルトユニット12に備えられる不図示の離間機構により感光ドラム1a〜1dから離間退避するものである。
【0093】
ベルトユニット12は一次転写ローラ12a〜12dが離間退避した状態で、装置本体に備えられるレール機構により、図19に示す様に本体正面側である図中左側にスライド移動可能となっている。つまりカートリッジ交換、ジャム処理時にスライド移動可能な構成となっている。またベルトユニット12は図19(a)、(b)、(c)で示す様に、任意の位置で停止させることができ、交換するカートリッジにアクセスできる距離だけスライド移動すれば良い構成になっているので、ユーザから交換するカートリッジまでの距離を一定にできる。
【0094】
定着ユニット72は図20に示す様に、ユニットを構成する定着フレーム14c、また定着フレーム14cには定着ローラ14a、加圧ローラ14b、排紙ローラ対20が備えられている。そして定着フレーム14c両側には、U形状部14g、14hを形成し、加圧ブロック14d、14eが不図示のビスで定着フレーム14cに固定されている。定着フレーム14cの図中右側には駆動を伝達するギア軸14fが加締められている。
【0095】
定着ユニット72の装置本体への位置決め構成を、右側板33側を用いて図21に示し、シート幅方向(シートの搬送方向と直交する方向)の位置関係を図22に示す。なお、図21は右側板33側を示すものであるが、図22に示す様に、左側板32側もそれぞれの部品を左右対称に配置し、同じ位置決め構成をとなっている。
【0096】
まず、定着ユニット72を構成する定着フレーム14cのU形状部14hをベルトユニット12の駆動ローラ12fの軸受け12iに突き当てる。更に、図23に示す様に、定着フレーム14cに加締められたギア軸14fを左側板32の突き当て面32eに突き当てる。前述のU形状部14g、14h、及びギア軸14fの3箇所を突き当てることで定着ユニット72を本体へ位置決めするものである。また、定着ユニット72へ駆動が伝わるとギア軸14fは左側板32の突き当て面32e方向に力が加わる構成となっており、確実に突き当て面32eに突き当たるものである。
【0097】
また図21に示す様に右側板33に備えられる加圧部材33dは定着ユニット72に備えられる加圧ブロック14eを介し定着フレーム14cのU形状部14hを駆動ローラ12fの軸受け12iに突き当てる。更に、駆動ローラ12fの軸受け12iを右側板の33凸形状部33a、33bに突き当てる。この構成により、定着ユニット72をベルトユニット12及び本体に確実に位置決めするものである。
【0098】
また、回転支点71において、定着ユニット72と装置本体とは所定のクリアランスを設けており、定着ユニット72の装置本体への位置決めは上述の3箇所のみで行う構成となっている。
【0099】
前述した様に、定着ユニット72は本体に備えられる回転支点71を中心に本体背面側に回転し二次転写部15を露出する構成となっている。このような構成にすることで、Bkのカートリッジの交換性及び、ジャム処理性を向上すると共に、すべてのアクセスを本体正面から行うことができる。
【0100】
更に、上記構成とすることで、定着ユニット72をBkのカートリッジ上部に配置してもBkのカートリッジ交換が可能となるため、装置本体の奥行き方向の寸法を最小にするものである。
【0101】
次に、ベルトユニット12と定着ユニット72の連動機構を、右側板33側を用いて詳述する。前述の様に左側板32側も同様の機構となっている。
【0102】
図24はベルトユニット12を本体から引き出す際の機構を示したものであり図24(a)→(e)の順に動作するものである。
【0103】
図24(a)に示す状態は、ベルトユニット12及び定着ユニット72が本体に位置決めされている状態である。つまり、右側板33に固定された加圧部材33dは、定着フレーム14cに固定された加圧ブロック14eを介して定着フレーム14cを軸受け12iに突き当て、軸受け12iは右側板33の凸形状部33a、33bに突き当てられている状態である。
【0104】
図24(b)に示す様に、ベルトユニット12が本体正面側である左方向にスライド移動すると、J部において、加圧ブロック14eは軸受け12iによって上方向へと持ち上げられ、定着ユニット72は時計周り方向へと回転される。この時、内部にバネを備える加圧部材33dはレバー部33fはK部において加圧ブロック14eにより押し上げられ退避するものである。
【0105】
ベルトユニット12が図24(c)、(d)の位置では、加圧部材33dのボス33gがケーシング12mのリブ形状部12oの上面を通過するおとで退避するものである。
【0106】
図24(e)に示す様に、ベルトユニット12はある所定の距離スライド移動すると、加圧部材33dのレバー部33fは右側板33の切り起こし部33hにおいて加圧ブロック14eをそれ以上反時計方向へ回転するのを防止する。これにより、定着ユニット72を退避位置で停止させるものである。ここで、定着ユニット72の退避位置は、Bkのカートリッジ上部に配置された定着ユニット72を、Bkのカートリッジが容易に交換できる位置まで回転し退避した位置となっている。
【0107】
また、図25中一点鎖線で示す前述の退避位置からユーザが定着ユニット72を更に本体背面側に開くことで、定着ユニット72は更に背面側に回転するものである。このように構成することで、クリック感等の余計な力を必要とすることなく、ユーザはさらにBkカートリッジの交換や、ジャム処理を容易に行うことができる構成となっている。
【0108】
次に、図26は、ベルトユニット12をスライド移動し、本体へセットする時の機構を示したものであり、図26(a)→(e)の順で動作するものである。
【0109】
ユーザが定着ユニット72を退避位置へセットすると、前述したように定着ユニット72は図26(a)の位置で停止する。
【0110】
図26(b)に示す様に、ベルトユニット12が右方向にスライド移動してくると、L部において加圧部材33dはボス33gがケーシング12mのリブ形状部12oに押し上げられる。そして更に図26(c)に示す様にリブ形状部12oの上面を通過することで退避位置へと移動する。
【0111】
図26(d)のM部において、リブ形状部12oは加圧ブロック14eを下方向へ押し下げることで、定着ユニット72のU形状部14hが軸受け12iに確実にはまり込む。そして図26(e)で示す様に、加圧部材33dで加圧されることで、ベルトユニット12及び、定着ユニット72を本体に確実に位置決めするものである。
【0112】
このように本実施例では、開閉ユニットは水平方向にスライドして装置本体に対して開閉するので、装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行うことができる。
【0113】
また本実施例では上述した構成とすることで、定着ユニットが本体背面側へ回転しBkカートリッジの交換を行えるようにしたことで、定着ユニットをBkカートリッジ上部へ配置することができ、装置本体の奥行き寸法を最小化することが可能である。また、給紙カセットの着脱方向、及びベルトユニットのスライド方向を本体正面側とし、定着ユニットは本体背面側へ回転することで、紙の補給、カートリッジ交換、ジャム処理の操作を全て本体正面側から行うことが可能である。更に、ベルトユニットの移動と連動して定着ユニットも回転するので、簡単な操作でカートリッジ交換、ジャム処理の操作をすることが可能である。
【0114】
ベルトユニットと定着ユニットを同一個所及び同一の加圧部材で本体へ位置決めすることで、精度良く、確実に装置本体へ位置決めすることが可能である。
【0115】
本実施例では、定着ユニットの装置本体への固定、解除をベルトユニット、及び定着ユニットが連動して行う構成であるが、ベルトユニットをスライド移動した後、レバー部材等を操作することで定着ユニットの装置本体への固定、解除を行う構成でも良い。また、定着ユニットは回転移動するものではなく、本体背面側へスライド移動するものでも良い。このような構成とすることでカートリッジ交換性、ジャム処理性の向上を図ることが可能である。
【0116】
以上、本実施例によれば、画像形成ユニットを略水平方向に配置し、その上部のベルトユニットを略水平な方向に移動し、移動したことによって形成される空間に画像形成ユニットを装置本体から着脱可能に構成した。このことで、製品の高さを低減でき、デスク上に設置された状態においても原稿台高さを適正な高さに設定することができる。
【0117】
また、ベルトユニット上部に排紙トレイを有し、排紙トレイとベルトユニットとを一体的に構成し、排紙トレイをベルトユニットと同様に移動可能に構成することでトレイ上に出力シートを残したまま、画像形成ユニットの交換を可能にした。これにより、従来構成であるクラムシェルの際に、ユーザーが行っていたトレイ上のシートの取り除きが不必要になり、ユーザーの煩わしい操作を廃止できる。
【0118】
また、ベルトユニットの退避方向を装置本体の正面方向、且つシート収納カセットの着脱方向と同方向に設定することで、シートの補給、画像形成ユニットの着脱、ジャム処理の全ての操作を製品正面側から行うことができる。そしてデスク上に設定した場合でも製品使用時に要する専有面積を最小化することができる。
【0119】
また、ベルトユニットの退避方向を、印字されたシートが装置から排出される方向と同方向に設定することで、排紙部へのアクセスが良好な構成にできる。
【0120】
また、ベルトユニットの退避位置は、複数ある画像形成ユニットの位置に応じて異なる退避位置を有することで、ユーザーからアクセスすべき画像形成ユニットの距離は一定量に設定することができ、奥側に配置された画像形成ユニットのアクセスも良好になる。
【0121】
また、ユーザーが最も奥側の画像形成ユニットにアクセスする場合、その手前側の画像形成ユニットは、開閉ユニットで覆われ保護されることになる。このことで、操作時の落下物等により、像担持体をはじめとする画像形成ユニット内の部品にダメージを与えることを未然に防止することができる。
【符号の説明】
【0122】
7a、7b、7c、7d 画像形成ユニット(プロセスカートリッジ)
12 ベルトユニット
12e 中間転写ベルト
14 定着装置
26 原稿読取部(イメージリーダ部)
43 開閉ユニット
70 画像形成部(プリント部)
72 定着ユニット
100、101 画像形成装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に装置本体に対して開閉ユニットを開放し、画像形成ユニットを着脱する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー画像形成装置の小型化が進み、デスク上に設置されるケースが増えており、ユーザの操作は、製品正面方向からの形態(フロントアクセス)が望ましいと考えられるようになってきている。
【0003】
特に、デスク上への設置を想定すると、ユーザアクセスが最も多い排紙部へのアクセスのし易さが重要であり、その高さや排紙方向が重要視されるようになってきている。
【0004】
また、前述した様にデスク上で設置されるケースが増えており、画像形成ユニットの着脱に加えて、ジャム処理等の操作を製品正面側から行えるよう構成された製品も考えられている。
【0005】
図27はその一例であり、本体正面側のドア241及び本体上面部のドア242を開放し、画像形成ユニット243にアクセスする構成であり、クラムシェル構成と呼ばれている(特許文献1参照)。
【0006】
更には、近年、カラー画像形成装置の小型化、低価格化が進み、新たな製品形態が生まれてきた。それは、カラー画像形成装置の上部に画像読み取り部を配置し、デスク上で手軽にカラーコピーを可能としたマルチファンクションカラープリンタであり、近年そのニーズが高まってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−29211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述したクラムシェル構成を採用したカラー画像形成装置では、装置の上方に広いスペースが無いとドアを開けることができず、画像形成ユニットの着脱が困難になる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため本発明は、画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットによって形成された画像を記録材に転写するためのベルトと、前記ベルトを備え装置本体に対して開閉可能な開閉ユニットと、を有し、前記ベルトは前記画像形成ユニットの上方に設けられ、前記開閉ユニットの開放時、前記画像形成ユニットが装置本体に対して着脱可能である画像形成装置において、前記開閉ユニットは水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例である画像形成装置を示す図。
【図2】画像形成装置の斜視図。
【図3】ベルトユニットを示す図。
【図4】ベルトユニットを示す図。
【図5】開閉ユニットの開状態を示す図。
【図6】開閉ユニットを示す図。
【図7】画像形成部側を示す図。
【図8】ベルトユニットの係合部を示す図。
【図9】開閉ユニットの開状態を示す図。
【図10】開閉ユニットの開状態を示す斜視図。
【図11】ベルトユニットの係合部を示す図。
【図12】開閉ユニットの開状態を示す図。
【図13】本発明の他の実施例である画像形成装置を示す図。
【図14】画像形成装置を示す図。
【図15】画像形成装置のフレームを示す図。
【図16】ベルトユニットの斜視図。
【図17】ベルトユニットを示す図。
【図18】ベルトユニットを示す図。
【図19】開閉ユニット及び定着ユニットの開状態を示す図。
【図20】定着ユニットを示す斜視図。
【図21】定着ユニットの端部を示す図。
【図22】ベルトユニットの端部を示す図。
【図23】定着ユニットの端部を示す図。
【図24】定着ユニットの端部を示す図。
【図25】開閉ユニット及び定着ユニットの開状態を示す図。
【図26】定着ユニットの端部を示す図。
【図27】従来の画像形成装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について詳しく説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は本発明を適用可能な画像形成装置の概略断面図である。まず図1に基づき画像形成装置の全体構成について説明する。尚、図1は画像形成装置の一態様であるマルチファンクションカラーレーザープリンタ100である。
【0014】
図1に示すマルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、装置本体に対して着脱可能な画像形成ユニットであるプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dを備えている。これら4個のプロセスカートリッジ7a〜7dは、同一構造であるが、異なる色、即ちイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)のトナーにより画像を形成する点で相違している。プロセスカートリッジ7a〜7dは、第1ユニット4a,4b,4c,4dと、第2ユニット5a,5b,5c,5dによって構成されている。
【0015】
第1ユニット4a〜4dは、それぞれ、現像ローラ24a,24b,24c,24dと、現像剤塗布ローラ25a,25b,25c,25d、及びトナー容器を有している。
【0016】
第2ユニット4a〜4dは、像担持体である感光ドラム1a,1b,1c,1dと、帯電ローラ2a,2b,2c,2dと、クリーニングブレード8a,8b,8c,8dと、廃トナー容器とを有している。
【0017】
プロセスカートリッジ7a〜7dの鉛直下方にはスキャナユニット3が配置され、画像信号に基づく露光を感光ドラム1a〜1dに対して行う。
【0018】
感光ドラム1a〜1dは、それぞれ、帯電ローラ2a〜2dによって所定の負極性の電位に帯電された後、スキャナユニット3によって静電潜像が形成される。この静電潜像は第1ユニット4a〜4dによって反転現像されて負極性のトナーが付着され、それぞれY、M、C、Bkのトナー像が形成される。
【0019】
ベルトユニット12は、中間転写ベルト12eと、駆動ローラ12fと、テンションローラ12gと、各感光ドラム1a〜1dに対向し中間転写ベルト12eの内側に設けられた一次転写ローラ12a,12b,12c,12dを有する。
【0020】
中間転写ベルト12eは駆動ローラ12f、テンションローラ12gに張架されており、テンションローラ12gが矢印E方向に張力をかけている。また一次転写ローラ12a〜12dは、不図示のバイアス印加手段により転写バイアスが印加される構成となっている。中間転写ベルト12eはプロセスカートリッジ7a〜7dの上方に設けられている。
【0021】
各感光ドラムは矢印方向に回転し、中間転写ベルト12eは矢印F方向に回転し、更に一次転写ローラ12a〜12dに正極性のバイアスが印加される。このことにより、感光ドラム1aから感光ドラム1dまで順次、感光ドラム上のトナー像が中間転写ベルト12e上に一次転写され、4色のトナー像が重なった状態で二次転写部15まで搬送される。
【0022】
給送装置13は、記録材であるシートSを収納する給紙カセット11内からシートSを給紙する給紙ローラ9と、給紙されたシートSを搬送する搬送ローラ対10とを有している。
【0023】
給紙カセット11は図1中矢印G方向へ引き抜くことができるよう構成されており、ユーザーは給紙カセット11を引き抜き、装置本体から取り外した後、給紙カセット11はシートSがセットされ、装置本体へ挿入されることでシート補給が完了する。
【0024】
給紙カセット11に収納されたシートSは、給紙ローラ9に圧接され、分離パッド23によって一枚ずつ分離され(摩擦片分離方式)搬送される。
【0025】
そして、給送装置13から搬送されたシートSはレジストローラ対17によって二次転写部15に搬送される。
【0026】
二次転写部15において、二次転写ローラ16に正極性のバイアスを印加することにより、中間転写ベルト12e上の4色のトナー像が搬送されたシートSに二次転写される。
【0027】
トナー像転写後のシートSは、定着装置14に搬送され、定着ローラ14aと加圧ローラ14bとによって加熱、加圧されてその表面にトナー像が定着される。定着されたシートSは排紙ローラ対20によって排出部である排紙トレイ21に排出される。
【0028】
一方、トナー像転写後に、感光ドラム1a〜1d表面に残ったトナーは、クリーニングブレード8a〜8dによって除去される。また、シートSへの二次転写後に中間転写ベルト12e上に残ったトナーは、ベルトクリーニング装置22によって除去され、除去されたトナーは、廃トナー搬送路(不図示)を通過し、装置奥面部に配置された廃トナー回収容器(不図示)へと回収される。
【0029】
図1、図2に示す様に、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、画像読取部であるイメージリーダ部26が最上部に配置されている。つまり画像形成部であるプリント部の上方にイメージリーダ部26が設けられており、イメージリーダ部26は後述する開閉ユニット43の上方に配置されている。イメージリーダ部26は、その上面に原稿をセットするための原稿台27と、原稿を押さえつける原稿押さえ28と、原稿の画像情報を読み取る読み取り手段29とで構成されている。
【0030】
読み取り手段29には、原稿表面に光を照射する光源と、原稿表面から反射した光を偏光するミラーと、ミラーからの光を集束させるレンズと、レンズにより集束された光を受光して原稿画像に対応する画像データ信号を生成するCCDセンサ等が備えられている。
【0031】
原稿押さえ28は原稿台27の上部に配置されており、原稿台の端部に設けられた回転支点30を中心に回転自在に取り付けられている。
【0032】
ユーザーは、原稿押さえ28を図2の位置まで開け、原稿台27上に原稿をセットし、原稿押さえ28を閉じることで原稿のセットが完了する。
【0033】
マルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、前述した読み取り手段29により画像情報を読み取りデータ化し、その画像データを元にトナー像を生成しシートに転写することでカラー画像の複写ができるようになっている。
【0034】
また、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100は、図1において左側面側を装置の正面側として設定しており、原稿のセット、及び給紙カセット11へのシートの補給は、装置正面側から操作可能な構成としている。
【0035】
次に本発明で特徴的であるベルトユニット12の中間転写ベルト12e、一次転写ローラ12a〜12d、駆動ローラ12f、テンションローラ12g等の位置決め構成、及び画像形成時の動作について図3、4を用いて説明する。図3は、装置本体内での中間転写ベルト12eの状態を示している。
【0036】
中間転写ベルト12eを張架している駆動ローラ12f、テンションローラ12gはその両端部に軸受12h、12iがそれぞれのローラに対して回転自在に取り付けられている。摺動抵抗を低減することを目的に軸受12h、12iはボールベアリングが採用されている。軸受12h、12iの外周面は、装置本体に形成された位置決め面41a、41b、42に押圧され当接することで位置決めがなされる。装置本体側には、軸受12h外周面に当接可能な位置に押圧レバー61が配置されている。押圧レバー61は、回転支軸62を中心に回転自在に支持されており、その上部に配置された圧縮バネ63の圧力によって軸受12hを図中矢印方向に押圧する機構になっている。これにより、駆動ローラ12fは上下方向、左右方向の位置決めがされる。
【0037】
また、装置本体には、軸受12iに当接可能な位置に押圧レバー64が配置されている。押圧レバー64も押圧レバー61同様に回転支軸65を中心に回転自在に支持されており、その上部に配置された引張バネ66により、図中時計周り方向の回転力を発生し、軸受12iを図中下方向に押圧する機構になっている。これにより、テンションローラ12gは、上下方向に位置決めがされる。
【0038】
以上のように、駆動ローラ12f、テンションローラ12gの姿勢が決定され、それらに張架された中間転写ベルト12eの位置決めがなされている。
【0039】
また、画像形成時以外には、一次転写ローラ12a〜12dは、図3のように中間転写ベルト12eに対して離間した状態で位置している。
【0040】
一次転写ローラ12a〜12dは、ベルトユニット12のベースとなるベース部材によって回転自在に支持されている。同時に付勢手段(不図示)により、常時中間転写ベルト12eの位置する方向(図2中下方向)に付勢されている。図3の状態は、前述した付勢手段に抗して、一次転写ローラ12a〜12dを退避させる離間部材(不図示)が働いている状態である。
【0041】
以上の構成によって、ベルトユニット12は装置本体に対して精度良く位置決めされるとともに、中間転写ベルト12eと感光ドラム1a〜1dとは、離間した状態で装置本体内に支持されていることになる。
【0042】
次に、画像形成時のベルトユニット12の状態について図4を用いて説明する。ベルトユニット12は、画像形成モードに入ると、前述した離間部材(不図示)が解除され、一次転写ローラ12a〜12dは、前述した付勢手段(不図示)により、中間転写ベルト12eを挟持した状態で感光ドラム1a〜1dに当接する。この状態で、一次転写ローラ12a〜12dに高電圧の印加が行われ、感光ドラム1a〜1d上のトナー像が中間転写ベルト12eへ転写できるようになる。
【0043】
中間転写ベルト12eは、常時テンション力Eが働いているテンションローラ12gが図中左右方向に移動することで、その張架状態が維持される。
【0044】
次に本発明で最も特徴的である開閉ユニット43の退避構成、及びプロセスカートリッジ7a〜7dの交換方法について図5を用いて説明する。
【0045】
図5は、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100の断面図であり、プロセスカートリッジ7aを着脱する様子を示している。図5に示す様に、開閉ユニット43は、図中左方向(製品正面方向)にスライド移動している。つまりベルトユニット12を備えた開閉ユニット43は水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉可能な構成となっている。
【0046】
開閉ユニット43は、主に前述したベルトユニット12、把手部44、及び排紙トレイ21を備えたカバー等で構成されている。
【0047】
図6に示す様に、開閉ユニット43は、装置本体に対してスムーズにスライド移動できる様にレール部材45がその両端部に配置されている。引き出し部の詳細な構成については後述することにする。
【0048】
前述したように画像形成時以外は、感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト12eは離間しており、引き出しの際に感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト12e表面が傷つく懸念はない。
【0049】
開閉ユニット43は、図5中左側、つまりプリント紙を装置外に排出する方向と同方向にスライド移動可能に構成されている。
【0050】
これにより、製品上部にイメージリーダ部26が配置された状態においても、排出部の視認性、アクセスのしやすさが良好な構成になっている。同時にシート経路が配置されている側の反対側にスライドする構成であるため、シート搬送に関わる部品を固定状態で配置することができ、シート搬送における信頼性が維持される。
【0051】
次に、実際のユーザー操作について説明をする。ユーザーは、プロセスカートリッジ7a〜7dにアクセスするために、まず把手部44をつかみ、製品正面方向に開閉ユニット43を引き出す。その際、前述したベルトユニット12を押圧位置決めしている付勢力(圧縮バネ63のバネ力)に抗する形で引き出しが行われる。若干の負荷が感じられるものの、押圧レバー61を摺動性の良い材料に設定することや、摺擦面を斜面に設定するような形状工夫により、その負荷は低減されており、実使用上問題ないレベルになっている。
【0052】
その後、プロセスカートリッジ7a〜7dは露出し、ユーザーは、ベルトユニット12が製品正面側に移動することで開放された空間からカートリッジ7a〜7dを取り出すことができるようになる。
【0053】
プロセスカートリッジ7a〜7dは、その断面形状が平行四辺形の形をしており、製品正面側から着脱をし易くなるよう工夫がされている。着脱方向は、装置本体に形成されたガイド部材(不図示)により案内されスムーズな着脱を可能にしている。
【0054】
この様な構成にすることで、製品の最上部に位置するイメージリーダ部26を退避移動させることなく、プロセスカートリッジ7a〜7dの交換が可能であり、ユーザーの煩わしい操作を廃止できる。また、イメージリーダ部26の退避に伴うコストアップ、重量アップを無くすことができる。
【0055】
また、複数の感光ドラム1a〜1dを水平方向に配置することで、製品の高さを低減することができ、その結果、排出部の高さも低くなるので排出部へのアクセスを良好にしている。同時に、デスク上に設置した際にも原稿面高さを許容値以下に設定することができ課題とされていた原稿面高さの問題をクリアすることができる。
【0056】
更に、排紙トレイ21を有する開閉ユニット43をスライド移動可能に構成することで、排出されたシートをトレイ上に残したまま、プロセスカートリッジ7の交換を行うことができる。つまり従来の様なクラムシェル構成では、トレイ上のシートを一時的に取り除いていたが、その必要はなくなり、ユーザビリティが向上した。
【0057】
次に開閉ユニット43のスライド機構、及びクリック機構について、図6、7を用いて説明する。図6は、開閉ユニット43の斜視図であり、図7は装置本体の部分断面図を示している。開閉ユニット43内に内蔵されたベルトユニット12の両端部には、レール部材45が取り付けられている。レール部材45は、摺動性の良い樹脂で成形されており、スライド方向に細長い形状をしている。レール部材45の先端部には、凹面部46が設けられている。
【0058】
一方、図7に示す様に、装置本体側には、前述したレール部材45と係合する位置に溝形状部47が設けられている。溝形状部47は、装置本体両側面部の内面に形成されており、レール部材45と溝形状部47の係合によって、開閉ユニット43は、図7中左右方向にスムーズにスライド移動することが可能になっている。
【0059】
前述した様に、ベルトユニット12は、駆動ローラ12f、テンションローラ12gにて位置決めがなされている。つまり、装置本体に開閉ユニット43がセットされた状態において、レール部材45と溝形状部47とは、接触しないよう隙間が設けられている。
【0060】
次に、クリック機構について図8を用いて説明する。図8は、レール部材45の先端部の拡大図である。凹面部46には、円筒形状部48がレール部材45に一体的に形成されている。この円筒形状部48に嵌り込むようにレバー部材49が配置されており、レバー部材49は円筒形状部48を中心に回転自在に取り付けられている。また、レバー部材49は摺動性の良いポリアセタール樹脂で形成されており、その上部には三角凸形状51が形成されている。
【0061】
また、レバー部材49の下部には、図中矢印方向に付勢されるよう圧縮バネ50が配置され、レバー部材49を押圧している。つまり、レバー部材49は、円筒形状部48を中心に反時計周り方向に付勢されていることになる。
【0062】
一方、装置本体側の溝形状部47の溝内面には、所定の位置に三角凹形状52a、52b、52c、52dが設けられている。
【0063】
ユーザーは、把手部44をつかみ開閉ユニット43を引き出していくと、三角凸形状51が三角凹形状52dに嵌り、クリック感を得ることができる。その状態は、図9に示す様な状態となり、最も奥側のプロセスカートリッジ7dが完全に露出した状態となっている。
【0064】
つまり、三角凹形状52a、52b、52c、52dの配置はそれぞれのプロセスカートリッジ7a、7b、7c、7dの位置に対応するよう設定されている。つまり最も奥側のプロセスカートリッジ7dを交換しようとした場合、開閉ユニットを全部引き出して開状態にしなくても、開閉ユニット43を図9、図10に示す位置まで引くことで、交換することができる。これは、上部にイメージリーダ部26が配置されている状態でもプロセスカートリッジ7dの交換が可能な位置関係になっている。
【0065】
また、図9、図10の状態は、手前側にあるプロセスカートリッジ7a、7b、7cは全て、開閉ユニット43で覆われている。これにより、万が一、取り外したプロセスカートリッジ7dを落下させた場合にも、感光ドラム1a、1b、1cの保護がなされる。つまり、ユーザーの操作ミスにより感光ドラム1a、1b、1cを傷つけることを未然に防止できる。
【0066】
図9の状態から、把手部44をつかみ、更に開閉ユニット43を引き出すと、図11に示す様に、レバー部材49は、圧縮バネ50の力に抗しながら時計周り方向に回転し、三角凸形状51が三角凹形状52dから外れ、スムーズにスライド移動が可能になる。次は、三角凸形状51が三角凹形状52cに嵌り、クリック感を得ることができる。この状態では、奥から二番目のプロセスカートリッジ7cが露出した状態になり取り外しが可能になる。
【0067】
このように、プロセスカートリッジの位置に応じて、開閉ユニット43の退避位置を設けることで、前述した様な感光ドラムの保護が可能になる。更には、ユーザーから交換したいプロセスカートリッジまでの距離を一定に保つことができ、奥側のプロセスカートリッジであっても、その交換作業性を損なわず作業できる。
【0068】
次にマルチファンクションカラーレーザープリンタ100のジャム処理手順について、図12を用いて説明する。図12は、マルチファンクションカラーレーザープリンタ100の縦断面図であり、前述した三角凸形状51が三角凹形状52dに嵌った状態である。
【0069】
ユーザーは、プロセスカートリッジ7dを取り外す。それにより、シート搬送部が完全に露出されるようになる。ユーザーは、搬送ローラ対10、レジストローラ対17、二次転写ローラ16を図12の矢印方向から、のぞき見ることができ、ジャムしたシートがどこにあるかをすぐに把握し、処理することができる。
【0070】
この様に、本実施例では、開閉ユニットは水平方向にスライドして装置本体に対して開閉するので、装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行うことができる。
【0071】
特に本実施例の様に、原稿を読み取る原稿読取部が開閉ユニットの上方に配置されている装置において、開閉ユニットが水平方向にスライドすることは、開閉ユニットと原稿読取部の干渉を避けることができ有効である。
【0072】
また本実施例では、開閉ユニットは、装置本体から排出される記録材を載置する排出部を有するが、開閉ユニットは水平方向にスライドするので、開閉ユニットの開放に先立って排出部上のシートを退ける必要がなく、操作性を向上することができる。
【0073】
また画像形成ユニットは複数であり、複数の画像形成ユニットは開閉ユニットのスライド方向に配設されているので、画像形成ユニットの着脱に必要な分だけ開閉ユニットを移動すればよく、更に操作性を向上することができる。
【0074】
また本実施例では、給紙カセットへのシート補給、原稿のセット、プロセスカートリッジの交換、ジャム処理の全てを製品正面側から行うことができ、ユーザー操作を向上することができる。
【0075】
また本実施例は、感光ドラムを水平方向に配置することで、製品の高さを低減でき、デスク上の設置を考えても原稿台高さを許容値以下に押さえることができる。
【0076】
本実施例は、給紙カセットの着脱方向を製品正面側の構成とし、ベルトユニットの移動方向を給紙カセットの着脱方向と同方向としている。しかし、ベルトユニットをシート搬送方向と直交する方向へ、つまり装置本体の側面方向へ水平にスライド移動する構成であってもよい。この構成であっても、イメージリーダ部を退避することなく、プロセスカートリッジの交換が可能になる。更に、移動したベルトユニットがユーザーとプロセスカートリッジの間に位置しないため、ユーザーからプロセスカートリッジまでの距離が短く設定でき、プロセスカートリッジの交換作業性が良好になるという利点もある。
【0077】
また、別の構成として、給紙カセットの着脱方向をシート搬送方向と直交する方向に給紙カセットを着脱する構成とし、ベルトユニットの移動方向を給紙カセットの着脱方向と直交する方向、つまり装置本体の正面方向としてもよい。重要なことは、プロセスカートリッジを着脱のために、ベルトユニットを水平方向に移動することであり、これによりイメージリーダ部を退避する必要のないマルチファンクションプリンタを構成することができる。
【0078】
以上、本実施例によれば、その装置上部に配置されたイメージリーダ部を退避させることなく、画像形成ユニットの交換が可能となった。これにより、重量物であるイメージリーダ部を可動式にする必要がなくなり、イメージリーダ部の開閉といったユーザーの煩わしい操作を無くすことができた。同時に精度が要求されるイメージリーダ部を固定して支持することで、シンプル、且つ信頼性の高い製品構造にすることができた。
【0079】
また、従来イメージリーダ部を回転可動式に構成することで必要とされていた回転支点部近傍の強度アップ用の部品や、イメージリーダ部が開いた状態で製品重量バランスを維持するための部品が不要になり、コストアップや重量アップを抑制することができた。
【0080】
次に本発明の他の実施例について説明する。図13は本発明を適用した画像形成装置の一態様であるカラーレーザービームプリンタ101の全体構成を示す縦断面図である。前述した実施例に対して原稿読取部を備えていない点を除き、基本的な構成は同一であり異なる部分について主として説明する。
【0081】
図13に示す様に、本実施例の画像形成装置は、前述した実施例の画像形成装置に比べ、Bkのプロセスカートリッジ7dが水平方向において定着装置14側にずれており、正面から見た装置の奥行きを小さくしている。
【0082】
この構成において図14に示す様に、開閉ユニット43が排紙トレイ21と共に、本体に備えられる不図示のスライド機構によって本体正面側である図中左側にスライド移動するものである。また、Bkのカートリッジ7dの上部に配置される定着装置14は、カバーと共にユニット化され定着ユニット72として、装置本体に備えられる回転支点71を中心に上方向かつ図中右側の本体背面方向に回転移動し、二次転写部15を露出させる。定着ユニット72の回転移動量は、Bkのカートリッジ7d交換に必要な空間、及びジャム処理行うのに必要な空間を確保する移動量となっている。つまり定着ユニット72は装置本体に対して開閉可能である。また定着ユニットは、鉛直方向に見て、少なくとも画像形成ユニットの一部と重なっている。
【0083】
給紙カセット11の着脱方向は矢印G方向であり、ユーザはカートリッジ交換及び矢印Hで示す方向からジャム時のアクセスをすることで、全ての操作を装置本体正面側である図中左側から行うことができる。
【0084】
また、画像形成装置は、その上部にイメージリーダ部を配置したマルチファンクションプリンタとしたことで、デスク上に設置できるようなサイズで、カラープリンタと同じ操作方法で使用でき、手軽で使い易いカラー複写機を提供することができるようになった。
【0085】
次に、画像形成装置101のフレーム構成について図15を用いて説明する。画像形成装置101は、底板31の上に左側板32、右側板33を配置し、左右側板32、33を橋渡しするように、前ステー34、下ステー35、中ステー36、後ろステー37を配置し構成されている。
【0086】
下ステー35は給紙カセット11とスキャナユニット3とを仕切るよう配置され、中ステー36は、スキャナユニット3とプロセスカートリッジ7a〜7dとの間に配置されている。
【0087】
左側板32にはベルトユニットの位置決め面である凸形状部32a、32b、32c、が形成され、右側板33も同様に凸形状部33a、33b、33cが形成されている。また、後述する加圧部材32d、33dはそれぞれ左右側板32,33に不図示のビスで固定されている。
【0088】
前述したフレーム構成部品は、その接合面において不図示のビスで締結されており、4つのステーと左右側板で箱形状を形成することで全体のフレーム剛性を高めている。
【0089】
ベルトユニット12の装置本体への位置決め構成を図16を用いて説明する。
図16に示す様に、ベルトユニット12は、駆動ローラ12fの軸受け12hが左側板32の凸形状部32a、32bに、また軸受け12iが右側板33の凸形状部33a、33bに加圧部材32d、33d(図15参照)からの加圧力で突き当てられる。尚、駆動ローラ12fは二次転写対向ローラも兼ね、加圧部材32d、33dはそれぞれ左右側板32、33に固定されている。更に、テンションローラ12gの軸受け12jが左側板32の凸形状部32cに、軸受け12kが右側板33の凸形状部33cにそれぞれ不図示の加圧部材により突き当てられることで、ベルトユニット12は装置本体に位置決めされる。
【0090】
駆動ローラ12f、テンションローラ12gを橋渡しするようにケーシング12l、ケーシング12mが配置され、その先端にはリブ形状部12n、12oが形成されている。
【0091】
図17に示す様に、印字動作中はベルトユニット12に備えられる一次転写ローラ12a〜12dは不図示の加圧バネにより、中間転写ベルト12eを感光ドラム1a〜1dへ当接させ、感光ドラム1a〜1d上のトナー像を順次、中間転写ベルト12e上に転写する。
【0092】
図18に示すように、印字動作の終了時や、ジャムが発生した、一次転写ローラ12a〜12dはベルトユニット12に備えられる不図示の離間機構により感光ドラム1a〜1dから離間退避するものである。
【0093】
ベルトユニット12は一次転写ローラ12a〜12dが離間退避した状態で、装置本体に備えられるレール機構により、図19に示す様に本体正面側である図中左側にスライド移動可能となっている。つまりカートリッジ交換、ジャム処理時にスライド移動可能な構成となっている。またベルトユニット12は図19(a)、(b)、(c)で示す様に、任意の位置で停止させることができ、交換するカートリッジにアクセスできる距離だけスライド移動すれば良い構成になっているので、ユーザから交換するカートリッジまでの距離を一定にできる。
【0094】
定着ユニット72は図20に示す様に、ユニットを構成する定着フレーム14c、また定着フレーム14cには定着ローラ14a、加圧ローラ14b、排紙ローラ対20が備えられている。そして定着フレーム14c両側には、U形状部14g、14hを形成し、加圧ブロック14d、14eが不図示のビスで定着フレーム14cに固定されている。定着フレーム14cの図中右側には駆動を伝達するギア軸14fが加締められている。
【0095】
定着ユニット72の装置本体への位置決め構成を、右側板33側を用いて図21に示し、シート幅方向(シートの搬送方向と直交する方向)の位置関係を図22に示す。なお、図21は右側板33側を示すものであるが、図22に示す様に、左側板32側もそれぞれの部品を左右対称に配置し、同じ位置決め構成をとなっている。
【0096】
まず、定着ユニット72を構成する定着フレーム14cのU形状部14hをベルトユニット12の駆動ローラ12fの軸受け12iに突き当てる。更に、図23に示す様に、定着フレーム14cに加締められたギア軸14fを左側板32の突き当て面32eに突き当てる。前述のU形状部14g、14h、及びギア軸14fの3箇所を突き当てることで定着ユニット72を本体へ位置決めするものである。また、定着ユニット72へ駆動が伝わるとギア軸14fは左側板32の突き当て面32e方向に力が加わる構成となっており、確実に突き当て面32eに突き当たるものである。
【0097】
また図21に示す様に右側板33に備えられる加圧部材33dは定着ユニット72に備えられる加圧ブロック14eを介し定着フレーム14cのU形状部14hを駆動ローラ12fの軸受け12iに突き当てる。更に、駆動ローラ12fの軸受け12iを右側板の33凸形状部33a、33bに突き当てる。この構成により、定着ユニット72をベルトユニット12及び本体に確実に位置決めするものである。
【0098】
また、回転支点71において、定着ユニット72と装置本体とは所定のクリアランスを設けており、定着ユニット72の装置本体への位置決めは上述の3箇所のみで行う構成となっている。
【0099】
前述した様に、定着ユニット72は本体に備えられる回転支点71を中心に本体背面側に回転し二次転写部15を露出する構成となっている。このような構成にすることで、Bkのカートリッジの交換性及び、ジャム処理性を向上すると共に、すべてのアクセスを本体正面から行うことができる。
【0100】
更に、上記構成とすることで、定着ユニット72をBkのカートリッジ上部に配置してもBkのカートリッジ交換が可能となるため、装置本体の奥行き方向の寸法を最小にするものである。
【0101】
次に、ベルトユニット12と定着ユニット72の連動機構を、右側板33側を用いて詳述する。前述の様に左側板32側も同様の機構となっている。
【0102】
図24はベルトユニット12を本体から引き出す際の機構を示したものであり図24(a)→(e)の順に動作するものである。
【0103】
図24(a)に示す状態は、ベルトユニット12及び定着ユニット72が本体に位置決めされている状態である。つまり、右側板33に固定された加圧部材33dは、定着フレーム14cに固定された加圧ブロック14eを介して定着フレーム14cを軸受け12iに突き当て、軸受け12iは右側板33の凸形状部33a、33bに突き当てられている状態である。
【0104】
図24(b)に示す様に、ベルトユニット12が本体正面側である左方向にスライド移動すると、J部において、加圧ブロック14eは軸受け12iによって上方向へと持ち上げられ、定着ユニット72は時計周り方向へと回転される。この時、内部にバネを備える加圧部材33dはレバー部33fはK部において加圧ブロック14eにより押し上げられ退避するものである。
【0105】
ベルトユニット12が図24(c)、(d)の位置では、加圧部材33dのボス33gがケーシング12mのリブ形状部12oの上面を通過するおとで退避するものである。
【0106】
図24(e)に示す様に、ベルトユニット12はある所定の距離スライド移動すると、加圧部材33dのレバー部33fは右側板33の切り起こし部33hにおいて加圧ブロック14eをそれ以上反時計方向へ回転するのを防止する。これにより、定着ユニット72を退避位置で停止させるものである。ここで、定着ユニット72の退避位置は、Bkのカートリッジ上部に配置された定着ユニット72を、Bkのカートリッジが容易に交換できる位置まで回転し退避した位置となっている。
【0107】
また、図25中一点鎖線で示す前述の退避位置からユーザが定着ユニット72を更に本体背面側に開くことで、定着ユニット72は更に背面側に回転するものである。このように構成することで、クリック感等の余計な力を必要とすることなく、ユーザはさらにBkカートリッジの交換や、ジャム処理を容易に行うことができる構成となっている。
【0108】
次に、図26は、ベルトユニット12をスライド移動し、本体へセットする時の機構を示したものであり、図26(a)→(e)の順で動作するものである。
【0109】
ユーザが定着ユニット72を退避位置へセットすると、前述したように定着ユニット72は図26(a)の位置で停止する。
【0110】
図26(b)に示す様に、ベルトユニット12が右方向にスライド移動してくると、L部において加圧部材33dはボス33gがケーシング12mのリブ形状部12oに押し上げられる。そして更に図26(c)に示す様にリブ形状部12oの上面を通過することで退避位置へと移動する。
【0111】
図26(d)のM部において、リブ形状部12oは加圧ブロック14eを下方向へ押し下げることで、定着ユニット72のU形状部14hが軸受け12iに確実にはまり込む。そして図26(e)で示す様に、加圧部材33dで加圧されることで、ベルトユニット12及び、定着ユニット72を本体に確実に位置決めするものである。
【0112】
このように本実施例では、開閉ユニットは水平方向にスライドして装置本体に対して開閉するので、装置の上方に広いスペースがなくても、開閉ユニットを装置本体に対して開閉し、画像形成ユニットの着脱を行うことができる。
【0113】
また本実施例では上述した構成とすることで、定着ユニットが本体背面側へ回転しBkカートリッジの交換を行えるようにしたことで、定着ユニットをBkカートリッジ上部へ配置することができ、装置本体の奥行き寸法を最小化することが可能である。また、給紙カセットの着脱方向、及びベルトユニットのスライド方向を本体正面側とし、定着ユニットは本体背面側へ回転することで、紙の補給、カートリッジ交換、ジャム処理の操作を全て本体正面側から行うことが可能である。更に、ベルトユニットの移動と連動して定着ユニットも回転するので、簡単な操作でカートリッジ交換、ジャム処理の操作をすることが可能である。
【0114】
ベルトユニットと定着ユニットを同一個所及び同一の加圧部材で本体へ位置決めすることで、精度良く、確実に装置本体へ位置決めすることが可能である。
【0115】
本実施例では、定着ユニットの装置本体への固定、解除をベルトユニット、及び定着ユニットが連動して行う構成であるが、ベルトユニットをスライド移動した後、レバー部材等を操作することで定着ユニットの装置本体への固定、解除を行う構成でも良い。また、定着ユニットは回転移動するものではなく、本体背面側へスライド移動するものでも良い。このような構成とすることでカートリッジ交換性、ジャム処理性の向上を図ることが可能である。
【0116】
以上、本実施例によれば、画像形成ユニットを略水平方向に配置し、その上部のベルトユニットを略水平な方向に移動し、移動したことによって形成される空間に画像形成ユニットを装置本体から着脱可能に構成した。このことで、製品の高さを低減でき、デスク上に設置された状態においても原稿台高さを適正な高さに設定することができる。
【0117】
また、ベルトユニット上部に排紙トレイを有し、排紙トレイとベルトユニットとを一体的に構成し、排紙トレイをベルトユニットと同様に移動可能に構成することでトレイ上に出力シートを残したまま、画像形成ユニットの交換を可能にした。これにより、従来構成であるクラムシェルの際に、ユーザーが行っていたトレイ上のシートの取り除きが不必要になり、ユーザーの煩わしい操作を廃止できる。
【0118】
また、ベルトユニットの退避方向を装置本体の正面方向、且つシート収納カセットの着脱方向と同方向に設定することで、シートの補給、画像形成ユニットの着脱、ジャム処理の全ての操作を製品正面側から行うことができる。そしてデスク上に設定した場合でも製品使用時に要する専有面積を最小化することができる。
【0119】
また、ベルトユニットの退避方向を、印字されたシートが装置から排出される方向と同方向に設定することで、排紙部へのアクセスが良好な構成にできる。
【0120】
また、ベルトユニットの退避位置は、複数ある画像形成ユニットの位置に応じて異なる退避位置を有することで、ユーザーからアクセスすべき画像形成ユニットの距離は一定量に設定することができ、奥側に配置された画像形成ユニットのアクセスも良好になる。
【0121】
また、ユーザーが最も奥側の画像形成ユニットにアクセスする場合、その手前側の画像形成ユニットは、開閉ユニットで覆われ保護されることになる。このことで、操作時の落下物等により、像担持体をはじめとする画像形成ユニット内の部品にダメージを与えることを未然に防止することができる。
【符号の説明】
【0122】
7a、7b、7c、7d 画像形成ユニット(プロセスカートリッジ)
12 ベルトユニット
12e 中間転写ベルト
14 定着装置
26 原稿読取部(イメージリーダ部)
43 開閉ユニット
70 画像形成部(プリント部)
72 定着ユニット
100、101 画像形成装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットによって形成された画像を記録材に転写するためのベルトと、前記ベルトを備え装置本体に対して開閉可能な開閉ユニットと、を有し、前記ベルトは前記画像形成ユニットの上方に設けられ、前記開閉ユニットの開放時、前記画像形成ユニットが装置本体に対して着脱可能である画像形成装置において、
前記開閉ユニットは水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記開閉ユニットは、装置本体から排出される記録材を載置する排出部を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成ユニットは複数であり、前記複数の画像形成ユニットは前記開閉ユニットのスライド方向に配設されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
原稿を読み取る原稿読取部を有し、前記原稿読取部は前記開閉ユニットの上方に配置されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
未定着像を記録材上に定着する定着ユニットを有し、前記定着ユニットは装置本体に対して開閉可能であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記定着ユニットは、鉛直方向に見て、少なくとも画像形成ユニットの一部と重なることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項1】
画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットによって形成された画像を記録材に転写するためのベルトと、前記ベルトを備え装置本体に対して開閉可能な開閉ユニットと、を有し、前記ベルトは前記画像形成ユニットの上方に設けられ、前記開閉ユニットの開放時、前記画像形成ユニットが装置本体に対して着脱可能である画像形成装置において、
前記開閉ユニットは水平方向にスライドすることにより装置本体に対して開閉することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記開閉ユニットは、装置本体から排出される記録材を載置する排出部を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成ユニットは複数であり、前記複数の画像形成ユニットは前記開閉ユニットのスライド方向に配設されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
原稿を読み取る原稿読取部を有し、前記原稿読取部は前記開閉ユニットの上方に配置されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
未定着像を記録材上に定着する定着ユニットを有し、前記定着ユニットは装置本体に対して開閉可能であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記定着ユニットは、鉛直方向に見て、少なくとも画像形成ユニットの一部と重なることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2012−88742(P2012−88742A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−11208(P2012−11208)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【分割の表示】特願2006−341399(P2006−341399)の分割
【原出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【分割の表示】特願2006−341399(P2006−341399)の分割
【原出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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