説明

画像表示装置

【課題】光検出部を配置した場合でも小型化を図ることができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像表示装置は、画像信号に応じて強度変調した光を出射する光源部と、反射ミラーの変位により入射した光を走査する走査部と、走査部により走査した光を投射対象に投射する投射部と、反射ミラーへ向かう光のうち反射ミラーにより反射されずに背面側に通過する光の強度を検出する光検出部と、を備え、光検出部による検出結果に基づき、前記光源部を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。詳細には、画像信号に応じて強度変調した光を走査部により走査し、投射対象に投射する画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像信号に応じて強度変調した光を光源部から出射し、この光を走査部により2次元方向に走査して画像を表示する走査型画像表示装置が知られている。この種の走査型画像表示装置として、例えば、網膜走査型画像表示装置やスクリーン走査型画像表示装置が知られている。網膜走査型画像表示装置は、投射対象を利用者の網膜とするものであり、スクリーン走査型画像表示装置は投射対象をスクリーンとするものである。
【0003】
かかる画像表示装置において、走査部により走査された光の強度を検出する光検出部が配置され、この光検出部により検出した光の強度に応じて光源部を制御するものがある(例えば、特許文献1)。
【0004】
この種の画像表示装置では、光検出部により検出した光の強度に応じて、光源部から出射する光の強度調整処理や光の出射停止処理などが行われる。例えば、光源部が故障して極端に高い強度の光が光源部から出射した場合には、光検出部で受光する光の強度が高いため、光源部からの光の出射が停止される。また、光源部が光を出射する際に発生する熱や外気温の変化等に起因して光の強度が設定値から外れた場合でも、光検出部により検出した光の強度に基づいて、光源部から出射させる光の強度を設定値内に保つようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−233562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように光検出部を設けた従来の画像表示装置では、画像を表示するために投射対象に投射する画像形成用の光の走査範囲(以下、「有効走査範囲」という)内に光検出部があると、画像形成の妨げとなる。従って、光検出部は、有効走査範囲以外に配置しなければならない。
【0007】
しかしながら、光検出部を有効走査範囲以外に配置すると小型化の妨げになり、そのスペースを確保することが難しい。特に、光走査部による走査が高速となる場合には、光の強度を検出するために所定時間以上光を入射しておく必要があり、光検出部のサイズは大きくなり、スペースの確保がより困難となる。しかも、光検出部で光を検出させるためには、走査部を動作させなければならないなどの問題もある。
【0008】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、光検出部を配置した場合でも小型化を図ることができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、画像信号に応じて強度変調した光を出射する光源部と、反射ミラーの変位により入射した光を走査する走査部と、前記走査部により走査した光を投射対象に投射する投射部と、を備え、前記反射ミラーへ向かう光のうち前記反射ミラーにより表面側で反射されずに背面側に通過する光の強度を検出する光検出部と、前記光検出部による検出結果に基づき、前記光源部を制御する制御手段と、を備えた画像表示装置とした。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、前記反射ミラーの一部に光通過部を設けており、前記光検出部は、前記反射ミラーへ向かう光のうち前記光通過部を通過した光を検出することを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像表示装置において、前記反射ミラーは、揺動軸を中心として揺動しており、前記光通過部は、前記反射ミラーの前記揺動軸上に形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像表示装置において、前記光通過部は、前記揺動軸上の複数箇所に形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記制御手段は、前記光検出部で検出した光の強度が所定の閾値を超えたとき、前記光源部からの光の出射を停止することを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記制御手段は、前記光検出部で検出した光の強度に基づいて、前記光源部から出射する光の強度を調整することを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記光検出部は、ラインセンサ又はエリアセンサであり、前記制御手段は、前記光検出部に入射する位置に応じて前記光走査部により光の走査位置を検出し、当該検出結果に基づいたタイミングで前記光源部からの光の出射を行うことを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像表示装置において、前記反射ミラーは、その背面に反射面を有し、前記光通過部を通過した光を反射して前記反射面に入射させる第2反射ミラーを有し、前記光検出部は、前記第2反射ミラーで反射した光が入射する位置に配置されたことを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記光検出部は、前記反射ミラーの背面側に配置されていることを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記投射対象を利用者の眼とし、当該利用者の眼の網膜上で、画像信号に応じて強度変調した光を走査することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、反射ミラーへ向かう光のうち表面側で反射されずに背面側に通過する光の強度を検出する光検出部を備え、その検出結果に基づき、画像信号に応じて強度変調した光を出射する光源部を制御するので、光検出部を反射ミラーの背面側に配置するなど、光検出部を、反射ミラーへ向かう光の有効走査範囲内に配置することが可能となり、光検出部を配置した場合でも小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示装置の電気的及び光学的構成を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る偏向素子の構成要素を表す説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る偏向素子の構成要素を表す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る偏向素子の反射ミラーの開口を通過した光を光検出部で検出する様子を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像表示装置において実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る偏向素子及び光検出部の説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る偏向素子の説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る偏向素子の説明図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る偏向素子の説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る偏向素子の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では画像表示装置の一例として、画像信号に応じた光を走査して、利用者の少なくとも一方の網膜に画像を投影し、画像を表示する網膜走査型画像表示装置を例に挙げて説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、画像信号に応じた強度の光を走査してスクリーン上に画像を投影表示するスクリーン走査型画像表示装置等、画像信号に応じた強度の光を走査して画像を表示する他の画像表示装置に対して適用することができる。
【0022】
[1.網膜走査型画像表示装置の構成]
まず、本実施形態に係る網膜走査型画像表示装置(以下、「RSD1」という)の構成について、図1を参照して具体的に説明する。RSD1は、上述したように、投射対象を利用者の眼とし、その利用者の眼の網膜上で、画像信号に応じて強度変調した光を走査する装置である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係るRSD1は、駆動信号供給回路10、光源部20、光ファイバー30、コリメート光学系40、高速走査部50、第1リレー光学系55、低速走査部60、第2リレー光学系65、ハーフミラー70、光検出部80を備えている。
【0024】
駆動信号供給回路10は、入力される画像信号Sに基づいて、画像を形成するための要素となる三原色それぞれの色に応じた各色(赤色、緑色、青色)の画像信号を画素単位で生成する。すなわち、駆動信号供給回路10からは、各色の画像信号として、R(赤色)駆動信号11r,G(緑色)駆動信号11g,B(青色)駆動信号11bが画素単位で生成されて出力される。また、駆動信号供給回路10は、高速走査部50で使用される高速駆動信号12と、低速走査部60で使用される低速駆動信号13とをそれぞれ出力する。
【0025】
光源部20には、Rレーザドライバ21r,Gレーザドライバ21g,Bレーザドライバ21bが設けられる。Rレーザドライバ21r,Gレーザドライバ21g,Bレーザドライバ21bは、それぞれ駆動信号供給回路10から出力されるR駆動信号11r,G駆動信号11g,B駆動信号11bをもとに、Rレーザ22r,Gレーザ22g,Bレーザ22bへそれぞれ駆動電流を供給する。各レーザ22r,22g,22bは、各レーザドライバ21r,21g,21bから供給される駆動電流に応じて強度変調されたレーザ光(「光束」とも呼ぶ。)を出射する。各レーザ22r,22g,22bは、例えば、半導体レーザや高調波発生機構付き固体レーザとして構成することが可能である。なお、半導体レーザを用いる場合は駆動電流を直接変調して、レーザ光の強度変調を行うことができるが、固体レーザを用いる場合は、各レーザそれぞれに外部変調器を備えてレーザ光の強度変調を行う必要がある。
【0026】
さらに、光源部20には、コリメート光学系23,24,25と、このコリメートされたレーザ光を合波するためのダイクロイックミラー26,27,28と、結合光学系29とが設けられている。各レーザ22r,22g,22bから出射したレーザ光は、コリメート光学系23,24,25によってそれぞれ平行光化された後に、ダイクロイックミラー26,27,28に入射される。その後、これらのダイクロイックミラー26,27,28により、3原色の各レーザ光が波長選択的に反射・透過して結合光学系29に達し、合波されて光ファイバー30へ出射される。このように光ファイバー30へ出射されるレーザ光は、画像光Lbであり、強度変調された各色のレーザ光が合波されたものである。つまり、光源部20は、画像信号に応じて強度変調した光を出射するものである。
【0027】
コリメート光学系40は、光源部20で生成され、光ファイバー30を介して出射されるレーザ光を平行光化する。高速走査部50及び低速走査部60は、光ファイバー30から入射されたレーザ光を画像として利用者の網膜101bに投影可能な状態にするために、主走査方向と副走査方向に走査して走査光束とする走査部を構成する。高速走査部50は、コリメート光学系40で平行光化されて入射するレーザ光を画像表示のために主走査方向に往復走査する。また、低速走査部60は、高速走査部50で主走査方向に走査され、第1リレー光学系55を介して入射するレーザ光を主走査方向に略直交する副走査方向に走査する。なお、ここでは、表示する画像の水平方向を主走査方向をとし、表示する画像の垂直方向を副走査方向とするが、主走査方向が垂直方向、副走査方向が水平方向であっても良い。
【0028】
高速走査部50は、揺動軸を中心として揺動することによってレーザ光を主走査方向に走査する反射ミラー52を有する共振型の偏向素子51と、この偏向素子51を共振させて偏向素子51の反射ミラー52を揺動させる駆動信号を高速駆動信号12に基づいて発生する高速走査駆動回路53を備えている。
【0029】
一方、低速走査部60は、揺動軸を中心として揺動することによってレーザ光を副走査方向に走査する反射ミラー62を有する非共振型の偏向素子61と、この偏向素子61の反射ミラー62を非共振状態で強制的に揺動させる駆動信号を低速駆動信号13に基づいて発生する低速走査駆動回路63とを備える。この低速走査部60は、表示すべき画像の1フレームごとに、画像を形成するためのレーザ光を最初の走査線から最後の走査線に向かって副走査方向に走査する。ここで「走査線」とは、高速走査部50による主走査方向への1走査を意味する。
【0030】
また、詳しくは後述するが、偏向素子61の反射ミラー62には、その揺動軸上に、開口120(図2参照)が形成されている。RSD1では、この開口120を透過したレーザ光を光検出部80で検出することによって、各種の処理を実行している。
【0031】
偏向素子51,61は、ここではガルバノミラーを用いることとするが、レーザ光を走査するようにその反射ミラー52,62を揺動又は回転させられるものであれば、圧電駆動、電磁駆動、静電駆動等いずれの駆動方式によるものであってもよい。
【0032】
高速走査部50と低速走査部60との間でレーザ光を中継する第1リレー光学系55は、偏向素子51の反射ミラー52によって主走査方向に走査されたレーザ光を偏向素子61の反射ミラー62に収束させる。そして、このレーザ光が偏向素子61の反射ミラー62によって副走査方向に走査される。偏向素子61によって走査されたレーザ光は、正の屈折力を持つ2つのレンズ65a,65bが直列配置された第2リレー光学系65を介して、眼101の前方に位置させたハーフミラー70で反射されて利用者の瞳孔101aに入射する。これにより、そして、網膜101b上で、画像信号Sに応じて強度変調されたレーザ光が走査される。網膜101b上に画像信号Sに応じた画像が投影され、利用者は瞳孔101aに入射するレーザ光(画像光Lb)を画像として認識する。また、ハーフミラー70は外光Laを透過して利用者の瞳孔101aに入射させるようにしており、これにより利用者は外光Laに基づく外景に画像光Lbに基づく画像を重ねた画像を視認することができる。なお、レンズ65b及びハーフミラー70は、走査部により走査した光を投射対象に投射する投射部として機能する。
【0033】
なお、第2リレー光学系65においては、レンズ65aによって、それぞれのレーザ光がそのレーザ光の中心線を相互に略平行にされ、かつそれぞれ収束レーザ光に変換される。そして、レンズ65bによってそれぞれほぼ平行なレーザ光となると共に、これらのレーザ光の中心線が利用者の瞳孔101aに収束するように変換される。
【0034】
[2.出射光の強度検出]
次に、本実施形態に係るRSD1の特徴的部分である、光源部20からの出射光、特に出射光の強度を検出するための構成について具体的に説明する。
【0035】
本実施形態に係るRSD1では、低速走査部60に設けた偏向素子61の反射ミラー62の一部に光通過部としての開口120が形成されており、その開口120からの光が光検出部80により検出される。
【0036】
偏向素子61は、図2に示すように、第1部材108と、第1部材108を支持する第2部材111と、第1部材の4つの隅に固着される圧電体112a〜112dとから構成されている。第1部材108としては、例えば、ステンレスなどの金属部材やシリコンなどの半導体材料、合成樹脂等を使用することができる。また、圧電体112a〜112dとしては、例えば、PZT圧電体やチタン酸バリウム等の圧電体を使用することができる。
【0037】
第1部材108は、反射ミラー62と、その反射ミラー62を端部を支持するミラー支持部103a,103bと、これらミラー支持部103a,103bに連結して反射ミラー62を保持する枠部104により構成されている。なお、反射ミラー62は表面62aを鏡面に仕上げ、光の反射損失を低減するためのアルミニュウムや銀の薄膜を堆積している。
【0038】
枠部104は、梁部105a,105bと、梁部105a,105bの両端に位置する固定部106a〜106d等から構成されている。ここで、ミラー支持部103a,103bは梁部105aのほぼ中央部において梁部105aと連結されている。また、ミラー支持部103bと梁部105bも同様である。圧電体112aは梁部105aと固定部106aとに、圧電体112bは梁部105aと固定部106bとにそれぞれ跨って導電性接着剤により固定されている。同様に、圧電体112cと圧電体112dも、梁部105bと固定部106c及び梁部105bと固定部106dにそれぞれ跨って導電性接着剤により固定されている。
【0039】
本実施形態においては、さらに、反射ミラー62の揺動軸上の中心に、開口120が形成されており、その開口120を透過したレーザ光が後述する光検出部80によって検出されることとなる。第1部材108は、その厚さが例えば10μm〜50μmである。また、レーザ光が直径1mmであると仮定すると、反射ミラー62は、十分に反射させることができる大きさであり、その開口120が約0.1mm〜0.15mmとなる。
【0040】
第2部材111は、底部109と、両端部に設けた凸部110a,10bとから構成されている。第2部材111として、例えば、アルミニュウムの金属、プラスチック、セラミックスなどを使用することができる。図3に示すように、第1部材108と第2部材111とは、固定される。すなわち、固定部106a,106cは凸部110aに重ねて接着剤により固定され、固定部106b,106dは凸部110bに重ねて接着剤により固定される。
【0041】
さらに、第2部材111の底部109には、図2に示すように、反射ミラー62の開口120を透過するレーザ光を検出する光検出部80が設置されている。この光検出部80は、フォトダイオードで構成されている。
【0042】
また、図3に示すように、圧電体112a,112cは配線114aと共通配線115及び導電性材料からなる枠部104を介して駆動回路113から交流電圧が印加される。同様に、圧電体112b,112dとは配線114bと共通配線115及び枠部104を介して駆動回路113から上記交流電圧とは逆相の交流電圧が印加されるように構成されている。各圧電体112a〜112dは駆動回路113からの交流電圧により振動し、梁部105a,105bに対してこの振動を伝達する。梁部105a,105bの振動により、ミラー支持部103a,103bに回転トルクを与えて捻れ変位を発生させ、各ミラー支持部103a,103bを揺動軸として反射ミラー62に揺動振動を発生させる。
【0043】
なお、偏向素子61は、反射ミラー62を揺動させることができる構成であれば、上述の構成に限られない。例えば、反射ミラーを一つの梁部で支持し、この梁部に捻れ変位を発生させることにより、反射ミラーを揺動させる構成にしてもよい。
【0044】
[3.光検出部80での光の検出方法について]
上述した実施形態において、光検出部80での光の検出方法について図4を用いて以下に説明する。
【0045】
図4(a)に示すように、反射ミラー62は、ミラー支持部103a,103bにより支持されており、これらのミラー支持部103a,103bを揺動軸として揺動可能である。また、この反射ミラー62には、高速走査部50により走査された光が符号A1を光軸中心として入射して、反射ミラー62で反射する。このため、反射ミラー62が揺動することによって、反射ミラー62の揺動角度に応じた走査位置で反射ミラー62に入射する光が走査される。
【0046】
この反射ミラー62の一部には、上述したように、光通過部としての開口120が形成されている。この開口120は、反射ミラー62における揺動軸上に形成されている。この反射ミラー62に向かう光は、一部が反射ミラー62の表面62a側で反射されるとともに、残りの一部が開口120を通過し、反射ミラー62の背面62b側に導かれる。反射ミラー62の背面62b側には光検出部80が配置されており、反射ミラー62へ向かう光のうち、開口120を通過した光の強度を検出する。
【0047】
詳しくは後述する処理が実行されることによって、光の強度が検出された結果に基づいて、光源部20が制御されることとなる。特に、光源部20からの光を強制停止させたり、その光の強度を調整させたりすることとなる。
【0048】
このように、RSD1は、反射ミラー62へ向かう光のうち表面62a側で反射されずに通過する光の強度を検出する光検出部80を備え、光検出部80による光の検出結果に基づき、画像信号に応じて強度変調した光を出射する光源部20を制御する。従って、光検出部80を反射ミラー62の背面62b側に配置するなど、光検出部80を、反射ミラー62へ向かう光の有効走査範囲内に配置することが可能となり、光検出部80を配置した場合でも小型化を図ることができる。
【0049】
また、反射ミラー62の光の揺動軸上に開口120を設けることによって、光の中心が開口120を通過することになり、光を確実に光検出部80に導くことができる。すなわち、反射ミラー62が揺動した場合であっても、開口120を通過する光の範囲の変動が少なく、光量の変動を最小限に抑えることができる。また、開口120を通過させるので、光の光量が減衰することを抑制することができる。従って、より確実かつ正確に光の強度を検出することができる。
【0050】
[4.制御動作]
次に、図5のフローチャートを参照して、RSD1の動作について説明する。図5に示す処理は、RSD1の電源がオンされた際に駆動信号供給回路10によって実行される。
【0051】
本実施形態のRSD1において、駆動信号供給回路10は、内部に記憶している情報処理プログラムを実行することによって、光源部20を制御する制御手段等として機能することとなる。
【0052】
最初に、RSD1に電源が投入されると、駆動信号供給回路10は、初期化処理を行って、図5に示す処理を実行する。
【0053】
処理を開始すると、駆動信号供給回路10は、画像表示を実行するか否かを判定する(ステップS11)。この処理において、駆動信号供給回路10は、画像信号Sを受信したか否か等に基づいて、画像表示を実行するか否かを判定する。特に、詳しくは後述するが、ステップS16の強制停止処理が実行された場合には、駆動信号供給回路10は、画像表示を実行しないと判定することとなる。
【0054】
駆動信号供給回路10は、画像表示を実行すると判定すると(ステップS11:YES)、表示制御処理を実行し(ステップS12)、画像信号Sに基づいて、画素単位で各駆動信号11r,11g,11bを順次生成し、各レーザドライバ21r,21g,21bに供給する。なお、ステップS18の強度調整処理が実行された場合には、駆動信号供給回路10は、生成する光の強度を変更することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS13に処理を移す。
【0055】
一方、駆動信号供給回路10は、画像表示を実行しないと判定すると(ステップS11:NO)、ステップS12を実行することなく、ステップS13に処理を移す。
【0056】
ステップS13において、駆動信号供給回路10は、光検出条件が成立したか否かを判定する。この処理において、駆動信号供給回路10は、所定時間が経過した等の光検出条件が成立したか否かを判定することとなる。
【0057】
駆動信号供給回路10は、光検出条件が成立したと判定すると(ステップS13:YES)、光検出処理を実行する(ステップS14)。この処理において、駆動信号供給回路10は、所定強度の各駆動信号11r,11g,11bを生成し、各レーザドライバ21r,21g,21bに供給する。そして、駆動信号供給回路10は、光検出部としての光検出部80からの検出信号15に基づいて、光を検出する。特に、駆動信号供給回路10は、検出信号15に基づいて、光の強度を検出する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。
【0058】
一方、駆動信号供給回路10は、光検出条件が成立していないと判定すると(ステップS13:NO)、ステップS14からステップS20を実行することなく、ステップS21に処理を移す。
【0059】
ステップS15において、駆動信号供給回路10は、光検出処理を実行した結果、検出した光の強度が異常範囲であるか否かを判定する。この異常範囲とは、ステップS14において生成されている所定強度の駆動信号11r,11g,11bにそれぞれ対応して予め設定されている所定閾値以上の値である。駆動信号供給回路10は、検出した光の強度が所定閾値以上のとき、異常範囲と判定する。
【0060】
駆動信号供給回路10は、検出した光の強度が異常範囲であると判定すると(ステップS15:YES)、強制停止処理を実行する(ステップS16)。この処理において、駆動信号供給回路10は、ステップS12における表示制御処理やステップS14における光検出処理を規制して、画像表示を強制的に禁止することとなる。つまり、駆動信号供給回路10は、光検出部80で検出した光の強度が所定閾値を超えたとき、光源部20からの光の出射を停止することとなる。このような処理を実行することによって、例えば、誤動作等で極端に強い光が出射されてしまう場合があっても、光の出射を停止させることができるため、容易に安全性を担保することができる。この処理が終了した場合には、ステップS17に処理を移す。
【0061】
一方、駆動信号供給回路10は、検出した光の強度が異常範囲ではないと判定すると(ステップS15:NO)、ステップS16を実行することなく、ステップS17に処理を移す。
【0062】
ステップS17において、駆動信号供給回路10は、光検出処理を実行した結果、検出した光の強度が強度調整範囲であるか否かを判定する。駆動信号供給回路10は、想定した光の強度と実際に光源部20から出射した光の強度との差が所定値以上であるときに、強度調整範囲であると判定する。
【0063】
駆動信号供給回路10は、検出した光の強度が強度調整範囲であると判定すると(ステップS17:YES)、強度調整処理を実行する(ステップS18)。この処理において、駆動信号供給回路10は、光の強度が想定していた強度より大きい場合には小さくするように調整し、想定していた強度より小さい場合には大きくするように調整する。つまり、駆動信号供給回路10は、光検出部80で検出した光の強度に基づいて、光源部20から出射する光の強度を調整することとなる。このような処理を実行することによって、例えば、誤動作等で光の振幅が小さくなる場合や大きくなる場合があっても、光の強度を自動的に調整することができるため、容易に良質な画像を提供することができる。この処理が終了した場合には、ステップS19に処理を移す。
【0064】
一方、駆動信号供給回路10は、検出した光の強度が強度調整範囲ではないと判定すると(ステップS17:NO)、ステップS18を実行することなく、ステップS19に処理を移す。
【0065】
ステップS19において、駆動信号供給回路10は、上述したような処理とは異なり、その他の処理を実行するか否かを判定する。この処理において、駆動信号供給回路10は、その他の処理を実行すると判定すると(ステップS19:YES)、その他の処理を実行し(ステップS20)、ステップS21に処理を移す。駆動信号供給回路10は、その他の処理を実行しないと判定すると(ステップS19:NO)、ステップS20を実行することなく、ステップS21に処理を移す。
【0066】
ステップS21において、駆動信号供給回路10は、終了検知をしたか否かを判定する。この処理において、駆動信号供給回路10は、利用者により電源オフの操作があったときに、終了検知をしたと判定する。駆動信号供給回路10は、終了検知をしたと判定すると(ステップS21:YES)、本処理を終了する。一方、駆動信号供給回路10は、終了検知をしていないと判定すると(ステップS21:NO)、再度、ステップS11に処理を移す。これによって、駆動信号供給回路10は、終了検知するまで、ステップS11からステップS20を繰り返し実行することとなる。
【0067】
このような処理を実行する駆動信号供給回路10は、制御手段として機能し、光検出部80による検出結果に基づき、光源部20を制御することとなる。
【0068】
このように、光検出部80は、反射ミラー62へ向かう光のうち反射ミラー62により表面62a側で反射されずに背面62b側に通過する光の強度を検出する。駆動信号供給回路10は、光検出部80による検出結果に基づき、光源部20を強制停止したり、光源部20の光強度を調整したりして、光源部20を制御する。光検出部80は、光の強度を検出する際に、反射ミラー62の背面62bに設けていることから、通過した光を導く光学部材の削減が可能であり、更に、小型化が実現可能である。また、反射ミラー62の揺動軸上に、光通過部としての開口120を形成することによって、光の光量を検出し易くなり、より正確に光の検出を行うことができる。
【0069】
なお、光検出部80は、その配置位置、角度を、その光検出部80に入射した光の反射光が迷光とならない位置及び角度としている。特に、光検出部は、反射ミラー62の背面62b側に配置されることによって、入射した光の反射光が迷光とならない位置に配置することが可能である。
【0070】
また、上記実施形態においては、光検出部80としてフォトダイオードを用いたが、光電変換することができるものであれよく、これに限られない。
【0071】
また、上記実施形態においては、反射ミラー62の開口120を通過した光を直接に光検出部80が検出したが、これに限らず、例えば、図6に示すように、反射ミラー62とは別に、第2反射ミラー140を備えていてもよい。
【0072】
この場合において、反射ミラー62は、上述したように表面62aが鏡面加工されているが、その背面62bに鏡面加工された反射面を有している。また、第2反射ミラー140は、開口120などの通過部を通過した光を受けて、反射ミラー62の背面62bで反射させる。光検出部80’は、第2反射ミラー140で反射した光が入射する位置に配置されており、反射ミラー62の背面62bで反射した光は、光検出部80’によって検出される。
【0073】
このとき、光検出部80’を、ラインセンサ又はエリアセンサを用いて構成することにより、次のように光の走査を検出することができる。
【0074】
開口120を通過する光の入射角度は、図6に示すように、高速走査部50での走査位置によって変わり、光の検出位置が異なってくる。同図においては点線A1、一点鎖線A2、二点鎖線A3でレーザ光の中心を示しており、点線A1をその走査の中心として、一点鎖線A2から二点鎖線A3まで走査されることとなる。光検出部80’はラインセンサ又はエリアセンサにより構成されており、高速走査部50での光の走査位置によって入射する光の位置が異なるため、光検出部80’において光が走査された走査位置を検出となる。
【0075】
このような構成において、ステップS20などの処理において、駆動信号供給回路10は、光検出部80’に入射する位置に応じて高速走査部50による光の走査位置を検出し、その検出結果に基づいたタイミングで光源部20からの光の出射を行うこととなる。このように、光の強度のみならず、光の走査に関する制御も可能となる。
【0076】
また、上記実施形態においては、1つの円形状の開口120を反射ミラー62に形成したが、これに限らず、例えば、図7に示すように、複数(例えば、3つなど)の開口120a〜120cを形成してもよい。つまり、光通過部としての開口120a〜120cは、揺動軸上の複数箇所に形成されている。また、例えば、図8に示すように、矩形状の開口120dを形成してもよい。
【0077】
また、上記実施形態においては、光通過部としての開口120を反射ミラー62に設けることによって、その反射ミラー62に導かれたレーザ光を透過させて、光の検出を行ったが、これに限らず、例えば、反射ミラーに開口を設けることなく、反射ミラーの縁端よりも外側の光を検出してもよい。
【0078】
例えば、図9に示すように、反射ミラー62に開口を設ける代わりに、レーザ光のビーム径よりも径が小さい円形状の反射ミラー62’を設ける。このように構成することで、図10に示すように、レーザ光における周辺部の一部A4が反射ミラー62’の縁端よりも外側を通過し、光検出部80によって検出される。つまり、光検出部80は、反射ミラー62’へ向かう光のうち反射ミラー62’の周囲を通過した光の強度を検出することとなる。
【0079】
また、上述したような反射ミラーではなく、その一部がハーフミラーで形成されていてもよい。つまり、光を通過させる構成を、開口120を形成して、入射している光の全光量を通過させる構成ではなく、所定の割合の光量を透過させる構成としてもよい。
【0080】
また、上述した実施形態においては、副走査を行う偏向素子61の反射ミラー62に開口を設ける例を示したが、これに限られない。
【0081】
例えば、主走査を行う偏向素子51の反射ミラー52に開口を設け、この開口を通過した光を光検出部で検出するようにしてもよい。この場合、開口を通過する光は走査された光ではないことから、光検出部に入射する光の径の変動が小さく、光検出部においてより正確に光量を検知することができる。しかも、光検出部へ入射する光の範囲はほぼ一定であることから、光検出部の小型化も可能となる。なお、図9に示す場合と同様に、反射ミラー52に開口を設ける代わりに、光の径よりも径が小さい円形状の反射ミラーを設けるようにしてもよい。
【0082】
また、反射ミラーを2次元方向に揺動して光を2次元に走査する偏向素子の反射ミラーに開口を設けて、この開口を通過した光を光検出部で検出するようにしてもよい。例えば、特開2008−191619号公報のように、直交する2つの揺動軸を有する公知の偏向素子を用いる場合には、2つの揺動軸が交差する位置に開口を設ける。これにより偏向素子に向かう光の強度を検出することができる。
【0083】
上述してきたように、本実施形態によれば、以下の効果が期待できる。
【0084】
(1)画像信号に応じて強度変調した光を出射する光源部20と、反射ミラー62の変位により入射した光を走査する偏向素子61と、偏向素子61により走査した光を投射対象に投射するレンズ65b及びハーフミラー70と、を備え、反射ミラー62へ向かう光のうち反射ミラー62により表面側62aで反射されずに背面側62bに通過する光の強度を検出する光検出部80と、光検出部80による検出結果に基づき、光源部20を制御する駆動信号供給回路10と、を備えた。従って、光検出部80を反射ミラー62の背面側62bに配置するなど、光検出部80を、反射ミラー62へ向かう光の有効走査範囲内に配置することが可能となり、光検出部80を配置した場合でも小型化を図ることができる。
【0085】
(2)反射ミラー62の一部に光通過部を設けており、光検出部80は、反射ミラー62へ向かう光のうち開口120を通過した光を検出する。従って、開口120を形成することによって、光検出部80を、反射ミラー62へ向かう光の有効走査範囲内に配置することが可能となり、光検出部80を配置した場合でも小型化を図ることができる。
【0086】
(3)反射ミラー62は、揺動軸を中心として揺動しており、開口120は、反射ミラー62の揺動軸上に形成されている。従って、例えば、光の中心近傍が開口120を通過して、光の強度が検出可能となるため、光の光量が減衰することを抑制することができ、より確実かつ正確に光の強度を検出することができる。
【0087】
(4)開口120は、揺動軸上の複数箇所に形成されている。従って、光検出部80が複数の光を検出することが可能となり、複数の光に基づいて、光の強度を正確に検出することができる。また、例えば、複数個所の開口のうち、少なくとも1つの開口を光が通れば光の強度を検出することができるため、より確実に光の強度を検出することができる。更には、光の強度のみならず、走査された光が入射する場合には、その走査位置を認識し易くなる。
【0088】
(5)駆動信号供給回路10は、光検出部80で検出した光の強度が所定の閾値を超えたとき、光源部20からの光の出射を停止する。従って、例えば、誤動作等で極端に強い光が出射されてしまう場合があっても、光の出射を停止させることができるため、容易に安全性を担保することができる。
【0089】
(6)駆動信号供給回路10は、光検出部80で検出した光の強度に基づいて、光源部20から出射する光の強度を調整する。従って、例えば、誤動作等で光の振幅が小さくなる場合や大きくなる場合があっても、光の強度を自動的に調整することができるため、容易に良質な画像を提供することができる。
【0090】
(7)光検出部80は、ラインセンサ又はエリアセンサであり、駆動信号供給回路10は、光検出部80に入射する位置に応じて偏向素子61により光の走査位置を検出し、その検出結果に基づいたタイミングで光源部20からの光の出射を行う。従って、光の強度のみならず、走査されて入射される光の走査位置を検出可能であり、例えば、その走査位置が容易に調整できる。
【0091】
(8)反射ミラー62は、その背面62bに反射面を有し、開口120を通過した光を反射して反射面に入射させる第2反射ミラー140を有し、光検出部80は、第2反射ミラー140で反射した光が入射する位置に配置された。従って、第2反射ミラーを用いることによって、設計的な自由度が増大するとともに、反射ミラー62の背面62bに反射面を有するため、小型化を図ることができる。
【0092】
(9)光検出部80は、反射ミラー62の背面側62aに配置されている。従って、光検出部80を反射ミラー62の背面側62bに配置することが可能となり、光検出部80を配置した場合でも小型化を図ることができる。
【0093】
(10)投射対象を利用者の眼とし、その利用者の眼の網膜上で、画像信号に応じて強度変調した光を走査する。従って、より小型化や安全性が望まれる網膜走査型画像表示装置1に上述したような構成を採用することができ、より効果的である。このため、例えば、小型化を図ることによる利用者の携帯性が高まり、利用者の眼に対する安全性を高めることができる。
【0094】
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 網膜走査型画像表示装置(RSD)
10 駆動信号供給回路
80 光検出部
51,61 偏向素子
62,62’ 反射ミラー
120,120a〜120d 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像信号に応じて強度変調した光を出射する光源部と、
反射ミラーの変位により入射した光を走査する走査部と、
前記走査部により走査した光を投射対象に投射する投射部と、を備え、
前記反射ミラーへ向かう光のうち前記反射ミラーにより表面側で反射されずに背面側に通過する光の強度を検出する光検出部と、
前記光検出部による検出結果に基づき、前記光源部を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記反射ミラーの一部に光通過部を設けており、
前記光検出部は、前記反射ミラーへ向かう光のうち前記光通過部を通過した光を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記反射ミラーは、揺動軸を中心として揺動しており、
前記光通過部は、前記反射ミラーの前記揺動軸上に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記光通過部は、前記揺動軸上の複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記光検出部で検出した光の強度が所定の閾値を超えたとき、前記光源部からの光の出射を停止することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記光検出部で検出した光の強度に基づいて、前記光源部から出射する光の強度を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記光検出部は、ラインセンサ又はエリアセンサであり、
前記制御手段は、前記光検出部に入射する位置に応じて前記光走査部により光の走査位置を検出し、当該検出結果に基づいたタイミングで前記光源部からの光の出射を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記反射ミラーは、その背面に反射面を有し、
前記光通過部を通過した光を反射して前記反射面に入射させる第2反射ミラーを有し、
前記光検出部は、前記第2反射ミラーで反射した光が入射する位置に配置されたことを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記光検出部は、前記反射ミラーの背面側に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記投射対象を利用者の眼とし、当該利用者の眼の網膜上で、画像信号に応じて強度変調した光を走査することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−75955(P2011−75955A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−229108(P2009−229108)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】