説明

画像計測装置、画像計測方法及びコンピュータプログラム

【課題】操作者が熟練を要することなく最適な照明方式を選択することができ、高い精度で所望の形状を計測することができる画像計測装置、画像計測方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】落射照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、透過照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶しておく。第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける。指定を受け付けた計測位置に応じて第一の画像データ又は第二の画像データを記憶手段から読み出し、読み出した第一の画像データ又は第二の画像データに基づいて位置データを取得する。取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像された画像データに基づいて、計測対象物の所望の形状を計測する画像計測装置、画像計測方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、測定対象物を撮像装置で撮像し、撮像された画像データの光強度分布に応じて光電変換した電気信号に基づいて、測定対象物のエッジ部分を検出して所定部分の寸法を計測する画像計測装置が多々開発されている。撮像装置で撮像する場合、測定対象物に対してどの方向から光を照射するかによって、撮像される画像データに差異が生じる。
【0003】
すなわち、測定対象物に対して撮像装置が設置されている方向から光を照射する、いわゆる落射照明装置では、測定対象物表面が詳細に映っている画像データを取得することができる。また、測定対象物を挟んで撮像装置と反対方向から光を照射する、いわゆる透過照明装置では、測定対象物の表面の凹凸、パターン等を撮像することはできないが、測定対象物の明確な輪郭線を有する画像データを取得することができる。
【0004】
例えば特許文献1では、透過照明、落射照明、分割照明を切り替えて計測に最適な画像を取得し、被検査物の形状を計測する座標計測システムが開示されている。また、特許文献2では、被検査物を透過照明又は落射照明によって照明し、被検査物の像をCCDカメラに結像させ、被検査物の形状を計測する画像測定装置が開示されている。いずれも透過照明及び落射照明を備え、いずれかを使用して被検査物の形状を計測している。
【特許文献1】特開平08−314997号公報
【特許文献2】特開平10−232117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1及び2に開示されているシステム及び装置では、被検査物の形状、色、材料等によって適切な照明方式を選択することに熟練を要する。すなわち、落射照明装置を用いる場合、被検査物のエッジ形状、色、材料等によっては反射光に影響を与えることで測定誤差が生じやすい。これに対して透過照明装置を用いる場合、被検査物のエッジ形状、色、材料等による影響を受けにくく安定した輪郭線検出が可能であるが、被検査物表面の凹凸、パターン等については結像することができず、これらの間の距離等を計測することができない。したがって、計測したい部分、必要となる計測精度等に基づいて照明方式を使い分けるには、操作者に相当の熟練が要求されるという問題点があった。
【0006】
特に抜き取り検査等に代表されるサンプリング検査の実行時には、操作者が画像計測装置に習熟している場合は考えにくく、被検査物を画像計測装置のどの位置に載置させて計測するかに応じて計測誤差が生じることは極力回避する必要がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、操作者が熟練を要することなく最適な照明方式を選択することができ、高い精度で所望の形状を計測することができる画像計測装置、画像計測方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために第1発明に係る画像計測装置は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段と、前記第一の画像データを表示する表示手段と、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、該指定受付手段で指定を受け付けた計測位置に応じて前記第一の画像データ又は前記第二の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、第2発明に係る画像計測装置は、第1発明において、前記記憶手段は、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データをさらに記憶し、前記表示手段は、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示するようにしてあることを特徴とする。
【0010】
また、第3発明に係る画像計測装置は、第1又は第2発明において、前記位置取得手段は、前記指定受付手段で指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断する判断手段を備え、該判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得するようにしてあることを特徴とする。
【0011】
また、第4発明に係る画像計測装置は、第3発明において、前記位置取得手段は、前記判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出する手段を備え、算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
次に、上記目的を達成するために第5発明に係る画像計測装置は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段と、前記第一の画像データを表示する表示手段と、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、該指定受付手段で指定を受け付けた計測位置に応じて前記第三の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、第6発明に係る画像計測装置は、第5発明において、前記表示手段は、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
次に、上記目的を達成するために第7発明に係る画像計測装置は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段と、前記第一の画像データを表示する表示手段と、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、記憶されている前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行するエッジ抽出手段と、該エッジ抽出手段で前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第一の判断手段と、前記エッジ抽出手段で前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第二の判断手段と、前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段の判断結果に応じて、前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段とを備え、前記位置取得手段は、前記第一の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第二の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得し、前記第二の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第一の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段で正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得するようにしてあることを特徴とする。
【0015】
また、第8発明に係る画像計測装置は、第1乃至第7発明のいずれか1つにおいて、前記表示手段は、前記計測手段での計測の基礎となった画像データを表示するようにしてあることを特徴とする。
【0016】
次に、上記目的を達成するために第9発明に係る画像計測装置は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段と、前記第一の画像データを表示する表示手段と、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段と、該選択受付手段で選択を受け付けた前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ、前記第二の画像データ又は前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、第10発明に係る画像計測装置は、第9発明において、前記選択受付手段は、表示されている画面から選択を受け付けるようにしてあることを特徴とする。
【0018】
また、第11発明に係る画像計測装置は、第7発明、第9発明、第10発明のいずれか1つにおいて、前記表示手段は、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示するようにしてあることを特徴とする。
【0019】
次に、上記目的を達成するために第12発明に係る画像計測方法は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶し、前記第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、指定を受け付けた計測位置に応じて前記第一の画像データ又は前記第二の画像データを読み出し、読み出した前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行することを特徴とする。
【0020】
また、第13発明に係る画像計測方法は、第12発明において、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データをさらに記憶し、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示することを特徴とする。
【0021】
また、第14発明に係る画像計測方法は、第12又は第13発明において、指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断し、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得することを特徴とする。
【0022】
また、第15発明に係る画像計測方法は、第14発明において、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得することを特徴とする。
【0023】
次に、上記目的を達成するために第16発明に係る画像計測方法は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶し、前記第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、指定を受け付けた計測位置に応じて前記第三の画像データを読み出し、読み出した前記第三の画像データに基づいて位置データを取得し、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行することを特徴とする。
【0024】
また、第17発明に係る画像計測方法は、第16発明において、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示することを特徴とする。
【0025】
次に、上記目的を達成するために第18発明に係る画像計測方法は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶し、前記第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、記憶されている前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行し、前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断し、前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断し、判断結果に応じて、前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行し、前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断し、前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了しなかったと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得し、前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断し、前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了しなかったと判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、前記第一の画像データのエッジ抽出及び前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得することを特徴とする。
【0026】
また、第19発明に係る画像計測方法は、第12乃至第18発明のいずれか1つにおいて、計測の基礎となった画像データを表示することを特徴とする。
【0027】
次に、上記目的を達成するために第20発明に係る画像計測方法は、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶し、前記第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付け、選択を受け付けた前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つを読み出し、読み出した前記第一の画像データ、前記第二の画像データ又は前記第三の画像データに基づいて位置データを取得し、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行することを特徴とする。
【0028】
また、第21発明に係る画像計測方法は、第20発明において、表示されている画面から選択を受け付けることを特徴とする。
【0029】
また、第22発明に係る画像計測方法は、第18発明、第20発明、第21発明のいずれか1つにおいて、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示することを特徴とする。
【0030】
次に、上記目的を達成するために第23発明に係るコンピュータプログラムは、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記画像計測装置を、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段、前記第一の画像データを表示する表示手段、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、該指定受付手段で指定を受け付けた計測位置に応じて前記第一の画像データ又は前記第二の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段として機能させることを特徴とする。
【0031】
また、第24発明に係るコンピュータプログラムは、第23発明において、前記記憶手段を、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データを記憶する手段として機能させ、前記表示手段を、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする。
【0032】
また、第25発明に係るコンピュータプログラムは、第23又は第24発明において、前記位置取得手段を、前記指定受付手段で指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断する判断手段、及び該判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得する手段として機能させることを特徴とする。
【0033】
また、第26発明に係るコンピュータプログラムは、第25発明において、前記位置取得手段を、前記判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出する手段、及び算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得する手段として機能させることを特徴とする。
【0034】
次に、上記目的を達成するために第27発明に係るコンピュータプログラムは、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記画像計測装置を、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段、前記第一の画像データを表示する表示手段、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、該指定受付手段で指定された計測位置に応じて前記第三の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段として機能させることを特徴とする。
【0035】
また、第28発明に係るコンピュータプログラムは、第27発明において、前記表示手段を、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする。
【0036】
次に、上記目的を達成するために第29発明に係るコンピュータプログラムは、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記画像計測装置を、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段、前記第一の画像データを表示する表示手段、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、記憶されている前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行するエッジ抽出手段、該エッジ抽出手段で前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第一の判断手段、前記エッジ抽出手段で前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第二の判断手段、前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段の判断結果に応じて、前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段として機能させ、前記位置取得手段を、前記第一の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第二の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得する手段、前記第二の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第一の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得手段、及び前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段で正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得する手段として機能させることを特徴とする。
【0037】
また、第30発明に係るコンピュータプログラムは、第23乃至第29発明のいずれか1つにおいて、前記表示手段を、前記計測手段での計測の基礎となった画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする。
【0038】
次に、上記目的を達成するために第31発明に係るコンピュータプログラムは、計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段とを備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記画像計測装置を、前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段、前記第一の画像データを表示する表示手段、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段、該選択受付手段で選択を受け付けた前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ、前記第二の画像データ又は前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段として機能させることを特徴とする。
【0039】
また、第32発明に係るコンピュータプログラムは、第31発明において、前記選択受付手段を、表示されている画面から選択を受け付ける手段として機能させることを特徴とする。
【0040】
また、第33発明に係るコンピュータプログラムは、第29発明、第31発明、第32発明のいずれか1つにおいて、前記表示手段を、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする。
【0041】
第1発明、第12発明及び第23発明では、落射照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、透過照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶しておく。第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける。指定を受け付けた計測位置に応じて第一の画像データ又は第二の画像データを読み出し、読み出した第一の画像データ又は第二の画像データに基づいて位置データを取得する。取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する。第一の画像データを表示することで、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、表示されている画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、例えば指定された計測位置が外形を示す輪郭部分である場合には第二の画像データを、そうでない場合には第一の画像データを、それぞれ選択するよう制御することにより、計測に係る画像データの選択に熟練を要することなく、精度良く計測することが可能となる。
【0042】
第3発明、第14発明及び第25発明では、指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断し、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、第一の画像データに基づいて位置データを取得する。指定された計測位置が外形を示す輪郭部分である場合には、外形線を明確に把握することができる第二の画像データを、そうでない場合には表面の凹凸、模様、パターン等を認識することができる第一の画像データを、それぞれ選択するよう制御することにより、計測に係る画像データの選択に熟練を要することなく、精度良く計測することが可能となる。
【0043】
第4発明、第15発明及び第26発明では、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、第一の画像データ及び第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得する。エッジ強度の大小により画像データを選択するよう制御することにより、計測に係る画像データの選択に熟練を要することなく、精度良く計測することが可能となる。
【0044】
第5発明、第16発明及び第27発明では、落射照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、透過照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、第一の画像データと第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶しておく。第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける。指定を受け付けた計測位置に応じて第三の画像データを読み出し、読み出した第三の画像データに基づいて位置データを取得し、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する。外形線を明確に把握することができるとともに、表面の凹凸、模様、パターン等も認識することができるよう合成画像を生成する。計測位置を、生成された合成画像上で指定することができ、計測位置が外形を示す輪郭部分であろうとなかろうと、合成画像に基づいて正確な位置データを取得することができることから、計測に係る画像データを操作者が意識して選択することなく、精度良く計測することが可能となる。
【0045】
第2発明、第6発明、第11発明、第13発明、第17発明、第22発明、第24発明第28発明及び第33発明では、第一の画像データ又は第三の画像データを表示することにより、計測対象物の外形を示す輪郭線だけでなく、計測対象物表面の凹凸、模様、パターン等も計測位置として指定することが可能となる。
【0046】
第7発明、第18発明及び第29発明では、落射照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、透過照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶しておく。第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける。記憶されている第一の画像データ及び第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行し、第一の画像データ及び第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する。第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断し、第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了しなかったと判断した場合、第一の画像データに基づいて位置データを取得する。第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断し、第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了しなかったと判断した場合、第二の画像データに基づいて位置データを取得する。第一の画像データのエッジ抽出及び第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得する。取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する。第一の画像データを表示することで、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、表示されている画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、エッジ抽出が正常に終了したか否かに応じて位置データを取得する画像データを選択することにより、指定された計測位置に適した画像データを熟練を要することなく選択することができ、精度良く計測することが可能となる。
【0047】
第8発明、第19発明及び第30発明では、計測の基礎となった画像データを表示することにより、どの画像データに基づいて計測しているかを操作者が目視で確認することが可能となり、誤った選択がなされているか否かを確認することが可能となる。
【0048】
第9発明、第20発明及び第31発明では、落射照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、透過照明手段を用いて撮像手段で計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、第一の画像データと第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶しておく。第一の画像データを表示し、表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける。第一の画像データ、第二の画像データ、第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付ける。選択を受け付けた第一の画像データ、第二の画像データ、第三の画像データのいずれか1つを読み出し、読み出した第一の画像データ、第二の画像データ又は第三の画像データに基づいて位置データを取得する。取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する。外形線を明確に把握することができるとともに、表面の凹凸、模様、パターン等も認識することができる合成画像を含めて、計測に用いる画像データの選択を受け付けることにより、計測位置が外形を示す輪郭部分のみである場合には、外形線を明確に把握することができる第二の画像データを、外形を示す輪郭部分ではなく、表面の凹凸、模様、パターン等である場合には第一の画像データを、両者間の距離を計測する場合には合成画像である第三の画像データを、それぞれ用いて計測するよう操作者が選択することにより、画像データの選択に熟練を要することなく精度良く計測することが可能となる。
【0049】
第10発明、第21発明及び第32発明では、表示されている画面から選択を受け付けることにより、操作者は、どの画像データを選択するのか目視で確認しながら選択することが可能となる。
【発明の効果】
【0050】
上記構成によれば、第一の画像データを表示することで、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、表示されている画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、例えば指定された計測位置が外形を示す輪郭部分である場合には第二の画像データを、そうでない場合には第一の画像データを、それぞれ選択するよう制御する、あるいはエッジ強度の大小により画像データを選択するよう制御する等により、計測に係る画像データの選択に熟練を要することなく、精度良く計測することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明の実施の形態に係る画像計測装置について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面を通じて、同一又は同様の構成又は機能を有する要素については、同一又は同様の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0052】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の構成を示す模式図である。図1に示すように本実施の形態1に係る画像計測装置1は、測定部2と制御ユニット3とで構成されており、測定部2にて撮像された画像データを制御ユニット3にて演算処理して、所望の形状の寸法等を計測する。
【0053】
測定部2は、計測対象物20を計測部分へ移動させるテーブル21を挟んで2組の照明装置が設置されている。まずテーブル21上の計測対象物20を上方から照らすリング状の落射照明装置22が受光レンズユニット23に設置されている。落射照明装置22で照射された光は、計測対象物20の表面で反射して、受光レンズユニット23へ戻ってくる。これにより、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等を撮像することができる。
【0054】
また、テーブル21の下方には、計測対象物20を下方から照らす透過照明装置24が設置されている。透過照明装置24は、少なくとも光源241、反射機構242及びレンズ243で構成されており、光源241から照射された光を反射機構242にてテーブル21側へ反射させ、レンズ243にてテーブル21に対して略直交する方向の平行光へと変換する。これにより、計測対象物20が存在しない位置の光のみ透過して撮像することができる。
【0055】
受光レンズユニット23は、少なくとも受光レンズ231、ハーフミラー232、高倍側結像レンズ部233、低倍側結像レンズ部236を備えている。ハーフミラー232は、透過照明装置24から発光した光を計測対象物20を透過させて低倍側結像レンズ部236へ、落射照明装置22から発光した光が計測対象物20で反射した光を高倍側結像レンズ部233へ、それぞれ誘導する。なお、高倍側結像レンズ部233は、結像するためのスリット234及び結像レンズ235で構成され、低倍側結像レンズ部236は、結像するためのスリット237及び結像レンズ238で構成されている。
【0056】
撮像装置25は、高倍側結像レンズ部233へ誘導された光をCCD、CMOS等の撮像素子251で結像させ、画像データとして制御ユニット3へ送信する。同様に撮像装置26は、低倍側結像レンズ部236へ誘導された光をCCD、CMOS等の撮像素子261で結像させ、画像データとして制御ユニット3へ送信する。
【0057】
図2は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3の構成を示すブロック図である。図2に示すように本実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3は、少なくともCPU(中央演算装置)33、メモリ等の記憶装置34、通信手段35及び上述したハードウェアを接続する内部バス36で構成されている。内部バス36を介して、入力装置であるマウス32、キーボード31、出力装置である表示装置27にも接続されている。
【0058】
CPU33は、内部バス36を介して制御ユニット3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置34に記憶されているコンピュータプログラムに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。記憶装置34は、例えばSRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラムの実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラムの実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
【0059】
通信手段35は内部バス36に接続されており、通信線を介して撮像装置25、26に接続され、撮像装置25、26で撮像された画像データを受信する。また、インターネット、LAN、WAN等の外部のネットワークに接続されることにより、外部のコンピュータ等ともデータ送受信を行うことが可能となる。なお、記憶装置34に記憶されているコンピュータプログラムは、通信手段35を介して外部コンピュータからダウンロードされる。
【0060】
制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)を記憶する記憶手段331、落射画像データを表示装置27に表示する表示手段332、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段333、指定を受け付けた計測位置に応じて落射画像データ又は透過画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段334、及び位置データに基づいて指定を受け付けた計測位置で計測する計測手段335を含み、これらの処理動作を制御する。
【0061】
記憶手段331は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データを、互いに位置合わせをした状態で記憶装置34に記憶する。ここで位置合わせとは、表示画面における座標位置を落射画像と透過画像との間で一致させることを意味する。位置合わせをした2種の画像データを記憶しておくことにより、指定を受け付けた計測位置に応じて、適切な画像データを選択することができる。
【0062】
表示手段332は、通信手段35にて受信した落射画像データを、LCD、有機ELディスプレイ等の表示装置27で落射画像として表示させる。落射画像は、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等を鮮明に映すことができ、外形を示す輪郭線以外の部分の寸法等を計測するために用いることができる。
【0063】
指定受付手段333は、表示手段332にて表示装置27に表示されている落射画像に基づいて、計測する位置を計測位置として指定を受け付ける。図3は、指定受付手段333による計測位置の指定方法の例示図である。
【0064】
図3に示すように、操作者は、例えば計測したい長さLを特定するために、表示されている計測対象物20の落射画像上で、一のエッジ部分を検出するための検出領域301をマウス32を用いて指定する。次に、距離を計測する相手方である他のエッジ部分302も、同様にマウス32を用いて指定する。このように2箇所の指定を受け付けることにより、指定を受け付けたエッジ部分間の直線距離Lが計測対象であると特定することができる。
【0065】
位置取得手段334は、指定を受け付けた計測位置に応じて、落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)又は透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)を読み出し、読み出した落射画像データ又は透過画像データに基づいて位置データを取得する。計測手段335は、取得した位置データに基づいて、指定された計測位置の寸法等を計測する。
【0066】
従来は、操作者の目視確認によって、落射画像を用いて計測するか、透過画像を用いて計測するかを特定していた。しかし、操作者にとっては、いずれの画像であるかは問題ではなく、所望の位置の寸法を精度良く計測することができれば足りる。したがって、寸法の計測は、制御ユニット3がより好ましい画像データを選択して実行すれば良い。
【0067】
また、計測位置の指定には、外形の輪郭線しか表示されない透過画像よりも、表面の凹凸、模様、パターン等も表示することができる落射画像の方が好ましい。したがって、表示装置27には落射画像を表示しておき、画面上での計測位置の指定を受け付けた時点で、寸法を算出する基礎となる画像データを制御ユニット3内部で選択する。このようにすることで、より正確な寸法を計測することができる。
【0068】
上述した構成の画像計測装置1の動作について、フロ−チャートに基づいて詳細に説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の処理手順を示すフローチャートである。
【0069】
図4に示すように制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25にて計測対象物20を撮像し、落射画像を取得し、透過照明装置24を用いて、撮像装置26にて同じ計測対象物20を略同じ位置にて撮像した透過画像を取得する(ステップS401)。CPU33は、取得した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)と、透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)とを、記憶装置34へ記憶する(ステップS402)。
【0070】
落射画像と透過画像とは、同じ計測対象物20に対して略同じ位置にて若干の時間間隔を空けて撮像する。時間間隔を空けるのは、落射画像を撮像する場合に最適な光学的周囲環境、条件設定等が、透過画像を撮像する場合において最適であるとは限らないことから、各画像を撮像するのに最適な条件下で各々撮像した画像データを記憶するためである。
【0071】
図5は、記憶装置34に記憶されている落射画像データを表示した場合の例示図である。図5に示すように、各計測対象物20の外形を示す輪郭線は、形状によって鮮明な計測対象物20もあれば、不鮮明な計測対象物20も存在する。一方、各計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等についても、照明が当たる角度、材質の反射率等に応じて表示度合いが相違する。
【0072】
図6は、記憶装置34に記憶されている透過画像データを表示した場合の例示図である。図6に示すように、各計測対象物20の外形を示す輪郭線は、計測対象物20の形状によらずに鮮明に取得することができる。一方、各計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等は全く取得することはできない。
【0073】
CPU33は、記憶装置34に記憶されている落射画像データに基づいて落射画像を表示装置27に表示する(ステップS403)。落射画像を表示するのは、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象とするためである。
【0074】
CPU33は、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける(ステップS404)。計測位置の指定方法は、特に限定されるものではなく、表示されている画像上で計測対象となる位置を特定することができる方法であれば何でも良い。
【0075】
CPU33は、指定を受け付けた計測位置に応じて、落射画像データ又は透過画像データのいずれかを記憶装置34から読み出し(ステップS405)、読み出した落射画像データ又は透過画像データのいずれかに基づいて位置データを取得する(ステップS406)。CPU33は、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する(ステップS407)。
【0076】
位置データの取得方法は、様々な方法を用いることができる。図7は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の位置データ取得処理の手順を示すフローチャートである。
【0077】
制御ユニット3のCPU33は、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける(ステップS404)。CPU33は、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断する(ステップS701)。CPU33が、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20のエッジ部分であると判断した場合(ステップS701:YES)、CPU33は、記憶装置34から透過画像データを読み出し(ステップS702)、透過画像データに基づいて位置データを取得する(ステップS703)。
【0078】
CPU33が、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20のエッジ部分ではないと判断した場合(ステップS701:NO)、CPU33は、記憶装置34から落射画像データを読み出し(ステップS704)、落射画像データに基づいて位置データを取得する(ステップS705)。
【0079】
また、透過画像データであってもエッジ部分が鮮明でない場合、逆に落射画像データであってもエッジ部分が鮮明である場合も想定される。したがって、エッジ部分のエッジ強度を算出して、エッジ強度の高い画像データを用いて位置データを取得しても良い。図8は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の画像データ選択処理の手順を示すフローチャートである。
【0080】
制御ユニット3のCPU33は、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付け(ステップS404)、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断する(ステップS701)。CPU33が、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20のエッジ部分であると判断した場合(ステップS701:YES)、CPU33は、指定を受け付けたエッジ部分のエッジ強度を、落射画像データ及び透過画像データのそれぞれについて算出する(ステップS801)。なお、エッジ強度の算出方法は特に限定されるものではないが、本実施の形態1では、指定を受け付けたエッジ部分の縦方向及び横方向の一次微分値の二乗和の平方根を算出する。CPU33は、落射画像データに基づいて算出されたエッジ強度が、透過画像データに基づいて算出されたエッジ強度より大きいか否かを判断する(ステップS802)。
【0081】
CPU33が、落射画像データに基づいて算出されたエッジ強度の方が、透過画像データに基づいて算出されたエッジ強度より大きいと判断した場合(ステップS802:YES)、CPU33は、記憶装置34から落射画像データを読み出す(ステップS803)。CPU33が、落射画像データに基づいて算出されたエッジ強度が、透過画像データに基づいて算出されたエッジ強度以下であると判断した場合(ステップS802:NO)、CPU33は、記憶装置34から透過画像データを読み出す(ステップS804)。
【0082】
位置データは、表示画面上の座標値として取得する。表示画面上の座標値に基づいて、撮像装置25、26の撮像倍率を用いることで、実際の計測値を容易に算出することが可能となる。
【0083】
以上のように本実施の形態1によれば、落射画像を表示することで、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、表示されている画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、例えば指定された計測位置が外形を示す輪郭部分である場合には透過画像データを、そうでない場合には落射画像データを、それぞれ選択するよう制御する、あるいはエッジ強度の大小により画像データを選択するよう制御する等により、計測の基礎となる画像データの選択に熟練を要することなく、精度良く計測することが可能となる。
【0084】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る画像計測装置1の構成は、実施の形態1と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。本実施の形態2では、落射照明装置22を用いて撮像装置25で計測対象物20を撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で計測対象物を略同じ位置にて撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)だけでなく、落射画像データと透過画像データとを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を用いる点で実施の形態1と相違する。
【0085】
制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)、及び落射画像データと透過画像データとを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を記憶する記憶手段331、落射画像データを表示装置27に表示する表示手段332、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段333、指定を受け付けた計測位置に応じて合成画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段334、及び位置データに基づいて指定を受け付けた計測位置で計測する計測手段335を含み、これらの処理動作を制御する。
【0086】
記憶手段331は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ、透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データ、及び落射画像データと透過画像データとを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を、互いに位置合わせをした状態で記憶装置34に記憶する。ここで位置合わせとは、表示画面における座標位置を落射画像、透過画像、及び合成画像の間で一致させることを意味する。位置合わせをした3種の画像データを記憶しておくことにより、指定を受け付けた計測位置に応じて、合成画像データに基づいて位置データを取得することができる。
【0087】
表示手段332は、通信手段35にて受信した落射画像データを、LCD、有機ELディスプレイ等の表示装置27で落射画像として表示させる。落射画像は、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等を鮮明に映すことができ、外形を示す輪郭線以外の部分の寸法等を計測するために用いることができる。
【0088】
指定受付手段333は、表示手段332にて表示装置27に表示されている落射画像に基づいて、計測する位置を計測位置として指定を受け付ける。位置取得手段334は、指定を受け付けた計測位置に応じて、合成画像データ(第三の画像データ)を読み出し、読み出した合成画像データに基づいて位置データを取得する。計測手段335は、取得した位置データに基づいて、指定された計測位置の寸法等を計測する。
【0089】
従来は、操作者の目視確認によって、落射画像を用いて計測するか、透過画像を用いて計測するかを特定していた。しかし、操作者にとっては、いずれの画像であるかは問題ではなく、所望の位置の寸法を精度良く計測することができれば足りる。したがって、寸法の計測は、制御ユニット3がより好ましい画像データを選択して実行すれば良い。
【0090】
また、計測位置の指定には、外形の輪郭線しか表示されない透過画像よりも、表面の凹凸、模様、パターン等も表示することができる落射画像の方が好ましい。したがって、表示装置27には落射画像を表示しておき、画面上での計測位置の指定を受け付けた時点で、計測対象物20の形状を計測する基礎となる画像データとして合成画像データを読み出す。このようにすることで、正確な形状を計測することができる。
【0091】
上述した構成の画像計測装置1の動作について、フロ−チャートに基づいて詳細に説明する。図9は、本発明の実施の形態2に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の処理手順を示すフローチャートである。
【0092】
図9に示すように制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25にて計測対象物20を撮像し、落射画像を取得し、透過照明装置24を用いて、撮像装置26にて同じ計測対象物20を略同じ位置にて撮像した透過画像を取得する(ステップS901)。CPU33は、取得した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)と、透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)とを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を生成し(ステップS902)、落射画像データ、透過画像データ及び合成画像データを記憶装置34へ記憶する(ステップS903)。
【0093】
落射画像と透過画像とは、同じ計測対象物20に対して略同じ位置にて若干の時間間隔を空けて撮像する。時間間隔を空けるのは、落射画像を撮像する場合に最適な光学的周囲環境、条件設定等が、透過画像を撮像する場合において最適であるとは限らないことから、各画像を撮像するのに最適な条件下で各々撮像した画像データを記憶するためである。
【0094】
図10は、記憶装置34に記憶されている合成画像データを表示した場合の例示図である。図10に示すように、合成画像は、各計測対象物20の外形を示す輪郭線も、表面の凹凸、模様、パターン等についても、鮮明に表示することができる。
【0095】
CPU33は、記憶装置34に記憶されている落射画像データに基づいて落射画像を表示装置27に表示する(ステップS904)。落射画像を表示するのは、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象とするためである。
【0096】
CPU33は、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける(ステップS905)。計測位置の指定方法は、特に限定されるものではなく、表示されている画像上で計測対象となる位置を特定することができる方法であれば何でも良い。
【0097】
CPU33は、合成画像データを記憶装置34から読み出し(ステップS906)、指定を受け付けた計測位置に応じて、読み出した合成画像データに基づいて位置データを取得する(ステップS907)。CPU33は、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での寸法等の計測を実行する(ステップS908)。
【0098】
位置データは合成画像データに基づいて取得することから、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20の外形を示すエッジ部分であるか否かに関わらず、計測位置を確実に特定することができ、位置データを精度良く取得することができる。なお、位置データは、表示画面上の座標値として取得する。表示画面上の座標値に基づいて、撮像装置25、26の撮像倍率を用いることで、実際の計測値を容易に算出することが可能となる。
【0099】
以上のように本実施の形態2によれば、落射画像を表示することで、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、指定された計測位置が外形を示す輪郭部分であるか否かに関わらず、合成画像データに基づいて正確な位置データを取得することができ、計測に係る画像データを操作者が意識して選択することなく、精度良く計測することが可能となる。
【0100】
なお、上述した実施の形態2では、落射画像を表示装置27に表示して、計測位置の指定を受け付けているが、合成画像データを生成していることから、合成画像を表示装置27に表示して、計測位置の指定を受け付けても良いことは言うまでもない。もちろん、実施の形態1においても、計測位置の指定を受け付ける画像として合成画像データを用いても良いことは言うまでもない。
【0101】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る画像計測装置1の構成は、実施の形態1及び2と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。本実施の形態3では、落射照明装置22を用いて撮像装置25で計測対象物20を撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で計測対象物を略同じ位置にて撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)において、指定された計測位置でのエッジ抽出の成否に応じて、いずれかの画像データに基づいて位置データを取得する点で実施の形態1及び2と相違する。
【0102】
図11は、本発明の実施の形態3に係る画像計測装置1の制御ユニット3の構成を示すブロック図である。図11に示すように本実施の形態3に係る画像計測装置1の制御ユニット3のハードウェア構成は、実施の形態1及び2と同様であることから、同一の符号を付することにより、詳細な説明は省略する。
【0103】
制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)を記憶する記憶手段331、落射画像データを表示装置27に表示する表示手段332、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段333、落射画像データ及び透過画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行するエッジ抽出手段336、落射画像データ及び透過画像データでのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する判断手段337、判断結果に応じて落射画像データ又は透過画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段334、及び位置データに基づいて指定を受け付けた計測位置を計測する計測手段335を含み、これらの処理動作を制御する。
【0104】
記憶手段331は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データを、互いに位置合わせをした状態で記憶装置34に記憶する。ここで位置合わせとは、表示画面における座標位置を落射画像及び透過画像の間で一致させることを意味する。位置合わせをした両方の画像データを記憶しておくことにより、指定を受け付けた計測位置に応じて、適切な画像データを選択することができる。
【0105】
表示手段332は、通信手段35にて受信した落射画像データを、LCD、有機ELディスプレイ等の表示装置27で落射画像として表示させる。落射画像は、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等を鮮明に映すことができ、外形を示す輪郭線以外の部分の寸法等を計測するために用いることができる。
【0106】
指定受付手段333は、表示手段332にて表示装置27に表示されている落射画像に基づいて、計測する位置を計測位置として指定を受け付ける。エッジ抽出手段336は、指定を受け付けた計測位置におけるエッジ抽出処理を、落射画像データ、透過画像データそれぞれについて実行する。エッジ抽出方法は、特に限定されるものではなく、例えば指定された計測位置近傍にて輝度値変化が所定の閾値よりも大きい座標値を抽出する方法であっても良い。
【0107】
判断手段337は、落射画像データ、透過画像データのそれぞれについて、エッジ抽出手段336にてエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する。画像データによっては、指定された計測位置にて正常にエッジ抽出することができない場合も生じうるからである。
【0108】
位置取得手段は334、エッジ抽出が正常に終了したか否かの判断結果に応じて、落射画像データ又は透過画像データを選択し、選択された落射画像データ又は透過画像データに基づいて位置データを取得する。計測手段335は、取得した位置データに基づいて、指定された計測位置での寸法等を計測する。
【0109】
計測位置の指定には、外形の輪郭線しか表示されない透過画像よりも、表面の凹凸、模様、パターン等も表示することができる落射画像の方が好ましい。したがって、表示装置27には落射画像を表示しておき、画面上での計測位置の指定を受け付けた時点で、寸法を算出する基礎となる画像データを制御ユニット3内部で選択する。このようにすることで、より正確な寸法を計測することができる。
【0110】
上述した構成の画像計測装置1の動作について、フロ−チャートに基づいて詳細に説明する。図12は、本発明の実施の形態3に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の処理手順を示すフローチャートである。
【0111】
図12に示すように制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25にて計測対象物20を撮像し、落射画像を取得し、透過照明装置24を用いて、撮像装置26にて同じ計測対象物20を略同じ位置にて撮像した透過画像を取得する(ステップS1201)。CPU33は、落射画像データ及び透過画像データを記憶装置34へ記憶する(ステップS1202)。
【0112】
落射画像と透過画像とは、同じ計測対象物20に対して略同じ位置にて若干の時間間隔を空けて撮像する。時間間隔を空けるのは、落射画像を撮像する場合に最適な光学的周囲環境、条件設定等が、透過画像を撮像する場合において最適であるとは限らないことから、各画像を撮像するのに最適な条件下で各々撮像した画像データを記憶するためである。
【0113】
CPU33は、記憶装置34に記憶されている落射画像データに基づいて落射画像を表示装置27に表示する(ステップS1203)。落射画像を表示するのは、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象とするためである。
【0114】
CPU33は、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける(ステップS1204)。計測位置の指定方法は、特に限定されるものではなく、表示されている画像上で計測対象となる位置を特定することができる方法であれば何でも良い。
【0115】
CPU33は、落射画像データ及び透過画像データを記憶装置34から読み出し(ステップS1205)、読み出した落射画像データ及び透過画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置近傍でのエッジ抽出処理を実行する(ステップS1206)。CPU33は、落射画像データ、透過画像データおのおのについて、エッジ抽出処理が正常に終了したか否かを判断し(ステップS1207)、判断結果に応じて落射画像データ又は透過画像データに基づいて位置データを取得する(ステップS1208)。CPU33は、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する(ステップS1209)。
【0116】
エッジ抽出処理が正常に終了したか否かの判断結果に応じて落射画像データ又は透過画像データを選択する方法は、特に限定されるものではない。例えば、透過画像データ及び落射画像データのエッジ抽出部分のエッジ強度が大きい画像データを選択しても良い。
【0117】
図13は、本発明の実施の形態3に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の画像データ選択処理の手順を示すフローチャートである。図13に示すように、制御ユニット3のCPU33は、透過画像データに基づくエッジ抽出処理のみが正常に終了したか否かを判断する(ステップS1301)。CPU33が、透過画像データに基づくエッジ抽出処理のみが正常に終了したと判断した場合(ステップS1301:YES)、CPU33は、透過画像データを選択する(ステップS1302)。
【0118】
CPU33が、透過画像データに基づくエッジ抽出処理のみが正常に終了しなかったと判断した場合(ステップS1301:NO)、CPU33は、落射画像データに基づくエッジ抽出処理のみが正常に終了したか否かを判断する(ステップS1303)。CPU33が、落射画像データに基づくエッジ抽出処理のみが正常に終了したと判断した場合(ステップS1303:YES)、CPU33は、落射画像データを選択する(ステップS1304)。
【0119】
CPU33が、落射画像データに基づくエッジ抽出処理のみが正常に終了しなかったと判断した場合(ステップS1303:NO)、CPU33は、透過画像データに基づくエッジ抽出処理及び落射画像データに基づくエッジ抽出処理の両方が正常に終了したか否かを判断する(ステップS1305)。CPU33が、両方が正常に終了したと判断した場合(ステップS1305:YES)、CPU33は、抽出されたエッジのエッジ強度を、透過画像データ、落射画像データおのおのについて算出する(ステップS1306)。
【0120】
CPU33は、算出された透過画像データのエッジ強度の方が、落射画像データのエッジ強度よりも大きいか否かを判断する(ステップS1307)。CPU33が、透過画像データのエッジ強度の方が、落射画像データのエッジ強度よりも大きいと判断した場合(ステップS1307:YES)、CPU33は、透過画像データを選択する(ステップS1302)。
【0121】
CPU33が、透過画像データのエッジ強度が、落射画像データのエッジ強度以下であると判断した場合(ステップS1307:NO)、CPU33は、落射画像データを選択する(ステップS1304)。CPU33が、透過画像データに基づくエッジ抽出処理及び落射画像データに基づくエッジ抽出処理の両方が正常に終了していないと判断した場合(ステップS1305:NO)、CPU33は、エッジ抽出することができないことから計測不可として処理を終了する。
【0122】
なお、エッジ強度の算出方法は特に限定されるものではない。例えば抽出されたエッジの縦方向及び横方向の一次微分値の二乗和の平方根として求めれば良い。また、直線、円弧等の固有の形状を有するエッジが抽出されている場合には、検出されたエッジ点列の分散の逆数を求めても良い。なお、逆数としているのは、分散が小さいエッジを高い強度として評価するためである。その他、コントラストの差、ノイズの有無等を含めて総合判断するための指標値としてエッジ強度を求めても良い。
【0123】
以上のように本実施の形態3によれば、落射画像を表示することで、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、表示されている画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、エッジ抽出が正常に終了したか否かに応じて位置データを取得する画像データを選択することにより、指定された計測位置に適した画像データを熟練を要することなく選択することができ、精度良く計測することが可能となる。
【0124】
なお、上述した実施の形態3では、計測の基礎となった画像データを表示装置27に画像として表示することが好ましい。どの画像データに基づいて計測しているかを操作者が目視で確認することができ、誤った選択がなされているか否かを確認することもできるからである。
【0125】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る画像計測装置1の構成は、実施の形態1乃至3と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。本実施の形態4では、落射照明装置22を用いて撮像装置25で計測対象物20を撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、及び透過照明装置24を用いて撮像装置26で計測対象物を略同じ位置にて撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)だけでなく、落射画像データと透過画像データとを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を用い、表示されている画面上で計測位置に応じて計測の基礎とする画像データを選択する点で実施の形態1乃至3と相違する。
【0126】
図14は、本発明の実施の形態4に係る画像計測装置1の制御ユニット3の構成を示すブロック図である。図14に示すように本実施の形態4に係る画像計測装置1の制御ユニット3のハードウェア構成は、実施の形態1乃至3と同様であることから、同一の符号を付することにより、詳細な説明は省略する。
【0127】
制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)、透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)、及び落射画像データと透過画像データとを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を記憶する記憶手段331、落射画像データを表示装置27に表示する表示手段332、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段333、落射画像データ、透過画像データ、合成画像データのいずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段338、選択を受け付けた画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段334、及び位置データに基づいて指定を受け付けた計測位置にて寸法等を計測する計測手段335を含み、これらの処理動作を制御する。
【0128】
記憶手段331は、落射照明装置22を用いて撮像装置25で撮像した落射画像の画像データである落射画像データ、透過照明装置24を用いて撮像装置26で撮像した透過画像の画像データである透過画像データ、及び落射画像データと透過画像データとを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を、互いに位置合わせをした状態で記憶装置34に記憶する。ここで位置合わせとは、表示画面における座標位置を落射画像、透過画像、及び合成画像の間で一致させることを意味する。位置合わせをした3種の画像データを記憶しておくことにより、指定を受け付けた計測位置に応じて、適切な画像データを選択することができる。
【0129】
表示手段332は、通信手段35にて受信した落射画像データを、LCD、有機ELディスプレイ等の表示装置27で落射画像として表示させる。落射画像は、計測対象物の表面の凹凸、模様、パターン等を鮮明に映すことができ、外形を示す輪郭線以外の部分の寸法等を計測するために用いることができる。
【0130】
指定受付手段333は、表示手段332にて表示装置27に表示されている落射画像に基づいて、計測する位置を計測位置として指定を受け付ける。選択受付手段338は、記憶されている落射画像データ、透過画像データ、合成画像データのいずれか1つの選択を受け付ける。位置取得手段334は、選択を受け付けたいずれか1つの画像データを記憶装置34から読み出し、読み出した画像データに基づいて位置データを取得する。計測手段335は、取得した位置データに基づいて、指定された計測位置の寸法等を計測する。
【0131】
従来は、操作者が計測対象物を目視確認することによって、落射画像を用いて計測するか、透過画像を用いて計測するかを特定していた。しかし、操作者にとっては、いずれの画像であるかは問題ではなく、所望の位置の寸法を精度良く計測することができれば足りる。したがって、寸法の計測は、制御ユニット3がより好ましい画像データを選択して実行すれば良い。
【0132】
また、計測位置の指定には、外形の輪郭線しか表示されない透過画像よりも、表面の凹凸、模様、パターン等も表示することができる落射画像の方が好ましい。したがって、表示装置27には落射画像を表示しておき、画面上での計測位置の指定を受け付けた時点で、他の画像データ、すなわち透過画像データ、合成画像データに切り換える必要があるか否かを判断して、どの画像データに基づいて計測するべきか選択を受け付ける。このようにすることで、正確な寸法を計測することができる。
【0133】
上述した構成の画像計測装置1の動作について、フロ−チャートに基づいて詳細に説明する。図15は、本発明の実施の形態4に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の処理手順を示すフローチャートである。
【0134】
図15に示すように制御ユニット3のCPU33は、落射照明装置22を用いて撮像装置25にて計測対象物20を撮像し、落射画像を取得し、透過照明装置24を用いて、撮像装置26にて同じ計測対象物20を略同じ位置にて撮像した透過画像を取得する(ステップS1501)。CPU33は、取得した落射画像の画像データである落射画像データ(第一の画像データ)と、透過画像の画像データである透過画像データ(第二の画像データ)とを位置合わせして合成した合成画像の画像データである合成画像データ(第三の画像データ)を生成し(ステップS1502)、落射画像データ、透過画像データ及び合成画像データを記憶装置34へ記憶する(ステップS1503)。
【0135】
落射画像と透過画像とは、同じ計測対象物20に対して略同じ位置にて若干の時間間隔を空けて撮像する。時間間隔を空けるのは、落射画像を撮像する場合に最適な光学的周囲環境、条件設定等が、透過画像を撮像する場合において最適であるとは限らないことから、各画像を撮像するのに最適な条件下で各々撮像した画像データを記憶するためである。
【0136】
CPU33は、記憶装置34に記憶されている落射画像データに基づいて落射画像を表示装置27に表示する(ステップS1504)。落射画像を表示するのは、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象とするためである。
【0137】
CPU33は、表示された落射画像上で計測位置の指定を受け付ける(ステップS1505)。計測位置の指定方法は、特に限定されるものではなく、表示されている画像上で計測対象となる位置を特定することができる方法であれば何でも良い。
【0138】
CPU33は、表示装置27に表示されている画像データの選択を受け付ける(ステップS1506)。すなわち、指定を受け付けた計測位置が外形を示す輪郭部分である場合には、透過画像データを表示するよう画像を変更し、外形を示す輪郭部分と表面のパターンの一部との間の距離を計測位置として指定された場合には合成画像データを表示するよう画像を変更する。このように表示する画像を変更することで、計測の基礎となる画像データを選択することができ、操作者の目視により正しい計測位置が指定されているか否かを確認しながら計測することが可能となる。
【0139】
CPU33は、選択を受け付けた画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置に関する位置データを取得する(ステップS1507)。CPU33は、取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置にて寸法等の計測を実行する(ステップS1508)。
【0140】
位置データは選択された画像データに基づいて取得することから、指定を受け付けた計測位置が計測対象物20の外形を示すエッジ部分であるか否かに関わらず、計測位置を確実に特定することができ、位置データを精度良く取得することができる。なお、位置データは、表示画面上の座標値として取得する。表示画面上の座標値に基づいて、撮像装置25、26の撮像倍率を用いることで、実際の計測値を容易に算出することが可能となる。
【0141】
以上のように本実施の形態4によれば、落射画像を表示することで、計測対象物20の表面の凹凸、模様、パターン等も計測対象として指定することができ、画像に基づいて所望の計測を容易かつ正確に実行することができる。また、指定された計測位置が外形を示す輪郭部分であるか否かに関わらず、選択された画像データに基づいて正確な位置データを取得することができ、精度良く計測することが可能となる。
【0142】
なお、上述した実施の形態4では、落射画像を表示装置27に表示して、計測位置の指定を受け付けているが、合成画像データを生成していることから、合成画像を表示装置27に表示して、計測位置の指定を受け付けても良いことは言うまでもない。
【0143】
また、上述した実施の形態1乃至4では、計測の基礎となった画像データを表示装置27へ画像として表示することが好ましい。操作者が、計測対象物20を計測する基礎となった画像データが、落射画像データであるか、透過画像データであるか、あるいは両者が合成された合成画像データであるかを目視で確認することができるからである。
【0144】
さらに、上述した実施の形態1乃至4では、画像計測装置1専用の制御ユニット3を備える構成につき説明しているが、ハードウェア構成は特にこれに限定されるものではない。例えば外部のコンピュータにより制御ユニット3の機能を代替させても良い。
【0145】
図16は、他の画像計測装置1の構成を示す模式図である。図16に示すように、本画像計測装置1は、測定部2と外部コンピュータ4とで構成されており、測定部2にて撮像された画像データを外部コンピュータ4にて演算処理して、所望の形状の寸法等を計測する。
【0146】
測定部2の構成及び機能は、上述した実施の形態1乃至4と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。外部コンピュータ4は、少なくともCPU(図示せず)及びメモリ等の記憶装置(図示せず)を備え、表示装置41、キーボード42、マウス43に接続されている。CPU(図示せず)は、撮像装置25及び26から画像データを取得し、上述した実施の形態1乃至4における制御ユニット3のCPU33と同様の処理を実行する。
【0147】
その他、本発明は上記実施の形態1乃至4に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変形、置換等が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】指定受付手段による計測位置の指定方法の例示図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】記憶装置に記憶されている落射画像データを表示した場合の例示図である。
【図6】記憶装置に記憶されている透過画像データを表示した場合の例示図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの位置データ取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの画像データ選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態2に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】記憶装置に記憶されている合成画像データを表示した場合の例示図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る画像計測装置の制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態3に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの画像データ選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態4に係る画像計測装置の制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】他の画像計測装置の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0149】
1 画像計測装置
2 測定部
3 制御ユニット
4 外部コンピュータ
22 落射照明装置
24 透過照明装置
25、26 撮像装置
27、41 表示装置
33 CPU
34 記憶装置
35 通信手段
36 内部バス
331 記憶手段
332 表示手段
333 指定受付手段
334 位置取得手段
335 計測手段
336 エッジ抽出手段
337 判断手段
338 選択受付手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記第一の画像データを表示する表示手段と、
表示された前記第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、
該指定受付手段で指定を受け付けた計測位置に応じて前記第一の画像データ又は前記第二の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段と
を備えることを特徴とする画像計測装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データをさらに記憶し、
前記表示手段は、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示するようにしてあることを特徴とする請求項1記載の画像計測装置。
【請求項3】
前記位置取得手段は、
前記指定受付手段で指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断する判断手段を備え、
該判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得するようにしてあることを特徴とする請求項1又は2記載の画像計測装置。
【請求項4】
前記位置取得手段は、
前記判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出する手段を備え、
算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得するようにしてあることを特徴とする請求項3記載の画像計測装置。
【請求項5】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記第一の画像データを表示する表示手段と、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、
該指定受付手段で指定を受け付けた計測位置に応じて前記第三の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段と
を備えることを特徴とする画像計測装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示するようにしてあることを特徴とする請求項5記載の画像計測装置。
【請求項7】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記第一の画像データを表示する表示手段と、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、
記憶されている前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行するエッジ抽出手段と、
該エッジ抽出手段で前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第一の判断手段と、
前記エッジ抽出手段で前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第二の判断手段と、
前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段の判断結果に応じて、前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段と
を備え、
前記位置取得手段は、
前記第一の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第二の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得し、
前記第二の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第一の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、
前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段で正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得するようにしてあることを特徴とする画像計測装置。
【請求項8】
前記表示手段は、前記計測手段での計測の基礎となった画像データを表示するようにしてあることを特徴とする請求項1乃至7記載の画像計測装置。
【請求項9】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記第一の画像データを表示する表示手段と、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段と、
前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段と、
該選択受付手段で選択を受け付けた前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ、前記第二の画像データ又は前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段と、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段と
を備えることを特徴とする画像計測装置。
【請求項10】
前記選択受付手段は、表示されている画面から選択を受け付けるようにしてあることを特徴とする請求項9記載の画像計測装置。
【請求項11】
前記表示手段は、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示するようにしてあることを特徴とする請求項7、9、10のいずれか一項に記載の画像計測装置。
【請求項12】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶し、
前記第一の画像データを表示し、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、
指定を受け付けた計測位置に応じて前記第一の画像データ又は前記第二の画像データを読み出し、読み出した前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行することを特徴とする画像計測方法。
【請求項13】
前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データをさらに記憶し、
前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示することを特徴とする請求項12記載の画像計測方法。
【請求項14】
指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断し、
計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得することを特徴とする請求項12又は13記載の画像計測方法。
【請求項15】
計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出し、
算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得することを特徴とする請求項14記載の画像計測方法。
【請求項16】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶し、
前記第一の画像データを表示し、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、
指定を受け付けた計測位置に応じて前記第三の画像データを読み出し、読み出した前記第三の画像データに基づいて位置データを取得し、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行することを特徴とする画像計測方法。
【請求項17】
前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示することを特徴とする請求項16記載の画像計測方法。
【請求項18】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶し、
前記第一の画像データを表示し、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、
記憶されている前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行し、
前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断し、
前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断し、
判断結果に応じて、前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行し、
前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断し、前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了しなかったと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得し、
前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断し、前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了しなかったと判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、
前記第一の画像データのエッジ抽出及び前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得することを特徴とする画像計測方法。
【請求項19】
計測の基礎となった画像データを表示することを特徴とする請求項12乃至18記載の画像計測方法。
【請求項20】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能な画像計測方法において、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶し、
前記第一の画像データを表示し、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付け、
前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付け、
選択を受け付けた前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つを読み出し、読み出した前記第一の画像データ、前記第二の画像データ又は前記第三の画像データに基づいて位置データを取得し、
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行することを特徴とする画像計測方法。
【請求項21】
表示されている画面から選択を受け付けることを特徴とする請求項20記載の画像計測方法。
【請求項22】
前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示することを特徴とする請求項18、20、21のいずれか一項に記載の画像計測方法。
【請求項23】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
前記画像計測装置を、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段、
前記第一の画像データを表示する表示手段、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、
該指定受付手段で指定を受け付けた計測位置に応じて前記第一の画像データ又は前記第二の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項24】
前記記憶手段を、
前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データを記憶する手段として機能させ、
前記表示手段を、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする請求項23記載のコンピュータプログラム。
【請求項25】
前記位置取得手段を、
前記指定受付手段で指定を受け付けた計測位置が計測対象物の外形を示すエッジ部分であるか否かを判断する判断手段、及び
該判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得し、エッジ部分ではないと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得する手段
として機能させることを特徴とする請求項23又は24記載のコンピュータプログラム。
【請求項26】
前記位置取得手段を、
前記判断手段が、計測対象物のエッジ部分であると判断した場合、前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいてエッジ強度を算出する手段、及び
算出されたエッジ強度がより大きい画像データに基づいて位置データを取得する手段
として機能させることを特徴とする請求項25記載のコンピュータプログラム。
【請求項27】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
前記画像計測装置を、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段、
前記第一の画像データを表示する表示手段、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、
該指定受付手段で指定された計測位置に応じて前記第三の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項28】
前記表示手段を、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする請求項27記載のコンピュータプログラム。
【請求項29】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
前記画像計測装置を、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データとを記憶する記憶手段、
前記第一の画像データを表示する表示手段、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、
記憶されている前記第一の画像データ及び前記第二の画像データに基づいて、指定を受け付けた計測位置でのエッジ抽出を実行するエッジ抽出手段、
該エッジ抽出手段で前記第一の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第一の判断手段、
前記エッジ抽出手段で前記第二の画像データのエッジ抽出が正常に終了したか否かを判断する第二の判断手段、
前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段の判断結果に応じて、前記第一の画像データ又は前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段
として機能させ、
前記位置取得手段を、
前記第一の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第二の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第一の画像データに基づいて位置データを取得する手段、
前記第二の判断手段で正常に終了したと判断し、前記第一の判断手段で正常に終了しなかったと判断した場合、前記第二の画像データに基づいて位置データを取得する手段、及び
前記第一の判断手段及び前記第二の判断手段で正常に終了したと判断した場合、それぞれのエッジ強度を算出して、算出されたエッジ強度がより大きい画像データを選択して、選択された画像データに基づいて位置データを取得する手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項30】
前記表示手段を、前記計測手段での計測の基礎となった画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする請求項23乃至29記載のコンピュータプログラム。
【請求項31】
計測対象物の画像を撮像する撮像手段と、
計測対象物の表面を前記撮像手段の設置側から照明する落射照明手段と、
計測対象物を前記撮像手段の設置側の反対側から照明する透過照明手段と
を備える画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
前記画像計測装置を、
前記落射照明手段を用いて前記撮像手段で計測対象物を撮像した第一の画像データと、前記透過照明手段を用いて前記撮像手段で前記計測対象物を略同じ位置にて撮像した第二の画像データと、前記第一の画像データと前記第二の画像データとを位置合わせして合成した第三の画像データとを記憶する記憶手段、
前記第一の画像データを表示する表示手段、
表示された第一の画像データ上で計測位置の指定を受け付ける指定受付手段、
前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段、
該選択受付手段で選択を受け付けた前記第一の画像データ、前記第二の画像データ、前記第三の画像データのいずれか1つを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記第一の画像データ、前記第二の画像データ又は前記第三の画像データに基づいて位置データを取得する位置取得手段、及び
取得した位置データに基づいて、指定を受け付けた計測位置での計測を実行する計測手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項32】
前記選択受付手段を、表示されている画面から選択を受け付ける手段として機能させることを特徴とする請求項31記載のコンピュータプログラム。
【請求項33】
前記表示手段を、前記第一の画像データ又は前記第三の画像データを表示する手段として機能させることを特徴とする請求項29、31、32のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−300124(P2009−300124A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152316(P2008−152316)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】