説明

画像閲覧装置

【課題】 地図画像とリンクさせた撮影済み画像を表示する画像閲覧装置を提供する。
【解決手段】 撮影装置及び撮影対象物のそれぞれの位置情報を含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置102と、位置情報を有する地図画像及び撮影済みの画像を表示する表示手段103と、地図画像を3次元空間内で回転させる際の回転情報に基づいて、射影変換を行う変換手段107と、射影変換された地図画像及び撮影対象物の位置情報それぞれを用いて、予め設定された仮想的な閲覧者の位置から、撮影対象物の位置への視線方向を算出する視線方向算出手段10と、複数の撮影済み画像における撮影装置の位置から撮影対象物への視線方向を算出し、それぞれの視線方向の交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段11と、地図画像上の撮影対象物の位置に表示画像を表示する画像表示制御手段12とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像閲覧装置に関し、特にコンピュータに蓄積された複数の撮影済み画像を、選択的に閲覧する際の画像選択の技術およびインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの民生用撮影装置の小型化及び低廉化が進み、更には携帯電話の内蔵カメラが実用に耐え得る性能を持つに至り、明確な撮影目的を持たない人でも、撮影装置を常時携帯していることが珍しくなくなった。
【0003】
また、デジタル写真は消去が簡単にできることから、気楽に撮影ができる上、ハードディスクなどの記録装置が急激に低価格化している等の理由から、ハードディスクに記録された未整理の画像データを個人で大量に保有していることも珍しくなくなった。
【0004】
さらに、機器の小型化及び低廉化だけではなく、撮影したデジタル画像を携帯電話の電子メール機能を利用して交換をしたり、インターネットに代表されるネットワークを通じてアップロード及びダウンロードするなど、画像データを流通させる環境の整備が、個人で大量に画像データを保有することの価値を高めている。
【0005】
商業的にも、プリントサービスや画像を付けた分かり易い情報の提供を目的に、個人が撮影した画像データを収集する仕組みへの取り組みがなされている。
【0006】
一方、GPSが車載ナビゲーションシステムで広く一般に利用されたのを契機に、人が携帯するのに十分なほど小型化された受信装置の開発も行われ、人の正確な位置情報を簡単に取得できるようになっている。
【0007】
この位置情報を画像データにメタデータとして付加することで、撮影画像の利用価値を更に高める方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これは、地図や衛星写真による地理情報が一般に公開され、比較的簡単に利用できる環境が整ったことによるところが大きい。その背景には、地理情報の公開が、インターネットのテキスト検索などと同様な手法で商業的に成立することが見込まれるためである。
【0008】
一例として、撮影画像に付与されたメタデータを用いて、撮影画像と地理情報に含まれる地図画像とを関連付け、地図画像を基に画像を整理する方法が特許文献1に開示されている。これは、フィルムカメラの写真をアルバムで管理する代わりに、デジタル写真の画像データをコンピュータにより管理するための方法である。
【0009】
さらに別の一例として、撮影位置と共に撮影方向を登録することで、撮影状況を更に分かり易くした方法が特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開2001−189905
【特許文献2】特開2004−118685
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載された発明のように、撮影した対象物の位置情報を手掛かりにして、地図や衛星写真と撮影画像をリンクさせて画像を管理閲覧する方法は、管理閲覧に多彩な表現を与え、蓄積された画像の検索を容易にするのみならず、閲覧する楽しさをも与えることが出来る。
【0011】
しかし、同じ場所または近辺で撮影された画像の枚数が増えてくると、最終的にはフィルム写真のアルバムを見るように、登録された画像を順次見ていくことになるという問題が生じる。
【0012】
また、撮影した対象物は撮影位置の近くにあるとは限らないため、閲覧者と撮影者が同一人物でない場合、撮影場所は分かるが撮影対象物が何処にあるものなのか判断できないという問題がある。この場合、特許文献2に記載された発明では撮影方向も情報として提供することである程度の予測は付くものの、根本的な解決にはならない。すなわち、撮影場所ではなく撮影対象物のある位置に画像を登録した方がより分かり易いという場合がある。しかし、対象物の見え方は、撮影する方向により異なることが多く、撮影位置や撮影対象物の位置だけでは閲覧者に対象物の十分な情報を与えられないという問題が依然として残る。
【0013】
本発明は、閲覧者がコンピュータに蓄積された複数の撮影済み画像から撮影対象物の情報を十分に取得できるように、閲覧者の視線方向等の情報を入力し、撮影位置と撮影対象物の位置から求めた方向を用いて、実際の撮影対象物と相関のある撮影済み画像を選択して閲覧できる画像閲覧装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、(イ)予め設定される、撮影装置の撮影時の位置情報と撮影対象物の位置情報とを含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置と、(ロ)位置情報を有する地図画像及び前記撮影済みの画像を表示画面に表示する表示手段と、(ハ)前記地図画像を3次元空間内で回転させる際の回転情報を外部から受け取り、この回転情報に基づいて、前記地図画像を前記表示画面へ表示するための射影変換を行う変換手段と、(ニ)前記変換手段によって射影変換された地図画像の位置情報と、前記撮影対象物の位置情報とを用いて、前記射影変換された地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、予め設定された位置から、前記撮影対象物の位置への視線方向である第1の視線方向を算出する視線方向算出手段と、(ホ)前記記憶装置に登録された前記複数の撮影済み画像における、前記撮影装置の撮影時の位置から前記撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、前記メタデータを用いてそれぞれ算出し、前記第1の視線方向と前記第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段と、(ヘ)前記地図画像上の前記撮影対象物の位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように前記表示手段を制御する画像表示制御手段とを備える画像閲覧装置が提供される。
【0015】
また、本発明の様態によれば、(イ)予め設定される、撮影装置の撮影時の位置情報と撮影対象物の位置情報とを含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置と、(ロ)位置情報を有する地図画像及び前記撮影済みの画像を表示画面に表示する表示手段と、(ハ)前記地図画像の位置情報と、前記撮影対象物の位置情報とを用いて、前記地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、前記表示手段によって表示された前記地図画像の枠上のいずれかの位置から撮影対象物の位置への視線方向である第1の視線方向を算出する視線方向算出手段と、(ニ)前記記憶装置に登録された前記複数の撮影済み画像における、前記撮影装置の撮影時の位置から前記撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、前記メタデータを用いてそれぞれ算出し、前記第1の視線方向と前記第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段と、(ホ)前記地図画像上の前記撮影対象物の位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように前記表示手段を制御する画像表示制御手段とを備える画像閲覧装置が提供される。
【0016】
さらに、本発明の様態によれば、(イ)予め設定される、撮影装置の撮影時の位置情報と撮影対象物の位置情報とを含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置と、(ロ)位置情報を有する地図画像及び前記撮影済みの画像を表示画面に表示する表示手段と、(ハ)前記地図画像の位置情報と、前記撮影対象物の位置情報とを用いて、前記地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、前記地図画像の中心を原点とする極座標系において、前記地図画像の枠の対角線によって作られる4つの角度を等分割し、前記対角線及び等分割を成す直線と前記地図画像の枠との交点上のいずれかの位置から撮影対象物の位置への視線方向である第1の視線方向を、前記視線方向として算出する視線方向算出手段と、(ニ)前記記憶装置に登録された前記複数の撮影済み画像における、前記撮影装置の撮影時の位置から前記撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、前記メタデータを用いてそれぞれ算出し、前記第1の視線方向と前記第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段と、(ホ)前記地図画像上の前記撮影対象物の位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように前記表示手段を制御する画像表示制御手段とを備える画像閲覧装置が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、閲覧者がコンピュータに蓄積された複数の撮影済み画像から撮影対象物の情報を十分に取得できるように、閲覧者の視線方向等の情報を入力し、撮影位置と撮影対象物の位置から求めた方向の情報を用いて、実際の撮影対象物と相関のある撮影済み画像を閲覧できる画像閲覧装置を提供できる。
【0018】
これにより、従来の位置情報だけでなく視線の方向という要素により、同じ場所に複数登録された画像を分類し順次閲覧できるので、画像の新たな閲覧方法を提供することが出来る。また、同じ方向から見た異なる位置にある複数の対象物を同時に眺めることもできるため、閲覧者に従来以上に地理的情報を伝えることが出来、風景写真など地理的情報が重要視される画像の管理・閲覧方法として効果的である。
【0019】
さらに、視線を動かすという行為と表示される画像がリンクされているため、感覚的に表示画像が分かり易いという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に図面を参照して、本発明の第1〜4の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお以下の示す第1〜4の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0021】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置は、図1で示すように、撮影位置の場所(以下、「撮影位置」という)を示す撮影装置の撮影時の位置情報(以下、「撮影位置情報」という)と撮影対象物の位置(以下、「撮影対象位置」という)を示す撮影対象物の位置情報(以下、「撮影対象位置情報」という)を含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置102と、位置情報を有する地図画像及び記憶装置102に登録された撮影済みの画像を表示する表示手段103と、外部からの指示によって三次元空間内で回転した地図画像の情報を受け取り、その情報に基づいて表示画面への射影変換を行う変換手段107と、変換手段によって射影変換された地図画像の位置情報と撮影対象物の位置情報とを用いて、回転による地図画像の変化に対応した3次元空間内における地図画像上の予め設定された位置から撮影対象位置への視線方向を算出し、回転による変化後の第1の視線方向を決定する視線方向算出手段10と、撮影装置の撮影時の位置から記憶装置102に登録された複数の撮影済み画像における撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、撮影済み画像に付加されたメタデータを用いてそれぞれ算出し、視線方向算出手段10が算出した第1の視線方向と複数の撮影済み画像における撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を撮影対象の表示画像として選択する画像選択手段11と、記憶装置102に登録された撮影済みの画像が存在する際に、地図画像上の撮影対象位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように表示手段103を制御する画像表示制御手段12とを備え、図2で示すコンピュータ202等の電子計算機を採用可能である。ここで、「地図情報」とはインターネットよりダウンロードされた地図画像及び地図画像に付加された位置情報等の属性情報を指す。
【0022】
入力手段100は、図2で示すユーザ203と図1に示す画像閲覧装置1が実装されたコンピュータ202との間で情報のやり取りを行う。ユーザによる画像閲覧装置1への操作を受け付けるため、図2に示すキーボード201等の文字入力装置及びマウス204等のポインティングデバイス等が使用可能である。
【0023】
演算処理装置101は、中央演算処理装置(CPU)等であり、数値計算、情報処理及び変換手段107等の画像閲覧装置1が備える各構成機器の機器制御などを行う。また、記憶装置102が記憶したプログラムを読み込み、解析し、データの加工等を行う。演算処理装置101はシステムバス106や入力手段100を介して表示手段103、通信手段105及び一時記憶装置104等の周辺機器と電気的に接続され、データやプログラムのやり取りを行う。また、記憶装置102に記憶されている「閲覧プログラム」を実行する。ここで、「閲覧プログラム」とは、入力手段100によって起動を促され、撮影済み画像を記憶装置102に登録したり、登録した撮影済み画像を地図情報と共に検索及び表示する処理を電子計算機に実行させるよう記述したものである。「閲覧プログラム表示画面」とは、「閲覧プログラム」が登録した撮影済み画像を表示するため、必要な地図情報の表示、検索及び設定する機能について提供した画面である。演算処理装置101は閲覧プログラムの起動と同時に、インターネットに接続された通信手段105を通じて、地図情報提供サイトのサーバから、地図情報をダウンロードし、一時記憶装置104に記憶させる。変換手段107は、入力手段100から地図画像を3次元空間内で回転させる際の回転情報を受け取ることで、ダウンロードされた2次元画像を含む地図情報を、射影変換により3次元空間内で立体的に変化させ、表示手段103に表示する。図4は閲覧プログラム表示画面400の一例である。閲覧プログラム表示画面400に表示された地図画像401は、撮影済み画像の登録位置を示すランドマークA409及びランドマークB410と、地図の方角を示す方角マーカ411を含む。ただし、表示されるランドマークの数は、説明のため2つとしたが、撮影済み画像の登録位置の表示数を2つに限定するものではない。ここで、「ランドマーク」とは、記憶装置102に記憶された撮影済み画像が登録される閲覧対象物の位置を表す。さらに、図4の閲覧プログラム表示画面400は、地図画像401の表示位置を検索及び指定するための住所入力枠402、入力住所決定ボタン403、地図の縮尺を決定するスライドバー406、視線移動アイコン407、視線移動決定ボタン404、閲覧プログラム表示画面のモードを切り替えるモードボタン405を表示する。スライドバー406、視線移動アイコン407及び視線移動決定ボタン404等は、ユーザが図2のキーボード201及びマウス204により操作される。図4のカーソル408は、キーボード201及びマウス204により操作される。図3に示す登録された撮影済み画像の閲覧のための処理手順に従い、図2に示すユーザ203による操作によって、画像閲覧装置1が閲覧プログラムを実行することで閲覧処理が実行され、ユーザは登録された撮影済み画像を閲覧することができる。また、図1の入力手段100を通じて、閲覧する撮影済み画像の登録された住所などの表示エリア指定情報が住所入力枠402に入力され、入力住所決定ボタン403により検索先の住所が決定することで、指定の地図画像401が表示される。表示された地図画像401はスライドバー406によって、指定された縮尺に変化させることができる。ただし、上記の地図画像401が表示する表示エリアを決定する方法は一例であり、図2で示すマウス204により地図画像401をドラッグすることで、表示エリアを変更及び表示する方法など様々な形態が考えられ、地図画像401の閲覧方法を上記の方法に限定するものではない。また、図4では閲覧者である図2に示すユーザ203の視線の角度が地面に対して垂直方向となる地図画像を表示しているが、図4に示す視線移動アイコン407及び視線移動決定ボタン404を用いて、図5に示す視線角度を変更した地図画像501ように、地面に対する視線の角度を任意に変更し、地図画像の見え方を変化させることができる。
【0024】
視線方向算出手段10は、変換手段107によって射影変換された地図画像の位置情報と、撮影対象物の位置情報とを用いて、射影変換された地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、予め設定された位置から、閲覧対象物の位置への第1の視線方向を算出する。地図画像の回転及び移動により、第1の視線方向は追随して変化するため、地図画像の変化に伴って、逐次第1の視線方向は算出されることになる。
【0025】
画像選択手段11は、視線方向算出手段10による視線方向の算出結果に基づいて、図2で示すデジタルカメラ200で撮影し、記憶装置102に登録された複数の撮影済み画像の中から、最も適切な画像を選択する。
【0026】
画像表示制御手段12は、入力手段100により入力された地図画像の回転、移動、拡大及び縮小等の操作情報を処理し、撮影対象物に対応する目印の画像、撮影済み画像及び地図画像等の表示を制御する。制御結果は、表示手段103が表示する。
【0027】
記憶装置102は、ハードディスクのような磁気ディスク、DVD(登録商標)のような光ディスク及びメモリーカードのような不揮発性半導体メモリ等が使用可能な記憶媒体である。ユーザ203により、撮影済み画像は地図情報と関連付けて記憶装置102へ登録される。
【0028】
表示手段103は、ユーザが各種情報を視覚的に認識する必要があるため、液晶モニタ等が使用可能である。
【0029】
一時記憶装置104は、演算処理装置101と直接データをやり取りする主記憶装置で、ユーザが画像の閲覧時に使用する地図情報及び閲覧画像検索時の検索キーワード等を記憶する。
【0030】
通信手段105は、図2に示すユーザ203により入力手段100に入力された操作情報に従って、図2で示すデジタルカメラ200等の画像撮影装置から画像閲覧装置1へ撮影済み画像及び撮影位置情報等の画像属性データを送受信等するための有線及び無線の伝送路を利用した通信の機能を有する。
【0031】
システムバス106は、演算処理装置101や記憶装置102等から成る画像閲覧装置1の各構成要素間で、管理及び制御命令やデータを転送するための伝送経路である。
【0032】
変換手段107は、2次元の地図画像を光源や形状を考慮して閲覧者から見える地図画像を3次元で計算し、立体的に変化させるプログラムである。
【0033】
次に、図3(a)に示すフローチャートを用いて、図1の画像閲覧装置1が行う画像閲覧処理に関する説明をする。
【0034】
(a)ステップS100において、図1に示す演算処理装置101は、記憶装置102に記憶されている閲覧プログラムを実行し、表示手段103に閲覧プログラム表示画面を表示する。
【0035】
(b)ステップS101において、図4で示す地図画像401上に表示されたランドマークの中から、閲覧したいランドマークを、入力手段100が図2に示すキーボード201及びマウス204を使って選択する。例えば、図4に表示された地図画像401上の登録された2つのランドマークA409及びランドマークB410の中からランドマークを選択する。選択するランドマークは1つ及び複数が可能である。本実施例では、ランドマークA409とランドマークB410の両方を選択したものとして以後の説明を行う。また、図4の地図画像401が回転することで、変換手段107によって図5の401のように表示される。
【0036】
(c)ステップS102において、入力手段100は、図5で示す閲覧プログラム表示画面500の表示モードを図6に示す閲覧プログラム表示画面600に切り替える。図6で示すように、切り替え後の画面により、記憶装置102に記憶された複数の撮影済み画像の中から、ステップS101で選択されたランドマークA409及びランドマークB410にそれぞれ登録されているランドマークA画像801及びランドマークB画像601が選択され、表示される。選択方法の詳細は後述する。
【0037】
(d)ステップS103において、閲覧エリアを変更して別のランドマークを閲覧する場合には、演算処理装置101が制御する閲覧プログラムの処理は、ステップS100の処理へ移る。ステップS100において新たな閲覧エリアの入力が行われることで、新たな閲覧エリアが指定される。この際、閲覧プログラム表示画面600を図5の閲覧プログラム表示画面500に切り替えることができる。新たな観賞エリアを指定しない場合には、プログラムを終了する。プログラムの終了は、図5に示す、終了ボタン412により行われる。
【0038】
なお、従来の画像閲覧装置は、図7の閲覧プログラム表示画面700に示すように、図4の閲覧プログラム表示画面400に示す視線移動アイコン407、視線移動決定ボタン404及びモードボタン405を持たないこと以外は、本発明の画像閲覧装置1と同一である。そのため、従来の画像閲覧装置は、地図画像401を射影変換によって変化できないこと以外は、ステップS101によるランドマークの選択までの操作も、本発明の画像閲覧装置1と同一である。しかし、従来の画像閲覧装置では、ランドマークを選択すると、図8に示す登録画像一覧表示画面800のように、選択したランドマークに登録されている撮影済み画像が一覧表示される。図8は、ランドマークA409に登録された4枚の撮影済み画像801〜804が一覧表示された様子を示している。この場合、撮影対象がランドマークA409の位置にあることは分かるが、どの方向から撮影された撮影済み画像であるかは分からない。
【0039】
ここで、図4の地図画像401の回転処理についての詳細を図9の概念図により説明する。図9(a)において、図4の地図画像401は、直交するx,y,z軸の3軸で構成される3次元空間の原点と地図の中心位置が一致するように置かれている。このとき、図9(b)に示す視線移動アイコン407上で方向A900に沿って図4で示すカーソル408がドラッグされると、地図画像401は図9(a)で示すようにx軸を中心とした回転A910を行う。同様に、図9(b)で示す方向B901に沿って図4で示すカーソル408がドラッグされると、図9(a)で示すようにy軸を中心とした回転B911を行い、方向C902に沿って図4で示すカーソル408がドラッグされると、図9(a)で示すようにz軸を中心とした回転C912を行う。図5で示す地図画像501はユーザにより任意に回転処理を施された後の地図画像の例を表している。
【0040】
また、ランドマークに登録された、閲覧表示する撮影済み画像の選択方法を図11及び図12を用いて説明する。図11は、原点1105を図10のランドマークA409に一致させたとき、図1で示す記憶装置102に登録された図8の撮影済み画像801〜804のそれぞれの撮影位置が図11の撮影位置1101〜1104であることを示している。従って、図11に示す撮影位置1101〜1104から原点1105に向かう方向が撮影方向となる。このとき図11の視線位置1100が図10で示すユーザの視線原点1000とすると、図11で示すベクトル1106が、図10に示すように、ユーザからランドマークA409への第1の視線方向を示すベクトル1001となる。ランドマークA409へのユーザの第1の視線方向である図11に示すベクトル1106と撮影方向を示すベクトル1107とが成す角度が、ベクトル1106と第2の視線方向である撮影方向を示す他のベクトルが成す角度と比較して最小の角度1108を成すため、ベクトル1107を構成する第2の視線方向である撮影位置1101から撮影した図8に示す撮影済み画像801が、図10に示す視線原点1000における第1の視線方向からの画像に最も近い画像となる。図12は、図1の記憶装置102に登録された画像のデータ構造の模式図である。撮影時刻及び撮影位置等が記録されたメタデータにより、図10等で示す地図画像401上での撮影位置が一義的に決定する。また、撮影対象位置は地図画像501上のランドマークA409及びランドマークB410であるため、図12で示す撮影位置及び図10で示す閲覧対象物の撮影対象位置より、撮影方向すなわちユーザから閲覧対象物であるランドマークA及びBまでの視線情報を算出することができる。従って、図10に示す視線原点1000からランドマークA409への第1の視線方向に一致する撮影済み画像は、ランドマークA409として図1に示す記憶装置102に登録された図8に示す撮影済み画像801〜804の中から、図10に示す視線原点1000における第1の視線方向からの画像に最も近い撮影済み画像801が選択される。同様にして、図10のランドマークB410として図1に示す記憶装置102に登録された撮影済み画像も図10に示すベクトル1002と、撮影済み画像に付加されたメタデータの撮影位置を用いて、第1の視線方向に最も近い方向から撮影された撮影済み画像が表示される。
【0041】
次に、図3(b)に示すフローチャートを用いて、図1の画像閲覧装置1が図3(a)のステップS102にけるランドマークに登録された複数の撮影済み画像の中から適切な画像を選択する方法を説明する。
【0042】
(a)ステップS200において、入力手段100は、図2に示すキーボード201及びマウス204を使って、平面画像である図4の地図画像401の回転処理を行う。回転処理は、図4の視線移動アイコン407がユーザにより操作されることに連動して行われる。視線情報算出の例を図10を用いて説明する。図10に示すように、ユーザの位置を表示枠1003上の視線原点1000に固定すると、地図画像501を回転させることで相対的に地図上におけるユーザの位置が変化する。
【0043】
(b)ステップS201において、ステップS200で回転処理を施された図4の地図画像401を、擬似的に3次元画像としての視覚的効果を出すために変換手段107が射影変換することで、図5に示す地図画像501が表示される。なお、図1に示す変換手段107が3次元空間において、外部からの地図画像を回転させる回転情報に基づいて、閲覧プログラム表示画面への射影変換を行う。ここで、「射影変換」とは、三次元の物体を平面に表示するために使用される特殊な座標変換のことで、正面から見た画像を別の角度から見た画像に変換することである。例えば、三次元の絵を平面の写真に写すことや、光源を固定して物体の影を対応させる変換等である。
【0044】
(c)ステップS202において、演算処理装置101が備える視線方向算出手段10が、閲覧対象のランドマークへの「視線情報」を算出する。ここで、「視線情報」とは、固定された任意の位置から閲覧対象物であるランドマークA及びBまでの大きさ及び図10に示す方角マーカ411に対する第1の視線方向等、すなわちベクトルとして表される相対的な位置情報である。ステップS201により変化したユーザの位置である、視線原点1000からランドマークA409へ向けた視線ベクトルA1001がユーザからランドマークA409への視線情報となり、視線原点1000からランドマークB410へ向けられた視線ベクトルB1002がユーザからランドマークB410への視線情報として求められる。
【0045】
(d)ステップS203において、演算処理装置101が備える画像選択手段11は、図10で示す視線原点1000からランドマークA及びBを見た際に、視認できる実態に近い撮影済み画像を、ランドマークA及びBとして図1の記憶装置102に登録された複数の画像の中から選択し、表示手段103に表示する。
【0046】
(e)ステップS204により、ユーザから図10に示すランドマークA及びBへの視線方向を変更して別の撮影済み画像を閲覧する場合は、演算処理装置101が制御する閲覧プログラムの処理は、ステップS200の処理に移る。続いて、図10に示すランドマークA及びBへの視線方向の変更がない場合には、演算処理装置101が制御する閲覧プログラムの処理は、ランドマークに登録された撮影済み画像の表示を終了する。
【0047】
したがって、ユーザは図6に示す地図画像501と撮影済み画像801及びランドマークB画像601を対比させることで、閲覧対象物への視線の方向を考慮しつつ、撮影済み画像を閲覧することができる。その結果、本発明における画像閲覧装置1は従来の閲覧方法に比べ、視線方向毎に撮影済み画像を閲覧できるという点で、より多くの地理情報をユーザへ提供することが出来る。
【0048】
このように、第1の実施の形態に係る画像閲覧装置1によれば、閲覧対象のランドマークに複数の撮影済み画像を登録することができ、閲覧プログラム表示画面上の地図画像を図1の表示手段103で任意に表示した際、図2で示すユーザ203が表示手段103を通して地図画像上のランドマークを見たときの画像の方向に撮影対象物への撮影の方向が最も近い画像を、登録された複数の撮影済み画像の中から自動的に選択及び表示することが出来る。更に、画像閲覧装置1上に表示された地図画像をユーザの第1の視線方向に対して3次元空間内で変化させた際、閲覧対象のランドマークに登録された複数の撮影済み画像も追随して、ユーザの第1の視線方向から視認できる画像に最も近い撮影済み画像をリアルタイムに表示することができる。
【0049】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る画像閲覧装置は、第1の実施の形態において、図11に示すユーザの視線位置1100からランドマークA409の位置である原点1105までのベクトルの大きさ、すなわちユーザの閲覧位置から閲覧対象物までの距離に制限を設け、たとえ閲覧のためにユーザによって選択されたランドマークであっても、制限以上の距離が離れたランドマークに対しては、そのランドマークに登録された撮影済み画像は非表示にすることが可能である。
【0050】
このように、第2の実施の形態に係る画像閲覧装置1によれば、閲覧位置から閲覧対象物までの距離に一定の条件を設け、図1に示す記憶装置102に登録した撮影済みの画像を表示しないようにすることで、閲覧ユーザから対象物への視線感覚に加え、距離感覚も提供することができる。地図画像の回転及び移動により、閲覧対象物であるランドマークへのユーザの視点の位置が相対的に変化する際に、ランドマークを示す画像が変化することに加え、画像自体の表示及び非表示に関する情報が付加されることで、人間が視覚により取得する現実の地図情報への感覚的な近似性が更に向上する。
【0051】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る画像閲覧装置は、図6に示す視線移動アイコン407による地図画像を回転させる代わりに、図14に示す地図画像401の枠に沿って移動させることのできる視線マーカ1401を用いて第1及び第2の視線方向を指定する方法をとる。
【0052】
このように、第3の実施の形態に係る画像閲覧装置1によれば、閲覧者の視線原点である視線マーカ1401が図14に示す地図画像401の枠上を移動することで、ユーザの視線原点とランドマークとの関係は2次元のパラメータによって表される。そのため第3の実施の形態に係る画像閲覧装置1は、図1に示す2次元の画像を射影変換によって3次元効果を出すよう変化する変換手段107や、地図画像を3次元の空間内で回転させる図6に示す視線移動アイコン407は不要となる。
【0053】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る画像閲覧装置は、図14で示す視線マーカ1401の移動位置を、図15に示す地図画像401における対角線の交点を原点とした極座標系において、地図画像の枠の対角線によって作られる4つの角度を等分割する破線を引いた際、対角線及び破線と地図画像401の枠の交点1502〜1509でのみ移動可能な視線マーカ1501を用いて第1及び第2の視線方向を指定する方法をとる。
【0054】
このように、第4の実施の形態に係る画像閲覧装置1によれば、視線原点が8箇所に限定されるため、第1及び第2の視線方向の演算を簡略化することが可能になる。
【0055】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る画像閲覧装置は、請求項1〜4の方法において、図4の地図画像401として、地図情報提供サイトのサーバからダウンロードした、コンピュータグラフィクスのような人工的に描画されたビットマップ画像のような地図画像以外に、実写である衛星写真及び航空写真の画像を利用するものである。この際、それぞれの画像を単独で表示することも、例えば衛星写真の画像に地図画像を透過合成して表示することも可能である。
【0056】
このように、第5の実施の形態に係る画像閲覧装置1によれば、コンピュータグラフィクスのような人工的に描画された地図画像と衛星写真及び航空写真のような実写の画像とを切り替えて表示、または合成等を行って表示することを、ユーザに対して選択可能にすることで、ユーザにとって地図情報の認識度が向上することに貢献する。
【0057】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の第1〜5の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。例えば、図5に示す閲覧プログラム表示画面500のモード変更後の図6に示す閲覧プログラム表示画面600は、ランドマークA画像801及びランドマークB画像601として図1に示す記憶装置102へ登録された撮影済み画像は、地図画像501の脇に並べて表示しているが、図13に示す閲覧プログラム表示画面1300のように、地図画像1301上に吹き出しとして表示することも可能である。この際、地図画像1301の回転に伴い、吹き出し内に表示される撮影済み画像も変化する。また、本発明の第1〜5の実施の形態においては、閲覧プログラム及び撮影済み登録画像等を単独のコンピュータ202に持たせたが、ネットワークで接続されたサーバ上に持たせ、必要時に読み出しを行うサーバ・クライアント方式も利用可能である。さらに、図1に示す記憶装置102に保存される撮影済み画像は一人のものに限定されるものではなく、複数人によって同じランドマークに対して登録及び公開されることも可能である。
【0058】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明からは妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1〜5の実施の形態に係る画像閲覧装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1〜5の実施の形態に係る画像閲覧装置の利用形態の概観図である。
【図3】本発明の第1〜5の実施の形態に係る画像閲覧装置の閲覧処理におけるフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置において、閲覧処理を促すGUIである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置において、図4で示す地図画像の視線方向を変化させた際に、閲覧処理を促すGUIである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置において、閲覧対象物として登録されている撮影済み画像を同時に表示している、閲覧処理を促すGUIの一例である。
【図7】従来の画像閲覧装置において、閲覧処理を促すGUIである。
【図8】本発明の第1〜5の実施の形態に係る画像閲覧装置において、閲覧対象物として登録された撮影済み画像の一覧である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置において、地図画像の回転処理を説明する図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置において、第1の視線方向を説明する図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る画像閲覧装置において、閲覧対象物に登録された撮影済み画像を表示する際の演算処理方法を示す図であるる。
【図12】本発明の第1〜5の実施の形態に係る画像閲覧装置において、撮影済み画像のデータ構造の模式図である。
【図13】本発明の第1〜5の実施の形態に係る画像閲覧装置において、撮影済み画像を同時に表示している閲覧処理を促すGUIの図6の表示形式とは異なる一例である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る画像閲覧装置において、閲覧対象物に登録された複数の撮影済み画像から、最も適切な1枚の画像を選択する際の算出方法の一例を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る画像閲覧装置において、閲覧対象物に登録された複数の撮影済み画像から、最も適切な1枚の画像を選択する際の算出方法の図14とは別の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1…画像閲覧装置
100…入力手段
101…演算処理装置
102…記憶装置
103…表示手段
104…一時記憶装置
105…通信手段
106…システムバス
107…変換手段
200…デジタルカメラ
201…キーボード
202…コンピュータ
203…ユーザ
204…マウス
400、500、600、700、1300…閲覧プログラム表示画面
401、501、1301…地図画像
402…住所入力枠
403…入力住所決定ボタン
404…視線移動決定ボタン
405…モードボタン
406…スライドバー
407…視線移動アイコン
408…カーソル
409…ランドマークA
410…ランドマークB
411…方角マーカ
412…終了ボタン
601…ランドマークA画像
800…登録画像一覧表示画面
801…ランドマークB画像
801〜804…ランドマークA409に登録された4枚の撮影済み画像
808…角度
1000…視線原点
1003…表示枠
1100…視線位置
1100〜1104…撮影位置
1105…原点
1001、1002、1106、1107…ベクトル
1401、1501…視線マーカ
1502〜1509…交点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定される、撮影装置の撮影時の位置情報と撮影対象物の位置情報とを含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置と、
位置情報を有する地図画像及び前記撮影済みの画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記地図画像を3次元空間内で回転させる際の回転情報を外部から受け取り、この回転情報に基づいて、前記地図画像を前記表示画面へ表示するための射影変換を行う変換手段と、
前記変換手段によって射影変換された地図画像の位置情報と、前記撮影対象物の位置情報とを用いて、前記射影変換された地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、予め設定された位置から、前記撮影対象物の位置への視線方向である第1の視線方向を算出する視線方向算出手段と、
前記記憶装置に登録された前記複数の撮影済み画像における、前記撮影装置の撮影時の位置から前記撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、前記メタデータを用いてそれぞれ算出し、前記第1の視線方向と前記第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段と、
前記地図画像上の前記撮影対象物の位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように前記表示手段を制御する画像表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像閲覧装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像閲覧装置において、
前記画像選択手段は、閲覧者の仮想的な位置である、前記射影変換された地図画像上の予め設定された位置から撮影対象物の位置までの距離が、予め設定した範囲を超えた撮影対象物の位置情報を有する撮影済みの画像を、表示対象から除外することを特徴とする画像閲覧装置。
【請求項3】
予め設定される、撮影装置の撮影時の位置情報と撮影対象物の位置情報とを含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置と、
位置情報を有する地図画像及び前記撮影済みの画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記地図画像の位置情報と、前記撮影対象物の位置情報とを用いて、前記地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、前記表示手段によって表示された前記地図画像の枠上のいずれかの位置から撮影対象物の位置への視線方向である第1の視線方向を算出する視線方向算出手段と、
前記記憶装置に登録された前記複数の撮影済み画像における、前記撮影装置の撮影時の位置から前記撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、前記メタデータを用いてそれぞれ算出し、前記第1の視線方向と前記第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段と、
前記地図画像上の前記撮影対象物の位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように前記表示手段を制御する画像表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像閲覧装置。
【請求項4】
予め設定される、撮影装置の撮影時の位置情報と撮影対象物の位置情報とを含むメタデータを付加された複数の撮影済みの画像を登録する記憶装置と、
位置情報を有する地図画像及び前記撮影済みの画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記地図画像の位置情報と、前記撮影対象物の位置情報とを用いて、前記地図画像上の閲覧者の仮想的な位置である、前記地図画像の中心を原点とする極座標系において、前記地図画像の枠の対角線によって作られる4つの角度を等分割し、前記対角線及び等分割を成す直線と前記地図画像の枠との交点上のいずれかの位置から撮影対象物の位置への視線方向である第1の視線方向を、前記視線方向として算出する視線方向算出手段と、
前記記憶装置に登録された前記複数の撮影済み画像における、前記撮影装置の撮影時の位置から前記撮影対象物の位置への視線方向である第2の視線方向を、前記メタデータを用いてそれぞれ算出し、前記第1の視線方向と前記第2の視線方向それぞれとが交差する角度が最も小さい画像を表示画像として選択する画像選択手段と、
前記地図画像上の前記撮影対象物の位置に、その撮影対象物に対応する目印の画像を表示させるとともに、選択された前記表示画像を前記地図画像の表示領域以外に表示させるように前記表示手段を制御する画像表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像閲覧装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像閲覧装置において、
前記画像表示制御手段が、ビットマップ画像、衛星写真、航空写真または前記ビットマップ画像、前記衛星写真及び航空写真複数のいずれかの組み合わせによる合成画像を前記地図画像として表示することを特徴とした画像閲覧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−219390(P2008−219390A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53048(P2007−53048)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】