説明

発光装置及びその製造方法

【課題】信頼性の高い発光装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の発光装置は、表面にめっき層を有し、樹脂成形体を介して設けられる少なくとも一対のリードフレームと、リードフレームと電気的に接続される発光素子と、を有する発光装置であって、めっき層は、下地層と、その下地層の上面の一部が露出するよう積層される表面層とを有し、下地層は、樹脂成形体から離間する位置で露出されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、めっきが施されたリードフレームを有する発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子を用いた発光装置において、発光素子からの光に対して高い反射率を有するAgめっきを最表面に施した金属などのリードフレームが数多く採用されている。しかしながら、Agは硫黄含有ガスの存在する雰囲気下において反応(硫化)し易い。そのため、Au等の硫化しにくい金属層を、Agの表面に部分的に設ける試みがなされている(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−149823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図2に示すように、部分的に異なる積層構造の金属層を設けると、樹脂製の枠状部材を成型する際に、膜厚が薄い部分に成型樹脂が入り込んでバリ(フラッシュバリ)が形成され易い。そして、このバリが、発光素子や導電性ワイヤなどの接合領域に形成されると、接合不良となり、導通が取れない場合がある。また、接合領域以外の領域にバリが形成された場合であっても、その厚みや大きさによっては、剥離して不要な位置に付着し、光学特性の低下の原因になるなどの問題が生じる可能性もある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明に係る発光装置は、表面にめっき層を有し、樹脂成形体を介して設けられる少なくとも一対のリードフレームと、リードフレームと電気的に接続される発光素子と、を有する発光装置であって、めっき層は、下地層と、その下地層の上面の一部が露出するよう積層される表面層とを有し、下地層は、樹脂成形体から離間する位置で露出されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
このような構成によれば、高反射率を有するとともに、導通部材の密着性にも優れた導電性部材を有する発光装置を、バリが発生しにくく、電子部品の接続不良を生じにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】図1Aは、本発明の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【図1B】図1Bは、図1AのX−X線における断面図である。
【図1C】図1Cは、図1Bの部分拡大図である。
【図2】図2は、従来例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具現化するための発光装置を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示に過ぎない。尚、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。
【0009】
図1を参照して本発明の実施形態に係る発光装置を説明する。図1Aは発光装置10の上面図であり、図1Bは図1AのX−X線における断面図、図1Cは図1Bの部分拡大図である。
【0010】
図1Aに示すように、発光装置10は、正負一対の電極として機能するリードフレーム2が絶縁部材である樹脂成形体5を介して配置されるとともに、一体的に保持されてなるパッケージを有している。ここでは、樹脂成形体5は、底面部と側壁部からなり、上面側から光を放出可能な開口部とする凹部が形成されているパッケージについて説明する。第1リードフレーム21及び第2リードフレーム22は、その一部が凹部内の底面において露出するように設けられている。凹部内の第1リードフレーム21上には発光素子1が載置されており、発光素子1と第1及び第2リードフレームとは、導電性ワイヤ4で直接或いは間接的に電気的に接続されている。そして、発光素子1を被覆するように、リードフレーム上に透光性の封止部材3が設けられている。
【0011】
発光素子1が載置される第1リードフレーム21は、母材21aの表面に、めっき層として下地層21bと、その上に積層される表面層21cとを有している。表面層21cは、凹部内の底面において、下地層21bの上の全面ではなく、その一部が露出されるように部分的に形成されている。すなわち、リードフレームの表面に、発光素子からの光に対する反射率の高い領域(表面層22c)と、導電性ワイヤの接続性が良好な領域(下地層22b)と、それぞれ特性の異なる領域を設けている。これにより、光の取り出し効率に優れ、且つ、導電性ワイヤの接続不良が生じにくい信頼性の高い発光装置とすることができる。
【0012】
そして、図1Aに示すように、露出された下地層21cが、樹脂成形体5から離間する位置に設けられている。すなわち、成形時に、溶融樹脂の流路に接するリードフレームの上面が表面層のみとなっている。これにより、表面層よりも高さの低い上面を有する下地層の上に、意図しない溶融樹脂が流れ込むことを抑制することができる。特に、樹脂成形体が熱硬化性樹脂である場合、熱可塑性樹脂に比べて流路を流れる樹脂の粘度が極めて低いため、厚みの薄いめっき層(表面層)分の高さしかない隙間であっても入り込み易くなる。そして、隙間、すなわち、下地層の上面に流れ込んだ樹脂が、硬化後にバリ(フラッシュバリ)となる。このようなバリが形成されると、導電性ワイヤと下地層と接合不良の原因となり、導通が取れない、又は、取りにくい状態となる。これに対し、本実施の形態のように、高さの低い下地層が溶融樹脂の流路から離間する位置で露出するようにすることで、バリが形成されにくくなる。
以下、各部材について詳述する。
【0013】
(リードフレーム)
リードフレームは、母材である金属板と、その上に設けられるめっき層を有している。このリードフレームは、発光装置としたときに、発光素子や保護素子に給電するための電極として機能するよう、樹脂成形体を介して電気的に離間するよう設けられ、図1Aに示すよう正極と負極とが一対設けられるほか、複数対設けてもよい。また、発光素子からの熱を外部に放出する放熱部材(ヒートシンク)としての機能も有している。このような導電部材は、その一部が発光装置の外面に露出されており、これによって外部からの給電を行うと共に、発光素子からの熱を外部に放出することができる。本実施の形態では、発光素子が載置される側を第1リードフレーム、発光素子が載置されていない側を第2リードフレームとしているが、第2リードフレームに発光素子を載置しても構わない。以下、母材、めっき層(下地層、表面層)の説明において、図1C等に図示する第1リードフレーム21の符号等を用いて説明するが、第2リードフレームは、第1リードフレームと同様の材料を用いることができる。
【0014】
(金属板)
リードフレーム2の母材として用いられる金属板21aとしては、Fe又はCu、更にこれらを含む金属(合金)を用いるのが好ましい。板状のリードフレームを、所望の形状に加工したものを用いることができ、更には、セラミックパッケージ等に設けられる配線パターンに、Cuやその合金をめっきしたものも含む。特に、板状のCu及びCu合金は、機械的特性、電気的特性、加工性等の面において優れているため好ましい。母材の厚みや形状等については、発光装置の形状等に応じて種々選択することができる。
【0015】
(めっき層)
金属板21aの表面に設けられるめっき層は、母材よりも反射率を高くする、また、導電性ワイヤとの密着性を良好とする、など、母材の表面特性を調整するために設けられる。本実施の形態では、金属板のほぼ全面を覆うように設けられ、凹部内の底面において、表面層よりも硫化しにくい下地層21bと、その上に積層され発光素子からの光に対して高い反射率を有する表面層21cとを有する。尚、これらめっき層と金属板の間や、各めっき層の間に、下地層や表面層とは別のめっき層を有していてもよい。また、樹脂成形体5の外側面においては、発光素子からの光は照射されない領域であるため、反射率の高い表面層を設ける必要はなく、図1Aに示すように下地層のみが最表面となるようにする。その場合、下地層は、樹脂成形体と離間させる必要はなく、接するように設けるのが好ましい。すなわち、樹脂成形体とリードフレームのめっき層は、凹部の内部では表面層のみと接し、凹部の外部(側壁部の外側面)では下地層のみと接している。更に、樹脂成形体5の裏面側においても、図1Cに示すように下地層のみと接している。このように、内側と外側とで異なるめっき層と接するように樹脂成形体を形成することで、樹脂成形体とリードフレームの密着性を上げることができる。
【0016】
(下地層)
下地層21bは、主として導電性ワイヤとの密着性が良好で、且つ、表面層21cよりも反射率が低いものの、硫黄成分と反応しにくい金属を用いる。具体的にはAu、Au合金、Pd、Pd合金等が好ましく、特に最表面としてはAuが好ましい。この下地層21bに導電性ワイヤが電気的に接続される。下地層は、母材の表面(上面、下面、側面)のほぼ全面にわたって設けるのが好ましい。特に、硫黄成分と反応しにくい金属を用いるのが好ましく、これにより、母材としてFe、Cuを用いた場合、その金属板に硫黄成分が浸透するのを抑制するためのバリア層として機能させることができる。下地層の厚みは、0.001μm〜3μmが好ましく、更に0.001μm〜1μmが好ましい。このような範囲の厚さとすることで、硫黄含有ガスの侵入を防ぐバリア層としての効果を充分に確保しつつ、比較的均一な膜厚の導電部材とすることができる。
【0017】
樹脂成形体の凹部内の底面において、第1リードフレーム21の上面で露出される下地層21bは、樹脂成形体(底面部と側壁部)から離間する位置に設けられ、導電性ワイヤ4が接続可能な面積であればよい。特に、下地層21bは表面層21cに比べて発光素子1からの光に対する反射率が低いため、その露出する面積は小さい程好ましく、図1Aに示すように、凹部内の底面において、表面層21cよりも小さい面積とするのが好ましい。樹脂成形体からの距離は、表面層形成時のマスク等の厚みや、成形時の金型とリードフレームのズレ、ボンディング性等を考慮して設定することができる。全て同じ距離だけ離間してもよく、或いは、位置や形状等に応じて異なる距離だけ離間させてもよい。
【0018】
また、保護素子6を載置させる場合は、反射率を考慮する必要がないため、第1リードフレームと第2リードフレームのいずれに載置しても構わないが、図1Aに示すように、第2リードフレーム22上に載置し、少しでも発光素子1から離れるように設けるのが好ましい。そして、このような保護素子6を載置する場合、その保護素子6に接続する導電性ワイヤも接続可能なように、下地層21b、21cの露出面積を確保するのが好ましい。
【0019】
また、複数の発光素子1を有する発光装置10の場合、導電性ワイヤ4を、発光素子1間で接合することで、導電部材21と導電性ワイヤ4との接合個所の数を少なくすることができる。そのため、下地層21bの露出面積を少なくすることができる。例えば、図1Aでは、9個の発光素子1に対して、導電性ワイヤ4と導電部材2との接合個所は、正極(第1リードフレーム)21側及び負極(第2リードフレーム)22側で、それぞれ1個所設けられている。これにより、下地層21bの露出面積を、導電性ワイヤ4の一本分の接続面積を確保するだけでよい。これにより、リードフレームの大きさを小さくでき、ひいてはこれらを保持する樹脂成形体の大きさも、不要に大型化することを抑制することができる。また、隣接する発光素子1間で導電性ワイヤ4を接続することで、その長さを比較的短くすることができるため、封止部材硬化時の応力の影響を受けにくくし、断線等を生じにくくすることができる。
【0020】
下地層をめっきにより形成する前に、金属板の前処理を行うのが好ましく、希硫酸、希硝酸、希塩酸等の酸処理や、水酸化ナトリウムなどのアルカリ処理が挙げられ、これらを1回又は数回、同じ処理又は異なる処理を組み合わせて行うことができる。前処理を数回行う場合は、各処理後に純粋を用いて流水洗浄するのが好ましい。CuやCuを含む合金からなる金属板の場合、希硫酸が好ましく、FeやFeを含む合金からなる金属板の場合、希塩酸が好ましい。
【0021】
下地層としては、最表面をAu層とするのが好ましく、他にも、Au合金、Pd、Pd合金などを用いることができる。また、これら最表面層を形成する前に、上記以外の金属のめっきや、ストライクめっきなどの中間層を形成してもよい。
【0022】
(表面層)
下地層の上に設けられる表面層は、発光素子からの光に対する反射率が下地層よりも高い金属を用いるのが好ましい。特に可視光領域の波長の光に対する反射率が70%以上、特に好ましくは80%以上の反射率であることが好ましい。これにより、光取り出し効率を向上させることができる。また、高光沢であることが好ましく、光沢度は、は0.5以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.6以上である。ここで示される光沢度は日本電色工業製 微小面色差計VSR 300Aを用い、45°照射、垂直受光で得られる数字である。
【0023】
このような表面層は、図1Aに示す発光装置10のように、樹脂成形体5の側壁部51で囲まれた凹部内に発光素子1が設けられる場合、そして、その樹脂成形体5が遮光性(発光素子からの光を透過しにくい)の樹脂からなるような場合は、凹部内の底面に露出している第1リードフレームのなかで、下地層の露出部21bよりも広い面積となるように表面層を設けるのが好ましい。このように部分的に表面層を設ける場合、あらかじめ下地層の上面に、表面層を形成しない領域をレジスト等でマスクすることで、容易に形成することができる。表面層は、単層又は複数層とすることができ、最表面はAg又はAg合金が好ましい。表面層の厚みは、0.1μm〜20μmが好ましく、更に1μm〜5μmが好ましい。
【0024】
表面層を形成する前に、下地層と同様に前処理を行うのが好ましい。前処理後のめっき液が酸性の場合は酸性の前処理液、前処理後のめっき液がアルカリ性の場合はアルカリ性の前処理液を使用するのが好ましい。酸性の前処理液としては、希硫酸、希硝酸、希塩酸が挙げられ、アルカリ性の前処理液としては、濃度が5〜10%のシアン化カリウムが挙げられる。
【0025】
(接合部材)
接合部材は、発光素子をリードフレーム上に固定するものである。好ましい材料としては、導電性接合部材としては、銀、金、パラジウムなどの導電性ペーストや、Au−Sn共晶などのはんだ、低融点金属等のろう材を用いることができる。絶縁性接合部材としては、エポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、ポリイミド樹脂組成物やその変性樹脂、ハイブリッド樹脂等を用いることができる。これらの樹脂を用いる場合は、発光素子からの光や熱による劣化を考慮して、発光素子裏面にAlやAg膜などの反射率の高い金属層や誘電体反射膜を設けることができる。
【0026】
(封止部材)
封止部材は、発光素子やリードフレームを被覆し、塵芥や水分、更には外力などから保護する部材である。封止部材の材料としては、発光素子からの光を透過可能な透光性を有し、且つ、それらによって劣化しにくい耐光性を有するものが好ましい。具体的な材料としては、シリコーン樹脂組成物、変性シリコーン樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物、変性エポキシ樹脂組成物、アクリル樹脂組成物等発光素子からの光を透過可能な透光性を有する絶縁樹脂組成物を挙げることができる。更に、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、フッ素樹脂及びこれらの樹脂を少なくとも1種以上含むハイブリッド樹脂等も用いることができる。
【0027】
このような材料に加え、所望に応じて着色剤、光拡散剤、光反射材、各種フィラー、波長変換部材(蛍光部材)などを含有させることもできる。
封止樹部材の外表面の形状については配光特性などに応じて種々選択することができる。例えば、上面を凸状レンズ形状、凹状レンズ形状、フレネルレンズ形状などとすることで、指向特性を調整することができる。
【0028】
(樹脂成形体)
樹脂成形体5は、第1及び第2リードフレームを一体的に保持する部材であり、一対のリードフレームの間に設けられる。また、図1A等に示すように、側壁部51と底面部52からなる凹部を有していてもよい。底面部52は、図1Cに示すように、第1リードフレーム21の表面層21Cと、第2リードフレーム22の表面層22Cと同じ高さとなるように形成されており、露出された下地層21b、22bよりも高い位置に形成される。
【0029】
封止部材として、シリコーン樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂などに比してガス透過性が高いため硫黄含有ガスを透過しやすく、導電部材に硫黄成分が達しやすい。そのため、樹脂パッケージの凹部内に封止部材3を設けることで、封止部材の表面の面積を低下させることができる。これにより、硫黄含有ガスの侵入を抑制することができ、リードフレームの変質を低減することができる。このような樹脂パッケージに用いる熱硬化性樹脂としては、封止部材3に用いられる樹脂に比してガス透過性の低い樹脂が好ましく、具体的にはエポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、シリコーン変性エポキシ樹脂などの変性エポキシ樹脂組成物、エポキシ変性シリコーン樹脂などの変性シリコーン樹脂組成物、ポリイミド樹脂組成物、変性ポリイミド樹脂組成物、などをあげることができる。これらの材料に、充填材(フィラー)としてTiO、SiO、Al、MgO、MgCO、CaCO、Mg(OH)、Ca(OH)などの微粒子などを混入させることで光の透過率を調整し、発光素子からの光の約60%以上を反射するよう、より好ましくは約90%を反射するようにするのが好ましい。
【0030】
(発光素子)
発光素子は、任意の波長の半導体発光素子を選択することができる。例えば、青色、緑色の発光素子としては、ZnSeや窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaPを用いたものを用いることができる。また、赤色の発光素子としては、GaAlAs、AlInGaPなどを用いることができる。さらに、これ以外の材料からなる発光素子を用いることもできる。用いる発光素子の組成や発光色、大きさや、個数などは目的に応じて適宜選択することができる。
蛍光物質を有する発光装置とする場合には、その蛍光物質を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体が好適に挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。
また、可視光領域の光だけでなく、紫外線や赤外線を出力する発光素子とすることができる。さらには、発光素子とともに、受光素子などを搭載することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明に係る発光装置は、各種表示装置、照明器具、ディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト光源、さらには、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置、などにも利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
10…発光装置
1…発光素子
2…リードフレーム
21…第1リードフレーム
21a…母材
21b…下地層
21c…表面層
22…第2リードフレーム
22a…母材
22b…下地層
22c…表面層
3…封止部材
4…導電性ワイヤ
5…樹脂成形体
51…側壁部
52…底面部
6…保護素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にめっき層を有し、樹脂成形体を介して設けられる少なくとも一対のリードフレームと、
該リードフレームと電気的に接続される発光素子と、
を有する発光装置であって、
前記めっき層は、下地層と、その下地層の上面の一部が露出するよう積層される表面層とを有し、前記下地層は、前記樹脂成形体から離間する位置で露出されていることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記樹脂成形体は、底面部と側壁部とからなる凹部を有し、該凹部内において前記下地層は底面部と側壁部から離間している請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記下地層は、最表面がAu、Au合金、Pd、Pd合金から選択される少なくとも1種である請求項1又は請求項2記載の発光装置。
【請求項4】
前記表面層は、Ag又はAg合金である請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の発光装置。
【請求項5】
樹脂成形体と金属板とを有する発光装置の製造方法であって、
前記金属板の表面に、下地層を形成する工程と、
前記下地層の上に、部分的に前記下地層が露出するよう表面層を形成する工程と、
前記露出した下地層から離間するよう樹脂成形体を設ける工程と、
を有することを特徴とする発光装置の製造方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−160581(P2012−160581A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19352(P2011−19352)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【Fターム(参考)】