説明

発光装置及び発光装置の製造方法

【課題】割断時にレーザ照射による変質層及びダイシング溝の利用により、割断ラインが蛇行せず、意図する部位で精度よく割断でき、また、得られた発光素子のダイシング溝に起因する凹部を利用して、簡便かつ確実に発光素子の光出力を向上させることができる発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】第1主面と第2主面とを有するサファイア基板の前記第1主面に積層された半導体層を備える発光素子、前記サファイア基板の前記第2主面が接合されて前記発光素子が載置されるパッケージ及び蛍光体が含有され、かつ前記発光素子を封止する封止部材を含む発光装置であって、前記サファイア基板は、前記第2主面の外縁が前記第1主面の外縁よりも内側に位置し、かつ前記サファイア基板の1つの曲面と前記パッケージとからなる凹部を有しており、該凹部内に前記蛍光体が配置されている発光装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及び発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体層が積層されたサファイアウェハを割断してチップ化するために、ダイサーでサファイアウェハ下面にダイシング溝を形成し、さらに、スクライバーを用いてダイシング溝内にスクライブラインを形成し、その後、ローラ等の荷重をスクライブラインに負荷する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、レーザースクライバーでシリコン等のウェハ内部に変質層を形成した後、ウェハ裏面に切削ブレードによって溝を形成し、その後破断させる方法が提案されている(例えば、特許文献2及び3)。
これらの方法では、チップ化するために、割断溝でのブレイキングを必要とする。
しかし、発光素子に一般的に使用されているサファイアウェハは、シリコン等と異なって非常に硬質であり、実際には、相当の深さで均一なダイシング溝を形成すること自体が困難である。加えて、ウェハ裏面側からスクライブ溝を形成しても、そのスクライブ溝に沿ったウェハ及び半導体層の積層構造のブレイキングを、意図する部位のみに収めることが極めて困難であり、結局、半導体層にクラック又はチッピング等を発生させる事態を招く。
また、レーザースクライバーを用いると、ウェハが気化した際に発生するデブリによって光出力の低下を招くなどの課題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−274371号公報
【特許文献2】特開2008−227276号公報
【特許文献3】特開2009−206162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サファイア基板を用いた窒化物半導体層の積層体から発光素子を作製する際に、実際に、従来の公知の方法を利用して割断しても、意図する部位での精度のよい割断ができず、半導体層のチッピング、クラックが発生し、歩留りの低下を防止することができないのが現状である。
特に、レーザースクライバーを利用する場合には、得られた発光素子の光出力の低下をも招く。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、サファイアウェハを割断する際に、レーザ照射による変質層及びダイシング溝を利用することにより、割断ラインが蛇行せず、意図する部位で精度よく割断することができるとともに、得られた発光素子のサファイアウェハ裏面におけるダイシング溝に起因する凹部を利用することにより、簡便かつ確実に発光素子の光出力を向上させることができる発光装置及び発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発光装置は、第1主面と第2主面とを有するサファイア基板の前記第1主面に積層された半導体層を備える発光素子、
前記サファイア基板の前記第2主面が接合されて前記発光素子が載置されるパッケージ及び
蛍光体が含有され、かつ前記発光素子を封止する封止部材を含む発光装置であって、
(1)前記サファイア基板は、前記第2主面の外縁が前記第1主面の外縁よりも内側に位置し、かつ前記サファイア基板の1つの曲面と前記パッケージとからなる凹部を有しており、該凹部内に前記蛍光体が配置されているか、
(2)前記サファイア基板は、前記第2主面の外縁が前記第1主面の外縁よりも内側に位置し、かつ前記サファイア基板の1つの平面と前記パッケージとからなる凹部を有しており、該凹部内に前記蛍光体が配置されていることを特徴とする。
これらの発光装置においては、
前記凹部は、前記サファイア基板の前記第2主面の外縁に位置することが好ましい。
前記凹部は、前記サファイア基板の前記第2主面から、前記サファイア基板の厚みの半分以内の深さを有することが好ましい。
前記凹部は、前記サファイア基板の前記第1主面側から前記第2主面側にかけて、その幅が漸次変化してなることが好ましい。
【0007】
また、本発明の発光装置の製造方法では、
サファイアウェハの第1主面に半導体層を積層し、
前記サファイアウェハの第2主面側からサファイアウェハ内部にレーザ照射して割断用の変質層を形成し、
前記サファイアウェハの前記第2主面かつ前記変質層に対応する位置に、ダイシング溝を形成するとともに前記変質層を除去し、
前記サファイアウェハ及び半導体層を割断して発光素子を形成することを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、発光素子のサファイアウェハ裏面におけるダイシング溝に起因する凹部を利用することにより、簡便かつ確実に発光素子の光出力を向上させた発光装置を提供することができる。
また、サファイアウェハを割断する際に、レーザ照射による変質層及びダイシング溝を利用することにより、割断ラインが蛇行せず、意図する部位で精度よく割断することができ、歩留まりを向上させることができる発光装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】本発明の発光装置の構成を説明するための平面図である。
【図1B】図1Aの発光装置のC−C’線断面における発光素子近傍の概略断面図である。
【図2A】本発明の発光装置に搭載される発光素子の構造を説明するための平面図断面図である。
【図2B】図2AのA−A’線の概略断面図である。
【図2C】本発明の発光装置に搭載される別の発光素子の構造を説明するための概略断面図である。
【図3】本発明の発光装置の構成を発光素子の配光性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本件発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための半導体発光素子を例示するものであって、本発明は半導体発光素子を以下のものに特定しない。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一又は同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
【0011】
(発光装置)
本発明の発光装置1は、例えば、図1Aに示すように、発光素子10がパッケージに搭載され、発光素子10の表面が封止部材2によって封止されて構成されている。
【0012】
(発光素子)
図2Aに示すように、本発明の発光装置1に搭載される発光素子10は、サファイア基板11上に、任意にバッファ層等の1層又は複数層(図示せず)を介して、第1導電型(以下「n型」ということがある)半導体層12、発光層13及び第2導電型(以下「p型」ということがある)半導体層14をこの順に積層した半導体層15が形成されている。半導体層15は、部分的に除去されて、そこからn型半導体層12が露出している。以下、サファイア基板11の半導体層15の積層面を「表面11a」又は「第1主面」ということがある。
露出したn型半導体層12上及び第2導電型半導体層14上には、それらの半導体層に対して略全面に、それぞれn側電極16、p側電極17が形成されている。p側電極17上には、パッド電極18が形成されている。
発光素子10の表面には保護膜(図示せず)が形成されている。
なお、発光素子は、半導体層の組成によって種々の波長の光を出射させることができる。例えば、本発明においては、光出力をより向上させることを実現できるという観点から、青色光(波長380〜480nm程度)を出射する発光素子であることが好ましい。
発光素子10がパッケージに搭載される場合には、発光素子におけるサファイア基板11がパッケージに接合されるように、サファイア基板における、半導体層15の積層面と反対側の面(以下「裏面11b」又は「第2主面」ということがある)が下側に配置される。
【0013】
図2Bに示すように、サファイア基板11は、その側面であって、裏面11b側に、凹部20が形成されている。この凹部20は、サファイア基板11の裏面11bの外縁が、表面11aの外縁よりも内側に位置することにより形成されている。また、この凹部20は、サファイア基板11における1つの平面21と、後述するパッケージによって形成されている。さらに、凹部は、図2Cに示すように、サファイア基板11における1つの曲面31と、後述するパッケージによって形成された凹部30であってもよい。
この凹部20は、サファイア基板の外縁に位置していれば、その深さ及び幅は特に限定されないが、例えば、凹部20は、サファイア基板11の裏面11bから、サファイア基板11の厚みの半分以内の深さDを有することが好ましく、サファイア基板11の厚みの1/5〜半分程度がより好ましい。具体的には、20〜90μm程度が適しており、30〜70μm程度が好ましい。
また、凹部20は、サファイア基板の裏面11bにおいて、その外縁から、サファイア基板の厚み(100%)以内の幅Wを有することが適しており、90%程度以内の幅Wが好ましく、30〜90%程度の幅Wがより好ましい。具体的には、30〜100μm程度が適している。
なお、通常、サファイア基板11は、発光素子においては200μm程度以下の厚み、例えば、100〜180μm程度の厚みを有している。
凹部20は、上述した深さD及び幅Wを有している限り、その形状等は特に限定されないが、サファイア基板の表面から裏面にかけて、その幅が漸次変化していることが好ましい。特に、その幅が、表面側は小さく、裏面側が大きくなるように、漸次変化していることが好ましい。ここで「漸次」とは、徐々に変化していることを意味し、急激な変化、つまり、サファイア基板の表裏面に対して略垂直方向に急激に入り込むような変化ではないことが好ましい。
なお、凹部30も上記と同様である。
凹部20及び凹部30は、例えば、サファイア基板の表裏面に対して傾斜角度が45〜75°程度のテーパー形状(図2B中、平面21)又はその接線が45〜75°程度となる曲面31(図2C)などを有していることが好ましい。これによって、上述したような、サファイア基板の表裏面に対して略垂直方向に急激に入り込むような変化に起因する、サファイア基板の裏面側での光の横方向への反射による減衰を回避することができる。また、発光素子から発せられ、サファイア基板の内部に侵入した光の一部がこの傾斜によって反射し、正面方向への光の取り出しとともに、傾斜部分からの光の取り出しをも上昇させることができる。また、このような傾斜範囲に調整することにより、サファイア内部に侵入した光の反射回数を減らし、効率よく正面方向に反射させることができる。曲面であれば、光取り出し効率がより向上するため好ましい。
【0014】
通常、発光素子は、平面形状が、四角形又は略四角形であるために、凹部は、対向する2面において形成されていてればよく、つまり、サファイア基板の裏面の外縁の略半分以上に形成されていればよく、2組の対向する面において形成されていることが好ましい。さらに、サファイア基板の裏面の略全外縁に形成されていることが好ましい。このような部位に、このような形状で凹部が配置していることにより、後述する蛍光体をこの凹部に収めることにより、発光層から出射される光が比較的集中する部位に蛍光体を配置することができるために、効果的に、より多くの光を取り出すことができる。
発光素子は、1つの発光装置に1つ搭載されていればよいが、2つ以上搭載されていてもよい。
【0015】
(パッケージ)
パッケージは、発光素子10を保護するとともに、通常、発光素子10の電極に接続されて端子として機能する一対の金属部材3を樹脂4によって一体的に成形されたものである。上述した凹部20又は凹部30は、パッケージ、通常、金属部材と、サファイア基板11とによって形成されている。
(金属部材)
金属部材は、発光素子と電気的に接続するための電極であり、実質的に板状であればよく、波形板状、凹凸を有する板状であってもよい。材料は特に限定されず、熱伝導率の比較的大きな材料で形成することが好ましい。このような材料で形成することにより、発光素子で発生する熱を効率的に逃がすことができる。例えば、200W/(m・K)程度以上の熱伝導率を有しているもの、比較的大きい機械的強度を有するもの、あるいは打ち抜きプレス加工又はエッチング加工等が容易な材料が好ましい。具体的には、銅、アルミニウム、金、銀、タングステン、鉄、ニッケル等の金属又は鉄−ニッケル合金、燐青銅等の合金等が挙げられる。
金属部材は、通常、1つの発光装置において2本以上備えられており、さらに発光素子の数+1本以上、あるいは、発光素子数の2倍本以上であることが適当である。
金属部材の材料、形状、大きさ、厚み等は特に限定されるものではないが、発光素子に適当な電力を供給することができるような材料等であることが必要である。
【0016】
(樹脂)
パッケージを成形する樹脂は、金属部材を一体的に成形し、発光素子及び金属部材に対して、絶縁性を確保することができるものであれば、どのような材料であってもよい。例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等、具体的には、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂等の樹脂、セラミック等が挙げられる。また、これらの材料には、着色剤として、種々の染料又は顔料等を混合して用いてもよい。着色剤としては、Cr、MnO、Fe、カーボンブラック等が挙げられる。
【0017】
金属部材を含むパッケージの大きさ及び形状は特に限定されるものではなく、平面視における外形状(平面外形状)としては、通常、四角形であるが、例えば、円、楕円、三角形、多角形又はこれらに近似する形状等どのような形状でもよい。なかでも、長手方向い延設された四角形形状であることが好ましい。
【0018】
パッケージの表面には、開口4aが形成されており、開口4aの底面に金属部材3が露出しており、この金属部材3上に、発光素子10が搭載されている。つまり、発光素子のサファイア基板が金属部材に連結されている。これによって、発光素子で発生した熱を金属部材に逃がすことができる。
発光素子の連結は、通常、接合部材を介して行なわれる。例えば、青及び緑発光を有し、サファイア基板を用いた発光素子の場合には、エポキシ樹脂、シリコーン等を用いることができる。また、発光素子からの光や熱による劣化を考慮して、発光素子裏面にAlメッキをしてもよいし、樹脂を使用せず、Au−Sn共晶などの半田、低融点金属等のろう材を用いてもよい。
【0019】
(封止部材)
発光素子は、例えば、図1Bに示すように、通常、その表面が封止部材2によって封止されている。封止部材2は、外力、水分等から発光素子10を保護することができるとともに、ワイヤを保護する。また、蛍光体2bを含有させて、発光素子10から出射された光を所定の波長に変換させることができる。
従って、封止部材2は、発光素子で発光した光を透過させるものであり、かつ蛍光体2bを含有するものであれば特に限定されるものではなく、当該分野で公知のものを利用することができる。
【0020】
封止部材としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂等の耐候性に優れた透明樹脂又は硝子等が挙げられる。特に、透明樹脂は、工程中あるいは保管中に透光性被覆材内に水分が含まれた場合においても、100℃で14時間以上のベーキングを行うことによって、樹脂内に含有された水分を外気へ逃がすことができ、水蒸気爆発、発光素子とモールド部材との剥がれを防止することができる。
【0021】
封止部材に含有される蛍光体は、発光素子からパッケージの外部へ出射される光の波長を変換させる。発光素子からの光がエネルギーの高い短波長の可視光の場合、有機蛍光体であるペリレン系誘導体、ZnCdS:Cu、YAG:Ce、Eu及び/又はCrで賦活された窒素含有CaO−Al−SiOなどの無機蛍光体など、種々の蛍光体が利用できる。
本発明の発光装置では、特に、YAG:Ce蛍光体を利用することにより、青色光を出射する発光素子からの光と、その光を一部吸収して補色となる黄色系の光とが得られ、白色系の光を信頼性よく得ることができる。また、Eu及び/又はCrで賦活された窒素含有CaO−Al−SiO蛍光体を利用すると、青色の光と、その光を一部吸収して補色となる赤色系の光とが得られ、白色系の光を信頼性よく得ることができる。特に、本発明の発光素子のサファイア基板の凹部形状に起因して、白色系の光において、最も光取り出しの向上が確認されている。また、蛍光体を完全に沈降させて気泡を除くとともに、凹部内への高濃度の蛍光体の配置によって、より色むらを低減させることができる。
なお、蛍光体は、封止部材の全重量の15〜20%程度で含有されることが適している。
【0022】
封止部材2中には、蛍光体2bを均一に又は偏在させて含有するが、図1Bに示したように、発光素子10の表面及び/又は凹部20に近接して蛍光体2bを配置させる。特に、発光素子のサファイア基板の側面の金属部材側表面(裏面)に形成された凹部20内に蛍光体2bが配置するように、蛍光体を含有する封止部材2を配置させる。このように、サファイア基板の裏面側に蛍光体を配置させることにより、従来光のサファイア基板での光吸収を最小限に留めるとともに、比較的光が集中する部位に蛍光体を配置することができるために、出射された光をより一層蛍光体によって波長変換させて取り出すことが可能となり、光出力を向上させることができる。
従来光は、発光層から出射された光の一部が、サファイア基板裏面に向かってサファイア基板内を通過し、金属部材表面で反射して、サファイア基板内を再度通過していた。これにより、発光層から出射された光は、サファイア基板内での通過によってより吸収され、光取りだし効率を低減する因子に晒される機会があった。
一方、サファイア基板の裏面側に凹部を設け、その内部に蛍光体を配置することにより、発光層から出射され、サファイア基板裏面に向かう光の一部を凹部の存在によって、金属部材に反射させることなく、外部に取り出しやすくすることができる。また、比較的光が集中する部位である凹部近傍から外部に取り出した光を積極的に蛍光体に吸収させることにより、光波長の変化をより向上させることができる。
【0023】
封止部材には、拡散剤を含有させてもよい。拡散剤は、光を拡散させるものであり、発光素子からの指向性を緩和させ、視野角を増大させることができる。光拡散剤としては、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン等が挙げられる。
【0024】
(発光装置の製造方法)
本発明の発光装置の製造方法では、上述した発光装置を製造するために、まず、サファイアウェハを準備する。サファイアウェハは、市販のもののいずれをも用いることができる。特に、六方晶の結晶構造を有するものが好ましい。また、オリエンタルフラットを有し、サファイアウェハの第1主面(表面)が、C面であるものが好ましい。このようなサファイアウェハを用いることにより、後述するレーザ照射及び溝形成によって、サファイアウェハを、意図する方向に、精度よく割断させることができる。
【0025】
サファイアウェハの第1主面(表面)上に、第1導電型半導体層、発光層及び第2導電型半導体層をこの順に積層して、半導体層を形成する。半導体層は、当該分野で通常利用されている方法により、条件等を適宜調整して形成することができる。
例えば、半導体層は、MOVPE、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等の公知の技術により形成することができる。
【0026】
次いで、サファイアウェハの第2主面(裏面)側からサファイアウェハ内部にレーザを照射して割断用の変質層を形成する。レーザは、例えば、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、ナノ秒レーザ、ステルスレーザー等を用いることが好ましく、フェムト秒レーザがより好ましい。これらのレーザは、レーザのパルス幅をフェムト秒/ピコ秒単位等にまで圧縮して発振させることができるレーザであり、通常、数百〜千nm程度、例えば、800nm程度波長の光を出射するものが挙げられる。このようなレーザを用いることにより、サファイアウェハの表面ではなく、厚み方向の内部において効率的に、かつ意図する部位にのみ変質層を形成することができる。
【0027】
レーザ照射は、サファイアウェハの裏面から一定の深さの1箇所のみに行ってもよいが、サファイアウェハの厚み、変質層の大きさ、照射するレーザのパワー等を考慮して、深さ方向に位置を異ならせて、2箇所、3箇所又はそれ以上に行なってもよい。このようなレーザ照射によって変質層が形成されるが、その位置は、後工程におけるダイシング溝の深さよりもサファイアウェハの裏面側に偏在させることが好ましい。これにより、後工程の溝形成のためのダイシングによって、変質層を完全にサファイアウェハから除去することができ、変質層での光の反射/吸収を防止することができる。
【0028】
例えば、レーザ照射時のサファイアウェハの厚みが100〜180μm程度であり、後工程における溝の深さが30〜40μmとする場合には、サファイアウェハの裏面から40〜20μm(例えば、30μm)程度及び35〜15μm(例えば、25μm)程度の深さに2段階でレーザ照射することが挙げられ、溝の深さが40〜60μmとする場合には、サファイアウェハの裏面から90〜70μm(例えば、80μm)程度、64〜45μm(例えば、55μm)程度及び40〜20μm(例えば、30μm)程度の深さに3段階でレーザ照射することが挙げられる。また、別の観点から、サファイアウェハの厚みが、100〜150μm程度では2段階で、150〜180μmでは3段階でレーザ照射することが好ましい。
このように、サファイアウェハの内部にレーザ照射して変質層を形成することにより、後工程の溝形成時に変質層を除去する場合であっても、レーザ照射による極微細なクラックをサファイアウェハの厚み方向に導入することができ、後工程の割断を、意図する位置でかつ意図する方向に、高精度に行なうことができる。
【0029】
なお、通常、レーザ照射する前に、半導体層を形成したサファイアウェハに対して、任意の順序で、(i)第2導電型半導体層側から、第2導電型半導体層と、発光層と、第1導電型半導体層の厚み方向の一部とを除去して、第1導電型半導体層を露出させ、1単位の発光素子を規定するストリートを形成するとともに、第1導電型半導体層に対して電極を形成するための面を形成する、(ii)第2導電型半導体層上にp側電極、さらに任意にp側パッド電極を形成する、(iii)露出させた第1導電型半導体層上にn側電極、さらに任意にn側パッド電極を形成する、(iv)上述したサファイアウェハの厚みを得るために、サファイアウェハの裏面を研削/研磨するなどを行なっていることが好ましい。
【0030】
これらの工程は、特に用いる手法及び材料等、限定されず、当該分野で通常行なわれている手法及び材料を用いて行なうことができる。
特に、ストリートは、例えば、幅10〜50μm程度で形成することが好ましい。また、ストリートは、発光素子の形状に合わせて種々の方向に形成することができるが、サファイアウェハのオリエンタルフラットに対して、少なくとも平行方向及び垂直方向のいずれか、好ましくは双方向に延長するように形成することが好ましい。
また、サファイアウェハは、レーザ照射及びダイシング溝を形成する際に、上述した厚みとなるように、研削/研磨することが好ましい。
【0031】
上述したレーザ照射は、ストリートが形成された位置に対応するサファイアウェハ内部に行なうことが好ましい。ここでのレーザ照射は、上述したオリエンタルフラットに平行に延びるストリートにおいては、ストリート内(好ましくはストリートの中心)に対応するサファイアウェハ内部に行なう。また、オリエンタルフラットに垂直に延びるストリートにおいては、劈開が出る方向(つまり、劈開によって、サファイアウェハの割断が、サファイアウェハの表面に対して垂直にならず、傾斜する方向)を考慮して、若干シフトした位置に対応するウェハ内部に、レーザ照射を行なうことが好ましい。シフトの程度は、割断するサファイアウェハの厚み等によって適宜調整することができるが、上述したウェハ厚みの範囲であれば、例えば、数μm〜十μm程度、好ましくは3〜8μm程度、より好ましくは4〜7μm程度が挙げられる。このようなシフトによって、サファイアウェハの表面、つまり半導体層側において、ストリート内で精度よく割断させることができ、半導体層に対するクラック及びチッピング等の発生を阻止することができる。
【0032】
続いて、サファイアウェハの第2主面(裏面)に、ダイシング溝を形成する。このダイシング溝は、先の工程で形成した変質層に対応する位置、つまり、厚み方向に存在する変質層の位置を表面に投影した位置に形成することが好ましい。言い換えると、ストリートが形成されている部位の裏面側の位置に形成することが好ましい。
ダイシング溝の幅は、例えば、用いるダイシングブレードによって適宜選択することができる。例えば、幅が100〜500μm程度のブレードを用いることが適しており、好ましくは150〜400μm程度である。また、別の観点から、サファイアウェハの厚みの2倍程度以下、好ましくは、180%程度以下、より好ましくは60〜180%程度のブレード幅のブレードを用いる。
ダイシング溝の深さは、例えば、用いるサファイアウェハの厚みによって適宜調整することができる。例えば、ウェハの厚みの半分以内の深さDを有することが好ましく、ウェハ厚みの1/5〜1/2程度の深さを有することがより好ましい。具体的には、20〜80μm程度が適しており、30〜60μm程度が好ましい。
このようなダイシング溝の形成によって、先に形成した変質層を略完全に除去することができる。
【0033】
ダイシング溝を形成する場合には、ダイシングによる荷重を最小限として、カッタースクライブ、カッター溝入れ加工等の手法をその後に別個に行なうことによって、サファイアウェハ及び半導体層を割断することができる。
あるいは、ダイシング溝を形成する場合には、回転するブレードをサファイアウェハに押圧することから、ダイシングによる荷重によって、サファイアウェハ及び半導体層を、同時に割断してもよい。同時の割断を行なうことにより、より製造工程を簡略化することができる。
【0034】
本発明においては、上述した工程を行なうことにより、サファイアウェハの所定の位置で割断を行なうことができ、半導体層への損傷を回避することができる。また、上述したようなサファイアウェハの裏面側において、ダイシング溝に起因する凹部を形成することができるために、この発光素子を用いて発光装置を組み立てた場合に、より光の取り出し効率を向上させることができるという、予想外の効果がある。
【0035】
本発明の発光装置の製造方法では、このように発光素子を得た後、上述したように、発光装置を完成させるために、さらに、割断された発光素子のサファイア基板を、金属部材を備えるパッケージの金属部材に連結し、サファイア基板の凹部を含む発光素子の全表面に蛍光体を含有する封止部材を被覆することが好ましい。
発光素子の金属部材への連結、発光素子の表面に蛍光体を含有する封止部材の形成は、当該分野で公知の方法により行なうことができる。
【0036】
以下に、本発明の発光装置及び発光装置の製造方法を詳細に説明する。
実施の形態1 この実施の形態の発光装置1は、図1Aに示すように、発光素子10を保護するとともに、発光素子10の電極に接続されて端子として機能する一対の金属部材3を樹脂4によって一体的に成形されたパッケージを有しており、このパッケージは、金属部材3の一部を露出する開口4aを有している。そして、発光素子10がパッケージの開口4aに搭載されている。なお、発光装置1には、保護素子5が搭載されている。
【0037】
発光素子10は、図2A及び図2Bに示すように、サファイア基板11上に半導体層15が形成されている。半導体層15は、第1導電型半導体層12、発光層13及び第2導電型半導体層14が積層されて形成されている。第2導電型半導体層14、発光層13及び第1導電型半導体層12の厚み方向の一部が除去されて、そこから第1導電型半導体層12が露出した露出部19が形成されている。また、その外周には、ストリートに対応する露出部19が配置されている。
露出したn型半導体層12上及び第2導電型半導体層14上には、それらの半導体層に対して略全面に、それぞれn側電極16、p側電極17が形成されている。また、p側電極17上には、パッド電極18が形成されている。
【0038】
サファイア基板11は、図2Bに示すように、その側面であって、裏面11b側に、凹部20が形成されている。この凹部20は、サファイア基板11の裏面11bの外縁が、表面11aの外縁よりも内側に位置することにより形成されており、サファイア基板11の1つの平面21とパッケージの一面とから構成されている。その深さDは、60μm程であり、幅は100μm程度である。よって、傾斜角度は、約60°である。
この発光素子10は、略長方形形状(700×240μm)を有していることから、凹部は、四角形の対向する2組の面、つまり、全外縁に形成されている。
【0039】
上述した発光素子10は、発光装置1の金属部材3上にサファイア基板が連結されているように搭載されている。
また、図1Bに示すように、発光素子10を搭載するためのパッケージの開口4a内には、発光素子10の側面及び上面の全表面に、さらに、発光素子10のサファイア基板11の凹部20を確実に埋め込むように、蛍光体2bが含有された封止部材2によって被覆され、封止されている。
蛍光体としては、黄色蛍光体YAG、封止部材はシリコーン樹脂によって形成されており、蛍光体が、全封止部材の重量に対して15〜20%程度が含有されている。
【0040】
(発光装置の製造方法)
上述した発光装置は、以下の製造方法によって形成することができる。
まず、サファイアウェハを準備する。サファイアウェハは、オリエンタルフラットを有し、サファイアウェハの第1主面がC面であるものを選択する。
このサファイアウェハの第1主面(表面)上に、MOVPE反応装置を用い、Al0.1Ga0.9Nよりなるバッファ層を10nm、ノンドープGaN層を1.5μm、n型窒化物半導体層14として、SiドープGaNよりなるn型コンタクト層を2.165μm、GaN層(4nm)とInGaN層(2nm)とを交互に10回積層させた超格子のn型クラッド層を64nm、最初に膜厚が3nmのIn0.3Ga0.7Nからなる井戸層と膜厚が15nmのアンドープGaNからなる障壁層が、障壁層から繰り返し交互に6層ずつ積層され、最後に障壁層が積層されて形成された多重量子井戸構造の発光層16(総膜厚123nm)、p型窒化物半導体層18として、MgドープAl0.1Ga0.9N層(4nm)とMgドープInGaN層(2nm)とを交互に10回積層させた超格子のp型クラッド層を0.2μm、MgドープGaNよりなるp型コンタクト層を0.5μmの膜厚でこの順に成長させ、ウェハを作製する。
得られたウェハを反応容器内で、窒素雰囲気中、600℃にてアニールし、p型クラッド層及びp型コンタクト層をさらに低抵抗化する。
アニール後、ウェハを反応容器から取り出し、最上層のp型コンタクト層の表面に所定の形状のマスクを形成し、エッチング装置でマスクの上からエッチングし、n型コンタクト層の一部を露出させて露出部19を形成する。この露出部19は、n側電極を形成する領域と、オリエンタルフラットに対して水平方向及び垂直方向に配置された幅20〜30μm程度のストリートとする。
【0041】
サファイアウェハを、裏面側から研磨して、115μm程度の厚みとする。
次いで、サファイアウェハが上になるように、ウェハをUVシートに貼り合わせたあと、フェムト秒レーザ装置にセットする。
サファイアウェハの裏面側から、フェムト秒レーザにより、ストリートに対応する位置であって、オリエンタルフラットに対して垂直な方向に、変質層を形成する。
この際のフェムト秒レーザの条件は、波長:赤外、パワー:0.15W、加工速度:300mm/sec、100kHzとした。
【0042】
続いて、オリエンタルフラットに対して平行な方向に、同様に変質層を形成する。
この場合、サファイアウェハの厚みが115μmであるために、サファイアウェハの裏面から、それぞれ、37μmの深さ及び30μmの深さに、2段階でレーザを照射する。
その後、得られたサファイアウェハを、ダイサーにセットし、サファイアウェハ裏面側から、ストリートに対応する位置に、ダイシング溝を形成する。ダイシング溝形成では、先端が尖っている形状のブレードを用いる。最初に、オリエンタルフラットに対して平行方向に溝を形成するとともに、サファイアウェハ及び半導体層を同時に割断する。その後、オリエンタルフラットに対して垂直方向に溝を形成するとともにサファイアウェハ及び半導体層を同時に割断する。ここでの溝の深さは、60μm程度とした。
ブレイク終了後、ウェハ洗浄を行った。
【0043】
得られた発光素子のサファイアウェハ側を、金属部材を備えたパッケージの金属部材に連結し、発光素子の全表面に、サファイア基板の上述したダイシング溝に起因する凹部内を確実に埋め込むように、蛍光体を含有する封止部材を被覆した。
【0044】
このようにして得られた発光装置15個について、特性評価を行なった。
なお、この比較のために、同様のレーザ照射を行なうのみで、ダイシング溝を形成せずに、劈開によって割断した発光装置を準備し、同様の特性評価を行なった。
具体的には、得られた発光装置に対して、電流20mAを印加し、明るさ(lm)を比較した。
その結果、比較例のものに対して、平均3%程度の光出力向上が認められた。なお、評価した15個の全てについて、比較例のものに対して出力向上の傾向が認められた。
【0045】
また、実施の形態の発光装置における発光素子と、上述した比較のための発光装置における発光素子について、発光装置周囲の発光強度を3度毎に測定して配光性を評価した。
その結果、図3に示すように、実施の形態の発光素子のφ=0°及び90°のいずれの方向における配光性についても、特に、前面及び側面近傍において、強い強度が観察された。
これは、上述したように、サファイア基板の表裏面に対して略垂直方向に急激に入り込むような変化に起因する、サファイア基板の裏面側での光の横方向への反射による減衰を有効に回避し、発光素子から発せられ、サファイア基板の内部に侵入した光の一部をこの傾斜によって反射させて、正面方向への光の取り出し及び傾斜部分からの光の取り出しを上昇させることができるからである。
【0046】
さらに、図1AのB−B’線で切り込み、パッケージ側面を除去して、発光装置の発光強度分布を測定した。測定は、電流を印加して、発光装置内での発光素子の光の分布を光ビーム計測システム(レーザービームプロファイラ)装置で観察/撮影することによって行なった。
また、この比較のために、蛍光体としてシリコーン樹脂+黄色蛍光体(白色)を用いる代わりに、シリコーン樹脂(蛍光体混入なし)を用いて製造した発光装置を準備して、同様に発光強度分布を測定した。
その結果、青色の発光装置は、発光層付近において最も強度の強い発光分布が観察されたが、白色の発光装置では、発光層付近と同等のレベルで、サファイア基板の凹部近傍においても、強い発光分布が観察されることを確認した。
【0047】
実施の形態2
この実施の形態の発光装置は、図2Cに示すように、サファイア基板11は、その側面であって、裏面11b側に、凹部30が形成されており、この凹部30は、サファイア基板11の1つの曲面31とパッケージの一面とから構成されている以外は、実質的に実施の形態1の発光装置と同様である。
サファイア基板11の1つの曲面31は、実施の形態1の発光装置の製造方法において、サファイアウェハ裏面側からダイシング溝を形成する際に、先端が尖っていない、例えば、四角形状のブレードを用いることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の半導体発光素子及びその製造方法は、照明用光源、各種インジケーター用光源、車載用光源、ディスプレイ用光源、液晶のバックライト用光源、センサー用光源、信号機等、種々の発光装置及びその製造方法に利用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 発光装置
2 封止部材
2b 蛍光体
3 金属部材
4 樹脂
4a 開口
5 保護素子
10 発光素子
11 基板
12 第1導電型半導体層
13 発光層
14 第2導電型半導体層
15 半導体層
16 n側電極
17 p側電極
18パッド電極
19 露出部
20、30 凹部
21 平面
31 曲面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面と第2主面とを有するサファイア基板の前記第1主面に積層された半導体層を備える発光素子、
前記サファイア基板の前記第2主面が接合されて前記発光素子が載置されるパッケージ及び
蛍光体が含有され、かつ前記発光素子を封止する封止部材を含む発光装置であって、
前記サファイア基板は、前記第2主面の外縁が前記第1主面の外縁よりも内側に位置し、かつ前記サファイア基板の1つの曲面と前記パッケージとからなる凹部を有しており、該凹部内に前記蛍光体が配置されていることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
第1主面と第2主面とを有するサファイア基板の前記第1主面に積層された半導体層を備える発光素子、
前記サファイア基板の前記第2主面が接合されて前記発光素子が載置されるパッケージ及び
蛍光体が含有され、かつ前記発光素子を封止する封止部材を含む発光装置であって、
前記サファイア基板は、前記第2主面の外縁が前記第1主面の外縁よりも内側に位置し、かつ前記サファイア基板の1つの平面と前記パッケージとからなる凹部を有しており、該凹部内に前記蛍光体が配置されていることを特徴とする発光装置。
【請求項3】
前記凹部は、前記サファイア基板の前記第2主面の外縁に位置する請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記凹部は、前記サファイア基板の前記第2主面から、前記サファイア基板の厚みの半分以内の深さを有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項5】
前記凹部は、前記サファイア基板の前記第1主面側から前記第2主面側にかけて、その幅が漸次変化してなる請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項6】
サファイアウェハの第1主面に半導体層を積層し、
前記サファイアウェハの第2主面側からサファイアウェハ内部にレーザ照射して割断用の変質層を形成し、
前記サファイアウェハの前記第2主面かつ前記変質層に対応する位置に、ダイシング溝を形成するとともに前記変質層を除去し、
前記サファイアウェハ及び半導体層を割断して発光素子を形成することを含む発光装置の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−227234(P2012−227234A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91653(P2011−91653)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【Fターム(参考)】