説明

発振器

【課題】素子特性のばらつき及び温度又は電源電圧の変動による影響を低減し、より安定した発振周波数を得られる発振器を提供することを目的とする。
【解決手段】入力される電流又は電圧により発振周波数foscが制御される可変周波数発振手段21を有する発振器であって、可変周波数発振手段21の発振周波数foscに応じた電圧V1を出力する周波数‐電圧変換手段22と、周波数‐電圧変換手段21の出力電圧V1と基準電圧Vref2とを比較して、それらの差を出力する比較手段23とを有し、比較手段23の出力を可変周波数発振手段21に供給して、可変周波数発振手段21の発振周波数foscを制御する発振器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力される電流又は電圧により発振周波数が制御される発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高い周波数で発振する発振器として、図1のようなリングオシレーターが使用されてきた。リングオシレーターは、奇数個(2n-1)の論理反転手段をリング状に接続した回路であり、論理反転手段は、その電源を変化させることで個々の論理反転手段の遅延時間が制御される発振器である。この発振器は、図1から明らかなように、非常に容易に構成されるという利点を有する(特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平11−341842号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、個々の論理反転手段の遅延時間は、夫々の素子特性のばらつき及び温度又は電源電圧の変動などに影響を及ぼされるので、結果としてリングオシレーターから得られる発振周波数は不安定である。従来のリングオシレーターの発振周波数の精度は、所望の周波数に対して±30%である。
【0004】
そこで、本発明は、素子特性のばらつき及び温度又は電源電圧の変動による影響を低減し、より安定した発振周波数を得られる発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明による発振器は以下のような特徴を有する。
【0006】
本発明による発振器は、入力される電流又は電圧により発振周波数が制御される可変周波数発振手段を有する発振器において、前記可変周波数発振手段の発振周波数に応じた電圧を出力する周波数‐電圧変換手段と、前記周波数‐電圧変換手段から出力された電圧と第一の基準電圧とを比較して、それらの差を出力する比較手段とを有し、前記比較手段からの出力を前記可変周波数発振手段に供給して、該可変周波数発振手段の発振周波数を制御することを特徴とする。
【0007】
これにより、素子特性のばらつき及び温度又は電源電圧の変動による影響を低減し、より安定した発振周波数を得ることができる。
【0008】
望ましくは、本発明による発振器において、前記周波数‐電圧変換手段は、前記可変周波数発振手段の発振周波数に応じて切り替えられるスイッチを有するスイッチトキャパシタ回路を有し、前記スイッチトキャパシタ回路の等価抵抗の値に基づいて前記発振周波数に応じた電圧を発生することを特徴とする。
【0009】
このようにコイルを用いないスイッチトキャパシタ回路の周波数特性を利用したので、回路規模が小さく、IC化が容易となる。
【0010】
また、望ましくは、本発明による発振器において、前記周波数‐電圧変換手段は、周波数‐電流変換手段と電流‐電圧変換手段とを有し、前記周波数‐電流変換手段は、所定の点を第二の基準電圧に設定する基準電圧設定手段と、前記可変周波数発振手段の発振周波数に応じて切り替えられるスイッチを有するスイッチトキャパシタ回路とを有し、前記基準電圧設定手段により第二の基準電圧に設定された点と前記スイッチトキャパシタ回路とを接続して、前記スイッチトキャパシタ回路に前記発振周波数に応じた電流を流し、前記電流‐電圧変換手段は、抵抗を有し、該抵抗に前記周波数‐電流変換手段により変換された電流に応じた電流を供給することによって、前記発振周波数に応じた電流を電圧に変換することを特徴とする。
【0011】
このように周波数-電圧変換手段として、発振周波数を帰還させた周波数‐電流手段と、電流‐電圧手段とを設けたので、発振周波数の制御のための電圧を正確に調整することが可能となり、結果としてより精度の高い発振周波数を得ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の発振器によれば、スイッチトキャパシタ回路の周波数特性を利用することにより、素子特性のばらつき及び温度又は電源電圧の変動による影響の小さい、安定した発振周波数を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
図2は、本発明による発振器の基本構成を示したブロック図である。発振器20は、入力される電流又は電圧により発振周波数foscが制御される可変周波数発振手段21と、その発振周波数foscに応じて電圧V1を出力する周波数‐電圧変換手段22と、周波数‐電圧変換手段22から出力された電圧V1と第一の基準電圧Vref2とを比較する比較手段23とを有する。比較手段23で電圧V1と第一の基準電圧Vref2とを比較した結果は、比較手段23の出力として可変周波数発振手段21に供給される。この出力に応じて、可変周波数発振手段21の発振周波数は、所望の値となるように制御されることができる。
【0015】
周波数‐電圧変換手段22は、可変周波数発振手段21の発振周波数foscに応じて変化する電圧V1を出力する。詳細は後述するが、周波数‐電圧変換手段22は、例えば、コンデンサと、発振周波数によってスイッチングされるスイッチとから構成されるスイッチトキャパシタ回路を有し、コンデンサの容量とスイッチングされるスイッチとにより等価的に抵抗器(等価抵抗)を実現し、この等価抵抗の値に基づいて発振周波数に応じた電圧を発生することができる。この電圧により、可変周波数発振手段21の発振周波数は、その変動を補償するように制御されることができる。
【0016】
このような周波数‐電圧変換手段としては、スイッチトキャパシタ回路で発生した電圧から直接的に導き出された電圧を後の比較器に入力する方式と、スイッチトキャパシタ回路を流れる電流を電圧に変換し、変換された電圧を後の比較器に入力する方式とがある。
【実施例1】
【0017】
図3は、可変発振手段として電流制御発振器31を使用した場合の本発明による発振器30の例を示した図である。電流制御発振器を用いることにより、電圧‐電流変換回路35が比較手段33と電流制御発振器31との間に設けられる。
〔回路構成〕
図3の発振器30は、電流制御発振器31、周波数‐電圧変換手段32、比較手段33、論理反転手段34、電圧‐電流変換回路35から構成されている。
【0018】
電流制御発振器31は、入力される電流により制御される発振周波数foscの信号を出力する。論理反転手段34は、この発振周波数foscの信号を反転するために使用される。
【0019】
周波数‐電圧変換手段32は、電流制御発振器31の発振周波数foscに応じた電圧を出力する手段であり、周波数‐電流変換手段36及び電流‐電圧変換手段37を有する。周波数‐電流変換手段36は、電流制御発振器31の発振周波数foscに応じた電流を出力する手段であり、スイッチトキャパシタ回路38及び基準電圧設定手段39を有する。スイッチトキャパシタ回路38は、二つのスイッチSW1、SW2及び一つのコンデンサC2から構成される。基準電圧設定手段39は、演算増幅器OP1、コンデンサC1及びNチャネル形FETM5から構成される。
【0020】
スイッチトキャパシタ回路38において、スイッチSW1の一方の端子は、基準電圧設定手段39のFETM5のソースに接続され(この接続点をA点とする。)、他方の端子は、スイッチSW2の一方の端子に接続される。スイッチSW2の他方の端子は、接地に接続される。コンデンサC2は、スイッチSW1とSW2との接続点と接地との間に接続される。スイッチSW1は、電流制御発振器31から出力された発振周波数foscの信号に応じてスイッチングされ、スイッチSW2は、論理反転手段34によって反転された発振周波数foscの信号に応じてスイッチングされる。即ち、スイッチSW1及びSW2は、発振周波数foscに応じて交互にスイッチングされる。従って、FETM5のソースと接地との間には、発振周波数fosc及びコンデンサC2に基づく等価抵抗(C2×fosc)−1が接続されているとみなせる。
【0021】
基準電圧設定手段39において、FETM5のソースは、上述のように、A点に接続され、ドレイン端子は、電流‐電圧変換手段37のPチャネル形FETM6を介して電源VDDに接続され、ゲートは、演算増幅器OP1の出力端子に接続される。演算増幅器OP1の非反転側の入力端子には基準電圧Vref1が印加され、反転側の入力端子はコンデンサC1を介して接地に接続される。FETM5のソースは、更に演算増幅器OP1の反転側の入力端子とコンデンサC1との接続点に接続される。演算増幅器OP1の非反転側の入力端子に基準電圧Vref1が印加されると、A点の電圧は、負荷に無関係に基準電圧Vref1と等しくなる。A点の電圧がVref1であるので、A点には(1)式の電流が流れる。
【0022】
I1=Vref1×(C2×fosc) ・・・(1)
この電流I1は、周波数‐電流変換手段36の出力電流であり、電流制御発振器31の発振周波数foscに応じて変化する。
【0023】
電流‐電圧変換手段37は、周波数‐電流変換手段36の出力電流を電圧に変換する手段であり、カレントミラー回路を構成するPチャネル形FETM6及びM7並びに抵抗Rを有する。電流‐電圧変換手段37において、FETM6及びM7のドレインは、電源VDDに接続される。更に、上述したように、FETM6のソースは、周波数‐電流変換手段36のFETM5のドレインに接続される。FETM7のソースは、抵抗Rの一方の端子に接続される。抵抗Rの他方の端子は、接地に接続される。FETM6及びM7はカレントミラー回路を構成しているので、抵抗Rに流れる電流は、周波数‐電流変換回路の出力電流I1と等しくなる。従って、抵抗Rの両端で発生する電圧、即ち電流‐電圧変換手段25で変換され、出力される電圧V1は、以下の式(2)
V1=I1×R=Vref1×(C2×fosc)×R ・・・(2)
と表わすことができ、電流制御発振器31の発振周波数foscに応じて変化する。
【0024】
比較手段33は、周波数‐電圧変換手段32の出力電圧を基準電圧と比較して、その結果を電圧信号として出力する手段であり、本実施例では演算増幅器の形で表わされるコンパレータOP2を有する。比較手段33において、電流‐電圧変換手段37から出力された電圧V1は、演算増幅器OP2の反転側の入力端子に供給され、演算増幅器の非反転側の入力端子には基準電圧Vref2が供給される。演算増幅器OP2は、電圧V1と基準電圧Vref2とを比較し、その結果を出力する。演算増幅器OP2によって出力された信号は、電圧‐電流変換回路35に入力される。
【0025】
電圧‐電流変換回路35は、比較手段33から出力された信号に応じて電流を出力する手段であり、二つのスイッチSW3及びSW4、コンデンサC3、並びに定電流回路OP3(図中表示は演算増幅器)を有する。電圧‐電流変換回路35において、スイッチSW3の一方の端子は、電流I2を供給する充電用の電流源に接続され、他方の端子は、スイッチSW4の一方の端子に接続される。SW4の他方の端子は、電流吸込み用の電流源I3を介して接地に接続される。コンデンサC3の一方の端子は、スイッチSW3とSW4との接続点及び演算増幅器OP3の反転側の入力端子に接続され、他方の端子は接地に接続される。スイッチSW3及びSW4のオン及びオフの条件は相反し、これらのスイッチは、比較手段33の出力信号に応じて交互にスイッチングされる。それによってコンデンサC3は、充電又は放電される。スイッチSW3がオン、SW4がオフである場合、コンデンサC3は、充電用電流源によって電流I2で充電される。一方、スイッチSW3がオフ、SW4がオンである場合、コンデンサC3は、放電用電流源によって電流I3で放電される。このような充放電の動作により、コンデンサC3の両端の電圧、即ち演算増幅器OP3の反転側の入力端子に入力される電圧V2は変化する。演算増幅器OP3の非反転側の入力端子には基準電圧Vref3が入力され、電圧V2と基準電圧Vref3との差に基づいて、電圧‐電流変換回路35は、電流制御発振器31に入力される電流を出力する。
【0026】
電流制御発振器31の発振周波数foscは、それに入力される電流によって制御されるので、入力電流の変化に応じて発振周波数foscも変化する。更に、この発振周波数foscは、周波数‐電圧変換手段32のスイッチトキャパシタ回路38に帰還される。
〔動作〕
次いで、図3に示す発振器の動作を説明する。電流制御発振器31から出力された発振周波数foscの信号及び論理反転手段34によって反転された発振周波数foscと逆位相の信号は、周波数‐電流変換手段36のスイッチトキャパシタ回路38の二つのスイッチを交互にスイッチングする。スイッチングされるスイッチは、コンデンサC2と共に等価抵抗を実現する。基準電圧設定手段39は、基準電圧Vref1を出力し、これにより周波数‐電流変換手段36のA点に電流I1が流れる。電流‐電圧変換手段37は、この電流I1を電圧V1に変換する。比較手段33は、この電圧V1と基準電圧Vref2とを比較し、その結果を電圧信号として出力する。比較手段33の出力信号は、電圧‐電流変換回路35に入力され、電流制御発振器31へ入力される電流を発生するために使用される。電圧‐電流変換回路35で発生した電流は、電流制御発振器31のバイアス電流として入力され、電流制御発振器31の発振周波数foscは、それによって所望の値に制御されることができる。
【0027】
電流制御発振器31の発振周波数foscは、発振周波数foscに依存する周波数‐電圧変換手段32の出力電圧V1と比較手段33に入力される基準電圧Vref2とが等しくなる点、即ちV1=Vref2となる点で安定させられる。従って、発振周波数foscは、上記の式(2)より、以下の式(3)
fosc=Vref2/(Vref1×C2×R) ・・・(3)
と表わすことができる。従って、電流制御発振器31の発振周波数foscは、基準電圧Vref1及びVref2、コンデンサC2並びに抵抗Rで決定される。この発振周波数の安定度は、Vref1及びVref2は定電圧であるから、発振周波数foscは、コンデンサC2及び抵抗Rにより決められる。抵抗Rを発振器30の外に配置した場合、発振器30は、容量C2によってのみ、その発振周波数foscが決められる回路となる。一般に、コンデンサの容量は、抵抗に比べて電源電圧又は温度によるばらつきが小さい。図3の回路においてシミュレーションを実施したところ、発振周波数の精度は、所望の周波数に対して±5%という結果が得られた。
【実施例2】
【0028】
図4は、図3の周波数‐電圧変換手段32を変形した場合を示す。図4に示した周波数‐電圧変換手段42以外の他の発振器の構成部分に関しては、図3と同様である。
【0029】
図4の周波数‐電圧変換手段42は、図3の周波数‐電圧変換手段32と同様に電流制御発振器31(図示せず。)の発振周波数foscに応じた電圧を出力する手段であり、スイッチトキャパシタ回路38、基準電圧設定手段39及び抵抗R1を有する。スイッチトキャパシタ回路38及び基準電圧設定手段39は、図3と同じ構造を有する。ただし、図3の実施例とは異なり、スイッチトキャパシタ回路38のスイッチSW1と基準電圧設定手段39とは直接的に接続されず、それらの間には抵抗R1が直列に配置されている。基準電圧設定手段39のFETM5のソースと抵抗R1との接続点をBとし、スイッチトキャパシタ回路のスイッチSW1と抵抗R1との接続点をCとする。スイッチトキャパシタ回路38及び基準電圧設定手段39は、図3と同じ構造を有するので、スイッチトキャパシタ回路38は、等価抵抗(C2×fosc)−1を実現し、B点の出力電圧は、基準電圧Vref1と等しくなる。
【0030】
この抵抗R1とスイッチトキャパシタ回路38の等価抵抗(C2×fosc)−1とにより、B点の電圧Vref1は分割され、C点の電圧V3は、以下の式(4)
V3=Vref1×(C2×fosc)−1/((C2×fosc)−1+R1) ・・・(4)
と表わすことができ、電流制御発振器31の発振周波数foscに応じて変化する。
【0031】
次に、周波数‐電圧変換手段42のC点と比較手段33の入力端子とを接続する。比較手段33の入力端子にはC点の電圧V3が供給され、この電圧V3と基準電圧Vref2とが比較手段33において比較される。以降の処理は、実施例1と同様である。
【0032】
結果として得られる発振周波数foscは、以下の式(5)
fosc=(Vref1−Vref2)/(Vref2×C2×R1) ・・・(5)
と表わされ、実施例1で求められた式(3)と同様に、発振周波数の安定度は、コンデンサC2及び抵抗R1により決められる。
【0033】
本発明によれば、第一及び第二の基準電圧、スイッチトキャパシタ回路のコンデンサ、並びに抵抗により発振周波数が決定される。抵抗を外付けにした場合、発振周波数がコンデンサによってのみ決定される発振器となる。一般的に、コンデンサは、抵抗と比べて電源電圧又は温度によるばらつきが小さい。従って、電源電圧又は温度によるばらつきに依存せずに、より安定した周波数で発振する発振器を得ることができる。
〔変形例〕
本発明による発振器の一実施例として、可変周波数発振手段に電流制御発振器を用いた回路を示したが、VCO(電圧制御発振器)を用いた構成とすることも可能である。この場合、本明細書で示された電圧‐電流変換回路は用いられず、DC‐DCコンバータ等を用いるか、あるいは、そのような変換回路を用いずに、比較手段の出力電圧をVCOの制御電圧として適切な電位に調整し、直接的にVCOに入力することが考えられる。更に、本発明による発振器の構成部分は、本明細書で挙げられた実施例以外の構成を採ることが十分に考えられうる。
【0034】
例えば、図5で示されるように、図3の電圧‐電流変換器35において、スイッチSW3をPチャネル形FETM8に、スイッチSW4をNチャネル形FETM9に置き換える。このような場合に、発振周波数foscに応じて変化する周波数‐電圧変換手段32の出力電圧V1が基準電圧Vref2よりも大きいとき、比較手段33より出力される電圧信号は負であり、FETM8はオンとなり、FETM9はオフとなる。従って、コンデンサC3は、電流I2で充電される。次に、電圧V1が基準電圧Vref2よりも小さいとき、比較手段33より出力される電圧信号は正であり、FETM8はオフとなり、FETM9はオンとなる。従って、コンデンサC3に充電された電圧は、電流I3で放電される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来のリングオシレーターの構成を示す図である。
【図2】本発明による発振器の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明による発振器において電流制御発振器を用いた場合の回路図である。
【図4】図3の回路における周波数‐電圧変換手段の変形例である。
【図5】図3の回路における電圧‐電流変換手段の変形例である。
【符号の説明】
【0036】
20、30 発振器
21 可変周波数発振手段
22、32、42 周波数‐電圧変換手段
23、33 比較手段
31 電流制御発振器
34 論理反転手段
35 電圧‐電流変換回路
36 周波数‐電流変換手段
37 電流‐電圧変換手段
38 スイッチトキャパシタ回路
39 基準電圧設定手段
fosc 発振周波数
A、B、C 接続点
C1、C2 コンデンサ
I1、I2、I3 電流
M5、M6、M7、M8、M9 FET
OP1、OP2、OP3 演算増幅器
R、R1 抵抗
SW1、SW2、SW3、SW4 スイッチ
V1、V2、V3 電圧
Vref1、Vref2、Vref3 基準電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される電流又は電圧により発振周波数が制御される可変周波数発振手段を有する発振器において、
前記可変周波数発振手段の発振周波数に応じた電圧を出力する周波数‐電圧変換手段と、
前記周波数‐電圧変換手段から出力された電圧と第一の基準電圧とを比較して、それらの差を出力する比較手段とを有し、
前記比較手段からの出力を前記可変周波数発振手段に供給して、該可変周波数発振手段の発振周波数を制御することを特徴とする発振器。
【請求項2】
前記周波数‐電圧変換手段は、前記可変周波数発振手段の発振周波数に応じて切り替えられるスイッチを有するスイッチトキャパシタ回路を有し、前記スイッチトキャパシタ回路の等価抵抗の値に基づいて前記発振周波数に応じた電圧を発生することを特徴とする、請求項1記載の発振器。
【請求項3】
前記周波数‐電圧変換手段は、周波数‐電流変換手段と電流‐電圧変換手段とを有し、
前記周波数‐電流変換手段は、所定の点を第二の基準電圧に設定する基準電圧設定手段と、前記可変周波数発振手段の発振周波数に応じて切り替えられるスイッチを有するスイッチトキャパシタ回路とを有し、前記基準電圧設定手段により第二の基準電圧に設定された点と前記スイッチトキャパシタ回路とを接続して、前記スイッチトキャパシタ回路に前記発振周波数に応じた電流を流し、
前記電流‐電圧変換手段は、抵抗を有し、該抵抗に前記周波数‐電流変換手段により変換された電流に応じた電流を供給することによって、前記発振周波数に応じた電流を電圧に変換することを特徴とする、請求項1記載の発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−124394(P2007−124394A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−315265(P2005−315265)
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】