説明

発振装置

【課題】水晶発振回路の消費電力の低減を図りつつ後段回路を作動させることができる発振装置を提供する。
【解決手段】第1電源V1が、振幅検出回路3に対して第1電源電圧(3V)を供給する。第2電源V2が、水晶振動回路2に対して第1電源電圧(3V)よりも小さい第2電源電圧(1V)を供給する。振幅検出回路3は、CMOSインバータIV1の出力端子から出力される発振信号と、第2電源電圧(1V)を分圧して得た基準電圧Vrefと、それぞれのベースに接続される一対のトランジスタが設けられたコンパレータ31を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発振装置に係り、特に、発振用MOSインバータと該発振用MOSインバータの出力端子−入力端子に接続された水晶振動子とを有する水晶発振回路と、前記水晶発振回路から出力される発振信号が入力される後段回路と、を備えた発振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述した発振装置1に用いられる水晶発振回路2として、例えば図13及び図14に示すものが知られている。同図に示すように、水晶発振回路2は、発振用MOSインバータとしてのCMOSインバータIV1と、このCMOSインバータIV1の出力端子−入力端子間に接続された水晶振動子QZと、から構成されている。この水晶発振回路2は、CMOSインバータIV1の出力端子から発振信号を出力する。
【0003】
上記水晶発振回路2から出力される発振信号は、CPUなどの発振信号の供給により動作する発振動作回路にそのまま出力されることなく、多くの場合、後段回路により波形整形された後に発振動作回路に出力される。その後段回路の一つとして図13に示す振幅検出回路3が知られている(特許文献1)。
【0004】
上記発振信号は、発振開始時は微少振幅となり、その後、振幅が徐々に大きくなり通常振幅に安定する。上記振幅検出回路3は、水晶発振回路2から出力される発振信号の振幅が第1所定値以上であり通常振幅に安定したことを検出する回路である。この振幅検出回路3により通常振幅に安定したことが検出されない間、発振信号の発振動作回路への出力を停止することにより、微少振幅の発振信号の入力を防止して発振動作回路の動作を安定させている。
【0005】
上述した振幅検出回路3は、図13に示すように、カップリングコンデンサC3により直流成分が除去され、基準電圧源35により2.8Vレベルシフトされた発振信号がMOSトランジスタQ1のゲートに出力される。発振信号の振幅が徐々に大きくなり、2.8Vレベルシフトされた発振信号がMOSトランジスタQ2のしきい値電圧を超えると、MOSトランジスタQ2が周期的にオンし、そのオン期間が徐々に長くなる。MOSトランジスタQ2がオンする毎に、コンデンサC2が充電され、コンデンサC2の両端電圧が徐々に上がり、あるレベル以上になるとCMOSインバータIV2の出力がHレベルからLレベルに反転して、振幅が大きくなったことを検出する。
【0006】
また、上記後段回路の一つとして図14に示す増幅回路4が知られている。増幅回路4は、コンデンサC3により直流成分を除去した後にインバータIV4で増幅している。
【0007】
ところで、消費電力の低下を図るために、上述した後段回路である振幅検出回路3、増幅回路4の電源電圧に比べて水晶発振回路2に供給する電源電圧を低くすることが考えられる。図13及び図14に示す例では、振幅検出回路3、増幅回路4の電源電圧が3Vであるのに対して、水晶発振回路2の電源電圧は1Vである。
【0008】
しかしながら、水晶発振回路2の電源電圧を低くすると水晶発振回路2から出力される発振信号も非常に小さくなってしまう。このため、後段回路がうまく動作できない、という問題が生じる。詳しく説明すると、振幅検出回路3の場合、水晶発振回路2の振幅が非常に小さくなってしまうため、振幅検出性能が低下してしまう。また、増幅回路4の場合も非常に小さいため、十分、増幅できない、という問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−187004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、水晶発振回路の消費電力の低減を図りつつ後段回路を作動させることができる発振装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、発振用MOSインバータと該発振用MOSインバータの出力端子−入力端子に接続された水晶振動子とを有する水晶発振回路と、前記水晶発振回路から出力される発振信号が入力される後段回路と、を備えた発振装置において、前記後段回路に対して第1電源電圧を供給する第1電源と、前記水晶発振回路に対して前記第1電源電圧よりも低い第2電源電圧を供給する第2電源と、をさらに備え、前記後段回路が、前記MOSインバータの出力端子から出力される発振信号が一方に入力される一対のトランジスタが設けられた差動回路を有することを特徴とする発振装置に存する。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記一対のトランジスタの他方に前記第2電源電圧を分圧して得た基準電圧が入力され、前記差動回路が、前記一対のトランジスタにそれぞれ入力された前記発振信号と前記基準電圧との比較結果を出力するように設けられ、前記後段回路が、前記差動回路の比較結果に応じて充電又は放電を行う容量素子と、前記容量素子の両端電圧に基づいて前記発振信号の振幅が第1所定値以上になったことを検出する検出回路と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の発振装置に存する。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記第2電源に互いに直列接続された2つの分圧用MOSトランジスタから構成される分圧回路をさらに備え、前記2つの分圧用MOSトランジスタ間の電圧が前記基準電圧として前記差動回路に入力されていることを特徴とする請求項2に記載の発振装置に存する。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記差動回路が、前記MOSインバータの出力端子から出力される発振信号と前記MOSインバータの入力端子から出力される前記発振回路と周波数が一致し、位相が異なる発振信号との差分を増幅するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の発振装置に存する。
【0015】
請求項5記載の発明は、前記第2電源が、前記第1電源電圧から前記第2電源電圧を生成するように設けられ、前記第2電源からの前記第2電源電圧が第2所定値以上であることを検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路により第2所定値以上であると検出されるまで前記発振回路から出力される発振信号の出力を停止する停止回路と、を備えたことを特徴とする請求項1〜4何れか1項に記載の発振装置に存する。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、2つの入力電圧の差に応じて動作する一対のトランジスタが設けられた差動回路を後段回路に用いることにより、水晶発振回路のMOSインバータの出力端子から出力される発振信号が小さくても差動回路により第1電源電圧に応じた大きな出力に変換することができ、確実に後段回路を動作させることができる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、発振信号の振幅(即ち第2電源電圧)に対する比で基準電圧を設定することができるので、水晶発振回路のMOSインバータの出力端子から出力される発振信号が小さくても正確に発振信号の振幅が第1所定値以上になったことを検出することができる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、MOSインバータを構成するMOSトランジスタのしきい値電圧が変動すると水晶発振回路からの発振信号も変動するが、分圧用MOSトランジスタもMOSインバータを構成するMOSトランジスタと同様のしきい値電圧の変動が生じ、基準電圧が変動するので、MOSインバータを構成するMOSトランジスタのしきい値電圧の誤差による影響を相殺することができる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、水晶発振回路のMOSインバータの出力端子から出力される発振信号が小さくても確実に増幅することができる。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、第2電源電圧が安定するまで発振信号の出力が停止されるので、より確実に安定した発振信号を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施形態における本発明の発振装置を示す回路図である。
【図2】図1に示す発振装置を構成するCMOSインバータの詳細回路図である。
【図3】図2に示すCMOSインバータの入出力特性を示すグラフである。
【図4】図1に示す発振回路を構成するコンパレータの詳細回路図である。
【図5】(A)〜(D)はそれぞれ、図1に示す発振装置を構成する水晶発振回路から出力される発振信号、振幅検出回路を構成するコンパレータの出力、振幅検出回路を構成するコンデンサの両端電圧、振幅検出回路を構成するCMOSインバータの出力を示すタイムチャートである。
【図6】変形例における本発明の発振装置を示す回路図である。
【図7】第2実施形態における本発明の発振装置を示す回路図である。
【図8】図7に示す発振装置を構成する増幅回路の詳細回路図である。
【図9】(A)〜(D)はそれぞれ、図7に示す発振装置を構成するCMOSインバータの出力端子及び入力端子からの発振信号、第1差動回路の出力、第2差動回路の出力、増幅回路の出力を示すタイムチャートである。
【図10】変形例における本発明の発振装置を示す回路図である。
【図11】図10に示す発振装置の第1電源電圧、第2電源電圧のタイムチャートである。
【図12】変形例における本発明の発振装置を示す回路図である。
【図13】従来の発振装置の一例を示す回路図である。
【図14】従来の発振装置の一例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
第1実施形態
次に、第1実施形態における本発明の発振装置について図1〜図5を参照して以下説明する。同図に示すように、第1実施形態における発振装置1は、水晶発振回路2と、後段回路としての振幅検出回路3と、上記振幅検出回路3に対して3Vの第1電源電圧を供給する第1電源V1と、上記水晶発振回路2に対して1Vの第2電源電圧を供給する第2電源V2と、分圧回路4と、を備えている。
【0023】
上記水晶発振回路2は、発振用MOSインバータとしてのCMOSインバータIV1と、水晶振動子QZと、帰還抵抗Rfと、コンデンサC11及びC12と、から構成されている。上記CMOSインバータIV1は、図2に示すように互いに直列に接続されたnチャンネルのMOSトランジスタQ11及びpチャンネルのMOSトランジスタT12から構成されている。このCMOSインバータIV1は、第2電源V2から1Vの電源供給を受けていて、図3に示すような入出力特性を有しており、その反転電位(論理しきい値)は0.5Vである。ここでいう反転電位とは、入出力特性における立ち上がり開始入力電圧と立ち下がり終了入力電圧との中点の入力電圧であり、通常は第2電源電圧(1V)の半分(0.5V)である。
【0024】
上記水晶振動子QZは、図1に示すように、CMOSインバータIV1の出力端子−入力端子間に接続されている。上記帰還抵抗Rfは、水晶振動子QZに対して並列にCMOSインバータIV1の出力端子−入力端子間に接続されている。コンデンサC11は、CMOSインバータIV1の入力端子−グランド間に接続されている。コンデンサC12は、CMOSインバータIV1の出力端子−グランド間に接続されている。
【0025】
上述した構成の水晶発振回路2は、CMOSインバータIV1の出力端子から図5(A)に示すような発振信号を出力する。即ち、発振信号は、発振開始時は微少振幅となり、その後、振幅が徐々に大きくなり通常振幅に安定する。図2に示すように、水晶振動回路2は、その消費電力の低下を図るために、後述する振幅検出回路3に供給される第2電源電圧(3V)よりも低い第1電源電圧(1V)が第1電源V1から供給されている。
【0026】
上記振幅検出回路3は、上記発振信号の振幅が第1所定値以上となり安定したことを検出する回路である。上記振幅検出回路3は、図1に示すように、差動回路としてのコンパレータ31と、pチャンネルのMOSトランジスタQ2と、抵抗R1と、容量素子としてのコンデンサC2と、検出回路としてのCMOSインバータIV2と、を備えている。上記コンパレータ31は、図4に示すように、差動対32と、定電流源33と、カレントミラー回路34と、から構成されている。上記差動対32は、各々のソースが共通接続されたNチャンネルのFETQ31及びQ32を備えている。
【0027】
FETQ31のゲートには、分圧回路4からの基準電圧Vrefが入力されている。分圧回路4は、抵抗R41及びR42により第2電源V2からの1Vを分圧して基準電圧Vrefを得る回路である。FETQ32のゲートには、上述した水晶発振回路2から出力される発振信号が入力されている。上記定電流源33は、FETQ31及びQ32のソースに定電流を供給する。
【0028】
上記カレントミラー回路34は、各々ソースが第1電源V1に共通接続され、各々のゲートが共通接続されたPチャンネルのFETQ33及びQ34を備えている。上記FETQ33及びQ34の共通接続されたゲートは、FETQ33のドレインに接続されている。また、FETQ33のドレインは、FETQ31のドレインに接続され、FETQ34のドレインは、FETQ32のドレインに接続されている。そして、上述したカレントミラー回路34を構成するFETQ34のコレクタと差動対32を構成するFETQ32のドレインとの接続点がコンパレータ31の出力となる。
【0029】
上述した構成のコンパレータ31においては、差動回路32のFETQ31、Q32はソースが共通接続されているので、各々のゲートソース間電圧はゲート電圧に対応する。まず、FETQ31のゲートに供給される基準電圧VrefよりもFETQ32のゲートに供給される発振信号の方が小さい場合(発振信号<<Vref)、FETQ31のゲートソース間電圧がFETQ32のゲートソース間電圧よりも大きく、従って、定電流源33の供給電流の殆んどがFETQ31に流れる。一方、FETQ32に流れる電流は殆んど0となる。
【0030】
また、カレントミラー回路34のFETQ33及びQ34は各々ゲートソースが共通接続されているから、互いに同じ電流が流れるように動作する。このため、FETQ34のドレインから供給される電流よりFETQ32のドレインに引き込む電流が小さくなり、コンパレータ31の出力は第1電源V1の3Vとほぼ等しくなる。
【0031】
一方、FETQ31のゲートに供給される基準電圧VrefよりもFETQ32のゲートに供給される発振信号の方が大きい場合(発振信>>Vref)、FETQ31のゲートソース間電圧がFETQ32のゲートソース間電圧よりも小さく、従って、定電流源33の供給電流の殆んどがFETQ32に流れる。一方、FETQ31に流れる電流はほとんど0となる。
【0032】
また、同様にカレントミラー回路34のFETQ33及びQ34は各々ゲートソースが共通接続されているから、互いに同じ電流が流れるように動作する。このため、FETQ34のドレインから供給される電流よりFETQ32のドレインに引き込む電流が大きくなり、コンパレータ31の出力は0となる。即ち、コンパレータ31は、図5(B)に示すように、発振信号が基準電圧Vrefよりも小さい間、Hレベル(3.0V)を出力し、発振信号が基準電圧Vrefよりも大きくなると、Lレベル(0V)を出力する。
【0033】
図1に示すpチャンネルのMOSトランジスタQ2は、ゲートがコンパレータ31の出力に接続され、ソースが第1電源V1に接続され、ドレインが抵抗R1を介してグランドに接続されている。コンデンサC2は、上記抵抗R1に並列に接続されている。以上の構成により、コンパレータ31の出力がHレベルときは、MOSトランジスタQ2がオフしてコンデンサC2と第1電源V1との接続が切り離されるため、コンデンサC2は抵抗R1により放電される。一方、コンパレータ31の出力がLレベルのときは、MOSトランジスタQ2がオンしてコンデンサC2と第1電源V1とが接続されるため、コンデンサC2が充電される。
【0034】
従って、図5(C)に示すように、コンデンサC1は、発振信号の振幅が小さい間、充電されずその両端電圧は0Vとなる。その後、発振信号の振幅が徐々に大きくなり基準電圧Vrefを超えると、コンパレータ31の出力がLレベル、Hレベルを繰り返し、これに応じてコンデンサC2も充電、放電を繰り返す。発振信号の振幅が大きくなるに従ってコンパレータ31が出力するLレベルの期間が長くなり、コンデンサC2の充電期間も長くなるため、コンデンサC2の両端電圧は増減を繰り返しながら増加する。
【0035】
図1に示すCMOSインバータIV2は、第1電源V1から3Vの電源電圧を受けていて、その反転電位(論理しきい値)は1.5Vである。従って、CMOSインバータIV2は、図5(D)に示すように、コンデンサC2の両端電圧が増加して1.5Vを超えると、Hレベル(3V)からLレベル(0V)に反転して、発振信号の振幅が第1所定値以上になったことを検出する。
【0036】
上述した第1実施形態によれば、振幅検出回路3に対して電源供給を行う第1電源V1と、水晶発振回路2に対して電源供給を行う第2電源V2と、を別々に設け、さらに、水晶発振回路2に対して供給する第2電源電圧(1V)を振幅検出回路3に対して供給する第1電源電圧(3V)よりも小さくすることにより、水晶発振回路2の消費電力の低減を図っている。
【0037】
このため、水晶発振回路2から出力される発振信号の振幅も小さくなってしまうが、第1実施形態においては、発振信号と第2電源V2の第2電源電圧(1V)を分圧した基準電圧Vrefとの比較結果を出力するコンパレータ31を振幅検出回路3として用いる。これにより、水晶発振回路2から出力される発振信号が小さくても基準電圧Vrefをその小さい発振信号の振幅(=第2電源電圧(1V))に対する比で設定することができるので、正確に発振信号の振幅が第1所定値以上になったことを検出することができる。
【0038】
また、上記コンパレータ31は、一対のトランジスタQ31及びQ32に流れる電流比が2つのベース入力電圧の比となり、トランジスタQ32とトランジスタQ34とで第1電源電圧(3V)を分圧した値を出力としているので、振幅の小さい発振信号を入力してもコンパレータ31により第1電源電圧(3V)に応じた大きな出力に変換することができ、確実に振幅検出回路3を動作させることができる。
【0039】
なお、上述した第1実施形態では、第1電源電圧(1V)を抵抗R41及びR42で分圧していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図6に示すように、第2電源電圧(3V)とグランド間に互いに直列接続された2つの分圧用のMOSトランジスタQ41及びQ42で第1電源電圧(1V)を分圧して基準電圧Vrefを得るようにしてもよい。上記MOSトランジスタQ41は、nチャンネルであり、そのゲートはグランドに接続されている。MOSトランジスタQ42は、pチャンネルであり、そのゲートは第1電源電圧(1V)に接続されている。
【0040】
ところで、図2に示すように、上述したCMOSインバータIV1も同様に互いに直列接続されたMOSトランジスタQ11及びQ12から構成されている。このCMOSインバータIV1の反転電位は、CMOSインバータIV1の入力端子と出力端子との電圧が同じとなり、MOSトランジスタQ11に流れる電流IdspとMOSトランジスタQ12に流れる電流Idsnが等しくなるときの出力端子の電圧である。例えば、第2電源電圧が1Vの場合、その半分の0.5Vが反転電位となる。CMOSインバータIV1から出力される発振信号は、図5(A)に示すように、この反転電位0.5Vを中心に振幅する。
【0041】
ところが、この反転電位は、製造工程でゲート電極の長さや幅、ゲート電極の下の絶縁膜の厚さなどが変動すると、MOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vthp、MOSトランジスタQ12のしきい値電圧Vthnが変動し、それに応じて変わってしまう。例えば、MOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vthpが増加方向に、MOSトランジスタQ12のしきい値電圧Vthnが減少方向に変動すると、反転電位は増加方向に変化して、発振信号は0.5V+ΔVを中心に振幅する。このため、図1に示すように単に抵抗R41、R42で分圧すると、基準電圧Vrefは変わらないので、このMOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vthp、MOSトランジスタQ12のしきい値電圧Vthnの変動分が誤差となってしまう。
【0042】
一方、図6に示す変形例のようにMOSトランジスタQ41及びQ42で分圧すると、MOSトランジスタQ41及びQ42もCMOSインバータIV1を構成するMOSトランジスタQ11及びQ12と同様のMOSトランジスタQ41のしきい値電圧Vthp、MOSトランジスタQ42のしきい値電圧Vthnの変動が発生する。即ち、同様にMOSトランジスタQ41のしきい値電圧Vthpが増加方向に、MOSトランジスタQ42のしきい値電圧Vthnが減少方向に変動する。これにより、分圧値である基準電圧Vrefも増加方向に変動するため、誤差を相殺することができる。
【0043】
なお、図4に示すコンパレータ31は一実施形態に過ぎず、差動回路を構成するコンパレータであれば他の周知のものであってもよい。また、図4に示すコンパレータ31はFETQ31、Q32から構成されていたが、本発明はこれに限ったものではない。コンパレータとしては、一対のバイポーラトランジスタから構成されていてもよい。
【0044】
第2実施形態
次に、第2実施形態について図7〜図9を参照して説明する。第1実施形態と第2実施形態とで大きく異なる点は、水晶発振回路2の後段に接続された後段回路が増幅回路5である点である。同図に示すように、第2実施形態における発振装置1は、水晶発振回路2と、後段回路としての増幅回路5と、上記増幅回路5に対して3Vの第1電源電圧を供給する第1電源V1と、上記水晶発振回路2に対して1Vの第2電源電圧を供給する第2電源V2と、を備えている。上記水晶発振回路2は、第1実施形態と同様であるためここでは詳細な説明を省略する。
【0045】
上記増幅回路5は、第1差動回路51と、第2差動回路52と、pチャンネルのMOSトランジスタQ51と、nチャンネルのMOSトランジスタQ52と、を備えている。第1差動回路51は、図8に示すように、差動対51Aと、カレントミラー回路51Bと、から構成されている。上記差動対51Aは、各々のソースがグランドに共通接続されたnチャンネルのMOSトランジスタQ53及びQ54を備えている。
【0046】
今、CMOSインバータIV1の入力端子から出力される発振信号を発振信号XT、出力端子から出力される発振信号を発振信号XTNとする。上記MOSトランジスタQ53のゲートには、発振信号XTが供給され、MOSトランジスタQ54のゲートには、発振信号XTNが接続されている。この発振信号XT、XTNは、図9(A)に示すように、互いに周期は一致しているが、位相は異なっている。また、発振信号XTよりも発振信号XTNの振幅の方が大きい。
【0047】
上記カレントミラー回路51Bは、各々のソースが第1電源V1に共通接続され、各々のゲートが共通接続されたpチャンネルのMOSトランジスタQ55及びQ56を備えている。上記MOSトランジスタQ55及びQ56の共通接続されたゲートは、MOSトランジスタQ55のドレインに接続されている。また、MOSトランジスタQ55のドレインは、MOSトランジスタQ53のドレインに接続され、MOSトランジスタQ56のドレインは、MOSトランジスタQ54のドレインに接続されている。そして、上述したカレントミラー回路51Bを構成するMOSトランジスタQ56のドレインと差動対51Aを構成するMOSトランジスタQ54のドレインとの接続点が第1差動回路51の出力Vout1となる。
【0048】
上述した構成の第1差動回路51において、発振信号XT、発振信号XTNの電圧が等しい場合、MOSトランジスタQ53及びQ54のゲートソース電圧が互いに等しくなる。従って、MOSトランジスタQ56のドレインから供給される電流とMOSトランジスタQ54のドレインに引き込まれる電流とが等しくなり、MOSトランジスタQ54及びQ56間の電位(即ち第1差動回路51の出力Vout1)が第1電源電圧(3V)の中点(1.5V)となる。
【0049】
これに対して、発振信号XTが発振信号XTNに比べて大きくなると(XT>XTN)、MOSトランジスタQ53のゲートソース電圧がMOSトランジスタQ54のゲートソース電圧よりも高くなり、MOSトランジスタQ54のドレイン電流がMOSトランジスタQ53のドレイン電流よりも小さくなる。カレントミラー回路51AのMOSトランジスタQ55及びQ56は各々ゲートソースが共通接続されているから、互いに同じ電流が流れるように動作する。
【0050】
従って、MOSトランジスタQ56のドレインから供給される電流がMOSトランジスタQ54のドレインに引き込まれる電流よりも大きくなり、第1差動回路51の出力Vout1が中点から第1電源V1側にシフトする。このシフト量は、発振信号XTと発振信号XTNとの差(XT−XTN)が大きくなるに従って大きくなる。
【0051】
逆に、発振信号XTNが発振信号XTに比べて大きくなると(XT<XTN)、MOSトランジスタQ53のゲートソース電圧がMOSトランジスタQ54のゲートソース電圧よりも低くなり、MOSトランジスタQ54のドレイン電流がMOSトランジスタQ53のドレイン電流よりも大きくなる。従って、MOSトランジスタQ56のドレインから供給される電流がMOSトランジスタQ54のドレインに引き込まれる電流よりも小さくなり、第1差動回路51の出力Vout1がグランド側にシフトする。このシフト量は、発振信号XTNと発振信号XTとの差(XT−XTN)が大きくなるに従って大きくなる。
【0052】
従って、上述した第1差動回路51の出力Vout1は、図9(B)に示すように、XT>XTNの場合、その差(XT−XTN)が大きくなるに従って中心(1.5V)よりも第1電源電圧(3V)に近づき、XT<XTNの場合、その差分(XTN−XT)が大きくなるに従って中心(1.5V)よりもグランドに近づく。
【0053】
上記第2差動回路52は、図8に示すように、差動対52Aと、カレントミラー回路52Bと、から構成されている。上記差動対52Aは、各々のソースが第1電源V1に共通接続されたpチャンネルのMOSトランジスタQ57及びQ58を備えている。上記MOSトランジスタQ57のゲートには、発振信号XTが供給され、MOSトランジスタQ58のゲートには、発振信号XTNが供給されている。
【0054】
上記カレントミラー回路52Bは、各々のソースがグランドに共通接続され、各々のゲートが共通接続されたnチャンネルのMOSトランジスタQ59及びQ60を備えている。上記MOSトランジスタQ59及びQ60の共通接続されたゲートは、MOSトランジスタQ59のドレインに接続されている。また、MOSトランジスタQ57のドレインは、MOSトランジスタQ59のドレインに接続され、MOSトランジスタQ58のドレインは、MOSトランジスタQ60のドレインに接続されている。そして、上述したカレントミラー回路52Bを構成するトランジスタQ60のドレインと差動対52Aを構成するMOSトランジスタQ58のドレインとの接続点が第2差動回路52の出力Vout2となる。
【0055】
上述した構成の第2差動回路52において、発振信号XT、発振信号XTNが等しい場合、MOSトランジスタQ59及びQ60のゲートソース電圧が互いに等しくなる。従って、MOSトランジスタQ59のドレインから供給される電流とMOSトランジスタQ60のドレインに引き込まれる電流とが等しくなり、MOSトランジスタQ58及びMOSトランジスタQ60間の電位(即ち第2差動回路52の出力Vout2)が第1電源電圧(3V)の中点(1.5V)となる。
【0056】
これに対して、発振信号XTが発振信号XTNに比べて大きくなると(XT>XTN)、MOSトランジスタQ57のゲートソース電圧がMOSトランジスタQ58のゲートソース電圧よりも低くなり、MOSトランジスタQ58のドレイン電流がMOSトランジスタQ57のドレイン電流よりも大きくなる。
【0057】
従って、MOSトランジスタQ58のドレインから供給される電流がMOSトランジスタQ60のドレインに引き込まれる電流よりも大きくなり、第2差動回路52の出力Vout2が第1電源V1側にシフトする。このシフト量は、第1差動回路51と同様に、発振信号XTと発振信号XTNとの差(XT−XTN)が大きくなるに従って大きくなる。
【0058】
逆に、発振信号XTNが発振信号XTに比べて大きくなると(XT<XTN)、MOSトランジスタQ57のゲートソース電圧がMOSトランジスタQ58のゲートソース電圧よりも高くなり、MOSトランジスタQ58のドレイン電流がMOSトランジスタQ57のドレイン電流よりも小さくなる。従って、MOSトランジスタQ58のドレインから供給される電流がMOSトランジスタQ60のドレインに引き込まれる電流よりも小さくなり、第2差動回路52の出力Vout2がグランド側にシフトする。このシフト量は、第1差動回路51と同様に、発振信号XTNと発振信号XTとの差(XT−XTN)が大きくなるに従って大きくなる。
【0059】
上述した第2差動回路52の出力Vout2は、図9(B)に示すように、出力Vouto1と同様に、XT>XTNの場合、その差(XT−XTN)が大きくなるに従って中心(1.5V)よりも第1電源電圧(3V)に近づき、XT<XTNの場合、その差分(XTN−XT)が大きくなるに従って中心(1.5V)よりもグランドに近づく。即ち、第1差動回路51及び第2差動回路52はそれぞれ、2つの入力である発振信号XT、XTNの差分に応じて動作する。
【0060】
図7に示すMOSトランジスタQ51のゲートは、上述した第1差動回路51の出力Vout1が入力されていて、ソースが第1電源V1に接続され、ドレインが後述するMOSトランジスタQ52のドレインに接続されている。また、上記MOSトランジスタQ52のゲートは、上述した第2差動回路52の出力Vout2が入力され、ソースがグランドに接続され、ドレインがMOSトランジスタQ51のドレインに接続されている。従って、このMOSトランジスタQ51とMOSトランジスタQ52との接続点である増幅回路の出力Voutは、図9(C)に示すように、矩形波に近づく。
【0061】
上述した第2実施形態によれば、増幅回路5に対して電源供給を行う第1電源V1と、水晶発振回路2に対して電源供給を行う第2電源V2と、を別々に設け、さらに、水晶発振回路2に対して供給する第2電源電圧(1V)を振幅検出回路5に対して供給する第1電源電圧(3V)よりも小さくすることにより、水晶発振回路2の消費電力の低減を図っている。
【0062】
このため、水晶発振回路2から出力される発振信号の振幅も小さくなってしまうが、第2実施形態においては、CMOSインバータIV1の入力端子からの発振信号XT、出力端子からの発振信号XTNが入力される第1、2差動回路51、52を増幅回路5に用いている。これにより、水晶発振回路2から出力される発振信号XT、XTNが小さくてもその差に応じて動作する第1、第2差動回路51、52を用いることにより、第1電源電圧(3V)に応じた大きな出力に変換することができ、確実に増幅することができる。
【0063】
なお、上述した第2実施形態では、互いに導電型の異なる一対のトランジスタQ53及びQ54、Q57及びQ58からなる2つの差動回路51、52で増幅回路5を構成して出力Vout1、Vout2の動作点電位の変動を相殺していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、1つの差動回路で増幅回路5を構成するようにしてもよい。
【0064】
また、上述した第1及び第2実施形態では、第2電源V2としては第1電源V1と別のものを用意していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図10に示すように、第1電源V1の第1電源電圧(3V)から第2電源電圧(1V)を生成する定電圧回路V2´を第2電源V2としてもよい。しかしながら、定電圧回路V2´は第1電源電圧(3V)が印加されてから第2電源電圧(1V)を生成するため、図11に示すように、第1電源電圧(1V)の立ち上がりが遅くなる。このように、第2電源電圧(1V)が1Vで安定しない状態では、水晶発振回路2から出力される発振信号が安定しない。
【0065】
そこで、図10に示すように、定電圧回路V2´が生成する第2電源電圧(1v)が第2所定値以上で安定したことを検出する電圧検出回路6と、水晶発振回路2から出力される発振信号及び電圧検出回路6からの検出信号とを入力する停止回路としてのNAND回路7と、をさらに設けることが考えられる。NAND回路7は、Hレベルの検出信号が出力されるまで、発振信号を出力しないので、第2電源電圧(1V)が安定するまで水晶発振回路2から出力される発振信号を停止することができる。
【0066】
次に、電圧検出回路6を図6に示す発振装置に適用した例について図12を参照して説明する。同図に示すように、電圧検出回路6は、nチャンネルのMOSトランジスタQ6と、抵抗R2と、CMOSインバータIV4と、から構成されている。また、コンパレータ31の電源ライン上にスイッチSWが設けられている。MOSトランジスタQ6は、ゲートに定電圧回路V2´からの第2電源電圧が供給され、ソースがグランドに接続され、ドレインが抵抗R6を介して第1電源電圧V1に接続されている。上記CMOSインバータIV4の入力は、抵抗R2とMOSトランジスタQ6との接続点が接続され、出力は、停止回路としてのスイッチSWに接続されている。
【0067】
以上の構成によれば、第2電源電圧が低い間はMOSトランジスタQ6はオフとなり、CMOSインバータIV4の出力がLとなり、スイッチSWがオフ状態となる。これにより、コンパレータ31よりも後段の回路に水晶振動回路2からの発振信号が供給されることがない。その後、第2電源電圧が上昇するとMOSトランジスタQ6がオンして、CMOSインバータIV4の出力がLからHに反転し、スイッチSWがオンしてコンパレータ31に電源電圧が供給されるようになる。そして、このスイッチSWのオンによって水晶発振回路2からの発振信号がコンパレータ31よりも後段の回路に供給される。
【0068】
なお、上述した第1及び第2実施形態によれば、発振用MOSインバータとして、互いに直列接続されたnチャンネルのMOSトランジスタQ11及びpチャンネルのMOSFETQ12から構成されたCMOSインバータIV1を用いていたが、本発明はこれに限ったものではない。発振用MOSインバータとしては、例えば、互いに直列接続されたNチャンネルのMOSトランジスタ及び電流源から構成されたNMOSインバータを用いてもよいし、互いに直列接続されたPチャンネルのMOSトランジスタ及び電流源から構成されたPMOSインバータを用いてもよい。
【0069】
また、上述した第1及び第2実施形態によれば、水晶発振回路2は、コンデンサC11がCMOSインバータIV1の入力端子−グランド間に接続され、コンデンサC12がCMOSインバータIV2の出力端子−グランド間に接続され、グランドが基準となっていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、コンデンサC11をCMOSインバータIV1の入力端子−第2電源V2間に設け、コンデンサC12をCMOSインバータIV1の出力端子−第2電源V2間に設けることにより、第2電源V2側を基準にしてもよい。
【0070】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0071】
1 発振装置
2 水晶発振回路
3 振幅検出回路(後段回路)
4 分圧回路
5 増幅回路(後段回路)
6 電圧検出回路
7 NAND回路(停止回路)
31 コンパレータ(差動回路)
51 第1差動回路(差動回路)
52 第2差動回路(差動回路)
C2 コンデンサ(容量素子)
IV1 CMOSインバータ(発振用CMOSインバータ)
IV2 CMOSインバータ(検出回路)
Q41 MOSトランジスタ(分圧用MOSトランジスタ)
Q42 MOSトランジスタ(分圧用MOSトランジスタ)
QZ 水晶振動子
SW スイッチ(停止回路)
V1 第1電源
V2 第2電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発振用MOSインバータと該発振用MOSインバータの出力端子−入力端子に接続された水晶振動子とを有する水晶発振回路と、前記水晶発振回路から出力される発振信号が入力される後段回路と、を備えた発振装置において、
前記後段回路に対して第1電源電圧を供給する第1電源と、
前記水晶発振回路に対して前記第1電源電圧よりも低い第2電源電圧を供給する第2電源と、をさらに備え、
前記後段回路が、前記MOSインバータの出力端子から出力される発振信号が一方に入力される一対のトランジスタが設けられた差動回路を有する
ことを特徴とする発振装置。
【請求項2】
前記一対のトランジスタの他方に前記第2電源電圧を分圧して得た基準電圧が入力され、
前記差動回路が、前記一対のトランジスタにそれぞれ入力された前記発振信号と前記基準電圧との比較結果を出力するように設けられ、
前記後段回路が、前記差動回路の比較結果に応じて充電又は放電を行う容量素子と、前記容量素子の両端電圧に基づいて前記発振信号の振幅が第1所定値以上になったことを検出する検出回路と、をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の発振装置。
【請求項3】
前記第2電源に互いに直列接続された2つの分圧用MOSトランジスタから構成される分圧回路をさらに備え、
前記2つの分圧用MOSトランジスタ間の電圧が前記基準電圧として前記差動回路に入力されている
ことを特徴とする請求項2に記載の発振装置。
【請求項4】
前記差動回路が、前記MOSインバータの出力端子から出力される発振信号と前記MOSインバータの入力端子から出力される前記発振回路と周波数が一致し、位相が異なる発振信号との差分を増幅するように設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の発振装置。
【請求項5】
前記第2電源が、前記第1電源電圧から前記第2電源電圧を生成するように設けられ、
前記第2電源からの前記第2電源電圧が第2所定値以上であることを検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路により第2所定値以上であると検出されるまで前記発振回路から出力される発振信号の出力を停止する停止回路と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜4何れか1項に記載の発振装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−129935(P2012−129935A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281939(P2010−281939)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(509096968)佳帆電子株式会社 (5)
【Fターム(参考)】