説明

直接転写による埋込み電極を有する構造体の製造方法およびこのようにして得られる構造体

【課題】マイクロシステムおよび/またはナノシステムタイプの新規作製方法、ならびに新規構造体を提供すること。
【解決手段】下部電極と呼ばれる少なくとも1つの電極(102)、および少なくとも1つの誘電体層(103)を含む第1の基板(100)と、
可動部分(210)を含めた、デバイスのメイン平面と呼ばれる平面全体に延在する中間基板(200’)と、
中間基板(200’)に付着された上部基板(300)であって、前記可動部分が下部電極と上部基板との間を移動することができる、上部基板と
を含む、マイクロシステムおよび/またはナノシステムタイプのデバイスについて記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロシステムおよびナノシステムの分野、ならびにそれらの製造に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプのデバイスにおいて、可動機械的構造体は、その可動構造体の下にある材料層または犠牲層を選択的にエッチングすることによって作製される。
【0003】
本発明は、特に、可動構造化層の上下に、平行な容量性電極を有する検出要素を備えたジャイロスコープが作製されることを可能にする。
【0004】
本発明は、より詳細には、構造化薄層に作製される可動部分の平面に平行な容量性電極を有する検出要素を備えたマイクロシステム(例えば、マイクロジャイロスコープ)の分野に適用する。
【0005】
このようなシステムの例として、文献、米国特許出願公開第2006/0208326号に記載されているMEMSが挙げられる。この文献では、AlGeの密封金属シールが2つの基板間に作製される。可動MEMS構造体が、第1の基板に配置される。第2の基板(Cap)は、アルミニウムの上部電極を有するCMOSであってもよい。
【0006】
このようなマイクロ構造体は、様々な既知の方法によって製造可能である。
【0007】
具体的には、それらのマイクロ構造体は、「バルク」タイプのSi基板から作製可能であり、その上に犠牲層(例えば、SiO2)が堆積されるか、または成長するように形成され、その後に構造層(例えば、多結晶シリコン)が続く。そのとき、例えば、電極または接続部を得るために、バルクシリコン基板を構造化してから犠牲層および構造層の堆積が可能である。
【0008】
しかし、この場合、構造層は、絶縁層または単結晶シリコン以外のいずれかの性質の層上に単結晶シリコンを堆積する、またはそれを成長させることができないので、単結晶シリコンであることは不可能である。さらに、この単結晶でない構造層は、単結晶シリコンと比較して機械的特性が低下している。最後には、厚い構造層は、非常に長期にわたる処理時間、およびそれから生じるコストのかかる性質に起因して堆積不可能である。
【0009】
さらに、Ganchandaniらの文献「Impact of Long, High Temperature Anneals on Residual Stress in Polysilicon」(1997年固体センサおよびアクチュエータに関する国際会議)に説明されるように、厚い層によって生じる応力の問題ももたらされる。
【0010】
変形形態として、2つのシリコン基板からマイクロシステムを製造することが可能であり、一方の基板は、酸化物層でカバーされる。2つの基板は、直接結合によって付着される。
【0011】
このようなシステムの例として、Yamamotoらの論文、表題「Capacitive Accelerometer with high aspect ratio single microstructure Using the SOI structure with polysilicon−based Interconnect technique」に記載されているものが挙げられ、それには、2つの基板の直接結合からのMEMS製造が記載されている。第1の基板には、酸化物層の堆積後、多結晶シリコンの層が堆積され、次いで、下部電極を形成するために構造化される。新規酸化物層の堆積および研磨後、構造体は、直接結合によって別のシリコン基板に結合され、次いで、構造化面だけ薄化される。MEMSは、次いで、DRIEによって薄化された基板において構造化され、次いで、犠牲層のエッチングによってリリースされる。
【0012】
この製造法は、2つの欠点を有する。
【0013】
まず、直接結合および薄化の後、第1のレベルおよび位置合わせマークが埋め込まれ、したがって、不可視である。さらに、第1の埋込みレベル(特に、下部電極)と、次のレベル(特に、MEMSレベル)を位置合わせできることが必要である。上述のYamamotoらの論文には、製造方法の開始時に深い位置合わせマークを生成し、それらを酸化物で埋め、最終的に、薄化後、再びそれらを暴露することが提案されている。別の方法は、位置合わせマークを第2の基板の後面上に生成し、位置合わせしながら2つの基板を封着することである。薄化の後、第2の基板の後面におけるマークは、次のレベルの位置合わせのために使用されることになる。
【0014】
さらには、この製造方法では、下部電極の接点を基板に形成することが不可能である。
【0015】
最後に、文献、米国特許出願公開第2010/0193884号に記載されている技法は、2つの金属シールを用いて、下部電極および上部電極を有するMEMSの形成を実施する。
【0016】
この方法の欠点は、熱量が、第1の金属シールおよび下部電極形成の後に限定されなくてはならないことである。
【0017】
さらには、この技法では、2つの基板は、別々に構造化される。次いで、基板は、2つの基板を位置合わせしながら(金属封着によって)封着され、それには、特定の、かつ高価な装置が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0208326号
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0193884号
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】Ganchandaniら、「Impact of Long, High Temperature Anneals on Residual Stress in Polysilicon」(1997年固体センサおよびアクチュエータに関する国際会議)
【非特許文献2】Yamamotoら、「Capacitive Accelerometer with high aspect ratio single microstructure Using the SOI structure with polysilicon−based Interconnect technique」
【非特許文献3】Q.Y. Tong、「Silicon Wafer Bonding Technology for VLSI and MEMS applications」、2002年、INSPEC、ロンドン、第1章、1〜20頁ACCOUNT OF THE INVENTION
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、上述の欠点を持たないマイクロシステムおよび/またはナノシステムタイプの新規作製方法、ならびに新規構造体を見出すという問題がもたらされる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
まず、
少なくとも1つの下部電極、および下部電極と第1の基板との間に位置決めされた誘電体層を有する第1の基板であって、この第1の基板、すなわち下部基板が、例えば、単結晶または多結晶の半導体材料で形成されていてもよく、またはSOI基板を含んでおり、もしくはいくつかの積層材料を含んでいる、第1の基板と、
可動部分を有し、分子結合または直接結合によって第1の基板と可動部分の外側で付着された中間基板であって、可動部分が下部電極の少なくとも一部分と向かい合っている、中間基板と、
例えば、CMOSタイプの中間基板に付着された上部基板であって、該可動部分が下部電極と上部基板との間を移動することができる、上部基板と
を含む、マイクロシステムおよび/またはナノシステムタイプ、例えば、MEMSおよび/またはNEMSのデバイスについて説明する。
【0022】
1つまたは複数の電極は、可動部分の移動の、デバイスのメイン平面に垂直な構成要素が開始または検出されることを可能にするが、さらに、可動部分のこの移動は、具体的には、このメイン平面に平行な平面に他の構成要素も有することが可能である。
【0023】
この構造体は、下部電極の形成の後の熱量における応力が回避されることを可能にする。実際、それは、中間基板と第1の基板との間の接続、または第1の基板の上に形成された誘電体層の一部分が形成されることを可能にし、このことにより、下部電極の形成に続くステップに対して温度制限が与えられないことが可能になる。
【0024】
上部電極は少なくとも1つの電極を含むことが可能であり、可動部分はこの上部電極の少なくとも一部分と向かい合っており、その可動部分が下部電極と上部電極との間を移動することができる。
【0025】
上部基板は、封着用ビードを用いて中間基板に確実に固定可能である。
【0026】
下部電極と上部電極との間の電気接点を形成する手段を設けることが可能であり、および/または下部電極と第1の基板との間の電気接点を形成する手段が形成可能である。
【0027】
中間基板は、好ましくは、単結晶シリコンから形成されている。
【0028】
また、以下のステップ、すなわち、
下部電極と呼ばれる少なくとも1つの電極、および第1の誘電体層を含む第1の基板を形成するステップと、
これに続き次いで、分子結合によって中間基板を第1の基板とアセンブルするステップと、
アセンブルするステップに続き次いで、中間基板に可動部分を生成するステップと、
可動部分を生成するステップに続き次いで、可動部分が、下部電極の少なくとも一部分と向かい合っているように、可動部分の少なくとも下の第1の誘電体層の中に空洞を形成するステップと、
空洞を形成するステップに続き次いで、該可動部分が少なくともこの下部電極に垂直な方向で、およびメイン平面に、またはこの下部電極に平行である場合もある平面において、下部電極と上部基板との間を移動することができるように、上部基板と呼ばれる基板を中間基板とアセンブルするステップと
を含む、MEMSおよび/またはNEMSタイプのデバイスを作製する方法についても述べる。したがって、1つまたは複数の電極は、可動部分の移動の、デバイスのメイン平面に垂直な構成要素が開始または検出されることを可能にし、これを認識の下、可動部分のこの移動は、具体的には、このメイン平面に平行な平面に他の構成要素を有することが可能である。
【0029】
上部基板は上部電極を呼ばれる少なくとも1つの電極を含むことが可能であり、アセンブリはしたがって、可動部分が上部電極の少なくとも一部分と向かい合っているようになり、該可動部分が下部電極と上部電極との間を移動することができる。
【0030】
位置合わせマークは、下部電極の後面に形成可能である。次いで、この構造化された下部基板を中間の、構造化されていない基板に確実に固定することが可能である。この封着は、特別な装置なしに達成可能である。中間層が薄化されたとき、適用可能ならば、異なるレベルが、下部基板の後面に生成されたマークと位置合わせされる。具体的には、これらのマークはまた、上部基板が残りの構造体とアセンブルされるとき、その基板の位置合わせのためにも使用される。
【0031】
上述した、または後述する方法あるいはデバイスにおいて、
上部基板は、封着用ビードを用いて中間基板に確実に固定可能であり、
および/または下部電極と上部電極との間の電気接点を形成する手段が形成可能であり、および/または下部電極と第1の基板との間の電気接点を形成する手段が形成可能であり、
および/または中間基板は、単結晶シリコンから形成されており、
および/または上部基板は、密封しておよび/または封着用ビードを使用して、および/または封着用ビードを使用した共融封着によって、もしくは熱圧縮によって、中間基板に確実に固定される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】振動部の上下に、平行な容量性電極を有する2つの検出要素を備えたジャイロスコープを示す図である。
【図2A】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2B】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2C】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2D】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2E】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2F】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2G】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2H】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2I】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2J】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図2K】そのようなデバイスの作製における様々なステップを示す図である。
【図3A】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図3B】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図3C】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図3D】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図3E】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図3F】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図3G】別のデバイスの作製の他のステップを示す図である。
【図4】SOI基板構造体を示す図である。
【図5】可動構造体を有する中間基板を示す簡略化した上面図である。
【図6】基板を位置合わせすることを可能にするシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
残りの本明細書では、直接結合とも、または直接封着とも呼ばれる分子結合を参照する。このアセンブリ技法については、特にQ.Y. Tongが、S.S IyerおよびA.J. Auberton−Herveによって編集された「Silicon Wafer Bonding Technology for VLSI and MEMS applications」、2002年、INSPEC、ロンドン、第1章、1〜20頁に述べている。
【0034】
まず、図1に示す構造体の一例を断面図で説明する。
【0035】
残りの本明細書において、「基板」100、200、300について言及する場合、用語「層」もまた認識され得る。そのため、これらの3つの要素に関して、これらの用語のうちの1つまたはそれ以外を区別なく使用する。
【0036】
図1の構造体は、互いに付着されている3つの重畳基板100、200、300において作製可能であり、ただし、基板200が、基板100と基板300との間に位置決めされている。
【0037】
基板200は、厚さが、例えば数10μmから数100μmの間であり、例えば10μmから100μmまたは500μmの間である。
【0038】
これらの基板はそれぞれ、主に平面xyにおいて延在し、軸zは、これらの基板のそれぞれに垂直である。このため、平面xyはまた、デバイスのメイン平面とも呼ばれる。z軸に沿って測定されるそれぞれの基板の厚さは、デバイスの横方向の延びに比較して、すなわち、xy平面において測定されるデバイスの寸法pおよびl((軸xに沿って測定される)pは、例えば、10μmから10000μmの間であり、(軸yに沿って測定される)lは、例えば、10μmから10000μmの間である)に比較して非常に薄くてもよい。
【0039】
基板100は、単結晶か、あるいは多結晶かにかかわらず、例えば、シリコン、またはSiGe、もしくはSiC、もしくはSiGeC、もしくはGaAs、もしくはInAs、もしくはInP、もしくはGeで形成されている半導体材料で形成された部分10を含むことが可能である。変形形態として、この基板100は、「シリコンオンインシュレータ」(SOI)タイプの基板であってもよく、図4に見られるように、半導体材料で形成されている基板10と、埋め込まれた酸化物層11と、シリコンの薄層12とを含む。この場合、誘電体層101および下部電極102は、埋め込まれた酸化物層11およびシリコン薄層12によってそれぞれ形成され、このシリコン薄層12は、ドープ可能である場合もある。特に、この実施形態の利点は、完全なデバイスが作製された場合、後面だけこの基板を薄化できること、誘電体層11で止めること、および誘電体層12に電気接点を形成する手段の相互接続を後面10’だけ形成することの可能性である。
【0040】
別の変形形態として、基板100は、それぞれの層が、例えば、上述の材料のうちの1つまたはそれ以外であってもよいいくつかの積層層を含むことが可能である。特に、積層する複数の層の利点は、積層する複数のセンサ、または1つのセンサ、およびその関連する電極の可能性に存在し、最終的な構成要素のスペースを節約する。
【0041】
基板200は、単結晶か、あるいは多結晶かにかかわらず、例えば、シリコン、またはSiGe、もしくはSiC、もしくはSiGeC、もしくはGaAs、もしくはInAs、もしくはInP、もしくはGeで形成されている半導体材料であってもよい。
【0042】
基板300(Cap)は、例えば別のセンサを含むCMOS基板であっても、あるいは1つの上部電極しか含まない基板30であっても、あるいはまた保護性機械キャップであってもよい。
【0043】
本明細書の残りでは、デバイスの下部分または下側は、基板100の方に向いた部分を示し、デバイスの上部分または上側は、基板300の方に反対側へ向いた部分を示す。
【0044】
密封封着用ビード107が2つの基板100、300の間に形成され、それは、例えば、AlGe、AuSn、AuGe、もしくはAuSiなどの材料を使用する共融シールまたは熱圧縮によるシールである。このビード107は、空間107’が、基板200の上面と上部電極302との間に画定されるような厚さである。この空間107’は、デバイスの平面にほぼ垂直なzの方向の可動部210の、ある可動性を可能にする。可動部の例が、図5に関連して、以降見られ、それはまた、デバイスの平面において、すなわち平面xyにおいても移動することが可能である。
【0045】
好ましくは、基板100、200は、酸化物層103によって形成される界面において(優れた密封封着のための)分子結合によって接続される。このため、好ましくは、これらの基板はそれぞれ、半導体材料である。層103は犠牲層であり、この層103の一部分は、可動部210に、デバイスの平面にほぼ垂直なz方向における移動の自由度を認めることを可能にする空洞103’を形成するために取り除かれる。可動部210は、空洞103’と空洞107’との間に位置決めされる。
【0046】
電極102に対する支持体として作用する酸化物層101は、第1の基板100上に形成される。したがって、この酸化物層101は、基板100と電極層102との間に位置決めされる。それは、構造化されても、構造化されなくてもよい。SOI基板の場合(図4)、これらの層はそれぞれ、半導体材料の酸化物の層11および層12によって形成され、層12はドープ可能である。
【0047】
基板200は、可動部210を画定するように構造化される。
【0048】
図5は、可動部構造体210の例を用いて基板200の簡略化した上面図を示し、また層200の平面における可動部の移動を検出するための方法を含んでいる。
【0049】
この図5の構造体は、互いに噛み合う静電コームを横方向に備えた可動部210を示し、一部の静電コーム500、502は固定され、別の静電コーム504、506は移動し、可動コーム504、506は、固定コーム500、502と互いに噛み合っている。固定コームと、それに向かい合った可動コームとの間の距離の変動は、可動コームが移動することに起因し、それはひいては、可動部210が移動することに起因し、この目的のために設けられる手段によって検出される容量の変動へとつながる。
【0050】
さらには、可動部210は、例えば、基本的に軸Zに沿って自由に移動できる。しかし、可動部分の移動はまた、この軸Zにほぼ平行な方向にも、あるいはまたデバイスのメイン平面に平行な平面にも構成要素を含むことが可能である。
【0051】
それは、下部電極102および上部電極302によって検出可能なこの変位である。
【0052】
上部電極と呼ばれる電極302は、可動部210の方に向いて基板300の表面において位置決めされる。したがって、可動部210は、電極102、302のそれぞれと向かい合っており、デバイスの平面外側での可動部210の移動が、これらの2つの容量性検出電極を使用して検出されることになる。これらの2つの電極は、可動部210を含んでいる基板200に平行に位置決めされる。
【0053】
具体的には、上部電極302および下部電極102により、層の平面外側での可動部210の移動が検出されることが可能になる。
【0054】
この検出は、優先的に容量性タイプである。しかしながら、図2Kに示す別の実施形態においては、デバイスは、可動部分に向かい合う1つの電極のみを含むことが可能であり、この場合もやはり、可動部分の移動の検出は、可動部分と電極との間の容量変動によって得られる。変形形態として、図2Kのこの同じデバイスは、上部電極がない場合のキャップ300を備えることが可能である。接点104、106が、下部電極102と基板100と間、および/またはこれらの電極と基板200の表面との間にそれぞれ含められ得る。具体的には、接点106により、下部電極102と上部電極302と間の電気接触を確立することが可能になる。
【0055】
参照符号99、99’は、基板100の後面100’(層101、102、103を支持しない面)に形成される可能な位置合わせマークを示している。
【0056】
この構造体は、以下に示す他の例示的な実施形態で見られる。
【0057】
本発明のこれらの態様は、残りの本明細書に説明するすべてのデバイスに適用可能である。
【0058】
図2A〜図2Kは、前述のデバイスを作製する方法の第1の例を示している。
【0059】
この例示的な方法において、厚い単結晶シリコンで形成されているMEMSの構造層200にいかにして、MEMSの活性領域外側の検出を行うための下部電極102と一緒に、基板のこの下部容量性電極102の接点104が形成されるかを説明する。
【0060】
先に上述した材料のうちの1つで構成されていてもよい基板100により開始される(図2A)。適用可能な場合、位置合わせマーク99、99’は、この基板の後面100’に形成可能であり、ただし、この後面を様々な堆積処理が行われる面の反対側の面と定義する。これらの位置合わせマークの役割については後述する。これらの位置合わせマークを後の段階で生成することもできる。
【0061】
この基板100の上に、例えば、二酸化ケイ素SiO2で、または低誘電定数(例えば、5未満)の別の材料で形成されている絶縁層101(図2B)が成長するように堆積されるか、または形成される。この絶縁層は、基板100の後々の下部電極102が絶縁されることを可能にする。
【0062】
図2Cに見られるように、この絶縁層は続いて、例えば、下部電極102および基板100を接触させるために(例えば、化学エッチングまたはプラズマエッチングによって)構造化可能である。次いで、1つまたは複数の開口部101’が層101に形成され、そのうちの1つまたは複数は、層101が堆積されている基板100の表面に現れてもよい。
【0063】
次いで、例えば、多結晶シリコンで、またはドープされたアモルファスシリコンで、または多結晶もしくはアモルファスゲルマニウムで、またはより概括的には、ドープされる場合もある半導体材料で、またはより概括的には、導電性材料で形成された下部電極層102が基板101上に堆積される(図2D)。別の特定の例は、NまたはPのドープされたポリシリコンである。この層102の半導体材料の選択により、分子結合を実施することが可能になる。この層102は、例えば、100nmから5μmまたは10μmの間の厚さである。堆積技法は、以下の技法、すなわちLPCVD、PECVD、MBD、またはその他のうちの1つから選択可能である。層101が予め構造化されている場合、この電極層を構成する材料は、開口部101’を通って基板100の表面に達し、したがって、基板100との接点104が形成される。この接点104により、デバイスの特定の要素が接地可能になり、基板100の後面100’もまた、接地可能である。
【0064】
層102は、図2Dに示すように、例えばエッチングによって、空洞102’を形成することにより構造化可能である場合もあり、ただしこのエッチングは、絶縁層101で止められる。
【0065】
下部電極のこの構造化により、特定の部分が互いに絶縁することが可能になる。SOI基板で開始される場合(図4)には、空洞101’は、後面10’からの誘電体層11のエッチングによって得られていたことになる。
【0066】
次のステップは、絶縁層103の堆積であり、その厚さにより、基板200から電極102の分離距離(したがって、後々の可動部分210からこの電極の分離距離)が明確になることが可能になり、その際、電極102は、第1の基板100に付着されている。この層は、例えば、酸化ケイ素などの酸化物(やはり、例えばTEOS酸化物)で形成されている。それはまた、数100ナノメートル程度の厚さ、例えば50nmから500nmまたは1μmの間であってもよい。
【0067】
この絶縁層103は、図2Eに示すように、下部電極102においてのみ、または基板200においてのみ、または下部電極102において部分的に、および(層103および201を含む図2Gに見られるように)基板200において部分的に堆積可能である。いずれの可能性が選択されても、この絶縁層は、後述するように振動部210をリリースするようにエッチングされる犠牲層を形成することになる。
【0068】
層102が予め構造化されている場合、絶縁層103の材料はまた、層102の中で構造化またはエッチングされた部分102’を埋め、絶縁層101の上面と接触するようになる。下部電極102の特定の部分は、この絶縁層103によって絶縁可能である。
【0069】
空洞109は、図2Fに示すように、絶縁層103および電極層102の中でエッチング可能である場合もあり、エッチングは、絶縁層101で止められる。したがって、層103を構造化することが可能であり、層102もあり得る。下部電極の種々の部分が、これらの空洞109によって、および/または上述するように、この電極層における絶縁材料103の領域の存在によって、互いに絶縁可能である。
【0070】
また、分子タイプの結合を目的として、
例えば、すべての層(特に、この段階により、各層がガス抜きされることが可能になる)は、熱量が結合の熱量と同様であるため、結合温度(例えば1050℃)に近い温度での酸化によるこの層103の緻密化(この緻密化ステップにより、(可動部分の下のこれらの犠牲層の両方がエッチングされる後段階での)最終リリースにおけるエッチング速度が類似しているために層103および201の同じ密度が得られることが可能になり、結合効果を向上させる)、
および/または分子封着のために非常に平坦な表面が得られることを可能にする層103の研磨
を達成することも可能である。
【0071】
次いで、このようにして準備されたこの基板100の、好ましくは厚い単結晶シリコンで形成されている第2の基板200との直接結合(または分子結合)を適用することを可能にする(図2G)。そのとき、それは、基板200と、またはこの基板200において形成される可能な絶縁層201と接触する絶縁層103の表面である(図2H)。
【0072】
層103が構造化されようとも、されずとも(すなわち、空洞109が存在しようとも、しなくとも)、基板100、200の両方の直接結合を達成することは可能である。このステップは、特に、空洞109が全くないか、または真空中で封着が達成される場合には、周囲温度で、雰囲気圧力で達成可能である。
【0073】
プロセスは、結合界面の(通常、数時間の間、温度1000℃から1200℃での)固化アニーリングによって完了され得る。
【0074】
次いで、基板200は、例えば、研磨技法によって、基板100に付着した表面の反対側のその表面から薄化可能である(図2I)。そのとき、特にMEMS用途の場合には、10μmから100μmの間の厚さを得ることが求められる。
【0075】
次いで、MEMSの可動部分は、層200’のエッチング(例えば、プラズマエッチング)によって、(基板200の薄化により生じる)層200’の中に画定され、このエッチングは、図2Jに示すように、絶縁層201、103で止められる。
【0076】
このステップにより、垂直チャネル210を形成することを可能にし、それは、MEMSの可動部分の輪郭を画定することになる。
【0077】
最後に、層200’の下の犠牲層201、103をエッチングするステップにより、画定されたばかりの可動部分をリリースすることが可能になる(図2K)。この手段によって、空洞103’が、可動部分210と電極102との間に形成される。
【0078】
この段階で方法を終了することが可能であり、その場合、基板すなわちキャップ300を有するアセンブリは達成されず、したがって、第2の電極は存在しない。しかし、(接点106を含む、または含まない場合の)図3C〜図3Fに関連して後述するように、ビード107の形成、およびキャップを有するアセンブリを含む製造プロセスを継続することも可能である。このキャップが電極302を含む場合には、2つの電極を含むデバイスが作製可能である。キャップは、いずれの電極も含まない保護性機械キャップであってもよい。
【0079】
SiO2層103とSiO2層201との間の満足のいく品質(すなわち、犠牲層のエッチング速度と相違のないエッチング速度)の直接結合界面が得られることを可能にするこの方法の特定の例は、以下の通りである。
例えば、厚さが100nmから数ミクロンの間のNまたはPのドープされたポリシリコンの下部電極層102の堆積(図2A〜図2D)、
例えば、数100ナノメートル程度厚のTEOS酸化物の誘電体層103の堆積(図2E)、
すべての層は、(各層のガス抜きの効果により)熱量が結合の熱量と同様であるため、例えば、結合温度(例えば、1050℃)に近い温度での酸化によるこの酸化物層103の完全な緻密化。
分子封着のために完全に平坦な表面が得られることを可能にする分子結合前の酸化物103の研磨、
層102および103の構造化、または非構造化、
封着が、空洞がないか、または真空中で達成される場合の周囲温度で、雰囲気圧力での直接結合。
通常、数時間の間、1000℃から1200℃の温度での基板100、200両方の間の結合界面の固化アニーリング、
可動部分に求められる厚さ、すなわちMEMS用途の場合10μmから100μmの間に到達するまでの基板200の薄化、ただし、基板200のこの薄化は、「研削」および/または研磨によって達成可能であり、
絶縁層201、103で止められる、例えばプラズマ技法による基板200のエッチングによる層200’の中の可動部分の画定、
可動部分の下の犠牲層201、103のエッチングによる可動部分のリリース。
【0080】
先に前述したように、位置合わせマーク99、99’は、例えばエッチングによって、基板100の後面に予め形成されていてもよい。
【0081】
実際、基板200の直接結合および薄化の後、新規レベルが層200’において形成可能であり、それらは直接結合の前に得られた前のレベルと位置合わせされる。また、これらの前のレベルは、光学調査(optical reconnaissance)によって、従来のリソグラフィ装置を用いても、もはや見ることはできない。
【0082】
この難題を克服するために、基板100の前面において作製された互いに異なるレベルが、光学調査システムを用いて、後面のこれらのマーク99、99’と位置合わせされる。
【0083】
このような装置の一例を、図6に概略的に示す。マーク99、99’が作成されている基板の後面100’が、光ガイド401を形成する手段が設けられている表面の「チャック」(またはプレート)400上に位置決めされる。これらの手段は、基本的にレンズ403、403’、およびミラー402、402’などの光学的手段を含み、それらにより、マーク99の位置を読み取るために、ビーム405が基板の下面100’の方に向かって誘導されることが可能になる。この装置は、後面に作成されたマーク位置を正確に決め、したがって、前面の他のレベルをこれらのマークに対して位置合わせすることを可能にする。
【0084】
同様に、基板200の結合および薄化の後、層200’の前面に作成されたすべてのレベルが、これらのマーク99、99’と位置合わせされる。
【0085】
任意の数の基板が、基板200のように結合および薄化可能であり、これらの基板の前面に作成されるすべてのレベルは、基板100の後面のマーク99、99’と位置合わせされても、または上述したように、これらのマークの位置を考慮しながら作成されてもよい。
【0086】
次に図3A〜図3Fに関連して、いかにして下部容量性電極102と上部容量性電極302との間の接点を確立することが可能であるかについて以下に述べる。
【0087】
この目的のためには、例えば図2Iと関連して上述したステップの結論において得られたような基板で開始される。したがって、この基板は、少なくとも1つの下部電極102、1つの犠牲層103、および1つの構造層200’を含む。それはまた、電極102と基板100との間に1つまたは複数の接点領域101’を含んでもよい。
【0088】
下部電極102は、1つまたは複数の領域102’、109を含んでもよく、ただし、電極の一部分は互いに絶縁されている。
【0089】
1つまたは複数のビア106’の位置は予め決められている。これらのビアは、次いで、構造層200’および絶縁層103の中でエッチングされ、そのとき、下部電極102は、境界層として作用する。このエッチングは、優先的にプラズマタイプである(図3A)。
【0090】
この後、導電性材料の層106が、その表面に堆積され、この表面は、例えばドープされたポリシリコン、金属、またはポリGeなどで形成されている(図3B)。この材料はまた、空洞またはビア106’を埋める。
【0091】
この層はまた、いずれの樹脂マスクなしに研磨および/またはトータルエッチングによって、直接構造化されても(したがって、ビア106’には堆積できても、基板200’の表面には堆積できない)、または基板200’の表面から除去されてもよく、その場合、ビア106’の中に存在する材料は、残留している材料のみである。
【0092】
この後、(図3C)層106の材料とは異なる性質であってもよい導電性材料107の新規層が、層200’上に堆積され、次いで、例えば、エッチングによって構造化される。このステップにより、後々の溶接ビードの場所をデバイスのキャップを用いて明確にすることが可能になる。これらのビードのうちの少なくとも1つは、ビア106’の少なくとも1つを埋めるために使用される材料106と接触して配置される。これらのビード107の厚さは、可動部分210の上面と上部電極302との間の距離を規定することになる。変形形態として、上部電極302の上には予め形成されても、基板200’の上には形成されないすべての、またはある比率のビード107を有することが可能である。
【0093】
次いで、可動構造体210を画定するステップが実施され、先に上述したように、犠牲層103をエッチングするステップが後に続く(図3Dおよび図3E)。
【0094】
さらに、キャップと呼ばれる別の基板300が準備され、その表面には、導電性材料の層302が堆積され、構造化されている。この層302は、金属材料で、または例えば、AlCu、AuSn、AlSI、またはAuGeなどの金属合金で形成されている(図3F)。ビード107が、この導電性層302上に形成可能である場合もある。
【0095】
次いで、両方の基板が、例えば、共融封着によって、または熱圧縮によって、真空中で、または調整された雰囲気の中で密封して封着される。そのとき、層302は、封着用ビード107と接触して、そのとき、2つの電極102、302の間に位置決めされている可動部分210に向かい合って位置決め可能である。あるいはまた、電極が層302上にある場合、ビードは層200’の上に置かれ、それらのうちの1つは、ビア106’を埋めるための材料と接触して位置決めされる。そのとき、図1の構造体が得られる。
【0096】
層302は、そのとき、密封封着機能を有し、満足のいく真空レベルが封着された空洞の中に得られることを可能にする。接点106およびビード107を用いて、上部電極302と下部電極102との間に接点がまた形成される。2つの基板100、300は、封着が達成される筐体の中と同じ真空レベルを空洞の中に維持するために、真空で、または調整された雰囲気の中で封着されることが好ましい。共振周波数(したがって、システムのは応答)は、空洞の中の真空レベルによって左右され、空洞の中の雰囲気を(すなわち圧力を)調整することにより、この周波数を設定することができる。決定された周波数を得るために、決定された圧力が設定される。
【0097】
密封封着はまた、デバイスの可動部分210が周囲の雰囲気に対して保護されることを可能にする。
【0098】
デバイスは、そのとき、可動部分210の移動を検出する準備ができており、この移動は、デバイスの平面の外側、すなわち、基本的に、方向zで行われる。
【0099】
しかし、可動部分の移動はまた、デバイスのメイン平面に平行な、したがってzに垂直な平面に構成要素を有することが可能である。
【0100】
検出はまた、容量性電極102、302によって達成される。得られた信号は、データ処理手段およびデータ記憶手段に送信可能であり、それらを図には示していない。
【0101】
上述の実施形態のいずれかにおいて、
電極において検出された電圧を測定することを目的とする接点は、基板100を通じて、および/またはキャップ基板300を通じて形成可能であり、
および/または上部電極および/または下部電極は、エッチング可能であり、したがって、それらは封着領域内には存在しない。
【0102】
キャップ基板300は、例えば、CMOS基板であってもよい。この場合、(例えば、AlCu、またはAlSiなどで形成されている)この基板の最終的な構造化金属レベルは、上部電極302として、および密封封着層として使用可能である。
【0103】
本発明は、容量性電極を有するMEMS構成要素の作製に限定するものではなく、それは、単に1つの埋め込まれた下部電極を含む任意の構造体に適用できる可能性がある。2つの電極102、302の形成を含む上述の方法は、単一の電極を有するデバイスを得るために修正および簡略化可能である。この場合、材料302が、単に基板300の上に堆積されないことだけが必要ではない。(例えば、デバイスの機械的保護、または周囲空気に対する保護に対する)密封シールを形成することが望まれる場合、材料302は、図3Gのように、特定の封着用ビード107a、107bの上にのみ堆積される。単に1つの下部電極を含むデバイスもまた、軸zにおいて可動部分の移動を検出することが可能であるが、感受性が低いやり方である。
【0104】
上記開示した方法またはデバイスでは、分子結合がデバイスを密封して封着ことを可能にし、それにより、調整された真空または調整された雰囲気の中で機能する可動構造体が可能になり、それは具体的には、ジャイロスコープの場合である。分子結合には、高熱量または高温度(例えば、900℃から1200℃の間、すなわち、通常、SiO2−SiO2結合の場合、1100℃)が伴われる。したがって、好ましくは、アセンブリされる材料は、このような高い熱量または温度に適合する半導体材料であり、具体的には、下部電極は、ドープされたポリSiであると有利である。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明は、慣性マイクロシステムまたはナノシステムの構成要素の作製に適用できる可能性がある。これは、具体的には、自動車分野の場合であり、エアバッグにおける加速度計、または軌道修正のためのジャイロスコープの形成用である。
【0106】
それは、医療診断用の超音波センサ(超音波走査のプローブ)の作製にも適用できる可能性がある。特に、それは、CMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic)タイプのデイバス作製を可能にする。
【0107】
それは、自動車、航空、または航空宇宙分野におけるマイクロフォン、あるいはまたRFスイッチ、または圧力センサの作製も可能にする。
【符号の説明】
【0108】
10 基板
10’ 後面
11 層
12 層
99 位置合わせマーク
99’ 位置合わせマーク
100 基板
100’ 後面
101 層
101’ 開口部
102 電極
102’ 領域
103 層
103’ 空洞
104 接点
106 接点
106’ ビア
107 ビード
107’ 空洞
109 空洞
200 基板
200’ 層
201 絶縁層
210 可動部、可動部分
300 基板
302 電極
401 光ガイド
402、402’ ミラー
403、403’ レンズ
405 ビーム
500 静電コーム、
502 静電コーム
504 静電コーム
506 静電コーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部電極と呼ばれる少なくとも1つ電極(12、102)、および少なくとも1つの誘電体層(11、103)を有する第1の基板(10、100)と、
可動部分(210)を有する、前記デバイスのメイン平面と呼ばれる平面全体にわたって延在し、前記第1の基板(100)に分子結合によって前記可動部分の外側で付着された中間基板(200’)であって、前記可動部分が、前記下部電極(102)の少なくとも一部分と向かい合っている、中間基板と、
前記中間基板(200’)に付着された上部基板(300)であって、前記可動部分が前記下部電極と前記上部基板との間で動くように作られることができる、上部基板と
を含む、マイクロシステムおよび/またはナノシステムタイプのデバイス。
【請求項2】
前記上部基板(300)が少なくとも1つの上部電極(302)を含み、前記可動部分(210)が前記上部電極の少なくとも一部分と向かい合い、前記可動部分(210)が前記下部電極(102)と前記上部電極(302)との間で動くように作られることができる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記下部電極(102)と前記上部電極(302)との間で電気接点を形成する手段(106)も含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記下部電極(102)と前記第1の基板(10、100)との間に電気接点を形成する手段(104)も含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記上部基板(300)が、封着用ビード(107)を用いて、前記中間基板(200’)に確実に固定される、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記中間基板(200’)が、単結晶シリコンから形成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記上部基板(300)が前記中間基板(200’)に密封して取り付けられている、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記上部基板(300)が、CMOSタイプである、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記下部基板(100)が、少なくとも1つの位置合わせマーク(99、99’)を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記下部基板(100)が、単結晶または多結晶半導体材料から形成され、またはSOI基板(10、12、14)を形成し、またはいくつかの積層材料から構成されている少なくとも1つの部分(10)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記下部電極が、誘電体材料の少なくとも一部分(102’)および/または少なくとも1つのエッチング領域(109)によって、互いに絶縁されている下部電極(102)領域を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記可動部分の動きが、前記デバイスの前記メイン平面にほぼ垂直であり、及び場合によっては前記メイン平面に平行な平面にある成分を有することができる、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記下部電極が半導体材料である、請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
少なくとも1つの下部電極(102)、および第1の誘電体層(103)を含む第1の基板(100)を形成するステップと、
続いて、分子結合によって、中間基板(200’)を前記第1の基板に取り付けるステップと、
続いて、前記中間基板(200’)に可動部分(210)を作製するステップと、
続いて、前記可動部分が前記下部電極の少なくとも一部分と向かい合うように、少なくとも前記可動部分(210)の下の前記第1の誘電体層(103)において空洞(103’)を形成するステップと、
続いて、前記可動部分が前記下部電極と前記上部基板との間で動くように作られることができるよう、前記中間基板(200’)に上部基板(300)を付着させるステップと
を含む、マイクロシステムおよびナノシステムタイプのデバイスを作製する方法。
【請求項15】
前記上部基板が少なくとも1つの上部電極(302)を含み、前記アセンブリは、前記可動部分が前記上部電極の少なくとも一部分と向かい合うようになり、前記可動部分は前記下部電極と前記上部電極との間で動くように作られることができる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記下部電極(102)と前記上部電極(302)との間に電気接点を形成する形成手段(106)も含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記下部電極(102)と前記第1の基板との間に電気接点を形成する形成手段(104)も含む、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記上部基板(300)が、封着用ビード(107)を用いて、前記中間基板(200’)に確実に固定される、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記上部基板(300)が、前記封着用ビード(107)を用いて、共融封着によって、または熱圧縮によって前記中間基板(200’)に確実に固定される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記上部基板(300)が、前記中間基板(200’)に密封して確実に固定される、請求項14から19のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−18114(P2013−18114A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−155321(P2012−155321)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【出願人】(502124444)コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ (383)
【出願人】(504231139)フリースケール セミコンダクター インコーポレーテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Freescale Semiconductor, Inc.
【住所又は居所原語表記】6501 William Cannon Drive West, Austin, Texas 78735, U.S.A.
【Fターム(参考)】