相互接続構造内におけるカーボンナノ構造成長の制御
基板上の相互接続構造が提供される。この相互接続構造は、基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性の相互接続素子を具える。本発明の相互接続構造では、少なくとも1つの導電性のビアが一つの相互接続レベルにおける第1の相互接続素子を異なる相互接続レベルにおける第2の相互接続素子に接続する。このビアは、第1の誘電体層のビア開口内を延びる導電性の円筒状カーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を具える。少なくとも1つのカバー層部分がビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定し、このアパーチャはカーボンナノ構造がこのビアアパーチャを貫通するのを阻止するに十分なほど小さい。この構造によれば相互接続構造の製造中における高さ方向のカーボンナノ構造成長の制御が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性相互接続素子を具える、基板上の相互接続構造に関する。本発明は、更に、一相互接続レベル又は基板レベルにある第1の導電性相互接続素子と、異なる相互接続レベルにある第2の導電性相互接続素子とを接続するビアを有する相互接続構造を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先進世代の集積回路は向上した高周波数特性、許容発熱及び向上した熱伝導を必要とする。特許文献1は異なる相互接続レベルにある金属線のような相互接続素子を接続する導電性のビアの抵抗値を低減するためにカーボンナノチューブを使用することを提案している。カーボンナノチューブは円筒状のカーボンナノ構造である。カーボンナノチューブはフラーレン構造族の一種である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−072171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カーボンナノチューブを含む導電性のビア材料で相互接続構造を製造する際に生じる実現問題は、ビア形態の制御、特にビア開口内のビア材料の高さの制御である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様には方法とデバイスがある。以下では、最初に方法の態様について記載する。
【0006】
本発明の第1の態様によれば、一つの相互接続レベル又は基板レベルにある第1の導電性相互接続素子と、異なる相互接続レベルにある第2の導電性相互接続素子とを接続するビアを有する相互接続構造を製造する方法が提供される。この方法は、
一つの相互接続レベル又は基板レベルにある前記第1の導電性相互接続素子を基板に設けるステップと、
前記第1の相互接続素子の上に誘電体層を堆積するステップと、
前記誘電体層に、前記第1の相互接続素子まで届くビア開口を製造するステップと、
前記誘電体層の上に前記ビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定するカバー層部分を製造するステップと、
前記ビア開口内に、導電性のカーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を製造するステップと、
前記ビアと接触する第2の相互接続素子を製造するステップと、
を具える。
【0007】
本発明の第1の態様の方法では、ビアアパーチャをカーボンナノ構造がビアアパーチャを貫通するのを阻止するのに十分なほど小さくする。ここでは「ナノ構造」が「カーボンナノ構造」の略語として使用される点に注意された。
【0008】
本発明の方法は、相互接続構造内のビア領域においけるカーボンナノ構造の成長を精密に制御する精密なプロセスを提供する。本発明の方法は、現代のアプリケーション、特に相互接続構造を高い集積密度で製造するための近い将来のプロセス技術、例えば90,60及び40nm技術に好適である。
【0009】
本発明の基礎は、ビア開口の横方向広がり内まで延在するカバー層部分によってビア開口の横方向広がりを狭窄することにある。この方法を用いると、その後、誘電体層上のカバー層部分により与えられるアパーチャで決定されるビアの所望の横方向領域内に導電性カーボンナノ構造を含むビア材料を製造することができる。
【0010】
ビア開口内のビア材料の製造は高さ方向にはビア材料がカバー層部分に届くまで行うことができる。高さ方向は基板レベルから上位相互接続レベルへ向かい、基板表面に対して垂直の方向である(この定義のためには基板表面は理想的には平面であるものとする)。
【0011】
所定の高さに到達後は、ビア材料が高さ方向にさらに成長する余地はないため、ナノ構造の成長は自動的に停止する。ビア材料の高さはこのように制限され、従ってビア開口の底面の上方のカバー層部分の高さによって精密に制御される。
【0012】
ビア材料のこの成長制限は、ビアアパーチャが、カーボンナノ構造がビアアパーチャを貫通するのを阻止するのに十分なほど小さくされるためである。
【0013】
導電性の円筒状カーボンナノ構造は例えばカーボンナノチューブ及びカーボンナノワイヤである。カーボンナノワイヤは、カーボンナノチューブ内に原子、例えば炭素原子の一次元の鎖を有する点で、カーボンナノチューブと相違する。
【0014】
用語「カーボンナノ構造」は、単一のカーボンナノチューブ及び単一のカーボンナノ構造のみならず、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノワイヤの凝集もカバーする。本発明の目的のためには、このようなナノ構造がビア材料の電気伝導性に寄与する限り、即ちビアの底面からビアの最上面又はビアの最上面からビアの底面への方向に電荷を輸送できる限り、適切な円筒状カーボンナノ構造は屈曲した又は折りたたまれたカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤから形成されてもよい。
【0015】
カーボンナノチューブは種々の直径で製造できる。単層カーボンナノチューブは約1〜15nmの直径を有するが、多層ナノチューブは約30nmまでの外径を有することができる。更に、いくつかのタイプの円筒状カーボンナノ構造はカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤの凝集により形成される。これらの凝集は単一のカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤの横方向広がりを上回る横方向広がりを有するファイバを形成することができる。ビア内に多数のナノチューブを一緒に成長させて数十ナノメートルの直径を有する大きな単一のナノチューブを形成できることも確かめられた。
【0016】
よって、ビアアパーチャの適切な横方向広がりは、ビア開口内にビア材料で製造される導電性の円筒状カーボンナノ構造のタイプにより決まる。
【0017】
ビアアパーチャの横方向広がりに対する設計規則の簡単な具体例は、ビア材料に含まれる円筒状のカーボンナノ構造の外径よりも小さいビアアパーチャを製造することである。ビア材料に所定の径範囲が存在する場合には、一つの指標として例えば最小のナノ構造径を選択する。他方、アパーチャ下部の個々のナノ構造の径の少なくとも外側部分がカバー層部分で形成された狭窄により阻止される場合には、アパーチャはナノ構造の径より大きくすることもできること明らかである。
【0018】
ビア材料の製造を可能にするためには、即ちビア材料の反応物質又は前駆物質をビア開口内に輸送するためには、所定の横方向広がりのアパーチャが必要とされること勿論である。
【0019】
従って、本発明の方法によれば、ビア開口内のビア材料の形態を精密に制御することができる。同様に、横方向の成長はビア開口の側面で制御される。高さ方向の成長は本発明のプロセスにより制御されるため、横方向成長に対して時間的制限が存在しないので、所望の高さに到達した後でも、横方向成長を所望の横方向寸法になるまで続けることができる。
【0020】
集積回路デバイスのチャネル部分として製造できる相互接続構造は基板レベルを含む少なくとも2つの相互接続レベルを有する。相互接続レベルは相互接続素子の基板レベルからの距離により決まる。従って、本発明の方法は、集積回路デバイスの特定の構造及び集積回路デバイスの所要の相互接続構造に依存して、基板レベルの相互接続素子と基板レベルより上の第1の相互接続レベルとの間、又は基板レベルより上の第1の相互接続レベルと第2の相互接続レベルとの間などのビアに使用することができる。
【0021】
以下において、本発明の第1の態様の方法の好適実施例について記載する。代案として明記しない限り、これらの実施例は互いに組み合わせることができる。
【0022】
一実施例は、ビア開口内にビア材料を製造するステップの前に、ビア開口の底面上のカーボンナノ構造の成長を支持するのに適した触媒層を製造するステップを具える。触媒層の使用はビア開口内のカーボンナノ構造の製造速度及び制御を向上させる。適切な触媒材料の例は添付図面の説明と関連して後で与えられる。一例では、触媒層は、ビア開口内のビア材料の横方向拡張を制限するために、ビア開口の底面の一部分の上にのみ製造する。触媒層は連続である必要はなく、ビア開口内の特定の複数位置でカーボンナノ構造の成長を促進させるために複数の層部分に分離することができる。
【0023】
誘電体層上に前記カバー層部分を製造するには種々の代替方法がある。
【0024】
第1の代替実施例では、前記カバー層部分を製造するステップは、カバー層を誘電体層の上面に非コンフォーマルに堆積する。非コンフォーマル堆積は、前記カバー層部分を、ビア開口の横方向広がり内まで横方向に延在するカバー層のオーバハング部分として製造することを可能にする。適切な非コンフォーマル堆積は従来既知である。従って、この実施例はカバー層の堆積前にビア開口の製造ステップを具える。
【0025】
対照的に、オーバハングカバー層構造を製造する第2の代替実施例は、最初に前記誘電体層及び前記カバー層を堆積し、次に前記カバー層に所望の横方向広がりを有する開口を形成し、次にビア開口の形成中に前記カバー層をアンダーエッチするステップを具える。この実施例はカバー層の下側の誘電体層をエッチングする適応プロセスを必要とし、例えばSiO2誘電体材料を適応HFベース化学エッチングによってエッチングできる。
【0026】
第1の実施例に戻り説明すると、カバー層は、一つの変形例では、誘電体層の上面に選択的に堆積され、よってビア開口の底面又は触媒層(一例ではビア開口の底面上に設けられる)上へのカバー層材料の不所望な堆積が避けられる。選択堆積は従来周知の技術である。この実施例では、誘電体ライナーを選択堆積のために誘電体層上に設けるのが好ましい。誘電体ライナーはビア開口の製造前に堆積され、従ってビア開口内に存在しない。誘電体ライナーの上のみにカバー層を堆積し、オーバハングラバー層部分を形成するが、ビア開口内には堆積しない、選択堆積をもたらす堆積条件を与えることができる。
【0027】
上記の選択堆積の代替例を構成する実施例では、非選択堆積を実行する。この実施例は、カバー層の堆積ステップ中に堆積されたカバー層材料をビア開口の底面から除去するステップを具えるのが好ましい。この除去は、もとの表面を完全に回復させるために、例えば反応性イオンエッチングプロセスによって実行することができる。
【0028】
本発明の方法は、シングル又はデュアルダマシンプロセスの一部分として実行するのが好ましい。しかし、この方法は金属ラインなどの相互接続素子のために提案されている任意の金属化集積方法に適用することができる。
【0029】
本発明の第2の方法の態様は、相互接続構造を製造する上述の方法の実行を含む集積回路デバイスの製造方法からなる。本発明の第2の態様の方法の利点は以上の記載から明らかである。
【0030】
以下の記載は本発明のデバイスの態様に関する。
【0031】
本発明の第3の態様によれば、基板上の相互接続構造が提供される。この相互接続構造は、基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性の相互接続素子を具える。本発明の相互接続構造では、少なくとも1つの導電性のビアが一つの相互接続レベルにおける第1の相互接続素子を異なる相互接続レベルにおける第2の相互接続素子に接続する。このビアは、第1の誘電体層のビア開口内を延びる導電性の円筒状カーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を具える。少なくとも1つのカバー層部分がビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定し、このアパーチャはカーボンナノ構造がこのビアアパーチャを貫通するのを阻止するに十分なほど小さい。
【0032】
本発明の相互接続構造は、ビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径の2倍以下であるビアアパーチャを有する。前述したように、ビアの横方向広がりは、ナノ構造の成長が高さ方向においてカバー層部分を越えるのを阻止でき、この場合にはカーボンナノ構造の直径の少なくとも一部分がカバー層部分で覆われる。
【0033】
他の好適実施例では、ビアアパーチャはビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径以下にする。この実施例は更に縮小されたビアアパーチャを有し、カーボンナノ構造のビア開口までの成長を安全に制限する。
【0034】
本発明の他の好適実施例では、ビア開口内のビア材料はカーボンナノ構造の成長を助けるのに適した触媒層の上に置かれる。この実施例の利点は、本発明の方法の態様と関連して前述されている。一実施例では、カバー層部分は誘電体材料からなる。カバー層は第1及び第2の相互接続素子に含まれる金属が周囲の誘電体材料に侵入するのを阻止する障壁としての機能も有する。
【0035】
製造中にカバー層の選択性で非コンフォーマルな堆積を表わす一実施例では、カバー層部分は誘電体ライナー上に設けられる。
【0036】
カバー層部分は、全体として第2の誘電体層内の第1の相互接続開口の底面を覆うカバー層の一部分を構成し、第1の相互接続開口は第1の相互接続素子で充填される。この実施例は、特にカバー層が追加の機能を有する場合に有用である。
【0037】
他の実施例では、カバー層部分は、ビア開口の側壁の最上部を覆い且つ第2の相互接続素子とビア開口の外側の第1の誘電体層との間に配置された誘電体ライナーに横方向に隣接する。この実施例では、カバー層部分により導入される構造の変更が従来の技術と比較して特に小さくなる。従って、第1の相互接続素子の構造はカバー層部分の導入により殆ど影響されない。
【0038】
ビア材料は、第1の相互接続素子から第2の相互接続素子への方向にそれらの縦軸方向を有するカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤを具える。カーボンナノチューブ及びカーボンナノワイヤは導電率の強い異方性を示すものとして周知である。本実施例はビア内に特に良い導電率を有する。
【0039】
本発明の第4の態様は本発明の第3の態様の相互接続構造を含む集積回路デバイスで構成される。この集積回路デバイスは極めて良い熱伝導特性と低い電気抵抗を有する特に小型の相互接続ビアで構成できる。
【0040】
本発明の好適実施例も従属請求項に特定されている。本発明の第1の態様の方法及び本発明の第2の態様の相互接続構造は従属請求項に特定された類似の及び/又は同一の好適実施例を有する点に留意されたい。特に、デバイス実施例は、本発明の第1の態様の方法の更なる実施例を特定する方法の特徴を有し、その逆に方法の実施例は、本発明の第2の態様のデバイスの更なる実施例を特定するデバイスの特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1の実施例による相互接続構造の一製造段階における概略部分断面図を示す。
【図2】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図3】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図4】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図5】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図6】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図7】第2の実施例による相互接続構造の一製造段階における概略部分断面図を示す。
【図8】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図9】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図10】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図11】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図12】第3の実施例による相互接続構造の概略部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明を図面を参照して詳細に説明する。
図1−図6は、第1の実施例による相互接続構造の種々の製造段階における概略部分断面図を示す。基板(図示せず)上に堆積された相互接続構造100は、第1の相互接続レベル104(以下では下位相互接続レベルともいう)にある第1の相互接続素子102、例えば金属線を具える。第1の相互接続素子102は導電材料、典型的には銅Cu等の金属からなる。しかし、相互接続素子102には、代替導電材料、例えばアルミニウム(Al)、多結晶シリコン(Si)、タングステン(T)又はこれらの材料の組み合わせを用いてもよい。
【0043】
第1の相互接続素子102は、下位誘電体層105(これより前の説明及び特許請求の範囲では第2の誘電体層と呼ばれている)内に横方向に埋め込まれる。障壁層106が相互接続素子102の導電材料を下位誘電体層105から分離する。Cuを用いる本例では、障壁層は、例えばTaN又はTaからなり、Cuが下位誘電体層に侵入するのを阻止する。相互接続素子にCuを使用しない他の金属集積方法では障壁層は存在させる必要はない点に注意されたい。
【0044】
相互接続構造は、更に、第2の相互接続レベル107(これより前の説明及び特許請求の範囲では上位相互接続レベルとも呼ばれている)を具える。上位相互接続レベル107には、第2の相互接続素子の製造のために上位誘電体層110内に相互接続開口108が形成される。上位誘電体層はこれより前の説明及び特許請求の範囲では第1の誘電体層とも呼ばれている。相互接続開口108の外側の上位誘電体層110の上に最上層111が堆積される。
【0045】
相互接続開口108の底面114にビア開口112が形成される。ビア開口112は開口108の底面と第1相互接続素子102との間で上位誘電体を貫通する。
【0046】
触媒層116がビア開口112の底面118上に予め堆積される。触媒層116は底面118上にカーボンナノ構造の成長を支持するのに適している。触媒層116は遷移金属が好適である触媒を含み、特にクロム(Cr),モリブデン(Mo),タングステン(W),鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),ルテニウム(Ru),パラジウム(Pd),オスミウム(Os),イリジウム(Ir),プラチナ(Pt)又はマグネシウム(Mg)又はそれらの混合物から選ばれるが、これらの元素に限定されない。ランタニド系及びアクチニド系の金属(例えばイットリウム(Y))を使用してもよい。Fe,Ni,Co,Mo及びそれらの混合物、例えば50/50(重量比)のNi及びCoの混合物又はFe及びNiの混合物又はFe又はMo混合物が好ましい。これらの遷移金属の何れかを個別に、又は列記した他の遷移金属の何れかと組み合わせてカーボンナノチューブ成長のための触媒として作用するようにクラスタ状に使用することができる。
【0047】
障壁層120が相互接続素子102と上位誘電体層110との間に堆積される。
【0048】
次に図2につき説明すると、図1の構造の上にカバー層122が非選択性で非コンフォーマルな堆積技術、例えば非選択性で非コンフォーマルな化学気相成長(CVD)技術によって堆積される。カバー層122は誘電体材料、例えばSiN,SiCN又はSiCなどからなる。これらの誘電体材料は典型的には薄い層として堆積される。他の実施例では、例えばSiCなどの低誘電率(low-k)誘電体材料または例えばAl2O3又はHfO2などの高誘電率(high-k)誘電体材料が使用される。最後に、例えばTaN又はTaなどの金属層も、これらの材料はパターンの側壁にとどまるために、カバー層として使用することができる。カバー層122は相互接続開口108の底面114のみならず側面124及び126にも堆積される。カバー層122はビア開口112内の側壁128及び130及び底面118にも堆積される。特に、非コンフォーマル堆積工程中にカバー層122の一体部分としてカバー層部分132が形成される。このカバー層部分132はビア開口112の横方向広がりL内まで延在してビア開口112のオーバハング部分を形成する。図2の断面図に示されるように、カバー層132は図1の断面図において2つの翼132.1及び132.2を有する。上面図(図示せず)では、カバー層部分はリング又は開口長方形を形成することができる。しかし、図2に示す横方向翼132.1及び132.2を与えるのみとすることもできる。一般に、カバー層部分は、ビア開口の横方向広がりLより小さく且つカーボンナノ構造がビア開口を貫通するのを阻止するのに十分なほど小さいアパーチャAをビア開口上に決定するものが好適である。図2の例では、アパーチャAはビア開口の中心に配置されている。しかし、アパーチャAはビア開口に対して中心に位置させる必要はない。
【0049】
一実施例では、アパーチャは20〜60nmの幅とする。模範例では、アパーチャは60nm又はそれ以下とする。別の模範例では、アパーチャは50nm又はそれ以下とする。上で説明したように、アパーチャの幅は次の工程でビア開口内に製造すべきカーボンナノ構造の横方向広がりにより決まる。
【0050】
実行された非コンフォーマル堆積工程は、ヒロック134で示されるように、アパーチャAの下方において、ビア開口の底面118上の触媒層116上により強いカバー層材料の堆積をもたらす。
【0051】
次の製造工程において(その結果が図3に示されている)、カバー層のヒロック134がビア開口112の底面118上の触媒層116から除去される。これはウェットディップと関連して反応性イオンエッチング(RIE)処理によって達成できる。こうして、触媒層132のもとの表面が完全に回復される。この製造工程はビア開口112の側壁128及び130上のカバー層122も薄くする。相互接続開口108の底面114上のカバー層の厚さもこの製造工程中に幾分減少される。
【0052】
次に、図4に示すように、ビア材料136の成長がビア開口120の内部で実行される。堆積されたビア材料136はカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤの形態のカーボンナノ構造138を含む。ビア材料136の堆積のためには化学気相成長プロセスを使用するのが好ましい。CVDプロセスのパラメータは、例えばアパーチャAより大きい直径dを有する導電性の円筒状カーボンナノ構造(図に模式的に示されている)を生成するように設定される。一般的に言えば、カーボンナノ構造138の直径は、カーボンナノ構造がカバー層部分132により形成されるアパーチャAを貫通し得ないほど大きい。このCVD工程中の成長条件はこの要件に適合するように設定される。従って、カーボンナノ構造138がカバー層部分132に達するとき、高さ方向の成長が自動的に停止し、要すれば成長を継続して、例えばビア開口112が完全に充填されるまでアパーチャAの下にない側面上の成長を可能にすることができる。この製造段階は図5に示されている。
【0053】
次に、第2の相互接続素子140を形成するために、相互接続開口108が相互接続材料、例えば相互接続素子102について述べた材料で充填されえる。更に、第2の相互接続素子140の外側のカバー層122及び最上層111の部分を除去する化学機械研磨(CMP)工程が実行される。
【0054】
本実施例の製造方法は相互接続スタックの更に上位の相互接続レベルに対して反復することができる。
【0055】
図7〜図11は第2の実施例による種々の製造段階における相互接続構造の一部分の概略断面図を示す。
【0056】
本例製造方法の説明は図1と同様の製造段階における相互接続構造200から出発する。本例の説明は、対応する構造要素に対して、図1〜図6の参照番号と比較して最後の2桁が同じである参照番号を用いている。例えば、図1〜図6では122で示されているカバー層は図7〜図12では222で示されている。従って、相互接続構造200の一般的構造の説明は前実施例の詳細な説明を参照されたい。以下の説明は前実施例との差に焦点が当てられている。
【0057】
図1の相互接続構造100と対照的に、図7の相互接続構造200は、誘電体ライナー211によりレベル間誘電体層210.1及びレベル内誘電体層210.2に分割された上位誘電体層210を有する。誘電体ライナー211は、カバー層222の堆積のための選択性で非コンフォーマルなCVDプロセスに有用である。従って、前製造工程における上位誘電体層210への相互接続開口208の形成は誘電体ライナー211が露出された状態で停止されている。
【0058】
相互接続開口の底面214上に誘電体ライナー211を設けるとともに、カバー層222を堆積する製造工程において適切な堆積条件を用いることによって、誘電体ライナー211(カバー層の堆積が成功する)と触媒層216(カバー層の堆積が失敗する)との間で選択堆積が達成される。本例では、選択堆積が最上層209に対しても達成され、最上層にもカバー層が堆積されない。こうして、後に実行されるCMP工程が容易になる。
【0059】
カバー層212は更に相互接続開口208の側壁224及び226も覆わず、またレベル間誘電体層210.1のビア開口の側壁228及び230上にも存在しない。
【0060】
しかし、カバー層222はビア開口212の最上部の横方向端に2つの翼232.1及び232.2を有するオーバハングカバー層部分232を形成する(図8参照)。
【0061】
次に、製造は前実施例と同様に続く。即ち、カーボンナノ構造238を含むビア材料236の成長がカバー層部分232に達するまで高さ方向hに実行される(図9)。
【0062】
この成長はビア材料236の所望の横方向拡張のために更に続けられ(図10)、この横方向拡張はビア材料236とビア開口の側壁との間に空隙を残存させてもよく、その後相互接続開口208内に金属を堆積して第2の相互接続素子240を形成する(図11)。
【0063】
図12は図11の製造段階に対応する製造段階における第3の実施例による相互接続構造300の一部分の概略断面図を示す。本例の説明は、対応する構造要素に対して、図1〜図6および図7〜図11の参照番号と比較して最後の2桁が同じである参照番号を用いている。従って、相互接続構造300の一般的構造の説明は前実施例の詳細な説明を参照されたい。以下の説明は前実施例との差に焦点が当てられている。
【0064】
ここに示される代替製造方法はビア開口212の横方向広がりの外側のカバー層部分222.1及び222.2(図11参照)を例えば反応性イオンエッチングによって除去してカバー層部分332を形成する工程を含む。次に、相互接続素子340が金属堆積によって形成される。
【0065】
図12には、ビアアパーチャが円筒状カーボンナノ構造338.1及び338.2の直径より大きい状態が示されている。しかし、ナノ構造の横方向配列のために、直径の少なくとも一部分が下方からカバー層部分332に当接し、製造中に更なる成長が停止される。触媒層316の横方向構造化によってナノ構造338.1及び338.2の横方向配列を制御することができる。
【0066】
上述した3つの実施例は、相互接続素子の形成にデュアルダマシンプロセスに基づく標準金属化方法を用いる点に注意されたい。しかし、金属相互接続素子のために提案ざれている任意の金属化集積方法を使用することができる。
【0067】
本発明を図に示し及び以上において詳細に説明したが、このような図や説明は実例及び解説のためであって、限定のためでなく、本発明は開示の実施例に限定されない。特に、本発明は相互接続構造の範囲を超えて使用でき、他の応用分野においてもカーボンナノチューブ又はナノワイヤの成長の高度の制御を提供する。他の応用分野の例には、例えばシリコン内に埋め込まれた導電性トレンチ又は回路基板上の異なる金属レベル間のビアがある。
【0068】
請求の範囲に記載されている発明の分野の当業者であれば、本明細書、図面及び特許請求の範囲の研究から、開示された実施例の他の変更例が容易に理解され、実施することができる。
【0069】
特許請求の範囲において、「具える」は、請求項に記載の要素や手順以外の要素や手順を除外するものではなく、また数を特定してない要素は複数の存在を除外するものではない。また、いくつかの手段が互いに異なる従属請求項に記載されていることのみをもって、これらの手段の組み合わせは有利に使用できないことを意味するものではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性相互接続素子を具える、基板上の相互接続構造に関する。本発明は、更に、一相互接続レベル又は基板レベルにある第1の導電性相互接続素子と、異なる相互接続レベルにある第2の導電性相互接続素子とを接続するビアを有する相互接続構造を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先進世代の集積回路は向上した高周波数特性、許容発熱及び向上した熱伝導を必要とする。特許文献1は異なる相互接続レベルにある金属線のような相互接続素子を接続する導電性のビアの抵抗値を低減するためにカーボンナノチューブを使用することを提案している。カーボンナノチューブは円筒状のカーボンナノ構造である。カーボンナノチューブはフラーレン構造族の一種である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−072171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カーボンナノチューブを含む導電性のビア材料で相互接続構造を製造する際に生じる実現問題は、ビア形態の制御、特にビア開口内のビア材料の高さの制御である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様には方法とデバイスがある。以下では、最初に方法の態様について記載する。
【0006】
本発明の第1の態様によれば、一つの相互接続レベル又は基板レベルにある第1の導電性相互接続素子と、異なる相互接続レベルにある第2の導電性相互接続素子とを接続するビアを有する相互接続構造を製造する方法が提供される。この方法は、
一つの相互接続レベル又は基板レベルにある前記第1の導電性相互接続素子を基板に設けるステップと、
前記第1の相互接続素子の上に誘電体層を堆積するステップと、
前記誘電体層に、前記第1の相互接続素子まで届くビア開口を製造するステップと、
前記誘電体層の上に前記ビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定するカバー層部分を製造するステップと、
前記ビア開口内に、導電性のカーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を製造するステップと、
前記ビアと接触する第2の相互接続素子を製造するステップと、
を具える。
【0007】
本発明の第1の態様の方法では、ビアアパーチャをカーボンナノ構造がビアアパーチャを貫通するのを阻止するのに十分なほど小さくする。ここでは「ナノ構造」が「カーボンナノ構造」の略語として使用される点に注意された。
【0008】
本発明の方法は、相互接続構造内のビア領域においけるカーボンナノ構造の成長を精密に制御する精密なプロセスを提供する。本発明の方法は、現代のアプリケーション、特に相互接続構造を高い集積密度で製造するための近い将来のプロセス技術、例えば90,60及び40nm技術に好適である。
【0009】
本発明の基礎は、ビア開口の横方向広がり内まで延在するカバー層部分によってビア開口の横方向広がりを狭窄することにある。この方法を用いると、その後、誘電体層上のカバー層部分により与えられるアパーチャで決定されるビアの所望の横方向領域内に導電性カーボンナノ構造を含むビア材料を製造することができる。
【0010】
ビア開口内のビア材料の製造は高さ方向にはビア材料がカバー層部分に届くまで行うことができる。高さ方向は基板レベルから上位相互接続レベルへ向かい、基板表面に対して垂直の方向である(この定義のためには基板表面は理想的には平面であるものとする)。
【0011】
所定の高さに到達後は、ビア材料が高さ方向にさらに成長する余地はないため、ナノ構造の成長は自動的に停止する。ビア材料の高さはこのように制限され、従ってビア開口の底面の上方のカバー層部分の高さによって精密に制御される。
【0012】
ビア材料のこの成長制限は、ビアアパーチャが、カーボンナノ構造がビアアパーチャを貫通するのを阻止するのに十分なほど小さくされるためである。
【0013】
導電性の円筒状カーボンナノ構造は例えばカーボンナノチューブ及びカーボンナノワイヤである。カーボンナノワイヤは、カーボンナノチューブ内に原子、例えば炭素原子の一次元の鎖を有する点で、カーボンナノチューブと相違する。
【0014】
用語「カーボンナノ構造」は、単一のカーボンナノチューブ及び単一のカーボンナノ構造のみならず、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノワイヤの凝集もカバーする。本発明の目的のためには、このようなナノ構造がビア材料の電気伝導性に寄与する限り、即ちビアの底面からビアの最上面又はビアの最上面からビアの底面への方向に電荷を輸送できる限り、適切な円筒状カーボンナノ構造は屈曲した又は折りたたまれたカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤから形成されてもよい。
【0015】
カーボンナノチューブは種々の直径で製造できる。単層カーボンナノチューブは約1〜15nmの直径を有するが、多層ナノチューブは約30nmまでの外径を有することができる。更に、いくつかのタイプの円筒状カーボンナノ構造はカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤの凝集により形成される。これらの凝集は単一のカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤの横方向広がりを上回る横方向広がりを有するファイバを形成することができる。ビア内に多数のナノチューブを一緒に成長させて数十ナノメートルの直径を有する大きな単一のナノチューブを形成できることも確かめられた。
【0016】
よって、ビアアパーチャの適切な横方向広がりは、ビア開口内にビア材料で製造される導電性の円筒状カーボンナノ構造のタイプにより決まる。
【0017】
ビアアパーチャの横方向広がりに対する設計規則の簡単な具体例は、ビア材料に含まれる円筒状のカーボンナノ構造の外径よりも小さいビアアパーチャを製造することである。ビア材料に所定の径範囲が存在する場合には、一つの指標として例えば最小のナノ構造径を選択する。他方、アパーチャ下部の個々のナノ構造の径の少なくとも外側部分がカバー層部分で形成された狭窄により阻止される場合には、アパーチャはナノ構造の径より大きくすることもできること明らかである。
【0018】
ビア材料の製造を可能にするためには、即ちビア材料の反応物質又は前駆物質をビア開口内に輸送するためには、所定の横方向広がりのアパーチャが必要とされること勿論である。
【0019】
従って、本発明の方法によれば、ビア開口内のビア材料の形態を精密に制御することができる。同様に、横方向の成長はビア開口の側面で制御される。高さ方向の成長は本発明のプロセスにより制御されるため、横方向成長に対して時間的制限が存在しないので、所望の高さに到達した後でも、横方向成長を所望の横方向寸法になるまで続けることができる。
【0020】
集積回路デバイスのチャネル部分として製造できる相互接続構造は基板レベルを含む少なくとも2つの相互接続レベルを有する。相互接続レベルは相互接続素子の基板レベルからの距離により決まる。従って、本発明の方法は、集積回路デバイスの特定の構造及び集積回路デバイスの所要の相互接続構造に依存して、基板レベルの相互接続素子と基板レベルより上の第1の相互接続レベルとの間、又は基板レベルより上の第1の相互接続レベルと第2の相互接続レベルとの間などのビアに使用することができる。
【0021】
以下において、本発明の第1の態様の方法の好適実施例について記載する。代案として明記しない限り、これらの実施例は互いに組み合わせることができる。
【0022】
一実施例は、ビア開口内にビア材料を製造するステップの前に、ビア開口の底面上のカーボンナノ構造の成長を支持するのに適した触媒層を製造するステップを具える。触媒層の使用はビア開口内のカーボンナノ構造の製造速度及び制御を向上させる。適切な触媒材料の例は添付図面の説明と関連して後で与えられる。一例では、触媒層は、ビア開口内のビア材料の横方向拡張を制限するために、ビア開口の底面の一部分の上にのみ製造する。触媒層は連続である必要はなく、ビア開口内の特定の複数位置でカーボンナノ構造の成長を促進させるために複数の層部分に分離することができる。
【0023】
誘電体層上に前記カバー層部分を製造するには種々の代替方法がある。
【0024】
第1の代替実施例では、前記カバー層部分を製造するステップは、カバー層を誘電体層の上面に非コンフォーマルに堆積する。非コンフォーマル堆積は、前記カバー層部分を、ビア開口の横方向広がり内まで横方向に延在するカバー層のオーバハング部分として製造することを可能にする。適切な非コンフォーマル堆積は従来既知である。従って、この実施例はカバー層の堆積前にビア開口の製造ステップを具える。
【0025】
対照的に、オーバハングカバー層構造を製造する第2の代替実施例は、最初に前記誘電体層及び前記カバー層を堆積し、次に前記カバー層に所望の横方向広がりを有する開口を形成し、次にビア開口の形成中に前記カバー層をアンダーエッチするステップを具える。この実施例はカバー層の下側の誘電体層をエッチングする適応プロセスを必要とし、例えばSiO2誘電体材料を適応HFベース化学エッチングによってエッチングできる。
【0026】
第1の実施例に戻り説明すると、カバー層は、一つの変形例では、誘電体層の上面に選択的に堆積され、よってビア開口の底面又は触媒層(一例ではビア開口の底面上に設けられる)上へのカバー層材料の不所望な堆積が避けられる。選択堆積は従来周知の技術である。この実施例では、誘電体ライナーを選択堆積のために誘電体層上に設けるのが好ましい。誘電体ライナーはビア開口の製造前に堆積され、従ってビア開口内に存在しない。誘電体ライナーの上のみにカバー層を堆積し、オーバハングラバー層部分を形成するが、ビア開口内には堆積しない、選択堆積をもたらす堆積条件を与えることができる。
【0027】
上記の選択堆積の代替例を構成する実施例では、非選択堆積を実行する。この実施例は、カバー層の堆積ステップ中に堆積されたカバー層材料をビア開口の底面から除去するステップを具えるのが好ましい。この除去は、もとの表面を完全に回復させるために、例えば反応性イオンエッチングプロセスによって実行することができる。
【0028】
本発明の方法は、シングル又はデュアルダマシンプロセスの一部分として実行するのが好ましい。しかし、この方法は金属ラインなどの相互接続素子のために提案されている任意の金属化集積方法に適用することができる。
【0029】
本発明の第2の方法の態様は、相互接続構造を製造する上述の方法の実行を含む集積回路デバイスの製造方法からなる。本発明の第2の態様の方法の利点は以上の記載から明らかである。
【0030】
以下の記載は本発明のデバイスの態様に関する。
【0031】
本発明の第3の態様によれば、基板上の相互接続構造が提供される。この相互接続構造は、基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性の相互接続素子を具える。本発明の相互接続構造では、少なくとも1つの導電性のビアが一つの相互接続レベルにおける第1の相互接続素子を異なる相互接続レベルにおける第2の相互接続素子に接続する。このビアは、第1の誘電体層のビア開口内を延びる導電性の円筒状カーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を具える。少なくとも1つのカバー層部分がビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定し、このアパーチャはカーボンナノ構造がこのビアアパーチャを貫通するのを阻止するに十分なほど小さい。
【0032】
本発明の相互接続構造は、ビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径の2倍以下であるビアアパーチャを有する。前述したように、ビアの横方向広がりは、ナノ構造の成長が高さ方向においてカバー層部分を越えるのを阻止でき、この場合にはカーボンナノ構造の直径の少なくとも一部分がカバー層部分で覆われる。
【0033】
他の好適実施例では、ビアアパーチャはビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径以下にする。この実施例は更に縮小されたビアアパーチャを有し、カーボンナノ構造のビア開口までの成長を安全に制限する。
【0034】
本発明の他の好適実施例では、ビア開口内のビア材料はカーボンナノ構造の成長を助けるのに適した触媒層の上に置かれる。この実施例の利点は、本発明の方法の態様と関連して前述されている。一実施例では、カバー層部分は誘電体材料からなる。カバー層は第1及び第2の相互接続素子に含まれる金属が周囲の誘電体材料に侵入するのを阻止する障壁としての機能も有する。
【0035】
製造中にカバー層の選択性で非コンフォーマルな堆積を表わす一実施例では、カバー層部分は誘電体ライナー上に設けられる。
【0036】
カバー層部分は、全体として第2の誘電体層内の第1の相互接続開口の底面を覆うカバー層の一部分を構成し、第1の相互接続開口は第1の相互接続素子で充填される。この実施例は、特にカバー層が追加の機能を有する場合に有用である。
【0037】
他の実施例では、カバー層部分は、ビア開口の側壁の最上部を覆い且つ第2の相互接続素子とビア開口の外側の第1の誘電体層との間に配置された誘電体ライナーに横方向に隣接する。この実施例では、カバー層部分により導入される構造の変更が従来の技術と比較して特に小さくなる。従って、第1の相互接続素子の構造はカバー層部分の導入により殆ど影響されない。
【0038】
ビア材料は、第1の相互接続素子から第2の相互接続素子への方向にそれらの縦軸方向を有するカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤを具える。カーボンナノチューブ及びカーボンナノワイヤは導電率の強い異方性を示すものとして周知である。本実施例はビア内に特に良い導電率を有する。
【0039】
本発明の第4の態様は本発明の第3の態様の相互接続構造を含む集積回路デバイスで構成される。この集積回路デバイスは極めて良い熱伝導特性と低い電気抵抗を有する特に小型の相互接続ビアで構成できる。
【0040】
本発明の好適実施例も従属請求項に特定されている。本発明の第1の態様の方法及び本発明の第2の態様の相互接続構造は従属請求項に特定された類似の及び/又は同一の好適実施例を有する点に留意されたい。特に、デバイス実施例は、本発明の第1の態様の方法の更なる実施例を特定する方法の特徴を有し、その逆に方法の実施例は、本発明の第2の態様のデバイスの更なる実施例を特定するデバイスの特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1の実施例による相互接続構造の一製造段階における概略部分断面図を示す。
【図2】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図3】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図4】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図5】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図6】第1の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図7】第2の実施例による相互接続構造の一製造段階における概略部分断面図を示す。
【図8】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図9】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図10】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図11】第2の実施例による相互接続構造の他の製造段階における概略部分断面図を示す。
【図12】第3の実施例による相互接続構造の概略部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明を図面を参照して詳細に説明する。
図1−図6は、第1の実施例による相互接続構造の種々の製造段階における概略部分断面図を示す。基板(図示せず)上に堆積された相互接続構造100は、第1の相互接続レベル104(以下では下位相互接続レベルともいう)にある第1の相互接続素子102、例えば金属線を具える。第1の相互接続素子102は導電材料、典型的には銅Cu等の金属からなる。しかし、相互接続素子102には、代替導電材料、例えばアルミニウム(Al)、多結晶シリコン(Si)、タングステン(T)又はこれらの材料の組み合わせを用いてもよい。
【0043】
第1の相互接続素子102は、下位誘電体層105(これより前の説明及び特許請求の範囲では第2の誘電体層と呼ばれている)内に横方向に埋め込まれる。障壁層106が相互接続素子102の導電材料を下位誘電体層105から分離する。Cuを用いる本例では、障壁層は、例えばTaN又はTaからなり、Cuが下位誘電体層に侵入するのを阻止する。相互接続素子にCuを使用しない他の金属集積方法では障壁層は存在させる必要はない点に注意されたい。
【0044】
相互接続構造は、更に、第2の相互接続レベル107(これより前の説明及び特許請求の範囲では上位相互接続レベルとも呼ばれている)を具える。上位相互接続レベル107には、第2の相互接続素子の製造のために上位誘電体層110内に相互接続開口108が形成される。上位誘電体層はこれより前の説明及び特許請求の範囲では第1の誘電体層とも呼ばれている。相互接続開口108の外側の上位誘電体層110の上に最上層111が堆積される。
【0045】
相互接続開口108の底面114にビア開口112が形成される。ビア開口112は開口108の底面と第1相互接続素子102との間で上位誘電体を貫通する。
【0046】
触媒層116がビア開口112の底面118上に予め堆積される。触媒層116は底面118上にカーボンナノ構造の成長を支持するのに適している。触媒層116は遷移金属が好適である触媒を含み、特にクロム(Cr),モリブデン(Mo),タングステン(W),鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),ルテニウム(Ru),パラジウム(Pd),オスミウム(Os),イリジウム(Ir),プラチナ(Pt)又はマグネシウム(Mg)又はそれらの混合物から選ばれるが、これらの元素に限定されない。ランタニド系及びアクチニド系の金属(例えばイットリウム(Y))を使用してもよい。Fe,Ni,Co,Mo及びそれらの混合物、例えば50/50(重量比)のNi及びCoの混合物又はFe及びNiの混合物又はFe又はMo混合物が好ましい。これらの遷移金属の何れかを個別に、又は列記した他の遷移金属の何れかと組み合わせてカーボンナノチューブ成長のための触媒として作用するようにクラスタ状に使用することができる。
【0047】
障壁層120が相互接続素子102と上位誘電体層110との間に堆積される。
【0048】
次に図2につき説明すると、図1の構造の上にカバー層122が非選択性で非コンフォーマルな堆積技術、例えば非選択性で非コンフォーマルな化学気相成長(CVD)技術によって堆積される。カバー層122は誘電体材料、例えばSiN,SiCN又はSiCなどからなる。これらの誘電体材料は典型的には薄い層として堆積される。他の実施例では、例えばSiCなどの低誘電率(low-k)誘電体材料または例えばAl2O3又はHfO2などの高誘電率(high-k)誘電体材料が使用される。最後に、例えばTaN又はTaなどの金属層も、これらの材料はパターンの側壁にとどまるために、カバー層として使用することができる。カバー層122は相互接続開口108の底面114のみならず側面124及び126にも堆積される。カバー層122はビア開口112内の側壁128及び130及び底面118にも堆積される。特に、非コンフォーマル堆積工程中にカバー層122の一体部分としてカバー層部分132が形成される。このカバー層部分132はビア開口112の横方向広がりL内まで延在してビア開口112のオーバハング部分を形成する。図2の断面図に示されるように、カバー層132は図1の断面図において2つの翼132.1及び132.2を有する。上面図(図示せず)では、カバー層部分はリング又は開口長方形を形成することができる。しかし、図2に示す横方向翼132.1及び132.2を与えるのみとすることもできる。一般に、カバー層部分は、ビア開口の横方向広がりLより小さく且つカーボンナノ構造がビア開口を貫通するのを阻止するのに十分なほど小さいアパーチャAをビア開口上に決定するものが好適である。図2の例では、アパーチャAはビア開口の中心に配置されている。しかし、アパーチャAはビア開口に対して中心に位置させる必要はない。
【0049】
一実施例では、アパーチャは20〜60nmの幅とする。模範例では、アパーチャは60nm又はそれ以下とする。別の模範例では、アパーチャは50nm又はそれ以下とする。上で説明したように、アパーチャの幅は次の工程でビア開口内に製造すべきカーボンナノ構造の横方向広がりにより決まる。
【0050】
実行された非コンフォーマル堆積工程は、ヒロック134で示されるように、アパーチャAの下方において、ビア開口の底面118上の触媒層116上により強いカバー層材料の堆積をもたらす。
【0051】
次の製造工程において(その結果が図3に示されている)、カバー層のヒロック134がビア開口112の底面118上の触媒層116から除去される。これはウェットディップと関連して反応性イオンエッチング(RIE)処理によって達成できる。こうして、触媒層132のもとの表面が完全に回復される。この製造工程はビア開口112の側壁128及び130上のカバー層122も薄くする。相互接続開口108の底面114上のカバー層の厚さもこの製造工程中に幾分減少される。
【0052】
次に、図4に示すように、ビア材料136の成長がビア開口120の内部で実行される。堆積されたビア材料136はカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤの形態のカーボンナノ構造138を含む。ビア材料136の堆積のためには化学気相成長プロセスを使用するのが好ましい。CVDプロセスのパラメータは、例えばアパーチャAより大きい直径dを有する導電性の円筒状カーボンナノ構造(図に模式的に示されている)を生成するように設定される。一般的に言えば、カーボンナノ構造138の直径は、カーボンナノ構造がカバー層部分132により形成されるアパーチャAを貫通し得ないほど大きい。このCVD工程中の成長条件はこの要件に適合するように設定される。従って、カーボンナノ構造138がカバー層部分132に達するとき、高さ方向の成長が自動的に停止し、要すれば成長を継続して、例えばビア開口112が完全に充填されるまでアパーチャAの下にない側面上の成長を可能にすることができる。この製造段階は図5に示されている。
【0053】
次に、第2の相互接続素子140を形成するために、相互接続開口108が相互接続材料、例えば相互接続素子102について述べた材料で充填されえる。更に、第2の相互接続素子140の外側のカバー層122及び最上層111の部分を除去する化学機械研磨(CMP)工程が実行される。
【0054】
本実施例の製造方法は相互接続スタックの更に上位の相互接続レベルに対して反復することができる。
【0055】
図7〜図11は第2の実施例による種々の製造段階における相互接続構造の一部分の概略断面図を示す。
【0056】
本例製造方法の説明は図1と同様の製造段階における相互接続構造200から出発する。本例の説明は、対応する構造要素に対して、図1〜図6の参照番号と比較して最後の2桁が同じである参照番号を用いている。例えば、図1〜図6では122で示されているカバー層は図7〜図12では222で示されている。従って、相互接続構造200の一般的構造の説明は前実施例の詳細な説明を参照されたい。以下の説明は前実施例との差に焦点が当てられている。
【0057】
図1の相互接続構造100と対照的に、図7の相互接続構造200は、誘電体ライナー211によりレベル間誘電体層210.1及びレベル内誘電体層210.2に分割された上位誘電体層210を有する。誘電体ライナー211は、カバー層222の堆積のための選択性で非コンフォーマルなCVDプロセスに有用である。従って、前製造工程における上位誘電体層210への相互接続開口208の形成は誘電体ライナー211が露出された状態で停止されている。
【0058】
相互接続開口の底面214上に誘電体ライナー211を設けるとともに、カバー層222を堆積する製造工程において適切な堆積条件を用いることによって、誘電体ライナー211(カバー層の堆積が成功する)と触媒層216(カバー層の堆積が失敗する)との間で選択堆積が達成される。本例では、選択堆積が最上層209に対しても達成され、最上層にもカバー層が堆積されない。こうして、後に実行されるCMP工程が容易になる。
【0059】
カバー層212は更に相互接続開口208の側壁224及び226も覆わず、またレベル間誘電体層210.1のビア開口の側壁228及び230上にも存在しない。
【0060】
しかし、カバー層222はビア開口212の最上部の横方向端に2つの翼232.1及び232.2を有するオーバハングカバー層部分232を形成する(図8参照)。
【0061】
次に、製造は前実施例と同様に続く。即ち、カーボンナノ構造238を含むビア材料236の成長がカバー層部分232に達するまで高さ方向hに実行される(図9)。
【0062】
この成長はビア材料236の所望の横方向拡張のために更に続けられ(図10)、この横方向拡張はビア材料236とビア開口の側壁との間に空隙を残存させてもよく、その後相互接続開口208内に金属を堆積して第2の相互接続素子240を形成する(図11)。
【0063】
図12は図11の製造段階に対応する製造段階における第3の実施例による相互接続構造300の一部分の概略断面図を示す。本例の説明は、対応する構造要素に対して、図1〜図6および図7〜図11の参照番号と比較して最後の2桁が同じである参照番号を用いている。従って、相互接続構造300の一般的構造の説明は前実施例の詳細な説明を参照されたい。以下の説明は前実施例との差に焦点が当てられている。
【0064】
ここに示される代替製造方法はビア開口212の横方向広がりの外側のカバー層部分222.1及び222.2(図11参照)を例えば反応性イオンエッチングによって除去してカバー層部分332を形成する工程を含む。次に、相互接続素子340が金属堆積によって形成される。
【0065】
図12には、ビアアパーチャが円筒状カーボンナノ構造338.1及び338.2の直径より大きい状態が示されている。しかし、ナノ構造の横方向配列のために、直径の少なくとも一部分が下方からカバー層部分332に当接し、製造中に更なる成長が停止される。触媒層316の横方向構造化によってナノ構造338.1及び338.2の横方向配列を制御することができる。
【0066】
上述した3つの実施例は、相互接続素子の形成にデュアルダマシンプロセスに基づく標準金属化方法を用いる点に注意されたい。しかし、金属相互接続素子のために提案ざれている任意の金属化集積方法を使用することができる。
【0067】
本発明を図に示し及び以上において詳細に説明したが、このような図や説明は実例及び解説のためであって、限定のためでなく、本発明は開示の実施例に限定されない。特に、本発明は相互接続構造の範囲を超えて使用でき、他の応用分野においてもカーボンナノチューブ又はナノワイヤの成長の高度の制御を提供する。他の応用分野の例には、例えばシリコン内に埋め込まれた導電性トレンチ又は回路基板上の異なる金属レベル間のビアがある。
【0068】
請求の範囲に記載されている発明の分野の当業者であれば、本明細書、図面及び特許請求の範囲の研究から、開示された実施例の他の変更例が容易に理解され、実施することができる。
【0069】
特許請求の範囲において、「具える」は、請求項に記載の要素や手順以外の要素や手順を除外するものではなく、また数を特定してない要素は複数の存在を除外するものではない。また、いくつかの手段が互いに異なる従属請求項に記載されていることのみをもって、これらの手段の組み合わせは有利に使用できないことを意味するものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性の相互接続素子を具える、基板上の相互接続構造であって、
少なくとも1つの導電性のビアが一つの相互接続レベルにおける第1の相互接続素子を異なる相互接続レベルにおける第2の相互接続素子に接続し、前記ビアは、第1の誘電体層のビア開口内を延びる導電性の円筒状カーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を具え、
少なくとも1つのカバー層部分がビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャ(d)を規定し、このアパーチャはカーボンナノ構造がこのビアアパーチャを貫通するのを阻止するのに十分なほど小さい、
ことを特徴とする相互接続構造。
【請求項2】
前記ビアアパーチャ(d)は前記ビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径の2倍以下であることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項3】
前記ビアアパーチャ(d)は前記ビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径以下であることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項4】
前記少なくとも1つのカバー層部分は、基板から第2のビア端より遠く離れた第1のビア端に配置されていることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項5】
前記ビア開口内のビア材料はカーボンナノ構造の成長を助けるのに適した触媒層の上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項6】
前記カバー層部分は誘電体材料からなることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項7】
前記カバー層部分は誘電体ライナーに設けられていることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項8】
前記カバー層部分は前記ビア開口の側壁の最上部を覆い且つ前記第2の相互接続素子と前記ビア開口の外側の前記第1の誘電体層との間に配置された誘電体ライナーに横方向に隣接することを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項9】
前記カバー層部分は、前記第1の誘電体層内の前記第1の相互接続開口の底面を覆うカバー層の一部分であり、前記第1の相互接続開口が前記第2の相互接続素子で充填されることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項10】
前記ビア材料は、高さ方向の縦軸の配向を有し前記第1の相互接続素子から前記第2の相互接続素子へ指向するカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤを具えることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項11】
一つの相互接続レベル又は基板レベルにある第1の導電性相互接続素子と、異なる相互接続レベルにある第2の導電性相互接続素子とを接続するビアを有する相互接続構造を製造する方法であって、
前記一つの相互接続レベル又は基板レベルにある前記第1の導電性相互接続素子を基板に設けるステップと、
前記第1の相互接続素子の上に誘電体層を堆積するステップと、
前記誘電体層に、前記第1の相互接続素子まで届くビア開口を製造するステップと、
前記誘電体層の上に前記ビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定するカバー層部分を製造するステップと、
前記ビア開口内に、導電性のカーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を製造するステップと、
前記ビアと接触する第2の相互接続素子を製造するステップと、
を具えることを特徴とする相互接続構造の製造方法。
【請求項12】
前記ビア開口内にビア材料を製造するステップの前に、前記カーボンナノ構造の成長を助けるのに適した触媒層を前記ビア開口の底面に製造するステップを具えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記第1の誘電体層の上にカバー層部分を製造するステップは、カバー層を前記第1の誘電体層の上面に非コンフォーマルに堆積するステップを具えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記カバー層は選択的に堆積して、前記ビア開口の底面に前記カバー層が堆積されるのを避けることを特徴とする請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
前記カバー層を非コンフォーマルに堆積するステップ中に堆積されたカバー層材料を前記ビア開口の底面から除去するステップを具えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記ビア開口の外側の前記第1の誘電体層の上面からカバー層を除去するステップを具えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記ビア開口内にビア材料を堆積するステップは、前記ビア材料が前記カバー層部分に当接するまで続けることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項18】
シングル又はデュアルダマシンプロセスの一部分として実行することを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項19】
請求項11に記載された相互接続構造を製造するステップを具える集積回路デバイスの製造方法。
【請求項1】
基板レベルの上又は上方の少なくとも2つの相互接続レベルに導電性の相互接続素子を具える、基板上の相互接続構造であって、
少なくとも1つの導電性のビアが一つの相互接続レベルにおける第1の相互接続素子を異なる相互接続レベルにおける第2の相互接続素子に接続し、前記ビアは、第1の誘電体層のビア開口内を延びる導電性の円筒状カーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を具え、
少なくとも1つのカバー層部分がビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャ(d)を規定し、このアパーチャはカーボンナノ構造がこのビアアパーチャを貫通するのを阻止するのに十分なほど小さい、
ことを特徴とする相互接続構造。
【請求項2】
前記ビアアパーチャ(d)は前記ビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径の2倍以下であることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項3】
前記ビアアパーチャ(d)は前記ビア材料内のカーボンナノ構造の外部円筒直径以下であることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項4】
前記少なくとも1つのカバー層部分は、基板から第2のビア端より遠く離れた第1のビア端に配置されていることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項5】
前記ビア開口内のビア材料はカーボンナノ構造の成長を助けるのに適した触媒層の上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項6】
前記カバー層部分は誘電体材料からなることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項7】
前記カバー層部分は誘電体ライナーに設けられていることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項8】
前記カバー層部分は前記ビア開口の側壁の最上部を覆い且つ前記第2の相互接続素子と前記ビア開口の外側の前記第1の誘電体層との間に配置された誘電体ライナーに横方向に隣接することを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項9】
前記カバー層部分は、前記第1の誘電体層内の前記第1の相互接続開口の底面を覆うカバー層の一部分であり、前記第1の相互接続開口が前記第2の相互接続素子で充填されることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項10】
前記ビア材料は、高さ方向の縦軸の配向を有し前記第1の相互接続素子から前記第2の相互接続素子へ指向するカーボンナノチューブ又はカーボンナノワイヤを具えることを特徴とする請求項1記載の相互接続構造。
【請求項11】
一つの相互接続レベル又は基板レベルにある第1の導電性相互接続素子と、異なる相互接続レベルにある第2の導電性相互接続素子とを接続するビアを有する相互接続構造を製造する方法であって、
前記一つの相互接続レベル又は基板レベルにある前記第1の導電性相互接続素子を基板に設けるステップと、
前記第1の相互接続素子の上に誘電体層を堆積するステップと、
前記誘電体層に、前記第1の相互接続素子まで届くビア開口を製造するステップと、
前記誘電体層の上に前記ビア開口の横方向広がり内まで延在してビアアパーチャを規定するカバー層部分を製造するステップと、
前記ビア開口内に、導電性のカーボンナノ構造を含む導電性ビア材料を製造するステップと、
前記ビアと接触する第2の相互接続素子を製造するステップと、
を具えることを特徴とする相互接続構造の製造方法。
【請求項12】
前記ビア開口内にビア材料を製造するステップの前に、前記カーボンナノ構造の成長を助けるのに適した触媒層を前記ビア開口の底面に製造するステップを具えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記第1の誘電体層の上にカバー層部分を製造するステップは、カバー層を前記第1の誘電体層の上面に非コンフォーマルに堆積するステップを具えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記カバー層は選択的に堆積して、前記ビア開口の底面に前記カバー層が堆積されるのを避けることを特徴とする請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
前記カバー層を非コンフォーマルに堆積するステップ中に堆積されたカバー層材料を前記ビア開口の底面から除去するステップを具えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記ビア開口の外側の前記第1の誘電体層の上面からカバー層を除去するステップを具えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記ビア開口内にビア材料を堆積するステップは、前記ビア材料が前記カバー層部分に当接するまで続けることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項18】
シングル又はデュアルダマシンプロセスの一部分として実行することを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項19】
請求項11に記載された相互接続構造を製造するステップを具える集積回路デバイスの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2010−503191(P2010−503191A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526100(P2009−526100)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058999
【国際公開番号】WO2008/028851
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【出願人】(508233179)エスティー マイクロエレクトロニクス クロル2 エスエイエス (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058999
【国際公開番号】WO2008/028851
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【出願人】(508233179)エスティー マイクロエレクトロニクス クロル2 エスエイエス (1)
【Fターム(参考)】
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