Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
真空紫外光用マスク、真空紫外光によるパターン形成体の製造方法および真空紫外光によるパターン形成体製造装置
説明

真空紫外光用マスク、真空紫外光によるパターン形成体の製造方法および真空紫外光によるパターン形成体製造装置

【課題】真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を、高感度で製造できる真空紫外光用メタルマスクを提供する。
【解決手段】パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置し、反応性ガスの存在下において上記メタルマスクを介して上記パターン形成面に真空紫外光を照射することにより、上記パターン形成面がパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造する方法に用いられる真空紫外光用メタルマスク10であって、金属薄板からなり、開口部2を有するメタルマスク本体1と、上記開口部を架橋するように形成されたブリッジ部分3とを有し、かつ、上記パターン形成用基板101上に配置された際に、上記パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、上記ブリッジ部分が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空紫外光を用いたパターン形成体の製造方法等に関するものであり、より詳しくはメタルマスクを用いてパターン状に真空紫外光照射処理を行うパターン形成体の製造方法、当該製造方法に用いられる真空紫外光用マスク、および当該製造方法を実施するためのパターン形成体製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、基材上に図案、画像、文字、回路等の種々のパターンを形成するパターン形成体の製造方法としては、様々な方法が提案されている。このようなパターン形成体の製造方法の代表的なものとしては、例えば、平版印刷や、オフセット印刷、ヒートモード記録材料を用いた平版印刷原版を作製する印刷法があり、このような印刷法は簡易的にパターン形成体を製造できるという利点を有することから広く用いられてきた。
【0003】
一方、近年では、上記印刷法に代わる方法としてフォトリソグラフィー法が主流となってきている。フォトリソグラフィー法とは、例えば、基材上に塗布したフォトレジスト層にパターン露光を行い、露光後、フォトレジストを現像し、さらにエッチングを行ったり、フォトレジストに機能性を有する物質を用いて、フォトレジストの露光によって目的とするパターンを直接形成することによりパターン形成体を製造する方法である。このようなフォトリソグラフィー法は、従来の印刷法に比べて高精細なパターニングが施されたパターン形成体を製造することが可能であるということから、例えば、液晶表示装置に用いられるカラーフィルターの製造方法等に用いられている。
【0004】
しかしながら、このようなフォトリソグラフィー法においては、フォトレジストを用いるとともに、露光後に液体現像液によって現像を行ったり、エッチングを行う必要があるため、廃液を処理する必要が生じる等の問題があることからフォトリソグラフィー法を用いたパターン形成体の製造方法は必ずしも生産性の高いものではなかった。また、フォトレジストとして機能性の物質を用いた場合には、現像の際に使用されるアルカリ液等によって劣化する等の問題もあり、材料選択の幅が狭いということも指摘されていた。
【0005】
このような状況において、特許文献1には、真空紫外光を用いるパターン形成体の製造方法が開示されている。特許文献1に開示された方法は、基材および上記基材上に形成された有機物からなる有機分子膜を有するパターン形成用基板に、フォトマスクを介して上記有機分子膜にパターン状に真空紫外光を照射することにより、上記有機分子膜を分解除去し、パターン形成体を製造する方法である。このような真空紫外光を用いる方法は、フォトリソグラフィー法の欠点であった現像液の使用等を必要としないドライプロセスであるため、高生産性でパターン形成体を製造することができる点において有用である。
【0006】
ところで、特許文献1に開示されているような真空紫外光によるパターンの形成は、有機分子膜が真空紫外光の作用により分解除去されて行われるものである。すなわち、真空紫外光の照射が行われると、有機分子膜の有機物の分子結合が、真空紫外光の作用により切断されたり、また酸素の存在下、酸素が励起されて発生する酸素原子ラジカルが有機物に作用を及ぼすことにより、有機分子膜の有機物が分解物となり、この分解物がパターン形成用基板上から揮発除去されることで、パターンが形成されるものである。
このようなことから、真空紫外光を用いるパターン形成体の製造方法においては、パターンを形成する基材表面に、常時真空紫外光と作用する酸素を存在させておくことが必要となる。
【0007】
しかしながら、特許文献1のようなフォトマスクを用いる方法では、有機分子膜とフォトマスクとが近接しているため、真空紫外光を連続照射すると真空紫外光と作用する酸素が不足してしまい、結果として真空紫外光によるパターン形成の感度が低下してしまうという問題点があった。
【0008】
このような問題点に鑑み、本発明者らはメタルマスクを用いて真空紫外光によるパターン形成体を製造することを可能にする発明を完成している(特許文献2)。このようなメタルマスクを用いる方法は、真空紫外光を用いて高精細なパターン状の真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を高感度で製造できるという点において、特許文献1に記載されたような従来の方法に比べて著しく利点を有するものである。
【0009】
しかしながら、上記メタルマスクはその性質上、パターンを高精細化するとそれに伴って厚みが薄くなる傾向を有することから、特許文献2に記載されたようなメタルマスクを用いる方法においても、例えば、上記メタルマスクとして比較的開口部が大きく形成されたものや、複雑な形状に開口部が形成されたもの等、高精細なパターン状に開口部が形成されたメタルマスクを用いた場合は、パターン形成体を製造する際に開口部の形状が変形してしまい、当初予定していたパターン状に真空紫外光照射処理を行うことが困難になるおそれがあった。
【0010】
【特許文献1】特開2001−324816号公報
【特許文献2】特開2007−178783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を、高感度で製造できる真空紫外光用メタルマスク、これが用いられた真空紫外光によるパターン形成体の製造方法、および当該製造方法を実施可能な真空紫外光によるパターン形成体の製造装置を提供することを主目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明は、パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置し、反応性ガスの存在下において上記メタルマスクを介して上記パターン形成面に真空紫外光を照射することにより、上記パターン形成面がパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造する方法に用いられる真空紫外光用メタルマスクであって、金属薄板からなり、開口部を有するメタルマスク本体と、上記開口部を架橋するように形成されたブリッジ部分とを有し、かつ、上記パターン形成用基板上に配置された際に、上記パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、上記ブリッジ部分が形成されていることを特徴とする、真空紫外光用メタルマスクを提供する。
【0013】
本発明の真空紫外光用メタルマスクによれば、開口部が上記ブリッジ部分によって架橋されていることにより、上記開口部を高精細かつ複雑な形状に形成したとしても、開口部の形状が変形することを防止できる。また、本発明の真空紫外光用メタルマスクが、上記パターン形成用基板上に配置された際に、上記パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、上記ブリッジ部分が形成されていることにより、本発明の真空紫外光用メタルマスクを用いてパターン形成体を製造する際に、ブリッジ部分によって真空紫外光が遮蔽され、ブリッジ部分の下側に位置するパターン形成面が真空紫外光照射処理されなくなることを防止することができる。
このため、本発明の真空紫外光用メタルマスクによれば、真空紫外光を用いて、高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を、高感度で製造することができる。
【0014】
本発明の真空紫外光用メタルマスクにおいては、上記ブリッジ部分の厚みが、上記メタルマスク本体の厚みより薄いことが好ましい。また、上記ブリッジ部分は、少なくとも一方の面からのハーフエッチングにより形成されたものであることが好ましい。これにより反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように上記ブリッジ部分を形成することが容易になるからである。
【0015】
また本発明の真空紫外光用メタルマスクにおいては、上記ブリッジ部分の幅が5μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。これにより、本発明の真空紫外光用メタルマスクを用いてパターン形成体を製造する際に、上記ブリッジ部分の下部に形成される空隙に十分に真空紫外光を回り込ませることが可能になり、ブリッジ部分の下部に位置するパターン形成面が真空紫外光照射処理が施されなくなることを、より効果的に防止することができるからである。
【0016】
また上記課題を解決するために本発明は、パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上に、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクを配置するメタルマスク配置工程と、反応性ガスの存在下において、上記真空紫外光用メタルマスクを介して上記パターン形成面に真空紫外光を照射する真空紫外光照射工程と、を有することを特徴とする真空紫外光によるパターン形成体の製造方法を提供する。
【0017】
本発明によればパターン状に真空紫外光照射処理を行うために用いられるメタルマスクとして、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクが用いられているため、真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を高感度で製造することができる。
【0018】
本発明においては、上記メタルマスク配置工程が上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成用基板の上記パターン形成面とは反対面側から磁石によって固定するものであることが好ましい。これにより、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクとして、高精細かつ複雑なパターンが形成され、かつ厚みが薄いものを用いた場合であっても、上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成面上に密接させた状態で固定できるため、上記パターン形成面が高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造することができるからである。
【0019】
さらに本発明は、パターン形成用基板を支持する、パターン形成用基板支持部と、上記パターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面上配置されるように設置された真空紫外光用メタルマスクと、上記パターン形成用基板支持部に支持されたパターン形成用基板のパターン形成面に上記真空紫外光用メタルマスクを介して真空紫外光を照射する真空紫外光照射部と、を有する真空紫外光によるパターン形成体製造装置であって、上記真空紫外光用メタルマスクが、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクであることを特徴とする、真空紫外光によるパターン形成体製造装置を提供する。
【0020】
本発明によれば、上記真空紫外光メタルマスクが、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクであることにより、真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確な真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を高感度で製造することができる。また、本発明の真空紫外光によるパターン形成体製造装置は、上記本発明に係る真空紫外光によるパターン形成体の製造方法を好適に実施することができる。
【0021】
また、本発明の真空紫外光によるパターン形成体の製造装置は、上記真空紫外光用メタルマスクを、上記パターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面とは反対面側から磁力によって固定する磁力発生部を有することが好ましい。これにより、上記メタルマスク支持部に支持される真空紫外光用メタルマスクとして、高精細かつ複雑なパターンが形成され、かつ厚みが薄いものが用いられた場合であっても、上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成面上に密接させた状態で固定できるため、上記パターン形成面がパターン通りに、正確に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造することができるからである。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を、高感度で製造できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、真空紫外光用メタルマスク、真空紫外光によるパターン形成体の製造方法、および真空紫外光によるパターン形成体製造装置に関するものである。
以下、これらの各発明について順に説明する。
【0024】
A.真空紫外光用メタルマスク
まず、本発明の真空紫外光用メタルマスクについて説明する。上述したように本発明の真空紫外光用メタルマスクは、パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置し、反応性ガスの存在下において上記メタルマスクを介して上記パターン形成面に真空紫外光を照射することにより、上記パターン形成面がパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造する方法に用いられるものであって、金属薄板からなり、開口部を有するメタルマスク本体と、上記開口部を架橋するように形成されたブリッジ部分とを有し、かつ、上記パターン形成用基板上に配置された際に、上記パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、上記ブリッジ部分が形成されていることを特徴とするものである。
【0025】
このような本発明の真空紫外光用メタルマスクについて説明するために、先に本発明の真空紫外光用メタルマスクの用途である、真空紫外光によるパターン形成体の製造方法について説明する。本発明の真空紫外光用メタルマスクは、パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置し、反応性ガスの存在下において上記メタルマスクを介して上記パターン形成面に真空紫外光を照射することにより、上記パターン形成面がパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造する、いわゆる真空紫外光リソグラフィー法に用いられるものである。
【0026】
このような真空紫外光リソグラフィー法の具体例について図を参照しながら説明する。図1は本発明の真空紫外光用メタルマスクの用途である真空紫外光によるパターン形成体の製造方法の一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の真空紫外光用メタルマスクは、真空紫外光が照射されることによって真空紫外光照射処理されることが可能なパターン形成面Pを有するパターン形成用基板101を用い(図1(a))、上記パターン形成用基板101のパターン形成面P上に、メタルマスク102を配置するメタルマスク配置工程と(図1(b))、反応性ガスの存在下において、メタルマスク102を介して上記パターン形成面Pに真空紫外光(VUV)を照射する真空紫外光照射工程(図1(c))と、を有することにより、パターン形成面Pがパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体100を製造する(図1(d))、真空紫外光によるパターン形成体の製造方法に用いられるものである。すなわち、本発明の真空紫外光用メタルマスクは、上記図1におけるメタルマスク102として用いられるものである。
【0027】
次に、本発明の真空紫外光用メタルマスクについて図を参照しながら説明する。図2は本発明の真空紫外光用メタルマスクの一例を示す概略図である。図2(a)に例示するように、本発明の真空紫外光用メタルマスク10は、金属薄板からなり、開口部2を有するメタルマスク本体1と、上記メタルマスク本体1の開口部2を架橋するように形成されたブリッジ部分3とを有するものである。
また図2(b)は、図2(a)におけるX−X’線矢視断面図である。図2(b)に例示するように、本発明の真空紫外光用メタルマスク10は、実際に、真空紫外光リソグラフィー法において、パターン形成用基板101上に配置された際に、上記パターン形成用基板101のパターン形成面とブリッジ部分3との間に反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、上記ブリッジ部分3が形成されていることを特徴とするものである。
【0028】
本発明の真空紫外光用メタルマスクによれば、開口部が上記ブリッジ部分によって架橋されていることにより、上記開口部を高精細かつ複雑な形状に形成したとしても、開口部の形状が変形することを防止できる。また、本発明の真空紫外光用メタルマスクが、上記パターン形成用基板上に配置された際に、上記パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、上記ブリッジ部分が形成されていることにより、本発明の真空紫外光用メタルマスクを用いてパターン形成体を製造する際に、ブリッジ部分によって真空紫外光が遮蔽され、ブリッジ部分の下側に位置するパターン形成面が真空紫外光照射処理されなくなることを防止することができる。
このため、本発明の真空紫外光用メタルマスクによれば、真空紫外光を用いて、高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を、高感度で製造することができる。
【0029】
本発明の真空紫外光用メタルマスクは、メタルマスク本体と、ブリッジ部分とを有するものである。
以下、本発明のメタルマスクに用いられる各構成について順に説明する。
【0030】
1.ブリッジ部分
まず、本発明の真空紫外光用メタルマスクに用いられるブリッジ部分について説明する。本発明に用いられるブリッジ部分は、メタルマスク本体に形成された開口部を架橋するように形成され、上記開口部の形状が変形してしまうことを防止する機能を有するものである。そして、本発明に用いられるブリッジ部分は、本発明の真空紫外光用メタルマスクがパターン形成用基板上に配置された際に、パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙ができるように、形成されていることを特徴とするものである。
以下、このようなブリッジ部分について詳細に説明する。
【0031】
上述したように本発明に用いられるブリッジ部分は、本発明の真空紫外光用メタルマスクが真空紫外光リソグラフィー法に用いられ、パターン形成用基板上に配置された際に、パターン形成面とブリッジ部分との間に上記反応性ガスが通流可能な空隙(以下、当該空隙を「真空紫外光照射処理用空隙」と称する場合がある。)ができるように、形成されていることを特徴とするものである。したがって、上記ブリッジ部分が形成されている態様としては、上記真空紫外光照射処理用空隙を所望の大きさにできる態様であれば特に限定されるものではない。このような態様としては、例えば、メタルマスク本体に形成された開口部を架橋するようにアーチ状に形成された態様であってもよく、あるいは直線状に形成された態様であってもよい。
【0032】
本発明におけるブリッジ部分が形成されている態様について図を参照しながら説明する。図3は、本発明におけるブリッジ部分が形成されている態様の一例を示す概略図である。図3に例示するように、本発明におけるブリッジ部分3は、メタルマスク本体1における開口部2を架橋するようにアーチ状に形成された態様であってもよく(図3(a)、(b))、あるいは直線状に形成された態様であってもよい(図3(c)、(d))。
【0033】
本発明におけるブリッジ部分はこれらのいずれの態様で形成されたものであってもよいが、なかでもメタルマスク本体における開口部を架橋するように直線状に形成された態様であることが好ましい。このような態様のブリッジ部分は、少なくとも一方の面からのハーフエッチングにより、上記開口部と同時に容易に形成することができるからである。すなわち、後述するように本発明の真空紫外光用メタルマスクは、金属薄板を用い、当該金属薄板を一方の面から所望のパターンでハーフエッチングした後、逆の面から同一のパターンでハーフエッチングすることにより製造することができるが、このとき、ブリッジ部分に相当する位置については一方の面からのハーフエッチングしか行わないか、あるいはブリッジ部分に相当する位置についてはエッチングの条件を弱めることによって、上記ブリッジ部分と上記開口部とを同時に形成することができる。このような製造方法上の利点を考慮すると、本発明におけるブリッジ部分は、一方の面からのハーフエッチングにより形成されたものであることが特に好ましい。
【0034】
また、本発明におけるブリッジ部分によって形成される真空紫外光照射処理用空隙の大きさとしては、本発明の真空紫外光用メタルマスクを用いて実施される真空紫外光リソグラフィー法に用いられる真空紫外光の波長や、ブリッジ部分の厚み、あるいはブリッジ部分の幅等に応じて、上記真空紫外光照射処理用空隙に酸素等の反応性ガスを存在させることができ、かつ真空紫外光を回り込ませることができる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明におけるブリッジ部分によって形成される真空紫外光照射処理用空隙は、高さが1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、30μm以上であることがさらに好ましい。上記真空紫外光照射処理用空隙の高さが上記範囲よりも低いと、上記真空紫外光照射処理用空隙内に反応性ガスを通流させたり、あるいは真空紫外光を回り込ませることが困難となる場合があるからである。
【0035】
また、本発明に用いられるブリッジ部分は後述するメタルマスク本体よりも厚みが薄いものであることが好ましい。これにより、本発明におけるブリッジ部分によって形成される真空紫外光照射処理用空隙に、十分に真空紫外光を回り込ませることが容易になるからである。
【0036】
本発明におけるブリッジ部分は、後述するメタルマスク本体に形成された開口部を架橋するように形成されたものであるが、1つの開口部に対して形成されるブリッジ部分の数は特に限定されるものではなく、開口部の形状等に応じて適宜その数を決定することができる。したがって、本発明において、1つの開口部に対して形成されるブリッジ部分の数は、1つであってもよく、あるいは複数であってもよい。
【0037】
図4は、本発明の真空紫外光用メタルマスクにおいてブリッジ部分が形成されている一例を示す概略図である。図4に例示するように、本発明の真空紫外光用メタルマスクにおいてブリッジ部分が形成されている態様としては、1つの開口部2に対してブリッジ部分3が1つのみ形成されている態様であってもよく(図4(a))、あるいは1つの開口部2に対して複数のブリッジ部分3が形成されている態様であってもよい(図4(b)、(c))。
【0038】
本発明におけるブリッジ部分はこれらのいずれの態様で形成されたものであってもよいが、なかでも1つの開口部に対して複数のブリッジ部分が形成されていることが好ましい。これにより、開口面積が小さく、複雑に屈曲した開口部が形成されている場合であっても、当該開口部が変形することを効果的に防止することができるからである。
【0039】
本発明におけるブリッジ部分に用いられる材料としては、ブリッジ部分を所望の形態で形成できるものであれば特に限定されるものではないが、通常、後述するメタルマスク本体と同一の金属材料が用いられる。このような金属材料については、後述する「2.メタルマスク本体」の項において説明するため、ここでの説明は省略する。
【0040】
2.メタルマスク本体
次に、本発明に用いられるメタルマスク本体について説明する。本発明に用いられるメタルマスク本体は金属薄板からなるものであり、開口部を有するものである。
【0041】
本発明に用いられるメタルマスク本体は金属薄板からなるものであるが、本発明に用いられる金属薄板を構成する金属材料としては、真空紫外光を遮蔽できるものであれば特に限定されるものではない。このような金属材料としては、例えば、42アロイ、46アロイ、インバー材等のNi−Fe系や、SUS403、その他の鋼板等のFe系材料を挙げることができる。本発明においてはこれらのいずれの金属材料であっても好適に用いることができるが、なかでも42アロイが好適に用いられる。
【0042】
なお、本発明に用いられる金属材料は1種類のみであってもよく、あるいは2種類以上であってもよい。
【0043】
また、上記金属薄板の厚みとしては、所望の形状の開口部パターンを形成できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、なかでも5μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、10μm〜200μmの範囲内であることがより好ましく、50μm〜100μmの範囲内であることがさらに好ましい。一般的に厚みが厚くなると高精細なパターン状の開口部を形成することが困難になる場合があるからである。また厚みが上記範囲よりも薄いと、本発明の真空紫外光用メタルマスクが変形しやすくなってしまい、マスクに形成されたパターン通りに真空紫外光照射処理を行うことが困難になる場合があるからである。
【0044】
なお、本発明に用いられるメタルマスク本体は開口部を有するものであるが、当該開口部の形状等については、本発明の真空紫外光用メタルマスクを用いて形成するパターン形成体の用途等に応じて、適宜決定することができる。
【0045】
3.真空紫外光用メタルマスクの製造方法
次に、本発明の真空紫外光用メタルマスクの製造方法について説明する。本発明の真空紫外光用メタルマスクは、金属薄板をエッチングすることによって製造することができる。ここで、本発明の真空紫外光用メタルマスクを製造するために金属薄板をエッチングする方法としては、金属薄板を所望のパターン状にエッチングし、開口部を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このようなエッチング方法としては、一般的に公知のエッチング方法を用いることができる。なかでも本発明の真空紫外光用メタルマスクを製造するために好適に用いられるエッチング方法としては、次のような方法を挙げることができる。
【0046】
(第1の方法)
まず、第1の方法としては、以下の工程を順に行う方法を挙げることができる。
(1)金属薄板の両面に感光性レジストを塗布し、所定のパターン版を用いて、抜き部分となる部位には両面に開口部を持つとともにブリッジ部分となる部位には他方の面のみに開口部を持つ所定形状のレジストパターンを形成した後、ブリッジ部分に対応する開口部のない他方の面に再剥離が可能なフィルムを貼り付ける工程。
(2)両面に所定形状のレジストパターンが形成され、他方の面にフィルムを貼り付けてなる金属薄板に対して腐蝕液による第1回目のエッチング加工をブリッジ部分として残す厚さに達するまで行った後、他方の面にあるフィルムを剥離する工程。
(3)ブリッジ部分に対応する開口部のある一方の面側をレジストパターニングの上からエッチング抵抗層で覆う工程。
(4)エッチング抵抗層を設けた金属薄板に対して腐蝕液による第2回目のエッチング加工を行い、抜き部分を貫通させる工程。
(5)エッチング抵抗層とレジストパターンを剥離する工程。
【0047】
(第2の方法)
次に、第2の方法としては、以下の工程を順に行う方法を挙げることができる。
(1)金属薄板の両面に感光性レジストを塗布し、所定のパターン版を用いて、抜き部分となる部位には両面に開口部を持つとともにブリッジ部分となる部位には他方の面のみに開口部を持つ所定形状のレジストパターンを形成する工程。
(2)所定形状のレジストパターンが形成された金属薄板の両面から腐蝕液による第1回目のエッチング加工を抜き部分が貫通する手前であってブリッジ部分が他方の面側に形成されるまで行う工程。
(3)ブリッジ部分に対応する開口部のある一方の面側をレジストパターニングの上からエッチング抵抗層で覆う工程。
(4)エッチング抵抗層を設けた金属薄板に対して腐蝕液による第2回目のエッチング加工を行い、抜き部分を貫通させる工程。
(5)エッチング抵抗層とレジストパターンを剥離する工程。
【0048】
(第3の方法)
次に、第3の方法としては、以下の工程を順に行う方法を挙げることができる。
(1)金属薄板の両面に感光性レジストを塗布し、所定のパターン版を用いて、抜き部分となる部位には両面に開口部を持つとともにブリッジ部分となる部位には他方の面のみに開口部を持つ所定形状のレジストパターンを形成した後、ブリッジ部分に対応する開口部のある一方の面に再剥離が可能なフィルムを貼り付ける工程。
(2)両面に所定形状のレジストパターンが形成され、一方の面に再剥離が可能なフィルムを貼り付けてなる金属薄板に対して腐蝕液による第1回目のエッチング加工を板厚方向の深さが所定量になるまで行った後、再剥離が可能なフィルムを剥離する工程。
(3)ブリッジ部分に対応する開口部のない他方の面側をレジストパターニングの上からエッチング抵抗層で覆う工程。
(4)エッチング抵抗層を設けた金属薄板に対して腐蝕液による第2回目のエッチング加工を行い、抜き部分を貫通させるとともに他方の面側にブリッジ部分を形成する工程。
(5)エッチング抵抗層とレジストパターンを剥離する工程。
【0049】
(第4の方法)
次に、第4の方法としては、以下の工程を順に行う方法を挙げることができる。
(1)金属薄板の両面に感光性レジストを塗布し、所定のパターン版を用いて、抜き部分となる部位及びブリッジ部分となる部位ともにそれぞれ両面に開口部を持つ所定形状のレジストパターンを形成する工程。
(2)所定形状のレジストパターンが形成された金属薄板の両面から腐蝕液による第1回目のエッチング加工をブリッジ部分として残す厚さに達するまで行う工程。
(3)抜き部分に対応する開口部のうちの一方の開口部だけを残して両面をエッチング抵抗層で覆う工程。
(4)エッチング抵抗層を設けた金属薄板に対して腐蝕液による第2回目のエッチング加工を行い、抜き部分を貫通させるとともに厚さ方向の真ん中を残してブリッジ部分を形成する工程。
(5)エッチング抵抗層とレジストパターンを剥離する工程。
【0050】
B.真空紫外光用によるパターン形成体の製造方法
次に、本発明の真空紫外光によるパターン形成体の製造方法(以下、単に「本発明のパターン形成体の製造方法」と称する場合がある。)について説明する。上述したように本発明のパターン形成体の製造方法は、パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上に、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクを配置するメタルマスク配置工程と、反応性ガスの存在下において、上記真空紫外光用メタルマスクを介して上記パターン形成面に真空紫外光を照射する真空紫外光照射工程と、を有することを特徴とするものである。
【0051】
このような本発明のパターン形成体の製造方法について図を参照しながら説明する。図5は本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示す概略図である。図5に例示するように、本発明のパターン形成体の製造方法は、パターン形成用基板20’を用い(図5(a))、上記パターン形成用基板20’のパターン形成面P上に、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスク10を配置するメタルマスク配置工程と(図5(b))、反応性ガスの存在下において、上記真空紫外光用メタルマスク10を介して上記パターン形成面Pに真空紫外光を照射する真空紫外光照射工程と(図5(c))、を有し、パターン形成用基板20’のパターン形成面Pがパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体20を製造するものである(図5(d))。
【0052】
本発明によればパターン状に真空紫外光照射処理を行うために用いられるメタルマスクとして、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクが用いられているため、真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確に真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を高感度で製造することができる。
【0053】
本発明のパターン形成体の製造方法は、少なくともメタルマスク配置工程と、真空紫外光照射工程とを有するものであり、必要に応じて他の工程を有してもよいものである。
以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
【0054】
1.メタルマスク配置工程
まず、本発明に用いられるメタルマスク配置工程について説明する。本工程は、パターン形成用基板を用い、上記パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置する工程であり、上記メタルマスクとして上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクが用いられることを特徴とするものである。
以下、このようなメタルマスク配置工程について説明する。
【0055】
(1)パターン形成用基板
まず、本工程に用いられるパターン形成用基板について説明する。本工程に用いられるパターン形成用基板は、後述する真空紫外光照射工程において、パターン形成面に真空紫外光がパターン状に照射されることによって、パターン形成面がパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を構成することができるものである。
ここで、上記「パターン形成面」とは、パターン形成用基板のうち本工程において真空紫外光用メタルマスクが配置され、真空紫外光照射処理される表面を指すものとする。
【0056】
本工程に用いられるパターン形成用基板としては、一般的に、真空紫外光照射によってパターン形成面に所望の真空紫外光照射処理が施されるものが用いられる。このようなパターン形成用基板としては、真空紫外光照射処理によって所望の特性変化が生じる特性変化材料からなる単一層の構成を有する特性変化基板であってもよく、また、任意の支持基板上に真空紫外光照射処理によって所望の特性が変化する特性変化層が積層された構成を有する特性変化型積層体であってもよい。
また、上記パターン形成用基板としては、任意の支持基板上に真空紫外光照射処理によって酸化分解される分解除去材料からなる分解除去層が積層された構成を有する分解除去型積層体であってもよい。
ここで、上記分解除去層と上記特性変化層とは、前者が真空紫外光照射によって完全に除去されてしまうものであるのに対し、後者は真空紫外光照射によって表面の特性が変化するが、特性変化層自体は残存する点において異なるものである。
以下、このような上記特性変化基板、上記特性変化型積層体、および、上記分解除去型積層体について説明する。
【0057】
(特性変化基板)
まず、上記特性変化基板について説明する。上記特性変化基板を構成する上記特性変化材料としては、所望の自己支持性を発現することができ、かつ、本発明により製造されるパターン形成体の用途等に応じて所望の特性変化が生じる材料であれば特に限定されるものではない。このような特性変化材料の真空紫外光照射によって変化が生じる特性としては、例えば、濡れ性、特定の物質との接着性、表面粗さ、化学結合性等を例示することができる。なかでも本工程においては、上記特性変化材料として真空紫外光の作用により表面の濡れ性が変化するものを用いることが好ましい。このような特性変化材料を用いることにより、例えば、本発明により製造されるパターン形成体を、パターン形成面にパターン状に機能性塗工液を塗布するのに好適なものにすることができるからである。
【0058】
このような真空紫外光の作用により表面の濡れ性が変化する特性変化材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、セルローストリアセテート等のポリマーを挙げることができる。
【0059】
また、上記特性変化基板の厚みは本発明により製造されるパターン形成体の用途等に応じて、任意に決定すればよいが、通常0.01mm〜5mmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.1mm〜1mmの範囲内であることが好ましく、特に0.2mm〜0.4mmの範囲内であることが好ましい。
【0060】
(特性変化型積層体)
次に、上記特性変化型積層体について説明する。上記特性変化型積層体を構成する上記特性変化層としては、真空紫外光照射により表面の特性が変化するものであれば特に限定されない。このような真空紫外光との作用によって変化する特性としては、例えば、濡れ性、特定の物質との接着性、表面粗さ、化学結合性等を例示することができる。なかでも本工程においては、上記特性変化層として、真空紫外光の作用により表面の濡れ性が変化するものを用いることが好ましい。このような特性変化層を用いることにより、本発明により製造されるパターン形成体を、パターン形成面にパターン状に機能性塗工液を塗布するのに好適なものにすることができるからである。
【0061】
このような真空紫外光の作用により濡れ性が変化する特性変化層としては、例えばオルガノポリシロキサンを含有する層等を用いることができる。より具体的には特開2001−074928号公報に記載されているようなオルガノポリシロキサン等を含有する層を用いることができる。また、このようなオルガノポリシロキサンの他に、界面活性剤や添加剤等を用いることができる。このような添加剤については例えば、特開2001−074928号公報に記載されているようなものを挙げることができる。
【0062】
上記特性変化層の膜厚としては、特性変化層の種類や本発明により形成されるパターン形成体の用途等に応じて適宜選択されるものであるが、通常、0.01μm〜1mmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.1μm〜0.1mmの範囲内であることが好ましい。
【0063】
なお、上記特性変化型積層体に用いられる支持基板としては、上記特性変化層を支持することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、本発明により製造されるパターン形成体の用途等に応じて適宜選択して用いることができる。このような支持基板としては、例えば、有機材料からなるもの、または、無機材料からなるものを挙げることができ、より具体的には、樹脂製フィルム、ガラス、セラミック、金属からなるもの等を挙げることができる。
【0064】
(分解除去型積層体)
次に、上記分解除去型積層体について説明する。上記分解除去型積層体の分解除去層としては、真空紫外光照射により分解除去される層であれば特に限定されない。このような分解除去層としては、例えば、LB膜、交互吸着膜等の薄膜等を挙げることができる。
【0065】
上記分解除去層の厚みとしては、分解除去層を構成する材料等に応じて真空紫外光を所望量照射した際に、分解除去層を分解除去できる範囲内であれば特に限定されない。なかでも本工程においては上記厚みが0.01mm〜5mmの範囲内であることが好ましく、特に0.1mm〜1mmの範囲内であることが好ましく、さらには0.2mm〜0.4mmの範囲内であることが好ましい。
【0066】
なお、上記分解除去型積層体に用いられる支持基板としては、上記分解除去層を支持することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、本発明により製造されるパターン形成体の用途等に応じて適宜選択して用いることができる。上記特性変化型積層体に用いられる支持基板と同様であるためここでの説明は省略する。
【0067】
本工程においては上記特性変化基板、上記特性変化型積層体、および、上記分解除去型積層体のいずれであってもパターン形成用基板として好適に用いることができる。上記パターン形成用基板として上記分解除去型積層体を用いた場合、本発明により製造されるパターン形成体は真空紫外光が照射された部位と、真空紫外光が照射されていない部位とが異なる材料から構成されるものになる。
【0068】
(2)真空紫外光用メタルマスク
本工程に用いられる真空紫外光用メタルマスクは、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクである。したがって、本工程に用いられる真空紫外光用メタルマスクについては、上記「A.真空紫外光用メタルマスク」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0069】
(3)真空紫外光用メタルマスクの配置方法
次に、本工程において上記パターン形成用基板のパターン形成面上に真空紫外光用メタルマスクを配置する方法について説明する。本工程において真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成用基板のパターン形成面に配置する方法としては、上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成面上の所定の位置に配置できる方法であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程において真空紫外光用メタルマスクを配置する方法は、上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成用基板の上記パターン形成面とは反対面側から磁石によって固定することを伴うものであることが好ましい。これにより、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクとして、高精細かつ複雑なパターン状の開口部が形成され、かつ厚みが薄いものを用いた場合であっても、上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成面上に密接させた状態で固定できるため、上記パターン形成面が高精細なパターン状に正確に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造することができるからである。
すなわち、本発明のパターン形成体の製造方法は、上記パターン形成用基板のパターン形成面上に真空紫外光用メタルマスクを介して真空紫外光を照射する方法を採用しているが、上記メタルマスクはその性質上パターンを高精細化するとそれに伴って厚みが薄くなる傾向を有している。そして、厚みが薄いメタルマスクは平面性に欠け、表面が波打つように変形する傾向があることから、これを単にパターン形成面上に配置するのみではパターン形成面とメタルマスクとの間に隙間が生じることが不可避となってしまう。また、真空紫外光は指向性のない分散光であることから、このような隙間があるとその部位にも真空紫外光が照射されてしまい、高精細なメタルマスクを用いたとしてもそれに対応したパターンを形成することができないという事態が生じる可能性がある。
しかしながら、本工程において真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成面とは反対側から磁石によって固定することにより、たとえ高精細で厚みの薄いメタルマスクを用いた場合であっても、上記メタルマスクを上記パターン形成面上に隙間の無いように密接させた状態で固定できるため、上記パターン形成面が高精細なパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造することができることになるのである。
【0070】
本工程において真空紫外光用メタルマスクを上述したように磁石を用いて固定する方法としては、上記パターン形成用基板のパターン形成面とは反対面側から上記磁石の磁力によって固定できる方法であれば特に限定されない。このような方法としては、例えば、パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置した後に、上記パターン形成用基板のパターン形成面とは反対面側に上記磁石を配置することにより固定する方法、および、上記磁石上にパターン形成用基板を配置した後に、上記磁石上に配置されたパターン形成用基板の表面(パターン形成面)にメタルマスクを配置することにより固定する方法等を挙げることができる。また、上記磁石として電磁石を用いる場合は、通電されていない電磁石上にパターン形成用基板を配置した後、上記電磁石上に配置されたパターン形成用基板の表面(パターン形成面)にメタルマスクを配置し、次いで上記電磁石に通電することにより固定する方法を挙げることができる。
【0071】
また、本工程に用いられる磁石としては、上記パターン形成用基板のパターン形成面の裏面側から上記メタルマスクを固定できる程度の磁力を発生できるものであれば特に限定されない。このような磁石としては、永久磁石、電磁石のいずれであってもよく、また、異方性多極または等方性多極のいずれの着磁形態を有していてもよい。なかでも本工程においては電磁石を用いることが好ましい。電磁石は磁力のスイッチングが可能であることから、例えば、通電していない電磁石上に上記パターン形成用基板を配置し、さらに上記パターン形成用基板のパターン形成面にメタルマスクを配置し、次いでメタルマスクのアライメントを行った後に、上記電磁石に通電して磁力を発生させる等の方法を採用することも可能になり、メタルマスクの配置精度を向上できる等の利点を有するからである。
【0072】
本工程に用いられる磁石は1種類のみであってもよく、または、2種類以上を用いてもよい。2種類以上の磁石を用いる場合は、磁力が等しい磁石を複数個用いてもよく、または、磁力の異なる磁石を組み合わせて用いてもよい。
【0073】
また、本工程に用いられる磁石の大きさとしては、上記メタルマスクを上記パターン形成用基板のパターン形成面に密接させて固定できる範囲内であれば特に限定されないが、少なくとも上記メタルマスクの面積よりも大きい面積を有することが好ましい。上記メタルマスクの面積よりも小さいと、上記メタルマスクが磁石によって固定されない部位ができてしまい、高精細なパターン状に真空紫外光照射処理を行うことが困難となる場合があるからである。
なお、本工程において複数の磁石を用いる場合は、個々の磁石が上記メタルマスクの面積よりも大きい面積を有している必要はなく、複数の磁石を組み合わせた際の面積が、上記メタルマスクの面積よりも大きくなればよい。
【0074】
2.真空紫外光照射工程
次に、本発明における真空紫外光照射工程について説明する。本工程は、上記メタルマスク配置工程において上記パターン形成面上に固定された真空紫外光用メタルマスクを介して、上記パターン形成面に真空紫外光を照射することにより、上記パターン形成面をパターン状に真空紫外光照射処理する工程である。
【0075】
本工程において照射される真空紫外光の波長は、酸素と作用することにより酸素ラジカルを発生できる範囲内であれば特に限定されるものでないが、通常100nm〜260nmの範囲内であることが好ましく、なかでも150nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。波長が上記範囲よりも長いと、酸素ラジカルの発生効率が低くなり、真空紫外光照射処理の態様によっては感度が低くなってしまう場合があるからである。また、波長が上記範囲よりも短いと、安定した真空紫外光の照射が困難となる可能性があるからである。
【0076】
本工程において、真空紫外光の照射に用いることできる光源としては、例えば、エキシマランプ、低圧水銀ランプ、その他種々の光源を挙げることができる。
【0077】
本工程における真空紫外光の照射量としては、本工程において上記パターン形成面に施す真空紫外光照射処理の種類に応じて、所望の程度の真空紫外光照射処理ができる範囲内であれば特に限定されない。
【0078】
本工程において真空紫外光を上記パターン形成面に照射する方法としては、上記パターン形成面に均一な照射量で真空紫外光を照射できる方法であれば特に限定されない。このような照射方法としては、例えば、上記パターン形成面の全面を同時に照射する方法、および、光源またはパターン形成用基板の少なくとも一方を移動させながら、上記パターン形成面を順次に照射する方法とを挙げることができる。なかでも本工程においては、上記パターン形成面を順次に照射する方法が好ましい。その理由は次の通りである。
すなわち、真空紫外光は指向性のない分散光であるため、上記パターン形成面の全面を同時に照射する方法では、例えば、大面積のパターン形成面に真空紫外光を照射する場合に、中央部と端部とで真空紫外光の照射量に差が生じてしまう可能性がある。しかしながら、上記パターン形成面を順次に照射する方法によれば、たとえ大面積のパターン形成面に真空紫外光を照射する場合であっても、全面に対して均一に照射することが容易になるからである。
【0079】
また本工程においては、上記パターン形成面を順次に照射する方法のなかでも、上記パターン形成用基板を固定し、上記光源を移動させながら照射する方法が好ましい。このような方法によれば、大面積のパターン形成面に均一に真空紫外光を照射することが容易になるからである。
【0080】
なお、本工程に用いられる真空紫外光の光源は、1つであってもよく、または、複数個を用いてもよい。また、複数個の光源を用いる場合において、本工程における真空紫外光の照射方法として光源を移動させながら照射する方法を用いる場合は、複数個の光源を同時に移動させてもよく、または、個別に移動させてもよい。
【0081】
本工程により上記パターン形成面に施される真空紫外光照射処理の種類は、上記パターン形成用基板の種類によって異なるものである。例えば、上記パターン形成用基板として上記特性変化基板、または、特性変化型積層体を用いる場合は、上記真空紫外光照射処理は特性変化となり、一方、上記パターン形成面用基板として上記分解除去型積層体を用いる場合は、上記真空紫外光照射処理は上記分解除去層の分解除去になる。
【0082】
また、本工程は反応性ガスの存在下において真空紫外光を照射するものであるが、本工程に用いられる反応性ガスとしては、例えば、酸素、含フッ素ガス等を挙げることができる。本工程においてはこれらのいずれの反応性ガスであっても好適に用いることができるが、なかでも前述した真空紫外光によるパターン形成用基板への作用機構により、上記反応性ガスとしては少なくとも酸素が用いられることが好ましい。
【0083】
3.用途
本発明のパターン形成体の製造方法の用途としては、例えば、液晶表示装置用のカラーフィルターに用いられるパターン形成体の製造、有機トランジスタのソース/ドレイン配線の形成、有機ELの正孔注入層や発光層の形成、マイクロレンズの形成、バイオチップの形成等に用いることができる。
【0084】
C.真空紫外光によるパターン形成体製造装置
次に、本発明の真空紫外光用によるパターン形成体製造装置(以下、単に「本発明のパターン形成体製造装置」と称する場合がある。)について説明する。上述したように本発明のパターン形成体用製造装置は、パターン形成用基板を支持するパターン形成用基板支持部と、上記パターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面上配置されるように設置された真空紫外光用メタルマスクと、上記パターン形成用基板支持部に支持されたパターン形成用基板のパターン形成面に上記真空紫外光用メタルマスクを介して真空紫外光を照射する真空紫外光照射部と、を有するものであって、上記真空紫外光用メタルマスクが上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクであることを特徴とするものである。
【0085】
このような本発明のパターン形成体製造装置について図を参照しながら説明する。図6は本発明のパターン形成体製造装置の一例を示す概略図である。図6に例示するように、本発明のパターン形成体製造装置30は、パターン形成用基板101を支持する、パターン形成用基板支持部31と、上記パターン形成用基板支持部31に支持されるパターン形成用基板101のパターン形成面P上配置される真空紫外光用メタルマスク10と、上記パターン形成用基板支持部31に支持されたパターン形成用基板101のパターン形成面Pに上記真空紫外光用メタルマスク10を介して真空紫外光を照射する、真空紫外光照射部32と、を有するものである。
このような例において、本発明のパターン形成体製造装置30は、上記真空紫外光用メタルマスク10が、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクであることを特徴とするものである。
【0086】
本発明によれば、上記真空紫外光メタルマスクが、上記本発明に係る真空紫外光用メタルマスクであることにより、真空紫外光を用いて高精細かつ複雑なパターン状に、正確な真空紫外光照射処理が施されたパターン形成体を高感度で製造することができる。また、本発明の真空紫外光によるパターン形成体製造装置は、上記本発明に係る真空紫外光によるパターン形成体の製造方法を好適に実施することができる。
【0087】
本発明のパターン形成体製造装置は、少なくとも上記パターン形成用基板支持部と、真空紫外光用メタルマスクと、真空紫外光照射部とを有するものであり、必要に応じて他の構成を有してもよいものである。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
【0088】
1.真空紫外光用メタルマスク
まず、本発明に用いられる真空紫外光用メタルマスクについて説明する。本発明に用いられる真空紫外光用メタルマスクは、後述するパターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面上に配置されるように設置されたものである。
【0089】
本発明のパターン形成体製造装置において真空紫外光用メタルマスクが設置される位置としては、後述するパターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面上に配置することが可能であり、かつ、後述する真空紫外光照射部により、真空紫外光用メタルマスクを介して、上記パターン形成面に真空紫外光を照射することができる位置であれば特に限定されるものではない。
また、本発明において真空紫外光用メタルマスクが設置されている態様としては、メタルマスクを上記パターン形成用基板のパターン形成面上に配置することが可能なように形成されたメタルマスク支持部に支持される態様であってもよい。
【0090】
なお、本発明に用いられる真空紫外光用メタルマスクについては、上記「A.真空紫外光用メタルマスク」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0091】
2.パターン形成用基板支持部
次に、本発明のパターン形成体製造装置におけるパターン形成用基板支持部について説明する。本発明のパターン形成体製造装置におけるパターン形成用基板支持部は、パターン形成用基板を、安定して支持することが可能なものであれば特に限定されるものではない。このようなパターン形成用基板支持部の形状等は、本発明のパターン形成体製造装置を用いて真空紫外光が照射されるパターン形成用基板の形状や、本発明のパターン形成体製造装置を用いて形成されるパターン形成体の用途等に合わせて適宜選択すればよく、例えばパターン形成用基板の全面を支えるような構造であってもよく、またパターン形成用基板の一部を支持するような構造であってもよい。
【0092】
このようなパターン形成用基板支持部の構成材料としては、パターン形成用基板を支持することが可能な強度を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば金属やセラミック等の無機材料や、プラスチック等の有機材料も用いることができる。なお、上記パターン形成用基板支持部により支持されるパターン形成用基板としては、上述した「B.パターン形成体の製造方法」で説明したパターン形成用基板と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0093】
また、本発明に用いられるパターン形成用基板支持部は、パターン形成用基板を移動させて真空紫外光をパターン形成面に順次に照射するための移動装置を有するものであってもよい。
【0094】
3.真空紫外光照射部
次に、本発明に用いられる真空紫外光照射部について説明する。本発明に用いられる真空紫外光照射部は、上記パターン形成用基板に所望の波長を有する真空紫外光を照射できる光源を有するものであれば特に限定されない。本発明における真空紫外光照射部から照射される真空紫外光の波長としては、通常、100nm〜260nmの範囲内であることが好ましく、なかでも150nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
【0095】
このような波長の真空紫外光を照射することが可能な光源としては、例えばエキシマラ
ンプ、低圧水銀ランプ等を挙げることができる。
【0096】
また、本発明のパターン形成体製造装置においてはこのような光源が1つのみ用いられていてもよく、または、複数個用いられていてもよい。
【0097】
さらに、上記真空紫外光照射部は、光源を移動させて上記パターン形成用基板支持部に支持されたパターン形成用基板のパターン形成面に順次に真空紫外光を照射するための移動装置を有するものであってもよい。
【0098】
4.その他の構成
本発明のパターン形成体製造装置は、上記以外の他の構成を有するものであってもよい。本発明に用いられる他の構成としては、本発明のパターン形成体製造装置によって製造するパターン形成体の種類や用途等に応じて、適宜選択して用いることができる。中でも本発明においては、このような他の構成としては、上記真空紫外光用メタルマスクを、上記パターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面とは反対面側から磁力によって固定する磁力発生部を有することが好ましい。これにより、上記メタルマスク支持部に支持される真空紫外光用メタルマスクとして、高精細で複雑な形状のパターンが形成され、かつ厚みが薄いものが用いられた場合であっても、上記真空紫外光用メタルマスクを上記パターン形成面上に密接させた状態で固定できるため、上記パターン形成面が高精細なパターン状に正確に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造することができるからである。
【0099】
本発明のパターン形成体製造装置が、上記磁力発生部を有する場合について図を参照しながら説明する。図7は本発明のパターン形成体製造装置の他の例を示す概略図である。図7に例示するように本発明のパターン形成体製造装置30は、上記真空紫外光用メタルマスク10を、上記パターン形成用基板支持部31に支持されるパターン形成用基板101のパターン形成面Pとは反対面側から磁力によって固定する磁力発生部33を有するものであってもよい。
【0100】
本発明に用いられる磁力発生部としては、上述したパターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面上に配置される真空紫外光用メタルマスクを、上記パターン形成用基板のパターン形成面とは反対面側から磁力によって固定できる程度の磁力を発生できるものであれば特に限定されない。このような磁力発生部としては、通常、磁石が用いられる。
【0101】
上記磁力発生部に用いられる磁石としては、永久磁石、電磁石のいずれであってもよく、また、異方性多極または等方性多極のいずれの着磁形態を有していてもよい。なかでも本工程においては電磁石を用いることが好ましい。
【0102】
また、上記磁力発生部に用いられる磁石は1種類のみであってもよく、または、2種類以上を用いてもよい。2種類以上の磁石を用いる場合は、磁力が等しい磁石を複数個用いてもよく、または、磁力の異なる磁石を組み合わせて用いてもよい。
【0103】
なお、上記磁力発生部に用いられる磁石の大きさとしては、上記「B.パターン形成体の製造方法」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0104】
本発明のパターン形成体製造装置においては、上記パターン形成用基板支持部と上記磁力発生部とが一体となって構成されているものであってもよい。このような構成を有することにより、本発明のパターン形成体製造装置の構成を機能を損なわずに簡略化することができる。
【0105】
また、本発明のパターン形成体製造装置は、上記以外の他の構成を有していてもよい。このような他の構成としては、例えば、パターン形成体製造用装置内の温度を制御する温度制御部や、パターン形成体製造用装置内の湿度を制御するための湿度制御部、および、上記パターン形成用基板支持部に支持されたパターン形成用基板の上記パターン形成面の反対面と、上記磁力発生部との距離を調整する磁力発生部−パターン形成用基板間距離制御部等を挙げることができる。
【0106】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【実施例】
【0107】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0108】
[実施例]
図2のようなパターンの真空紫外光用メタルマスク(厚み50μm、ブリッジ幅20μm、真空紫外光照射処理用空隙の高さ30μm)を準備した。
次いで、厚さ100μmのPET基板(マイラー(登録商標)米国デュポン社製)上に、先の真空紫外光用メタルマスクを磁石にて密着させて配置し、酸素の存在下において真空紫外光用メタルマスク側から真空紫外光(172nm)を10mW/cmの照度で照射し、パターンを形成した。このとき、照射部及びブリッジ部分下部の水の接触角が66度から20度以下になるまで20秒であった。
なお、このとき図8に示すような真空紫外光によるパターン形成体製造装置を用いた。
【0109】
[比較例]
図2のようなパターンであり、真空紫外光照射処理用空隙の高さが0μmの真空紫外光用メタルマスク(厚み50μm、ブリッジ幅20μm)を準備し、実施例同様にパターンを形成したが、ブリッジ部分下部のPETは分解されずに、水の接触角は未露光部位と同値であった。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】真空紫外光によるパターン形成体の製造方法の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の真空紫外光用メタルマスクの一例を示す概略図である。
【図3】本発明の真空紫外光用メタルマスクの他の例を示す概略図である。
【図4】本発明の真空紫外光用メタルマスクの他の例を示す概略図である。
【図5】本発明の真空紫外光によるパターン形成体の製造方法の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の真空紫外光によるパターン形成体製造装置の一例を示す概略図である。
【図7】本発明の真空紫外光によるパターン形成体製造装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0111】
1 … メタルマスク本体
2 … 開口部
3 … ブリッジ部分
10 … 真空紫外光用メタルマスク
20 … パターン形成体
20’ … パターン形成体用基板
30 … パターン形成体製造装置
31 … パターン形成用基板支持部
32 … 真空紫外光照射部
33 … 磁力発生部
100 … パターン形成体
101 … パターン形成体用基板
102 … メタルマスク
P … パターン形成面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン形成用基板を用い、前記パターン形成用基板のパターン形成面上にメタルマスクを配置し、反応性ガスの存在下において、前記メタルマスクを介して前記パターン形成面に真空紫外光を照射することにより、前記パターン形成面がパターン状に真空紫外光照射処理されたパターン形成体を製造する方法に用いられる真空紫外光用メタルマスクであって、
金属薄板からなり、開口部を有するメタルマスク本体と、前記開口部を架橋するように形成されたブリッジ部分とを有し、かつ、前記パターン形成用基板上に配置された際に、前記パターン形成面とブリッジ部分との間に前記反応性ガスが通流可能な空隙が形成されるように、前記ブリッジ部分が形成されていることを特徴とする、真空紫外光用メタルマスク。
【請求項2】
前記ブリッジ部分の厚みが、前記メタルマスク本体の厚みより薄いことを特徴とする、請求項1に記載の真空紫外光用メタルマスク。
【請求項3】
前記ブリッジ部分が、少なくとも一方の面からのハーフエッチングにより形成されたものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の真空紫外光用メタルマスク。
【請求項4】
前記ブリッジ部分の幅が5μm〜100μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の真空紫外光用メタルマスク。
【請求項5】
パターン形成用基板を用い、前記パターン形成用基板のパターン形成面上に請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の真空紫外光用メタルマスクを配置するメタルマスク配置工程と、
反応性ガスの存在下において、前記真空紫外光用メタルマスクを介して前記パターン形成面に真空紫外光を照射する真空紫外光照射工程と、を有することを特徴とする真空紫外光によるパターン形成体の製造方法。
【請求項6】
前記メタルマスク配置工程が、前記真空紫外光用メタルマスクを前記パターン形成用基板の前記パターン形成面とは反対面側から磁石によって固定するものであることを特徴とする、請求項5に記載の真空紫外光によるパターン形成体の製造方法。
【請求項7】
パターン形成用基板を支持するパターン形成用基板支持部と、
前記パターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面上に配置されるように設置された真空紫外光用メタルマスクと、
前記パターン形成用基板支持部に支持されたパターン形成用基板のパターン形成面に前記真空紫外光用メタルマスクを介して真空紫外光を照射する真空紫外光照射部と、を有する真空紫外光によるパターン形成体製造装置であって、
前記真空紫外光用メタルマスクが、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の真空紫外光用メタルマスクであることを特徴とする、真空紫外光によるパターン形成体製造装置。
【請求項8】
前記真空紫外光用メタルマスクを、前記パターン形成用基板支持部に支持されるパターン形成用基板のパターン形成面とは反対面側から磁力によって固定する磁力発生部を有することを特徴とする、請求項7に記載の真空紫外光によるパターン形成体製造装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−244581(P2009−244581A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90794(P2008−90794)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】