説明

磁気記録媒体およびその製造方法

【課題】グラニュラー磁気記録層の耐食性に優れた磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】非磁性基板1の上にNiTa密着層2、軟磁性層3、Ta中間層4、Ru中間層5、Co合金グラニュラー磁気記録層6を形成した後、Co合金グラニュラー磁気記録層6の表面を水素(H)プラズマ処理する。その後、DLC保護膜層7を形成し、潤滑層8を塗布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は磁気記録媒体およびその製造方法に係り、特に垂直磁気記録層の耐食性に優れた垂直磁気記録媒体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等の記憶装置に用いられる磁気ディスク装置は年々その重要性が高まり、大容量小型化へと発展を遂げている。磁気ディスク装置の大容量小型化には高密度化が不可欠である。しかし、トラック上に微小な棒磁石を面内に並べて記録する従来の長手磁気記録方式では、超高密度領域で熱揺らぎにより再生出力が時間と共に低下する問題がある。これに対して、トラック面に小さな棒磁石を垂直に並べる垂直磁気記録方式は、このような問題を解決できる記録方式として製品実用化が急がれている。垂直磁気記録媒体には磁性粒子を非磁性酸化物で分離した構造をもち、微細結晶化により高密度記録を可能にするグラニュラー垂直媒体や、膜厚が数オングストローム〜数十オングストロームの極薄な磁性層と非磁性層を基板上に周期的に堆積させることで膜全体として多層構造特有の大きな垂直磁気異方性をもたせる積層型垂直媒体がある。グラニュラー垂直媒体には、ガラス基板やアルミニウムにニッケルリンメッキを施した剛性の非磁性基体上に密着層、軟磁性層、中間層、グラニュラー磁気記録層を設けると言った層構成が用いられることがある。グラニュラー磁気記録層は一般に腐食しやすいと言うことが知られている。
【0003】
従来より、スパッタリングによる成膜技術を用いて作製される磁気記録媒体には、磁性膜を磁気ヘッドによる摺動から保護する目的でダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)保護膜を設けており、その膜厚は5nm以下にまで薄膜化されている。耐食性を向上するために保護膜厚を厚くすると磁気記録層と磁気ヘッドのスペーシングロスにより高密度化の妨げとなり好ましくない。また、磁気ヘッドと磁気記録媒体の摩擦を低減する目的で保護膜の上にはパーフルオロポリエーテル液体潤滑剤を用いるのが一般的である。
【0004】
特許文献1には、少なくとも金属を含む面上に保護膜を形成する前の処理として、金属面に対して水素処理を行い不動態を除去すると、金属面を被う保護膜を薄くしても、金属面に対して高耐腐食性を得ることができることが記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−27258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の発明は、金属表面の酸化物を水素プラズマ還元処理により除去し、保護膜あるいは下地膜の密着性を向上することにより耐食性を向上するものである。垂直磁気記録媒体のグラニュラー磁気記録層は、SiOなどの絶縁物によって分断されカラム形成されたCo合金のCoが、カラム界面から溶出、すなわち腐食するという問題がある。グラニュラー媒体のような粒界構造をスパッタリング等の熱力学的に非平衡なプロセスで構築すると、異なる原子配列の結晶が隣り合う境界領域で格子欠を陥形成する可能性が高く、絶縁物の結晶欠陥に基づく界面や結晶粒界でのダングリングボンドがこの腐食原因となる。
【0007】
本発明の目的は、グラニュラー磁気記録層の耐食性に優れた磁気記録媒体を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、グラニュラー磁気記録層の耐食性に優れた磁気記録媒体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の磁気記録媒体においては、非磁性基板と、該非磁性基板の上部に設けられた軟磁性層と、該軟磁性層の上に設けられた中間層と、該中間層の上に設けられたグラニュラー磁気記録層と、該グラニュラー磁気記録層の上に設けられた保護膜層とを有し、前記グラニュラー磁気記録層中の水素濃度が前記軟磁性層および中間層よりも高いことを特徴とする。
【0010】
前記グラニュラー磁気記録層中の水素量を2次イオン質量分析法で測定した場合、133Cs2+1Hと133Cs+59Coの比率(H/Co)が2×10−3以上である。
【0011】
前記グラニュラー磁気記録層は、Co合金がSi酸化物で分断されカラム形成したものである。
【0012】
前記軟磁性層は、下部軟磁性層と、Ru層と、上部軟磁性層を具備する。
【0013】
前記下部と上部軟磁性層は、Coと、Taと、Zrとを含有する。
【0014】
前記中間層は、TaとRuとを含有する。
【0015】
前記非磁性基板と前記軟磁性層の間に密着層を有することが望ましい。
【0016】
前記保護膜層の上に潤滑層を有することが望ましい。
【0017】
前記非磁性基板と前記軟磁性層の間に軟磁性裏打ち層を有することが望ましい。
【0018】
上記他の目的を達成するために、本発明の磁気記録媒体の製造方法においては、非磁性基板を用意する工程と、
該非磁性基板の上部に軟磁性層と中間層とグラニュラー磁気記録層を形成する工程と、
前記グラニュラー磁気記録層の表面を水素プラズマ処理する工程と、
前記水素プラズマ処理されたグラニュラー磁気記録層の上に保護膜層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
【0019】
前記水素プラズマ処理は、前記非磁性基板に直流または直流パルスによるマイナス電圧を印加し、水素イオンを前記基板上のグラニュラー磁気記録媒体に入射させる。
【0020】
前記グラニュラー磁気記録層中の水素量を2次イオン質量分析法で測定した場合、133Cs2+1Hと133Cs+59Coの比率(H/Co)を2×10−3以上にする。
【0021】
前記非磁性基板の上部に軟磁性層と中間層とグラニュラー磁気記録層を形成する工程は、DCマグネトロンスパッタリング法で行われる。
【0022】
前記保護膜層を形成する工程は、炭化水素ガスを用いたCVD法で行われる。
【0023】
前記保護膜層はダイヤモンド・ライク・カーボンで構成される。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、グラニュラー磁気記録層の耐食性を向上した磁気記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明する。図2は垂直磁気記録媒体である磁気ディスクの片側半分の断面を模式的に示したものである。非磁性基板1の上にNiTa密着層2、軟磁性層3、Ta中間層4、Ru中間層5、Co合金グラニュラー磁気記録層6、保護膜層7、潤滑層8が積層されている。軟磁性層3はCoTaZr下部軟磁性層3a、Ru層3b、CoTaZr上部軟磁性層3cで構成され、上部と下部軟磁性層はRuを具備する中間層により反磁性結合するように構成されている。グラニュラー磁気記録層中の水素濃度は密着層、軟磁性層、中間層よりも高くなるよう構成されている。これにより耐食性を向上させることができる。
【0026】
次に非磁性基板1上にグラニュラー磁気記録層6を形成するまでの工程を説明する。製造装置は通常の製造装置を使用できるので図示は省略する。ソーダライムガラス基板1(外径65mm、内径20mm、厚さ0.85mm)を用意し、洗浄を十分に行った。これを約1.3×10−5Pa以下(1.0×10−7Torr)まで排気された真空槽内に導入した。
【0027】
最初に密着層形成室に搬送し、Ar雰囲気約0.8Pa(6mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法によりNi−37.5at%Ta密着層2を35nm形成した。
【0028】
続いて下部軟磁性層形成室に搬送し、Ar雰囲気約0.8Pa(6mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法によりCr−5at%Ta−3at%Zr合金下部軟磁性層3aを60nm成膜した。
【0029】
続いて反強磁性結合誘発層形成室に搬送し、Ar雰囲気約0.8Pa(6mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法によりRu層3bを0.5nm形成した。
【0030】
続いて上部軟磁性層形成室に搬送し、Ar雰囲気約0.8Pa(6mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法によりCr−5at%Ta−3at%Zr合金上部軟磁性層3cを60nm成膜した。
【0031】
続いて基板冷却室に搬送し、スパッタによる熱の影響で上昇した基板温度を60°Cまで低下した後、Ta中間層形成室に搬送し、Ar雰囲気約0.9Pa(7mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法により、Ta中間層4を2nm形成した。
【0032】
続いてRu中間層形成室に搬送し、Ar雰囲気約1.5Pa(10mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法により、Ru中間層5を12nm形成した。
【0033】
続いて磁気記録層形成室に搬送し、Ar雰囲気約0.9Pa(7mTorr)の条件下でDCマグネトロンスパッタリング法により、90mol%(Co−15at%Cr−18at%Pt)10mol%SiO合金からなるグラニュラー磁気記録層(CCP−SiO)6を20nm形成した。
【0034】
前記基板1としては、ソーダライムガラスの他に、化学強化したアルミノシリケート、Ni−Pを無電解めっきしたAl−Mg合金基板、シリコン、硼珪酸ガラス等からなるセラミックス、または、ガラスグレージングを施したセラミックス等からなる非磁性の剛体基板等を用いることができる。
【0035】
密着層2は、ソーダライムガラスからのアルカリ金属の電気化学的溶出を防ぐため、またガラスと軟磁性層3との密着性を向上するために設けてあるもので、厚さは任意である。また、特に用いる必要がなければ省略することもできる。
【0036】
密着層2と軟磁性層3の間に軟磁性裏打ち層を設けても良い。この場合は、密着層2の上にNi−18at%Feを6nm、Fe−50at%Mnを17nm、Co-10at%Feを3nm、この順に成膜して軟磁性裏打ち層を形成し、この上に軟磁性層3を形成する。
【0037】
中間層4として、NiFe合金、NiTa合金、TaTi合金等を用いることも可能である。
【0038】
基板冷却工程は上部軟磁性層3cの形成後ではなく、上部軟磁性層3cの形成前、あるいはグラニュラー磁気記録層6の形成前に設けることもでき、さらにこれらを複数組み合わせることも可能である。
【0039】
グラニュラー磁気記録層6を形成した後、基板を真空槽内から出すことなく図5に示す水素プラズマ処理室21に搬送した。この水素プラズマ処理室は、13.56MHzの高周波(Radio Frequency(RF))電源から整合回路を経て高周波の印加されるRF電極22を備えている。そして、これらは基板1の両サイドに左右対称に設けてあり、両面同時に水素プラズマ処理が出来る構造となっている。この水素プラズマ処理室21をターボモレキュラポンプ23で排気しながら、水素プラズマ処理室上方のガス導入口24から水素(H2)ガスをマスフローコントローラを介し200sccmから300sccm導入した。この時水素プラズマ処理室21の圧力はバラトロンゲージの読み値で1.7〜3.0Paであった。
【0040】
上記のごとくガスを導入しはじめてから1.0sec後にRF電極21にRFを印加しプラズマを誘引した。同時に電位がグランド及びRF電極から絶縁されたアルミニウム合金からなる不図示の電極を基板端面に接触させ基板へバイアス電圧を印加した。RF電力は800W乃至1200W,バイアス電圧は150V乃至350Vとした。
【0041】
非磁性基板1に直流あるいはパルスによるマイナス電圧を印加し、図1(a)、図1(b)に示すように、グラニュラー磁気記録層6の表面を水素(H2)プラズマ処理することで、グラニュラー磁気記録層6に水素イオン(H+)を入射させ、内部に打ち込む事が出来る。また、プラズマ保持時間を変化させることで水素イオンの入射量を変化させる事が可能で、この方法を用いて複数種類のサンプルを作製した。この時RF電極のセルフバイアスは−600〜−750V、基板側へのバイアス電流は基板把持具分も含めてトータル1.05〜1.25Aであった。軽い水素イオンは、重い金属元素とのエネルギー相互作用が小さく、散乱されやすいので、グラニュラー磁気記録層6内で結晶構造にダメージを与えることなく、広い範囲に分散しやすい。従って、グラニュラー磁気記録層6内に広がった水素イオン(H+)は、Si酸化物の結晶欠陥によりCo合金との界面や結晶粒界に発生しているダングリングボンドの電気的に活性な電子を不活性化する。
【0042】
この処理により、Co合金とSi酸化物の界面からのCoの溶出を防止することができるので、グラニュラー磁気記録層6の腐食を防止し、耐食性を向上することができる。勿論、磁性粒子を非磁性酸化物で分離する構造の記録層であれば同じように前記の水素プラズマ処理により耐食性は改善される。また、水素イオン(H+)はグラニュラー磁気記録層6を構成する原子に対して非常に軽いため、グラニュラー磁気記録層6の破壊も殆ど起こらない。つまりエネルギー交換が行われ難いため、磁気特性の劣化は殆ど起こらない。しかも、エネルギー損失が少なく散乱され易い水素イオンは、広い範囲にエネルギーを輸送できるので、例えば、原子配列の異なる結晶が隣り合う境界領域で形成されやすい格子欠陥や空隙の修復を促すなど、グラニュラー垂直媒体に限らず極薄の多層構造を有する積層型垂直媒体などにも有効に作用する。
【0043】
次にグラニュラー磁気記録層6の水素プラズマ処理が済んだ基板1を真空槽内から出すことなく、保護膜層形成室に搬送し、図1(c)に示すように保護膜層形成室にエチレンガス(C)等の炭化水素ガスを導入し、高周波によるケミカルベーパーデポジション法(RF-CVD)により、DLC保護膜層7を4.0nm形成した。
【0044】
以上の工程により垂直磁気記録ディスク媒体を作製することができるが、図2に示すように、DLC保護膜7の上には潤滑層8を形成することが望ましい。本実施例では、フルオロカーボン系の潤滑材を浸漬法により厚さ約1.2nm塗布して形成した。
【0045】
上記製造方法により作製した垂直磁気記録媒体のグラニュラー磁気記録層中の水素量を2次イオン質量分析法で測定し、図3に示すようにCoに対する水素の比率(H/Co)を求めた。DSIMS(Dynamic Secondary Ion Mass Spectroscopy)測定装置を用い、Cs 350V,20nA、測定エリア700um、取り出し角80度で133Cs2+1Hと133Cs+12Cと133Cs+59Coを検出した。133Cs+12Cと133Cs+59Coの強度が逆転するところをC(保護膜層)とCo(グラニュラー磁気記録層)の界面とし、そこから1.8倍の測定時間のところをCo中(グラニュラー磁気記録層内)とした。そこでの133Cs2+1Hと133Cs+59Coの比率をH/Coと定義した。
【0046】
上記製造方法により作製した垂直磁気記録媒体の耐食性を以下の条件で評価し、その結果を図4に示した。温度が60°Cで、相対湿度が95%の温湿度環境槽内に4日間、垂直磁気記録媒体を放置し、4日後に温湿度環境槽から垂直磁気記録媒体を取り出し、Corrosion Analysis測定によって媒体表面の腐食点を計数した。図4からH/Coが2×10−3以上で耐食性が大幅に向上していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施例に関わるグラニュラー磁気記録層の水素プラズマ処理とDLC保護膜層の形成方法を説明するための図である。
【図2】本発明が適用される垂直磁気記録媒体の構成を示す断面図である。
【図3】グラニュラー磁気記録層の水素プラズマ処理時間とH/Coの関係を示す図である。
【図4】グラニュラー磁気記録層のH/Coと垂直磁気記録媒体の耐食性の関係を示す図である。
【図5】水素プラズマ処理室の概略図である。
【符号の説明】
【0048】
1…非磁性基板、
2…NiTa密着層、
3…軟磁性層、
3a…CoTaZr合金下部軟磁性層、
3b…Ru層、
3c…CoTaZr合金上部軟磁性層、
4…Ta中間層、
5…Ru中間層、
6…Co合金グラニュラー磁気記録層、
7…保護膜層、
8…潤滑層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性基板と、該非磁性基板の上部に設けられた軟磁性層と、該軟磁性層の上に設けられた中間層と、該中間層の上に設けられたグラニュラー磁気記録層と、該グラニュラー磁気記録層の上に設けられた保護膜層とを有し、前記グラニュラー磁気記録層中の水素濃度が前記軟磁性層および中間層よりも高いことを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項2】
前記グラニュラー磁気記録層中の水素量を2次イオン質量分析法で測定した場合、133Cs2+1Hと133Cs+59Coの比率(H/Co)が2×10−3以上であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
【請求項3】
前記グラニュラー磁気記録層は、Co合金がSi酸化物で分断されカラム形成したものであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
【請求項4】
前記軟磁性層は、下部軟磁性層と、Ru層と、上部軟磁性層を具備することを特徴とする請求項3記載の磁気記録媒体。
【請求項5】
前記下部と上部軟磁性層は、Coと、Taと、Zrとを含有することを特徴とする請求項4記載の磁気記録媒体。
【請求項6】
前記中間層は、TaとRuとを含有することを特徴とする請求項3記載の磁気記録媒体。
【請求項7】
前記非磁性基板と前記軟磁性層の間に密着層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
【請求項8】
前記保護膜層の上に潤滑層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
【請求項9】
前記非磁性基板と前記軟磁性層の間に軟磁性裏打ち層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
【請求項10】
非磁性基板を用意する工程と、
該非磁性基板の上部に軟磁性層と中間層とグラニュラー磁気記録層を形成する工程と、
前記グラニュラー磁気記録層の表面を水素プラズマ処理する工程と、
前記水素プラズマ処理されたグラニュラー磁気記録層の上に保護膜層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項11】
前記水素プラズマ処理は、前記非磁性基板に直流または直流パルスによるマイナス電圧を印加し、水素イオンを前記基板上のグラニュラー磁気記録媒体に入射させることを特徴とする請求項10記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項12】
前記グラニュラー磁気記録層中の水素量を2次イオン質量分析法で測定した場合、133Cs2+1Hと133Cs+59Coの比率(H/Co)を2×10−3以上にすることを特徴とする請求項10記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項13】
前記非磁性基板の上部に軟磁性層と中間層とグラニュラー磁気記録層を形成する工程は、DCマグネトロンスパッタリング法で行われることを特徴とする請求項10記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項14】
前記保護膜層を形成する工程は、炭化水素ガスを用いたCVD法で行われることを特徴とする請求項10記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項15】
前記保護膜層はダイヤモンド・ライク・カーボンで構成されることを特徴とする請求項10記載の磁気記録媒体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−127619(P2006−127619A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−313351(P2004−313351)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(503116280)ヒタチグローバルストレージテクノロジーズネザーランドビーブイ (1,121)
【Fターム(参考)】