説明

細胞表面糖タンパク質

本発明は、本明細書で細胞表面糖タンパク質として同定された新規なタンパク質(INSP201と称される)並びに疾患の診断、予防及び治療における前記タンパク質及びそのコード遺伝子に由来する核酸の使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26、配列番号:28及び/又は配列番号:30に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(ii)細胞表面糖タンパク質ファミリーのメンバーの断片であるか、又は(i)記載のポリペプチドと共通の抗原決定基を有するポリペプチド;又は
(iii)(i)又は(ii)記載のポリペプチドの機能的等価物。
【請求項2】
配列番号:8、配列番号:12、配列番号:24及び/又は配列番号:30に示すアミノ酸配列を含む、請求項1記載のポリペプチド。
【請求項3】
配列番号:2、配列番号:10、配列番号:14、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:26及び/又は配列番号:28に示すアミノ酸配列を含むか、又は前記アミノ酸配列から成る、請求項1記載のポリペプチド。
【請求項4】
配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、配列番号:24、配列番号:26配列番号:28及び/又は配列番号:30に示すアミノ酸配列から成る、請求項1又は2記載のポリペプチド。
【請求項5】
配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16又は配列番号:18に示すアミノ酸配列と相同であり、さらに細胞表面糖タンパク質ファミリーのメンバーであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項の(iii)記載の機能的等価物。
【請求項6】
請求項1〜3の何れか1項記載のポリペプチドの機能的等価物であって、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16または配列番号18記載のアミノ酸配列と80%、好ましくは85%、90%、95%若しくは99%を超える配列同一性を有するポリペプチド、または、それらの活性な断片。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項記載のポリペプチドの機能的等価物であって、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16または配列番号18記載のアミノ酸配列と有意な構造的相同性を示すポリペプチド。
【請求項8】
配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28または配列番号30からの7個以上のアミノ酸残基からなる共通の抗原決定基を有する、請求項1〜3のいずれか1項の(i)記載のポリペプチドの断片であるポリペプチド。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチドをコードする、精製核酸分子。
【請求項10】
配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21、配列番号:23、配列番号:25、配列番号:27又は配列番号:29に示す核酸配列を含むか、又はその重複等価物若しくは断片である、請求項9記載の精製核酸分子。
【請求項11】
配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21、配列番号:23、配列番号:25、配列番号:27又は配列番号:29に示す核酸配列から成る請求項10記載の精製核酸分子、又はその重複等価物若しくは断片。
【請求項12】
請求項9から11のいずれか1項記載の核酸分子と高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする、精製核酸分子。
【請求項13】
請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項14】
請求項13記載のベクターで形質転換した宿主細胞。
【請求項15】
請求項1から8のいずれか1項記載の細胞表面糖タンパク質と特異的に結合するリガンド。
【請求項16】
抗体である、請求項5記載のリガンド。
【請求項17】
請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチドの発現レベル又は活性を増加若しくは減少させる化合物。
【請求項18】
請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチドの生物学的作用のいずれも誘導することなく前記ポリペプチドと結合する、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
天然又は改変された基質、リガンド、酵素、レセプター又は構造的若しくは機能的模倣物である、請求項18記載の化合物。
【請求項20】
異種アミノ酸配列と融合した請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチドを含む融合ポリペプチド。
【請求項21】
異種アミノ酸配列がIgG定常ドメイン若しくはその断片、又はhCGドメイン若しくはその断片である、請求項20記載の融合ポリペプチド。
【請求項22】
疾患の治療又は診断に使用される、請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれかに記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、又は請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド。
【請求項23】
患者からの組織において請求項1〜8のいずれか1項記載のポリペプチドをコードする天然の遺伝子の発現レベルを評価すること、または、請求項1〜8のいずれか1項記載のポリペプチドの活性を評価すること、および、前記発現レベルまたは活性をコントロールレベルと比較することを含み、前記コントロールレベルと相違するレベルを疾患の指標とする、患者の疾患の診断方法。
【請求項24】
in vitroで実施される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
以下の工程を含む、請求項23又は24に記載の方法:
(a)請求項15又は16に記載のリガンドを生物学的サンプルとリガンド-ポリペプチド複合体の形成に適した条件下で接触させる工程;及び
(b)前記複合体を検出する工程。
【請求項26】
(a)患者の組織のサンプルと核酸プローブとを、請求項9〜12のいずれか1項記載の核酸分子と前記プローブとの間のハイブリッド複合体の形成が可能な条件下で接触させること;
(b)コントロールサンプルと前記プローブとを、工程(a)使用したのと同じ条件下で接触させること;および、
(c)前記サンプル中の前記ハイブリッド複合体の存在を検出すること、
を含み、
コントロールサンプル中のハイブリッド複合体のレベルと異なるハイブリダイゼーション複合体のレベルが患者サンプル中に検出されることを疾患の指標とする、請求項23または24記載の方法。
【請求項27】
a)患者の組織からの核酸サンプルと核酸プライマーとを、請求項9〜12のいずれか1項記載の核酸分子と前記プライマーとの間にハイブリッド複合体の形成が可能な条件下で接触させること;
b)コントロールサンプルと前記プライマーとを、工程(a)使用したのと同じ条件下で接触させること;および、
c)前記サンプル核酸を増幅させること;
d)患者およびコントロールサンプルについて増幅された核酸のレベルを検出すること、
を含み、
コントロールサンプルにおける増幅された核酸のレベルと有意に異なる増幅された核酸のレベルが患者サンプルにおいて検出されることを疾患の指標とする、請求項23または24記載の方法。
【請求項28】
以下の工程を含む、請求項23又は24記載の方法:
(a)疾患について検査される患者から組織サンプルを入手する工程;
(b)前記組織サンプルから請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子を単離する工程;
(c)疾患に付随する変異の存在を前記疾患の指標として前記核酸分子で検出することにより、疾患について患者を診断する工程。
【請求項29】
さらに核酸分子を増幅させて増幅生成物を形成する工程及び前記増幅生成物中に変異の有無を検出する工程を含む、請求項28記載の方法。
【請求項30】
患者における変異の有無が、前記核酸分子を前記核酸分子とハイブリダイズする核酸プローブとストリンジェントな条件下で接触させて、疾患と関連する変異に対応するいずれかの部分において前記核酸プローブの非ハイブリダイズ部分を有するハイブリッド二本鎖分子を形成させること;および、前記プローブ鎖の非ハイブリダイズ部分の有無を疾患に関連する変異の有無の指標として検出することを含む、請求項28又は29記載の方法。
【請求項31】
疾患が炎症、癌、結腸癌、炎症性腸疾患、膵臓異常及び/又はIL-2関連疾患を含む(ただしこれらに限定されない)、請求項23から30のいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
疾患が、リンパ球抗原が関与する疾患である、請求項23から30のいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
細胞表面糖タンパク質としての請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチドの使用。
【請求項34】
請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項14記載の宿主細胞、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、又は請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド、を含む医薬組成物。
【請求項35】
請求項1から7のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、を含むワクチン組成物。
【請求項36】
炎症、癌、炎症性腸疾患、膵臓異常及び/又はIL-2関連疾患の治療用医薬の製造で使用される、請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項14記載の宿主細胞、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド、又は請求項34記載の医薬組成物。
【請求項37】
リンパ球抗原が関与する疾患の治療用医薬の製造で使用される、請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項14記載の宿主細胞、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド、又は請求項34記載の医薬組成物。
【請求項38】
請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項14記載の宿主細胞、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド、又は請求項34記載の医薬組成物、を患者に投与することを含む、患者の疾患を治療する方法。
【請求項39】
健常な者における天然の遺伝子の発現又はポリペプチドの活性と比較した場合に、症状を有する患者において前記遺伝子の発現又はポリペプチドの活性が低い疾患について、前記患者に投与されるポリペプチド、核酸分子、ベクター、リガンド、化合物又は組成物がアゴニストである、請求項38記載の方法。
【請求項40】
健常な者における天然の遺伝子の発現又はポリペプチドの活性と比較した場合に、症状を有する患者において前記遺伝子の発現又はポリペプチドの活性が高い疾患について、前記患者に投与されるポリペプチド、核酸分子、ベクター、リガンド、化合物又は組成物がアンタゴニストである、請求項38記載の方法。
【請求項41】
患者からの組織における請求項1〜8のいずれか1項記載のポリペプチドの発現レベル若しくは活性を一定期間モニターすること、または患者からの組織における請求項9〜12のいずれか1項記載の核酸分子の発現レベルを一定期間モニターすること、を含み、前記一定期間にわたる前記発現レベルもしくは活性のコントロールレベルへ向かう変化を疾患の緩解の指標とする、患者の疾患の治療処置をモニターする方法。
【請求項42】
疾患の治療及び/又は診断に有効な化合物を同定する方法であって、請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド又は請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子を、前記ポリペプチド又は核酸分子に対して結合アフィニティーを有すると考えられる1以上の化合物と接触させる工程、及び前記核酸分子又はポリペプチドと特異的に結合する化合物を選択する工程を含む、前記方法。
【請求項43】
以下を含む疾患の診断に有用なキット:
ストリンジェントな条件下で請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子とハイブリダイズする核酸プローブを含む第一の容器;
前記核酸分子を増幅させるために有用なプライマーを含む第二の容器;及び
疾患の診断を容易にするために、前記プローブ及びプライマーを使用するための指示書。
【請求項44】
ハイブリダイズしないRNAを消化するための試薬を含む第三の容器をさらに含む、請求項41記載のキット。
【請求項45】
核酸分子のアレイを含むキットであって、前記核酸分子の少なくとも1つが請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子である、前記キット。
【請求項46】
請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチドと結合する1以上の抗体、及び、前記抗体と前記ポリペプチドとの間の結合反応の検出に有用な試薬を含むキット。
【請求項47】
請求項1〜8のいずれか1項記載のポリペプチドをより高いレベル、より低いレベル、または発現しないように形質転換された、非ヒトトランスジェニック若しくはノックアウト動物。
【請求項48】
請求項47記載の非ヒトトランスジェニック動物を候補化合物と接触させ、前記動物の疾患に対する前記化合物の影響を決定すること、を含む、疾患を治療するために有効な化合物をスクリーニングする方法。
【請求項49】
IVFで使用されるか、又は避妊薬として使用される、請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項14に記載の宿主細胞、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド、又は請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項50】
避妊薬の製造で使用される、請求項1から8のいずれか1項記載のポリペプチド、請求項9から12のいずれか1項記載の核酸分子、請求項13記載のベクター、請求項14記載の宿主細胞、請求項15若しくは16記載のリガンド、請求項17から19のいずれか1項記載の化合物、請求項20若しくは21記載の融合ポリペプチド、又は請求項34記載の医薬組成物。
【請求項51】
細胞表面糖タンパク質関連疾患の治療又は予防を目的とする候補薬剤のスクリーニングの標的としてのINSP201ポリペプチドの使用。
【請求項52】
以下の工程を含む、生物学的に活性な化合物を選択する方法:
(i)候補化合物とINSP201ポリペプチドを発現する組換え宿主細胞とを接触させる工程;
(ii)前記細胞の表面で前記INSP201ポリペプチドと結合する、及び/又は、INSP201ポリペプチドの活性を調節する化合物を選択する工程。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−509659(P2008−509659A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525358(P2007−525358)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003165
【国際公開番号】WO2006/016172
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(504238862)アレス トレイディング ソシエテ アノニム (24)
【Fターム(参考)】