説明

緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法

【課題】 交通事故の発生を適切な緊急連絡先に容易に通知すること。
【解決手段】 車両10が走行する道路に設置されている路側アンテナ3から電波を介して出力される緊急連絡先情報を検出して記録する緊急連絡先検出部33と、車両10に搭載される事故センサ11からトリガを検出する事故検知部34と、トリガの検出に応答して携帯電話機5を用いて車両10が交通事故に遭遇したことを示す緊急情報を緊急連絡先情報が示す緊急連絡先サーバ7−iに送信する緊急情報送信部36とを具備している。車両10の乗員は、車両10が交通事故に遭遇したときに、交通事故の場所と、その場所を管轄する緊急連絡先22−iを検索する必要がない。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法に関し、特に、車両が交通事故に遭遇したことを緊急連絡先に通知する緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の運転者または乗務員は、人が負傷もしくは死亡し、または、物が損壊する交通事故が発生したときに、ただちに自動車の運転を停止し、人や物に対する被害状況を確認し、負傷者を救護し、道路上の危険を除去し、事故状況の証拠を収集し、警察へ報告しなければならない。交通事故が発生したときに連絡しなければならない緊急連絡先は、地域により異なり、運転者または乗務員は、交通事故が発生した場所を検索し、その場所を管轄する緊急連絡先をさらに検索して連絡しなくてはならない。交通事故が発生したことを緊急連絡先に容易に連絡する装置が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、適切な緊急連絡先に交通事故の発生を容易に通知する緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法を提供することにある。本発明の他の課題は、制限区域に進入する車両に通行料金を課金する電子式通行料金収受システムに用いられる車載器を普及させる緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法を提供することにある。本発明のさらに他の課題は、適切な緊急連絡先に交通事故のより詳細な状況を通知する緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0005】本発明による緊急情報通知装置(20)は、車両(10)が走行する道路に設置されている路側アンテナ(3)から電波を介して出力される緊急連絡先情報を検出して記録する緊急連絡先検出部(33)と、車両(10)に搭載される事故センサ(11)からトリガを検出する事故検知部(34)と、トリガの検出に応答して、電波を介して公衆回線網(2)に接続される携帯電話機(5)を用いて、公衆回線網(2)を介して車両(10)が交通事故に遭遇したことを示す緊急情報を緊急連絡先情報が示す緊急連絡先サーバ(7−i)に送信する緊急情報送信部(36)とを具備している。
【0006】ある緊急連絡先(22−i)が管轄する地点に設置されている路側アンテナ(3)は、その緊急連絡先(22−i)を示す緊急連絡先情報を、道路を走行する車両(10)に出力する。事故センサ(11)は、車両(10)が交通事故に遭遇したことを検知してトリガを出力する。車両(10)の乗員は、車両(10)が交通事故に遭遇したときに、地域毎に異なる緊急連絡先(22−i)を検索する必要がない。
【0007】本発明による緊急情報通知装置(20)は、さらに、路側アンテナ(3)から電波を介して出力される課金情報を検出する課金情報検出部(31)と、携帯電話機(5)を用いて公衆回線網(2)を介して車両(10)を識別する車両(10)番号とともに課金情報を道路課金サーバ(6)に送信する課金情報送信部(32)とを具備している。このような緊急情報通知装置(20)は、制限区域に進入する車両(10)に通行料金を課金する電子式通行料金収受システムに用いられる車載器(20)に付加価値を付加し、車載器(20)を普及させる効果を奏する。
【0008】路側アンテナ(3)は、緊急連絡先情報とともに路側アンテナ(3)を他の路側アンテナと識別する識別番号を出力し、緊急連絡先検出部(33)は、緊急連絡先情報とともに識別番号を記録し、緊急情報送信部(36)は、緊急情報とともに識別番号を緊急連絡先サーバ(7−i)に送信する。緊急連絡先(22−i)は、その識別番号に基づいて交通事故が発生した場所を推測することができる。
【0009】本発明による緊急情報通知装置(20)は、さらに、携帯電話機(5)を用いて公衆回線網(2)を介して緊急連絡先サーバ(7−i)からコールバックを受信したことを表示装置に表示するコールバック表示部(37)を具備している。車両(10)の乗員は、緊急連絡先(22−i)に緊急情報が連絡されたことを確認することができる。
【0010】事故センサ(11)は、車両(10)の乗員と車両(10)との間にエアバッグを膨らませて乗員の負傷を最小限にとどめるエアバックシステムであり、そのエアバッグが膨らんだときにトリガを出力することが好ましい。
【0011】事故センサ(11)は、車両(10)の加速度を測定する加速度センサであり、加速度の絶対値が閾値を越えたときにトリガを出力する。車両(10)は、交通事故に遭遇したときに、所定の閾値以上の加速度で運動する。
【0012】事故センサ(11)は、緊急情報通知装置(20)と同体に結合されている、すなわち、内蔵されていることが好ましい。
【0013】車両(10)に搭載されるカメラ(12)から映像を収集する事故画像収集部(35)を更に具備している。緊急情報は、その映像をさらに含んでいる。緊急連絡先(22−i)は、交通事故を確認することができ、緊急情報通知装置(20)の誤作動を確認することができる。
【0014】その映像は、車両(10)の運転席の映像である。このような映像は、緊急連絡先(22−i)が交通事故の状態をより確実に確認することができる点で好ましい。
【0015】本発明による緊急情報通知方法は、車両(10)に搭載される車載器(20)を用いて交通事故を通知する方法である。本発明による緊急情報通知方法は、車両(10)が走行する道路に設置されている路側アンテナ(3)から電波を介して出力される緊急連絡先情報を検出して記録するステップ(S21、S22)と、車両(10)に搭載される事故センサ(11)からトリガを検出するステップ(S32)と、トリガの検出に応答して、電波を介して公衆回線網(2)に接続される携帯電話機(5)を用いて、公衆回線網(2)を介して車両(10)が交通事故に遭遇したことを示す緊急情報を緊急連絡先情報が示す緊急連絡先サーバ(7−i)に送信するステップ(S34)とを具備している。
【0016】ある緊急連絡先(22−i)が管轄する地点に設置されている路側アンテナ(3)は、その緊急連絡先(22−i)を示す緊急連絡先情報を、道路を走行する車両(10)に出力する。事故センサ(11)は、車両(10)が交通事故に遭遇したことを検知してトリガを出力する。車両(10)の乗員は、車両(10)が交通事故に遭遇したときに、地域毎に異なる緊急連絡先(22−i)を検索する必要がない。
【0017】本発明による緊急情報通知方法は、さらに、路側アンテナ(3)から電波を介して出力される課金情報を検出するステップ(S2)と、携帯電話機(5)を用いて、公衆回線網(2)を介して車両(10)を識別する車両(10)番号とともに課金情報を道路課金サーバ(6)に送信するステップ(S3)とを具備している。このような緊急情報通知方法は、制限区域に進入する車両(10)に通行料金を課金する電子式通行料金収受システムに用いられる車載器(20)に付加価値を付加し、車載器(20)を普及させる効果を奏する。
【0018】路側アンテナ(3)は、緊急連絡先情報とともに路側アンテナ(3)を他の路側アンテナと識別する識別番号を出力し、識別番号は、緊急連絡先情報とともに記録され、緊急情報は、その識別番号を含む。緊急連絡先(22−i)は、その識別番号に基づいて交通事故が発生した場所を推測することができる。
【0019】本発明による緊急情報通知方法は、さらに、携帯電話機(5)を用いて公衆回線網(2)を介して緊急連絡先サーバ(7−i)からコールバックを受信したことを表示装置に表示するステップ(S36)を具備している。車両(10)の乗員は、緊急連絡先(22−i)に緊急情報が連絡されたことを確認することができる。
【0020】事故センサ(11)は、車両(10)の乗員と車両(10)との間にエアバッグを膨らませて乗員の負傷を最小限にとどめるエアバックシステムであり、エアバッグが膨らんだときにトリガを出力することが好ましい。
【0021】事故センサ(11)は、車両(10)の加速度を測定する加速度センサであり、加速度の絶対値が閾値を越えたときにトリガを出力する。車両(10)は、交通事故に遭遇したときに、所定の閾値以上の加速度で運動する。
【0022】事故センサ(11)は、車載器(20)と同体に結合されている、すなわち、内蔵されていることが好ましい。
【0023】車両(10)に搭載されるカメラ(12)から映像を収集するステップ(S33)を更に具備している。緊急情報は、その映像をさらに含んでいる。緊急連絡先(22−i)は、交通事故を確認することができ、緊急情報通知装置(20)の誤作動を確認することができる。
【0024】その映像は、車両(10)の運転席の映像である。このような映像は、緊急連絡先(22−i)が交通事故の状態をより確実に確認することができる点で好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明による緊急情報通知装置が適用される緊急情報通知システムの実施の形態を説明する。その緊急情報通知システム1は、図1に示されているように、公衆回線網2を介して互いに双方向に接続されている複数の情報処理装置と、道路に設置された路側アンテナ3とを備えている。その複数の情報処理装置は、携帯電話機5、道路課金サーバ6、複数の緊急連絡先サーバ7−1〜7−n(n=2,3,4,…)から形成されている。
【0026】携帯電話機5は、電波を介して公衆回線網2に接続されており、道路を走行する自動車10に搭載されている。自動車10は、さらに、事故センサ11、カメラ12および車載器20を備えている。
【0027】事故センサ11は、自動車10が交通事故に遭遇したことを検知してトリガを車載器20に出力する。このような事故センサ11としては、自動車10が衝突事故に遭遇したときに、ドライバーとステアリングとの間、または、助手席の乗員とインストルメントパネルとの間に瞬間的にエアバッグを膨らませて負傷を最小限にとどめるエアバッグシステム、自動車10の加速度を測定する加速度センサが例示される。このとき、エアバッグシステムは、そのエアバッグが膨らんだときにトリガを出力する。加速度センサは、自動車10の加速度の絶対値が閾値を越えたときにトリガを出力する。加速度センサとして、エアバッグシステムを作動させるため衝突を検知するエアバッグセンサを用いることもできる。なお、その加速度センサは、車載器20に内蔵されることもできる。
【0028】カメラ12は、車載器20の指示により、自動車10の運転席の映像を撮像し、その映像を車載器20に出力する。このような映像には、自動車10の運転者が写され、自動車10が実際に交通事故に遭遇したかどうかをより確実に示すことができる。なお、カメラ12は、自動車10が交通事故に遭遇したかどうかを示す映像であれば、何を撮像しても良い。たとえば、カメラ12は、自動車10が走行する道路の映像を撮像してもよい。
【0029】車載器20は、本発明による道路情報通知装置に対応している。携帯電話機5は、車載器20に接続され、車載器20の指示により公衆回線網2を介して任意の送信先に情報を送信することができる。
【0030】道路課金サーバ6は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、道路課金センタ21に属している。道路課金センタ21は、外部区域から内部の制限区域に進入する車両に通行料金を課金して、車両が制限区域に進入することを制限する電子式通行料金収受システムを用いて、制限区域の内部の渋滞を緩和して円滑な交通を確保している。すなわち、道路課金センタ21は、外部区域から制限区域に接続するすべての道路に路側アンテナ3を設け、路側アンテナ3を用いて制限区域に進入する車両に課金情報を送信して通行料金を請求する。その課金情報は、路側アンテナ3を他の路側アンテナと識別する識別番号と、道路課金サーバ6のアドレスとを示している。道路課金センタ21は、その車両を特定する車両登録番号を道路課金サーバ6により収集し、その車両登録番号に対応する銀行口座から自動的に通行料金を精算する。
【0031】緊急連絡先サーバ7−i(i=1,2,3,…,n)は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、緊急連絡先22−iに属している。緊急連絡先22−iは、管轄する地域で発生した交通事故に関して処理する組織であり、事故証明する警察署、救急活動をする消防署、その他の救援措置を講ずる業者が例示される。緊急連絡先22−iは、緊急連絡先情報を発信する路側アンテナ3を管轄する地域に分布させている。
【0032】車載器20は、路側アンテナ3から電波を介して情報を受信するアンテナ部とコンピュータプログラムを実行する情報処理部とを備えている。このような車載器20は、電波を介して路側アンテナと双方向通信し、ETCカードが記録している情報を書き換えるETC車載器より安価であり普及しやすい。
【0033】図2は、車載器20を詳細に示している。車載器20は、コンピュータプログラムである課金情報検出部31、課金情報送信部32、緊急連絡先検出部33、事故検知部34、事故画像収集部35、緊急情報送信部36およびコールバック表示部37を備えている。
【0034】課金情報検出部31は、路側アンテナ3から電波を介して出力される課金情報を検出する。その課金情報は、路側アンテナ3を識別する識別番号と道路課金サーバ6のアドレスとを示している。課金情報送信部32は、課金情報が検出されたときに、携帯電話機5を用いて、自動車10の車両登録番号とともに課金情報により示される識別番号を、課金情報により示されるアドレス、すなわち、道路課金サーバ6に送信する。
【0035】緊急連絡先検出部33は、路側アンテナ3から電波を介して出力される緊急連絡先情報を検出して、その緊急連絡先情報を既に記録されている緊急連絡先情報に上書きして記録する。その緊急連絡先情報は、路側アンテナ3を他の路側アンテナと識別する識別番号と、路側アンテナ3が設置されている地点を管轄する緊急連絡先22−iの緊急連絡先サーバ7−iのアドレスとを示している。
【0036】事故検知部34は、事故センサ11による出力される自動車10が事故に遭遇したことを示すトリガを検出する。事故画像収集部35、そのトリガに応答して、カメラ12から自動車10の運転席の映像を収集する。このような映像は、緊急連絡先22−iが交通事故の状態をより確実に確認することができる点で好ましい。
【0037】緊急情報送信部36は、運転席の映像と、緊急連絡先情報に示される路側アンテナ3の識別番号とを示す緊急情報を作成し、その緊急情報を緊急連絡先情報に示されるアドレスに、すなわち、緊急連絡先サーバ7−iに送信する。コールバック表示部37は、緊急連絡先サーバ7−iから緊急情報に応答して返信された情報を表示して、自動車10の乗員に緊急情報が正しく送信することができたことを通知する。
【0038】本発明による緊急情報通知方法は、外部区域から内部の制限区域に進入する車両に通行料金を課金する動作、緊急連絡先情報を記録する動作および緊急情報を緊急連絡先に通知する動作を備えている。
【0039】図3は、外部区域から内部の制限区域に進入する車両に通行料金を課金する動作を示している。路側アンテナ3は、道路を走行する自動車10を検知したときに、電波を介して課金情報を自動車10に発信する(ステップS1)。その課金情報は、路側アンテナ3を他の路側アンテナと識別する識別番号と道路課金サーバ6のアドレスとを示している。車載器20は、受信した電波に課金情報が含まれているかどうかを判別する(ステップS2)。
【0040】車載器20は、課金情報を検知したときに(ステップS2;YES)、携帯電話機5を用いて、その課金情報により示される識別番号とともに自動車10の車両登録番号を課金情報により示されるアドレス、すなわち、道路課金サーバ6に送信する(ステップS3)。道路課金サーバ6は、受信された課金情報に基づいて通行料金を導出し(ステップS4)、課金処理が実行されたことを携帯電話機5に返信することにより、車載器20に返信する(ステップS5)。車載器20は、受信した課金処理の結果を表示する(ステップS6)。道路課金センタ21は、道路課金サーバ6により受信された車両登録番号に対応する銀行口座から自動的に通行料金を精算する。
【0041】このような課金によれば、道路課金センタ21は、路側アンテナと送受信が可能な車載器より安価な受信のみ可能な車載器20を用いて通行料金の徴収をすることができ、車載器20を多くの車両に普及させることができる。
【0042】図4は、緊急連絡先情報を記録する動作を示している。路側アンテナ3は、道路を走行する自動車10を検知したときに、電波を介して緊急連絡先情報を発信する(ステップS21)。その緊急連絡先情報は、路側アンテナ3を他の路側アンテナと識別する識別番号と、路側アンテナ3が設置されている地点を管轄する緊急連絡先22−iの緊急連絡先サーバ7−iのアドレスとを示している。車載器20は、その受信した緊急連絡先情報を既に記録されている緊急連絡先情報に上書きして記録する(ステップS22)。このような動作により、車載器20は、常時に、交通事故に遭遇したときに連絡すべき緊急連絡先22−iを記録することができる。
【0043】図5は、緊急情報を緊急連絡先に通知する動作を示している。事故センサ11は、自動車10が事故に遭遇したときに、その事故を検知して(ステップS31)、トリガを車載器20に出力する(ステップS32)。車載器20は、そのトリガを受信すると、カメラ12により撮像された映像を収集する(ステップS33)。車載器20は、その映像と、緊急連絡先情報に示される路側アンテナ3の識別番号とを示す緊急情報を作成し、その緊急情報を緊急連絡先情報に示されるアドレスに、すなわち、緊急連絡先サーバ7−iに送信する(ステップS34)。
【0044】緊急連絡先サーバ7−iは、緊急情報を正しく受信すると、緊急情報を受信したことを示す情報を車載器20に返信する(ステップS35)。車載器20は、緊急連絡先サーバ7−iから返信された情報を表示して(ステップS36)、自動車10の乗員に正しく連絡することができたことを通知する。緊急連絡先サーバ7−iは、さらに、緊急情報を受信したことを表示して緊急連絡先22−iの作業者に交通事故の処理を要求する(ステップS37)。作業員は、緊急情報に含まれる事故映像に基づいて、その緊急情報が実際に交通事故によるものか、車載器20の誤動作によるものかを確認して、実際の交通事故と推測することができるときにその交通事故を処理する。
【0045】本発明による緊急情報通知方法によれば、自動車10の乗員は、自動車10が交通事故に遭遇したときに、地域毎に異なる緊急連絡先22−iを検索しないで、事故の発生を報告することができる。さらに、本発明による緊急情報通知方法に用いられる車載器20は、電子式通行料金収受システムと緊急情報通知システム1とに兼用され、さらに、ETC車載器より安価であり、普及し易い。
【0046】
【発明の効果】本発明による緊急情報通知装置及び緊急情報通知方法によれば、車両の乗員は、交通事故が発生したときに、適切な緊急連絡先に容易に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による緊急情報通知装置が適用される緊急情報通知システムの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、車載器の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【図4】図4は、動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【図5】図5は、動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :緊急情報通知システム
2 :公衆回線網
3 :路側アンテナ
5 :携帯電話機
6 :道路課金サーバ
7−1〜7−n:緊急連絡先サーバ
10:自動車
11:事故センサ
12:カメラ
21:道路課金センタ
22−1〜22−n:緊急連絡先
31:課金情報検出部
32:課金情報送信部
33:緊急連絡先検出部
34:事故検知部
35:事故画像収集部
36:緊急情報送信部
37:コールバック表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両が走行する道路に設置されている路側アンテナから電波を介して出力される緊急連絡先情報を検出して記録する緊急連絡先検出部と、前記車両に搭載される事故センサからトリガを検出する事故検知部と、前記トリガの検出に応答して、電波を介して公衆回線網に接続される携帯電話機を用いて、前記公衆回線網を介して前記車両が交通事故に遭遇したことを示す緊急情報を前記緊急連絡先情報が示す緊急連絡先サーバに送信する緊急情報送信部とを具備する緊急情報通知装置。
【請求項2】請求項1において、更に、前記路側アンテナから電波を介して出力される課金情報を検出する課金情報検出部と、前記携帯電話機を用いて、前記公衆回線網を介して前記車両を識別する車両登録番号とともに前記課金情報を道路課金サーバに送信する課金情報送信部とを具備する緊急情報通知装置。
【請求項3】請求項2において、前記路側アンテナは、前記緊急連絡先情報とともに前記路側アンテナを他の路側アンテナと識別する識別番号を出力し、前記緊急連絡先検出部は、前記緊急連絡先情報とともに前記識別番号を記録し、前記緊急情報は、前記識別番号を更に含む緊急情報通知装置。
【請求項4】請求項3において、更に、前記携帯電話機を用いて前記公衆回線網を介して前記緊急連絡先サーバからコールバックを受信したことを表示装置に表示するコールバック表示部を具備する緊急情報通知装置。
【請求項5】請求項4において、前記事故センサは、前記車両の乗員と前記車両との間にエアバッグを膨らませるエアバックシステムであり、前記エアバッグが膨らんだときに前記トリガを出力する緊急情報通知装置。
【請求項6】請求項4において、前記事故センサは、前記車両の加速度を測定する加速度センサであり、前記加速度の絶対値が閾値を越えたときに前記トリガを出力する緊急情報通知装置。
【請求項7】請求項6において、前記事故センサは、当該緊急情報通知装置と同体に結合されている緊急情報通知装置。
【請求項8】請求項4〜請求項7のいずれかにおいて、前記車両に搭載されるカメラから映像を収集する事故画像収集部を更に具備し、前記緊急情報は、前記映像を更に含む緊急情報通知装置。
【請求項9】請求項8において、前記映像は、前記車両の運転席の映像である緊急情報通知装置。
【請求項10】 車両に搭載される車載器を用いて交通事故を通知する緊急情報通知方法であり、前記車両が走行する道路に設置されている路側アンテナから電波を介して出力される緊急連絡先情報を検出して記録するステップと、前記車両に搭載される事故センサからトリガを検出するステップと、前記トリガの検出に応答して、電波を介して公衆回線網に接続される携帯電話機を用いて、前記公衆回線網を介して前記車両が交通事故に遭遇したことを示す緊急情報を前記緊急連絡先情報が示す緊急連絡先サーバに送信するステップとを具備する緊急情報通知方法。
【請求項11】請求項10において、更に、前記路側アンテナから電波を介して出力される課金情報を検出するステップと、前記携帯電話機を用いて、前記公衆回線網を介して前記車両を識別する車両登録番号とともに前記課金情報を道路課金サーバに送信するステップとを具備する緊急情報通知方法。
【請求項12】請求項11において、前記路側アンテナは、前記緊急連絡先情報とともに前記路側アンテナを他の路側アンテナと識別する識別番号を出力し、前記識別番号は、前記緊急連絡先情報とともに記録され、前記緊急情報は、前記識別番号を更に含む緊急情報通知方法。
【請求項13】請求項12において、更に、前記携帯電話機を用いて前記公衆回線網を介して前記緊急連絡先サーバからコールバックを受信したことを表示装置に表示するステップを具備する緊急情報通知方法。
【請求項14】請求項13において、前記事故センサは、前記車両の乗員と前記車両との間にエアバッグを膨らませるエアバックシステムであり、前記エアバッグが膨らんだときに前記トリガを出力する緊急情報通知方法。
【請求項15】請求項13において、前記事故センサは、前記車両の加速度を測定する加速度センサであり、前記加速度の絶対値が閾値を越えたときに前記トリガを出力する緊急情報通知方法。
【請求項16】請求項15において、前記事故センサは、前記車載器と同体に結合されている緊急情報通知方法。
【請求項17】請求項13〜請求項16のいずれかにおいて、前記車両に搭載されるカメラから映像を収集するステップを更に具備し、前記緊急情報は、前記映像を更に含む緊急情報通知方法。
【請求項18】請求項17において、前記映像は、前記車両の運転席の映像である緊急情報通知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2003−263690(P2003−263690A)
【公開日】平成15年9月19日(2003.9.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−62588(P2002−62588)
【出願日】平成14年3月7日(2002.3.7)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】