説明

緊急災害情報への対応機能付きプログラマブルコントローラおよびこれを含むプログラマブルコントローラシステム

【課題】緊急災害情報を活用し、災害発生前に入出力機器に所要の望ましい措置を講じられるようにする。
【解決手段】本プログラマブルコントローラ4は、ネットワーク配信される緊急災害情報を受信するための緊急災害情報受信部10と、入出力機器6を通常シーケンス制御するシーケンスプログラムを格納すると共にその一部に入出力機器に対して緊急災害度に応じた制御を行う緊急時対応シーケンスプログラムを含むプログラムメモリ17と、入出力部からのデータ格納や制御部の演算作業に用いるデータメモリ18と、を備え、上記プログラムメモリ格納のシーケンスプログラムに従い上記入出力部のデータや緊急災害情報に従い演算を行い入出力機器をシーケンス制御すると共に、緊急災害情報受信部10で緊急災害情報を受信すると、その緊急災害度をプログラム解析し、その解析結果をデータメモリ18に保存し、入出力機器6のシーケンス制御においてその保存した緊急災害度に対応して緊急時対応シーケンスプログラムを実行するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気象庁等から送られる緊急災害情報に対応処理できる機能を備えたプログラマブルコントローラおよびこれを含むプログラマブルコントローラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
緊急災害情報として例えば緊急地震速報は気象庁から報知される。緊急地震速報とは,地震の被害を最小限に抑えるために,実際に揺れる前に気象庁が配信する地震に関する情報である。企業などに向けた緊急地震速報の配信は2006年8月に開始され、2007年10月に緊急地震速報の個人向け配信が始まっている。気象庁は全国数百箇所に地震検知所を設置し、地震検知所からの地震情報をフレームリレー網あるいはバックアップ用ISDNにて気象庁設置緊急地震速報サーバーに受信し、このサーバーからネットワークを通じて企業あるいは個人に向けて配信するシステムを構築している。このような緊急地震速報には,全国各地の震度等の情報が含まれて、ユーザーは受信用のソフトや端末に緊急地震速報からユーザ在住地域の情報を取り出して例えば何秒後に何震度かの表示を行うこともできる。
【0003】
以上の緊急地震速報を様々な形態でユーザに配信できるシステムが構築されてきており、入出力接点にセンサ、リレー、アクチュエータ、モータ等の入出力機器が接続され、これらにより制御機械をシーケンス制御するプログラマブルコントローラを備えたシステムにおいても、上記緊急地震速報等の緊急災害情報を受信できるシステムが望まれる。
【0004】
これまでのプログラマブルコントローラシステムでは、そのような緊急地震速報受信機能を備えたものの開発が少なく、現状では、例えばプログラマブルコントローラ設置箇所に地震が到達してから、生産ライン付近の作業員等による制御機械、例えばベルトコンベアの駆動モータの緊急非常停止等の手動操作に頼っていることが多く、手動操作できなかったり、あるいは緊急非常停止が遅すぎたり、あるいは、不必要に緊急非常停止が行われてしまったりして、ベルトコンベアを含む生産ラインにダメージを及ぼすことも少なからずあり、生産ラインの復旧に多大なコストと時間とを要するおそれがある。
【0005】
なお、地震等の災害の事前報知を行うことができるとされる報知装置には空気調和機に特化したものとして例えば特許文献1で提供されている。この報知装置は、災害情報を受信し、受信した災害情報と、予め設定した設定情報とから報知すべき事項を判定して光、音声、文字等にて報知するとされているものであるが、プログラマブルコントローラにその技術を適用することはできない。
【特許文献1】特開2008−117166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明により解決すべき課題は、緊急地震速報等の緊急災害情報に応じて、プログラマブルコントローラが制御する多数の入出力機器を含む生産ラインに対してより安全かつ、より確実に緊急非常停止等の所要の措置を自動的に講じることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明によるプログラマブルコントローラは、シーケンスプログラムを実行することで入出力接点に接続した入出力機器を介して制御機械をシーケンス制御するプログラマブルコントローラにおいて、ネットワーク配信される緊急災害情報を受信するための緊急災害情報受信部と、入出力機器を通常シーケンス制御するシーケンスプログラムを格納すると共に、入出力機器に対して緊急災害度に応じた制御を行うための緊急時対応シーケンスプログラムを含むプログラムメモリと、入出力部からのデータ格納や下記制御部のプログラム実行作業に用いるデータメモリと、上記シーケンスプログラムに従い上記入出力接点のデータや緊急災害情報に対応した演算を行い入出力機器を介して制御機械をシーケンス制御する制御部と、を備え、上記制御部は、緊急災害情報受信部で緊急災害情報を受信すると、上記緊急災害度をプログラム解析してデータメモリに保存し、上記シーケンス制御においてその保存した緊急災害度に対応して緊急時対応シーケンスプログラムを実行するようになっていることを特徴とするものである。
【0008】
上記緊急災害情報には緊急地震速報だけでなく他の緊急災害情報も含むことができる。
【0009】
上記緊急災害情報受信部での受信形式は有線、無線を問わないが、有線での接続形式はコネクタその他の端子形式でよい。
【0010】
本発明のプログラマブルコントローラによると、緊急災害情報受信部が緊急災害情報を受信すると、制御部は、緊急災害情報から緊急災害度をプログラム解析し、その解析結果をデータメモリに保存すると共に、その解析結果から緊急時対応シーケンスプログラムを実行するので、緊急災害情報が例えば緊急地震速報であれば、プログラマブルコントローラ設置箇所に地震が到達する以前に、自動的に入出力機器に対する所要の対応が可能となり、従来のように生産ライン付近の作業員等による緊急非常停止等の手動操作に頼る必要がなくなり、不必要に緊急非常停止が行われてしまうこともなくなり、生産ラインにダメージを及ぼすこともなくすことが可能となる。
【0011】
上記解析としては、例えば、震度が弱震であれば、生産ラインを停止させず、また、震度が中震であれば、一部の生産ラインのみを停止させ、震度が強震であれば、すべての生産ラインを緊急非常停止させることができるようになる。
【0012】
そして、本発明によるプログラマブルコントローラシステムは、緊急災害情報配信ネットワークに接続されるネットワーク中継器を配置し、このネットワーク中継器に上記プログラマブルコントローラを1ないし複数接続したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明のプログラマブルコントローラシステムでは、ネットワーク中継器に複数のプログラマブルコントローラを接続するだけで、各プログラマブルコントローラは一斉に緊急災害情報に所要の対応を迅速にとることができ、生産ラインの保全に効果があるシステムである。
【0014】
(2)本発明によるプログラマブルコントローラは、シーケンスプログラムを実行することで入出力接点に接続した入出力機器を介して制御機械をシーケンス制御するプログラマブルコントローラにおいて、ネットワーク配信される緊急災害情報を受信するための緊急災害情報受信部と、他のプログラマブルコントローラとローカルネットワーク通信するためのローカルネットワーク通信部と、シーケンスプログラムを格納すると共に、入出力機器に対して緊急災害度に応じた制御を行うための緊急時対応シーケンスプログラムを含むプログラムメモリと、入出力部からのデータ格納や下記制御部のプログラム実行作業に用いるデータメモリと、上記プログラムメモリ格納のシーケンスプログラムに従い上記入出力接点のデータや緊急災害情報に対応した演算を行う上記シーケンス制御する制御部と、を備え、上記制御部は、緊急災害情報受信部で緊急災害情報を受信すると、上記緊急災害度をプログラム解析してデータメモリに保存し、上記シーケンス制御においてその緊急災害度に対応して緊急時対応シーケンスプログラムを実行するようになっていると共に、上記ローカルネットワーク通信部から他のプログラマブルコントローラにその解析結果または、未解析の生の緊急災害情報をネットワーク中継器を介してまたは直接送信することができるようになっている、ことを特徴とするものである。
【0015】
本発明のプログラマブルコントローラでは、ローカルネットワーク通信部を備えるので、他のプログラマブルコントローラにも自身が受信した緊急災害情報を即座に加工して他のプログラマブルコントローラに送信したりすることができるので、自身の入出力機器に対する所要の迅速対応が可能であると共に、他のプログラマブルコントローラもそれぞれの入出力機器に対して所要の迅速対応が可能となって全体の生産ラインの保全に効果がある。
【0016】
本発明によるプログラマブルコントローラシステムは、上記プログラマブルコントローラを複数、互いのローカルネットワーク通信部でネットワーク中継器を介してまたは直接接続し、いずれかのプログラマブルコントローラがマスタとなってその緊急災害情報受信部で緊急災害情報を受信するようになっており、緊急災害情報を受信したマスタのプログラマブルコントローラは他のプログラマブルコントローラに緊急災害情報の解析結果または、未解析の生の緊急災害情報を送信することができるようになっている、ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、緊急災害情報に応じて、多数の入出力機器に対して安全確実に緊急非常停止等の所要の措置を講じることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係る緊急災害情報への対応機能付きプログラマブルコントローラおよびそれを含むシステムを説明する。本実施形態では緊急災害情報およびその配信ネットワークは緊急地震速報に適用して説明するが、これに限定されない。
【0019】
図1は、同プログラマブルコントローラシステムを示す。図1において、1は気象庁の緊急地震速報サーバー(EPOS:地震活動等総合監視システム)、2は緊急地震速報受信端末、3は緊急地震速報ネットワーク中継器、4はプログラマブルコントローラ、5はプログラマブルコントローラ4が配置される制御盤、6はセンサ、アクチュエータ等の入出力機器、7は各種制御機械である。緊急地震速報サーバー1は、緊急地震速報をデジタル専用通信回線あるいはインターネット回線等の各種回線よりなる緊急地震速報配信ネットワーク8を介して緊急地震速報受信端末2に配信する。配信される緊急地震速報は、地震発生時に震源に近い観測点で得られた地震波より、震源、地震の規模、各地の震度などを推定した情報である。さらにいえば、緊急地震速報は、地震ではまず小さく揺れるP波と、後で大きく揺れるS波とがあり、地震被害は後者のS波である。そこで、先に到達するP波を観測点で先に捕捉し、地震の震度、到達時間を計算し、予報するものである。緊急地震速報受信端末2は、LANケーブル9を介してネットワーク中継器3に接続されている。ネットワーク中継器3は分散型モジュールであり、これにはLANケーブル9を介して1ないし複数のプログラマブルコントローラ4が接続されている。ネットワーク中継器3はこれら接続されたプログラマブルコントローラ間のデータリンクを行う。
【0020】
図2はプログラマブルコントローラの外観構成と、入出力機器の一例である本体モータと、それにより制御される機械とを示す。図2を参照してプログラマブルコントローラ4は、緊急地震速報受信部10と、警報表示灯11と、音声報知器12と、入出力接点13とを有する。緊急地震速報受信部10はLANケーブル9が接続され緊急地震速報ネットワーク中継器3から緊急地震速報を受信する。警報表示灯11は、緊急地震速報を文字、図形、画像等で表示する。音声報知器12は、緊急地震速報を音声で報知する。入出力接点13は、入出力機器6が接続される。プログラマブルコントローラ4の入出力接点13には入出力機器6の一例として本体モータ6aが接続されている。この本体モータ6aは、制御機械7の一例としてベルトコンベア7aを駆動する。
【0021】
図3はプログラマブルコントローラ4の内部回路ブロック構成を示す。図3を参照してプログラマブルコントローラ4は、緊急地震速報受信部10から緊急地震速報をインターフェースする受信インターフェース14、受信インターフェース14から入力する緊急地震速報を処理し各種制御を行う制御部であるCPU(マイクロプロセッサ)15、システムプログラムを格納するシステムメモリ16、シーケンスプログラムを格納するプログラムメモリ17、入出力接点13からの入出力データ格納やCPU15のプログラム実行作業に用いるデータメモリ18を備える。プログラマブルコントローラ4はまた、警報表示灯11を制御する表示制御部19、音声報知器12を制御する音声制御部20、入出力接点13の入出力を行う入出力部21、を備える。
【0022】
図4はプログラムメモリ17に格納するシーケンスプログラムの一部を示す。
【0023】
このシーケンスプログラムは、入出力機器6を制御するためCPU15により実行されるプログラムであり、その一部に、図4で示すような入出力機器6に対して緊急地震速報の震度に応じた制御を行う緊急時対応シーケンスプログラムを含む。この緊急時対応シーケンスプログラムは、ラダー図形式であり、緊急地震速報受信時に通常のシーケンスプログラムに割り込んで優先実行するプログラムである。
【0024】
緊急時対応シーケンスプログラム第1行に入力接点M0,M5,M6,M7と、操作出力コイルY1とが記述され、プログラム第2行に入力接点Y3,M3,M4と、操作出力コイルY2とが記述されている。プログラム第1行において、入力接点M0はONで入出力機器6のうちの例えばベルトコンベア7aの本体モータ6aの運転信号でONする接点であり、入力接点M5−M7それぞれは強震である震度5−7それぞれに対応する震度信号でONする接点である。このプログラム第1行では本体モータ6aの運転信号で震度信号が震度5未満のときは入力接点M5−M7はいずれもOFFであり、本体モータ6aに駆動出力Y1が与えられ、震度5では入力接点M5がON、震度6では入力接点M6がON、震度7では入力接点M7がONする。入力接点M5−M7のいずれかがONになると、本体モータ6aの駆動出力Y1はOFFとなり、本体モータ6aは駆動停止となり、生産ラインは緊急非常停止となる。
【0025】
また、プログラム第2行において、本体モータ6aが駆動していてベルトコンベア7aが通常運転中は入力接点Y1はON、入力接点M3−M4は中震である震度3−4の震度信号でONし、本体モータ6aの速度制御インバータに速度制御信号Y2が入力され、これによりインバータは本体モータ6aの回転速度を徐行運転対応の速度に制御し、ベルトコンベア7aは徐行運転される。
【0026】
弱震である震度1,2に対応の震度信号ではいずれの入力接点M3−M7もOFFしてベルトコンベア駆動モータは通常運転を継続することができる。
【0027】
図5は、データメモリ18にデータベースとして割り当てられる表を示す。すなわち、震度信号が強震である震度5−7のいずれかであれば、データメモリ18の入力接点M5−M7に割り当てられたアドレス内のデータがONにされ、中震である震度3または4であれば、データメモリ18の入力接点M3−M4に割り当てられたアドレス内のデータがONにされ、弱震である震度1または2であれば、入力接点M3−M7に割り当てられたアドレス内のデータがONまたはOFFにされる。この弱震では入力接点M3−M7はOFFとしてプログラマブルコントローラ4が制御される機械によっては通常運転でよい場合がある一方で、入力接点M3−M4をONにしての徐行運転あるいはM5−M7をONにしての即停止がよい場合があり、ユーザにより適宜に設定される。この場合、CPU15により警報表示灯11や音声報知器12を駆動制御して緊急地震速報をユーザ−に知らせることが好ましい。警報表示灯11は、緊急地震速報を光あるいは文字等にて震度に応じた表示をしてもよい。音声報知器12は、緊急地震速報を音声(単なるブザー等の音を含む)で震度に応じた内容で報知してもよい。上記強震、中震、弱震により緊急災害度をランク分けしたが、これは一例であり、上記に限定されるものではない。上記ランク分けは、必要もなく、全生産ラインを緊急非常停止させることによる損失を排除することも必要な場合があり、プログラマブルコントローラの設置環境、制御機械の種類等に応じてユーザが適切に設定できることが望ましい。また、緊急災害としては、台風、火災等があり、ランク分けとしては、例えば台風であれば、風速、進路等の情報、その他の災害としては火災等がある。
【0028】
以上において、プログラマブルコントローラ4では、CPU15が受信インタフェース14を介して緊急地震速報を受信すると、CPU15によりその緊急地震速報から地震が強震、中震、弱震かをプログラム解析させ、データメモリ18にその解析結果を保存する。この解析結果から、CPU15は、各入力接点M3−M7のON,OFFを制御することで、緊急地震速報に対応する。
【0029】
なお、上記実施の形態では、ネットワーク中継器3に各プログラマブルコントローラ4が接続されているが、図6で示すように、マスタのプログラマブルコントローラ4で緊急地震速報を受信するようにし、このマスタのプログラマブルコントローラ4のネットワーク接続部30からネットワーク中継器3を介して他のプログラマブルコントローラ4に緊急地震速報を送信するようにしてもよい。この場合、ネットワーク中継器3ではなく、プログラマブルコントローラ4同士をそれぞれのローカルネットワーク接続部で接続することで、緊急地震速報を配信できるようにしてもよい。
【0030】
以上説明したように本実施の形態では、火災、地震、台風等の災害が発生した場合あるいは発生するおそれがある場合等において、それらの緊急災害情報により、入出力機器に、災害発生前に、緊急非常停止、あるいは停止ではないが、他の望ましい措置を自動的に行うことができるから、それまでの入出力機器付近の作業員の手動操作と比較して、より安全でより確実に所要の望ましい措置を自動で行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係るプログラマブルコントローラを含むシステム構成を示す図である。
【図2】図2は図1のプログラマブルコントローラの外観構成とそれにより制御される入出力機器とその機械とを示す図である。
【図3】図3はプログラマブルコントローラの内部ブロック構成を示す図である。
【図4】図4はプログラマブルコントローラのシーケンスプログラムの一部である緊急時対応シーケンスプログラムを示す図である。
【図5】図5はデータメモリ内のデータベース構成を示す図である。
【図6】図6は本発明の他の実施の形態にプログラマブルコントローラを含むシステム構成を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 緊急地震速報サーバー
2 緊急地震速報受信端末
3 ネットワーク中継器
4 プログラマブルコントローラ(PLC)
10 緊急地震速報受信部(緊急災害情報受信部)
11 警報表示灯
12 音声報知器
13 入出力接点
5 制御盤
6 入出力機器
7 制御機械
8 緊急地震速報配信ネットワーク
9 LANケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーケンスプログラムを実行することで入出力接点に接続した入出力機器を介して制御機械をシーケンス制御するプログラマブルコントローラにおいて、
ネットワーク配信される緊急災害情報を受信するための緊急災害情報受信部と、
入出力機器を通常シーケンス制御するシーケンスプログラムを格納すると共に入出力機器に対して緊急災害度に応じた制御を行うための緊急時対応シーケンスプログラムを含むプログラムメモリと、
入出力部からのデータ格納や下記制御部のプログラム実行作業に用いるデータメモリと、
上記シーケンスプログラムに従い上記入出力接点のデータや緊急災害情報に対応した演算を行い入出力機器を介して制御機械をシーケンス制御する制御部と、
を備え、
上記制御部は、緊急災害情報受信部で緊急災害情報を受信すると、上記緊急災害度をプログラム解析してデータメモリに保存し、上記シーケンス制御においてその保存した緊急災害度に対応して緊急時対応シーケンスプログラムを実行するようになっている、ことを特徴とするプログラマブルコントローラ。
【請求項2】
緊急災害情報配信ネットワークに接続されるネットワーク中継器を配置し、このネットワーク中継器に請求項1に記載のプログラマブルコントローラを1ないし複数接続した、ことを特徴とするプログラマブルコントローラシステム。
【請求項3】
シーケンスプログラムを実行することで入出力接点に接続した入出力機器を介して制御機械をシーケンス制御するプログラマブルコントローラにおいて、
ネットワーク配信される緊急災害情報を受信するための緊急災害情報受信部と、
他のプログラマブルコントローラとローカルネットワーク通信するためのローカルネットワーク通信部と、
シーケンスプログラムを格納すると共に、入出力機器に対して緊急災害度に応じた制御を行うための緊急時対応シーケンスプログラムを含むプログラムメモリと、
入出力部からのデータ格納や下記制御部のプログラム実行作業に用いるデータメモリと、
上記プログラムメモリ格納のシーケンスプログラムに従い上記入出力接点のデータや緊急災害情報に対応した演算を行い上記シーケンス制御する制御部と、
を備え、
上記制御部は、緊急災害情報受信部で緊急災害情報を受信すると、上記緊急災害度をプログラム解析してデータメモリに保存し、上記シーケンス制御においてその緊急災害度に対応して緊急時対応シーケンスプログラムを実行するようになっていると共に、上記ローカルネットワーク通信部から他のプログラマブルコントローラにその解析結果または、未解析の生の緊急災害情報をネットワーク中継器を介してまたは直接送信することができるようになっている、ことを特徴とするプログラマブルコントローラ。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラマブルコントローラを複数、互いのローカルネットワーク通信部でネットワーク中継器を介してまたは直接接続し、いずれかのプログラマブルコントローラがマスタとなってその緊急災害情報受信部で緊急災害情報を受信するようになっており、緊急災害情報を受信したマスタのプログラマブルコントローラは他のプログラマブルコントローラに緊急災害情報の解析結果または、未解析の生の緊急災害情報を送信することができるようになっている、ことを特徴とするプログラマブルコントローラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−301371(P2009−301371A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156124(P2008−156124)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000167288)光洋電子工業株式会社 (354)
【Fターム(参考)】