説明

置換ベンゾイルウレイド−o−ベンゾイルアミド、それらの製造方法、およびそれらの使用

本発明は、置換ベンゾイルウレイド−o−ベンゾイルアミド、ならびにそれらの生理学的に適合可能な塩、および生理学的に機能的な誘導体に関する。本発明はまた、式(I)の化合物およびそれらの生理学的に適合可能な塩に関し、ここで基は言及された意味を有する。前記化合物は例えば2型糖尿病の予防および処置のための医薬として適切である。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換ベンゾイルウレイド−o−ベンゾイルアミド、ならびにそれらの生理学上許容される塩および生理学的に機能的な誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
類似の構造の化合物およびコカイン依存症の処置のためのそれらの使用が、先行技術にすでに記載されている(米国特許第6,121,311号)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、糖尿病の予防および処置が可能である化合物を提供する目的に基づくものである。この目的のため、これら化合物は、特に治療的に利用され得る血糖の低下効果を示すものであることが意図される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、本発明は、以下の式I
【化1】

の化合物およびそれらの生理学的に許容される塩に関し、ここで
R1、R2は、互いに独立してH、(C1−C6)−アルキル(ここでアルキルは、OH、O−(C1−C4)−アルキル、NH2、NH(C1−C4)−アルキル、N[(C1−C6)−アルキル]2、またはO−(C1−C6)−アルキルで置換されていてもよい)、CO−(C1−C6)−アルキル、COO−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキレン−COOH、または(C1−C6)−アルキレン−COO−(C1−C6)−アルキルであり;
R3、R4、R5、R6は、互いに独立して H、F、Cl、Br、NO2、CN、O−R14、O−フェニル、S−R14、COOR14、N(R15)(R16)、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、またはO−(C1−C5)−アルキレン−COOR14であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルキレン、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OR14、COOR14、またはN(R15)(R16)で置換されていてもよく;
【0005】
R7は、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、または(C1−C6
)−アルキレン−OOC−(C1−C6)−アルキルであり、ここでアルキル、アルキレン、およびアルケニルは、1回より多くF、Cl、またはOR14で置換されていてもよく;
R8、R9、R10、R11は、互いに独立してH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、O−(C1−C6)−アルキル、O−(C2−C6)−アルケニル、O−(C2−C6)−アルキニル、O−SO2−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、または(C2−C6)−アルキニルであり、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、またはBrで置換されていてもよく;
R12、R13は、互いに独立してH、OH、オキソ、F、(C1−C6)−アルキル、(C6−C10)−アリール、(C1−C6)−アルキレン−(C6−C10)−アリール、O−(C1−C6)−アルキル、O−(C2−C6)−アルケニル、O−(C2−C6)−アルキニルであり、ここでアルキル基、アリール基、アルケニル基、およびアルキニル基は、1回またはそれ以上の回数、F、Cl、またはBrで置換されていてもよいか;または
R12およびR13は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和環または不飽和環を形成し、この環はN、O、またはSの群から選択された最大2つまでの更なるヘテロ原子を含んでもよく、ここで、この環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R14は、H、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、または(C2−C8)−アルキニルであり、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OH、またはO−(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく、
【0006】
R15、R16は、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C2−C8)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、COO−(C1−C4)−アルキル、COO−(C2−C4)−アルケニル、フェニル、またはSO2−フェニルであり、ここでこのフェニル環は、2回までF、Cl、CN、OH、(C1−C6)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキル、CF3、OCF3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、またはCONH2で置換されていてもよいか;または
R15およびR16は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和複素環式環を形成し、この環は、N、O、またはSの群から選択された最大2つまでの更なるヘテロ原子を含んでもよく、ここで、この複素環式環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R17、R18は、互いに独立して H、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C2−C8)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、COO−(C1−C4)−アルキル、COO−(C2−C4)−アルケニル、フェニル、または SO2−フェニルであり、ここでこのフェニル環は、2回までF、Cl、CN、OH、(C1−C6)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキル、CF3、OCF3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、またはCONH2で置換されていてもよく;
mは、1、2、3、4であり;
ここで、mが2であり、かつ基R8およびR9が両方とも水素である式Iの化合物を除く。
【0007】
1つまたはそれ以上の基が以下の意味を有する式Iの化合物、およびそれらの生理学的に許容される塩が好ましい:
R1、R2が、Hであり;
R3、R4、R5、R6が、互いに独立して H、F、Cl、Br、NO2、CN、O−R14、O−フェニル、S−R14、COOR14、N(R15)(R16)、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、またはO−(C1−C5)−アルキレン−COOR14であり、ここでアルキル、シクロアルキル、アルキレン、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OR14、COOR14、またはN(R15)(R16)で置換されていてもよく;
【0008】
R7が、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、または(C1−C6)−アルキレン−OOC−(C1−C6)−アルキルであり、ここでアルキル、アルキレン、およびアルケニルは、1回より多くF、Cl、またはOR14で置換されていてもよく;
R8、R9、R10、R11が、互いに独立して H、F、Cl、Br、OH、NO2
、CN、O−(C1−C6)−アルキルであり、ここでアルキルは、1回より多くF、ClまたはBrで置換されていてもよく;
R12、R13が、互いに独立して H、OH、オキソ、F、(C1−C6)−アルキル、(C6−C10)−アリール、(C1−C6)−アルキレン−(C6−C10)−アリール、O−(C1−C6)−アルキル、O−(C2−C6)−アルケニル、O−(C2−C6)−アルキニルであり、ここでアルキル基、アリール基、アルケニル基、およびアルキニル基は、1回またはそれ以上の回数、F、Cl、またはBrで置換されていてもよいか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和環または不飽和環を形成し、該環はN、O、またはSの群から選択された最大2つまでの更なるヘテロ原子を含んでもよく、ここでこの環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
【0009】
R14が、H、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、または(C2−C8)−アルキニルであり、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OH、またはO−(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R15、R16が、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C2−C8)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、COO−(C1−C4)−アルキル、COO−(C2−C4)−アルケニル、フェニル、またはSO2−フェニルであり、ここでこのフェニル環は、2回まで、F、Cl、CN、OH、(C1−C6)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキル、CF3、OCF3、COOH、COO(C1−C6)−アルキル、またはCONH2で置換されていてもよいか;または
R15およびR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和複素環式環を形成し、この環は、N、O、またはSの群から選択された最大2つまでの更なるヘテロ原子を含んでもよく、ここでこの複素環式環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R17、R18が、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキルであり;
mが、1、2、3、4であり;
ここで、mが2であり、かつ基R8およびR9の両方が水素である式Iの化合物を除く。
【0010】
1つまたはそれ以上の基が以下の意味を有する式Iの化合物およびそれらの生理学的に許容される塩が特に好ましい:
R1、R2がHであり;
R3、R4、R5、R6が、H、F、Cl、CF3、COOR14であり;
R7が、Hまたは(C1−C6)−アルキルであり;
R8、R9が、互いに独立してFまたはClであり;
R10、R11が、互いに独立してH、F、またはClであり;
R12、R13が、互いに独立してHもしくはFであるか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5〜6員環の飽和環を形成し;
R14が、Hまたは(C1−C4)−アルキルであり;
mが、1、2、3である。
【0011】
1つまたはそれ以上の基が以下の意味を有する式Iの化合物およびそれらの生理学的に許容される塩が極めて特に好ましい:
R1、R2が、Hであり;
R3、R4、R5、R6が、Hであり;
R7が、Hまたは(C1−C6)−アルキルであり;
R8、R9が、互いに独立してFまたはClであり;
R10、R11が、互いに独立してH、F、またはClであり;
R12、R13が、互いに独立してHもしくはFであるか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5〜6員環の飽和環を形成し;
mが1、2、3である。
【0012】
本発明は、ラセミ体、ラセミ混合物、および純粋な鏡像異性体の形態の式Iの化合物、ならびにそれらのジアステレオマーならびにそれらの混合物に関する。
基または置換基が、式Iの化合物中で1回より多く現れ得る場合、それらは、いずれも互いに独立して記載された意味を有し、そして同じでもまたは異なっていてもよい。
【0013】
薬学的に受容可能な塩は、元の化合物又は塩基性化合物のものよりも水中での溶解度が高いので、特に医療用途に適切である。これらの塩は、薬学的に受容可能なアニオンまたはカチオンを有さなければならない。本発明の化合物の適切な薬学的に受容可能な酸付加塩としては、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸および硫酸)、ならびに有機酸(例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸および酒石酸)の塩がある。適切な薬学的に受容可能な塩基性塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩およびカルシウム塩)、トロメタモール(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、ジエタノールアミン、リシン、またはエチレンジアミンがある。
【0014】
同様に、例えばトリフルオロ酢酸のような薬学的に受容不可能なアニオンを有する塩は、薬学的に受容可能な塩を製造または精製するために、および/または非処置(例えばインビトロ用途)で使用するために有用な中間体として本発明の構成に包含される。
【0015】
本明細書中に使用される、用語「生理学的に機能的な誘導体」とは、本発明の式Iの化合物の任意の生理学的に許容される誘導体(例えばエステル)をいい、例えば、ヒトのような哺乳動物に投与される際、式Iの化合物またはそれらの活性代謝物質を(直接的に、または間接的に)形成し得る。
生理学的に機能的な誘導体としては、例えばH.Okada et al., Chem. Pharm.Bull.1994,
42, 57-61に記載されたような本発明の化合物のプロドラッグが挙げられる。このような
プロドラッグは、インビボで本発明の化合物に代謝され得る。これらのプロドラッグは、それ自体活性であってもよく、または活性でなくてもよい。
【0016】
本発明の化合物はまた、種々の多形性形態(例えばアモルファスおよび結晶質の多形性形態として)で存在し得る。本発明の化合物の全ての多形性形態は、本発明の構成に包含され、そして本発明のさらなる局面である。
本明細書中の以下の「式Iの化合物」に対する全ての引用は、本明細書中に記載されるように、上記の式Iの化合物、ならびにそれらの塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体をいう。
【0017】
アルキル基とは、1つまたはそれ以上の炭素を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、ヘキシル)を意味する。アルキル基は、1回またはそれ以上の回数、以下のような適切な基で置換されていてもよい:例えば、F、Cl、Br、I、CF3、NO2、N3、CN、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、シクロアルキル、(C2−C 6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C1−C6)−アルキルO−CO−(C1−C6)−アルキル、O−CO−(C1−C6)−アリール、O−CO−(C1−C6)−複素環;PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)−アルキル、SO2N[(C1−C6)−アルキル]2、S−(C1−C6)−アルキル、S−(CH2n−アリール、S−(CH2n−複素環、SO−(C1−C6)−アルキル、SO−(CH2n−アリール、SO−(CH2n−複素環、SO2−(C1−C6)−アルキル、SO2−(CH2n−アリール、SO2−(CH2n−複素環、SO2−NH(CH2n−アリール、SO2−NH(CH2n−複素環、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−アリール、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−複素環、SO2−N((CH2n−アリール)2、SO2−N((CH2)n−(複素環)2(ここで、nは0〜6であり得、そしてアシル基または複素環基は、2回までF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2で置換されていてもよい);C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、NH(C1−C7)−アシル、NH−CO−(C1−C6)−アルキル、NH−COO−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−アリール、NH−CO−複素環、NH−COO−アリール、NH−COO−複素環、NH−CO−NH−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−NH−アリール、NH−CO−NH−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−COO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−CO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−COO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−COO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(アリール)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(複素環)2、N(アリール)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−CO−アリール、N(複素環)−CO−アリール、N(アリール)−COO−アリール、N(複素環)−COO−アリール、N(アリール)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(複素環)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(アリール)−CO−NH−アリール、N(複素環)−CO−NH−アリール、N(アリール)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(複素環)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(アリール)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(複
素環)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(アリール)−CO−N−(アリール)2、N(複素環)−CO−N−(アリール)2、アリール、O−(CH2n−アリール、O−(CH2)n−複素環(ここで、nは0〜6であり得、ここで、アリール基または複素環基は、1〜3回、F、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2、NH(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、CONH2で置換されていてもよい)。
【0018】
アルケニル基とは、2つまたはそれ以上の炭素および1つまたはそれ以上の二重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖(例えば、ビニル、アリル、ペンテニル)を意味する。
【0019】
アルケニル基は、1回またはそれ以上の回数、以下のような適切な基で置換されていてもよい:例えば、F、Cl、Br、I、CF3、NO2、N3、CN、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、シクロアルキル、(C1−C10)−アルキル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C1−C6)−アルキルO−CO−(C1−C6)−アルキル、O−CO−(C1−C6)−アリール、O−CO−(C1−C6)−複素環;PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)−アルキル、SO2N[(C1−C6)−アルキル]2、S−(C1−C6)−アルキル、S−(CH2n−アリール、S−(CH2)n−複素環、SO−(C1−C6)−アルキル、SO−(CH2n−アリール、SO−(CH2)n−複素環、SO2−(C1−C6)−アルキル、SO2−(CH2n−アリール、SO2−(CH2)n−複素環、SO2−NH(CH2)n−アリール、SO2−NH(CH2)n−複素環、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2)n−アリール、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2)n−複素環、SO2−N((CH2)n−アリール)2、SO2−N((CH2)n−(複素環)2(ここで、nは0〜6であり得、そしてアリール基または複素環基は、2回まで、F、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2で置換されていてもよい);C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、NH(C1−C7)−アシル、NH−CO−(C1−C6)−アルキル、NH−COO−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−アリール、NH−CO−複素環、NH−COO−アリール、NH−COO−複素環、NH−CO−NH−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−NH−アリール、NH−CO−NH−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−COO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−CO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−COO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−COO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(アリール)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(複素環)2、N(アリール)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−CO−アリール、N(複素環)−CO−アリール、N(アリール)−COO−アリール、N(複素環)−COO−アリール、N(アリール)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(複素環)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(アリール)−CO−NH−アリール、N(複素環)−CO−NH−アリール、N(アリール)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(複素環)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、 N(アリール)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(複素環)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(アリール)−CO−N−(アリール)2、N(複素環)−CO−N−(アリール)2、アリール、O−(CH2n−アリール、O−(CH2n−複素環(ここで、nは0〜6であり得、ここで、アリール基または複素環基は、1〜3回、F、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2、NH(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、CONH2で置換されていてもよい)。
【0020】
アルキニル基とは、2つまたはそれ以上の炭素および1つまたはそれ以上の三重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖(例えば、エチニル、プロピニル、ヘキシニル)を意味する。
【0021】
アルキニル基は、1回またはそれ以上の回数、以下のような適切な基で置換されていてもよい:例えば、F、Cl、Br、I、CF3、NO2、N3、CN、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、シクロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C1−C10)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキルO−CO−(C1−C6)−アルキル、O−CO−(C1−C6)−アリール、O−CO−(C1−C6)−複素環;PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)−アルキル、SO2N[(C1−C6)−アルキル]2、S−(C1−C6)−アルキル、S−(CH2n−アリール、S−(CH2n−複素環、SO−(C1−C6)−アルキル、SO−(CH2n−アリール、SO−(CH2n−複素環、SO2−(C1−C6)−アルキル、SO2−(CH2n−アリール、SO2−(CH2n−複素環、SO2−NH(CH2n−アリール、SO2−NH(CH2n−複素環、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−アリール、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−複素環、SO2−N((CH2n−アリール)2、SO2−N((CH2n−(複素環)2(ここで、nは0〜6であり得、そしてアリール基または複素環基は、2回までF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2で置換されていてもよい);C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、NH(C1−C7)−アシル、NH−CO−(C1−C6)−アルキル、NH−COO−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−アリール、NH−CO−複素環、NH−COO−アリール、NH−COO−複素環、NH−CO−NH−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−NH−アリール、NH−CO−NH−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−COO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−CO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−COO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−COO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(アリール)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(複素環)2、N(アリール)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−CO−アリール、N(複素環)−CO−アリール、N(アリール)−COO−アリール、N(複素環)−COO−アリール、N(アリール)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(複素環)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(アリール)−CO−NH−アリール、N(複素環)−CO−NH−アリール、N(アリール)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(複素環)−CO−N−
(C1−C6)−アルキル)2、N(アリール)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−
アリール、N(複素環)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(アリール)−CO−N−(アリール)2、N(複素環)−CO−N−(アリール)2、アリール、O−(CH2n−アリール、O−(CH2n−複素環(ここで、nは0〜6であり得、ここで、アリール基または複素環基は、1〜3回、F、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2、NH(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、CONH2で置換されていてもよい)。
【0022】
アリール基とは、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、α−テトラロン、β−テトラロン、インダニル、またはインダン−1−オン−イル基を意味する。
【0023】
アリール基は、1回またはそれ以上の回数、以下のような基で置換されていてもよい:例えば、F、Cl、Br、I、CF3、NO2、N3、CN、COOH、COO(C1−C6
)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、シクロアルキル、(C1−C10)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C1−C6)−アルキルO−CO−(C1−C6)−アルキル、O−CO−(C1−C6)−アリール、O−CO−(C1−C6)−複素環;PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)−アルキル、SO2N[(C1−C6)−アルキル]2、S−(C1−C6)−アルキル、S−(CH2n−アリール、S−(CH2n−複素環、SO−(C1−C6)−アルキル、SO−(CH2n−アリール、SO−(CH2n−複素環、SO2−(C1−C6)−アルキル、SO2−(CH2n−アリール、SO2−(CH2n−複素環、SO2−NH(CH2n−アリール、SO2−NH(CH2n−複素環、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−アリール、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−複素環、SO2−N((CH2n−アリール)2、SO2−N((CH2n−(複素環)2(ここで、nは0〜6であり得、そしてアリール基または複素環基は、2回まで、F、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2で置換されていてもよい);C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、NH(C1−C7)−アシル、NH−CO−(C1−C6)−アルキル、NH−COO−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−アリール、NH−CO−複素環、NH−COO−アリール、NH−COO−複素環、NH−CO−NH−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−NH−アリール、NH−CO−NH−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−COO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−CO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−COO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−COO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(アリール)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(複素環)2、N(アリール)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−CO−アリール、N(複素環)−CO−アリール、N(アリール)−COO−アリール、N(複素環)−COO−アリール、N(アリール)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(複素環)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(アリール)−CO−NH−アリール、N(複素環)−CO−NH−アリール、N(アリール)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(複素環)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(アリール)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(複素環)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(アリール)−CO−N−(アリール)2、N(複素環)−CO−N−(アリール)2、アリール、O−(CH2n−アリール、O−(CH2n−複素環(ここで、nは0〜6であり得、ここで、アリール基または複素環基は、1〜3回、F、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2、NH(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、CONH2で置換されていてもよい)。
【0024】
シクロアルキル基とは、1つまたはそれ以上の環を含み、そして不飽和または部分不飽和(1つまたは2つの二重結合を有する)であり、そして炭素原子のみから構成される環系(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、またはアダマンチル)を意味する。
【0025】
シクロアルキル基は、1回またはそれ以上の回数、以下のような適切な基で置換されていてもよい:例えば、F、Cl、Br、I、CF3、NO2、N3、CN、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、シクロアルキル、(C1−C10)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C1−C6)−アルキルO−CO−(C1−C6)−アルキル、O−CO−(C1−C6)−アリール、O−CO−(C1−C6)−複素環;PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)−アルキル、SO2N[(C1−C6)−アルキル]2、S−(C1−C6)−アルキル、S−(CH2n−アリール、S−(CH2n−複素環、SO−(C1−C6)−アルキル、SO−(CH2n−アリール、SO−(CH2n−複素環、SO2−(C1−C6)−アルキル、SO2−(CH2n−アリール、SO2−(CH2n−複素環、SO2−NH(CH2n−アリール、SO2−NH(CH2n−複素環、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−アリール、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−複素環、SO2−N((CH2n−アリール)2、SO2−N((CH2n−(複素環)2 (ここで、nは0〜6であり得、そしてアリール基または複素環基は、2回まで、F、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2で置換されていてもよい);C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、NH(C1−C7)−アシル、NH−CO−(C1−C6)−アルキル、NH−COO−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−アリール、NH−CO−複素環、NH−COO−アリール、NH−COO−複素環、NH−CO−NH−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−NH−アリール、NH−CO−NH−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−COO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−CO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−COO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−COO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(アリール)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(複素環)2、N(アリール)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−CO−アリール、N(複素環)−CO−アリール、N(アリール)−COO−アリール、N(複素環)−COO−アリール、N(アリール)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(複素環)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(アリール)−CO−NH−アリール、N(複素環)−CO−NH−アリール、N(アリール)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(複素環)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(アリール)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(複素環)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(アリール)−CO−N−(アリール)2、N(複素環)−CO−N−(アリール)2、アリール、O−(CH2n−アリール、O−(CH2n−複素環(ここで、nは0〜6であり得、ここでアリール基または複素環基は、1〜3回、F、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2、NH(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、CONH2で置換されていてもよい)。
【0026】
複素環または複素環基とは、炭素とは別に、例えば、窒素、酸素、または硫黄のようなヘテロ原子を含む環または環系を意味する。複素環または複素環基がベンゼン核に縮合されている環系はまた、この定義に包含される。
【0027】
適切な「複素環式環」または「複素環基」としては、以下が挙げられる:アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダザリニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、クロマニル、クロメニル、シノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]−テトラヒドロフラン、フリル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル(ベンズイミダゾリル)、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナンスリジニル、フェナンスロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピロアゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドキオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアダジニル、チアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チエニル、トリアゾリル、テトラゾリル、およびキサンテニル。
【0028】
ピリジルは、2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジルを表す。チエニルは、2−チエニルおよび3−チエニルの両方を表す。フリルは、2−フリルおよび3−フリルの両方を表す。
化合物の対応するN−オキシド、すなわち、例えば、1−オキシ−2−ピリジル、1−オキシ−3−ピリジル、または1−オキシ−4−ピリジルをまた含む。
1回またはそれ以上の回数、ベンゾ縮合されているこれらの複素環の誘導体もまた含む。
【0029】
複素環式環または複素環基は、1回またはそれ以上の回数、以下のような適切な基で置換されていてもよい:例えば、F、Cl、Br、I、CF3、NO2、N3、CN、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、シクロアルキル、(C1−C10)−アルキル、(C2−C6)−
アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C1−C6)−アルキルO−CO−(C1−C6)−アルキル、O−CO−(C1−C6)−アリール、O−CO−(C1−C6)−複素環;PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)−アルキル、SO2N[(C1−C6)−アルキル]2、S−(C1−C6)−アルキル、S−(CH2n−アリール、S−(CH2n−複素環、SO−(C1−C6)−アルキル、SO−(CH2n−アリール、SO−(CH2n−複素環、SO2−(C1−C6)−アルキル、SO2−(CH2n−アリール、SO2−(CH2n−複素環、SO2−NH(CH2n−アリール、SO2−NH(CH2n−複素環、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−アリール、SO2−N(C1−C6)−アルキル)(CH2n−複素環、SO2−N((CH2n−アリール)2、SO2−N((CH2n−(複素環)2(ここで、nは0〜6であり得、そしてアリール基または複素環基は、2回まで、F、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2で置換されていてもよい);C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、NH(C1−C7)−アシル、NH−CO−(C1−C6)−アルキル、NH−COO−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−アリール、NH−CO−複素環、NH−COO−アリール、NH−COO−複素環、NH−CO−NH−(C1−C6)−アルキル、NH−CO−NH−アリール、NH−CO−NH−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−COO−(C1−C6)−アルキル、N(C1−C6)−アルキル−CO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−COO−アリール、N(C1−C6)−アルキル−COO−複素環、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−アリール、N(C1−C6)−アルキル−CO−NH−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−複素環、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(アリール)2、N((C1−C6)−アルキル)−CO−N−(複素環)2、N(アリール)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−CO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(複素環)−COO−(C1−C6)−アルキル、N(アリール)−CO−アリール、N(複素環)−CO−アリール、N(アリール)−COO−アリール、N(複素環)−COO−アリール、N(アリール)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(複素環)−CO−NH−(C1−C6)−アルキル)、N(アリール)−CO−NH−アリール、N(複素環)−CO−NH−アリール、N(アリール)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(複素環)−CO−N−(C1−C6)−アルキル)2、N(アリール)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(複素環)−CO−N((C1−C6)−アルキル)−アリール、N(アリール)−CO−N−(アリール)2、N(複素環)−CO−N−(アリール)2、アリール、O−(CH2n−アリール、O−(CH2n−複素環(ここで、nは0〜6であり得、ここで、アリール基または複素環基は、1〜3回、F、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、NH2、NH(C1−C6)−アルキル、N((C1−C6)−アルキル)2、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、CONH2で置換されていてもよい)。
【0030】
所望の生物学的効果を達成するために必要な式Iの化合物の量は、多数の因子、例えば、選択された特定の化合物、意図される用途、投与の様式、および患者の臨床状態に依存する。一般的に、日用量は、1日あたり体重1キログラムにつき0.3mg〜100mg(典型的には、3mg〜50mg)の範囲(例えば、3〜10mg/kg/日)である。静脈内用量は、例えば、0.3mg〜1.0mg/kgの範囲であり得、1分あたり1キログラムにつき10ng〜100ngの輸液として適切に投与され得る。これらの目的に適切な輸液は、例えば、1ミリリットルあたり0.1ng〜10mg、典型的には1ng〜10mgを含み得る。単回用量は、例えば、活性成分1mg〜10gを含み得る。従って、注射用アンプルは、例えば、1mg〜100mgを含み得、そして例えば、カプセルまたは錠剤のような経口投与され得る単回用量処方物は、例えば、1.0〜1000mg(典型的には、10〜600mg)を含み得る。上記の状態を治療するために、式Iの化合物は、化合物それ自体として使用されてもよいが、受容可能な担体との薬学的組成物の形態であることが好ましい。もちろん、担体は、組成物の他の成分と適合し、かつ患者の健康に有害でないという点で受容可能でなければならない。担体は、固体または液体または両方であり得、好ましくは、化合物を用いて、活性成分を0.05重量%〜95重量%含み得る単回用量(例えば、錠剤)として処方される。式Iの他の化合物を含む他の薬学的活性物質は、同様に存在し得る。本発明の薬学的組成物は、公知の製薬方法の1つによって製造され得、この方法は、本質的に成分を薬理学的に受容可能な担体および/または賦形剤と混合する工程からなる。
【0031】
本発明の薬学的組成物は、経口投与、直腸投与、局所投与、口内(例えば舌下)投与、および非経口(例えば皮下、筋内、皮内または静脈内)投与に適切なものであるが、最も適切な投与の様式は、それぞれ個々の場合において、処置される状態の性質および重症度、ならびに各場合において使用される式Iの化合物の性質に依存する。コーティングされた処方物およびコーティングされた徐放性処方物はまた、本発明の構成に包含される。酸および胃液に耐性のある処方物が好ましい。胃液に対して耐性のある適切なコーティングとしては、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ならびにメタクリル酸およびメチルメタクリレートのアニオンポリマーが挙げられる。
【0032】
経口投与に適切な薬学的化合物は、例えば、カプセル、カシェ剤、吸入錠剤、または錠剤のような別々の単位の形態であり得、それらの各々は、粉末または顆粒として、水性液体もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁剤として、または水中油型エマルションもしくは油中水型エマルションとして、所定の量の式Iの化合物を含む。すでに記載したように、これらの組成物は、活性成分と担体(1種またはそれ以上のさらなる成分からなってもよい)とを接触させる工程を包含する任意の適切な製薬方法によって製造され得る。一般的に、組成物は、活性成分を液体および/または微粉砕された固形担体と均一かつ均質に混合し、その後、必要に応じて生成物を成形することによって製造される。従って、例えば、錠剤は、化合物の粉末または顆粒を必要に応じて1種またはそれ以上のさらなる成分と共に圧縮または成形することによって製造され得る。圧縮錠剤は、例えば、粉末または顆粒のような自由に流動する形態の化合物を、適切な装置中で、必要に応じてバインダー、潤滑剤、不活性希釈剤、および/または1種またはそれ以上の界面活性剤/分散剤と混合して錠剤化することによって製造され得る。成形錠剤は、適切な装置中で、粉末形態の化合物を不活性液体の希釈剤で湿らせて成形することによって製造され得る。
【0033】
口内(舌下)投与に適切な薬学的組成物としては、式Iの化合物を着香料(通常、スクロース)、およびアラビアゴムまたはトラガカントを含む吸入錠剤、ならびに化合物をゼラチンおよびグリセロール、またはスクロースおよびアラビアゴムのような不活性基剤中に含むトローチが挙げられる。
【0034】
非経口投与に適切な薬学的組成物としては、好ましくは、意図される受容体の血液と等張である式Iの化合物の滅菌水性調製物が挙げられる。これらの調製物は、好ましくは静脈内投与されるが、皮下注射、筋内注射または皮内注射によって投与されてもよい。これらの調製物は、好ましくは、化合物を水と混合し、そして得られた溶液を滅菌し、そして血液と等張にすることによって製造され得る。本発明の注射組成物は、一般的に、活性化合物0.1〜5重量%を含む。
【0035】
直腸投与に適切な薬学的組成物は、好ましくは、単回用量の坐剤形態である。これらは、式Iの化合物を、1種またはそれ以上の従来の固体キャリア(例えば、カカオ脂)と混合し、得られた混合物を成形することによって製造され得る。
【0036】
皮膚上の局所用途に適切な薬学的組成物は、好ましくは、軟膏剤、クリーム、ローション、ペースト、スプレー、エアロゾル、またはオイルの形態である。使用され得るキャリアは、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびこれらの物質の2つまたはそれ以上の組み合わせである。活性成分は、一般的に、組成物の0.1〜15重量%の濃度(例えば、0.5〜2%)で存在する。
【0037】
経皮投与もまた、可能である。経皮用途に適切な薬学的組成物は、患者の表皮と長期的に緊密に接触するのに適切な単一の硬膏剤の形態であり得る。このような硬膏剤は、必要に応じて緩衝化され、接着剤中に溶解および/または分散されるかまたはポリマー中に分散された水溶液中に活性成分を適切に含む。適切な活性成分の濃度は、約1%〜35%、好ましくは、約3%〜15%である。例えば、Pharmaceutical Research, 2(6):318(1986)に記載されるようなエレクトロトランスポートまたはイオン泳動によって放出される活性成分について、特に可能である。
【0038】
式(I)の化合物はまた、他の活性成分と組み合わせて投与され得る。
組み合わせ生成物に適切なさらなる活性成分は、Rote Liste 2003, chapter 12に記載された全ての抗糖尿病薬である。それらは、特に、効果を相乗的に改善するために、本発明の式Iの化合物と組み合わせされ得る。組み合わせ活性成分の投与は、患者に対して活性成分を別々に投与することによって、または複数の活性成分が1つの薬学的調製物中に存在する組み合わせ生成物の形態のいずれかで行われ得る。以下に列挙したほとんどの活性成分は、USP Dictionary of USAN and International Drug Names, US Pharmacopeia, Rockville 2001中に開示されている。抗糖尿病薬としては、以下が挙げられる:インスリンおよびインスリン誘導体、例えば、Lantus(登録商標)(www.lantus.comを参照のこと)、またはHMR1964、速効性インスリン(米国特許第6,221,633号参照))、GLP−1誘導体(例えばWO97/26265、WO99/03861、WO01/04156、WO00/34331、WO00/34332、WO91/11457、および米国特許第6,380,357号に開示されたもの)、および経口的に有効な血糖低下活性成分。
【0039】
経口的に有効な血糖低下活性成分としては、以下が挙げられる:好ましくは、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、オキサジアゾリジンジオン、チアゾリジンジオン、グルコシダーゼインヒビター、グルカゴンアンタゴニスト、GLP−1アゴニスト、カリウムチャネル開放剤(opener)(例えば、Novo Nordisk A/SのWO97/26265およびWO99/03861に開示されたもの)、インスリン増感剤、糖新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素のインヒビター、グルコース摂取のモジュレータ、脂質代謝を変える化合物(例えば、抗高脂血活性成分および抗脂血活性成分、食物摂取を低下させる化合物、PPARアゴニストおよびPXRアゴニスト、ならびにβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する活性成分。
【0040】
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、シンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチンのようなHMGCoAレダクターゼインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、エゼチミブ、チクエチド(tiqueside)、パマクエシド(pamaqueside)のようなコレステロール吸収インヒビターと組み合わせて投与される。
【0041】
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、JTT−501、GI 262570のようなPPARγアゴニストと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、GW 9578、GW 7647のようなPPARαアゴニストと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、GW 1536、AVE 8042、AVE 8134、AVE 0847、またはPCT/US00/11833、PCT/US00/11490、DE10142734.4に記載されるような混合されたPPARα/γアゴニストと組み合わせて投与される。
【0042】
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、フェノフィブレート、クロフィブレート、ベザフィブレートのようなフィブレートと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、インプリタピド、BMS−201038、R−103757のようなMTPインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えばHMR 1741のような胆汁酸吸収インヒビター(例えば、米国特許第6,245,744号または同第6,221,897号を参照のこと)と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、JTT−705のようなCETPインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、コレスチラミン、コレセベラムのようなポリマー性胆汁酸吸着剤と組み合わせて投与される。
【0043】
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、HMR 1171、HMR 1586のようなLDLレセプター誘発物質(米国特許第6,342,512号を参照のこと)と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、アバシミブ(avasimibe)のようなACATインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、OPC−14117のような抗酸化剤と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、NO−1886のようなリポタンパク質リパーゼインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、SB−204990のようなATPクエン酸リアーゼインヒビターと組み合わせて投与される。
【0044】
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えばBMS−188494のようなスクアレンシンテターゼインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、CI−1027またはニコチン酸のようなリポタンパク質(a)アンタゴニストと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、オーリスタットのようなリパーゼインヒビターと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施形態において、式Iの化合物は、インスリンと組み合わせて投与される。
1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、またはグリメピリドのようなスルホニル尿素と組み合わせて投与される。
【0045】
1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、メトホルミンのようなビグアニドと組み合わせて投与される。
さらなる1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、レパグリニドのようなメグリチニドと組み合わせて投与される。
1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、トログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、またはDr. Reddy's Research FoundationのWO97/41097に開示されている化合物、特に、5−[[4−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−2−キナゾリニルメトキシ)フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオンのようなチアゾリジンジオンと組み合わせて投与される。
1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、ミグリトールまたはアカルボーズのようなα−グルコシダーゼインヒビターと組み合わせて投与される。
【0046】
1つの実施形態において、式Iの化合物は、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリメピリド、またはレパグリニドのようなβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する活性化合物と組み合わせて投与される。
1つの実施形態において、式Iの化合物は、1つより多い上記化合物と組み合わせて、例えば、スルホニル尿素とメトホルミン、スルホニル尿素とアカルボーズ、レパグリニドとメトホルミン、インスリンとスルホニル尿素、インスリンとメトホルミン、インスリンとトログリタゾン、インスリンとロバスタチンなどと組み合わせて投与される。
【0047】
さらなる実施形態において、式Iの化合物は、以下と組み合わせて投与される:CARTモジュレータ(「Cocaine-amphetamine-regulated transcript influences energy metabolism, anxiety and gastric emptying in mice」Asakawa, A, et al.,:Hormone and Metabolic Research(2001), 33(9), 554-558を参照のこと)、NPYアンタゴニスト(例えば、ナフタレン−1−スルホン酸{4−[(4−アミノキナゾリン−2−イルアミノ)メチル]シクロヘキシルメチル}アミド;塩酸塩(CGP 71683A))、MC4アゴニスト(例えば、1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸[2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−アミド;(WO01/91752))、オレキシンアンタゴニスト(例えば、1−(2−メチルベンゾオキサゾール−6−イル)−3−[1,5]ナフチリジン−4−イルウレア;塩酸塩(SB−334867−A))、H3アゴニスト(3−シクロヘキシル−1−(4,4−ジメチル−1,4,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル)プロパン−1−オンシュウ酸塩(WO00/63208));TNFアゴニスト、CRFアンタゴニスト(例えば、[2−メチル−9−(2,4,6−トリメチルフェニル)−9H−1,3,9−トリアザフルオレン−4−イル]ジプロピルアミン(WO00/66585))、CRF BPアンタゴニスト(例えば、ウロコルチン)、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト(例えば、1−(4−クロロ−3−メタンスルホニルメチルフェニル)−2−[2−(2,3−ジメチル−1H−インド−ル−6−イルオキシ)エチルアミノ]−エタノール;塩酸塩(WO01/83451))、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)アゴニスト、CCK−Aアゴニスト(例えば、{2−[4−(4−クロロ−2,5−ジメトキシフェニル)−5−(2−シクロヘキシルエチル)チアゾール−2−イルカルバモイル]−5,7−ジメチルインドール−1−イル}酢酸トリフルオロ酢酸塩(WO99/15525))、セロトニン再摂取インヒビター(例えば、デクスフェンフルラミン)、混合されたセロトニン作動性化合物およびノルアドレナリン作動性化合物(例えば、WO00/71549)、5HTアゴニスト(例えば、1−(3−エチルベンゾフラン−7−イル)ピペラジンシュウ酸塩(WO01/09111))、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン(例えばヒト成長ホルモン)、成長ホルモン放出化合物(6−ベンジルオキシ−1−(2−ジイソプロピルアミノエチルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボン酸第三級ブチルエステル(WO01/85695))、TRHアゴニスト(例えば、EP 0 462 884を参照のこと)、脱共役タンパク質2または3のモジュレータ、レプチンアゴニスト(例えば、Lee, Daniel W.;Leinung, Matthew C.;ozhavskaya-Arena, Marina;Grasso, Patricia. Leptin agonists as a potential approach to the treatment of obesity. Drugs of the Future(2001), 26(9), 873-881を参照のこと)、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、Doprexin)、リパーゼ/アミラーゼインヒビター(例えば、WO00/40569)、PPARモジュレータ(例えば、WO00/78312)、RXRモジュレータ、またはTR−βアゴニスト。
【0048】
本発明の1つの実施形態において、他の活性成分は、レプチンである;例えば「Perspectives in the therapeutic use of leptin」, Salvador, Javier;Gomez-Ambrosi, Javier;Fruhbeck, Gema, Expert Opinion on Pharmacotherapy(2001), 2(10), 1615-1622を参照のこと。
【0049】
1つの実施形態において、他の活性成分は、デクスアンフェタミンまたはアンフェタミンである。
1つの実施形態において、他の活性成分は、フェンフルラミンまたはデクスフェンフルラミンである。
【0050】
別の実施形態において、他の活性成分は、シブトラミンである。
1つの実施形態において、他の活性成分は、オーリスタットである。
1つの実施形態において、他の活性成分は、マジンドールまたはフェンテルミンである。
【0051】
1つの実施形態において、式Iの化合物は、充填剤、好ましくは、不溶性充填剤と組み合わせて投与される(例えば、カロブ/Caromax(登録商標)(Zunft H J;et al., Carob pulp preparation for treatment of hypercholesterolemia, ADVANCES IN THERAPY(2001 Sep-Oct), 18(5), 230-6を参照のこと。Caromaxは、Nutrinova, Nutrition Specialties & Food Ingredients GmbH, Industriepark Hoechst, 65926 Frankfurt/Main)からのカロブ含有生成物である)。Caromax(登録商標)との組み合わせは、1つの調製物で、または式Iの化合物およびCaromax(登録商標)を別々に投与することによって可能である。これに関して、Caromax(登録商標)はまた、例えば、パン菓子製品またはミューズリバーのような食品形態で投与され得る。
【0052】
本発明の化合物と1つまたはそれ以上の前記化合物、および場合によって1種またはそれ以上の他の薬理学的活性物質とのすべての適切な組み合わせは、本発明によって与えられた保護に包含されるとみなされることは明らかである。
【化2】

【0053】
以下に詳述した実施例は、本発明を説明するのに役立つが、本発明を制限するものではない。測定された凝固点および分解点(Fp.)は、正確ではなく、一般的に加熱速度に依存する。
【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
化合物の活性を以下のようにアッセイした:
グリコーゲンホスホリラーゼa活性アッセイ
グリコーゲンホスホリラーゼ(GPa)の活性形態の活性に対する化合物の効果は、グルコース1−リン酸からのグリコーゲンの合成に従うことにより、無機リン酸の遊離を測定することによって逆方向で測定した。全ての反応は、96ウェルのマイクロタイタープ
レート(Half Area Plates,Costar No.3696)で2回測定を行い、Multiskan Ascent Elisa Reader(Lab Systems,Finland)中で本明細書中の以下に示された波長で、反応生成物の形成による吸収の変化を測定した。
【0057】
逆方向のGPa酵素活性を測定するために、Engers et al., (Engers HD, Shechosky S, Madsen NB, Can J Biochem 1970 Jul;48(7):746-754)の一般方法を使用して、グルコース1−リン酸のグリコーゲンおよび無機リン酸への転化を、以下の変更を用いて測定した:緩衝溶液E(25mM β−グリセロリン酸、pH7.0、1mM EDTA、および1mMジチオトレイトール)中に溶解したヒトグリコーゲンホスホリラーゼa(例えば、タンパク質(0.76mg/ml)(Aventis Pharma Deutschland GmbH)を含む)を、緩衝液T(50mM Hepes、pH7.0、100mM KCl、2.5mM EDTA,2.5mM MgCl26H2O)で希釈し、そしてタンパク質10μg/mlの濃度までグリコーゲン(5mg/ml)を添加した。試験物質を、DMSO中の10mM溶液として調製し、そして緩衝溶液Tで50μMまで希釈した。この溶液(10μl)に、緩衝溶液T中に溶解した37.5mMグルコース(10μl)、およびグリコーゲン(5mg/ml)+ヒトグリコーゲンホスホリラーゼaの溶液(タンパク質10μg/ml)(10μl)、および2.5mMグルコース1−リン酸(20μl)を添加した。試験物質の不在下、グリコーゲンホスホリラーゼa活性のベースラインを、緩衝溶液T(10μl)(0.1%DMSO)を添加することによって測定した。この混合物を室温で40分間インキューベートし、そして遊離された有機リン酸を、Drueckes et al. (Drueckes P,
Schinzel R, Palm D, Anal Biochem 1995 Sep 1;230(1):173-177)の一般方法によって、以下の変更を用いて測定した:7.3mMモリブデン酸アンモニウムの停止液(50μl)、10.9mM酢酸亜鉛、3.6%アスコルビン酸、0.9%SDSを、酵素混合物(50μl)に添加する。45℃で60分間インキュベートした後、820nmで吸収を測定した。バックグラウンド吸収を測定するために、別の混合物において、グルコース1−リン酸溶液の添加直後に、停止液を添加した。
試験物質によるインビトロでのグリコーゲンホスホリラーゼaの特定阻害を測定するため、この試験を10μMの濃度の試験物質で行った。
【0058】
【表3】

【0059】
表から、式Iの化合物がグリコーゲンホスホリラーゼaの活性を阻害し、従って、血糖値を低下させるのに非常に適切であることが明らかである。従って、これらは1型糖尿病および2型糖尿病、インスリン耐性、異常脂質血症、代謝症候群/X症候群、病的肥満症、および哺乳動物における体重減少の処置に特に適切である。
式Iの化合物はまた、PTP1Bを阻害することが理由で、高グリシン血症、高血圧症
、アテローム性動脈硬化症、免疫系の機能障害、自己免疫疾患、アレルギー性疾患(例えば、喘息)、関節炎、変形性関節症、骨粗鬆症、増殖性障害(癌および乾癬)、増殖因子の減産および増産を伴う疾患、成長ホルモンの放出を誘導するホルモンまたはサイトカインの処置に適切である。
この化合物はまた、神経系障害(例えば、アルツハイマー病または多発性硬化症)の処置に適切である。
【0060】
この化合物はまた、健康障害および他の精神障害の兆候(例えば、うつ病、不安神経症、不安ノイローゼ、統合失調症)の処置、サーカディアンリズムに関連する障害の処置、および薬物乱用の処置に適切である。
それらは、さらに、睡眠障害、睡眠時無呼吸、女性および男性の性機能障害、炎症、座瘡、皮膚の色素沈着、ステロイド代謝の障害、皮膚疾患、および真菌症に適切である。
【0061】
実施例の調製は以下に詳細に記載され、そして式Iの他の化合物は、同じように得られた。
実験部分:
〔実施例1〕
R−1−{2−[3−(2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル)ウレイド]ベンゾイル}ピロリジン−2−カルボン酸
D−プロリン(0.148g)およびトリエチルアミン(0.2ml)を、イサト酸無水物(0.2g)のアセトニトリル溶液(5ml)に添加し、そしてこの混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで、2−クロロ−4,5−ジフルオロ−ベンゾイルイソシアネートのアセトニトリル溶液(1.3mmol)を一滴ずつ添加し、この混合物を室温にて30分間撹拌した。揮発性画分を40℃の真空中で取り除いた後、残留物を1N塩酸と共に15時間撹拌し、そして形成された沈殿物を吸引濾過して取り除き、そして真空中で乾燥した。収量:0.61g Fp.:123.5℃
さらなる実施例を同じように調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

の化合物およびそれらの生理学的に許容される塩。
式中、
R1、R2が、互いに独立してH、(C1−C6)−アルキル(ここでアルキルは、OH、O−(C1−C4)−アルキル、NH2、NH(C1−C4)−アルキル、N[(C1−C6)−アルキル]2、またはO−(C1−C6)−アルキルで置換されていてもよい)、CO−(C1−C6)−アルキル、COO−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキレン−COOH、または(C1−C6)−アルキレン−COO−(C1−C6)−アルキルであり;
R3、R4、R5、R6が、互いに独立して H、F、Cl、Br、NO2、CN、O−R14、O−フェニル、S−R14、COOR14、N(R15)(R16)、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、またはO−(C1−C5)−アルキレン−COOR14であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルキレン、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OR14、COOR14、またはN(R15)(R16)で置換されていてもよく;
R7が、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、または(C1−C6)−アルキレン−OOC−(C1−C6)−アルキルであり、ここでアルキル、アルキレン、およびアルケニルは、1回より多くF、Cl、またはOR14で置換されていてもよく;
R8、R9、R10、R11が、互いに独立してH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、O−(C1−C6)−アルキル、O−(C2−C6)−アルケニル、O−(C2−C6)−アルキニル、O−SO2−(C1−C4)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、または(C2−C6)−アルキニルであり、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、またはBrで置換されていてもよく;
R12、R13が互いに独立して H、OH、オキソ、F、(C1−C6)−アルキル、(C6−C10)−アリール、(C1−C6)−アルキレン−(C6−C10)−アリール、O−(C1−C6)−アルキル、O−(C2−C6)−アルケニル、O−(C2−C6)−アルキニルであり、ここでアルキル基、アリール基、アルケニル基、およびアルキニル基は、1回またはそれ以上の回数、F、Cl、またはBrで置換されていてもよいか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和環または不飽和環を形成し、該環はN、O、またはSの群から選択された最大2つまでの別のヘテロ原子を含んでもよく、ここで、この環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R14は、H、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、または(C2
8)−アルキニルであり、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OH、またはO−(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R15、R16が、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C2−C8)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、COO−(C1−C4)−アルキル、COO−(C2−C4)−アルケニル、フェニル、またはSO2−フェニルであり、ここで該フェニル環は、2回までF、Cl、CN、OH、(C1−C6)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキル、CF3、OCF3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、またはCONH2で置換されていてもよいか;または
R15およびR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和複素環式環を形成し、該環は、N、O、またはSの群から選択された最大2つまでの別のヘテロ原子を含んでもよく、ここで、該複素環式環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R17、R18が、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C2−C8)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、COO−(C1−C4)−アルキル、COO−(C2−C4)−アルケニル、フェニル、またはSO2−フェニルであり、ここで該フェニル環は、2回までF、Cl、CN、OH、(C1−C6)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキル、CF3、OCF3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、またはCONH2で置換されていてもよく;
mは、1、2、3、4であり;
ここで、mが2であり、かつ基R8およびR9が両方とも水素である式Iの化合物を除く。
【請求項2】
R1、R2がHであり;
R3、R4、R5、R6が、互いに独立して H、F、Cl、Br、NO2、CN、O−R14、O−フェニル、S−R14、COOR14、N(R15)(R16)、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、またはO−(C1−C5)−アルキレン−COOR14であり、ここでアルキル、シクロアルキル、アルキレン、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OR14、COOR14、またはN(R15)(R16)で置換されていてもよく;
R7が、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、または(C1−C6)−アルキレン−OOC−(C1−C6)−アルキルであり、ここでアルキル、アルキレン、およびアルケニルは、1回より多くF、Cl、またはOR14で置換されていてもよく;
R8、R9、R10、R11が、互いに独立して H、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、O−(C1−C6)−アルキルであり、ここでアルキルは、1回より多くF、ClまたはBrで置換されていてもよく;
R12、R13が、互いに独立して H、OH、オキソ、F、(C1−C6)−アルキル、(C6−C10)−アリール、(C1−C6)−アルキレン−(C6−C10)−アリール、O−(C1−C6)−アルキル、O−(C2−C6)−アルケニル、O−(C2−C6)−アルキニルであり、ここでアルキル基、アリール基、アルケニル基、およびアルキニル基は、1回またはそれ以上の回数、F、Cl、またはBrで置換されていてもよいか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和環または不飽和環を形成し、該環はN、O、またはSの群から選択された最大2つまでの別のヘテロ原子を含んでもよく、ここでこの環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R14が、H、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、または(C2−C8)−アルキニルであり、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、1回より多くF、Cl、Br、OH、またはO−(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R15、R16が、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C2−C8)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキレン、COO−(C1−C4)−アルキル、COO−(C2−C4)−アルケニル、フェニル、またはSO2−フェニルであり、ここで該フェニル環は、2回まで、F、Cl、CN、OH、(C1−C6)−アルキル、O−(C1−C6)−アルキル、CF3、OCF3、COOH、COO(C1−C6)−アルキル、またはCONH2で置換されていてもよいか;または
R15およびR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3〜7員環の飽和複素環式環を形成し、該環は、N、O、またはSの群から選択された最大2つまでの別のヘテロ原子を含んでもよく、ここで該複素環式環は、3回までF、Cl、Br、OH、オキソ、N(R17)(R18)、または(C1−C4)−アルキルで置換されていてもよく;
R17、R18が、互いに独立してH、(C1−C8)−アルキルであり;
mが、1、2、3、4であり;
ここで、mが2であり、かつ基R8およびR9の両方が水素である式Iの化合物を除く、
請求項1に記載の式Iの化合物、およびそれらの生理学的に許容される塩。
【請求項3】
R1、R2が、Hであり;
R3、R4、R5、R6が、H、F、Cl、CF3、COOR14であり;
R7が、Hまたは(C1−C6)−アルキルであり;
R8、R9が、互いに独立してFまたはClであり;
R10、R11が、互いに独立してH、F、またはClであり;
R12、R13が、互いに独立してHもしくはFであるか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5〜6員環の飽和環を形成し;
R14が、Hまたは(C1−C4)−アルキルであり;
mが、1、2、3である、
請求項1または2に記載の式Iの化合物、およびそれらの生理学的に許容される塩。
【請求項4】
R1、R2が、Hであり;
R3、R4、R5、R6が、Hであり;
R7が、Hまたは(C1−C6)−アルキルであり;
R8、R9が、互いに独立してFまたはClであり;
R10、R11が、互いに独立してH、F、またはClであり;
R12、R13が、互いに独立してHもしくはFであるか;または
R12およびR13が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、5〜6員環の飽和環を形成し;
mが1、2、3である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、およびそれらの生理学的に許容される塩。
【請求項5】
医薬として使用するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
1つまたはそれ以上の請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬。
【請求項7】
1つまたはそれ以上の請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物および少なくとも1種の他の活性成分を含む医薬。
【請求項8】
他の活性成分が、1種またはそれ以上の抗糖尿病薬、血糖低下活性成分、HMGCoAレダクターゼインヒビター、コレステロール吸収インヒビター、PPARγアゴニスト、PPARαアゴニスト、PPARα/γアゴニスト、フィブレート、MTPインヒビター、胆汁酸吸収インヒビター、CETPインヒビター、ポリマー性胆汁酸吸着剤、LDLレセプター誘発物質、ACATインヒビター、抗酸化剤、リポタンパク質リパーゼインヒビター、ATPクエン酸リアーゼインヒビター、スクアレンシンテターゼインヒビター、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、リパーゼインヒビター、インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、チアゾリジンジオン、α−グルコシダーゼインヒビター、β細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する活性成分、CARTアゴニスト、NPYアゴニスト、MC4アゴニスト、オレキシンアゴニスト、H3アゴニスト、TNFアゴニスト、CRFアゴニスト、CRF BPアンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)アゴニスト、CCKアゴニスト、セロトニン再摂取インヒビター、混合されたセロトニン作動性化合物およびノルアドレナリン作動性化合物、5HTアゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRHアゴニスト、脱共役タンパク質2または3のモジュレータ、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、Doprexin)、リパーゼ/アミラーゼインヒビター、PPARモジュレータ、RXRモジュレータ、またはTR−βアゴニストまたはアンフェタミンを含む請求項7に記載の医薬。
【請求項9】
血糖を低下させる医薬を製造するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項10】
2型糖尿病を処置する医薬を製造するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項11】
脂質および炭水化物の代謝障害を処置する医薬を製造するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
動脈硬化症の徴候を処置する医薬を製造するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
インスリン耐性を処置する医薬を製造するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項14】
1つまたはそれ以上の請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬の製造方法であって、薬学的に適切な担体と活性成分を混合し、そしてこの混合物を投与するのに適切な形態にすることを包含する方法。

【公表番号】特表2007−500674(P2007−500674A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521447(P2006−521447)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007848
【国際公開番号】WO2005/012244
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】