説明

置換三環式化合物およびその使用方法

本発明は、新規化合物およびそれらの製造方法、上記化合物の投与を含む、疾患、特に癌の処置方法、および障害、特に癌の処置または予防を目的とする医薬組成物の製造方法に関するものである。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
Aは、NまたはC−CNであり、
Dは、存在しないか、または−CH−または−CH(CH)−であり、
Eは、O、SまたはN−R12であって、R12は、水素または(C−C)−アルキルであり、
Lは、−C(=O)−、−S(=O)−または−S(=O)(=N−R13)−を表し、qは、1または2であり、R13は水素または(C−C)−アルキルであり、
mは、1または2であり、
nは、1、2または3であり、
pは、0、1、または2であり、
は、水素またはハロゲンを表し、
は、水素、ハロゲンまたは(C−C)−アルキルを表し、
は、水素、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルおよび(C−C)−アルキニルから成る群から選択され、
は、水素、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキル、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルおよび(C−C)−アルキニルから成る群から選択され、
は、水素、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルおよび(C−C)−アルキニルから成る群から選択されるか、
または
は、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
rは、0、1または2であり、
14は、ハロゲン、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたは5または6員ヘテロアリールを表す}
で示される基であるか、
または
およびRは、連結されて、式
【化2】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、ハロゲン、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたは5または6員ヘテロアリールを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
は、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される置換基を表し、
およびRは、両方とも水素を表すか、または一体となって結合を形成することにより、アセチレン結合をもたらし、
およびR10は結合し、それらが結合している原子と一体となって、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい5〜7員ヘテロシクロアルキル環を形成し、
11は、水素または(C−C)−アルキルを表すか、または
は水素であり、そして
10およびR11は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C10)−シクロアルキルおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから成る群から独立して選択され、ただし、
(i)上記(C−C)−アルキルは、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、オキソ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、S−(C−C)−アルキルスルホンイミドイル、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよく、
さらに、上記(C−C)−シクロアルキル、フェニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル置換基は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよいものとし、
(ii)上記(C−C10)−シクロアルキルおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルは、(C−C)−アルキル、オキソ、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよいものとし、
または
10およびR11は結合し、それらが結合している窒素原子と一体となって、(C−C)−アルキル、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノ、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、フェノキシ、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい3〜10員ヘテロシクロアルキル環を形成し、ただし、
(i)上記(C−C)−アルキル置換基は、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、オキソ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよく(さらに、上記(C−C)−アルコキシ残基はヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよい)、
(ii)上記(C−C)−シクロアルキル、フェニル、フェノキシ、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル置換基は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいものとし、
または
10およびR11は結合し、それらが結合している窒素原子と一体となって、式
【化3】

{式中、
#は、CHR基への結合点を示し、
16は、水素、トリフルオロメチルまたは(C−C)−アルキルを表す}
で示される複素環基を形成する]
で示される化合物またはその医薬上許容され得る塩、水和物または溶媒和物。
【請求項2】
Lが−C(=O)−であり、pが0であり、RおよびRが両方とも水素である、請求項1記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物または溶媒和物。
【請求項3】
AがC−CNである、請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物または溶媒和物。
【請求項4】
Dが−CH(CH)−である、請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項5】
EがOである、請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項6】
mおよびnが両方とも1である、請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項7】
がヒドロキシである、請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項8】
AがNであり、
Dが、存在しないかまたは−CH(CH)−であり、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはメチルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、メトキシまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、ヒドロキシ、メトキシまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノまたはメチルを表すか、
または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14は、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを表す}
で示される基であるか、
または
およびRが、連結されて、式
【化4】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10が、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、上記(C−C)−アルキルおよび(C−C)−シクロアルキルは、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいものとし、
11が、フルオロ、シアノ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、S−(C−C)−アルキルスルホンイミドイル、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されており、さらにヒドロキシ、モノ−(C−C)−アルキルアミノまたはジ−(C−C)−アルキルアミノにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルであり、
ここで、上記(C−C)−シクロアルキル、フェニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル置換基は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよいものとし、
または
11が、(C−C)−アルキル、オキソ、(C−C)−アルコキシおよびアミノから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されており、さらにヒドロキシ、モノ−(C−C)−アルキルアミノまたはジ−(C−C)−アルキルアミノにより置換されていてもよい(C−C)−シクロアルキルを表すか、
またはアダマンチルを表すか、または
11が、(C−C)−アルキル、オキソ、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい4〜7員ヘテロシクロアルキルを表す、
請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項9】
AがNであり、
Dが、存在しないかまたは−CH(CH)−であり、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはメチルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、メトキシまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、ヒドロキシ、メトキシまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノまたはメチルを表すか、
または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14は、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを表す}
で示される基であるか、
または
およびRが、連結されて、式
【化5】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10およびR11が結合し、それらが結合している窒素原子と一体となって、式
【化6】

{式中、
#はCHR基への結合点を示し、
17は、水素、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたはフェノキシ(上記フェニルおよびフェノキシは、フルオロ、クロロ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよい)を表すか、または、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノまたはジ−(C−C)−アルキルアミノにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表し、
18は、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルを表すか、または、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルまたはジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルにより置換されている(C−C)−アルキルを表し、
19は、水素、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたは5または6員ヘテロアリール(ただし、上記(C−C)−シクロアルキル、フェニルおよび5または6員ヘテロアリールは、フルオロ、クロロ、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよい)を表すか、
または、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、オキソ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルおよび5〜7員ヘテロシクロアルキルから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されている(C−C)−アルキル(ただし、上記(C−C)−アルコキシ残基は、ヒドロキシ、メトキシまたはエトキシにより置換されていてもよい)を表し、
20は、水素、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニルまたはジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルを表すか、または、ヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表す}
で示されるヘテロシクロアルキル基を形成する、請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項10】
AがNであり、
Dが、存在しないかまたは−CH(CH)−であり、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはメチルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、メトキシまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、ヒドロキシ、メトキシまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロ、シアノまたはメチルを表すか、
または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14は、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを表す}
で示される基であるか、
または
およびRが、連結されて、式
【化7】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
およびR10が結合し、それらが結合している原子と一体となって、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいピロリジンまたはピペリジン環を形成し、そして
11が、水素または(C−C)−アルキルを表す、
請求項1または2記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項11】
AがNであり、
Dが存在せず、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはヒドロキシを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表すか、
または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される基であるか、または
およびRが、連結されて、式
【化8】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10が、水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを表し、上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよいものとし、
11が、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択される基により置換されている(C−C)−アルキルを表し、ここで上記5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル基は、1または2個の(C−C)−アルキル残基により置換されていてもよいものとし、
または
10およびR11が結合し、それらが結合している窒素原子と一体となって、式
【化9】

{式中、
#はCHR基への結合点を示し、
17は、水素を表すか、またはフルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよいフェノキシを表し、
18は、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルまたはジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルを表すか、または、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されている(C−C)−アルキルを表し、
19は、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、フェニル、ピリジルまたはピリミジニル(ただし、上記フェニルはヒドロキシまたはメトキシにより置換されていてもよい)を表すか、または、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルおよびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルから選択された基により置換されている(C−C)−アルキルを表し、
20は、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルを表すか、またはヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表す}
で示されるヘテロシクロアルキル基を形成する、
請求項1、2、7、8または9記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項12】
AがNであり、
Dが存在せず、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはエチニルを表し、
がヒドロキシを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはメチルを表し
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10が、水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを表し、上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、モノ−(C−C)−アルキルアミノまたはジ−(C−C)−アルキルアミノにより置換されていてもよいものとし、
11が、ヒドロキシ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表すか、または
10およびR11が結合し、それらが結合している窒素原子と一体となって、式
【化10】

{式中、
#はCHR基への結合点を示し、
sは、0、1または2であり、
18は、水素、(C−C)−アルキル、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノまたはジ−(C−C)−アルキルアミノを表し、
19は(C−C)−アルキルを表す}
で示されるヘテロシクロアルキル基を形成する、
請求項1、2または7記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項13】
AがC−CNであり、
Dが存在せず、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが1または2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはヒドロキシを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表すか、または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される基であるか、または
およびRが、連結されて、式
【化11】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10が、水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを表し、上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよいものとし、
11が、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、ただし、
(i)上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択された基により置換されていてもよく、
さらに、上記5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル基は、1または2個の(C−C)−アルキル残基により置換されていてもよいものとし、
(ii)上記(C−C)−シクロアルキルは、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいものとし、
または
10およびR11が結合し、それらが結合している窒素原子と一体となって、式
【化12】

{式中、
#はCHR基への結合点を示し、
17は、水素を表すか、または、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシから成る群から独立して選択される1または2個の残基により置換されていてもよいフェノキシを表し、
18は、水素、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルまたはジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルを表すか、または、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルカルボニルアミノまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表し、
19は、水素、(C−C)−アルキルカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、フェニル、ピリジルまたはピリミジニル(ただし、上記フェニルはヒドロキシまたはメトキシにより置換されていてもよい)を表すか、または、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルまたはジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表す}
で示されるヘテロシクロアルキル基を形成する、
請求項1、2、3、6または7記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項14】
AがNまたはC−CNであり、
Dが存在せず、
EがOであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが2であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはヒドロキシを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表すか、または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14が、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される基であるか、
または
およびRが、連結されて、式
【化13】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10が、水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを表し、上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよいものとし、
11が(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、ただし、
(i)上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択された基により置換されていてもよく、
さらに、上記5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル基は、1または2個の(C−C)−アルキル残基により置換されていてもよいものとし、
(ii)上記(C−C)−シクロアルキルは、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいものとする、
請求項1、2、3、5または7記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項15】
AがNであり、
Dが存在せず、
EがSであり、
Lが−C(=O)−であり、
mが1であり、
nが1であり、
pが0であり、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはエチニルを表し、
が、水素、フルオロ、クロロまたはヒドロキシを表し、
が、水素、フルオロまたはクロロを表すか、または
が、式◆−O−(CH2)r−R14
{式中、
◆は結合点を示し、
14は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される基であるか、または
およびRが、連結されて、式
【化14】

{式中、
*は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
**は、R位にあるフェニル環への結合点を示し、
15は、1または2個のフルオロ原子により置換されていてもよいフェニルを表すか、またはピリジルを表す}
で示される縮合複素環部分を形成し、
およびRが両方とも水素であり、
が水素であり、
10が、水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを表し、上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよいものとし、
11が(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、ただし、
(i)上記(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−アルキルスルホニル、5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択された基により置換されていてもよく、
さらに、上記5または6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクロアルキル基は、1または2個の(C−C)−アルキル残基により置換されていてもよいものとし、
(ii)上記(C−C)−シクロアルキルは、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよいものとする、
請求項1、2、6または7記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の製造方法であって、
[A]式(II)
【化15】

(式中、A、D、E、R〜R、m、nおよびpは請求項1〜15のいずれかに記載の意味を有する)
で示される化合物を、アミドカップリング剤および/または塩基の存在下、式(III)
【化16】

(式中、LおよびR〜R11は、請求項1〜15のいずれかに記載の意味を有し、Xはヒドロキシまたはクロロもしくはブロモなどの脱離基を表す)
で示される化合物と反応させるか、または
[B]式(IV)
【化17】

(式中、A、D、E、L、R〜R、m、nおよびpは請求項1〜15のいずれかに記載の意味を有し、Xは、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレートまたはトシレートなどの脱離基を表す)
で示される化合物を、場合により補助塩基の存在下で、式(V)
【化18】

(式中、R10およびR11は請求項1〜15のいずれかに記載の意味である)
で示される化合物と反応させるか、または
[C]式(VI)
【化19】

(式中、A、D、E、R〜R、m、nおよびpは請求項1〜15のいずれかに記載の意味を有し、R21は(C−C)−アルキルである)
で示される化合物を、塩基の存在下、式(VII)
【化20】

(式中、R、R10およびR11は請求項1〜15のいずれかに記載の意味である)
で示される化合物と反応させるか、または
[D]式(VIII)
【化21】

(式中、A、E、L、R〜R11、m、nおよびpは請求項1〜15のいずれかに記載の意味を有し、Xは、クロロ、ブロモまたはヨードなどの脱離基を表す)
で示される化合物を、酸または塩基の存在下またはパラジウム触媒により、式(IX)
【化22】

(式中、DおよびR〜Rは請求項1〜15のいずれかに記載の意味である)
で示される化合物と反応させ、
さらに場合により、生成した式(I)の化合物を、対応する溶媒および/または酸もしくは塩基での処理によりそれらの水和物、溶媒和物、塩および/または塩の水和物もしくは溶媒和物に変換することを含む、方法。
【請求項17】
病気の処置および/または予防を目的とする、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれかに記載の化合物、またはその医薬上許容され得る塩、水和物および/または溶媒和物、および医薬上許容され得る希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項19】
少なくとも1種のさらなる治療剤をさらに含む、請求項18記載の医薬組成物。
【請求項20】
さらなる治療剤が抗細胞増殖剤である、請求項19記載の医薬組成物。
【請求項21】
細胞増殖障害の処置または予防を目的とする医薬組成物を製造するための請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項22】
細胞増殖障害が癌である、請求項21記載の使用。
【請求項23】
細胞増殖障害が、肺高血圧症、良性前立腺肥大症、結腸ポリープまたは乾癬である、請求項21記載の使用。
【請求項24】
哺乳類における細胞増殖障害の処置方法であって、処置を必要とする哺乳類に請求項1〜15のいずれかに記載の1種またはそれ以上の化合物の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項25】
細胞増殖障害が癌である、請求項24記載の方法。
【請求項26】
癌が、乳房、呼吸器、脳、生殖器官、消化管、尿路、眼、肝臓、皮膚、頭部または頸部、甲状腺、副甲状腺の癌、または固形腫瘍の遠隔転移である、請求項25記載の方法。
【請求項27】
請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を手術または放射線療法と連係的に投与する、請求項25記載の方法。
【請求項28】
細胞増殖障害が、肺高血圧症、良性前立腺肥大症、結腸ポリープまたは乾癬である、請求項24記載の方法。

【公表番号】特表2010−539110(P2010−539110A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524375(P2010−524375)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/007137
【国際公開番号】WO2009/033581
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(507113188)バイエル・シェーリング・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフト (141)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】