説明

記憶再生方法、記憶再生システム、記憶媒体

【課題】ダウンロード光メディアとしての使い勝手がよい記憶再生方法を提供する。
【解決手段】
コンテンツの画像データに、広告の画像データを挿入したテンポラリファイルを作成する。そして、広告の画像データが挿入された箇所に係る編集点のデータも作成する。この上で、テンポラリファイルは外部から読み取り可能なディスク媒体にダウンロードして記憶する。そして、編集点のデータはRFIDチップに記憶する。この上で、RFIDを用いて再生する場合は、編集点のデータにより広告の画像を飛ばして再生し、通常の光プレーヤーで再生する場合は広告入りの画像を再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記憶再生方法、記憶再生システム、記憶媒体、特にコンテンツに広告データを入れ込む記憶再生方法、記憶再生システム、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レンタルビデオ店では、VHS規格等のビデオテープを用いたレンタルから、DVDディスクやBlu−rayディスクのような光ディスク記憶媒体のレンタルが行われるようになってきている。
しかしながら、レンタルされた記憶媒体を借りて返却するのは煩わしい。
このために、近年のブロードバンドの普及により、追記可能型のDVDディスクやBlu−rayディスクのような光記憶媒体にコンテンツをダウンロードして販売するという方法がいくつか提案されている(例えば、「http://www.phileweb.com/news/d−av/200711/13/19801.html」の記事、「http://www.idvdt.com/」や「http://www.dvd−burn.jp/index.html」を参照)。
以下、このように、ダウンロード販売された追記可能な光記憶媒体を、ダウンロード光メディアと呼ぶ。
【0003】
ダウンロード光メディアでは、PCを用いなくても、市販のDVDプレーヤー等でコンテンツを再生することが可能になる。また、PCが再セットアップ等されても、コンテンツが記憶されたディスクがあるかぎり、いつでも再生可能であるという効果が得られる。
【0004】
このダウンロード光メディアでは、CPRM(Content Protection for Recordable Media)等のコピーコントロールに対応した市販のDVD−RWディスクや専用のID(Identification)の書き込まれた専用の追記型ディスクのような記憶媒体毎のIDがある追記可能な光記憶媒体に、暗号化されたコンテンツのファイルをダウンロードして記憶する。
ところが、市販DVDコンテンツ用の暗号化CSS(Content Scramble System)は、PC用の再生ソフトウェアをリバース・エンジニアリング(逆アセンブル)されて解読されたという経緯がある。
このように、光記憶媒体では、暗号化方法が解読されると、暗号化されたコンテンツがすべて復号化されてしまうという問題があった。そのため、Blu−rayディスクにおいては、AACS(Advanced Access Content System)という、アップデート可能なコピーコントロール手法が用いられている。
しかし、光記憶媒体では、DVDドライブやBDドライブ等の一般的なドライブで読み込み可能な領域にIDや暗号化のためのキー等が記載されているという本質的な問題があり、完璧ではない。
【0005】
このため、コンテンツの流出を前提として、コマーシャルの広告画像等の広告を入れたダウンロード光メディアを提供することがDVDフォーラム等で議論されている。
しかし、ダウンロード光メディアは、広告の少ない市販DVDコンテンツと同等なものを流通コストを省いて手に入れられる点が魅力である。すなわち、広告が入ったダウンロード光メディアは、ユーザの所有欲を著しく減退させるという問題があった。
【0006】
ここで、特許文献1を参照すると、書き換え可能なRFID(Radio Frequency Identification)チップを埋め込んだ記憶媒体を用いた高度な暗号化を用いたレンタルビデオ業のシステムが記載されている(以下、従来技術1とする。)。
RFIDは電磁誘導等を用い、近距離の無線通信(数センチメートル〜数メートル)により情報をやりとりするものであり、RFIDのICチップを埋め込んだプリペイドカード等が急速に普及してきている。
従来技術1では、RFIDチップには不揮発性のRAMが備えられており内容を書き換えられるRFIDチップを用いて、RFIDから鍵を読んで復号化しながら再生する。そして、貸し出し時には専用の記憶媒体ドライブを用いてRFIDに鍵を書き込み、貸し出し条件に達した時点で鍵を消去することができる。
すなわち、商品が返却されなかったり万引きされたりした時など、貸し出し条件を満たさなくなった場合には再生不可能にすることができるため、より高度なセキュリティーを実現することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2003−187524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術1は、光メディアに記憶された暗号化されたコンテンツを、RFIDチップを用いて復号化するために、RFIDを読み取り可能な専用のドライブがないと再生できないという問題があった。このため、ダウンロード光メディアに適用すると使い勝手が非常に悪くなるという問題があった。
よって、光記憶媒体のコンテンツに広告を入れた上で、ダウンロード光メディアのユーザの所有欲を満足させる記憶再生方法が求められていた。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の記憶再生方法は、ディスク媒体に、再生時に常に再生される主再生コンテンツと、再生制御される副再生コンテンツとを記憶し、前記ディスク媒体の副再生コンテンツの再生制御を行う再生制御データをRFIDチップに記憶することを特徴とする。
本発明の記憶再生方法は、前記再生制御データの作成をサーバで行い、前記サーバは、前記再生制御データを公開鍵により暗号化して送信し、暗号化された前記再生制御データを受信し、前記RFIDチップに記憶された秘密鍵により、暗号化された前記再生制御データを復号化し、前記再生制御データを前記RFIDチップに記憶することを特徴とする。
本発明の記憶再生方法は、前記副再生コンテンツに広告の画像データを用いて前記サーバで前記主再生コンテンツに前記副再生コンテンツを挿入したテンポラリファイルを作成し、前記主再生コンテンツに前記副再生コンテンツを挿入した編集点のデータとして前記再生制御データを作成し、前記主再生コンテンツと前記副再生コンテンツとを、前記テンポラリファイルを用いて前記ディスク媒体に記憶し、前記再生制御データを前記RFIDチップに記憶することを特徴とする。
本発明の記憶再生方法は、前記主再生コンテンツに前記副再生コンテンツを挿入する間隔は、再生時間においてランダムに挿入することを特徴とする。
本発明の記憶再生方法は、前記再生制御データにより前記副再生コンテンツの画像データを飛ばして再生することを特徴とする。
本発明の記憶再生方法は、前記主再生コンテンツは、放送番組のコンテンツであり、録画に失敗した番組の前記主再生コンテンツを用いてテンポラリファイルを作成し、前記テンポラリファイルを前記RFIDチップと前記ディスク媒体にダウンロードして記憶することを特徴とする。
本発明の記憶再生方法は、前記主再生コンテンツと、前記副再生コンテンツとは、前記ディスク媒体のディスクIDにより暗号化して前記ディスク媒体に記憶することを特徴とする。
本発明の記憶再生システムは、前記記憶再生方法を実行することを特徴とする。
本発明の記憶再生システムは、前記記憶再生方法の前記RFIDチップと前記ディスク媒体を備える記憶媒体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、コンテンツに広告の画像データを挿入したテンポラリファイルを外部から読み取り可能なディスク媒体に記憶し、編集点のデータをRFIDチップに記憶することで、通常のプレーヤーでは広告入りの画像を再生し、RFIDチップを用いて再生する場合は該編集点のデータを用いることで広告を含まないように再生する、使い勝手のよい記憶再生方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るRFIDを用いた記憶再生システムXの端末1の外観を示す。
端末1は、通常の光学ドライブ等であるドライブ部200と、拡張ボード等であるRFID読み取り部250を備えている。
記憶媒体10がPC20に近づけられると、アンテナ160を用いて、RFIDチップ150と、RFID読み取り部との間で通信が行われて、後述するような情報がやり取りされる。
そして、記憶媒体10を、PC20に備えた光学メディアのドライブ等であるドライブ部200に挿入すると、光学的な記憶情報を読み出し/書き込むことができる。
【0013】
〔記憶再生システムXのシステム構成〕
次に、図2を参照して、本発明の実施の形態に係る記憶再生システムXのシステム構成について説明する。
記憶再生システムXは、主に端末1とサーバ3とが、ネットワーク5と接続しているように構成される。
端末1は、上述のようにインテリジェントな記憶媒体10と、PC20と、表示部40と、入力部60とを含んで構成されるコンテンツを再生する端末である。
【0014】
記憶媒体10は、一般的な光学ドライブで読み込み・書き込み可能な光学読み取り可能なディスク媒体170(ディスク媒体、光メディア)等に、RFID用のRFIDチップ150とアンテナ160とを備えている。
記憶媒体10が、例えば保護層が薄いBlu−rayディスクの場合は、メディア内の全面に感度の良いアンテナを装備することができ、RFIDチップ150を記憶面の上面に埋め込むことができる。この場合は、RFIDチップ150とアンテナ160とは直接人目に触れることはない。この際、記憶媒体10の表面には、電波を防げないように導電性の金属を含まない顔料で着色・印刷することができる。
RFIDチップ150は、書き換え可能な大容量フラッシュメモリとCPU等の制御部を備えたインテリジェントなRFIDチップである。このRFIDチップ150の構成については後述する。
アンテナ160は、非接触型の無線アンテナ等であり、PC20との間で信号等をやり取りする。なお、アンテナ160は、ディスクの回転により電磁誘導等で起電力を発生するような仕組みにすることもできる。
ディスク媒体170は、Blu−rayディスクやDVDやCD等で読み込みオンリー(ROM)又は書き込み可能な(R、±RW、RAM、RE等)各種の光記憶媒体、リムーバブルHDD等の磁気記憶媒体、又は光磁気又は磁気記憶メディア等である。ディスク媒体170は、ディスク媒体製造時にレーザー等で焼き付けられるディスクIDを備えていることが好適であるが、このディスクIDがない構成も可能である。以下では、ディスク媒体170が、例えば、BD−R(1回のみ追記可能なBlu−rayディスク)、BD−RE(複数回書き換え可能なBlu−rayディスク)である場合について説明する。
【0015】
なお、記憶媒体10が、カートリッジ付きのシールドタイプのディスク媒体の場合はRFIDチップ150とアンテナ160とをカートリッジの方に備えることもできる。
また、RFIDチップ150の発熱を抑えるように省電力に構成し、さらに記憶媒体10をカバーするジャケットに熱透過性のプラスチックやグラファイト等の熱拡散機能を備えることができる。このジャケットから放出された熱は、ドライブ部200の回転により拡散されて外部に放出されるように構成される。
また、ディスク媒体170は必ずしもディスク状の記憶媒体でなくてもよく、図3の補助記憶部120よりも容量が多くて安価に製造でき、ドライブ部200等で読み取られるものであれば何でもよい。
たとえば、大容量フラッシュメモリ、原子間力カンチレバー方式の記憶メディア、カード型の多層ホログラムメディア等を用いることもできる。
【0016】
PC20は、一般的なPC/AT互換機やMAC規格機等であるPC(Personal Computer)、ノート型PC、BD/DVDレコーダ、BD/DVDプレーヤー、セットトップボックス、ネットワーク映像配信端末、ビデオゲーム機、携帯端末、携帯電話等である。PC20は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等である表示部40と、リモコンやマウス等のポインティングデバイスやキーボード等である入力部60と、Bluetooth(登録商標)や赤外線や有線接続等で接続している。そして、PC20は、通信網であるネットワーク5を介し、サーバ3と接続している。
PC20は、これらのサーバと通信してダウンロード光メディアとして録画・再生するためのOSやプログラムを備えている。
RFID読み取り部250は、例えばPCIやMini−PCIやPCI−express等で接続された拡張ボード形式のRFIDの信号を送受信する部位である。RFID読み取り部250は、RFIDチップ150がドライブ部200に挿入されていても、2.4GHz帯のような波長が長い電波等を用いて、十分RFIDチップ150を活性化し、信号のやり取りをすることができる。また、外部にアンテナを備えており、記憶媒体10を近づけただけでもRFIDチップ150を活性化して信号を送受信可能である。
さらに、RFID読み取り部250は、GPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)、映像/音声コーデックをデコード/エンコードするためのASIC(アプリケーション・スペシフィック・インテグレーテッド・サーキット)等を内蔵しており、ビデオエンコーダやレンダリングエンジンやフレームメモリやMPEG2/MPEG4/H.264/VC−1/MP3/AAC等の各種ビデオ/オーディオコーデックの再生機能等により、RFIDチップ150の鍵によりデコードされた映像を出力することができる。このために、PC20の映像出力ボードではなく、RFID読み取り部250からHDMI端子等を介して直接表示部40に接続するように構成することができる。また、EFI(Extensible Firmware Interface)用のROMにプログラムを内蔵し、PC20を起動する際に直接、RFIDチップ150を用いてダウンロード光メディアとして用いるプログラムをPC20の主記憶部等にロードして使用するように構成することができる。
なお、RFID読み取り部250を、拡張カード形式ではなくドライブ部200の内部や、ドライブ部200の機能の一部として備えることも可能である。
【0017】
サーバ3は、例えばWindows(登録商標)サーバ2008やLinux(登録商標)を備えて複数のユーザがアクセスできるサーバであり、専用のサービス(デーモン)を備えて後述するコンテンツの販売に対応する。なお、端末1は同様の構成の端末1が複数存在し、記憶媒体10も複数存在する。
ネットワーク5は無線LAN、有線LAN、携帯電話網、PHS網、WiMAX、cLink、電灯線ネットワーク、専用線、その他のネットワーク網であり、サーバ3と端末1とを接続する。
【0018】
ゲートウェイサーバ31は、専用機やPC/AT互換機等であるサーバであり、インターネット等であるネットワーク5と接続するゲートウェイ(ルータ)となるサーバである。ゲートウェイサーバ31は、IPマスカレード、ロードバランシング、ファイアーウォール等の機能を備えている。さらに、ゲートウェイサーバ31は、WWWウェブサーバやFTPサーバのようなサービス(デーモン)を実行しており、コンテンツサーバ32にアクセスするためのポータルサイトのホームページ等のデータやコンテンツのファイルをPC20へ送信することができる。
コンテンツサーバ32は、専用機やPC/AT互換機等であるサーバであり、映画や音楽のコンテンツのファイル等のデータが記憶されているサーバである。コンテンツサーバ32は、コンテンツのファイルや種別を示すデータ等を含むデータベースであるコンテンツデータベース320と、ダウンロード光メディアに後述する広告を入れ込むための広告データベース325とを備えている。これらのデータベースは、MySQLやPostgreSQLのようなSQLデータベースエンジン等を用いており、ゲートウェイサーバ31からのみアクセスできる。本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツサーバ32では、コンテンツデータベース320のコンテンツのファイルが再生時に常に再生される主再生コンテンツとなり、広告の画像ファイルが再生制御される副再生コンテンツとなる。
ユーザ認証サーバ33は、コンテンツ販売のためのユーザ認証を行い、不正な記憶媒体10をチェックして無効化するためのサーバである。このために、ユーザ認証サーバ33は、ユーザデータベース330を備えている。ユーザデータベース330は、各RFIDチップ150用のRSA(Rivest Shamir Adleman)暗号等の公開鍵暗号の公開鍵・秘密鍵を記憶する。この公開鍵・秘密鍵ペアは、コンテンツを暗号化して送信し、PC20で暗号化されて送信されたID等を複合する際にも使用する。
【0019】
〔記憶媒体10のRFIDチップ150の制御構成〕
次に、図3を参照して、本発明の実施の形態に係る端末1のうち、主に記憶媒体10のRFIDチップ150の制御構成について説明する。
RFIDチップ150は、制御部100(制御手段)と、主記憶部110と、補助記憶部120と、電源・通信部130とを備えて構成されている。コスト低減のために、制御部100と、主記憶部110と、補助記憶部120とは、少ないチップ数で構成するのが好ましく、さらにシステムLSI等により1チップで構成するのが好適である。
制御部100は、CPU(中央処理装置)、MPU(マイクロ・プロセッシング・ユニット)、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)等であり、補助記憶部120やディスク媒体170に記憶されているプログラム等を実行する。また、制御部100は、BD−Java(登録商標)高速化用チップを内蔵してもよい。
主記憶部110は、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)やSRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリ)等であり、補助記憶部120やディスク媒体170から読み出されたプログラムや各種の一時データ等を記憶する。
補助記憶部120は、フラッシュメモリや小型HDDやROM(リード・オンリー・メモリー)等の不揮発性の記憶部であり、後述する編集点のデータ(再生制御データ)を記憶するために数MB(メガバイト)以上の容量を備えていることが好適である。また、BD−Live等に対応するためには1GB(ギガバイト)以上の容量をもつのが望ましい。
電源・通信部130は、アンテナ160と接続しており、電磁誘導等により電源を供給されてRFIDチップ150の他の部位に供給する。また、デジタル信号を電波信号に変換してアンテナ160を介して例えば近距離無線通信を行う部位である。
【0020】
補助記憶部120について更に詳しく説明する。補助記憶部120は、公開鍵121(公開鍵)と、秘密鍵122(秘密鍵)と、固有ID123と、メディア情報管理部124と、インデックス管理部125とを備えている。
公開鍵121は、ユーザ認証サーバ33のユーザデータベース330に記憶された公開鍵と同様な公開鍵を示す。公開鍵121は、RFIDチップ150の固有のID(Identification)を暗号化して送信する際等に使用する。
秘密鍵122は、サーバから暗号化されて送信されてきたコンテンツ等のデータを復号化する際に使用する秘密鍵であり、ユーザ認証サーバ33のユーザデータベース330に記憶された秘密鍵と同様のものである。
固有ID123は、RFIDチップ150毎に異なる固有の数値等が書かれたIDと、ダウンロード時に固有の番号が割り振られるIDである。この固有ID123は、サーバ3からの指示により書き換えも可能である。
メディア情報管理部124は、ダウンロード光メディアとしてコンテンツがダウンロードされた時期や回数やライセンス等を記憶する部位である。後述するように、メディア情報管理部124により、不正な製品(海賊製品)等で録画したものが記録されていたら拒否するために使用することもできる。また、ディスク媒体170のディスクID若しくはこの代わりになるIDについても記憶することができる。
インデックス管理部125は、ディスク媒体170に記憶されたコンテンツや広告のデータのディスク媒体上でのオフセット位置等であるインデックスを記憶する部位である。これにより、後述する広告と一体となったダウンロード光メディアを実現することができる。
ここで、補助記憶部120に記憶されたものを、RFIDチップ150によらずに外部から読み出すことは困難である。
【0021】
なお、PC20でダウンロード光メディアを再生するために使用するOSやプレーヤープログラムを、補助記憶部120や、ディスク媒体170に備えるような構成も可能である。
この場合は、PC20のドライブ部200に記憶媒体10を挿入して起動した場合に、ダウンロード光メディアとして機能するように構成することができる。
【0022】
〔ダウンロード記憶媒体のダウンロード/再生処理〕
ここで、本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXを、ダウンロード光メディアのようなダウンロード記憶媒体のシステムとして用いる例の構成について、図4〜図6を参照して説明する。
図4のフローチャートでは、ダウンロード光メディアの記憶処理と、再生処理とを一つの流れにまとめて説明している。しかし、これらの操作は、ユーザにより別々に行うことが可能である。
まず、ユーザによりPC20が起動されると、PC20の制御部がPC20の主記憶部にロードされたダウンロード光メディアのプログラムを実行して、記憶媒体10がドライブ部200に装着されるのを待つ。この上で、PC20は、サーバ3とネットワーク5を介して接続する。
【0023】
(ステップS101)
ステップS101にて、制御部100は、記憶媒体認証処理を行う。
ここでは、記憶媒体10がPC20に近づけられると、RFID読み取り部250と通信可能になる。この通信されたデータやコマンドを基に、PC20の制御部とダウンロード光メディアのプログラムが協調して各種処理を行う。
図5を参照して説明すると、まず、タイミングT101で、制御部100は、固有ID123を公開鍵121で暗号化してサーバ3に送信するコマンドを送信する。
タイミングT102にて、サーバ3のゲートウェイサーバ31は、送信された固有ID123をユーザ認証サーバ33に送信する。
タイミングT103にて、ユーザ認証サーバ33は、ユーザデータベース330にアクセスし、秘密鍵により固有ID123を復号化して、この固有ID123が不正でないか確認する。ここでは、不正なRFIDチップ150であるか、又は不正な機器にて録画、ダウンロードされたのか等について確認する。
タイミングT103にて、ユーザ認証サーバ33は、この確認結果を、ゲートウェイサーバ31に送信する。
タイミングT104にて、ゲートウェイサーバ31は、確認結果をネットワーク5を介してPC20に送信する。
タイミングT105にて、制御部100は、この確認結果を受信すると、もし不正である場合は、記憶媒体10を再生しないようにコマンドを送信する。ここで、記憶媒体10がドライブ部200に既に装着されている場合には、リジェクトするようなコマンドを送信する。
逆に、確認結果が正常であった場合は、制御部100は、画面表示コマンドを送信する。
【0024】
次にタイミングT106にて、制御部100は、画面表示コマンドにより、以下の情報を、ダウンロード光メディアのプログラムを用いて表示部40に表示する。
(1)記録済みのデータ内容、タイトル、記録可能なスペース情報等のディスク情報を、補助記憶部120のメディア情報管理部124とインデックス管理部125から読み出して表示する。
(2)ディスク種別(記録可能か、再生専用か、店頭デモや特定の場所・機器のみ再生するような特殊用途向けか等)をメディア情報管理部124を読み出して表示する。
(3)PC20では再生/録画を禁止されている記憶媒体10であるとして、挿入(装着)を拒否する旨を表示する。この表示においては、上述の不正なRFIDチップ150や不正な機器であったかの確認の表示をする。加えて、使用者を限定する際にパスワード入力等を求めるプライベート・オンリー処理や、ユーザの年齢等による制御であるペアレンタル制御にも対応することも可能である。
【0025】
このように、市販の映画等が録画されたパッケージメディアのBD−ROM等と異なり、通常は見た目では何が記録されているか/いないのかが分からない録画用の追記型光ディスクについて、記憶媒体10をかざすだけで内容を表示できるという効果が得られる。
また、上述のプライベート・オンリー処理等と組み合わせると、何を録画しているのかを他の人に知られることがないために、プライバシー保護になるという効果も得られる。
更に、記憶媒体認証処理は、複数の記憶媒体10との間で行うことができる。すなわち、PC20の近くに置いてある複数の記憶媒体10と通信可能であるので、多数のディスクがあっても読み出しを行うことができる。よって、ディスク・ライブラリ(保管棚等)の内容の一覧を行うことも可能である。この場合は、ユーザの指示により、制御部100は、メディア情報管理部124に、その記憶媒体10が置かれている棚の位置等についても記憶しておき、表示することができる。
この画面表示コマンドによる表示を行った後、制御部100は処理をステップS102に進める。
【0026】
(ステップS102)
次に、ステップS102において、制御部100は、記憶処理を行う。
図5を参照して同様に説明すると、まず、タイミングT107において、記憶媒体10がドライブ部200の内部に挿入されると、ダウンロード光メディアのプログラムによりPC20の制御部がその旨を制御部100に通知する。この際に、挿入されたのがRFIDチップ150を備えた記憶媒体10であるかについても認証する。
そして、ユーザの指示によりGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)を用いてコンテンツの選択を行われると、サーバ3との間で決済処理を行う。
この上で、ユーザの意思確認を行うと、選択されたコンテンツのダウンロード処理が始まる。
【0027】
この決済処理としては、一般的なクレジットカード決済等を用いてもよい。しかし、本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXにおいては、記憶媒体10を購入後、所定期間又は回数、コンテンツのダウンロードし放題のようなビジネス方法を提供することができる。以下で、このようなビジネス方法を用いた際の決済処理について詳しく説明する。
タイミングT108において、制御部100は、メディア情報管理部124を参照して、この所定期間又は回数に達していないかのダウンロード・チェックを行う。
タイミングT109において、制御部100は、ダウンロード・チェックの結果が大丈夫であれば、その旨をサーバ3に送信するコマンドを通信する。
タイミングT110において、サーバ3のゲートウェイサーバ31は、ダウンロード・チェックの結果をコンテンツサーバ32に送信する。
なお、所定期間又は回数の条件については、ユーザ認証サーバ33により確認するようにしてもよい。
【0028】
記憶媒体10のダウンロード光メディアの所定期間としては、例えば数日〜1ヶ月〜1年のような期間を、記憶媒体10の購入時に支払う金額により決定することができる。また、ダウンロードし放題ではなく、既存のレンタル業のように、再生可能な期間としての所定期間を設定することもできる。
同様に、所定回数についても、ダウンロード可能な回数、又は視聴回数の制限について、1回〜無制限といった回数を指定することができる。
このため、購入した記憶媒体10のメディア情報管理部124に、この金額や期間や回数等を、工場出荷時又はセキュア(安全)な店頭端末等により書き込むことも可能である。
また、記憶媒体10とRFID読み取り部250をセットで販売又はレンタルするようなビジネスモデルも可能である。この場合は、記憶再生システムXとは別に決済を行って、サーバ3に報告されたダウンロード回数により課金するようなシステムにすることもできる。さらに、ジャケットにRFIDチップ150を備える構成の場合は、ディスク媒体170のみを別に販売することもできる。
このように、ダウンロード光メディアのコンテンツのダウンロード時に課金のための情報としてクレジットカードのIDを入力しないようにすることで、より安全なコンテンツを提供することができる。
【0029】
次に、タイミングT111において、コンテンツサーバ32は、ダウンロード処理を開始する。ここでは、後述するテンポラリファイルや編集点のデータを作成して、ゲートウェイサーバ31に送信する。
ダウンロード処理としては、まず、コンテンツサーバ32は、ユーザにより選択されたコンテンツをコンテンツデータベース320から選択して、コンテンツサーバ32上にテンポラリファイルを作成する。
ここでは、コンテンツサーバ32は、コンテンツの画像ファイルについて、固有ID123のRFIDチップ150のIDを用いて電子透かしを掛けてテンポラリファイルを作成する。
この上で、広告データベースより広告の画像データをテンポラリファイルに、例えばランダムな間隔で入れ込む。この入れ込む間隔としては、数分単位のような短い間隔で複数回入れることが望ましく、110分のコンテンツの場合は数十回広告を挿入することができるが、これに限られない。さらに、PC20での再生にのみ用いることができる追加コンテンツ等を加えてもよい。
また、広告データを入れ込む間隔としては、固有ID123をハッシュ関数等で処理した数列を用いた間隔で入れ込むこともできる。これにより、広告を含んだデータがインターネット等に流出した場合に、どの記憶媒体10から流出したのか特定することができる。
【0030】
次に、コンテンツサーバ32は、コンテンツ画像と広告画像のタイムレコードのような時間的・ファイル内の位置について、再生リストやチャプター情報のようなデータである再生制御データを作成する。すなわち、細切れになったコンテンツ画像と広告画像の編集点のデータを再生制御データとして作成する。
この上で、コンテンツサーバ32は、広告が入れ込まれたテンポラリファイルを公開鍵により暗号化する。これにより、ネットワーク上でファイルが復号化されて参照される危険性は抑えることができる。
【0031】
テンポラリファイルに入れ込む広告としては、記憶再生システムXの提供者(以下、管理者という。)が、広告代理店のように必要な広告の画像データを広告主(スポンサー)から取得又は作成して広告データベース325に入れておく。
この上で、管理者は、広告主が出資した金額に応じて広告画像を入れ込むようにすることができる。または、一つ広告を入れ込むごとに広告主に課金することもできる。
さらに、コンテンツを提供するコンテンツ制作会社や著作者のトレーラームービー等を、1ダウンロードについて必ず1つは入れ込むようにする等により、コンテンツ制作会社や著作者の協力を得やすくすることもできる。
【0032】
なお、テンポラリファイルに広告を入れ込む間隔としては、コンテンツの画像ファイルに予め組み込まれたチャプターのように意味を持たせた間隔のような間隔を用いることもできる。また、画像ファイルの再生する順番を入れ替えるような処理をすることも可能である。
すなわち、再生する画像ファイルの時間的な位置をカット&ペーストのようにシャッフルすることも可能である。さらに、単に編集点のデータだけではなく、チャプターリストを作成する際に通常のプレーヤーが通常のチャプターサーチをしても到達できないようなファイル構造のファイルとしてコンテンツの一部のみにしかアクセスできないようにすることも可能である。
【0033】
次に、タイミングT112において、ゲートウェイサーバ31は、テンポラリファイルや編集点のデータのファイルをPC20へ送信する。
【0034】
最終的に、タイミングT113において、制御部100は、上述のコンテンツに係るテンポラリファイルのダウンロードが開始されると、この暗号化されたファイルを受信して秘密鍵122により復号化し、ディスク媒体170に書き込むようにコマンドを通信する。
この際に、本発明の実施の形態に係るディスク媒体170は通常のダウンロード光メディアに用いることができる記憶媒体であるために、AACSやCPRM等の、レコーダとプレーヤーの間で不正機器を無効化する際に用いるMKB(メディア・キー・ブロック)、記憶媒体毎のIDであるメディアID、コンテンツに固有のタイトル鍵を用いた通常の暗号化技術を用いて暗号化されて記憶される。
この上で、上述の編集点のデータのファイルは、制御部100が秘密鍵122を用いて復号化して、チャプターリストのような形式でインデックス管理部125に記憶する。
さらに、制御部100、コンテンツの記録済みのデータ内容、タイトル、記録可能なスペース情報等についても、データを取得・計算してメディア情報管理部124に記憶する。
ダウンロードが終了すると、制御部100は「ダウンロード完了」を表示するコマンドを通信して、処理をステップS103の再生処理に進める。
【0035】
なお、ここですぐに再生処理に進まずに、ダウンロード光メディアのタイトルを表示したり、さらに他のコンテンツをダウンロードするように勧める画面を表示する処理を行うことも可能である。
また、記憶媒体10がドライブ部200から取り出された場合には、ステップS101の記憶媒体認証処理から処理を始める。
また、ダウンロード処理の度に暗号化する公開鍵・秘密鍵ペアを変更するようにしてもよい。この場合は、サーバ3が新しい公開鍵・秘密鍵を記憶媒体10が記憶している公開鍵121により暗号化して送信することで対応可能である。
【0036】
(ステップS103)
制御部100は、再生処理を行う。
図6を参照すると、RFIDチップ150とRFID読み取り部250とを用いて再生する場合、制御部100は、インデックス管理部125に記憶された編集点のデータを基にしたチャプターリストを、PC20の制御部のダウンロード光メディアの再生プログラムに通信する。これにより、ユーザは、コンテンツを広告を含まないように視聴、再生することができる。
もちろん、チャプターサーチのような機能により、広告やトレーラームービーや追加コンテンツにアクセスすることは可能である。
また、広告を含むように再生した場合には、その旨をサーバ3に通知して「ポイント」としてサーバ3のユーザ認証サーバ33のユーザデータベース330に蓄積することができる。このような構成にすることで、ダウンロード光メディアの決済料金を低減したりプレゼント抽選等で還元を行うことができる。すなわち、広告の視聴によりダウンロード光メディアの「レンタル」料金に差をつけることが可能である。
【0037】
これに対して、RFIDチップ150とRFID読み取り部250とを用いない通常のBDプレーヤー等を用いた場合は、上述のテンポラリファイルの通りに、広告コンテンツが間に例えばランダムに挿入された状態で再生される。
すなわち、従来技術1と異なり、本発明の実施の形態に係る記憶媒体10においては、ディスク媒体170上では、通常の暗号化技術により暗号化されているために、AACSやCPRM等に対応しているPC20以外の通常のプレーヤーについても、画像データを盗まれる心配を抑えたまま広告が入れ込まれたコンテンツを視聴できる。
この状態のように通常のプレーヤーで視聴した場合は、コンテンツ画像と広告画像との間にチャプター等の情報を読み出すことができず、ファイルが広告とコンテンツとで一体化されているために、画像のスキップ等により「とばし見」することは困難である。このため、確実に広告を視聴させることができるという効果が得られる。
このような再生形態で再生されることで、管理者は広告収入を得ることを期待することができる。また、プロモーションムービーのように、通常の店舗で販売されるセルパッケージの販売を促進することもできる。
なお、広告を含んだ状態で、コンテンツの内容に従ったチャプターに移動させることは可能に構成することも可能である。
【0038】
(ステップS104)
再生が終了したのを検知するか所定時間経過後に、制御部100は、再生終了処理を行う。
この処理においては、制御部100はメディア情報管理部124を読み出して、上述の所定期間や視聴回数等を過ぎていないかについて調べる。
そして、所定期間や視聴回数等の条件に合わなくなっていた場合には、メディア情報管理部124の情報の情報の変更、インデックス管理部125のチャプターリストを消去、秘密鍵122の消去といった処理を行うことができる。
これらは、所定期間や視聴回数等の条件により、柔軟に設定することが可能である。なお、これらの再生終了処理により、チャプターリストを消去した場合でも、上述のように通常の広告を含んだ通常の光メディアとして再生可能である。
以上により、ダウンロード記憶媒体のダウンロード/再生処理を終了する。
【0039】
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
まず、従来のダウンロード光メディアにおいては、広告を入れ込むコンテンツをダウンロードすると、ユーザの所有欲を著しく減退させて、コンテンツの販売に影響があるという問題があった。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生方法を用いることで、RFIDチップ読み取り部250を用いると、通常のPCで広告を見ることなくコンテンツを再生することが可能である。このため、ユーザの所有意欲を向上させる効果が得られる。
【0040】
また、従来のダウンロード光メディアにおいては、光記憶媒体をドライブで読み取れる状態にしない限り、何が記憶されているのかを閲覧することができなかった。このためには、光記憶媒体の回転スピードが物理的に読み込み可能な状態になるまで数秒〜十数秒待たねばならず、使い勝手が悪かった。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXの記憶媒体10では、RFIDを用いることにより、ドライブに挿入したディスクの回転スピードが上がるまで待つ必要もないどころか、ディスク媒体170を近づけるだけで情報を読み出すことができる。
これに加えて、記録済みのデータ内容・タイトル・記録可能なスペース情報等を読み出して表示可能である。
また、ディスク種別、すなわち記録可能か、再生専用か、特殊用途向けかといった情報をメディア情報管理部124から読み出して表示可能である。
また、その装置で処理できない(再生/録画禁止されている)ディスクの挿入を拒否可能である。これにより、ライベート・オンリーのような使用者限定に対応し、ペアレンタル制御にも対応可能である。
また、見た目は何が記録されているか判らないディスクの内容を外から閲覧することができ、プライバシー保護に対応することができる。
また、複数のRFIDチップ150とも通信可能であるので、多数のディスクがあっても読むことができる。このため、PC20の近くに置いてある保管棚等のディスク・ライブラリの内容一覧が可能である。
これらにより、使い勝手のよい記憶再生方法と記憶再生システムを提供することができる。
【0041】
さらに、従来のBD/DVDディスクにおいては、1枚毎にディスク製造時にレーザ等を用いてディスクIDを物理的にカッティングして加工・管理している。このディスクIDは、物理的なカッティングなので書き換えができない。このため、不正なディスクIDを用いられた場合に対応できないという問題があった。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体10においては、固有ID123は、ダウンロード時に更新されるIDを含ませることができる。このため、ディスク媒体170にディスクIDを入れなくてもよいという効果が得られる。このために、製造工程で物理的なカッティングをせずに、出荷時にID管理を行うことができ、ディスクの製造・生産管理が容易になるという効果が得られる。
また、不正な固有IDをもつディスク媒体に対応することができるという効果が得られる。すなわち、そのディスクの履歴管理ができ、転売・再販品かどうか、レンタル履歴の書き込み、利用ポイントの管理等を行うことができる。さらに、ある時点から突然読めなくなるディスクとして、たとえばレンタル等に用いることができる。
【0042】
また、さらに、従来のBD/DVDディスクにおいては、記録された機器を管理ファイルにも記述しているが、書き換えられる怖れがあるという問題があった。このために、不正なメディアへの対処が完璧ではないという問題があった。
また、従来技術1においては、通常の光ディスクプレーヤーでは再生できないという問題があった。
しかしながら、本発明の実施の形態に係る記憶媒体10においては、RFIDチップ150のメディア情報管理部124に記録機器を記憶することで、記憶された機器の特定をすることができる。このために、不正(海賊)製品で録画したものが記録されていたら、挿入前に拒否することが可能である。
さらに、本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXにおいては、記憶媒体10を通常の光ディスクプレーヤーでも再生可能であるという効果が得られる。
加えて、各ディスク媒体170のディスクIDとRFIDチップ150の固有IDを別にすることで、RFIDチップ150が取り外されて他のディスク媒体170に装備された際のような不正な状態に対応することが可能であるという効果が得られる。
【0043】
また、従来技術1のレンタルサービスについては、ディスクIDとユーザ認証については、具体的な開示が少ないために、実際にどのようにセキュリティーを向上させるのかが不明であった。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXにおいては、コンテンツのダウンロードにRFIDチップ150の固有ID123、公開鍵121、秘密鍵122を用いることができる。
このために、通常の個人ID、たとえばクレジットカード番号を入力して決済するようなシステムに比べて、より高いセキュリティーを得ることができる。すなわち、クレジットカード等を使わずに決済可能であるという効果が得られる。
このために、記憶媒体10をディスクジャケットを購入すると所定期間や所定回数コンテンツのダウンロードし放題といったビジネスモデルを安全に構築することができるという効果が得られる。
また、通常のプレーヤーで再生したときに広告をとばし見することが困難であるために、たとえコンテンツがコピーされたとしても安全であり、プロモーション効果を得ることができるという効果が得られる。
また、ダウンロードされたコンテンツには電子透かしが入っているために、インターネット等にアップロードされたコンテンツに係る記憶媒体10を特定することができるという効果が得られる。
【0044】
なお、上述の第1の実施の形態に係る記憶再生方法においては、決済を行ってコンテンツと編集点のデータを同時に送受信するように記載したが、これに限られない。
たとえば、広告が挿入されたコンテンツは、記憶媒体10の実費程度でダウンロードさせ、編集点のデータは同時にはダウンロードしないようにすることも可能である。
この場合、サーバ3には編集点のデータを蓄積しておく。そして、コンテンツを「所有」したいと思ったユーザが所定期間内に決済を行った場合に、編集点のデータをダウンロードして、広告を見ないで再生するようにすることができる。この録画再生法方では、上述のカートリッジにRFIDチップ150が備えられている構成を用いると、通常の広告が挿入されたコンテンツを購入したカートリッジに装着することで、広告なしでの再生を可能とすることができ、好適である。さらに、カートリッジに市販DVD−ROMやBD−ROMと同様な印刷を行って、所有欲をかき立てることもできる。
また、カートリッジにRFIDチップ150が備えられている場合には、予め上述のハッシュ関数を解読できる鍵も記憶しておき、編集点のデータをダウンロードせずにチャプターリストを作成するように構成することもできる。同様に、広告が挿入されたコンテンツの含まれた光記憶媒体について、追記可能な記憶媒体へのダウンロードではなく、通常のマスタを用いたプレス加工等でROM(リード・オンリー・メモリー)の記憶媒体として用意することもできる。
【0045】
<第2の実施の形態>
我が国の従来のデジタル放送の録画/再生では、高いビットレートのHDTV(高精細テレビジョン)放送を用いており、コンテンツの違法コピーを防ぐことに細心の注意が払われていた。このため、暗号化された放送データをB−CASカード(株式会社ビーエス・コンディショナル・アクセス・システムズの限定視聴カード)と呼ばれるICカード内の秘密鍵を用いて復号化して録画/再生を行っていた。しかしながら、このICカードを用いた方法でも、復号化された状態のデータをコピーされる怖れがあるため、PCを用いてデジタル放送の録画/再生をする場合、PC内に録画されたデータに関しても、デジタルチューナボードのID等を用いて各社が独自に暗号化を行っていた。このため、PCが故障した場合には暗号化されたデータが再生不可能になるという問題があった。
さらに著作権法の問題もあり、我が国では、ビデオ・オン・デマンドのように、放送されたコンテンツをそのままネットワークから取得して視聴することが難しかった。
よって、PCを用いたデジタル放送の録画/再生の際の使い勝手が非常に悪いという問題があった。
【0046】
ここで、上述の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXは、主にダウンロード光メディアを用いる場合について説明した。このシステムは、デジタル放送の録画/再生に対しても、多少の構成の変更により用いることが可能である。
これにより、使い勝手がよく、コンテンツ提供者に保証金を確実に支払うことができる、デジタル放送とビデオ・オン・デマンドシステムの複合システムとなる記憶再生システムYを提供することができる。
以下で、図7〜図8を参照して、デジタル放送の録画/再生に対応した、本発明の第2の実施の形態に係る記憶再生システムYについて説明する。
【0047】
〔記憶再生システムYのシステム構成〕
図7を参照すると、本発明の第2の実施の形態に係る記憶再生システムYは、端末2と、サーバ4とが、ネットワーク5を介して接続するように構成されている。ここで、図2の本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXと同じ符号は同様な構成要素について示している。
端末2の記憶媒体10は、第1の実施の形態に係る記憶再生システムXの記憶媒体10とまったく同様のものを用いることができる。そして、この記憶媒体10は、固有ID123やメディア情報管理部124に、テレビジョン録画用のIDやメディア情報が書き込まれている。さらに、秘密鍵122には、ダウンロード時に復号化するための鍵に加えて従来のB−CASカードと同様の鍵についても記憶されている。この鍵を用いて、録画/再生の際に録画されたデータを、復号化して再生を行うことができる。また、秘密鍵122を含むRFIDチップ150の補助記憶部120は、従来のB−CASカードと同様に放送波でのアップデートやCS放送やWOWOW(登録商標)等の有料放送等にも対応する。
PC21は、デジタル放送を受信するためのデジタルチューナ等であるチューナ部50が備えられている。そして、EPG(電子番組ガイド)等に対応した、デジタル放送の録画/再生プログラムを実行している。
番組サーバ34は、番組データベース340と、広告データベース325を含んで構成される。番組データベース340は、デジタル放送番組のコンテンツの画像データを記憶している。このコンテンツの画像データは、放送時のデータからSI情報等のダウンロード時には必要ないデータを除いて容量を削減したデータを用いることができる。本発明の第2の実施の形態に係る番組サーバ34では、番組データベース340のコンテンツのファイルが再生時に常に再生される主再生コンテンツとなり、広告データベース325の広告の画像ファイルが再生制御される副再生コンテンツとなる。ここで、広告データベース325に記憶する広告としては、通常のテレビコマーシャルの画像データを用いてもよいし、後述するようにEPG用に通常のテレビコマーシャルとは別の広告の画像データを用意してもよい。
【0048】
〔デジタル放送の録画/再生処理〕
次に、図8のフローチャートを参照して、デジタル放送の録画/再生処理について詳しく説明する。
まずは、PC21が起動されて、記憶媒体10がPC21のRFID読み取り部250に近づけられた際に、PC21のデジタル放送の録画/再生プログラムのGUIが起動する。この上で、記憶媒体10のRFIDチップ150とPC21の制御部により、以下の処理が行われる。
【0049】
(ステップS201)
まず、制御部100は、記憶媒体認証処理を行う。
この処理の基本的な流れは、ステップS101と同様である。
この上で、メディア情報管理部124を参照して、後述するダビング処理等に用いることができるかどうかをデジタル放送の録画/再生プログラムにより表示する。
また、決済については、記憶媒体10を買うときに、私的録画保証金のようなものを支払うようにすることができる。
また、特定の有料放送の提供者が、その有料放送の録画専用の記憶媒体10を販売することもできる。その際には、固有ID123とメディア情報管理部124に、有料放送用のメディアである旨を記憶する。
【0050】
(ステップS202)
次に、制御部100は、録画処理を行う。
このステップにおいては、ユーザにより既存のEPG等で選択された番組について、チューナ部50で受信された放送のデータを、固有ID123の秘密鍵122を用いて復号化する。この上で、固有ID123により電子透かしをかけて、公開鍵121でディスク媒体170や、PC21の補助記憶部であるHDDやフラッシュメモリ等に記憶する。B−CASカードの秘密鍵はアップデートされることがあるため、この秘密鍵122については、録画処理時のものをメディア情報管理部124に毎回記憶して再生処理やダビング処理時に適宜用いるようにしてもよい。
ディスク媒体170に記憶する際には、記憶媒体10がドライブ部200に挿入される必要がある。また、タイマー録画の場合は、所定の時間になった場合にPC21を起動して対応する。
この録画処理においては、デジタル放送のSI情報等からEPGデータを抽出して、メディア情報管理部124に記憶する。また、有料放送か無料放送かといったデータについても、メディア情報管理部124に記憶する。
なお、よりセキュリティーを確保するために、暗号化されたままのデータをディスク媒体170や、PC21の補助記憶部に保存してもよい。
【0051】
(ステップS203)
次に、制御部100は、ダウンロード処理を行う。
ここで、PC21を用いた録画においては、デジタル放送の録画レベルが不安定だった場合や、PC21に汎用のPCを用いた場合は他のプログラムとの動作の整合性で不安定になる場合等で、録画に失敗することが多々ある。
このために、録画に失敗した場合にのみ、ユーザが録画を意図していたというメディア情報管理部124の情報に従って、サーバ3からビデオ・オン・デマンド形式でテレビジョン番組のコンテンツをダウンロードすることができる。これにより、放送の各種権利に抵触しにくいように、放送コンテンツのビデオ・オン・デマンドを実現することができる。なお、上述の録画処理で、実際の放送による録画を行わずに直接、ダウンロード処理を行うような構成も可能である。
コンテンツ画像のダウンロードに関しては、ステップS102の記憶処理と同様に、テンポラリファイルを作成して広告データベース325からテレビコマーシャルの画像データ(副再生コンテンツ)を入れ込んで行うことができる。
この際に、現行の放送モデルではテレビコマーシャルは同一の時間帯に視聴されることを前提に放送局が広告主に支払う金額等を決定しているが、録画を前提としたコマーシャルの画像データを入れ込むことができ、1回のダウンロードごとに課金することもできる。この録画を前提としたコマーシャルに関しては、番組の提供者のコマーシャルとは別の、時間帯によって入れられるコマーシャルの代わりとして提供することができる。また、ダウンロード時にのみ、より多くのコマーシャルの画像データを入れ込むこともできる。
また、デジタル放送の録画/再生処理では、有料放送以外の場合は、インデックス管理部125に編集点のデータ等である再生制御データを記憶しないようにすることもできる。さらに、有料放送の場合は、暗号化したままのデータをディスク媒体170に記憶しておくこともできる。
【0052】
(ステップS204)
次に、制御部100は、再生処理を行う。この再生処理は、ステップS103の再生処理と同様に行うことができる。
また、このステップS204のデジタル放送での再生処理については、無料放送の場合は、コマーシャルのデータも確実に放送することが好ましい。逆に、有料放送の場合は、上述のように暗号化したままのデータを秘密鍵122により復号化して再生する。
また、決済する金額によりコマーシャルを見る場合とコマーシャルなしの場合を使い分けることもでき、これにより放送をダウンロード光メディアのデータ送信に利用できる。よって、HDTVコンテンツの販売を安価でき、流通を促進できるという効果が得られる。
なお、この再生処理は、当然のことながら、録画終了後にいつでも実行できる。また、再生処理を行なわずに、デジタル放送の録画/再生プログラムのGUIを表示させることもできる。
以下で、追加仕様となる「ダビング」処理について説明する。
【0053】
(ステップS205)
このステップでは、制御部100がダビング処理を行う場合について説明する。
上述のディスク媒体170又はPC21の補助記憶部に記憶されたデータは、他の記憶媒体にコピーする「ダビング」を行うことができる。
この際、我が国のデジタル放送においては、コピー制御のためのルールが定められており、「コピーフリー」「コピーワンス」「ダビング10」といったルールを用いてコピーを行うことができる。これらのコピー制御については、放送のデータに記憶されており、録画処理時又はダウンロード処理時に、メディア情報管理部124に記憶することができる。
ここでは、ディスク媒体170に記憶されたデータを、一旦、PC21の補助記憶部にコピーして、メディア情報管理部124のコピー回数を書き換えることで、ダビングに対応することができる。
すなわち、「コピーワンス」の場合には「ムーブ」のように記憶媒体10のコピー回数をなくし、「ダビング10」の場合には記憶媒体10のコピー回数を例えば10から減少させてゆくことができる。
【0054】
この際、ディスク媒体170に記憶されたデータが暗号化されている場合には、データを一旦PC21の補助記憶部にコピーした記憶媒体10をドライブ部200から取りだして、RFID読み取り部250に読み取れる近くの場所に置く。また、PC21の補助記憶部に記憶した際にも、ステップS201で記憶媒体認証処理を行った記憶媒体10を、同様に近くの場所に置く(これらの記憶媒体10を、記憶媒体10−1とする)。
その上で、データをダビングする空き領域のある別の記憶媒体10(この記憶媒体10を記憶媒体10−2とする)をドライブ部200に挿入して、記憶媒体10−1の秘密鍵122により復号化した上で、記憶媒体10−2の公開鍵121で暗号化して記憶媒体10−2のディスク媒体170に記憶する。
このように構成することで、「コピーワンス」「ダビング10」に対応できるのに加えて、暗号が解読されて放送コンテンツが流出するのを防止することが可能になる。このために、「コピーフリー」での運用も可能となるという効果が得られる。
また、ダビング処理時にいちいちサーバ3と認証処理を行うようにすれば、ダビングに際して広告料金を徴収することも可能になり、放送局が新たな収入源が得られるという効果が得られる。
【0055】
以上のように構成することで、以下のような効果が得られる。
従来技術1のレンタルシステムでは、放送に対してどのように鍵を用いるかについて開示がないため、通常のデジタル放送の録画/再生には対応することができなかった。
これに対して、本発明の第2の実施の形態に係る記憶再生システムYにおいては、B−CASカードと同様な秘密鍵122を記憶しておき、メディア情報管理部124を用いることによって、放送コンテンツの流出を抑えることができるという効果が得られる。
また、デジタル放送とビデオ・オン・デマンドシステムの複合システムとなる記憶再生システムYを提供することができるという効果が得られる。
さらに、インデックス管理部125により、放送を用いて安価に販売用コンテンツを提供することもできるという効果が得られる。
加えて、記憶媒体10を購入する場合に、私的複製のための保証金を確実に徴収することができ、保証金が支払われていないメディアを排除することができるという効果が得られる。
【0056】
また、従来のデジタル放送の録画/再生をPCで行う場合には、放送コンテンツの流出を怖れるために、PCのHDD上でB−CASカードとは異なる暗号化を行う必要があった。これは、B−CASカードの暗号化は放送の時点で復号するために用いられるために、改訂された場合には対応できないためであった。
これに対して、本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体10では、録画時のB−CASカードの秘密鍵をRFIDチップ150に記憶しているために、PCを再インストール等を行った場合でも、録画した番組のデータを再生・ダビング可能であるという効果が得られる。
なお、記憶媒体10では、放送時とダウンロード時において、別の秘密鍵122を用いることで、よりセキュリティーを強固にすることもできる。
また、本発明の記憶再生システムYは、EPGをアナログ放送やiEPGのようにインターネットから取得して、アナログ放送や再送信放送等にも用いることができる。
【0057】
また、上述の第1、第2の実施の形態では、主再生コンテンツを映画や放送番組等のコンテンツとし、副再生コンテンツを広告の画像として説明した。
しかし、主再生コンテンツと副再生コンテンツは、これに限られない。たとえば、特定用途用の画像ではないデータも使用することができる。特定用途用の画像ではないデータとしては、例えば、音声データや、実験データや、その他正しい形に時系列的に「再生」するデータについては何でも用いることができる。
また、副再生コンテンツそのものを用意せず、乱数列や主再生コンテンツを逆再生したデータのようなデータを使用することもできる。この場合は、主再生コンテンツと副再生コンテンツを画像解析等で特徴量を計算して簡単に分離されるようなことがないように選択することが重要である。
また、副再生コンテンツを再生制御データに従ってMPEGの特定のIピクチャに混ぜ込んでゆくような構成も可能である。さらに、主再生コンテンツを時系列的ではないように「スクランブル」をかけることもできる。たとえば、各フレーム毎に所定ラインに副再生コンテンツを混ぜたり、特定の座標に副再生コンテンツを混ぜることも可能である。そして、再生制御データにより、これらを分離可能である。
【0058】
また、再生制御データについても、編集点に関するデータには限られない。たとえば、再生制御データとして、再生時に必要なディスクのファイルやフォーマット等の管理情報そのものを書き込むこともできる。これにより、この管理情報がないと再生不可能なディスク媒体を提供することもできる。
さらに、ダウンロードした際の個別のIDや番号のみを再生制御データとして、RFIDチップに記憶し、再生制御データは、すべてサーバ上で管理することもできる。すなわち、再生する度に、常に再生制御データをダウンロードするような構成も可能である。この場合、無線ICタグのIDを用いてサーバにアクセスし、サーバにより無線ICタグのIDを用いて暗号化した主再生コンテンツ、副再生コンテンツ、及び再生制御データをダウンロードし、ディスク媒体に記憶する。このような構成では、暗号化には関係ない単なるIDを記憶した無線ICタグを用いることができるため、RFIDチップのコストを削減することができる。
また、専用ドライブと組み合わせて、ディスク媒体の暗号化を強化することで、特定用途向けの記憶媒体を提供できる。たとえば、潜水艦の聴音データ等、高度な国家的機密に属して持ち出しが禁止されている公文書等の保管に使用できる。すなわち、RFIDチップの秘密鍵とサーバ内の鍵が必要なので、よりセキュリティーを強固にできる。この場合には、RFIDチップを回転により起電力が発生し、外部からアクセスしにくいタイプにすることで、さらにセキュリティーを高めることができる。
【0059】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXの端末1の外観を示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る記憶再生システムXのシステム構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体10のRFIDチップ150の制御構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るダウンロード記憶媒体のダウンロード/再生処理に係るフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体認証処理と記憶処理のタイミングチャートであるである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る再生処理の概念図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る記憶再生システムYのシステム構成図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るデジタル放送の録画/再生処理に係るフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1、2 端末
3、4 サーバ
5 ネットワーク
10 記憶媒体
20、21 PC
31 ゲートウェイサーバ
32 コンテンツサーバ
33 ユーザ認証サーバ
34 番組サーバ
40 表示部
50 チューナ部
60 入力部
100 制御部
110 主記憶部
120 補助記憶部
121 公開鍵
122 秘密鍵
123 固有ID
124 メディア情報管理部
125 インデックス管理部
130 電源・通信部
150 RFIDチップ
160 アンテナ
170 ディスク媒体
200 ドライブ部
250 RFID読み取り部
320 コンテンツデータベース
325 広告データベース
330 ユーザデータベース
X、Y 記憶再生システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク媒体に、再生時に常に再生される主再生コンテンツと、再生制御される副再生コンテンツとを記憶し、
前記ディスク媒体の副再生コンテンツの再生制御を行う再生制御データをRFIDチップに記憶する
ことを特徴とする記憶再生方法。
【請求項2】
前記再生制御データの作成をサーバで行い、
前記サーバは、前記再生制御データを公開鍵により暗号化して送信し、
暗号化された前記再生制御データを受信し、
前記RFIDチップに記憶された秘密鍵により、暗号化された前記再生制御データを復号化し、
前記再生制御データを前記RFIDチップに記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載の記憶再生方法。
【請求項3】
前記副再生コンテンツに広告の画像データを用いて前記サーバで前記主再生コンテンツに前記副再生コンテンツを挿入したテンポラリファイルを作成し、
前記主再生コンテンツに前記副再生コンテンツを挿入した編集点のデータとして前記再生制御データを作成し、
前記主再生コンテンツと前記副再生コンテンツとを、前記テンポラリファイルを用いて前記ディスク媒体に記憶し、
前記再生制御データを前記RFIDチップに記憶する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の記憶再生方法。
【請求項4】
前記主再生コンテンツに前記副再生コンテンツを挿入する間隔は、再生時間においてランダムに挿入する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の記憶再生方法。
【請求項5】
前記再生制御データにより前記副再生コンテンツの画像データを飛ばして再生する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の記憶再生方法。
【請求項6】
前記主再生コンテンツは、放送番組のコンテンツであり、
録画に失敗した番組の前記主再生コンテンツを用いてテンポラリファイルを作成し、
前記テンポラリファイルを前記RFIDチップと前記ディスク媒体にダウンロードして記憶する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記憶再生方法。
【請求項7】
前記主再生コンテンツと、前記副再生コンテンツとは、前記ディスク媒体のディスクIDにより暗号化して前記ディスク媒体に記憶する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の記憶再生方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の記憶再生方法を実行する記憶再生システム。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか1項に記載の記憶再生方法の前記RFIDチップと前記ディスク媒体を備える記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−40101(P2010−40101A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201951(P2008−201951)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】