負荷駆動装置および車両
【課題】ドライバビリティの悪化を防止しつつ電費の悪化防止にも配慮した負荷駆動装置および車両を提供する。
【解決手段】ノイズフィルタ20は、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路に配設される。ノイズフィルタ20は、バイパスコンデンサC1〜C3を含む。切替回路30は、スイッチ32,34,36を含み、電力線PU1,PV1,PW1をそれぞれ電力線PU3,PV3,PW3に電気的に接続することによって、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20を電気的に切離すことができる。MG−ECU40は、モータジェネレータMGの作動状態に基づいて切替回路30を制御する。
【解決手段】ノイズフィルタ20は、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路に配設される。ノイズフィルタ20は、バイパスコンデンサC1〜C3を含む。切替回路30は、スイッチ32,34,36を含み、電力線PU1,PV1,PW1をそれぞれ電力線PU3,PV3,PW3に電気的に接続することによって、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20を電気的に切離すことができる。MG−ECU40は、モータジェネレータMGの作動状態に基づいて切替回路30を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、負荷駆動装置および車両に関し、特に、回転電機を駆動する駆動装置と回転電機との間の電路にノイズフィルタが配設される負荷駆動装置およびそれを備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−130575号公報(特許文献1)は、モータを駆動するインバータのスイッチング動作により発生する高周波ノイズを低減するノイズフィルタを備えたモータ駆動装置を開示する。このモータ駆動装置においては、インバータとモータとの間に出力側ノイズフィルタが設けられる。また、このこのモータ駆動装置においては、インバータの入力側にもノイズフィルタが設けられ、その入力側ノイズフィルタと出力側ノイズフィルタとが一体構造として構成される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−130575号公報
【特許文献2】特開2005−245118号公報
【特許文献3】特開2001−69762号公報
【特許文献4】特開2009−33891号公報
【特許文献5】特開2007−306783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータのスイッチング動作により発生する高周波ノイズがモータに伝播すると、モータの回転にリップルが生じる。モータが走行用のものであれば、これはドライバビリティの悪化を招く。したがって、上記公報のように、インバータとモータとの間にノイズフィルタを設けることは、ドライバビリティの悪化を抑制できる点で有用である。
【0005】
一方で、上記のようなノイズフィルタを設けると、ノイズフィルタに電流が流れ込むことにより電力ロスが発生し、この点で電費の悪化を招く。そして、モータの作動状態によっては、ノイズによるドライバビリティの悪化よりも、ノイズフィルタを設けたことによる電費悪化の方が顕著になる場合がある。
【0006】
そこで、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化抑制にも配慮する必要があるところ、上記公報では、この点についての検討は特になされていない。
【0007】
それゆえに、この発明の目的は、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化抑制にも配慮した負荷駆動装置および車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明によれば、負荷駆動装置は、回転電機と、駆動装置と、ノイズフィルタと、切替回路と、制御装置とを備える。駆動装置は、回転電機を駆動する。ノイズフィルタは、回転電機と駆動装置との間の電路に配設される。切替回路は、ノイズフィルタを上記電路から電気的に切離可能に構成される。制御装置は、回転電機の作動状態に基づいて切替回路を制御する。
【0009】
好ましくは、制御装置は、回転電機の回転速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、切替回路を制御することによってノイズフィルタを電路から電気的に切離す。
【0010】
好ましくは、制御装置は、電路における電流リップルが予め定められたしきい値よりも小さいとき、切替回路を制御することによってノイズフィルタを上記電路から電気的に切離す。
【0011】
好ましくは、切替回路は、バイパス路と、スイッチとを含む。バイパス路は、ノイズフィルタをバイパスして駆動装置を回転電機と電気的に接続するためのものである。スイッチは、上記電路をバイパス路に切替えるためのものである。
【0012】
好ましくは、ノイズフィルタは、バイパスコンデンサを含む。
また、この発明によれば、車両は、上述したいずれかの負荷駆動装置を備える。
【0013】
また、この発明によれば、車両は、回転電機と、駆動装置と、ノイズフィルタと、切替回路と、制御装置とを備える。回転電機は、走行駆動力を発生する。駆動装置は、回転電機を駆動する。ノイズフィルタは、回転電機と駆動装置との間の電路に配設される。切替回路は、ノイズフィルタを電路から電気的に切離可能に構成される。制御装置は、走行速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、切替回路を制御することによってノイズフィルタを電路から電気的に切離す。
【0014】
好ましくは、車両は、蓄電装置と、充電装置とをさらに備える。蓄電装置は、駆動装置と電力を授受可能である。充電装置は、車両外部の外部電源により駆動装置を介して蓄電装置を充電するためのものである。そして、充電装置は、外部電源から蓄電装置の充電時、外部電源から供給される電力がノイズフィルタを介して駆動装置へ出力されるように構成される。
【0015】
さらに好ましくは、充電装置は、受電部と、もう一つの切替回路を含む。受電部は、外部電源から供給される電力を受電するためのものである。もう一つの切替回路は、ノイズフィルタと回転電機との間に配設される。そして、もう一つの切替回路は、外部電源から蓄電装置の充電時、回転電機をノイズフィルタから電気的に切離し、受電部をノイズフィルタに電気的に接続する。
【発明の効果】
【0016】
この発明においては、回転電機と駆動装置との間の電路からノイズフィルタを電気的に切離可能に構成された切替回路が設けられ、回転電機の作動状態に基づいて制御装置により切替回路が制御される。これにより、回転電機の作動状態に基づいて、ノイズによるドライバビリティの悪化よりもノイズフィルタを設けることによる電費悪化の方が顕著になると判断されるような場合には、回転電機と駆動装置との間の電路からノイズフィルタが電気的に切離される。
【0017】
また、この発明においては、走行速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、回転電機と駆動装置との間の電路からノイズフィルタが電気的に切離される。
【0018】
したがって、この発明によれば、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化も抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施の形態1における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図2】図1に示すMG−ECUの機能ブロック図である。
【図3】MG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図4】実施の形態1の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図5】実施の形態2における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図6】実施の形態2におけるMG−ECU40により実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図7】実施の形態2の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図8】実施の形態2の変形例におけるMG−ECUにより実行される切替装置の制御を説明するためのフローチャートである。
【図9】実施の形態3における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図10】実施の形態3におけるMG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図11】実施の形態4における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図12】外部充電時にMG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図13】実施の形態5における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図14】実施の形態5におけるMG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0021】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図1を参照して、車両100は、蓄電装置Bと、インバータ10と、モータジェネレータMGと、ノイズフィルタ20と、切替回路30とを備える。また、車両100は、MG−ECU40と、回転角センサ45と、電流センサ47,48とをさらに備える。
【0022】
蓄電装置Bは、走行用の電力を蓄える直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池によって構成される。蓄電装置Bは、蓄えられた電力をインバータ10へ出力する。また、車両100の制動時や下り斜面での加速度低減時、蓄電装置Bは、モータジェネレータMGによって発電される電力をインバータ10から受けて充電される。なお、蓄電装置Bとして、二次電池に代えて大容量のキャパシタを用いてもよい。
【0023】
インバータ10は、U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16を含む。U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に並列に接続される。U相アーム12は、直列に接続された電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する。)Q1,Q2を含み、V相アーム14は、直列に接続されたスイッチング素子Q3,Q4を含み、W相アーム16は、直列に接続されたスイッチング素子Q5,Q6を含む。各スイッチング素子Q1〜Q6には、ダイオードD1〜D6が逆並列に接続される。
【0024】
なお、スイッチング素子Q1〜Q6として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等を用いることができる。
【0025】
インバータ10は、蓄電装置Bから電力の供給を受け、MG−ECU40からの信号PWMIに基づいてモータジェネレータMGを駆動する。また、車両100の制動時等には、インバータ10は、車輪(図示せず。以下同じ。)から運動エネルギーを受けてモータジェネレータMGが発電した電力を電圧変換して蓄電装置Bへ出力する。
【0026】
モータジェネレータMGは、力行動作および回生動作可能な回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動発電機によって構成される。モータジェネレータMGは、インバータ10によって駆動され、走行用の駆動トルクを発生して車輪を駆動する。また、車両100の制動時等には、モータジェネレータMGは、車両100の有する運動エネルギーを車輪から受けて発電する。
【0027】
ノイズフィルタ20は、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路に配設される。ノイズフィルタ20は、バイパスコンデンサC1〜C3を含む。バイパスコンデンサC1は、モータジェネレータMGのU相コイルに接続される電力線PU2と車両アース22との間に接続される。バイパスコンデンサC2は、モータジェネレータMGのV相コイルに接続される電力線PV2と車両アース22との間に接続される。バイパスコンデンサC3は、モータジェネレータMGのW相コイルに接続される電力線PW2と車両アース22との間に接続される。そして、ノイズフィルタ20は、インバータ10のスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作により発生する高周波ノイズがモータジェネレータMGへ伝播するのを抑制する。
【0028】
切替回路30は、スイッチ32,34,36を含む。スイッチ32は、接点S1〜S3を含む。接点S1〜S3には、それぞれ電力線PU1〜PU3が接続される。なお、電力線PU1は、インバータ10のU相アーム12に接続される。電力線PU2は、モータジェネレータMGのU相コイルに接続される。電力線PU3は、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGとの間において電力線PU2に接続される。そして、スイッチ32は、MG−ECU40からの信号SW1に応じて、接点S1を接点S2,S3のいずれかと電気的に接続する。
【0029】
スイッチ34は、接点S4〜S6を含む。接点S4〜S6には、それぞれ電力線PV1〜PV3が接続される。なお、電力線PV1は、インバータ10のV相アーム14に接続される。電力線PV2は、モータジェネレータMGのV相コイルに接続される。電力線PV3は、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGとの間において電力線PV2に接続される。そして、スイッチ34は、MG−ECU40からの信号SW1に応じて、接点S4を接点S5,S6のいずれかと電気的に接続する。
【0030】
スイッチ36は、接点S7〜S9を含む。接点S7〜S9には、それぞれ電力線PW1〜PW3が接続される。なお、電力線PW1は、インバータ10のW相アーム16に接続される。電力線PW2は、モータジェネレータMGのW相コイルに接続される。電力線PW3は、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGとの間において電力線PW2に接続される。そして、スイッチ36は、MG−ECU40からの信号SW1に応じて、接点S7を接点S8,S9のいずれかと電気的に接続する。
【0031】
この切替回路30により、MG−ECU40からの信号SW1に基づいて、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20を電気的に切離すことができる。すなわち、切替回路30によって電力線PU1,PV1,PW1をそれぞれ電力線PU3,PV3,PW3と電気的に接続することにより、ノイズフィルタ20を不使用にすることができる。一方、切替回路30によって電力線PU1,PV1,PW1をそれぞれ電力線PU2,PV2,PW2と電気的に接続することにより、ノイズフィルタ20を機能させることができる。
【0032】
回転角センサ45は、モータジェネレータMGのモータ回転角θを検出し、その検出値をMG−ECU40へ出力する。電流センサ47は、モータジェネレータMGのV相コイルに流れるモータ電流IVを検出し、その検出値をMG−ECU40へ出力する。電流センサ48は、モータジェネレータMGのW相コイルに流れるモータ電流IWを検出し、その検出値をMG−ECU40へ出力する。なお、モータジェネレータMGのU相コイルに流れるモータ電流IUは、キルヒホッフの第一法則によってモータ電流IV,IWの検出値から算出される。なお、モータ電流IUを含む二相分のモータ電流を検出してもよいし、U,V,W全相分のモータ電流を検出してもよい。
【0033】
MG−ECU40は、電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit))により構成され、予め記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)で実行することによるソフトウェア処理および/または専用の電子回路によるハードウェア処理により、インバータ10の動作を制御する。具体的には、MG−ECU40は、インバータ10によりモータジェネレータMGを駆動するための信号(たとえばPWM(Pulse Width Modulation)信号)を生成し、その生成された信号を信号PWMIとしてインバータ10へ出力する。また、MG−ECU40は、切替回路30を制御するための信号SW1を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1を切替回路30へ出力する。
【0034】
図2は、図1に示したMG−ECU40の機能ブロック図である。図2を参照して、MG−ECU40は、MG制御部42と、切替制御部44とを含む。MG制御部42は、モータジェネレータMGのトルク指令値TR、ならびにモータ回転角θおよびモータ電流IV,IWの各検出値に基づいて、モータジェネレータMGを駆動するための信号PWMIを生成し、その生成された信号PWMIをインバータ10へ出力する。なお、トルク指令値TRは、アクセル開度や車両速度に基づいて他のECUにより算出される。
【0035】
切替制御部44は、モータ回転角θおよびモータ電流IV,IWの各検出値を受ける。切替制御部44は、モータ回転角θに基づいてモータ回転速度を算出する。また、切替制御部44は、モータ電流IV,IWに基づいて、インバータ10のスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作により発生する電流リップルの大きさを算出する。そして、切替制御部44は、算出されたモータ回転速度および電流リップルの大きさに基づいて、切替回路30を制御するための信号SW1を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1を切替回路30へ出力する。
【0036】
図3は、MG−ECU40により実行される切替回路30の制御を説明するためのフローチャートである。図3を参照して、MG−ECU40は、モータ回転角θに基づいてモータ回転速度を算出し、モータ回転速度がしきい値よりも高いか否かを判定する(ステップS10)。なお、このしきい値は、モータ回転速度に応じてノイズフィルタ20の使用/不使用を切替えるために予め定められた値である。すなわち、モータ回転速度が高いときは、車速が高くロードノイズが大きいので、ノイズフィルタ20を使用する必要はない。そこで、ノイズフィルタ20を不使用としても問題とならないモータ回転速度のしきい値を予め定めておき、モータ回転速度がそのしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とすることとしたものである。
【0037】
ステップS10においてモータ回転速度がしきい値以下であると判定されると(ステップS10においてNO)、MG−ECU40は、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30を制御する(ステップS40)。
【0038】
一方、ステップS10においてモータ回転速度がしきい値よりも高いと判定されると(ステップS10においてYES)、MG−ECU40は、モータ電流IV,IWに基づいて電流リップルの大きさを算出し、電流リップルのレベルが予め定められたしきい値よりも小さいか否かを判定する(ステップS20)。なお、このしきい値は、電流リップルのレベルに応じてノイズフィルタ20の使用/不使用を切替えるための値である。すなわち、ノイズフィルタ20を不使用としても問題とならない電流リップルのしきい値を予め定めておき、電流リップルがそのしきい値よりも小さいときは、ノイズフィルタ20を不使用にすることとしたものである。
【0039】
そして、ステップS20において電流リップルレベルが予め定められたしきい値よりも小さいと判定されると(ステップS20においてYES)、MG−ECU40は、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御する(ステップS30)。一方、電流リップルレベルが予め定められたしきい値以上であると判定されると(ステップS20においてNO)、MG−ECU40は、ステップS40へ処理を進め、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30が制御される。
【0040】
なお、上記において、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS10において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS20またはS40へ処理を進めるようにしてもよい。
【0041】
また、上記において、ステップS20における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0042】
以上のように、この実施の形態1においては、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20を電気的に切離可能に構成された切替回路30が設けられる。そして、モータジェネレータMGの作動状態に基づいてMG−ECU40により切替回路30が制御される。これにより、モータジェネレータMGの作動状態に基づいて、ノイズによるドライバビリティの悪化よりもノイズフィルタ20を設けることによる電費悪化の方が顕著になると判断されるような場合には、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20が電気的に切離される。あるいは、車両速度がしきい値よりも高いとき、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20が電気的に切離される。したがって、この実施の形態1によれば、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化も抑制することが可能となる。
【0043】
[実施の形態1の変形例]
この変形例では、切替回路の構成が実施の形態1と異なる。
【0044】
図4は、実施の形態1の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図4を参照して、車両100Aは、図1に示した車両100の構成において、ノイズフィルタ20および切替回路30に代えてそれぞれノイズフィルタ20Aおよび切替回路30Aを備える。
【0045】
ノイズフィルタ20Aは、図1に示したノイズフィルタ20の構成において、切替回路30Aを含む点が異なる。
【0046】
切替回路30Aは、リレーR1〜R3を含む。リレーR1は、電力線PU2とバイパスコンデンサC1との間に接続される。リレーR2は、電力線PV2とバイパスコンデンサC2との間に接続される。リレーR3は、電力線PW2とバイパスコンデンサC3との間に接続される。そして、リレーR1〜R3は、MG−ECU40からの信号SW1に応じてオン/オフされる。
【0047】
この切替回路30Aによっても、MG−ECU40からの信号SW1に基づいて、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20Aを電気的に切離すことができる。すなわち、切替回路30AのリレーR1〜R3をオフにすることにより、ノイズフィルタ20を不使用にすることができる。一方、リレーR1〜R3をオンにすることにより、ノイズフィルタ20を機能させることができる。
【0048】
以上のように、この実施の形態1の変形例によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0049】
[実施の形態2]
この実施の形態2では、車両外部の電源(以下「外部電源」とも称する。)から蓄電装置Bを充電可能に構成される(以下、外部電源による蓄電装置Bの充電を「外部充電」とも称する。)。そして、この実施の形態2では、外部充電時にもノイズフィルタ20を用いる構成が示される。すなわち、モータジェネレータMGの駆動時と外部充電時とにおいてノイズフィルタ20が共用される。
【0050】
図5は、実施の形態2における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図5を参照して、車両100Bは、図1に示した実施の形態1における車両100の構成において、充電インレット60と、切替回路70とをさらに備え、MG−ECU40に代えてMG−ECU40Aを備える。
【0051】
充電インレット60は、外部電源80と接続可能に構成される。そして、充電インレット60は、外部充電時、外部電源80から供給される電力を受けて切替回路70へ出力する。また、充電インレット60は、外部電源80側のコネクタ(図示せず)との接続状態を示す接続信号CNCTをMG−ECU40Aへ出力する。この接続信号CNCTは、たとえば、充電インレット60に外部電源80側のコネクタが接続されると作動する近接スイッチを用いて生成される。なお、充電インレット60に代えて、外部電源80のコンセントに接続可能に構成された充電プラグを設けてもよい。
【0052】
切替回路70は、スイッチ71,72を含む。スイッチ71は、接点S10〜S12を含む。接点S10〜S12には、それぞれ電力線PV4,PV2,AC1が接続される。なお、電力線PV4は、切替回路30におけるスイッチ34の接点S5に接続される。電力線AC1は、充電インレット60に接続される。そして、スイッチ71は、MG−ECU40Aからの信号SW2に応じて、接点S10を接点S11,S12のいずれかと電気的に接続する。
【0053】
スイッチ72は、接点S13〜S15を含む。接点S13〜S15には、それぞれ電力線PW4,PW2,AC2が接続される。なお、電力線PW4は、切替回路30におけるスイッチ36の接点S8に接続される。電力線AC2は、充電インレット60に接続される。そして、スイッチ72は、MG−ECU40Aからの信号SW2に応じて、接点S13を接点S14,S15のいずれかと電気的に接続する。
【0054】
この切替回路70により、MG−ECU40Aからの信号SW2に基づいて、外部充電時においてもノイズフィルタ20を利用することができる。すなわち、切替回路70によって電力線PV4,PW4をそれぞれ電力線AC1,AC2と電気的に接続することにより、外部充電時に、充電インレット60からインバータ10までの充電電路においてノイズフィルタ20を機能させることができる。
【0055】
MG−ECU40Aは、充電インレット60から接続信号CNCTを受ける。そして、MG−ECU40Aは、接続信号CNCTに基づいて、切替回路70を制御するための信号SW2を後述の方法により生成し、その生成された信号SW2を切替回路70へ出力する。
【0056】
なお、MG−ECU40Aのその他の機能は、実施の形態1におけるMG−ECU40と同じである。また、車両100Bのその他の構成も、実施の形態1における車両100と同じである。
【0057】
図6は、実施の形態2におけるMG−ECU40Aにより実行される切替回路30,70の制御を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、MG−ECU40Aは、充電インレット60からの接続信号CNCTに基づいて、充電インレット60に外部電源80が接続されているか否かを判定する(ステップS110)。
【0058】
ステップS110において充電インレット60に外部電源80が接続されていると判定されると(ステップS110においてYES)、MG−ECU40Aは、充電インレット60側に切替回路70を制御する(ステップS120)。さらに、MG−ECU40Aは、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30を制御する(ステップS130)。
【0059】
一方、ステップS110において充電インレット60に外部電源80が接続されていないと判定されると(ステップS110においてNO)、MG−ECU40Aは、モータジェネレータMG側に切替回路70を制御する(ステップS140)。その後、MG−ECU40Aは、ステップS150へ処理を移行する。
【0060】
なお、ステップS150〜S180において実行される処理は、図3に示したステップS10〜S40の処理と同じであるので、説明を繰返さない。
【0061】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS150において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS160またはS180へ処理を進めるようにしてもよい。
【0062】
また、上記においても、ステップS160における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0063】
以上のように、この実施の形態2においては、外部電源80によりインバータ10を介して蓄電装置Bを充電可能に構成される。そして、切替回路70により、外部充電時、外部電源80から供給される電力がノイズフィルタ20を介してインバータ10へ出力される。これにより、モータジェネレータMGの駆動時と外部充電時とでノイズフィルタ20が共用される。したがって、この実施の形態2によれば、外部充電用のノイズフィルタを別途設ける必要がなく、この点でコスト低減や装置の小型化を実現可能である。
【0064】
[実施の形態2の変形例]
図5に示した実施の形態2の車両100Bにおいては、インバータ10とノイズフィルタ20との間に切替回路30が設けられ、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGおよび充電インレット60との間に切替回路70が設けられるものとしたが、切替回路は一つで構成することもできる。
【0065】
図7は、実施の形態2の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図7を参照して、車両100Cは、図5に示した実施の形態2における車両100Bの構成において、切替回路30,70に代えて切替装置73を備え、MG−ECU40Aに代えてMG−ECU40Bを備える。
【0066】
切替装置73は、スイッチ74〜76を含む。スイッチ74は、ポートP1〜P3を含む。ポートP1〜P3には、それぞれ電力線PU1〜PU3が接続される。なお、電力線PU3は、インバータ10とノイズフィルタ20との間において電力線PU1に接続される。そして、スイッチ74は、MG−ECU40Bからの信号SW3に応じて、ポートP2をポートP1,P3のいずれかと電気的に接続する。
【0067】
スイッチ75は、ポートP4〜P7を含む。ポートP4〜P7には、それぞれ電力線PV1〜PV3,AC1が接続される。なお、電力線PV3は、インバータ10とノイズフィルタ20との間において電力線PV1に接続される。そして、スイッチ75は、MG−ECU40Bからの信号SW3に応じて、ポートP4〜P7のうちの2つを電気的に接続する。
【0068】
スイッチ76は、ポートP8〜P11を含む。ポートP8〜P11には、それぞれ電力線PW1〜PW3,AC2が接続される。なお、電力線PW3は、インバータ10とノイズフィルタ20との間において電力線PW1に接続される。そして、スイッチ76は、MG−ECU40Bからの信号SW3に応じて、ポートP8〜P11のうちの2つを電気的に接続する。
【0069】
MG−ECU40Bは、切替装置73を制御するための信号SW3を後述の方法により生成し、その生成された信号SW3を切替装置73へ出力する。なお、MG−ECU40Bのその他の機能は、実施の形態2におけるMG−ECU40Aと同じである。また、車両100Cのその他の構成も、実施の形態2における車両100Bと同じである。
【0070】
図8は、実施の形態2の変形例におけるMG−ECU40Bにより実行される切替装置73の制御を説明するためのフローチャートである。図8を参照して、MG−ECU40Bは、充電インレット60からの接続信号CNCTに基づいて、充電インレット60に外部電源80が接続されているか否かを判定する(ステップS210)。
【0071】
ステップS210において充電インレット60に外部電源80が接続されていると判定されると(ステップS210においてYES)、MG−ECU40Bは、ポートP4,P7を電気的に接続するように切替装置73のスイッチ75を制御する(ステップS220)。また、MG−ECU40Bは、ポートP8,P11を電気的に接続するように切替装置73のスイッチ76を制御する(ステップS222)。
【0072】
一方、ステップS210において充電インレット60に外部電源80が接続されていないと判定されると(ステップS210においてNO)、MG−ECU40Bは、モータジェネレータMGのモータ回転速度が予め定められたしきい値よりも高いか否かを判定する(ステップS230)。ステップS230においてモータ回転速度がしきい値よりも高いと判定されると(ステップS230においてYES)、MG−ECU40Bは、電流リップルのレベルが予め定められたしきい値よりも小さいか否かを判定する(ステップS240)。
【0073】
そして、ステップS240において電流リップルのレベルがしきい値よりも小さいと判定されると(ステップS240においてYES)、MG−ECU40Bは、ポートP2,P3を電気的に接続するように切替装置73のスイッチ74を制御する(ステップS250)。また、MG−ECU40Bは、ポートP5,P6を電気的に接続するようにスイッチ75を制御する(ステップS252)。さらに、MG−ECU40Bは、ポートP9,P10を電気的に接続するようにスイッチ76を制御する(ステップS254)。
【0074】
一方、ステップS230においてモータ回転速度がしきい値以下であると判定されるか(ステップS230においてNO)、またはステップS240において電流リップルのレベルがしきい値以上であると判定されると(ステップS240においてNO)、MG−ECU40Bは、ポートP1,P2を電気的に接続するようにスイッチ74を制御する(ステップS260)。また、MG−ECU40Bは、ポートP4,P5を電気的に接続するようにスイッチ75を制御する(ステップS262)。さらに、MG−ECU40Bは、ポートP8,P9を電気的に接続するようにスイッチ76を制御する(ステップS264)。
【0075】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS230において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS240またはS260へ処理を進めるようにしてもよい。
【0076】
また、上記においても、ステップS240における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ステップS250へ処理を進めるようにしてもよい。
【0077】
以上のように、この実施の形態2の変形例においても、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
【0078】
[実施の形態3]
この実施の形態3では、実施の形態1において、ノイズフィルタ20の異常有無が監視され、ノイズフィルタ20の異常が検知されると、ノイズフィルタ20を不使用とするように切替回路30が制御される。
【0079】
図9は、実施の形態3における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図9を参照して、車両100Dは、図1に示した実施の形態1における車両100の構成において、電圧センサ92,94,96をさらに備え、MG−ECU40に代えてMG−ECU40Cを備える。
【0080】
電圧センサ92は、バイパスコンデンサC1の電圧VUを検出し、その検出値をMG−ECU40Cへ出力する。電圧センサ94は、バイパスコンデンサC2の電圧VVを検出し、その検出値をMG−ECU40Cへ出力する。電圧センサ96は、バイパスコンデンサC3の電圧VWを検出し、その検出値をMG−ECU40Cへ出力する。
【0081】
MG−ECU40Cは、電圧センサ92,94,96からそれぞれ電圧VU,VV,VWの各検出値を受ける。そして、MG−ECU40Cは、これらの各検出値を用いてノイズフィルタ20の異常を検知する。たとえば、MG−ECU40Cは、モータジェネレータMGが駆動されているにも拘わらず電圧VU,VV,VWの少なくとも1つが略0Vを示すような場合には、ノイズフィルタ20が異常であると判定する。そして、MG−ECU40Cは、切替回路30を制御するための信号SW1を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1を切替回路30へ出力する。
【0082】
なお、MG−ECU40Cのその他の機能は、実施の形態1におけるMG−ECU40と同じである。また、車両100Dのその他の構成も、実施の形態1における車両100と同じである。
【0083】
図10は、実施の形態3におけるMG−ECU40Cにより実行される切替回路30の制御を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、このフローチャートは、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS310〜S330をさらに含む。
【0084】
すなわち、MG−ECU40Cは、電圧センサ92,94,96からの電圧VU,VV,VWの検出値に基づいて、ノイズフィルタ20に異常が生じているか否かを判定する(ステップS310)。ノイズフィルタ20の異常が検知されると(ステップS310においてYES)、MG−ECU40Cは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御する(ステップS320)。そして、MG−ECU40Cは、その後の切替回路30の切替を禁止する(ステップS330)。
【0085】
一方、ステップS310においてノイズフィルタ20の異常が検知されないときは(ステップS310においてNO)、MG−ECU40Cは、ステップS10へ処理を移行する。なお、ステップS10〜S40において実行される処理については、実施の形態1において既に説明した通りである。
【0086】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS10において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS20またはS40へ処理を進めるようにしてもよい。
【0087】
また、上記においても、ステップS20における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0088】
以上のように、この実施の形態3によれば、ノイズフィルタ20の異常が検知されると、切替回路30によりノイズフィルタ20が電気的に切離されるので、ノイズフィルタ20の異常がモータジェネレータMGの駆動に影響するのを抑制することができる。
【0089】
[実施の形態4]
この実施の形態4では、外部充電時にノイズフィルタ20の異常有無が監視され、ノイズフィルタ20の異常が検知されると、ノイズフィルタ20を不使用とするように切替回路30が制御される。
【0090】
図11は、実施の形態4における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図11を参照して、車両100Eは、図9に示した実施の形態3における車両100Dの構成において、充電インレット60および切替回路70をさらに備え、MG−ECU40Cに代えてMG−ECU40Dを備える。
【0091】
この車両100Eでは、切替回路70のスイッチ71は、電力線PV3,PV4の接続ノードと電力線PV2との間に配設される。同様に、切替回路70のスイッチ72は、電力線PW3,PW4の接続ノードと電力線PW2との間に配設される。
【0092】
MG−ECU40Dは、充電インレット60から接続信号CNCTを受ける。また、MG−ECU40Dは、電圧センサ92,94,96からそれぞれ電圧VU,VV,VWの検出値を受ける。そして、MG−ECU40Dは、外部充電時、切替回路30,70をそれぞれ制御するための信号SW1,SW2を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1,SW2をそれぞれ切替回路30,70へ出力する。
【0093】
なお、MG−ECU40Dのその他の機能は、実施の形態3におけるMG−ECU40Cと同じである。また、車両100Eのその他の構成も、実施の形態3における車両100Dと同じである。
【0094】
図12は、外部充電時にMG−ECU40Dにより実行される切替回路30,70の制御を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、MG−ECU40Dは、外部充電時、充電インレット60側に切替回路70を制御する(ステップS410)。次いで、MG−ECU40Dは、電圧センサ92,94,96からの電圧VU,VV,VWの検出値に基づいて、ノイズフィルタ20に異常が生じているか否かを判定する(ステップS420)。
【0095】
ステップS420においてノイズフィルタ20の異常が検知されると(ステップS420においてYES)、MG−ECU40Dは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御する(ステップS430)。そして、MG−ECU40Dは、その後の切替回路30の切替を禁止する(ステップS440)。
【0096】
一方、ステップS420においてノイズフィルタ20の異常が検知されないときは(ステップS420においてNO)、MG−ECU40Dは、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30を制御する(ステップS450)。
【0097】
以上のように、この実施の形態4によれば、外部充電時にノイズフィルタ20の異常が検知されると、切替回路30によりノイズフィルタ20が電気的に切離されるので、ノイズフィルタ20に異常が生じても外部充電を実施することができる。
【0098】
[実施の形態5]
この実施の形態5は、上記の実施の形態1−4が組み合わされたものに相当する。すなわち、この実施の形態5では、インバータ10とモータジェネレータMGとの間にノイズフィルタ20が設けられ、ノイズフィルタ20の使用/不使用を切替えることができる。また、外部電源80から蓄電装置Bを充電可能に構成され、モータジェネレータMGの駆動時と外部充電時とでノイズフィルタ20が共用される。さらに、ノイズフィルタ20の異常が検知されるとノイズフィルタ20が不使用とされる。また、さらに、外部充電時においても、ノイズフィルタ20の異常が検知されるとノイズフィルタ20が不使用とされる。
【0099】
図13は、実施の形態5における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図13を参照して、車両100Fは、図9に示した実施の形態3における車両100Dの構成において、充電インレット60および切替回路70Aをさらに備え、MG−ECU40Cに代えてMG−ECU40Eを備える。
【0100】
切替回路70Aは、スイッチ77,78を含む。スイッチ77は、ポートP21〜P23を含む。ポートP21〜P23には、それぞれ電力線PV4,PV2,AC1が接続される。なお、電力線PV3は、切替回路30におけるスイッチ34の接点S6と電力線PV2との間に接続される。そして、スイッチ77は、MG−ECU40Eからの信号SW4に応じて、ポートP21〜P23のいずれか2つを電気的に接続する。
【0101】
スイッチ78は、ポートP24〜P26を含む。ポートP24〜P26には、それぞれ電力線PW4,PW2,AC2が接続される。なお、電力線PW3は、切替回路30におけるスイッチ36の接点S9と電力線PW2との間に接続される。そして、スイッチ78は、MG−ECU40Eからの信号SW4に応じて、ポートP24〜P26のいずれか2つを電気的に接続する。
【0102】
MG−ECU40Eは、充電インレット60から接続信号CNCTを受ける。また、MG−ECU40Eは、電圧センサ92,94,96からそれぞれ電圧VU,VV,VWの検出値を受ける。そして、MG−ECU40Eは、これらの各信号に基づいて、切替回路30,70Aをそれぞれ制御するための信号SW1,SW4を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1,SW4をそれぞれ切替回路30,70Aへ出力する。
【0103】
なお、MG−ECU40Eのその他の機能は、実施の形態3におけるMG−ECU40Cと同じである。また、車両100Fのその他の構成も、実施の形態3における車両100Dと同じである。
【0104】
図14は、実施の形態5におけるMG−ECU40Eにより実行される切替回路30,70Aの制御を説明するためのフローチャートである。図14を参照して、MG−ECU40Eは、充電インレット60からの接続信号CNCTに基づいて、充電インレット60に外部電源80が接続されているか否かを判定する(ステップS510)。
【0105】
充電インレット60に外部電源80が接続されていないと判定されると(ステップS510においてNO)、MG−ECU40Eは、ステップS520へ処理を移行する。なお、ステップS520〜S590において実行される処理は、それぞれ図10に示したステップS310〜S330,S10〜S40と同じであるので、説明を繰返さない。
【0106】
そして、ステップS570またはS590において切替回路30が切替えられると、MG−ECU40Eは、ポートP21,P22を電気的に接続するように切替回路70Aのスイッチ77を制御する(ステップS582)。さらに、MG−ECU40Eは、ポートP24,P25を電気的に接続するようにスイッチ78を制御する(ステップS584)。
【0107】
一方、ステップS510において充電インレット60に外部電源80が接続されていると判定されると(ステップS510においてYES)、MG−ECU40Eは、ステップS600へ処理を移行する。なお、ステップS600〜S620,S640の処理は、それぞれ図12に示したステップS420〜S450と同じであるので、説明を繰返さない。
【0108】
そして、ステップS620において切替回路30の切替が禁止されると、MG−ECU40Eは、ポートP22,P23を電気的に接続するように切替回路70Aのスイッチ77を制御する(ステップS630)。さらに、MG−ECU40Eは、ポートP25,P26を電気的に接続するようにスイッチ78を制御する(ステップS632)。
【0109】
また、ステップS640においてノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30が制御されると、MG−ECU40Eは、ポートP21,P23を電気的に接続するようにスイッチ77を制御する(ステップS650)。さらに、MG−ECU40Eは、ポートP24,P26を電気的に接続するようにスイッチ78を制御する(ステップS652)。
【0110】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS550において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS560またはS590へ処理を進めるようにしてもよい。
【0111】
また、上記においても、ステップS560における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0112】
以上のように、この実施の形態5によれば、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化も抑制することが可能となる。また、外部充電用のノイズフィルタを別途設ける必要がなく、この点でコスト低減や装置の小型化を実現可能である。さらに、ノイズフィルタ20の異常がモータジェネレータMGの駆動に影響するのを抑制することができる。また、さらに、ノイズフィルタ20に異常が生じても外部充電を実施することができる。
【0113】
なお、上記の各実施の形態1〜5においては、車両100,100A〜100Fは、モータジェネレータMGを動力源とする車両としたが、各車両は、モータジェネレータMGのみを動力源とする電気自動車であってもよいし、動力源としてエンジン(図示せず)をさらに搭載したハイブリッド自動車であってもよい。また、車両がハイブリッド自動車の場合には、エンジンの出力を用いて発電する発電機としてモータジェネレータMGが用いられるものであってもよい。
【0114】
また、上記の各実施の形態において、蓄電装置Bとインバータ10との間に、インバータ10の入力電圧を蓄電装置Bの電圧以上に昇圧する昇圧コンバータを設けてもよい。
【0115】
なお、上記において、モータジェネレータMGは、この発明における「回転電機」の一実施例に対応し、インバータ10は、この発明における「駆動装置」の一実施例に対応する。また、切替回路30,30Aおよび切替装置73の各々は、この発明における「切替回路」の一実施例に対応し、MG−ECU40,40A〜40Eの各々は、この発明における「制御装置」の一実施例に対応する。
【0116】
さらに、電力線PU3,PV3,PW3は、この発明における「バイパス路」の一実施例を形成し、充電インレット60および切替回路70,70Aは、この発明における「充電装置」の一実施例を形成する。また、さらに、充電インレット60は、この発明における「受電部」の一実施例に対応し、切替回路70,70Aの各々は、この発明における「もう一つの切替回路」の一実施例に対応する。
【0117】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0118】
10 インバータ、12 U相アーム、14 V相アーム、16 W相アーム、20,20A,20B ノイズフィルタ、22 車両アース、30,30A,70,70A 切替回路、32,34,36,71,72,74〜76 スイッチ、40,40A〜40E MG−ECU、42 MG制御部、44,44A〜44E 切替制御部、45 回転角センサ、47,48 電流センサ、60 充電インレット、73 切替装置、80 外部電源、92,94,96 電圧センサ、100,100A〜100F 車両、B 蓄電装置、MPL 主正母線、MNL 主負母線、Q1〜Q6 スイッチング素子、D1〜D6 ダイオード、PU1〜PU3,PV1〜PV4,PW1〜PW4,AC1,AC2 電力線、MG モータジェネレータ、C1〜C3 バイパスコンデンサ、R1〜R3 リレー。
【技術分野】
【0001】
この発明は、負荷駆動装置および車両に関し、特に、回転電機を駆動する駆動装置と回転電機との間の電路にノイズフィルタが配設される負荷駆動装置およびそれを備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−130575号公報(特許文献1)は、モータを駆動するインバータのスイッチング動作により発生する高周波ノイズを低減するノイズフィルタを備えたモータ駆動装置を開示する。このモータ駆動装置においては、インバータとモータとの間に出力側ノイズフィルタが設けられる。また、このこのモータ駆動装置においては、インバータの入力側にもノイズフィルタが設けられ、その入力側ノイズフィルタと出力側ノイズフィルタとが一体構造として構成される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−130575号公報
【特許文献2】特開2005−245118号公報
【特許文献3】特開2001−69762号公報
【特許文献4】特開2009−33891号公報
【特許文献5】特開2007−306783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータのスイッチング動作により発生する高周波ノイズがモータに伝播すると、モータの回転にリップルが生じる。モータが走行用のものであれば、これはドライバビリティの悪化を招く。したがって、上記公報のように、インバータとモータとの間にノイズフィルタを設けることは、ドライバビリティの悪化を抑制できる点で有用である。
【0005】
一方で、上記のようなノイズフィルタを設けると、ノイズフィルタに電流が流れ込むことにより電力ロスが発生し、この点で電費の悪化を招く。そして、モータの作動状態によっては、ノイズによるドライバビリティの悪化よりも、ノイズフィルタを設けたことによる電費悪化の方が顕著になる場合がある。
【0006】
そこで、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化抑制にも配慮する必要があるところ、上記公報では、この点についての検討は特になされていない。
【0007】
それゆえに、この発明の目的は、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化抑制にも配慮した負荷駆動装置および車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明によれば、負荷駆動装置は、回転電機と、駆動装置と、ノイズフィルタと、切替回路と、制御装置とを備える。駆動装置は、回転電機を駆動する。ノイズフィルタは、回転電機と駆動装置との間の電路に配設される。切替回路は、ノイズフィルタを上記電路から電気的に切離可能に構成される。制御装置は、回転電機の作動状態に基づいて切替回路を制御する。
【0009】
好ましくは、制御装置は、回転電機の回転速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、切替回路を制御することによってノイズフィルタを電路から電気的に切離す。
【0010】
好ましくは、制御装置は、電路における電流リップルが予め定められたしきい値よりも小さいとき、切替回路を制御することによってノイズフィルタを上記電路から電気的に切離す。
【0011】
好ましくは、切替回路は、バイパス路と、スイッチとを含む。バイパス路は、ノイズフィルタをバイパスして駆動装置を回転電機と電気的に接続するためのものである。スイッチは、上記電路をバイパス路に切替えるためのものである。
【0012】
好ましくは、ノイズフィルタは、バイパスコンデンサを含む。
また、この発明によれば、車両は、上述したいずれかの負荷駆動装置を備える。
【0013】
また、この発明によれば、車両は、回転電機と、駆動装置と、ノイズフィルタと、切替回路と、制御装置とを備える。回転電機は、走行駆動力を発生する。駆動装置は、回転電機を駆動する。ノイズフィルタは、回転電機と駆動装置との間の電路に配設される。切替回路は、ノイズフィルタを電路から電気的に切離可能に構成される。制御装置は、走行速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、切替回路を制御することによってノイズフィルタを電路から電気的に切離す。
【0014】
好ましくは、車両は、蓄電装置と、充電装置とをさらに備える。蓄電装置は、駆動装置と電力を授受可能である。充電装置は、車両外部の外部電源により駆動装置を介して蓄電装置を充電するためのものである。そして、充電装置は、外部電源から蓄電装置の充電時、外部電源から供給される電力がノイズフィルタを介して駆動装置へ出力されるように構成される。
【0015】
さらに好ましくは、充電装置は、受電部と、もう一つの切替回路を含む。受電部は、外部電源から供給される電力を受電するためのものである。もう一つの切替回路は、ノイズフィルタと回転電機との間に配設される。そして、もう一つの切替回路は、外部電源から蓄電装置の充電時、回転電機をノイズフィルタから電気的に切離し、受電部をノイズフィルタに電気的に接続する。
【発明の効果】
【0016】
この発明においては、回転電機と駆動装置との間の電路からノイズフィルタを電気的に切離可能に構成された切替回路が設けられ、回転電機の作動状態に基づいて制御装置により切替回路が制御される。これにより、回転電機の作動状態に基づいて、ノイズによるドライバビリティの悪化よりもノイズフィルタを設けることによる電費悪化の方が顕著になると判断されるような場合には、回転電機と駆動装置との間の電路からノイズフィルタが電気的に切離される。
【0017】
また、この発明においては、走行速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、回転電機と駆動装置との間の電路からノイズフィルタが電気的に切離される。
【0018】
したがって、この発明によれば、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化も抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施の形態1における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図2】図1に示すMG−ECUの機能ブロック図である。
【図3】MG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図4】実施の形態1の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図5】実施の形態2における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図6】実施の形態2におけるMG−ECU40により実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図7】実施の形態2の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図8】実施の形態2の変形例におけるMG−ECUにより実行される切替装置の制御を説明するためのフローチャートである。
【図9】実施の形態3における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図10】実施の形態3におけるMG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図11】実施の形態4における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図12】外部充電時にMG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【図13】実施の形態5における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。
【図14】実施の形態5におけるMG−ECUにより実行される切替回路の制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0021】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図1を参照して、車両100は、蓄電装置Bと、インバータ10と、モータジェネレータMGと、ノイズフィルタ20と、切替回路30とを備える。また、車両100は、MG−ECU40と、回転角センサ45と、電流センサ47,48とをさらに備える。
【0022】
蓄電装置Bは、走行用の電力を蓄える直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池によって構成される。蓄電装置Bは、蓄えられた電力をインバータ10へ出力する。また、車両100の制動時や下り斜面での加速度低減時、蓄電装置Bは、モータジェネレータMGによって発電される電力をインバータ10から受けて充電される。なお、蓄電装置Bとして、二次電池に代えて大容量のキャパシタを用いてもよい。
【0023】
インバータ10は、U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16を含む。U相アーム12、V相アーム14およびW相アーム16は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に並列に接続される。U相アーム12は、直列に接続された電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する。)Q1,Q2を含み、V相アーム14は、直列に接続されたスイッチング素子Q3,Q4を含み、W相アーム16は、直列に接続されたスイッチング素子Q5,Q6を含む。各スイッチング素子Q1〜Q6には、ダイオードD1〜D6が逆並列に接続される。
【0024】
なお、スイッチング素子Q1〜Q6として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等を用いることができる。
【0025】
インバータ10は、蓄電装置Bから電力の供給を受け、MG−ECU40からの信号PWMIに基づいてモータジェネレータMGを駆動する。また、車両100の制動時等には、インバータ10は、車輪(図示せず。以下同じ。)から運動エネルギーを受けてモータジェネレータMGが発電した電力を電圧変換して蓄電装置Bへ出力する。
【0026】
モータジェネレータMGは、力行動作および回生動作可能な回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動発電機によって構成される。モータジェネレータMGは、インバータ10によって駆動され、走行用の駆動トルクを発生して車輪を駆動する。また、車両100の制動時等には、モータジェネレータMGは、車両100の有する運動エネルギーを車輪から受けて発電する。
【0027】
ノイズフィルタ20は、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路に配設される。ノイズフィルタ20は、バイパスコンデンサC1〜C3を含む。バイパスコンデンサC1は、モータジェネレータMGのU相コイルに接続される電力線PU2と車両アース22との間に接続される。バイパスコンデンサC2は、モータジェネレータMGのV相コイルに接続される電力線PV2と車両アース22との間に接続される。バイパスコンデンサC3は、モータジェネレータMGのW相コイルに接続される電力線PW2と車両アース22との間に接続される。そして、ノイズフィルタ20は、インバータ10のスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作により発生する高周波ノイズがモータジェネレータMGへ伝播するのを抑制する。
【0028】
切替回路30は、スイッチ32,34,36を含む。スイッチ32は、接点S1〜S3を含む。接点S1〜S3には、それぞれ電力線PU1〜PU3が接続される。なお、電力線PU1は、インバータ10のU相アーム12に接続される。電力線PU2は、モータジェネレータMGのU相コイルに接続される。電力線PU3は、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGとの間において電力線PU2に接続される。そして、スイッチ32は、MG−ECU40からの信号SW1に応じて、接点S1を接点S2,S3のいずれかと電気的に接続する。
【0029】
スイッチ34は、接点S4〜S6を含む。接点S4〜S6には、それぞれ電力線PV1〜PV3が接続される。なお、電力線PV1は、インバータ10のV相アーム14に接続される。電力線PV2は、モータジェネレータMGのV相コイルに接続される。電力線PV3は、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGとの間において電力線PV2に接続される。そして、スイッチ34は、MG−ECU40からの信号SW1に応じて、接点S4を接点S5,S6のいずれかと電気的に接続する。
【0030】
スイッチ36は、接点S7〜S9を含む。接点S7〜S9には、それぞれ電力線PW1〜PW3が接続される。なお、電力線PW1は、インバータ10のW相アーム16に接続される。電力線PW2は、モータジェネレータMGのW相コイルに接続される。電力線PW3は、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGとの間において電力線PW2に接続される。そして、スイッチ36は、MG−ECU40からの信号SW1に応じて、接点S7を接点S8,S9のいずれかと電気的に接続する。
【0031】
この切替回路30により、MG−ECU40からの信号SW1に基づいて、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20を電気的に切離すことができる。すなわち、切替回路30によって電力線PU1,PV1,PW1をそれぞれ電力線PU3,PV3,PW3と電気的に接続することにより、ノイズフィルタ20を不使用にすることができる。一方、切替回路30によって電力線PU1,PV1,PW1をそれぞれ電力線PU2,PV2,PW2と電気的に接続することにより、ノイズフィルタ20を機能させることができる。
【0032】
回転角センサ45は、モータジェネレータMGのモータ回転角θを検出し、その検出値をMG−ECU40へ出力する。電流センサ47は、モータジェネレータMGのV相コイルに流れるモータ電流IVを検出し、その検出値をMG−ECU40へ出力する。電流センサ48は、モータジェネレータMGのW相コイルに流れるモータ電流IWを検出し、その検出値をMG−ECU40へ出力する。なお、モータジェネレータMGのU相コイルに流れるモータ電流IUは、キルヒホッフの第一法則によってモータ電流IV,IWの検出値から算出される。なお、モータ電流IUを含む二相分のモータ電流を検出してもよいし、U,V,W全相分のモータ電流を検出してもよい。
【0033】
MG−ECU40は、電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit))により構成され、予め記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)で実行することによるソフトウェア処理および/または専用の電子回路によるハードウェア処理により、インバータ10の動作を制御する。具体的には、MG−ECU40は、インバータ10によりモータジェネレータMGを駆動するための信号(たとえばPWM(Pulse Width Modulation)信号)を生成し、その生成された信号を信号PWMIとしてインバータ10へ出力する。また、MG−ECU40は、切替回路30を制御するための信号SW1を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1を切替回路30へ出力する。
【0034】
図2は、図1に示したMG−ECU40の機能ブロック図である。図2を参照して、MG−ECU40は、MG制御部42と、切替制御部44とを含む。MG制御部42は、モータジェネレータMGのトルク指令値TR、ならびにモータ回転角θおよびモータ電流IV,IWの各検出値に基づいて、モータジェネレータMGを駆動するための信号PWMIを生成し、その生成された信号PWMIをインバータ10へ出力する。なお、トルク指令値TRは、アクセル開度や車両速度に基づいて他のECUにより算出される。
【0035】
切替制御部44は、モータ回転角θおよびモータ電流IV,IWの各検出値を受ける。切替制御部44は、モータ回転角θに基づいてモータ回転速度を算出する。また、切替制御部44は、モータ電流IV,IWに基づいて、インバータ10のスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作により発生する電流リップルの大きさを算出する。そして、切替制御部44は、算出されたモータ回転速度および電流リップルの大きさに基づいて、切替回路30を制御するための信号SW1を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1を切替回路30へ出力する。
【0036】
図3は、MG−ECU40により実行される切替回路30の制御を説明するためのフローチャートである。図3を参照して、MG−ECU40は、モータ回転角θに基づいてモータ回転速度を算出し、モータ回転速度がしきい値よりも高いか否かを判定する(ステップS10)。なお、このしきい値は、モータ回転速度に応じてノイズフィルタ20の使用/不使用を切替えるために予め定められた値である。すなわち、モータ回転速度が高いときは、車速が高くロードノイズが大きいので、ノイズフィルタ20を使用する必要はない。そこで、ノイズフィルタ20を不使用としても問題とならないモータ回転速度のしきい値を予め定めておき、モータ回転速度がそのしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とすることとしたものである。
【0037】
ステップS10においてモータ回転速度がしきい値以下であると判定されると(ステップS10においてNO)、MG−ECU40は、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30を制御する(ステップS40)。
【0038】
一方、ステップS10においてモータ回転速度がしきい値よりも高いと判定されると(ステップS10においてYES)、MG−ECU40は、モータ電流IV,IWに基づいて電流リップルの大きさを算出し、電流リップルのレベルが予め定められたしきい値よりも小さいか否かを判定する(ステップS20)。なお、このしきい値は、電流リップルのレベルに応じてノイズフィルタ20の使用/不使用を切替えるための値である。すなわち、ノイズフィルタ20を不使用としても問題とならない電流リップルのしきい値を予め定めておき、電流リップルがそのしきい値よりも小さいときは、ノイズフィルタ20を不使用にすることとしたものである。
【0039】
そして、ステップS20において電流リップルレベルが予め定められたしきい値よりも小さいと判定されると(ステップS20においてYES)、MG−ECU40は、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御する(ステップS30)。一方、電流リップルレベルが予め定められたしきい値以上であると判定されると(ステップS20においてNO)、MG−ECU40は、ステップS40へ処理を進め、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30が制御される。
【0040】
なお、上記において、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS10において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS20またはS40へ処理を進めるようにしてもよい。
【0041】
また、上記において、ステップS20における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0042】
以上のように、この実施の形態1においては、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20を電気的に切離可能に構成された切替回路30が設けられる。そして、モータジェネレータMGの作動状態に基づいてMG−ECU40により切替回路30が制御される。これにより、モータジェネレータMGの作動状態に基づいて、ノイズによるドライバビリティの悪化よりもノイズフィルタ20を設けることによる電費悪化の方が顕著になると判断されるような場合には、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20が電気的に切離される。あるいは、車両速度がしきい値よりも高いとき、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20が電気的に切離される。したがって、この実施の形態1によれば、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化も抑制することが可能となる。
【0043】
[実施の形態1の変形例]
この変形例では、切替回路の構成が実施の形態1と異なる。
【0044】
図4は、実施の形態1の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図4を参照して、車両100Aは、図1に示した車両100の構成において、ノイズフィルタ20および切替回路30に代えてそれぞれノイズフィルタ20Aおよび切替回路30Aを備える。
【0045】
ノイズフィルタ20Aは、図1に示したノイズフィルタ20の構成において、切替回路30Aを含む点が異なる。
【0046】
切替回路30Aは、リレーR1〜R3を含む。リレーR1は、電力線PU2とバイパスコンデンサC1との間に接続される。リレーR2は、電力線PV2とバイパスコンデンサC2との間に接続される。リレーR3は、電力線PW2とバイパスコンデンサC3との間に接続される。そして、リレーR1〜R3は、MG−ECU40からの信号SW1に応じてオン/オフされる。
【0047】
この切替回路30Aによっても、MG−ECU40からの信号SW1に基づいて、インバータ10とモータジェネレータMGとの間の電路からノイズフィルタ20Aを電気的に切離すことができる。すなわち、切替回路30AのリレーR1〜R3をオフにすることにより、ノイズフィルタ20を不使用にすることができる。一方、リレーR1〜R3をオンにすることにより、ノイズフィルタ20を機能させることができる。
【0048】
以上のように、この実施の形態1の変形例によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0049】
[実施の形態2]
この実施の形態2では、車両外部の電源(以下「外部電源」とも称する。)から蓄電装置Bを充電可能に構成される(以下、外部電源による蓄電装置Bの充電を「外部充電」とも称する。)。そして、この実施の形態2では、外部充電時にもノイズフィルタ20を用いる構成が示される。すなわち、モータジェネレータMGの駆動時と外部充電時とにおいてノイズフィルタ20が共用される。
【0050】
図5は、実施の形態2における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図5を参照して、車両100Bは、図1に示した実施の形態1における車両100の構成において、充電インレット60と、切替回路70とをさらに備え、MG−ECU40に代えてMG−ECU40Aを備える。
【0051】
充電インレット60は、外部電源80と接続可能に構成される。そして、充電インレット60は、外部充電時、外部電源80から供給される電力を受けて切替回路70へ出力する。また、充電インレット60は、外部電源80側のコネクタ(図示せず)との接続状態を示す接続信号CNCTをMG−ECU40Aへ出力する。この接続信号CNCTは、たとえば、充電インレット60に外部電源80側のコネクタが接続されると作動する近接スイッチを用いて生成される。なお、充電インレット60に代えて、外部電源80のコンセントに接続可能に構成された充電プラグを設けてもよい。
【0052】
切替回路70は、スイッチ71,72を含む。スイッチ71は、接点S10〜S12を含む。接点S10〜S12には、それぞれ電力線PV4,PV2,AC1が接続される。なお、電力線PV4は、切替回路30におけるスイッチ34の接点S5に接続される。電力線AC1は、充電インレット60に接続される。そして、スイッチ71は、MG−ECU40Aからの信号SW2に応じて、接点S10を接点S11,S12のいずれかと電気的に接続する。
【0053】
スイッチ72は、接点S13〜S15を含む。接点S13〜S15には、それぞれ電力線PW4,PW2,AC2が接続される。なお、電力線PW4は、切替回路30におけるスイッチ36の接点S8に接続される。電力線AC2は、充電インレット60に接続される。そして、スイッチ72は、MG−ECU40Aからの信号SW2に応じて、接点S13を接点S14,S15のいずれかと電気的に接続する。
【0054】
この切替回路70により、MG−ECU40Aからの信号SW2に基づいて、外部充電時においてもノイズフィルタ20を利用することができる。すなわち、切替回路70によって電力線PV4,PW4をそれぞれ電力線AC1,AC2と電気的に接続することにより、外部充電時に、充電インレット60からインバータ10までの充電電路においてノイズフィルタ20を機能させることができる。
【0055】
MG−ECU40Aは、充電インレット60から接続信号CNCTを受ける。そして、MG−ECU40Aは、接続信号CNCTに基づいて、切替回路70を制御するための信号SW2を後述の方法により生成し、その生成された信号SW2を切替回路70へ出力する。
【0056】
なお、MG−ECU40Aのその他の機能は、実施の形態1におけるMG−ECU40と同じである。また、車両100Bのその他の構成も、実施の形態1における車両100と同じである。
【0057】
図6は、実施の形態2におけるMG−ECU40Aにより実行される切替回路30,70の制御を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、MG−ECU40Aは、充電インレット60からの接続信号CNCTに基づいて、充電インレット60に外部電源80が接続されているか否かを判定する(ステップS110)。
【0058】
ステップS110において充電インレット60に外部電源80が接続されていると判定されると(ステップS110においてYES)、MG−ECU40Aは、充電インレット60側に切替回路70を制御する(ステップS120)。さらに、MG−ECU40Aは、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30を制御する(ステップS130)。
【0059】
一方、ステップS110において充電インレット60に外部電源80が接続されていないと判定されると(ステップS110においてNO)、MG−ECU40Aは、モータジェネレータMG側に切替回路70を制御する(ステップS140)。その後、MG−ECU40Aは、ステップS150へ処理を移行する。
【0060】
なお、ステップS150〜S180において実行される処理は、図3に示したステップS10〜S40の処理と同じであるので、説明を繰返さない。
【0061】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS150において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS160またはS180へ処理を進めるようにしてもよい。
【0062】
また、上記においても、ステップS160における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0063】
以上のように、この実施の形態2においては、外部電源80によりインバータ10を介して蓄電装置Bを充電可能に構成される。そして、切替回路70により、外部充電時、外部電源80から供給される電力がノイズフィルタ20を介してインバータ10へ出力される。これにより、モータジェネレータMGの駆動時と外部充電時とでノイズフィルタ20が共用される。したがって、この実施の形態2によれば、外部充電用のノイズフィルタを別途設ける必要がなく、この点でコスト低減や装置の小型化を実現可能である。
【0064】
[実施の形態2の変形例]
図5に示した実施の形態2の車両100Bにおいては、インバータ10とノイズフィルタ20との間に切替回路30が設けられ、ノイズフィルタ20とモータジェネレータMGおよび充電インレット60との間に切替回路70が設けられるものとしたが、切替回路は一つで構成することもできる。
【0065】
図7は、実施の形態2の変形例における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図7を参照して、車両100Cは、図5に示した実施の形態2における車両100Bの構成において、切替回路30,70に代えて切替装置73を備え、MG−ECU40Aに代えてMG−ECU40Bを備える。
【0066】
切替装置73は、スイッチ74〜76を含む。スイッチ74は、ポートP1〜P3を含む。ポートP1〜P3には、それぞれ電力線PU1〜PU3が接続される。なお、電力線PU3は、インバータ10とノイズフィルタ20との間において電力線PU1に接続される。そして、スイッチ74は、MG−ECU40Bからの信号SW3に応じて、ポートP2をポートP1,P3のいずれかと電気的に接続する。
【0067】
スイッチ75は、ポートP4〜P7を含む。ポートP4〜P7には、それぞれ電力線PV1〜PV3,AC1が接続される。なお、電力線PV3は、インバータ10とノイズフィルタ20との間において電力線PV1に接続される。そして、スイッチ75は、MG−ECU40Bからの信号SW3に応じて、ポートP4〜P7のうちの2つを電気的に接続する。
【0068】
スイッチ76は、ポートP8〜P11を含む。ポートP8〜P11には、それぞれ電力線PW1〜PW3,AC2が接続される。なお、電力線PW3は、インバータ10とノイズフィルタ20との間において電力線PW1に接続される。そして、スイッチ76は、MG−ECU40Bからの信号SW3に応じて、ポートP8〜P11のうちの2つを電気的に接続する。
【0069】
MG−ECU40Bは、切替装置73を制御するための信号SW3を後述の方法により生成し、その生成された信号SW3を切替装置73へ出力する。なお、MG−ECU40Bのその他の機能は、実施の形態2におけるMG−ECU40Aと同じである。また、車両100Cのその他の構成も、実施の形態2における車両100Bと同じである。
【0070】
図8は、実施の形態2の変形例におけるMG−ECU40Bにより実行される切替装置73の制御を説明するためのフローチャートである。図8を参照して、MG−ECU40Bは、充電インレット60からの接続信号CNCTに基づいて、充電インレット60に外部電源80が接続されているか否かを判定する(ステップS210)。
【0071】
ステップS210において充電インレット60に外部電源80が接続されていると判定されると(ステップS210においてYES)、MG−ECU40Bは、ポートP4,P7を電気的に接続するように切替装置73のスイッチ75を制御する(ステップS220)。また、MG−ECU40Bは、ポートP8,P11を電気的に接続するように切替装置73のスイッチ76を制御する(ステップS222)。
【0072】
一方、ステップS210において充電インレット60に外部電源80が接続されていないと判定されると(ステップS210においてNO)、MG−ECU40Bは、モータジェネレータMGのモータ回転速度が予め定められたしきい値よりも高いか否かを判定する(ステップS230)。ステップS230においてモータ回転速度がしきい値よりも高いと判定されると(ステップS230においてYES)、MG−ECU40Bは、電流リップルのレベルが予め定められたしきい値よりも小さいか否かを判定する(ステップS240)。
【0073】
そして、ステップS240において電流リップルのレベルがしきい値よりも小さいと判定されると(ステップS240においてYES)、MG−ECU40Bは、ポートP2,P3を電気的に接続するように切替装置73のスイッチ74を制御する(ステップS250)。また、MG−ECU40Bは、ポートP5,P6を電気的に接続するようにスイッチ75を制御する(ステップS252)。さらに、MG−ECU40Bは、ポートP9,P10を電気的に接続するようにスイッチ76を制御する(ステップS254)。
【0074】
一方、ステップS230においてモータ回転速度がしきい値以下であると判定されるか(ステップS230においてNO)、またはステップS240において電流リップルのレベルがしきい値以上であると判定されると(ステップS240においてNO)、MG−ECU40Bは、ポートP1,P2を電気的に接続するようにスイッチ74を制御する(ステップS260)。また、MG−ECU40Bは、ポートP4,P5を電気的に接続するようにスイッチ75を制御する(ステップS262)。さらに、MG−ECU40Bは、ポートP8,P9を電気的に接続するようにスイッチ76を制御する(ステップS264)。
【0075】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS230において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS240またはS260へ処理を進めるようにしてもよい。
【0076】
また、上記においても、ステップS240における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ステップS250へ処理を進めるようにしてもよい。
【0077】
以上のように、この実施の形態2の変形例においても、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
【0078】
[実施の形態3]
この実施の形態3では、実施の形態1において、ノイズフィルタ20の異常有無が監視され、ノイズフィルタ20の異常が検知されると、ノイズフィルタ20を不使用とするように切替回路30が制御される。
【0079】
図9は、実施の形態3における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図9を参照して、車両100Dは、図1に示した実施の形態1における車両100の構成において、電圧センサ92,94,96をさらに備え、MG−ECU40に代えてMG−ECU40Cを備える。
【0080】
電圧センサ92は、バイパスコンデンサC1の電圧VUを検出し、その検出値をMG−ECU40Cへ出力する。電圧センサ94は、バイパスコンデンサC2の電圧VVを検出し、その検出値をMG−ECU40Cへ出力する。電圧センサ96は、バイパスコンデンサC3の電圧VWを検出し、その検出値をMG−ECU40Cへ出力する。
【0081】
MG−ECU40Cは、電圧センサ92,94,96からそれぞれ電圧VU,VV,VWの各検出値を受ける。そして、MG−ECU40Cは、これらの各検出値を用いてノイズフィルタ20の異常を検知する。たとえば、MG−ECU40Cは、モータジェネレータMGが駆動されているにも拘わらず電圧VU,VV,VWの少なくとも1つが略0Vを示すような場合には、ノイズフィルタ20が異常であると判定する。そして、MG−ECU40Cは、切替回路30を制御するための信号SW1を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1を切替回路30へ出力する。
【0082】
なお、MG−ECU40Cのその他の機能は、実施の形態1におけるMG−ECU40と同じである。また、車両100Dのその他の構成も、実施の形態1における車両100と同じである。
【0083】
図10は、実施の形態3におけるMG−ECU40Cにより実行される切替回路30の制御を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、このフローチャートは、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS310〜S330をさらに含む。
【0084】
すなわち、MG−ECU40Cは、電圧センサ92,94,96からの電圧VU,VV,VWの検出値に基づいて、ノイズフィルタ20に異常が生じているか否かを判定する(ステップS310)。ノイズフィルタ20の異常が検知されると(ステップS310においてYES)、MG−ECU40Cは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御する(ステップS320)。そして、MG−ECU40Cは、その後の切替回路30の切替を禁止する(ステップS330)。
【0085】
一方、ステップS310においてノイズフィルタ20の異常が検知されないときは(ステップS310においてNO)、MG−ECU40Cは、ステップS10へ処理を移行する。なお、ステップS10〜S40において実行される処理については、実施の形態1において既に説明した通りである。
【0086】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS10において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS20またはS40へ処理を進めるようにしてもよい。
【0087】
また、上記においても、ステップS20における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0088】
以上のように、この実施の形態3によれば、ノイズフィルタ20の異常が検知されると、切替回路30によりノイズフィルタ20が電気的に切離されるので、ノイズフィルタ20の異常がモータジェネレータMGの駆動に影響するのを抑制することができる。
【0089】
[実施の形態4]
この実施の形態4では、外部充電時にノイズフィルタ20の異常有無が監視され、ノイズフィルタ20の異常が検知されると、ノイズフィルタ20を不使用とするように切替回路30が制御される。
【0090】
図11は、実施の形態4における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図11を参照して、車両100Eは、図9に示した実施の形態3における車両100Dの構成において、充電インレット60および切替回路70をさらに備え、MG−ECU40Cに代えてMG−ECU40Dを備える。
【0091】
この車両100Eでは、切替回路70のスイッチ71は、電力線PV3,PV4の接続ノードと電力線PV2との間に配設される。同様に、切替回路70のスイッチ72は、電力線PW3,PW4の接続ノードと電力線PW2との間に配設される。
【0092】
MG−ECU40Dは、充電インレット60から接続信号CNCTを受ける。また、MG−ECU40Dは、電圧センサ92,94,96からそれぞれ電圧VU,VV,VWの検出値を受ける。そして、MG−ECU40Dは、外部充電時、切替回路30,70をそれぞれ制御するための信号SW1,SW2を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1,SW2をそれぞれ切替回路30,70へ出力する。
【0093】
なお、MG−ECU40Dのその他の機能は、実施の形態3におけるMG−ECU40Cと同じである。また、車両100Eのその他の構成も、実施の形態3における車両100Dと同じである。
【0094】
図12は、外部充電時にMG−ECU40Dにより実行される切替回路30,70の制御を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、MG−ECU40Dは、外部充電時、充電インレット60側に切替回路70を制御する(ステップS410)。次いで、MG−ECU40Dは、電圧センサ92,94,96からの電圧VU,VV,VWの検出値に基づいて、ノイズフィルタ20に異常が生じているか否かを判定する(ステップS420)。
【0095】
ステップS420においてノイズフィルタ20の異常が検知されると(ステップS420においてYES)、MG−ECU40Dは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御する(ステップS430)。そして、MG−ECU40Dは、その後の切替回路30の切替を禁止する(ステップS440)。
【0096】
一方、ステップS420においてノイズフィルタ20の異常が検知されないときは(ステップS420においてNO)、MG−ECU40Dは、ノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30を制御する(ステップS450)。
【0097】
以上のように、この実施の形態4によれば、外部充電時にノイズフィルタ20の異常が検知されると、切替回路30によりノイズフィルタ20が電気的に切離されるので、ノイズフィルタ20に異常が生じても外部充電を実施することができる。
【0098】
[実施の形態5]
この実施の形態5は、上記の実施の形態1−4が組み合わされたものに相当する。すなわち、この実施の形態5では、インバータ10とモータジェネレータMGとの間にノイズフィルタ20が設けられ、ノイズフィルタ20の使用/不使用を切替えることができる。また、外部電源80から蓄電装置Bを充電可能に構成され、モータジェネレータMGの駆動時と外部充電時とでノイズフィルタ20が共用される。さらに、ノイズフィルタ20の異常が検知されるとノイズフィルタ20が不使用とされる。また、さらに、外部充電時においても、ノイズフィルタ20の異常が検知されるとノイズフィルタ20が不使用とされる。
【0099】
図13は、実施の形態5における負荷駆動装置を搭載した車両の全体ブロック図である。図13を参照して、車両100Fは、図9に示した実施の形態3における車両100Dの構成において、充電インレット60および切替回路70Aをさらに備え、MG−ECU40Cに代えてMG−ECU40Eを備える。
【0100】
切替回路70Aは、スイッチ77,78を含む。スイッチ77は、ポートP21〜P23を含む。ポートP21〜P23には、それぞれ電力線PV4,PV2,AC1が接続される。なお、電力線PV3は、切替回路30におけるスイッチ34の接点S6と電力線PV2との間に接続される。そして、スイッチ77は、MG−ECU40Eからの信号SW4に応じて、ポートP21〜P23のいずれか2つを電気的に接続する。
【0101】
スイッチ78は、ポートP24〜P26を含む。ポートP24〜P26には、それぞれ電力線PW4,PW2,AC2が接続される。なお、電力線PW3は、切替回路30におけるスイッチ36の接点S9と電力線PW2との間に接続される。そして、スイッチ78は、MG−ECU40Eからの信号SW4に応じて、ポートP24〜P26のいずれか2つを電気的に接続する。
【0102】
MG−ECU40Eは、充電インレット60から接続信号CNCTを受ける。また、MG−ECU40Eは、電圧センサ92,94,96からそれぞれ電圧VU,VV,VWの検出値を受ける。そして、MG−ECU40Eは、これらの各信号に基づいて、切替回路30,70Aをそれぞれ制御するための信号SW1,SW4を後述の方法により生成し、その生成された信号SW1,SW4をそれぞれ切替回路30,70Aへ出力する。
【0103】
なお、MG−ECU40Eのその他の機能は、実施の形態3におけるMG−ECU40Cと同じである。また、車両100Fのその他の構成も、実施の形態3における車両100Dと同じである。
【0104】
図14は、実施の形態5におけるMG−ECU40Eにより実行される切替回路30,70Aの制御を説明するためのフローチャートである。図14を参照して、MG−ECU40Eは、充電インレット60からの接続信号CNCTに基づいて、充電インレット60に外部電源80が接続されているか否かを判定する(ステップS510)。
【0105】
充電インレット60に外部電源80が接続されていないと判定されると(ステップS510においてNO)、MG−ECU40Eは、ステップS520へ処理を移行する。なお、ステップS520〜S590において実行される処理は、それぞれ図10に示したステップS310〜S330,S10〜S40と同じであるので、説明を繰返さない。
【0106】
そして、ステップS570またはS590において切替回路30が切替えられると、MG−ECU40Eは、ポートP21,P22を電気的に接続するように切替回路70Aのスイッチ77を制御する(ステップS582)。さらに、MG−ECU40Eは、ポートP24,P25を電気的に接続するようにスイッチ78を制御する(ステップS584)。
【0107】
一方、ステップS510において充電インレット60に外部電源80が接続されていると判定されると(ステップS510においてYES)、MG−ECU40Eは、ステップS600へ処理を移行する。なお、ステップS600〜S620,S640の処理は、それぞれ図12に示したステップS420〜S450と同じであるので、説明を繰返さない。
【0108】
そして、ステップS620において切替回路30の切替が禁止されると、MG−ECU40Eは、ポートP22,P23を電気的に接続するように切替回路70Aのスイッチ77を制御する(ステップS630)。さらに、MG−ECU40Eは、ポートP25,P26を電気的に接続するようにスイッチ78を制御する(ステップS632)。
【0109】
また、ステップS640においてノイズフィルタ20を使用する側に切替回路30が制御されると、MG−ECU40Eは、ポートP21,P23を電気的に接続するようにスイッチ77を制御する(ステップS650)。さらに、MG−ECU40Eは、ポートP24,P26を電気的に接続するようにスイッチ78を制御する(ステップS652)。
【0110】
なお、上記においても、モータ回転速度に代えて車両速度を用いてもよい。すなわち、ステップS550において、車両速度がしきい値よりも高いか否かを判定し、その判定結果に基づいてステップS560またはS590へ処理を進めるようにしてもよい。
【0111】
また、上記においても、ステップS560における処理を省略してもよい。すなわち、電流リップルレベルを判定することなく、モータ回転速度または車両速度がしきい値を超えたときは、ノイズフィルタ20を不使用とする側に切替回路30を制御してもよい。
【0112】
以上のように、この実施の形態5によれば、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ電費の悪化も抑制することが可能となる。また、外部充電用のノイズフィルタを別途設ける必要がなく、この点でコスト低減や装置の小型化を実現可能である。さらに、ノイズフィルタ20の異常がモータジェネレータMGの駆動に影響するのを抑制することができる。また、さらに、ノイズフィルタ20に異常が生じても外部充電を実施することができる。
【0113】
なお、上記の各実施の形態1〜5においては、車両100,100A〜100Fは、モータジェネレータMGを動力源とする車両としたが、各車両は、モータジェネレータMGのみを動力源とする電気自動車であってもよいし、動力源としてエンジン(図示せず)をさらに搭載したハイブリッド自動車であってもよい。また、車両がハイブリッド自動車の場合には、エンジンの出力を用いて発電する発電機としてモータジェネレータMGが用いられるものであってもよい。
【0114】
また、上記の各実施の形態において、蓄電装置Bとインバータ10との間に、インバータ10の入力電圧を蓄電装置Bの電圧以上に昇圧する昇圧コンバータを設けてもよい。
【0115】
なお、上記において、モータジェネレータMGは、この発明における「回転電機」の一実施例に対応し、インバータ10は、この発明における「駆動装置」の一実施例に対応する。また、切替回路30,30Aおよび切替装置73の各々は、この発明における「切替回路」の一実施例に対応し、MG−ECU40,40A〜40Eの各々は、この発明における「制御装置」の一実施例に対応する。
【0116】
さらに、電力線PU3,PV3,PW3は、この発明における「バイパス路」の一実施例を形成し、充電インレット60および切替回路70,70Aは、この発明における「充電装置」の一実施例を形成する。また、さらに、充電インレット60は、この発明における「受電部」の一実施例に対応し、切替回路70,70Aの各々は、この発明における「もう一つの切替回路」の一実施例に対応する。
【0117】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0118】
10 インバータ、12 U相アーム、14 V相アーム、16 W相アーム、20,20A,20B ノイズフィルタ、22 車両アース、30,30A,70,70A 切替回路、32,34,36,71,72,74〜76 スイッチ、40,40A〜40E MG−ECU、42 MG制御部、44,44A〜44E 切替制御部、45 回転角センサ、47,48 電流センサ、60 充電インレット、73 切替装置、80 外部電源、92,94,96 電圧センサ、100,100A〜100F 車両、B 蓄電装置、MPL 主正母線、MNL 主負母線、Q1〜Q6 スイッチング素子、D1〜D6 ダイオード、PU1〜PU3,PV1〜PV4,PW1〜PW4,AC1,AC2 電力線、MG モータジェネレータ、C1〜C3 バイパスコンデンサ、R1〜R3 リレー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電機と、
前記回転電機を駆動する駆動装置と、
前記回転電機と前記駆動装置との間の電路に配設されるノイズフィルタと、
前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離可能に構成された切替回路と、
前記回転電機の作動状態に基づいて前記切替回路を制御する制御装置とを備える負荷駆動装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記回転電機の回転速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、前記切替回路を制御することによって前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離す、請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記電路における電流リップルが予め定められたしきい値よりも小さいとき、前記切替回路を制御することによって前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離す、請求項1または請求項2に記載の負荷駆動装置。
【請求項4】
前記切替回路は、
前記ノイズフィルタをバイパスして前記駆動装置を前記回転電機と電気的に接続するためのバイパス路と、
前記電路を前記バイパス路に切替えるためのスイッチとを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の負荷駆動装置。
【請求項5】
前記ノイズフィルタは、バイパスコンデンサを含む、請求項1から請求項4のいずれかに記載の負荷駆動装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の負荷駆動装置を備える車両。
【請求項7】
走行駆動力を発生する回転電機と、
前記回転電機を駆動する駆動装置と、
前記回転電機と前記駆動装置との間の電路に配設されるノイズフィルタと、
前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離可能に構成された切替回路と、
走行速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、前記切替回路を制御することによって前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離す制御装置とを備える車両。
【請求項8】
前記駆動装置と電力を授受可能な蓄電装置と、
車両外部の外部電源により前記駆動装置を介して前記蓄電装置を充電するための充電装置とをさらに備え、
前記充電装置は、前記外部電源から前記蓄電装置の充電時、前記外部電源から供給される電力が前記ノイズフィルタを介して前記駆動装置へ出力されるように構成される、請求項6または請求項7に記載の車両。
【請求項9】
前記充電装置は、
前記外部電源から供給される電力を受電するための受電部と、
前記ノイズフィルタと前記回転電機との間に配設されるもう一つの切替回路を含み、
前記もう一つの切替回路は、前記外部電源から前記蓄電装置の充電時、前記回転電機を前記ノイズフィルタから電気的に切離し、前記受電部を前記ノイズフィルタに電気的に接続する、請求項8に記載の車両。
【請求項1】
回転電機と、
前記回転電機を駆動する駆動装置と、
前記回転電機と前記駆動装置との間の電路に配設されるノイズフィルタと、
前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離可能に構成された切替回路と、
前記回転電機の作動状態に基づいて前記切替回路を制御する制御装置とを備える負荷駆動装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記回転電機の回転速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、前記切替回路を制御することによって前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離す、請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記電路における電流リップルが予め定められたしきい値よりも小さいとき、前記切替回路を制御することによって前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離す、請求項1または請求項2に記載の負荷駆動装置。
【請求項4】
前記切替回路は、
前記ノイズフィルタをバイパスして前記駆動装置を前記回転電機と電気的に接続するためのバイパス路と、
前記電路を前記バイパス路に切替えるためのスイッチとを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の負荷駆動装置。
【請求項5】
前記ノイズフィルタは、バイパスコンデンサを含む、請求項1から請求項4のいずれかに記載の負荷駆動装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の負荷駆動装置を備える車両。
【請求項7】
走行駆動力を発生する回転電機と、
前記回転電機を駆動する駆動装置と、
前記回転電機と前記駆動装置との間の電路に配設されるノイズフィルタと、
前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離可能に構成された切替回路と、
走行速度が予め定められたしきい速度よりも高いとき、前記切替回路を制御することによって前記ノイズフィルタを前記電路から電気的に切離す制御装置とを備える車両。
【請求項8】
前記駆動装置と電力を授受可能な蓄電装置と、
車両外部の外部電源により前記駆動装置を介して前記蓄電装置を充電するための充電装置とをさらに備え、
前記充電装置は、前記外部電源から前記蓄電装置の充電時、前記外部電源から供給される電力が前記ノイズフィルタを介して前記駆動装置へ出力されるように構成される、請求項6または請求項7に記載の車両。
【請求項9】
前記充電装置は、
前記外部電源から供給される電力を受電するための受電部と、
前記ノイズフィルタと前記回転電機との間に配設されるもう一つの切替回路を含み、
前記もう一つの切替回路は、前記外部電源から前記蓄電装置の充電時、前記回転電機を前記ノイズフィルタから電気的に切離し、前記受電部を前記ノイズフィルタに電気的に接続する、請求項8に記載の車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−100459(P2012−100459A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247084(P2010−247084)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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