説明

貼合装置

【課題】保護フィルムの一時的な貼合中断、再貼合を自動的に行える貼合装置の提供。
【解決手段】通路6の上下に対をなす上下貼合ロール7,8に、上保護フィルム10と下保護フィルム13が供給される。通路6の下流側には、上カッタ18と下カッタ19を備えている。上下貼合ロールの上流側で、通路6の下側には押し上げロール17を備えている。貼合状態では、送出される樹脂シートは上下貼合ロールに挟まれ、樹脂シートの上下表面に保護フィルムが貼合される。貼合しない開放状態では、上貼合ロール7と押し上げロール17が上方へ押し上げられ、上下貼合ロールから樹脂シートが離される。これにより、上下保護フィルムの貼合が中断される。その状態で、上カッタ18と下カッタ19により、上保護フィルム10と下保護フィルム13が切断される。貼合を再開する場合には、上貼合ロール7が下方に変位され、押し上げロール17が元の位置に戻される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合する貼合装置に関し、詳しくは連続的に成形されて送出される樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合する貼合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクリル系樹脂等の樹脂材料を押し出し成形法により連続シートに成形することが広く行われている。かかる方法により成形される樹脂シートには、表面に傷が付くのを防止するために、保護フィルムが貼り付けられる。
従来、保護フィルムの貼り付け、すなわち成形された樹脂シート表面への保護フィルムの貼合は、一対の貼合ロールによって樹脂シートの上表面および下表面にそれぞれ保護フィルムを圧着することにより行われていた(たとえば、特開2001−62916号(特許文献1)の段落[0011]参照)。
【0003】
ところで、貼合装置において、保護フィルムの貼合を中断する必要が生じたとき、たとえば、樹脂シートの品質が一時的に不安定となった場合などには、商品価値がないため、保護フィルムを貼合する必要はない。そのため、保護フィルムを一旦切断し、樹脂シートの品質が所望の品質に安定した後に、保護フィルムを再び貼合するように貼合ロールにセットする必要がある。
【0004】
従来の貼合装置では、上記保護フィルムの切断、再貼合のためのセットといった処理は、作業員による手作業によって行われていた。あるいは、煩雑な作業を回避するため、保護フィルムの貼合の中断はしないこともあった。
【特許文献1】特開2001−62916号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、従来の貼合装置では、保護フィルムの貼合を一時的に中断する際に、作業員が手作業で作業しなければならなかったので、かかる作業を自動化することが望まれていた。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、連続的に成形される樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合する装置において、保護フィルムの一時的な貼合の中断、再貼合の処理を自動的に行うことのできる貼合装置を提供することを主たる目的とする。
【0006】
またこの発明は、貼合装置において、保護フィルムの無駄な使用を防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、連続的に成形される樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合する装置であって、成形されて送出される前記樹脂シートの通路の上側または下側の少なくとも一方に設けられ、通路を送出される樹脂シートに対して保護フィルムを貼合するための貼合ロールと、前記貼合ロールの位置よりも通路の下流側に設けられた保護フィルムを切断するためのカッタ装置と、通路を送出される樹脂シートに前記貼合ロールが押し付けられて保護フィルムが樹脂シートの表面に貼合される貼合状態と、樹脂シートと貼合ロールとが離れて保護フィルムが樹脂シートの表面に貼合されない開放状態とに動作状態を切り換える切換手段と、前記切換手段が動作状態を開放状態にしているときに、前記カッタ装置を駆動する手段と、を含むことを特徴とする貼合装置である。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記カッタは、通路の幅方向に左右対称に移動し、通路の中央から左右両側へ向かって、通路に直交方向に対して所定の角度通路下流側に傾斜した方向へ移動する切断刃を含むことを特徴とする、請求項1記載の貼合装置である。
請求項3記載の発明は、前記貼合ロールは、前記通路の上下に設けられた対をなす上貼合ロールおよび下貼合ロールを含むことを特徴とする、請求項1または2記載の貼合装置である。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記切換手段は、前記上貼合ロールを上下に変位させる手段と、前記上下貼合ロールの位置よりも通路の上流側であって、通路の下側に設けられ、通路を送出される樹脂シートを持ち上げるための押し上げロールとを含むことを特徴とする、請求項3記載の貼合装置である。
請求項5記載の発明は、前記カッタ装置は、通路の上に設けられ、前記上保護フィルムを切断するための上カッタと、通路の下に設けられ、前記下保護フィルムを切断するための下カッタとを含むことを特徴とする、請求項3または4記載の貼合装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、切換手段により、樹脂シートの表面に保護フィルムが貼合される貼合状態と、樹脂シートの表面に保護フィルムが貼合されない開放状態とに、装置の動作状態を切り換えることができる。そして、開放状態において、駆動手段によりカッタ装置が駆動され、保護フィルムが切断される。つまり、樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合する必要がなくなったとき、あるいは、樹脂シートの表面への保護フィルムの貼合を一時中断する際には、切換手段が、装置の状態を開放状態に切り換える。開放状態では、樹脂シートと貼合ロールとが離れるため、貼合ロールにより貼合されていた保護フィルムは貼合されなくなり、樹脂シート表面から浮き上がった状態となる。この状態において、カッタ装置が駆動されて、保護フィルムが切断される。
【0011】
よって、表面に保護フィルムを貼合する必要のない樹脂シート部分に対して、無駄に、保護フィルムが貼合され続けることはない。
カッタ装置は、貼合ロールよりも通路の下流側に位置するので、カッタ装置で切断された保護フィルムの切断縁(先端縁)は、貼合ロールから通路下流側に延び出した状態となる。
【0012】
そして、貼合を再開する場合には、貼合ロールが樹脂シート表面に押し付けられる。その際、樹脂シートの表面と貼合ロールとの間には、貼合ロールから通路下流側へ延び出している保護フィルムが存在するから、貼合ロールが樹脂シート表面に圧接されることにより、樹脂シート表面への保護フィルムの貼合が再開される。
このように、この発明は、切換手段、カッタ装置およびその駆動手段を具備していることにより、樹脂シート表面への保護フィルムの貼合、貼合の中断および保護フィルムの切断、ならびに保護フィルムの貼合の再開を自動的に行うことができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、成形されて送出される樹脂シートの幅が広い場合、それに合わせて保護フィルムの幅も広くなるが、カッタは、通路の中央から左右方向へ向かって左右対称に移動して保護フィルムを切断するので、その切断時間が幅方向一端から一端へ移動して切断するのに比べて約2分の1の時間で済む。
また、切断方向が幅方向(通路に直交方向)に対して所定の角度前方へ傾斜しているので、切断された後の保護フィルムの切断縁は、幅方向に真っ直ぐ(通路に直交方向)にできる。よって、貼合を再開する際に、保護フィルムの先端に無駄が生じる割合を少なくできる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、通路を送出される樹脂シートの上下表面に対し、それぞれ、保護フィルムを貼合でき、また、貼合不要時にはその中断ができる。
請求項4の発明によれば、切換手段を、上貼合ロールを上下に変位させる手段と、押し上げロールとによって、簡易な構成で実現することができる。
より具体的には、切換手段は、通路を送出される樹脂シートに対し、上貼合ロールを、たとえば自重によって所定の圧力でシート上表面に回転接触する状態と、上方へ変位して、樹脂シートの上表面に接触しない状態とに切り換える。上貼合ロールが樹脂シートの上表面に接触しない状態では、上貼合ロールに供給されて上貼合ロールと樹脂シートの上表面との間に存在する上保護フィルムは、樹脂シートの上表面に貼合されず、樹脂シートの上表面から浮き上がった状態となる。
【0015】
上貼合ロールを上方へ変位させた状態において、切換手段は、さらに、押し上げロールを上方へ変位させる。押し上げロールは、上下貼合ロールの位置よりも通路の上流側であって、通路の下側に位置しているから、常時は、通路を送出される樹脂シートの下表面に接し、通路を送出される樹脂シートを支えている。この押し上げロールが、上方へ変位されると、押し上げロールによって樹脂シートが持ち上げられる。この結果、通路を送出される樹脂シートは、下貼合ロールから浮き上がる。よって、この状態では、下貼合ロールによる下保護フィルムの貼合が行えなくなる。
【0016】
下貼合ロールは、上貼合ロールの重量を受け止めることができるように構成されており、この発明では下貼合ロールは固定式のロールとし、通路を送出される樹脂シートを下方から支持するロールとされている。
係る下貼合ロールを上下に変位可能な構成にしようとすれば、構成が大がかりなものになる。そこでこの発明のように、上貼合ロールだけを上下に変位可能とし、樹脂シートを下貼合ロールから開放させるために、押し上げロールという比較的小型のロールにより実現することで、貼合装置全体の構成の大型化を抑止することができる。
【0017】
もっとも、請求項4の切換手段の構成は、より好ましい形態を特定したものであり、本願発明の切換手段が、上貼合ロールを上下に変位させ、かつ、下貼合ロールを上下に変位させる構成であっても構わない。
また、上述の説明では、上貼合ロールは自重により樹脂シートを押さえると説明したが、上下一対の貼合ロールは、圧縮空気、ばねなどの弾性部材などにより、樹脂シートを所定の圧力で挟持する(ニップする)構成であってもよい。
【0018】
請求項5の発明によれば、カッタ装置は、上保護フィルムを切断するための上カッタおよび下保護フィルムを切断するための下カッタを備えるので、上保護フィルムおよび下保護フィルムを、それぞれ、個別に切断することができる。
また、上カッタの位置と下カッタの位置とは、上下貼合ロールの位置よりも通路の下流側であればよく、必ずしも上下方向に併設されている必要はない。それゆえ、上保護フィルムおよび下保護フィルムを切断するのに最適な位置に、上カッタおよび下カッタをそれぞれ配置することができる。
【0019】
以上のように、この発明によれば、樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合し、貼合を一時中断し、貼合を再開するに当たり、それらの動作を自動的に行わせることができ、保護フィルムの無駄をなくすることのできる貼合装置とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る貼合装置1が備えられた樹脂シート送出通路を上方から見た平面図であり、図2は、その縦断面図である。さらに、図3は、カッタ装置を示す正面図である。
図1、図2および図3を参照して、貼合装置1は、上流側通路2および下流側通路3間に挿入されている。上流側通路2および下流側通路3は、それぞれ、複数のロール4,5を有するロールコンベアで構成されている。各ロール4,5は、その軸が通路の長手方向に直交する方向で、かつ、水平に延びるように配置されている。そして、上流側通路2の上流側からは、押し出し成形法により連続的に成形される樹脂シートが送出されてくる。連続樹脂シートは、上流側通路2から貼合装置1を通り、それによって、その上表面および下表面に保護フィルムが貼合される。そして、下流側通路3を通って次の処理部へと送られる。
【0021】
貼合装置1には、送出される樹脂シートの通路6の上下に設けられた上貼合ロール7および下貼合ロール8と、上下貼合ロール7,8よりも通路6の上流側に位置する押し上げロール17と、通路6の下流側に位置するカッタ装置25とが備えられている。上下の貼合ロール7,8は、いずれも、その回転軸が通路6と直交する方向で、かつ水平方向に延びている。そして、上貼合ロール7および下貼合ロール8によりロール対が構成され、通路6を通過する樹脂シートをニップして、下流側へと送る。
【0022】
上貼合ロール7および下貼合ロール8は、その両端が、通路6の両側に設けられた支持フレーム9,10で回転自在に支持されている。そして、この実施形態では、下貼合ロール8は固定ロールとして支持されており、上貼合ロール7は上下に変位可能なロールとして支持されている。上貼合ロール7は、上方へ変位させる力が除かれたとき、下貼合ロール8の上に降下し、上貼合ロール7の自重によって、通路6を通過する樹脂シートに対して下貼合ロール8とともに一定のニップ圧を加えることができる。上貼合ロール7を上方に駆動させる機構は、たとえば、エアシリンダまたは油圧シリンダなどにより実現されている。上貼合ロール7は、上記シリンダによって、支持フレーム7,8に対して上方へ変位され得る。
【0023】
上貼合ロール7と通路6との間には、上保護フィルム10が供給される。上保護フィルム10は、ガイドロール11,12で案内されて、上貼合ロール7に対し、図2において右回りに巻きつき、上貼合ロール7の下周面から通路6の下流へと移動するように送られる。
下貼合ロール8と通路6との間には下保護フィルム13が供給される。下保護フィルム13はガイドロール14,15,16に案内されて、下貼合ロール8に対し、図2において左回りに巻きつき、下貼合ロール8の上周面から通路6の下流へと移動するように送られる。
【0024】
よって、上貼合ロール7が下方に変位し、上貼合ロール7および下貼合ロール8がニップ状態のときには、上下貼合ロール7,8間を通路6に沿って送出される樹脂シートの上表面および下表面に、それぞれ、上保護フィルム10および下保護フィルム13が圧着されて貼り付けられる。
貼合装置1は、通常は、上述のような貼合状態とされて、通路6を送出される樹脂シートの上下の表面にそれぞれ保護フィルムが貼り付けられるのであるが、連続的に成形されて送出される樹脂シートのうち、商品として提供するのに不適当な期間中は、樹脂シートの送出が継続されるだけで、送出される樹脂シートの上下表面に保護フィルムを貼合することは中断される。このような状況は、たとえば、樹脂シートのグレードを切り換える場合に、先のグレードから後のグレードへと変化途中の部分などが例示できる。たとえば、樹脂シートの厚みを切り換える場合、樹脂シートの色を切り換える場合等であり、かかる樹脂シートのグレード等の切り換え中であっても、押し出し成形により連続的に成形される樹脂シートは、途切れることなく、上流側通路2から下流側通路3へと送出される。
【0025】
そこで、商品としては不適切な樹脂シートが通路6を通過する間は、次に説明するように、上保護フィルム10,下保護フィルム13の貼合を行わないようにする。
まず、上貼合ロール7を上方へ変位させる。これは、上貼合ロール7が上下に変位可能な支持構造を有しているので、その支持構造を用いて行う。上貼合ロール7が、図2において7aで示す上方に変位した場合には、上貼合ロール7と下貼合ロール8とのニップが解除されて、上貼合ロール7から通路6へと供給される上保護フィルム10は、上貼合ロール7の下流側において通路6から浮き上がった状態となる。
【0026】
さらに、上貼合ロール7を上方へ変位させるとともに、押し上げロール17を上方へ変位させる。押し上げロール7は、上述のように、上下貼合ロール7,8の位置よりも通路6の上流側であって、通路6の下側に設けられている。そしてこの押し上げロール17は、上方へ変位されていない状態では、通路6を送出される樹脂シートの下表面を支持する支持ロールとして機能する。
【0027】
押し上げロール17が上方へ変位されると、その上を送出されている樹脂シートは、通路6から上方へ押し上げられる(たとえば30〜75mm程度上方へ押し上げられる。)。これにより、送出されている樹脂シートの一部が押し上げロール17の作用によって通路6から浮き上がり、その結果、下貼合ロール8との当接が解除される。下貼合ロール8との当接が解除されると、下貼合ロール8により供給される下保護フィルム13は樹脂シートの下表面から離れる。そしてその状態で樹脂シートは送出され続ける。
【0028】
押し上げロール17の変位は、エアシリンダや油圧シリンダにより行われる。
一方、樹脂シートの上表面および下表面から上保護フィルム10および下保護フィルム13が浮き上がった後(離れた後)、上下貼合ロール7,8の位置よりも通路6の下流側に設けられたカッタ装置25、すなわち上カッタ18および下カッタ19によって、それぞれ、上保護フィルム10および下保護フィルム13が切断される。
【0029】
上カッタ18は、図1,図3に示すように、通路の幅方向中央部から左右両側へ水平に延びる一対の走行用シリンダ20を備える。各走行用シリンダ20には、走行用シリンダ20の長さ方向(通路の幅方向)へ摺動する摺動台21と、摺動台21に固定された昇降用シリンダ22と、昇降用シリンダ22の下端に配置された切刃23とが備えられている。昇降用シリンダ22は、切刃23を上下動させることができ、降下された切断位置と、上昇された非切断位置とに切刃23を変位させる。そして昇降用シリンダ22により切刃23が切断位置に降下された状態で、走行用シリンダ20によって摺動台21が通路の幅方向中央側から左右側方へと対称に移動されることにより、上保護フィルム10はその幅方向中央から左右両側へ向かって切断される。
【0030】
この場合において、上保護フィルム10の先端部は送出される樹脂シートに貼合されているから、切断中も上保護フィルム10は通路下流側へと移動している。そこで、図1に示すように、走行用シリンダ20を通路の幅方向中央から側方に向かって通路下流側へ所定の角度傾くように配置すれば、通路の中央から切刃23が側方へ向かって移動する間に上保護フィルム10も移動し、フィルム10の切断された切断端縁は通路の幅方向に直交方向になる。
【0031】
下カッタ19の構成も、上カッタ18の構成と同等であり、上カッタ18と比べて上下に対称な構成になっている点が異なるのみである。
この実施形態では、カッタ装置25は、上カッタ18および下カッタ19を有し、それぞれ、通路の中央から左右両側方へ向かって移動する対称的な機構を具備したものを説明した。
【0032】
しかし、カッタ装置25はこのような構成に限定されるものではなく、たとえば、通路の幅方向一端から他端側へと移動する切刃を有する構成であってもよい。あるいは、通路の幅方向に長手をした筒状体の周面に螺旋状の刃を有するいわゆるロータリカッタにより構成することもできる。
また、上述の実施形態では、樹脂シートの上表面および下表面に同時に保護フィルム(上保護フィルムおよび下保護フィルム)を貼合できる装置を説明した。しかし、この発明は、樹脂シートの上表面のみ、または下表面のみに保護フィルムを貼合できる装置としても構成できる。
【0033】
その他、この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の一実施形態に係る貼合装置1を有する樹脂シートの送出通路を上方から見た平面図である。
【図2】図1の構成の縦断面図である。
【図3】カッタ装置25の正面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 貼合装置
6 通路
7 上貼合ロール
8 下貼合ロール
10 上保護フィルム
13 下保護フィルム
17 押し上げロール
18 上カッタ
19 下カッタ
20 走行用シリンダ
21 摺動台
22 昇降用シリンダ
23 切刃
25 カッタ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的に成形される樹脂シートの表面に保護フィルムを貼合する装置であって、
成形されて送出される前記樹脂シートの通路の上側または下側の少なくとも一方に設けられ、通路を送出される樹脂シートに対して保護フィルムを貼合するための貼合ロールと、
前記貼合ロールの位置よりも通路の下流側に設けられた保護フィルムを切断するためのカッタ装置と、
通路を送出される樹脂シートに前記貼合ロールが押し付けられて保護フィルムが樹脂シートの表面に貼合される貼合状態と、樹脂シートと貼合ロールとが離れて保護フィルムが樹脂シートの表面に貼合されない開放状態とに動作状態を切り換える切換手段と、
前記切換手段が動作状態を開放状態にしているときに、前記カッタ装置を駆動する手段と、
を含むことを特徴とする貼合装置。
【請求項2】
前記カッタは、通路の幅方向に左右対称に移動し、通路の中央から左右両側へ向かって、通路に直交方向に対して所定の角度通路下流側に傾斜した方向へ移動する切断刃を含むことを特徴とする、請求項1記載の貼合装置。
【請求項3】
前記貼合ロールは、前記通路の上下に設けられた対をなす上貼合ロールおよび下貼合ロールを含むことを特徴とする、請求項1または2記載の貼合装置。
【請求項4】
前記切換手段は、
前記上貼合ロールを上下に変位させる手段と、
前記上下貼合ロールの位置よりも通路の上流側であって、通路の下側に設けられ、通路を送出される樹脂シートを持ち上げるための押し上げロールとを含むことを特徴とする、請求項3記載の貼合装置。
【請求項5】
前記カッタ装置は、通路の上に設けられ、前記上保護フィルムを切断するための上カッタと、
通路の下に設けられ、前記下保護フィルムを切断するための下カッタとを含むことを特徴とする、請求項3または4記載の貼合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−198967(P2006−198967A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15135(P2005−15135)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】