車体構造
【課題】センター支持方式のスライドドアにおける回転モーメントの発生による振動や衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止できる車体構造を提供する。
【解決手段】車両Bに形成されたドア開口部3を開閉するスライドドア4と、スライドドアを車両前後方向Xに移動自在に支持する支持ユニットUと、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドア4を保持するロック部J1,J2,J3とを備え、このロック部のうち、ドア開口部の前側上下にロック部J1,J2を、後側のロック部J3をそれぞれ配置するとともに、スライドドア4の上下方向における中央部近傍を支持ユニットUで支持した。
【解決手段】車両Bに形成されたドア開口部3を開閉するスライドドア4と、スライドドアを車両前後方向Xに移動自在に支持する支持ユニットUと、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドア4を保持するロック部J1,J2,J3とを備え、このロック部のうち、ドア開口部の前側上下にロック部J1,J2を、後側のロック部J3をそれぞれ配置するとともに、スライドドア4の上下方向における中央部近傍を支持ユニットUで支持した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアを備えた車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の側面には、乗降口を形成するドア開口部が設けられている。このドア開口部の近傍には、ドア開口部を開閉するドアが装着される。これらドアの開閉方式には、ヒンジによる回動開閉式やスライド機構を備えた支持ユニットによるスライド式などがある。スライドドアを備えた車両の構造では、スライドドアを車両前後方向にスライドさせるのに、ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレール、ドア開口部の下部を形成するサイドシル内、スライドドアの中央にスライド機構を設けていることが多い。特にサイドルーフレールやサイドシル内にスライド機構を設ける場合、サイドルーフレールやサイドシルの断面が大きくなってドア開口部の高さが制限を受けたり、車室内に対する出っ張りが大きくなってしまう傾向となる。
【0003】
そこで、特許文献1に示すように、スライドドアをその中央部のみで車両前後方向にスライド自在に支持し、サイドルーフレールやサイドシル内からスライド機構をなくした車体構造が提案されている。
【0004】
車両には、フロントドアとリアドアの間にセンターピラーを有するものと、乗降性の向上を図る目的ならセンターピラーを持たないものがある。センターピラーを持たない例としては、例えば特許文献2が挙げられる。センターピラーを持たない車体構造において、ドアを閉鎖状態に保持する場合、ラッチとストライカをそれぞれフロントドアのパネル後端部とリアドアのパネル前端部に固定している。
【0005】
【特許文献1】特許第2049752号
【特許文献2】特開2004−148024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スライドドアを中央部で支持して車両前後方向に移動とした車体構造においては、ドアの閉鎖状態においても支持されているポイントは1点であるので、従来のようにドアの上下と中央部を支持する構造に比べて、支持部を中とする回転モーメントが発生し易い。このような回転モーメントがドア閉鎖状態において発生すると、振動などの要因となる。また、車両のドアには、衝撃荷重が加わっても、ドアが不用意に開かないことが要求されている。
【0007】
ある車両にスライドドアを用いた場合、スライドドア専用の車体構造とされるため、スライドドアに替えてヒンジ式の開閉ドアを容易に装着することはできず、個別に車両を開発せざるを得なかった。
本発明は、センター支持方式のスライドドアにおける回転モーメントの発生による振動や衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止できる車体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアと、スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットとを備えた車体構造において、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドアを保持するロック部を有し、このロック部を、ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側にそれぞれ配置するとともに、スライドドアの上下方向における中央部近傍を支持ユニットで支持したことを特徴としている。
【0009】
本発明に係る車体構造において、ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部は、ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレールとドア開口部の下部を形成するサイドシル及びこれらサイドルーフレールとサイドシルと対向するスライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明に係る車体構造において、ドア開口部の上部と下部を連結するセンターピラーを有し、ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部が、センターピラー及びセンターピラーと対向するスライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴としている。
【0011】
本発明に係る車体構造において、ラッチまたはストライカとセンターピラーとの間、あるいは前記センターピラーの内側に介装される補強部材を有し、補強部材が、ラッチまたはストライカを装着する第1の装着部と、ヒンジ取付部となる第2の装着部とを有することを特徴としている。
【0012】
本発明に係る車体構造において、少なくとも、ドア開口部の閉鎖方向側上下に配置されたロック部の一方を構成するストライカが、異なる向きに配置されていることを特徴としている。
本発明に係る車体構造において、ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側のロック部を、各ロック部が頂点となる三角形状に配置すると共に、支持ユニットによるスライドドアの支持部をロック部で形成される三角形領域内に配置したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドアを保持するロック部を、ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側にそれぞれ配置するとともに、スライドドアの上下方向における中央部近傍を支持ユニットで支持したので、ドア開口部をスライドドアで閉めたときに、このドアが閉鎖方向側上下のロック部と開放方向側のロック部とで閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生を効果的に抑制して振動の発生を少なくしながら、スライドドアのロック状態を強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。
【0014】
本発明によれば、ラッチまたはストライカとセンターピラーとの間、あるいはセンターピラーの内側に介装する補強部材が、ラッチまたはストライカを装着する第1の装着部と、ヒンジ取付部となる第2の装着部とを有するので、回動開閉式のドアのヒンジを補強部材の第2の装着部に装着することで、異なる開閉方式のドアを装着可能な構造となり、コスト低減を図ることができる。
【0015】
本発明によれば、ドア開口部の閉鎖方向側上下に配置されたロック部の一方を構成するストライカを異なる向きに配置したので、スライドドアの開閉動作に伴いドア中央部を中心に揺れてロック部のラッチとストライカの位置関係がずれた場合でも、そのずれを吸収できるので、スライドドアのロック状態をより強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きをより確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、センターピラーのない4ドアハッチバックタイプの車両Bの車体構造を示す。車両Bは左右には、ドア開口部となる前乗降口1と後乗降口3が1の空間として形成されている。これら前乗降口1と後乗降口3は、フロントドア2とリアドア4とによって開閉される。図1は車両Bの左側の側面を示す。
【0017】
各フロントドア2及び各リアドア4はそれぞれ図示しないウエザーストリップを外周縁に連続して装着し、それぞれ対向する各乗降口1,3の周縁部とのシール性を確保するように形成されている。
【0018】
各フロントドア2は、その前端上下2箇所をヒンジ結合され、回動端である後端の上ロック部i1が図示しないラッチとストライカを用いてドア開口部の上部を形成するルーフサイドレール10に離脱可能にロックされ、下ロック部i2が図示しないラッチとストライカを用いてドア開口部の下部を形成するサイドシル101に離脱可能にロックされる。
【0019】
リアドア4は、スライドドアであり、後述の支持ユニットとしてのスイングスライドユニットUによって車両前後方向Xに移動可能に支持され、後乗降口3を閉鎖するドア閉鎖位置D1と、そのドア閉鎖位置D1より車外に突出た揺動位置D2と、揺動位置D2より後方に移動した開位置D3とに移動可能に支持される。
【0020】
後乗降口3の周囲には、後乗降口3を閉じるドア閉鎖位置D1において、リアドア4を保持する複数のロック部J1、J2、J3が配置されている。各ロック部は、周知のラッチとストライカの組み合わせでそれぞれ構成されている。本形態において、ロック部J1、J2は後乗降口3の前側(閉鎖方向側)上下に、ロック部J3は後乗降口3の後側(開放方向側)にそれぞれ配置されている。すなわち、ドア閉鎖位置D1において、リアドア4は、図5に示すように、その前端上ロック部J1を構成するラッチ120とストライカ121を用いてルーフサイドレール10に離脱可能にロックされ、前端下ロック部J2が図示しないラッチ120とストライカ121を用いてサイドシル101に離脱可能にロックされる。また、後端ロック部J3は、図6に示すようにラッチ122とストライカ123を用いてリアピラー102に離脱可能にロックされる。本形態において、上ロック部J1と下ロック部J2のストライカ121は、ルーフサイドレール10とサイドシル101のアウターパネルにボルト103で締結固定され、後端ロック部J3の図示しないストライカ123はリアピラー102のアウターパネルにボルト104で締結固定されている。各ロック部のラッチは、各ストライカと対向するリアドア4のインナーパネル21に、それぞれ固定されている。本形態において、ロック部J1,J2,J3は、図1に示すように、ロック部J3が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されている。
【0021】
図2、図4に示すように、リアドア4を車両前後方向Xに移動可能に支持する支持ニットしてのスイングスライドユニットUは、車体としてのボデー側面14の後乗降口3近傍の取付け基部141に固着されたベース部材15を備え、ベース部材15に平行リンク16とドア摺動機構17とドア荷重支持アーム18と開閉駆動機構19とを装着する。
【0022】
ベース部材15は、図2に示すように、上下フランジ151,152とこれらを連結する縦板部153とで収容空間eを形成したコ字型断面材であり、下フランジ152が取付け基部141に固着される。
【0023】
平行リンク16は移動軌跡に沿って揺動するリアドア4の各位置を位置決めする機能を備える。この平行リンク16はリアドア4のインナーパネル21中央部に固着される後述のドア支持レール22に複数のローラ23を介して摺動可能に嵌着されるレール受けブラケット24と、下フランジ152上に突設される取付けブラケット25と、取付けブラケット25の前後2箇所の縦ピン26を介して一端が水平に回動自在に枢支される前アーム31及び後アーム32とを供える。前アーム31及び後アーム32は各揺動端がレール受けブラケット24の前後2箇所に縦ピン28を介して枢支される。
【0024】
ドア摺動機構17はリアドア4のインナーパネル21の内壁にドア支持レール22を一体結合し、このドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に複数のローラ23を介してレール受けブラケット24に摺動自在に架設されるという構成を採る。ドア支持レール22は一対の下向きレール溝33を形成する断面形状をなし、リアドア4の車両前後方向Xに長く配備される。このドア支持レール22は一側端がインナーパネル21に取付けブラケット35を介し一体結合される。取付けブラケット35はインナーパネル21の内壁の中央主要部を覆うような形状の屈曲板材で、ドア重心位置近傍に後述のドア枢支ピン36を取付けたドア側枢支部37を形成している。レール受けブラケット24はその上面より縦向きローラピン38と横向きローラピン39を突設し、縦向きローラピン38には水平方向に回転できるローラ23が、横向きローラピン39には縦方向に回動できるローラ23が夫々枢支される。なお、各ローラ23はドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に回転可能にガタが規制された状態で嵌合する。
【0025】
このようなレール受けブラケット24の下向壁の前後2箇所には前アーム31及び後アーム32の揺動端がそれぞれ縦ピン28によって枢支される。
【0026】
ドア荷重支持アーム18はベース部材15の下フランジ152に上向きに突設される枢支台42と、この枢支台42の中央と上フランジ151間に支持された縦ピン43と、縦ピン43に基端が枢支される第1支持アーム44と、第1支持アーム44の回動端に縦ピン45を介して枢支される第2支持アーム46と、第2支持アーム46の他端であってリアドア4の重心位置を縦向きのドア枢支ピン36を介して枢支するドア側枢支部37とを備える。
【0027】
ここで、ベース部材15は、縦ピン43を介してドア荷重支持アーム18を枢支しており、ドア荷重支持アーム18のドア側枢支部37は縦ピン36を介してリアドア4を枢支することより、上下方向の剛性を十分に確保した状態でドア荷重支持アーム18は揺動でき、即ち、リアドア4の重心の荷重を常にベース部材15の枢支台42に伝達でき、リアドア4が移動する何れの位置でもドア荷重を支え、リアドア4の傾きを規制するように機能する。
【0028】
すなわち、図1に示すように、リアドア4は、スイングスライドユニットUでリアドア4の上下方向における中央部近傍が支持されている。そして、その支持部を構成するドア支持レール22は、ロック部J1,J2,J3で形成される三角形領域100内に配置されている。
【0029】
開閉駆動機構19はベース部材15の上下フランジ152間の収容空間eのうち奥側に配備されるモータ50及び同モータ50に駆動される巻き取りドラム52と、ベース部材15及びベース部材15に固着される図示しないブラケットに枢支される固定プーリp1と、前アーム31に枢支されるアーム側プーリp2と、ドア支持レール22に枢支されるドア側プーリp3と、強度を持つ支持部材としてのドア支持レール22の前後端の前後ケーブル止め47,48と、これら前ケーブル止めに結合され巻き取りドラム52に達する開作動ケーブル49と、後ケーブル止め48に結合され巻き取りドラム52に達する閉作動ケーブル51とを備える。
【0030】
図3(a)〜(c)に太い実線で示すように、前ケーブル止め47に結合される開作動ケーブル49はドア側プーリp3の外面部、アーム側プーリp2の内面部、図示しないブラケットに枢支される後の固定プーリp1、同固定プーリを経て巻き取りドラム52の開き巻き取り部(図2、図3の2点差線で示す部位の左半部)に達する。
【0031】
図3(a)〜(c)に太い2点鎖線で示すように、後ケーブル止め48に結合される閉作動ケーブル51はドア側プーリp3の内面部、アーム側プーリp2の外面部、図示しないブラケットに枢支される前の固定プーリp1を経て巻き取りドラム52の閉巻き取り部(図23の2点差線で示す部位の右半部)に達する。
【0032】
このような開閉駆動機構19のモータ50に駆動される巻き取りドラム52は、図示しないコントローラ23に接続される。コントローラ23はドア開指令を受けると、リアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3にロック解除の出力を発し、リアドア4の後乗降口3へのロックを解除させる。
【0033】
更にコントローラ23はドア開指令に基づくドア開出力を受けると、巻き取りドラム52を駆動して太い実線で示す開作動ケーブル49を巻き取り、太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51の放出を可能とする。この際、図3(a)〜(c)に示すドア閉鎖位置D1のリアドア4と一体のドア支持レール22(レール前位置P1にある)は、前ケーブル止め47が開作動ケーブル49により後方に引き寄せられ、この際、前後アーム31、32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1、b2を外側に揺動し、図3(b)に示すドア揺動位置D2(ドア支持レール22はレール中位置P2にある)に保持する。更に前ケーブル止めが開作動ケーブル49により後方に引き寄せられることで、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が後方に摺動し、後乗降口3が開放され、図3(c)に示すドア開位置D3(ドア支持レール22はレール後位置P3にある)に保持される。この開作動の間、巻き取りドラム52は太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取ることとなる。このような図3(c)に示すドア開位置D3にリアドア4が保持されることで、後乗降口3での乗り降りが成される。
【0034】
一方、図示しないコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、モータ50が駆動して巻き取りドラム52を回転駆動して太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取り、太い実線で示す開作動ケーブル49の放出を可能とする。この際、図3(c)に示すドア開位置D3のリアドア4と一体のドア支持レール22は、後ケーブル止め48が閉作動ケーブル51により前方に引き寄せられ、この際、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が前方に摺動し、図3(b)に示すドア揺動位置D2に達する。更に前ケーブル止め47が閉作動ケーブル51を前方に引き寄せ作動することで、前後アーム31,32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1,b2を車内側に揺動し、図3(a)に示すドア閉鎖位置D1(ドア支持レール22はレール前位置P1にある)に達する。
【0035】
コントローラはドア閉信号を図示しない位置センサより受けると、リアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3にロック出力を発し、リアドア4を後乗降口3へロックすることとなる。
【0036】
このように、ドア開口部となる後乗降口3を閉じる閉鎖位置D1でスライド方式のリアドア4を保持するロック部J1,J2,J3を、後乗降口3の前側上下と後側にそれぞれ配置するとともに、リアドア4の上下方向における中央部近傍をスイングスライドユニットUで支持したので、後乗降口3をリアドア4で閉めたときに、このドアが前側上下のロック部J1,J2とドア後側のロック部J3とで閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生が抑制される。このため、閉鎖位置での振動の発生を少なくしながら、リアドア4のロック状態を強化に保持でき、車両側方から衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。しかもロック部J1,J2,J3は、ロック部J3が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されているので、少ないロック部で効率的にリアドア4の閉塞位置D1に保持することができるので、コスト低減を図ることができる。
【0037】
次に、図7,8には本発明の他の実施形態を示す。図7においてリアドア4aは図1のリアドア4と比較し、センターピラー70のある車両Baの後ドアとして採用されている点のみが相違し、その他の構成は同一部分が多く、特に、スイングスライドユニットUによりリアドア4aがドア閉鎖位置D1と揺動位置D2と開放位置D3との間を移動する挙動は図1のリアドア4と同一であり、ここでは相違点のみを主に説明し、重複説明を略す。
【0038】
図7のセンターピラー70付きの車両Baでは、フロントドア2aは不図示の前端上下2箇所がヒンジ結合され、回動端がセンターピラー70の上下中ほどの後ロック部に不図示のラッチとストライカを用いて離脱可能にロックされる。後乗降口3を開閉するリアドア4aはスイングスライドユニットUに支持され、ドア閉鎖位置D1においてリアドア4aはその前端上下ロック部J5,J6でセンターピラー70に2点位置で離脱可能にロックされ、後端上下中ほどの後端ロック部J7でリアピラー102に離脱可能にロックされる。
【0039】
本形態において、ロック部J5,J6は後乗降口3の前端部を構成するセンターピー70の前側上下に、ロック部J7は後乗降口3の後側にそれぞれ配置されている。すなわち、ドア閉鎖位置D1において、リアドア4aは、図8に示すように、その前端上ロック部J5と、前端下ロック部J6を構成するラッチ125とストライカ126を用いてセンターピラー70に離脱可能にロックされる。また、後端ロック部J7は、図6に示すようにラッチ122とストライカ123を用いてリアピラー102に離脱可能にロックされる。本形態において、上ロック部J5と下ロック部J6のストライカ126は、センターピラー70のアウターパネルにボルト107で締結固定される。各ロック部のラッチは、各ストライカと対向するリアドア4aのインナーパネル21に、それぞれ固定されている。本形態において、ロック部J5,J6,J7は、図1に示すように、ロック部J7が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されている。
【0040】
本形態において、ストライカ126と対向するセンターピラー70の内側には、図8に示すように補強部材160が装着されている。この補強部材160には、図9に示すように、ストライカ126を装着する第1の装着部163と、ヒンジ取付部となる第2の装着部164が形成されている。第1の装着部163には、ボルト107を挿通する孔161,161が穿孔され、第2の装着部164には後述するヒンジが取付けるボルトを挿通する孔162,162が形成されている。
【0041】
このように、後乗降口3を閉じる閉鎖位置D1でスライド方式のリアドア4aを保持するロック部J5,J6,J7を、後乗降口3の前側上下となるセンターピラー70と後乗降口3の後側にそれぞれ配置するとともに、リアドア4aの上下方向における中央部近傍をスイングスライドユニットUで支持したので、後乗降口3をリアドア4aで閉めたときに、このドアが前側上下のロック部J5,J6とドア後側のロック部J7とで閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生が抑制される。このため、閉鎖位置での振動の発生を少なくしながら、リアドア4aのロック状態を強化に保持でき、車両側方から衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。しかもロック部J5,J6,J7は、ロック部J7が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されているので、少ないロック部で効率的にリアドア4aの閉塞位置D1に保持することができるので、コスト低減を図ることができる。
【0042】
本形態においても、不図示のコントローラはドア開指令を受けると、リアドア4aの前端上下ロック部J5,J6と後端上下中ほどの後端ロック部J7にロック解除の出力を発し、リアドア4aのロックを解除させ、更に、ドア開指令に基づくドア開出力を受けてスイングスライドユニットUのドア巻き取りドラム52を駆動して、図3(a)に示すドア閉鎖位置D1のドアを図3(b)に示すドア揺動位置D2に移動させ、更に、図3(c)に示すドア開位置D3に移動させ、後乗降口3での乗り降りが許容される。一方、不図示のコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、巻き取りドラム52が駆動してドア開位置D3のリアドア4をドア揺動位置D2を経て、ドア閉鎖位置D1に移動させる。
【0043】
ところで、本形態の車両Baはセンターピラー70を備えているので、図10に示すように、ヒンジ180により回動自在に支持された回転開閉式のドア200を装着することも想定される。この場合、本形態では、補強部材160にヒンジ180が取付けるボルト201,202を挿通する孔162,162を予め形成しているので、この補強部材160をリアドア(スライドドア)4aと異なる開閉方式のドア200のヒンジ180が装着されるセンターピラー70の部位に配置することで、補強部材160をヒンジ180の装着部材としても利用することができ、車体の共有化を図れ、コスト低減を図ることができる。
【0044】
各ロック部の一方を構成するストライカ121,123,126の向きについてであるが、これらの向きは同一方向であってもよいが、異なる向きに配置してもよい。例えば、図8に示すロック部J5のストライカ126に対して、その下方に配置されるロック部J6のストライカ126の向きを、図11に示すように、略90度回転させてセンターピラー70に装着するようにしてもよい。この場合、当然にラッチ125の向きも90度回転させて配置する。
【0045】
このように、ロック部J5のストライカ126とロック部J6のストライカ126の向きを90度、異なる方向に配置することで、図8に示すロック部J5においては、ストライカ126に対してラッチ125が上方から噛み合っているので、上下方向への位置は規制されるが、矢印Yで示す車幅方向へは変位可能に噛み合う。これに対し、図11に示すロック部J6においては、ストライカ126に対してラッチ125が車幅方向Yから噛み合っているので、車幅方向Yへの位置は規制されるが、リアドア4aの上方方向へは変位可能に噛み合うことになる。このため、リアドア4aの開閉動作に伴いドア中央部を中心に揺れてロック部J5,J6のラッチ125とストライカ126の位置関係がずれた場合でも、そのずれを吸収することができ、リアドア4aのロック状態をより強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きをより確実に防止することができる。
【0046】
取り付けの向きを変更するストライカとしてロック部J5,J6に限定されるものではなく、ロック部J1,J2,J3,J7のストライカの向きを変更しても、同様の効果を得ることができる。
【0047】
図1,図7においては、リアドア4,4aをスライドドアとして説明したが、図7に説明したリアドア4aをフロントドアに同様に適用してもよく、その場合も図7に説明したリアドア4aとほぼ同様の作用効果が得られる。更に、図7に説明したリアドア4aをトラックのキャブのドアとして採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態であるセンターピラーレスの車両の概略側面図である。
【図2】図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの概略側面図である。
【図3】図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの機能説明図で、(a)はドア閉鎖位置を、(b)は揺動位置を、(c)は開位置を示す平面図である。
【図4】図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの斜視図である。
【図5】センターピラーレスの車両に用いられる前側上下のロック部の構成を示す拡大図である。
【図6】後側のロック部の構成を示す拡大図である。
【図7】本発明の別な実施形態であるセンターピラーのある車両の概略側面図である。
【図8】センターピラーに設けられた前側上下のロック部の構成を示す拡大図である。
【図9】補強部材の一形態を示す拡大斜視図である。
【図10】補強部材の別な利用形態としてヒンジによる回動開閉式のドアの装着状態を示す拡大図である。
【図11】ロック部のストライカの向き変更した一形態を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0049】
1,3 ドア開口部
4 スライドドア
10 サイドルーフレール
70 センターピラー
101 サイドシル
120,122,125 ラッチ
121,123,126 ストライカ
160 補強部材
163 第1の装着部
164 第2の装着部
B,Ba 車両
J1,J2,J5,J6 前側上下のロック部
J3,J7 後側のロック部
U 支持ユニット
X 車両前後方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアを備えた車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の側面には、乗降口を形成するドア開口部が設けられている。このドア開口部の近傍には、ドア開口部を開閉するドアが装着される。これらドアの開閉方式には、ヒンジによる回動開閉式やスライド機構を備えた支持ユニットによるスライド式などがある。スライドドアを備えた車両の構造では、スライドドアを車両前後方向にスライドさせるのに、ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレール、ドア開口部の下部を形成するサイドシル内、スライドドアの中央にスライド機構を設けていることが多い。特にサイドルーフレールやサイドシル内にスライド機構を設ける場合、サイドルーフレールやサイドシルの断面が大きくなってドア開口部の高さが制限を受けたり、車室内に対する出っ張りが大きくなってしまう傾向となる。
【0003】
そこで、特許文献1に示すように、スライドドアをその中央部のみで車両前後方向にスライド自在に支持し、サイドルーフレールやサイドシル内からスライド機構をなくした車体構造が提案されている。
【0004】
車両には、フロントドアとリアドアの間にセンターピラーを有するものと、乗降性の向上を図る目的ならセンターピラーを持たないものがある。センターピラーを持たない例としては、例えば特許文献2が挙げられる。センターピラーを持たない車体構造において、ドアを閉鎖状態に保持する場合、ラッチとストライカをそれぞれフロントドアのパネル後端部とリアドアのパネル前端部に固定している。
【0005】
【特許文献1】特許第2049752号
【特許文献2】特開2004−148024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スライドドアを中央部で支持して車両前後方向に移動とした車体構造においては、ドアの閉鎖状態においても支持されているポイントは1点であるので、従来のようにドアの上下と中央部を支持する構造に比べて、支持部を中とする回転モーメントが発生し易い。このような回転モーメントがドア閉鎖状態において発生すると、振動などの要因となる。また、車両のドアには、衝撃荷重が加わっても、ドアが不用意に開かないことが要求されている。
【0007】
ある車両にスライドドアを用いた場合、スライドドア専用の車体構造とされるため、スライドドアに替えてヒンジ式の開閉ドアを容易に装着することはできず、個別に車両を開発せざるを得なかった。
本発明は、センター支持方式のスライドドアにおける回転モーメントの発生による振動や衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止できる車体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアと、スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットとを備えた車体構造において、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドアを保持するロック部を有し、このロック部を、ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側にそれぞれ配置するとともに、スライドドアの上下方向における中央部近傍を支持ユニットで支持したことを特徴としている。
【0009】
本発明に係る車体構造において、ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部は、ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレールとドア開口部の下部を形成するサイドシル及びこれらサイドルーフレールとサイドシルと対向するスライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明に係る車体構造において、ドア開口部の上部と下部を連結するセンターピラーを有し、ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部が、センターピラー及びセンターピラーと対向するスライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴としている。
【0011】
本発明に係る車体構造において、ラッチまたはストライカとセンターピラーとの間、あるいは前記センターピラーの内側に介装される補強部材を有し、補強部材が、ラッチまたはストライカを装着する第1の装着部と、ヒンジ取付部となる第2の装着部とを有することを特徴としている。
【0012】
本発明に係る車体構造において、少なくとも、ドア開口部の閉鎖方向側上下に配置されたロック部の一方を構成するストライカが、異なる向きに配置されていることを特徴としている。
本発明に係る車体構造において、ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側のロック部を、各ロック部が頂点となる三角形状に配置すると共に、支持ユニットによるスライドドアの支持部をロック部で形成される三角形領域内に配置したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ドア開口部を閉じる閉鎖位置でスライドドアを保持するロック部を、ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側にそれぞれ配置するとともに、スライドドアの上下方向における中央部近傍を支持ユニットで支持したので、ドア開口部をスライドドアで閉めたときに、このドアが閉鎖方向側上下のロック部と開放方向側のロック部とで閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生を効果的に抑制して振動の発生を少なくしながら、スライドドアのロック状態を強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。
【0014】
本発明によれば、ラッチまたはストライカとセンターピラーとの間、あるいはセンターピラーの内側に介装する補強部材が、ラッチまたはストライカを装着する第1の装着部と、ヒンジ取付部となる第2の装着部とを有するので、回動開閉式のドアのヒンジを補強部材の第2の装着部に装着することで、異なる開閉方式のドアを装着可能な構造となり、コスト低減を図ることができる。
【0015】
本発明によれば、ドア開口部の閉鎖方向側上下に配置されたロック部の一方を構成するストライカを異なる向きに配置したので、スライドドアの開閉動作に伴いドア中央部を中心に揺れてロック部のラッチとストライカの位置関係がずれた場合でも、そのずれを吸収できるので、スライドドアのロック状態をより強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きをより確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、センターピラーのない4ドアハッチバックタイプの車両Bの車体構造を示す。車両Bは左右には、ドア開口部となる前乗降口1と後乗降口3が1の空間として形成されている。これら前乗降口1と後乗降口3は、フロントドア2とリアドア4とによって開閉される。図1は車両Bの左側の側面を示す。
【0017】
各フロントドア2及び各リアドア4はそれぞれ図示しないウエザーストリップを外周縁に連続して装着し、それぞれ対向する各乗降口1,3の周縁部とのシール性を確保するように形成されている。
【0018】
各フロントドア2は、その前端上下2箇所をヒンジ結合され、回動端である後端の上ロック部i1が図示しないラッチとストライカを用いてドア開口部の上部を形成するルーフサイドレール10に離脱可能にロックされ、下ロック部i2が図示しないラッチとストライカを用いてドア開口部の下部を形成するサイドシル101に離脱可能にロックされる。
【0019】
リアドア4は、スライドドアであり、後述の支持ユニットとしてのスイングスライドユニットUによって車両前後方向Xに移動可能に支持され、後乗降口3を閉鎖するドア閉鎖位置D1と、そのドア閉鎖位置D1より車外に突出た揺動位置D2と、揺動位置D2より後方に移動した開位置D3とに移動可能に支持される。
【0020】
後乗降口3の周囲には、後乗降口3を閉じるドア閉鎖位置D1において、リアドア4を保持する複数のロック部J1、J2、J3が配置されている。各ロック部は、周知のラッチとストライカの組み合わせでそれぞれ構成されている。本形態において、ロック部J1、J2は後乗降口3の前側(閉鎖方向側)上下に、ロック部J3は後乗降口3の後側(開放方向側)にそれぞれ配置されている。すなわち、ドア閉鎖位置D1において、リアドア4は、図5に示すように、その前端上ロック部J1を構成するラッチ120とストライカ121を用いてルーフサイドレール10に離脱可能にロックされ、前端下ロック部J2が図示しないラッチ120とストライカ121を用いてサイドシル101に離脱可能にロックされる。また、後端ロック部J3は、図6に示すようにラッチ122とストライカ123を用いてリアピラー102に離脱可能にロックされる。本形態において、上ロック部J1と下ロック部J2のストライカ121は、ルーフサイドレール10とサイドシル101のアウターパネルにボルト103で締結固定され、後端ロック部J3の図示しないストライカ123はリアピラー102のアウターパネルにボルト104で締結固定されている。各ロック部のラッチは、各ストライカと対向するリアドア4のインナーパネル21に、それぞれ固定されている。本形態において、ロック部J1,J2,J3は、図1に示すように、ロック部J3が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されている。
【0021】
図2、図4に示すように、リアドア4を車両前後方向Xに移動可能に支持する支持ニットしてのスイングスライドユニットUは、車体としてのボデー側面14の後乗降口3近傍の取付け基部141に固着されたベース部材15を備え、ベース部材15に平行リンク16とドア摺動機構17とドア荷重支持アーム18と開閉駆動機構19とを装着する。
【0022】
ベース部材15は、図2に示すように、上下フランジ151,152とこれらを連結する縦板部153とで収容空間eを形成したコ字型断面材であり、下フランジ152が取付け基部141に固着される。
【0023】
平行リンク16は移動軌跡に沿って揺動するリアドア4の各位置を位置決めする機能を備える。この平行リンク16はリアドア4のインナーパネル21中央部に固着される後述のドア支持レール22に複数のローラ23を介して摺動可能に嵌着されるレール受けブラケット24と、下フランジ152上に突設される取付けブラケット25と、取付けブラケット25の前後2箇所の縦ピン26を介して一端が水平に回動自在に枢支される前アーム31及び後アーム32とを供える。前アーム31及び後アーム32は各揺動端がレール受けブラケット24の前後2箇所に縦ピン28を介して枢支される。
【0024】
ドア摺動機構17はリアドア4のインナーパネル21の内壁にドア支持レール22を一体結合し、このドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に複数のローラ23を介してレール受けブラケット24に摺動自在に架設されるという構成を採る。ドア支持レール22は一対の下向きレール溝33を形成する断面形状をなし、リアドア4の車両前後方向Xに長く配備される。このドア支持レール22は一側端がインナーパネル21に取付けブラケット35を介し一体結合される。取付けブラケット35はインナーパネル21の内壁の中央主要部を覆うような形状の屈曲板材で、ドア重心位置近傍に後述のドア枢支ピン36を取付けたドア側枢支部37を形成している。レール受けブラケット24はその上面より縦向きローラピン38と横向きローラピン39を突設し、縦向きローラピン38には水平方向に回転できるローラ23が、横向きローラピン39には縦方向に回動できるローラ23が夫々枢支される。なお、各ローラ23はドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に回転可能にガタが規制された状態で嵌合する。
【0025】
このようなレール受けブラケット24の下向壁の前後2箇所には前アーム31及び後アーム32の揺動端がそれぞれ縦ピン28によって枢支される。
【0026】
ドア荷重支持アーム18はベース部材15の下フランジ152に上向きに突設される枢支台42と、この枢支台42の中央と上フランジ151間に支持された縦ピン43と、縦ピン43に基端が枢支される第1支持アーム44と、第1支持アーム44の回動端に縦ピン45を介して枢支される第2支持アーム46と、第2支持アーム46の他端であってリアドア4の重心位置を縦向きのドア枢支ピン36を介して枢支するドア側枢支部37とを備える。
【0027】
ここで、ベース部材15は、縦ピン43を介してドア荷重支持アーム18を枢支しており、ドア荷重支持アーム18のドア側枢支部37は縦ピン36を介してリアドア4を枢支することより、上下方向の剛性を十分に確保した状態でドア荷重支持アーム18は揺動でき、即ち、リアドア4の重心の荷重を常にベース部材15の枢支台42に伝達でき、リアドア4が移動する何れの位置でもドア荷重を支え、リアドア4の傾きを規制するように機能する。
【0028】
すなわち、図1に示すように、リアドア4は、スイングスライドユニットUでリアドア4の上下方向における中央部近傍が支持されている。そして、その支持部を構成するドア支持レール22は、ロック部J1,J2,J3で形成される三角形領域100内に配置されている。
【0029】
開閉駆動機構19はベース部材15の上下フランジ152間の収容空間eのうち奥側に配備されるモータ50及び同モータ50に駆動される巻き取りドラム52と、ベース部材15及びベース部材15に固着される図示しないブラケットに枢支される固定プーリp1と、前アーム31に枢支されるアーム側プーリp2と、ドア支持レール22に枢支されるドア側プーリp3と、強度を持つ支持部材としてのドア支持レール22の前後端の前後ケーブル止め47,48と、これら前ケーブル止めに結合され巻き取りドラム52に達する開作動ケーブル49と、後ケーブル止め48に結合され巻き取りドラム52に達する閉作動ケーブル51とを備える。
【0030】
図3(a)〜(c)に太い実線で示すように、前ケーブル止め47に結合される開作動ケーブル49はドア側プーリp3の外面部、アーム側プーリp2の内面部、図示しないブラケットに枢支される後の固定プーリp1、同固定プーリを経て巻き取りドラム52の開き巻き取り部(図2、図3の2点差線で示す部位の左半部)に達する。
【0031】
図3(a)〜(c)に太い2点鎖線で示すように、後ケーブル止め48に結合される閉作動ケーブル51はドア側プーリp3の内面部、アーム側プーリp2の外面部、図示しないブラケットに枢支される前の固定プーリp1を経て巻き取りドラム52の閉巻き取り部(図23の2点差線で示す部位の右半部)に達する。
【0032】
このような開閉駆動機構19のモータ50に駆動される巻き取りドラム52は、図示しないコントローラ23に接続される。コントローラ23はドア開指令を受けると、リアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3にロック解除の出力を発し、リアドア4の後乗降口3へのロックを解除させる。
【0033】
更にコントローラ23はドア開指令に基づくドア開出力を受けると、巻き取りドラム52を駆動して太い実線で示す開作動ケーブル49を巻き取り、太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51の放出を可能とする。この際、図3(a)〜(c)に示すドア閉鎖位置D1のリアドア4と一体のドア支持レール22(レール前位置P1にある)は、前ケーブル止め47が開作動ケーブル49により後方に引き寄せられ、この際、前後アーム31、32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1、b2を外側に揺動し、図3(b)に示すドア揺動位置D2(ドア支持レール22はレール中位置P2にある)に保持する。更に前ケーブル止めが開作動ケーブル49により後方に引き寄せられることで、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が後方に摺動し、後乗降口3が開放され、図3(c)に示すドア開位置D3(ドア支持レール22はレール後位置P3にある)に保持される。この開作動の間、巻き取りドラム52は太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取ることとなる。このような図3(c)に示すドア開位置D3にリアドア4が保持されることで、後乗降口3での乗り降りが成される。
【0034】
一方、図示しないコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、モータ50が駆動して巻き取りドラム52を回転駆動して太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取り、太い実線で示す開作動ケーブル49の放出を可能とする。この際、図3(c)に示すドア開位置D3のリアドア4と一体のドア支持レール22は、後ケーブル止め48が閉作動ケーブル51により前方に引き寄せられ、この際、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が前方に摺動し、図3(b)に示すドア揺動位置D2に達する。更に前ケーブル止め47が閉作動ケーブル51を前方に引き寄せ作動することで、前後アーム31,32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1,b2を車内側に揺動し、図3(a)に示すドア閉鎖位置D1(ドア支持レール22はレール前位置P1にある)に達する。
【0035】
コントローラはドア閉信号を図示しない位置センサより受けると、リアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3にロック出力を発し、リアドア4を後乗降口3へロックすることとなる。
【0036】
このように、ドア開口部となる後乗降口3を閉じる閉鎖位置D1でスライド方式のリアドア4を保持するロック部J1,J2,J3を、後乗降口3の前側上下と後側にそれぞれ配置するとともに、リアドア4の上下方向における中央部近傍をスイングスライドユニットUで支持したので、後乗降口3をリアドア4で閉めたときに、このドアが前側上下のロック部J1,J2とドア後側のロック部J3とで閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生が抑制される。このため、閉鎖位置での振動の発生を少なくしながら、リアドア4のロック状態を強化に保持でき、車両側方から衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。しかもロック部J1,J2,J3は、ロック部J3が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されているので、少ないロック部で効率的にリアドア4の閉塞位置D1に保持することができるので、コスト低減を図ることができる。
【0037】
次に、図7,8には本発明の他の実施形態を示す。図7においてリアドア4aは図1のリアドア4と比較し、センターピラー70のある車両Baの後ドアとして採用されている点のみが相違し、その他の構成は同一部分が多く、特に、スイングスライドユニットUによりリアドア4aがドア閉鎖位置D1と揺動位置D2と開放位置D3との間を移動する挙動は図1のリアドア4と同一であり、ここでは相違点のみを主に説明し、重複説明を略す。
【0038】
図7のセンターピラー70付きの車両Baでは、フロントドア2aは不図示の前端上下2箇所がヒンジ結合され、回動端がセンターピラー70の上下中ほどの後ロック部に不図示のラッチとストライカを用いて離脱可能にロックされる。後乗降口3を開閉するリアドア4aはスイングスライドユニットUに支持され、ドア閉鎖位置D1においてリアドア4aはその前端上下ロック部J5,J6でセンターピラー70に2点位置で離脱可能にロックされ、後端上下中ほどの後端ロック部J7でリアピラー102に離脱可能にロックされる。
【0039】
本形態において、ロック部J5,J6は後乗降口3の前端部を構成するセンターピー70の前側上下に、ロック部J7は後乗降口3の後側にそれぞれ配置されている。すなわち、ドア閉鎖位置D1において、リアドア4aは、図8に示すように、その前端上ロック部J5と、前端下ロック部J6を構成するラッチ125とストライカ126を用いてセンターピラー70に離脱可能にロックされる。また、後端ロック部J7は、図6に示すようにラッチ122とストライカ123を用いてリアピラー102に離脱可能にロックされる。本形態において、上ロック部J5と下ロック部J6のストライカ126は、センターピラー70のアウターパネルにボルト107で締結固定される。各ロック部のラッチは、各ストライカと対向するリアドア4aのインナーパネル21に、それぞれ固定されている。本形態において、ロック部J5,J6,J7は、図1に示すように、ロック部J7が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されている。
【0040】
本形態において、ストライカ126と対向するセンターピラー70の内側には、図8に示すように補強部材160が装着されている。この補強部材160には、図9に示すように、ストライカ126を装着する第1の装着部163と、ヒンジ取付部となる第2の装着部164が形成されている。第1の装着部163には、ボルト107を挿通する孔161,161が穿孔され、第2の装着部164には後述するヒンジが取付けるボルトを挿通する孔162,162が形成されている。
【0041】
このように、後乗降口3を閉じる閉鎖位置D1でスライド方式のリアドア4aを保持するロック部J5,J6,J7を、後乗降口3の前側上下となるセンターピラー70と後乗降口3の後側にそれぞれ配置するとともに、リアドア4aの上下方向における中央部近傍をスイングスライドユニットUで支持したので、後乗降口3をリアドア4aで閉めたときに、このドアが前側上下のロック部J5,J6とドア後側のロック部J7とで閉鎖状態に保持されるので、閉鎖状態での回転モーメントの発生が抑制される。このため、閉鎖位置での振動の発生を少なくしながら、リアドア4aのロック状態を強化に保持でき、車両側方から衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きを効果的に防止することができる。しかもロック部J5,J6,J7は、ロック部J7が頂点となる三角形状に形成するように後乗降口3の周部に配置されているので、少ないロック部で効率的にリアドア4aの閉塞位置D1に保持することができるので、コスト低減を図ることができる。
【0042】
本形態においても、不図示のコントローラはドア開指令を受けると、リアドア4aの前端上下ロック部J5,J6と後端上下中ほどの後端ロック部J7にロック解除の出力を発し、リアドア4aのロックを解除させ、更に、ドア開指令に基づくドア開出力を受けてスイングスライドユニットUのドア巻き取りドラム52を駆動して、図3(a)に示すドア閉鎖位置D1のドアを図3(b)に示すドア揺動位置D2に移動させ、更に、図3(c)に示すドア開位置D3に移動させ、後乗降口3での乗り降りが許容される。一方、不図示のコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、巻き取りドラム52が駆動してドア開位置D3のリアドア4をドア揺動位置D2を経て、ドア閉鎖位置D1に移動させる。
【0043】
ところで、本形態の車両Baはセンターピラー70を備えているので、図10に示すように、ヒンジ180により回動自在に支持された回転開閉式のドア200を装着することも想定される。この場合、本形態では、補強部材160にヒンジ180が取付けるボルト201,202を挿通する孔162,162を予め形成しているので、この補強部材160をリアドア(スライドドア)4aと異なる開閉方式のドア200のヒンジ180が装着されるセンターピラー70の部位に配置することで、補強部材160をヒンジ180の装着部材としても利用することができ、車体の共有化を図れ、コスト低減を図ることができる。
【0044】
各ロック部の一方を構成するストライカ121,123,126の向きについてであるが、これらの向きは同一方向であってもよいが、異なる向きに配置してもよい。例えば、図8に示すロック部J5のストライカ126に対して、その下方に配置されるロック部J6のストライカ126の向きを、図11に示すように、略90度回転させてセンターピラー70に装着するようにしてもよい。この場合、当然にラッチ125の向きも90度回転させて配置する。
【0045】
このように、ロック部J5のストライカ126とロック部J6のストライカ126の向きを90度、異なる方向に配置することで、図8に示すロック部J5においては、ストライカ126に対してラッチ125が上方から噛み合っているので、上下方向への位置は規制されるが、矢印Yで示す車幅方向へは変位可能に噛み合う。これに対し、図11に示すロック部J6においては、ストライカ126に対してラッチ125が車幅方向Yから噛み合っているので、車幅方向Yへの位置は規制されるが、リアドア4aの上方方向へは変位可能に噛み合うことになる。このため、リアドア4aの開閉動作に伴いドア中央部を中心に揺れてロック部J5,J6のラッチ125とストライカ126の位置関係がずれた場合でも、そのずれを吸収することができ、リアドア4aのロック状態をより強化に保持でき、衝撃荷重が加わったときの不用意なドアの開きをより確実に防止することができる。
【0046】
取り付けの向きを変更するストライカとしてロック部J5,J6に限定されるものではなく、ロック部J1,J2,J3,J7のストライカの向きを変更しても、同様の効果を得ることができる。
【0047】
図1,図7においては、リアドア4,4aをスライドドアとして説明したが、図7に説明したリアドア4aをフロントドアに同様に適用してもよく、その場合も図7に説明したリアドア4aとほぼ同様の作用効果が得られる。更に、図7に説明したリアドア4aをトラックのキャブのドアとして採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態であるセンターピラーレスの車両の概略側面図である。
【図2】図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの概略側面図である。
【図3】図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの機能説明図で、(a)はドア閉鎖位置を、(b)は揺動位置を、(c)は開位置を示す平面図である。
【図4】図1のリアドアに用いられるスイングスライドユニットの斜視図である。
【図5】センターピラーレスの車両に用いられる前側上下のロック部の構成を示す拡大図である。
【図6】後側のロック部の構成を示す拡大図である。
【図7】本発明の別な実施形態であるセンターピラーのある車両の概略側面図である。
【図8】センターピラーに設けられた前側上下のロック部の構成を示す拡大図である。
【図9】補強部材の一形態を示す拡大斜視図である。
【図10】補強部材の別な利用形態としてヒンジによる回動開閉式のドアの装着状態を示す拡大図である。
【図11】ロック部のストライカの向き変更した一形態を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0049】
1,3 ドア開口部
4 スライドドア
10 サイドルーフレール
70 センターピラー
101 サイドシル
120,122,125 ラッチ
121,123,126 ストライカ
160 補強部材
163 第1の装着部
164 第2の装着部
B,Ba 車両
J1,J2,J5,J6 前側上下のロック部
J3,J7 後側のロック部
U 支持ユニット
X 車両前後方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアと、前記スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットとを備えた車体構造において、
前記ドア開口部を閉じる閉鎖位置で前記スライドドアを保持するロック部を有し、このロック部を、前記ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側にそれぞれ配置するとともに、前記スライドドアの上下方向における中央部近傍を前記支持ユニットで支持したことを特徴とする車体構造。
【請求項2】
請求項1記載の車体構造において、
前記ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部は、前記ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレールと前記ドア開口部の下部を形成するサイドシル及びこれらサイドルーフレールとサイドシルと対向する前記スライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴とする車体構造。
【請求項3】
請求項1記載の車体構造において、
前記ドア開口部の上部と下部を連結するセンターピラーを有し、
前記ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部は、前記センターピラー及びセンターピラーと対向するスライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴とする車体構造。
【請求項4】
請求項3記載の車体構造において、
前記ラッチまたはストライカと前記センターピラーとの間、あるいは前記センターピラーの内側に介装される補強部材を有し、
前記補強部材が、前記ラッチまたはストライカを装着する第1の装着部と、ヒンジ取付部となる第2の装着部とを有することを特徴とする車体構造。
【請求項5】
請求項2ないし4の何れか1つに記載の車体構造において、
少なくとも、前記ドア開口部の閉鎖方向側上下に配置されたロック部の一方を構成するストライカが、異なる向きに配置されていることを特徴とする車体構造。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れかに記載の車体構造において、
前記ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側のロック部を、各ロック部が頂点となる三角形状に配置するとともに、前記支持ユニットによるスライドドアの支持部を、前記ロック部で形成される三角形領域内に配置したことを特徴とする車体構造。
【請求項1】
車両に形成されたドア開口部を開閉するスライドドアと、前記スライドドアを車両前後方向に移動自在に支持する支持ユニットとを備えた車体構造において、
前記ドア開口部を閉じる閉鎖位置で前記スライドドアを保持するロック部を有し、このロック部を、前記ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側にそれぞれ配置するとともに、前記スライドドアの上下方向における中央部近傍を前記支持ユニットで支持したことを特徴とする車体構造。
【請求項2】
請求項1記載の車体構造において、
前記ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部は、前記ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレールと前記ドア開口部の下部を形成するサイドシル及びこれらサイドルーフレールとサイドシルと対向する前記スライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴とする車体構造。
【請求項3】
請求項1記載の車体構造において、
前記ドア開口部の上部と下部を連結するセンターピラーを有し、
前記ドア開口部の閉鎖方向側上下に設けられたロック部は、前記センターピラー及びセンターピラーと対向するスライドドアの部位のいずれか一方に設けられたラッチと他方に設けたストライカとで構成されていることを特徴とする車体構造。
【請求項4】
請求項3記載の車体構造において、
前記ラッチまたはストライカと前記センターピラーとの間、あるいは前記センターピラーの内側に介装される補強部材を有し、
前記補強部材が、前記ラッチまたはストライカを装着する第1の装着部と、ヒンジ取付部となる第2の装着部とを有することを特徴とする車体構造。
【請求項5】
請求項2ないし4の何れか1つに記載の車体構造において、
少なくとも、前記ドア開口部の閉鎖方向側上下に配置されたロック部の一方を構成するストライカが、異なる向きに配置されていることを特徴とする車体構造。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れかに記載の車体構造において、
前記ドア開口部の閉鎖方向側上下と開放方向側のロック部を、各ロック部が頂点となる三角形状に配置するとともに、前記支持ユニットによるスライドドアの支持部を、前記ロック部で形成される三角形領域内に配置したことを特徴とする車体構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−145092(P2007−145092A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339207(P2005−339207)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】
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