説明

転がり軸受

【課題】 水や水蒸気に曝される環境下において優れた耐久性を持ち、低コストで環境に優しい転がり軸受を提供する。
【解決手段】 内輪1、外輪2、転動体3および保持器4の母材の表面には、Feより卑な金属としてZn層1a〜4aをショットピーニングにてそれぞれ形成するとともに、Zn層1a〜4a上には、Feより貴な金属としてSn層1b〜4bをショットピーニングにてそれぞれ形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は転がり軸受に関し、特に、食品製造機械、製紙機械、洗浄設備などに使用される転がり軸受のように、水や水蒸気に曝される転がり軸受に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
水や水蒸気に曝される環境下で使用される軸受では、耐食性付与のため、SUS440Cで代表されるマルテンサイト系ステンレス鋼やES1にて内外輪および転動体を形成するとともに(特許文献1)、軌道面への水および蒸気等の侵入を防ぐために、軸受内部にグリースを封入後、完全密封型の軸受シールを装着する場合が多い。
あるいは、耐食性付与のため、内外輪および転動体の表面に無電解ニッケルメッキを施したり、亜鉛メッキ、亜鉛−鉄、亜鉛−錫合金メッキを施したり、さらに、これらのコーティング層の耐食性向上のため、後処理として、クロム酸浸漬処理(クロメート処理)を施した事例やNi−Wメッキ被膜による高耐食化の事例も報告されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開平9−287058号公報
【特許文献2】特開平11−125248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の耐食性付与のための手段には以下に示すような問題点があった。
(1)軸受シールを装着した場合でも、水分等の侵入を完全に防止することは不可能であり、軸受内に侵入した水分等によって軌道面等に腐食が生じる場合がある。また、軸受内部からのグリースの流出によって、潤滑機能に低下をきたす場合がある。
(2)SUS440C、SUS630等のマルテンサイト系ステンレス鋼は、SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼に比べて耐食性がやや劣り、上述した環境下では、発錆による耐久性低下が見られる場合がある。また、マルテンサイト系ステンレス鋼材は、軸受鋼SUJ2材に比べて高価である。
【0004】
(3)無電解ニッケルメッキで充分な耐食性を得ようとすると、厚さ20μm以上のメッキ層が必要であり、その場合、軸受の寸法精度を確保するために、メッキ処理後に後加工を行う必要がある。逆に、寸法精度確保のために、メッキ層の厚さを2〜3μm程度に抑えると、メッキ層のピンホール等、母材表面を完全に被覆しない部分が生じる。この場合、軸受内に水分等が侵入すると、母材金属(鉄系)と被覆金属(ニッケル)との間にガルバニック腐食(水分の付着により局部電池が形成され、電流が流れて腐食が起こる現象)が発生し、母材の腐食を却って促進させる結果となる。
【0005】
また、Ni−Wメッキ被膜は高耐食性を有するが、処理コストが高くなる。一般に、メッキによる耐食性付与は従来から多用されているが、メッキ層の密着性を確保するためにアルカリや酸による洗浄が不可欠であり、廃液処理などの問題がある。
(4)クロム酸処理を施すことによって亜鉛系メッキ層の耐食性をかなり向上させることができるが、クロム酸処理層(クロメート被膜)は六価クロムなどの環境問題を引き起こし、世の中の風潮として敬遠される傾向にある。
そこで、本発明の目的は、腐食性環境下、特に水や水蒸気に曝される環境下において優れた耐久性を持ち、低コストで環境に優しい転がり軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の転がり軸受によれば、転がり軸受を構成する鋼製の母材からなる部品のうち少なくとも一つの部品の表面に鉄より卑な金属被膜がショットピーニングして形成されていることを特徴とする。
これにより、ショットピーニングという簡易な方法にて耐食性被膜を軸受鋼の表面に形成することが可能となるとともに、母材内部に被膜を拡散させることができ、被膜を軸受鋼の表面に強固に付着させることができる。このため、高価なステンレス鋼を母材として使用したり、無電界ニッケルメッキを軸受鋼の表面に施したりする必要がなくなり、コストアップを抑制しつつ、防錆性および耐食性を転がり軸受に持たせることが可能となるとともに、アルカリや酸の廃液処理などが不要となることから、環境汚染を低減することができる。
【0007】
また、請求項2記載の転がり軸受によれば、転がり軸受を構成する鋼製の母材からなる部品のうち少なくとも一つの部品の表面に鉄より卑な金属と貴な金属との合金または混合粉末をショットピーニングして形成された被膜を備えることを特徴とする。
これにより、鉄よりも錆びにくい金属で母材を保護することが可能となり、母材に錆が発生するのを防止することが可能となるとともに、被膜に損傷や傷があるために母材が露出した場合においても、犠牲防食にて母材を錆から保護することが可能となり、水や水蒸気に曝される環境下においても、錆から母材を有効に保護することが可能となる。
【0008】
また、請求項3記載の転がり軸受によれば、転がり軸受を構成する鋼製の母材からなる部品のうち少なくとも一つの部品の表面にショットピーニングして形成された鉄より卑な金属からなる第一層目被膜と、前記第一層目被膜上にショットピーニングして形成された鉄より貴な金属からなる第二層目被膜とを備えることを特徴とする。
これにより、鉄よりも錆びにくい金属で母材を保護することが可能となり、母材に錆が発生するのを防止することが可能となるとともに、第二層目被膜が損傷した場合においても、第一層目被膜を母材よりも優先的に酸化させて、母材に錆が発生するのを防止することが可能となり、錆から母材を有効に保護することが可能となる。
【0009】
また、鉄より卑な金属を第一層目とし、鉄より貴な金属を第二層目とすることにより、鉄より卑な金属が腐食性環境下に曝される部分を第二層目被膜の損傷部分に限定することができ、第二層目被膜が損傷した場合においても、犠牲防食による第一層目被膜の酸化の進行を遅らせることが可能となることから、第一層目被膜が消失するのを遅らせることができ、転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
【0010】
また、請求項4記載の転がり軸受によれば、前記鉄より卑な金属がAl、Zn、Biのいずれか少なくとも1つを含み、前記鉄より貴な金属がNi、Cr、Cu、Ti、Snのいずれか少なくとも1つを含むことを特徴とする。
これにより、鉄よりも錆びにくい金属で母材を保護することが可能となり、母材に錆が発生するのを防止することが可能となるとともに、被膜に損傷や傷があるために母材が露出した場合においても、犠牲防食にて母材を錆から保護することが可能となり、転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
【0011】
また、請求項5記載の転がり軸受によれば、前記被膜全体の厚さが0.1以上8μm以下であることを特徴とする。
これにより、防錆効果が飽和しない範囲内で十分かつ持続的な防錆効果を得ることが可能となり、コスト増を抑制しつつ、転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
また、請求項6記載の転がり軸受によれば、前記被膜全体の厚さが0.5以上6μm以下であることを特徴とする。
これにより、被膜の剥離を抑制しつつ、十分かつ持続的な防錆効果を得ることが可能となる。
【0012】
また、請求項7記載の転がり軸受によれば、前記被膜全体の厚さが0.5以上5μm以下であることを特徴とする。
これにより、十分かつ持続的な防錆効果を得ることが可能となるとともに、被膜処理後に隙間を調整するために後加工する必要がなくなり、低コスト化を図ることができる。
また、請求項8記載の転がり軸受によれば、前記母材のディンプルの深さが0.1以上5μm以下であることを特徴とする。
これにより、母材に形成された被膜の密着性を向上させることができ、転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
【0013】
また、請求項9記載の転がり軸受によれば、前記母材に形成された被膜の最表面の粗さが0.01以上0.5μmR以下であることを特徴とする。
これにより、母材に形成された被膜の密着性を向上させることができ、転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
また、請求項10記載の転がり軸受によれば、前記転がり軸受の内部にはグリースが注入されていることを特徴とする。
これにより、水や水蒸気に曝される環境下においても、転がり軸受の耐久性を確保しつつ、レース面の潤滑性の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、転がり軸受が水や水蒸気に曝される環境下において使用される場合においても、優れた耐久性を確保することが可能となるとともに、低コストで環境に優しい転がり軸受を製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る転がり軸受について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る転がり軸受の概略構成について深溝玉軸受を例にとって示す断面図である。
図1において、深溝玉軸受には、内輪1と外輪2とが対向して設けられ、内輪1と外輪2との間には、複数の転動体(ボール)3が転動自在に配置されるとともに、転動体3を保持する保持器4が設置されている。また、外輪2の両端部には、ゴムシールなどのシール材5が装着されるとともに、軸受内部には潤滑グリース6が封入されている。なお、内輪1、外輪2および転動体3の母材の材質としては、例えば、SUJ2材、保持器4の母材の材質としては、例えば、冷間圧延鋼板を用いることができる。
【0016】
そして、内輪1、外輪2、転動体3および保持器4の母材の表面には、Feより卑な金属としてZn層1a〜4aがショットピーニングにてそれぞれ形成されるとともに、Zn層1a〜4a上には、Feより貴な金属としてSn層1b〜4bがショットピーニングにてそれぞれ形成されている。
これにより、ショットピーニングという簡易な方法を用いることで、Feよりも錆びにくいSn層1b〜4bで母材を保護することが可能となり、母材に錆が発生するのを防止することが可能となるとともに、Sn層1b〜4bが損傷した場合においても、Zn層1a〜4aを母材よりも優先的に酸化させて、母材に錆が発生するのを防止することが可能となり、錆から母材を有効に保護することが可能となる。
【0017】
このため、高価なステンレス鋼を母材として使用したり、無電界ニッケルメッキを軸受鋼の表面に施したりする必要がなくなり、コストアップを抑制しつつ、防錆性および耐食性を転がり軸受に持たせることが可能となるとともに、アルカリや酸の廃液処理などが不要となることから、環境汚染を低減することができる。
また、Zn層1a〜4a上にSn層1b〜4bを形成することにより、Zn層1a〜4aが腐食性環境下に曝される部分をSn層1b〜4bの損傷部分に限定することができ、Sn層1b〜4bが損傷した場合においても、犠牲防食によるZn層1a〜4aの酸化の進行を遅らせることが可能となることから、Zn層1a〜4aが消失するのを遅らせることができ、転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
【0018】
なお、上述した実施形態では、内輪1、外輪2、転動体3および保持器4の母材の表面全体にZn層1a〜4aおよびSn層1b〜4bを形成する方法について説明したが、内輪1、外輪2、転動体3および保持器4のいずれか少なくとも1つの部品にZn層1a〜4aおよびSn層1b〜4bを形成するようにしてもよい。
また、内輪1、外輪2、転動体3および保持器4の母材の表面に形成する被膜としては、Feより卑な金属としてZn層1a〜4aの代わりにAl、Biを用いるようにしてもよく、Feより貴な金属としてSn層1b〜4bの代わりにNi、Cr、Cu、Tiを用いるようにしてもよい。
【0019】
また、各Zn層1a〜4aの膜厚と各Sn層1b〜4bの膜厚とを合計した被膜全体の膜厚Sは、好ましくは0.1以上8μm以下であるのがよく、さらに好ましくは0.5以上6μm以下であるのがよく、最も好ましくは0.5以上5μm以下であるのがよい。また、被膜の最表面の粗さは0.01以上0.5μmR以下であるのが好ましい。
また、内輪1、外輪2、転動体3および保持器4の母材の表面には、被膜を形成する前の前処理としてディンプルを形成するようにしてもよい。ここで、母材のディンプルの深さは0.1以上5μm以下であることが好ましい。
【0020】
被膜形成の具体的な方法として、ショットブラスト装置を用い、投射材としてJISR6001による平均粒径45μmのZn粉末もしくはSn粉末を噴射圧力2.0〜9.0kg/cm、噴射時間10〜20minの条件で母材の表面に投射した。
なお、実施例としては、Zn粉末やSn粉末をそれぞれ単独でショットピーニングして被膜を形成したもの、Sn粉末をショットピーニングしてからZn粉末をショットピーニングして被膜を形成したもの、Zn粉末をショットピーニングしてからSn粉末をショットピーニングして被膜を形成したもの、Zn粉末とSn粉末とを同量混合した混合粉をショットピーニングして被膜を形成したものを用意した。
【0021】
そして、Zn粉末とSn粉末とを複合的にショットピーニングして得られた被膜の性状については、電子顕微鏡にて被膜の断面を観察することにより、ZnとSnとの合金層が主として部分的にZnリッチな層やSnリッチな層からなることを確認した。
なお、被膜を形成する方法としては、ショットピーニングに限ることなく、金属粉末とワークとメディアを所定量だけ入れた密閉容器をボールミルにて回転させることで被膜を形成する方法でもよい。
【0022】
また、被膜の厚さを測定する方法としては、例えば、マイクロメータにて処理前後の径を測定する方法、あるいは断面を電子顕微鏡で測定する方法を用いることができる。
また、被膜の厚さを測定する方法として、以下の方法を用いるようにしてもよい。まず、被膜の保護を目的として、被膜を備えた転動体の転動面に、熱硬化性樹脂であるポリアミドイミドのピロリドン溶液を塗布し、175℃で2時間加熱して硬化させ、被膜の保護膜を形成する。この転動体を切断してエポキシ樹脂に埋め込み、転動体の切断面をバフ研磨で鏡面仕上げする。さらに、凹凸を付けるために、3%ピクラール溶液で5秒間腐食した後、スパッタによりナノオーダーのクロム層を表面に被覆して通電性を付与する。そして、電子顕微鏡(SEM)により、切断面を5000倍の倍率で30視野観察する。
【0023】
また、電子顕微鏡による観察では、反射電子線像で膜厚が明瞭に観察できるようにするために、各視野において、横方向に被覆面が横断されるように観察し、縦方向に6分割し、被膜の厚さを5点測定し、これら5点の平均値を求め、この平均値をその視野の被膜の厚さとする。そして、30視野の被膜の厚さの平均値を求めることができる。
続いて、慣らし運転を行った転がり軸受を用いて、温度70℃、湿度90%の湿潤環境下において耐食性を評価した。
【0024】
ここで、実施例として、ZnとCrを軸受鋼の表面に複合的にショットピーニングしたもの(実施例1)、ZnとSnを軸受鋼の表面に複合的にショットピーニングしたもの(実施例2)、ZnとTiを軸受鋼の表面に複合的にショットピーニングしたもの(実施例3)を用意した。また、比較例として、Sn単体のショットピーニング処理を軸受鋼の表面に施したもの(比較例1)、Zn単体のショットピーニング処理を軸受鋼の表面に施したもの(比較例2)、膜厚5μmの無電界ニッケルメッキを軸受鋼の表面に施したもの(比較例3)、膜厚20μmの無電界ニッケルメッキを軸受鋼の表面に施したもの(比較例4)を用意した。
そして、各サンプルについての表面に点錆が生じるまでの時間を、膜厚5μmの無電界ニッケルメッキを軸受鋼の表面に施したものに錆が発生するまでの時間を1とした場合の時間比で評価した。
【0025】
図2は、本発明の一実施例に係る転がり軸受の錆試験結果を比較例とともに示すグラフである。
図2において、膜厚5μmの無電界ニッケルメッキでは、短時間で部分的に素地からの赤錆が見られたのに対し、Zn単体のショットピーニング処理でも防錆性の改善効果が見られた。さらに、ZnとSnを複合的にショットピーニング処理することにより、より一層の防錆性の改善効果が見られた。また、Feより貴な金属としてSnの代わりにCr、Tiを用いた場合には、さらなる防錆性の改善効果が見られた。
【0026】
なお、上述した実施形態では、転動装置の例として深溝玉軸受を例にとって説明したが、転がり軸受の種類は深溝玉軸受に限定されるものではなく、本発明は様々な種類の転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受、自動調心玉軸受、針状ころ軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受、スラスト玉軸受、スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受などに適用してもよい。さらに、本発明は、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置に対して適用することができ、例えば、ボールベアリング、ローラベアリング、ボールねじ装置、リニアガイド装置、ボールスプライン、リニアボールベアリングなどに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る転がり軸受の概略構成について深溝玉軸受を例にとって示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る転がり軸受の錆試験結果を比較例とともに示すグラフである。
【符号の説明】
【0028】
1 内輪
1a〜4a Zn層
1b〜4b Sn層
2 外輪
3 転動体
4 保持器
5 シール材
6 潤滑グリース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転がり軸受を構成する鋼製の母材からなる部品のうち少なくとも一つの部品の表面に鉄より卑な金属被膜がショットピーニングして形成されていることを特徴とする転がり軸受。
【請求項2】
転がり軸受を構成する鋼製の母材からなる部品のうち少なくとも一つの部品の表面に鉄より卑な金属と貴な金属との合金または混合粉末をショットピーニングして形成された被膜を備えることを特徴とする転がり軸受。
【請求項3】
転がり軸受を構成する鋼製の母材からなる部品のうち少なくとも一つの部品の表面にショットピーニングして形成された鉄より卑な金属からなる第一層目被膜と、
前記第一層目被膜上にショットピーニングして形成された鉄より貴な金属からなる第二層目被膜とを備えることを特徴とする転がり軸受。
【請求項4】
前記鉄より卑な金属がAl、Zn、Biのいずれか少なくとも1つを含み、前記鉄より貴な金属がNi、Cr、Cu、Ti、Snのいずれか少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2または3記載の転がり軸受。
【請求項5】
前記被膜全体の厚さが0.1以上8μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の転がり軸受。
【請求項6】
前記被膜全体の厚さが0.5以上6μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の転がり軸受。
【請求項7】
前記被膜全体の厚さが0.5以上5μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の転がり軸受。
【請求項8】
前記母材のディンプルの深さが0.1以上5μm以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の転がり軸受。
【請求項9】
前記母材に形成された被膜の最表面の粗さが0.01以上0.5μmR以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の転がり軸受。
【請求項10】
前記転がり軸受の内部にはグリースが注入されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の転がり軸受。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−192070(P2009−192070A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−36612(P2008−36612)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】