説明

軸受ユニット

【課題】溶液が入った液槽の攪拌装置を構成し、液槽の上方に配置する軸受ユニットとして、潤滑剤の漏れを防止できるようにする。
【解決手段】この軸受ユニットは、2個のステンレス鋼製の転がり軸受1,2と、両軸受の内輪11,21間および外輪12,22間に配置された間座3a,3bと、フランジ41付きのハウジング4と、内筒51、外筒52、および底板53が一体に形成された容器5と、からなる。この軸受ユニットは、液槽の攪拌軸であるプロペラシャフト6に取り付けて使用され、溶液7が入った液槽の上方に配置される。容器5内に潤滑剤10を入れて使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下方向に延びる軸の基端側を回転自在に支持する転がり軸受と、その外輪が内嵌された筒状のハウジングと、を備えた軸受ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
図7は、液槽の攪拌装置の従来例を示す。この攪拌装置は、先端にプロペラ62の付いた攪拌軸(プロペラシャフト)6と、この攪拌軸を回転自在に支持する2個の転がり軸受1,2と、各外輪が内嵌された筒状のハウジング4と、モータMと、モータMの軸と攪拌軸を接続するカップリングCとを備えている。ハウジング4にはフランジ41が一体に形成されている。
この攪拌装置を使用する際には、ハウジング4内に転がり軸受1,2が内嵌され、その内輪に攪拌軸6が嵌合された状態で、軸受ユニット支持部材8の取付穴81にハウジング4を通して、攪拌軸6の先端にあるプロペラ62を液槽71内に入れ、フランジ4を取付穴81の周縁部に載せて固定する。
【0003】
一般に、化粧品や薬液などの溶液が入った液槽の攪拌は、溶液の濃度や温度を均一にする、二種類以上の溶液の混合や反応を均一化・促進化する、空気に触れる液面を絶えず新しくして、溶液が酸化することを防止するといった目的で行われる。そのため、液槽の上方は溶液の蒸気圧が高い状態となる。これに伴って、液槽の上方に存在する軸受ユニットは溶液の蒸気に曝された状態となる。
そのため、例えば図8に示すように、ハウジング4の下端部と攪拌軸6との間にオイルシール15を設け、溶液7の蒸気に曝されないようにしている。また、このようにオイルシール15を設けることで、潤滑剤10が漏れないようにすることができる。
なお、本発明に最も近い従来技術は下記の特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開昭50−108381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図8のように、下端部にオイルシールを設けただけでは、潤滑剤の漏れを完全に防止することはできない。特に、溶液の蒸気が高温の場合、上昇した高温の蒸気がハウジングの下端部、オイルシール、および攪拌軸に至って冷えて結露し、これらの部分が濡れた状態となる。オイルシールは、リップが潤滑剤の膜を介して軸と接触することでシール機能を発揮するが、オイルシールが濡れた状態となると、この潤滑剤のシール膜と軸表面との濡れ性が変化して、シール機能が低下する。その結果、潤滑剤の漏れが生じる。
本発明の課題は、溶液が入った液槽の攪拌装置を構成し、液槽の上方に配置する軸受ユニットとして、潤滑剤が漏れ難いものを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、上下方向に延びる軸の基端側を回転自在に支持する転がり軸受と、その外輪が内嵌された筒状のハウジングと、を備えた軸受ユニットであって、前記転がり軸受の内輪と前記軸との間に、両者と一体に回転するように配置された内筒と、前記ハウジングの外側に所定の隙間を空けて、軸方向下端を前記内筒と揃えて配置された外筒と、前記ハウジングの下端面との間に所定の隙間を空けて配置され、前記内筒と外筒の間を軸方向下端で塞ぐ底板と、からなり、潤滑剤を入れる容器を備えたことを特徴とする軸受ユニットを提供する。
【0006】
この軸受ユニットにおいて、前記容器は、前記軸および内輪と一体に、前記ハウジングに対して相対的に回転する。
本発明の軸受ユニットは、前記容器内に前記転がり軸受が浸漬されるように潤滑剤を入れて使用することで、前記容器内の潤滑剤で転がり軸受が潤滑され、オイルシールを設けなくても潤滑剤が下側に漏れることを防止できる。
【0007】
本発明の軸受ユニットを液槽の攪拌装置に適用し(すなわち、転がり軸受で攪拌軸を支持するとともに、ハウジングを支持部材に固定し)、液槽の上方に存在させた場合、ハウジングの下端部より下側に配置された容器の底板が、液槽から上昇する溶液の蒸気に曝された状態となるため、オイルシールで軸受ユニットの下端を塞いだ場合のように、シール機能が低下して潤滑剤が下側に漏れることがない。
本発明の軸受ユニットにおいて、前記外筒は、上側が窄まるテーパ状部を有することが好ましい。これにより、軸の回転速度が速い場合でも、容器内の潤滑剤が上側から飛び出ることが防止できる。
【0008】
本発明の軸受ユニットは、前記外筒の上端部と前記ハウジングとの間にオイルシールを設けたものであることが好ましい。これにより、軸の回転速度が速い場合でも、容器内の潤滑剤が上側から飛び出ることが防止できる。
本発明の軸受ユニットは、前記容器と前記ハウジングとの間に、容器内に入れた潤滑剤に全体が浸漬される状態でオイルシールを設けたものであることが好ましい。これにより、容器内の潤滑剤の液位を、外筒とハウジングとの間と、軸受内部とで異なるものとすることができる。
【0009】
本発明の軸受ユニットにおいて、前記転がり軸受はステンレス鋼製であることが好ましい。これにより、溶液の蒸気の上昇で錆が発生し易い環境に曝された場合でも、軸受ユニットに組み込む前の転がり軸受に錆が発生することが防止できる。また、容器内に入れる潤滑剤がフッ素系成分を有するグリース(フッ素系基油を含有するフッ素系グリース)や潤滑油(フッ素系オイル)の場合、潤滑剤に浸漬させた転がり軸受に錆が発生し易いが、ステンレス鋼製とすることで錆の発生が防止できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の軸受ユニットによれば、溶液が入った液槽の攪拌装置を構成し、液槽の上方に配置する軸受ユニットとして使用した場合でも、軸受ユニットから潤滑剤が漏れないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
この軸受ユニットは、2個のステンレス鋼製の転がり軸受1,2と、両軸受の内輪11,21間および外輪12,22間に配置された間座3a,3bと、フランジ41付きのハウジング4と、内筒51、外筒52、および底板53が一体に形成された容器5と、からなる。この軸受ユニットは、液槽の攪拌軸であるプロペラシャフト6に取り付けて使用され、溶液7が入った液槽の上方に配置される。図1ではプロペラシャフト6の長さを省略している。
【0012】
ハウジング4の内周面には、上側の転がり軸受1の外輪12が嵌合される上側凹部42aと、上下の外輪12,22間の間座3bおよび下側の転がり軸受2の外輪22が嵌合される下側凹部42bが形成されている。また、フランジ41の下面に、Oリング9を取り付けるための溝41aが形成されている。このフランジ41が、軸受ユニット支持部材8の取付穴81の周縁部に配置される。
【0013】
容器5の内筒51の外周面には、上側の転がり軸受1の内輪11および上下の内輪11,21間の間座3aが嵌合される上側凹部51aと、下側の転がり軸受2の内輪21が嵌合される下側凹部51bが形成されている。内筒51の内周面の上下2カ所に、Oリング8を取り付けるための周溝51cが形成されている。
容器5の底板53は、内筒51の下側凹部51bの下端部51dから外側に、段差を設けて薄いフランジ状に、ハウジング4の外周より外側まで延びている。容器5の外筒52は、この底板53の外周端から立ち上がっている。この外筒52の立ち上がり高さは、下側の転がり軸受2の上側端面より少し下の位置まである。
【0014】
容器5は、底板53とフランジ4の下面との間および外筒52とフランジ4の外周面との間に、それぞれ適度な(回転時に互いに接触しないような)隙間が生じる寸法で形成されている。
この軸受ユニットを使用する際には、容器5の内筒51の上端部を、プロペラシャフト6の基端の肩部(大径部61aと小径部61bの境界角部)に接触させて取り付け、ハウジング4を軸受ユニット支持部材8の取付穴81に通して、プロペラシャフト6の先端にあるプロペラ62を液槽の溶液7内に入れ、フランジ41を取付穴81の周縁部に載せて固定する。この容器5内に、外筒52とハウジング4との間から流動性のある潤滑剤10を入れると、潤滑剤10は下側の転がり軸受2の内部に入り、潤滑剤10の液位は容器5内で一様の高さになる。
【0015】
このように、図1の軸受ユニットは、下側の転がり軸受2がプロペラシャフト6の荷重を受ける構造であるため、下側の転がり軸受2の軌道溝が潤滑剤10に浸漬された状態にしている。
これに対して、第2の実施形態に相当する図2の軸受ユニットは、上側の転がり軸受1がプロペラシャフト6の荷重を受ける構造であるため、上側の転がり軸受1の軌道溝に潤滑剤10を供給する必要がある。そのため、外筒52の高さを、ハウジング4のフランジ41に近い位置までとしている。
【0016】
また、図2の軸受ユニットは、ハウジング4の内周面が図1の軸受ユニットと異なり、上側凹部42aが、上側の転がり軸受1の外輪12と上下の外輪12,22間の間座3bが嵌合される形状で、下側の転がり軸受2の外輪22は内周面42cに嵌合させている。よって、図1の軸受ユニットのように、下側の転がり軸受2の外輪22の端面が下端部43で支持されてはいない。
【0017】
また、内筒51の外周面には、上側の転がり軸受1の内輪11が嵌合される上側凹部51aと、下側の転がり軸受2の内輪21および上下の内輪11,21間の間座3aが嵌合される下側凹部51bが形成されている。
これら以外の部分は図1の軸受ユニットと同じである。
図1および図2の軸受ユニットによれば、液槽から溶液7の蒸気が上昇した場合でも、その蒸気に曝されるのは容器5の底板53であるため、蒸気が直接ハウジング4の下側から潤滑剤10に接触することがない。また、蒸気が潤滑剤10に接触する最初の場所は、外筒52とハウジング4との間の液面であるため、蒸気が結露して生じた溶液が転がり軸受2の潤滑に影響を及ぼすような状態にはならない。
【0018】
また、プロペラシャフト6の回転に伴って、この軸受ユニットの容器5はプロペラシャフト6および内輪11,21と一体に回転し、容器5内の潤滑剤で図1の場合は下側の転がり軸受2が、図2の場合は上下の転がり軸受1,2が潤滑される。その際に、軸受ユニットの下側から潤滑剤が漏れない。
また、転がり軸受1,2は、軸受ユニットに組み込まれる前に溶液7の蒸気の上昇で錆が発生し易い環境に曝されることもあるが、ステンレス鋼製の転がり軸受1,2を使用しているため、軸受ユニットに組み込む前に錆が発生することを防止できる。また、容器内に入れる潤滑剤がフッ素系成分を有するグリースや潤滑油の場合に、転がり軸受に錆が発生することを防止できる。
【0019】
図3は、第3実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
図3の軸受ユニットと図2の軸受ユニットでは、容器5の外筒52の形状と、これに伴うハウジング4の下端部の形状に違いがある。これ以外の点は同じである。
図2の軸受ユニットでは外筒52が底板53から垂直に立ち上がっているが、図3の軸受ユニットでは、先ず、外側斜め上方に延びた後に、内側斜め上方に立ち上がっている。すなわち、容器5の外筒52の軸に沿った断面が、軸方向上側で窄まるテーパ状部52aを有する。このテーパ状部52aと底板53を角部52bが斜めに接続している。
【0020】
テーパ状部52aの開口部52cを、ハウジング4との隙間が僅かな寸法になるように形成している。また、この隙間をラビリンス状に形成すると、さらに良好なシール性能が得られる。そして、潤滑剤がオイルの場合には、この隙間を例えば0.3mm以下にして、ラビリンス長さを2mm以上にすることが好ましい。グリースの場合には、この隙間を例えば0.5mm以下にして、ラビリンス長さを1mm以上にすることが好ましい。
また、この角部52bとの接触を避けるために、ハウジング4の下端部43の厚さを薄くしている。
【0021】
図3の軸受ユニットは図2の軸受ユニットと比較して、プロペラシャフト6の回転速度が速い場合に、容器5内の潤滑剤10が上側から飛び出しにくくなる。
図4は、第4実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
図4の軸受ユニットと図3の軸受ユニットでは、ハウジング4のフランジ41との境界部分の形状に違いがある。図4の軸受ユニットでは、この境界部分の外周面にオイルシール15を取り付ける周溝44を設けて、ハウジング4と容器5の開口部52cとの間をオイルシール15で塞いでいる。また、オイルシール15によるシール面が、容器5の開口部52cとなっている。これ以外の点は同じである。
【0022】
図4の軸受ユニットは図3の軸受ユニットと比較して、プロペラシャフト6の回転速度が速い場合に、容器5内の潤滑剤10が上側から飛び出しにくくなる。
組み立てのし易さの点からは、オイルシール15によるシール面を、図4のように容器5の開口部52c側とした方がよい。回転中に容器5内の潤滑剤10は、遠心力の影響でシール面から遠ざかる向きの力を受けるため、シール効果の点からは、ハウジング4の外周面側とした方がよい。
【0023】
図5は、第5実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
図5の軸受ユニットと図3の軸受ユニットでは、ハウジング4の下端部の形状に違いがある。図5の軸受ユニットでは、ハウジング4の下端面にオイルシール16を取り付ける凹部43を設けて、ハウジング4と容器5の底板53との間にオイルシール16を設けている。また、オイルシール16によるシール面が容器5の底板53となっていて、リップ15aの先端が転がり軸受1,2側に向いている。これ以外の点は同じである。
【0024】
図5の軸受ユニットによれば、オイルシール16を設けたことにより、容器5内の潤滑剤の液位を、軸受内部側で外筒53とハウジング4の間より高くすることができる。これにより、上側軸受1が全て潤滑剤に浸漬された状態にすることができるため、図5の軸受ユニットは図3の軸受ユニットと比較して、潤滑不足が生じる可能性が極めて低くなり、信頼性が向上する。
【0025】
なお、図5の軸受ユニットではハウジング4と容器5の底板53との間にオイルシール16を設けることで、容器5とハウジング4の間に、容器5内に入れた潤滑剤10に全体が浸漬されるようにオイルシール15を設けているが、ハウジング4と容器5の外筒52との間に、オイルシール16を全体が潤滑剤10に浸漬された状態で設けることでも、同じ効果が得られる。
【0026】
図6は、第6実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
図6の軸受ユニットでは、ハウジング4のフランジ41との境界部分の外周面にオイルシール15を取り付ける周溝44を設けて、ハウジング4と容器5の開口部52cとの間をオイルシール15で塞いでいる。オイルシール15によるシール面は容器5の開口部52cとなっている。また、ハウジング4の下端面にオイルシール16を取り付ける凹部43を設けて、ハウジング4と容器5の底板53との間にオイルシール16を設けている。オイルシール16によるシール面は容器5の底板53となっていて、リップ15aの先端が転がり軸受1,2側に向いている。
【0027】
これ以外の点は図3の軸受ユニットと同じである。
図6の軸受ユニットによれば、オイルシール16を設けたことにより、容器5内の潤滑剤の液位を、軸受内部側で外筒53とハウジング4の間より高くすることができる。これにより、上側軸受1が全て潤滑剤に浸漬された状態にすることができる。そのため、図3および図4の軸受ユニットと比較して、潤滑不足が生じる可能性が極めて低くなり、信頼性が向上する。また、オイルシール15を設けたことにより、図3および図5の軸受ユニットと比較して、プロペラシャフト6の回転速度が速い場合に、容器5内の潤滑剤10が上側から飛び出しにくくなる。
【0028】
なお、図6の軸受ユニットではハウジング4と容器5の底板53との間にオイルシール16を設けているが、第5の実施形態の軸受ユニットの場合と同様に、ハウジング4と容器5の外筒52との間に、オイルシール16を全体が潤滑剤に浸漬された状態で設けることでも、同じ効果が得られる。
本発明の効果を確認するため、図1および図2に示す第1および第2実施形態の軸受ユニットと図8の従来例の軸受ユニットを用いて、恒温恒湿槽での回転試験を行った。
【0029】
この回転試験は、各軸受ユニットをダミーシャフトに取り付けて回転させる回転試験であり、上下の転がり軸受1,2として内径15mm×外形35mm×軸方向長さ11mmであるものを用い、下側軸受空間容積の3倍となる量のフッ素系グリースを容器5内(図8ではオイルシール15で下端が塞がれた空間内)に入れ、回転速度を60min-1、純アキシアル荷重を最大接触面圧が2GPaとなるように付与して、温度60℃、湿度80%の条件で行った。
その結果、図8の軸受ユニットでは、総回転数が360万回となった時点でグリースの漏れ出し量が初期注入量の20質量%となったが、図1および図2の軸受ユニットは総回転数が500万回となってもグリースの漏れ出しがなかった。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
【図2】第2実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
【図3】第3実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
【図4】第4実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
【図5】第5実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
【図6】第6実施形態の軸受ユニットを示す断面図である。
【図7】軸受ユニットを適用する攪拌装置の従来例を示す断面図である。
【図8】軸受ユニットの従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1,2 転がり軸受
11,21 内輪
12,22 外輪
3a,3b 間座
4 ハウジング
41 フランジ
41a Oリング取付用の溝
42a ハウジング内周面の上側凹部
42b ハウジング内周面の下側凹部
43 ハウジングの下端部
44 オイルシールを取り付ける周溝
45 オイルシールを取り付ける凹部
5 容器
51 内筒
51a 内筒外周面の上側凹部
51b 内筒外周面の下側凹部
51c Oリング取付用の溝
52 外筒
52a 外筒のテーパ状部
52b 外筒の角部
52c テーパ状部の開口部
53 底板
6 プロペラシャフト
61a プロペラシャフトの大径部
61b プロペラシャフトの小径部
62 プロペラ
7 溶液
71 液槽
9 Oリング
8 軸受ユニット支持部材
81 取付穴
10 潤滑剤
15 オイルシール
15a オイルシールのリップ
16 オイルシール
16a オイルシールのリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる軸の基端側を回転自在に支持する転がり軸受と、その外輪が内嵌された筒状のハウジングと、を備えた軸受ユニットであって、
前記転がり軸受の内輪と前記軸との間に、両者と一体に回転するように配置された内筒と、
前記ハウジングの外側に所定の隙間を空けて、軸方向下端を前記内筒と揃えて配置された外筒と、
前記ハウジングの下端面との間に所定の隙間を空けて配置され、前記内筒と外筒の間を軸方向下端で塞ぐ底板と、
からなり、潤滑剤を入れる容器を備えたことを特徴とする軸受ユニット。
【請求項2】
前記外筒は、上側が窄まるテーパ状部を有する請求項1記載の軸受ユニット。
【請求項3】
前記外筒の上端部と前記ハウジングとの間にオイルシールを設けた請求項1または2記載の軸受ユニット。
【請求項4】
前記容器と前記ハウジングとの間に、容器内に入れた潤滑剤に全体が浸漬される状態でオイルシールを設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の軸受ユニット。
【請求項5】
前記転がり軸受はステンレス鋼製である請求項1〜4のいずれか1項に記載の軸受ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−275068(P2008−275068A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119520(P2007−119520)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】