説明

透明導電性薄膜の形成方法および透明導電性薄膜の形成装置

【課題】エピタキシャル成長した透明導電性薄膜の製造方法と製造装置および結晶性薄膜の多層構造による、新たなフォトエレクトロニクスデバイスを提供する。
【解決手段】真空室中の基板5を300℃〜500℃に加熱し、不活性ガス圧力0.05Pa〜0.3Pa、酸素分圧5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲に制御し、基板に対して高密度プラズマ照射を行うにより、結晶性基板上に薄膜形成材料をエピタキシャル成長させて透明導電性薄膜を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光デバイスや表示デバイスに用いられる透明導電性薄膜の形成方法および透明導電性薄膜の形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透明導電性薄膜(以下、単に、薄膜、導電性薄膜ともいう)としては、各種表示デバイス等に広く用いられているITOの他に、IZO、ZnO、AZO、GZOなどが知られている。これらの薄膜の形成法としては、真空蒸着法やスパッタ法のほか、PLD(Pulsed Laser Deposition)やゾルゲル法など、様々な手法が試みられている。これらの薄膜は一般に酸化物などの2元または3元以上の化合物であり、形成法によって、膜組成や結晶性のほか、電気電導率や光学的な透過性、表面平坦性が大きく変化する。このため、例えば同じITOであっても、適用するデバイスに応じて形成法や条件を変え、必要とする特性を引き出してそれぞれのデバイスに利用している。
【0003】
従来ITO膜の形成法として最も一般的に用いられている方法は、スパッタと真空蒸着である。スパッタは大面積基板に均一に成膜でき、膜質も優れていることから、液晶パネルやタッチパネルなど、表示デバイスで多用されている。一方、LEDなどのように、成膜基板が半導体である場合には、半導体へのダメージの懸念や半導体とのオーミックコンタクトが困難であるなどの理由からスパッタが避けられ、長年にわたって真空蒸着が用いられてきた。しかしながら、蒸着で形成したITO膜は、一般に針状結晶のような不安定な膜になりやすく、デバイスプロセスで薬品耐性が不十分な点や、透過率や平坦性などの薄膜特性についての要求特性を満足できないなどで、他の成膜法に置き換えようとする試みが広く行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第1553959号公報
【特許文献2】特許第1462543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これら、スパッタ、真空蒸着、或いはそのほかのほとんどの成膜手段において、透明導電性薄膜の抵抗率を十分に低減するうえで、成膜中の基板加熱が不可欠である。ITOを例に取れば、基板加熱無しの場合、一般に抵抗率を5x10-4Ωcm以下にすることは極めて困難となる一方で、200〜300℃の基板加熱を行うことで、2x10-4Ωcm程度までに低減することが可能となる。このため、特別に成膜時の加熱に制限を受けるような、例えば100℃程度で損傷を受ける有機ELなどのデバイスに用いる以外には、一般に数100℃の基板加熱で成膜されている。
【0006】
しかしながら、基板加熱を行った場合には多結晶薄膜のそれぞれの結晶粒が大きく成長して表面凹凸が激しくなり、光の散乱などによりデバイス特性上、重大な障害となることがあった。また、表面の凹凸や結晶粒界の影響で抵抗率を十分に低減できないなどの問題もあった。以上のように、これまでは、低い抵抗率と表面平坦性を同時に満足する高品質なITOの成膜手段は無かった。本発明の主要な目的は、十分に低い抵抗率を確保しながら表面平坦性や光学特性に優れた高品質な透明導電性薄膜を得る手法を提供することにある。
【0007】
一方、従来は透明導電性薄膜を500℃以下の低温でエピタキシャル成長する手段は限られており、例えば、GaNのような半導体とITOのような透明導電性薄膜を交互に多層でエピタキシャル成長することは困難であった。本発明の他の目的は、このような結晶性薄膜の多層構造を実現することにより、新たなフォトエレクトロニクスデバイスの提供を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、真空室中に置かれた結晶性基板上に薄膜形成材料をエピタキシャル成長させて透明導電性薄膜を形成する方法であって、薄膜形成中に、前記真空室中に置かれた基板を300℃〜500℃に加熱するとともに、不活性ガス圧力を0.05Pa〜0.3Pa、酸素分圧を5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲に制御し、前記基板に対して高密度プラズマ照射を行うことを特徴する透明導電性薄膜の形成方法である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の透明導電性薄膜の形成方法において、高密度プラズマ照射法としてECRプラズマ流を用いることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、真空室中に置かれた結晶性基板上に薄膜形成材料をエピタキシャル成長させて透明導電性薄膜を形成する装置であって、前記基板を載置して薄膜を形成するための真空室と、薄膜形成中に、前記真空室中に置かれた基板を300℃〜500℃に加熱する手段と、前記真空室内に不活性ガスおよび酸素ガスを導入し、不活性ガス圧力を0.05Pa〜0.3Paとし、酸素分圧を5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲に制御する手段と、前記加熱された基板に対して高密度プラズマ照射を行なう手段とを備えることを特徴する透明導電性薄膜の形成装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の透明導電性薄膜の形成装置において、高密度プラズマ照射法としてECRプラズマ流を用いることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】代表的な固体ソースECRプラズマ成膜装置の断面構造を示す図である。
【図2】基板温度350℃で成膜したITO膜のX線回折パターンを示す図である。
【図3】成膜温度によるITO膜の表面モフォロジー変化を示す図である。
【図4】エピタキシャル成長ITO膜の抵抗率の膜厚依存性を示す図である。
【図5】ITO膜の透過率を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0014】
本発明は、真空室中に置かれた結晶性基板上に薄膜形成材料をエピタキシャル成長させて透明導電性薄膜を形成する方法において、薄膜形成中に、真空室中に置かれた基板を所定の温度で加熱することと、不活性ガス圧力と酸素分圧を所定範囲に制御した状態で、基板に高密度プラズマ照射を行うこととによってエピタキシャル成長させ、低抵抗で表面平坦性や光学特性に優れた透明導電性薄膜を形成することを特徴とする。
【0015】
本実施形態では、この薄膜形成方法の一例として、固体ソース型ECR(Electron Cyclotron Resonance、すなわち電子サイクロトロン共鳴)プラズマ成膜装置を用いたスパッタリング法によりITO膜を形成した。固体ソース型ECRプラズマ成膜装置はこのECR現象を利用してプラズマ流を発生することができる。発生させたプラズマ流の周囲に配置したターゲットに電圧を印加することによりプラズマ中のイオンをターゲットに加速入射させてスパッタリング現象を生ぜしめ、放出したターゲット粒子を近傍に設置した試料基板上に付着させて薄膜を形成する技術は、既に特許化されている(特許文献1および2参照)。
【0016】
まず、本実施形態にかかる薄膜形成方法を実施できる薄膜形成装置として用いることができる固体ソースECRプラズマ装置について説明する。図1は固体ソースECRプラズマ装置の構造を示したものである。同図において、プラズマ生成室1は試料室2に対して傾斜して取り付けられており、プラズマ引出し窓3を介して試料室に繋がっている。何れも大気から隔離された密閉空間である。
【0017】
回転する試料台4に置かれた試料基板5上に薄膜を形成するには、まず、プラズマ生成室1と試料室2を、排気路6を通して真空ポンプ(図示せず)により真空排気した後、基板を回転させながら赤外ランプ型の加熱ヒータ7を作動させて基板加熱を開始する。基板が所定温度に到達したら、ガス導入口8またはガス導入口9からガスを導入して所定の圧力に保持する。
【0018】
次いで、プラズマ生成室1の周囲に置かれた2つの磁気コイル10に電流を流して磁界を発生させた後、矩形導波管11に導かれたマイクロ波12をプラズマ生成室1下部のマイクロ波導入窓13を通して真空側に導入する。これにより、プラズマ生成室1内で電子サイクロトロン共鳴が生じ、ECRプラズマが発生する。
【0019】
プラズマ生成室1で発生したプラズマは、発散磁界に沿ってプラズマ引出し窓3から試料基板5へプラズマ流14として流れ込む。この状態でスパッタ電源15を投入してターゲット16に電圧を印加すると、ECRプラズマ中のイオンがターゲット16に向かって加速を受け、そのイオン衝撃によってターゲット構成原子が真空中に放出される。このときにターゲットに印加するスパッタ電源としては直流(DC)または交流(RF)、DCパルスなどが用いられる。
【0020】
ターゲット16から飛び出した粒子は試料基板5に到達し、基板上に薄膜を形成する。ターゲットの材質としてはあらゆる固体材料が利用でき、代表的なものとして、シリコン、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、炭素、タンタル、モリブデン、タングステンなどのほか、ITOやIZO、STOなどの化合物も用いられる。また、成膜する際にアルゴンやキセノンなどの不活性ガス以外に酸素や窒素などを用いれば、ターゲットが単体金属の場合でもシリコン酸化物やシリコン窒化物、アルミナなどの化合物薄膜を形成することができる。
【0021】
なお、シャッタ17は、通常閉鎖されており、試料基板5に対して所定の時間に亘ってプラズマ照射やスパッタ成膜処理を行う場合に開閉制御される。
【0022】
本実施形態におけるITO成膜では、上述の図1に示す装置において、ターゲット16としてSn組成10%のITOターゲット、また、ガス導入口8、9から導入されるガスとして不活性ガスであるアルゴンと微量の酸素をそれぞれ用いている。本実施形態の薄膜形成装置は、プラズマ成膜時に、300℃から500℃の温度範囲で基板加熱する手段と、不活性ガス圧力0.05Pa〜0.3Pa、酸素分圧5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲に制御する手段とを備え、ECRによる高密度プラズマ流を照射することにより、ITO膜をエピタキシャル成長させ、低い抵抗率のほか、優れた表面平坦性や透過特性をも満足させている。
【0023】
高密度プラズマ照射とは、電子密度1011cm-3程度以上の高密度のプラズマ源を基板に照射することをいう。この高密度のプラズマは、図1で示したECRプラズマ成膜装置を用いたスパッタリング法以外にも、例えば表面波プラズマ、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)などを用いることができる。
【0024】
ITO膜をサファイア基板上にエピタキシャル成長させる条件としては、少なくともプラズマ流照射と基板加熱が必須であるが、更に酸素ガス分圧についても最適な範囲があった。エピタキシャル成長可能な酸素分圧は概略5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲であり、このときの酸素流量範囲は、今回用いた装置では0.2sccm〜0.6sccmであった。アルゴン流量やパワー条件などを変えた場合には、最適酸素流量も0.1sccmオーダーで変化するので、それぞれの条件に対して酸素流量を精密に決定する必要がある。
【0025】
基板加熱は300℃〜400℃程度の高温側の方がエピタキシャル成長し易い傾向が見られたが、200℃程度の低温でもマイクロ波パワーを大きくするなどによりエピタキシャル成長する条件があった。ただし、基板加熱を行わない場合にはエピタキシャル成長はできなかった。
【0026】
また、高密度イオン照射のためには、成膜圧力を所定の値に設定することも好ましい。成膜圧力は主としてAr流量で決定される。たとえば、0.05〜0.3Pa程度になるようにAr流量を設定した場合は、この全範囲でエピタキシャル成長可能であった。その他、ターゲット電力、コイル電流などの条件についてはそれほど大きな依存性は見られなかった。
【0027】
一方、サファイア基板にITO膜を直接エピタキシャル成長させるだけでなく、サファイア基板上にMOCVD法を用いて予めGaN膜をエピタキシャル成長させた基板を用い、その上にITOを成膜したところ、やはりエピタキシャル成長することが確認された。すなわち、ITOがGaN基板上にも成長することが実験的に確認された。ただし、ITOの面方位は{100}でなく{111}を示し、方位は異なっていた。膜成長のスタート時点では下地結晶の格子状数に依存して面方位が変わるものと考えられるが、エピタキシャル成長可能な成膜条件はほぼ同じであった。ITOのエピタキシャル成長は、そのほかにYSZ単結晶基板などでも確認されており、格子定数が近い結晶であればその他多くの基板を用いることができる。
【実施例1】
【0028】
本発明の実施例1として、図1の装置を用いて本発明の方法でITO膜の成膜をおこなった。基板加熱温度を無加熱から350℃まで可変し、マイクロ波12の電力800W、ターゲット16に印加するスパッタ電力500W、アルゴンガス流量40sccm、酸素ガス流量0.5sccm、2つの磁気コイルの電流26A、基板回転15rpmとした。なお、アルゴンガス、酸素ガスとも、ガス導入口8から導入した。このときの成膜圧力は0.15Pa、酸素分圧は1.3x10-3Paであった。試料基板5としては、直径6インチのSUS円板にSiウエハとサファイアウエハとをセットしたものを用いた。成膜するITOの膜厚は成膜時間を変えることで調整した。
【0029】
成膜した試料について、Siウエハ上に形成したITO膜では、ヘリウム‐ネオンレーザを照射して、エリプソメトリにより膜厚及び屈折率を測定した。またサファイア基板については、X線回折のほか、四探針法による抵抗率ρの測定、AFMを用いた表面モフォロジーの観察及び平均荒さRaの測定を行った。
【0030】
図2は、350℃で成膜したITO膜のX線回折パターンである。図2に示すように、ITOの強いピークは立方晶の{100}系列のみであり、他の面方位は観察されなかった。さらに、(222)面のφスキャンを行ったところ12回対称性を示したことから、サファイア基板上に3ドメインでエピタキシャル成長していることが確認された。一方、図示しないが、基板温度250℃以下のITO膜は{100}系列以外のピークも観察され、何れも多結晶状であることが分かった。
【0031】
図3は、成膜温度によるITO膜の表面モフォロジーの変化を説明する図である。図3において、(a)は基板加熱なしで成膜したITO膜、(b)は基板加熱温度150℃で成膜したITO膜、(c)は基板加熱温度250℃で成膜したITO膜、(d)は基板加熱温度350℃で成膜したITO膜のそれぞれの表面状態を示している。(a)、(b)、(c)に示すように低温では多結晶状の凹凸の激しい膜となっている。一方で、(d)に示すように350℃で成膜したITO膜は極めて平坦なエピタキシャル膜で、明確な結晶粒界が観察されなかった。また、ITO膜の抵抗率ρと平均粗さRaの測定結果については、(a)のITO膜はρ=4.2x10-4Ωcm、Ra=0.92nmであり、(b)のITO膜はρ=2.6x10-4Ωcm、Ra=3.0nmであり、(c)のITO膜はρ=1.9x10-4Ωcm、Ra=4.5nmであり、(d)のITO膜はρ=1.4x10-4Ωcm、Ra=0.48nmであった。すなわち、多結晶膜(a、b、c)ではRaが数nm程度と大きいのに対し、エピタキシャル膜(d)では0.48nmと低い値であった。抵抗率は基板温度が高くなるに従って低下し、エピタキシャル膜では1.4x10-4Ωcmであった。
【0032】
エピタキシャル成長条件を用いて、成膜時間を変えて異なる膜厚のITO膜を形成し、抵抗率を測定した結果を図4に示す。通常のITO膜は膜厚が薄くなるに従って抵抗率が高くなるのが一般的であるのに対し、図4に示すように、エピタキシャルITO膜では、膜厚が10nm程度と極めて薄くなるまで抵抗率の上昇が見られなかった。これは、結晶粒界での電子の散乱が無いためと考えられる。
【0033】
本実施例で作成したITO膜は、電気的な特性のほか、光学的な特性についても従来に無い優れた特性が確認された。図5は、ITO膜の透過率について、従来の多結晶膜とエピタキシャル膜を比較した結果である。aがエピタキシャル膜の透過率を示し、bが多結晶ITO膜の透過率を示している。エピタキシャル膜では、透過波長が短波長側に伸びており、紫外光でも優れた透過性を示すことが明らかとなった。
【0034】
以上述べたように、本願発明によるエピタキシャルITO膜は、従来のITO膜よりも優れた特性を示しており、LEDなどのデバイスを実現する上で極めて有用な技術と考えられる。
【0035】
以上の実施形態では、導電性薄膜としてITOを例に挙げて説明したが、透明導電性薄膜としてはITOだけでなく、IZOやAZO、GZOなどの3元化合物のほか、ZnOなどの酸化物薄膜でも基板との格子常数が近い場合には同様の効果が得られる。また、本実施例ではECRプラズマ成膜を用いたが、高密度プラズマとしてはヘリコンや表面波でも同様であり、アンバランスマグネトロンスパッタやイオンビームデポジションなどでも実施可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 プラズマ生成室
2 試料室
3 プラズマ引出し窓
4 試料台
5 試料基板
6 排気路
7 基板加熱ヒータ
8、9 ガス導入口
10 磁気コイル
11 矩形導波管
12 マイクロ波
13 マイクロ波導入窓
14 プラズマ流
15 スパッタ電源
16 ターゲット
17 シャッタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空室中に置かれた結晶性基板上に薄膜形成材料をエピタキシャル成長させて透明導電性薄膜を形成する方法であって、薄膜形成中に、前記真空室中に置かれた基板を300℃〜500℃に加熱するとともに、不活性ガス圧力を0.05Pa〜0.3Pa、酸素分圧を5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲に制御し、前記基板に対して高密度プラズマ照射を行うことを特徴する透明導電性薄膜の形成方法。
【請求項2】
高密度プラズマ照射法としてECRプラズマ流を用いることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性薄膜の形成方法。
【請求項3】
真空室中に置かれた結晶性基板上に薄膜形成材料をエピタキシャル成長させて透明導電性薄膜を形成する装置であって、
前記基板を載置して薄膜を形成するための真空室と、
薄膜形成中に、前記真空室中に置かれた基板を300℃〜500℃に加熱する手段と、
前記真空室内に不活性ガスおよび酸素ガスを導入し、不活性ガス圧力を0.05Pa〜0.3Paとし、酸素分圧を5x10-4Pa〜1.5x10-3Paの範囲に制御する手段と、
前記加熱された基板に対して高密度プラズマ照射を行なう手段とを備えることを特徴する透明導電性薄膜の形成装置。
【請求項4】
高密度プラズマ照射法としてECRプラズマ流を用いることを特徴とする請求項3に記載の透明導電性薄膜の形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−25996(P2012−25996A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164911(P2010−164911)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(507204718)エム・イー・エス・アフティ株式会社 (5)
【Fターム(参考)】