説明

通信ナビゲーションシステム及び方法、クライアント、サーバ及びこれらの制御方法並びにプログラム

【課題】サーバとシンクライアントとの間の通信速度が低下しても、画面表示を乱すことなく道案内を継続できる通信ナビゲーションシステム及び方法、クライアント、サーバ及びこれらの制御方法並びにプログラムを提供する。
【解決手段】クライアント20は、無線通信の通信速度を監視する通信速度測定部28と、無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、サーバに通知する制御部23とを有し、サーバ10は、クライアント20から通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図を用いた案内画面をナビエンジン12で生成し、クライアント20に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までの道順を案内する通信ナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
目的地までの道順を案内するナビゲーション装置は、車載用や手持ち用などが普及している。
【0003】
これまでのナビゲーション装置は、任意の記憶媒体(HDD、DVD、CDなど)に格納された地図データ及び道路データと、それらのデータを用いて案内情報を生成するナビゲーションエンジン(以下、ナビエンジン)とを備えたナビゲーションアプリケーションを備えている。
【0004】
しかし、ナビゲーション装置は、移動しながら使用する装置であるため、装置の小型化・軽量化が当然要求される。このため、全国津々浦々の詳細な地図を地図データとして装置内に格納しておくことには困難を伴う。
【0005】
また、新しい道路が開通したり、それまで使用されていた道路が廃道化したような場合には、地図データや道路データを更新しなければ正確な道案内を行えないが、そのためには最新の地図データや道路データが格納されたメディアを購入したり、HDDのデータの書き換えをメーカに依頼する必要があった。
【0006】
近年、無線通信環境が整備されたため、無線通信でもデータを高速にやりとりすることが可能となった。
【0007】
このため、シンクライアントを用いたサーバ・クライアントモデルを採用し、サーバ側にナビゲーションアプリケーションの機能を持たせておき、クライアント側が現在位置の情報を無線通信でサーバへ送ることにより、現在位置の近辺の地図、案内するルート、現在位置と言った情報をサーバから無線通信で受け取って表示する通信ナビゲーションシステムが特許文献1に提案されている。
【0008】
この通信ナビゲーションシステムでは、一般的なナビゲーション装置と同様に、現在位置表示用のアイコンの位置を一定とし、地図をスクロールさせて表示することで、旧来のナビゲーション装置と変わらない操作感を実現している。
すなわち、図14に示すように、案内画面は、自己位置プレーン上に表示される自己位置アイコンと、地図プレーン上に表示される地図画像のデータと、道路プレーン上に表示される道路情報とを重ね合わせたものとして生成され、クライアントの移動に伴って、地図プレーンや道路プレーン上の情報が随時更新されていく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−121445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、無線通信は環境によって通信速度が大きく変動する。このため、特許文献1に開示される発明は、クライアントの通信速度が低下した状態では、クライアントがサーバから地図データを取得するのに多くの時間を要することとなる。
【0011】
携帯電話端末向けのナビゲーションサービスのように、クライアントへ転送する地図データが小さい場合には通信速度の低下の影響は小さいが、視認性を高めるためにはディスプレイの大型化は必須であり、サーバからクライアントへ転送する地図データの容量も大きくせざるを得ない。
【0012】
このため、通信速度が低下した状況では、地図のスクロールが追いつかず表示が乱れてしまう(すでに通過した場所の地図上での案内画面を表示してしまう)ことがあり、正常に案内できなかった。
【0013】
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、サーバとシンクライアントとの間の通信速度が低下しても、画面表示を乱すことなく道案内を継続できる通信ナビゲーションシステム及び方法、クライアント、サーバ及びこれらの制御方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントと、ネットワークに接続され、地図データ及び道路データを格納したサーバとを有し、クライアントが自身の位置情報をサーバに通知し、サーバにおいて地図データ及び道路データ並びに位置情報を基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面をクライアントに転送して表示させる通信ナビゲーションシステムであって、クライアントは、無線通信の通信速度を監視する手段と、無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、サーバに通知する手段とを有し、サーバは、クライアントから通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面をクライアントに表示させることを特徴とする通信ナビゲーションシステムを提供するものである。
【0015】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、無線通信によりネットワークに接続可能であり、地図データ及び道路データを格納したサーバに対して自身の位置情報を通知し、サーバにおいて地図データ及び道路データ並びに位置情報を基に生成された目的地までのルートを案内する案内画面をネットワークを介して受信し、表示するクライアントであって、無線通信の通信速度を監視する手段と、無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、サーバに通知する手段とを有することを特徴とするクライアントを提供するものである。
【0016】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントから通知された位置情報と、自装置に格納されている地図データ及び道路データとを基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面をクライアントに転送して表示させるサーバであって、クライアントから通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面をクライアントに表示させることを特徴とするサーバを提供するものである。
【0017】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第4の態様として、無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントと、ネットワークに接続され、地図データ及び道路データを格納したサーバとを有し、クライアントが自身の位置情報をサーバに通知し、サーバにおいて地図データ及び道路データ並びに位置情報を基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面をクライアントに転送して表示させるシステムを用いた通信ナビゲーション方法であって、クライアントは、無線通信の通信速度を監視して、無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合にはサーバに通知し、サーバは、クライアントから通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面をクライアントに表示させることを特徴とする通信ナビゲーション方法を提供するものである。
【0018】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第5の態様として、無線通信によりネットワークに接続可能であり、地図データ及び道路データを格納したサーバに対して自身の位置情報を通知し、サーバにおいてデータ及び道路データ並びに位置情報を基に生成された目的地までのルートを案内する案内画面をネットワークを介して受信し、表示するクライアントの制御方法であって、無線通信の通信速度を監視し、無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、サーバに通知することを特徴とするクライアントの制御方法を提供するものである。
【0019】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第6の態様として、無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントから通知された位置情報と、自装置に格納されている地図データ及び道路データとを基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面をクライアントに転送して表示させるサーバの制御方法であって、クライアントから通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面をクライアントに表示させることを特徴とするサーバの制御方法を提供するものである。
【0020】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第7の態様として、上記本発明の第5の態様に係るクライアントの制御方法をクライアントのコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラムを提供するものである。
【0021】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第8の態様として、上記本発明の第6の態様に係るサーバの制御方法をサーバのコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラムを提供するものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、サーバとシンクライアントとの間の通信速度が低下しても、画面表示を乱すことなく道案内を継続できる通信ナビゲーションシステム及び方法、クライアント、サーバ及びこれらの制御方法並びにプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を好適に実施した第1の実施形態に係る通信ナビゲーションシステムの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る通信ナビゲーションシステムのサーバの構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る通信ナビゲーションシステムのクライアントの構成を示す図である。
【図4】非ルート案内時の通信ナビゲーションシステムの動作の流れを示す図である。
【図5】ルート案内時の通信ナビゲーションシステムの動作の流れを示す図である。
【図6】クライアントが自身の移動速度に応じて通信速度の低下の判断の基準を変更する動作の流れを示す図である。
【図7】本発明を好適に実施した第2の実施形態に係る通信ナビゲーションシステムのサーバの構成を示す図である。
【図8】第2の実施形態に係る通信ナビゲーションシステムのクライアントの構成を示す図である。
【図9】ルート案内開始時のサーバの動作の流れを示す図である。
【図10】ルート案内開始時のクライアントの動作の流れを示す図である。
【図11】ルート案内時の通信ナビゲーションシステムの動作の流れを示す図である。
【図12】本発明を好適に実施した第3の実施形態に係る通信ナビゲーションシステムのクライアントの構成を示す図である。
【図13】ルート案内時の通信ナビゲーションシステムの動作の流れを示す図である。
【図14】案内画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
〔第1の実施形態〕
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る通信ナビゲーションシステムの構成を示す。
この通信ナビゲーションシステムは、サーバ10とクライアント20とがネットワーク40を介して接続された構成である。なお、クライアント20は無線通信によってネットワーク40に接続されている。
【0025】
図2に、サーバ10の構成を示す。サーバ10は、受信部11、ナビエンジン12、地図データ・道路データ格納部13、出力データ生成部14、データ圧縮部15及び送信部16を有する。
受信部11は、クライアント20から送られてくる位置情報や、操作入力部29を介して入力された操作情報を受信する。ナビエンジン12は、クライアント20の位置情報と、地図データ・道路データ格納部13に格納されている地図データ・道路データとに基づいてクライアント20が表示部26aにおいて表示可能な解像度で案内情報を生成し、出力データ生成部14へ出力する。案内情報としては、現在位置及びその周囲の地図並びに案内する経路を視覚的に示す案内画面と、進行方向をどちらに変えるかや、進行方向を変える場所までの距離を音声として通知する音声案内とがある。図14に示したように、案内画面は、自己位置プレーン上に表示される自己位置アイコンと、地図プレーン上に表示される地図画像のデータと、道路プレーン上に表示される道路情報とが重ね合わされた一つの画面データとして生成される。また、音声案内のデータは、音声データとしてではなく、テキストデータとして生成される。また、案内をしていない時にはクライアントの現在地の近傍の地図データを地図データ・道路データ格納部13から取得して出力データ生成部14へ出力する。出力データ生成部14は、クライアント20へ前回送信したデータとナビエンジン12から入力されたデータとの差分データを生成する。データ圧縮部15は、出力生成部14が生成した差分データに圧縮処理を施してデータ量を削減する。送信部16は、クライアント20へ送信するデータをネットワーク40へ出力する。
【0026】
図3にクライアント20の構成を示す。クライアント20は、受信部21、データ伸張部22、制御部23、GPSアンテナ24、GPS受信部25、表示部26a、音声出力部26b、音声読み上げ部27、通信速度測定部28、操作入力部29及び送信部30を有する。
受信部21は、サーバ10からの情報を無線通信でネットワーク40にアクセスすることによって受信する。データ伸張部21は、受信部21が受信した案内情報の圧縮されているデータを伸張する。制御部23は、データ伸張部21が伸張した案内情報を表示部26aへ出力したり、GPS受信部25から入力されたGPS情報(現在位置情報)を送信部30へ出力するなどの処理を行う。GPSアンテナ24は、GPS衛星から発せられるGPS無線信号を電気信号に変換する。GPS受信部25は、GPS信号を解析してGPS情報を生成する。音声読み上げ部27は、制御部23内に設けられており、音声案内用のテキストデータを音声データに変換して音声出力部26bへ出力する。通信速度測定部28は、受信部21の通信速度を監視し、制御部23に通知する。通信速度測定部28が通信速度を監視する方法としては、所定時間内に受信したデータ量から算出する方法や、送信部30からpingを実行してその応答時間から算出する方法などを適用可能であるが、特定の方法に限定されることはない。操作入力部29は、クライアント20のユーザが操作を行うための入力インタフェースである。送信部30は、GPS情報や操作入力部29を介して行われた操作の情報などの情報を、無線通信によってネットワーク40を介してサーバ10へ送信する。
【0027】
本実施形態に係る通信ナビゲーションシステムの動作について説明する。
【0028】
<非案内時の動作>
まず、ルート案内をしていない状態(非案内時)での動作について図1を用いて説明する。
非案内時は、制御部23は、GPS受信部25から受け取るGPS情報の変化量として現れるクライアント20の移動速度と、表示部26aに現在表示されている地図の縮尺とに基づいて、現在の移動速度でも途切れることなく表示を続けるのに必要な通信速度(必要通信速度)を算出する。
そして、通信速度測定部28から入力される通信速度と算出した必要通信速度とを比較し、現在の通信速度の方が低速である場合には、現在の通信速度でも途切れることなく表示可能な縮尺に変更する要求を、サーバ10へ送信部30を介して送信する。すなわち、広域表示にすると詳細表示に比べ、同じ移動量でも地図のスクロール量を減らすことができるため、制御部23は、より広域の地図に変更する要求を送信部30を介してサーバ10へ送信する。
【0029】
サーバ10は、クライアント20からの縮尺変更の要求を、受信部11を介してナビエンジン12で受け取る。ナビエンジン12は、地図データ・道路データ格納部13から要求された縮尺の地図画像のデータを取得し、クライアント20に表示させる現在位置周辺の部分を切り出して出力データ生成部14へ出力する。出力データ生成部14は、現在位置周辺の地図画像(ナビエンジン12によって生成された画面をキャプチャした画像)のデータをデータ圧縮部15へ出力し、送信部16からネットワーク40を介してクライアント20へ送信する。
【0030】
また、ナビエンジン12は、これ以降は、通信速度が回復したことをクライアント20から通知されるまでは、現在の通信速度でクライアント20が表示可能な縮尺の地図よりも詳細な地図へ切り替えるための操作情報が操作入力部29から送られてきたとしても、これをキャンセルする。なお、操作入力部29がタッチパネルを用いて表示部26a上に実現される場合には、縮尺の切替用のボタンを非表示とするようにしても良い。
【0031】
クライアント20は、サーバ10から送られてきた現在位置周辺の地図画像のデータを受信部21で受信し、データ伸張部22で伸張する。制御部23は現在位置周辺の地図を、表示部26aに表示させる。
【0032】
以上の動作により、クライアント20の通信速度が低下した場合には、現在の移動速度でも途切れることなく表示を続けられる縮尺の地図(広域の地図)を表示するように切り替えるため、地図の書き換え頻度が少なくなり、地図の書き換えが追いつかなくなることはない。
【0033】
<ルート案内時の動作>
次に、ルート案内時の動作について説明する。
通信速度が低下していない状態では、特許文献1に記載の発明などと同様である。すなわち、クライアント20では、GPSアンテナ24及びGPS受信部25を用いて制御部23が取得したGPS情報を、送信部30からネットワーク40を介して定期的にサーバ10へ送信する。サーバ10は、クライアント20からのGPS情報を受信部11で受信し、ナビエンジン12が、現在位置が所定の位置(例えば表示部26aの画面中央)となるように地図データ・道路データ格納部13に格納されている地図データを基に地図画像を切り出し、これを用いて案内画面のデータを生成する。ナビエンジン12が生成した案内画面のデータは、出力データ生成部14、データ圧縮部15及び送信部16を用いて、ネットワーク40を介してクライアント20へ送信される。
クライアント20の制御部23はこの案内画面のデータを受信部21及びデータ伸張部22を介して受け取り、表示部26aに表示させる。
【0034】
通信速度が低下した状態での動作について、図5を用いて説明する。
通信速度が所定の速度を下回ると(ステップS201/Yes)、制御部23は縮尺変更の要求を送信部30からネットワーク40を介してサーバ10へ送信する(ステップS202)。
【0035】
サーバ10は、受信部11でサーバ20からの縮尺変更の要求を受信する。ナビエンジン12は案内するルートを目的地まで一画面内で表示可能な縮尺の地図画像のデータを地図データ・道路データ格納部13から取得し、ルート全体を収めた地図画像を切り出し(ステップS203)、その地図上で現在位置を表示する案内画面を生成して出力データ生成部14へ出力する(ステップS204)。出力データ生成部14は、クライアント20へ送信する差分情報を生成し、データ生成部15で圧縮した後に送信部16からネットワーク40を介してクライアント20へ送信する(ステップS205)。
【0036】
制御部23は、サーバ10から受信したルート全体を収めた地図上で現在位置を表示する案内画面を表示部26aに表示させる(ステップS206)。ルート全体を収めた地図上で現在位置を表示するため、案内されたルートに沿って移動する限り現在位置が変化しても地図の書き換えを行う必要がない。
【0037】
その後制御部23は、通信速度を監視する。通信速度が所定の速度以上に回復すると(ステップS207)、制御部23はその旨を、送信部30からネットワーク40を介してサーバ10へ通知する(ステップS208)。
【0038】
ナビエンジン12は、クライアント20から通信速度が回復したことを通知されると、元の縮尺の地図画像のデータを地図データ・道路データ格納部13から取得し、現在位置が所定の位置となるように地図データから地図を切り出し(ステップS209)、これを用いて案内画面のデータを生成する(ステップS210)。そして、出力データ生成部14、データ圧縮部15及び送信部16を用いてクライアント20へ送信する(ステップS211)。
【0039】
クライアント20の制御部23はこの案内画面のデータを受信部21及びデータ伸張部22を介して受け取り、表示部26aに表示させる(ステップS212)。
【0040】
このように、クライアントの通信速度が所定の速度を下回った場合には、サーバに縮尺の変更を要求することで、自己位置プレーン上の自己位置アイコンのみを書き換えてルート案内を行う。これにより、通信速度の低下中に地図の書き換えを行う必要が無くなるため、クライアントの通信速度が低下した場合でも、地図の書き換えが追いつかずに表示が乱れてしまうことがなくなる。
【0041】
なお、クライアント20の制御部23が地図の縮尺の変更をサーバ10に要求したり、通信速度の回復を通知するのに先立ってクライアント20の移動速度を考慮するようにしても良い。換言すると、制御部23が地図の縮尺の変更をサーバ10に要求する閾値となる通信速度を、クライアント20の移動速度に応じて段階的又は連続的に変更しても良い。クライアント20が低速で移動している場合には、表示部26aに表示される案内画面内の地図は前回の案内画面内の地図と大きく変わらないため、出力データ生成部14で生成される差分データのデータ量は小さくなる。逆に、クライアント20が高速で移動している場合には、表示部26aに表示される案内画面内の地図は、前回の案内画面内の地図と大きく異なるため、出力データ生成部14で生成される差分データのデータ量は大きくなる。従って、制御部23は、クライアント20が高速で移動している時ほど、通信速度が少し低下しただけでも縮尺の変更を要求することが好ましい。
この場合には、図6に示す処理を図5の処理と並行して行い、ステップS201やステップS207では現在の移動速度に応じた所定の通信速度を閾値として判断すればよい。
【0042】
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る通信ナビゲーションシステムの構成は第1の実施形態と同様であり、サーバ10とクライアント20とがネットワーク40を介して接続された構成である。
図7に、本実施形態に係るサーバ10の構成を示す。第1の実施形態とほぼ同様の構成であるが、記憶部18をさらに有する。記憶部18は、ルート全体を収めた地図画像のデータが記憶される。
【0043】
図8に、クライアント20の構成を示す。クライアント20は、記憶部31を更に有する。クライアント20は、サーバ10から受信した地図画像のデータのうち、フラグによって指定されている特定の画面のデータを記憶部31に記憶し、フラグ付きの画面データを格納したことをサーバ10に通知する。
【0044】
本実施形態に係る通信ナビゲーションシステムの動作について説明する。非案内時の動作は第1の実施形態と同様である。
まず、ナビゲーション開始時の動作について説明する。
図9に、ルート案内開始時のサーバの動作の流れを示す。ナビエンジン12は、ルート探索を完了すると(ステップS301)、クライアント20での目的地設定操作時に使用されていた地図と同縮尺かつ表示部26aの一画面分の地図にルート全体を表示可能であるか否かを判断する(ステップS302)。表示部26aの一画面分の大きさの地図上にルート全体を描画できない場合は(ステップS303/No)、その縮尺で表示部26aの一画面分の大きさの地図画像のデータをクライアント20へ出力した後(ステップS303)、ナビエンジン12はより広域の縮尺の地図画像(表示部26aの一画面分の大きさにより広範囲を表示する地図画像)のデータを地図データ・道路データ格納部13から取得する(ステップS304)。
【0045】
表示部26aの一画面分の地図にルート全体を描画できる場合は(ステップS302/Yes)、ナビエンジン12は、その縮尺を記憶するとともに、その地図を出力データ生成部14に出力する際に、ルート全体が描画できる旨のフラグを付加して出力データ生成部14に通知する(ステップS305)。出力データ生成部14は、ナビエンジン12からのこの通知を受けると、その地図画像のデータを記憶部18に格納する。そして、出力データ生成部14は、その地図画像のデータをデータ生成部15で圧縮した後に送信部16からネットワーク40を介してクライアント20へ送信する(ステップS306)。その後、クライアント20から受信通知が送られて来るのを待ち合わせる。
【0046】
なお、所定の縮尺まで拡大してもルート全体を一画面に描画できない場合には、それ以上の縮尺の拡大は行わないようにしても良い。
【0047】
図10に、ルート案内開始時のクライアントの動作の流れを示す。クライアント20では、制御部23は、サーバ10から送られてくる地図画像のデータを受信すると(ステップS401)、それを表示部26aに表示させるとともに(ステップS402)、フラグが付加されていたか確認する(ステップS403)。フラグが付加されていた場合には(ステップS403/Yes)、受信した地図画像のデータを記憶部31に格納し(ステップS404)、受信通知をサーバ10へ送信する(ステップS405)。
【0048】
サーバ10がクライアント20からの受信通知を受け取ったら(ステップS307)、ナビエンジン12は元の縮尺の地図での案内画面のデータを生成する。その後、生成した案内画面のデータを出力データ生成部14へ出力し、ルート案内を開始する(ステップS308)。
【0049】
次に、通信速度低下時の動作について説明する。
図11に、通信速度低下時の通信ナビゲーションシステムの動作の流れを示す。通信速度が所定の速度を下回ると(ステップS501/Yes)、制御部23は、通信速度が低下したことをネットワーク40を介してサーバ10に通知する(ステップS502)。また、制御部23は記憶部31に格納した地図画像のデータを読み出し(ステップS503)、これを表示部26aに表示させる(ステップS504)。
【0050】
サーバ10は、通信速度が低下したことをクライアント20から通知されると、案内開始時に記憶した縮尺と同じ縮尺の地図画像のデータを地図データ・道路データ格納部13から取得し(ステップS505)、案内画面のデータを生成し、そのデータを出力データ生成部14に出力する(ステップS506)。
出力データ生成部14は、ナビエンジン12から入力されたデータと記憶部18に記憶した地図データとの差分を抽出し(ステップS507)、差分データをデータ圧縮部15に出力し、データ生成部15で圧縮した後に送信部16からネットワーク40を介してクライアント20へ送信する(ステップS508)。クライアント20は、サーバ10から受信した差分データと記憶部31に記憶させた地図データとに基づいて案内画面を表示部26aに表示させる(ステップS509)。
【0051】
その後、第1の実施形態と同様に制御部23がクライアント20の通信速度を監視し(ステップS509)、通信速度が回復したら元の縮尺の地図を用いた案内を行う(ステップS511)。
【0052】
このように、本実施形態においては、クライアントの通信速度が低下した際に用いる案内画面のデータを予めサーバとクライアントにそれぞれ格納しておくため、通信速度が低下した場合でも、縮尺の切替をスムーズに行えると共に、同一データからの差分データのみを送信すれば良いため、送信するデータを非常に小さくできる。
【0053】
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。
通信ナビゲーションシステム全体としては、上記第1、第2の実施形態と同様であり、サーバ10とクライアント20とがネットワーク40を介して接続された構成である。
サーバ10の構成は第2の実施形態と同様である。図12に本実施形態のクライアント20の構成を示す。クライアント20は、第2の実施形態とほぼ同様の構成であるが、自己位置アイコン制御部32及び道路データ格納部33をさらに有する。
【0054】
本実施形態に係る通信ナビゲーションシステムの動作について説明する。非案内時の動作は第1の実施形態と同様である。また、案内開始時の動作は第2の実施形態と同様である。
【0055】
通信速度低下時の動作について説明する。図13に、通信速度低下時の動作の流れを示す。通信速度が所定の速度を下回ると(ステップS601/Yes)、通信速度が低下したことをネットワーク40を介してサーバ10に通知する(ステップS602)。また、制御部23は、制御部23は記憶部31に格納した地図画像のデータ及び道路データ格納部33に格納されている道路データを読み出し(ステップS603)、GPS受信部25から入力されるGPS情報を基に案内画面を生成し(ステップS604)、これを表示部26aに表示させる(ステップS605)。すなわち、記憶部31にデータを格納した地図の上に、道路データ格納部33に格納されている道路データと、自己位置アイコン制御部32が生成する自己位置アイコンとを表示させることにより案内画面を生成する。
また、制御部23は、通信速度が低下中であることを表すメッセージを表示部26aに表示又は音声出力部26bから出力することにより、表示部26aにGUIとしてボタン等が表示されていても使用できない状態であることをユーザに通知する。
【0056】
サーバ10は、通信速度が低下したことをクライアント20から通知されると、地図画像を用いた案内画面の送信を停止し、音声案内のデータのみを出力データ生成部14に出力する(ステップS606)。なお、ナビエンジン12は、案内画面を用いた案内をいつでも再開できるように、案内画面の生成は継続する。
出力データ生成部14は、ナビエンジン12から入力された音声案内のデータをデータ圧縮部15に出力し、データ生成部15で圧縮した後に送信部16からネットワーク40を介してクライアント20へ送信する(ステップS607)。
クライアント20において、受信部21で受信された音声案内の圧縮データは、第1の実施形態と同様に、データ伸張部22で伸張され、音声読み上げ部27において音声データに変換された後、音声出力部26bから出力される。
【0057】
その後、第1の実施形態と同様に制御部23がクライアント20の通信速度を監視し、通信速度が回復したらその旨をサーバへ通知する。ナビエンジン12はクライアント20からの通知を受けると、地図データを用いた案内画面の作成を再開し、出力データ生成部14、データ圧縮部15及び送信部16を用いてネットワーク40を介してクライアント20へ送信する。クライアント20は、サーバ10から案内画面のデータを受信すると、表示部26aに表示させ、通常の案内の動作に戻る。
【0058】
本実施形態においては、クライアントの通信速度が低下した場合には、クライアントが自装置内で案内画面のデータを生成するため、クライアント20の通信速度が極端に低くなったり、完全に通信が切断された場合でもルート案内を継続できる。
【0059】
なお、上記各実施形態は、本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されることはない。
例えば、上記各実施形態においては、ナビエンジンが音声案内をテキストデータとして生成し、クライアント側でテキスト読み上げ処理を実行する場合を例としたが、クライアントに音声案内の部品となる音声データを格納しておき、ナビエンジンはそれらの部品をどのようにつなげるかを示す情報を音声案内として出力するようにしても良い。具体的には、クライアントに「200m先」、「ガソリンスタンドの前」、「左方向」という音声データをつなげて音声出力部から出力させることで、「200m先のガソリンスタンドの前で左折する。」という案内を行える。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0060】
10 サーバ
11、21 受信部
12 ナビエンジン
13 地図データ・道路データ格納部
14 出力データ生成部
15 データ圧縮部
16、30 送信部
18、31 記憶部
20 クライアント
22 データ伸張部
23 制御部
24 GPSアンテナ
25 GPS受信部
26a 表示部
26b 音声出力部
27 音声読み上げ部
28 通信速度測定部
29 操作入力部
32 自己位置アイコン制御部
33 道路データ格納部
40 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントと、前記ネットワークに接続され、地図データ及び道路データを格納したサーバとを有し、前記クライアントが自身の位置情報を前記サーバに通知し、前記サーバにおいて前記地図データ及び前記道路データ並びに前記位置情報を基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面を前記クライアントに転送して表示させる通信ナビゲーションシステムであって、
前記クライアントは、
前記無線通信の通信速度を監視する手段と、前記無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、前記サーバに通知する手段とを有し、
前記サーバは、前記クライアントから前記通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面を前記クライアントに表示させることを特徴とする通信ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記クライアントは、前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度に基づいて、前記所定の通信速度を変更することを特徴とする請求項1記載の通信ナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記ルート全体を一画面に収める地図画像のデータを、前記ルートの探索時に前記クライアントに転送して該クライアントに格納しておくことを特徴とする請求項1又は2記載の通信ナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記クライアントは、前記通信速度が低下している間は、前記格納した地図画像のデータを基に、表示装置に表示する案内画面のデータを自装置内で生成することを特徴とする請求項3記載の通信ナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記ルートを案内していない状態では、前記クライアントは、前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度と、現在表示されている地図画像の縮尺とに基づいて、現在の移動速度でも途切れることなく表示を続けるのに必要となる必要通信速度を算出し、現在の通信速度が前記必要通信速度を下回る場合には、縮尺の拡大を前記サーバに要求し、
前記サーバは、前記クライアントからの要求に応じて、前記クライアントに表示させている地図画像よりも広域の縮尺の地図画像を生成し、該広域の縮尺の地図画像を前記クライアントに表示させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の通信ナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記サーバは、目的地までのルートを案内する案内ガイダンスをテキストデータとして生成して前記クライアントへ送信し、
前記クライアントは、前記テキスト情報を音声に変換して出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の通信ナビゲーションシステム。
【請求項7】
無線通信によりネットワークに接続可能であり、
地図データ及び道路データを格納したサーバに対して自身の位置情報を通知し、前記サーバにおいて前記地図データ及び前記道路データ並びに前記位置情報を基に生成された目的地までのルートを案内する案内画面を前記ネットワークを介して受信し、表示するクライアントであって、
前記無線通信の通信速度を監視する手段と、前記無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、前記サーバに通知する手段とを有することを特徴とするクライアント。
【請求項8】
前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度に基づいて、前記所定の通信速度を変更することを特徴とする請求項7記載のクライアント。
【請求項9】
前記ルート全体を一画面に収める地図画像のデータを、前記サーバから前記ネットワークを介して受信し、格納しておくことを特徴とする請求項7又は8記載のクライアント。
【請求項10】
前記通信速度が低下している間は、前記格納した地図画像のデータを基に、表示装置に表示する案内画面のデータを自装置内で生成することを特徴とする請求項9記載のクライアント。
【請求項11】
前記ルートを案内していない状態では、前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度と、現在表示されている地図画像の縮尺とに基づいて、現在の移動速度でも途切れることなく表示を続けるのに必要となる必要通信速度を算出し、現在の通信速度が前記必要通信速度を下回る場合には、縮尺の拡大を前記サーバに要求することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項記載のクライアント。
【請求項12】
前記サーバから、テキストデータとして受信した目的地までのルートを案内する案内ガイダンスを、音声に変換して出力することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項記載のクライアント。
【請求項13】
無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントから通知された位置情報と、自装置に格納されている地図データ及び道路データとを基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面を前記クライアントに転送して表示させるサーバであって、
前記クライアントから前記通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面を前記クライアントに表示させることを特徴とするサーバ。
【請求項14】
前記ルート全体を一画面に収める地図画像のデータを、前記ルートの探索時に前記クライアントに転送することを特徴とする請求項13記載のサーバ。
【請求項15】
前記ルートを案内していない状態では、前記クライアントからの要求に応じて、前記クライアントに表示させている地図画像よりも広域の縮尺の地図画像を生成し、該広域の縮尺の地図画像を、前記クライアントに表示させることを特徴とする請求項13又は14記載のサーバ。
【請求項16】
目的地までのルートを案内する案内ガイダンスをテキストデータとして生成して前記クライアントへ送信することを特徴とする請求項13から15のいずれか1項記載のサーバ。
【請求項17】
無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントと、前記ネットワークに接続され、地図データ及び道路データを格納したサーバとを有し、前記クライアントが自身の位置情報を前記サーバに通知し、前記サーバにおいて前記地図データ及び前記道路データ並びに前記位置情報を基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面を前記クライアントに転送して表示させるシステムを用いた通信ナビゲーション方法であって、
前記クライアントは、
前記無線通信の通信速度を監視して、前記無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合には前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記クライアントから前記通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面を前記クライアントに表示させることを特徴とする通信ナビゲーション方法。
【請求項18】
前記クライアントは、前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度に基づいて、前記所定の通信速度を変更することを特徴とする請求項17記載の通信ナビゲーション方法。
【請求項19】
前記ルート全体を一画面に収める地図画像のデータを、前記ルートの探索時に前記クライアントに転送して該クライアントに格納しておくことを特徴とする請求項17又は18記載の通信ナビゲーション方法。
【請求項20】
前記通信速度が低下している間は、前記格納した地図画像のデータを基に、表示装置に表示する画面のデータを前記クライアントが生成することを特徴とする請求項19記載の通信ナビゲーション方法。
【請求項21】
前記ルートを案内していない状態では、前記クライアントは、前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度と、現在表示されている地図の縮尺とに基づいて、現在の移動速度でも途切れることなく表示を続けるのに必要となる必要通信速度を算出し、現在の通信速度が前記必要通信速度を下回る場合には、縮尺の拡大を前記サーバに要求し、
前記サーバは、前記クライアントからの要求に応じて、前記クライアントに表示させている地図画像よりも広域の縮尺の地図画像を生成し、該広域の縮尺の地図画像を前記クライアントに表示させることを特徴とする請求項17から20のいずれか1項記載の通信ナビゲーション方法。
【請求項22】
前記サーバは、目的地までのルートを案内する案内ガイダンスをテキストデータとして生成して前記クライアントへ送信し、
前記クライアントは、前記テキスト情報を音声に変換して出力することを特徴とする請求項17から21のいずれか1項記載の通信ナビゲーション方法。
【請求項23】
無線通信によりネットワークに接続可能であり、地図データ及び道路データを格納したサーバに対して自身の位置情報を通知し、前記サーバにおいて前記地図データ及び前記道路データ並びに前記位置情報を基に生成された目的地までのルートを案内する案内画面を前記ネットワークを介して受信し、表示するクライアントの制御方法であって、
前記無線通信の通信速度を監視し、前記無線通信の通信速度が所定の速度を下回った場合に、前記サーバに通知することを特徴とするクライアントの制御方法。
【請求項24】
前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度に基づいて、前記所定の通信速度を変更することを特徴とする請求項23記載のクライアントの制御方法。
【請求項25】
前記ルート全体を一画面に収める地図画像のデータを、前記サーバから前記ネットワークを介して受信し、格納させておくことを特徴とする請求項23又は24記載のクライアントの制御方法。
【請求項26】
前記通信速度が低下している間は、前記格納した地図画像のデータを基に、表示装置に表示する案内画面のデータを自装置内で生成させることを特徴とする請求項25記載のクライアントの制御方法。
【請求項27】
前記ルートを案内していない状態では、前記位置情報の変動量を基に移動速度を算出した自身の移動速度と、現在表示されている地図の縮尺とに基づいて、現在の移動速度でも途切れることなく表示を続けるのに必要となる必要通信速度を算出し、現在の通信速度が前記必要通信速度を下回る場合には、縮尺の拡大を前記サーバに要求することを特徴とする請求項23から26のいずれか1項記載のクライアントの制御方法。
【請求項28】
前記サーバから、テキストデータとして受信した目的地までのルートを案内する案内ガイダンスを、音声に変換して出力することを特徴とする請求項23から27のいずれか1項記載のクライアントの制御方法。
【請求項29】
無線通信によりネットワークに接続可能なクライアントから通知された位置情報と、自装置に格納されている地図データ及び道路データとを基に生成した目的地までのルートを案内する案内画面を前記クライアントに転送して表示させるサーバの制御方法であって、
前記クライアントから前記通信速度の低下を通知された場合には、ルート全体を一画面に収める地図画像を用いた案内画面を前記クライアントに表示させることを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項30】
前記ルート全体を一画面に収める地図画像のデータを、前記ルートの探索時に前記クライアントに転送させることを特徴とする請求項29記載のサーバの制御方法。
【請求項31】
前記ルートを案内していない状態では、前記クライアントからの要求に応じて、前記クライアントに表示させている地図画像よりも広域の縮尺の地図画像を生成し、該広域の縮尺の地図画像を前記クライアントに表示させることを特徴とする請求項29又は30記載のサーバの制御方法。
【請求項32】
目的地までのルートを案内する案内ガイダンスをテキストデータとして生成して前記クライアントへ送信させることを特徴とする請求項29から31のいずれか1項記載のサーバの制御方法。
【請求項33】
請求項23から28のいずれか1項記載のクライアントの制御方法をクライアントのコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラム。
【請求項34】
請求項29から32のいずれか1項記載のサーバの制御方法をサーバのコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−223691(P2010−223691A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−69828(P2009−69828)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】