説明

通信制御装置

【課題】ユーザの所望する方法でメッセージを送信する。
【解決手段】サーバ装置1のCPU11は、予め設定された複数の(ここでは、4つの)メッセージ送信方法の中から1のメッセージ送信方法の選択を携帯電話機21から受け付ける送信方法受付部11bと、送信方法受付部11bにより選択されたメッセージ送信方法によって、携帯電話機21から受け付けられたメッセージを携帯電話機22に送信するメッセージ送信部111gとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端末装置と通信可能に接続され、前記複数の端末装置間の通信を制御する通信制御装置に関するものである。より詳しくは、1の端末装置からメッセージを受け付け、受け付けられたメッセージを他の端末装置に送信する通信制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電話(固定電話又は携帯電話)から音声メッセージを受け付けて格納し、送信する旨の要求があった場合に、格納された音声メッセージを読み出して送信する留守番電話サービスが普及している。しかしながら、留守番電話サービスでは、送信する旨の要求があった場合に、音声メッセージが送信されるため、ユーザが所望する日時に音声メッセージを送信することができず、利便性の改善が求められていた。
【0003】
上記課題を解消するために、発信時刻を受け付けて、受け付けられた発信時刻になると、所定の音声メッセージを発信する通信システムが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−136284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記通信システムでは、単に所定の音声メッセージを設定された発信日時に発信するにとどまるため、更にユーザの所望する方法でメッセージを送信することができない場合があった。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの所望する方法でメッセージを送信することの可能な通信制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1記載の通信制御装置は、文字データ又は音声データからなるメッセージを発信する第1の端末装置及び前記第1の端末装置からのメッセージを受信する第2の端末装置と通信可能に接続された通信制御装置であって、予め設定された複数のメッセージ送信方法の中から1のメッセージ送信方法の選択を前記第1の端末装置から受け付ける送信方法受付手段と、選択されたメッセージ送信方法によって、前記第1の端末装置から受け付けられたメッセージを前記第2の端末装置に送信するメッセージ送信手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
上記構成によれば、送信方法受付手段によって、予め設定された複数のメッセージ送信方法の中から1のメッセージ送信方法の選択が第1の端末装置から受け付けられる。そして、メッセージ送信手段によって、選択されたメッセージ送信方法によって、第1の端末装置から受け付けられたメッセージが第2の端末装置に送信される。
【0008】
従って、第1の端末装置から受け付けられたメッセージが、第1の端末装置から選択されたメッセージ送信方法によって、第2の端末装置に送信されるため、送信元の端末装置である第1の端末装置からメッセージ送信方法を選択することが可能となる。
【0009】
請求項2記載の通信制御装置は、前記第1の端末装置から受け付けられたメッセージが前記第2の端末装置によって受信されたか否かを判定する受信判定手段と、前記送信方法受付手段が、前記受信判定手段によってメッセージが受信されていないと判定された場合に、前記1のメッセージ送信方法の選択を受け付けることを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、受信判定手段によって、第1の端末装置から受け付けられたメッセージが第2の端末装置によって受信されたか否かが判定される。そして、送信方法受付手段によって、受信判定手段によりメッセージが受信されていないと判定された場合に、1のメッセージ送信方法の選択が受け付けられる。
【0011】
従って、メッセージが第2の端末装置に受信されていないと判定された場合に、1のメッセージ送信方法の選択が受け付けられるため、1回目は所定の方法(例えば、電話による通話)で第2の端末装置へメッセージの送信を試みたが、このメッセージが第2の端末装置に受信されていない場合に、送信元の端末装置である第1の端末装置から2回目以降のメッセージ送信方法を選択することが可能となる。
【0012】
請求項3記載の通信制御装置は、前記複数のメッセージ送信方法は、予め設定され、文字データからなる複数の文字メッセージの中から1の文字メッセージを送信する方法である第1の送信方法を含み、予め設定された複数の文字メッセージを格納する文字メッセージ記憶手段と、前記送信方法受付手段によって前記第1の送信方法が選択された場合に、前記第1の端末装置からの指示情報に応じて、前記文字メッセージ記憶手段から1の文字メッセージを選択する文字メッセージ選択手段とを備え、前記メッセージ送信手段が、前記文字メッセージ選択手段によって選択された文字メッセージを前記第2の端末装置に送信することを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、文字メッセージ記憶手段に、予め設定された複数の文字メッセージが格納されており、送信方法受付手段によって第1の送信方法が選択された場合に、文字メッセージ選択手段によって、第1の端末装置からの指示情報に応じて、文字メッセージ記憶手段から1の文字メッセージが選択される。そして、メッセージ送信手段によって、文字メッセージ選択手段により選択された文字メッセージが第2の端末装置に送信される。
【0014】
従って、送信方法受付手段により第1の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置からの指示情報に応じて、文字メッセージ記憶手段から1の文字メッセージが選択され、選択された文字メッセージが第2の端末装置に送信されるため、予め設定された複数の文字データからなるメッセージである文字メッセージの中から1の文字メッセージを送信する方法である第1の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【0015】
請求項4記載の通信制御装置は、前記複数のメッセージ送信方法は、予め設定され、音声データからなる複数の音声メッセージの中から1の音声メッセージを選択して送信する方法である第2の送信方法を含み、予め設定された複数の音声メッセージを格納する音声メッセージ記憶手段を備え、前記送信方法受付手段によって前記第2の送信方法が選択された場合に、前記第1の端末装置からの指示情報に応じて、前記音声メッセージ記憶手段から1の音声メッセージを選択する音声メッセージ選択手段とを備え、前記メッセージ送信手段は、前記音声メッセージ選択手段によって選択された音声メッセージを前記第2の端末装置に送信することを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、音声メッセージ記憶手段に、予め設定された複数の音声メッセージが格納されており、送信方法受付手段によって第2の送信方法が選択された場合に、音声メッセージ選択手段によって、第1の端末装置からの指示情報に応じて、音声メッセージ記憶手段から1の音声メッセージが選択される。そして、メッセージ送信手段によって、音声メッセージ選択手段により選択された音声メッセージが第2の端末装置に送信される。
【0017】
従って、送信方法受付手段により第2の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置からの指示情報に応じて、音声メッセージ記憶手段から1の音声メッセージが選択され、選択された音声メッセージが第2の端末装置に送信されるため、予め設定された複数の音声データからなるメッセージである音声メッセージの中から1の音声メッセージを選択して送信する方法である第2の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【0018】
請求項5記載の通信制御装置は、前記複数のメッセージ送信方法が、文字データからなるメッセージである文字メッセージを受け付けて送信する方法である第3の送信方法を含み、前記第1の端末装置から文字メッセージを受け付ける文字メッセージ受付手段を備え、前記メッセージ送信手段が、前記送信方法受付手段によって前記第3の送信方法が選択された場合に、前記文字メッセージ受付手段に対して、前記第1の端末装置から前記文字メッセージを受け付けさせて、受け付けられた文字メッセージを電子メールとして前記第2の端末装置に送信することを特徴としている。
【0019】
上記構成によれば、メッセージ送信手段によって、送信方法受付手段により第3の送信方法が選択された場合に、文字メッセージ受付手段に対して、第1の端末装置から文字メッセージを受け付けさせて、受け付けられた文字メッセージが電子メールとして第2の端末装置に送信される。
【0020】
従って、送信方法受付手段により第3の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置から文字メッセージが受け付けられて、受け付けられた文字メッセージが電子メールとして第2の端末装置に送信されるため、文字データからなるメッセージである文字メッセージを受け付けて送信する方法である第3の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【0021】
請求項6記載の通信制御装置は、前記複数のメッセージ送信方法が、音声データからなるメッセージである音声メッセージを受け付けて送信する方法である第4の送信方法を含み、前記第1の端末装置から音声メッセージを受け付ける音声メッセージ受付手段を備え、前記メッセージ送信手段が、前記送信方法受付手段によって前記第4の送信方法が選択された場合に、前記音声メッセージ受付手段に対して、前記第1の端末装置から音声メッセージを受け付けさせて、受け付けられた音声メッセージを前記第2の端末装置に送信することを特徴としている。
【0022】
上記構成によれば、メッセージ送信手段によって、送信方法受付手段により第4の送信方法が選択された場合に、音声メッセージ受付手段に対して、第1の端末装置から音声メッセージを受け付けさせて、受け付けられた音声メッセージが第2の端末装置に送信される。
【0023】
従って、送信方法受付手段により第4の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置から音声メッセージが受け付けられて、受け付けられた音声メッセージが第2の端末装置に送信されるため、音声データからなるメッセージである音声メッセージを受け付けて送信する方法である第4の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
請求項1に記載の通信制御装置によれば、第1の端末装置から受け付けられたメッセージが、第1の端末装置から選択されたメッセージ送信方法によって、第2の端末装置に送信されるため、送信元の端末装置である第1の端末装置からメッセージ送信方法を選択することができる。
【0025】
請求項2に記載の通信制御装置によれば、メッセージが第2の端末装置に受信されていないと判定された場合に、1のメッセージ送信方法の選択が受け付けられるため、1回目は所定の方法で第2の端末装置へメッセージの送信を試みたが、このメッセージが第2の端末装置に受信されていない場合に、送信元の端末装置である第1の端末装置から2回目以降のメッセージ送信方法を選択することができる。
【0026】
請求項3に記載の通信制御装置によれば、送信方法受付手段により第1の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置からの指示情報に応じて、文字メッセージ記憶手段から1の文字メッセージが選択され、選択された文字メッセージが第2の端末装置に送信されるため、予め設定された複数の文字データからなるメッセージである文字メッセージの中から1の文字メッセージを送信する方法である第1の送信方法でメッセージを送信することができる。
【0027】
請求項4に記載の通信制御装置によれば、送信方法受付手段により第2の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置からの指示情報に応じて、音声メッセージ記憶手段から1の音声メッセージが選択され、選択された音声メッセージが第2の端末装置に送信されるため、予め設定された複数の音声データからなるメッセージである音声メッセージの中から1の音声メッセージを選択して送信する方法である第2の送信方法でメッセージを送信することができる。
【0028】
請求項5に記載の通信制御装置によれば、送信方法受付手段により第3の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置から文字メッセージが受け付けられて、受け付けられた文字メッセージが電子メールとして第2の端末装置に送信されるため、文字データからなるメッセージである文字メッセージを受け付けて送信する方法である第3の送信方法でメッセージを送信することができる。
【0029】
請求項6に記載の通信制御装置によれば、送信方法受付手段により第4の送信方法が選択された場合に、第1の端末装置から音声メッセージが受け付けられて、受け付けられた音声メッセージが第2の端末装置に送信されるため、音声データからなるメッセージである音声メッセージを受け付けて送信する方法である第4の送信方法でメッセージを送信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係るサーバ装置(通信制御装置の実施形態の一例)について図面に基づき説明する。本発明に係るサーバ装置としては、複数の(ここでは、2台の)携帯電話機(端末装置に相当する)と無線にて通信可能に接続されたものを例に挙げて説明するが、これら以外の通信機能により複数の端末装置と通信可能に接続されたものであっても本発明を適用することは可能である。
【0031】
ここでは、通信制御装置が無線通信機能を有するサーバ装置1である場合について説明するが、無線通信機能を有する複合機等の画像形成装置である形態でもよい。
【0032】
図1は、本発明に係るサーバ装置1を含む通信システムの一例を示す構成図である。すなわち、サーバ装置1は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、操作部14、表示部15、HDD(Hard Disk Drive)16、モデム17及びアンテナ18を備えたものであって、各部11〜17は、バス19を介して通信可能に接続されている。
【0033】
CPU11は、ROM13に格納された制御プログラムに従って、このサーバ装置1を構成する各部12〜17を制御する制御手段として機能する。RAM12は、CPU11のワークエリア等として機能する。ROM13は前記制御プログラムを格納するものである。
【0034】
操作部14は、ユーザが情報を入力する入力キー、タッチパネル等から構成され、ユーザによる各種の入力操作は、この操作部14を介して行われる。表示部15は、例えば操作部14に並設されたLCD(Liquid Crystal Display)等からなり、各種の画面情報を表示する表示手段として機能する。
【0035】
HDD16は、各種のデータを格納するものであって、ここでは、文字データからなるメッセージである文字メッセージ、音声データからなるメッセージである音声メッセージ等を予め格納するものである。モデム17は、アンテナ18を介して携帯電話機21、22との間で通信を可能とするために、データを変調及び復調するものである。
【0036】
携帯電話機21、22は、電話機能及び電子メール機能を有するものであって、サーバ装置1を介して、携帯電話機21と携帯電話機22との間で、電話機能による通話及び電子メール機能による電子メールの送受信が可能に構成されている。また、携帯電話機21、22は、電話機能を実現するために、アンテナ、マイク、スピーカ及びテンキー等の操作部を備え、更に、電子メール機能を実現するために、LCD等の表示部を備えるものである。また、ここでは、メッセージを携帯電話機21(第1の端末装置に相当する)から携帯電話機22(第2の端末装置に相当する)へ送信する場合について説明する。
【0037】
なお、本実施形態においては、端末装置が携帯電話機21、22である場合について説明するが、端末装置が、電子メール機能を有する固定電話機である形態でもよいし、マイク、スピーカ等を有するパーソナルコンピュータ(PC)である形態でもよい。
【0038】
図2は、サーバ装置1の主要部の一例を示す機能構成図である。サーバ装置1のCPU11は、機能的に、携帯電話機21から受け付けられたメッセージが携帯電話機22によって受信されたか否かを判定する受信判定部11a(受信判定手段に相当する)と、携帯電話機21からメッセージ送信方法の選択を受け付ける送信方法受付部11b(送信方法受付手段に相当する)と、携帯電話機21から文字メッセージの選択を受け付ける文字メッセージ選択部11c(文字メッセージ選択手段に相当する)と、携帯電話機21から音声メッセージの選択を受け付ける音声メッセージ選択部11d(音声メッセージ選択手段に相当する)と、携帯電話機21から文字メッセージを受け付ける文字メッセージ受付部11e(文字メッセージ受付手段に相当する)と、携帯電話機21から音声メッセージを受け付ける音声メッセージ受付部11f(音声メッセージ受付手段に相当する)と、携帯電話機21から受け付けられたメッセージを携帯電話機22に送信するメッセージ送信部11g(メッセージ送信手段に相当する)とを備えている。
【0039】
サーバ装置1のHDD16は、機能的に、予め設定された複数の(例えば、200個の)文字メッセージを格納する文字メッセージ記憶部16a(文字メッセージ記憶手段に相当する)と、予め設定された複数の(例えば、100個の)音声メッセージを格納する音声メッセージ記憶部16b(音声メッセージ記憶手段に相当する)とを備えている。
【0040】
ここでは、CPU11が、ROM13等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、受信判定部11a、送信方法受付部11b、文字メッセージ選択部11c、音声メッセージ選択部11d、文字メッセージ受付部11e、音声メッセージ受付部11f及びメッセージ送信部11gを含む機能部として機能し、HDD16を、機能的に、文字メッセージ記憶部16a及び音声メッセージ記憶部16bを含む機能部として機能させものである。
【0041】
次に、サーバ装置1の各機能部について説明する。受信判定部11aは、携帯電話機21から受け付けられたメッセージが携帯電話機22によって受信されたか否かを判定するものである。ここでは、携帯電話機21から携帯電話機22に対して電話を掛ける場合について説明する。すなわち、受信判定部11aは、携帯電話機21からの電話の発呼信号に対して携帯電話機22から着呼信号が受信されたか否かを判定するものである。
【0042】
送信方法受付部11bは、受信判定部11aによってメッセージが受信されていないと判定された場合(ここでは、着呼信号が受信されていないと判定された場合)に、予め設定された複数の(ここでは、4つの)メッセージ送信方法の中から1のメッセージ送信方法の選択を携帯電話機21から受け付けるものである。
【0043】
ここでは、送信方法受付部11bが、受信判定部11aによってメッセージが受信されていないと判定された際(ここでは、着呼信号が受信されていないと判定された場合)に、1のメッセージ送信方法の選択を受け付ける場合について説明するが、その他の条件が満たされた際に、送信方法受付部11bが1のメッセージ送信方法の選択を受け付ける形態でもよい。例えば、送信方法受付部11bが、携帯電話機21からメッセージ送信方法の選択を所望する旨の情報が受け付けられた場合に、1のメッセージ送信方法の選択を受け付ける形態でもよい。
【0044】
また、ここでは、4つのメッセージ送信方法は、予め設定された複数の(例えば、200個の)文字メッセージの中から1の文字メッセージを送信する方法である第1の送信方法と、予め設定された複数の(例えば、100個の)音声メッセージの中から1の音声メッセージを選択して送信する方法である第2の送信方法と、文字メッセージを受け付けて送信する方法である第3の送信方法と、音声メッセージを受け付けて送信する方法である第4の送信方法とからなる場合について説明する。
【0045】
なお、メッセージ送信方法は、上記4つの方法に限定されるものではなく、第1〜第4の送信方法の少なくとも1つの送信方法を含む形態でもよいし、他の送信方法からなる形態でもよい。例えば、メッセージ送信方法が、画像情報を選択して(又は受け付けて)送信する方法、又は、動画情報を選択して(又は受け付けて)送信する方法等を含む形態でもよい。
【0046】
文字メッセージ選択部11cは、送信方法受付部11bによって第1の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21からの指示情報に応じて、文字メッセージ記憶部16aから1の文字メッセージを選択するものである。より具体的には、文字メッセージ選択部11cは、文字メッセージ記憶部16aに格納された100個の文字メッセージを携帯電話機21に送信して、携帯電話機21のモニタに表示させ、次いで、携帯電話機21の操作部からの操作入力を受け付けて、その操作入力に応じて1の文字メッセージを選択するものである。
【0047】
音声メッセージ選択部11dは、送信方法受付部11bによって第2の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21からの指示情報に応じて、音声メッセージ記憶部16bから1の音声メッセージを選択するものである。より具体的には、音声メッセージ選択部11dは、音声メッセージ記憶部16bに格納された100個の音声メッセージの識別情報と音声メッセージの概要とを対応付けて携帯電話機21に送信して、携帯電話機21のモニタに表示させ、次いで、携帯電話機21の操作部からの操作入力を受け付けて、その操作入力に応じて1の音声メッセージを選択するものである。
【0048】
文字メッセージ受付部11eは、送信方法受付部11bにより第3の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21から文字メッセージを受け付けるものである。文字メッセージ受付部11eは、例えば、ブラウザの送信メール作成画面等を携帯電話機21の表示部に表示し、操作入力に基づいて携帯電話機21から文字メッセージを受け付けるものである。
【0049】
音声メッセージ受付部11fは、送信方法受付部11bにより第4の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21から音声メッセージを受け付けるものである。音声メッセージ受付部11fは、例えば、所定期間(例えば、10秒間)の音声入力を促す旨の情報を携帯電話機21の表示部に表示させ、音声入力に基づいて携帯電話機21から音声メッセージを受け付けるものである。
【0050】
メッセージ送信部11gは、送信方法受付部11bにより選択されたメッセージ送信方法によって、携帯電話機21から受け付けられたメッセージを携帯電話機22に送信するものである。例えば、送信方法受付部11bにより第1の送信方法が選択された場合には、文字メッセージ選択部11cによって選択された文字メッセージを文字メッセージ記憶部16aから読み出して、読み出された文字メッセージを含む電子メールを生成し、携帯電話機22に対して電子メールを送信するものである。また、例えば、送信方法受付部11bにより第3の送信方法が選択された場合には、文字メッセージ受付部11eによって受け付けられた文字メッセージを含む電子メールを生成し、携帯電話機22に対してこの電子メールを送信するものである。
【0051】
また、メッセージ送信部11gは、携帯電話機21から受け付けられたメッセージを携帯電話機22に送信した結果、送信されたメッセージが携帯電話機22によって受信されていない場合には、所定時間(例えば、1分)毎に所定回数(例えば、3回)だけ再送するものである。そして、メッセージ送信部11gは、所定回数(例えば、3回)だけ再送しても、送信されたメッセージが携帯電話機22によって受信されていない場合には、携帯電話機21に対して、携帯電話機22によってメッセージが受信されない旨の情報を送信するものである。
【0052】
文字メッセージ記憶部16aは、予め設定された複数の(例えば、200個の)文字メッセージを格納するものである。文字メッセージは、例えば、「○○に電話をして下さい」(「○○」は、携帯電話機21の所持者の氏名又は電話番号である)、「現在の△△の状況を電子メールで○○に報告して下さい」(「△△」は、作業の名称等である)等である。
【0053】
音声メッセージ記憶部16bは、予め設定された複数の(例えば、100個の)音声メッセージを格納するものである。音声メッセージ記憶部16bにおいて、各音声メッセージは、例えば、MP3(MPEG audio layer 3)等の圧縮形式で格納されているものである。
【0054】
ここでは、文字メッセージ記憶部16a及び音声メッセージ記憶部16bには、予めメッセージが格納されている場合について説明したが、携帯電話機21、22等からの入力を受け付けて、メッセージを追加、修正、削除が可能な形態でもよい。この場合には、更に利便性が向上される。
【0055】
図3は、サーバ装置1と携帯電話機21、22との間で行われる通信手順の一例を示す説明図である。まず、携帯電話機21からサーバ装置1に対して、携帯電話機22を呼び出す旨の要求である呼び出し要求情報が送信される。そして、サーバ装置1から携帯電話機22に対して発呼信号が送信される。この発呼信号に対して携帯電話機22から着呼信号が受信されない場合に、サーバ装置1から携帯電話機21に対して、携帯電話機22が応答しない旨の通知である非応答通知が送信される。
【0056】
次いで、サーバ装置1から携帯電話機21に対して、メッセージ送信方法の選択を指示する操作入力を要求する旨の要求情報が送信される。そして、サーバ装置1によって、携帯電話機21からメッセージ送信方法の選択が受け付けられる。つぎに、サーバ装置1から携帯電話機21に対して、メッセージを選択(又は入力)する旨の要求情報が送信される。そして、サーバ装置1によって、携帯電話機21からメッセージの選択(又は入力)が受け付けられる。
【0057】
次いで、サーバ装置1によって、携帯電話機22に対して、携帯電話機21から選択(又は入力)されたメッセージが送信される。そして、携帯電話機22によって、このメッセージが受信されるまで、サーバ装置1によって、予め設定された回数(ここでは、3回)だけ、携帯電話機22に対してメッセージが送信される。そして、3回送信しても、このメッセージが携帯電話機22によって受信されない場合には、サーバ装置1によって、携帯電話機21に対して、携帯電話機22にメッセージが届かなかった旨の報告情報(ここでは、不達通知という)が送信される。
【0058】
図4、5は、サーバ装置1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、受信判定部11aによって、携帯電話機21から通話要求が受け付けられたか否かの判定が行われる(S101)。通話要求が受け付けられていないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。通話要求が受け付けられたと判定された場合(S101でYES)、受信判定部11aによって、携帯電話機22に対して呼び出し(発呼信号の送信)が行われる(S103)。
【0059】
そして、受信判定部11aによって、携帯電話機22から着呼信号が受信されたか否かの判定が行われる(S105)。着呼信号が受信されていないと判定された場合(S105でNO)には、図5に示すステップ201に処理が進められる。着呼信号が受信されたと判定された場合(S105でYES)には、受信判定部11aの指示に基づいて、携帯電話機21と携帯電話機22との間で通話が行われる(S107)。
【0060】
そして、受信判定部11aによって、携帯電話機21及び携帯電話機22の少なくとも一方がオフフック(切断状態)になったか否かの判定が行われる(S109)。オフフックとなっていないと判定された場合(S109でNO)には、ステップS107に戻り、携帯電話機21と携帯電話機22との間で通話が継続される。オフフックになったと判定された場合(S109でYES)には、処理が終了される。
【0061】
ステップ105でNOの場合には、図5に示すように、送信方法受付部11bによって、携帯電話機21に対して、メッセージ送信方法の選択の送信を要求する旨の要求情報が送信される(S201)。そして、送信方法受付部11bによって、携帯電話機21からメッセージ送信方法の選択が受け付けられたか否かの判定が行われる(S203)。選択が受け付けられていないと判定された場合(S203でNO)には、処理が待機状態とされる。
【0062】
選択が受け付けられたと判定された場合(S203でNO)には、送信方法受付部11bによって、メッセージを文字メッセージ記憶部16a又は音声メッセージ記憶部16bから読み出す方法(第1または第2の送信方法:以下、選択メッセージという)であるか否かの判定が行われる(S205)。選択メッセージではないと判定された場合(S205でNO:第3または第4の送信方が選択された場合)には、文字メッセージ受付部11e(又は音声メッセージ受付部11f)によって、文字メッセージ(又は音声メッセージ)の送信を要求する旨の要求情報が携帯電話機21に対して送信される(S207)。
【0063】
そして、文字メッセージ受付部11e(又は音声メッセージ受付部11f)によって、携帯電話機21から文字メッセージ(又は音声メッセージ)が受信されたか否かの判定が行われる(S209)。文字メッセージ(又は音声メッセージ)が受信されていないと判定された場合(S209でNO)には、処理が待機状態とされる。文字メッセージ(又は音声メッセージ)が受信されたと判定された場合(S209でYES)には、メッセージ送信部11gによって、文字メッセージ(又は音声メッセージ)が携帯電話機22に対して送信される(S211)。
【0064】
ステップ205でYESの場合(選択メッセージであると判定された場合)には、送信方法受付部11bによって、送信するメッセージが文字メッセージか音声メッセージかの判定が行われる(S213)。音声メッセージであると判定された場合(S213で音声)には、音声メッセージ選択部11dによって、携帯電話機21からの音声メッセージの選択の指示情報が受け付けられたか否かの判定が行われる(S215)。
【0065】
音声メッセージの選択の指示情報が受け付けられていないと判定された場合(S215でNO)には、処理が待機状態とされる。音声メッセージの選択の指示情報が受け付けられたと判定された場合(S215でYES)には、メッセージ送信部11gによって、選択された音声メッセージが音声メッセージ記憶部16bから読み出され(S217)、携帯電話機22に対して、音声メッセージが送信される(S219)。
【0066】
ステップS213でメールの場合には、文字メッセージ選択部11cによって、携帯電話機21からの文字メッセージの選択の指示情報が受け付けられたか否かの判定が行われる(S221)。文字メッセージの選択の指示情報が受け付けられていないと判定された場合(S221でNO)には、処理が待機状態とされる。文字メッセージの選択の指示情報が受け付けられたと判定された場合(S221でYES)には、メッセージ送信部11gによって、選択された文字メッセージが文字メッセージ記憶部16aから読み出され(S223)、携帯電話機22に対して、文字メッセージを含む電子メールが送信される(S225)。
【0067】
ステップS211、S219又はS225の処理が終了した場合には、メッセージ送信部11gによって、携帯電話機22から着信信号が受信されたか否かの判定が行われる(S227)。着信信号が受信されたと判定された場合(S227でYES)には、処理が終了される。着信信号が受信されていないと判定された場合(S227でNO)には、メッセージ送信部11gによって、携帯電話機22へメッセージを送信した回数が指定回数(例えば、3回)を超えたか否かの判定が行われる(S229)。
【0068】
指定回数を超えたと判定された場合(S229でYES)には、メッセージ送信部11gによって、携帯電話機21に対して、携帯電話機22にメッセージを送信できない旨の通知が送信され(S233)、処理が終了される。指定回数を超えていないと判定された場合(S229でNO)には、ステップS211、S219又はS225の処理で送信されたメッセージが、メッセージ送信部11gによって、再度携帯電話機22に対して送信され(S231)、処理がステップS227に戻される。
【0069】
このようにして携帯電話機21から受け付けられたメッセージが、携帯電話機21から選択されたメッセージ送信方法によって、携帯電話機22に送信されるため、送信元の端末装置である携帯電話機21からメッセージ送信方法を選択することが可能となる。
【0070】
また、メッセージが携帯電話機22に受信されていないと判定された場合に、1のメッセージ送信方法の選択が受け付けられるため、1回目は所定の方法(例えば、電話による通話)で携帯電話機22へメッセージの送信を試みたが、このメッセージが携帯電話機22に受信されていない場合に、送信元の端末装置である携帯電話機21から2回目以降のメッセージ送信方法を選択することが可能となる。
【0071】
更に、送信方法受付部11bにより第1の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21からの指示情報に応じて、文字メッセージ記憶部16aから1の文字メッセージが選択され、選択された文字メッセージが携帯電話機22に送信されるため、予め設定された複数の文字データからなるメッセージである文字メッセージの中から1の文字メッセージを送信する方法である第1の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【0072】
加えて、送信方法受付部11bにより第2の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21からの指示情報に応じて、音声メッセージ記憶部16bから1の音声メッセージが選択され、選択された音声メッセージが携帯電話機22に送信されるため、予め設定された複数の音声データからなるメッセージである音声メッセージの中から1の音声メッセージを選択して送信する方法である第2の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【0073】
また、送信方法受付部11bにより第3の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21から文字メッセージが受け付けられて、受け付けられた文字メッセージが電子メールとして携帯電話機22に送信されるため、文字データからなるメッセージである文字メッセージを受け付けて送信する方法である第3の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【0074】
更に、送信方法受付部11bにより第4の送信方法が選択された場合に、携帯電話機21から音声メッセージが受け付けられて、受け付けられた音声メッセージが携帯電話機22に送信されるため、音声データからなるメッセージである音声メッセージを受け付けて送信する方法である第4の送信方法でメッセージを送信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明に係るサーバ装置を含む通信システムの一例を示す構成図である。
【図2】サーバ装置の主要部の一例を示す機能構成図である。
【図3】サーバ装置と携帯電話機との間で行われる通信手順の一例を示す説明図である。
【図4】サーバ装置の動作の一例を示すフローチャートである(前半部)。
【図5】サーバ装置の動作の一例を示すフローチャートである(後半部)。
【符号の説明】
【0076】
1 サーバ装置(通信制御装置)
11 CPU
11a 受信判定部(受信判定手段)
11b 送信方法受付部(送信方法受付手段)
11c 文字メッセージ選択部(文字メッセージ選択手段)
11d 音声メッセージ選択部(音声メッセージ選択手段)
11e 文字メッセージ受付部(文字メッセージ受付手段)
11f 音声メッセージ受付部(音声メッセージ受付手段)
11g メッセージ送信部(メッセージ送信手段)
16 HDD
16a 文字メッセージ記憶部(文字メッセージ記憶手段)
16b 音声メッセージ記憶部(音声メッセージ記憶手段)
21 携帯電話機(第1の端末装置)
22 携帯電話機(第2の端末装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字データ又は音声データからなるメッセージを発信する第1の端末装置及び前記第1の端末装置からのメッセージを受信する第2の端末装置と通信可能に接続された通信制御装置であって、
予め設定された複数のメッセージ送信方法の中から1のメッセージ送信方法の選択を前記第1の端末装置から受け付ける送信方法受付手段と、
選択されたメッセージ送信方法によって、前記第1の端末装置から受け付けられたメッセージを前記第2の端末装置に送信するメッセージ送信手段とを備えることを特徴とする通信制御装置。
【請求項2】
前記第1の端末装置から受け付けられたメッセージが前記第2の端末装置によって受信されたか否かを判定する受信判定手段を備え、
前記送信方法受付手段は、前記受信判定手段によってメッセージが受信されていないと判定された場合に、前記1のメッセージ送信方法の選択を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
【請求項3】
前記複数のメッセージ送信方法は、予め設定され、文字データからなる複数のメッセージである文字メッセージの中から1の文字メッセージを送信する方法である第1の送信方法を含み、
予め設定された複数の文字メッセージを格納する文字メッセージ記憶手段と、
前記送信方法受付手段によって前記第1の送信方法が選択された場合に、前記第1の端末装置からの指示情報に応じて、前記文字メッセージ記憶手段から1の文字メッセージを選択する文字メッセージ選択手段とを備え、
前記メッセージ送信手段は、前記文字メッセージ選択手段によって選択された文字メッセージを前記第2の端末装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信制御装置。
【請求項4】
前記複数のメッセージ送信方法は、予め設定され、文字データからなる複数のメッセージである音声メッセージの中から1の音声メッセージを選択して送信する方法である第2の送信方法を含み、
予め設定された複数の音声メッセージを格納する音声メッセージ記憶手段を備え、
前記送信方法受付手段によって前記第2の送信方法が選択された場合に、前記第1の端末装置からの指示情報に応じて、前記音声メッセージ記憶手段から1の音声メッセージを選択する音声メッセージ選択手段とを備え、
前記メッセージ送信手段は、前記音声メッセージ選択手段によって選択された音声メッセージを前記第2の端末装置に送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通信制御装置。
【請求項5】
前記複数のメッセージ送信方法は、文字データからなるメッセージである文字メッセージを受け付けて送信する方法である第3の送信方法を含み、
前記第1の端末装置から文字メッセージを受け付ける文字メッセージ受付手段を備え、
前記メッセージ送信手段は、前記送信方法受付手段によって前記第3の送信方法が選択された場合に、前記文字メッセージ受付手段に対して、前記第1の端末装置から前記文字メッセージを受け付けさせて、受け付けられた文字メッセージを電子メールとして前記第2の端末装置に送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の通信制御装置。
【請求項6】
前記複数のメッセージ送信方法は、音声データからなるメッセージである音声メッセージを受け付けて送信する方法である第4の送信方法を含み、
前記第1の端末装置から音声メッセージを受け付ける音声メッセージ受付手段を備え、
前記メッセージ送信手段は、前記送信方法受付手段によって前記第4の送信方法が選択された場合に、前記音声メッセージ受付手段に対して、前記第1の端末装置から音声メッセージを受け付けさせて、受け付けられた音声メッセージを前記第2の端末装置に送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−49581(P2007−49581A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233922(P2005−233922)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】