説明

道路区画線種別判定装置、及び、道路区画線認識装置

【課題】簡易な構成により撮像手段に撮像された道路区画線の種別を適切に判定することが可能な道路区画線種別判定装置を提供すること。
【解決手段】車両周辺を撮像する撮像手段を備え、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段を備え、走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が、複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在する場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が直線状道路区画線であると判定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置、及び、これを一部に含み撮像手段の撮像画像における道路区画線を認識する道路区画線認識装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両前方又は後方を撮像するカメラの画像上で白線等の道路区画線を認識し、これに基づいて自車両が走行車線内を走行するように自動的に補助操舵力を出力する制御システムが、レーンキーピングアシスト(LKA)等の名称で知られている(例えば、非特許文献1参照)。このような制御システムでは、例えば、カメラの画像データを構成する画像要素のうち、隣接する画像要素と比較した輝度変化が閾値以上のものを特徴点として抽出し、直線状(又は曲線状)に並んだ特徴点を白線等の輪郭と認識する等の処理が行なわれる。
【0003】
ところで、カメラに撮像される道路区画線は、白線や黄線で描画された実線や破線等の直線状のもの(以下、白線等と称する)だけでなく、ボッツドッツ(Botts Dots)やキャッツアイ等の道路に点列状に敷設又は描画されたもの(以下、ボッツドッツ等と称する)が存在しうる。従って、画像上で道路区画線を認識する際には、白線等とボッツドッツ等で画像解析のモード(手法)を切替えることが望ましい。なぜなら、両者の間で、道路(アスファルト)との輝度差や出現する特徴点の形状が異なり、同一の解析手法を用いて両者を画一的に認識するのは精度の低下を招くからである。
【0004】
白線等を認識するための輝度変化に基づく認識処理と、ボッツドッツ等を認識するためのパターンマッチングに基づく認識処理と、を切替えて道路区画線認識を行なう装置についての発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、レーザーレーダー等の光信号送受信装置を備え、道路区画線に対して送出した光信号の反射光として受信される信号に基づいて、上記認識処理を切替えている。
【特許文献1】特開2004−139338号公報
【非特許文献1】トヨタ自動車株式会社、「クラウンマジェスタ新型車解説書(品番7109100)」、トヨタ自動車株式会社サービス部、2004年7月5日発行、第10章ボデー&エレクトリカル、p10−287〜10−306
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、レーザーレーダーの如き光信号送受信装置は、一般に車両に標準装備されているものではなく、新規にこれを搭載するには設置スペースやコストの問題が生じる。また、レーザーレーダーは、大雨や大雪、濃霧などの天候状況によっては、探知が難しくなるという問題点もある。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、簡易な構成により撮像手段に撮像された道路区画線の種別を適切に判定することが可能な道路区画線種別判定装置、及び、これを一部に含み撮像手段の撮像画像における道路区画線を適切に認識可能な道路区画線認識装置を提供することを、主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、車両周辺を撮像する撮像手段を備え、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段を備え、走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が、複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在する場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が直線状道路区画線であると判定することを特徴とするものである。
【0008】
この本発明の第1の態様は、走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が、複数の走査線が並べられた方向に(すなわち道路長手方向に)連続して所定本数以上存在する場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が直線状道路区画線であると判定する。点列状道路区画線の場合、多くの特徴点が道路長手方向に連続して表れるということがないため、上記の如き判定により道路区画線が直線状道路区画線であるか否かを適切に判定することができる。また、カメラの撮像画像の解析により道路区画線の種別を判定するから、スペースやコストの問題が小さい。従って、簡易な構成により撮像手段に撮像された道路区画線の種別を適切に判定することができる。
【0009】
本発明の第2の態様は、車両周辺を撮像する撮像手段を備え、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段を備え、ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数が所定個数以上存在する場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が直線状道路区画線であると判定することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第3の態様は、車両周辺を撮像する撮像手段を備え、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段と、ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数を記憶するブロック数記憶手段と、を備え、ブロック数記憶手段に記憶されたブロック数の、過去から直近までの平均が所定数以上である場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が直線状道路区画線であると判定することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第4の態様は、車両周辺を撮像する撮像手段を備え、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段と、撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段と、を備え、走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在すること、及び、ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数が所定個数以上存在すること、の少なくとも一方を満たす場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第5の態様は、車両周辺を撮像する撮像手段を備え、撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段と、撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段と、ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数を記憶するブロック数記憶手段と、を備え、走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在すること、及び、ブロック数記憶手段に記憶されたブロック数の平均が所定数以上であること、の少なくとも一方を満たす場合に、撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第1、第4、又は第5の態様において、走査線上特徴点抽出手段は、好ましくは、走査線上の画像要素に対して所定のノイズ除去処理を施した後に、処理を施した走査線上で特徴点を抽出する手段である。
【0014】
また、本発明の第2、第3、第4、又は第5の態様において、ブロック内特徴点抽出手段は、好ましくは、ブロック内の画像要素に対して所定のノイズ除去処理を施した後に、処理を施したブロック内で特徴点を抽出する手段である。
【0015】
なお、走査線上の画像要素に対する所定のノイズ除去処理と、ブロック内の画像要素に対する所定のノイズ除去処理は、同一であってもよいし、異なってもよい。これらの(又は、これらのうちいずれかの)所定のノイズ除去処理は、好ましくは、モルフォロジー演算に基づくノイズ除去処理である。
【0016】
本発明の第6の態様は、本発明のいずれかの態様の道路区画線種別判定装置を有し、撮像手段の撮像画像における道路区画線を認識する道路区画線認識装置であって、直線状道路区画線を認識するのに適した第1の解析モードと、点列状道路区画線を認識するのに適した第2の解析モードと、を切替えて、撮像手段の撮像画像を解析する画像解析手段を備え、画像解析手段は、第2の解析モードで解析を行なっている際に本発明のいずれかの態様の道路区画線種別判定装置により撮像手段の撮像画像上の道路区画線が直線状道路区画線であると判定された場合に、第1の解析モードに切替えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡易な構成により撮像手段に撮像された道路区画線の種別を適切に判定することが可能な道路区画線種別判定装置、及び、これを一部に含み撮像手段の撮像画像における道路区画線を適切に認識可能な道路区画線認識装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
【実施例】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明の一実施例に係る道路区画線認識装置1の全体構成の一例を示す図である。道路区画線認識装置1は、主要なハードウエア構成として、カメラ10と、画像解析装置20と、を備える。道路区画線認識装置1は、カメラ10の撮像画像を解析し、画像における道路区画線を認識する。
【0020】
道路区画線には、白線や黄線等の任意の色により実線や破線、二重線等の態様で直線状に描画されたもの(以下、白線等と称する)と、ボッツドッツ(Botts Dots)やキャッツアイ等の道路に点列状に敷設又は描画されたもの(以下、ボッツドッツ等と称する)と、が存在する。白線等、及びボッツドッツ等のそれぞれに適した解析手法があるため、道路区画線認識装置1では、カメラ10に撮像された道路区画線がいずれであるかを解析処理の中で適宜判定し、解析手法の切替処理を行なう。
【0021】
なお、ボッツドッツは、主として北米で用いられる道路区画線であり、例えばセラミックからなる直径100mm程度の立体状の円盤を複数並べて、路面に埋め込んだものである。また、キャッツアイは、略矩形状に形成された反射体を複数並べた道路区画線であり、入射光を同一の方向に反射する特性を有している。キャッツアイのみから構成される道路区画線は、例えば、日本では、高速道路以外のカーブ道路等で使用されており、北米では、カーブ道路だけでなく、直線道路でも使用されている。ボッツドッツやキャッツアイは、いずれも路面から僅かに突出した状態で配設されている。
【0022】
カメラ10は、車両周辺を撮像可能な任意の位置に取り付け可能である(以下の説明においては、車両前方を撮像するものとする)。また、カメラ10は、例えば、所定の画素数(500万画素等)を有するCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラが用いられる。カメラ10の撮像画像は、例えばNTSC(National Television Standards Committee)等のインターレース方式により生成される画像信号として画像解析装置20に送信される。
【0023】
画像解析装置20は、例えば、CPUを中心としてROMやRAM等がバスを介して相互に接続されたコンピューターユニットであり、その他、入出力インターフェイスやタイマー、カウンター等を備える。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。カメラ10の撮像画像は、RAM(例えば、画面フレームメモリ)に記憶される。CPUは、RAMから必要に応じて、撮像画像(例えば、1フレーム分の画像信号)を読み出し、後述する解析処理を行なう。
【0024】
画像解析装置20は、上記の如きハードウエアを用いて実現される主要な機能ブロックとして、直線状道路区画線用解析処理部30と、点列状道路区画線用解析処理部40と、解析処理切替部50と、を備える。
【0025】
直線状道路区画線用解析処理部30は、白線等を認識するのに適した解析手法によりカメラ10の撮像画像を解析し、画像における道路区画線を認識する。具体的には、例えば、画像の下側(自車両手前側に相当する)の所定領域内で画像左右方向(道路幅方向に相当する)に延在する複数の走査線を設定し、当該走査線上で画像左右方向の輝度変化が第1の閾値以上の点を特徴点として抽出する。そして、ハフ変換等により直線状に並んだ特徴点を選択して、選択された特徴点を連ねた直線(又は曲線)を白線等の輪郭であると認識する。図2は、直線状道路区画線用解析処理部30が走査線を設定して特徴点を抽出する様子を模式的に示す図である。なお、走査線は、等間隔に設定してもよいし、遠近法に基づき自車両手前側を広間隔に、自車両から遠い側を狭間隔に設定してもよい。また、画像信号はインターレース方式で送信されるため、実際には当該画像信号を所定区間に限定したものが走査線に相当する。
【0026】
点列状道路区画線用解析処理部40は、ボッツドッツ等を認識するのに適した解析手法によりカメラ10の撮像画像を解析し、画像における道路区画線を認識する。点列状道路区画線用解析処理部40は、更に細分化した機能ブロックとして、モルフォロジー演算部42と、ノイズ除去部44と、特徴点登録部46と、を備える。
【0027】
モルフォロジー演算部42は、カメラ10の撮像画像に対して、モルフォロジー演算に基づく処理を行なう。
【0028】
具体的には、まず、シェーディング補正によりグレイスケール化した画像に第2の閾値を用いて2値化処理を行なった2値化画像(各画像要素の要素値が、例えば値0か1で表される画像)を生成する。すなわち、第2の閾値以上の輝度の画像要素の要素値を値1とし、第2の閾値未満の輝度の画像要素の要素値を値0と設定する。この第2の閾値は、前述した第1の閾値に比して小さい値である。なぜなら、白線等はアスファルト等の道路面とのコントラストが明確であり、閾値を大きくすることでノイズをより積極的に除去することができるからである。一方、ボッツドッツ等は道路面とのコントラストが白線等ほど明確でないため、閾値を余り大きくするとノイズ要素のみならずボッツドッツ等もが除去されてしまう場合があるからである。
【0029】
ノイズ除去部44は、モルフォロジー演算部42が処理を行なった後の2値化画像要素に対して、ノイズ除去処理を行なう。具体的には、例えば、ボッツドッツ等よりも若干小さい程度の構造要素を用いてモルフォロジー演算におけるOpening処理を行なうことにより、ボッツドッツ等よりも小さいノイズを除去する。また、これに限られず、走査線上の画像要素から二次元画像を再生し、その中でパターンマッチングやハフ(Hough)変換等の処理を行なってもよい。
【0030】
ここで、ボッツドッツは円形であるため、上記の如きノイズ除去処理を行なうと、走査線が端部にかかっている場合はノイズとして除去されることとなる。しかし、走査線の数を適切に設定することにより、一つのボッツドッツに対して数本の走査線がかかるようにすれば、そのうち何本かは後述する如く特徴点登録部46によりボッツドッツ等として認識されることとなる(図3参照)。
【0031】
特徴点登録部46は、ノイズ除去部44が処理を行なった後の画像要素に対して、残存する要素値1の画像要素を道路区画線であると認識し、当該画像要素の両端の座標(例えば、走査線のいずれかの端部から何ピクセル等と表現される)を道路区画線に係る特徴点としてRAMに登録する。この登録された特徴点が、当該走査線上の道路区画線の輪郭であると認識されることとなる。なお、設定された複数の走査線のうち任意の1走査線について説明したが、全ての走査線について、同様の処理を行う。
【0032】
解析処理切替部50は、直線状道路区画線用解析処理部30及び点列状道路区画線用解析処理部40の各処理段階を参照し、カメラ10に撮像された道路区画線が白線等とボッツドッツ等のいずれであるかを判定する。そして、判定結果に基づき、直線状道路区画線用解析処理部30と点列状道路区画線用解析処理部40とのいずれかに作動指示を行なってカメラ10からの画像信号を提供する。
【0033】
具体的運用としては、直線状道路区画線用解析処理部30が作動している間は、白線等からボッツドッツ等に切り替わったか否かの判定を行ない、点列状道路区画線用解析処理部40が作動している間は、ボッツドッツ等から白線等に切り替わったか否かの判定を行なう。
【0034】
道路区画線が白線等からボッツドッツ等に切り替わったか否かの判定は、例えば、直線状道路区画線用解析処理部30による白線等の認識処理の中でこれを認識不能となった(ロストした;現実には、前述した第1の閾値以上の点が検出されなかったこと等を指す)ことをもって白線等からボッツドッツ等に切り替わったと判定すればよい。白線等は、ボッツドッツ等に比してアスファルト等の道路面とのコントラストが明確であるため、こうした判定手法により十分な確からしさで道路区画線が白線等からボッツドッツ等に切り替わったか否かの判定を行なうことができる。
【0035】
一方、ボッツドッツ等から白線等に切り替わったか否かの判定を、点列状道路区画線用解析処理部40の認識処理の中で認識不能となったか否かにより行なうと、判定の精度が十分なものとはならない。なぜなら、ボッツドッツ等を認識するための解析ロジックにおいて、ボッツドッツ等よりも大きく道路面とのコントラストも明確な白線等がボッツドッツ等として誤認識されることが十分にあり得るからである。こうした誤認識がされたまま道路区画線の認識を継続すると、本来白線等を認識するのに適していない解析手法により白線等を認識することとなるから、例えば後述する如く道路区画線認識装置1の出力が車両制御に用いられた場合に車両のふらつきの一因となり、好ましくない。
【0036】
そこで、ボッツドッツ等から白線等に切り替わったか否かの判定を行なうため、解析処理切替部50は、更に細分化した機能ブロックとして、走査線上特徴点抽出部52と、ブロック内特徴点抽出部54と、切替判定部56と、を備える。
【0037】
走査線上特徴点抽出部52は、モルフォロジー演算部42が設定した各走査線上で、特徴点登録部46が登録した特徴点を抽出し、各走査線上の特徴点の数を、RAMに出力する。
【0038】
ブロック内特徴点抽出部54は、ノイズ除去部44が処理を行なった後の画像要素から元の画像を再生すると共に、再生した画像上に複数の(例えば、30個等)ブロックを設定し、特徴点が含まれるブロックの数をRAMに出力する。当該ブロックは、自車両の両側から自車両前方にかけて(道路長手方向に並べて)設定される(図4参照)。なお、ブロックの設定についても、走査線の設定と同様に、同一幅(道路長手方向の長さ)のブロックを並べてもよいし、自車両手前側のブロックの幅が広くなるように設定してもよい。
【0039】
切替判定部56は、走査線上特徴点抽出部52とブロック内特徴点抽出部54の出力を参照し、図5に示すフローチャートに従って、ボッツドッツ等から白線等に切り替わったか否かの判定を行なう。従って、本フローは、白線等からボッツドッツ等に切り替わったと判定され、点列状道路区画線用解析処理部40が作動開始した際に、開始される。
【0040】
まず、切替判定部56は、走査線上特徴点抽出部52の出力を参照し、4点(ボッツドッツ等の両端2点×自車両の両側、で4点となる)以上の特徴点が存在する走査線が、画像上下方向に連続して最大何本あるか(以下、最大連続数と称する)を計算する(S100)。
【0041】
そして、最大連続数が所定本数(例えば、数本〜数十本程度、より具体的には、6本程度)以上であるか否かを判定し(S110)、最大連続数が所定本数以上である場合には、カメラ10に撮像された道路区画線が白線等であると判定し(S120)、直線状道路区画線用解析処理部30に作動指示を、点列状道路区画線用解析処理部40に停止指示をそれぞれ送信して、直線状道路区画線用解析処理部30にカメラ10からの画像信号の提供を開始し(S130)、本フローの1ルーチンを終了する。
【0042】
ここで、所定本数は、道路区画線がボッツドッツ等である場合には計数されない程度の本数に予め定められる適合値である。すなわち、ボッツドッツ等の存在により検出される特徴点は、道路長手方向に高密度で検出される性質のものではないため、道路区画線がボッツドッツ等である場合に計数される最大連続数には限界が生じる。従って、これに閾値を設けて上記の如き判定を行なうことにより、道路区画線が白線等に切り替わったことが適切に判定される。そして、道路区画線が白線等に切り替わった際には、速やかに直線状道路区画線用解析処理部30による解析処理に切り替わることとなるから、道路区画線がボッツドッツ等から白線等に切り替わる前後に亘って適切に道路区画線を認識することができる。
【0043】
一方、最大連続数が所定本数未満である場合には、ブロック内特徴点抽出部54の出力を参照し、左右の(自車両両側それぞれの、の意である)平均有効ブロック数を計算する(S140)。ここで、有効ブロック数とは、特徴点が含まれるブロックの数であり、平均有効ブロック数とは、過去数十フレーム(フレームとは、一度に送信される画像信号の単位=1画像分の画像信号をいう)分の有効ブロック数をRAMに記憶して平均を求めたものである。なお、「平均」とは、算術平均、加重平均、幾何平均、調和平均のいずれであってもよい。
【0044】
そして、左右の平均有効ブロック数が共に所定数(例えば、十〜数十ブロック等、より具体的には、25ブロック程度)以上であるか否かを判定し(S150)、左右の平均有効ブロック数が共に所定数以上である場合には、S120及びS130の処理を行なって、本フローの1ルーチンを終了する。
【0045】
ここで、所定数は、最大連続数に対する所定本数と同様、道路区画線がボッツドッツ等である場合には計数されない程度のブロック数に予め定められる適合値である。すなわち、ボッツドッツ等の存在により検出される特徴点は、道路長手方向に高密度で検出される性質のものではないため、道路区画線がボッツドッツ等である場合に計数される平均有効ブロック数には限界が生じる。従って、これに閾値を設けて上記の如き判定を行なうことにより、道路区画線が白線等に切り替わったことが適切に判定される。そして、道路区画線が白線等に切り替わった際には、速やかに直線状道路区画線用解析処理部30による解析処理に切り替わることとなるから、道路区画線がボッツドッツ等から白線等に切り替わる前後に亘って適切に道路区画線を認識することができる。
【0046】
本実施例における最大連続数に関する判定と、平均有効ブロック数に関する判定は、相互に補完する性質のものである。すなわち、誤認識により実際には白線等に切り替わっているにも拘らず道路区画線が白線等であると判定されないような不都合を抑制している。この誤認識の原因としては、例えば、実際の道路において白線等が部分的に薄くなっていることによりボッツドッツ等であると認識してしまうことが考えられる。また、白線等には実線や破線等の形状の差異や着色の差異等があって、それぞれに適した判別パラメータが存在するため画一的且つ正確に判定することが困難なことも原因として考えられる。こうした性質に鑑み、例えば、最大連続数に対する所定本数を破線1本分に相当する本数に定め、平均有効ブロック数に対する所定数を破線1本分よりも長い距離に相当するブロック数に定めると好適である。このような設計により、いずれか一方により判定を行なうものに比して、正確かつ漏れの少ない判定を行なうことができる。また、破線の長さを基準とした設計にしなくとも、道路上のノイズやカメラ10の受光量条件等に起因する何らかの阻害要因により一方が白線に切り替わったと判定できなかった場合に、他方が白線に切り替わったと判定することで、正確かつ漏れの少ない判定を行なうことができる。なお、両判定の判定順序は図5のフローチャートと逆であってもよい。
【0047】
最大連続数が所定本数未満であり、且つ、左右の平均有効ブロック数の少なくとも一方が所定数未満である場合は、カメラ10に撮像された道路区画線がボッツドッツ等であると判定し(S160)、直線状道路区画線用解析処理部30への画像信号の提供を継続する(S170)。
【0048】
以上説明した本実施例の道路区画線認識装置1によれば、最大連続数に対する所定本数や平均有効ブロック数に対する所定数を、道路区画線がボッツドッツ等である場合には計数されない程度の適合値に予め設定し、最大連続数や平均有効ブロック数が所定本数や所定数以上となったか否かの判定を行なうから、道路区画線が白線等に切り替わったことを適切に判定することができる。そして、道路区画線が白線等に切り替わった際には、速やかに直線状道路区画線用解析処理部30による解析処理に切り替わることとなるから、道路区画線がボッツドッツ等から白線等に切り替わる前後に亘って適切に道路区画線を認識することができる。
【0049】
また、前述の如く、最大連続数に関する判定と平均有効ブロック数に関する判定との相互補完により、いずれか一方により判定を行なうものに比して、正確かつ漏れの少ない判定を行なうことができる。
【0050】
また、レーザーレーダー等の装置を備えることなく画像解析のみでこれらを行なうから、設備コストや設置スペースの問題を抑制することができる。
【0051】
なお、道路区画線認識装置1により認識された道路区画線は、例えば、カメラ座標系から実座標系(上空から見た現実の座標系)に写像され、車両の走行支援に用いられる。なお、写像には、カメラ10の設置パラメータ(高さ、光軸角度、ロール、焦点距離等)が考慮される。また、写像は、上記の道路区画線認識装置1の処理に先立って行なわれてもよい。
【0052】
図6は、本実施例の道路区画線認識装置1が、車両の走行制御を行なう制御システムに接続された適用例を示す図である。図示する如く、道路区画線認識装置1の画像解析装置20には、通信回線を介して車両の走行支援を行う走行支援ECU60が接続されている。画像解析装置20は、認識した道路区画線の情報(道路区画線上の各点の、自車両を基準とした実座標系上の座標等)を走行支援ECU60に通信回線を介して送信する。
【0053】
走行支援ECU60には、走行支援の主電源をオン状態又はオフ状態にするメインスイッチ61が接続されている。メインスイッチ61のオン/オフ状態は、通信回線を介して、画像解析装置20に送信される。
【0054】
走行支援ECU60は、多重通信線63に接続されている。また、多重通信線63には、ステアリングに付与されるアシスト力を制御する電動パワーステアリングECU(EMPS−ECU)65が接続されている。さらに、多重通信線63には、エンジンを統合的に制御するエンジンECU(EFI−ECU)67と、メータパネルの表示等を制御するメータECU69とが接続されている。これら走行支援ECU60、EMPS−ECU65、EFI−ECU67、メータECU69は、多重通信線63を介して、CANプロトコル等に基づいた、双方向のデータ通信を行う。
【0055】
EMPS−ECU65には、ステアリングにアシスト力を付与する電動モータ等のステアリングアクチュエータ65aが接続されている。EMPS−ECU65は、走行支援ECU60から送信されたトルク値(電流値)に基づいて、ステアリングアクチュエータ65aを駆動制御する。
【0056】
EFI−ECU67には、車速を検出する車速センサ67aと、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサ67bが接続されている。車速センサ67aにより検出された車速、および操舵角センサ67bにより検出された操舵角は、EFI−ECU67および多重通信線63を介して、走行支援ECU60に送信される。
【0057】
走行支援ECU60は、走行支援の前段階の処理として、前述した如く、道路区画線検出装置1から送信された道路区画線のデータを実座標系(上空から見た現実の座標系)に写像し、写像後のデータに基づいて道路区画線に対する自車両の車両姿勢(道路区画線に対する自車両進行方向の傾斜;ヨー角、及び走行車線の中心線に対する自車両基準位置の道路幅方向における変位;オフセット等)を推定する。
【0058】
そして、当該推定した道路区画線に対する自車両の車両姿勢と運転者の運転状況と基づいて、その後の車両姿勢を予測し、自車両が区画線を逸脱するおそれがあると判断した場合に、警報信号をメータECU69に送信する(車線逸脱制御)。メータECU69は、走行支援ECU60からの警報信号を受信すると、ブザー69aに警告音を発生させ、及び/又は警告ランプ69bを点灯させる。
【0059】
また、走行支援ECU60は、上記推定した自車両の車両姿勢と、車速センサ67aにより検出された車速と、操舵角センサ67bにより検出された操舵角と、に基づいて、自車両が区画線の略中央を走行する為に必要とするアシスト操舵力(電流値)を算出し、EMPS−ECU65に送信する(車線維持制御)。EMPS−ECU65は、走行支援ECU60から送信されたアシスト操舵力に基づいて、ステアリングアクチュエータ65aを制御する。
【0060】
以上、走行支援ECU60は、道路区画線検出装置1により検出された区画線に基づいて、適切に車線逸脱制御及び/又は車線維持制御を行うことが可能となる。すなわち、誤判定や誤認識による車両のふらつきを抑制しつつ車両制御を行なうことができる。
【0061】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0062】
例えば、平均有効ブロック数に関する判定(S140、150)に代えて、単に有効ブロック数に関する判定を行なってもよい。すなわち、過去数十フレーム分の有効ブロック数をRAMに記憶する処理を省略し、直近で計算された有効ブロック数(実施例と同義)が予め設定された所定数(実施例の所定数と同様の性質であり、数値的には近いものとなることが予想される)以上となった場合に、白線等と判定する。
【0063】
また、最大連続数に関する判定、平均有効ブロック数に関する判定、及び、上記有効ブロック数に関する判定のいずれか一つを行なって、道路区画線が白線等であるか否かを判定するものとしても構わない。この場合、実施例で述べた相互補完効果は得られないこととなるが、制御を簡易化して処理負担を軽減、及び処理時間を短縮することができる。
【0064】
また、モルフォロジー演算を2値化画像要素に対して行なうものに限られず、モルフォロジー演算をグレイスケール画像やプログレッシブ画像に対しても行なうことができる。これらの場合、多次元の構造要素を用いると好適である。
【0065】
また、直線状道路区画線用解析処理部30の機能は実施例のものに限定されず、例えばSOBELフィルター等を用いた解析処理を行なってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施例に係る道路区画線認識装置1の全体構成の一例を示す図である。
【図2】直線状道路区画線用解析処理部30が走査線を設定して特徴点を抽出する様子を模式的に示す図である。
【図3】ボッツドッツと走査線との位置関係に基づき、ボッツドッツ等と認識されたりノイズと認識されたりする様子を示す図である。
【図4】ブロック内特徴点抽出部54が画像上に複数のブロックを設定する様子を示す図である。
【図5】切替判定部56が実行する本発明の特徴的な処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施例の道路区画線認識装置1が、車両の走行制御を行なう制御システムに接続された適用例を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
1 道路区画線認識装置
10 カメラ
20 画像解析装置
30 直線状道路区画線用解析処理部
40 点列状道路区画線用解析処理部
42 モルフォロジー演算部
44 ノイズ除去部
46 特徴点登録部
50 解析処理切替部
52 走査線上特徴点抽出部
54 ブロック内特徴点抽出部
56 切替判定部
60 走行支援ECU


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両周辺を撮像する撮像手段を備え、
該撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、
前記撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に該複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段を備え、
該走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が、該複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在する場合に、前記撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とする、
道路区画線種別判定装置。
【請求項2】
車両周辺を撮像する撮像手段を備え、
該撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、
前記撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に該複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段を備え、
該ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数が所定個数以上存在する場合に、前記撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とする、
道路区画線種別判定装置。
【請求項3】
車両周辺を撮像する撮像手段を備え、
該撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、
前記撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に該複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段と、
該ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数を記憶するブロック数記憶手段と、を備え、
該ブロック数記憶手段に記憶されたブロック数の、過去から直近までの平均が所定数以上である場合に、前記撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とする、
道路区画線種別判定装置。
【請求項4】
車両周辺を撮像する撮像手段を備え、
該撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、
前記撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に該複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段と、
前記撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に該複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段と、を備え、
前記走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が前記複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在すること、及び、前記ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数が所定個数以上存在すること、の少なくとも一方を満たす場合に、前記撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とする、
道路区画線種別判定装置。
【請求項5】
車両周辺を撮像する撮像手段を備え、
該撮像手段に撮像された道路区画線が、道路に直線状に描画された直線状道路区画線と、道路に点列状に敷設又は描画された点列状道路区画線と、のいずれであるかを判定する道路区画線種別判定装置であって、
前記撮像手段の撮像画像上で道路幅方向に相当する方向に延在する複数の走査線を並べて設定すると共に該複数の走査線上で特徴点を抽出する走査線上特徴点抽出手段と、
前記撮像手段の撮像画像上で複数のブロックを道路長手方向に相当する方向に並べて設定すると共に該複数のブロック内で特徴点を抽出するブロック内特徴点抽出手段と、
該ブロック内特徴点抽出手段により特徴点が抽出されたブロック数を記憶するブロック数記憶手段と、を備え、
前記走査線上特徴点抽出手段により所定点数以上の特徴点が抽出された走査線が前記複数の走査線が並べられた方向に連続して所定本数以上存在すること、及び、前記ブロック数記憶手段に記憶されたブロック数の平均が所定数以上であること、の少なくとも一方を満たす場合に、前記撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定することを特徴とする、
道路区画線種別判定装置。
【請求項6】
請求項1、請求項4、請求項5のいずれかに記載の道路区画線種別判定装置であって、
前記走査線上特徴点抽出手段は、走査線上の画像要素に対して所定のノイズ除去処理を施した後に、該処理を施した走査線上で特徴点を抽出する手段である、
道路区画線種別判定装置。
【請求項7】
請求項2ないし6のいずれかに記載の道路区画線種別判定装置であって、
前記ブロック内特徴点抽出手段は、ブロック内の画像要素に対して所定のノイズ除去処理を施した後に、該処理を施したブロック内で特徴点を抽出する手段である、
道路区画線種別判定装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の道路区画線種別判定装置であって、
前記所定のノイズ除去処理は、モルフォロジー演算に基づくノイズ除去処理である、
道路区画線種別判定装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の道路区画線種別判定装置を有し、前記撮像手段の撮像画像における道路区画線を認識する道路区画線認識装置であって、
前記直線状道路区画線を認識するのに適した第1の解析モードと、前記点列状道路区画線を認識するのに適した第2の解析モードと、を切替えて前記撮像手段の撮像画像を解析する画像解析手段を備え、
該画像解析手段は、前記第2の解析モードで解析を行なっている際に前記道路区画線種別判定装置により前記撮像手段の撮像画像上の道路区画線が前記直線状道路区画線であると判定された場合に、前記第1の解析モードに切替えることを特徴とする、
道路区画線認識装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−30619(P2008−30619A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−206467(P2006−206467)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】